JP2003283384A - 等化器および再生信号処理装置 - Google Patents
等化器および再生信号処理装置Info
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Abstract
因して現れる入力信号の非線形性に対し、正確な補償を
行うことが可能な等化器を提供する。 【解決手段】 係数器102―iに、2つのタップ係数
cip,cinを準備する。比較器103は、基準信号であ
る中央タップ信号x3の値と閾値108とを比較し、こ
の比較結果に基づいて、選択信号SSを生成する。係数
器102―iは、選択信号SSに基づいて、タップ係数
cip,cinのいずれかを選択タップ係数ciとして選択
し、タップ信号xiに乗じる。これにより、基準信号で
ある中央タップ信号x3の値に応じて、等化器全体のタ
ップ係数を適応的に切り替えることができる。したがっ
て、入力信号の非線形性に対し、正確な補償を行うこと
が可能となる。
Description
信号処理装置に関するものであり、特に、非線形性を有
する信号に対する波形等化の技術に属する。
れた情報を再生する再生信号処理装置において、メディ
アから読み出した再生信号に上下非対称性が現れること
がある。たとえば、光ディスクの場合、光ディスクのピ
ット列にレーザーが照射され、その反射光の強度が再生
信号として読み出されている。このとき、光ディスクの
製造時のマスタリングで用いられる光のパワーなどの諸
条件の違いにより、光ディスク表面のピットの大きさや
形が変動すると、反射光の強度が変化し、再生信号に上
下非対称性が現れる。これを、アシンメトリという。
アシンメトリを模式的に示したものである。(1)のピ
ットの幅は、(2)の標準ピットのものよりも短い。こ
のため、ピット以外の部分のパターンが長くなり、再生
信号の強度は標準ピットのものよりも強くなる。逆に、
(3)のピットの幅は、(2)の標準ピットのものより
も長い。このため、ピット以外の部分のパターンが短く
なり、再生信号の強度は標準ピットのものよりも弱くな
る。
A/D変換した後の信号レベルのサンプルを示す。再生
信号に上下非対称性がない場合、信号レベルは、図中の
矢印で示した理想値の近傍に分布する。しかし、上下非
対称性を有する再生信号のA/D変換後のレベルは、図
9に示すように、ゼロレベル(“0”で示した横軸)に
対して、上方向(正値)にはA1(またはA2)の振
幅、下方向(負値)にはA1´(またはA2´)の振幅
というように、非対称なものとなっている。
R(Finite Impulse Response )フィルタで構成された
等化器を用いて、デジタル信号の波形等化を行う。この
とき、次の式(1)に示す「畳み込み演算」と呼ばれる
線形演算を行う。ただし、同数において、xiはi番目
のタップ信号、ciはタップ信号xiに対応するタップ係
数、NはFIRフィルタのタップ数、yは波形等化信号
である。
より、デジタル信号は、正負それぞれの理想値のレベル
に近づくように補正される。しかし、図9に示すような
非線形性を有する信号に畳み込み演算を行うと、図10
に示すように発散してしまうことがある。
を行う等化器に関する技術として、たとえば、特開平9
−153257号公報に開示されたものがある。
0の概要図である。等化器500では、係数器502―
i(i=0〜n)において、タップ信号511−iの値
の正負に応じて、タップ係数cip,cinのいずれかが選
択される。そして、選択されたタップ係数が、乗算器5
07の乗算に適用されるようになっている。これによ
り、入力信号の非線形性の補償を可能としている。
号群をベクトルX=(x1,x2,…,xN)、タップ係
数群をベクトルC=(c1,c2,…,cN)のようにベ
クトル表現すると、式(1)は、“y=X・C”として
表すことができる。ここで、タップ係数群として、タッ
プ信号が正の場合にはベクトルCp=(c1p,c2p,
…,cNp)を適用して“y=X・Cp”を得るように
し、一方、負の場合にはベクトルCn=(c1n,c2n,
…,cNn)を適用して“y=X・Cn”を得るようにす
ることにより、入力信号の上下非対称性を補償すること
ができる。
