JP2002542456A - 2次元電気泳動ゲルからの自動サンプル摘出方法及び装置 - Google Patents

2次元電気泳動ゲルからの自動サンプル摘出方法及び装置

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JP2002542456A
JP2002542456A JP2000600088A JP2000600088A JP2002542456A JP 2002542456 A JP2002542456 A JP 2002542456A JP 2000600088 A JP2000600088 A JP 2000600088A JP 2000600088 A JP2000600088 A JP 2000600088A JP 2002542456 A JP2002542456 A JP 2002542456A
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ライアン、ポール、トーマス
ビヤット、デビッド
オートン、ケビン
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ジェノミック ソリューションズ インコーポレイテッド
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Abstract

(57)【要約】 サンプル媒体から1以上のサンプルを自動的に摘出するシステムは、当該媒体の1以上のサンプル特性を電子的に取得するデバイスと、このデバイスに接続され、参照データベースと比較することにより、取得された特性を解析するマイクロプロセッサとを使用して、サンプル媒体の位置座標で対象サンプルを識別し、さらに、新規なロボット摘出工具を使用して、自動的にサンプルを摘出して処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、生物学的分子の分析及び分離に関する。さらに詳細には、本発明は
、引き続く蛋白質の分析用に、2次元電気泳動ゲルから独立した蛋白質サンプル
を自動摘出する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例示すれば、1つの分野は、特に関連する分野「遺伝子学」(genomics)と共
に「蛋白質学」(proteomics)である。蛋白質学は、製造可能な有機体である蛋
白質補体の研究であり、その一方で、遺伝子学は、デオキシリボ核酸(DNA)
、その遺伝子、及び蛋白質を生成するプロセスの研究である。蛋白質学は、遺伝
子式の結果に基づくデータを提供する。遺伝子学は、包括的な遺伝子配列データ
を提供し、それは、先進的蛋白質研究に必要とされるミクロ配列(microarray)
分析によりしばしば取得される。
【0003】 複雑な有機体では、各細胞は、特定の細胞あるいは器官の機能に必要とされる
蛋白質の組合せを生成するDNA中の遺伝子を選択的に表現する。さらに近時の
科学的労力は、これらの遺伝子の規則化状態及び病気あるいは他の状態、治療の
前後で、この規則状態がどのように変化し得るかに関するデータベースを作るこ
とに払われている。
【0004】 遺伝子規則の効果を評価するために、遺伝子式の1つのアウトプットである蛋
白質を測定し、分離し、定性的及び定量的に分析する方法を使用しなければなら
ない。現在好まれている蛋白質学手法の1つは、2Dポリアクリルアミドのゲル
電気泳動である。この手法は、蛋白質の複雑な混合物を分離して、それらが単離
され、定量化され、識別され、病理プロセス中での役割を、あるいは新規な薬用
のターゲットとして、評価されることが可能となる。
【0005】 2Dゲル手法を使用した蛋白質学研究に対する1つのアプローチは、8つの独
立した操作から構成されると見做し得る(図1参照)。 1.可溶化16 15の細胞あるいは組織からなる1つのサンプル中の蛋白質
が、界面活性剤を用いた可溶化により、基底となる細胞あるいは組織の基体から
解放される。 2.分離17 可溶化された蛋白質は、次に、2Dゲル電気泳動を使用して、
正方ゲル配列中に物理的に分離される。 3.染色18 クーマシー(Coomassie)ブリリアントブルー、銀着色、SY
PROルビー、蛍光化合物を用いて、染色あるいはこれらを接着させることによ
り、または、他の適当な手法により、分離された蛋白質は、ゲル中ではっきりと
表示される。 4.イメージ化19 潜在的に関心のある蛋白質サンプルのスポットを溶解す
るための電子光学的あるいは他の手段により、染色された2Dゲルは、イメージ
化される。例えば、病気で健康的ではない組織中に特異的に発生する蛋白質は、
関心の対象とみなされる。 5.ピッキング20 関心のある(対象となる)蛋白質を含むゲルのスポット
は、主要なゲル基体から摘出される。 6.蛋白質のペプチドへの消化21 通常、酵素により、この蛋白質は分解さ
れ、その重量が質量分析計により測定可能な成分ペプチドとなる。 7.質量スペクトル分析22 単離され、消化された蛋白質ペプチドの寸法は
、マトリックス励起レーザ吸収飛行イオン化時間(「MALDI−TOF」)質
量スペクトル計を使用して測定され、あるいは液体クロマトグラフィ−質量スペ
クトル法、4極飛行時間、あるいは他の手段により分析される。 8.識別23、24 ペプチドフラグメントの重量を、類似の蛋白質分解(酵
素的)処理後に、公共のあるいは私的なデータベースにより予測されたフラグメ
ントと、合致させることにより、この蛋白質が識別される。一旦識別されると、
病理プロセス中の各蛋白質の役割は、または病理プロセス中に介在する潜在点と
して(例えば、薬ターゲット)、病理学的、薬理学的、及び既知の生物学的経路
からの情報に従って、考察可能である。
【0006】 コンピュータデータベース及び解析と組み合わせて、平面的2Dゲルのサンプ
ルの1つの軸に反映される、蛋白質の等電点及び、対応する垂直な平面軸により
反映されるその分子量あるいは分子サイズにしたがって、2Dゲル電気泳動は、
試験されたサンプルの蛋白質群を物理的に溶解する。このため、任意の与えられ
たサンプルの2Dゲル解析は、それぞれの蛋白質の特性に基づいて、その蛋白質
補体の正射平面的な分布を反映する「フィンガープリント」(fingerprint)を
生成し得る。一旦調製されると、溶解された2Dゲルは、染色、イメージ化及び
生物情報的ソフトウェアにより、将来の使用に備えてコンピュータあるいは他の
データベース中に記憶可能な高解像度のデジタル蛋白質地図に翻訳され得る。得
られるデータは、健康的及び病的状態にある異なる組織の蛋白質プロファイルを
決定するために使用可能であり、究極的には、蛋白質群のライブラリのために使
用され得る。
【0007】 さらに、それぞれの蛋白質は、2Dゲルから摘出され、ペプチドフラグメント
に分割され、質量スペクトル法または他の手段を用いて測定される。しかし、蛋
白質及び蛋白質ネットワークとの巨視的研究は、それぞれの蛋白質を物理的に単
離し、隔離し、検討する能力のため、現在のところ、部分的なものに限定されて
いる。図1のような操作は、現在では、逐次的あるいはモジュール的な方法で実
行される。各ステップの出力(結果物)は、手動で次の操作に移送される。これ
らの独立した連結されない手動操作は、この手法を緩慢かつ煩雑にし、各手動ス
テップの反復性に起因するエラーを発生させ易くし、例えば、取扱中の皮膚から
のケラチンによる汚染に曝す。
【0008】 蛋白質学及び遺伝子学さらに他のものを研究する科学者は、蛋白質分析を実行
する、迅速で正確な高スループットの方法及び装置に、非常に関心がある。ロボ
