JP2008000008A - 細胞剥離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板上で培養している複数の細胞の中から、所望する細胞若しくは細胞群だけを他の細胞に何ら影響を与えることなく剥離すること。
【解決手段】探針6aを有する走査型プローブ顕微鏡を利用して、所定の培養環境条件下に置かれた基板4上で培養されている複数の細胞Sの中から、所望の細胞Sだけを剥離させる方法であって、複数の細胞を観察すると共に観察結果から剥離する細胞を特定する観察工程と、特定した細胞上に探針を移動させる移動工程と、特定した細胞に対して探針を予め決められた力で押し付けて物理的な刺激を与え、該細胞を基板上から剥離させる刺激工程とを備えている細胞剥離方法を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、培養中の細胞(培養細胞)を基板から剥離する細胞剥離方法に関するものである。
一般的に細胞を培養する場合、大別して2つの手法が用いられている。即ち、細胞を培養液に浮かべた状態で培養する方法と、専用の基板(セル)に細胞を伸展させた状態で培養する方法との2つの手法がある。この2つの手法のうち、基板を利用した培養方法は、細胞を浮かべた状態で培養するよりも、顕微鏡で観察し易い点、複数の細胞をまとまった状態で培養できる点等において利点があり、頻繁に用いられている手法である。つまり、基板を利用した培養方法は、細胞を基板上に伸展させているので、細胞が動き回らずに安定しており、容易に培養過程を顕微鏡で観察することができるものである。また、細胞間の伝達シグナルが行われるように、複数の細胞をくっつけた状態で培養できるので、自然に近い状態で培養を行うことができるものである。従って、現在基板を利用した培養方法は、数多く用いられている手法である。
ところで、この基板を利用した培養方法で培養を行っている際、図10に示すように、細胞Sは基板30及び隣接する他の細胞Sに対して、接着した状態となっている。これは、細胞Sが基板30若しくは他の細胞Sに触れると、細胞外マトリクスS’、即ち接着物質であるタンパク物質を細胞表面に分泌すると共に細胞自身の接着力が内部で高まってくるためである。その結果、図10に示すように、複数の細胞Sは、互いにくっついた状態で基板30に接着している。そして、細胞Sはこの状態を維持しながら徐々に増殖して、細胞数が増加していく。
ここで、細胞Sが必要数まで増加した場合には、この基板30上でそのまま培養するのではなく、少なくとも1回は該基板30から剥離してさらに大きな基板に移し変えて培養を行うのが一般的である。また、一定の細胞数まで増殖した細胞Sを取り出す際にも、基板30から剥離させる必要がある。
このような細胞の剥離を行うには、様々な方法が採用されている。例えば、図11に示すように、基板30上に接着している細胞Sをセルスクレーパー31によって物理的に掻き取る方法が知られている(例えば、非特許文献1参照)。また、図12に示すように、コラゲナーゼ処理とトリプシン処理とによる試薬Tを用いた化学的な処理により細胞Sをばらばらにして剥離する方法も知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、図13に示すように、基板30上に設けた細胞培養シート32を利用して細胞Sを剥離する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
この細胞培養シート32は、刺激応答性基材であり、温度やpHや光等の刺激を受けると、細胞Sが接着し易い状態と、接着し難い状態との2つの状態に特性が切り替わるものである。例えば、細胞Sを培養している間では、細胞培養シート32を細胞Sが接着し易い状態にしておく。そして、細胞Sを剥離する際に温度を変化させて、細胞Sが接着し難い状態に特性を変える。これにより、接着性が低減するので細胞全体を細胞培養シート32から剥離することができる。特に、この方法は細胞全体を剥離することができるので、角膜や皮膚等の培養に好適に使用されている。
黒木登志夫偏、「培養細胞実験ハンドブック」、羊土社、2004年8月5日、第1版 特開2005−160370号公報 国際公開第02/10349号パンフレット
ところが、上記従来の方法では、以下の問題がまだ残されていた。
