JP2003284549A - 細胞単離方法 - Google Patents

細胞単離方法

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JP2003284549A
JP2003284549A JP2003014385A JP2003014385A JP2003284549A JP 2003284549 A JP2003284549 A JP 2003284549A JP 2003014385 A JP2003014385 A JP 2003014385A JP 2003014385 A JP2003014385 A JP 2003014385A JP 2003284549 A JP2003284549 A JP 2003284549A
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    • C12MAPPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 採取したい細胞を確実に、しかも効率よく採
取すること。 【解決手段】 スライドガラス8上に載置された細胞a
を有する標本に対してレーザビームを照射して細胞a部
分以外の不要な標本部分を基板上から取り除き、次に、
筒体40における一方の開口部の中に細胞aを入れて筒
体40を基板上に設置し、次に、スライドガラス8と筒
体40とにより形成される容器内に剥離剤42を注入し
て細胞aを基板から剥離し、剥離剤42中に浮遊する細
胞aを採取する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基板上の標本の中
から解析しようとする特定の細胞又は細胞集団を選別
し、分離取得するための細胞又は細胞内の解析対象試料
を単離する細胞単離方法に関する。
【0002】
【従来の技術】遺伝子の機能を解析しようとする研究
は、現在最も関心の高いものである。遺伝子機能の解析
の研究は、標本中から細胞を取得する。遺伝子機能の解
析のための試料は、細胞中から直接採取される。細胞又
は試料を採取する装置は、各種開発されて使用されてい
る。
【0003】標本の切片から細胞を採取する各種細胞採
取方法について説明する。
【0004】(1)切片状の標本が薄膜プレート上に固
定される。切片状の標本は、例えば遺伝子の機能などを
解析するために採取したい細胞を有する。紫外線波長領
域のレーザビーム(UVレーザビーム)が細胞の輪郭に
沿って薄膜プレート上に照射される。これにより、標本
中の採取したい細胞が薄膜プレートと共に切り離され
る。
【0005】次に、薄膜プレートに対してフォーカスの
ずれたUVレーザビームが切り離し部分に照射される。
これにより、標本中の切り離し部分が飛ばされる。この
結果、採取する細胞が取得される。例えば特許文献1が
挙げられる。
【0006】(2)転写フィルムを張り付けた採取用の
透明キャップが用いられる。透明キャップは、採取した
い細胞を有する標本上に載置される。標本中の採取した
い細胞を有する部分にIRレーザビームが透明キャップ
を透過して照射される。これにより、転写フィルム面に
採取したい細胞部分が付着する。例えば特許文献2、
3、4が挙げられる。
【0007】(3)標本がフィルム上に張り付けられ
る。フィルム上で標本を貼り付けた面が下方に向けられ
る。この状態で、上方からUVレーザビームが細胞の輪
郭に沿って照射される。これにより、採取する細胞の周
囲が切り取られる。
【0008】次に、UVレーザビームがフィルムに照射
される。これにより採取する細胞は、フィルムから離れ
て下方にセットされた受皿に落とし込まれる。例えば特
許文献5、6が挙げられる。
【0009】
【特許文献1】米国特許5998129号公報
【0010】
【特許文献2】特開2000−266649号公報
【0011】
【特許文献3】特表2001−519898号公報
【0012】
【特許文献4】特表2002−503345号公報
【0013】
【特許文献5】特開2002−174778号公報
【0014】
【特許文献6】特開2002−156316号公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、(1)の
方法は、採取したい細胞を薄膜プレートと共に切り離し
た後、フォーカスのずれたUVレーザビームを照射して
切り離し部分を飛ばす。このため、採取すべき細胞がど
こに行ったか分からなくなる。細胞を紛失することが多
々ある。又、UVレーザビームによる細胞の変質も予想
される。
【0016】又、採取した細胞にゴミなどの異物が混入
しやすい。標本を事前に薄膜プレート上に固定する必要
がある。このため、細胞の採取作業は、手間を必要と
し、面倒である。
【0017】(2)の方法は、透明キャップを透過して
IRレーザビームを標本中の採取したい細胞に照射す
る。このため、採取したい細胞に照射するIRレーザビ
ームのスポット径を小さくできない。IRレーザビーム
のスポット径は、採取したい細胞の大きさよりも大きく
なる場合もある。採取したい細胞の大きさよりも大きな
スポット径のレーザビームを照射すると、採取したい細
胞と共に、その周囲の不必要な細胞も転写フィルム面に
付着する。例えば10ミクロンのスポット径で5ミクロ
ン以下の極小の細胞を採取する場合、周囲の不必要な細
胞も転写フィルム面に付着する。
【0018】転写フィルム面に採取する細胞を付着させ
るので、細胞の渇き具合などによっては、細胞を転写フ
ィルム面に具合よく付着できず、細胞の採取ができない
こともある。濡れた状態の細胞の採取は不可能である。
細胞の転写フィルム面に対する付着は、細胞の渇き具合
などの細胞の条件に影響される。換言すれば、細胞を採
取可能になるためには、細胞の条件に限定される。
【0019】標本に照射するIRレーザビームの出力を
大きくすると、細胞部分を転写フィルム面に付着させて
細胞を採取する効率がよくなる。その反面、IRレーザ
ビームの出力を大きくすると、細胞が焼けてしまう。
【0020】(3)の方法は、UVレーザビームの照射
により採取する細胞部分を下方にセットされた受皿に落
とし込む。このため、採取すべき細胞がどこに行ったか
分からなくなる。又、取得した細胞にゴミなどの異物が
混入しやすい。UVレーザビームによる細胞の変質も予
想される。
【0021】以上のような問題点を纏めると、 (a)採取したい細胞を採取するのに時間がかかる。そ
のうえ採取時に細胞が紛失しやすい。
【0022】(b)小さな細胞の取得が難しい。標本の
乾燥状態などから採取可能な細胞が限定される。
【0023】(c)UVレーザビームによる細胞の変質
などの原因で十分な品質の細胞が多量に短時間で取得で
きない。
【0024】そこで本発明は、採取したい細胞を確実
に、しかも効率よく採取できる細胞単離方法を提供する
ことを目的とする
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、基板上に載置
され細胞を有する標本に対してレーザビームを照射して
細胞部分以外の不要な標本部分を基板上から取り除き、
両端に各開口部を有する筒状体を用い、筒状体における