2―iによって、それぞれ入力とするタップ信号511
―iの値の正負に応じて、タップ係数が選択される。こ
のため、等化器全体としてのタップ係数群のベクトルC
は、上記のベクトルCpの要素とベクトルCnの要素と
が混在したものとなってしまう。これでは、タップ信号
の値の正負に応じてタップ係数群のベクトルCp,Cn
のいずれかを選択することができず、本来の畳み込み演
算を行うことができない。したがって、等化器500で
は、入力信号の非線形性を正確に補償することが困難で
ある。
非線形性に対して正確な補償を行うことが可能な等化
器、および、光ディスクなどの記録メディアから読み出
した再生信号の非線形性を補償することが可能な再生信
号処理装置を提供することを課題とする。
めに、請求項1の発明が講じた手段は、入力信号に対し
て波形等化を行う等化器として、前記入力信号を遅延さ
せた複数のタップ信号のうちのいずれか1つである基準
信号に基づいて、複数のタップ係数群の中からいずれか
1つを選択係数群として選択し、該選択係数群を適用し
て波形等化を行うものとする。
ちのいずれか1つである基準信号に基づいて、複数のタ
ップ係数群の中からいずれか1つ(選択係数群)が選択
される。そして、入力信号に対して、この選択係数群を
適用して、波形等化が行われる。これにより、基準信
号、つまり、その元となる入力信号に基づいて、等化器
全体のタップ係数群を適応的に切り替えることができ、
上下非対称性といった入力信号の非線形性を補償するこ
とが可能となる。
は、直列に接続された複数の遅延素子を有し、前記入力
信号を前記各遅延素子によって遅延させ、前記各遅延素
子からの出力信号を前記タップ信号としてそれぞれ出力
する信号遅延部と、前記基準信号に基づいて、前記選択
係数群を選択するための選択信号を生成する選択信号生
成手段と、前記選択信号に基づいて前記選択係数群を選
択し、備えられた複数の係数器によって、前記選択係数
群に属する選択タップ係数を、前記信号遅延部から出力
された各タップ信号にそれぞれ乗じる係数乗算部と、前
記係数乗算部から出力された選択タップ係数乗算後の各
タップ信号を加算し、波形等化信号として出力する加算
器とを備えたものとする。
生成手段は、前記基準信号の値と所定の閾値との比較を
行い、この比較結果に基づいて、前記選択信号を生成す
るものとする。
生成手段は、前記信号遅延部から出力された複数のタッ
プ信号のうち中央に位置する中央タップ信号を、前記基
準信号として用いるものとする。
等化器は、前記選択タップ係数に対して、前記波形等化
信号の現実値と理想値との誤差がより小さくなるように
新たなタップ係数を算出する係数学習器を有し、前記選
択タップ係数を、前記係数学習器によって算出された前
記新たなタップ係数に更新する係数更新器を備えたもの
とする。
って、選択タップ係数に対して、波形等化信号の現実値
と理想値との誤差がより小さくなるように、新たなタッ
プ係数が算出される。そして、選択タップ係数は、係数
更新器によって、この新たなタップ係数に更新される。
これにより、タップ係数を更新して、入力信号の非線形
性の補償に最適な値に近づけることができ、波形等化の
性能が向上する。
器は、更新すべき前記選択タップ係数を選択する係数選
択手段を有するものとする。また、係数学習器は、前記
係数選択手段によって選択された前記選択タップ係数に
対して、前記新たなタップ係数を算出するものとする。
よって、更新すべき選択タップ係数が選択されることに
より、1つの係数学習器で複数の選択タップ係数の更新
処理が可能となる。これにより、回路規模を縮小して、
等化器を実現することができる。
記録メディアから読み出した再生信号を処理する再生信
号処理装置であって、前記再生信号からA/D変換によ
って得られたデジタル信号に対して、波形等化処理を行
う波形等化処理部を備え、前記波形等化処理部は、前記
デジタル信号を遅延させた複数のタップ信号のうちのい
ずれか1つに基づいて、複数のタップ係数群の中からい
ずれか1つを選択係数群として選択し、該選択係数群を
適用して波形等化を行う等化器を有するものとする。
て、タップ信号のうちのいずれか1つに基づいて、複数
のタップ係数群の中からいずれか1つ(選択係数群)が