ット工学及びソフトウェア/コンピューティング技術の進歩が、この分析のスル
ープットと速度とを改善可能なことは明らかである。
【0009】 ある米国の会社BioRad Laboratories社は、AARMという会社(オーストラ
リアの会社)と協同して、蛋白質ピッキングシステムを開発中である。しかし、
他の区別の中では、彼らのシステムは、ただ準自動化されているのみで、ユーザ
は、特定の2Dゲルからピッキングされた蛋白質を手動で識別しなければならな
い。さらに、BioRad社のシステムは、摘出された対象となる蛋白質を識別するた
めに、2Dゲルデータベース中に記憶された情報を活用しない。最後に、BioRad
社のシステムは、2Dゲル中の蛋白質のサイズに基づいて異なる寸法の摘出工具
を利用する能力を具備しない。
【0010】 この分野の他の関心を提供する他の情報があるが、例えば、Andersonらの米国
特許5993627号公報の26〜28行目を参照して、そこには、クレームさ
れた発明の新規な要素、手段及び利用性を提供するいかなる請求範囲あるいは分
野も現れていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、さらなる解析用に、2Dゲルを介して、はっきりと表示された蛋白
質サンプルを、分離し、摘出し、高スループットで取り扱うための方法及び自動
化装置を提供する。本発明は、研究室レベルのXYZガントリー(Gantry)ロボ
ット、摘出された(分析)対象の蛋白質を識別する新規なアプローチ、2Dゲル
から蛋白質サンプルを摘出するための新規な工具、及び、選択的かつ自動化され
た蛋白質サンプルの摘出を達成するために、ロボットとプロセスステップとを制
御するための新規の手段を利用する。
【0012】 近時、蛋白質の摘出は、手で行われ、非常に労働集約的であり、かつエラーを
発生し易い。この手動プロセスは、分析中の蛋白質を仮想的に利用不能にする汚
染に対する感応性がある。ここで記載する研究室ロボット及び新規な摘出工具の
利用は、蛋白質摘出の効率を上昇させ、蛋白質サンプルを利用者が取り扱うこと
を最小限にすることにより、汚染を非常に低減する。
【0013】 本発明の特徴と進歩性のある観点とは、以下の詳細な説明、請求の範囲、次
に簡単な説明のある図面を読むにしたがって一層明らかになるであろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係るサンプル媒体から1以上
のサンプルを自動的に摘出する装置は、 サンプル媒体に存在する1以上のサンプルとそれぞれ対応する1以上の特性(
trait)を、電子的に取得するデバイスと、 1以上の前記サンプルの電子的に取得された1以上の前記特性を分析する前記
デバイスに接続され、参照特性のデータベースにアクセスし、少なくとも1つの
サンプルの少なくとも1つの電子的に取得された特性を、前記参照特性データベ
ース中の前記参照特性の1つと比較し、少なくとも1つの前記電子的に取得され
た特性を前記参照特性の1つと比較する結果に従って、1以上の対象サンプルを
識別する、マイクロプロセッサと、を備える、 ことを特徴とする。
【0015】 上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係るサンプル媒体から1以上
のサンプルを自動的に摘出する方法は、 サンプル媒体に存在する1以上のサンプルにそれぞれ対応する1以上の特性(
trait)を電子的に取得するステップと、 前記1以上の取得された特性を、参照特性のデータベースと比較するステップ
と、 前記比較ステップの結果に従って、前記サンプル媒体に存在する1以上のサン
プルから対象サンプルを選択するステップと、 前記対象サンプルの参照座標を構築するステップと、 芯抜き出し工具を前記対象サンプルに対応させるステップと、 前記座標を参照することにより、前記芯抜き出し工具を使用して、前記対象サ
ンプルを自動的に摘出するステップと、を備える、 ことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかる2次元電気泳動ゲルからの自動サンプル摘出方法
及び装置について、以下図面を参照して説明する。
【0017】 本発明の基本的なプロセスと要素とは、CCDまたは他のカメラあるいはイメ
ージ化(画像)システムを用いて処理された2Dゲルサンプルのイメージ(画像
)を取得し、この画像を解析して対象領域を見出し、スポット座標の「ピック」
リストを生成し、それぞれの領域からゲルの芯(plug)を抜き出すことにより、
選択されたゲル領域をサンプリングし、抜き出した芯を収集容器にデポジットさ
せることである。このプロセスにおけるステップは、以下のものを含む。
【0018】 ・2Dゲル30、38を装置の摘出作業領域に提供する。 ・サンプルの芯を保持するための収集トレイ40を装置の作業領域に提供する
。 ・芯抜き出しチップ42及び/又はトレイキャップを装置に提供する。 ・透過、反射、可視、紫外光源を介してゲルを照射する。 ・装着されたカメラ28により、ゲルの電子画像を取得し、記憶する。 ・コンピュータ手段26により、例えば、市販の利用可能なソフトウェアによ
り、この画像を処理して、明暗領域を見出す。 ・対象とする蛋白質スポット領域を識別するためにさらに電子的処理を行う。 ・ゲルサンプル及び任意の記憶された画像の形状を較正するためにさらに処理
する。 ・データベースを用いて比較/対照する処理をさらに行う。 ・サンプリング位置を識別するためのユーザ処理。 ・ピッキングすべき、較正された識別情報とリンクする物理的位置のリストを
生成する。 ・各ピッキングに対して ・追加的に新しい(清浄な)ピッキング工具を収集するあるいは再利用可能
な工具を洗浄する。 ・ピッキング工具29、37をゲル上の要求位置に移動させる。 ・ピッキング工具を操作して、芯部を除去する。 ・当該芯部を生成物トレイ40、41中のレリーバントウェル(relevant w
ell)79に移動する。 ・芯部をウェル79にデポジットさせる。 ・芯抜き出し工具を廃棄する(使い捨て可能な場合) ・保管領域からキャップ77を収集し、ウェル79へ移動する。 ・ウェルをキャップする。 ・適当な時に、生成物トレイ88、91とゲルとを装置から除去する。 ・結果を(別の)データベース中に記憶するために、ピッキング情報ログを別
のシステムにダウンロードする。
【0019】 ゲル画像は、通常、初期には、イメージ化システム28を使用し、Genomic So
lutions,Inc社のInvestigator(登録商標)2−D解析ソフトウェアのような、
市販の利用可能な、包括的な2−Dゲル解析ソフトウェアパッケージにより、こ
の画像を定量的に解析することにより取得される。この画像取得ハードウェアは
、高い精度と高解像度とを提供し、蛍光標示された、あるいは無線感応標示され
たゲルをイメージ化するための特別な特徴を提示し得る。
【0020】 一旦、ゲル30、38がイメージ化され、他のゲルサンプルからのデータとと
もに、そのデータがデータベースに追加されると、ゲルは後処理用に保管されて
も良い。しかし、保管中に、ゲルが変形したり移動したりする可能性がある。変
形が過剰でなければ、ゲル運搬シート上に機械的に登録する特徴のために、芯抜
き出しは実行可能である。しかし、変形が受け入れ不能であれば、ピッキング前
に、補正あるいはその考慮が必要である。
【0021】 1つの実施例において、本発明は、基本的な精度と解像度とを向上させるため
に、ピッキングシステム中でゲルを再イメージ化することもできる。この画像は