一方の開口部の中に細胞部分を入れて筒状体を前記基板
上に設置し、基板と筒状体とにより形成される容器内に
剥離剤を注入して細胞部分を基板から剥離し、剥離剤中
に浮遊する細胞部分を採取する細胞単離方法である。
【0026】本発明は、基板上に載置され細胞を有する
標本に対してレーザビームを照射して細胞部分以外の不
要な標本部分を基板上から取り除き、両端に各開口部を
有する筒状体を用い、筒状体における一方の開口部の中
に細胞部分を入れて筒状体を基板上に設置し、基板と筒
状体とにより形成される容器内に細胞中に存在する試料
を溶出する溶液を注入し、溶液中に溶出した試料を採取
する細胞又は細胞内の解析対象試料を単離する細胞単離
方法である。
【0027】本発明は、基板上に載置され細胞を有する
標本に対してレーザビームを照射して細胞部分以外の不
要な標本部分を変質し、両端に各開口部を有する筒状体
を用い、筒状体における一方の開口部の中に細胞部分を
入れて筒状体を基板上に設置し、基板と筒状体とにより
形成される容器内に剥離剤を注入して細胞部分を基板か
ら剥離し、剥離剤中に浮遊する細胞部分を採取する細胞
単離方法である。
【0028】本発明は、基板上に載置され細胞を有する
標本に対して紫外光を照射して細胞部分以外の不要な標
本部分を変質し、両端に各開口部を有する筒状体を用
い、筒状体における一方の開口部の中に細胞部分を入れ
て筒状体を基板上に設置し、基板と筒状体とにより形成
される容器内に剥離剤を注入して細胞部分を基板から剥
離し、剥離剤中に浮遊する細胞部分を採取する細胞又は
細胞内の解析対象試料を単離する細胞単離方法である。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図面に従い説明する。
【0030】図1は本発明の細胞取得方法に用いる倒立
型顕微鏡の構成図である。照明用光源1は、例えばハロ
ゲンランプを用いる。照明用光源1は、可視光線を出力
する。視野絞り2、開口絞り3及びダイクロイックミラ
ー4が照明用光源1から出力される可視光線の光路上に
設けられている。
【0031】視野絞り2及び開口絞り3は、一般的な顕
微鏡の光学系を構成する。ダイクロイックミラー4は、
可視光線を光軸pの下方に向って反射する。
【0032】レーザ用対物レンズ5がダイクロイックミ
ラー4の反射光路(光軸p)上に設けられている。レー
ザ用対物レンズ5は、照明用光源1から出力された可視
光線を集光して標本7に照射する。レーザ用対物レンズ
5は、コンデンサレンズとして機能する。
【0033】ステージ6は、ダイクロイックミラー4の
反射光路上に設けられている。ステージ6上に標本7を
載せるスライドガラス8が載置されている。ステージ6
は、X方向とY方向との各モータ6a、6bを有する。
ステージ6は、X方向のモータ6aの駆動によりX方向
に移動する。ステージ6は、Y方向のモータ6bの駆動
によりY方向に移動する。ステージ駆動部9は、X方向
とY方向との各モータ6a、6bを駆動する。
【0034】標本7は、組織切片や培養細胞などで例え
ば遺伝子機能の解析に用いられる。細胞の核などを蛍光
染色して蛍光観察しながら細胞を取得する場合、標本7
は、予め蛍光色素を塗布されている。
【0035】観察用対物レンズ10、ダイクロイックミ
ラー11、UVバリアフィルタ12、結像レンズ13及
びハーフミラー14が標本7を透過する光軸p上に設け
られている。
【0036】CCDカメラ15は、ハーフミラー14の
反射光路上に設けられている。CCDカメラ15は、ハ
ーフミラー14を介して結像レンズ13の結像位置に配
置されている。CCDカメラ15は、結像レンズ13に
より結像された像を撮像して画像信号を出力する。
【0037】画像処理及びステージ制御装置16は、C
CDカメラ15から出力された画像信号を入力し、画像
信号を画像処理して画像データを取得し、画像データを
ディスプレイ17に表示する。
【0038】画像処理及びステージ制御装置16は、キ
ーボート及びマウスなどの操作部18を接続する。操作
部18は、観察者によるステージ6の移動方向及び移動
量の操作を受け、この操作指令を発生する。画像処理及
びステージ制御装置16は、操作部18からの操作指令
を受け、操作指令に従ったステージ6の移動制御信号を
ステージ駆動部9に送出する。
【0039】ミラー19がハーフミラー14の透過光路
上に設けられている。リレーレンズ20、UVカットフ
ィルタ21及び接眼レンズ22がミラー19の反射光路
上に設けられている。
【0040】一方、UVレーザヘッド23がレーザ用対
物レンズ5及びダイクロイックミラー4を通る光軸p上
に設けられている。UVレーザヘッド23とダイクロイ
ックミラー4との間の光軸p上にUV結像レンズ24が
設けられている。
【0041】UVレーザヘッド23は、レーザ光源23
aを有する。UVレーザヘッド23は、紫外領域の波長
のレーザビームを出力する。UVレーザヘッド23から
出力されるレーザビームは、標本7中に有する複数の細
胞のうち採取したい細胞以外の不必要な細胞をスライド
ガラス8上から取り除く。
【0042】UVレーザヘッド23から出力されるレー
ザビームのエネルギは、スライドガラス8上の不必要な
細胞をスライドガラス8上から取り除く程度に設定され
ている。
【0043】UVレーザヘッド23は、可変スリット2
5及びLED26を有する。可変スリット25は、例え
ば円形又は四辺形の開口部を有する。可変スリット25
は、開口部の径の大きさを可変可能である。可変スリッ
ト25は、UVレーザヘッド23から出力されるレーザ
ビームのスポット径を可変する。
【0044】LED26は、LED光を出力する。LE
D光は、可視光線の波長の光、例えば赤色の可視光であ
る。
【0045】ダイクロイックミラー27がLED光の光
路上に設けられている。ダイクロイックミラー27は、
LED26から出力されたLED光をUVレーザヘッド
23から出力されるレーザビームの光軸p上に向けて反
射する。
【0046】これにより、LED光は、LED光とUV
レーザビームの波長に対して透過性を持つダイクロイッ
クミラー27を通過し、標本7におけるレーザビームの
照射位置と同一位置に照射される。標本7上に照射され
た赤色のLED光は、標本7上に照射するレーザビーム
の照射位置を表示する。
【0047】蛍光励起用光源28及びUVバンドパスフ
ィルタ29がダイクロイックミラー11の反射光路上に
設けられている。蛍光励起用光源28は、ステージ6の
下方に設けられている。蛍光励起用光源28は、紫外光
を出力する。蛍光励起用光源28は、例えば水銀ランプ
である。
【0048】蛍光励起用光源28から出力される紫外光
は、UVバンドパスフィルタ29を透過し、ダイクロイ
ックミラー11で反射し、観察用対物レンズ10を通っ
て標本7に照射される。蛍光励起用光源28から出力さ
れる紫外光は、標本7に予め塗布された蛍光色素を励起
する。
【0049】エアーブロー30は、ステージ6の斜め上
方に設けられている。エアーブロー30は、ステージ6
上に載置されている標本7に向ってエアーを吹き付け
る。標本7における不必要な細胞をスライドガラス8上
から取り除く場合、不必要な細胞の破片が発生する。不
