JP2003285685A - 車両運転支援システム - Google Patents

車両運転支援システム

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JP2003285685A
JP2003285685A JP2002089269A JP2002089269A JP2003285685A JP 2003285685 A JP2003285685 A JP 2003285685A JP 2002089269 A JP2002089269 A JP 2002089269A JP 2002089269 A JP2002089269 A JP 2002089269A JP 2003285685 A JP2003285685 A JP 2003285685A
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60QARRANGEMENT OF SIGNALLING OR LIGHTING DEVICES, THE MOUNTING OR SUPPORTING THEREOF OR CIRCUITS THEREFOR, FOR VEHICLES IN GENERAL
    • B60Q2400/00Special features or arrangements of exterior signal lamps for vehicles
    • B60Q2400/50Projected symbol or information, e.g. onto the road or car body

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、車両運転支援システムに関し、光
ビームにより道路路面に形成されるパターン表示の視認
性を向上させることを目的とする。 【解決手段】 自車両の存在を他車両の運転者に知らせ
或いは自車両の進路を自車両の運転者に確認させるべく
道路路面上に所定の波長を有する可視光ビームを照射す
るビーム照射機24を車体前部に設ける。また、運転席
前方のウィンドガラスのほぼ全域にわたって光学的なフ
ィルタを設ける。フィルタに、ビーム照射機24の照射
する可視光ビームの有する波長近傍の光の透過率がその
波長以外の波長のものに比して高い特性を付与する。か
かる構成においては、日中等に起因して車両の運転者が
自車両または他車両の可視光ビームによる可視光パター
ンを視認し難いものとなることはなく、その視認性が向
上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両運転支援シス
テムに係り、特に、例えば自車両の存在を他車両の運転
者に知らせ、或いは、自車両の進路を自車両の運転者に
実景で把握させるべく道路路面上に所定の光学特性を有
する光ビームを照射する車両運転支援システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、特開平5−238307号公
報に開示される如く、道路路面上に人が視認可能な光ビ
ームを照射する車両運転支援装置が知られている。この
ように光ビームが車両走行中において道路路面上に照射
されれば、自車両の運転者は自車両の進路を実景で把握
することができ、また、他者は車両からのその光ビーム
による道路路面表示を視認することができる。このた
め、自車両の運転者は、自車両を運転するうえで有益な
情報を取得することができ、また、その光ビームによる
道路路面の表示を見た他者は、車両自体を見ることがで
きなくても、車両が近くに存在することを知ることがで
きる。従って、上記従来の装置によれば、運転者への適
切な運転支援を行うことができると共に、自車両の存在
を迅速に他者に知らせることができるので、車両走行時
における安全性を向上させることが可能となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、道路路面上
に光ビームが照射されても、その光ビームにより道路路
面に形成されるパターン表示が周囲の明るさや色彩等の
路面との関係で視認し難いものとなることがある。かか
る事態が生じた場合には、車両の運転者は光ビームによ
る道路路面の表示を視認することが困難となり、その結
果、自車両の進路または他車両の存在を認識し難くなっ
てしまう。この点、上記従来の装置では、かかる事態が
考慮されていないため、運転者が車両からの光ビームに
よる道路路面表示を視認するうえで不都合が生ずる。
【0004】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、光ビームにより道路路面に形成されるパターン
表示の視認性を向上させることが可能な車両運転支援シ
ステムを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、車両周囲の道路路面上に所定の光学特
性を有する光ビームを照射するビーム照射手段と、前記
所定の光学特性を有する光が該所定の光学特性以外の光
学特性を有する光に比して透過し易い調光手段と、を備
える車両運転支援システムにより達成される。
【0006】本発明において、車両周囲の道路路面上に
所定の光学特性を有する光ビームが照射されると、道路
路面にその光ビームによるパターンが形成される。この
際、このパターンは、光ビームと同一の光学特性を有す
る。本発明において、調光手段は、光ビームと同一の光
学特性を有する光が他の光学特性を有する光に比して透
過し易いものとなっている。このため、光ビームにより
道路路面に形成されるパターン表示が調光手段を介する
ことにより視認し易いものとなる。
【0007】上記の目的は、請求項2に記載する如く、
車両周囲の道路路面上に所定の光学特性を有する光ビー
ムを間欠的に照射するビーム照射手段と、前記ビーム照
射手段による前記光ビームの照射に同期して間欠的に、
前記所定の光学特性を有する光が該所定の光学特性以外
の光学特性を有する光に比して透過し難くなる調光手段
と、を備える車両運転支援システムにより達成される。
【0008】本発明において、所定の光学特性を有する
光ビームは、車両周囲の道路路面上に間欠的に照射され
る。道路路面上に光ビームが照射されると、道路路面に
その光ビームによるパターンが形成される。この際、こ
のパターンは、光ビームと同一の光学特性を有する。本
発明において、調光手段は、自車両による光ビームの照
射と同期して間欠的に、光ビームと同一の光学特性を有
する光が他の光学特性を有する光に比して透過し難いも
のとなる。このため、自車両の光ビームにより道路路面
に形成されるパターン表示が調光手段を介することによ
り視認し難いものとなる一方、自車両の光ビームが照射
されないタイミングにおいては他車両の光ビームにより
道路路面に形成されるパターン表示が調光手段を介して
も視認し難くなることはない。従って、本発明によれ
ば、他車両の光ビームによるパターン表示を自車両のも
のに比して相対的に視認し易くすることができる。
【0009】尚、本発明において、「間欠的」とは、光
ビームの照射を常時行うものではなく、例えば定期的に
或いは車両が高速走行等の所定の状態にある場合のみに
行うものであることを示す。
【0010】上記の目的は、請求項3に記載する如く、
車両周囲の道路路面上に所定の光学特性を有する光ビー
ムを照射するビーム照射手段と、前記ビーム照射手段に
より照射された前記光ビームにより道路路面に形成され
るパターン領域に対応した領域のみ、前記所定の光学特
性を有する光が該所定の光学特性以外の光学特性を有す
る光に比して透過し難くなる調光手段と、を備える車両
運転支援システムにより達成される。
【0011】本発明において、車両周囲の道路路面上に
所定の光学特性を有する光ビームが照射されると、道路
路面にその光ビームによるパターンが形成される。この
際、このパターンは、光ビームと同一の光学特性を有す
る。本発明において、調光手段は、自車両の光ビームに
