JP2003287395A - 熱交換器用セラミックス管およびその製造方法 - Google Patents

熱交換器用セラミックス管およびその製造方法

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JP2003287395A
JP2003287395A JP2002093193A JP2002093193A JP2003287395A JP 2003287395 A JP2003287395 A JP 2003287395A JP 2002093193 A JP2002093193 A JP 2002093193A JP 2002093193 A JP2002093193 A JP 2002093193A JP 2003287395 A JP2003287395 A JP 2003287395A
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ceramic
heat exchanger
heat
tube
cordierite
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Shinichi Yamaguchi
新一 山口
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐食性、耐熱性に優れ、灰の付着が少なく、
耐熱衝撃性および高い赤外線放射率を兼ね備えた耐久性
に優れた熱交換器用セラミックス管を提供することであ
る。 【解決手段】 波長3.33〜25.42μmにおける
平均放射率が80%以上であり、主結晶がコージェライ
トであるセラミックスで形成された熱交換器用セラミッ
クス管である。この管に使用するセラミックスは、希土
類酸化物を含有し、600℃以上の耐熱衝撃温度を有
し、1000℃における3点曲げ強度が10MPa以上
であり、コージェライト以外の結晶相としてMgAl2
4結晶を有しているのが良い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、焼却炉や熱分解炉
等における焼却により発生する高温廃ガス等の高温流体
から熱を回収するのに適した熱交換器用セラミックス管
(伝熱管)に関する。
【0002】現在、家庭、会社等で捨てられたゴミはそ
の殆どが地方自治体の焼却炉で焼却されている。焼却さ
れたゴミのうち、未燃分の焼却灰及び排煙に含まれる飛
灰(含有元素;Si、Al、Fe、Ca、Mg、K、M
n、Cl、Na、S)には、重金属成分やダイオキシ
ン、フラン等の有毒汚染物質が含まれている。これまで
は、未燃分の焼却灰は最終処分場にそのまま埋められて
いたが、埋め立て場所の確保や立地条件の問題に加え
て、ダイオキシンやフラン等の有害汚染物質の無害化に
関して法律や条例で厳しく規制されているため、焼却灰
および飛灰を回収しこれを再溶融することにより有害汚
染物質を無害化することができる溶融炉の必要性が年々
高まっている。この溶融炉による高温加熱処理法を用い
て、上記した未燃分の焼却灰を高温加熱処理してスラグ
化すれば、焼却灰の1/2〜1/4程度に容積を小さく
することができ、ダイオキシン等の有害汚染物質も分解
し無害化できる。
【0003】また、これまでは、都市ゴミの焼却炉は、
都市ゴミを焼却して廃棄物の減容化をはかることを目的
として設置されてきたが、これからはエネルギーの有効
利用を考慮して、焼却により生じる高温の廃ガスが有す
る熱エネルギーを熱交換器により回収して再利用するこ
とが重要である。
【0004】一般的な焼却炉における廃ガスの熱エネル
ギーを熱交換器により熱回収する際には、焼却炉の焼却
温度である500〜600℃程度の温度で熱交換が行わ
れていたが、例えば近年商用化が進められつつある熱分
解ガス化溶融炉では、排出される廃ガスの温度が約10
00〜1300℃にも達するので、この高温廃ガスから
熱を回収する際には1000〜1300℃もの高温で熱
交換が行われる。
【0005】この熱分解ガス化溶融炉は、ガス化炉と溶
融炉とが一体化されたものである。まず、ガス化炉によ
り500〜600℃の低温で熱処理し、可燃性のガスを
発生させ、このガスを溶融炉へ送る。溶融炉では、可燃
