JP2003280112A - 原稿圧着板開閉装置 - Google Patents

原稿圧着板開閉装置

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JP2003280112A
JP2003280112A JP2002077763A JP2002077763A JP2003280112A JP 2003280112 A JP2003280112 A JP 2003280112A JP 2002077763 A JP2002077763 A JP 2002077763A JP 2002077763 A JP2002077763 A JP 2002077763A JP 2003280112 A JP2003280112 A JP 2003280112A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 原稿圧着板を閉じたとき該原稿圧着板と原稿
台間に隙間が生じる場合その隙間を調整する目的でリフ
ト部材の高さを可変調整可能にすると共に、その高さ調
整が簡易に行えるようにする。 【解決手段】 高さ調整ねじ26を一方向に回転させて
スライダー27を前進させると、スライダー27の引下
げ用斜面30が高さ調整板28の斜面板部28cと接触
して該高さ調整板を下降させる。高さ調整ねじ26を前
記回転方向と反対方向に回転させてスライダー27を後
退させると、スライダー27の押上げ用斜面29が高さ
調整板28の斜面板部28cと接触して該高さ調整板を
上昇させる。この高さ調整板の上昇又は下降によりリフ
ト部材11を第1,2支持ピン9,10回りに上下回動
させてその高さを可変調整することができ、これにより
原稿圧着板2の角度を変えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、印刷機、
スキャナー等に設置されて厚物原稿を圧着するのに用い
られるリフト機能付きの原稿圧着板開閉装置の改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】この種の原稿圧着板開閉装置は、たとえ
ば、実用新案登録第2582475号(実開平7−14
451)公報に開示されている。この原稿圧着板開閉装
置は、図8に示すように、複写機等の装置本体40に取
り付けられる取付部材41と、この取付部材41の両側
板に一端部側をヒンジピン42を介して回動自在に枢支
連結された支持部材43と、この支持部材43の上側に
重なり合い該支持部材43の他端部側に支持軸44を介
して回動自在に枢支連結され、原稿圧着板45の後端側
に取り付けられるリフト部材46と、このリフト部材4
6の支持部材43に対する枢支連結側であってリフト部
材46の回動時に支持軸44を支点に旋回する位置の両
側板間に取り付けられた作動軸47と、この作動軸47
と取付部材41側の支持部材43の枢支連結位置とは異
なる位置との間に支持部材43を原稿圧着板45の開き
方向へ付勢させ、かつ原稿圧着板45を取り付けたリフ
ト部材46を支持部材43と重なり合う方向へ付勢保持
するように弾設した圧縮コイルばね48などで構成して
いる。
【0003】上記構成の原稿圧着板開閉装置では、装置
本体40の寸法誤差や組立誤差などにより、原稿圧着板
45を閉じたときにこの原稿圧着板45と原稿台(コン
タクトガラス)45aとの間に隙間ができることがあ
る。こうした場合前記隙間を調節できるように、リフト
部材46の高さを調整するための調節ねじ49がリフト
部材46の背板46aに締付ナット50により取り付け
られ、調節ねじ49の先端は支持部材43の背板43a
と当接している。または、調節ねじ49はリフト部材4
6に向けて支持部材43の背板43aに取り付ける。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、リフト部材
高さ調整用の調節ねじ49がリフト部材46又は支持部
材43に取り付けられた上記原稿圧着板開閉装置では、
調節ねじ49をリフト部材46又は支持部材43に取り
付ける際、原稿圧着板45と調節ねじ49との干渉を避
けるため、また調節ねじ49を回転操作できるようにす
るために原稿圧着板45に切欠部52を加工する必要が
ある。切欠部52は開けっ放しにしておくと、その切欠
部52に不用意に入れられる手や他物がリフト部材46
と支持部材43間で詰められる危惧があるため、カバー
で切欠部52を覆っておく必要がある。切欠部52がカ
