JP2001041928A - 試料成分分離装置 - Google Patents

試料成分分離装置

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JP2001041928A
JP2001041928A JP11214291A JP21429199A JP2001041928A JP 2001041928 A JP2001041928 A JP 2001041928A JP 11214291 A JP11214291 A JP 11214291A JP 21429199 A JP21429199 A JP 21429199A JP 2001041928 A JP2001041928 A JP 2001041928A
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JP11214291A
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Akihiro Oyama
晃弘 大山
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Aloka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電気泳動等でゲル上で展開された各試料成分
を分離採取する作業の効率を向上させる。 【解決手段】 電気泳動されたゲル板10を検出スキャ
ナ12上に載置し、その展開パターンの画像を取得す
る。データ処理部24は、その画像データを解析し、例
えばDifferential Display法によって基準試料と異なる
バンドを目的部分として検知する。データ処理部24は
アーム16、シャフト18及び採取ヘッド14の上下変
位機構からなる移動機構を駆動して、採取ヘッド14を
目的部分に移動させる。採取ヘッド14の下端にはヘッ
ドチップが装着され、採取ヘッド14が下降されるとヘ
ッドチップの先端開口がゲル板10にくい込み、目的部
分を切り出す。その先端開口に保持された目的部分は採
取ヘッド14を移動させて、チューブスタンド22のチ
ューブに吐出される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気泳動法により
媒質上に展開された試料成分のうち所望のものを分離す
る試料成分分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ゲルを媒質とした電気泳動法
を用いて、核酸やタンパク質などの複数成分を含んだ試
料を成分毎に分離することが行われている。例えば核酸
はその大きさに応じて泳動媒質上に展開される。図6は
核酸電気泳動法を実施した一例を示すゲルの模式的な平
面図である。この例は、平面状のゲルを用いて複数試料
を並べて同時に電気泳動したものである。それら複数の
核酸試料はそれぞれ例えば図においてゲルの上方端に間
隔を置いて一列に配列される。そして下方端と上方端と
の間に電圧を印加することにより核酸試料を構成する各
成分は縦方向に展開される。このように核酸電気泳動法
では、一次元方向の展開が行われ、各試料ごとに縞状模
様が形成される。その縞状模様を構成する横方向の各ラ
イン(バンドと称する)には、電気泳動で分別された成
分、例えば同じサイズを有する核酸が集まっている。
【0003】試料中で特異的に発現している遺伝子を見
出す方法として、Differential Display法がある。この
方法では、対象試料と基準試料とが並べて同時に電気泳
動される。例えば、発現誘導を行った細胞から得られる
核酸試料と、発現誘導を行わない細胞から得られる核酸
試料とが並列に電気泳動され、それらの泳動パターンが
比較される。そして誘導試料のパターンに現れるバンド
のうち、非誘導試料のパターンにはないものは誘導によ
って特異的に発現した遺伝子に係るものであろうと考え
られる。
【0004】核酸試料のバンド2を検知する方法として
は、エチジウムブロマイドで染色して紫外線を照射して
検知する方法や、前もって核酸にビチオンやDIG等を
結合させ、それらに特異的に結合するストレプトアビジ
ンや抗体を利用し酵素染色をして検出する方法や、前も
って蛍光物質や化学発光物質を結合させ、その発光で検
出する方法などが知られている。
