JP3910336B2 - 画像表示方法および装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばDNAの解析や免疫学的解析に用いられる試験片によって生体由来物質を検出することにより得られる画像およびこの画像の測定結果をリストとして表した測定結果表をCRT等の表示手段に表示する画像表示方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、遺伝子工学分野における技術が急速に発展し、10万個にも及ぶと考えられているヒトゲノムの塩基配列を解読することを1つの目的とするヒトゲノムプロジェクトが展開されている。
【0003】
一方、抗原抗体反応を利用する酵素免疫測定法や蛍光抗体法等が診断や研究のために利用され、また各種遺伝子疾患に影響を与えているDNAを探索する研究も進んでおり、その1つの方法としてアレイ技術が注目されている。
【0004】
このアレイ技術は、図1に示すような、既に解読されている互いに異なる既知の多数のcDNA(特異的結合物質の一例)がメンブレンフィルタやスライドガラス等の坦体2上にマトリックス状に高密度に予め配置されたアレイチップ(DNAチップと称するものもあるが、ここでは総称してアレイチップとする)を試験片1として用いる技術であり、例えば、蛍光色素や放射性同位体からなる標識物質で標識された健常者Aの細胞由来のcDNA(生体由来物質の一例)および上記標識物質で標識された、遺伝子疾患を有する検体Bの細胞由来のcDNAをそれぞれ別個のアレイチップに滴下して、各検体A,BのcDNAとアレイチップ上のcDNAとをハイブリダイズさせ、後に各アレイチップ上の各cDNAに、各標識物質を励起するレーザ光を走査して各cDNA毎に放出される蛍光や放射線を光検出器で検出し、アレイチップ上における発光位置(スポット位置)に対応付けられたこの検出結果を表す標識信号を得、各検体のcDNAがいずれのcDNAとハイブリダイズされているかを求め、両検体間において得られる標識信号の比あるいは差を求めることにより、両検体間においてハイブリダイズされたcDNAを比較して、上記疾病により発現した遺伝子または欠損した遺伝子(以下発現の変化とする)を特定する技術である。この際、標識信号により表される2つの画像をプリント出力あるいはモニタに出力して、目視により確認することにより発現の変化を特定することができる。一方、両検体から得られる標識信号の比は、発現の変化がある位置において得られるものほど大きく(あるいは小さく)なることから、各検体間における標識信号の比が大きい方から(あるいは小さい方から)順に例えば50箇所分の標識信号の比を、その信号が得られた位置と対応付けて測定結果を表す測定結果表として出力し、この測定結果表とモニタに表示された画像とに基づいて標識信号が得られた位置を求め、発現の変化を特定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した試験片におけるスポット位置は少ないもので500箇所、多いものでは数万箇所もあるため、測定結果を表として出力しても、標識信号により表される画像においてその測定結果に対応するスポット位置を目視により探すことは非常に困難であった。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、測定結果とこれに対応するスポット位置のような測定箇所の画像とを容易に対応付けることができる画像表示方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の画像表示方法は、互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示方法であって、
前記測定結果表における所望とするリストの選択に応じて、前記各画像における選択されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所の画像を前記表示手段に選択的に表示することを特徴とするものである。
【0008】
ここで、「測定結果」とは、少なくとも2つの画像の、互いに対応する複数の測定箇所における測定結果を表すものであり、各画像における互いに対応する複数の測定箇所毎に測定結果を表すリストが作成され、このリストを所定の順序で並べることにより測定結果表が作成される。
【0009】
「画像」としては、得られた画像をそのものであってもよく、得られた画像の測定結果に基づいて、測定箇所の濃度値をカラーで段階付けしたり、画像間の濃度比率を段階付けした疑似カラー画像であってもよい。
【0010】
「対応測定箇所を選択的に表示する」とは、対応測定箇所の画像のみを切り出して表示するものであってもよく、これを拡大して表示するものであっても、対応測定箇所とその周辺の画像とを切り出して表示するものであってもよい。なお、対応測定箇所は各画像毎に存在することから、各画像の測定箇所が同時に表示手段に表示されることとなる。
【0011】
なお、本発明による第1の画像表示方法においては、前記対応測定箇所を特定するマーク、さらには前記選択されたリストを特定するマークをさらに表示することが好ましい。
【0012】
ここで、「対応測定箇所を特定するマーク」としては、対応測定箇所を矢印で示すもの、他の部分と色を異ならしめるもの、対応測定箇所を点滅表示させるもの、対応測定箇所を反転表示させるもの等、対応測定箇所と他の測定箇所とを識別することができれば、いかなるものをも用いることができる。
【0013】
また、「選択されたリストを特定するマーク」としては、選択されたリストを矢印で示すもの、他の部分と色を異ならしめるもの、選択されたリストを点滅表示させるもの、選択されたリストを反転表示させるもの等、選択されたリストと他のリストとを識別することができれば、いかなるものをも用いることができる。
【0014】
さらに、本発明による第1の画像表示方法においては、前記対応測定箇所に対する評価を、前記リストに入力可能とすることが好ましい。
【0015】
この場合、前記評価の入力後、所定の動作により前記所望とするリストとは異なるリストを選択し、該異なるリストに対応する測定結果が得られた測定箇所を前記表示手段に選択的に表示することが好ましく、前記異なるリストは、前記所望とするリストに隣接するリストであることが好ましい。
