JP2003286456A - 異方性を有する導電性接着シートおよびその製造方法 - Google Patents

異方性を有する導電性接着シートおよびその製造方法

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JP2003286456A JP2002090558A JP2002090558A JP2003286456A JP 2003286456 A JP2003286456 A JP 2003286456A JP 2002090558 A JP2002090558 A JP 2002090558A JP 2002090558 A JP2002090558 A JP 2002090558A JP 2003286456 A JP2003286456 A JP 2003286456A
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    • H01L2224/8385Bonding techniques using a polymer adhesive, e.g. an adhesive based on silicone, epoxy, polyimide, polyester
    • H01L2224/83851Bonding techniques using a polymer adhesive, e.g. an adhesive based on silicone, epoxy, polyimide, polyester being an anisotropic conductive adhesive

Abstract

(57)【要約】 【課題】導電性微粒子がシート面内に、規則的に且つ高
密度で(隣り合う導電性微粒子間の距離が20μm以下
となるように)配置された、異方性を有する導電性接着
シートを提供する。 【解決手段】異方性を有する導電性接着シートを、厚さ
方向の中央に配置したコアフィルム1と、コアフィルム
1の両面に配置された接着剤層2,3と、球状の導電性
微粒子4とで構成する。コアフィルム1に、厚さ方向に
貫通する貫通孔10を規則的に形成し、全ての貫通孔1
0内に、各1個の導電性微粒子4を配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シート面内に分散
配置された導電性微粒子により、シートの厚さ方向のみ
に導電性を付与する導電性接着シート、およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、液晶ディスプレイの配線とフ
レキシブル基板との接続や、集積回路部品の基板への高
密度実装等の際に、厚さ方向のみに導電性を付与する導
電性接着シートが使用されている。従来の導電性接着シ
ートの一例を図12に示す。この例では、接着剤層から
なるシート20内に導電性微粒子4がランダムに分散配
置されている。このシートには以下の問題点がある。近
年、接続される配線パターンやランドパターンの寸法は
益々微細化されている。接続されるパターンの寸法が小
さくなると、導電性微粒子がランダムに分散配置されて
いるシートでは、図12(b)に示すように、接続され
るパターンが導電性微粒子の存在しない位置Aに配置さ
れる確率が高くなる。その結果、接続されるパターン間
が電気的に接続されない恐れがある。
【0003】この問題点を解決するためには、より小さ
な導電性微粒子を高密度でシート内に分散させることが
有効であるが、導電性微粒子の寸法を小さくすると、図
13(a)に示すように、接続パターンP1,P2の基
板B1,B2の面からの突出高さのバラツキを吸収でき
ないという問題点がある。また、シート20内での導電
性粒子4の密度を高くすると、図13(b)に示すよう
に、パターンP1,P2がファインピッチで配列されて
いる場合に、隣り合うパターン間にショート(短絡)が
生じる確率が高くなる。すなわち、これらの方法では、
導電性微粒子がランダムに分散配置されている導電性接
着シートの接続信頼性が改善されない。一方、特開平5
−67480号公報および特開平10−256701号
公報には、シート内に導電性微粒子を所定配置で分散さ
せることが記載されている。
【0004】特開平5−67480号公報に記載されて
いる方法では、導電性微粒子をシート(接着剤層)に分
散させる前に帯電させ、導電性微粒子間の反発力を利用
して導電性微粒子をシート内に均一に分散させている。
また、導電性微粒子と支持体の各位置を異なる電荷で帯
電させ、支持体上に所定配置で導電性微粒子を配置させ
た後に、この配置を保持した状態で導電性微粒子を接着
剤層に転写することが記載されている。しかしながら、
この方法では、帯電した導電性微粒子同士の反発力によ
って配置を保持するため、シート面内で隣り合う導電性
微粒子間の距離を20μm以下まで接近させることは不
可能である。
【0005】特開平10−256701号公報には、磁
性を有する導電性粒子を使用して、ゴム材料と導電性粒
子とからなる組成物をシート状に形成し、このシート状
物の厚さ方向に磁場をかけて導電性粒子を配向させ、こ
の状態でゴムを硬化させることが記載されている。しか
しながら、この方法には以下の問題点がある。磁場を極
めて狭い領域に集中させることが困難であるため、シー
ト面内で隣り合う導電性微粒子間の距離を20μm以下
まで接近させることができない。導電性粒子がゴムシー
トの厚さ方向で重なって配列される場合がある。導電性
粒子を規則的に(隣り合う粒子間に所定間隔を保持しな
がら)配置することが困難である。使用できる導電性粒
子が磁性体に限られる。
【0006】更に、従来の金属微粒子をシート状接着剤
内に分散させた構造の導電性接着シートでは、該導電性
接着シートを2つの回路基板の間に挟み加熱圧縮して使
用する際、回路基板上の接続バンプと該導電性接着シー
ト内の金属微粒子の表面は物理的に接触しているのみで
あり、その界面において金属・金属結合は形成されず接
続信頼性に大きな課題を残していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来技術の問題点に着目してなされたものであり、シー
ト面内に分散配置された導電性微粒子により、シートの
厚さ方向のみに導電性を付与する導電性接着シートにお
いて、導電性微粒子がシート面内に、規則的に且つ高密
度で(隣り合う導電性微粒子間の距離が20μm以下と
なるように)配置された導電性接着シートを提供し、使
用時に2つの回路基板間に挟み加熱圧縮することによ
り、該回路基板上の接続バンプと導電性微粒子間に金属
・金属結合を形成させることにより接続信頼性を高めら
れる導電性接着シートを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は以下の構成を持
つものである。 1.シート面内に分散配置された導電性微粒子により、
シートの厚さ方向のみに導電性を付与する接着シートに
おいて、厚さ方向の中央に配置したコアフィルムの両面
に接着剤層が配置され、前記コアフィルムおよび接着剤
層は絶縁性であり、コアフィルムには厚さ方向に貫通す
る貫通孔がフィルム面内に所定配置で複数個形成され、
当該貫通孔に導電性微粒子が配置されていること、前記
導電性微粒子が実質的に鉛を含まない合金粒子であっ
て、各合金粒子は示差走査熱量測定(DSC)によって
吸熱ピークが観察される温度として定義される複数の融
点を示し、該複数の融点は初期最低融点および最高融点
を含み、各合金粒子は少なくとも表面部分において該初
期最低融点を示し、各合金粒子を該初期最低融点または
それ以上の温度で加熱しそれにより各合金粒子について
該初期最低融点を示すその少なくとも表面部分を溶融せ
しめ、その後各合金粒子を室温まで冷却させ、それによ
って各合金粒子の溶融部分を固化させると、加熱および
固化を経た各合金粒子は初期最低融点より高い上昇最低
融点を示す合金粒子であることを特徴とする異方性を有
する導電性接着シート。
【0009】2.導電性微粒子の平均粒子径は0.5μ
m以上50μm以下であり、導電性微粒子の粒子径分布
の標準偏差は平均粒子径の50%以下であり、コアフィ
ルムの厚さは0.5μm以上50μm以下であり、接着
剤層の厚さは1μm以上50μm以下であり、貫通孔の
大きさは導電性微粒子の平均粒子径の1倍以上1.5倍
以下である項1記載の導電性接着シート。
【0010】3.導電性微粒子は、銅、銀、金、ニッケ
ル、パラジウム、インジウム、錫、鉛、亜鉛、ビスマ
ス、白金、ガリウム、アンチモン、シリコン、ゲルマニ
ウム、コバルト、タンタル、アルミニウム、マンガン、
モリブデン、クロム、マグネシウム、チタン、タングス
テン、希土類元素から選ばれる3種以上の元素からなる
合金微粒子、あるいは当該合金微粒子の表面を上記群か
ら選ばれる1種以上の金属で薄く被覆した金属微粒子、
あるいは上記金属群から選ばれる金属の単体からなる金
属微粒子の表面を、該金属単体とは異種であって、上記
金属群から選ばれる1種以上の金属で被覆した金属微粒
子であり、該金属微粒子が複数の融点を有することを特
徴とする項1および2に記載の導電性接着シート。
【0011】4.コアフィルムの両面に配置された接着
剤層の少なくとも一方は、軟化温度の差が20℃以上で
ある二種類の接着剤層が、軟化温度の高い方をコアフィ
ルム面側に配置して積層されたものであることを特徴と
する項1〜3のいずれかに記載の導電性接着シート。 5.項1〜4のいずれかに記載の導電性接着シートを製
造する方法において、支持体の上に形成された第1の接
着剤層の上に、コアフィルムをなす感光性樹脂層を形成
した後、フォトリソグラフィで感光性樹脂層をパターニ
ングすることにより、コアフィルムに所定の配置で貫通
孔を形成し、前記貫通孔内に導電性微粒子を入れた後
に、このコアフィルムの上に第2の接着剤層を形成する
ことを特徴とする導電性接着シートの製造方法。
【0012】6.項1〜4のいずれかに記載の導電性接
着シートを製造する方法において、貫通孔を有するコア
フィルムの一方の面に第1の接着剤層を形成し、次い
で、前記貫通孔内に導電性微粒子を入れた後に、このコ
アフィルムの他方の面に第2の接着剤層を形成すること
を特徴とする導電性接着シートの製造方法。 7.レーザ照射によってコアフィルムに貫通孔を形成す
る工程を含む項6記載の導電性接着シートの製造方法。
【0013】8.貫通孔の配置に対応させた突起を有す
る雄型と、前記突起を受ける凹部を有する雌型とからな
るプレス用金型を用いて、プレスで打ち抜くことによ
り、コアフィルムに貫通孔を形成する工程を含む項6記
載の導電性接着シートの製造方法。 9.項1〜4のいずれかに記載の導電性接着シートを製
造する方法において、導電性基板の上に、貫通孔を有す
るコアフィルムを形成し、次いで、前記貫通孔に電解め
っき法により導電性微粒子を成長させた後、コアフィル
ムの導電性基板とは反対側の面に、第1の接着剤層を形
成するとともに、導電性基板を除去して、この導電性基
板が除去されたコアフィルムの面に、第2の接着剤層を
形成することを特徴とする導電性接着シートの製造方
法。
【0014】10.項1〜4のいずれかに記載の導電性
接着シートを製造する方法において、一方の面に第1の
接着剤層が形成されたコアフィルムを用意し、このコア
フィルムの他方の面側からレーザ照射を行うことによ
り、このコアフィルムに貫通孔を形成し、次いで、前記
貫通孔内に導電性微粒子を入れた後に、このコアフィル
ムの他方の面に第2の接着剤層を形成することを特徴と
する導電性接着シートの製造方法。
【0015】[コアフィルムについて]本発明で用いる
コアフィルムの材料は特に限定されず、種々のエンジニ
アリングプラスチックを用いることができる。例えは、
ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹
脂、ポリスルホン樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂、ポリアリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリフェニ
レンエーテル樹脂、不飽和ポリウレタン樹脂、ポリウレ
タン樹脂などである。
【0016】また、コアフィルムとしては寸法安定性の
良いものが好ましい。そのため、コアフィルムの材料と
しては、ポリマー骨格として、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、ピレン等の芳香族系の骨格あるいはシク
ロヘキサン、ビシクロヘキサン、ビシクロヘキセン、ア
ダマンタン等の脂環式系骨格等を含むポリマーを使用す
ることが好ましい。更に本発明のコアフィルムとして、
熱可塑性樹脂あるいは熱で可塑化した後硬化するタイプ
の熱硬化性成分を含有した熱硬化性樹脂を用いることが
できる。ただし、コアフィルムを構成する樹脂の軟化温
度は、接着剤層を形成する接着樹脂の軟化温度よりも2
0℃以上高いことが好ましい。更に好ましくは50℃以
上、最も好ましくは80℃以上高いものである。
【0017】ここで、コアフィルムおよび接着剤層の軟
化温度とは、コアフィルムをなす樹脂および接着剤層を
なす接着剤の温度を室温から温度を上昇させた際に粘性