バーで覆われていると、調節ねじ49を回転させるとき
に該カバーを外したり、めくったりする必要があり、リ
フト部材46の高さ調整作業に煩わしい手間がかかって
いた。
【0005】本発明の目的は、このような問題を解消す
るためになされたものであり、リフト部材の高さ調整手
段に工夫を凝らすことによりリフト部材の高さ調整作業
の簡易化を図れ、また原稿圧着板に切欠部を設けたりカ
バーを付けたりする必要がなくて高さ調整ねじの組付け
の簡易化を図れる原稿圧着板開閉装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、装置本体
(1)側に取り付けられ、後板(5c)を有する取付部
材(5)と、この取付部材に、その後端部がヒンジピン
(6)を介して上下方向に回動自在に枢支連結された支
持部材(7)と、この支持部材の上側に重なり合い該支
持部材の前端部に、その後端部が支持ピン(9,10)
を介して上下方向に回動自在に枢支連結されて、原稿圧
着板(2)の後端側に取り付けられるリフト部材(1
1)と、前記支持部材と前記取付部材との間に、前記支
持部材を開き方向へ回動付勢し、かつ前記リフト部材を
前記支持部材と重なり合う方向へ付勢するように装着さ
れた圧縮コイルばね(24)と、を備えている原稿圧着
板開閉装置において、取付部材(5)とリフト部材(1
1)との間に、リフト部材(11)の高さを調整するリ
フト部材高さ調整手段が設けられる。このリフト部材高
さ調整手段は以下のように構成してあることに特徴を有
する。リフト部材高さ調整手段は、取付部材(5)の後
板(5c)に設けた雌ねじ孔(25)に前後方向に進退
動自在に螺合挿通され、その後端が後板(5c)の後方
へ突出した高さ調整ねじ(26)、取付部材(5)に、
高さ調整ねじ(26)の正逆回転作用を受けることによ
り前後方向に進退動可能に組み込まれたスライダー(2
7)、および取付部材(5)に上下方向に昇降動自在に
組み込まれ、その上端部がリフト部材(11)の後端側
の下面に当接している高さ調整板(28)により構成さ
れる。スライダー(27)には、該スライダーの前進に
伴い高さ調整板(28)と接触して該高さ調整板を下降
させる引下げ用斜面(30)、及び該スライダーの後退
に伴い高さ調整板(28)と接触して該高さ調整板を上
昇させる押上げ用斜面(29)をそれぞれ設けている。
【0007】この場合において、前記スライダー(2
7)は高さ調整ねじ(26)の先端部に空転自在に連結
することができる。また、高さ調整板(28)は、垂直
板部(28b)と、この垂直板部の下端から所定勾配で
後方に斜め下方へ連設され、スライダー(27)の引下
げ用斜面(30)と押上げ用斜面(29)との間の空隙
に差し込まれた斜面板部(28c)、および垂直板部(2
8b)の左右両端に連設され、上端がリフト部材(1
1)の後端寄りの下面に対し当接させた1対の突っ張り
杆(28d)を有する形に形成することができる。
【0008】
【作用】高さ調整ねじ(26)を一方向に回転させてス
ライダー(27)を前進させると、スライダー(27)
の引下げ用斜面(30)が高さ調整板(28)と接触し
て該高さ調整板を下降させる。高さ調整ねじ(26)を
前記回転方向と反対方向に回転させてスライダー(2
7)を後退させると、スライダー(27)の押上げ用斜
面(29)が高さ調整板(28)と接触して該高さ調整
板を上昇させる。この高さ調整板の上昇、下降によりリ
フト部材(11)を支持ピン(9,10)回りに上下回
動させてその高さを可変調整することができ、これによ
り原稿圧着板(2)の角度を変えることができる。
【0009】スライダー(27)の引下げ用斜面(3
0)及び押上げ用斜面(29)と高さ調整板(28)と
を接触させてあるので、スライダーの進退動により上下
方向に高さ調整板を確実に変向させることができる。
【0010】高さ調整ねじ(26)の後端(26a)を
取付部材(5)の後板(5c)の後方へ突出させてある
ので、原稿圧着板(2)の背後から高さ調整ねじ(2
6)を容易に回転させることができてリフト部材(1
1)の高さ調整が容易に行える。また、図8に示す従来
のように原稿圧着板(45)に調節ねじ(49)との干
渉を回避したり調節ねじ(49)を回転したりするため
の特別な切欠部(52)を加工したり、切欠部(52)
を覆うカバーを付けたりする必要がなくなり、それだけ
簡単に高さ調整ねじ(26)を組み付けることができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態を
