JP2003286976A - スクロール型圧縮機 - Google Patents

スクロール型圧縮機

Info

Publication number
JP2003286976A
JP2003286976A JP2002022137A JP2002022137A JP2003286976A JP 2003286976 A JP2003286976 A JP 2003286976A JP 2002022137 A JP2002022137 A JP 2002022137A JP 2002022137 A JP2002022137 A JP 2002022137A JP 2003286976 A JP2003286976 A JP 2003286976A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lubricating oil
scroll
end plate
spiral wall
fixed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002022137A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshizumi Fujita
佳純 藤田
Hisayuki Kimata
央幸 木全
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002022137A priority Critical patent/JP2003286976A/ja
Publication of JP2003286976A publication Critical patent/JP2003286976A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転回転数可変式のスクロール型圧縮機にお
いて、低回転数運転時でも、スクロール型圧縮機構内の
潤滑及びシールを確実に実施できるスクロール型圧縮機
の提供を課題とする。 【解決手段】 旋回端板33aの一側面33a5に、貯
留部からの潤滑油を、各渦巻状壁体32b,33bの外
周端近傍に位置する各圧縮流体吸入口61,61に向か
って直接的に吐出する潤滑油吐出孔33a1,33a1
を穿設する構成を採用した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、冷凍装置
や空気調和装置などに使用されるスクロール型圧縮機に
係り、特に、インバータ制御等により広範囲にわたる運
転回転数で使用されるスクロール型圧縮機の潤滑に用い
て好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のスクロール型圧縮機は、従来よ
り、冷凍装置や空気調和装置における冷媒ガスなどの圧
縮に広く使用されている。従来のスクロール型圧縮機の
一例を、図4及び図5を参照しながら以下に説明する。
この従来のスクロール型圧縮機1は、有底筒形状のハウ
ジング2と、該ハウジング2内の上部に上部軸受3で支
持されたスクロール型圧縮機構4と、該スクロール型圧
縮機構4の下方、すなわちハウジング2内の下部に上部
軸受3などで支持して配設された駆動手段であるモータ
5とを備え、該モータ5の回転シャフト6が、スクロー
ル型圧縮機構4の下部に連結されている。
【0003】前記ハウジング2は、筒部2aの下端及び
上端が底部2b及び蓋部2cでそれぞれ閉塞状態とさ
れ、筒部2aには吸入管7が内部と連通状態に接続され
るとともに、蓋部2cには吐出管8が内部に突出状態に
接続されている。前記スクロール型圧縮機構4は、上部
軸受3に固定された固定スクロール部材9と、上部軸受
3と固定スクロール部材9との間に上部軸受10を介し
て公転旋回運動が可能に支持された旋回スクロール部材
11と、該旋回スクロール部材11の外面に設けられ、
旋回スクロール部材11の公転旋回運動を許容しながら
その自転を阻止する周知のオルダムリンク等よりなる自
転阻止機構12とを備えている。
【0004】前記固定スクロール部材9は、固定端板9
aと、該固定端板9aの内面に立設された渦巻状壁体9
bと、固定端板9aの周縁部に形成された円筒状の周壁
部9cとを備え、該渦巻状壁体9bの先端面にはチップ
シール13が嵌装されている。前記固定端板9aには、
その中央部に吐出通路14が上下に貫通状態に形成され
るとともに、その上面にはハウジング2内を高圧室HR