選択される。そして、再生信号からA/D変換によって
得られたデジタル信号に対して、この選択係数群を適用
して、波形等化処理が行われる。これにより、デジタル
信号の非線形性、つまり、その元となる再生信号の非線
形性の補償が可能な信号再生装置を実現することができ
る。
形等化処理部は、前記選択係数群に属する選択タップ係
数に対して、波形等化後の信号の現実値と理想値との誤
差がより小さくなるように新たなタップ係数を算出し、
前記選択タップ係数を、前記新たなタップ係数に更新す
る係数更新器を備えたものとする。
って、選択タップ係数は、波形等化後の信号の現実値と
理想値との誤差がより小さくなるように、新たなタップ
係数に更新される。これにより、タップ係数を更新し
て、入力信号の非線形性の補償に最適な値に近づけるこ
とができ、非線形性を持つ再生信号に対して、より優れ
た波形等化性能を有する再生信号処理装置を実現するこ
とができる。
て、図面を参照しながら説明する。
の実施形態に係る等化器100の構成を示す。ただし、
説明の便宜上、等化器100のタップ数は5であるもの
とする。なお、本発明はこのタップ数に限定されるもの
ではなく、タップ数はこれ以上、またはこれ以下であっ
てもよい。
i(i=1〜5、以下同様とする。)を有する信号遅延
部101と、複数の係数器102―iを有する係数乗算
部102と、比較器103と、加算器104とを備えて
いる。なお、比較器103は、本発明の選択信号生成手
段に相当するものである。
とし、タップ信号xi(i=1〜5)を出力とする。タ
ップ信号xiは、遅延素子101―iにそれぞれ入力さ
れる信号が1クロックだけ遅延して出力されるものであ
る。
と、係数格納部106と、乗算器107とを有する。係
数格納部106は、2種類のタップ係数群Cp,Cnに
それぞれ属するタップ係数cip,cinを格納している。
マルチプレクサ105は、与えられた選択信号SSに基
づいて、タップ係数cip,cinのいずれかを選択し、選
択タップ係数ciとして出力する。そして、乗算器10
7は、遅延素子101からそれぞれ出力されるタップ信
号xiに、選択タップ係数ciを乗じたものを出力する。
なお、選択タップ係数ciとして、たとえば、選択信号
SSの値が“0”のときはタップ係数cipを選択し、一
方、“1”のときはタップ係数cinを選択する。ただ
し、この選択方法は1例であり、本発明は、これに限定
されるものではない。
タップ信号x3の値と所定の閾値108との比較を行
い、この比較結果に基づいて、選択信号SSを生成し、
出力する。中央タップ信号x3は、本発明の基準信号に
相当する。なお、選択信号SSは、タップ信号x3の値
が閾値108以上のときは“0”、閾値108よりも小
さいときは“1”であるとする。ただし、本発明は、こ
の選択信号SSの値の決定方法に限定されるものではな
い。
れぞれ出力される信号を加算し、波形等化信号yとして
出力する。
作について説明する。ここでは、閾値108の値として
“0”を設定するものとする。つまり、タップ信号x3
の値の正負に応じて、比較器103から出力される選択
信号SSの値が切り替わるようにする。
(x1,x2,x3,x4,x5)=(−5,−1,5,1
0,10)であるとする。このときの中央タップ信号x
3の値は“5”であるので、比較器103から選択信号
SSとして“0”が出力される。したがって、各係数器
102―iによって、選択タップ係数ciとして、タッ
プ係数cipが選択される。つまり、タップ係数群とし
て、ベクトルCp=(c 1p,c2p,c3p,c4p,c5p)
が選択される。これにより、式(1)から、波形等化信
号y=X・Cp=(−5)×c1p+(−1)×c2p+5
×c3p+10×c 4p+10×c5pを得る。
1つずつシフトし、タップ信号群がベクトルX=(−1
0,−5,−1,5,10)になったとする。このとき
の中央タップ信号x3の値は“−1”であるので、比較
器103から選択信号SSとして“1”が出力される。
したがって、各係数器102―iによって、選択タップ
係数ciとして、タップ係数cinが選択される。つま
り、タップ係数群として、ベクトルCn=(c1n,
c2n,c3n,c4n,c5n)が選択される。これにより、