上述したスクレーパー31を利用して物理的に剥離する方法は、剥離される際に細胞Sがスクレーパー31によってダメージを受けてしまうので、細胞Sの死亡率が高く、継代培養が困難であった。また、上述した試薬Tを利用した化学的な処理によって剥離を行う場合においても、同様の問題があった。
更にこれらの方法は、基板30に接着された細胞全体を一度に剥離する方法であるので、複数の細胞Sの中から所望する細胞Sだけを剥離させたり、所望する細胞群だけを剥離させたりすることができるものではなく、扱い難いものであった。
一方、細胞培養シート32を利用した方法は、上述した物理的或いは化学的処理による剥離方法に比べると、低いダメージで剥離することができる。つまり、細胞Sがダメージを受けない範囲の温度変化(下限臨界溶解温度0〜80℃、この範囲外であると細胞Sが死滅或いは増殖速度が著しく低下してしまう)で剥離することができるため、細胞Sに与えるダメージを低減することができる。
しかしながら、この方法は細胞全体を剥離してしまうので、上述したと同様に、複数の細胞Sの中から所望する細胞Sだけを剥離させたり、所望する細胞群だけを剥離させたりすることができず、やはり扱い難いものであった。
また、基板30上に細胞培養シート(例えば温度応答性ポリマー)32が設けられた特殊な培養基板で培養を行うので、細胞Sの種類によっては培養環境として適さない可能性があった。
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、基板上で培養している複数の細胞の中から、所望する細胞若しくは細胞群だけを他の細胞に何ら影響を与えることなく剥離することができる細胞剥離方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、この発明は以下の手段を提供している。
本発明の細胞剥離方法は、探針を有する走査型プローブ顕微鏡を利用して、所定の培養環境条件下に置かれた基板上で培養されている複数の細胞の中から、所望の細胞だけを剥離させる細胞剥離方法であって、前記複数の細胞を観察すると共に、観察結果から剥離する細胞を特定する観察工程と、該観察工程後、前記特定した細胞上に前記探針を移動させる移動工程と、該移動工程後、前記特定した細胞に対して前記探針を予め決められた力で押し付けて物理的な刺激を与え、該細胞を前記基板上から剥離させる刺激工程とを備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、始めに複数の細胞が、所定の培養環境条件下(例えば、37℃程度で一定の二酸化濃度の培地内で)に置かれた専用のセル等の基板上に伸展された状態で培養されている。この際、各細胞は、分泌した細胞外マトリクスを介して基板及び隣接する細胞に対して接着している。
まず、この培養中に観察工程を行う。即ち、複数の細胞を光学顕微鏡等の観察手段で観察すると共に、観察した結果から取り除きたい細胞を発見した場合には該細胞の位置を特定する。例えば、突然変異してしまった細胞や、何らかの異常をきたした細胞等を特定する。
次いで、走査型プローブ顕微鏡を適宜作動させて、特定した細胞上に探針を移動させる移動工程を行う。この際、観察工程で用いた観察手段を利用することで、探針を特定した細胞上に正確に位置決めすることができる。
次いで、再度走査型プローブ顕微鏡を適宜作動させて、特定した細胞に対して探針を予め決められた力で一定時間押し付けて物理的な刺激を与える刺激工程を行う。すると細胞は、この刺激を受けることで一時的に活動が停止した状態となり、接着力が弱まる。これにより細胞は、基板及び隣接する細胞に対してくっつくことができなくなり、培地W内に浮遊し始める。その結果、観察工程で特定した細胞を基板上から剥離させて取り除くことができる。
特に、特定した細胞のみに刺激を与えて、該細胞だけを基板上から剥離させているので、その他の細胞は何ら影響を受けることなく接着したままの状態になっている。つまり、
ダメージを与え易く、細胞全体を一度に剥離せざるを得なかった従来の剥離方法とは異なり、基板上で培養している複数の細胞の中から、所望する細胞だけを他の細胞に何ら影響を与えることなく剥離することができる。従って、従来の剥離方法では困難であった剥離を行うことができ、多種多様な培養を行うことが可能である。また、他の細胞を引き続き同じ基板を用いて培養し続けることができ、扱い易い。
