JP2003279744A - 偏光板および偏光板の製造方法 - Google Patents

偏光板および偏光板の製造方法

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JP2003279744A JP2002086079A JP2002086079A JP2003279744A JP 2003279744 A JP2003279744 A JP 2003279744A JP 2002086079 A JP2002086079 A JP 2002086079A JP 2002086079 A JP2002086079 A JP 2002086079A JP 2003279744 A JP2003279744 A JP 2003279744A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 偏光子と保護フィルムとの接着力に優れると
ともに、高温多湿下の耐久性に優れた偏光板を安定的に
且つ効率的に製造可能な製造方法を提供する。 【手段】 ポリビニルアルコールからなる偏光子と、熱
可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保護フィルムと
を含む偏光板の製造方法であって、アクリル系またはポ
リウレタン系接着剤と、前記熱可塑性飽和ノルボルネン
系樹脂の貧溶媒であり、前記接着剤の良溶媒であり、且
つ温度25℃および相対湿度40%の環境下での前記保
護フィルムに対する透過係数が38g/m2・24hr
以上である溶媒とを含む接着層を介して、前記偏光子と
前記保護フィルムとを積層し、積層体を得る積層工程
と、前記積層体を加熱して、前記接着層が含有する前記
溶媒を除去する乾燥工程とを含む偏光板の製造方法であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置をは
じめとする種々の画像表示装置に利用可能な偏光板およ
びその製造方法に関し、より詳細には、高温多湿下の耐
久性に優れたポリビニルアルコールからなる偏光子を備
えた偏光板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイ(LCD)は携
帯用情報機器や車両用等の表示装置して用いられること
が多くなり、LCDの高温および多湿環境下における信
頼性が強く要求されている。従来、LCDに用いる偏光
板としては、延伸配向したポリビニルアルコール(以
下、「PVA」という場合がある)にヨウ素もしくは二
色性染料を吸着させて作製したフィルムが知られてい
る。この偏光板は、透明電極を形成した2枚の電極基板
間に液晶を封入した液晶セルの片側もしくは両側に貼り
付けて用いられる。
【0003】ところで、PVAからなるフィルムは、透
過軸方向に対する機械的強度が弱く、熱や湿気によって
収縮したり、もしくは偏光機能が低下し易いために、通
常、PVAフィルムを環境から保護するための保護フィ
ルムが形成されたものが、偏光板として用いられてい
る。この保護フィルムには、複屈折がないこと、光線透
過率が高いこと、耐熱性・耐吸湿性が良好で、機械的強
度が高いこと、温度および湿度の変化による収縮率が小
さいこと、表面が平滑で、解像度が高いこと、粘着剤と
の密着性が良好であること、外観性に優れていること、
などの性能が要求される。この様な要求を満足する保護
フィルムとして、低複屈折性と外観性の良好なトリアセ
チルセルロース(以下、「TAC」という場合がある)
の溶液流延フィルムが主に使用されている。TACから
なる保護フィルムは、PVAからなる偏光子の両面また
は片面に接着される。
【0004】しかし、偏光子を構成するPVAフィルム
の水蒸気透過度は25μmの厚さで、25℃、相対湿度
90%の環境下、1000〜1200g/m2・24h
r程度であるのに対して、保護層として機能するTAC
フィルムは、同じ条件で700g/m2・24hr程度
の水蒸気透過度を有しており、防湿性が不十分である。
従って、TACフィルムを保護層とする偏光板では、高
温高湿での耐久性に乏しく、例えば、温度80℃且つ相
対湿度90%の環境下では、100時間以下で劣化し、
偏光性能が急激に低下してしまう。
【0005】TACフィルムは、ガスバリアー性も不十
分であり、透過した酸素によって、ヨウ素または二色性
染料などが変質し易いという問題もある。またTACフ
ィルムには、製膜性を付与するために可塑剤が添加され
ているので、耐熱性が十分でないという問題もある。さ
らに、TACフィルムは40μm以下の薄膜では強度お
よび耐久性が低いため、通常80μmの厚さのものを使
用する必要があり、偏光板の薄型化を阻害する一因とな
っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記問題を解決するた
めに、保護フィルムとして種々の高分子フィルムが提案
されているが、これら高分子フィルムのほとんどが疎水
性であるため、従来のTACに用いられているPVA系
接着剤では十分な接着性を得ることが困難であった。こ
れに対して、特開平5−212828号公報では、熱可
塑性ノルボルネン樹脂を保護フィルムとして使用し、偏
光子との接着をアクリル系粘着剤を用いて加熱圧着する
方法が提案されている。しかしながら、この方法では、
接着する際の加熱操作によって、偏光度が低下し、退色
が避けられない上に、十分な接着力が得られず、耐久性
が必ずしも十分でないという問題点があった。
【0007】また、特開2000−321432号公報
にはPVA偏光子の変色および退色が起こらず、保護フ
ィルムと十分な接着力を有し、高温多湿下の耐久性に優
れた偏光板を得る方法として、熱可塑性ノルボルネン樹
脂からなる保護フィルムとPVA偏光子の接着にポリウ
レタン系接着剤を使用する方法が提案されている。しか
し、この方法では、接着剤で熱可塑性ノルボルネン樹脂
からなる保護フィルムとPVA偏光子を接着後に乾燥す
る過程で、接着剤の溶媒が気散して硬化するのに多大の
時間を必要とし、工業的生産には不向きであり、またし
ばしば十分な硬化が起こらず、接着力や耐久性にも問題
が残った。
【0008】本発明は前記諸問題に鑑みなされたもので
あって、PVA偏光子の変色および退色が起こらず、P
VA偏光子と保護フィルムとの接着力に優れるととも
に、高温多湿下の耐久性に優れた偏光板、および前記偏
光板を安定的に且つ効率的に製造可能な製造方法を提供
することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ウェットラミネート
法を利用すると、偏光板を効率的に製造し得るとの知見
を得た。この知見にも基づいてさらに検討を重ねた結
果、PVA偏光子と熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂から
なる保護フィルムとをウェットラミネート法で接着する
際に、接着剤としてアクリル系またはポリウレタン系接
着剤を用い、さらに特定の性質の溶媒を用いることによ
り、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0010】上記課題を解決するための手段は以下の通
りである。 (1)ポリビニルアルコールからなる偏光子と、熱可塑
性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保護フィルムとを含
む偏光板であって、アクリル系またはポリウレタン系接
着剤と、前記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の貧溶媒
であり、前記接着剤の良溶媒であり、且つ温度25℃お
よび相対湿度40%の環境下での前記保護フィルムに対
する透過係数が38g/m2・24hr以上である溶媒
とを含む接着層を介して、前記偏光子と前記保護フィル
ムとを積層し、その後加熱して、前記接着層が含有する
前記溶媒を除去してなる偏光板。 (2) ポリビニルアルコールからなる偏光子と、熱可
塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保護フィルムとを
含む偏光板の製造方法であって、アクリル系またはポリ
ウレタン系接着剤と、前記熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂の貧溶媒であり、前記接着剤の良溶媒であり、且つ
温度25℃および相対湿度40%の環境下での前記保護
フィルムに対する透過係数が38g/m2・24hr以
上である溶媒とを含む接着層を介して、前記偏光子と前
記保護フィルムとを積層し、積層体を得る積層工程と、
前記積層体を加熱して、前記接着層が含有する前記溶媒
を除去する乾燥工程とを含む偏光板の製造方法。 (3) 前記保護フィルムの表面に、アクリル系または
ポリウレタン系接着剤と、前記熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系樹脂の貧溶媒であり、前記接着剤の良溶媒であり、
且つ温度25℃および相対湿度40%の環境下での前記
保護フィルムに対する透過係数が38g/m2・24h
r以上である溶媒とを含む接着層を形成する工程を含む
(2)に記載の偏光板の製造方法。 (4) 前記乾燥工程において、前記接着層中の接着剤
が硬化反応する(2)または(3)に記載の偏光板の製
造方法。 (5) 前記溶媒が酢酸エチルまたはアセトンである
