JP2003284956A - 燃焼排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法 - Google Patents
燃焼排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法Info
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Abstract
たNOxの除去性能と耐久性を有し、燃焼排ガス温度が
300℃〜400℃程度の比較的低温でも有効な燃焼排
ガス浄化用触媒を提供する。 【解決手段】 硫黄酸化物を含む酸素過剰の燃焼排ガス
を、βゼオライトにイオン交換により銀を1〜6重量%
担持させた排ガス浄化用触媒と接触させ、メタノールを
還元剤として、排ガス中の窒素酸化物NOxを還元除去
する。
Description
ゼルエンジン発電機、またはディーゼルエンジン自動車
からの排ガスのような、酸素濃度の高い燃焼排ガス中に
含まれる窒素酸化物の除去に有効な燃焼排ガス浄化用触
媒に関する。
る各種の燃焼排ガス中には、燃焼生成物である水や二酸
化炭素と共に、一酸化窒素や二酸化窒素などの窒素酸化
物(NOx)が含まれている。NOxは人体、特に呼吸
器系に悪影響を及ぼすばかりでなく、地球環境保全の上
から問題視される酸性雨の原因の1つとなっている。そ
のため、これら各種の燃焼排ガスから窒素酸化物を効率
よく除去する技術の開発が望まれている。
去する方法としては、V2O5−TiO2触媒を用い、
アンモニア(NH3)を還元剤として還元除去する方法
がよく知られている。しかし、この方法においては、臭
気が強く有害なアンモニアを用いるため、取り扱いが容
易でなく、また未反応のアンモニアの排出を防ぐために
特別な装置を必要とし、設備が大型化することから、小
規模な排ガス発生源や移動型発生源への適用には不向き
である上、経済性もよくなかった。
する未燃焼の炭化水素を還元剤として用いることによ
り、NOxの還元反応を促進させることができるという
報告がなされた。それ以来、この反応を促進するための
触媒が種々開発され、例えば、アルミナやアルミナに遷
移金属を担時した触媒が、炭化水素を還元剤として用い
るNOxの還元反応に有効であるとする数多くの報告が
ある。
還元剤として酸素過剰の燃焼排ガス中の窒素酸化物を還
元除去する触媒の具体例として、特開平4−28484
8号公報には、0.1〜4重量%のCu、Fe、Cr、
Zn、Ni、又はVを含有するアルミナ若しくはシリカ
−アルミナからなる還元触媒が報告されている。
いると、NOxの還元反応が200〜300℃程度の低
温領域で進行することが、特開平4−267946号公
報、特開平5−68855号公報、特開平5−1039
49号公報などに報告されている。しかしながら、これ
らの貴金属担持触媒は、還元剤である炭化水素の燃焼反
応が過度に促進されたり、地球温暖化の原因物質の1つ
と言われているN2Oが多量に副生し、無害なN2への
還元反応を選択的に進行させることが困難であるといっ
た欠点を有していた。
は、アルミナなどに銀を担持した触媒が、酸素過剰雰囲
気下で炭化水素を還元剤として、NOxの還元反応を選
択的に進行させることが開示されている。その後、銀を
含有する触媒を用いる類似のNOxの還元除去方法が、
特開平4−354536号公報、特開平5−92124
号公報、特開平5−92125号公報、及び特開平6−
277454号公報などに開示されている。
した触媒においては、硫黄酸化物を含む燃焼排ガス中で
はNOxの除去性能が低下しやすく、実用的な耐久性が
不十分であるという問題があった。また、300℃〜4
00℃程度の比較的低温の場合、NOxの除去性能が比
較的低いという問題もあった。
炭化水素を還元剤として酸素過剰の燃焼排ガス中の窒素
酸化物を還元除去する触媒であって、硫黄酸化物を含む
燃焼排ガスにおいても優れたNOxの除去性能と耐久性
を有し、燃焼排ガス温度が300℃〜400℃程度の比
較的低温でも有効な燃焼排ガス浄化用触媒を提供するこ
