JP7186055B2 - スクロール圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、流体を圧縮するスクロール式の圧縮機構を備えたスクロール圧縮機に関する。
冷媒を圧縮するスクロール圧縮機が、空気調和機や冷凍機等に広く利用されている。スクロール圧縮機は、端板から立ち上がる渦巻状のラップを有した一対のスクロールと、軸周りに回転する回転軸とを備えている。一方のスクロールは、回転軸に対して偏心して連結されている。このスクロールは、回転軸の回転に伴い、相手のスクロールに対して公転旋回運動する。公転旋回するスクロール(以下、旋回スクロール)の端板には、回転軸の軸心に対して偏心したドライブブッシュが軸受を介して挿入されるボスが設けられている。
ドライブブッシュに潤滑油を安定して供給するため、特許文献1では、ハウジングの底部からドライブブッシュまで潤滑油を導く給油経路が構成されている。この給油経路は、旋回スクロールが摺動するスラストプレートに形成された孔と、スラストプレートを支持する軸受の切欠と、回転軸のドライブブッシュ設置面に形成された段差と、回転軸の偏心部に形成された欠損部とを含んで構成されている。
特開2009-197692号公報
特許文献1に記載の給油経路を構成するためには、ドライブブッシュの周りの複数の部材をそれぞれ加工する必要があるため、製造コストが高い。
ところで、ボスの内側における軸受等の摺動部は、ボスにより囲まれているため、潤滑油が供給され難い。起動時を含め圧縮機の動作中において、特に、ボスの内側における潤滑性の向上が求められている。
本発明は、製造コストを抑えつつ、スクロールのボスの内側に潤滑油を安定して供給することで、ボスの内側の摺動部の異常摩耗や焼付き等を防止できるスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
本発明のスクロール圧縮機は、流体が圧縮される圧縮室を形成する2つのスクロールと、2つのスクロールのうちの一方であり公転旋回運動する旋回スクロールに連結される回転軸と、を備え、回転軸は、軸心に対して偏心した偏心部を含み、旋回スクロールは、偏心部が挿入されるボスを含み、ボスと偏心部との間に介在する駆動軸受により回転自在に支持され、旋回スクロールには、ボスの内側に連通し、回転軸の軸方向に対して交差する軸交差方向に窪んで潤滑油を保持可能な油ポケットが形成されていることを特徴とする。
本発明のスクロール圧縮機では、ボスの内側において、スクロールの端板と偏心部との間に空隙があることが好ましい。
本発明のスクロール圧縮機において、旋回スクロールは、渦巻状のラップと、ラップを支持する端板と、を備え、油ポケットは、端板から突出したボスの内周壁の基端近傍に開口していることが好ましい。
本発明のスクロール圧縮機において、油ポケットは、駆動軸受に向けて開口するようにボスに形成されていることが好ましい。
本発明のスクロール圧縮機において、油ポケットは、軸交差方向に延びており、旋回スクロールの周方向において複数が並んでいることが好ましい。
本発明のスクロール圧縮機において、旋回スクロールは、油ポケットの位置で旋回スクロールを軸交差方向に貫通した貫通孔と、貫通孔の一部を塞ぐ閉塞部材と、を含み、油ポケットは、貫通孔において閉塞部材よりも旋回スクロールの径方向内側に残された空間であることが好ましい。
本発明のスクロール圧縮機において、油ポケットは、旋回スクロールの周方向に連続して円環状または円弧状に形成されていることが好ましい。
本発明のスクロール圧縮機において、旋回スクロールは、渦巻状のラップ、およびラップを支持する端板を含むスクロール本体と、ボスを含み、スクロール本体に一体的に組み付けられるボス部材と、を備え、油ポケットは、スクロール本体とボス部材との間に形成されていることが好ましい。
本発明によれば、旋回スクロールに備える油ポケットに、主に遠心力により潤滑油を保持することで、スクロール圧縮機が動作している間に亘り、油ポケットに潤滑油を補給しつつ油ポケットから摺動部に継続して給油可能であり、その上、動作停止時には、油ポケットに保持していた潤滑油をボスの内側に放出して、起動時におけるボスの内側の潤滑に用いることができる。
したがって、スクロール圧縮機の起動時を含め、動作中に亘り、ボスの内側の摺動部に安定して給油することができるので、摺動部の潤滑を確保して異常摩耗や焼付き等を防止することができる。