(2)〜(4)のいずれかに記載の偏光板の製造方法。 (6) 前記アクリル系接着剤が、イソシアネート架橋
剤を含む接着剤である(2)〜(5)のいずれかに記載
の偏光板の製造方法。 (7) 前記ポリウレタン系接着剤が、ポリエステル系
樹脂とイソシアネート系硬化剤とを含む(2)〜(6)
のいずれかに記載の偏光板の製造方法。 (8) 前記保護フィルムの前記偏光子との接着面が、
コロナ放電処理、グロー放電処理および火炎処理から選
ばれるいずれかの表面処理を施されている(2)〜
(7)のいずれかに記載の偏光板の製造方法。 (9) (2)〜(8)のいずれかに記載の製造方法に
よって製造された偏光板。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。本発明は、ポリビニルアルコールからなる偏光子
(以下、「PVA偏光子」」という場合がある)と、熱
可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保護フィルムと
を積層した偏光板およびその製造方法に関する。前記保
護フィルムは、PVA偏光子の片面のみに積層されてい
ても、両面に積層されていてもよい。本発明の偏光板を
液晶表示装置に適用する場合は、偏光子の液晶セル側の
面に、少なくとも前記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
からなる保護フィルムが積層されているのが好ましい。
特に、偏光子の液晶セル側の面において、高温多湿下に
おける光学特性の変化が顕著であるので、該面に前記ノ
ルボルネン系樹脂からなる保護フィルムを積層すること
は、高温多湿化に生じる光学特性の変化を抑えるのに有
効である。
【0012】本発明では、熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂からなるフィルムを、偏光子の保護フィルムとして
用いる。前記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、透明
性、耐熱性、耐湿性、物理的強度、粘着剤に対する耐久
性等に優れている。例えば、厚み25μmのシート状と
した場合に、吸湿性が通常0.05%以下(好ましくは
0.01%以下)で、水蒸気透過度が、25℃および9
0%RHの環境下で、20g/m2・24hr以下のも
のを容易に得ることができる。また、その光弾性係数
は、3〜9×10-15cm2/dyneで小さいので、外
力がかかったり、残留応力があってもレターデーション
への影響が小さく、光学的に均一なフィルムの製造に好
適である。
【0013】本発明には、例えば、特開平3−1488
2号公報、特開平3−122137号公報などに開示さ
れている熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂を好ましく用
いることができる。以下に、上記熱可塑性飽和ノルボル
ネン系樹脂を構成するモノマーを例示する。ノルボルネ
ン系モノマーとしては、上記公報や特開平2−2274
24号公報、特開平2−276842号公報などに記載
のモノマーが挙げられる。具体的には、ノルボルネン、
そのアルキル、アルキリデン、芳香族等の置換誘導体、
およびそのハロゲン、水酸基、エステル基、アルコキシ
基、シアノ基、アミド基、イミド基、シリル基等の極性
置換体が挙げられる。
【0014】より具体的には、5−メチル−2−ノルボ
ルネン、5,5−ジメチル−2−ノルボルネン、5−エ
チル−2−ノルボルネン、5−ブチル−2−ノルボルネ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5メトキシカ
ルボニル−2−ノルボルネン、5−シアノ−2−ノルボ
ルネン、5−メチル−5メトキシカルボニル−2−ノル
ボルネン、5−フェニル−2−ノルボルネン、5−フェ
ニル−5−メチル−2−ノルボルネン等;ジシクロペン
タジエン、およびその上記置換誘導体ならびに上記極性
置換体であって、例えば、2,3−ジヒドロジシクロペ
ンタジエン等;ジメタノオクタヒドロナフタレン、およ
びその上記置換基体ならびに上記極性置換体であって、
例えば、6−メチル−1,4:5,8−ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−エチル−1,4:5,8,ジメタノ−1,
4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタ
レン、6−エチリデン−1,4:5,8,ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、6−クロロ−1,4:5,8,ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、6−シアノ−1,4:5,8−ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、6−ピリジル−1,4:5,8−ジメタノ−