と低圧室LRとに分割する仕切部材として、ディスチャ
ージカバー15が配設されている。このディスチャージ
カバー15の中央部には吐出ポート16が開口してお
り、同吐出ポート16を開閉する吐出弁17が設けられ
ている。なお、高圧室HRには、前記吐出管8の開口端
が貫通状態に固定され、吐出管8と高圧室HRとが接続
されている。
【0005】また、上部軸受3の外周部には、吸入管7
からハウジング2内に導入してこれから圧縮しようとす
る流体(以下、圧縮流体と呼ぶ)を、周壁部9cの内面
側に向かって導く圧縮流体取り入れ口18が形成されて
いる。この圧縮流体取り入れ口18は、固定スクロール
部材9と旋回スクロール部材11との間に形成される吸
入室19に接続されている。したがって、吸入管7から
ハウジング2内に導入した圧縮流体は、圧縮流体取り入
れ口18を通って吸入室19からスクロール型圧縮機構
4へと吸入されていく。
【0006】前記旋回スクロール部材11は、前記固定
端板9aに対向状態に配された旋回側端板11aと、該
旋回側端板11aの内面に立設され、前記渦巻状壁体9
bと噛み合わされる渦巻状壁体11bとを備え、該渦巻
状壁体11bの先端面にはチップシール13が嵌装され
ている。前記旋回側端板11aの外面側には、円筒形状
のボス20が軸線を同じくして立設され、該ボス20の
内部には、ブッシュ21が旋回軸受22を介して回転可
能に嵌装されている。また、ブッシュ21の内部には、
その軸線から偏心した貫通孔21aが形成されている。
【0007】固定スクロール部材9と旋回スクロール部
材11とは、互いに所定の距離だけ偏心した状態で、渦
巻状壁体9bと渦巻状壁体11bとの互いの側面が複数
個所で線接触するように180度の位相差をもって噛み
合わされている。また、この状態で、渦巻状壁体9b及
び渦巻状壁体11bのチップシール13がそれぞれ旋回
側端板11a及び固定端板9aの内面に密接して、図5
に示すように、渦巻状壁体9bと渦巻状壁体11bの中
心に対して点対称の位置関係となる複数個所に、密閉空
間となる圧縮室Pが形成される。なお、旋回スクロール
部材11は、周知のオルダムリンクを備えた自転阻止機
構12により、上部軸受3及び同上部軸受3に固定され
た固定スクロール部材9に対して、自転が阻止された状
態で公転旋回運動可能に配されている。
【0008】前記モータ5の回転シャフト6は、上部軸
受3の内周面に配された上部軸受23及びモータ5の下
方に位置する下部軸受24に軸支され、軸線から所定量
偏心された偏心ピン25が上端に突出状態に設けられて
いる。偏心ピン25は、ブッシュ21の貫通孔21aに
挿入され、ブッシュ21を回転可能に支持している。な
お、回転シャフト6などの適所には、一体に回転するバ
ランスウエイトが固定されている。
【0009】偏心ピン25及び回転シャフト6には、こ
れらを上下に貫通する油通路26が形成されるととも
に、その下端に潤滑油ポンプ機構27が設けられてい
る。この潤滑油ポンプ機構27は、油通路26の下端に
接続されている。また、ハウジング2の底部2bには、
潤滑油の貯留部28が設けられており、該貯留部28の
潤滑油内に回転シャフト6下端の潤滑油ポンプ機構27
が配されている。なお、図中の符号Lは、貯留部28に
貯留されている潤滑油の油面を示している。
【0010】次に、上記構成を有するスクロール型圧縮
機1におけるガス(圧縮流体)の圧縮方法について説明
する。モータ5を駆動することにより、回転シャフト6
の回転が偏心ピン25、ブッシュ21、旋回軸受22及
びボス20を介して旋回スクロール部材11に伝達され
るとともに、旋回スクロール部材11が自転阻止機構1
2によって自転が阻止された状態で固定スクロール部材
9に対して公転旋回運動を行う。このときの圧縮流体
は、吸入管7からハウジング2内に供給されてモータ5
を冷却するとともに、さらに圧縮流体取り入れ口18及
び吸入室19を経て圧縮室Pへと供給される。
【0011】そして、圧縮室P内に取り込まれた圧縮流
体は、旋回スクロール部材11の上記公転旋回運動によ
る圧縮室Pの容積縮小に伴い、圧縮されながら中央部に
移送される。このようにして、さらに圧縮されたガス
は、吐出通路14及び吐出ポート16から吐出弁17を
押し開けて高圧室HR内に排出され、該高圧室HRから
吐出管8によって圧縮機外部へと導出される。
【0012】一方、底部2bの貯留部28に貯留されて
いる潤滑油は、潤滑油ポンプ機構27によって吸い上げ