よるパターン領域に対応した領域のみ、光ビームと同一
の光学特性を有する光が他の光学特性を有する光に比し
て透過し難いものとなる。このため、自車両の光ビーム
により道路路面に形成されるパターン表示が調光手段を
介することにより視認し難いものとなる一方、自車両の
光ビームが照射されない領域においては他車両の光ビー
ムにより道路路面に形成されるパターン表示が調光手段
を介しても視認し難くなることはない。従って、本発明
によれば、他車両の光ビームによるパターン表示を自車
両のものに比して相対的に視認し易くすることができ
る。
【0012】尚、自車両の光ビームによるパターン表示
が、例えば自車両の進路を運転者に知らせる等、自車両
において利用されている場合には、そのパターン表示を
視認し難いものとすることは適切でない。
【0013】従って、請求項4に記載する如く、請求項
2又は3記載の車両運転支援システムにおいて、所定条
件が成立する場合には、前記調光手段において前記所定
の光学特性を有する光が透過し難くなるのを中止する透
過制御手段を備えることとすれば、所定条件が成立する
際に、自車両の光ビームによるパターン表示が視認し難
くなるのを回避することができる。
【0014】これらの場合、請求項5に記載する如く、
請求項1乃至4の何れか一項記載の車両運転支援システ
ムにおいて、前記所定の光学特性は、所定の波長である
こととしてもよい。
【0015】また、請求項6に記載する如く、請求項1
乃至4の何れか一項記載の車両運転支援システムにおい
て、前記所定の光学特性は、所定の偏光特性であること
としてもよい。
【0016】また、請求項7に記載する如く、請求項1
乃至4の何れか一項記載の車両運転支援システムにおい
て、前記調光手段は、車両運転者の視線前方のウインド
ガラスに設けられた部材であることとしてもよい。
【0017】更に、請求項8に記載する如く、請求項1
乃至4の何れか一項記載の車両運転支援システムにおい
て、前記調光手段は、車両運転者が着用することにより
視線前方に配置される部材であることとしてもよい。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施例であ
る車両運転支援システム20の構成図を示す。また、図
2は、本実施例の車両運転支援システム20を構成する
部品の、車両22における搭載位置を説明するための図
を示す。図1に示す如く、本実施例の車両運転支援シス
テム20は、4つのビーム照射機24を備えている。ビ
ーム照射機24は、図2に示す如く車体前部の左右側部
それぞれに設けられていると共に、車体後部の左右側部
それぞれに設けられている。車体左前部のビーム照射機
24は車両左前方の道路路面上へ向けて、車体右前部の
ビーム照射機24は車両右前方の道路路面上へ向けて、
車体左後部のビーム照射機24は車両左後方の道路路面
上へ向けて、また、車体右後部のビーム照射機24は車
両右後方の道路路面上へ向けて、それそれ、後に詳述す
る規則に従って光ビームを照射する。
【0019】各ビーム照射機24は、半導体レーザから
なるビーム発生器26、ビーム整形レンズ28、及び、
偏光整形器30を備えている。ビーム発生器26は、可
視光領域である例えば0.55μmの波長を有する光ビ
ームを発生する。以下、この光ビームを可視光ビームと
称す。ビーム発生器26には、ビーム用電子制御ユニッ
ト(以下、ビームECUと称す)32が接続されてい
る。ビーム発生器26は、ビームECU32からの指令
信号に基づいて、発生する可視光ビームの明度,色相を
変更することができるように構成されている。また、ビ
ーム整形レンズ28は、ビーム発生器26で発生した可
視光ビームを整形する機能を有している。偏光整形器3
0は、ビーム整形レンズ28から出力された可視光ビー
ムを偏光させる機能を有している。
【0020】図3は、本実施例の偏光整形器30の具体
的構成図を示す。本実施例において偏光整形器30は、
図3(A)に示す如く、ガラス板34により構成されて
いる。ガラス板34は、そのガラス面の法線方向と光軸
との角度がブリュースター角となるように配置されてい
る。かかる構成においては、可視光ビームの入射面に垂
直な成分(すなわち、境界面(道路路面)に平行な成
分;横偏光成分)の一部はガラス板34で反射する一
方、入射面に平行な成分(すなわち、境界面に垂直な成
分;縦偏光成分)はガラス板34で反射することなく透
過する。尚、偏光整形器30は、ガラス板34に代え
て、図3(B)に示す如く、可視光ビームの横偏光成分
を反射させかつ縦偏光成分を透過させる偏光子36によ
り構成されることとしてもよい。
【0021】ここで、雨等で濡れた道路路面上に可視光
ビームが照射されると、その入射光が反射され易くなる
ので、高レベルの反射波が入射面上に存在する通行人や
他車の運転者等の目に入るおそれがある。従って、可視
光ビームの高レベルの反射波が人の目に入らないように
する必要がある。尚、可視光ビームの反射光には、入射
面に垂直な(すなわち、路面に平行な)横偏光成分が多
く含まれ、その横偏光成分が反射され易いという光学的
特性がある。
【0022】上記の如く、ビーム照射機24は、ビーム
整形レンズ28から出力された可視光ビームを偏光させ
る偏光整形器30を備えている。かかる構成において
は、可視光ビームの道路路面に平行な横偏光成分の一部
がガラス板34で反射するので、可視光ビームの進行方
向に伝播する横偏光成分が減衰される。このため、可視
光ビームが道路路面で反射しても、可視光ビームの反射
波が高レベルとなることはなく、その反射波の強度は小
さく抑えられる。従って、本実施例においては、可視光
ビームの高レベルの反射波が人の目に入ることに起因し
てその人が眩惑される事態の発生が抑制され、可視光ビ
ームの進行方向に人が存在する場合にも、その人を眩惑
させることなく適切に自車両22の存在を他者に知らせ
ることが可能となる。
【0023】図1に示す如く、各ビーム照射機24は、
また、例えば超音波偏向器又はガルバノミラーにより構
成されるスキャンアクチュエータ38を備えている。ス
キャンアクチュエータ38は、偏光整形器30で偏光さ
れた可視光ビームを走査する機能を有している。スキャ
ンアクチュエータ38には、上記したビームECU32
が接続されている。ビームECU32は、可視光ビーム
によって道路路面に例えば囲い込み形状のパターンが表
れるようにスキャンアクチュエータ38を駆動する。ス
キャンアクチュエータ38は、ビームECU32からの
指令に従って、偏光整形器30で偏光された可視光ビー
ムを走査する。ビーム照射機24から可視光ビームが車
両周辺の道路路面上に照射されると、道路路面に可視光
ビームによる表示(以下、可視光パターンと称す)が人
に視認可能な状態となって映し出されることとなる。
【0024】ビームECU32には、また、ブレーキE
CU40及びステアリングECU42が接続されてい
る。ブレーキECU40は、車速センサ等を用いて車両
22の車速を、また、ヨーレートセンサや前後加速度セ
ンサ,横加速度センサ等を用いて車両22の運動状態量
をそれぞれ検出し、車両22の制動力をブレーキアクチ
ュエータ(図示せず)を用いて制御する。また、ステア
リングECU42は、舵角センサ等を用いて車両22の
舵角を、また、操舵トルクセンサ等を用いて車両22の
操舵力を検出し、車両22を操舵するうえで必要な操舵
力を操舵アクチュエータを用いて制御する。ブレーキE
CU40の検出信号およびステアリングECU42の検
出信号はすべて、ビームECU32に供給されている。
ビームECU32は、ブレーキECU40及びステアリ
ングECU42からのセンサ信号に基づいて、車速、運
動状態量、舵角、及び操舵力等を検出する。
【0025】次に、本実施例の車両運転支援システム2
0のビーム照射機24が可視光ビームを照射すべき道路
路面上の領域、すなわち、可視光ビームによって道路路
面に映し出すべきパターン表示について説明する。