必要な細胞の破片は、エアーブロー30により吹き付け
られるエアーによってスライドガラス8上から吹き飛ば
される。
【0050】エアー吸引機31は、ステージ6の斜め上
方に設けられている。エアー吸引機31は、例えばステ
ージ6上の標本7を介してエアーブロー30と対峙す
る。エアー吸引機31は、エアーを吸引し、エアーブロ
ー30のエアー吹き付けによって飛ばされた細胞の破片
を吸引する。
【0051】次に、標本7中に存在する細胞の採取方法
について説明する。
【0052】標本7がスライドガラス8上に載置され
る。スライドガラス8は、ステージ6上に載置される。
【0053】照明用光源1は、可視光線を出力する。可
視光線は、視野絞り2、開口絞り3を通り、ダイクロイ
ックミラー4で反射し、レーザ用対物レンズ5を通して
標本7に照射される。標本7に照射された可視光線の一
部は、標本7を透過する。
【0054】標本7を透過した光は、観察用対物レンズ
10を通り、ダイクロイックミラー11、UVバリアフ
ィルタ12を透過し、結像レンズ13により結像され
る。
【0055】CCDカメラ15は、ハーフミラー14を
介して結像レンズ13により結像された標本7の拡大像
を撮像して画像信号を出力する。
【0056】画像処理及びステージ制御装置16は、C
CDカメラ15から出力された画像信号を入力し、画像
信号を画像処理して画像データを取得し、画像データを
ディスプレイ17に表示する。
【0057】これと共に、結像レンズ13により結像さ
れた標本7の像は、ミラー19で反射し、リレーレンズ
20、UVカットフィルタ21を通って接眼レンズ22
に入射する。観察者は、接眼レンズ22を覗くことによ
り拡大された標本7の像を目視観察する。
【0058】観察者は、ディスプレス17に表示される
標本7の拡大像又は接眼レンズ22を覗いて標本7の拡
大像を観察しながら標本7中から採取したい細胞を決定
する。
【0059】標本7中から細胞aを採取する場合、図2
に示す筒体40を用いる。筒体40は、例えばプラスチ
ックや金属、ガラス材料からなる。筒体40は、円筒形
状に形成され、両端に円形の各開口部を形成する。筒体
40の径は、採取する細胞aよりも大きければよい。筒
体40のサイズは、一例として外径4〜11mm、内径
3〜10mm、長さ5〜10mmである。筒体40のサ
イズは、一例のサイズよりも小さいものもある。
【0060】標本7が筒体40の内径よりも大きけれ
ば、採取する細胞aを有する標本部分dをトリミングす
る。筒体40の開口部の形状が円形であれば、図3に示
すように標本7中の採取した細胞aを有する標本部分d
を円形にトリミングする。標本7が筒体40の内径より
も小さければ、トリミングの必要はない。
【0061】筒体40は、円形の各開口部を有するもの
に限らず、他の形状の開口部を有するものでもよい。例
えば、筒体40の開口部の形状が四辺形状の場合、トリ
ミングする標本部分dの形状は、図4に示すように標本
7中の採取する細胞aを有する四辺形状になる。
【0062】採取する細胞aを有する標本部分dのトリ
ミングについて説明する。
【0063】UVレーザヘッド21の可変スリット22
は、例えば円形の開口部を用いる。可変スリット22
は、スリット径を例えば図2に示すように筒体40の壁
の厚さSと略同等のスポット径sになるように設定
する。
【0064】一方、LED26から赤色のLED光が出
力される。LED光は、ダイクロイックミラー27で反
射し、可変スリット25に入射する。LED光は、可変
スリット25の開口部を通過することにより、スポット
径sの円形のLED光に成形される。
【0065】スポット径sのLED光は、UV結像レ
ンズ24、レーザ用対物レンズ5を通して標本7に照射
される。このときダイクロイックミラー4を透過したス
ポット径sのLED光は、UVレーザヘッド23から
出力されるレーザビームの光軸p上に進行する。スポッ
ト径sのLED光は、標本7におけるレーザビームの
照射位置と同一位置を赤色で照射する。
【0066】CCDカメラ15は、標本7の拡大像を撮
像して画像信号を出力する。画像処理及びステージ制御
装置16は、CCDカメラ15から出力された画像信号
を入力し、画像信号を画像処理して画像データを取得
し、赤色のスポット径sのLED光の照射された標本
7の画像データをディスプレイ17に表示する。
【0067】観察者は、ディスプレス15に表示されて
いる標本7を観察しながら標本部分dを残し、標本部分
dの周囲の標本7の部分をスライドガラス8上から取り
除くレーザビームの照射ルートRを決定する。
【0068】レーザビームの照射ルートRは、円形の
開口部の筒体40を用いる場合、図3に示すように円形
である。レーザビームの照射ルートRは、四辺形の開
口部の筒体40を用いる場合、図4に示すように四辺形
である。
【0069】次に、UVレーザヘッド23は、例えば1
ショット毎にレーザビームを出力する。レーザビームの
エネルギは、スライドガラス8上の不必要な標本部分d
の外周部分をスライドガラス8上から取り除く程度に設
定されている。なお、レーザビームのエネルギは、周囲
環境に多少の湿気があっても採取したい細胞a以外の不
要部分を完全に吹き飛ばす程度に設定することが好まし
い。
【0070】レーザビームは、UV結像レンズ24、ダ
イクロイックミラー4、レーザ用対物レンズ5を通って
標本7の照射ルートR上に照射される。
【0071】観察者は、ディスプレス17に表示される
標本7上のLED光の照射位置又は接眼レンズ22を覗
いてLED光の照射位置を確認する。観察者は、LED
光の照射位置を照射ルートR上になるように確認しな
がらキーボート及びマウスなどの操作部18を操作す
る。
【0072】画像処理及びステージ制御装置16は、操
作部18からのステージ6の移動方向及び移動量の操作
に応じた操作指令を受け、操作指令に従ったステージ6
の移動制御信号をステージ駆動部9に送出する。
【0073】ステージ6は、例えば1ショットのレーザ
ビーム毎に、標本7上のLED光の照射位置を照射ルー
トR上になるようにXY方向に移動する。ステージ6
のXY方向の移動により1ショット毎のレーザビーム
は、それぞれ標本7上の照射ルートR上に移動しなが
ら照射される。
【0074】レーザビームの照射された照射ルートR
上の標本7の各部分は、それぞれスライドガラス8上か
ら取り除かれる。これにより、図3に示すように採取す
る細胞aを有する標本部分dが円形にトリミングされ
る。又、図4に示すように採取する細胞aを有する標本
部分dが四辺形にトリミングされる。
【0075】なお、各照射ルートR、RのXY座標
位置は、予め画像処理及びステージ制御装置16に記憶
させてもよい。すなわち、レーザビームの各照射ルート
、Rが決定された後、標本7上にLED光を照射
する。観察者は、操作部18を操作してステージ6をX
Y方向に移動し、LED光を照射ルートR、Rに従
って移動させる。
【0076】このとき、画像処理及びステージ制御装置
16は、操作部18からのステージ6の移動方向及び移
動量を読み取り、これら移動方向及び移動量からステー
ジ6の照射ルートR、RのXY座標位置を算出す