られるとともに油通路26内を通って偏心ピン25先端
の給油出口26aから吐出され、ブッシュ21、旋回軸
受22及び偏心ピン25を潤滑した後、油だまり29に
溜まる。そして、この潤滑油は、さらに、油だまり29
の上部から溢れるようにしてスラスト軸受面10及び自
転阻止機構12等の各潤滑部へと供給され、各部を通過
して潤滑した後、ハウジング2底部の貯留部28に戻さ
れて繰り返し循環される。
【0013】さらに、貯留部28内の潤滑油は、駆動モ
ータ5の回転によって撹拌され、ミスト状となる。ミス
ト状となった潤滑油は、圧縮流体のガスと共に圧縮流体
取り入れ口18及び吸入室19を経て圧縮室Pに供給さ
れ、スクロール型圧縮機構4内の摺動部を潤滑するとと
もに、圧縮室P間のシールをしている。なお、図中の符
号30は、油だまり29内の潤滑油を底部2bの貯留部
28へ排出する排油孔である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のスクロール型圧縮機の潤滑システムは、下記の問題
点を有していた。すなわち、上記従来の潤滑システムに
おいては、吸入管7より吸入された冷媒ガスなどの圧縮
流体と共にミスト状の潤滑油がスクロール型圧縮機構4
内へ供給されるようになっているため、例えばインバー
タ制御されるモータ5を駆動源として広い回転数領域で
運転されるような場合、低回転数で運転される領域で
は、撹拌によりミスト状となる潤滑油の量が減少する。
このため、系内における潤滑油の循環量も減少すること
になり、結果として、スクロール型圧縮機構4に供給さ
れる潤滑油の供給量が減少し、スクロール型圧縮機構4
における潤滑性能、およびシール性の低下が問題とな
る。
【0015】このような潤滑性能の低下は、各圧縮室P
間のシール機能を低下させることから、これらの間での
圧縮ガスの漏れが多くなり、スクロール型圧縮機1の性
能低下につながる。また、固定スクロール部材9及び旋
回スクロール部材11間の摺動部では潤滑油不足となる
ため、最悪の場合には、焼き付きを生じて耐久性や信頼
性を低下させることが懸念される。
【0016】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであり、運転回転数可変式のスクロール型圧縮機にお
いて、低回転数運転時でも、スクロール型圧縮機構内の
潤滑及びシールを確実に実施できるスクロール型圧縮機
の提供を目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採用した。すなわち、請求項
1に記載のスクロール型圧縮機は、固定端板の一側面に
立設された渦巻状壁体を有し、定位置に固定された固定
スクロール部材と、旋回端板の一側面に立設された他の
渦巻状壁体を有し、前記各渦巻状壁体どうしをかみ合わ
せて自転を阻止されつつ公転旋回運動可能に支持された
旋回スクロール部材と、潤滑油を貯留する貯留部とを備
えたスクロール型圧縮機において、前記旋回端板の前記
一側面に、前記貯留部からの前記潤滑油を、前記各渦巻
状壁体の外周端近傍に位置する各圧縮流体吸入口に向か
って吐出する潤滑油吐出孔が穿設されていることを特徴
とする。上記請求項1に記載のスクロール型圧縮機によ
れば、圧縮流体を取り込む圧縮流体吸入口に潤滑油吐出
孔を近接配置したことにより、積極的に潤滑油を各圧縮
室内に供給することができるようになる。
【0018】また、請求項2に記載のスクロール型圧縮
機は、請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、
前記各潤滑油吐出孔が、前記圧縮流体吸入口に吐出され
る潤滑油の流量を調整する絞り機能を備えていることを
特徴とする。上記請求項2に記載のスクロール型圧縮機
によれば、過剰な潤滑油が吐出されるのを防止すること
ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明のスクロール型圧縮機の一
実施形態を、図1〜図3を参照しながら以下に説明する
が、本発明がこれのみに限定解釈されるものでないこと
は勿論である。なお、図1は、本実施形態のスクロール
型圧縮機を示す図であって、回転シャフトの軸線を含む
断面より見た場合の断面図である。また、図2は、同ス
クロール型圧縮機の旋回スクロール部材を示す図であっ
て、その中心軸線を含む断面より見た断面図である。ま
た、図3は、同スクロール型圧縮機の同旋回スクロール