第1実施形態に係る横型スクロール圧縮機の縦断面図である。 (a)は、図1のIIa-IIa線における旋回スクロールの矢視図である。油ポケットを破線で示している。(b)は、(a)のIIb-IIb線断面図である。 貫通孔および閉塞部材により油ポケットを構成した例を示す図である。 旋回スクロールに複数の油ポケットを備えた例を示す図である。 第2実施形態に係る縦型のスクロール圧縮機を示す縦断面図である。 図5の要部拡大図である。 図5のVII-VII線における旋回スクロールの断面模式図である。油ポケットを破線で示している。 (a)は、油ポケットの第1変形例を示す図である。(b)は、油ポケットの第2変形例を示す図である。 (a)は、油ポケットの第3変形例を示す図である。(b)は、油ポケットの第4変形例を示す図である。 (a)は、油ポケットを円環状に構成した例(第5変形例)を示す図である。(b)は、油ポケットの位置で旋回スクロールを分割した例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るスクロール圧縮機について説明する。
〔第1実施形態〕
まず、図1および図2を参照し、第1実施形態に係るスクロール圧縮機10について説明する。スクロール圧縮機10は、例えば、車両に搭載される空気調和機を構成している。
スクロール圧縮機10は、図示しない動力源により軸周りに回転する回転軸11と、冷媒ガスが圧縮される圧縮室101を形成する2つのスクロール12,13と、主軸受141および副軸受142と、ハウジング16とを備えている。
本実施形態では、回転軸11が水平方向に沿って配置されるものとする。
(スクロール)
スクロール12は、回転軸11に偏心して連結されており、オルダムリンク15により自転が阻止されながら、相手のスクロール13に対して公転旋回する。スクロール13は、ハウジング16に固定されている。
以下、スクロール12を旋回スクロール12と称し、スクロール13を固定スクロール13と称するものとする。
旋回スクロール12は、渦巻状のラップ121と、ラップ121が設けられる略円形状の端板122とを備えている。同様に、固定スクロール13も、ラップ131と、端板132とを備えている。これらのスクロール12,13は、ラップ121,131を噛み合わせた状態で配置されると、ラップ121,131の間に圧縮室101を区画する。
図1に示す端板122,132のそれぞれの中央部は、径方向外側と比べて板厚が大きい。そのため、圧縮室101の高さが径方向外側と比べて中央部で低くなっているので、圧縮比を増大させるために有利である。
但し、圧縮室101の中央部における高さと径方向外側における高さとが同一であってもよい。
(ハウジング)
ハウジング16は、円筒状の空間に旋回スクロール12および固定スクロール13の全体を収容する第1ハウジング161と、第1ハウジング161の開口を塞ぐように第1ハウジング161に組み付けられる第2ハウジング162とからなる。
(回転軸および軸受)
回転軸11は、第1ハウジング161および第2ハウジング162の内側で、主軸受141および副軸受142により回転自在に支持されている。回転軸11は、軸心Xに対して偏心した偏心ピン11Cを有する。偏心ピン11Cに連結された旋回スクロール12は、オルダムリンク15により自転が規制されつつ公転旋回運動する。オルダムリンク15は、旋回スクロール12を軸方向D1に支持するスラスト軸受143と、旋回スクロール12の端板122とに係合している。図2(a)および(b)に示すように、端板122の背面122A側には、オルダムリンク15に設けられた複数の突起がそれぞれ係合する溝122Eが形成されている。
主軸受141は、スクロール12,13からアキシャル荷重を受けるスラスト軸受143と一体的に構成されて、第1ハウジング161および第2ハウジング162の内側に設けられている。
副軸受142は、旋回スクロール12から離れた位置で、第2ハウジング162に設けられている。
図1に示す例では、主軸受141は玉軸受(ball bearing)であり、副軸受142は針状ころ軸受(needle bearing)であるが、これらは適宜な軸受であってよい。
ハウジング16の内部に配置された主軸受141や副軸受142、後述する駆動軸受24等の摺動部には、冷媒ガスに微細な液滴の状態で混合した潤滑油が供給される。ハウジング16の内部に溜まる潤滑油は、スクロール12,13間に吸入される冷媒の流れにより巻き上げられて冷媒に混合し、冷媒の流れによって摺動部に搬送される。
回転軸11の先端11D(図1)は、第2ハウジング162を貫通してハウジング16の外側に突出している。先端11Dには、電磁クラッチ17によりプーリー18からの動力伝達が断続される。プーリー18は、第2ハウジング162に形成された円筒状のボス162Aの外周部に軸受19を介して回転自在に設けられている。プーリー18には、図示しないエンジン等の動力源からVベルト等を介して動力が伝達される。
ボス162Aの内部には、回転軸11の周りを封止するシール部材20が設けられている。シール部材20によりハウジング16の内部が気密に保たれる。
なお、スクロール圧縮機10の動力源は、電動機(motor)であってもよい。その場合は、電動機の回転子(rotor)に回転軸11を結合すればよい。電動機はハウジング16に収容することができる。