、次いで、2−D解析ソフトウェア中に記憶された原画像に合致(マッチング)
され、スポット摘出目的で、原画像中のスポット座標を、実際のゲルサンプルに
合致させるように、較正ファクタが得られる。
【0022】 このソフトウェアは、ユーザに、調整可能なパラメータを用いて、自動スポッ
ト選択を最適化することを許容する。ユーザは、スポットの存在、合致するスポ
ットの定性的比率、スポットを積分した強度、分子量、等電点、面積、及びユー
ザ定義のスポットまたは画像特性に基づいて、情報をフィルタリングするために
、データベースクエリーを実行することもできる。現行システムは、蛋白質ピッ
キングロボット上のゲルから画像を生成する。この画像は、引き続いて、以前に
分析された同一のゲルの画像と合致される(matched)。分析中のゲルに対する
座標系を構築することが可能なゲルの「アンカー点」(anchor points)を見出
す、ゲル解析ソフトウェアを効果的に「教示する」ために、このプロセスは、所
定のユーザ対話を含む。
【0023】 ゲルから摘出される蛋白質スポットは、2−Dソフトウェアを介したスポット
画像データベースに対するユーザ初期設定のクエリーを介して、識別される。例
えば、ユーザが、参照サンプルに関する実験略図(experimental schema)にお
いて、過大に表現された蛋白質をピッキングすることを望む場合には、ユーザは
、スポットを識別し、それらの画像座標位置をピッキングロボットに中継するた
めに、データベースクエリーを初期化しても良い。
【0024】 市場にある解析ソフトウェアは、既に、スポットの寸法を、典型的には、平方
ミリメートル単位で算出する。ユーザまたはソフトウェアは、(分析)対象とな
るスポットを決定し、ソフトウェアは、画像内の摘出されるスポットの座標とと
もにピッキングリストと、各スポットの寸法とを生成する。このピッキングリス
トは、スポットのデータベース中のピッキングプロセスから上工程(upstream)
で生成され、それぞれの画像を取得し、それらを共に合致させる。
【0025】 光学的な較正用の標識は、ゲル運搬プレート31、39、77の表面に取付可
能である。これらの標識は、高性能イメージ化システム、例えば、Investigator
(登録商標)2−D解析システムにより、あるいは、ピッキングシステムに適合
する低い性能のカメラまたはイメージ化システムにより、イメージ化可能である
。このため、ピッキングシステムは、ゲルシートの再イメージ化に使用可能であ
り、マッチングは、高性能画像装置(imager)を使用して取得された「主要」画
像に対してなし得る。
【0026】 さらに、ここに述べた蛋白質ピッキングプロセスを自動化するために、本発明
は、特定の弗素担持体を蛋白質に対して結合させて、特にゲル画像のアンカー点
に対して使用することができる。適当な波長の光により励起されると、ゲルのア
ンカー点に結合された弗素担持体は、同一ゲル内の「調査対象」の蛋白質から、
分離してイメージ化可能な特徴的な波長の光を発する。次いで、ピッキングロボ
ットのCCDカメラあるいは他のイメージ化システムのようなイメージ化システ
ム28を用いて、アンカー点がイメージ化され、セグメント化アルゴリズムが、
アンカー点の座標を決定するために、デジタル画像に適用される。
【0027】 その代わりに、追加的な参照マークが、可視光及び蛍光により明暗を示し得る
。このようなマークを使用して、ゲルは、まず、ピッキングシステムとは別の、
特定の蛍光イメージ化システムでイメージ化される。引き続いて、ピッキングシ
ステムに組み込まれたカメラにより、ゲルからの蛍光発光ではなく可視光のコン
トラスト(明暗)を用いて、ゲルがイメージ化される。このことは、ピッキング
システムが蛍光放射に対して感応しない場合であっても、弗素担持体により染色
されたゲルからピッキングすることを許容する。この2つの画像(一方は別の蛍
光イメージ化システムからのもので、他方はピッキングシステムに組み込まれた
カメラからのもの)は、参照マークが両方の画像で視認可能であるので、この参
照マークを用いてマッチングされる。一旦マッチングされると、所望の(蛍光表
示された)部位の位置は、可視光画像に変換され、ピッキングする位置からの座
標として使用される。
【0028】 ピッキングサイクルの初期には(図3)、作業者は、ゲルをゲルキャリアに充
填する。2Dゲルは、脆く破壊し易い可能性があり、そのことが損傷あるいは幾
何学的変形を与えることなく、このゲルを1つの基板から他の基板へ移動させる
ことに困難をともなわせる。蛋白質群の分析では、ゲルの登録は、精度の劣化を
避けるために、イメージ化とピッキングとの間に維持されなければならない。イ
メージ化とピッキングとは、異なる時間に、及び/又は異なる装置で実行される
可能性があるので、変形なしにゲルを移動させ得ることは重要である。このこと
は、延伸することなく、正確な配置を確実にするために、イメージ化とピッキン
グとにおいて使用可能な参照点を有する基板上に、ゲルを保持することにより実
行され得る。本発明は、ゲル運搬シートと呼ばれる、1枚のシート状アクリルガ
ラスまたはシリカガラスを使用することができる。このゲルシートは、硬く平滑
な支持部材上に載置される。その代わりに、抗延伸性の基板に、例えば、「ゲル
ボンド」のような適当な材料により、固定されても良い。このようにしてゲルを
固定することは、取扱い上の困難さを容易にし、幾何学的変形を低減する。
【0029】 本実施例において、ゲルキャリアは、ロボットの一部であっても良く、あるい
は、ロボットから脱着可能で、キャリア上のゲルを移動させるために使用可能な
中間的キャリアであっても良い。このゲルキャリアは、固定プレート、ゲルキャ
リア、及びゲルプレートから構成可能であり、これら全ては、上部に固定される
。このシートは、機械的及び光学的な登録の特徴を具備することが可能である。
これらは、照明源からの透過を許容するために機能的に透明であり、あるいは光
の透過を許容する孔を有する。追加的に、蛍光染料で標示されたゲルのUV照明
を許容するために、基板は、UV光を透過しなければならない。
【0030】 いかなる場合であっても、光源は、蛍光管あるいは他の適当な光源であり得る
。ゲル上方に典型的に配置されるカメラ(または他のイメージ化デバイス)を用
いて、光は、その下方から上方にゲルを通過し(トランス照明、transilluminat
ion)、あるいは上方から下方に照射する(エピ照明、epi-illumination)。自
動プロセスによりスポットを見出すために、照明は、最大限に均一であることが
重要である。トランス照明に関しては、このことは、典型的には、拡散グリッド
またはパネルを使用して達成される。
【0031】 ゲルキャリアは、次いで、移送され、照明領域内の摘出作業領域に装着される
。一旦、ゲルがキャリアに配置され、サンプリング位置まで移動されると、ゲル
キャリアの座標系を、以前分析されたゲル画像の座標系と並置する目的で、カメ
ラが、蛋白質スポットの位置を決定するために使用され得る。1つの実施例では
、このカメラは、ゲルの画像部に使用可能なロボットアーム上の移動ヘッドに固
定される(図2)。生成する画像は、別々に処理可能であり、あるいはカメラ画
像からのそれぞれの「フレーム」は、大画像を形成するために、タイル化可能で
ある。他の実施例では、ゲルが(移動)ヘッドの上方にあってもなくとも、1つ
の画像を生成するために、カメラは、ゲル上方に固定された高解像度カメラであ
っても良い。
【0032】 画像が取得されると、市販の利用可能な、制御コンピュータの、あるいは制御