率が大きく低下する(粘性率曲線の傾きが変化する)最
初の温度を意味する。この軟化温度は、例えばレオメー
タ等の粘弾性測定装置を用いて、前記樹脂および接着剤
の温度を室温から一定速度で上昇させながら、粘性率を
測定することによって調べることができる。
【0018】本発明の導電性接着シートを第1の方法で
作製する場合には、コアフィルムの材料として感光性樹
脂を用いる。本発明の導電性接着シートを第2の方法お
よび第3の方法で作製する場合にも、コアフィルムの材
料として感光性樹脂を用いることができる。第2の方法
でコアフィルムの材料として感光性樹脂を用いる場合に
は、剥離性を有する基板面に感光性樹脂層を形成し、フ
ォトリソグラフィで感光性樹脂層をパターニングするこ
とで貫通孔を形成した後に基板を除去することによっ
て、貫通孔を有するコアフィルムを得ることができる。
【0019】コアフィルムの材料とする感光性樹脂とし
ては、例えば、光重合性ポリイミド樹脂、光重合性エポ
キシ樹脂、光重合性ポリエステル樹脂などが有用であ
る。また、本発明の導電性接着シートでは、感光性樹脂
層に微小な導電性微粒子を微小なピッチで配列させるた
めに、微小な貫通孔を微小なピッチで形成する必要があ
る。そのため、線幅が数μm以下のパターンが形成可能
な、解像度の極めて高い感光性樹脂を用いる必要があ
る。
【0020】コアフィルムの厚さは、用いる導電性微粒
子の大きさと1つの孔に挿入する導電性微粒子の数に大
きく依存する。すなわち、本発明の導電性接着シート
は、使用時に、コアフィルムを変形させずに、接続する
両パターンに導電性微粒子を接触させる必要がある。1
つの孔に1個の導電性微粒子を挿入する場合、コアフィ
ルムの厚さは、導電性接着シートの導電性微粒子の平均
粒子径と同じかそれより小さい寸法にする必要がある。
例えば、用いる導電性微粒子の平均粒子径が0.5〜5
0μmの場合、コアフィルムの厚さは0.5μm〜50
μmとすることが好ましい。コアフィルムの厚さが50
μmを越えると、用いる粒子も平均粒子径が50μmを
超える大きさにする必要があるため、ファインパターン
の接続には不向きとなる。また、1つの孔に挿入する導
電性微粒子の個数が複数個の場合、コアフィルムの厚さ
は、導電性微粒子の平均粒子径と1つの孔当たりの導電
性微粒子の個数の平均値との積に1.2から2を掛けた
範囲に設定することが好ましい。
【0021】また、接着剤層との密着性を向上させる目
的で、フィルム内に直径1μm以下の細孔がランダムに
配置されているスポンジ状の微多孔性フィルムを、コア
フィルムとして使用することもできる。この微多孔性フ
ィルムをコアフィルムとして使用すれば、接着剤がこの
微多孔性フィルムの細孔に入るアンカー効果により、コ
アフィルムと接着剤層との接着強度の向上が期待でき
る。コアフィルムに形成する貫通孔の大きさは、用いる
導電性微粒子の大きさに依存するが、導電性粒子の平均
粒子径の1〜1.5倍とすることが好ましい。貫通孔の
配列については、接続パターンの配列ピッチや配線幅に
依存するが、配列ピッチの0.3倍〜1倍の間隔で貫通
孔を配列することが好ましい。また、接続する部分のパ
ターンにのみ貫通孔を形成することも可能である。ただ
し、この場合には、接続パターンと接続部品との位置合
わせが必要となる。
【0022】[導電性微粒子について]本発明において
用いる導電性微粒子は、実質的に鉛を含まない合金粒子
であって、各合金粒子は示差走査熱量測定(DSC)に
よって吸熱ピークが観察される温度として定義される複
数の融点を示し、該複数の融点は初期最低融点および最
高融点を含み、各合金粒子は少なくとも表面部分におい
て該初期最低融点を示し、各合金粒子を該初期最低融点
またはそれ以上の温度で加熱しそれにより各合金粒子に
ついて該初期最低融点を示すその少なくとも表面部分を
溶融せしめ、その後各合金粒子を室温まで冷却させ、そ
れによって各合金粒子の溶融部分を固化させると、加熱
および固化を経た各合金粒子は初期最低融点より高い上
昇最低融点を示すような合金粒子である。このような金
属微粒子を使用することにより、本発明の接着シートを
2つの回路基盤の間にはさみ、所定の温度圧力で加熱圧
縮する工程で、金属微粒子の一部が溶融し、冷却により
再固化する過程で当該金属微粒子と回路基板上の接続バ
ンプを構成する金属と接合することにより金属・金属結
合が形成され、接着強度の高い接続が可能となる。ま
た、前記再固化した部分は前記熱処理と同一処理で再度
熱処理した場合、溶融により変形することがなく、金属
・金属結合が保持される。従来、比較的低温度で融解す
る合金微粒子として、錫と鉛から成るはんだ粒子がある
が、この粒子は融解する際に粒子全体が融解するために
粒子の形状を保持することができず、液体として広い範
囲に広がってしまう。したがって、異方導電性シート用
の導電性微粒子としては不適当である。
【0023】本発明で用いる金属合金粒子の初期最低融
点は40〜250℃の範囲にあることが好ましい。最高
融点は1100℃以下であることが好ましい。本発明で
用いる金属微粒子は、銅、銀、金、ニッケル、パラジウ
ム、インジウム、錫、鉛、亜鉛、ビスマス、白金、ガリ
ウム、アンチモン、シリコン、ゲルマニウム、コバル
ト、タンタル、アルミニウム、マンガン、モリブデン、
クロム、マグネシウム、チタン、タングステン、希土類
元素から選ばれる3種以上の元素からなる合金微粒子、
あるいは当該合金微粒子の表面を上記群から選ばれる1
種以上の金属で薄く被覆した金属微粒子、あるいは上記
金属群から選ばれる金属の単体からなる金属微粒子の表
面を、該金属単体とは異種であって、上記金属群から選
ばれる1種以上の金属で被覆した金属微粒子であること
が好ましい。用いる合金微粒子において更に好ましい組
成としては、錫を主成分とし、銅、亜鉛、ビスマスのう
ちいずれか2種類以上を必須添加成分とし、銀、インジ
ウム、アンチモン、アルミニウム、ガリウム、金、シリ
コン、ゲルマニウム、コバルト、タングステン、タンタ
ル、チタン、ニッケル、白金、パラジウム、マグネシウ
ム、マンガン、モリブデン、クロム、リン、希土類元素
を添加金属として添加できる合金微粒子である。更に好
ましくは、錫が10〜90重量%、銅が5〜60重量
%、亜鉛が1〜80重量%、ビスマスが0.5〜20重
量%、添加金属が0.1〜20重量%である合金微粒子
である。
【0024】金属微粒子の作成方法としては、通常の方
法、例えばガスアトマイズ法、めっき法、プラズマCV
D法、MOCVD法、湿式化学還元法等の方法を用いる
ことができるが、複数の元素からなる合金微粒子の組成
をコントロールして作製する必要があるため、溶融させ
た金属液体を不活性ガス中で急冷却するガスアトマイズ
法が好ましい。また、合金微粒子の表面を金属で薄く被
覆した金属微粒子において、被覆する金属は合金微粒子
を構成する元素であってもよく、また、上記の金属群か
ら選ばれ、かつ合金微粒子を構成する元素とは異なる元
素であっても構わない。合金微粒子の表面を金属で被覆
する方法としては、電解めっき法、無電解めっき法、置
換型めっき法、プラズマCVD法、MOCVD法、湿式
化学還元法等を挙げることができる。いずれの手法にお
いても金属微粒子表面に薄い金属層を形成する必要があ
るので、均一に金属を析出させるためには振動を加える
などの工夫が必要となる。
【0025】本発明で使用する導電性微粒子の大きさ
は、平均粒子径が0.5μmから50μmが好ましい。
更に好ましくは1μmから20μm、最も好ましくは2
μmから10μmとする。導電性微粒子の平均粒子径が
0.5μm未満であると、接続パターンの高さのバラツ
キを吸収できない場合がある。また、50μmを越える
大きさでは、ファインパターンの接続には不向きとな
る。本発明で使用する導電性微粒子の形状は、特に球形
である必要はなく、多面体、球形粒子に多数の突起状物
があるものでも構わない。ただし、扁平状のものは貫通
孔に入れ難いので好ましくない。圧縮時に潰れやすい、
変形し易い導電性微粒子は、接続パターンとの接触面積
を大きくでき、接続パターンの高さのバラツキを吸収で
きるため好ましい。
【0026】前述の本発明の導電性接着シートを製造す
る第3の方法では、コアフィルムの貫通孔に、電解めっ
き法により導電性微粒子を成長させるが、その際に、以
下の方法で、導電性微粒子を圧縮時に潰れ易い形状およ
び構造にすることができる。電解めっきの電流密度を調
整して、導電性微粒子の先端を丸くあるいは突起状にす
る。あるいは、電解めっき時およびその後の処理によ
り、導電性微粒子を多孔質化する。また、前記第3の方
法で、貫通孔を有するコアフィルムを導電性基板の上に
形成する際に、導電性基板の上に感光性樹脂層を形成し
てこの感光性樹脂層にフォトリソグラフィで貫通孔を形
成する方法を採用した場合には、以下の方法で、導電性
微粒子内に孔を形成することができる。
【0027】先ず、ネガ型の感光性樹脂組成物中に、現
像液に溶解(あるいは分散)しにくい有機化合物を混合
し、この組成物による感光性樹脂層を形成する。次に、
この感光性樹脂層に、貫通孔に対応する部分が遮光部と
なっているマスクを用いた露光を行って、貫通孔の部分
に前記樹脂組成物をそのまま残存させる。この状態で現
像および電解めっきを行う。この際、貫通孔内に有機化
合物が存在するため、導電性微粒子はこの有機化合物を
含有した状態で成長する。次に、導電性微粒子中の有機
物を溶解あるいは焼成工程によって除去する。これによ
り、内部に多数の孔を有する導電性微粒子が貫通孔内に
形成される。また、電解めっきのめっき浴中に有機物を
混合しておき、金属が析出する過程で金属中に有機物を
取り込ませる複合めっき法などの処理を行った後、導電
性微粒子内に取り込まれた有機物を溶解あるいは焼成工
程で除去する方法によっても、導電性微粒子内に孔を形
成することができる。
【0028】本発明で使用する導電性微粒子の粒子径分
布は、標準偏差が平均粒子径の50%以下となるように
することが好ましい。更に好ましくは標準偏差が平均粒
子径の20%以下となるように、最も好ましくは10%
以下となるようにする。導電性微粒子の粒子径分布が標
準偏差が平均粒子径の50%を越えて広く分布すると、
粒子径の小さな導電性微粒子により貫通孔に詰まりが発
生したり、貫通孔以外の場所に存在する不要な小さな導
電性微粒子を取り除くことが難しくなる。また、接続パ
ターンの高さばらつきを吸収することが難しくなる。そ
のため、接続パターン間の電気的な接続信頼性の低下に
つながる。また、一つの貫通孔に一つの導電性微粒子が
入っていることが好ましい。
【0029】導電性微粒子の分級方法としては通常の方
法、例えばサイクロン、クラシクロン等の遠心分級機、
重力分級機、慣性分級機、気流分級機、あるいはふるい
分けによる分級機等を用いることができる。粒子径が1
0μm以下の微細な導電性微粒子を分級するには、精密
ふるいによる分級方法が有用である。また、精密ふるい
による分級方法では、導電性微粒子が分級工程において
変質しない液体中で超音波を加えることにより分級効率
を飛躍的に向上させることができる。
【0030】[接着剤層について]本発明の導電性接着
シートを構成する接着剤層をなす接着剤としては、例え
ば、熱硬化性接着剤、熱可塑性接着剤あるいは感圧接着
剤等を好適に使用することができる。特に、マイクロカ
プセル中に硬化剤を含有する化合物を閉じ込め、圧力あ
るいは熱によりマイクロカプセルが潰れることにより硬
化が開始するいわゆる潜在性硬化剤を含有するタイプの
接着剤を使用することが好ましい。
【0031】また、この接着剤層の材質としては、例え
ば、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、尿素樹脂、ア
ミノ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、キシレン樹
脂、フラン樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブ
テン系樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスルホ
ン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等を挙げることがで
きる。特に、寸法安定性、耐熱性等の観点からは、使用
する接着剤を構成する樹脂が、ベンゼン、ナフタレン、
アントラセン、ピレン、ビフェニル、フェニレンエーテ
ル等の芳香族化合物やシクロヘキサン、シクロヘキセ
ン、ビシクロオクタン、ビシクロオクテン、アダマンタ
ン等の脂肪族環状化合物の骨格を分子鎖中に有する化合
物からなることが好ましい。
【0032】また、溶剤に可溶な樹脂からなる接着剤を
使用すれば、接着剤を溶剤に溶かした状態で支持体上に
塗布した後に乾燥することによって、接着剤層を得るこ
とができる。この乾燥(溶媒除去)後の接着剤層の厚さ
を1μm〜50μmとする事が好ましい。更に好ましく
は5μm〜20μmとする。1μm未満の厚さでは、接
着後の密着強度を得ることが難しい。接着剤層の厚さが
50μmを越えると、接着剤の量が多すぎて、導電性微
粒子と接続パターンとの間の電気的な接続が妨害され
る。
【0033】本発明の導電性接着シートでは、コアフィ