1,4,4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナ
フタレン、6−メトキシカルボニル−1,4:5,8−
ジメタノ−1,4,4a,5,6,7,8,8a−オク
タヒドロナフタレン等;シクロペンタジエンとテトラヒ
ドロインデン等との付加物、およびその上記置換誘導体
ならびに上記極性置換体であって、例えば、1,4−ジ
メタノ−1,4,4a,4b,5,8,8a,9a−オ
クタヒドロフルオレン、5,8−メタノ−1,2,3,
4,4a,5,8,8a−オクタヒドロ−2,3−シク
ロペンタジエノナフタレン等;シクロペンタジエンの多
量体、およびその上記置換誘導体ならびに上記極性置換
体であって、例えば、4,9:5,8−ジメタノ−3
a,4,4a,5,8,8a,9,9a−オクタヒドロ
−1H−ベンゾインデン、4,11:5,10:6,9
−トリメタノ−3a,4,4a,5,5a,6,9,9
a,10,10a,11,11a−ドデカヒドロ−1H
−シクロペンタアントラセン等;などが挙げられる。
【0015】本発明において、熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系樹脂には、前記ノルボルネン系モノマーの開環重合
体のみならず、前記ノルボルネン系モノマーと他のモノ
マーとの共重合体、ならびに前記開環重合体および共重
合体の水素添加物、さらに、重合体および重合体水素添
加物のα,β−不飽和カルボン酸および/またはその誘
導体、スチレン系炭化水素、オレフィン系不飽和結合及
び加水分解可能な基を持つ有機ケイ素化合物、不飽和エ
ポキシ単量体等による変性体も含まれる。変性体は、例
えば、特開平3−95235号公報等に記載の方法に従
って製造することができる。
【0016】前記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の分
子量については特に制限はないが、通常、トルエン溶媒
によるゲル・パーミェーション・クロマトグラフ(GP
C)法で測定した数平均分子量が、25,000〜10
0,000であるのが好ましく、30,000〜80,
000であるのがより好ましく、35,000〜70,
000であるのがさらに好ましい。数平均分子量が小さ
すぎると物理的強度が劣り、大きすぎると成形の際の操
作性が悪くなる傾向がある。また、ノルボルネン系モノ
マーの開環(共)重合体の水素添加物を用いる場合、耐
熱劣化性、耐光劣化性などの観点から、水素添加率が9
0%以上のものを用いるのが好ましく、95%以上のも
のを用いるのがより好ましく、99%以上のものを用い
るのがさらに好ましい。
【0017】保護フィルムに用いる樹脂のガラス転移点
(Tg)が高いほど、保護フィルムの耐熱性が向上する
ので好ましい。Tgが90℃以上の樹脂を用いるのが好
ましく、110℃以上の樹脂を用いるのがより好まし
く、120℃以上の樹脂を用いるのがさらに好ましい。
なお、保護フィルムの耐熱性は、後述する溶液流延法に
よりフィルムを作製した場合は、熱可塑性飽和ノルボル
ネン系樹脂の種類以外に、製造に用いた溶媒の種類、残
留溶媒濃度にも影響される。
【0018】本発明では、前記熱可塑性飽和ノルボルネ
ン系樹脂を用いて保護フィルムを形成するが、保護フィ
ルム中には前記樹脂とともに、所望により、フェノール
系やリン系などの老化防止剤;フェノール系などの熱劣
化防止剤;アミン系などの帯電防止剤;脂肪族アルコー
ルのエステル、多価アルコールの部分エステル及び部分
エーテルなどの滑剤;などの各種添加剤を添加してもよ
い。また、紫外線により液晶セル等が劣化するのを防止
するため、紫外線吸収剤を添加することもできる。前記
紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系紫外線吸収
剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アクリルニト
リル系紫外線吸収剤などを用いることができる。これら
の中でもベンゾフェノン系紫外線吸収剤が好ましく、添
加量は、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムの厚
さにもよるが、通常10〜100,000ppm、好ま
しくは100〜10,000ppmである。シートの厚
さが薄いほど多量の紫外線吸収剤が必要である。さら
に、保護フィルムの表面粗さを小さくするため、レベリ
ング剤の添加が好ましい。前記レベリング剤としては、