回転軸11は、主軸受141により支持される大径部11Aと、大径部11Aよりも径が小さく、副軸受142により支持される小径部11Bと、旋回スクロール12が連結される偏心ピン11Cとを備えている。
偏心ピン11Cは、回転軸11の軸心Xに対して所定の寸法(偏心量)だけ偏心している。回転軸11が軸周りに回転すると、偏心ピン11Cも軸心Xを中心に回転する。
この偏心ピン11Cは、大径部11Aから軸方向D1に立ち上がるように大径部11Aに一体に設けられている。偏心ピン11Cの外周部には、ドライブブッシュと称されるブッシュ21が装着されている。ブッシュ21は大径部11Aの端面に突き当てられている。ブッシュ21の内周部の高さの全体に亘り偏心ピン11Cが配置されている。ブッシュ21と偏心ピン11Cとから「偏心部」が構成されている。
ブッシュ21には、旋回スクロール12の旋回時にバランスを取るためのカウンターウェイト22が設けられている。偏心ピン11Cおよびブッシュ21は、大径部11Aや小径部11Bと一体的に回転する。
(回転軸と旋回スクロールとの連結)
図1に加え、図2(a)および(b)も参照し、回転軸11と旋回スクロール12とを連結する構造について説明する。
旋回スクロール12は、端板122の背面122A側にボス23を備えている。ボス23は、端板122から軸方向D1に所定の高さで突出し、円筒状に形成されている。上述したオルダムリンク15やカウンターウェイト22はボス23の周りに配置されている。ボス23の内側の底面122Bは、端板122の板厚方向においてボス23の周りの背面122Aよりも端板122の内面122D側に位置している。
なお、端板122の外端122Cには、図示しないリング状シールが配置される溝122Fが形成されている。
旋回スクロール12のボス23の内側に、偏心ピン11Cおよびブッシュ21が挿入される。図2(a)にブッシュ21を二点鎖線で示している。ブッシュ21における端板122に対向する先端面には、図1に示すように、ボス23の内側の底面122B(端板122)から離れるように窪んだ凹部21Aが形成されている。この凹部21Aのように、ボス23の内側においてブッシュ21と端板122との間に空隙が存在することが好ましい。この空隙の存在により、ブッシュ21の先端とボス23の底面122Bとの接触を避けることができ、また、ボス23の付近における冷媒の流動が促進されるためである。なお、偏心ピン11Cの先端と端板122との間にも空隙が存在している。ボス23の内側における偏心部(偏心ピン11Cおよびブッシュ21)と端板122との間に空隙が存在していると、この空隙に向けて冷媒が流れるので、ボス23の付近における冷媒の流動が促進される。
本実施形態とは異なり、ブッシュ21の先端面が平坦であって、端板122に、ブッシュ21の先端面から離れるように窪んだ凹部が形成されていてもよい。あるいは、ブッシュ21の凹部21Aと端板122の凹部との両方が形成されていてもよい。こうした凹部が形成されていなくても、ブッシュ21や偏心ピン11Cの先端と端板122との間に空隙が存在していることが好ましい。
ボス23の内周壁231とブッシュ21の外周壁211(図2(a))との間には、駆動軸受24が介在している。図2(a)では駆動軸受24の保持器242を破線で模式的に示し、ころ241の図示は省略している。
駆動軸受24は、ボス23の内側またはブッシュ21の外側に圧入することで、ボス23またはブッシュ21に固定することができる。駆動軸受24により旋回スクロール12が回転自在に支持される。
偏心ピン11Cおよびブッシュ21が駆動軸受24を介してボス23の内側に挿入されることで、回転軸11と旋回スクロール12とが、軸心Xに対して偏心した状態に、かつ回転駆動力の伝達が可能に連結される。回転軸11により伝達される回転駆動力により、旋回スクロール12が、軸心Xからの偏心量に対応する旋回半径で公転旋回する。
駆動軸受24は、針状ころ軸受であり、図2(b)に示すように、複数の針状のころ241(転動体)と、ころ241を転動自在に支持する円環状の保持器242とを含んでいる。ころ241は、保持器242の全周に亘り配列されている。ころ241は軸方向の全体に亘りブッシュ21の外周部に摺接する。
駆動軸受24は、玉軸受等の他の転がり軸受や、滑り軸受等であってもよい。
(スクロール圧縮機の動作)
図示しない吸入ポートを通じて、ハウジング16の内部における低圧空間16Aに冷媒が導入されると、回転する回転軸11から伝達される駆動力により公転旋回する旋回スクロール12と固定スクロール13との間に、それらの外周部から冷媒が吸入される。そして、旋回スクロール12の旋回に伴い圧縮室101の容積が減少することで冷媒が圧縮されると、固定スクロール13の平面中央部に位置する吐出孔13Aおよび図示しない弁を通じて圧縮室101から吐出チャンバ102へと冷媒が吐出される。さらに、吐出チャンバ102から吐出弁103および吐出ポート104を通じて、図示しない冷媒配管へと冷媒が吐出される。冷媒は、スクロール圧縮機10を含んで構成される冷媒回路(図示しない)を循環する。