式(1)から、波形等化信号y=X・Cn=(−10)
×c1n+(−5)×c 2n+(−1)×c3n+5×c4n+
10×c5nを得る。
る中央タップ信号x3の値の正負に応じて、等化器全体
のタップ係数群としてタップ係数ベクトルCp,Cnの
いずれかが選択される。これにより、タップ係数ベクト
ルCp,Cnの要素が混在することなく等化器全体のタ
ップ係数を切り替えることができ、上下非対称性を持つ
入力信号x0に対して、本来の畳み込み演算を実行する
ことができる。したがって、本実施形態に係る等化器1
00により、入力信号の非線形性に対して正確な補償を
行うことができる。
力とする係数器として、係数器102―0なるものを備
えていないが、これを備えたものでもよい。
央タップ信号x3を入力とするものとした。しかし、タ
ップ数が偶数、たとえば、2n個の場合、タップ信号x
nまたはxn+1を中央タップ信号とすればよい。また、こ
れ以外のタップ信号xiを基準信号として入力し、選択
信号SSを生成するものであってもよい。
た、係数格納部106は2種類のタップ係数群Cp,C
nに属するタップ係数cip,cinを格納しているとした
が、本発明は、これらの個数に限定されるものではな
く、これらより多くの個数を持つものであってもよい。
器102―iの内部にある必要はなく、外部にあるもの
でもよい。
の実施形態に係る等化器100Aの構成を示す。等化器
100Aは、第1の実施形態に係る等化器100に、さ
らに、係数更新器110Aを備えたものである。
によって選択された選択タップ係数ciに対して新たな
タップ係数ci´を算出し、係数器102―iにおける
タップ係数cip,cinのうちの選択されている方を、タ
ップ係数ci´に更新する。なお、タップ係数ci´の算
出については、たとえば、LMS(Least Mean Squar
e)アルゴリズムに従うものとする。
ci´は、次の式(2)におけるタップ係数ci(nT+
1)として与えられる。ただし、式(2)において、T
は1クロック周期、nは整数、ci(nT)は時刻nT
におけるタップ係数、e(nT)はそのときの波形等化
信号yの現実値と理想値との差である等化誤差、x(n
T)は入力信号、μはステップサイズパラメータであ
る。なお、ステップサイズパラメータμとは、正のスカ
ラであり、タップ係数更新の毎回の繰り返しにおける補
正量の大きさを制御するものである。式(2)の演算を
繰り返すことにより、等化誤差e(nT)を最小化する
タップ係数ci´を得ることができる。
説明する。図3は、係数更新器110Aの構成を示す。
係数更新器110Aは、式(2)の演算を実行する係数
学習器120を、係数器102と同じ個数だけ有する。
想値を判定する理想値判定回路111と、波形等化信号
yの現実値と理想値との減算を行い、等化誤差e(n
T)を出力する減算器112と、入力信号x0の遅延調
整を行う遅延調整回路113と、等化誤差e(nT)と
遅延調整された信号x(nT)とを乗じる乗算器114
と、乗算器114の出力とステップサイズパラメータμ
とを乗じる乗算器115と、乗算器115の出力と係数
器102―iによって選択された選択タップ係数ciと
を加算して、新たなタップ係数ci´として出力する加
算器116とを有する。
よるタップ信号xiの畳み込み演算が行われるタイミン
グに合わせて乗算器114における乗算が行われるよう
に、入力信号x0の遅延調整を行う。この遅延調整回路
113は、遅延素子101―iと同様に機能するものを
用いて実現することができる。
20によって、等化誤差e(nT)をより小さくするよ
うに、新たなタップ係数ci´が算出される。そして、
係数器102―iにおけるタップ係数cip,cinのうち
の選択されている方が、この新たなタップ係数ci´に
更新される。これにより、タップ係数cip,cinを、入
力信号x0の非線形性の補償に最適な値に更新していく
ことができ、波形等化の性能が向上する。
の実施形態に係る等化器100Bの構成を示す。等化器
100Bは、第2の実施形態に係る係数更新器110A
とは異なる構成の係数更新器110Bを備えたものであ
る。
す。係数更新器110Bは、マルチプレクサ117と、
デマルチプレクサ118と、係数選択回路119と、1