ルムを挟んで両面に第1および第2の接着剤層が形成さ
れているが、これらの接着剤層は組成の同じものであっ
ても異なるものであっても構わない。また、第1および
第2の接着剤層は、それぞれ機能の異なる複数の接着剤
層が積層されたものであってもかまわない。
【0034】また、第1および第2の接着剤層がそれぞ
れ2種類の接着剤層の積層体である場合、コアフィルム
に接着する側の接着剤層2aの軟化点が、外側に配置す
るもう片方の接着剤層2bの軟化点よりも20℃以上と
する事が好ましい。更に好ましくは50℃以上、最も好
ましくは80℃以上高く設定することにより、コアフィ
ルムに接する接着剤層2aが存在するために、加熱圧縮
時に導電性微粒子がコアフィルム内からはみ出すことを
防ぐ効果がある。特に隣接する接続パッド間の間隔が1
0μm以下と狭い場合、コアフィルム内からはみ出した
導電性微粒子がショートの原因になることがあるため、
コアフィルム内から導電性微粒子がはみ出すことを防げ
る前記接着剤層の積層構造が好ましい。またコアフィル
ムにレーザを用いて貫通孔を形成する場合、貫通孔の断
面形状をテーパー状に加工することができる。この場
合、コアフィルムの貫通孔の孔径が大きな側に接着する
接着剤層のみを、軟化点の異なる接着剤層の積層体とす
ることができる。これは、貫通孔の小さい側の孔から導
電性微粒子が、はみ出すことがないためである。
【0035】本発明の導電性接着シートが製造工程にお
いて酸性水溶液や水などに曝される場合には、水系処理
液で変質や反応が生じない接着剤層を使用する必要があ
る。また、粘着性あるいはタック性を有する接着剤層を
使用することによって、本発明の導電性接着シートを被
接続物に対して仮止め可能とすることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。本発明の導電性接着シートの一実施形態につ
いて、図1を用いて説明する。この導電性接着シート
は、厚さ方向の中央に配置したコアフィルム1と、コア
フィルム1の両面に配置された接着剤層2,3と、球状
の導電性微粒子4とで構成されている。コアフィルム1
はポリイミド樹脂または不飽和ポリエステル樹脂からな
り、厚さは4μmである。接着剤層2,3は、潜在性硬
化剤を含有するエポキシ系の熱硬化型接着剤からなり、
厚さは12μmである。導電性微粒子4は、銅、銀、ビ
スマス、インジウムの合金微粒子の表面を錫で薄く被覆
した粉末であって、平均粒径が6μm、粒子径分布の標
準偏差が0.6μmである。
【0037】コアフィルム1には、厚さ方向に貫通する
貫通孔10が、フィルム面内に多数個、規則的に配置さ
れている。この実施形態では、図1(b)に示すよう
に、フィルム面内の格子点(格子の縦線と横線との交
点)の位置および単位格子の面心位置に、貫通孔10が
配置されている。縦線に沿って隣り合う格子点の間隔は
15μmであり、横線に沿って隣り合う格子点の間隔は
15μmである。貫通孔10の平面形状(フィルム面に
沿った断面形状)は円形であり、この円の直径は8μm
(導電性微粒子4の平均粒径の1.33倍)である。ま
た、コアフィルム1の全ての貫通孔10内に、各1個の
導電性微粒子4が配置されている。
【0038】この導電性接着シートは、使用時に、接続
する基板間に挟んで加圧する。これにより、接着剤層
2,3を変形させて、接続する両パターンに導電性微粒
子4を接触させる。この時、コアフィルム1によって、
シート面内での導電性微粒子4の配置が固定される。ま
た、この導電性接着シートでは、上述のように、導電性
微粒子4がシート面内に、規則的に且つ高密度で(隣り
合う導電性微粒子間の距離が20μm以下となるよう
に)配置されている。
【0039】したがって、この実施形態の導電性接着シ
ートによれば、接続するパターンの寸法が小さい場合
や、ファインピッチで配列されているパターンを接続す
る場合でも、信頼性の高い接続を行うことができる。特
に、貫通孔10のピッチおよび大きさを、接続するパタ
ーンの配列ピッチおよび配線幅に対応させて設定するこ
とにより、接続するパターンが導電性微粒子4の存在し
ない位置(図12に符号Aで表示)に配置される、とい
う恐れがなくなる。
【0040】なお、この実施形態の導電性接着シートに
よれば、導電性微粒子が規則的に配置されているため、
ランダムに配置されている場合のように導電性微粒子を
極端に小さく(例えば、直径2μm以下に)しなくて
も、接続するパターンが導電性微粒子の存在しない位置
(図12に符号Aで表示)に配置される確率が原理的に
はゼロになる。したがって、この実施形態の導電性接着
シートは、導電性微粒子をある程度の大きさにすること
によって、導電性微粒子がランダムに配置されている導
電性接着シートよりも、接続パターンの基板面からの突
出高さのバラツキを吸収し易くなる。
【0041】図1(c)に、コアフィルム1の面内での
貫通孔10の配置が上記とは異なる導電性接着シートを
示す。この例では、貫通孔10がフィルム面内の格子点
の位置に配置されている。これらの全ての貫通孔10内
に、各1個の導電性微粒子4が配置されている。本発明
の導電性接着シートを製造する第1の方法(請求項5の
方法)の実施形態について、図2を用いて説明する。先
ず、プラスチックフィルム等からなる支持体5の上に、
接着剤溶液(接着剤を溶剤に溶かした液体)を所定の厚
さで塗布した後、溶剤を乾燥除去することにより、第1
の接着剤層2を形成する。接着剤溶液の塗布方法として
は、通常の方法、例えば、ブレードコート法、スプレー
コート法、スピンコート法、ロールコート法などが採用
できる。
【0042】次に、第1の接着剤層2の上に、液状のネ
ガ型感光性樹脂を塗布し、溶剤を含む感光性樹脂の場合
には溶剤を乾燥させることによって、コアフィルム1を
なす感光性樹脂層11を形成する。次に、フォトリソグ
ラフィでこの感光性樹脂層11をパターニングする。す
なわち、図2(a)に示すように、先ず、コアフィルム
1に形成する貫通孔10に対応させた(形状とシート面
内での配置)光遮蔽部を有する露光マスクMを、ネガ型
の感光性樹脂層11の上方に配置し、この露光マスクM
の上から高エネルギー光を照射する。次に、所定の現像
処理を行うことによって、感光性樹脂層11の光が当た
らなかった部分を除去する。
【0043】この実施形態では、ネガ型感光性樹脂の重
合度を高くして不溶化することができる高エネルギー光
を照射するが、その光源としては、超高圧水銀ランプ、
低圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプなど
が挙げられる。孔径が20μm以下の微細なパターンを
形成するためには、平行光線を照射することが好まし
い。なお、ポジ型感光性樹脂を使用する場合には、貫通
孔10に対応させた光照射部を有する露光マスクを用い
る。この場合には、前述の光源を使用する方法以外に、
シンクロトロン軌道放射光から取り出したX線、あるい
は電子線等を照射することで、光照射部のポリマー鎖の
結合を切断する方法が採用できる。これにより、感光性
樹脂層11に所定の配置で貫通孔10が形成される。そ
の結果、所定配置の貫通孔10を有するコアフィルム1
が、第1接着剤層2の上に形成される。図2(b)はこ
の状態を示す。
【0044】次に、この状態でコアフィルム1の上方か
ら、多数の導電性微粒子4からなる粉末を散布した後、
支持体5と第1の接着剤層2とコアフィルム1とからな
るシート全体を振動させることにより、コアフィルム1
の貫通孔10内に導電性微粒子4を入れる。また、図2
(c)に示すように、貫通孔10内に入らず、コアフィ
ルム1の上面に存在する導電性微粒子4aは、接着剤の
付いたフィルムなどで押し当てることによって除去す
る。
【0045】シート全体を振動させることで、全ての貫
通孔10に導電性微粒子4が入り易くなる。また、導電
性微粒子の入った容器内にシート全体を複数回くぐらせ
ることによって、コアフィルム1の貫通孔10内に導電
性微粒子4を入れてもよい。次に、コアフィルム1の上
に接着剤溶液を所定の厚さで塗布した後、溶剤を乾燥除
去することにより、コアフィルム1の上に第2の接着剤
層3を形成する。さらに、この第2の接着剤層3の上に
カバーフィルム6を被覆する。これにより、導電性接着
シートが、図2(d)に示すように、一方の面に支持体
5が、他方の面にカバーフィルム6がそれぞれ接合され
た状態で得られる。
【0046】これに代えて、接着剤層3が形成されたカ
バーフィルム6を、接着剤層3をコアフィルム1側に向
けて、コアフィルム1の上に置いて加熱することによ
り、図2(d)の状態としてもよい。ただし、この場合
の加熱温度は、接着剤層3をなす接着剤が硬化しない温
度とする必要がある。なお、導電性接着シートは、支持
体5とカバーフィルム6を剥離した状態で使用される。
そのため、支持体5の第1の接着剤層2を形成する面
と、カバーフィルム6の第2の接着剤層3側となる面
に、シリコン系等の剥離剤を塗布しておくことが好まし
い。以上説明したように、この第1の方法によれば、フ
ォトリソグラフィを採用することによって、コアフィル
ム1に直径20μm以下の微小な貫通孔10を容易に形
成することができる。
【0047】本発明の導電性接着シートを製造する第2
の方法(請求項6〜8の方法)の実施形態について、図
3〜6を用いて説明する。先ず、支持体5の上に接着剤
溶液を所定の厚さで塗布した後、乾燥することによっ
て、支持体5の上に第1の接着剤層2を形成する。図3
(a)はこの状態を示す。この第1の接着剤層2の上
に、図3(b)に示すような、貫通孔10を有するコア
フィルム1を接合する。図3(c)はこの状態を示す。
この接合は、第1の接着剤層2の上にコアフィルム1を
載せて加熱することで行う。この加熱温度は、接着剤層
2をなす接着剤が硬化しない温度とする。
【0048】次に、第1の方法と同じ方法で、導電性微
粒子4をコアフィルム1の貫通孔10内に充填する。次
に、第1の方法と同じ方法で、コアフィルム1上への第
2の接着剤層3の形成およびカバーフィルム6の被覆を
行う。これにより、導電性接着シートが、図3(d)に
示すように、一方の面に支持体5が、他方の面にカバー
フィルム6がそれぞれ接合された状態で得られる。この
第2の方法において、図3(b)に示すような、貫通孔
10を有するコアフィルム1を形成する方法としては、
(1)図4に示すように、コアフィルム1にレーザ照射
を行う方法と、(2)図5に示すように、プレス用金型
90,170を用いてコアフィルム1をプレスで打ち抜
く方法を採用することが好ましい。
【0049】(1)の方法の実施形態としては、先ず、
図4(a)に示すように、コアフィルム1に形成する貫
通孔10に対応させた開口部K1を有する金属マスクK
を、支持体5の上に固定したポリイミド樹脂からなるコ
アフィルム1の上方に配置し、このマスクKの上からエ
キシマレーザを照射する。これにより、コアフィルム1
のエキシマレーザが照射された部分が除去されて、貫通
孔10が形成される。図4(b)はこの状態を示す。次
に、コアフィルム1から支持体5を除去する。
【0050】ここで用いるレーザ光としては、炭酸ガス
レーザ、YAGレーザの基本波等のように、赤外線領域
に発振波長を持つもの、YAGレーザの第3、第4高調
波や、エキシマレーザ等のように、紫外線あるいは真空
紫外線領域の光を照射できるものが挙げられる。例え
ば、YAGレーザの第3、第4高調波あるいはエキシマ
レーザを用いることにより、直径20μm以下の微小な
貫通孔10を容易に形成することができる。特に、微小
ビームで加工できるYAGレーザでは、ビーム形状をテ
ーパー状にすることによって貫通孔をテーパー状にする
ことができる。これにより、導電性微粒子をテーパー状
貫通孔の窄まった部分で保持して、第1の接着剤層2に
はみ出さないようにすることもできる。
【0051】(2)の方法では、先ず、プレス用金型を
作製する。この作製方法の実施形態について図6を用い
て説明する。先ず、アルミニウム板やステンレス板等の
導電性基板7を用意し、その表面に亜鉛置換めっき処理
を施して、厚さ200μm程度のメッキ層を形成する。
このメッキ層の上に、前述の感光性樹脂層11の形成方
法と同じ方法で、ネガ型の感光性樹脂層8を形成する。
【0052】次に、コアフィルム1の貫通孔10に対応
させた光遮蔽部を有する露光マスクMを用意し、この露
光マスクMを感光性樹脂層8の上方に配置する。この露
光マスクMの上から高エネルギー光の平行光を照射す
る。平行光は、光源からの光をフライアイレンズと数枚
の反射鏡で加工することによって得られる。図6(a)
はこの状態を示す。次に、所定の現像処理を行うことに
よって、感光性樹脂層8の光が当たらなかった部分を除
去する。これにより、コアフィルム1の貫通孔10に対
応する貫通孔81が感光性樹脂層8に形成される。図6
(b)はこの状態を示す。
【0053】次に、めっき前処理として、この導電性基
板7と感光性樹脂層8とからなる板状物の表面を、反応
性イオンエッチング等で清浄化する。すなわち、現像後
にこの板状物に残存する現像残査を完全に除去する。次
に、この導電性基板7と感光性樹脂層8とからなる板状
物をめっき浴内に入れて、導電性基板7に通電すること
により、リンを含有するニッケルの電解めっきを行う。