【0016】
また、この場合、前記評価の入力後、所望とする評価が入力されたリストのみを前記表示手段に表示することが好ましく、前記表示手段に表示されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所を特定するマークをさらに表示することが好ましい。
【0017】
ここで、「表示された測定箇所に対する評価」とは、対応測定箇所の画像と測定結果のリストとを参照して、オペレータがその測定結果に対して行う評価のことである。
【0018】
「所定の動作」としては、評価の入力を確定させるための動作のことであり、例えば評価の入力にキーボードを使用する場合には、評価の入力後にこれを確定するためにリターンキーを押下する動作、あるいは単に評価を入力する動作のことをいう。
【0019】
また、「所望とするリストに隣接するリスト」とは、測定結果表において上下方向にリストが並べられているとすると、所望とするリストの1段下または上のリストのことをいう。
【0020】
さらに、本発明による第1の画像表示方法においては、前記少なくとも2つの画像を、坦体上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された少なくとも2つの試験片における前記特異的結合物質に、互いに異なる少なくとも2つの検体の、標識物質で標識された生体由来物質をそれぞれ結合せしめ、該結合した前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号により表される画像とし、
前記測定結果を、前記各試験片間において、前記標識信号の検出結果を比較した比較結果としてもよい。
【0021】
ここで、「担体」とは、特異的結合物質を安定に結合、点着できるものであればよく、例えばメンブレンフィルタやスライドガラス板等である。これらの担体は特異的結合物質を安定に結合するために、前処理がなされているものであってもよい。
【0022】
「特異的結合物質」とは、ホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク、核酸、cDNA、DNA、RNA等であって、生体由来物質と特異的に結合可能な物質を意味する。「既知の」とは、特異的結合物質によって異なるが、例えば核酸であればその塩基配列や塩基の長さ等が、タンパクであればアミノ酸の組成等が分かっていることを意味する。ここで、担体の所定の複数位置に配置される特異的結合物質は、各位置毎に1種類の特異的結合物質が配置されていることを意味する。なお、各試験片における互いに対応する位置には同一の特異的結合物質が配置される。
【0023】
「生体由来物質」とは、担体上の所定の位置に配置された既知の特異的結合物質と特異的に結合する物質であって、生体から抽出、単離等された物質を意味するが、生体から直接抽出されたものだけでなく、これらを化学処理、化学修飾等したものも含まれる。例えばホルモン類、腫瘍マーカー、酵素、抗体、抗原、アブザイム、その他のタンパク、核酸、cDNA、DNA、mRNA等の物質である。
【0024】
「標識物質」とは、生体由来物質から情報を得るためにこれらの一部を改変し、あるいはこれらに直接付加される、目印となる物質を意味する。標識物質は、標識物質から放出される標識信号が検出でき、かつ生体由来物質に取り込まれる規則性が予め分かっているものであれば特に限定されるものではない。例えばサイバーグリーンII、Cy5、フルオレセインイソチオシアネート等の蛍光色素や32P、33P等の放射性同位体を用いることが好ましい。
【0025】
「標識信号」とは、例えば標識物質が蛍光色素である場合には蛍光、標識物質が放射性同位体である場合には放射線のように、標識物質から放出、あるいは出力されるものを光検出器あるいは放射線検出器において検出することにより得られる信号のことをいう。
【0026】
「生体由来物質を特異的結合物質に結合」とは、例えばDNAやRNA等で見られる相補的なヌクレオチド配列の間に安定な二重鎖が形成されるような場合(ハイブリダイゼーション)や、抗原と抗体、ビオチンとアビジン等のように、特定の物質とのみ選択的に反応する極めて特異性の高い結合を意味する。なお、各試験片における互いに対応する位置の特異的結合物質には同一種類の生体由来物質が結合される。
【0027】
「標識信号の検出結果を比較する」とは、各試験片において互いに対応する位置から得られる標識信号の比あるいは差を求めることであり、この求められた比あるいは差が比較結果すなわち測定結果となる。具体的には、試験片全体において得られる標識信号に対して、特異的結合物質が配置された位置を特定するためのテンプレートを用いて、各位置における信号値を求め、試験片間において互いに対応する位置における信号値の比あるいは差を求め、これを比較して比較結果を算出するものである。なお、比較結果は例えば比の大きいものから順に、標識信号が得られた位置と対応付けられて測定結果表として出力される。
【0028】
本発明による第2の画像表示方法は、互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示方法であって、
前記少なくとも2つの画像のいずれかの画像における所望とする測定結果が得られた測定箇所の選択に応じて、前記測定結果表における該選択された測定箇所に対応する測定結果を表すリストを前記表示手段に選択的に表示することを特徴とするものである。
【0029】
なお、本発明による第2の画像表示方法においては、前記選択された測定箇所を特定するマーク、さらには前記対応する測定結果を表すリストを特定するマークをさらに表示することが好ましい。
【0030】
また、本発明による第2の画像表示方法においては、前記選択された測定箇所に対する評価を、前記リストに入力可能とすることが好ましい。
【0031】
さらに、本発明による第2の画像表示方法においては、前記少なくとも2つの画像は、坦体上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された少なくとも2つの試験片における前記特異的結合物質に、互いに異なる少なくとも2つの検体の、標識物質で標識された生体由来物質をそれぞれ結合せしめ、該結合した前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号により表される画像であり、