性ガス、およびこのガスと共に送られてきた飛灰、チャ
ー、タール等を1000〜1300℃程度の高温で燃焼
させることにより、飛灰のスラグ化を行うと同時に、ダ
イオキシン等を完全分解する。この高温燃焼により生じ
た廃ガスは、溶融炉出口から排出され、廃熱ボイラへと
導かれる。この廃ガスの熱エネルギーを回収するための
熱交換器は、通常、溶融炉出口から廃熱ボイラに至るま
での間に設置され、これにより回収した熱は、他の設備
で使用する空気を予熱したり、発電用の蒸気発生器等で
使用されたりして有効利用される。
【0006】このようにして熱エネルギーが回収される
廃ガス中には、H2 O、CO2 、O 2等の他、多量のダ
ストや塩化水素(HCl)ガス等が含まれている。この
ダスト中にはCa成分が多く含まれており、また、廃ガ
ス中の塩化水素濃度は1500〜2000ppmにも達
することがある。これらのCa成分やHCl成分は腐食
性が高いため、熱交換器に使用する伝熱管等の部材は優
れた耐食性が要求される。
【0007】通常、伝熱管の内部には空気等のガスが流
され、伝熱管の外面は高温廃ガス雰囲気に曝されるの
で、伝熱管の内外面や長手方向(すなわち、高温廃ガス
に曝されない基端部分と、それ以外の高温に曝される部
分)に温度差が生じて熱応力が発生する。外面から高温
ガスで加熱された伝熱管の内部に低温ガスを投入すると
大きな熱衝撃も加わる。また、伝熱管は飛灰を含んだ環
境中に曝されるため、その表面に飛灰が付着して堆積し
やすい。飛灰の堆積は熱回収効率の低下を招くため、伝
熱管の材質としては飛灰が付着しにくいものが要求され
る。堆積した飛灰は、定期的に圧縮蒸気等を吹き付ける
スートブローと呼ばれる方法で除去されるのであるが、
このスートブローの際には伝熱管に大きな熱衝撃が加わ
る。さらに、伝熱管での熱回収効率を向上させるために
は、伝熱管に用いる材料の熱伝導率と赤外線放射率を高
くする必要がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】一般に、熱交換器の伝
熱管は、低温用として高熱伝導性を有する銅、銅合金等
が、また使用温度が1000℃未満の領域ではハステロ
イ、インコネル等の金属材料がそれぞれ使用されている
が、熱分解ガス化溶融炉の場合のように、1000℃を
越え、しかも塩化水素濃度が高く耐食性が必要となる伝
熱管にはセラミックス材料が適用される。
【0009】この熱分解ガス化溶融炉では、ゴミ焼却に
より発生した灰を加熱処理する際、灰に含まれるCd、
Pd、Zn等の金属元素類やダイオキシン、フラン等の
有害汚染物質を分解するため、1000℃以上で加熱溶
融処理を行い無害化する。この溶融炉で伝熱管として使
用するセラミックス管は、焼却灰が溶けてできる溶融
塩、溶融スラグの蒸気、さらにHClガス等に曝される
ことになる。そのため、これら成分中のSi、Al、F
e、Ca、Na、Clはセラミックス管を成す材料中に
徐々に侵入・浸食し、次にセラミックス管をなす材料が
変質して強度劣化を起こすことから、クラックを生じた
り、破損が生じたり、あるいは所要の熱交換が行われな
くなって、長期にわたり使用することができなかった。
【0010】従来、耐食性を有する伝熱管としては、特
公昭60−216192号公報、特開2000−292
091号公報等に開示されている。特公昭60−216
192号公報では、普通鋼管体表面にステンレス鋼又は
Cr−Ni合金鋼の被覆層を形成し高温腐食を改善した
が、前記したように1200℃の高温領域では金属材料
は使用できない。また、特開2000−292091号
公報では、SiCやSi34等の非酸化物系セラミック
ス材料の適用により耐熱性耐食性は改良しているが、伝
熱管内に低温ガス等を流して、これを熱回収しようとし
た場合、伝熱管の外内面、先端部、取付部などに温度差
ができ、急激な低温ガス投入に起因した熱衝撃が加わっ
た際に割れが発生するという問題があった。また、上記
の非酸化物系セラミックスでは、低酸素濃度の雰囲気下
では酸化膜であるSiO2による保護膜形成が充分にな
されないためにアクティブ酸化が顕著となり、伝熱管肉
厚が短期間で腐食し減肉が発生する不具合もあった。さ
らに、SiCやSi34等で形成した伝熱管の表面で、
Si、Al、Fe、Ca、Na、Clの成分を含む飛灰