【0005】タンパク質試料の場合には、一次元方向に
電気泳動を行った後、当該方向と直交する方向にも電気
泳動を行う二次元電気泳動も利用されることがある。二
次元電気泳動法は、誘導遺伝子から特異的に生成される
タンパク質を検出する際に利用される。図7は、二次元
電気泳動を実施した一例を示す模式的な平面図である。
この場合には、第1の方向の電気泳動によって例えばタ
ンパク質のサイズに応じた展開が行われ、それによって
形成されたバンドに含まれ得る複数成分が第2の方向の
電気泳動によって例えばpHに応じて展開される。二次
元電気泳動で分別された成分は、それぞれスポット4を
形成する。タンパク質試料の各成分の集中領域の検知方
法には、銀染色による方法の他、核酸と同様に酵素染色
したり発光物質等を用いる方法がある。
【0006】さて、電気泳動法により試料の展開が行わ
れると、展開された成分のうち関心のあるものがゲルか
ら取り出されて、その性質等が分析される。電気泳動が
行われた媒質全体から目的とする試料成分を分離する従
来の作業は、研究者、検査者等が泳動完了後のゲルの目
的部分であるバンドやスポットの周囲にナイフで切れ込
みを入れ、ピンセットで当該目的部分のゲル切片を採取
するという方法で行われていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この目的部分
を分離、採取する作業は正確さを要する細かい作業であ
るため作業効率が悪いという問題があった。また、採取
するサンプル数が多くなると、作業者の手間が多大とな
るという問題もあった。
【0008】本発明は上記問題点を解消するためになさ
れたもので、電気泳動法等によって展開が行われた展開
媒質から目的試料成分を含む部分を正確、迅速に分離す
ることができ省力化が図られる試料成分分離装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る試料成分分
離装置は、分離分析法による混合試料の展開が行われた
展開媒質から目的試料成分を含有する目的部分を分離す
る試料成分分離装置であって、前記展開媒質上に現れる
前記混合試料の展開パターンを読み取るパターン読み取
り手段と、前記展開パターンに基づいて前記目的部分の
位置を特定する位置特定手段と、前記展開媒質の一部を
採取する管状部を備えたサンプリング手段と、前記サン
プリング手段を前記目的部分へ移動させる移動手段とを
有し、前記管状部は前記展開媒体に差し込まれ、前記目
的部分をその管内側に収容して残りの前記展開媒質から
抜き出すものである。
【0010】本発明によれば、電気泳動法やクロマトグ
ラフ法により媒質上に生じた展開パターンが読み取ら
れ、その展開パターンに基づいて目的部分の位置が特定
される。移動手段はサンプリング手段と展開媒質とを相
対的に移動させる。例えば移動手段はサンプリング手段
を展開媒質に沿った方向及び展開媒質と交わる方向に移
動させることができる。移動手段はサンプリング手段を
目的部分に向き合う位置まで移動させることができる。
サンプリング手段は先端に開口を有する管状部を有し、
この管状部が展開媒質の目的部分へ押し当てられる。す
ると管状部は展開媒質にくい込み、展開媒質は管状部の
管壁で囲まれる目的部分と、その外側の部分とに分断さ
れる。サンプリング手段を展開媒質から引き離すと、管
状部の先端開口内に収容された目的部分が管状部ととも
に引き抜かれ、展開媒質の他の部分から分離される。
【0011】他の本発明に係る試料成分分離装置におい
ては、前記サンプリング手段の管状部の先端内側面は先
細となるテーパーを有する。
【0012】本発明によれば、管状部の先端開口内に収
容された目的部分が、サンプリング手段の移動時に脱落
しにくい。
【0013】別の本発明に係る試料成分分離装置におい
ては、前記サンプリング手段は、前記管状部内にて移動
可能なピストンを有し、前記管状部により抜き取られ保
持された展開媒質が前記ピストンにより当該管状部の先
端から押し出される。
【0014】本発明によれば、目的部分を保持したサン
プリング手段が、例えば目的試料成分を回収する試験管
等、試料を吐出すべき場所に移動されたときに、ピスト
ンが駆動され目的試料成分を含んだ展開媒質の目的部分
が管状部の先端から押し出される。
【0015】さらに本発明に係る試料成分分離装置は、