(ボスの内側の摺動部への給油)
本実施形態は、主軸受141や副軸受142と比べて潤滑油が供給され難いボス23の内側にも潤滑油を安定して供給する。そのため、潤滑油を保持可能な油ポケット31を旋回スクロール12に備えている。
ボス23の内側に位置する駆動軸受24およびブッシュ21等の摺動部25が、ボス23により囲まれており、しかもボス23の周囲の構成が入り組んでいるため潤滑油が供給され難いとしても、油ポケット31に保持した潤滑油がボス23の内側に供給されることで、ボス23の内側への安定した給油を実現する。
図2(a)および(b)に示す旋回スクロール12は、1つの油ポケット31を備えている。油ポケット31は、ボス23の内側から、軸方向D1に対して交差する方向である軸交差方向D2に、所定の深さで窪んでいる。この油ポケット31は、端板122の板厚の範囲内において、旋回スクロール12の径方向に沿って直線的に延びるように形成されている。ボス23の内側に連通する開口31Aから、閉塞された端部31Bまでの油ポケット31の全区間は、軸交差方向D2に延在している。
油ポケット31の深さ(軸交差方向D2の寸法)は適宜に定めることができる。潤滑油の保持量を十分に確保するため、ボス23の壁の厚さを超える深さであることが好ましい。本実施形態の油ポケット31における閉塞された端部31Bは、ボス23の外周壁よりも径方向外側に位置している。
本実施形態において、軸交差方向D2は軸方向D1に対して直交しているため、旋回スクロール12の径方向に一致している。そうすると、油ポケット31を旋回スクロール12の径方向に沿って容易に孔あけ加工することができる。
但し、油ポケット31は必ずしも軸方向D1に対し直交して、旋回スクロール12の径方向に延びている必要はない。つまり、油ポケット31が窪んでいる軸交差方向D2は、旋回スクロール12の径方向と厳密に一致している必要はなく、径方向に対して若干傾斜していてもよい。油ポケット31は、後述するように主として遠心力により潤滑油を保持する。そのため、油ポケット31は、遠心力の作用する径方向外向きのベクトルを含む方向に延在していれば足りる。
油ポケット31は、図2(b)に示すように、ボス23の内周壁231の基端231Aの近傍に開口31Aを有している。
基端231Aは、ボス23の内側で端板122から突出した内周壁231の根元に相当する。端板122と内周壁231とがなす円筒状空間には、駆動軸受24と、図1に示す偏心ピン11Cおよびブッシュ21とが配置される。
駆動軸受24は、内周壁231の基端231Aまたはその近傍までボス23の内側に挿入されているため、駆動軸受24における端板122に対向する端部24Aの近傍に、油ポケット31の開口31Aが位置している。端部24Aは、本実施形態では、駆動軸受24の保持器242の端部に相当する。油ポケット31の開口31Aが保持器242の端部24Aの近傍に位置しているため、油ポケット31に保持された潤滑油が保持器242の内側に流入して、ころ241とブッシュ21との摺動箇所に供給され易い。
(油ポケット31の作用)
スクロール圧縮機10の動作中は、偏心ピン11Cが回転軸11の軸心Xを中心に回転し、ラップ121や端板122と同様に旋回スクロール12のボス23も公転旋回運動する。ボス23の付近には、偏心ピン11Cやボス23の運動と同様の冷媒ガスの流動が存在する。また、主軸受141の内側やボス23の内側における冷媒の圧力は、スクロール12,13による吸入および吐出に伴い変動している。運転条件の変化によっても圧力が変動する。
したがって、ボス23に付着した潤滑油や、冷媒ガスに混合した潤滑油に遠心力が作用したり、ボス23の内側の圧力が増加したりすることで、潤滑油がボス23の内側から油ポケット31へと入り、油ポケット31の内側に潤滑油が保持される。油ポケット31に入った潤滑油は、圧力の変動、ボス23や偏心ピン11C等の振動、あるいは冷媒ガスの流れに起因して、開口31Aから流れ出てボス23の内側の摺動部25に供給される。
その後も、潤滑油が油ポケット31に捕捉される。油ポケット31に捕捉される潤滑油には、油ポケット31から流出して摺動部25に供給された潤滑油も含まれる。潤滑油がブッシュ21の外周部に付着すると、ブッシュ21の回転に伴い潤滑油が摺動部25の全周に亘り供給される。
以上のように、スクロール圧縮機10の動作中は、油ポケット31により潤滑油を保持しつつ、圧力変動や振動等によって油ポケット31から摺動部25に潤滑油を供給することで、ボス23の内側の摺動部25に安定して潤滑油が供給されることとなる。