コンピュータ26に接続された1以上の他のコンピュータのソフトウェアにより
、対象スポットが配置される。解析結果は、摘出対象のスポットに対するXY座
標を与える。一旦、スポットが見出されると、所定のピッキング指標が適用され
得る。例示すれば、スポット位置は、所定の既知の蛋白質に対応して知られても
良く、あるいはデータベース中の画像と比較することにより見出される他のスポ
ットが摘出用に選択されても良い。作業者は、制御コンピュータまたは系列コン
ピュータ上の画像を使用して、さらに制御アーム背面のコンピュータを操作する
ことにより変換される、異なる選択指標を使用することができる。通信(データ
)は、そこから、コンピュータがアームにピッキングすることを指示する1以上
の座標を有する。
【0033】 制御コンピュータ26(図2)は、ロボットに対する移動コマンド27の制御
、チップのピックアップ及び排出サイクルの実行、圧縮ガスまたは空気を供給す
るバルブ34の制御、ソレノイドバルブ34またはシリンジポンプ弁32の制御
、及びサンプルそれ自体に対する真空サイクルと排気サイクルとの制御を含む、
多数の機能を、電気的に実行する。このような機能に対して、コマンドを生成し
、実行する手段は、当業者に明らかになる。制御コンピュータは、1つのコンピ
ュータであっても良いし、あるいは、各タスクが分配26可能なように内部通信
する多数のリンクされたコンピュータであっても良い。ロボット上のカメラは、
(制御)コンピュータ、追加的なコンピュータ、あるいは他形式の画像処理シス
テムと通信可能である。制御コンピュータは、また、ロボットシステム内外のプ
レートもしくはキャリア(図13)を自動的に積載し、取り扱うことを制御する
ために、別のコンピュータと通信可能である。
【0034】 画像座標とロボット座標との間のマッピングは、試験ターゲットを用いて、較
正手順により調整される。既知の物理的位置を用いた試験ターゲット位置と、そ
のターゲット用に見出すスポットからの座標との間で、算術的なマッチングを実
行するマッピング変換により、座標は、記憶されたスポット画像座標からロボッ
ト座標に変換される。このことは、望ましくは、ロボットを制御するが、別に組
み込み可能な制御コンピュータ中の手段の一部である。
【0035】 一旦、ピッキング座標が構築され、移動コントローラに送信されると、ロボッ
トは、ピッキングする座標のリストを具備し、ピッキングサイクルを開始できる
。基本サイクルは、ロボットヘッドを、廃棄物収集樋43(図4)、85上のド
レイン位置まで移動させる。良好な性能を達成するためには、継続的な芯抜き出
し操作の間に蓄積する汚染を抑制することが重要である。ターゲット蛋白質は、
通常は、ゲル中に保持されるが、ゲル粒子がある抜き出し操作から次の操作まで
運搬される場合には、汚染する可能性がある。屑(デブリス、debris)を洗浄し
て、システムを確実に流体で充填するために、シリンジポンプを循環させること
により、チップを介して、流体が放出される。流体組成の不一致が、ゲルの収縮
または膨張を惹起しないように、ピッキングサイクル中に使用される流体33は
、ゲルの予備処理中に使用される流体と一致しなければならない。このような流
体は、水、10%エタノール水溶液、10%エタノール2%グリコール水溶液、
あるいは他の同等な流体であり得る。
【0036】 相互交換可能なチップを使用する1つの実施例では、チップは、別個のラック
42、84に保持される。ピッキング操作の初期に、ロボットがチップを拾い上
げる。相互交換可能なチップを用いて、ロボットは、ピッキング操作全体で1つ
のチップを使用するか、あるいは、サンプル中の相互汚染の可能性を低減するた
めに、例えば、使用したチップを廃棄し、新しいチップを収集し、ピッキング操
作中にピッキングされたそれぞれのスポットに新しいチップを使用するように指
示されても良い。追加的に、制御コンピュータは、洗浄手順を指示するようにプ
ログラム可能であり、その結果、それぞれの相互交換可能なチップは、追加的な
水、他の溶媒、あるいは超音波バス43、44、83を介して、ゲルが存在しな
い状態で、自動的に洗浄処理を受ける。
【0037】 好ましい実施例では、ゲルは、ピッキング中に、注水されても良い。作業者に
より選択される予め定められた時間間隔で、ピッキング工具29、37は、ラス
ター様式で、ゲルを通過してヘッドを前後に移動させ、その進行に伴って流体を
滴下することから構成される注水プロセスを開始することが可能である。そのパ
ターンは、反復可能であり、向きの変更も可能であり、あるいは、濡れパターン
は、例えば、均一な注水に向上させる目的で、過去のラインの間の隙間に注水す
るように、ライン間隔の分数ごとに、移動可能である。注水中の過剰な流体は、
運搬プレート39上のゲルから流され、廃棄物収集樋85に入る。
【0038】 ロボットアームは、半永久的に結合された固定チップ(図5)、あるいは使い
捨て可能な、または再利用可能な相互交換できるチップ(図6)とともに使用さ
れ得る。固定チップは、ステンレス鋼、あるいは当業者に知られた、低い腐食性
と高い清浄度を有し、材料からのリーチング(leeching)なしに、腐食性の溶媒
を用いて洗浄可能な類似の金属から構成可能である。相互交換可能な、または使
い捨て可能なチップは、ポリプロピレン、ポリアミド、あるいはPOM(アセタ
ール)材料のような種々の高分子、あるいは他の好適な材料から構成可能である
【0039】 汚染を最低限に抑制するために、チップは、芯抜き出し操作の間に洗浄されて
も良く、あるいは、交換されても良い(即ち、使い捨て可能な抜き出しチップ)
。後者のアプローチが、最良の性能であり望ましい。チップは、同一の径を有し
ても良く、あるいは、スポット径または光密度のような、異なるスポットパラメ
ータにしたがって、異なる径が選択可能である。
【0040】 ロボット化マニピュレータ25は、追加的に、工具つかみ部材を搭載する。相
互交換可能なチップを使用する場合には、ロボットアームのヘッドつかみ部材が
、チップ、対応するスリーブ59を備える排出バネ53、及び膨張可能なカフス
57を把持し、保持し、さらに排出する手段を具備する(図6)。ヘッドつかみ
部材に対して2つのフィード部が存在する。一方のフィード部54は、ゲルの芯
抜き出し及び排出を可能にするために、シリンジポンプ32及び流体リザーバ3
3から、つかみチップを介して、ピッキングチップに流体圧力または真空を提供
する。つかみ部材は、内部のガスまたは液体圧力により膨張可能な、円筒形の弾
性カフス57を有する。第2のフィード部35、55は、膨張可能なカフス57
とつかみ部材52本体との間にキャビティ56を提供する。そのキャビティは、
カフスを押し出して、チップの内壁を把持するように、空気、他のガス、あるい
は流体で膨張させられる。カフス膨張管55は、つかみ部材本体を介して、全て
の相互交換可能でかつ使い捨て可能なチップに対して膨張可能なカフス57の背
後にあるキャビティ56に接続する。
【0041】 相互交換可能なチップが存在しない場合には、つかみ部材52を有するロボッ
トアーム25は、チップラックを循環可能であり、つかみ部材52がチップ58
のキャビティ中に挿入されるように移動可能であり、さらに、排出バネ53を押
圧するように降下可能である。次いで、カフスが膨張し、チップ内壁を把持する
ように、膨張可能なカフス57に圧力が印加される。次いで、つかみ部材が、当
該チップを用いて、垂直に引き出される。排出バネ53は、切断チップ58に挿
入されてるので、圧縮された状態を維持する。ゲルの芯抜き出し操作が実行され
た後で、カフス圧力は、開放され、そのため、把持圧力を開放し、(例えば、0