前記測定結果は、前記各試験片間において、前記標識信号の検出結果を比較した比較結果であることが好ましい。
【0032】
本発明による第1の画像表示装置は、互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示装置であって、
前記測定結果表における所望とするリストの選択に応じて、前記各画像における選択されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所の画像を前記表示手段に選択的に表示する表示制御手段を備えたことを特徴とするものである。
【0033】
なお、本発明による第1の画像表示装置においては、前記表示制御手段は、前記対応測定箇所を特定するマーク、さらには前記選択されたリストを特定するマークをさらに表示する手段であることが好ましい。
【0034】
また、本発明による第1の画像表示装置においては、前記対応測定箇所に対する評価を、前記リストに入力する入力手段をさらに備えることが好ましい。
【0035】
この場合、前記表示制御手段は、前記評価の入力後、所定の動作により前記所望とするリストとは異なるリストを選択し、該異なるリストに対応する測定結果が得られた測定箇所を前記表示手段に選択的に表示する手段であることが好ましく、前記異なるリストは、前記所望とするリストに隣接するリストであることが好ましい。
【0036】
さらに、本発明による第1の画像表示装置においては、前記表示制御手段は、前記評価の入力後、所望とする評価が入力されたリストのみを前記表示手段に表示する手段であることが好ましく、この場合、前記表示手段に表示されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所を特定するマークをさらに表示する手段であることが好ましい。
【0037】
さらにまた、本発明による第1の画像表示装置においては、前記少なくとも2つの画像を、坦体上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された少なくとも2つの試験片における前記特異的結合物質に、互いに異なる少なくとも2つの検体の、標識物質で標識された生体由来物質をそれぞれ結合せしめ、該結合した前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号により表される画像とし、
前記測定結果を、前記各試験片間において、前記標識信号の検出結果を比較した比較結果としてもよい。
【0038】
本発明による第2の画像表示装置は、互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示装置であって、
前記少なくとも2つの画像のいずれかの画像における所望とする測定結果が得られた測定箇所の選択に応じて、前記測定結果表における該選択された測定箇所に対応する測定結果を表すリストを前記表示手段に選択的に表示する表示制御手段を備えたことを特徴とするものである。
【0039】
なお、本発明による第2の画像表示装置においては、前記表示制御手段は、前記対応測定箇所を特定するマーク、さらには前記対応する測定結果を表すリストを特定するマークをさらに表示する手段であることが好ましい。
【0040】
また、本発明による第2の画像表示装置においては、前記対応測定箇所に対する評価を、前記リストに入力する入力手段をさらに備えることが好ましい。
【0041】
さらに、本発明による第2の画像表示装置においては、前記少なくとも2つの画像は、坦体上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された少なくとも2つの試験片における前記特異的結合物質に、互いに異なる少なくとも2つの検体の、標識物質で標識された生体由来物質をそれぞれ結合せしめ、該結合した前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号により表される画像であり、
前記測定結果は、前記各試験片間において、前記標識信号の検出結果を比較した比較結果であることが好ましい。
【0042】
【発明の効果】
本発明による第1の画像表示方法および装置によれば、少なくとも2つの画像と、各画像の各測定箇所における測定結果を表す測定結果表とを表示手段に表示する際に、測定結果表における所望とするリストを選択すると、各画像におけるこのリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所の画像が表示手段に表示されることとなる。一方、本発明による第2の画像表示方法および装置によれば、少なくとも2つの画像と、各画像の各測定箇所における測定結果を表す測定結果表とを表示手段に表示する際に、いずれかの画像における所望とする測定結果が得られた測定箇所を選択すると、測定結果表におけるこの選択測定箇所に対応する測定結果を表すリストが表示手段に選択的に表示されることとなる。このため、測定箇所が多数ある場合にも、その測定結果と測定結果が得られた測定箇所の画像と同時に表示手段に表示することができ、これにより測定結果と画像との確認を効率よく行うことができる。
【0043】
この際、対応測定箇所あるいは選択された測定箇所を特定するマークを表示することにより、対応測定箇所あるいは選択された測定箇所をより容易に確認することができる。
【0044】
また、選択されたリストあるいは対応する測定結果を表すリストを特定するマークを表示することにより、対応測定箇所あるいは選択された測定箇所をより容易に確認することができる。
【0045】
また、対応測定箇所に対する評価をリストに入力可能とすることにより、後にリストを参照すればその測定結果の評価を確認することができる。
【0046】
さらに、評価の入力後に、所望とするリストとは異なるリストを選択し、この異なるリストに対応する測定結果が得られた測定箇所を表示すれば、連続して測定結果とその測定結果が得られた対応測定箇所の画像とを確認することができ、これにより一層効率よく測定結果と画像との確認を行うことができる。
【0047】
この際、異なるリストを所望とするリストに隣接するリストとすることにより、一連の確認作業を流れ作業的に行うことができるため、一層効率よく画像の確認を行うことができる。