個の係数学習器120とを備えている。このうち、マル
チプレクサ117、デマルチプレクサ118、および係
数選択回路119は、本発明の係数選択手段に相当する
ものである。
1〜102―5によってそれぞれ選択された選択タップ
係数c1〜c5のうちの1つを選択する。また、デマルチ
プレクサ118は、係数学習器120の出力先として、
タップ係数c1´〜c5´のうちの1つを選択する。
17において選択タップ係数c1〜c5が、また、デマル
チプレクサ118において対応するタップ係数c1´〜
c5´が、それぞれ順次選択されるように、マルチプレ
クサ117およびデマルチプレクサ118を制御する。
本実施形態の場合、係数選択回路119は、5進カウン
タで実現することができる。
2の実施形態とは異なり、次の式(3)の演算を実行す
るものである。
サ117およびデマルチプレクサ118によって、更新
すべきタップ係数が順次選択されることにより、1つの
係数学習器120で複数の係数器102―iのタップ係
数について更新の処理をすることができる。したがっ
て、本実施形態に係る等化器100Bは、第2の実施形
態に係る等化器100Aと比べて、回路規模を縮小する
ことができる。
たが、複数個であってもよい。複数の係数器102―i
によって1個の係数学習器120が共有されるように構
成することにより、本発明による効果と同様のものを得
ることができる。
の実施形態に係る再生信号処理装置300の構成を示
す。
ンプ301と、アナログフィルタ302と、A/D変換
器303と、FIRフィルタ304と、ビタビ復号器3
05と、クロック抽出回路306と、係数更新器307
とを備えている。なお、FIRフィルタ304および係
数更新器307は、本発明の波形等化処理部310に相
当するものである。
から読み出した再生信号DT1を入力とし、ビタビ復号
器305によって復号された復号信号DT2を出力とす
る。再生信号DT1は、たとえばDVDの場合、光ディ
スクから光ピックアップで読み出されたRF信号であ
る。また、FIRフィルタ304および係数更新器30
7として、たとえば、第2の実施形態に係る等化器10
0Aを適用することができる。
いて説明する。
1に対して、アナログフィルタ302のダイナミックレ
ンジに適合するように振幅の調整を行う。次に、アナロ
グフィルタ302は、A/D変換器303の前置フィル
タおよび最初の等化器として信号をフィルタリングす
る。続いて、A/D変換器303は、入力した信号をデ
ジタル値にサンプリングし、デジタル信号x0を出力す
る。なお、本実施形態に係る再生信号処理装置300
は、再生信号DT1に上下非対称性があっても、デジタ
ル信号x0を出力する時点までは補償を行わない。
施形態で説明したように、入力とするデジタル信号x0
を遅延させた複数のタップ信号のうちのいずれか1つに
基づいて、複数のタップ係数群の中からいずれか1つ
(選択係数群)を選択する。そして、この選択係数群を
適用して、デジタル信号x0に対して、波形等化処理を
行い、波形等化信号yを出力する。最後に、ビタビ復号
器305は、波形等化信号yの復号を行い、復号信号D
T2を出力する。
形態に係る再生信号処理装置300によって波形等化し
たときの波形等化信号yのレベルを示す。図6からわか
るように、波形等化信号yは上下非対称性の補償がなさ
れており、信号レベルは理想値の近傍に収束している。
部310によって、再生信号DT1からA/D変換によ
って得られたデジタル信号x0に対して、非線形性を補
償するように波形等化処理が行われる。これにより、デ
ジタル信号の原信号である再生信号の非線形性の補償が
可能な信号再生装置を実現することができる。
はない。図7に示す構成のように、係数更新器307を
省略した再生信号処理装置300においても、本発明に
よる効果と同様のものを得ることができる。また、ビタ
ビ復号器305の代わりに、別の復号方法による復号器
であってもよい。
限定されるものではなく、上記以外の実施形態が可能で
ある。
のアシンメトリ現象などに起因する上下非対称などの非
線形性を持つ入力信号に対して、正しい畳み込み演算を
実行して、非線形性の補償を行うことが可能な等化器を
実現することができる。したがって、本発明による等化