また、従来の細胞培養シートのように特殊なものを利用しているわけではないので、細胞の種類に制限を受けることがない。更に、剥離する細胞に対しても、単に一時的に活動が停止する程度の予め決められた力で刺激しているだけであるので、該細胞に与える影響を極力抑えることができ、該細胞が潰れてしまうようなことがない。この点においても、他の細胞や培養環境に何ら影響を与えることがない。
また、本発明に係る細胞剥離方法は、上記本発明の細胞剥離方法において、前記探針を押し付ける力が、前記特定した細胞の種類、サイズ若しくは培養状態のうち、少なくとも1つの条件に応じて決定される力であることを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、剥離する細胞の種類、サイズ若しくは培養状態のうち、少なくとも1つの条件に応じて、適宜探針を細胞に押し付ける力を変更する。これにより、剥離する細胞に与える影響を最小限に抑えながら、刺激を与えることができる。
また、本発明の細胞剥離方法は、上記本発明の細胞剥離方法において、前記特定した細胞を剥離した後、残りの細胞を培養中に前記観察工程、前記移動工程及び前記刺激工程を繰り返し行うことを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、特定した細胞を剥離した後、必要に応じて残りの細胞を培養中に観察工程を行う。その結果、培養過程が進むにつれて、培養が不要な細胞(突然変異等)が再度現れた場合には、移動工程及び刺激工程を行って、該細胞を再び取り除く。これにより、長時間培養を行う場合であっても、必要とされる細胞のみを選択して培養し続けることができる。
また、本発明の細胞剥離方法は、上記本発明のいずれかの細胞剥離方法において、前記刺激工程を行う際に、前記探針を前記特定した細胞に押し付けた状態で、該細胞の表面上を走査しながら刺激を与えることを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、刺激工程を行う際に、単に探針を押し付けるのではなく、押し付けながら細胞の表面をスキャン(走査)する。こうすることで、より強い刺激を与えることができ、細胞が強固に接着されていたとしても、確実に剥離させることができる。特に、細胞のサイズが大きい場合には、細胞全体に亘って均等に刺激を与えることができるので、より剥離させ易い。
また、本発明の細胞剥離方法は、上記本発明のいずれかの細胞剥離方法において、前記刺激工程を行う際に、前記探針を前記特定した細胞に押し付けた状態で、前記基板の表面に対して垂直な方向又は水平な方向のうち、少なくともいずれか一方の方向に振動させながら刺激を与えることを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、刺激工程を行う際に、単に探針を押し付けるのではなく、押し付けながら探針をXY方向(基板の表面に対して水平な方向)又はZ方向(基板の表面に対して垂直な方向)のうち、少なくともいずれか一方の方向に振動させる。つまり、Z方向に縦振動させながら押し付けたり、XY方向に横振動させながら押し付けたり、縦振動と横振動とを組み合わせながら押し付ける。こうすることで、より強い刺激を与えることができ、細胞が強固に接着されていたとしても、確実に剥離させることができる。
また、本発明の細胞剥離方法は、上記本発明のいずれかの細胞剥離方法において、前記刺激工程後、剥離した前記細胞の位置に、他の種類の細胞を載置して共に培養させる共培養工程を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、刺激工程で細胞を剥離させた後、基板上の空いた位置、即ち、剥離された細胞が接着されていた位置に、他の種類の細胞を載置する。なお、この細胞は時間の経過と共に、細胞外マトリクスを分泌して基板上に接着する。これにより、少なくとも2種類の細胞を共培養することができる。
また、本発明の細胞剥離方法は、上記本発明のいずれかの細胞剥離方法において、前記刺激工程後、剥離した前記細胞を捕捉する捕捉工程を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、刺激工程で細胞を剥離させた後、培地内に浮遊している該細胞を、例えばピペット等で捕捉(把手)する捕捉工程を行う。よって、細胞を培養環境中から排除することができるので、残りの細胞に対する影響をさらに低減することができる。