例えば、フッ素系ノニオン界面活性剤、特殊アクリル樹
脂系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤など塗料
用レベリング剤を用いることができ、それらの中でも溶
媒との相溶性の良いものが好ましく、添加量は、通常5
〜50,000ppm、好ましくは10〜20,000
ppmである。
【0019】前記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂は、
溶液流延法および溶融成形法等を利用してフィルム状に
成形することができる。偏光子の保護フィルムには、複
屈折が小さいことが要求されるが、前記ノルボルネン系
樹脂は光弾性係数が小さいので、比較的複屈折が発現し
易い溶融成形法によりフィルムを作製しても、複屈折の
小さいフィルムとすることができる。本発明では、溶液
流延法により保護フィルムを作製するのが好ましい。
【0020】以下に溶液流延法および溶融成形法による
保護フィルムの作製例を説明するが、本発明を以下の具
体例に制限することを目的とするものではない。まず、
溶液流延法について説明する。溶液流延法では、前記熱
可塑性飽和ノルボルネン系樹脂および所望により添加さ
れる種々の添加剤を溶媒に溶解する。使用する溶媒は、
沸点が100℃以上のものが好ましく、120℃以上の
ものがより好ましい。特に、25℃において固形分濃度
10質量%以上としても、熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂を均一に溶解できる溶媒が好ましい。このような溶
媒としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベン
ゼン、クロロベンゼン、トリメチルベンゼン、ジエチル
ベンゼン、イソプロピルベンゼン、クロロベンゼン等が
挙げられ、その中でも、キシレン、エチルベンゼン、ク
ロロベンゼンが好ましい。また、熱可塑性飽和ノルボル
ネン系樹脂を溶解する限りにおいて、これらの溶媒に、
ジクロヘキサン、クロロホルム、ベンゼン、テトラヒド
ロフランやジオキサン等の環状エーテル、あるいはn−
ヘキサンやn−オクタン等の直鎖の炭化水素等を含有さ
せてもよい。これらの条件を満たすものとしては、沸点
が100℃以上のキシレン、エチルベンゼン等の芳香族
系溶媒を50%以上含有するものが挙げられる。
【0021】流延に用いる溶液中の前記樹脂の濃度は、
通常、5〜60質量%が好ましく、10〜50質量%が
より好ましく、20〜45質量%がさらに好ましい。樹
脂の濃度が低過ぎると粘度が低いためシートの厚さの調
整が困難であり、濃度が高すぎると粘度が高いため製膜
性が悪く、また、外観性のよいフィルムが得られない場
合がある。
【0022】樹脂溶液を流延する方法は、特に限定され
ず、一般の溶液流延法を用いることができる。具体的に
は、樹脂溶液をバーコーター、Tダイ、バー付きTダ
イ、ドクターナイフ、メイヤーバー、ロール・コート、
ダイ・コートなどを用いて、ポリエチレンテレフタレー
トなどの耐熱材料、スチールベルト、金属箔などの平板
またはロール上に流延する方法をあげることができる。
【0023】流延後に、フィルム中の溶媒を乾燥して、
残留溶媒濃度2質量%以下とするのが好ましい。残留溶
媒濃度が高すぎると耐熱性が悪く、また、高温環境下で
の使用において、残留していた溶媒が蒸発し、周囲に悪
影響を与えたり、変形の原因となったりする。乾燥は、
段階に分けて行うのが好ましい。乾燥方法の一例を挙げ
ると、まず、第1段階の乾燥として、平板またはロール
上のフィルムを、好ましくは30〜100℃(より好ま
しくは40〜80℃)で乾燥し、残留溶媒温度が10質
量%以下(好ましくは5質量%以下)にする。第1段階
の乾燥温度が高すぎると、溶媒の揮発に際しフィルムが
発泡するので、比較的低温で乾燥する。次に、第2段階
の乾燥として、平板またはロールからフィルムを剥離し
た後、60℃以上(好ましくは70℃から樹脂のガラス
転移温度(Tg))に昇温し、残留溶媒濃度が2質量%
以下(好ましくは1質量%以下、より好ましくは0.5
質量%以下)とする。上記温度範囲で2段階に分けて乾
燥を行うと、発泡等によりフィルムの表面性状を低下せ
ることなく、乾燥を効率的に行うことができる。第1段
階の乾燥を行い、乾燥終了後にフィルムを平板またはロ
ールから剥離し、第2段階の乾燥を行っても、あるいは
第1段階の乾燥後、一旦冷却して、フィルムを平板また
はロールから剥離し、第2段階の乾燥を行ってもよい。
【0024】次に、溶融成形法でシートを作製する場合
の作製例について説明する。溶融成形法には、Tダイを
用いた方法やインフレーション法などの溶融押出法、カ