【0026】本実施例において、ビームECU32は、
まず、検出した車速、運動状態量、舵角、及び操舵力等
に基づいて車両22が走行すると推定される走行軌跡を
算出し、その走行軌跡を走行した場合に車体が通過する
部分と通過しない部分との左右それぞれの境界線、すな
わち、車体最外部が接する線(以下、車体外接線と称
す)を算出する。そして、両車体外接線を可視光ビーム
により道路路面に映し出すべき線として割り当て、両車
体外接線から自車両の車速や加速度,減速度に応じた長
さ分だけ抽出する。ビームECU32は、それぞれ抽出
した部分が共に可視光パターンとして道路路面上に適当
な位置に映し出されるように、左右2つのビーム照射機
24のスキャンアクチュエータ38をそれぞれ駆動す
る。
【0027】図4は、本実施例において、車両22がス
リップする状況下で可視光ビームにより道路路面に映し
出される可視光パターンを模式的に表した図を示す。車
両22が直進する場合には、道路路面上に映し出される
可視光ビームによる可視光パターンが、ほぼ車体側面に
沿ったものとなる。また、車両22がスリップすること
なく前進旋回する場合には、可視光パターンが、旋回内
側については車体内側後部に沿ったものとなり、旋回外
側については車体外側前部に沿ったものとなる。一方、
車両22がスリップする場合には、可視光パターンが、
図4に示す如く、車両22の運動状態に基づく車体外接
線に沿ったものとなる。
【0028】このように、本実施例によれば、車両22
が走行すると予想される軌跡に従った可視光パターン
を、人が視認可能な可視光領域で照射される可視光ビー
ムにより道路路面に映し出すことができる。かかる表示
がなされると、通行人や他車の運転者等は、目視ではそ
の車両自体を見ることが不可能であっても、その道路路
面の表示を視認することにより、車両が近くに存在する
ことを知ることが可能となる。従って、本実施例の車両
運転支援システム20によれば、道路路面への視認可能
な表示により自車両の存在について他者に注意を喚起
し、自車両の存在を他者に迅速に知らせることができる
と共に、自車両の進路を自車両の運転者に把握させるこ
とができる。これにより、車両22を走行させる際の安
全性を向上させることが可能となっている。
【0029】尚、この際、道路路面に映し出される可視
光パターンは、車両22の運動状態から導き出される車
両挙動に応じたもの、具体的には、車両22が走行する
と推定される走行軌跡の車体外接線である。通行人や他
車の運転者等は、車両が近くに存在することと共に更
に、自車両の運転者も含めて、その車両が走行すると予
想される領域を把握することができる。従って、本実施
例においては、自車両の存在と共にその車両挙動を他者
に知らせることができ、また、その車両挙動を運転者に
確認させることができ、これにより、車両走行上の安全
性を更に向上させることが可能となっている。
【0030】図5は、本実施例において車体前部左右に
それぞれ設けられたビーム照射機24が照射する可視光
ビームによる可視光パターンの位置および車両進行方向
長さの設定手法を説明するための図を示す。図5(A)
には車両22が停車している場合及び微低速で走行する
場合を、図5(B)には車両22が高速で走行する場合
及び加速・発進する場合を、それぞれ示している。
【0031】車両22が停車している場合や微速走行す
る場合は、制動による停車距離が比較的短いので、車両
22が存在することを前方遠方の人等に知らせなくても
十分に安全走行が確保される。一方、車両22が高速走
行する場合や加速・発進する場合は、制動による停車距
離が比較的長いので、車両22の安全走行を確保するう
えでは、その存在を前方遠方の人等に知らせることが必
要となる。
【0032】そこで、図5に示す如く、車両22が停止
している場合及び微速走行する場合には、車両近傍に車
両進行方向長さの短い可視光パターンが道路路面上に映
し出されるように、車体前部のビーム照射機24から可
視光ビームが照射される。一方、車両22が高速走行す
る場合及び加速・発進する場合には、車両遠方に車両進
行方向長さの長い可視光パターンが映し出されるように
可視光ビームが照射される。すなわち、本実施例におい
て、車体前部のビーム照射機24が照射する可視光ビー
ムによる可視光パターンは、その車両に対する前方位置
およびその長さが車両22の前方への速度・加速度に応
じて変更されるようになっている。従って、本実施例に
おいては、車両22の前方への速度・加速度に応じた可
視光パターンが車両前方の道路路面に映し出されるの
で、周囲の通行人や他車の運転者等にその車両22の速
度・加速度状態をある程度把握させることができると共
に、必要かつ十分に自車両の存在を他者に知らせること
が可能となっている。
【0033】図6は、本実施例において車体後部左右に
それぞれ設けられたビーム照射機24が照射する可視光
ビームによる可視光パターンの位置および車両進行方向
長さの設定手法を説明するための図を示す。図6(A)
には車両22が前方に定速走行する場合を、図6(B)
には車両22が減速する場合及び後退する場合を、それ
ぞれ示している。
【0034】車両22が定速走行する場合は、その車両
22の走行が後続の車両の走行に影響を与えるものでは
ないので、自車両22の走行状態を後続車両の運転者等
に知らせることは不要である。一方、車両22が減速す
る場合や後退する場合は、その走行が後続の車両の走行
に影響を与えるものであるので、自車両22の走行状態
(すなわち、減速,後退)を後続車両の運転者等に速や
かに知らせる必要がある。
【0035】そこで、図6に示す如く、車両22が定速
走行する場合には、車両近傍に車両進行方向長さの短い
可視光パターンが道路路面上に映し出されるように、車
体後部のビーム照射機24から可視光ビームが照射され
る。一方、車両22が減速する場合及び後退する場合に
は、比較的車両遠方に車両進行方向長さの中程度の可視
光パターンが映し出されるように可視光ビームが照射さ
れる。すなわち、本実施例において、車体後部のビーム
照射機24が照射する可視光ビームによる可視光パター
ンは、その車両に対する後方位置およびその長さが車両
22の後方への源速度および後退の有無に応じて変更さ
れるようになっている。従って、本実施例においては、
車両22の後方への源速度及び後退の有無に応じた可視
光パターンが車両後方に映し出されるので、周囲の通行
人や他車の運転者等にその車両22の減速度状態・後退
の有無を把握させることができ、特に、後続する車両の
運転者に対して減速についての注意を喚起することがで
きる。
【0036】図7は、本実施例において、車両22が旋
回する際にビーム照射機24が照射する可視光ビームに
よる可視光パターンの位置の設定手法を説明するための
図を示す。図7に示す如く、車両22が旋回走行する場
合には、車速、舵角、ヨーレート等の車両運動状態に基
づいた車両22が走行すると予想される走行軌跡に沿っ
て可視光パターンが道路路面上に映し出されるように、
ビーム照射機24から可視光ビームが照射される。
【0037】すなわち、本実施例において、ビーム照射
機24が照射する可視光ビームによる可視光パターン
は、車両運動状態に応じて位置変化する。従って、本実
施例においては、車両22の運動状態に応じた可視光パ
ターンが道路路面に映し出されるので、周囲の通行人や
他車の運転者等、特に、交差点等における横断歩道の歩
行者や、巻き込まれる可能性のある後続のバイク,自転
車等の運転者にその車両22の予想走行軌跡を知らせる
ことが可能となっている。このため、本実施例によれ
ば、車両22が走行するうえでの安全性を向上させるこ
とができる。
【0038】図8は、本実施例において、車両22が後
退駐車する際に車体後部左右にそれぞれ設けられたビー
ム照射機24が照射する可視光ビームによる可視光パタ
ーンの位置の設定手法を説明するための図を示す。図8
に示す如く、運転者がシフトレバーをパーキング位置に