る。画像処理及びステージ制御装置16は、算出した照
射ルートR、RのXY座標位置を内部メモリに記憶
する。
【0077】画像処理及びステージ制御装置16は、内
部メモリに記憶された各照射ルートR、RのXY座
標位置を読み出し、このXY座標位置に従ってステージ
6の移動制御信号をステージ駆動部9に送出する。
【0078】ステージ6は、自動的にレーザビームの照
射位置を照射ルートR、R上にするようにXY方向
に移動する。これと共にUVレーザヘッド23は、所定
期間毎に1ショットのレーザビームを出力する。
【0079】レーザビームの照射された照射ルート
、R上の標本7の部分は、スライドガラス8上か
ら取り除かれる。これにより、図3に示すように採取す
る細胞aを有する標本部分dが自動的に円形にトリミン
グされる。又、図4に示すように採取する細胞aを有す
る標本部分dが自動的に四辺形にトリミングされる。
【0080】レーザビームを標本7に照射すると、標本
7の破片が切り取られる。切り取られた破片は、例えば
スライドガラス8の上方に飛び散る。
【0081】エアーブロー30は、スライドガラス8の
上方にエアー吹き付ける。スライドガラス8の上方に飛
び散る標本7の破片は、エアーブロー30から吹き付け
られたエアーによってスライドガラス8の上方から飛ば
される。
【0082】エアー吸引機31は、エアーを吸引し、エ
アーブロー30のエアー吹き付けによって飛ばされた標
本7の破片を吸引する。
【0083】これにより、スライドガラス8の上方に飛
び散る標本7の破片は、スライドガラス8上から除去さ
れる。
【0084】標本部分dのトリミングは、次の方法で行
ってもよい。
【0085】予め標本7は、蛍光色素により塗布され
る。
【0086】蛍光励起用光源28は、紫外光を放射す
る。蛍光励起用光源28から放射された紫外光は、UV
バンドパスフィルタ29を透過してダイクロイックミラ
ー11に入射する。紫外光は、ダイクロイックミラー1
1で上方に反射し、観察用対物レンズ10を通して標本
7に照射される。標本7に塗布された蛍光色素は、励起
されて発光する。
【0087】標本7からの蛍光は、観察用対物レンズ1
0からダイクロイックミラー11、UVバリアフィルタ
12を透過し、結像レンズ13により結像される。
【0088】CCDカメラ15は、標本7の拡大像及び
蛍光を撮像して画像信号を出力する。画像処理及びステ
ージ制御装置16は、CCDカメラ15から出力された
画像信号を入力し、画像信号を画像処理して画像データ
を取得し、蛍光を発する標本7の画像データをディスプ
レイ17に表示する。
【0089】これと同時に、標本7の像及び蛍光は、ミ
ラー19で反射し、リレーレンズ20、UVカットフィ
ルタ21を通って接眼レンズ22に入射する。これによ
り、観察者は、接眼レンズ22を覗くことにより蛍光を
発する標本7の拡大像を目視観察する。
【0090】観察者は、ディスプレス17に表示される
標本7の拡大像及び蛍光、又は接眼レンズ22を覗いて
標本7の拡大像及び蛍光を観察する。観察者は、標本7
の拡大像及び蛍光を観察しながら標本7中から採取した
い細胞aを決定できる。
【0091】標本7に塗布された蛍光色素が発光するの
で、可視光線を用いた場合と比較して採取したい細胞a
は、さらに決定し易い。コンピュータを使った画像認識
により、採取したい細胞aを自動で選択することも可能
である。
【0092】次に、採取したい細胞aを有する標本dか
ら採取したい細胞aだけを残し、それ以外の細胞を除去
する手順について図8を参照して説明する。
【0093】可変スリット25は、開口部の径の大きさ
を最大にする。可変スリット25は、UVレーザヘッド
23から出力されるレーザビームのスポット径を大きく
する。図8に示すように採取したい細胞aから離れた細
胞aは、大きなスポット径s のレーザビームにより照
射される。
【0094】次に、可変スリット25は、開口部の径の
大きさを小さくする。採取したい細胞aの周りは、小さ
なスポット径sのレーザビームにより丁寧に、すなわ
ち細胞aの周り沿って正確に照射する。採取したい細胞
aだけが残る。
【0095】次に、図2に示す筒体40が用意される。
接着剤41が筒体40の一方の開口部に塗布される。筒
体40とスライドガラス8などの基板との接着は、剥離
又は抽出のための溶液によって影響を受けない例えばグ
リース、パラフィン又は各種接着剤を用いる。予め接着
剤を塗布した使い捨ての厚手のシール又は筒体を用いて
もよい。
【0096】筒体40は、一方の開口部を下方に向けて
スライドガラス8の上面に垂直に立設される。筒体40
をスライドガラス8の上面に立設する場合、細胞aを有
する標本部分dが一方の開口部内に入れられる。
【0097】次に、筒体40は、スライドガラス8側に
対して軽く押し付けられる。これにより、筒体40とス
ライドガラス8との接着は、確実な状態になる。接着剤
41が硬化すると、筒体40とスライドガラス8とによ
って液密の容器が形成される。筒体40及びスライドガ
ラス8は、ステージ6上から取り外される。
【0098】次に、剥離剤42が図5に示すように筒体
40とスライドガラス8とにより形成される容器内に注
入される。剥離剤42は、例えばキシレンなどの有機溶
媒又は界面活性剤などである。剥離剤42は、スライド
ガラス8からの細胞aの剥離を促進する。図6はスライ
ドガラス8から剥離された細胞aを示す。剥離された細
胞aは、剥離剤42中に浮遊する。
【0099】次に、剥離剤42中に浮遊する細胞aは、
剥離剤42と共にスポイトなどにより吸引される。スポ
イトにより吸引された細胞aは、新しい別の容器などに
移し替えられる。この結果、細胞aの採取が終了する。
【0100】このように上記第1の実施の形態であれ
ば、筒体40の開口部の内径よりも小さい標本部分dを
開口部内に入れて筒体40をスライドガラス8上に立設
し、筒体40とスライドガラス8との間を接着剤41に
より液密に形成し、筒体40とスライドガラス8とによ
り形成される容器内に剥離剤42を注入し、採取したい
細胞aをスライドガラス8から剥離して剥離剤42中に
浮遊させて採取する。
【0101】従って、標本7に有する採取すべき細胞a
を確実に採取できる。これにより、従来のように細胞a
がどこに行ったか分らなくなることがない。細胞aを紛
失することを皆無にできる。採取した細胞aにゴミなど
の異物が混入するようなことも確実に防止できる。
【0102】上記第1の実施の形態は、最初にスライド
ガラス8上に標本7を載置するので、従来のように特殊
な薄膜プレートやフィルムを一切使用しない。薄膜プレ
ートやフィルムへの標本7の貼り付け作業などを無くす
ことができる。これにより、上記第1の実施の形態は、
細胞aの採取作業を簡単化できかつ効率よくできる。し
かも経済的にも有利である。
【0103】上記第1の実施の形態は、従来における細
胞採取用の透明キャップなどを用いないので、レーザビ
ームのスポット径を小さくできる。よって、採取したい
細胞aが極小であっても、採取したい細胞aを残し、そ
れ以外の細胞にレーザビームを照射することができる。
【0104】上記第1の実施の形態は、転写フィルムな
どの特殊なものを使用しない。よって、作業の手間が省