【0048】
また、評価の入力後、所望とする評価が入力されたリストのみを表示手段に表示することにより、それ以外の評価が入力されたリストを測定結果表から除くことができるため、所望とする評価が入力されたリストの確認を効率よく行うことができる。
【0049】
この場合、表示手段に表示されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所を特定するマークをさらに表示することにより、所望とする評価がなされた測定箇所を表示手段上において効率よく確認することができる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0051】
図1は本発明の実施形態に用いられる試験片を示す図である。図1に示すように、本実施形態に用いられる試験片1は、メンブレンフィルタやスライドガラス等の坦体2の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知のcDNA(特異的結合物質として)が配置されてなるものである。なお、坦体2に配置されるcDNAは既にその塩基配列が解読されている互いに異なるDNAにそれぞれ対応したものであり、坦体2上におけるその配置位置は予め定められている。また、坦体2に配置されるcDNAの位置(以下スポット位置とする)は、試験片1のメーカー毎に異なるものとされている。
【0052】
次に図2を用いて、図1に示した試験片1の読取装置について説明する。図示の読取装置100は、後述する2種類の試験片1,1′の読取装置の一実施形態であり、上述した多数の既知の互いに異なるcDNAが配置されている2つの試験片1,1′のそれぞれに、互いに異なる2つの検体A,Bの蛍光色素で標識されたcDNA(生体由来物質として)をハイブリダイズさせたものを載置して所定の位置に設置する透明な試料台20と、蛍光色素を励起するのに適した発光波長のレーザ光L1を発光するレーザ光源21と、試験片1,1′の蛍光色素が励起されて発光した蛍光を光電的に検出するフォトマルチプライヤ(以下PMTという)90と、レーザ光源21から出射されたレーザ光L1を、試料台20に載置された試験片1,1′に照射させるとともに、この照射により試験片1,1′から出射する蛍光K1,K2をPMT90に導光させる光学ヘッド50と、光学ヘッド50を矢印X方向に等速移動させる主走査手段60と、レーザ光源21、光学ヘッド50およびPMT90を一体的に矢印Y方向(矢印X方向に直行する方向)に移動させる副走査手段70と、PMT90により検出された検出信号を対数増幅する増幅器91と、この増幅された検出信号をA/D変換して標識データS1,S2を得るA/D変換器92と、試験片1,1′間において、互いに対応するスポット位置における標識データS1,S2を比較して比較結果を算出する解析装置93と、レーザ光L1を出射させる制御を行うコントロールユニット95とを備えた構成である。なお、標識データS1,S2は試験片1,1′における検体A,Bがハイブリダイズされた各スポット位置において得られる信号値の全体を総称するものである。
【0053】
検体Aは健常者であり、検体Bは所定の遺伝子疾病を有する者である。各試験片1,1′には上述したように、多数の既知の互いに異なるcDNAが所定スポット位置に配置されており、さらにこの試験片1,1′に上記各検体A,Bの細胞由来の各cDNAがピペット等でスポットされ、試験片1,1′上の多数のcDNAのうち、各検体A,Bの各cDNAに対応する(相補的な)cDNAはこれらのcDNAとハイブリダイズされている。そして所定の溶液で、いずれかの検体のcDNAとハイブリダイズされたcDNAを残して、いずれの検体のcDNAともハイブリダイズされていないcDNAは洗浄されている。
【0054】
ここで、レーザ光源21は例えば波長633nmのレーザ光L1を出射するHe−Neレーザ、波長532nmのレーザ光L1を出射するSHGレーザ、波長473nmのレーザ光L1を出射するSHGレーザを用いることができる。波長633nmのレーザ光L1は、例えばCy5という蛍光色素を励起するのに適し、波長532nmのレーザ光L1は、例えばCy3という蛍光色素を励起するのに適し、波長473nmのレーザ光L1は、例えばFloresceinという蛍光色素を励起するのに適している。
【0055】
次に本実施形態の読取装置100の動作について説明する。
【0056】
試料台20上に、検体Aの蛍光色素で標識されたcDNAがハイブリダイズされた試験片1が載置され、コントロールユニット95はレーザ光L1を出射させるようにレーザ光源21を制御し、これにより、レーザ光源21からレーザ光L1が出射される。レーザ光源21から出射されたレーザ光L1は矢印X方向に進む。光学ヘッド50の平面ミラー51に入射したレーザ光L1は図示上方に反射され、孔開きミラー52の小孔52aを通過してレンズ53に入射し、レンズ53を通って試料台20上に載置された試験片1の微小領域を照射する。このとき光学ヘッド50は、主走査手段60により高速にかつ等速度で矢印X方向に移動させられており、レーザ光L1は試験片1を矢印X方向に主走査するため、この主走査中に、レーザ光L1が照射された微小領域に存在するcDNAに対しては、照射されたレーザ光L1により蛍光色素が励起されて蛍光K1を発光する。
【0057】
レーザ光L1で発光した蛍光K1は試験片1の下面から広がって出射し、出射した蛍光K1は、光学ヘッド50のレンズ53により図示下方のビームとされ、同じく光学ヘッド50の孔開きミラー52に入射する。蛍光K1は孔開きミラー52の反射面で反射され、矢印X方向に沿った方向に進行する。矢印X方向に進行した蛍光K1はPMT90に入射する。PMT90に入射した蛍光K1は、それぞれPMT90により増幅されて光電検出され、対応する電気信号として読み取られ、対数増幅器91により増幅され、A/D変換器92によりデジタル信号化される。
【0058】
このようにして1主走査による読取りが終了すると、光学ヘッド50は主走査手段60により元の位置まで戻され、一方その間に、副走査手段70がレーザ光源21、光学ヘッド50およびPMT90を一体的に矢印Y方向に副走査させる。そして、以上の主走査と副走査とを繰り返すことにより、試験片1の全面に亘ってレーザ光L1が照射され、試験片1の各スポット位置に対応した蛍光K1がデジタル信号化され標識データS1として取得され、解析装置93に入力される。