レンダー法、熱プレス法、射出成形法などがあり、いず
れも利用することができる。中でも、厚さムラが小さ
く、10〜500μm程度の厚さに加工し易く、かつ、
レターデーションの絶対値およびそのバラツキを小さく
できるTダイを用いた溶融押出法が好ましい。
【0025】溶融成形法の条件は、同程度のTgを有す
る光学材料に用いられる一般的な条件と同様であり、例
えば、Tダイを用いる溶融押出法出では、樹脂温度を2
40〜300℃程度として、引き取りロールの温度を1
00〜150℃程度の比較的高温として、樹脂シートを
徐冷できる条件を選択することが好ましい。また、ダイ
ライン等の表面の欠陥を小さくするためには、ダイには
滞留部が極力少なくなるような構造が必要であり、ダイ
の内部やリップにキズ等がないものを用いることが好ま
しい。
【0026】前記保護フィルムの厚さは、通常5〜50
0μmであるのが好ましく、10〜150μmであるの
がより好ましく、20〜100μmであるのがさらに好
ましい。フィルムの厚みを上記範囲にすると、充分な強
度を有するとともに、透明性が高く、複屈折性小さく、
外観性が良好であり、且つ効率的に製造することができ
る。従来用いられていたTACフィルムでは、充分な耐
湿性と強度を持たせるために、通常80μm以上の厚み
を必要としたのに対し、熱可塑性ノルボルネン系樹脂フ
ィルムでは、30μm程度の厚みがあれば、TACフィ
ルムと同等以上の耐湿性、耐熱性、及び強度を持たせる
ことができ、薄くても保護層として充分に機能し、視覚
依存性も良好となる。
【0027】前記保護フィルムの厚みムラは、通常、全
面において平均厚さの±5%以内であるのが好ましく、
±3%以内であるのがより好ましく、±2%以内である
のがさらに好ましい。シートの厚みムラが大きいと画像
の歪みやレターデーションのバラツキなどの原因とな
り、液晶ディスプレイ用偏光板の保護フィルムとして好
ましくない。また、前記保護フィルムの光線透過性は、
通常80%以上であるのが好ましく、85%以上である
のがより好ましく、90%以上であるのがさらに好まし
い。
【0028】本発明において、PVAからなる偏光子を
用いる。PVAは通常、酢酸ビニルを重合して得られる
ポリ酢酸ビニルを部分加水分解または完全加水分解する
ことによって得られる。但し、本発明に用いられるPV
Aは必ずしも上記方法で製造されたものに限定されるも
のではない。ポリ酢酸ビニルの加水分解は、鹸化によっ
て進行させることができる。本発明に用いられるPVA
は、その鹸化度が、85〜100mol%であるのが好
ましく、98〜100mol%であるのがより好まし
い。また、平均重合度はフィルムまたはシートを形成可
能であれば、特に制限はなく、通常1,000以上が好
ましく、1,500〜5,000程度がより好ましい。
また、本発明において、偏光子には、酢酸ビニルに少量
の不飽和カルボン酸(塩、エステル、アミド、二トリル
等を含む)、オレフィン類、ビニルエーテル類、不飽和
スルホン酸塩等の共重合可能な成分を共重合させた共重
合体を、加水分解してなるPVAを用いることもでき
る。
【0029】PVA偏光子は、上記方法等によって製造
されたPVAを、フィルムまたはシート状にし、延伸し
た後、ヨウ素もしくは二色性染料を吸着させて偏光子と
しての機能を付与することによって作製できる。例え
ば、PVAフィルムにヨウ素を吸着させた後、硼酸浴中
で一軸延伸することによって製造することができる。ま
たは、PVAフィルムにヨウ素を吸着させて一軸延伸し
てポリビニレン構造とすることによって製造することが
できる。
【0030】本発明では、アクリル系またはポリウレタ
ン系接着剤と、特定の性質を有する溶媒とを含む接着層
を介して、上記保護フィルムと上記偏光子とを積層す
る。本発明で接着層に用いるアクリル系接着剤として
は、アクリル酸ブチルやアクリル酸2−エチルへキシル
などの低Tgモノマーと、酢酸ビニル、メチルメタクリ
レート、スチレン、不飽和カルボン酸、アクリロニトリ
ルなどの接着性や凝集力を付与する高Tgモノマーとの
共重合体を挙げることができる。イソシアネートやブチ
ル化メラミンなどの架橋剤を併用することもでき、その
場合には、架橋剤は塗布直前に混合して用いる。
【0031】本発明で接着層に用いるポリウレタン系接
着剤としては、末端NCO基を有する化合物からなる一
液型と、末端OH基を有する主剤とNCO基を有する硬
化剤からなる二液型があり、本発明においては特に限定
されないが、接着性能の点から二液型が好ましい。末端
OH基を有する主剤としては、例えば、分子量1,00
0以下の低分子量ポリオール、ポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオール、その他のOH系原料が使