と反応を起こし飛灰の付着が発生して、熱回収効率を低
下させる問題も指摘されている。
【0011】また、伝熱管としては赤外線放射率が高い
材料ほど、良好な熱回収率が得られることが分かってい
る。
【0012】以上のことから、1000℃以上で、かつ
腐食性の高いダストやHClガスが1500〜2000
ppm程度存在する使用環境中において、割れの発生が
なく、しかも耐食性・耐熱性に優れ、減耗が発生せず、
さらに飛灰の付着が起きにくく、熱回収率が高いセラミ
ックス材料が望まれている。
【0013】したがって、本発明の目的は、耐食性、耐
熱性および耐熱衝撃性に優れ、灰の付着が少なく、高い
赤外線放射率を兼ね備えた耐久性に優れる熱交換器用セ
ラミックス管を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明にかかる熱交換器用セラミックス管は、高温流
体から熱を回収するための伝熱管であって、波長3.3
3〜25.42μmにおける赤外線の平均放射率が80
%以上であり、主結晶がコージェライトであるセラミッ
クスで形成されたことを特徴とする
【0015】このように本発明のセラミックス管では、
前記平均放射率が80%以上であるので、熱の輻射が大
きく、熱の回収効率が向上する。また、SiCやSi3
4からなるセラミックスでは表面が酸化してSiO2
が生成し、これが飛灰中の成分と反応を起こして灰が付
着しやすくなるが、コージェライトは酸化物であるた
め、高温廃ガスに曝されても新たに酸化膜が生成するこ
とはなく、灰の付着を抑制することができる。
【0016】本発明の熱交換器用セラミックス管では、
前記セラミックスが希土類酸化物を含有しているのが好
ましい。これにより、熱の回収が行われる1000℃程
度におけるセラミックスの熱伝導率が室温におけるセラ
ミックスの熱伝導率よりも高くなるので、熱の回収効率
が向上する。
【0017】本発明の熱交換器用セラミックス管では、
前記セラミックスの耐熱衝撃温度が600℃以上であ
り、かつ1000℃における3点曲げ強度が10MPa
以上であるのが好ましい。これにより、セラミックス管
に生じる温度差に起因した熱応力、熱衝撃にも耐えるこ
とができ、割れが発生するのを防止できる。
【0018】本発明の熱交換器用セラミックス管では、
前記セラミックスがコージェライト以外の結晶相として
MgAl24結晶を有しているのが好ましい。MgAl
24は飛灰に対する耐食性に優れているため、これを結
晶相として含むことによりセラミックス管の耐食性が向
上し、飛灰の付着をさらに抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を詳細
に説明する。図1は、本実施形態にかかるセラミックス
管1をガス化溶融炉の溶融炉出口から廃熱ボイラに至る
までの間に炉壁2から炉内部に突出するように配置した
状態を示す断面図である。このセラミックス管1の内部
には、パイプ3が配置されており、このパイプ3の一端
の供給口4から空気が供給される。供給された空気はパ
イプ3の他端から排出され、セラミックス管1の内面と
パイプ3の外面とで形成された通路8を進み、排出路5
を経て排出される。
【0020】一方、セラミックス管1の外面はガス化溶
融炉の1000℃以上の高温廃ガスに曝されている。こ
れにより、通路8を進む空気と高温廃ガスとの間で熱交
換が行われ、溶融炉の高温廃ガスの熱を回収することが
できる。具体的には、例えば供給口4から250℃程度
の空気を供給した場合には、排出路5からは400〜5
00℃程度の空気を得ることができる。
【0021】また、セラミックス管1は、その一端が封
止されているキャンドル型の伝熱管である。キャンドル
型形状にすることによって設置スペースを小さくできる
という利点がある。このキャンドル型の伝熱管は例えば
バヨネット型熱交換器等に使用されている。
【0022】このように一端が封止されたキャンドル型
形状とする場合には、管の長手方向の中間部6における
肉厚に比べてフランジ部7近傍における管の肉厚を厚く
するのが好ましい。具体的には、例えば中間部6の管の
肉厚が5mm程度のとき、フランジ部7近傍の管の肉厚
はそれより1〜3mm程度厚くして6〜8mm程度にす
るのがよい。これは、キャンドル型形状の場合、炉壁2