【0059】
主走査、副走査を終え試験片1から標識データS1が取得されると、光学ヘッド50は最初の位置まで戻され、次に検体Bの蛍光色素で標識されたcDNAがハイブリダイズされた試験片1′が試料台20上に載置され、試験片1と同様に読取りが行われて標識データS2が取得され、解析装置93に入力される。
【0060】
図3は解析装置93の構成を示す概略ブロック図である。図3に示すように解析装置93は、標識データS1,S2を読み込む読込手段10と、標識データS1,S2を解析して測定結果表Hを出力する解析手段11と、解析手段11において解析を行う際に必要となるテンプレートTを複数記憶したテンプレート記憶手段12と、後述するようにテンプレートTによりアドレスが対応付けられた標識データS1,S2を格納する画像格納手段13と、測定結果表Hを格納する測定結果格納手段14と、測定結果表Hおよび画像を表示するモニタ15と、種々の入力を行うキーボードおよびマウスからなる入力手段16と、後述するように選択された測定結果に対応するスポット位置の画像を画像データS4,S5として画像格納手段13から読出す読出手段17とを備える。
【0061】
テンプレート記憶手段12には、試験片1,1′のスポット位置に対応する複数の円形のROIを有するテンプレートTが複数記憶されている。すなわち、試験片1,1′におけるスポット位置は試験片1,1′の製造メーカーによって種々異なるものであり、使用される試験片1,1′の種類に応じて例えば図4から図6に示すように複数のテンプレートTがテンプレート記憶手段12に記憶されている。なお、図4から図6に示すテンプレートTにおいて円形部分がスポット位置に対応するROIとなっている。
【0062】
また、テンプレートTの各ROIにはアドレス番号が付与されている。例えば図4に示すテンプレートにおいては、テンプレートTがField1〜6の6つのフィールドに分割されており、各フィールドにおいて4×4のROIブロックが16×24個存在する。このROIブロックにはXY両方向においてそれぞれa〜p、1〜24のアドレス番号が付与されており、このROIブロックの位置は各フィールドにおいて例えばa−1として表すことができる。さらに、ROIブロックには8種類のcDNAが1組ずつ配置されており、同一のcDNAが配置されたスポット位置には同一のパターン番号が付与されている。したがって、例えばROIブロックにおけるパターン番号が「2」であった場合、図4に示すテンプレートにおいては、ROIは例えば「Field1,a−1,2」をアドレス番号としてその位置を特定することができる。
【0063】
また、図5に示すテンプレートは、Field1,2の2つのフィールドに分割されており、各フィールドがさらにA〜Hの8つの領域に分割されている。各領域においては12×30個のROIが存在する。このROIにはXY両方向においてそれぞれa〜l、1〜30のアドレス番号が付与されており、図5に示すテンプレートにおいて、ROIは例えば「Field1,B,a−1」をアドレス番号としてその位置を特定することができる。
【0064】
さらに、図6に示すテンプレートは、A〜Fの6つの領域に分割されており、各領域においては2×14個のROIブロックがX方向に7組存在する。ROIブロックにおいてはY方向にa〜mのアドレス番号が付与されており、ROIブロックはX方向に1〜7のアドレス番号が付与されている。なお、図6に示すテンプレートにおいては、ROIブロックの番号が同一の場合はそこは同一のcDNAが配置されてなるものである。したがって、図6に示すテンプレートにおいて、ROIは例えば「A,1−a」をアドレス番号としてその位置を特定することができる。
【0065】
次いで、解析装置93の動作について説明する。まず、解析手段11において、試験片1,1′のスポット位置に対応するROIが配置されたテンプレートTをテンプレート記憶手段12から読出し、標識データS1,S2により表される画像上にテンプレートTをそれぞれ配置する。なお、本実施形態においては図4に示すテンプレートに対応する試験片1,1′を使用したものとして説明する。そして、テンプレートTにおける円形のROIが画像上のスポット位置に適合するようにテンプレートTの位置を調節するフィッティングを行う。すなわち、試験片1,1′においてはスポット位置に対応するようにスポットが行われるが、スポット毎に若干の位置ずれが生じることがある。したがって、各スポット位置における測定を正確に行うためにROIをスポット位置に合わせる操作を行う。具体的にはテンプレートTを回転、左右上下方向へ移動、拡大縮小することにより、ROIの位置とスポット位置とを合わせる。このフィッティングは自動で行ってもよいが、標識データS1,S2およびテンプレートTをモニタ15に表示し、入力手段16のマウスを操作して手動で行ってもよい。なお、このフィッティングの前に、標識データS1,S2をモニタ15に表示し、検体A,Bを試験片1,1′にスポットした際のスポットのぼけ、にじみ、蛍光の発光量が大きいこと、上述したように所定の溶液で洗浄した際に残存する検体のむら等に起因する、各スポット位置の信号値に異常を有する異常箇所を除去することが好ましい。そしてこのフィッティングにより、各スポット位置にはテンプレートのアドレス番号に対応するアドレス番号が付与されることとなる。また、標識データS1,S2により表される画像においては、各画素の位置を座標値として表すことができるため、アドレス番号とアドレス番号の中心位置を表す画像上の座標値との対応付けがなされ、この対応付け結果を表す対応付け情報が標識データS1,S2に付与される。
【0066】
そしてこのようにフィッティングが行われると、入力手段16からの指示により各スポット位置における濃度の測定が行われる。具体的には、ROIにより囲まれる領域の信号値を積算し、この積算した信号値をそのスポット位置における濃度値として検出する。この際、背景の濃度値すなわち試験片1,1′の坦体2の濃度値を検出された濃度値から除去することが好ましい。そして、標識データS1,S2に設定された全てのROIにおいて濃度値が検出されると、標識データS1,S2間において互いに対応するスポット位置において得られた濃度値の比を求める。ここで、標識データS1の特定スポット位置において得られる濃度値をN1、標識データS2においてこの特定スポット位置に対応するスポット位置において得られる濃度値をN2とすると、この比はN2/N1として求められる。そして、この比が大きい順に例えば50箇所分のスポット位置のアドレス番号と比の値とを対応付けた測定結果表Hを作成し、これを測定結果格納手段14に格納する。また、標識データS1,S2は上記対応付け情報が付与されて画像格納手段13に格納される。