スクロール圧縮機10が動作を停止すると、回転軸11および旋回スクロール12が静止するまでの間に、旋回速度の低下に伴い遠心力が小さくなるため、油ポケット31に保持されていた潤滑油が自重によりボス23の内側に流れ出る。スクロール圧縮機10の動作の停止によりボス23の内側の圧力も低下する。動作の停止時に油ポケット31から流れ出た潤滑油は、ボス23の内側の摺動部25に付着し、停止している間に亘りボス23の内側に留まる。
その後、スクロール圧縮機10が起動されると、ボス23の内側に溜まった潤滑油が、偏心ピン11Cおよびブッシュ21の回転が開始されるのに伴い摺動部25の全周に亘り供給される。起動直後にボス23の内側で圧力変動や液冷媒のガス化が発生したり、潤滑油が熱膨張したりすることが、ボス23の内側に溜まった潤滑油を摺動部25へと押し出すことに寄与する。
なお、旋回スクロール12が静止した状態で、旋回スクロール12における油ポケット31の位相によっては油ポケット31に潤滑油が自重により保持されている場合がある。その場合でも、起動時の旋回スクロール12の旋回により潤滑油が油ポケット31から自重で流れ出て摺動部25に供給される。
以上より、起動開始直後には必ず摺動部25に給油されるため、油切れに陥ることなく、摺動部25の潤滑を確保することができる。
(本実施形態による効果)
本実施形態のスクロール圧縮機10は、冷媒中に潤滑油を混合して摺動部25に供給する給油方法を採用するため、ボス23の内側の潤滑確保が一般的には難しいにも関わらず、油ポケット31により、スクロール圧縮機10の動作中、停止時、および起動時を通じて、ボス23の内側の摺動部25に安定して給油することができる。そのため、ボス23の内側の摺動部25の潤滑を確保して異常摩耗や焼付き等を防止することができる。
本実施形態によれば、潤滑油を保持可能である油ポケット31単独により、他の給油系統に関係なく、ボス23の内側の摺動部25に給油可能である。つまり、潤滑油が溜まる領域からボス23の内側に潤滑油を導くために給油経路を構成したりポンプを設置したりする必要がなく、旋回スクロール12に油ポケット31を穿孔する簡易な加工で足りる。そのため、スクロール圧縮機10の製造コストを抑えつつ、ボス23の内側への安定した給油を簡易な構造により実現することができる。
油ポケット31は、端板122の内面122Dには貫通しておらず、圧縮室101とは独立した空間であるため、圧縮室101から油ポケット31へ冷媒が漏れることがない。つまり、油ポケット31により、スクロール圧縮機10の性能に影響することなく、摺動部25への給油を実現できる。
ところで、ブッシュ21の先端面と端板122との間の空隙(凹部21A等)に潤滑油が入ることはあっても、空隙から潤滑油が遠心力により直ちに流出する。つまり、凹部21A等の空隙に潤滑油を保持することはできない。凹部21A等の空隙には潤滑油が留まらないため、この空隙に向けた冷媒の流動を促進し、ボス23の内側に流入した冷媒中の潤滑油を油ポケット31に効率よく捕捉して保持することができる。
油ポケット31によれば、主に遠心力により潤滑油を保持するからこそ、スクロール圧縮機10が動作している間に亘り、油ポケット31に潤滑油を補給しつつ油ポケット31から摺動部25に継続して給油可能であり、その上、動作の停止時には、油ポケット31に保持していた潤滑油をボス23の内側に放出して、油ポケット31に保持していた潤滑油の全量を起動時におけるボス23の内側の潤滑に用いることができる。
(給油効果の確認試験)
油ポケット31による給油効果を確認するため、スクロール圧縮機10を実際に動作させた後、停止し、ブッシュ21に付着している潤滑油の量を測定した。ブッシュ21の表面積は約1,800 mm2であり、油ポケット31の容積は約50 mm3である。ブッシュ21に付着した潤滑油をあぶら取り紙に吸収させて、吸収前と吸収後とのあぶら取り紙の質量差から、付着油量を測定した。
比較例として、油ポケット31を備えていないことを除いてはスクロール圧縮機10と同一に構成されたスクロール圧縮機を用いて、同様に付着油量を測定した。
以上の試験結果から、本実施形態のスクロール圧縮機10における付着油量は、比較例のスクロール圧縮機における付着油量の約3倍であった。
油ポケット31がない場合の約3倍もの量の潤滑油が停止時の摺動部25に存在することで、停止中にたとえ摺動部25から潤滑油が流出したとしても、起動開始直後に十分な量の潤滑油が摺動部25に供給される。そのため、起動開始時にも厳しい潤滑条件に陥ることなく給油を安定させ、駆動軸受24やブッシュ21の損傷を防止することができる。
油ポケット31の有無による付着油量の違いによれば、油ポケット31は、ボス23の内側における摺動部25への安定した給油に大きく貢献している。
(油ポケットの構成の具体例)
図3を参照して、旋回スクロール12に油ポケット31を容易に形成可能な構成の一例を説明する。