に固定する際、開口した側の一端のみで固定されるた
め、このフランジ部7に大きな応力が集中するが、上記
のようにフランジ部7近傍の肉厚を厚くしておくこと
で、取り付け時等に発生しやすい割れを防止するためで
ある。肉厚を厚くする部分としては、少なくともセラミ
ックス管1と炉壁2とが接触する部分が含まれていれば
よい。
【0023】また、熱の回収効率を向上させるために
は、セラミックス管1の肉厚は極力薄い方が好ましい
が、強度面と製造上の難易度を考慮すると、肉厚は3m
m以上、好ましくは5mm以上、より好ましくは5〜2
0mm程度、さらに好ましくは5〜15mm程度である
のがよい。
【0024】上記のセラミックス管1に使用するセラミ
ックスは、波長3.33〜25.42μmにおける平均
放射率が80%以上であり、X線回折による分析で検出
される主結晶相がコージェライトであることが重要であ
る。
【0025】このコージェライトは、酸化物であるた
め、高温廃ガスに曝されても酸化膜(SiO2膜)が生
成することはなく、しかもコージェライトの含有成分で
あるMgOおよびAl23の耐食性が良好であるので灰
が付着しにくい。一方、SiCやSi34からなるセラ
ミックスでは表面が酸化してSiO2膜が生成し、これ
が飛灰中の成分と反応を起こして灰が付着しやすくな
る。
【0026】このセラミックスは、コージェライト以外
の結晶相としてMgAl24結晶を含んでいるのが好ま
しい。MgAl24は飛灰に対する耐食性が優れている
ため、これを結晶相に含むことにより、飛灰による腐食
を防止して飛灰がより付着しにくくなる。
【0027】セラミックスの平均放射率が80%未満に
なると、熱の輻射が小さくなるので、熱の回収効率が低
下するおそれがある。ここで、波長3.33〜25.4
2μmにおける平均放射率とは、波長3.33〜25.
42μmにおける積分放射率(赤外線放射率)の平均値
をいう。積分放射率は遠赤外線分光放射計を用いて測定
することができる。また、3.33〜25.42μmと
いう波長域を選択した理由は、この波長域の平均放射率
が熱伝達に最も大きく寄与するからである。具体的に
は、平均放射率は、直径47mm×厚み2mmの測定用
サンプルを作製して、遠赤外線分光放射計(日本電子
(株)製(JIE−E500))に平均放射率測定用サ
ンプルをセットし、該サンプルの表面温度を36℃とし
たときの波長3.33〜25.42μmにおける平均放
射率を算出する。
【0028】また、このセラミックスは、水中投下法に
よる測定で600℃以上の耐熱衝撃温度を有し、かつ1
000℃における曲げ強度が10MPa以上、好ましく
は50MPa以上、より好ましくは150MPa以上で
あるのがよい。耐熱衝撃温度が600℃未満になると、
セラミックス管1に生じる温度差に起因した熱応力に耐
えることができず、セラミックス管1に割れが発生する
おそれがある。また、曲げ強度が過度に低下すると、セ
ラミックス管1の機械的強度が低下して熱応力や熱衝撃
によって割れが生じるおそれがある。
【0029】以下、本発明のセラミックス管1の製造方
法について説明する。まず、波長3.33〜25.42
μmにおける平均放射率が94%以上であるコージェラ
イト粉末に対して希土類酸化物粉末を1〜20重量%の
割合で添加し、ボールミルや振動ミル等で充分に混合し
て混合粉末とする。ここで使用するコージェライト粉末
および希土類酸化物粉末は共に平均粒径が10μm以下
であるのが好ましい。また、コージェライト粉末の平均
放射率が94%未満であるときは、後述する成形、焼成
等を経たセラミックスの平均放射率が80%未満となる
おそれがある。
【0030】波長3.33〜25.42μmにおける平
均放射率が94%以上であるコージェライト粉末を得る
には、例えば平均粒径5〜10μmのタルク、平均粒径
2〜10μmのカオリン及び平均粒径4μm以下のアルミ
ナやハイジライト等の原料をコージェライト組成に調合
して、これを予め仮焼してコージェライト粉末としたも
のを粉砕して微粉化すればよい。
【0031】希土類酸化物粉末を1重量%以上添加する
ことで、温度の上昇と共にセラミックスの熱伝導率を増
大させることができる。希土類酸化物が添加されていな
いコージェライトは温度の上昇と共に熱伝導率は低下す