【0067】
次いで、入力手段16から測定結果表Hを表示する指示がなされると、測定結果格納手段14から測定結果表Hが読出されてモニタ15に表示される。図7は測定結果表Hの表示状態を示す図である。図7に示すようにモニタ15のウィンドウ40には測定結果表Hのうち上位7つまでのリストが表示され、スクロールバー40Aを操作することにより全てのリストをウィンドウ40に表示することができる。なお、測定結果表Hには、そのリストの番号(No.)、フィールド番号(Field)、XY両方向のアドレス番号(X,Y)、パターン番号(Pattern)、求められた比(Ratio)および判断(Judge)の各項目が設けられている。なお、Judgeの項目は空欄となっており、ここにオペレータの評価を入力するものである。
【0068】
このようにして測定結果表Hがモニタ15に表示されると、オペレータにより所望とするリストが選択される。この選択はマウスにより所望とするリストをクリックする等の動作により行う。これにより、選択されたリストが反転表示される。このようにして所望とするリストが選択されると、読出手段17が標識データS1,S2において、選択されたリストにおけるアドレス番号に対応するスポット位置が存在するスポットブロックを中心に含む所定範囲の画像を表す画像データS4,S5(画像データS4が標識データS1に、画像データS5が標識データS2にそれぞれ対応する)を標識データS1,S2からそれぞれ切り出す。
【0069】
この際、スポット位置と標識データS1,S2により表される画像上の座標値とは対応付け情報により対応付けられているため、選択されたリストにおけるアドレス番号に基づいてこのアドレス番号に対応するスポット位置の画像上における座標値が特定され、さらにこのスポット位置が存在するスポットブロックの画像上における座標値の範囲が特定される。そしてこの特定された座標値の範囲を中心とした所定範囲の画素を切り出すことにより、画像データS4,S5が得られる。そして、得られた画像データS4,S5は画像格納手段13から読出されてモニタ15に入力される。これにより、図8に示すようにこのリストに対応するスポット位置が存在するスポットブロックがその周辺の画像とともにモニタ15のウィンドウ41,42に画像G1,G2としてそれぞれ表示される。なお、図8においてはNo.3のリストが選択され、このリストにおけるスポット位置であるField2、n−13の位置におけるROIブロックに対応するスポットブロックの画像がウィンドウ41,42に表示された状態を示している。この場合、ウィンドウ41,42の外枠に表示されているスポットブロックに対応するアドレス番号を表示することが好ましい。また、リストNo.3においてはパターン番号は2であるため、図4に示すパターン番号2に対応するスポット位置には矢印が表示される。なお、この矢印に代えて、対応するスポット位置を反転表示してもよく、またこのスポット位置の色を変更してもよい。さらに、このスポット位置を点滅表示させるようにしてもよい。また、選択されたリストを反転表示しているが、矢印を表示してもよく、また選択されたリストの色を変更してもよい。さらに、選択されたリストを点滅表示させるようにしてもよい。
【0070】
オペレータはこのように表示された測定結果表Hおよび画像G1,G2を観察し、その評価を測定結果表HのJudgeの欄に入力する。なお、この評価としては測定結果と画像の状態とから目的の遺伝子が発現していることを表す「Good」、目的の遺伝子が発現していないことを表す「NG」および判断が付かないことを表す「?」の文字を入力手段16から入力することにより行う。ここで、評価の入力は例えばキーボードの「G」を押下すると「Good」と入力され、「N」を押下すると「NG」と入力されるようにすることが好ましい。そして、リターンキーを押下する等により入力した評価を確定すると、選択されたリストがNo.3からNo.4へ移動し、これによりリストNo.4におけるスポット位置であるField1、a−15の位置におけるROIに対応するスポットブロックの画像を上記と同様にウィンドウ41,42に表示する。そして、オペレータによる評価の入力に応じてリストが番号順に選択され、最後のリストにおける評価を入力して処理を終了する。
【0071】
なお、評価を入力することなく、単に画像と測定結果とを確認するようにしてもよい。この場合は例えばキーボードのリターンキーを押下することにより、選択されたリストが番号順に移動し、これに応じてそのリストにおけるスポット位置の画像がウィンドウ41,42に表示されることとなる。
【0072】
このように、本実施形態によれば、測定結果表Hにおける所望とするリストを選択することにより、このリストに対応する測定結果が得られたスポット位置の画像をモニタ15に表示するようにしたため、スポット位置が多数ある場合にも、容易にその測定結果が得られたスポット位置の画像を確認することができ、これにより測定結果および画像の確認を効率よく行うことができる。
【0073】
この際、図8に示すように測定結果が得られたスポット位置を特定する矢印などのマークを表示することにより、より容易にスポット位置を確認することができる。
【0074】
なお、上記実施形態においては、特異的結合物質としてcDNAを、生体由来物質としてcDNAを用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0075】
また、上記実施形態においては、解析装置93において標識データS1,S2の比を求めているが、標識データS1,S2の差を求め、この差が大きい順に50箇所分のスポット位置と差の値とを対応付けた測定結果表Hを作成してもよい。
【0076】
さらに、上記実施形態においては、2つの試験片1,1′を用いて解析を行っているが、多数の既知の互いに異なるcDNAが2組配置された1つの試験片を用いて2種類の検体A,Bについて解析を行うようにしてもよい。