とを目的とする。
め、本発明が提供する触媒は、硫黄酸化物を含む酸素過
剰の燃焼排ガス中の窒素酸化物を、炭化水素を還元剤と
して還元除去する触媒であって、βゼオライトに銀を1
〜6重量%担持させたことを特徴とする。
方法は、硫黄酸化物を含む酸素過剰の燃焼排ガスを、β
ゼオライトに銀を1〜6重量%担持させた触媒に接触さ
せ、メタノールを還元剤として燃焼排ガス中の窒素酸化
物を還元除去することを特徴とする。
触媒は、βゼオライトを担体とし、これに銀を1〜6重
量%含有させたものであり、還元剤としてメタノールを
用いることにより燃焼排ガス中から窒素酸化物を効率良
く除去することができ、排ガス中に硫黄酸化物が含まれ
ていても窒素酸化物の除去性能が低下せず、且つ300
〜400℃の比較的低温でも優れた除去性能を有してい
る。
全体に対して元素換算で1〜6重量%の範囲が好まし
く、1.5〜2.5重量%の範囲が更に好ましい。上記銀
の担持量が1重量%よりも少ない場合には、硫黄酸化物
を含む排ガスにおける窒素酸化物の除去性能が時間と伴
に低下しやすく、充分な耐久性の触媒が得られない。ま
た、塩素イオンの添加量が6重量%を超えても、その増
量に応じた添加効果が得られないばかりか、逆に窒素酸
化物の除去性能が低下する傾向にある。
に制限されないが、例えばAg−の水溶性塩の溶液をア
ルカリでpH調整し、βゼオライト粉末を投入し、撹拌
してイオン交換させた後、濾過及び水洗を行い、乾燥・
焼成するなどの方法を用いることができる。
れるものではないが、通常は80〜120℃程度で乾燥
する。また、その後の焼成温度は300〜900℃が好
ましく、400〜700℃程度が更に好ましい。焼成時
の雰囲気は特に限定されないが、触媒組成に応じて空気
中、不活性ガス中、酸素中、水蒸気中などの各雰囲気を
適宜選択すればよく、また各雰囲気を一定時間毎に交互
に代えてもよい。
法によって、球状、ハニカム状、ペレット状などの種々
の形状に成形できる。これらの形状、大きさなどは使用
条件に応じて任意に選択すればよい。また、排ガスの流
れ方向に対して多数の貫通孔を有する耐火性一体構造の
支持基体の表面に、ウォッシュコート法などにより被覆
することもできる。
物を還元除去する方法においては、還元剤として特にメ
タノールの使用が好ましい。排ガス中に添加するメタノ
ールの量は、操業上求められる脱硝率やランニングコス
トに応じて適宜選択すればよいが、一般的には窒素酸化
物に対してモル比で0.5〜5倍程度が好ましい。
(SV)については、特に限定されるものではないが、
1000/時間以上で100000/時間以下とするこ
とが好ましい。また、燃焼排ガスの温度が300〜40
0℃程度の比較的低温であっても、窒素酸化物の優れた
除去性能が得られる。
アンモニアでpH10に調整して、銀アンモニア錯体溶
液を得た。この溶液にβゼオライト粉末20gを分散さ
せ、温度を60℃に維持して3時間撹拌した。その後、
濾過及び水洗を行い、110℃で通風乾燥した後、空気
中にて500℃で3時間焼成して触媒1を得た。尚、こ
の触媒1において、銀担持量は元素換算で触媒全体の
2.5重量%である。
担持量を0.5重量%とした触媒2、1.5重量%とした
触媒3、5.0重量%とした触媒4、及び8.0重量%と
した触媒5をそれぞれ作製した。また、同様に触媒を調
整する際に、βゼオライトに代えてモルデナイトを担体
として用い且つ銀担持量を2.2重量%とした触媒6
と、ZSM−5( ? )を担体として用い且つ銀担持
量を2.8重量%とした触媒7も作製した。
評価した。即ち、それぞれの触媒を加圧成型した後、粉
砕して粒度を350〜500μmに整粒し、得られた触
媒粒子を内径15mmのステンレス製反応管に充填し、
これを常圧固定床流通反応装置に装着した。
O:1000ppm、O2:10%、H2O:10%、
SO2:100ppm、メタノール:2000ppm、
残部:N2からなる混合ガスを、空間速度50000/
hの条件で供給して、脱硝率を測定した。その際、ガス
温度を300℃、350℃、400℃と変化させた。