部材を示す図であって、図2のA−A矢視図である。
【0020】図1に示すように、本実施形態のスクロー
ル型圧縮機30は、ハウジング31と、該ハウジング3
1内の定位置に固定された固定スクロール部材32と、
ハウジング31内に公転自在に支承された旋回スクロー
ル部材33と、該旋回スクロール部材33のスラスト方
向ガス力をスラスト面34aで支持する上部軸受34
と、旋回スクロール部材33を回転駆動する回転シャフ
ト35及びモータ36とが備えられている。
【0021】固定スクロール部材32は、固定端板32
aと、該固定端板32aの一側面に立設された渦巻状壁
体32bとからなり、また旋回スクロール部材33は、
旋回端板33aと、該旋回端板33a一側面に立設され
た渦巻状壁体33bとから構成されている。そして、こ
れらスクロール部材32,33の両渦巻状壁体32b,
33bどうしを180°位相をずらして組み合わせて配
置することで、スクロール型圧縮機構37が構成されて
いる。なお、旋回スクロール部材33は、周知のオルダ
ムリンクを備えた自転阻止機構により、上部軸受34及
び固定スクロール部材32に対して、自転が阻止された
状態で公転旋回運動可能に配されている。
【0022】このスクロール型圧縮機構37では、固定
スクロール部材32に対して、自転が阻止された旋回ス
クロール部材33を回転シャフト35及びモータ36に
よって公転旋回運動させることにより、各渦巻状壁体3
2b,33b間に形成される各圧縮室Pの容積を漸次減
少させ、これら圧縮室P内の流体の圧縮を行って最終的
には、固定端板32aの中心部に設置された吐出ポート
32cから高圧となった流体を吐出するようになってい
る。
【0023】前記ハウジング31は、筒部31aの下端
及び上端が底部31b及び蓋部31cでそれぞれ閉塞状
態とされた圧力容器となっている。そして、このハウジ
ング31の筒部31aには、圧縮する流体を内部に導入
する吸入管38が接続され、スクロール型圧縮機構37
に向かって流体を供給可能となっている。また、蓋部3
1cには、スクロール型圧縮機構34で圧縮された高圧
の流体を外部へ導く吐出管39が接続されている。
【0024】前記モータ36の回転シャフト35は、上
部軸受34と、モータ36の下方に位置する下部軸受4
0とで軸支され、その上端には、軸線から所定量偏心さ
れた偏心ピン41が突出状態に設けられている。偏心ピ
ン41は、ブッシュ42の凹所空間33c1内に挿入さ
れ、このブッシュ42を回転可能に支持している。さら
に、ブッシュ42は、旋回端板33aの中心でかつ、渦
巻状壁体33bが設けられている側と反対側の面に設け
られたボス33c内に、旋回軸受43を介して挿入され
ている。なお、回転シャフト35などの適所には、一体
に回転するバランスウエイト(図示せず)が固定されて
いる。
【0025】偏心ピン41及び回転シャフト35には、
これらを上下に貫通する油通路49が形成されるととも
に、回転シャフト35の下端には潤滑油ポンプ機構50
が設けられている。この潤滑油ポンプ機構50は、油通
路49の下端に接続されている。また、ハウジング31
内の底部31bには、潤滑油を貯留しておく貯留部51
が設けられており、該貯留部51に所定量以上の潤滑油
が溜まった正常な状態では、潤滑油ポンプ機構50が潤
滑油中に位置するようになっている。なお、図中のLは
潤滑油の油面を示している。
【0026】そして、本実施形態のスクロール型圧縮機
では、図2及び図3に示すように、前記旋回端板33a
の、渦巻状壁体33bが設けられた一側面33a5側
に、前記貯留部51からの潤滑油を、各渦巻状壁体32
b,33bの外周端近傍に位置する各圧縮流体吸入口6
1,61に向かって直接的に吐出する潤滑油吐出孔33
a1,33a1を穿設した点が、特に特徴的となってい
る。
【0027】これら潤滑油吐出孔33a1,33a1
は、一側面33a5に垂直に形成された一対(2個)の
貫通孔であり、それぞれが、流路33a2,33a2を
介して、前記ボス33cの、前記旋回軸受43及びブッ
シュ42が挿入される凹所空間33c1に連通してい
る。各流路33a2,33a2は、凹所空間33c1に
連通する一端側から、旋回端板33aの半径方向外側に
向かって該旋回端板33a内に形成された一対(2本)
の貫通孔であり、それらの他端側は、各栓部材33a
3,33a3でそれぞれ塞がれている。したがって、凹
所空間31c1内に導入された潤滑油は、各流路33a