また、本発明に係る細胞剥離方法は、上記本発明の細胞剥離方法において、前記捕捉工程後、前記捕捉した細胞を、所定の培養環境条件下に置かれた他の基板で培養を行わせる継代培養工程を備えていることを特徴とするものである。
この発明に係る細胞剥離方法においては、捕捉工程で捕捉した細胞を単に排除するだけでなく、継代培養工程を行うことで、所定の培養環境条件下に置かれた他の基板上に載置して培養を行わせることができる。この場合には、例えば、複数の細胞を間引くために、正常な細胞を剥離した場合等に有効である。よって、細胞を無駄にすることなく、有効に活用することができる。
本発明に係る細胞剥離方法によれば、基板上で培養している複数の細胞の中から、所望する細胞だけを他の細胞に何ら影響を与えることなく剥離することができる。
以下、本発明に係る細胞剥離方法の一実施形態について、図1から図5を参照して説明する。本実施形態では、図1に示すように、走査型プローブ顕微鏡2と光学顕微鏡3とを組み合わせた細胞剥離システム1を利用して細胞剥離を行う場合を例に挙げて説明する。
上記走査型プローブ顕微鏡2は、複数の細胞Sを培養するセル(基板)4を3次元方向に移動させる移動手段5と、レバー部6bの先端に探針6aを有するプローブ6と、レバー部6bの撓みを測定する変位測定手段7と、これら各構成品を総合的に制御するパーソナルコンピュータ等の制御部8とを備えている。
上記セル4は、光学的に透明な材料により、上部が開口した断面コ形形状に形成されており、XYZスキャナ10上に保持されている。このセル4の内部には培地(細胞が正常な機能を営むための構成部分を含む培養液)Wが貯留されており、底面に複数の細胞Sが伸展した状態で培養されている。また、セル4には、図示しないヒータや二酸化炭素供給手段等が組み込まれており、所定の培養条件で細胞Sを培養できるようになっている。例えば、培地Wの温度が37±0.5℃、二酸化炭素濃度が5%になるように調整されている。更には、図示しない管路を介して培地Wが循環するようになっており、常に新しい培地Wが供給されるようになっている。
XYZスキャナ10は、例えば、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等からなる圧電素子であり、ドライブ回路11から電圧が印加されると、その電圧印加量及び極性に応じて、XY方向(セル4の底面に対して平行な方向)及びZ方向(セル4の底面に対して垂直な方向)の3方向に対して微小移動するようになっている。これにより、セル4をXY方向及びZ方向に移動させることができるようになっている。即ち、XYZスキャナ10及びドライブ回路11は、上記移動手段5を構成している。
なお、このXYZスキャナ10は、図2に示すように、断面四角形状の開口10aが中心に空いた筒状に形成されており、後述する光学顕微鏡3の光路を遮断しないようになっている。
上記レバー部6bは、基端側が本体部6cによって片持ち状に支持されている。つまり、プローブ6は、探針6a、レバー部6b及び本体部6cで構成されている。また、プローブ6は、本体部6cを介してホルダ本体12の下面に固定された斜面ブロック13にワイヤ等により着脱自在に固定されている。この際プローブ6は、斜面ブロック13によってセル4の底面に対してレバー部6bが所定角度傾くように固定されている。また、プローブ6は、少なくとも探針6a部分が培地Wに浸かるようにホルダ本体12によって設置位置が調整されている。
プローブ6の上方には、レーザ光Lを照射する半導体レーザ光源15と、レバー部6bの反射面で反射されたレーザ光Lを受光するレーザ受光部16とが、図示しない架台に取り付けられている。レーザ受光部16は、例えば、4分割フォトディテクタであり、レーザ光Lの入射位置に基づいて、レバー部6bの撓み変化を検出している。そして、レーザ受光部16は、検出したレバー部6bの撓み変化を撓み信号に変換した後、制御部8に出力している。即ち、これら半導体レーザ光源15及びレーザ受光部16は、上記変位測定手段7を構成している。
制御部8は、レーザ受光部16から送られてきた撓み信号が、予め決められた規定値に達したときに、ドライブ回路11を停止させるようになっている。これにより、探針6aを予め決められた力で細胞Sに押し付けることができるようになっている。なお、本実施形態では、細胞Sの種類に合わせて上記規定値が設定されている。