器を再生信号処理装置などの既存の信号処理装置に組み
込むことにより、再生信号に対する処理性能を向上させ
ることができる。
構成をしているため、これを組み込んだ再生信号処理装
置などの省面積化が図れる。これにより、コスト削減に
優位な再生信号処理装置を実現することができる。
である。
器の構成図である。
成図である。
成図である。
置の構成図である。
形図である。
の構成図である。
ある。
る。
1)
R(Finite Impulse Response )フィルタで構成された
等化器を用いて、デジタル信号の波形等化を行う。この
とき、次の式(1)に示す「畳み込み演算」と呼ばれる
線形演算を行う。ただし、同式において、xiはi番目
のタップ信号、ciはタップ信号xiに対応するタップ係
数、NはFIRフィルタのタップ数、yは波形等化信号
である。
Claims (8)
- 【請求項1】 入力信号に対して波形等化を行う等化器
であって、 前記入力信号を遅延させた複数のタップ信号のうちのい
ずれか1つである基準信号に基づいて、複数のタップ係
数群の中からいずれか1つを選択係数群として選択し、
該選択係数群を適用して波形等化を行うことを特徴とす
る等化器。 - 【請求項2】 請求項1記載の等化器において、 直列に接続された複数の遅延素子を有し、前記入力信号
を前記各遅延素子によって遅延させ、前記各遅延素子か
らの出力信号を前記タップ信号としてそれぞれ出力する
信号遅延部と、 前記基準信号に基づいて、前記選択係数群を選択するた
めの選択信号を生成する選択信号生成手段と、 前記選択信号に基づいて前記選択係数群を選択し、備え
られた複数の係数器によって、前記選択係数群に属する
選択タップ係数を、前記信号遅延部から出力された各タ
ップ信号にそれぞれ乗じる係数乗算部と、 前記係数乗算部から出力された選択タップ係数乗算後の
各タップ信号を加算し、波形等化信号として出力する加
算器とを備えたことを特徴とする等化器。 - 【請求項3】 請求項2記載の等化器において、 前記選択信号生成手段は、 前記基準信号の値と所定の閾値との比較を行い、この比
較結果に基づいて、前記選択信号を生成するものである
ことを特徴とする等化器。 - 【請求項4】 請求項2記載の等化器において、 前記選択信号生成手段は、 前記信号遅延部から出力された複数のタップ信号のうち
中央に位置する中央タップ信号を、前記基準信号として
用いるものであることを特徴とする等化器。 - 【請求項5】 請求項2記載の等化器において、 前記選択タップ係数に対して、前記波形等化信号の現実
値と理想値との誤差がより小さくなるように新たなタッ
プ係数を算出する係数学習器を有し、前記選択タップ係
数を、前記係数学習器によって算出された前記新たなタ
ップ係数に更新する係数更新器を備えたことを特徴とす
る等化器。 - 【請求項6】 請求項5記載の等化器において、 前記係数更新器は、 更新すべき前記選択タップ係数を選択する係数選択手段
を有するものであり、前記係数学習器は、 前記係数選択手段によって選択された前記選択タップ係
数に対して、前記新たなタップ係数を算出するものであ
ることを特徴とする等化器。 - 【請求項7】 記録メディアから読み出した再生信号を
処理する再生信号処理装置であって、 前記再生信号からA/D変換によって得られたデジタル
信号に対して、波形等化処理を行う波形等化処理部を備
え、 前記波形等化処理部は、 前記デジタル信号を遅延させた複数のタップ信号のうち
のいずれか1つに基づいて、複数のタップ係数群の中か
らいずれか1つを選択係数群として選択し、該選択係数
群を適用して波形等化を行う等化器を有するものである
ことを特徴とする再生信号処理装置。 - 【請求項8】 請求項7記載の再生信号処理装置におい
て、 前記波形等化処理部は、 前記選択係数群に属する選択タップ係数に対して、波形
等化後の信号の現実値と理想値との誤差がより小さくな
るように新たなタップ係数を算出し、前記選択タップ係
数を、前記新たなタップ係数に更新する係数更新器を備
えたものであることを特徴とする再生信号処理装置。
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