これにより、感光性樹脂層8の上と貫通孔81内にメッ
キ層9を形成する。この状態を図6(c)に示す。メッ
キ層9の厚さは、プレス用金型として必要な強度を発揮
できる厚さとする。例えば、貫通孔81の深さの50倍
程度とする。
【0054】次に、導電性基板7と感光性樹脂層8とメ
ッキ層9とからなる板状物から、導電性基板7を、エッ
チング法であるいは物理的に剥離することによって除去
する。次に、メッキ層9から感光性樹脂層8を剥離す
る。このメッキ層9が、図6(d)に示すように、コア
フィルム1の貫通孔10の配置に対応させた突起91を
有する雄型90となる。次に、電解ニッケルめっきの代
わりに電解銅めっきを行うことを除いて、この雄型90
の形成方法と同じ方法を実施することにより、雄型90
と同じ形状の銅製の型15を作製する。すなわち、この
型15は、コアフィルム1の貫通孔10の配置に対応さ
せた突起15aを有する。次に、この型15の突起15
a側の面に、リンを含有するニッケルの電解めっきを行
ってメッキ層17を形成する。この状態を図6(e)に
示す。メッキ層17の厚さは、プレス用金型として必要
な強度を発揮できる厚さとする。例えば、突起15aの
突出長さの50倍程度とする。
【0055】次に、銅製の型15を、過硫酸アンモニウ
ム、塩化第二鉄塩酸水溶液、塩化第二銅水溶液、または
濃硝酸、濃水酸化ナトリウム水溶液等の銅を溶解する溶
液を用いてエッチングすることにより、メッキ層17か
ら除去する。このときニッケル層を溶解せずに、銅層の
み除去することが必要となる。したがって、ニッケルが
露出している部分は予め保護しておき、ニッケルが露出
する直前まで、前記過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄塩
酸水溶液、塩化第二銅水溶液等の酸化力の強いエッチン
グ液で銅を除去し、その後、銅のみを溶解する濃硝酸あ
るいは濃水酸化ナトリウム水溶液等を用いて銅を完全に
除去する。このメッキ層17が、図6(f)に示すよう
に、雄型90の突起91を受ける凹部171を有する雌
型170となる。
【0056】このようにして得られた雄型90と雌型1
70とをプレス装置に装着し、雄型90の突起91と雌
型170の凹部171が正確に噛み合うように、上下両
側のパターンを同時に観察できるCCDカメラで見なが
ら、少なくとも2カ所で位置合わせを行う。次に、図5
に示すように、雄型90と雌型170との間にコアフィ
ルム1を設置してプレスすることにより、コアフィルム
の突起91と凹部171とで挟まれた部分に貫通孔が形
成される。このプレス装置としては、LSIベアチップ
を反転して基板へ実装するときに用いられるフリップチ
ップボンダー等を使用することができる。以上説明した
ように、この第2の方法によれば、レーザ照射法または
微細金型によるプレス加工法を採用することによって、
コアフィルム1に直径20μm以下の微小な貫通孔10
を容易に形成することができる。
【0057】なお、この実施形態では、本発明の第2の
方法における、貫通孔10を有するコアフィルム1の一
方の面に第1接着剤層2を形成する方法として、支持体
5の上に形成された第1接着剤層2の上に、貫通孔10
を有するコアフィルム1を接合する方法を採用している
が、これに代えて、例えば、貫通孔10を有するコアフ
ィルム1の上に接着剤溶液を塗布・乾燥する方法を採用
してもよい。この場合、コアフィルム上に第1の接着剤
層を形成した後にコアフィルム側を上にして、貫通孔内
に導電性微粒子を入れた後、このコアフィルムの上に第
2の接着剤層を形成する。なお、第1の接着剤層の形成
時に、コアフィルムの貫通孔内に接着剤が入った場合で
も、この接着剤も第1の接着剤層と同様に未硬化状態に
保持されるため、導電性微粒子を貫通孔に押し込むこと
等によって、導電性微粒子を貫通孔内に入れることがで
きる。
【0058】本発明の導電性接着シートを製造する第3
の方法(請求項9の方法)の実施形態について、図7を
用いて説明する。先ず、図7(a)に示すように、導電
性基板7の上に、第1の方法と同じ方法で、ネガ型の感
光性樹脂層11の形成、感光性樹脂層11に対する露光
マスクMを介した高エネルギー光の照射、および現像処
理を行う。これにより、導電性基板7の上に、貫通孔1
0を有するコアフィルム1が形成される。図7(b)は
この状態を示す。
【0059】次に、コアフィルム1の貫通孔10内に、
電解めっき法により導電性微粒子4を成長させる。この
実施形態では、電解めっき時の電流密度を調整すること
によって、図7(c)に示すように、導電性微粒子4
を、貫通孔10の中央部でコアフィルム1から突出する
高さで、しかも先端が丸くなるように成長させる。次
に、コアフィルム1の導電性基板7とは反対側の面に、
第1の方法で第2の接着剤層3を形成した方法と同じ方
法で、第1の接着剤層2を形成する。次に、この第1の
接着剤層2の上にカバーフィルム6を被覆する。これに
代えて、接着剤層2が形成されたカバーフィルム6を、
接着剤層2をコアフィルム1側に向けて、コアフィルム
1の上に置いて加熱することにより、図7(c)の状態
としてもよい。ただし、この場合の加熱温度は、接着剤
層2をなす接着剤が硬化しない温度とする必要がある。
【0060】次に、導電性基板7を、エッチング法によ
りあるいは引き剥がすことにより除去する。図7(d)
はこの状態を示す。次に、導電性基板7が除去されたコ
アフィルム1の面に第2の接着剤層3を形成し、この第
2の接着剤層3にカバーフィルム6を被覆する。このよ
うにして、図7(e)に示すように、両面にカバーフィ
ルム6が接合されている導電性接着シートが得られる。
この第3の方法によれば、電解めっき法により貫通孔1
0内に導電性微粒子4を成長させるため、貫通孔10へ
の導電性微粒子4の配置を容易に行うことができる。
【0061】
【実施例1】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第1の方法の実施例に相当する方法で導電
性接着シートを作製する。この実施例を図2に基づいて
説明する。先ず、厚さ25μmのポリエチレンテレフタ
レート(PET)フィルムを用意し、このPETフィル
ムの表面に、剥離剤としてポリジメチルシロキサンを約
50nmの膜厚で被覆した。このPETフィルム(支持
体)5の剥離剤が被覆された面に、熱可塑性ポリイミド
溶液をブレードコーターを用いて塗布した。次に、この
塗布膜から溶剤を乾燥除去することにより、PETフィ
ルム5上に、厚さ10μmの熱可塑性ポリイミドからな
る接着剤層(第1の接着剤層)2を形成した。
【0062】熱可塑性ポリイミド溶液としては、宇部興
産社製の熱可塑性ポリイミド溶液「UPA−N−111
C」100重量部に対して、ペンタエリスリトールトリ
メタクリレートを1重量部の割合で添加して30分間混
合し、泡が消えるまで放置したものを使用した。この接
着剤層2の上に、ブレードコーターを用いて液状のネガ
型感光性樹脂を塗布することによって、感光性樹脂層1
1を厚さ4μmで形成した。この感光性樹脂層11の上
に厚さ10μmのPETフィルムを載せた。
【0063】使用した感光性樹脂は、数平均分子量が2
000である不飽和ポリエステルプレポリマー:100
重量部に、テトラエチレングリコールジメタクリレー
ト:10.7重量部、ジエチレングリコールジメタクリ
レート:4.3重量部、ペンタエリスリトールトリメタ
クリレート:15重量部、リン酸(モノメタクリロイル
オキシエチル):3.6重量部、2,2−ジメトキシ−
2−フェニルアセトフェノン:2重量部、2,6−ジ−
tert−ブチル−4−メチルフェノール:0.04重
量部、およびオリヱント化学製「OPLASイエロー1
40」:0.11重量部を加えて、攪拌混合することに
より得られたものである。
【0064】数平均分子量が2000である不飽和ポリ
エステルプレポリマーは、アジピン酸、イソフタル酸、
イタコン酸、フマル酸と、ジエチレングリコールとの仕
込み比を調整し、脱水重縮合反応により得た。数平均分
子量は、島津製作所社製のゲルパーミエーションクロマ
トグラフィー装置を用いて測定し、ポリスチレン標準品
で検量化した。この感光性樹脂は溶剤を含有しないが、
前述の膜厚ではそのまま塗布することができる。ただ
し、2μm以下の膜厚で塗布する場合には、溶剤を加え
て粘度を低くして使用することが好ましい。その場合に
は、塗布後に溶剤を乾燥させることによって感光性樹脂
層が得られる。
【0065】次に、露光マスクMとして、直径8μmで
ある円形のクロムパターンが、図1(b)に示す貫通孔
10の配置と同じ配置で、格子点間隔が15μmピッチ
で、規則的に配列されているガラス製フォトマスクを用
意した。この露光マスクMを感光性樹脂層11の上に配
置し、この露光マスクMの上から超高圧水銀ランプの光
を照射した。この照射光は、光源からの光を光学系で平
行にした平行光線である。図2(a)はこの状態を示
す。但し、この図では、厚さ10μmのPETカバーフ
ィルムが省略されている。
【0066】次に、PETカバーフィルムを剥離し、現
像処理を行った。その結果、感光性樹脂層11の光の当
たらなかった部分が除去されて、図2(b)に示すよう
に、多数の貫通孔10を有するコアフィルム1が、熱可
塑性ポリイミド接着剤層(第1の接着剤層)2の上に形
成された。このコアフィルム1には、直径が8μmであ
る円形の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15μ
mピッチ(格子点間隔)で規則的に配列されている。こ
のコアフィルム1上に、多数の導電性微粒子4からなる
粉末を散布した後、超音波振動装置を用いてシート全体
に振動を与えることにより、全ての貫通孔10内に導電
性微粒子4を入れた。次に、コアフィルム1の表面に、
日東電工(株)製の粘着フィルム「SPV−363」
を、ローラーを用いて張り付けた後に剥がすことによっ
て、貫通孔10に入らず、コアフィルム1の上面に存在
する導電性微粒子4aを取り除いた。
【0067】導電性微粒子4からなる粉末としては、ア
トマイズ法を用いて作製した合金微粒子を用いた。錫6
0重量部、亜鉛30重量部、ビスマス5重量部、インジ
ウム5重量部を、黒鉛るつぼに入れ、高周波誘導加熱装
置により800℃に加熱し、99体積%以上のヘリウム
ガス雰囲気で融解した。次に融解した金属をるつぼの先
端よりヘリウムガス雰囲気の噴霧槽内に導入した後、る
つぼ先端付近に設けられたガスノズルからヘリウムガス
(純度99体積%以上、酸素濃度0.1体積%、圧力
2.5MPa)を噴射してアトマイズを行い、合金微粒
子を得た。用いた金属原料の純度は、いずれの金属も9
9重量%以上であった。アトマイズ法で得られた合金微
粒子を気流式分級装置(日清エンジニアリング社製、タ
ーボクラッシファイアーTC15)を用いて5回に渡り
分級し、粒子径分布を徐々に狭めていった。更に、フォ
トリソグラフィーと電解ニッケルめっき法を用いて作製
した精密ふるいを用いて分級することにより得られた平
均粒子径が6μm、粒子径分布の標準偏差が0.6μm
である粉末を使用した。得られた合金微粒子を走査型電
子顕微鏡(日立製作所社製、S−2700)で観察した
ところ球状微粒子であった。また、合金微粒子の組成比
は、前記原料仕込み比と同一であった。示差走査型熱分
析法(島津製作所社製、DSC−50)により窒素雰囲
気下で吸熱ピーク温度(融点を示す)を測定した。その
結果、172℃、268℃、335℃に吸熱ピークが存
在し、複数の融点が存在することを確認した。合金微粒
子について、示差走査熱分析法を3回連続で行う熱処理
を実施した後、示差走査熱分析法により前記と同一条件
で融点の測定を測定した結果、187℃、270℃、3
39℃に吸熱ピークが存在する合金微粒子に変化してい
ることを確認した。示差走査型熱分析法では、アルミナ
セル中に金属微粒子を入れ、窒素雰囲気下(流量50m
l/分)、昇温速度2℃/分、720℃まで昇温し、こ
の温度で10分間保持した。吸熱ピークの内、熱量が1
J/g以上であるピークは全て金属微粒子由来のピーク
として定量し、それ以下の熱量については分析精度の観
点から定量していない。
【0068】また、銅板の上に前記導電性微粒子をばら
撒き、下記の性能評価で用いた加熱条件である230℃
で5分間保持した。その後、室温まで冷却し銅板上の粒
子に圧縮空気を吹き付けることにより、吹き飛ばすこと
を試みたが、導電性微粒子は銅板上に固定されており、
除去することができなかった。また、導電性微粒子は粒
子の形態を保持していることを走査型電子顕微鏡で確認
した。次に、図2(d)に示すように、一方の面にエポ
キシ接着剤からなる接着剤層(第2の接着剤層)3が形
成されているPETフィルム6を、接着剤層3をコアフ
ィルム1側に向けて、コアフィルム1の上に置いて加熱
することにより接合した。
【0069】一方の面にエポキシ接着剤からなる接着剤
層3が形成されているPETフィルム6は、以下のよう
にして作製した。先ず、厚さ25μmのポリエチレンテ
レフタレート(PET)フィルムを用意し、このPET
フィルムの表面に、剥離剤としてポリジメチルシロキサ
ンを約50nmの膜厚で被覆した。このPETフィルム
(カバーフィルム)6の剥離剤が被覆された面に、エポ