前記ピストンの先端面は凹凸を有する。
【0016】本発明によれば、管状部先端から展開媒質
を吐出させる際におけるピストン先端面と当該展開媒質
との接触面積が低減され、展開媒質がピストン先端面に
貼り付きにくくなる。
【0017】別の本発明に係る試料成分分離装置におい
ては、前記パターン読み取り手段と前記サンプリング手
段とが、前記展開媒質に対して互いに異なる方向に配置
されるものである。
【0018】本発明によれば、例えば、展開媒質が平面
状であれば、パターン読み取り手段とサンプリング手段
とは展開媒質を挟んで互いに反対側に配置される。この
ような構成によって、パターン読み取り手段とサンプリ
ング手段との干渉を容易に回避することができる。
【0019】別の本発明に係る試料成分分離装置におい
ては、前記サンプリング手段は前記管状部を着脱自在に
構成される。
【0020】管状部は展開媒質に接するものであり、保
持された展開媒質を吐出したとしても管状部の内外壁に
はその展開媒質が付着している可能性がある。また、目
的部分の形状はバンドであったりスポットであったり、
またその大きさも一定とは限らない。本発明によれば容
易に、一旦使用された管状部を新しいものに交換するこ
とができ、また目的部分の形状に応じて異なる開口の管
状部を取り付けることができる。
【0021】さらに本発明に係る試料成分分離装置は、
前記目的部分の形状を識別する識別手段と、前記目的部
分の形状に応じた先端開口形状を有する前記管状部を選
択して前記サンプリング手段に取り付ける管状部装着手
段とを有するものである。
【0022】本発明によれば、識別手段は、目的部分の
形状が例えばバンドであるかスポットであるか、またそ
のサイズが大きいか小さいかを識別し、管状部装着手段
は、その識別結果に合った先端開口形状の管状部をサン
プリング手段に装着する。
【0023】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0024】図1は、本発明に係る試料成分分離装置の
概略を示す斜視図である。本装置は、電気泳動が行われ
たゲルから、目的とする試料成分を含む部分を分離する
ものである。図にはゲル板10が検出スキャナ12の上
に載置されている。検出スキャナ12は、ゲル板10の
電気泳動パターンの読み取り手段であって、ゲル板10
と当接する面がガラス板で構成され、その下側に読み取
り機構が内蔵される。読み取り機構は、例えば密着型1
次元イメージセンサ、照明手段及びそれらをガラス面に
沿って移動させる走査機構を含んで構成され、ガラス面
上に載置されるものの2次元画像を生成する。なお、読
み取り機構は2次元イメージセンサとこれに結像させる
光学系とを用いて構成することもできる。
【0025】ゲル板10の上側にはゲル板10の一部を
サンプリングするための手段である採取ヘッド14が配
置される。採取ヘッド14は、2本のアーム16間に渡
されたシャフト18によって、ゲル板10の上方に支持
される。ここで、シャフト18は採取ヘッド14に駆動
力を及ぼして、当該ヘッドをシャフト18に沿って移動
させることができる。またシャフト18はアーム16か
ら駆動力を及ぼされ、アーム16の延びる方向に移動可
能である。さらに、採取ヘッド14はそのシャフト18
への取付部分に上下変位機構を有し、採取ヘッド14の
先端を検出スキャナ12の上面のガラス面まで降下さ
せ、また引き上げることもできる。すなわち、アーム1
6、シャフト18及び採取ヘッド14の変位機構は、採
取ヘッド14を移動させる手段を構成し、これらによっ
て採取ヘッド14は3次元的に移動することができる。
【0026】採取ヘッド14の先端部のヘッドチップは
後述するように交換可能であり、検出スキャナ12の脇
には、その交換用のヘッドチップが載置されるヘッドチ
ップスタンド20が設けられる。このヘッドチップスタ
ンド20は、開口の形状やサイズの異なるいくつかの交
換用のヘッドチップを立てた状態で所定位置に保持する
ことができる。また検出スキャナ12の脇の所定位置に
は、採取ヘッド14がゲル板10から採取したサンプル
を収容する試験管状の容器を並べて立てるチューブスタ
ンド22が配置される。
【0027】採取ヘッド14の動作制御や検出スキャナ
12の制御は、データ処理部24から行われる。また、