は、NO濃度は化学発光式NOx計で測定し、N2O濃
度はPorapack Qカラムを装着したガスクロマ
トグラフ・熱伝導度検出器を用いて測定した。脱硝率は
下記の数式1に従って算出した。尚、反応管の出口ガス
中に、N2O及びNO2は殆ど認められなかった。
下記表1に示した。表1から分るように、実施例である
触媒1及び3〜4では、硫黄酸化物が共存する比較的低
温の排ガスにおいても、比較例である触媒2及び5〜7
に比べて、NOx除去活性が優れている。
以下のごとく耐久性を評価した。尚、触媒の整粒方法及
び評価に用いた反応装置は、上記(2)触媒の評価に記
載したものと同様である。
1000ppm、O2:10%、H 2O:10%、SO
2:1000ppm、メタノール:2000ppm、残
部:N2からなる混合ガスを、ガス温度350℃、空間
速度50000/hの条件で20時間供給した。その
後、SO2濃度を100ppmとした以外は上記組成と
同じモデル排ガスを供給して、脱硝率を測定した。
果から分るように、高濃度のSO2を含む排ガスによる
20時間の耐久試験後においても、本発明例の触媒1は
比較例の触媒2に比べて高い活性を維持し、耐久性に優
れている。
排ガスにおいても優れた窒素酸化物NOxの除去性能と
耐久性を有し、燃焼排ガス温度が300℃〜400℃程
度の比較的低温でも有効な燃焼排ガス浄化用触媒を提供
することができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 硫黄酸化物を含む酸素過剰の燃焼排ガス
中の窒素酸化物を、炭化水素を還元剤として還元除去す
る触媒であって、βゼオライトに銀を1〜6重量%担持
させたことを特徴とする燃焼排ガス浄化用触媒。 - 【請求項2】 硫黄酸化物を含む酸素過剰の燃焼排ガス
を、βゼオライトに銀を1〜6重量%担持させた触媒に
接触させ、メタノールを還元剤として燃焼排ガス中の窒
素酸化物を還元除去することを特徴とする燃焼排ガスの
浄化方法。
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JP2002091000A JP3952823B2 (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 燃焼排ガス浄化用触媒及び排ガス浄化方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2015119069A1 (ja) * | 2014-02-07 | 2015-08-13 | 日立造船株式会社 | 燃焼排ガス浄化用触媒、および燃焼排ガスの浄化方法 |
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2002
- 2002-03-28 JP JP2002091000A patent/JP3952823B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN106413888A (zh) * | 2014-02-07 | 2017-02-15 | 日立造船株式会社 | 燃烧排气净化用催化剂及燃烧排气的净化方法 |
JPWO2015119069A1 (ja) * | 2014-02-07 | 2017-03-23 | 日立造船株式会社 | 燃焼排ガス浄化用触媒、および燃焼排ガスの浄化方法 |
EP3103550A4 (en) * | 2014-02-07 | 2017-10-18 | Hitachi Zosen Corporation | Catalyst and method for purifying combustion exhaust gas |
KR102340327B1 (ko) | 2014-02-07 | 2021-12-15 | 히다치 조센 가부시키가이샤 | 연소배기가스 정화용 촉매 및 연소배기가스의 정화방법 |
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