操作することにより車両22が後退駐車する場合には、
車両22が走行すると予想される走行軌跡に沿って一定
の長さを有する可視光パターンが車両後方の道路路面上
に映し出されるように、車体後部のビーム照射機24か
ら可視光ビームが照射される。
【0039】すなわち、本実施例において、車両後部の
ビーム照射機24が照射する可視光ビームによる可視光
パターンは、車両運動状態に応じて位置変化する。従っ
て、本実施例においては、後退駐車時に車両運動状態に
応じた可視光パターンが車両後方の道路路面に映し出さ
れるので、周囲の人や他車の運転者等、特に、駐車スペ
ース内にいる人にその車両22が後退することおよびそ
の際の予想走行軌跡を知らせることができ、また、車両
22の運転者にとっては道路路面に映し出された可視光
パターンを実景で見ることができる。このため、本実施
例によれば、駐車時における安全性を向上させることが
できると共に、駐車操作をアシストすることができる。
【0040】また、運転者の運転集中度が高い場合は、
車両22が走行上支障をきたす状況に陥ったとしても、
運転者が速やかにその回避操作を行うことが可能である
ので、車両運転支援システム20において監視すべき道
路路面の領域は小さくても十分であり、また、自車両2
2の存在を通行人等に知らせるべき領域も小さくてよ
い。一方、運転者が脇見を頻繁に行いその運転集中度が
低下する場合は、車両22が走行上支障をきたす状況に
陥った際に運転者による回避操作が遅れる可能性がある
ので、車両運転支援システム20において監視すべき道
路路面の領域は大きくする必要があると共に、自車両2
2の存在を他者に早期に知らせることが適切である。
【0041】そこで、本実施例においては、運転者の運
転集中度の度合いに応じた車両進行方向長さを有する可
視光パターンが道路路面上に映し出されるように、具体
的には、運転集中度が比較的高い場合には長さの短い可
視光パターンが、また、運転集中度が比較的低い場合に
は車両進行方向へ向けて長さの延長された可視光パター
ンが道路路面上に映し出されるように、ビーム照射機2
4から可視光ビームが照射される。すなわち、ビーム照
射機24が照射する可視光ビームによる可視光パターン
は、その車両進行方向長さが運転者の運転集中度に応じ
て拡大・縮小されるようになっている。
【0042】従って、本実施例においては、運転者の運
転集中度に応じた車両進行方向長さの可視光パターンが
道路路面に映し出されるので、運転集中度が低い場合に
は車両22の存在を早期に他者に知らせることが可能と
なり、これにより、運転者の運転集中度に対応した適切
な時期に自車両22の存在を他者に認識させることが可
能となっている。尚、運転者の運転集中度の検出は、例
えばカメラによる画像に基づいて行うことが可能であ
る。
【0043】図9は、本実施例の車両運転支援システム
20を搭載する2台の車両22,74がすれ違い走行す
る際の状況を模式的に表した図を示す。尚、図9(A)
には両車両22,74による可視光パターンが重ならな
い状況を、また、図9(B)には両車両22,74によ
り可視光パターンが重なる状況を、それぞれ示してい
る。図9に示す如く、例えば車両22の走行する道路7
0に停車車両72が存在すること等に起因して走行可能
な道路幅が狭くなっている際に、その車両22と対向車
両74とが互いにすれ違い走行する状況を考える。
【0044】両車両22,74はそれぞれ、自己の予想
走行軌跡に従った可視光パターンが道路路面に映し出さ
れるようにビーム照射機24から可視光ビームを照射す
るので、道路路面には、各車両22,74に対応する可
視光パターンがそれぞれ映し出される。このため、車両
22,74の運転者は、道路路面上に映し出された自己
の車両による可視光パターンと共に、対向車両による可
視光パターンを目視で確認することができ、両パターン
同士の位置関係を実景で視認することができる。従っ
て、本実施例によれば、自車両が、可視光ビームを照射
する対向車両とすれ違い走行する際、そのすれ違いが可
能か否か、或いは、その余裕があるか否かを運転者に確
認させることが可能となっている。
【0045】尚、この際、自車両の可視光ビームによる
可視光パターンを、更に車両前方領域において追加接続
表示させ、或いは、他パターンや撮像装置44の画像に
基づいて得られる障害物から離間する方向において追加
接続表示させることとしてもよい。かかる構成において
は、更に容易に自車両と対向車両とのすれ違いが可能か
否か、或いは、その余裕があるか否かを運転者に確認さ
せることが可能となる。
【0046】ところで、道路路面上に可視光ビームが照
射されているにもかかわらず、その可視光ビームにより
道路路面に映し出された可視光パターン表示が日中等に
より周囲の明るさや色彩等の路面との関係で視認し難い
ものとなることがある。かかる事態が生ずると、車両の
運転者は可視光ビームによる道路路面の表示を視認する
ことが困難となり、その結果、自車両の進路または他車
両の存在を認識し難くなってしまう。そこで、本実施例
の車両運転支援システム20は、自車両または本実施例
の車両運転支援システム20を搭載する他車両の可視光
ビームによる道路路面のパターン表示を視認し易くする
点に特徴を有している。以下、図10乃至図11を参照
して、本実施例の特徴部について説明する。
【0047】図10は、本実施例の車両運転支援システ
ム20が備える構成を説明するための図を示す。尚、図
10(A)には車両22の運転席から車両前方を見た際
の状況が、また、図10(B)には図10(A)に示す
III−III断面で切断した際の側面視が、それぞれ示され
ている。
【0048】本実施例において、車両運転支援システム
20は、運転席前方のウィンドガラス80に設けられた
光学的なフィルタ82を備えている。フィルタ82は、
車両22に搭乗した運転者84がウィンドガラス80越
しに車両前方の車外を見た際にその視線の範囲(図10
(B)に斜線で示す領域)に含まれるようにウィンドガ
ラス80のほぼ全域にわたって設けられている。尚、フ
ィルタ82は、ウィンドガラス80に貼られているもの
であってもよく、また、ウィンドガラス80の内面に沿
って配置されるものであってもよい。
【0049】図11は、本実施例のフィルタ82の機能
を説明するための図を示す。尚、図11(A)には太陽
光およびビーム照射機24による可視光ビームの波長と
照度との関係をそれぞれ示し、また、図11(B)には
本実施例のフィルタ82の波長と透過率との関係を示
し、図11(C)には走行中に車両22の運転席から車
両前方を見た際の状況を示している。
【0050】上記の如く、本実施例において、ビーム照
射機24は、0.55μm程度の波長を有する光ビーム
を発生する。この場合、ビーム照射機24の可視光ビー
ムにより道路路面に映し出される可視光パターンは、可
視光ビームの有する波長において大きな強度を有する。
本実施例のフィルタ82は、図11に示す如く、車両2
2のビーム照射機24の照射する可視光ビームの有する
波長(0.55μm程度)近傍の光の透過率がその波長
以外の波長のものに比して高い特性を有している。すな
わち、フィルタ82は、ビーム照射機24による可視光
ビームと同程度の波長を有する光が透過し易く、その波
長以外の波長を有する光を透過し難くなっている。
【0051】かかる構成において、道路路面の可視光パ
ターンが発する可視光ビームと同程度の波長を有する光
は、他の光に比してフィルタ82を透過し易いものとな
る。このため、本実施例のシステムによれば、自車両ま
たは他車両が照射する光ビームにより道路路面に映し出
される可視光パターン表示(図11(C)に斜線で示す
領域の外枠部分)がフィルタ82を介することにより視
認し易いものとなり、車両22の運転者によって自車両
または本実施例のシステムを搭載する他車両の光ビーム
による可視光パターン表示の視認性を向上させることが
できる。
【0052】従って、本実施例のシステムにおいては、
可視光パターンが自車両の進路を自車両の運転者に把握