データ処理部24には検出スキャナ12が生成する2次
元画像データが入力される。ここではデータ処理部24
は、演算装置26の他、ディスプレイ等の表示出力装置
28、及びキーボード等の入力装置30を含んで構成さ
れる。データ処理部24は例えばパーソナルコンピュー
タ等の小型計算機システムによって構成される。
【0028】図2はゲル板10の一部を抜き出す管状部
であるヘッドチップの模式的な斜視図である。同図
(a)(b)においてそれぞれ、上側が採取ヘッド14
本体に取り付けられる側であり、下側がゲル板10から
サンプルを採取する側である。ヘッドチップは少なくと
も先端が管状に構成され、その先端の開口がゲル板10
に押し当てられ、ゲル板10にくい込み、開口内に収容
されたゲル板10の一部分を採取する。同図(a)に示
すヘッドチップ40は先端開口の形状が矩形のものであ
り、これは1次元の電気泳動で形成されるバンドを採取
するのに好適である。一方、同図(b)に示すヘッドチ
ップ42は先端開口が円形のものであり、これは2次元
電気泳動で形成されるスポットを採取するのに好適であ
る。ヘッドチップ40,42の先端部分は図に示すよう
に先細となるテーパーを有し、それに応じ当該部分の管
内側面も先細テーパーを有する。この管内側のテーパー
は、ヘッドチップの先端に保持したゲルの切り出し部分
をチューブスタンド22まで運ぶ途中で、当該切り出し
部分が脱落することを抑制するためのものである。
【0029】図3は、ヘッドチップの着脱を説明する模
式的な断面図である。同図(a)は、ヘッドチップを採
取ヘッド14本体に取り付ける前の状態を示す図であ
る。採取ヘッド14本体の下側には、ヘッドチップの上
部開口に合致する形状のフィッティング部50が設けら
れ、フィッティング部50の外周にはフィッティング部
50の外面に沿って摺動可能なリムーバ52が設けられ
ている。ヘッドチップを採取ヘッド14に装着する際に
は、採取ヘッド14はヘッドチップスタンド20に立て
られた目的とするヘッドチップの上部に移動される。さ
らに採取ヘッド14はリムーバ52を引き上げた状態で
下降され、フィッティング部50がヘッドチップの上部
開口に差し込まれ圧接される。これにより、ヘッドチッ
プが採取ヘッド14に装着される。同図(b)はヘッド
チップが採取ヘッド14に装着された状態を示す図であ
る。一方、ヘッドチップを採取ヘッド14から取り外す
ことは、同図(c)に示すように、リムーバ52を下降
させて、ヘッドチップ40の上部開口周囲に設けられた
突起部54を押し下げることにより行われる。
【0030】図4は、採取ヘッド14によるゲル板10
からの目的部分の分離の動作を説明する模式的な工程図
である。同図(a)は、採取ヘッド14がゲル板10に
押し当てられる前の断面図である。ここには採取ヘッド
14に関しては、ヘッドチップ60とピストン62が示
されている。ピストン62は、ヘッドチップ60の内部
を進退可能であり、ここでは上方に後退されている。な
お、後述する理由により、ピストン62の先端面64は
三角状の凹凸が複数設けられている。
【0031】採取ヘッド14は上述したアーム16及び
シャフト18の動作により移動され、ヘッドチップ60
の先端開口が、ゲル板10中の展開パターンに現れた目
的とするバンド66の上方に位置される。そして、採取
ヘッド14は下降されて、ヘッドチップ60の先端がゲ
ル板10に押し込まれる(同図(b))。これにより、
ゲル板10はヘッドチップ60の先端開口の内側と外側
とに分断され、バンド66は当該先端開口内に収容され
る。次に、採取ヘッド14はゲル板10から引き上げら
れる。このときその先端にはバンド66が保持されたま
まである(同図(c))。採取ヘッド14はチューブス
タンド22まで移動され、そこに立てられたチューブ6
8に挿入される(同図(d))。このチューブ68内に
て、ピストン62が前進され、ヘッドチップ60の先端
に保持されたバンド66がヘッドチップ60から押し出
される(同図(e))。そして、採取ヘッド14はバン
ド66をチューブ68内に残して引き上げられる(同図
(f))。このとき、ピストン62の先端面64が上述
のように凹凸であるため、バンド66を押し出す際の接
触面積が少なくなる。よって、バンド66は粘着性を有
したゲルであっても、ピストン62の先端面に付着する