また、この制御部8には、作業者が各種条件を入力したり、ドライブ回路11等を作動させたりするための操作部8aが接続されている。これにより作業者は、この操作部8aを介してXYZスキャナ10を3次元方向に適宜移動することができるようになっている。
上記光学顕微鏡3は、XYZスキャナ10の下方に配置されており、XYZスキャナ10の開口10aを通してセル4の下側から複数の細胞Sの培養状態を観察できるようになっている。また、光学顕微鏡3は、観察した画像を制御部8に接続されたモニタ17に出力している。これにより、作業者は、モニタ17に表示された画像を見ながら操作部8aで細胞Sの位置を特定できるようになっている。
次に、このように構成された細胞剥離システム1を用いて、セル4で培養されている複数の細胞Sの中から、所望の細胞Sだけを剥離させる細胞剥離方法について説明する。
本実施形態の細胞剥離方法は、複数の細胞Sを観察すると共に、観察結果から剥離する細胞Sを特定する観察工程と、該観察工程後、特定した細胞S上に探針6aを移動させる移動工程と、該移動工程後、特定した細胞Sに対して探針6aを予め決められた力で押し付けて物理的な刺激を与え、該細胞Sをセル4の底面から離間させる刺激工程と、該刺激工程後、剥離した細胞Sを捕捉する捕捉工程とを行う方法である。以下、これら各工程について、詳細に説明する。
なお、複数の細胞Sは、図3に示すように、所定の培養条件下に置かれたセル4の底面上に伸展された状態で培養されている。この際、各細胞Sは、分泌した細胞外マトリクスS’を介してセル4の底面及び隣接する細胞Sに対して接着した状態となっている。
また、変位測定手段7の初期設定として、半導体レーザ光源15及びレーザ受光部16の位置をそれぞれ調整する。即ち、半導体レーザ光源15から照射したレーザ光Lが、レバー部6bの反射面に入射するように、また、反射面で反射したレーザ光Lがレーザ受光部16に確実に入射するように位置調整を行う。その後、半導体レーザ光源15からレーザ光Lを照射させると共に、レバー部6bの反射面で反射したレーザ光Lをレーザ受光部16で検出する状態にしておく。
上述した初期設定が終了した後、まず、培養中に観察工程を行う。即ち、セル4内で培養されている複数の細胞Sの培養状態を、セル4の下面側から光学顕微鏡3で観察する。そして作業者は、この観察された画像をモニタ17で確認しながら取り除きたい細胞S、例えば、突然変異してしまった細胞Sや、何らかの異常をきたした細胞S等があるか否かを判断する。その結果、取り除きたい細胞Sを発見した場合には、その細胞Sの位置を特定する。
細胞Sの位置を特定したら、該細胞S上に探針6aを移動させる移動工程を行う。即ち、XYZスキャナ10を適宜XYZ方向に移動させて、図3に示すように、特定した細胞S上に探針6aを位置させる。この際、光学顕微鏡3で撮像している画像をモニタ17で確認しながら行うので、探針6aを特定した細胞S上に正確に位置決めさせることができる。
次いで、特定した細胞Sに対して探針6aを予め決められた力で一定時間押し付けて物理的な刺激を与える刺激工程を行う。即ち、図4に示すように、徐々に探針6aと細胞Sとが接近する方向に向けてXYZスキャナ10をZ方向に微小移動させる。すると、レバー部6bが撓もうとするので、レーザ受光部16に入射するレーザ光L(反射面で反射したレーザ光L)の位置が変化する。レーザ受光部16は、この変化に応じた撓み信号を制御部8に出力する。制御部8は、この撓み信号と予め細胞Sの種類によって定められた規定値とを比較し、撓み信号が規定値に達した時点でドライブ回路11を停止させる。これにより、細胞Sを潰すことなく、該細胞Sに与える影響を極力低減させた状態で刺激を与えることができる。
すると細胞Sは、この刺激を受けることで一時的に活動が停止した状態となり、接着力が弱まる。これにより細胞Sは、セル4及び隣接する細胞Sに対してくっつくことができなくなり、図5に示すように、培地W内に浮遊し始める。その結果、観察工程で特定した細胞Sをセル4の底面上から剥離させて取り除くことができる。
そして最後に、培地W内に浮遊している細胞Sを、図1に示すように、例えばピペット等の細胞把手手段18で把捉(把手)する捕捉工程を行う。