キシ接着剤溶液をブレードコーターを用いて塗布した。
次に、この塗布膜から溶剤を乾燥除去することにより、
PETフィルム6上に、厚さ10μmのエポキシ接着剤
からなる層3を形成した。
【0070】使用したエポキシ接着剤溶液の組成は、ビ
スフェノールA型液状エポキシ樹脂:10重量部、フェ
ノキシ樹脂:10重量部、マイクロカプセル型のイミダ
ゾール誘導体エポキシ化合物からなる潜在性硬化剤:
4.5重量部、およびトルエン/酢酸エチル混合液:5
重量部である。以上のようにして、不飽和ポリエステル
樹脂からなるコアフィルム1の一方の面に熱可塑性ポリ
イミドからなる接着剤層2が配置され、他方の面にエポ
キシ接着剤からなる接着剤層3が配置され、コアフィル
ム1には、直径8μmの円形の貫通孔10が、図1
(b)に示す配置で15μmピッチ(格子点間隔)で規
則的に形成され、各貫通孔10に各1個の導電性微粒子
4が配置されている導電性接着シートが得られた。この
導電性接着シートの両面にはPETフィルム5,6が接
合されている。
【0071】[性能評価]図8(a)は試験用基板の一
部を示す平面図であり、図8(b)は図8(a)のa−
a線断面図である。試験用基板30は、絶縁性基板31
の上に、200本の配線32を有し、検査用パッド35
は、それぞれ独立に配線32で接続されている。配線3
2の幅Wは15μmであり、配列ピッチpは30μmで
あり、高さhは15μmである。先ず、上述の方法で得
られた導電性接着シートの両面からPETフィルム5,
6を剥がして、試験用基板30の全ての配線32部分
と、図14に平面図と断面図を示した基板Dとの間に挟
み、50MPaの圧力をかけた状態で230℃に加熱し
て5分間保持した。基板Dはガラス基板上にパターンを
銅めっきで作製した基板であり、直線パターン、検査用
パッドおよび円形のダミーパターンからなる。直線パタ
ーンの幅は15μm、高さは15μmであり、直線パタ
ーンの左右に配置したダミーパターンは直径が15μ
m、高さが15μmである。ガラス基板に直接銅めっき
を実施した場合、接着強度を確保できないため、ガラス
基板と銅めっきとの間には、薄いクロムの層を形成し
た。その結果、試験用基板30の配線32部分と基板D
の直線パターンとが、導電性接着シートによって接着さ
れた。
【0072】図9は、試験用基板30の配線32部分と
基板Dとが導電性接着シートによって接着された状態を
示す断面図である。この断面図は図8(a)のb−b線
断面図に相当する。この接着時に、導電性接着シートの
コアフィルム1とその両面の接着剤層2,3は変形する
ため、これらをまとめて図9では符号23(図9の符号
1を23に変更)で示してある。このようにして得られ
た2個のテストピースを用いて、実施例1の導電性接着
シートによる接続確認試験を行った。すなわち、各テス
トピースについて、200個の検査用パッド35と基板
Dの検査パッドとの間の抵抗を測定した。その結果、2
個のテストピースの合計400個の接続パッド35のう
ち、基板Dと電気的に接続されていないものは無いこと
が分かった。
【0073】次に、上述の方法で得られた導電性接着シ
ートの両面からPETフィルム5,6を剥がして、試験
用基板30の全ての配線32部分と、ガラス基板Eとの
間に挟み、50MPaの圧力をかけた状態で230℃に
加熱して5分間保持した。ガラス基板Eは、ガラスの表
面に基板Dと同じパターンが凸状に形成されている。凸
部の高さは15μmであり、ガラス基板にエキシマレー
ザ光を照射することにより形成した。その結果、試験用
基板30の配線32部分とガラス基板Eとが、導電性接
着シートによって接着された。
【0074】このようにして得られた2個のテストピー
スを用いて、隣接する検査用パッド35間の絶縁抵抗を
測定した。その結果、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計398組の全ての配線32について、隣接する全て
の配線32間にショートが発生していないことが分かっ
た。これらの試験結果から、この実施例の導電性接着シ
ートによって、図9に示すように、試験用基板30の配
線32と基板Dが、導電性接着シートの導電性微粒子4
によって接続され、隣り合う配線32間が導電性微粒子
4で接続されていない状態になることが分かる。
【0075】
【実施例2】[導電性接着シートの作製]使用した金属
微粒子が銅、錫、銀、ビスマス、銀、インジウムからな
る合金微粒子の表面を置換型錫めっき処理した金属微粒
子であること以外は、実施例1と同じ方法により、導電
性接着シートを得た。合金微粒子は、銅65重量部、錫
15重量部、銀10重量部、ビスマス5重量部、インジ
ウム5重量部を仕込み組成とした。アトマイズ法により
得られた合金微粒子の表面を置換型錫めっき液(奥野製
薬工業社製、サブスターSN−5)中で50℃、12分
間撹拌することにより処理した。合金微粒子表面の薄い
錫の被膜は約0.2μmであった。置換型錫めっき処理
後の金属微粒子の組成は、銅36重量%、錫44重量
%、銀10重量%、ビスマス5重量%、インジウム5重
量%へ変化していた。
【0076】置換型錫めっき後、得られた金属微粒子
は、窒素雰囲気下での示差走査熱分析法(DSC)にお
いて、146℃、438℃、499℃、566℃に融点
を示し、DSCを3回連続繰り返し測定するという熱処
理を実施したところ、262℃、439℃、500℃、
569℃に融点を示し、熱処理前に存在していた146
℃の吸熱ピークが消失し、262℃に新たな吸熱ピーク
を示した。実施例1と同様に、気流分級機と精密ふるい
を用いて分級することにより、得られた平均導電性微粒
子の粒子径は5.8μm、粒子径分布の標準偏差は0.
6μmであった。
【0077】また、銅板の上に前記導電性微粒子をばら
撒き、下記の性能評価で用いた加熱条件である230℃
で5分間保持した。その後、室温まで冷却し銅板上の粒
子に圧縮空気を吹き付けることにより、吹き飛ばすこと
を試みたが、導電性微粒子は銅板上に固定されており、
除去することができなかった。また、導電性微粒子は粒
子の形態を保持していることを走査型電子顕微鏡で確認
した。
【0078】[性能評価]この実施例2で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の全ての配線32について、基板Dと電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計398組の全ての配線32について、隣接する全て
の配線32間にショートが発生していないことが確認さ
れた。
【0079】
【実施例3】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第2の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図3お
よび4に基づいて説明する。先ず、厚さ25μmのポリ
エチレンテレフタレート(PET)フィルムを用意し、
このPETフィルムの表面に、剥離剤としてポリジメチ
ルシロキサンを約50nmの膜厚で被覆した。このPE
Tフィルムの剥離剤が被覆された面に、エポキシ接着剤
溶液をブレードコーターを用いて塗布した。次に、この
塗布膜から溶剤を乾燥除去することにより、PETフィ
ルム上に、厚さ12μmのエポキシ接着剤からなる接着
剤層を形成した。このPETフィルムと接着剤層とから
なるシートを2枚用意した。
【0080】使用したエポキシ接着剤溶液の組成は、ビ
スフェノールA型液状エポキシ樹脂:10重量部、フェ
ノキシ樹脂:10重量部、マイクロカプセル型のイミダ
ゾール誘導体エポキシ化合物からなる潜在性硬化剤:
4.5重量部、およびトルエン/酢酸エチル混合液:5
重量部である。一方、上記と同じPETフィルムの表面
に、剥離剤としてポリジメチルシロキサンを約50nm
の膜厚で被覆した。このPETフィルムの剥離剤が被覆
された面に、ポリイミド樹脂溶液(宇部興産社製の「U
PA−N−111C」)をブレードコーターを用いて塗
布した。次に、この塗布膜から溶剤を乾燥除去すること
により、図4(a)に示すように、PETフィルム(支
持体)5上に、ポリイミド樹脂からなるコアフィルム1
を厚さ4μmで形成した。
【0081】次に、コアフィルム1に形成する貫通孔1
0に対応させた開口部K1を有するニッケル製の金属マ
スクKを用意し、この金属マスクKをコアフィルム1の
上方に配置し、この金属マスクKの上からエキシマレー
ザを照射した。図4(a)はこの状態を示す。金属マス
クKには、直径8μm径の円形の孔が、図1(b)に示
す貫通孔の配置と同じ配置で、15μmピッチ(格子点
間隔)で規則的に形成されている。エキシマレーザの照
射は、LUMONICS社製のエキシマレーザ「IND
EX800」と住友重機械工業社製の搬送系「SIL3
00H」とからなるエキシマレーザ加工装置を用いて行
った。レーザの波長は248nm(フッ化クリプトンガ
ス)であり、レーザビームの寸法は8mmx25mmで
あり、発振周波数は200Hzであった。
【0082】これにより、コアフィルム1のエキシマレ
ーザが照射された部分(開口部K1の下側の部分)が除
去されて、コアフィルム1の所定位置に貫通孔10が形
成された。このコアフィルム1には、直径が8μmであ
る円形の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15μ
mピッチ(格子点間隔)で規則的に配列されている。図
4(b)はこの状態を示す。次に、コアフィルム1から
PETフィルム(支持体)5を剥離する。次に、上述の
方法で予め用意した、PETフィルムと接着剤層とから
なるシートを、図3(a)に示すように、接着剤層(第
1の接着剤層)2側を上に向けて置き、その上に、貫通
孔10を有するコアフィルム1を載せて、加熱により接
合した。この状態を図3(c)に示す。
【0083】このコアフィルム1上に、多数の導電性微
粒子4からなる粉末を散布した後、超音波振動装置を用
いてシート全体に振動を与えることにより、全ての貫通
孔10内に導電性微粒子4を入れた。この状態を図3
(d)に示す。次に、コアフィルム1の表面に、日東電
工(株)製の粘着フィルム「SPV−363」を、ロー
ラーを用いて張り付けた後に剥がすことによって、貫通
孔10に入らず、コアフィルム1の上面に存在する導電
性微粒子4aを取り除いた。
【0084】導電性微粒子4からなる粉末としては、ア
トマイズ法により得られた合金微粒子を用いた。錫45
重量部、亜鉛45重量部、ビスマス5重量部、銀5重量
部を仕込み組成とした。合金微粒子は、窒素雰囲気下で
の示差走査熱分析法(DSC)において、150℃、1
67℃、310℃、458℃に融点を示し、DSCを3
回連続繰り返し測定するという熱処理を実施したとこ
ろ、180℃、345℃、455℃に融点を示し、熱処
理前に存在していた150℃、167℃、310℃の吸
熱ピークが消失し、180℃、345℃に新たな吸熱ピ
ークを示した。
【0085】得られた合金微粒子をフォトリソグラフィ
ーとめっき法を用いて作製した精密ふるいを用いて分級
した。得られた合金微粒子の平均粒子径は5.9μm、
粒子径分布の標準偏差は0.6μmであった。走査型電
子顕微鏡により合金微粒子の形状を観察したところ、球
状粒子であった。また、銅板の上に前記導電性微粒子を
ばら撒き、下記の性能評価で用いた加熱条件である23
0℃で5分間保持した。その後、室温まで冷却し銅板上
の粒子に圧縮空気を吹き付けることにより、吹き飛ばす
ことを試みたが、導電性微粒子は銅板上に固定されてお
り、除去することができなかった。また、導電性微粒子
は粒子の形態を保持していることを走査型電子顕微鏡で
確認した。
【0086】次に、上述の方法で予め用意した、PET
フィルム上にエポキシ接着剤からなる接着剤層が形成さ
れたシートを、図3(e)に示すように、接着剤層(第
2の接着剤層)3側を下側に向けてコアフィルム1の上
に載せて、加熱により接合した。これにより、ポリイミ
ド樹脂からなる厚さ4μmのコアフィルム1の両面に、
厚さ12μmのエポキシ接着剤からなる接着剤層2,3
が配置され、コアフィルム1には直径8μmの円形の貫
通孔10が、図1(b)に示す配置で15μmピッチ
(格子点間隔)で規則的に形成され、各貫通孔10に各
1個の導電性微粒子4が配置されている導電性接着シー
トが得られた。この導電性接着シートの両面にはPET
フィルム5,6が接合されている。
【0087】[性能評価]この実施例2で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の全ての配線32について、基板Dと電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計398組の全ての配線32について、隣接する全て
の配線32間にショートが発生していないことが確認さ
れた。
【0088】
【実施例4】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第2の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図3、
図5、および図6に基づいて説明する。実施例2と同じ
方法で、PETフィルム(支持体)5上に、ポリイミド