ことが抑制され、採取ヘッド14の引き上げ時に確実に
バンド66は採取ヘッド14から剥離してチューブ内に
残る。
【0032】次に、本装置の全体動作を図5に示すフロ
ー図を用いて説明する。本装置は、電気泳動及び必要な
染色処理の完了したゲル板を作業者によって検出スキャ
ナ12上にセットされた後、動作を開始される(S7
0)。装置は、検出スキャナ12によって、ゲル板10
をスキャンし、その電気泳動展開パターンの2次元画像
を撮影し、画像データをデータ処理部24へ転送する
(S72)。データ処理部24は、転送された展開パタ
ーンの画像解析を行う(S74)。この画像解析処理で
は、例えば、セットされたゲル板10がDifferential D
isplay法を適用したものである場合には、対象試料と基
準試料とでの展開パターンの差分が抽出される。その差
分となるバンドは、両試料に共通のバンドと異なる色で
表示出力装置28に表示してもよい。また、画像を解析
して、例えば作業者が指定する泳動距離等の条件に合致
するバンド又はスポットを選択する処理を行うこともで
きる。また、ゲル板10に現れる展開パターンがバンド
によって構成されるものかスポットによって構成される
ものかをそれらの形状等の相違に基づいて判別し、セッ
トされたゲル板10が1次元電気泳動法によるものか2
次元電気泳動法によるものかを自動判別したり、画像か
らバンド、スポットのサイズを測定することもできる。
【0033】本装置は、分離しようとする試料成分を含
む目的部分の選定を作業者が指示するマニュアルモード
と、装置が画像解析結果に基づいて自動的に行うオート
モードとのいずれでも使用することが可能である。デー
タ処理部24に、作業者がマニュアルモードを指定して
いる場合には(S76)、作業者が表示出力装置28に
表示された展開パターンにて目的部分を、例えばカーソ
ルやマウス等の入力装置30を用いて指定することがで
きる(S78)。
【0034】一方、マニュアルモードが指定されていな
い場合には(S76)、装置が予め指定された条件を満
たす目的部分を選択する(S80)。例えば、画像解析
で抽出されたDifferential Display法の差分箇所を選択
する。
【0035】目的部分が選択されると、装置は登録され
たヘッドチップの中から、その目的部分の形状やサイズ
に応じた種類を選択する(S82)。例えば、上述の画
像解析で目的部分がバンドであると認識された場合に
は、矩形開口を有するヘッドチップ40が選択され、ス
ポットである場合には円形開口を有するヘッドチップ4
2が選択される。選択されたヘッドチップが現在装着さ
れている種類と異なる場合等、新たなヘッドチップを採
取ヘッド14に装着する必要がある場合には、データ処
理部24はヘッドチップスタンド20の当該ヘッドチッ
プが置かれている位置まで採取ヘッド14を移動させ、
図3を用いて説明した動作でヘッドチップの新規装着や
交換を行う。
【0036】適切なヘッドチップが装着された採取ヘッ
ド14は、処理S78又はS80で選択された目的部分
の位置まで移動される(S84)。そして、図4(a)
〜(c)の動作によりゲル板10から目的部分を抜き取
り(S86)、チューブスタンド22のいずれか空いて
いるチューブへ移動された後、図4(d)〜(f)の動
作により、採取されたゲル断片をチューブに吐出する
(S88)。なお、データ処理部24は、チューブスタ
ンド22のどのチューブに、ゲル板10のどの位置から
切り出されたゲル断片が収容されているかの情報を保持
している。
【0037】処理S82〜S88の動作は、処理S78
又はS80で選択された目的部分が複数ある場合には、
それら全てについて繰り返して行われる(S90)。選
択された全ての目的部分からのゲル断片の分離が完了す
ると、装置は動作を停止する(S92)。
【0038】なお、上述の構成では、ヘッドチップの先
端にテーパーを設けることにより先端開口内に切り出さ
れたゲル切片が採取ヘッド14の移動中に脱落すること
を防止しているが、同じ目的で、吸引力を用いることが
できる。つまり、採取ヘッド14にポンプ等の吸引手段
を接続し、その吸引力をヘッドチップの先端開口に及ぼ
すことにより脱落を防止することができる。なお、その
吸引力はゲル断片を先端部に保持するのに十分な強さで