るが、本発明者等は、コージェライトに希土類酸化物を
混合することによって、温度上昇と共にコージェライト
の熱伝導率が増大することを見出した。コージェライト
以外のAl23、Si 24、SiC、AlN等のセラミ
ックスでは、高温になるにつれてフォノンが移動しにく
くなるため、1000℃程度の高温時の熱伝導率は室温
時の熱伝導率に比べて半分以下程度に小さくなる。とこ
ろが、希土類酸化物粉末を添加したコージェライトで
は、温度上昇と共に熱伝導率を増大させ、1000℃程
度の高温時に室温時の1.4〜1.5倍程度まで添加物
効果により熱伝導率を高めることができる。セラミック
スの中でも特に熱伝導率が高いSiCと、本発明で使用
する希土類酸化物粉末を添加したコージェライトとを比
較すると、室温ではコージェライトの熱伝導率はSiC
の約3〜4%に過ぎないが、1000℃程度ではSiC
の約14%程度までに高くなる。このように、希土類酸
化物を添加することによって、高温廃ガスの熱を回収す
る際の温度領域である1000℃近辺において、コージ
ェライトの熱伝導率を高めることができる。なお、10
00℃における前記セラミックスの熱伝導率は、2W/
(m・k)以上、好ましくは5W/(m・k)以上であ
るのがよい。
【0032】また、希土類酸化物粉末を1重量%以上添
加することで、希土類酸化物が後述する焼成工程でコー
ジェライトと反応し液相を生成することから、低温で焼
結させることができるようになると共に、焼結可能な温
度幅を350℃程度(1100〜1450℃の範囲)ま
で広げることができる。これにより、焼成による機械的
特性値や熱的特性値などの品質のばらつきを極めて小さ
くすることができる。
【0033】一方、希土類酸化物粉末が20重量%を越
えると、得られるセラミックス管1の熱膨張係数が大き
くなり、耐熱衝撃温度が600℃以下となり、発生する
熱応力に耐えられず、伝熱管に割れが生じるおそれがあ
る。
【0034】上記希土類酸化物粉末を構成する希土類元
素としては、Y、Yb、Lu、Er、Ce、Nd、Sm
等が挙げられ、これらの中でも安価に入手ができるとい
う点で、Y、Ybが好適である。また、希土類元素は、
コージェライト結晶の粒界に存在するが、この希土類元
素は、一層の低熱膨張率を実現するために、RE23
SiO2またはRE23・2SiO2等シリケート化合物
結晶相(RE:希土類元素)として存在することが好ま
しい。
【0035】ついで、得られた混合粉末を、例えば金型
プレス成形等の加圧成形、押出成形、CIP(冷間静水
圧)成形等により所定の形状に成形し成形体を得る。こ
のとき、各成型方法に応じて混合粉末の組成や焼成条件
を調節すればよい。この成形体を大気雰囲気あるいはA
r等の不活性ガス雰囲気中で、1100〜1450℃の
焼成温度で焼成し、その後、1時間当たり100℃以上
の降温速度で冷却することによって、本発明のセラミッ
クス管1を得ることができる。
【0036】ここで、焼成温度が1100℃未満となる
と、相対密度95%以上の緻密な焼結体を得られないお
それがある。また、焼成温度が1450℃を越えると、
コージェライトが溶融してしまうおそれがある。さら
に、1時間当たり100℃以上の降温速度で冷却するこ
とで、セラミックスの熱膨張率をより低くすることがで
きる。
【0037】以上のような製造方法によれば、耐食性、
耐熱性および耐熱衝撃性が良好で、灰の付着が少なく、
赤外線放射率の高いセラミックス管1を得ることができ
る。
【0038】なお、セラミックス管1は、緻密体だけに
限らず多孔体でもよいが、気孔率を大きくすると伝熱管
内部の熱回収媒体ガスがリークする不具合が発生するお
それがあるので、多孔体を用いる場合には気孔率を小さ
くするか、表面に緻密層を設ける多層構造とするのが好
ましい。
【0039】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0040】実施例1 主結晶相がコージェライトであるセラミック管を以下の
ようにして作製した。純度99%以上、平均粒径3μ
m、平均放射率が94%であるコージェライト粉末に対
して、平均粒径が1μmの希土類元素酸化物粉末(Yb
23)を20重量%の割合で調合後、ボールミルで24
時間混合して混合粉末とした。次に、上記混合粉末をプ