樹脂からなるコアフィルム1を形成した。ただし、厚さ
は10μmとした。次に、コアフィルム1からPETフ
ィルム(支持体)5を剥離した。
【0089】次に、図5に示すように、このコアフィル
ム1を、雄型90および雌型170からなるプレス用金
型(加圧面:2.5cm角)の間に挟み、プレスで打ち
抜くことにより、コアフィルム1に貫通孔10を開け
た。プレス装置としてはフリップチップボンダーを用
い、雄型90および雌型170の位置合わせはCCDカ
メラを用いた方法で行った。また、プレス圧は3MPa
とした。雄型90および雌型170は、前述の実施形態
で図6を用いて説明した方法により作製した。
【0090】具体的には、導電性基板7として厚さ20
0μmのアルミニウム板を用意し、その表面に対して亜
鉛置換めっき処理を施した。感光性樹脂層8は、実施例
1と同じ感光性樹脂溶液を用いて、同じ方法により、厚
さ100μmで形成した。露光マスクMとしては、直径
10μmの円形のクロムパターンが、図1(b)に示す
貫通孔10の配置と同じ配置で、格子点間隔が20μm
ピッチで規則的に配列されているガラス製フォトマスク
を用意した。露光方法は実施例1の感光性樹脂層11に
対する方法と同じとした。
【0091】めっき前処理の反応性イオンエッチング
は、ヤマト科学社製の「PC−1000−5030」を
用いて、酸素ガスを系内に導入しながら行った。ニッケ
ルめっきによるメッキ層9の厚さは5mmとした。導電
性基板7の除去は、塩酸を用いたウエットエッチングに
より行った。また、硫酸銅を使用した電解銅めっき処理
によって銅製の型15を作製した。ニッケルめっきによ
るメッキ層17の厚さは5mmとした。銅製の型15の
除去は、過硫酸アンモニウム水溶液を用いたウエットエ
ッチングにより行った。
【0092】このようにして、直径10μmの円形の貫
通孔10が、図1(b)に示す配置で、20μmピッチ
(格子点間隔)で規則的に配列されているコアフィルム
1を得た。このコアフィルム1の両面に、以下の方法で
接着剤層を形成した。先ず、実施例2と同じ方法で予め
用意した、PETフィルムと接着剤層(10μm)とか
らなるシートを、図3(a)に示すように、接着剤層
(第1の接着剤層)2側を上に向けて置いた。次に、こ
の接着剤層2の上に、得られた貫通孔10を有するコア
フィルム1を載せて、加熱により接合した。この状態を
図3(c)に示す。
【0093】これ以降は実施例3と同じ方法で、貫通孔
10への導電性微粒子4の配置および第2接着剤層3と
カバーフィルム6の接合を行った。ただし、導電性微粒
子4からなる粉末としては、同じ材料からなるが、平均
粒子径7μm、粒子径分布の標準偏差0.7μmのもの
を使用した。これにより、ポリイミド樹脂からなる厚さ
10μmのコアフィルム1の両面に、10μmのエポキ
シ接着剤からなる接着剤層2,3が配置され、コアフィ
ルム1には直径10μmの円形の貫通孔10が、図1
(b)に示す配置で20μmピッチ(格子点間隔)で規
則的に形成され、各貫通孔10に各1個の導電性微粒子
4が配置されている導電性接着シートが得られた。この
導電性接着シートの両面にはPETフィルム5,6が接
合されている。
【0094】[性能評価]配線の幅Wが20μmで配列
ピッチpが40μmであること、基板Dおよびガラス基
板Eの直線パターンの幅が20μmであり、ダミーパタ
ーンの直径が20μm、配列ピッチが40μmである点
以外は実施例1と同じ試験用基板30を作製した。この
試験用基板30と、この実施例3で作製された導電性接
着シートと、実施例1と同じ銅板Dおよびガラス基板と
を用いて、実施例1と同じ方法で2個のテストピースを
作製し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート
確認試験を行った。
【0095】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の全ての配線32について、基
板Dと電気的に接続されていないものは無いことが確認
された。また、ショート確認試験では、2個のテストピ
ースの合計398組の検査用パッド35について、全て
の絶縁抵抗が1012Ω以上であった。これにより、2個
のテストピースの合計398組の全ての配線32につい
て、隣接する全ての配線32間にショートが発生してい
ないことが確認された。
【0096】
【実施例5】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第2の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図3お
よび図10に基づいて説明する。図10(a)に示すよ
うに、表面に厚さ15μmの剥離層(光照射により接着
力が低下する感光性樹脂)46が被覆されている、厚さ
70μmのポリオレフィンフィルム(ウルトロンシステ
ムズ社製「SUA−074」)45を用意した。このポ
リオレフィンフィルム45の剥離層46の上に、ブレー
ドコーターを用いて、実施例1と同じネガ型の感光性樹
脂溶液を塗布することによって、感光性樹脂層11を厚
さ4μmで形成した。この感光性樹脂層11の上に厚さ
10μmのPETフィルム47を載せた。光照射により
接着力が低下する感光性樹脂を使用した。
【0097】次に、露光マスクMとして、直径が8μm
である円形のクロムパターンが、図1(b)に示す貫通
孔10の配置と同じ配置で、格子点間隔が15μmピッ
チで規則的に配列されているガラス製フォトマスクを用
意した。この露光マスクMを感光性樹脂層11の上に配
置し、この露光マスクMの上から超高圧水銀ランプの光
を照射した。この照射光は、光源からの光を光学系で平
行にした平行光線である。
【0098】次に、PETフィルム47を剥離した後、
現像処理を行った。その結果、感光性樹脂層11の光の
当たらなかった部分が除去されて、図10(b)に示す
ように、多数の貫通孔10を有するコアフィルム1が、
剥離層46を介してポリオレフィンフィルム45上に形
成された。このコアフィルム1には、直径が8μmであ
る円形の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15μ
mピッチ(格子点間隔)で規則的に配列されている。こ
こで、剥離層46をなす感光性樹脂の接着力は露光によ
り低下するため、ポリオレフィンフィルム45はコアフ
ィルム1から容易に剥離可能となっている。
【0099】このようにして得られた貫通孔10を有す
るコアフィルム1の両面に、以下の方法で接着剤層を形
成した。先ず、実施例2と同じ方法で予め用意した、P
ETフィルムと接着剤層(10μm)とからなるシート
を、図3(a)に示すように、接着剤層(第1の接着剤
層)2側を上に向けて置いた。次に、得られた貫通孔1
0を有するコアフィルム1からポリオレフィンフィルム
45を剥離して、このコアフィルム1を接着剤層2の上
に載せ、加熱により接合した。この状態を図3(c)に
示す。
【0100】これ以降は実施例3と同じ方法で、貫通孔
10への導電性微粒子4の配置および第2接着剤層3と
カバーフィルム6の接合を行った。導電性微粒子4から
なる粉末についても、実施例3と同じものを使用した。
これにより、不飽和ポリエステル樹脂からなる厚さ4μ
mのコアフィルム1の両面に、10μmのエポキシ接着
剤からなる接着剤層2,3が配置され、コアフィルム1
には直径8μmの円形の貫通孔10が、図1(b)に示
す配置で15μmピッチ(格子点間隔)で規則的に形成
され、各貫通孔10に各1個の導電性微粒子4が配置さ
れている導電性接着シートが得られた。この導電性接着
シートの両面にはPETフィルム5,6が接合されてい
る。
【0101】[性能評価]この実施例5で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の全ての配線32について、基板Dと電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計398組の全ての配線32について、隣接する全て
の配線32間にショートが発生していないことが確認さ
れた。
【0102】
【実施例6】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第3の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図7に
基づいて説明する。先ず、厚さ100μmのアルミニウ
ム板(導電性基板)7を用意し、その表面に対して亜鉛
置換めっき処理を施した。このアルミニウム板7のめっ
き処理面に、ブレードコーターを用いて実施例1と同じ
ネガ型の感光性樹脂溶液を塗布し、乾燥させることによ
って、ネガ型の感光性樹脂層11を厚さ10μmで形成
した。この感光性樹脂層11の上に厚さ10μmのPE
Tフィルムを載せた。図7(a)はこの状態を示す。た
だし、この図では感光性樹脂層11上のPETフィルム
が省略されている。
【0103】次に、露光マスクMとして、直径が5μm
である円形のクロムパターンが、図1(b)に示す貫通
孔10の配置と同じ配置で、格子点間隔が10μmピッ
チで規則的に配列されているガラス製フォトマスクを用
意した。この露光マスクMを感光性樹脂層11の上に配
置し、この露光マスクMの上から超高圧水銀ランプの光
を照射した。この照射光は、光源からの光を光学系で平
行にした平行光線である。
【0104】次に、PETフィルムを剥離した後、現像
処理を行った。その結果、感光性樹脂層11の光の当た
らなかった部分が除去されて、図7(b)に示すよう
に、多数の貫通孔10を有するコアフィルム1がアルミ
ニウム板7の上に形成された。このコアフィルム1に
は、直径が5μmである円形の貫通孔10が、図1
(b)に示す配置で10μmピッチ(格子点間隔)で規
則的に配列されている。次に、めっき前処理として、こ
の導電性基板7と感光性樹脂層11とからなる板状物の
表面に、反応性イオンエッチング処理を施し、現像後に
この板状物に残存する現像残査を完全に除去した。
【0105】次に、この板成物を電解錫めっき浴に入れ
て、アルミニウム板7に通電することにより、コアフィ
ルム1の貫通孔10内に電解めっき法で厚さ1μmの錫
皮膜を形成し、その後ピロリン酸銅めっき浴を用いて厚
さ10μmの銅層を形成させ、更に銅層の上に厚さ1μ
mの錫層を形成させることにより導電性微粒子4を成長
させた。めっき時の電流密度を3A/dm2と高めに設
定することで、銅は、貫通孔10から上に突出するまで
成長して先端が丸くなった。その結果、コアフィルム1
の全ての貫通孔10に、錫と銅からなる先端の丸い柱状
物からなる導電性微粒子4が形成された。導電性微粒子
4をなす柱状物の高さは、最も高い中心部でコアフィル
ム1の厚さ10μmより高い12μmであった。また、
形成した導電性微粒子の融点は、錫と銅の2つの融点を
示すものであった。
【0106】次に、実施例2と同じ方法で予め用意し
た、PETフィルムと接着剤層(10μm)とからなる
シートを、図7(c)に示すように、接着剤層(第1の
接着剤層)2をコアフィルム1側に向けて、コアフィル
ム1の上に置いて加熱することにより接合した。次に、
接着剤層2に液体が入ることを防ぐために、シートの四
端部を塞いだ。次に、アルミニウム板7に塩酸を噴霧す
ることにより、ウエットエッチング法でアルミニウム板
7を完全に除去した。図7(d)はこの状態を示す。
【0107】次に、実施例2と同じ方法で予め用意し
た、PETフィルムと接着剤層(10μm)とからなる
シートを、接着剤層(第2の接着剤層)3をコアフィル
ム1側に向けて、コアフィルム1の上に置いて加熱する
ことにより接合した。この状態を図7(e)に示す。こ
れにより、不飽和ポリエステル樹脂からなる厚さ10μ
mのコアフィルム1の両面に、10μmのエポキシ接着
剤からなる接着剤層2,3が配置され、コアフィルム1
に直径5μmの円形の貫通孔10が、図1(b)に示す
配置で10μmピッチ(格子点間隔)で規則的に形成さ
れ、各貫通孔10に各1個の銅製の導電性微粒子4が配
置されている導電性接着シートが得られた。この導電性
接着シートの両面にはPETフィルム5,6が接合され
ている。
【0108】[性能評価]この実施例6で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の配線32の全てが基板Dと電気的に接続されて
いることが確認された。また、ショート確認試験では、
2個のテストピースの合計398組の検査用パッド35
について、全ての絶縁抵抗が1012Ω以上であった。こ
れにより、2個のテストピースの合計398組の全ての
配線32について、隣接する全ての配線32間にショー
トが発生していないことが確認された。
【0109】
【実施例7】[導電性接着シートの作製]この実施例で
は、本発明の第4の方法の実施例に相当する方法によ
り、導電性接着シートを作製する。この実施例を図11
に基づいて説明する。先ず、実施例1に示す方法で予め
用意した、PETフィルム(支持体)5とエポキシ接着
剤からなる厚さ10μmの接着剤層2とからなるシート
を、図11(a)に示すように、接着剤層(第1の接着
剤層)2側を上に向けて置き、その上に厚さ4μmのポ