よく、一般に外気圧に対してわずかに陰圧であればよ
い。また、ポンプからの空気圧によって、先端に保持さ
れたゲル断片を吐出させる構成としてピストン62を不
要とすることもできる。
【0039】
【発明の効果】本発明の試料成分分離装置によれば、電
気泳動法等の分離分析法によって展開された展開媒質か
ら、目的とする試料成分を含む部分を正確、迅速に分離
することができ、省力化が図られるという効果が得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る試料成分分離装置の概略を示す
斜視図である。
【図2】 ゲル板の一部を抜き出す管状部であるヘッド
チップの模式的な斜視図である。
【図3】 ヘッドチップの着脱を説明する模式的な断面
図である。
【図4】 採取ヘッドによるゲル板からの目的部分の分
離の動作を説明する模式的な工程図である。
【図5】 本装置の全体動作を説明するフロー図であ
る。
【図6】 核酸電気泳動法を実施した一例を示すゲルの
模式的な平面図である。
【図7】 二次元電気泳動を実施した一例を示す模式的
な平面図である。
【符号の説明】
2 バンド、4 スポット、10 ゲル板、12 検出
スキャナ、14 採取ヘッド、16 アーム、18 シ
ャフト、20 ヘッドチップスタンド、22チューブス
タンド、24 データ処理部、40,42,60 ヘッ
ドチップ、62 ピストン。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分離分析法による混合試料の展開が行わ
    れた展開媒質から目的試料成分を含有する目的部分を分
    離する試料成分分離装置であって、 前記展開媒質上に現れる前記混合試料の展開パターンを
    読み取るパターン読み取り手段と、 前記展開パターンに基づいて前記目的部分の位置を特定
    する位置特定手段と、 前記展開媒質の一部を採取する管状部を備えたサンプリ
    ング手段と、 前記サンプリング手段を前記目的部分へ移動させる移動
    手段と、 を有し、 前記管状部は前記展開媒体に差し込まれ、前記目的部分
    をその管内側に収容して残りの前記展開媒質から抜き出
    すこと、 を特徴とする試料成分分離装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の試料成分分離装置におい
    て、 前記サンプリング手段の管状部の先端内側面は先細とな
    るテーパーを有することを特徴とする試料成分分離装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の試料成分分離装置にお
    いて、 前記サンプリング手段は、前記管状部内にて移動可能な
    ピストンを有し、前記管状部により抜き取られ保持され
    た展開媒質が前記ピストンにより当該管状部の先端から
    押し出されることを特徴とする試料成分分離装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の試料成分分離装置におい
    て、 前記ピストンの先端面は凹凸を有することを特徴とする
    試料成分分離装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の試料成分分離装置におい
    て、 前記パターン読み取り手段と前記サンプリング手段と
    が、前記展開媒質に対して互いに異なる方向に配置され
    ることを特徴とする試料成分分離装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の試料成分分離装置におい
    て、 前記サンプリング手段は前記管状部を着脱自在に構成さ
    れることを特徴とする試料成分分離装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の試料成分分離装置におい
    て、 前記目的部分の形状を識別する識別手段と、 前記目的部分の形状に応じた先端開口形状を有する前記
    管状部を選択して前記サンプリング手段に取り付ける管
    状部装着手段と、 を有することを特徴とする試料成分分離装置。
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