け、消耗品の費用も削減できる。
【0105】一般に、細胞や細胞に含まれる遺伝子など
の機能を解析する場合は、目的とする細胞以外の細胞又
はその遺伝子の混入を減らして試料の純度を高めること
が要求される。又、標本切片から必要な細胞を選択して
取得するのに時間が掛かるので、細胞取得の効率化が求
められている。
【0106】これに対して上記第1の実施の形態によれ
ば、不必要な細胞を除去して必要な細胞のみを一度に多
数取得できるので、高純度の試料が効率的に取得でき
る。
【0107】上記第1の実施の形態は、筒体40中に剥
離剤42を注入し、採取したい細胞aをスライドガラス
8から剥離させて剥離剤42中に浮遊させて採取する。
この細胞採取方法は、細胞aの核の形状をできるだけ保
持することを必要とする研究、例えばフローサイトメト
リーなどの解析に有効である。
【0108】上記第1の実施の形態は、適宜変形して実
施できる。
【0109】例えば、筒体40とスライドガラス8の間
は、必ずしも接着剤41を使用しなくともよい。接着剤
41を使用しない場合は、例えば筒体40の開口部に薄
くグリースを塗ってもよい。これにより、剥離剤42が
筒体40とスライドガラス8の間から漏れないようにし
てもよい。
【0110】筒体40の材質は、ガラス製に限らず、プ
ラスチック又は金属製のものなど他の材料を用いたもの
も適用できる。
【0111】又、図9に示すように筒体40の片側の開
口部には、薄い樹脂により形成された透明フィルム60
を貼り付けたものも使用できる。この場合、剥離液/抽
出液61の注入・回収は、例えばスポイト、ピペット、
シリンジ62などを用いる。
【0112】次に、透明フィルム60を剥がし、剥離液
/抽出液61を筒体40内に注入する。
【0113】次に、透明フィルム60により密閉した状
態で剥離液/抽出液61を反応させる。
【0114】この後、透明フィルム60を剥がし、例え
ばスポイト、ピペット、シリンジ62などにより溶液を
回収する。
【0115】このようにすると筒体40内への異物の混
入を防止できる。
【0116】上記第1の実施の形態は、例えばフローサ
イトメトリーなどの解析に有効であることを述べた。こ
れに対して、例えば核酸(DNA、RNA)や蛋白の解
析などの研究がある。この研究は、スライドガラス8か
らの細胞aの剥離を必要としない。
【0117】すなわち、図2に示すようにスライドガラ
ス8上に筒体40を接着固定する。次に、スライドガラ
ス8をステージ6から取り外す。
【0118】次に、図5に示すように筒体40中に剥離
剤42に代えて細胞a中から直接採取目的とする試料、
例えば核酸(DNA、RNA)や蛋白を抽出する溶液を
注入する。この溶液は、例えば核酸抽出キットとして市
販されているものなどを利用できる。
【0119】溶液中に例えば核酸(DNA、RNA)や
蛋白などの試料が溶出すると、上記第1の実施の形態と
同様に、スポイトなどで溶液中に溶出された試料を吸引
し、新しい別の容器などに移し替える。
【0120】このように採取した例えば核酸(DNA、
RNA)や蛋白を用いて、これら例えば核酸(DNA、
RNA)や蛋白の解析ができる。
【0121】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、図1と同一部分には同一部号を付して
その詳しい説明は省略する。
【0122】図7は本発明の細胞取得方法に用いる倒立
型顕微鏡の構成図である。UVレーザヘッド23は、紫
外領域の波長のレーザビームを出力する。UVレーザヘ
ッド23から出力されるレーザビームは、標本7中に有
する複数の細胞のうち採取したい細胞aを残し、採取し
たい細胞a以外の不必要な標本部分を変質するエネルギ
に設定される。不必要な標本部分の変質は、核酸の断片
化などにより、核酸又は細胞の基本的特性を変化させる
ことである。
【0123】ステージ6は、測長部50を有する。測長
部50は、ステージ6のXY方向に移動するXY座標を
測定し、XY座標測定信号を出力する。
【0124】画像処理及びステージ制御装置16は、測
長部50から出力されたXY座標測定信号を入力し、X
Y座標測定信号から標本7に照射されるレーザビームの
照射位置を算出する。
【0125】画像処理及びステージ制御装置16は、C
CDカメラ15から出力された画像信号を画像処理して
標本7の画像データを取得し、かつ画像データ中にレー
ザビームの照射位置を示す色付け表示部の画像データを
重ね合わせる。色付け表示部は、例えば赤色が好まし
い。
【0126】画像処理及びステージ制御装置16は、標
本7の画像データとレーザビームの照射位置を示す色付
け表示部の画像データとを重ね合わせてディスプレイ1
7に表示する。
【0127】次に、標本7中に存在する細胞aの採取方
法について説明する。
【0128】上記第1の実施の形態と同様に、観察者
は、ディスプレス17に表示される標本7の拡大像又は
接眼レンズ22を覗いて標本7の拡大像を観察しながら
例えば図8に示す標本7中から採取したい各細胞aを決
定する。
【0129】次に、標本7中の採取すべき各細胞aを残
し、それ以外の細胞にレーザビームを照射する。
【0130】採取したい細胞aから離れた細胞は、大き
なスポット径sでレーザビームを照射する。
【0131】次に、可変スリット25により小さなスポ
ット径sにして、採取したい細胞aの周りを丁寧に、
すなわち細胞aの周り沿って正確に照射して採取したい
細胞aだけを残す。
【0132】上記第1の実施の形態では、レーザスポッ
ト径の大きさを可変スリット25により調整したが、本
第2の実施の形態では、不要な細胞の核酸を断片化する
だけのレーザエネルギを有すればよい。核酸を断片化す
るレーザエネルギは、細胞ごと取り除くエネルギよりも
小さい。これにより、レーザヘッド23に代って水銀ラ
ンプなどを用いて不要な細胞の核酸を断片化させ、核酸
又は細胞の基本的特性を変化させることが可能である。
又、レーザ用対物レンズ5は、低倍率のものに切り換え
てレーザスポット径を大きくすることができる。
【0133】レーザ用対物レンズ5は、例えば低倍率の
5倍程度に切り換える。
【0134】一方、測長部50は、ステージ6のXY方
向に移動するXY座標を測定し、XY座標測定信号を出
力する。
【0135】画像処理及びステージ制御装置16は、測
長部50から出力されたXY座標測定信号を入力し、X
Y座標測定信号から標本7に照射されるレーザビームの
照射位置を算出する。
【0136】画像処理及びステージ制御装置16は、C
CDカメラ15から出力された画像信号を画像処理して
標本7の画像データを取得し、この画像データとレーザ
ビームの照射位置を示す例えば赤色の色付け表示部の画
像データとを重ね合わせる。
【0137】画像処理及びステージ制御装置16は、標
本7の画像データとレーザビームの照射位置を示す色付
け表示部の画像データとを重ね合わせてディスプレイ1
7に表示する。
【0138】観察者は、操作部18を操作し、ディスプ
レス17に表示されている標本7の画像とレーザビーム
の照射位置を示す色付け表示部とを確認しながら、スポ
ット径sのレーザビームの照射位置を各細胞aの周辺
部分に1ショット毎に移動させる。