リイミド樹脂からなるコアフィルム1を形成した。コア
フィルム1の形成は、実施例2で使用したポリイミド樹
脂溶液を接着剤層2の上に塗布した後、塗膜から溶剤を
乾燥させることで行った。これにより、一方の面に第1
の接着剤層が形成されたコアフィルム1を得た。
【0110】次に、コアフィルム1の上に5μmのPE
Tフィルム6aを載せ、その上方に実施例2と同じ金属
マスクを配置し、この金属マスクの上からエキシマレー
ザを照射した。この照射は、PETフィルム6aとコア
フィルム1が厚さ方向全体で除去され、接着剤2の表面
も少し除去されるまで(深さ12μmの孔が形成される
まで)行った。これにより、PETフィルム6aとコア
フィルム1のエキシマレーザが照射された部分が除去さ
れて、コアフィルム1の所定位置に貫通孔10が形成さ
れた。このコアフィルム1には、直径が8μmである円
形の貫通孔10が、図1(b)に示す配置で15μmピ
ッチ(格子点間隔)で規則的に配列されている。図11
(b)はこの状態を示す。
【0111】次に、PETフィルム6aの上に、実施例
2と同じ、多数の導電性微粒子4からなる粉末を散布し
た後、超音波振動装置を用いてシート全体に振動を与え
ることにより、コアフィルム1の全ての貫通孔10内に
導電性微粒子4を入れた。この状態を図11(c)に示
す。次に、PETフィルム6aをコアフィルム1から剥
離することにより、コアフィルム1の上面を露出させ
た。この際に、貫通孔10に入らず、PETフィルム6
aの上面に存在する導電性微粒子4aが取り除かれた。
【0112】次に、実施例1に示す方法で予め用意し
た、PETフィルム(カバーフィルム)6とエポキシ接
着剤からなる厚さ10μmの接着剤層3とからなるシー
トを、図11(d)に示すように、接着剤層(第2の接
着剤層)3側を下側に向けてコアフィルム1の上に載せ
て、加熱により接合した。これにより、ポリイミド樹脂
からなる厚さ4μmのコアフィルム1の両面に、厚さ1
0μmのエポキシ接着剤からなる接着剤層2,3が配置
され、コアフィルム1には直径8μmの円形の貫通孔1
0が、図1(b)に示す配置で15μmピッチ(格子点
間隔)で規則的に形成され、各貫通孔10に各1個の導
電性微粒子4が配置されている導電性接着シートが得ら
れた。この導電性接着シートの両面にはPETフィルム
5,6が接合されている。
【0113】[性能評価]この実施例7で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の全ての配線32について、基板Dと電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計398組の全ての配線32について、隣接する全て
の配線32間にショートが発生していないことが確認さ
れた。
【0114】
【実施例8】[導電性接着シートの作製]まず、実施例3
と同様の方法により、厚さ25μmのPETフィルムか
らなる支持体5の上に厚さ6μmのエポキシ接着剤層2
bを形成した。図15(a)は、この状態を示す。この
PETフィルムとエポキシ接着剤とからなるシートを2
枚用意した。次に、コアフィルム1として、厚さ4.5
μmの全芳香族ポリアミドフィルム(商品名:アラミ
カ、旭化成製)を用意した。また、ポリスルホン樹脂
(Amoco Polymer社製、Udel P−1
700)80重量部、シアネートエステル樹脂(Cib
a−Geigy社製、B−30)20重量部、THF4
00重量部を撹拌混合することにより得た。この接着剤
溶液をコアフィルム1の上に塗布して乾燥することによ
り、コアフィルム1の上に、厚さ6μmのポリスルホン
/シアネートエステル接着剤層2aを形成した。図15
(b)は、この状態を示す。
【0115】各接着剤層をなす接着剤の軟化温度を、レ
オメトリックス・サイエンティフィック・エフ・イー社
製の粘弾性測定装置、回転型の「レオメーター」を用い
て測定した。測定条件は、回転速度:10rad/秒、
昇温開始温度:室温、昇温速度:10℃/分とし、粘性
率曲線の傾きが変化する最初の温度を軟化温度として求
めた。その結果、エポキシ接着剤の軟化点は、約80℃
であり、ポリスルホン・シアネートエステル系樹脂の軟
化点は160℃であった。次に、PET支持体5および
エポキシ接着剤層2bからなるシートと、コアフィルム
1およびポリスルホン/シアネートエステル接着剤層2
aとからなるシートを、接着剤層2a、2b同士を向か
い合わせて、60℃に加熱しながら貼り合せた。これに
より、軟化温度の差が20℃以上である二種類の接着剤
層とPETフィルムとコアフィルム1とからなる積層シ
ートを得た。図15(c)は、この状態を示す。
【0116】次に、この積層シートのコアフィルム1
に、実施例2と同じ方法でエキシマレーザにより貫通孔
10を形成した。貫通孔の配置も実施例2と同様に、図
1(b)に示す配置とした。貫通孔10の孔径は7.5
μmであった。図15(d)は、この状態を示す。エキ
シマレーザの照射は、コアフィルム1の各位置に確実に
貫通孔10を形成する条件で行う必要があるため、ポリ
スルホン/シアネートエステル接着剤層の表面にもエキ
シマレーザが照射される。しかし、エキシマレーザによ
る除去速度は、全芳香族ポリアミドからなるコアフィル
ム1の方がポリスルホン/シアネートエステル接着剤層
より速いため、前記条件で照射を行った場合でも、ポリ
スルホン/シアネートエステル接着剤層の表面に生じる
凹部を1μm未満の深さに抑えることができる。
【0117】次に、コアフィルム1の貫通孔10への導
電性微粒子の充填方法は、実施例3と同じ方法を用い
た。また、導電性微粒子4は、実施例2と同じものを用
いた。次に、この状態のコアフィルム1上に、前述のポ
リスルホン/シアネートエステル接着剤溶液を塗布して
乾燥することにより、厚さ6μmのポリスルホン・シア
ネートエステルからなる接着剤層3aを形成した。次
に、このポリスルホン・シアネートエステル接着剤層の
上に、PETフィルムからなるカバーフィルム6とエポ
キシ接着剤層3bとからなるシートを、エポキシ接着剤
層3bを下に向けて載せ、60℃に加熱して接着した。
【0118】これにより、全芳香族ポリアミド樹脂から
なる厚さ4.5μmのコアフィルム1の両側に、厚さ6
μmのポリスルホン/シアネートエステルからなる接着
剤層と厚さ6μmのエポキシ樹脂からなる接着剤層が、
コアフィルム1側からこの順に配置され、コアフィルム
1には直径7.5μmの円形の貫通孔10が、図1
(b)に示す配置で15μmピッチ(格子点間隔)で規
則的に形成され、各貫通孔10に各1個の導電性微粒子
4が配置されている導電性接着シートが得られた。この
導電性接着シートの両面にはPETフィルムが接合され
ている。図15(e)は、この状態を示す。
【0119】[性能評価]この実施例8で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の全ての配線32について、基板Dと電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計398組の全ての配線32について、隣接する全て
の配線32間にショートが発生していないことが確認さ
れた。
【0120】
【実施例9】マスクパターンを10分の1に縮小投影す
ることのできるエキシマレーザを用いてコアフィルムに
孔の断面形状がテーパー状の孔を形成した。コアフィル
ムには、実施例8と同じ全芳香族ポリアミドフィルム
(商品名:アラミカ、旭化成株式会社製)を用いた。貫
通孔の配置は図1(b)に示した配置であり、図16を
用いて説明すると断面形状がテーパー状の孔において、
大きく明いた側の面の孔径は8μm、小さく明いた側の
面の孔径は4μmであった(図16(a))。
【0121】次に実施例1と同様に、PETフィルム上
にエポキシ接着剤層を形成し、このエポキシ接着剤層の
上に、孔径の小さい側の面からコアフィルムをラミネー
トし貼り付けた。したがって、この状態ではコアフィル
ム表面には、孔径の大きな方の面が露出していることに
なる。コアフィルムの孔に実施例2と同様に導電性微粒
子を充填した。充填した導電性微粒子は実施例2と同じ
ものを用いた。導電性微粒子の平均粒子径は6μm、粒
子径分布の標準偏差は0.6μmであった。
【0122】次に、実施例8と同様の方法によりエポキ
シ接着剤とポリスルホン・シアネートエステル系接着剤
からなる積層体接着層を形成し、ポリスルホン・シアネ
ートエステル系接着剤層の側からコアフィルムに貼り合
わせ、導電性接着シートを得た(図16(b))。
【0123】[性能評価]この実施例9で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の全ての配線32について、基板Dと電気的に接
続されていないものは無いことが確認された。また、シ
ョート確認試験では、2個のテストピースの合計398
組の検査用パッド35について、全ての絶縁抵抗が10
12Ω以上であった。これにより、2個のテストピースの
合計398組の全ての配線32について、隣接する全て
の配線32間にショートが発生していないことが確認さ
れた。
【0124】
【比較例1】[導電性接着シートの作製]実施例1で使
用したエポキシ接着剤溶液に、実施例1で使用した導電
性微粒子4を、1.2体積%の割合で添加して混合し
た。この液体を、剥離剤としてポリジメチルシロキサン
が被覆されたPETフィルムの表面に、ブレードコータ
ーを用いて塗布した。次に、この塗布膜から溶剤を乾燥
除去することにより、PETフィルム上に、厚さ28μ
mの導電性接着シートを形成した。この導電性接着シー
トはPETフィルムを剥がして使用する。なお、導電性
微粒子4のエポキシ接着剤溶液への添加率は、導電性接
着シート内での導電性微粒子4の含有率が実施例2と同
程度となるように設定した。
【0125】[性能評価]この比較例1で作製された導
電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板30、基
板D、およびガラス基板Eとを用いて、実施例1と同じ
方法で各2個のテストピースを作製し、実施例1と同じ
方法で接続確認試験とショート確認試験を行った。その
結果、接続確認試験では、2個のテストピースの合計4
00個の配線32のうち4箇所が基板Dと電気的に接続
されていないことが確認された。また、ショート確認試
験では、2個のテストピースの合計398組の検査用パ
ッド35について、全ての絶縁抵抗が1012Ω以上であ
った。これにより、2個のテストピースの合計398組
の全ての配線32について、隣接する全ての配線32間
にショートが発生していないことが確認された。
【0126】
【比較例2】導電性微粒子4のエポキシ接着剤溶液への
添加率を20体積%とした以外は、比較例1と同じ方法
で、同じ構成の導電性接着シートを作製した。この比較
例2で作製された導電性接着シートと、実施例1と同じ
試験用基板30、基板D、およびガラス基板Eとを用い
て、実施例1と同じ方法で各2個のテストピースを作製
し、実施例1と同じ方法で接続確認試験とショート確認
試験を行った。その結果、接続確認試験では、2個のテ
ストピースの合計400個の配線32の全てが基板Dと
電気的に接続されていることが確認された。また、ショ
ート確認試験では、2個のテストピースの合計398組
の検査用パッド35のうち10箇所で、絶縁抵抗が10
8Ω以下となった。これにより、これらの10箇所で隣
接する配線32間にショートが発生していることが分か
った。
【0127】
【比較例3】用いた導電性微粒子4が銀―銅合金微粒子
であること以外は、比較例2と同様にして導電性接着シ
ートを作製した。導電性微粒子4からなる粉末として
は、特開平6−223633号公報に記載された、組成
がAgx Cu(1-x)(0.008≦x≦0.4)であっ
て粒子表面の銀濃度が平均の銀濃度の2.2倍より高
く、表面近傍で粒子表面に向かって銀濃度が増加する領
域を有する球状の導電性粒子からなり、平均粒子径が6
μm、粒子径分布の標準偏差が0.5μmである粉末を
使用した。
【0128】また、実施例1と同様に銅板の上に前記導
電性微粒子をばら撒き、性能評価で用いた加熱条件であ
る230℃で5分間保持した。その後、室温まで冷却し
銅板上の粒子に圧縮空気を吹き付けることにより、吹き
飛ばすことを試みた。導電性微粒子は銅板上に固定され
ておらず、除去されてしまった。この比較例3で作製さ
れた導電性接着シートと、実施例1と同じ試験用基板3
0、銅板D、およびガラス基板とを用いて、実施例1と
同じ方法で各2個のテステストピースを作製し、実施例
1と同じ方法で接続確認試験とショート確認試験を行っ
た。
【0129】その結果、接続確認試験では、2個のテス
トピースの合計400個の全ての接続箇所について、基
板Dと電気的に接続されていないものは無いことが確認
された。また、ショート確認試験では、2個のテストピ
ースの合計398組の検査用パッド35のうち15箇所
で、絶縁抵抗が108Ω以下となった。これにより、2
個のテストピースの合計398組の内15箇所につい
て、隣接する接続パッド34間にショートが発生してい
ることが分かった。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の導電性接