図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例の原
稿圧着板開閉装置を全閉状態で示す縦断側面図、図2は
図1の原稿圧着板開閉装置を厚物原稿圧着状態で示す縦
断側面図、図3はリフト部材高さ調整手段を組み込んだ
取付部材の平面図、図4は図3におけるA矢視図、図5
は図3におけるB―B線断面図、図6は図3におけるC
−C線断面図、図7はリフト部材高さ調整手段及び取付
部材の分解斜視図である。
【0012】図1において、1は複写機等の装置本体、
2は原稿圧着板、3は原稿圧着板2を装置本体1に対し
上下方向に開閉回動自在に取り付けた原稿圧着板開閉装
置である。
【0013】原稿圧着板開閉装置3は、装置本体1にビ
ス4等で取り付けられた取付部材5と、この取付部材5
に、その後端側がヒンジピン6を介して上下方向に回動
自在に枢支連結された支持部材7と、この支持部材7の
前端側に、その前端部が作動部材8と共に互いに平行な
上下2本の第1,2支持ピン9,10を介して上下方向
に回動自在に枢支連結され、原稿圧着板2の後端側に図
外のビス等で取り付けられるリフト部材11などから構
成されている。
【0014】図7に示すように、取付部材5は、装置本
体1にビス4等で取り付けられる金属製の底板5aと、
この底板5aの左右両側端から立ち上げた両側板5b,
5b、及び底板5aの後端から立ち上げた後板5cとを
有する形に形成され、両側板5b,5bの上端側に突設
した軸受片5d,5dにヒンジピン枢支孔12,12を
設けている。さらに、両側板5b,5bの、ヒンジピン
枢支孔12,12よりも下方でかつ前方に偏した位置に
はストッパーピン支持孔13,13を設けている。
【0015】図1、図2に示すように、支持部材7は、
金属製の上板7aと、この上板7aの左右両側端から下
方に折曲した両側板7b,7b、及びこの両側板7b,
7bからそれぞれ内向きに上板7aと平行に折曲したリ
ップ7c,7cとを有する断面リップ付き溝形状に形成
され、両側板7b,7bの後端部にヒンジピン6の枢支
孔(図示省略)を設け、両側板7b,7bの前端部に第
1,2支持ピン9,10の枢支孔(図示省略)を設けて
いる。この支持部材7は、両側板7b,7bのヒンジピ
ン枢支孔(図示省略)を取付部材5のヒンジピン枢支孔
12,12に合わせてこれら枢支孔にヒンジピン6を挿
通することによって取付部材5に対しヒンジピン6まわ
りに上下方向に回動自在に枢支連結される。取付部材5
の両側板5b,5bのストッパーピン支持孔13,13
には、ストッパーピン17がヒンジピン6と平行に挿通
固定される。
【0016】図1、図2に示すように、リフト部材11
は、原稿圧着板2の後端側に図外のビス等で取り付けら
れる金属製の上板11aと、この上板11aの左右両端
から下方に折曲した両側板11b,11bとを有する断
面溝形状に形成され、前端側の両側板11b,11b間
に作動部材8がビス等で一体的に結合固定される。その
作動部材8は耐摩耗性に優れるポリアセタール系樹脂や
ポリアミド系樹脂などで成形され、上下方向に縦長の垂
直溝19と、この垂直溝19の下方に垂直溝19と直交
する横長の水平溝20がそれぞれ設けられている。
【0017】図1に示すように、支持部材7に対しリフ
ト部材11は、上板11aが支持部材7の上板7aの上
側に、両側板11b,11bが支持部材7の両側板7
b,7bの外側にそれぞれ重なり合い、かつ作動部材8
が支持部材7の前端側の両側板7b,7b間にはまり込
むとともに、後端部が原稿圧着板2の後ろ側方向へ向く
ように、垂直溝19に挿通する第1支持ピン9および水
平溝20に挿通する第2支持ピン10でもって支持部材
7の前端側に第1,2支持ピン9,10まわりに上下方
向に回動自在に枢支連結される。
【0018】図1に示すように、支持部材7の両側板7
b,7b間のリップ7c,7c上には、耐摩耗性に優れ
るポリアセタール系樹脂やポリアミド系樹脂等で有底筒
状に成形されたばね受23とカムフォロア22が前後方
向に摺動自在にはめ込まれる。そして、この支持部材7
内のカムフォロア22とばね受23間に、原稿圧着板2
を取り付けたリフト部材11を支持部材7と重なり合う
方向へ回動付勢する圧縮コイルばね24が介入される。
この圧縮コイルばね24は支持部材7内においてカムフ
ォロア22、ばね受23を介してストッパーピン17と
作動部材8との間に装着される。ストッパーピン17に
はカム14が挿入固定され、カムフォロア22の背面に
は、カム14に接触する凸部22aを形成している。