レス成形して成形体とした後、焼成温度1400℃で焼
成し、焼結体を得た。その後、得られた焼結体を研削、
あるいは研磨等の加工を施して、外径80mm、内径7
2mm、全長1200mmで、管の一端を封止したキャ
ンドル型のセラミック管を得た。比較のため、SiC、
Al23 、Si34およびZrO2からなる同一寸法
のセラミック管を用いて、以下の試験を行った。
【0041】セラミックス管の内部には直径40mmの
ステンレス製パイプをセラミックス管と同軸上に配置
し、供給口から空気を供給しパイプ内部を通じてセラミ
ックス管内に導入して、さらにこの空気を排出路から排
出できる構造とした。
【0042】ついで、セラミックス管の耐熱性および熱
交換効率を評価するために、溶融炉で生じた廃ガスの熱
を回収する際の実際の環境を想定した試験ができる廃ガ
ス処理模擬装置を作製した。すなわち、セラミックス管
を1200℃の廃ガス(酸素濃度5%、二酸化炭素濃度
95%)中に曝露した状態で、セラミックス管内部に2
50℃の空気を急激に導入できるようにした。
【0043】<耐熱試験>上記廃ガス処理模擬装置を用
いて、セラミックス管を1200℃の前記廃ガス雰囲気
中に曝露した状態で、セラミックス管内部に250℃の
空気を急激に導入してセラミックス管に熱衝撃を与え
た。このとき、セラミックス管に割れが発生するかどう
かを確認した。評価結果を表1に示す。割れが発生して
いない場合には表1中の該当する欄に「○」を記入し、
割れが発生していた場合には該当する欄に「×」を記入
した。
【0044】<熱交換試験>上記廃ガス処理模擬装置を
用いて、耐熱試験と同様に、セラミックス管を1200
℃の上記廃ガス雰囲気中に曝露した状態で、セラミック
ス管内部に250℃の空気を導入し、その空気の排出路
5での温度を測定した。排出路5での温度が350℃以
上に上昇していた場合には、熱交換効率が良好であると
判断し、表1中の該当する欄に「○」を記入した。
【0045】<耐熱衝撃性試験>耐熱衝撃性は、前記セ
ラミックス管と同様にして3×4×45mmの試験片を
作製し、JIS C 2141に記載の水中投下法に準拠
して評価した。この試験において各試験片にクラック等
が生じることのない温度差を△T(℃)として表した。
試験結果を表1に示す。
【0046】<3点曲げ強度試験>3点曲げ強度は、耐
熱衝撃性試験と同じ各試験片を作製し、JIS R 16
01を参考にして測定した。測定温度は1000℃に設
定した。測定結果を表1に示す。
【0047】<熱伝導率の測定>熱伝導率は、前記セラ
ミックス管と同様にしてφ10×2mmの試験片を作製
し、JIS R 1611を参考にしてレーザーフラッ
シュ法により測定した。測定温度は、室温(25℃)お
よび1000℃に設定した。
【0048】<灰付着試験>灰付着試験は、前記セラミ
ックス管と同様にしてφ30×10mmの試験片を作製
し、実際に運転しているガス化溶融炉より採取した一定
量の飛灰を各試験片上に載せて1000℃の大気炉中で
10時間曝露し、冷却した後、試験片上の灰の付着状態
を目視観察した。観察結果を表1に示す。灰の付着が全
くない場合には表1中の該当する欄に「◎」を記入し、
灰の付着はあるが爪等で容易にはぎ取れる場合には該当
する欄に「○」を記入し、灰の付着が化学反応や融着を
伴い、爪等ではぎ取れない場合には該当する欄に「×」
を記入した。
【0049】<判定>上記各試験結果から、総合判定し
て、良好なものから「◎」、「○」、「×」の順に表1
の該当する欄に記載した。
【0050】
【表1】
【0051】<試験結果>耐熱試験では、試料No.5〜
8(コージェライトを用いたセラミックス管)には割れ
は発生しなかったが、試料No.1〜4および9には割れ
が発生していた。すなわち、試料No.1〜4および9
は、耐熱衝撃性(△T)が600℃未満と低く、急激な
温度変化(熱衝撃)に弱いものであったが、それに対し
て試料No.5〜8は耐熱衝撃性が600℃以上で、耐熱
衝撃性にも優れていた。
【0052】また、試料No.5〜9の1000℃におけ
る熱伝導率は、室温における熱伝導率と比較して、同等
か、あるいは増大していた。その他の試料は、室温時よ
りも低下していた。試料No.5〜9の熱伝導率は試料No.