2,33a2を通ってから各潤滑油吐出孔33a1,3
3a1より吐出されるように流路が形成されたものとな
っている。
【0028】さらに、各潤滑油吐出孔33a1,33a
1は、各流路33a2,33a2の孔径より小さい孔径
に加工されており、各圧縮流体吸入口61,61に向か
って吐出される潤滑油の流量を調整する絞り機能を備え
たものとなっている。すなわち、各潤滑油吐出孔33a
1,33a1の孔径は、最適な潤滑油供給量に応じた孔
径が選択されている。
【0029】以上説明の構成を有する本実施形態のスク
ロール型圧縮機によれば、モータ36を駆動させること
により、旋回スクロール部材33が前記自転阻止機構に
より自転が阻止された状態で、固定スクロール部材32
に対して公転旋回運動を行う。この結果、スクロール型
圧縮機構37の圧縮室Pに吸入した流体が、その容積の
減少に伴って圧縮され、高圧縮流体となる。この高圧縮
流体は、吐出ポート32を介して吐出管39から外部へ
と吐出されていく。
【0030】一方、貯留部51内の潤滑油は、潤滑油ポ
ンプ機構50によって各摺動部に送られ、これら摺動部
の潤滑を行う。すなわち、貯留部51に貯留されている
潤滑油は、潤滑油ポンプ機構50によって吸い上げられ
るとともに油通路49内を通って偏心ピン41先端の給
油出口から吐出され、ボス33cの凹所空間33c1内
に供給される。油通路49より凹所空間33c1内に供
給された潤滑油のうちの一部は、ブッシュ42、旋回軸
受43及び偏心ピン41を潤滑した後、油だまり34a
1内に一旦溜められる。そして、この潤滑油は、さら
に、油だまり34a1から上部軸受34及び自転阻止機
構等の各潤滑部へと供給され、各部を通過して潤滑した
後、貯留部51に戻されて繰り返し循環される。
【0031】その他の潤滑油は、前記各流路33a2,
33a2内に流れ込み、それぞれ、旋回端板33aの径
方向外側に向かって流れ出す。そして、各潤滑油吐出孔
33a1,33a1に至った潤滑油は、これら潤滑油吐
出孔33a1,33a1より、適切な流量で、それぞれ
の圧縮流体吸入口61,61に向かって直接的に吐出さ
れていく。このようにして各圧縮流体吸入口61,61
に取り込まれた潤滑油は、各渦巻状壁体32b,33b
間の摺動部分や、渦巻状壁体32b及び旋回端板33a
間の摺動部分や、渦巻状へ機体33b及び固定端板33
a間の摺動部分に供給され、これら摺動部分の潤滑と、
各圧縮室間のシールとを実施する。このように、圧縮流
体を取り込む圧縮流体吸入口61,61に潤滑油吐出孔
33a1,33a1を近接配置したことにより、積極的
に潤滑油を各圧縮室内に供給することができるようにな
っている。
【0032】以上説明の本実施形態のスクロール型圧縮
機は、旋回端板33aの一側面33a5に、貯留部51
からの潤滑油を、各渦巻状壁体32b,33bの外周端
近傍に位置する各圧縮流体吸入口61,61に向かって
直接的に吐出する潤滑油吐出孔33a1,33a1を穿
設する構成を採用した。この構成によれば、圧縮室への
入口である圧縮流体吸入口61,61に向かって、積極
的に潤滑油を供給することができるので、低回転数運転
時でも、スクロール型圧縮機構37内の潤滑及びシール
を確実に実施することが可能となっている。
【0033】また、本実施形態のスクロール型圧縮機
は、各潤滑油吐出孔33a1,33a1が、潤滑油の流
量を調整する絞り機能を備えている構成を採用した。こ
の構成によれば、確実に、適切な吐出量で潤滑油を供給
することが可能となる。
【0034】
【発明の効果】本発明の請求項1に記載のスクロール型
圧縮機は、旋回端板の一側面に、貯留部からの潤滑油
を、各渦巻状壁体の外周端近傍に位置する各圧縮流体吸
入口に向かって吐出する潤滑油吐出孔を穿設する構成を
採用した。この構成によれば、圧縮室への入口である圧
縮流体吸入口に向かって、積極的に潤滑油を供給するこ
とができるので、低回転数運転時でも、スクロール型圧
縮機構内の潤滑及びシールを確実に実施することが可能
となる。
【0035】また、請求項2に記載のスクロール型圧縮
機は、請求項1に記載のスクロール型圧縮機において、
前記各潤滑油吐出孔が、潤滑油の流量を調整する絞り機
能を備えている構成を採用した。この構成によれば、適
切な吐出量で潤滑油を供給することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスクロール型圧縮機の一実施形態を
示す図であって、回転シャフトの軸線を含む断面より見