【0139】スポット径sのレーザビームの照射は、
各細胞aの周囲の標本7に対して行う。なお、図8にお
いてスポット径sのレーザビームの照射位置を全て図
示することはしていない。
【0140】スポット径sのレーザビームの照射され
た標本7の部分は、核酸などの断片化により核酸又は細
胞の基本特性が変化する。
【0141】次に、UVレーザヘッド21の可変スリッ
ト22は、円形の開口部の径を例えば図8に示すように
細胞aよりも小さいスリット幅Sに設定する。これに
より、標本7上に照射されるレーザビームのスポット径
はsになる。
【0142】なお、レーザ用対物レンズ5を高倍率例え
ば倍率50倍程度に切り換え、レーザ用対物レンズ5の
前方にNDフィルタを配置してもよい。
【0143】観察者は、ディスプレス17に表示されて
いる標本7を観察しながら各細胞aを残し、各細胞aに
隣接する周囲の標本7を変質させるレーザビームの各照
射ルートR、Rを決定する。
【0144】観察者は、ディスプレス17に表示される
標本7の画像とレーザビームの照射位置を示す色付け表
示部を確認しながら、レーザビームの照射位置を照射ル
ートR又はR上になるように操作部18を操作す
る。
【0145】画像処理及びステージ制御装置16は、操
作部18からのステージ6の移動方向及び移動量の操作
に応じた操作指令を受け、操作指令に従ったステージ6
の移動制御信号をステージ駆動部9に送出する。
【0146】これにより、ステージ6は、例えば1ショ
ットのレーザビーム毎に、照射ルートR又はR上に
なるようにXY方向に移動する。
【0147】UVレーザヘッド23から例えば1ショッ
ト毎にレーザビームが出力されると、レーザビームは、
UV結像レンズ24、ダイクロイックミラー4、レーザ
用対物レンズ5を通って照射ルートR上に照射され、
続いて照射ルートR上に照射される。なお、レーザビ
ームは、照射ルートR上に照射し、続いて照射ルート
上に照射してもよい。
【0148】レーザビームのエネルギは、各細胞aに隣
接する周囲の標本7を変質させる程度に設定されてい
る。従って、レーザビームの照射された各照射ルートR
、R 上の標本7の部分は、核酸などの断片化により
核酸又は細胞の基本特性が変化する。
【0149】なお、各照射ルートR、RのXY座標
位置は、予め画像処理及びステージ制御装置16に記憶
させてもよい。すなわち、レーザビームの各照射ルート
、Rが決定された後、観察者は、操作部18を操
作してステージ6をXY方向に移動し、レーザビームの
照射位置を示す色付け表示部を各照射ルートR、R
毎に従ってそれぞれ移動させる。
【0150】このとき、画像処理及びステージ制御装置
16は、操作部18からのステージ6の移動方向及び移
動量を読み取り、これら移動方向及び移動量からステー
ジ6の各照射ルートR、R毎のXY座標位置をそれ
ぞれ算出する。画像処理及びステージ制御装置16は、
算出した各照射ルートR、R毎のXY座標位置を内
部メモリに記憶する。
【0151】画像処理及びステージ制御装置16は、内
部メモリに記憶された各照射ルートR、R毎のXY
座標位置を読み出し、このXY座標位置に従ってステー
ジ6の移動制御信号をステージ駆動部9に送出する。
【0152】ステージ6は、自動的にレーザビームの照
射位置を各照射ルートR、R毎にそれぞれXY方向
に移動する。これと共にUVレーザヘッド23は、所定
期間毎に1ショットのレーザビームを出力する。
【0153】これにより、各照射ルートR、R上の
標本7の部分は、自動的にレーザビームの照射を受けて
細胞内の核酸などの断片化により、核酸又は細胞の基本
的特性が変化する。
【0154】次に、上記第1の実施の形態と同様に、図
2に示す筒体40が用意される。筒体40は、スライド
ガラス8上に接着固定される。
【0155】次に、図5に示すように筒体40中に細胞
a中から試料、例えば核酸(DNA、RNA)や蛋白を
抽出する溶液が注入される。
【0156】溶液中に例えば核酸(DNA、RNA)や
蛋白などの試料が溶出すると、試料は、スポイトなどに
より吸引され、新しい別の容器などに移し替えられる。
【0157】一方、細胞aをスライドガラス8上から剥
離する場合、図2に示すように筒体40は、接着剤41
によりスライドガラス8上に接着固定される。
【0158】次に、剥離剤42が図5に示すように筒体
40とスライドガラス8とにより形成される容器内に注
入される。剥離剤42は、図6に示すようにスライドガ
ラス8からの細胞aの剥離を促進する。
【0159】次に、剥離剤42中に浮遊する細胞aは、
剥離剤42と共にスポイトなどにより吸引される。スポ
イトにより吸引された細胞aは、新しい別の容器などに
移し替えられる。この結果、細胞aの採取が終了する。
【0160】このように上記第2の実施の形態によれ
ば、標本7における採取したい細胞a以外の不要な標本
部分dに対してレーザビームを照射し、不要な標本部分
dの核酸などを断片化させ、核酸又は細胞の基本特性を
変化させる。
【0161】この後、筒体40中に細胞a中から試料、
例えば核酸(DNA、RNA)や蛋白を抽出する溶液を
注入し、例えば核酸(DNA、RNA)や蛋白などの試
料を溶出する。又、筒体40とスライドガラス8とによ
り形成される容器内に剥離剤42を注入し、採取したい
細胞aをスライドガラス8から剥離して剥離剤42中に
浮遊させて採取する。
【0162】このように第2の実施の形態は、レーザビ
ームを照射して不要な標本部分dの細胞の核酸などを断
片化し、核酸又は細胞の基本特性を変化させるので、主
に生の標本7から例えば核酸(DNA、RNA)や蛋白
などの試料を抽出する場合に有効である。
【0163】生の標本は、水分を含んでいる。生の標本
7にエネルギの大きいレーザビームを照射すると、標本
7中の水分の沸騰により標本7がカットできない。
【0164】これに対して第2の実施の形態におけるレ
ーザビームのエネルギは、不要な標本部分dの核酸など
を断片化させ、核酸又は細胞の基本特性を変化させるの
に必要なエネルギである。レーザビームのエネルギは、
実験結果として例えばDNAの断片化の場合には、波長
266nmで、60μm四方の正方形の面積に対して
0.075mJを得ている。なお、レーザビームのエネ
ルギは、0.075mJよりも小さくても核酸などを断
片化し、核酸又は細胞の基本特性を変化させることを可
能とする。
【0165】採取するに必要な細胞a以外の不要な標本
部分を変質する場合、先ず、各細胞aの周りの不要な標
本部分dに大きなスポット径sのレーザビームを照射
し、次に、各細胞aに隣接する周囲の不要な標本部分d
に小さいスポット径sのレーザビームを照射する。こ
れにより、不要な標本部分dに照射するレーザビームの
回数を少なくできる。広い領域の不要な標本部分dの変
質が短時間でできる。
【0166】上記第1の実施の形態のように不要な標本
部分dをスライドガラス8上から飛ばす場合、レーザ用
対物レンズ5は、一般的に倍率50倍程度を用いる。こ
れに対して上記第2の実施の形態は、倍率5倍程度のレ
ーザ用対物レンズ5を用いればよい。これにより、上記
第2の実施の形態は、倍率50倍のレーザ用対物レンズ
5を用いた場合と比較して、レーザビームのスポット領