させるべく表示される際にはその運転者が自車両の進路
を把握し易くなっていると共に、可視光パターンが自車
両の存在を本実施例のシステムを搭載する他車両の運転
者に知らせるべく表示される際にはその他車両の運転者
がその自車両の存在を認識し易くなっている。
【0053】尚、上記の第1実施例においては、ビーム
照射機24が特許請求の範囲に記載した「ビーム照射手
段」に、フィルタ82が請求項1に記載した「調光手
段」に、0.55μmの波長が特許請求の範囲に記載し
た「所定の光学特性」に、それぞれ相当している。
【0054】ところで、上記の第1実施例においては、
フィルタ82を運転席前方のウィンドガラス80に設け
ることとしているが、必要な場合にのみウィンドガラス
80と車両運転者の目との間に配置するものでもよい。
この場合には、フィルタ82は、車両運転者の手動によ
り展開されるものであっても、また、道路路面の可視光
パターンが視認し難いものであるときにのみ自動的に展
開されるものであってもよい。
【0055】また、上記の第1実施例においては、ビー
ム照射機24による可視光ビームの照射により道路路面
に映し出されるパターンを囲い込み形状に形成すること
としているが、線形状や格子形状等の形状とすることと
してもよい。また、ビーム照射機24による可視光ビー
ムの照射により道路路面に映し出されるパターンを、車
両22の運動状態に基づいて車両22が走行すると推定
される走行軌跡の車体外接線としているが、そのパター
ンを、映し出す時点で車両22が左右に適切に旋回可能
な領域の限界線とすることとしてもよい。かかる構成に
おいては、その旋回限界線に従ったパターンで道路路面
に可視光ビームによる表示がなされるので、自車両22
の存在を他者に知らせることができると共に、自車両2
2が安定して旋回走行することができる領域を運転者に
知らせることができ、その結果、車両走行の安全性が向
上することとなる。
【0056】また、上記の第1実施例においては、ビー
ム照射機24による可視光ビームの照射により道路路面
に映し出される可視光パターンを、車両運動状態に応じ
て位置変化させることとしているが、その可視光パター
ンの位置を、左折時や右折時等に運転者が操作するター
ンシグナルスイッチに連動させて変化させることとして
もよいし、ナビゲーション装置の経路情報に基づいて予
め定められた経路に従って変化させることとしてもよ
い。
【0057】次に、上記図1及び図10と共に、図12
乃至図15を参照して、本発明の第2実施例について説
明する。
【0058】上記した第1の実施例では、車両22のビ
ーム照射機24の照射する可視光ビームの有する波長
(0.55μm程度)近傍の光の透過率がそれ波長以外
の波長のものに比して高い特性を有するフィルタ82を
運転席前方のウィンドガラス80に設けることとしてい
る。これに対して、本実施例においては、特性が変化し
得るフィルタを設け、そのフィルタの特性を時間的に制
御することとしている。すなわち、本実施例において、
車両運転支援システム100は、上記図1及び図10に
示す構成において、フィルタ82に代えて、光学的なフ
ィルタ102を用いることにより実現される。
【0059】図12は、本実施例の車両運転支援システ
ム100の構成図を示す。車両運転支援システム100
は、フィルタ102を備えている。フィルタ102は、
上記したフィルタ82と同様に、車両22に搭乗した運
転者がウィンドガラス80越しに車両前方の車外を見た
際にその視線の範囲に含まれるようにウィンドガラス8
0のほぼ全域にわたって設けられている。フィルタ10
2は、複数の液晶セルからなる光シャッターとして機能
する。フィルタ102には、上記したビームECU32
が接続されている。フィルタ102は、ビームECU3
2からの指令に従って電圧が印加されることにより、車
両22のビーム照射機24の照射する可視光ビームの有
する波長(0.55μm程度)近傍の光がその波長以外
の波長のものに比して透過し難くなる特性を有してい
る。
【0060】また、本実施例において、ビームECU3
2は、一定時間(例えば数10ms,1s,10s等)
ごとに一定期間(例えば数ms,100ms,1s等)
だけ、ビーム発生器26に可視光ビームを発生させる。
尚、この時間および期間は車両の走行状態等に応じて変
化されてもよい。すなわち、本実施例において、ビーム
照射機24は、間欠的に可視光ビームを照射する。
【0061】ビームECU32には、また、車両22の
運転席に配設された運転者が操作可能なガイド線スイッ
チ104が接続されている。ガイド線スイッチ104
は、自車両が照射した可視光ビームによる可視光パター
ンを自車両の進路として運転者に把握させるか否かを設
定するためのスイッチであり、運転者の操作により切り
換わる。ビームECU32は、ガイド線スイッチ104
の状態に基づいて自車両の可視光パターンが自車両の進
路として利用されるか否かを判別する。
【0062】ビームECU32には、更に、運転者位置
センサ106が接続されている。運転者位置センサ10
6は、車両22に搭乗する運転者の目の、ウィンドガラ
ス80に設けられたフィルタ102に対する相対位置を
検出するためのセンサである。ビームECU32は、運
転者位置センサ106の出力信号に基づいて、運転者の
目のフィルタ102に対する相対位置を検出する。ま
た、ビームECU32は、ビーム照射機24のスキャン
アクチュエータ38を駆動するので、ビーム照射機24
の可視光ビームにより道路路面上に映し出される可視光
パターンの、車両22に対する相対位置を検出できる。
【0063】ところで、ガイド線スイッチ104がオン
とされ、運転者が自車両の可視光ビームによる可視光パ
ターンを自車両の進路として把握すべき状況において
は、その可視光パターンの発する光がフィルタ102を
透過し難くなることなく運転者に到達し易いことが望ま
しい。また、ガイド線スイッチ104がオフとされ、運
転者が自車両の可視光ビームによる可視光パターンを自
車両の進路として把握する必要がない状況においては、
その可視光パターンの発する光がフィルタ102を通過
し難くなっても不都合はない。一方、かかる状況におい
ても、他車両が照射する可視光ビームによる可視光パタ
ーンについては他車両の存在を認識するうえで運転者が
把握する必要があり、その可視光パターンの発する光は
フィルタ102を透過し難くなることなく運転者に到達
し易いことが重要である。そこで、本実施例の車両運転
支援システム100は、かかる点を考慮して、フィルタ
102の特性を時間的に制御する点に特徴を有してい
る。
【0064】図13は、本実施例においてフィルタ10
2の特性を時間的に変化させる一例のタイムチャートを
示す。また、図14は、本実施例において自車両が可視
光ビームを照射する際に運転席から車両前方を見た際の
状況を模式的に表した図を示す。上記の如く、ビームE
CU32は一定時間ごとに一定期間だけビーム発生器2
6に可視光ビームを発生させ、ビーム照射機24は間欠
的に可視光ビームを照射する。すなわち、ビームECU
32は、可視光ビームにより道路路面に映し出される可
視光パターンの表示タイミングを把握することができ
る。
【0065】本実施例において、ビームECU32は、
ガイド線スイッチ104がオンとされている状況下、す
なわち、自車両の可視光ビームによる可視光パターンを
自車両の進路として運転者が把握すべき状況下において
は、フィルタ102に電圧を印加しない。一方、ガイド
線スイッチ104がオフとされている状況下、すなわ
ち、自車両の可視光ビームによる可視光パターンを自車
両の進路として運転者が把握する必要がない状況下にお
いて、自車両の可視光ビームが照射されるタイミング、
すなわち、自己の可視光パターンの表示タイミングに同
期して、フィルタ102のすべての液晶セルに電圧を印
加する。
【0066】上記の如く、フィルタ102は、電圧印加
によって車両22の可視光ビームの有する波長近傍の光