図3に示す旋回スクロール12は、ボス23の内周壁231から端板122の外端122Cまで、軸交差方向D2に貫通した貫通孔311と、貫通孔311の一部を塞ぐ閉塞部材312とを含んでいる。貫通孔311および閉塞部材312により、開口31Aと、閉塞された端部31Bとを有する油ポケット31が形成される。貫通孔311において閉塞部材312よりも径方向内側に残された空間が油ポケット31に相当する。
図3に示す例では、閉塞部材312は、ねじ312Aで端板122に固定されるボルトである。閉塞部材312は、圧入、冷やし嵌め等により端板122に固定されるピンや、貫通孔311に充填されて硬化したシール材等であってもよい。
図3に示す構成によれば、ボス23の内側が狭いためボス23の内側からの穿孔が難しい場合であっても、外端122Cからボス23の内側に向けて端板122に孔あけすることで貫通孔311を加工した後、貫通孔311の一部を閉塞部材312により塞ぐことで、油ポケット31を旋回スクロール12に容易に形成することができる。
旋回スクロール12に油ポケット31を形成する方法は上記に限られない。例えば、後述するように、図10(b)に示す油ポケット305と同様の方法で油ポケット31を形成することもできる。
(複数の油ポケットを備える例)
図4に示すように、旋回スクロール12に複数の油ポケット31を設けることもできる。この例では、4つの油ポケット31が旋回スクロール12の周方向において等間隔に並んでいる。
旋回スクロール12に複数の油ポケット31が設けられていると、スクロール圧縮機10の動作中に、ボス23の内周壁231の複数の位置に散在した開口31Aから潤滑油が流れ出るので、摺動部25の全周に亘り潤滑油が迅速に行き渡る。
また、スクロール圧縮機10の動作を停止し、回転軸11および旋回スクロール12が静止するまでの間に、少なくとも一部の油ポケット31の開口31Aから摺動部25に向けて潤滑油が自重で流れ出て、摺動部25に付着する。このとき、一部の油ポケット31に潤滑油が留まったとしても、起動開始時に油ポケット31から潤滑油が流れ出て摺動部25に付着する。
図4に示す構成によれば、油ポケット31が複数あることで、油ポケット31にそれぞれ捕捉される潤滑油の合計量が増えて、油ポケット31から摺動部25への給油量も増えるため、より安定して摺動部25に給油することができる。
油ポケット31を加工できる限り、油ポケット31の数に制限はない。
複数の油ポケット31のそれぞれの深さが異なっていたり、径が異なっていたりしてもよい。
〔第2実施形態〕
次に、図5~図7を参照して本発明の第2実施形態について説明する。以下では、第1実施形態と相違する事項を中心に説明する。第1実施形態と同様の構成には同じ符号を付している。
第2実施形態では、第1実施形態(図1)とは異なり、回転軸11が鉛直方向に沿って配置されている。つまり、軸方向D1は鉛直方向に沿っている。
第2実施形態のスクロール圧縮機40は、図5に示すように、回転軸11に回転駆動力を出力する電動機41をハウジング16の内部に備えている。第2実施形態のスクロール圧縮機40の基本的な構成は、第1実施形態のスクロール圧縮機10(図1)と同様である。
回転軸11の内部には、ハウジング16の底部から偏心ピン11Cの上端へと潤滑油を導く給油経路110が設けられていることが好ましい。
図6および図7に示すように、スクロール圧縮機40の旋回スクロール12にも、油ポケット31が設けられている。図7に示すように、端板122における互いに180°離れた位置に2つの油ポケット31が設けられている。なお、旋回スクロール12に1以上の油ポケット31が設けられていれば足りる。
第2実施形態のように、油ポケット31が、鉛直方向(軸方向D1)に沿った回転軸11に対して交差する水平方向(軸交差方向D2)に沿って形成されていても、第1実施形態と同様、偏心部(ブッシュ21および偏心ピン11C)の回転に伴う遠心力を主な要因として油ポケット31に潤滑油が捕捉されつつ、圧力変動や振動等により油ポケット31から潤滑油が流れ出て摺動部25に供給される。また、スクロール圧縮機40の動作停止時に油ポケット31から自重により流出した潤滑油が、起動時における摺動部25の潤滑に用いられる。
したがって、ボス23の内側の摺動部25に安定して給油することができ、摺動部25の異常摩耗や焼付き等を防止することができる。
第2実施形態では給油経路110が設けられているとはいえ、油ポケット31が存在することにより、給油量が少ない条件(低回転数、低循環量)でも、冷媒ガスと共に流動している潤滑油を遠心力で常に油ポケット31に捕捉、保持することができ、ボス23の内側に供給することができる。そのため、駆動軸受24の信頼性を向上させることができる。
以下、油ポケットに係る変形例を示す。以下に示す各変形例は、第1実施形態にも第2実施形態にも適用することができる。