着シートによれば、コアフィルム面内に所定配置で複数
個の貫通孔を形成し、この貫通孔に導電性微粒子を配置
するため、貫通孔のピッチおよび大きさを、接続するパ
ターンの配列ピッチおよび配線幅等に対応させて設定す
ることが可能となる。また、使用時に、コアフィルムに
よってシート面内での導電性微粒子の配置が固定され
る。
【0131】そのため、貫通孔のピッチおよび大きさ
を、接続するパターンの配列ピッチおよび配線幅等に対
応させて設定することによって、ファインピッチで配列
されているパターンを接続する場合でも、隣り合うパタ
ーン間にショートが生じないようにすることができる。
また、接続するパターンが導電性微粒子の存在しない位
置に配置される、という恐れを無くすことができる。そ
の結果、本発明の導電性接着シートによれば、接続する
パターンの寸法が小さい場合や、ファインピッチで配列
されているパターンを接続する場合でも、信頼性の高い
接続を行うことができる。
【0132】また、本発明の導電性接着シートの製造方
法によれば、導電性微粒子がシート面内に、規則的に且
つ高密度で(隣り合う導電性微粒子間の距離が20μm
以下となるように)配置された導電性接着シートを容易
に製造することができる。さらに、明細書中記載の特定
の金属微粒子を使用することにより、本発明の接着シー
トを2つの回路基盤の間にはさみ、所定の温度圧力で加
熱圧縮する工程で、金属微粒子の一部が溶融し、冷却に
より再固化する過程で当該金属微粒子と回路基板上の接
続バンプを構成する金属と接合することにより金属・金
属結合が形成され、接着強度の高い接続が可能となる。
また、前記再固化した部分は前記熱処理と同一処理で再
度熱処理した場合、溶融により変形することがなく、金
属・金属結合が保持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性接着シートの一実施形態を示す
断面図(a)と平面図(b,c)である。
【図2】本発明の導電性接着シートを製造する第1の方
法(請求項5の方法)の実施形態、および実施例1を説
明する図である。
【図3】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法(請求項6〜8の方法)の実施形態、および実施例2
〜4を説明する図である。
【図4】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法(請求項6〜8の方法)の実施形態、および実施例2
を説明する図である。
【図5】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法(請求項6〜8の方法)の実施形態、および実施例3
を説明する図である。
【図6】本発明の導電性接着シートを製造する第2の方
法(請求項6〜8の方法)の実施形態、および実施例3
を説明する図である。
【図7】本発明の導電性接着シートを製造する第3の方
法(請求項9)の実施形態、および実施例7を説明する
図である。
【図8】本発明の実施例1〜5および比較例1,2で性
能評価に使用した試験用基板を示す平面図(a)と断面
図(b)である。
【図9】試験用基板の接続パッド部分と銅板とが、実施
例1〜5の導電性接着シートによって接着された状態を
示す図であって、図8(a)のb−b線断面図に相当す
る。
【図10】本発明の実施例4(導電性接着シートを製造
する第2の方法)を説明する図である。
【図11】本発明の実施例6(導電性接着シートを製造
する第4の方法)を説明する図である。
【図12】従来の導電性接着シートの一例を示す断面図
(a)と平面図(b)である。
【図13】従来の導電性接着シートの問題点を説明する
ための断面図である。
【図14】本発明における性能評価で用いる基板Dおよ
び基板Eのパターンを示す平面図(a)であって、
(b)は基板Dの(c)は基板Eのc−c線断面図に相
当する。
【図15】本発明の導電性接着シートを製造する方法
(請求項4)の実施形態、および実施例8を説明する図
である。
【図16】本発明の実施例9を説明する図である。
【符号の説明】
1 コアフィルム 2 接着剤層(第1の接着剤層) 2a 第1の接着剤層の軟化点の高い接着剤層 2b 第1の接着剤層の軟化点の低い接着剤層 3 接着剤層(第2の接着剤層) 3a 第2の接着剤層の軟化点の高い接着剤層 3b 第2の接着剤層の軟化点の低い接着剤層 4 導電性微粒子 5 支持体 6 カバーフィルム 6a PETフィルム 7 導電性基板 8 感光性樹脂層 9 メッキ層 10 貫通孔 11 感光性樹脂層 15 銅製の型 15a 突起 17 メッキ層 20 接着剤層からなるシート 21 銅製円柱状凸部 22 銅製直線状凸部 23 接着時のコアフィルムとその両面の接着剤層 24 ガラスからなる円柱状凸部 25 ガラス基板 26 電気検査用パッド 30 試験用基板 31 絶縁性基板 32 配線 35 検査用パッド 45 ポリオレフィンフィルム 46 剥離層 47 PETフィルム 81 貫通孔 90 雄型(プレス用金型) 91 突起 170 雌型(プレス用金型) 171 凹部 500 PETフィルム 510 エポキシ接着剤層(軟化温度の低い接着剤層) 530 ポリスルホン/シアネートエステル接着剤層
(軟化温度の高い接着剤層) A 導電性微粒子の存在しない位置 B1 基板 B2 基板 D 基板D h 配線の高さ K1 開口部 K 金属マスク M 露光マスク P1 接続パターン P2 接続パターン P10 円柱状凸部の配列ピッチ p 接続パッドの配列ピッチ W 接続パッドをなす正方形の一辺の寸法 W1 銅製直線状凸部の幅 W2 銅製円柱状凸部の直径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09J 201/00 C09J 201/00 5G307 H01B 1/00 H01B 1/00 C F J 1/24 1/24 D 5/16 5/16 13/00 501 13/00 501P H01L 21/60 311 H01L 21/60 311R 311S Fターム(参考) 4F100 AB01B AB10B AB11B AB12B AB14B AB15B AB16B AB18B AB20B AB21B AB22B AB24B AB25B AB31B AK01B AK41C AK42 AK49A AK53B BA03 BA10A BA10C DC11B DE01B EJ331 GB43 JG04A JG04C JL11A JL11C 4J004 CA08 CB03 CC07 EA05 FA05 GA01 4J040 DK001 EB031 EB081 EB111 EB131 EC001 EE021 EE061 EF001 EH031 EJ031 JA09 JB02 KA02 KA16 LA09 NA20 5F044 LL09 NN05 NN19 5G301 DA02 DA03 DA04 DA05 DA06 DA08 DA09 DA10 DA11 DA12 DA13 DA14 DA15 DA42 DD03 5G307 HA02 HB03 HC01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シート面内に分散配置された導電性微粒
    子により、シートの厚さ方向のみに導電性を付与する接
    着シートにおいて、厚さ方向の中央に配置したコアフィ
    ルムの両面に接着剤層が配置され、前記コアフィルムお
    よび接着剤層は絶縁性であり、コアフィルムには厚さ方
    向に貫通する貫通孔がフィルム面内に所定配置で複数個
    形成され、当該貫通孔に導電性微粒子が配置されている
    こと、前記導電性微粒子が、実質的に鉛を含まない合金
    粒子であって、各合金粒子は示差走査熱量測定(DS
    C)によって吸熱ピークが観察される温度として定義さ
    れる複数の融点を示し、該複数の融点は初期最低融点お
    よび最高融点を含み、各合金粒子は少なくとも表面部分
    において該初期最低融点を示し、各合金粒子を該初期最
    低融点またはそれ以上の温度で加熱しそれにより各合金
    粒子について該初期最低融点を示すその少なくとも表面
    部分を溶融せしめ、その後各合金粒子を室温まで冷却さ
    せ、それによって各合金粒子の溶融部分を固化させる
    と、加熱および固化を経た各合金粒子は初期最低融点よ
    り高い上昇最低融点を示す合金粒子であることを特徴と
    する異方性を有する導電性接着シート。
  2. 【請求項2】 導電性微粒子の平均粒子径は0.5μm
    以上50μm以下であり、導電性微粒子の粒子径分布の
    標準偏差は平均粒子径の50%以下であり、コアフィル
    ムの厚さは0.5μm以上50μm以下であり、接着剤
    層の厚さは1μm以上50μm以下であり、貫通孔の大
    きさは導電性微粒子の平均粒子径の1倍以上1.5倍以
    下である請求項1記載の導電性接着シート。
  3. 【請求項3】 導電性微粒子は、銅、銀、金、ニッケ
    ル、パラジウム、インジウム、錫、鉛、亜鉛、ビスマ
    ス、白金、ガリウム、アンチモン、シリコン、ゲルマニ
    ウム、コバルト、タンタル、アルミニウム、マンガン、
    モリブデン、クロム、マグネシウム、チタン、タングス
    テン、希土類元素から選ばれる3種以上の元素からなる
    合金微粒子、あるいは当該合金微粒子の表面を上記群か
    ら選ばれる1種以上の金属で薄く被覆した金属微粒子、
    あるいは上記金属群から選ばれる金属の単体からなる金
    属微粒子の表面を、該金属単体とは異種であって、上記
    金属群から選ばれる1種以上の金属で被覆した金属微粒
    子であり、該金属微粒子が複数の融点を有することを特
    徴とする請求項1および2に記載の導電性接着シート。
  4. 【請求項4】 コアフィルムの両面に配置された接着剤
    層の少なくとも一方は、軟化温度の差が20℃以上であ
    る二種類の接着剤層が、軟化温度の高い方をコアフィル
    ム面側に配置して積層されたものであることを特徴とす
    る請求項1〜3のいずれかに記載の導電性接着シート。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載の導電性
    接着シートを製造する方法において、支持体の上に形成
    された第1の接着剤層の上に、コアフィルムをなす感光
    性樹脂層を形成した後、フォトリソグラフィで感光性樹
    脂層をパターニングすることにより、コアフィルムに所
    定の配置で貫通孔を形成し、前記貫通孔内に導電性微粒
    子を入れた後に、このコアフィルムの上に第2の接着剤
    層を形成することを特徴とする導電性接着シートの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれかに記載の導電性
    接着シートを製造する方法において、貫通孔を有するコ
    アフィルムの一方の面に第1の接着剤層を形成し、次い
    で、前記貫通孔内に導電性微粒子を入れた後に、このコ
    アフィルムの他方の面に第2の接着剤層を形成すること
    を特徴とする導電性接着シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 レーザ照射によってコアフィルムに貫通
    孔を形成する工程を含む請求項6記載の導電性接着シー
    トの製造方法。
  8. 【請求項8】 貫通孔の配置に対応させた突起を有する
    雄型と、前記突起を受ける凹部を有する雌型とからなる
    プレス用金型を用いて、プレスで打ち抜くことにより、
    コアフィルムに貫通孔を形成する工程を含む請求項6記
    載の導電性接着シートの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜4のいずれかに記載の導電性
    接着シートを製造する方法において、導電性基板の上
    に、貫通孔を有するコアフィルムを形成し、次いで、前
    記貫通孔に電解めっき法により導電性微粒子を成長させ
    た後、コアフィルムの導電性基板とは反対側の面に、第
    1の接着剤層を形成するとともに、導電性基板を除去し
    て、この導電性基板が除去されたコアフィルムの面に、
    第2の接着剤層を形成することを特徴とする導電性接着
    シートの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜4のいずれかに記載の導電
    性接着シートを製造する方法において、一方の面に第1
    の接着剤層が形成されたコアフィルムを用意し、このコ
    アフィルムの他方の面側からレーザ照射を行うことによ
    り、このコアフィルムに貫通孔を形成し、次いで、前記
    貫通孔内に導電性微粒子を入れた後に、このコアフィル
    ムの他方の面に第2の接着剤層を形成することを特徴と
    する導電性接着シートの製造方法。
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