.5〜1ニュートン(N)の範囲の力で)排出バネが相互交換可能なチップを排
出することを許容する。バネとチップ端部との間にすすむように、排出バネと使
い捨て可能な、または相互交換可能なチップとの間に、中間スリーブ59が存在
する。
【0042】 固定されたピッキングチップ(図5)について、膨張可能なカフスは存在せず
、切断エッジ51は、単一の流路50を備えるつかみ工具の一部として組み立て
られ、半永久的な手段でロボットの移動ヘッドに取り付けられる。
【0043】 切断チップの構成と寸法とにはバリエーションがある。1.5mmのゲルに関
する1つの試みは、図8に示す好ましいチップ寸法を提案する。1つの実施例で
は、切断チップの先端部69は、そこから0.4mmにあるショルダ部69のセ
ットバックとともに、1.3mmの内径と、1.5mmの外径とを有する。切断
チップの内径は、0.5mm〜5mmの範囲であり、細い切断エッジの幅、例え
ば、0.1mm幅で、鋭利で好ましくは面取りされたエッジを有する。
【0044】 ピック近傍でのゲルへの損傷を最小限に抑制するために、ショルダ部68の外
側のコーナー部に、曲率を適用することは有益である。ショルダ部のセットバッ
ク及び外側のショルダの外径は、ゲル厚さと、弾性、破壊強度及び引張強度のよ
うな、ゲルの機械特性とに応じて、変更され得る。ショルダ部の深さ及び全体の
径は、特定のゲル厚さ及びゲル特性に対して、最適化可能である。上記で参照し
た寸法は、典型的には、1mmから1.5mm厚さの耐久性アクリルゲルの使用
に対して、典型的な切断チップの寸法である。さらに厚いゲルについては、4m
mの外径とショルダ部セットバックとが増加する。所定の弾性量に対する低い引
張強度を有する弱いゲルに対して、切断セットバックショルダ深さは、増加する
【0045】 1つの好ましい実施例(図9)では、チップに対してテーパ状のコアキャビテ
ィ73を形成するために、チップの内部形状は、最適には、円錐形である。この
ことは、ピッキング後の、ゲル芯の排出の信頼性を改善する。キャビティが円筒
形の場合には、流体圧力による排出中に、芯が、工具軸に垂直な軸の回りに、キ
ャビティ内で捻れる可能性がある。このことは、排出流体の脱出経路を形成し、
結果的に、芯が、排出しない可能性がある。このモードは、「バタフライ弁」の
故障として知られているような、バタフライ弁の動作に類似する。内部キャビテ
ィを円錐形にすることは、芯が回転して信頼性を向上させる可能性を制約する。
寸法は、最適には、面取り部の内部エッジから始まる、キャビティ73の両側部
での14度のテーパ(傾斜)を有する。この内部がテーパ状のキャビティは、任
意の粗い表面上で把持することを避けるために、研磨されても良い。キャビティ
の深さは、ゲル厚さの深さと一致し、典型的には、ゲル厚さに等しい。
【0046】 芯が切断されると、ゲルは、生成する芯の形状が、「マッシュルーム」状74
であるように変形可能である(図10)。この形状は、2つの主要な効果を有す
る。(1)真空排気中に、芯がピッキングチップ本体に吸着する傾向がある。(
2)芯中の材料の量は、実質的に低減され、芯サンプルがまだ小さく、材料がな
お、広い領域から取得され、結果的に、サンプル/バックグランド比あるいは全
体の解像度が低下する。
【0047】 切断チップのショルダ部71は、生成する芯サンプルの形状を変更するために
使用可能である(図11)。ユーザが芯形状と無関心である場合には、あるいは
、ユーザが、マッシュルーム形状が重要ではない大きい(ゲルの厚さと比較して
)サンプルの芯を切り出している場合には、ユーザは、ショルダ部を使用する必
要はない。他の条件では、ショルダ部は、材料をチップ下部に押し戻し、切断力
により発生する変形を打ち消す傾向がある。ショルダ深さとショルダ径とは、所
定のゲル厚さ、剛性及び切断強度に合致するように設定される必要があるパラメ
ータである。しかし、その差異は、芯形状の相対的に小さい変化をもたらすので
、この合致は、決定的ではない。
【0048】 好ましい実施例では、このサンプル形状は、「円錐形」芯75を形成すること
により、取り扱われる(図11)。「円錐性」の程度は、ゲル厚さに対するチッ
プ径の比率、及びゲル剛性に対する相対的な切断力に依存する。切断力は、切断
する周長、エッジの鋭利さ及びゲル特性の関数である。実際には、およそ2:1
の円錐性比率(最小径に対する最大径)が一般的である。
【0049】 ピッキングサイクルが継続するにつれて、チップは、廃棄物収集樋43、85
でパージされ、その一方で、チップを清浄にし、流体を完全に補うことでシステ
ムから空気をパージすることを確実にするために、シリンジポンプ32を使用し
て、流体リザーバ33からチップを介して流体を循環させる。次いで、ロボット
は、ゲルのX−Y位置に(移動するように)命令され、5mm程度の微小距離だ
け、ゲルから離れている。ピッキングターゲットが予備的に濡れるように、予備
濡れステップにおいて、追加的に、40μLのように微少量の流体が、ピッキン
グチップからゲルに分配される。
【0050】 次いで、100μL程度の空気ロック容積を形成するために、空気がチップ中
に吸引される。ピッキングチップは、ピッキングチップを支持するバネ60が圧
縮し、切断力64を定義し、ゲルを介して、硬いゲル支持部まで切断するまで、
ゲル上を降下する(図7)。切断工具は、ゲルシートが支持シートと合致するま
で、ゲルシートを介して押圧される、選択された寸法及び形状を有する中空切断
チップ65を有する(図7)。このチップは、挿入力を制限し、支持シートに対
する工具の垂直な進入に関する不正確さに対応するように、バネで付勢可能であ
る。好ましいバネの付勢力は、約3ニュートン(N)である。
【0051】 次いで、シリンジポンプ32が、サクションモードで、約70μL程度の少量
の流体を引き出すように操作され、ゲル中に挿入することによりシールされるピ
ッキングチップ中に、フィードラインを介して印加される部分的な真空を形成す
る。吸引された空気は、芯に印加される真空量を制御するために、バネのように
作用する。この吸引された空気ロックは、また、芯抜き出し工具の汚染された領
域を分離し、つかみ部または移送管内で、ゲル粒子または他の汚染物質を巻き込
まないように作用する。ウェル中に芯を配置することを妨害し得る排出コンプラ
イアンスを増加させることになるので、空気ロックは、大き過ぎないことが重要
である。しかし、チップ中の芯周辺で微小な漏れがある場合には、部分的な真空
を維持する(芯がゲルシートから抜き出されるとき)ことに役立つので、小さい
コンプライアンスは、芯抜き出し中は、有益である。
【0052】 芯を除去するために、工具が引き出され、それとともにゲルの芯を抜き出す。
しかし、シートの柔軟さと濡れ状態とは、問題を起こす可能性がある。まず最初
に、工具が圧入するにつれて、切断エッジ下のゲルは、変形し、外側(工具軸か
ら離れて)に移動する傾向がある。第2の問題もまた、除去に関係する。工具が
引っ張り出されると、真空が、チップ下に形成される。シートの濡れが良好なシ
ールを維持し、その結果、芯部がシート中に残されるので、このことは、軽減さ
れない。本発明は、以下によりこれらの問題に取り組む。
【0053】 ・上述したように、工具を介して、ゲルの芯の上部に真空を印加することによ
り、工具中の芯を保持する。 ・追加的に、一旦芯が切断されると、工具をシートから除去する前に、微小距
離(例えば、0.5mm)だけ工具を横方向に移動する。このことは、その下に
あるキャリアに対するゲルの接着に打ち勝ち、工具のエッジ下部に空気(あるい