〔第1変形例〕
図8(a)に示す油ポケット301は、旋回スクロール12の端板122の面内方向において、端板122の径方向に対して傾斜している。図8に示す例では、複数の油ポケット301が、回転軸11の矢印で示す回転の向きと同一の向きに傾斜している。傾斜の向きはこれに限られないが、図8(a)に示すように回転の向きと同一の向きに油ポケット301が傾斜していることで、潤滑油の捕捉、保持を促進することができる。
〔第2変形例〕
図8(b)に示す例では、旋回スクロール12の径方向である水平方向に対して油ポケット302が傾斜している。油ポケット302が、ボス23の内側に向けて下る向きに傾斜しているため、動作停止時に、油ポケット302から摺動部25に向けて潤滑油が自重によりスムーズに流れ出る。
〔第3実施形態〕
図9(a)に示す油ポケット303は、軸方向D1に向けて開口している。この油ポケット303は、ボス23の内側の底面122Bに位置する開口303Aと、軸方向D1に対して交差した軸交差方向D2に沿って直線的に延びる区間303Bとを有している。開口303Aは、区間303Bの終端の近傍に位置している。区間303Bは、図2(b)に示す油ポケット31と比べ、端板122の板厚方向において内面122Dに近い位置に形成されている。
図9(a)に示す例でも、遠心力を主な要因として油ポケット303の開口303Aから区間303Bへと潤滑油が入り、圧力変動や振動等により油ポケット303から潤滑油が流れ出る。
区間303Bおよび開口303Aのそれぞれの断面積は同一でなくてもよい。例えば、区間303Bの孔径に対して開口303Aの孔径を大きく設定することができる。
〔第4変形例〕
図9(b)に示す例では、油ポケット304がボス23の側壁に形成されている。ボス23の内周壁231とブッシュ21(図1)との間には、駆動軸受26が配置される。この駆動軸受26は、金属粉を主成分とする多孔質焼結体を使用した滑り軸受であることが好ましい。駆動軸受26は、微細な孔に潤滑油を含浸する。
油ポケット304は、ボス23の内周壁231の基端231Aと先端231Bとの間に開口304Aを有している。この油ポケット304は、駆動軸受26に向けて開口している。
図9(b)に示す例でも、遠心力を主な要因として、潤滑油が駆動軸受26の周りから、あるいは駆動軸受26の内部を通じて油ポケット304の開口304Aに入る。また、圧力変動や振動等により油ポケット304の開口304Aから流れ出た潤滑油が駆動軸受26に供給される。駆動軸受26の微細な孔を通じて、潤滑油は駆動軸受26の全体に行き渡る。
〔第5変形例〕
図10(a)に示す油ポケット305は、ボス23の内周壁231の周方向に連続して円環状に構成されている。油ポケット305によれば、旋回スクロール12の周方向に容積の拡大を図ることで、摺動部25への給油量を大幅に増大させることができる。したがって、より一層安定して摺動部25に給油することができる。
なお、油ポケット305は内周壁231の周方向に連続して円弧状に構成されていてもよい。例えば、端板122に溝や凹部が形成される位置を避けるため、周方向の一部が欠損した円弧状の油ポケットを構成することができる。
図10(b)は、旋回スクロール27に油ポケット305を容易に形成可能な構成の一例を示している。
旋回スクロール27は、スクロール本体271と、スクロール本体271とは別体であるボス部材272とを備えている。
スクロール本体271は、ラップ121および端板122を含んでいる。ボス部材272は、ボス23を含んでいる。
スクロール本体271の背面271Aには、円環状の溝271Bが加工されている。スクロール本体271とボス部材272とを、例えば締結部材273を用いて一体的に組み付けると、スクロール本体271とボス部材272との間に油ポケット305が形成される。具体的には、スクロール本体271の溝271Bの内壁と、ボス部材272の端面272Aとの内側に油ポケット305が区画される。
なお、スクロール本体271およびボス部材272の少なくとも一方に溝を形成することで、同様の油ポケット305を構成することができる。
直線状に延びた油ポケット31(図1および図2等)についても、円環状の油ポケット305と同様に、スクロール本体271とボス部材272との間に形成することができる。
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
10 スクロール圧縮機
11 回転軸
11A 大径部
11B 小径部
11C 偏心ピン
11D 先端
12 旋回スクロール
13 固定スクロール
13A 吐出孔
15 オルダムリンク
16 ハウジング
16A 低圧空間
17 電磁クラッチ
18 プーリー
19 軸受
20 シール部材
21 ブッシュ
21A 凹部(空隙)
22 カウンターウェイト
23 ボス