がその波長以外の波長のものに比して透過し難くなる特
性を有する。従って、フィルタ102は、図13に示す
如く、自車両の可視光ビームによる可視光パターンが自
車両の進路として利用されない状況下、自車両の可視光
ビームが照射される期間だけ、車両22の可視光ビーム
の有する波長近傍の光が透過し難くなる。すなわち、か
かる期間以外の時期には、フィルタ102において車両
22の可視光ビームの有する波長近傍の光が透過し難く
なる事態は生じない。
【0067】可視光ビームの照射は、一定時間(例えば
数10ms,1s,10s等)中の一定期間(例えば数
ms,100ms,1s等)だけ間欠的に行われる。ま
た、他車両が照射する可視光ビームによる可視光パター
ンの表示は、自車両に対してランダムに生ずる。このた
め、上記の構成によれば、自車両の可視光ビームによる
可視光パターンが自車両の進路として利用されない状況
下、自車両の可視光ビームが照射されている期間にはそ
の可視光ビームによる可視光パターン(図14に点線で
示す)の光が自車両の運転者に到達し難くなり、一方、
自車両の可視光ビームが照射されていない期間には他車
両の可視光ビームによる可視光パターン(図14に斜線
で示す領域の外枠部分)の光が自車両の運転者に到達し
易くなる。従って、所定の状況下、自車両の運転者によ
って他車両の可視光ビームによる道路路面上の可視光パ
ターン表示が自車両の可視光パターン表示に比して相対
的に視認し易くなる。
【0068】図15は、上記の機能を実現すべく、本実
施例においてビームECU32が実行する制御ルーチン
の一例のフローチャートを示す。図15に示すルーチン
は、所定時間ごとに繰り返し起動されるルーチンであ
る。図15に示すルーチンが起動されると、まずステッ
プ150の処理が実行される。
【0069】ステップ150では、ガイド線スイッチ1
04がオン操作されているか否か、すなわち、自車両の
運転者がその可視光パターンを自車両の進路として利用
する意思があるか否かが判別される。その結果、自車両
の可視光パターンが自車両の進路として利用されると判
別される場合には、次にステップ154の処理が実行さ
れる。一方、その可視光パターンが自車両の進路として
利用されない、すなわち、他車両の運転者に自車両の存
在を認識させるべく利用されると判別される場合には、
次にステップ152の処理が実行される。
【0070】ステップ152では、自車両のビーム照射
機24が可視光ビームを照射するタイミングにあるか否
かが判別される。その結果、ビーム照射機24が可視光
ビームの照射タイミングにないと判別される場合には、
次にステップ154の処理が実行される。一方、ビーム
照射機24が可視光ビームの照射タイミングにあると判
別される場合には、次にステップ156の処理が実行さ
れる。
【0071】ステップ154では、フィルタ102への
電圧印加を行わず、フィルタ102において車両22の
可視光ビームの有する波長近傍の光が透過し難くなる事
態を生じさせない処理が実行される。本ステップ154
の処理が実行されると、以後、車両22が照射する可視
光ビームの光がフィルタ102を容易に透過し得ること
となる。本ステップ154の処理が終了すると、今回の
ルーチンは終了される。
【0072】ステップ156では、フィルタ102への
電圧印加を行うことにより、フィルタ102において車
両22の可視光ビームの有する波長近傍の光を透過し難
くする処理が実行される。本ステップ156の処理が実
行されると、以後、車両22の照射する可視光ビームの
光がフィルタ102を透過し難くなる。本ステップ15
6の処理が終了すると、今回のルーチンは終了される。
【0073】上記図15に示すルーチンによれば、自車
両の可視光ビームによる可視光パターンが自車両の進路
として利用されない状況下、自車両の可視光ビームが照
射されている期間には車両22の可視光ビームによる可
視光パターンの光が自車両の運転者に到達し難くなる一
方、自車両の可視光ビームが照射されていない期間には
車両22の可視光ビームによる可視光パターンの光が自
車両の運転者に到達し易くなる。
【0074】車両における可視光ビームの照射は間欠的
に行われ、他車両の可視光ビームの照射タイミングが自
車両における照射タイミングと一致することは稀であ
る。従って、本実施例のシステムによれば、自車両の運
転者に対して、他車両の可視光ビームにより道路路面に
映し出される可視光パターン表示を自車両によるものに
比して相対的に視認し易くすることができ、その視認性
を向上させることができる。このため、本実施例のシス
テムにおいては、他車両の可視光ビームによる可視光パ
ターンが自車両の運転者にとっては強調して表示される
こととなるので、自車両が走行する際、その運転者に他
車両が接近するという危険な状況をいち早く察知させる
ことが可能となる。
【0075】尚、上記の第2実施例においては、フィル
タ102が請求項2に記載した「調光手段」に、上記図
15に示すルーチン中のステップ150に示す条件が特
許請求の範囲に記載した「所定条件」に、それぞれ相当
していると共に、ビームECU32がステップ150お
よび154の処理を実行することにより特許請求の範囲
に記載した「透過制御手段」が実現されている。
【0076】ところで、上記の第2実施例においては、
ビーム発生器26に一定時間ごとに一定期間だけ可視光
ビームを発生させ、ビーム照射機24に間欠的に可視光
ビームを照射させることとしているが、本発明はこれに
限定されるものではなく、車両22が所定の走行状態に
ある等、自車両の光ビームによる可視光パターン表示を
自車両の運転者または他車両の運転者に見せる必要があ
る場合にのみビーム発生器26に可視光ビームを発生さ
せ、ビーム照射機24に間欠的に可視光ビームを照射さ
せることとしてもよい。
【0077】また、上記の第2実施例においては、ガイ
ド線スイッチ104がオンとされている場合には、フィ
ルタ102において車両22の照射する可視光ビームの
光がフィルタ102を透過し難くなるのを中止すること
としているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、運転者の操作によることなく車両22が所定の走行
状態にある場合にフィルタ102の難透過を中止するこ
ととしてもよい。
【0078】次に、上記図12と共に、図16及び図1
7を参照して、本発明の第3実施例について説明する。
【0079】上記した第2の実施例では、フィルタ10
2の特性を時間的に変化させることとしている。これに
対して、本実施例においては、フィルタ102の特性を
その領域ごとに変化させることとしている。すなわち、
本実施例において、車両運転支援システムは、上記図1
2に示す構成において、ビームECU32に図17に示
すルーチンを実行させることにより実現される。
【0080】図16は、本実施例におけるフィルタ10
2の機能を説明するための図を示す。尚、図16(A)
には走行中に車両22の運転席から車両前方を見た際の
状況が、また、図16(B)には図16(A)に示す状
況においてフィルタ102の特性を変化させる領域を模
式的に表した図が、それぞれ示されている。
【0081】上述の如く、運転者が自車両の可視光ビー
ムによる可視光パターンを自車両の進路として把握すべ
き状況においては、その可視光パターンの光が自車両の
運転者に到達し易いことが望ましく、また、運転者が自
車両の可視光ビームによる可視光パターンを自車両の進
路として把握する必要がない状況においては、その自車
両の可視光パターンの光が自車両の運転者に到達し難く
なっても不都合はない一方、他車両の可視光パターンの
光は自車両の運転者に到達し易いことが望ましい。
【0082】本実施例の車両運転支援システムにおい
て、ビームECU32は、スキャンアクチュエータ38
を駆動しつつビーム照射機24に可視光ビームを照射さ
せるので、自己のビーム照射機24の可視光ビームによ
り道路路面に映し出される可視光パターンの、自車両の