【0019】図1のように原稿圧着板2が水平姿勢に全
閉した状態においては、カムフォロア22の凸部22a
がカム14の最大径部14aに接触しており、これによ
って支持部材7はカム14及び圧縮コイルばね24を介
して原稿圧着板2を閉じ方向に回動付勢させる。この状
態から原稿圧着板2を開いてゆくと、支持部材7はリフ
ト部材11と共にヒンジピン6まわりに回動して共に開
かれる。その際、図2のようにカムフォロア22は、カ
ム14の、ストッパーピン17の軸心に徐々に近づく径
小部14bを滑り、カムフォロア22は圧縮コイルばね
24によりストッパーピン17に近づく方向へ押されて
摺動し、圧縮コイルばね24は少し伸びるようになって
いる。
【0020】本発明は、上記構成の原稿圧着板開閉装置
3において、取付部材5とリフト部材11との間に、リ
フト部材11の高さを調整するリフト部材高さ調整手段
を設けることに特徴を有する。
【0021】リフト部材高さ調整手段は、図3ないし図
7に示すように、取付部材5の後板5cに設けた雌ねじ
孔25に前後方向に進退動自在に螺合挿通され、その後
端26aが後板5cの後方へ突出した高さ調整ねじ2
6、取付部材5の内部に、高さ調整ねじ26の正逆回転
作用を受けることにより前後方向に進退動自在に組み込
まれたスライダー27、および取付部材5の内部に上下
方向に昇降動自在に組み込まれ、その上端部28aがリ
フト部材11の後端側の下面に当接している高さ調整板
28により構成される。
【0022】スライダー27は、図7に示すように、上
面に所定勾配α(例えば、30°)(図6参照)の押上
げ用斜面29を有する前半部27aと、左右下面に前記
押上げ用斜面29と同一勾配の引下げ用斜面30を有す
る後半部27bとを一体に成形したポリアセタール系樹
脂等のプラスチック成形品である。このスライダー27
は、図5、図6に示すように、取付部材5内の後方下部
にビス36等で固定されるスライダー台31の上に前後
方向に進退動自在に載置される。スライダー台31は前
記プラスチック製のカム14の後部に一体に成形され、
その上面にスライダー摺動面31aが水平に形成されて
いる。
【0023】スライダー27は高さ調整ねじ26の先端
部に空転自在に連結される。具体的には、図3、図5に
示すように、スライダー27の後半部27bの上面の左
右中央部位に調整ねじ軸係合溝32を前後方向に設ける
とともに、調整ねじ軸係合溝32の前端側に頭部係合溝
33を直交状に連設している。一方、高さ調整ねじ26
は先端に円形頭部26bを、後端にねじ回し工具の先端
が嵌め込まれる溝34、或いは角穴等をそれぞれ有して
おり、この高さ調整ねじ26の先端側がスライダー27
の調整ねじ軸係合溝32に係合されると共に円形頭部2
6bが頭部係合溝33に係合される。
【0024】しかるときは、高さ調整ねじ26を一方向
に回転させて前進させると、スライダー台31のスライ
ダー摺動面31a上においてスライダー27が高さ調整
ねじ26により前方へ押されて前進し、高さ調整ねじ2
6を前記回転方向と反対方向に回転させて後退させる
と、スライダー27が高さ調整ねじ26により後方へ引
っ張られてスライダー摺動面31a上で後退する。
【0025】高さ調整板28は、図7に示すように、金
属製の垂直板部28b、垂直板部28bの下端から後方
に所定勾配θ(例えば、前記押上げ用斜面、引下げ用斜
面の勾配αが30°に対し60°とする)(図5参照)
で斜め下方へ二股状に連設した斜面板部28c、および
垂直板部28bの左右両端に垂直に連設したL形状の突
っ張り杆28d,28dにより構成される。この高さ調
整板28は、図4ないし図6に示すように、スライダー
台31の上におけるスライダー27の前側に上下方向に
昇降動自在に組み込まれる。そのために、スライダー台
31の前端部とカム14とのつながり部から垂直壁31
bを上向きに一体に突設する一方、左右の軸受35,3
5を取付部材5の左右軸受片5d,5dの各ヒンジピン
枢支孔12に嵌め込むことにより各軸受35を各軸受片
5dの外面上に重合固定する。軸受35の前端面35a
は垂直に形成している。
【0026】かくして、図5、図6に示すように、高さ
調整板28は、これの斜面板部28cがスライダー27
の押上げ用斜面29と引下げ用斜面30との間の空隙に
これの前方から差し込まれ、かつ垂直板部28bがスラ
イダー台31の垂直壁31bと取付部材5の左右軸受片
5d,5dとの間の間隙に上下動可能に嵌め込まれると
共に、左右の突っ張り杆28d,28dが左右軸受片5