24,26 駆動軸受
24A 端部
25 摺動部
27 旋回スクロール
31,301~305 油ポケット
31A 開口
31B 端部
40 スクロール圧縮機
41 電動機
110 給油経路
101 圧縮室
102 吐出チャンバ
103 吐出弁
104 吐出ポート
121,131 ラップ
122,132 端板
122A 背面
122B 底面
122C 外端
122D 内面
122E 溝
141 主軸受
142 副軸受
143 スラスト軸受
161 第1ハウジング
162 第2ハウジング
162A ボス
211 外周壁
231 内周壁
231A 基端
231B 先端
241 ころ
242 保持器
271 スクロール本体
271A 背面
271B 溝
272 ボス部材
272A 端面
273 締結部材
303A 開口
303B 区間
304A 開口
311 貫通孔
312 閉塞部材
312A ねじ
D1 軸方向
D2 軸交差方向
X 軸心

Claims (9)

  1. スクロール圧縮機であって、
    流体が圧縮される圧縮室を形成する2つのスクロールと、
    前記2つのスクロールのうちの一方であり公転旋回運動する旋回スクロールに連結される回転軸と、を備え、
    前記回転軸は、軸心に対して偏心した偏心部を含み、
    前記旋回スクロールは、前記偏心部が挿入されるボスを含み、前記ボスと前記偏心部との間に介在する駆動軸受により回転自在に支持され、
    前記旋回スクロールには、前記ボスの内側に連通し、前記回転軸の軸方向に対して交差する軸交差方向に窪んで潤滑油を保持可能な油ポケットが形成されているとともに、
    前記油ポケットの一端側は前記駆動軸受に向けて開口するように形成されており、前記油ポケットの他端側は完全に閉塞されている、
    スクロール圧縮機。
  2. 前記ボスの内側において、前記スクロールの端板と前記偏心部との間に空隙がある、
    請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 前記旋回スクロールは、渦巻状のラップと、前記ラップを支持する端板と、を備え、
    前記油ポケットは、
    前記端板から突出した前記ボスの内周壁の基端近傍に開口している、
    請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 前記油ポケットの前記一端側は、前記駆動軸受に向けて開口するように前記ボスに形成されている、
    請求項1または2に記載のスクロール圧縮機。
  5. 前記油ポケットは、前記軸交差方向に延びており、前記旋回スクロールの周方向において複数が並んでいる、
    請求項1から4のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  6. 前記旋回スクロールは、
    前記油ポケットの位置で前記旋回スクロールを前記軸交差方向に貫通した貫通孔と、
    前記貫通孔の一部を塞ぐ閉塞部材と、を含み、
    前記油ポケットは、前記貫通孔において前記閉塞部材よりも前記旋回スクロールの径方向内側に残された空間である、
    請求項1から5のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  7. スクロール圧縮機であって、
    流体が圧縮される圧縮室を形成する2つのスクロールと、
    前記2つのスクロールのうちの一方であり公転旋回運動する旋回スクロールに連結される回転軸と、を備え、
    前記回転軸は、軸心に対して偏心した偏心部を含み、
    前記旋回スクロールは、前記偏心部が挿入されるボスを含み、前記ボスと前記偏心部との間に介在する駆動軸受により回転自在に支持され、
    前記旋回スクロールには、前記ボスの内側に連通し、前記回転軸の軸方向に対して交差する軸交差方向に窪んで潤滑油を保持可能な油ポケットが形成されているとともに、
    前記油ポケットは、前記旋回スクロールの周方向に連続して円環状または円弧状に形成されている
    クロール圧縮機。
  8. 前記旋回スクロールは、
    渦巻状のラップ、および前記ラップを支持する端板を含むスクロール本体と、
    前記ボスを含み、前記スクロール本体に一体的に組み付けられるボス部材と、を備え、
    前記油ポケットは、前記スクロール本体と前記ボス部材との間に形成されている、
    請求項1から7のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
  9. 前記スクロール圧縮機は、横型スクロール圧縮機である、
    請求項1から8のいずれか一項に記載のスクロール圧縮機。
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