フィルタ102に対する相対位置を検出できる。また、
ビームECU32は、運転者位置センサ106を用いて
運転者の目の、フィルタ102に対する相対位置を検出
する。従って、自車両のビーム照射機24が可視光ビー
ムを照射する状況下、ビームECU32は、運転者の目
と道路路面における可視光パターンとの相対位置関係を
把握でき、その可視光ビームによる可視光パターンを自
車両の運転者が見た際にフィルタ102上において映る
その可視光パターンの位置を検出することができる。
【0083】上記の如く、フィルタ102は、複数の液
晶セルからなる光シャッターであり、各液晶セルごとに
電圧印加を行うことが可能である。本実施例において、
ビームECU32は、ガイド線スイッチ104がオンと
され、自車両の可視光ビームによる可視光パターンが自
車両の進路として利用される場合には、フィルタ102
に電圧を印加しない。一方、ガイド線スイッチ104が
オフとされ、自車両の可視光ビームによる可視光パター
ンが自車両の進路として利用されない場合には、その可
視光パターンのフィルタ102上における位置近傍(例
えばかかる位置から所定距離の範囲内)の液晶セルに対
してのみ電圧を印加する。
【0084】従って、本実施例において、フィルタ10
2は、自車両の可視光ビームによる可視光パターン(図
16(A)に斜線で示す領域の外枠部分)が自車両の進
路として利用されない場合において、自車両の運転者が
その可視光パターンを見た際にその可視光パターンが映
る領域(図16(B)に梨地で示す領域)だけ可視光パ
ターンの光が透過し難くなる一方、それ以外の領域(図
16(B)に斜線で示す領域)においては可視光パター
ンの光が透過し難くなることはない。尚、この際、可視
光パターンの光が透過し難くなることはない領域を図1
6(B)に示す如く一定範囲に限定し、フィルタ102
の可視光パターンが映る領域以外の領域(図16(B)
に無地で示す領域)においても可視光パターンの光を透
過し難くすることとしてもよい。
【0085】このため、かかる構成によれば、自車両の
可視光ビームによる可視光パターンが自車両の進路とし
て利用されない場合には、その自車両による可視光パタ
ーンの光が自車両の運転者に到達し難くなり、一方、そ
の自車両による可視光パターン以外の他車両による可視
光パターンの光が自車両の運転者に到達し易くなる。従
って、所定の状況下、自車両の運転者によって他車両の
可視光ビームによる道路路面上の可視光パターン表示が
自車両のものに比して相対的に視認し易くなる。
【0086】図17は、上記の機能を実現すべく、本実
施例においてビームECU32が実行する制御ルーチン
の一例のフローチャートを示す。図17に示すルーチン
は、所定時間ごとに繰り返し起動されるルーチンであ
る。図17に示すルーチンが起動されると、まずステッ
プ200の処理が実行される。
【0087】ステップ200では、上記ステップ150
と同様に、ガイド線スイッチ104がオン操作されてい
るか否かが判別される。その結果、ガイド線スイッチ1
04がオンとされていると判別される場合には、次にス
テップ202の処理が実行される。ステップ202で
は、フィルタ102の液晶セルへの電圧印加を行わず、
フィルタ102の全域において、車両22の可視光ビー
ムの光が透過し難くなる事態を生じさせない処理が実行
される。本ステップ202の処理が実行されると、以
後、車両22が照射する可視光ビームの光がフィルタ1
02全域を容易に透過し得ることとなる。本ステップ2
02の処理が終了すると、今回のルーチンは終了され
る。
【0088】一方、上記ステップ200においてガイド
線スイッチ104がオンとされていると判別される場合
には、次にステップ204の処理が実行される。ステッ
プ204では、運転者位置センサ106を用いて自車両
の運転者の目の、フィルタ102に対する相対位置を検
出すると共に、スキャンアクチュエータ38の駆動位置
に基づいて自車両のビーム照射機24の可視光ビームに
よる可視光パターンの、フィルタ102に対する相対位
置を検出する処理が実行される。
【0089】ステップ206では、上記ステップ204
で検出された自車両運転者の目の位置と自車両の可視光
パターンの位置との関係に基づいて両者の相対位置関係
を把握し、自車両の運転者が自車両の可視光ビームによ
る可視光パターンを見た際にフィルタ102上において
映るその可視光パターンの位置を特定する処理が実行さ
れる。
【0090】ステップ208では、フィルタ102の上
記ステップ206で特定された可視光パターンの位置近
傍の液晶セルに対してのみ電圧を印加することにより、
フィルタ102の一部の領域において車両22の可視光
ビームの光を透過し難くする処理が実行される。本ステ
ップ208の処理が実行されると、以後、車両22の照
射する可視光ビームの光がフィルタ102を部分的に透
過し難くなる。本ステップ208の処理が終了すると、
今回のルーチンは終了される。
【0091】上記図17に示すルーチンによれば、自車
両の可視光ビームによる可視光パターンが自車両の進路
として利用されない場合、自車両の運転者にとっては、
自車両による可視光パターンの光が到達し難くなり、一
方、その自車両による可視光パターン以外の他車両によ
る可視光パターンの光が到達し難くなることはなく到達
し易い状態が維持される。従って、本実施例のシステム
によれば、自車両の運転者に対して、他車両の可視光ビ
ームにより道路路面に映し出される可視光パターン表示
を自車両によるものに比して相対的に視認し易くするこ
とができ、その視認性を向上させることができる。この
ため、本実施例のシステムにおいては、他車両の可視光
ビームによる可視光パターンが自車両の運転者にとって
は強調して表示されることとなるので、自車両が走行す
る際、その運転者に他車両が接近するという危険な状況
をいち早く察知させることが可能となる。
【0092】また、本実施例において、図16(B)に
示す如く、可視光パターンの光が透過し難くなることの
ないフィルタ102の領域(斜線領域)を一定範囲に限
定する場合には、フィルタ102の可視光パターンが映
る領域以外の領域(無地領域)においても可視光パター
ンの光が透過し難くなる。自車両の可視光ビームによる
可視光パターンから離れている領域については、自車両
が走行するうえでの危険度が低いので、自車両の運転者
が注意する必要性は低い。従って、かかる構成によれ
ば、自車両の運転者にとって注意すべき必要性が高い他
車両の可視光ビームによる可視光パターンを更に強調し
て表示させることが可能となる。
【0093】尚、上記の第3実施例において、フィルタ
102が請求項3に記載した「調光手段」に、上記図1
7に示すルーチン中のステップ200に示す条件が特許
請求の範囲に記載した「所定条件」に、それぞれ相当し
ていると共に、ビームECU32がステップ200およ
び202の処理を実行することにより特許請求の範囲に
記載した「透過制御手段」が実現されている。
【0094】ところで、上記の第3実施例においては、
ビームECU32が上記第2実施例の如く一定時間ごと
に一定期間だけビーム発生器26に可視光ビームを発生
させることとする必要はなく、ビーム照射機24が間欠
的に可視光ビームを照射することなく、連続的に可視光
ビームを照射する構成であってもよい。尚、上記の第3
実施例においてビーム照射機24が間欠的に可視光ビー
ムを照射する場合には、第2実施例の構成と第3実施例
の構成とを組み合わせ、フィルタ102の特性を時間的
に変化させると共に、領域ごとに変化させることとすれ
ば更に効果的となる。
【0095】また、上記の第3実施例においても、ガイ
ド線スイッチ104がオンとされている場合には、フィ
ルタ102において車両22の照射する可視光ビームの
光がフィルタ102を透過し難くなるのを中止すること
としているが、本発明はこれに限定されるものではな
く、運転者の操作によることなく車両22が所定の走行