【0077】
さらにまた、上記実施形態においては、2種類の検体A,Bについて解析を行っているが、3種類以上の検体についても上記と同様に試験片1,1′の読取り、解析および測定結果表Hと画像との表示を行うことが可能である。例えば、4種類の検体について測定結果表Hを求めた場合には、モニタ15の表示形態は図9に示すものとなる。
【0078】
また、上記実施形態においては、標識物質として蛍光色素を用いたが、放射性同位体を用いることも可能である。
【0079】
さらに、上記実施形態においては、試験片1,1′から得られた標識データS1,S2に基づいて測定結果表Hを作成し、この測定結果表Hと選択されたリストにおけるスポット位置に対応する画像とをモニタ15に表示しているが、これに限定されるものではなく、互いに対応する複数の測定箇所を有する2つの画像と、各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表Hとをモニタ15に表示する場合にも、本発明を適用することができる。
【0080】
また、上記実施形態においては、全てのリストにおける評価を入力した後、所望とする評価(例えば「Good」)が入力されたリストのみを選択し、この選択されたリストのみをモニタ15に表示するようにしてもよい。この場合、選択されたリストのパターン番号に対応する全てのスポット位置に矢印、反転表示、色変更、点滅表示等のマークを付するようにしてもよい。
【0081】
さらに、上記実施形態においては標識データS1,S2に基づく画像をモニタ15に表示しているが、得られた測定結果に基づいて、測定箇所の濃度値をカラーで段階付けしたり、画像間の濃度比率を段階付けした疑似カラー画像を表示してもよい。
【0082】
さらにまた、上記実施形態においては、モニタ15に先に測定結果表Hを表示して、この測定結果表Hにおける所望とするリストをクリックすることにより、画像G1,G2を表示しているが、下記のように表示することも可能である。以下これを本発明の他の実施形態として説明する。なお、この他の実施形態においては、各スポット位置における濃度の測定および測定結果表Hの作成までは上記実施形態と同一であるため、詳細な説明は省略する。
【0083】
本発明の他の実施形態においては、入力手段16から画像を表示する指示がなされると、読出手段17が画像格納手段13に格納された標識データS1,S2において、予め定められたスポットブロック(例えばテンプレートが図4に示すものであった場合には、Field2,p−1の位置におけるROIブロックに対応するスポットブロック)を中心に含む所定範囲の画像を表す画像データS4,S5を標識データS1,S2からそれぞれ切り出す。
【0084】
そして、得られた画像データS4,S5は画像格納手段13から読出されてモニタ15に入力される。これにより、図10に示すようにField2,p−1の位置におけるROIブロックに対応するスポットブロックがその周辺の画像とともにモニタ15のウィンドウ41,42に画像G1′,G2′としてそれぞれ表示される。なお、ウィンドウ41,42には、スクロールキー41A,41B,42A,42Bが表示され、いずれか一方のウィンドウ41,42のスクロールキー41A,41B,42A,42Bを使用して、画像G1′,G2′をスクロールすることができる。この際、一方の画像のスクロールにより他方の画像も同期されてスクロールされる。
【0085】
このようにしてモニタ15のウィンドウ41,42に画像G1′,G2′が表示されると、オペレータは画像G1′,G2′をスクロールして、所望とするスポット位置を探索する。そして、所望とするスポット位置が見つかると、そのスポット位置を選択する。この選択はマウスにより所望とするスポット位置をクリックする等の動作により行う。このようにして所望とするスポット位置が選択されると、図11に示すように測定結果格納手段14から測定結果表Hが読出されてモニタ15に表示されるが、この際、選択されたスポット位置の測定結果を表すリストが測定結果表Hの最上段に反転された状態で表示される。また、選択したスポット位置には、そのスポット位置と対応する他のスポット位置とともに矢印が表示される。なお、矢印に変えて、反転表示、スポット位置の色の変更、スポット位置の点滅表示を行ってもよい。また、リストについても反転表示に代えて、矢印の表示、スポット位置の色の変更、スポット位置の点滅表示を行ってもよい。
【0086】
オペレータはこのように表示された測定結果表Hおよび画像G1,G2を観察し、その評価を上記実施形態と同様にして測定結果表HのJudgeの欄に入力する。そして、リターンキーを押下する等により入力した評価を確定すると、ウィンドウ41,42における画像G1′,G2′がスクロール可能な状態となり、オペレータによる再度の所望とするスポット位置の探索を行うことができる。
【0087】
このように、本発明の他の実施形態においては、ウィンドウ41,42に表示された画像G1′,G2′における所望とするスポット位置を選択することにより、このスポット位置に対応する測定結果表Hのリストを表示するようにしたため、スポット位置が多数ある場合にも、容易にそのスポット位置と測定結果とを対応付けることができ、これにより測定結果および画像の確認を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に用いられる試験片を示す図
【図2】本実施形態に用いられる読取装置の構成を示す図
【図3】解析装置の構成を示す概略ブロック図
【図4】テンプレートを示す図(その1)
【図5】テンプレートを示す図(その2)
【図6】テンプレートを示す図(その3)
【図7】測定結果表の表示状態を示す図
【図8】測定結果表および画像の表示状態を示す図
【図9】測定結果表および画像の表示状態を示す図
【図10】本発明の他の実施形態における画像の表示状態を示す図
【図11】本発明の他の実施形態における測定結果表および画像の表示状態を示す図
【符号の説明】
1,1′ 試験片
2 坦体
10 読込手段
11 解析手段
12 テンプレート記憶手段
13 画像格納手段
14 測定結果格納手段
15 モニタ
16 入力手段
17 読出手段
93 解析装置
100 読取装置