は自由流体)を許容するように、工具の外側とシート残部との間の小さい隙間を
開放することにより、芯とゲル自体との間に存在し得るいかなる真空状態を破る
【0054】 次いで、チップは、ゲル外に持ち上げられ、切断された芯とともに、典型的に
は、96のウェルを有するミクロ滴定(microtiter)プレートである、収集トレ
イ40まで移送される。ゲルの芯は、ミクロ滴定プレート中の小さいウェルに、
それぞれ配置される。ピッキングチップの狭い部位は、部分的にウェル中に降下
する(図12)。少量の流体が、芯サンプルを排出するシリンジプラグを介して
、分配される。この流体は、空気ロック容積、さらに、バックオフ(backoff)
容積、さらに、正味100μL程度の小さい容積を含み、チップ端部のキャップ
から芯を押し出し、この芯を液滴中に保管し、この液滴をチップからウェルに滴
下する。芯を排出するためにガス圧力ではなく液体を使用することは、収集容器
内で排出されたサンプルが飛び跳ねることを引き起こす可能性のある排出速度を
低減する。液体排出は、さらに緩慢で制御されたプロセスであり、プレートが保
管部に進行する場合には、それを水和状態に維持するように、流体中に捕捉され
たウェルの底部に、サンプルをデポジットさせることを確実にする。次いで、こ
のプレートは、接着板あるいは固定カバー(例えば、開放上部に熱シールされた
高分子シート)を使用して、手動であるいは自動的に覆われる。
【0055】 相互交換可能なチップについては、このチップは、保存または廃棄可能であり
、つかみ部に装着されるキャップは、拾い上げられ、ミクロ滴定ウェルを塞ぐバ
ネとともに、収集トレイ中に押し込まれ得る(図12)。
【0056】 1つの実施例では、キャップが芯抜き出しチップに装着され、ウェル中に生成
したスタックを配置する。装置では、つかみ部が、まず内部キャップを把持し、
トレイの外部から、キャップと芯抜き出しチップとを持ち上げる。この実施例に
おいて、芯抜き出しチップは、ゲルから芯を抽出し、トレイ中の空のウェルにデ
ポジットさせるために使用される。分離デバイスが、使用された芯抜き出しチッ
プが挿入される装置に提供される。これは、芯抜き出しチップ上で保持され、キ
ャップは、つかみ部により、芯抜き出しチップから引き出される。フランジは、
この操作を容易にできる。芯抜き出しチップは、分離デバイスから廃棄すること
はできず、ロボット化マニピュレータは、トレイウェル中にキャップを交換する
【0057】 芯抜き出しチップが、その主要な穴が、トレイのウェルの穴と合致するように
製造される場合には、キャップは、トレイのウェルか芯抜き出しチップのいずれ
かに装着可能である。このことは、トレイが装置に提供される前に、キャップと
芯抜き出しチップとをトレイ中に予備積載することを許容する。キャップが、圧
力/真空が芯抜き出しチップを通過することを許容する孔を有しなければならな
いことは明らかである。このことは、蛋白質の消化を許容するために、プローブ
をウェル中に挿入することが必要な、引き続く処理ステージを許容し得る。キャ
ップ中の孔は、特定の流体の取扱に必要なプローブ周辺に、部分的なシールを提
供するために、プローブの寸法と合致するように形成される。ロボットは、新し
いチップを拾い上げ、別の洗浄バスサイクルを実行することを繰り返し、次いで
次にサイクルが開始する。
【0058】 1つの実施例は、自動装入機を具備しても良く、このため、数個のピッキング
処理を実行することを許容する(図13)。一旦、スポットがゲルからピッキン
グされると、ゲルは、自動積載機89中の装置ベッドとは異なる方向に移動可能
であり、次のゲルが、ピッキングのために装置に配置される。現在ある生成物ト
レイ88は、連続して充填可能であり、あるいは、追加的な生成物トレイ91が
、ゲルを有するトレイと対応するように、装入されても良い。ゲルキャリア86
は、積載システム中で前後に移動する。各ゲルは、ロボット上に配置される前に
、自動的に除去される着脱可能なリッド(ふた、lid)を有する。積載システム
の別の部分は、キャリアをスタックから取り出し、リッドを除去し、あるいは、
リッドを保管するか若しくはスタックに戻し、次いで、露出したゲルとともにキ
ャリアを、ロボットのベッド上に配置する(追加的に、スタック中の空の位置を
介して)。垂直に並んだ棚は、ゲルキャリア、または自動分散用の排出プレート
を取り出す。
【0059】 本発明の好ましい実施例が開示された。しかし、当業者は、本発明の教示した
範囲内で、所定の改良が現れること、及び次のクレーム(請求の範囲)は、本発
明の真正な範囲と内容とを決定するために検討されるべきであることを実感する
であろう。さらに、本発明の方法及び構成は、種々の実施の形態で使用可能であ
り、ここでは、そのうちのいくつかについてのみ記載した。本発明の精神から離
れることなく、他の実施例が存在することが、当業者に明らかになるであろう。
このため、記載された実施例は、例示的なものであり、制約的に解釈されるべき
ではない。
【0060】 本出願は、1999年2月17日に受理された米国仮特許出願60/1204
71号に基づく優先権を主張する。
【0061】
【発明の効果】
ここで述べる方法及び装置は、引き続く分析用に、2次元(「2D」)電気泳
動ゲルから独立したサンプルを自動的に摘出するために使用される(ここでは、
「発明」として参照する)。本発明は、2Dゲル電気泳動法、あるいは平面状で
切断可能な材料中で物質の物理的分離をもたらす任意の方法により、識別可能な
蛋白質あるいは他の物質を分離及び分析することを利用者が望む分野あるいは業
務で使用され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 試験または参照サンプルから出発して、中間ステップを介してデータ取得及び
分析に至る蛋白質群解析に対する1つのアプローチの論理フロー図である。
【図2】 本発明の基本要素の模式図である。
【図3】 ロボットアーム、ゲルサンプル及び収集トレイの位置を図解する。
【図4】 ゲルサンプル、チップ、洗浄ステーション、生成物トレイ及び関連する作業領
域の配置の上面図である。
【図5】 固定された切断工具アームとチップとを図解する。
【図6】 相互交換可能なチップあるいは使い捨て可能なチップを備える切断工具アーム
とチップとを図解する。
【図7】 ゲルピッキングを実行するための構成例を図解する。
【図8】 ショルダ部セットバックが形成された切断チップのサンプル寸法を図解する。
【図9】 ショルダ部セットバックと、円錐形の内部中空部とを有する切断チップを図解
する。
【図10】 ショルダ部が形成されていない切断チップを使用した、サンプル芯の切断と形
状とを図解する。
【図11】 ショルダ部が形成された切断チップを使用した、サンプル芯の切断を図解する
【図12】 収集トレイのウェルに挿入される他のチップ及びキャップを図解する。
【図13】 複数のゲルサンプルと収集トレイとを移動し、取り扱うための自動化手段を図