1,2および4と比較すると低い値であるが、逆に平均
放射率は試料No.5〜9の方が高いため、結果的に、熱
伝導率と放射率とが共に関係する熱交換試験では試料N
o.5〜9についても良好な結果が得られたと推測され
る。
【0053】灰付着試験では、試料No.1,2および4
(SiC、Si34の非酸化物系セラミックス)では灰
の付着が発生したが、試料No.3,5〜9(酸化物系セ
ラミックスのAl23 、コージェライト、ZrO2
では灰の付着は認められなかった。このうち、試料5,
6および8(コージェライトにMgAl24結晶相を含
むもの)は、特に灰の付着が生じにくいことが確認でき
た。
【0054】以上の結果より総合的に判断すると、コー
ジェライトを主結晶相とするセラミックス管は、耐熱
性、熱交換効率(熱の回収効率)、耐熱衝撃性、曲げ強
度、熱伝導率、および灰付着性のいずれにおいても使用
可能なレベルであり、伝熱管として好適に使用できると
判定した。
【0055】実施例2 純度99%以上、平均粒径3μm、平均放射率が94%
であるコージェライト粉末に対して、平均粒径が1μm
のY23、Yb23、Er23、CeO2の各希土類元
素酸化物粉末を表2に示す割合(コージェライトとの総
量中の割合)で調合後、ボールミルで24時間混合して
混合粉末とした。次に、上記混合粉末をプレス成形して
成形体とした後、表2に示す焼成条件で焼成し、焼結体
を得た。その後、得られた焼結体を研削、あるいは研磨
等の加工を施すことで、平均放射率、熱伝導率の測定用
の各試験片(試料No.1〜16)を得た。Al23
(試料No.17)についても、上記と同様にして、C
aO、MgOおよびSiO2を表2に示す割合で調合
後、上記と同様に混合粉末、成形体、焼結体を経て、各
試験片を得た。
【0056】ここで、平均放射率測定用試験片の大きさ
は、直径47mm×厚み2mm、熱伝導率測定用試験片
の大きさは、直径10mm×厚み2.5mmとした。平
均放射率については、遠赤外線分光放射計(日本電子
(株)製JIE−E500)に平均放射率測定用試験片を
セットし、波長3.33〜25.42μmにおける平均
放射率を算出した。また、熱伝導率測定用試験片を用い
て、JIS R1611に準拠して1000℃における
熱伝導率を測定した。上記試験片の平均放射率、熱伝導
率の測定結果を表2に示す。
【0057】
【表2】
【0058】表2から分かるように、本発明のNo.1
〜7、9〜16で平均放射率80%以上の良好な数値を
得た。また、波長3.33〜25.42μmにおける平
均放射率が94%以上であるコージェライト粉末に対
し、希土類酸化物粉末を1〜20重量%の割合で添加、
混合して得られた粉末を所望の成形手段で成形後、温度
1100〜1450℃で焼成して得られる材料(試料N
o.2,3,5〜7,9〜16)は、さらに良好な特性値
を示すことが分かった。
【0059】実施例3 表1の試料No.8の材料を用いて、実施例1と同様の条
件で2種類の形状のセラミック管(伝熱管)を作製し
た。外径80mm、内径72mm、全長1200mmの管の一
端を封止したキャンドル型形状で、封止端と反対側に外
径92mm、厚み8mmのフランジ部を設けたものをA種と
した(管部分の厚みは全て4mm)。また、フランジ部の
端部(軸方向の端部)から軸方向に100mmの領域まで
のセラミック管の外径を82mmとすることにより、この
部分の肉厚を5mmとした他は、A種と同様にしてB種を
作製した。A種、B種は各10本ずつ作製した。
【0060】これらのセラミック管A種およびB種を、
実施例1の耐熱試験で使用した廃ガス処理模擬装置のセ
ラミック管セット孔において着脱を繰り返した結果、A
種では極まれにフランジ部で割れが生じることがあった
が、B種では割れは生じなかった。
【0061】以上の結果より、セラミックス管を固定す
るフランジ部近傍の管の肉厚を中間部の管の肉厚よりも
厚くすることにより、強度が向上し、割れを防止できる