域を100倍に広げることができる。
【0167】不要な標本部分dの細胞を変質するので、
レーザビームを標本7に照射したときに標本7の破片が
飛び散ることはない。これにより、エアーブロー30及
びエアー吸引機31は、不要になる。
【0168】ディスプレイ17には、標本7の画像デー
タ中にレーザビームの照射位置を示す例えば赤色の色付
け表示部の画像データを重ね合わせて表示する。観察者
は、ディスプレイ17の画像を確認しながら標本7にレ
ーザビームを照射できる。これにより、採取する細胞a
に隣接する周囲及びその他の不要な標本部分dを確実に
変質できる。
【0169】上記第2の実施の形態では、レーザビーム
のエネルギを細胞を変質する程度に設定しているが、光
源として例えば、水銀ランプ又はキセノンランプを用い
てもよい。水銀ランプ又はキセノンランプから放射され
る光を細胞に照射しても、核酸などを断片化し、核酸又
は細胞の基本特性を変化させることは可能である。
【0170】なお、本発明は、上記第1及び第2の実施
の形態に限定されるものでなく、実施段階ではその要旨
を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。
【0171】さらに、上記実施形態には、種々の段階の
発明が含まれており、開示されている複数の構成要件に
おける適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出でき
る。例えば、実施形態に示されている全構成要件から幾
つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとす
る課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で
述べられている効果が得られる場合には、この構成要件
が削除された構成が発明として抽出できる。
【0172】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、採
取したい細胞を確実に、しかも効率よく採取できる細胞
単離方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の細胞単離方法の第1の実施の形態に用
いる倒立型顕微鏡の構成図。
【図2】本発明の第1の実施の形態における細胞の採取
に用いる筒体を示す図。
【図3】本発明の第1及び第2の実施の形態における細
胞のトリミングを示す図。
【図4】本発明の第1及び第2の実施の形態における細
胞のトリミングを示す図。
【図5】本発明の第1及び第2の実施の形態における剥
離剤の注入を示す図。
【図6】本発明の第1及び第2の実施の形態における細
胞の剥離した状態を示す図。
【図7】本発明の細胞取得方法の第2の実施の形態に用
いる倒立型顕微鏡の構成図。
【図8】本発明の第1及び第2の実施の形態における不
要な細胞へのレーザ照射を示す図。
【図9】本発明の第1及び第2の実施の形態における細
胞の採取方法の一例を示す図。
【符号の説明】
1:照明用光源、2:視野絞り、3:開口絞り、4:ダ
イクロイックミラー、5:レーザ用対物レンズ、6:ス
テージ、7:標本、8:スライドガラス、6a,6b:
モータ、9:ステージ駆動部、10:観察用対物レン
ズ、11:ダイクロイックミラー、12:UVバリアフ
ィルタ、13:結像レンズ、14:ハーフミラー、1
5:CCDカメラ、16:画像処理及びステージ制御装
置、17:ディスプレイ、18:操作部、19:ミラ
ー、20:リレーレンズ、21:UVカットフィルタ、
22:接眼レンズ、23:UVレーザヘッド、24:U
V結像レンズ、23a:レーザ光源、25:可変スリッ
ト、26:LED、27:ダイクロイックミラー、2
8:蛍光励起用光源、29:UVバンドパスフィルタ、
30:エアーブロー、31:エアー吸引機、40:筒
体、41:接着剤、42:剥離剤、50:測長部、6
0:透明フィルム、61:剥離液/抽出液、62:スポ
イト,ピペット,シリンジ。

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に載置され細胞を有する標本に対
    してレーザビームを照射して前記細胞部分以外の不要な
    前記標本部分を前記基板上から取り除き、 両端に各開口部を有する筒状体を用い、前記筒状体にお
    ける一方の前記開口部の中に前記細胞部分を入れて前記
    筒状体を前記基板上に設置し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器内に剥離
    剤を注入して前記細胞部分を前記基板から剥離し、 前記剥離剤中に浮遊する前記細胞部分を採取することを
    特徴とする細胞単離方法。
  2. 【請求項2】 基板上に載置され細胞を有する標本に対
    してレーザビームを照射して前記細胞部分以外の不要な
    前記標本部分を前記基板上から取り除き、 両端に各開口部を有する筒状体を用い、前記筒状体にお
    ける一方の前記開口部の中に前記細胞部分を入れて前記
    筒状体を前記基板上に設置し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器内に前記
    細胞中に存在する試料を溶出する溶液を注入し、 前記溶液中に溶出した前記試料を採取することを特徴と
    する細胞単離方法。
  3. 【請求項3】 基板上に載置され細胞を有する標本に対
    してレーザビームを照射して前記細胞部分以外の不要な
    前記標本部分を変質し、 両端に各開口部を有する筒状体を用い、前記筒状体にお
    ける一方の前記開口部の中に前記細胞部分を入れて前記
    筒状体を前記基板上に設置し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器内に剥離
    剤を注入して前記細胞部分を前記基板から剥離し、 前記剥離剤中に浮遊する前記細胞部分を採取することを
    特徴とする細胞単離方法。
  4. 【請求項4】 基板上に載置され細胞を有する標本に対
    してレーザビームを照射して前記細胞部分以外の不要な
    前記標本部分を変質し、 両端に各開口部を有する筒状体を用い、前記筒状体にお
    ける一方の前記開口部の中に前記細胞部分を入れて前記
    筒状体を前記基板上に設置し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器内に前記
    細胞中に存在する試料を溶出する溶液を注入し、 前記溶液中に溶出した前記試料を採取することを特徴と
    する細胞単離方法。
  5. 【請求項5】 不要な前記標本部分に照射して前記標本
    部分を前記基板上から取り除く前記レーザビームのエネ
    ルギは、不要な前記標本部分を前記基板から完全に吹き
    飛ばす程度に設定されることを特徴とする請求項1又は
    2記載の細胞単離方法。
  6. 【請求項6】 不要な前記標本部分を前記基板上から取
    り除く前記レーザビームのエネルギは、不要な前記標本
    部分を焼く又は破砕する程度に設定されることを特徴と