解する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 27/26 325A 301C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID, IL,IN,IS,JP,KE,KG,KP,KR,K Z,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,MA ,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ, PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,S K,SL,TJ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG ,US,UZ,VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 ライアン、ポール、トーマス イギリス連邦王国、PE175AQ ケンブ リッジ州 ヒューティンドン グレートス テューケリー アウルエンド 74番 (72)発明者 ビヤット、デビッド イギリス連邦王国、PE1935A ケンブリ ッジ州、セントネオツ、イートンフォード ザパドック 26番 (72)発明者 オートン、ケビン イギリス連邦王国、PE292ED ケンブ リッジ州、ヒューティンドン、ゴッドマン チェスター、クロフトフィールドロード 42番 Fターム(参考) 2G045 DA36 FB05 JA20 2G052 AA28 AB18 AC11 AD17 AD37 AD54 BA02 BA13 BA28 CA03 CA08 EC04 EC05 EC23 ED04 GA11 GA21 HA02 HC04 HC12 HC32 JA07 JA08

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サンプル媒体に存在する1以上のサンプルとそれぞれ対応する1以上の特性(
    trait)を、電子的に取得するデバイスと、 1以上の前記サンプルの電子的に取得された1以上の前記特性を分析する前記
    デバイスに接続され、参照特性のデータベースにアクセスし、少なくとも1つの
    サンプルの少なくとも1つの電子的に取得された特性を、前記参照特性データベ
    ース中の前記参照特性の1つと比較し、少なくとも1つの前記電子的に取得され
    た特性を前記参照特性の1つと比較する結果に従って、1以上の対象サンプルを
    識別する、マイクロプロセッサと、 を備えることを特徴とするサンプル媒体から1以上のサンプルを自動的に摘出
    する装置。
  2. 【請求項2】 前記マイクロプロセッサに接続されたロボット摘出工具をさらに備え、 前記マイクロプロセッサは、少なくとも1つの対象サンプルを摘出することを
    、前記ロボット摘出工具に指示する、 ことを特徴とする請求項1に記載のサンプルの自動摘出装置。
  3. 【請求項3】 前記マイクロプロセッサは、前記ロボット摘出工具に、流体リザーバからの液
    体を、前記サンプル媒体に注ぐように指示する、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  4. 【請求項4】 前記ロボット摘出工具は、複数の摘出カッタを備える、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  5. 【請求項5】 前記マイクロプロッサは、前記少なくとも1つの対象サンプルを、前記複数の
    摘出カッタの1つと対応させ、前記ロボット摘出工具に、対応するサンプルを摘
    出するために、1つの対応する摘出カッタを選択するように指示する、 ことを特徴とする請求項4に記載のサンプルの自動摘出装置。
  6. 【請求項6】 前記マイクロプロセッサは、前記サンプル媒体の前記対象サンプルの位置座標
    を識別する、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  7. 【請求項7】 前記マイクロプロセッサは、前記ロボット摘出工具に、前記座標にある前記対
    象サンプルを摘出するように指示する、 ことを特徴とする請求項6に記載のサンプルの自動摘出装置。
  8. 【請求項8】 前記マイクロプロセッサは、1以上の前記電子的に取得された特性と、1以上
    の前記参照特性との比較から、較正ファクタを取得し、この較正ファクタを適用
    することにより、前記位置座標を識別する、 ことを特徴とする請求項6に記載のサンプルの自動摘出装置。
  9. 【請求項9】 前記サンプル媒体は、2次元電気泳動ゲルのサンプルを含む、 ことを特徴とする請求項1に記載のサンプルの自動摘出装置。
  10. 【請求項10】 前記サンプル媒体を照射する照明源をさらに備える、 ことを特徴とする請求項1に記載のサンプルの自動摘出装置。
  11. 【請求項11】 前記デバイスは、カメラであり、 前記特性は、光学的特性である、 ことを特徴とする請求項1に記載のサンプルの自動摘出装置。
  12. 【請求項12】 前記サンプル媒体は、基板上に配置される、 ことを特徴とする請求項1に記載のサンプルの自動摘出装置。
  13. 【請求項13】 前記基板は、抗延伸性基板である、 ことを特徴とする請求項12に記載のサンプルの自動摘出装置。
  14. 【請求項14】 前記基板は、参照マークを有する、 ことを特徴とする請求項12に記載のサンプルの自動摘出装置。
  15. 【請求項15】 前記サンプル媒体は、弗素担持体を含む、 ことを特徴とする請求項1に記載のサンプルの自動摘出装置。
  16. 【請求項16】 1以上の前記サンプルは、弗素担持体を含む、 ことを特徴とする請求項1に記載のサンプルの自動摘出装置。
  17. 【請求項17】 前記マイクロプロセッサは、前記ロボット摘出工具に、前記摘出された対象サ
    ンプルをサンプル容器にデポジットさせるように指示する、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  18. 【請求項18】 前記摘出されたサンプルは、流体リザーバからの液体の容積にしたがって、前
    記サンプル容器にデポジットされる、 ことを特徴とする請求項17に記載のサンプルの自動摘出装置。
  19. 【請求項19】 前記マイクロプロセッサは、前記ロボット摘出工具に、複数の前記対象サンプ
    ルを摘出し、逐次、複数の前記サンプル容器にデポジットさせるように指示する
    、 ことを特徴とする請求項17に記載のサンプルの自動摘出装置。
  20. 【請求項20】 前記マイクロプロセッサは、前記ロボット摘出工具に、キャップを取り出し、
    前記サンプル容器に配置するように指示する、 ことを特徴とする請求項17に記載のサンプルの自動摘出装置。
  21. 【請求項21】 前記ロボット摘出工具は、複数の前記サンプル媒体を逐次処理する手段を備え
    る、 ことを特徴とする請求項17に記載のサンプルの自動摘出装置。
  22. 【請求項22】 前記ロボット摘出工具は、複数の前記サンプル容器を逐次処理する手段を備え
    る、 ことを特徴とする請求項17に記載のサンプルの自動摘出装置。
  23. 【請求項23】 前記ロボット摘出工具は、円錐形キャビティを有する摘出切断チップを備える
    、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  24. 【請求項24】 前記ロボット摘出工具は、鋭利な切断エッジを有する摘出切断チップを備える
    、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  25. 【請求項25】 前記鋭利な切断エッジは、面取りされている、 ことを特徴とする請求項24に記載のサンプルの自動摘出装置。
  26. 【請求項26】 前記ロボット摘出工具は、ショルダ表面と切断エッジとを有する摘出切断チッ