ことを確認した。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、耐食性、耐熱性、耐熱
衝撃性に優れ、灰の付着が少なく、高い平均放射率(赤
外線放射率)を兼ね備えた耐久性に優れた熱交換器用セ
ラミックス管を得ることができるので、伝熱管として長
期間良好な状態で使用することができるという効果があ
る。特に、ゴミ焼却炉・溶融炉や熱分解ガス化溶融炉の
セラミックス管として用いれば、焼却灰成分中の腐食元
素の浸食を防止し、強度劣化や特性変化が非常に少な
く、伝熱管の寿命を長くすることができるという効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックス管をガス化溶融炉の溶融
炉出口から廃熱ボイラに至るまでの間に炉壁から炉内部
に突出するように配置した状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1:セラミックス管 2:炉壁 3:パイプ 4:供給口 5:排出路 6:中間部 7:フランジ部 8:通路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高温流体から熱を回収するための伝熱管で
    あって、波長3.33〜25.42μmにおける赤外線
    の平均放射率が80%以上であり、主結晶がコージェラ
    イトであるセラミックスで形成されたことを特徴とする
    熱交換器用セラミックス管。
  2. 【請求項2】前記セラミックスが希土類酸化物を含有す
    る請求項1記載の熱交換器用セラミックス管。
  3. 【請求項3】1000℃における前記セラミックスの熱
    伝導率が、2W/(m・k)以上で、かつ室温における
    前記セラミックスの熱伝導率よりも高い請求項1または
    2記載の熱交換器用セラミックス管。
  4. 【請求項4】前記セラミックスの耐熱衝撃温度が600
    ℃以上であり、かつ1000℃における3点曲げ強度が
    10MPa以上である請求項1〜3のいずれかに記載の
    熱交換器用セラミックス管。
  5. 【請求項5】前記セラミックスがコージェライト以外の
    結晶相としてMgAl24結晶を有する請求項1〜4の
    いずれかに記載の熱交換器用セラミックス管。
  6. 【請求項6】一端が封止されている請求項1〜5のいず
    れかに記載の熱交換器用セラミックス管。
  7. 【請求項7】管の長手方向の中間部における肉厚に比べ
    てフランジ部近傍における管の肉厚を厚くした請求項1
    〜6のいずれかに記載の熱交換器用セラミックス管。
  8. 【請求項8】高温流体から熱を回収するための熱交換器
    用セラミックス管の製造方法であって、波長3.33〜
    25.42μmにおける平均放射率が94%以上である
    コージェライト粉末に対して希土類酸化物粉末を1〜2
    0重量%の割合で混合し、得られた混合粉末を所定の形
    状に成形した後、1100〜1450℃の焼成温度で焼
    成することを特徴とする熱交換器用セラミックス管の製
    造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011094900A (ja) * 2009-10-30 2011-05-12 Nippon Steel Corp ラジアントチューブ式加熱装置のレキュペレータ保護方法
JP2014043994A (ja) * 2012-08-27 2014-03-13 Kawasaki Heavy Ind Ltd 熱回収用熱交換器、熱回収ユニットおよび燃焼プラント
US11504738B2 (en) 2018-03-02 2022-11-22 Ihi Corporation Coating and method for forming the same

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