状態にある場合にフィルタ102の難透過を中止するこ
ととしてもよい。
【0096】ところで、上記の第1乃至第3実施例にお
いては、フィルタ82をウィンドガラス80に貼るか或
いはウィンドガラス80に沿って配置することとしてい
るが、フィルタ82はウィンドガラス80と車両22の
運転者の目との間の車室内側に配設されていればよく、
例えば運転者が着用するメガネのレンズ部がかかるフィ
ルタ機能を有するものであってもよい。また、フィルタ
82を運転席前方のウィンドガラス80以外に運転席後
方のウィンドガラス等に設けることとしてもよい。
【0097】また、上記の第1乃至第3実施例において
は、フィルタ82が車両22のビーム照射機24の照射
する可視光ビームの有する波長近傍の光の透過率がそれ
波長以外の波長のものに比して高い特性を有している
が、ビーム照射機24の照射する可視光ビームは道路路
面に平行な横偏光成分が減衰された光であるので、フィ
ルタに、道路路面に垂直な縦偏光成分が比較的透過し易
く、横偏光成分が比較的透過し難い特性を持たせること
としてもよい。
【0098】また、上記の第1乃至第3実施例において
は、ウィンドガラス80に設けられるフィルタ82,1
02を用いて、自車両の運転者がウィンドガラス80を
介して車外を直接に見る際、車両22の可視光ビームに
よる可視光パターンを視認し易くし或いは視認し難くす
るものであるが、本発明はこれに限定されるものではな
く、車両22の可視光パターンが撮像装置により撮影さ
れ、その画像が車内に設けられたモニタに映し出される
構成において、自車両の運転者がモニタ画像を見る際に
その画像上の可視光パターンを視認し易くし或いは視認
し難くするものであってもよい。
【0099】更に、上記の第1乃至第3実施例において
は、ビーム照射機24が可視光領域の波長を有する光ビ
ームを照射することとしているが、非可視光領域の波長
を有する光ビームを照射することとしてもよい。この場
合には、自車両または他車両の光ビームにより道路路面
に形成されるパターンの光がフィルタを用いて自車両の
運転者にとって適宜視認し易くなるものとする。
【0100】
【発明の効果】上述の如く、請求項1並びに5乃至8記
載の発明によれば、光ビームにより道路路面に形成され
るパターン表示を調光手段を介することにより人に対し
て視認し易くすることができる。
【0101】請求項2及び3記載の発明によれば、他車
両の光ビームにより道路路面に形成されるパターン表示
を自車両によるものに比して相対的に視認し易くするこ
とができる。
【0102】また、請求項4記載の発明によれば、所定
条件が成立する際には、自車両の光ビームにより道路路
面に形成されるパターン表示が視認し難くなるのを回避
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例である車両運転支援システ
ムの構成図である。
【図2】本実施例の車両運転支援装置を構成する部品の
車両搭載位置を説明するための図である。
【図3】本実施例の車両運転支援装置が有する偏光整形
器の具体的構成図である。
【図4】本実施例において、車両がスリップする状況下
で可視光ビームにより道路路面に映し出されるパターン
を模式的に表した図である。
【図5】本実施例において車体前部のビーム照射機が照
射する可視光ビームによるパターンの位置および長さの
設定手法を説明するための図である。
【図6】本実施例において車体後部のビーム照射機が照
射する可視光ビームによるパターンの位置および長さの
設定手法を説明するための図である。
【図7】本実施例において、車両旋回時にビーム照射機
が照射する可視光ビームによるパターンの位置の設定手
法を説明するための図である。
【図8】本実施例において、後退駐車時に車体後部のビ
ーム照射機が照射する可視光ビームによるパターンの位
置の設定手法を説明するための図である。
【図9】本実施例の車両運転支援システムを搭載する2
台の車両がすれ違い走行する際の状況を模式的に表した
図である。
【図10】本実施例の車両運転支援システムが備える構
成を説明するための図である。
【図11】本実施例の車両運転支援システムが備えるフ
ィルタの機能を説明するための図である。
【図12】本発明の第2実施例である車両運転支援シス
テムの構成図である。
【図13】本実施例においてフィルタの特性を時間的に
変化させる一例のタイムチャートである。
【図14】本実施例において自車両が可視光ビームを照
射する際に運転席から車両前方を見た際の状況を模式的
に表した図である。
【図15】本実施例において、フィルタの特性を時間的
に変化させるべく実行される制御ルーチンのフローチャ
ートである。
【図16】本実施例におけるフィルタの機能を説明する
ための図である。
【図17】本実施例において、フィルタの特性を領域ご
とに変化させるべく実行される制御ルーチンのフローチ
ャートである。
【符号の説明】
20,100 車両運転支援システム 22 車両 24 ビーム照射機 32 ビーム用電子制御ユニット(ビームECU) 80 ウィンドガラス 82,102 フィルタ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B60R 21/00 630 B60R 21/00 630G G08G 1/16 G08G 1/16 C

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両周囲の道路路面上に所定の光学特性
    を有する光ビームを照射するビーム照射手段と、 前記所定の光学特性を有する光が該所定の光学特性以外
    の光学特性を有する光に比して透過し易い調光手段と、 を備えることを特徴とする車両運転支援システム。
  2. 【請求項2】 車両周囲の道路路面上に所定の光学特性
    を有する光ビームを間欠的に照射するビーム照射手段
    と、 前記ビーム照射手段による前記光ビームの照射に同期し
    て間欠的に、前記所定の光学特性を有する光が該所定の
    光学特性以外の光学特性を有する光に比して透過し難く
    なる調光手段と、 を備えることを特徴とする車両運転支援システム。
  3. 【請求項3】 車両周囲の道路路面上に所定の光学特性
    を有する光ビームを照射するビーム照射手段と、 前記ビーム照射手段により照射された前記光ビームによ
    り道路路面に形成されるパターン領域に対応した領域の
    み、前記所定の光学特性を有する光が該所定の光学特性
    以外の光学特性を有する光に比して透過し難くなる調光
    手段と、 を備えることを特徴とする車両運転支援システム。
  4. 【請求項4】 所定条件が成立する場合には、前記調光
    手段において前記所定の光学特性を有する光が透過し難
    くなるのを中止する透過制御手段を備えることを特徴と
    する請求項2又は3記載の車両運転支援システム。
  5. 【請求項5】 前記所定の光学特性は、所定の波長であ
    ることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記載の
    車両運転支援システム。
  6. 【請求項6】 前記所定の光学特性は、所定の偏光特性
    であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項記
    載の車両運転支援システム。
  7. 【請求項7】 前記調光手段は、車両運転者の視線前方
    のウインドガラスに設けられた部材であることを特徴と
    する請求項1乃至4の何れか一項記載の車両運転支援シ
    ステム。
  8. 【請求項8】 前記調光手段は、車両運転者が着用する
    ことにより視線前方に配置される部材であることを特徴
    とする請求項1乃至4の何れか一項記載の車両運転支援
    システム。
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