た場合の断面図である。
【図2】 同スクロール型圧縮機の旋回スクロール部材
を示す図であって、その中心軸線を含む断面より見た断
面図である。
【図3】 同スクロール型圧縮機の同旋回スクロール部
材を示す図であって、図2のA−A矢視図である。
【図4】 従来のスクロール型圧縮機の一例を示す図で
あって、回転シャフトの軸線を含む断面より見た場合の
断面図である。
【図5】 同スクロール型圧縮機のスクロール型圧縮機
構における、固定スクロール部材と旋回スクロール部材
との噛み合い状態を示す断面図である。
【符号の説明】
32・・・固定スクロール部材 32a・・・固定端板 32b・・・渦巻状壁体 33・・・旋回スクロール部材 33a・・・旋回端板 33a1・・・潤滑油吐出孔 33a5・・・旋回端板の一側面 51・・・貯留部 61,61・・・圧縮流体吸入口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定端板の一側面に立設された渦巻状壁
    体を有し、定位置に固定された固定スクロール部材と、
    旋回端板の一側面に立設された他の渦巻状壁体を有し、
    前記各渦巻状壁体どうしをかみ合わせて自転を阻止され
    つつ公転旋回運動可能に支持された旋回スクロール部材
    と、潤滑油を貯留する貯留部とを備えたスクロール型圧
    縮機において、 前記旋回端板の前記一側面には、前記貯留部からの前記
    潤滑油を、前記各渦巻状壁体の外周端近傍に位置する各
    圧縮流体吸入口に向かって吐出する潤滑油吐出孔が穿設
    されていることを特徴とするスクロール型圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスクロール型圧縮機に
    おいて、 前記各潤滑油吐出孔は、前記圧縮流体吸入口に吐出され
    る潤滑油の流量を調整する絞り機能を備えていることを
    特徴とするスクロール型圧縮機。
JP2002022137A 2002-01-25 2002-01-30 スクロール型圧縮機 Withdrawn JP2003286976A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002022137A JP2003286976A (ja) 2002-01-25 2002-01-30 スクロール型圧縮機

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002016464 2002-01-25
JP2002-16464 2002-01-25
JP2002022137A JP2003286976A (ja) 2002-01-25 2002-01-30 スクロール型圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003286976A true JP2003286976A (ja) 2003-10-10

Family

ID=29253189

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002022137A Withdrawn JP2003286976A (ja) 2002-01-25 2002-01-30 スクロール型圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003286976A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009299582A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Panasonic Corp 密閉型スクロール圧縮機
CN104421160A (zh) * 2013-09-03 2015-03-18 上海普圣压缩机有限公司 一种涡旋压缩机的润滑油循环系统
WO2016125228A1 (ja) * 2015-02-02 2016-08-11 三菱電機株式会社 圧縮機
JPWO2017168672A1 (ja) * 2016-03-31 2018-11-01 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機、および冷凍サイクル装置