特に本実施形態の細胞剥離方法は、特定した細胞Sのみに刺激を与えて、該細胞Sだけをセル4から剥離させているので、その他の細胞Sは何ら影響を受けることなく接着したままの状態となっている。つまり、ダメージを与え易く細胞全体を一度に剥離せざるを得なかった従来の剥離方法とは異なり、セル4で培養している複数の細胞Sの中から、所望する細胞Sだけを他の細胞Sに何ら影響を与えることなく剥離することができる。
従って、従来の剥離方法では困難であった剥離を行うことができ、多種多様な培養を行うことが可能である。また、他の細胞Sを引き続き同じセル4を用いて培養し続けることができ、扱い易い。
また、従来の細胞培養シートのように特殊なものを利用しているわけではないので、細胞Sの種類に限定を受けることがない。更に、剥離する細胞Sに対しても、単に一時的に活動が停止する程度の予め決められた力で刺激しているだけであるので、該細胞Sに与える影響を極力抑えることができ、該細胞Sが潰れてしまうことがない。この点においても、他の細胞Sや培養環境に何ら影響を与えることがない。
また、特定した細胞Sを剥離した後捕捉するので、培養環境中から排除することができる。よって、残りの細胞Sに対する影響を確実に低減することができる。
なお、上記実施形態において、特定した細胞Sを剥離した後に、必要に応じて残りの細胞Sを培養中に観察工程を行うことが好ましい。そうすることで、培養過程が進むにつれて、培養に不要な細胞S(例えば、突然変異等)が再度現れた場合であっても、移動工程及び刺激工程を行って、該細胞Sを再び取り除くことができる。これにより、長時間培養を行う場合であっても、必要とされる細胞Sのみを選択して培養し続けることができる。
また、上記実施形態では、細胞Sの種類に応じて、探針6aを押し付ける力を予め決定したが、この力は、細胞Sの種類、サイズ若しくは培養状態(培養時間や培養温度等)のうち、少なくとも1つの条件に応じて決定すれば構わない。これにより、細胞Sに与える影響を最小限に抑えながら刺激を与えることができる。
また、上記実施形態において、刺激工程を行う際に、探針6aを特定した細胞Sに押し付けた状態で該細胞Sの表面を走査しながら刺激を与えても構わない。
つまり、単に探針6aを押し付けるのではなく、押し付けながらXYZスキャナ10を適宜移動させて、探針6aで細胞Sの表面をスキャン(走査)する。こうすることで、より強い刺激を与えることができ、細胞Sが強固に接着されていたとしても確実に剥離することができる。特に、細胞Sのサイズが大きい場合には、細胞Sの全体に亘って均等に刺激を与えることができるので、細胞Sを剥離させ易い。
また、上記実施形態において、刺激工程を行う際に、探針6aを特定した細胞Sに押し付けた状態で、XY方向又はZ方向のうち、少なくともいずれか一方の方向に振動させながら刺激を与えても構わない。
なおこの場合には、図6に示すように、ホルダ本体12と斜面ブロック13と間に、電圧が印加されたときに所定の方向に振動する加振機構20を設ければ良い。
このように加振機構20を設けることで、例えば図7に示すように、探針6aをZ方向に縦振動させながら押し付けたり、図8に示すように、XY方向に横振動させながら押し付けたりすることができる。こうすることで、より強い刺激を与えることができ、細胞Sが強固に接着されていたとしても確実に剥離することができる。
なお、振動を加える際に、縦振動と横振動とを組み合わせて振動させても構わない。更に、これら縦振動及び横振動と、上述したスキャン走査とを組み合わせて刺激を与えても構わない。
また、上記実施形態では、培養中に突然変異や何らかの異常をきたした細胞Sを剥離する場合を例にしたが、剥離する細胞Sはこのような細胞Sに限られるものではない。例えば、複数の細胞Sを間引くために正常の細胞Sを定期的に剥離させても構わない。つまり、本発明の細胞剥離方法は、細胞Sの正常、異常に関係なく適用することが可能である。
特に、正常の細胞Sを剥離する場合には、捕捉工程後、捕捉した細胞Sを所定の培養条件下に置かれた他のセルで培養を行わせる継代培養工程を行っても良い。こうすることで、細胞Sを無駄にすることなく、有効に活用することができる。
また、本実施形態の細胞剥離方法を、再生医療分野に応用して、未分化細胞の除去に適用することもできる。