Claims (16)

  1. 互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示方法であって、
    前記測定結果表における所望とするリストの選択に応じて、前記各画像における選択されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所の画像を前記表示手段に選択的に表示し、
    前記対応測定箇所に対する評価を前記リストに入力可能とし、
    前記評価の入力後、所定の動作により前記所望とするリストとは異なるリストを選択し、
    該異なるリストに対応する測定結果が得られた測定箇所を前記表示手段に選択的に表示することを特徴とする画像表示方法。
  2. 前記異なるリストは、前記所望とするリストに隣接するリストであることを特徴とする請求項記載の画像表示方法。
  3. 前記評価の入力後、所望とする評価が入力されたリストのみを前記表示手段に表示することを特徴とする請求項1または2記載の画像表示方法。
  4. 互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示方法であって、
    前記測定結果表における所望とするリストの選択に応じて、前記各画像における選択されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所の画像を前記表示手段に選択的に表示し、
    前記対応測定箇所に対する評価を、前記リストに入力可能とし、
    前記評価の入力後、所望とする評価が入力されたリストのみを前記表示手段に表示することを特徴とする画像表示方法。
  5. 前記表示手段に表示されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所を特定するマークをさらに表示することを特徴とする請求項記載の画像表示方法。
  6. 前記対応測定箇所を特定するマークをさらに表示することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項記載の画像表示方法。
  7. 前記選択されたリストを特定するマークをさらに表示することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載の画像表示方法。
  8. 前記少なくとも2つの画像は、坦体上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された少なくとも2つの試験片における前記特異的結合物質に、互いに異なる少なくとも2つの検体の、標識物質で標識された生体由来物質をそれぞれ結合せしめ、該結合した前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号により表される画像であり、
    前記測定結果は、前記各試験片間において、前記標識信号の検出結果を比較した比較結果であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項記載の画像表示方法。
  9. 互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示装置であって、
    前記測定結果表における所望とするリストの選択に応じて、前記各画像における選択されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所の画像を前記表示手段に選択的に表示する表示制御手段と、
    前記対応測定箇所に対する評価を、前記リストに入力する入力手段とを備え、
    前記表示制御手段は、前記評価の入力後、所定の動作により前記所望とするリストとは異なるリストを選択し、該異なるリストに対応する測定結果が得られた測定箇所を前記表示手段に選択的に表示する手段であることを特徴とする画像表示装置。
  10. 前記異なるリストは、前記所望とするリストに隣接するリストであることを特徴とする請求項記載の画像表示装置。
  11. 前記表示制御手段は、前記評価の入力後、所望とする評価が入力されたリストのみを前記表示手段に表示する手段であることを特徴とする請求項9または10記載の画像表示装置。
  12. 互いに対応する複数の測定箇所を有する少なくとも2つの画像と、該各画像の各測定箇所における測定結果を表す複数のリストからなる測定結果表とを表示手段に表示する画像表示装置であって、
    前記測定結果表における所望とするリストの選択に応じて、前記各画像における選択されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所の画像を前記表示手段に選択的に表示する表示制御手段と、
    前記対応測定箇所に対する評価を、前記リストに入力する入力手段とを備え、
    前記表示制御手段は、前記評価の入力後、所望とする評価が入力されたリストのみを前記表示手段に表示する手段であることを特徴とする画像表示装置。
  13. 前記表示制御手段は、前記表示手段に表示されたリストに対応する測定結果が得られた対応測定箇所を特定するマークをさらに表示する手段であることを特徴とする請求項12記載の画像表示装置。
  14. 前記表示制御手段は、前記対応測定箇所を特定するマークをさらに表示する手段であることを特徴とする請求項9から13のいずれか1項記載の画像表示装置。
  15. 前記表示制御手段は、前記選択されたリストを特定するマークをさらに表示する手段であることを特徴とする請求項9から14のいずれか1項記載の画像表示装置。
  16. 前記少なくとも2つの画像は、坦体上の所定の複数位置に互いに異なる複数の既知の特異的結合物質が配置された少なくとも2つの試験片における前記特異的結合物質に、互いに異なる少なくとも2つの検体の、標識物質で標識された生体由来物質をそれぞれ結合せしめ、該結合した前記生体由来物質の標識物質から放出される標識信号により表される画像であり、
    前記測定結果は、前記各試験片間において、前記標識信号の検出結果を比較した比較結果であることを特徴とする請求項9から15のいずれか1項記載の画像表示装置。
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