JP2020060144A (ja) * 2018-10-11 2020-04-16 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 スクロール圧縮機
WO2024022493A1 (zh) * 2022-07-29 2024-02-01 丹佛斯(天津)有限公司 用于涡旋压缩机的涡旋盘以及涡旋压缩机

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009299582A (ja) * 2008-06-13 2009-12-24 Panasonic Corp 密閉型スクロール圧縮機
CN104421160A (zh) * 2013-09-03 2015-03-18 上海普圣压缩机有限公司 一种涡旋压缩机的润滑油循环系统
WO2016125228A1 (ja) * 2015-02-02 2016-08-11 三菱電機株式会社 圧縮機
JPWO2016125228A1 (ja) * 2015-02-02 2017-06-22 三菱電機株式会社 圧縮機
JPWO2017168672A1 (ja) * 2016-03-31 2018-11-01 三菱電機株式会社 スクロール圧縮機、および冷凍サイクル装置
EP3438456B1 (en) * 2016-03-31 2019-10-23 Mitsubishi Electric Corporation Scroll compressor and refrigeration cycle device
US10890187B2 (en) 2016-03-31 2021-01-12 Mitsubishi Electric Corporation Scroll compressor witha lubricant supply system and refrigeration cycle apparatus having the scroll compressor
JP2020060144A (ja) * 2018-10-11 2020-04-16 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 スクロール圧縮機
JP7186055B2 (ja) 2018-10-11 2022-12-08 三菱重工サーマルシステムズ株式会社 スクロール圧縮機
WO2024022493A1 (zh) * 2022-07-29 2024-02-01 丹佛斯(天津)有限公司 用于涡旋压缩机的涡旋盘以及涡旋压缩机

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5455763B2 (ja) スクロール圧縮機,冷凍サイクル装置
JP2003286976A (ja) スクロール型圧縮機
JP4681322B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2005240637A (ja) ガス圧縮ユニット
JP2003227480A (ja) スクロール型圧縮機
JP4256801B2 (ja) 圧縮機および空気調和装置
JP3249303B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP3519663B2 (ja) 密閉型圧縮機
JPH0932758A (ja) スクロール式圧縮機
JP2001099080A (ja) 密閉型スクロール圧縮機
JP4831812B2 (ja) 圧縮機
JPH0942181A (ja) スクロール型圧縮機
JP4699270B2 (ja) スクロール圧縮機
KR101015016B1 (ko) 스크롤 압축기
JP4790757B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2000027776A (ja) スクロ―ル型流体機械
JP2955215B2 (ja) スクロール型圧縮機
JP2003184776A (ja) 圧縮機
JPH06294388A (ja) スクロール圧縮装置
JP4301122B2 (ja) スクロール圧縮機
JP2002048078A (ja) スクロール圧縮機
JP2003343455A (ja) スクロール圧縮機
JPH0347496A (ja) スクロール圧縮機
JPH09209957A (ja) 密閉型圧縮機
JPH05306690A (ja) 密閉圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20050405