近年、卵細胞やES細胞等、親となる細胞から目的の組織細胞(例えば、肝臓細胞や心臓細胞等)へ分化させる研究がなされている。これは、親細胞を培養させながら、これら親細胞を目的の組織細胞に分化させるものであるが、培養途中で分化する細胞と分化しない(未分化)細胞とが現れてしまう。この際、未分化の細胞は、この先の培養に不要なものであるので除去する必要がある。
従来では、このような未分化の細胞を除去するために、一旦培養途中の全ての細胞を剥離してセルソーターで分離し、その後、分化した細胞を戻すという作業が必要であった。
そのため、手間と時間がかかるうえ、分化した細胞にダメージを与えてしまうものであった。
これに対して、本実施形態の細胞剥離方法を採用することで、培養中の全ての細胞Sから未分化の細胞Sだけを特定して、他の細胞Sに影響を与えることなく剥離することができるので、時間と手間とを大幅に軽減できると共に、残りの細胞Sにダメージを与えずに培養できるので、より正確な研究を行うことができる。
また、上記実施形態において、剥離した細胞Sの位置に、他の種類の細胞Sを載置して共に培養させる共培養工程を行っても構わない。この工程を行うことで、複数の細胞Sの共培養を行うことができ、目的の組織細胞Sをつくることができる。
つまり、刺激工程によって細胞Sを剥離させた後、セル4の底面の空いた位置、即ち、剥離された細胞Sが接着されていた位置に、他の種類の細胞Sをマニュピレートして載置する。なお、この細胞Sは、時間の経過と共に細胞外マトリクスS’を分泌してセル4に接着する。これにより、少なくとも2種類の細胞S(例えば、血管をつくる細胞Sと筋肉を作る細胞Sとの2種類)を共培養することができる。このように本実施形態の細胞剥離方法を、共培養を行う場合にも好的に適用することができる。
(実施例)
次に、本実施形態に基づいて実際に細胞Sの剥離を行った場合の実施例について、図9を参照して説明する。なお、以下の条件で細胞Sの剥離を行った。
まず、細胞Sは、チャイニーズハムスターの卵巣(CHO)細胞とした。刺激工程では、探針6aを縦振動させながら細胞Sに押し付けた状態で、細胞Sの略中央を3往復スキャンさせて刺激を与えた。
上記条件のもと、図9(a)に示す4個の細胞Sのうち、紙面に対して右側から2個目の細胞Sに刺激を与えた。すると、図9(b)に示すように、刺激を与えた細胞Sを剥離させて取り除くことができた。また、剥離してから10分後には、図9(c)に示すように、引き続き培養されている残りの細胞Sが伸展しているのが確認できた。更に、剥離してから30分後には、図9(d)に示すように、残りの細胞Sがさらに伸展していることが確認できた。
このように、所望する細胞Sだけを他の細胞Sに何ら影響を与えることなく剥離できるという、従来にはない有利な効果を実際に確認することができた。
なお、本発明の技術範囲は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態では、セル4側を3次元方向に移動させるスキャン方式にしたが、この方式に限られずプローブ6側を3次元方向に移動させるプローブスキャン方式にしても構わない。この場合においても、スキャン方式が異なるだけで、同様の作用効果を奏することができる。なお、セル4側及びプローブ6側を共に3次元方向に移動できるように構成しても構わない。
また、変位測定手段7がレーザ光を利用した光てこ方式によりレバー部6bの撓みを測定したが、光てこ方式に限定されるものではない。例えば、レバー部6b自身に変位検出機構(例えば、ピエゾ抵抗素子等)を設けた自己検知方式によりレバー部6bの撓みを測定するように構成しても構わない。
また、光学顕微鏡3を用いた場合を説明したが、細胞Sの培養状態の確認と探針6aの位置合わせとを行えれば、どのような観察手段でも構わない。例えば、CCD等でも良い。但し、光学顕微鏡3を採用することで、蛍光観察等の方法で細胞Sの培養状態を観察できるので、より好ましい。