    プを備え、 前記ショルダは、前記切断エッジから垂直にセットバックされている、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  27. 【請求項27】 前記ロボット摘出工具は、半永久的な手段により固定された摘出切断チップを
    備える、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  28. 【請求項28】 前記ロボット摘出工具は、相互交換可能な摘出切断チップを備える、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  29. 【請求項29】 前記ロボット摘出工具は、前記相互交換可能なチップを把持し、排出する手段
    を備える、 ことを特徴とする請求項28に記載のサンプルの自動摘出装置。
  30. 【請求項30】 前記ロボット摘出工具は、前記相互交換可能なチップを自動的に廃棄する手段
    を備える、 ことを特徴とする請求項28に記載のサンプルの自動摘出装置。
  31. 【請求項31】 前記マイクロプロセッサは、前記ロボット摘出工具に、前記相互交換可能なチ
    ップを把持し、排出するように指示する、 ことを特徴とする請求項29に記載のサンプルの自動摘出装置。
  32. 【請求項32】 前記相互交換可能なチップを把持し、排出する前記手段は、円筒形で膨張可能
    なカフスと、排出バネと、圧力源から前記膨張可能なカフスに対する圧力の制御
    手段とを備える、 ことを特徴とする請求項29に記載のサンプルの自動摘出装置。
  33. 【請求項33】 前記圧力は、流体圧力である、 ことを特徴とする請求項32に記載のサンプルの自動摘出装置。
  34. 【請求項34】 前記圧力は、ガス圧力である、 ことを特徴とする請求項32に記載のサンプルの自動摘出装置。
  35. 【請求項35】 前記ロボット摘出工具は、前記摘出された対象サンプルをサンプル容器中に排
    出する手段を備える、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  36. 【請求項36】 前記手段は、ポンプにより、前記ロボット摘出工具を介して、流体リザーバか
    ら流体を循環し、放出する、 ことを特徴とする請求項35に記載のサンプルの自動摘出装置。
  37. 【請求項37】 前記マイクロプロセッサは、前記ポンプに、前記ロボット摘出工具を介して、
    前記流体を、逐次、放出し、引き込み、さらに放出するように指示する、 ことを特徴とする請求項36に記載のサンプルの自動摘出装置。
  38. 【請求項38】 前記マイクロプロセッサは、前記ロボット摘出工具に、前記対象サンプルに接
    触した後、横方向に移動するように指示する、 ことを特徴とする請求項2に記載のサンプルの自動摘出装置。
  39. 【請求項39】 サンプル媒体に存在する1以上のサンプルにそれぞれ対応する1以上の特性(
    trait)を電子的に取得するステップと、 前記1以上の取得された特性を、参照特性のデータベースと比較するステップ
    と、 前記比較ステップの結果に従って、前記サンプル媒体に存在する1以上のサン
    プルから対象サンプルを選択するステップと、 前記対象サンプルの参照座標を構築するステップと、 芯抜き出し工具を前記対象サンプルに対応させるステップと、 前記座標を参照することにより、前記芯抜き出し工具を使用して、前記対象サ
    ンプルを自動的に摘出するステップと、 を備えることを特徴とするサンプル媒体から1以上のサンプルを自動的に摘出
    する方法。
  40. 【請求項40】 前記1以上の特性を再取得するステップと、 取得された特性を、再取得された特性と比較して、較正ファクタを得るステッ
    プと、をさらに備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  41. 【請求項41】 参照マークを有する基板に、前記サンプル媒体を載置するステップをさらに備
    える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  42. 【請求項42】 前記比較ステップは、合致サンプルの定性的比率、サンプルの積分強度、サン
    プル分子量、サンプル等電点、サンプル面積、サンプル密度のうち、少なくとも
    1つの特性を、参照特性のデータベースと比較する、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  43. 【請求項43】 紫外光で、サンプル媒体を照射するステップをさらに備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  44. 【請求項44】 自動的に、芯抜き出し工具を廃棄し、新規な芯抜き出し工具を選択するステッ
    プをさらに備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  45. 【請求項45】 自動的に、芯抜き出し工具を洗浄するステップをさらに備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  46. 【請求項46】 前記対応ステップは、複数の芯抜き出し工具から1の芯抜き出し工具を選択す
    るステップをさらに備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  47. 【請求項47】 前記摘出された対象サンプルをサンプル容器にデポジットさせるステップをさ
    らに備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  48. 【請求項48】 複数の前記摘出された対象サンプルを複数のサンプル容器に自動的にデポジッ
    トさせるステップをさらに備える、 ことを特徴とする請求項47に記載のサンプルの自動摘出方法。
  49. 【請求項49】 前記芯抜き出し工具に対応する流体リザーバから前記サンプル容器に流体を放
    出することにより、前記摘出された対象サンプルを排出するステップをさらに備
    える、 ことを特徴とする請求項47に記載のサンプルの自動摘出方法。
  50. 【請求項50】 円錐形の除芯キャビティを有する芯抜き出し工具を提供するステップをさらに
    備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  51. 【請求項51】 相互交換可能な芯抜き出し工具を提供するステップをさらに備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
  52. 【請求項52】 液体またはガス圧力による、芯抜き出し工具内部にある円筒形で膨張可能なカ
    フスの膨張を介して、前記相互交換可能な芯抜き出し工具を把持するステップを
    さらに備える、 ことを特徴とする請求項51に記載のサンプルの自動摘出方法。
  53. 【請求項53】 前記膨張可能なカフス内部の前記圧力を解放し、排出バネを使用して前記相互
    交換可能な工具に力を印加することにより、前記相互交換可能な工具を排出する
    ステップをさらに備える、 ことを特徴とする請求項52に記載のサンプルの自動摘出方法。
  54. 【請求項54】 2次元ゲル電気泳動サンプルであるサンプル媒体を提供するステップをさらに
    備える、 ことを特徴とする請求項39に記載のサンプルの自動摘出方法。
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