    する請求項1又は2記載の細胞単離方法。
  7. 【請求項7】 不要な前記標本部分に前記レーザビーム
    を照射して前記標本部分を前記基板から取り除く場合、
    前記標本に向ってエアーを吹き付けて前記標本から飛び
    散る破片を飛ばし、かつ前記標本から飛ばされた前記破
    片を吸引することを特徴とする請求項1又は2記載の細
    胞単離方法。
  8. 【請求項8】 前記剥離剤は、キシレンなどの有機溶媒
    であることを特徴とする請求項1又は3項記載の細胞単
    離方法。
  9. 【請求項9】 前記剥離剤中に浮遊する前記細胞の採取
    は、前記剥離剤中の前記細胞をスポイト、ピペット又は
    シリンジなどにより吸引し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器とは別の
    容器内に前記スポイト、前記ピペット又は前記シリンジ
    などの中の前記細胞を移し替えることを特徴とする請求
    項1又は3項記載の細胞単離方法。
  10. 【請求項10】 前記溶液中に溶出した前記試料の採取
    は、前記溶液中の前記試料をスポイト、ピペット又はシ
    リンジなどにより吸引し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器とは別の
    容器内に前記スポイト、前記ピペット又は前記シリンジ
    などの中の前記細胞を移し替えることを特徴とする請求
    項1又は3項記載の細胞単離方法。
  11. 【請求項11】 前記溶液により前記試料として少なく
    ともDNA、RNA又は蛋白を前記細胞から抽出するこ
    とを特徴とする請求項1又は3項記載の細胞単離方法。
  12. 【請求項12】 前記レーザビームの波長は、紫外領域
    に設定されたことを特徴とする請求項1乃至4のうちい
    ずれか1項記載の細胞単離方法。
  13. 【請求項13】 前記筒状体は、ガラス、金属又はプラ
    スチックからなることを特徴とする請求項1乃至4のう
    ちいずれか1項記載の細胞単離方法。
  14. 【請求項14】 前記筒状体は、一方の前記開口部に樹
    脂により形成された薄膜を貼り付けたことを特徴とする
    請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の細胞単離方
    法。
  15. 【請求項15】 前記筒状体は、前記基板上に液密に立
    設されることを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれ
    か1項記載の細胞単離方法。
  16. 【請求項16】 前記筒状体は、前記基板上に接着剤に
    より固定されることを特徴とする請求項1乃至4のうち
    いずれか1項記載の細胞単離方法。
  17. 【請求項17】 前記筒状体は、前記基板との間を前記
    基板上に塗布されたグリースなどにより塞ぐことを特徴
    とする請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の細胞単
    離方法。
  18. 【請求項18】 前記標本に蛍光色素を塗布して前記細
    胞を染色し、 前記標本に紫外光を照射して前記染色された前記細胞の
    前記蛍光色素を発光させ、 前記発光した前記細胞を観察して前記採取する前記細胞
    を決定することを特徴とする請求項1乃至4のうちいず
    れか1項記載の細胞単離方法。
  19. 【請求項19】 標本の像を拡大する顕微鏡とレーザビ
    ームを出力するレーザヘッドとは、前記顕微鏡の光軸と
    前記レーザヘッドから出力される前記レーザビームの光
    軸とを一致して設け、 前記レーザヘッドから出力される前記レーザビームの光
    軸と同軸上に指標用の光を指標用光源から出力し、 前記顕微鏡により拡大された前記標本像及び前記標本上
    に照射された前記指標用の光を撮像装置により撮像して
    前記標本像及び前記指標用の光を表示装置により表示
    し、 前記表示装置に表示された前記標本像及び前記指標用の
    光を観察しながら前記レーザビームを前記標本上に走査
    し、採取したい前記細胞部分以外の不要な前記標本部分
    を前記基板から取り除く、又は採取したい前記細胞部分
    以外の不要な前記標本部分を変質することを特徴とする
    請求項1乃至4のうちいずれか1項記載の細胞単離方
    法。
  20. 【請求項20】 不要な前記標本部分を変質する前記レ
    ーザビームのエネルギは、不要な前記標本部分を前記基
    板から取り除くときのレーザビームのエネルギよりも低
    く設定されることを特徴とする請求項3又は4記載の細
    胞単離方法。
  21. 【請求項21】 前記レーザビーム径は変更可能であ
    り、不要な前記標本部分を変質する場合、 前記細胞部分に隣接する不要な前記標本部分に照射する
    前記レーザビーム径を前記細胞部分の大きさよりも小さ
    い第1の径に設定し、 前記細胞部分から所定距離だけ離れた不要な前記標本部
    分に照射する前記レーザビーム径を前記第1の径よりも
    大きな第2の径に設定することを特徴とする請求項2記
    載の細胞単離方法。
  22. 【請求項22】 前記レーザビーム径は変更可能であ
    り、不要な前記標本部分を変質する場合、 前記細胞部分に隣接する不要な前記標本部分に照射する
    前記レーザビーム径を前記細胞部分の大きさよりも小さ
    い第1の径に設定し、 前記細胞部分から所定距離だけ離れた不要な前記標本部
    分に照射する前記レーザビーム径を前記第1の径よりも
    大きな第2の径に設定されることを特徴とする請求項3
    記載の細胞単離方法。
  23. 【請求項23】 基板上に載置され細胞を有する標本に
    対して紫外光を照射して前記細胞部分以外の不要な前記
    標本部分を変質し、 両端に各開口部を有する筒状体を用い、前記筒状体にお
    ける一方の前記開口部の中に前記細胞部分を入れて前記
    筒状体を前記基板上に設置し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器内に剥離
    剤を注入して前記細胞部分を前記基板から剥離し、 前記剥離剤中に浮遊する前記細胞部分を採取することを
    特徴とする細胞単離方法。
  24. 【請求項24】 基板上に載置され細胞を有する標本に
    対して紫外光を照射して前記細胞部分以外の不要な前記
    標本部分を変質し、 両端に各開口部を有する筒状体を用い、前記筒状体にお
    ける一方の前記開口部の中に 前記細胞部分を入れて前
    記筒状体を前記基板上に設置し、 前記基板と前記筒状体とにより形成される容器内に前記
    細胞中に存在する試料を溶出する溶液を注入し、 前記溶液中に溶出した前記試料を採取することを特徴と
    する細胞単離方法。
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