d,5dの外面上でかつ左右軸受35,35の各垂直な
前端面35aに沿って上下動可能に配置されるように組
み込まれる。左右の突っ張り杆28dの各上端部28a
はリフト部材11の後端寄りの下面に対し当接させる。
【0027】しかるときは、図6に示すように、高さ調
整ねじ26の一方向の回転操作によりスライダー27が
a方向に前進すると、スライダー27の引下げ用斜面3
0が高さ調整板28の斜面板部28cの上面と接触して
該高さ調整板28がスライダー台31の垂直壁31bと
左右軸受35,35との間の案内下でc方向に下降す
る。高さ調整ねじ26の逆方向の回転操作によりスライ
ダー27がb方向に後退すると、スライダー27の押上
げ用斜面29が高さ調整板28の斜面板部28cの下面
と接触して該高さ調整板28がd方向に上昇する。この
高さ調整板28の上昇によりリフト部材11が圧縮コイ
ルばね24による回動付勢力に抗して第1,2支持ピン
9,10回りに上方回動し、また圧縮コイルばね24に
より回動付勢されているリフト部材11は高さ調整板2
8の下降に追従して第1,2支持ピン9,10回りに下
方回動する。このリフト部材11の上下回動によりその
高さを可変調整することができ、これにより原稿圧着板
2の角度を変えることができる。
【0028】上記構成の原稿圧着板開閉装置によれば、
図1のように原稿圧着板2が水平姿勢に全閉した状態で
は、圧縮コイルばね24は圧縮した状態にあり、第1支
持ピン9は垂直溝19内の上端部に、第2支持ピン10
は水平溝20内の後端部寄りにそれぞれ位置している。
【0029】いま、原稿が紙のように薄い薄物原稿を圧
着する場合には、原稿圧着板2は、リフト部材11と取
付部材5の間に介在した圧縮コイルばね24の弾力によ
って開閉動作の全行程にわたって反転することなく操作
され、カム14の最大径部14aに当接するカムフォロ
ア22とリフト部材11を介して支持部材7に作用して
いる圧縮コイルばね24の弾力によって所定の開き角度
で安定よく停止保持される。
【0030】図2に示すように、原稿Pが本のように厚
物原稿の場合には、原稿圧着板2を閉じてその一部を厚
物原稿Pに当てがい、原稿圧着板2の手前側を若干強く
下方へ押すと、リフト部材11が作動部材8でスライダ
ー23を介して圧縮コイルばね24を押圧し、その弾力
に抗して第1,2支持ピン9,10まわりにM矢視方向
に反転し、原稿圧着板2がその後端側をリフトアップさ
れて厚物原稿Pの上部に対して平行となり、厚物原稿P
全体を装置本体1上に均等な圧力で圧着する。
【0031】リフト部材11が第1,2支持ピン9,1
0回りに反転するとき、リフト部材11と共に作動部材
8は垂直溝19をY矢視方向へスライドする上昇移動
と、これと同時に水平溝20をX矢視方向へスライドす
る水平移動との複合により楕円軌道を描きながら反転す
る。
【0032】このようにリフト部材11が厚物原稿Pの
厚みに見合った高さにまで反転してリフトする時に、リ
フト部材11と共に作動部材8の垂直溝19が第1支持
ピン9に沿って上昇移動するため、この上昇移動分だけ
リフト部材11の反転角を少なくすることができる。リ
フト部材11の反転角が少なくて足りることにより、リ
フト部材11の反転に伴い原稿圧着板2がこれの後方向
Nへ厚物原稿Pを引き摺るのを可及的に抑制することが
できる。したがって複写位置のずれを防止できる。
【0033】原稿圧着板開閉装置3の組立直後または実
用時に、原稿圧着板2を全閉したとき原稿圧着板2が浮
いて原稿台1aとの間に隙間が生じる場合は、原稿圧着
板2の背後から高さ調整ねじ28を正回転又は逆回転さ
せることによりスライダー27及び高さ調整板28を介
してリフト部材11が若干上昇又は下降するため、これ
により原稿圧着板2の角度を変えることができて前記隙
間を無くしたり微調整したりすることができる。
【0034】スライダー27は高さ調整ねじ26の先端
部に空転自在に連結するに代えて、スライダー27の後
端面に雌ねじ孔を前後方向に設け、この雌ねじ孔に高さ
調整ねじ26の頭無し先端部を螺入させて連結すること
もできる。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、高さ調整ねじを回転さ
せることによりスライダー及び高さ調整板を介して原稿
圧着板と原稿台間の隙間を容易に無くしたり微調整した
りすることができ、しかも、スライダーの引下げ用斜面
及び押上げ用斜面と高さ調整板とを接触させてあるの
で、スライダーの進退動により上下方向に高さ調整板を