本発明に係る細胞剥離方法を行うために使用する、細胞剥離システムの一実施形態を示す構成図である。 図1に示す細胞剥離システムのセルを上方から見た図である。 図1に示す細胞剥離システムにより、本発明に係る細胞剥離方法を行う場合の工程図であって、特定した細胞上に探針を移動させた状態を示す図である。 図3に示す状態から、探針を細胞に押し付けて刺激を与えている状態を示す図である。 図4に示す状態から、刺激を受けた細胞がセルから剥離した状態を示す図である。 図1に示す細胞剥離システムの変形例を示す図であって、探針を振動させるための加振機構を有する細胞剥離システムの構成図である。 図6に示す細胞剥離システムにより、本発明に係る細胞剥離方法を行う場合の工程図であって、探針を縦振動させながら細胞に押し付けている状態を示す図である。 図6に示す細胞剥離システムにより、本発明に係る細胞剥離方法を行う場合の工程図であって、探針を横振動させながら細胞に押し付けている状態を示す図である。 本発明に係る細胞剥離方法により、実際に細胞の剥離を行った実施例を説明する図であって、(a)は剥離する前の4つの細胞を示す図であり、(b)は(a)の状態から細胞を1つだけ剥離させた直後の状態を示す図であり、(c)は剥離させた後10分経過したときの、残りの細胞の状態を示す図であり、(d)は剥離させた後30分経過したときの、残りの細胞の状態を示す図である。 従来の細胞剥離方法を説明するために使用した図であり、基板上に複数の細胞が培養されている状態を示す図である。 従来の細胞剥離方法の一例を説明するための図であって、スクレーパーにより複数の細胞を剥離している状態を示す図である。 従来の細胞剥離方法の一例を説明するための図であって、試薬による化学的な処理により、複数の細胞を剥離している状態を示す図である。 従来の細胞剥離方法の一例を説明するための図であって、細胞培養シートを利用して、複数の細胞を剥離している状態を示す図である。
符号の説明
S 細胞
1 細胞剥離システム
2 走査型プローブ顕微鏡
3 光学顕微鏡
4 セル(基板)
6 プローブ
6a 探針







Claims (8)

  1. 探針を有する走査型プローブ顕微鏡を利用して、所定の培養環境条件下に置かれた基板上で培養されている複数の細胞の中から、所望の細胞だけを剥離させる細胞剥離方法であって、
    前記複数の細胞を観察すると共に、観察結果から剥離する細胞を特定する観察工程と、
    該観察工程後、前記特定した細胞上に前記探針を移動させる移動工程と、
    該移動工程後、前記特定した細胞に対して前記探針を予め決められた力で押し付けて物理的な刺激を与え、該細胞を前記基板上から剥離させる刺激工程とを備えていることを特徴とする細胞剥離方法。
  2. 請求項1に記載の細胞剥離方法において、
    前記探針を押し付ける力は、前記特定した細胞の種類、サイズ若しくは培養状態のうち、少なくとも1つの条件に応じて決定される力であることを特徴とする細胞剥離方法。
  3. 請求項1又は2に記載の細胞剥離方法において、
    前記特定した細胞を剥離した後、残りの細胞を培養中に前記観察工程、前記移動工程及び前記刺激工程を繰り返し行うことを特徴とする細胞剥離方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の細胞剥離方法において、
    前記刺激工程を行う際に、前記探針を前記特定した細胞に押し付けた状態で、該細胞の表面上を走査しながら刺激を与えることを特徴とする細胞剥離方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の細胞剥離方法において、
    前記刺激工程を行う際に、前記探針を前記特定した細胞に押し付けた状態で、前記基板の表面に対して垂直な方向又は水平な方向のうち、少なくともいずれか一方の方向に振動させながら刺激を与えることを特徴とする細胞剥離方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の細胞剥離方法において、
    前記刺激工程後、剥離した前記細胞の位置に、他の種類の細胞を載置して共に培養させる共培養工程を備えていることを特徴とする細胞剥離方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の細胞剥離方法において、
    前記刺激工程後、剥離した前記細胞を捕捉する捕捉工程を備えていることを特徴とする細胞剥離方法。
  8. 請求項7に記載の細胞剥離方法において、
    前記捕捉工程後、前記捕捉した細胞を、所定の培養環境条件下に置かれた他の基板上で培養を行わせる継代培養工程を備えていることを特徴とする細胞剥離方法。





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