確実に変向させることができる。
【0036】高さ調整ねじはこれの後端を取付部材の後
板の後方へ突出させてあるので、原稿圧着板の背後から
高さ調整ねじを容易に回転させることができてリフト部
材の高さ調整が簡易に行える。また、従来のように原稿
圧着板に高さ調整ねじとの干渉を回避したり、高さ調整
ねじを回転したりするための特別な切欠部を加工した
り、切欠部を覆うカバーを付けたりする必要が無くな
り、それだけ高さ調整ねじの組み付けが容易に行え、そ
の組付け性にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の原稿圧着板開閉装置を全閉
状態で示す縦断側面図である。
【図2】図1の原稿圧着板開閉装置を厚物原稿圧着状態
で示す縦断側面図である。
【図3】リフト部材高さ調整手段を組み込んだ取付部材
の平面図である。
【図4】図3におけるA矢視図である。
【図5】図3におけるB―B線断面図である。
【図6】図3におけるC−C線断面図である。
【図7】リフト部材高さ調整手段及び取付部材の分解斜
視図である。
【図8】従来例の原稿圧着板開閉装置の縦断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 装置本体 2 原稿圧着板 3 原稿圧着板開閉装置 5 取付部材 6 ヒンジピン 7 支持部材 9,10 支持ピン 11 リフト部材 24 圧縮コイルばね 25 雌ねじ孔 26 高さ調整ねじ 27 スライダー 28 高さ調整板 28a 高さ調整板の上端部 28b 垂直板部 28c 斜面板部 28d 突っ張り杆 29 押上げ用斜面 30 引下げ用斜面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H012 CB12 CB15 5C062 AA05 AB00 AB17 AD06 BA01 BA04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体側に取り付けられ、後板を有す
    る取付部材と、 この取付部材に、その後端部がヒンジピンを介して上下
    方向に回動自在に枢支連結された支持部材と、 この支持部材の上側に重なり合い該支持部材の前端部
    に、その後端部が支持ピンを介して上下方向に回動自在
    に枢支連結されて、原稿圧着板の後端側に取り付けられ
    るリフト部材と、 前記支持部材と前記取付部材との間に、前記支持部材を
    開き方向へ回動付勢し、かつ前記リフト部材を前記支持
    部材と重なり合う方向へ付勢するように装着された圧縮
    コイルばねと、を備えている原稿圧着板開閉装置におい
    て、 前記取付部材と前記リフト部材との間に、前記リフト部
    材の高さを調整するリフト部材高さ調整手段が設けられ
    ており、 このリフト部材高さ調整手段が、前記取付部材の後板に
    設けた雌ねじ孔に前後方向に進退動自在に螺合挿通さ
    れ、その後端が前記後板の後方へ突出した高さ調整ね
    じ、前記取付部材に、前記高さ調整ねじの正逆回転作用
    を受けることにより前後方向に進退動可能に組み込まれ
    たスライダー、および前記取付部材に上下方向に昇降動
    自在に組み込まれ、その上端部が前記リフト部材の後端
    側の下面に当接している高さ調整板により構成されてお
    り、 前記スライダーに、該スライダーの前進に伴い前記高さ
    調整板と接触して該高さ調整板を下降させる引下げ用斜
    面、及び該スライダーの後退に伴い前記高さ調整板と接
    触して該高さ調整板を上昇させる押上げ用斜面をそれぞ
    れ設けていることを特徴とする、原稿圧着板開閉装置。
  2. 【請求項2】 前記スライダーは前記高さ調整ねじの先
    端部に空転自在に連結されている、請求項1記載の原稿
    圧着板開閉装置。
  3. 【請求項3】 前記高さ調整板が、垂直板部と、この垂
    直板部の下端から所定勾配で後方に斜め下方へ連設さ
    れ、前記スライダーの引下げ用斜面と押上げ用斜面との
    間の空隙に差し込まれた斜面板部、および前記垂直板部
    の左右両端に連設され、上端が前記リフト部材の後端寄
    りの下面に対し当接させた1対の突っ張り杆を有する形
    に形成されている、請求項1又は2記載の原稿圧着板開
    閉装置。
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