用できる。以下に具体例を例示するが、これらの1種ま
たは2種以上を混合して使用することができる。上記低
分子量ポリオールとしては、例えば、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール、トリペンチルグリコール、ト
リメチロールプロパン等が挙げられる。上記ポリエーテ
ルポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリオキシプロピレングリコール、エチレンオキシ
ド/プロピレンオキシド共重合体、ポリテトラメチレン
エーテルグリコール等が挙げられる。上記ポリエステル
ポリオールとしては、例えば、ポリβ―メチルーδ―バ
レロラクトン、ポリカプロラクトン、ジオール/二塩基
酸からのポリエステル(ジオールとはエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、
1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、
ネオペンチルグリコール等であり、二塩基酸とは、例え
ば、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、イソフタ
ル酸、テレフタル酸等である)などが挙げられる。その
他OH系原料としては、例えば、ひまし油、液状ポリブ
タジエン、エポキシ樹脂、ポリカーボネートジオール、
アクリルポリオール、ネオプレンなどの活性水素化合物
等が挙げられる。
【0032】以上の主剤の中では、ポリエステルポリオ
ールであるポリエステル系樹脂が好ましく、このような
市販品としては、例えば「TM−59」、「TM−22
5A」、「AD−585」(以上東洋モートン社製)、
「ディックドライLX−903」(大日本インキ社製)
等が挙げられる。
【0033】上記NCO基を有する硬化剤は、ポリイソ
シアネート構造を有するものであれば特に制限はなく、
NCOモノマーの他、NCO変性体などが挙げられる。
NCOモノマーとしては、例えば、トリレンジイソシア
ネート、ジフェニルメタンジイソシアネ―ト、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、
イソホロンジイソシアネート、トリス(イソシアネート
フェニル)チオフォスフェート等が挙げられる。NCO
変性体としては、例えば、トリメチロールプロパン等の
上記化合物付加体、ヘキサメチレンジイソシアネートビ
ューレット、ヘキサメチレンジイソシアネートトリマ
ー、イソホロンジイソシアネートトリマー、末端がイソ
シアネートのウレタンプレポリマー等が挙げられる。こ
れらの硬化剤は1種または2種以上を混合して用いるこ
とができる。
【0034】上記硬化剤の市販品としては、例えば、
「CAT−56」、「CAT−R85」、「CAT−1
0」、「TM−225B」(以上東洋モートン社製)、
「ディックドライKL−75」(大日本インキ化学社
製)、「タケネートA−3」(武田薬品社製)等が挙げ
られる。
【0035】本発明の製造方法では、上記アクリル系ま
たはポリウレタン系接着剤の溶媒として、保護フィルム
を構成している熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の貧溶
媒であり、前記接着剤の良溶媒であり、且つ温度25℃
および相対湿度40%の環境下での前記保護フィルムに
対する透過係数が38g/m2・24hr以上である溶
媒を用いる。接着剤の溶媒としては、例えば、アルコー
ル類(メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロ
ピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブタノ
ール、sec−ブタノール、ジアセトンアルコール、2
−フェニルアルコールなど)、ケトン類(アセトン、2
−ブタノン、など)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチ
ルなど)、エーテル類(ジエチルエーテル、テトラヒド
ロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチル
エーテルなど)、アミド類(N,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミドなど)などが好ま
しく挙げられる。
【0036】このような溶媒の中でも、25℃、相対湿
度40%環境下での透過係数が38g/m2・24hr
以上になる溶媒としては、酢酸エチル、アセトンなどを
好ましく用いることができる。なお、溶媒の透過係数の
算出方法については、実施例で具体的に説明する。
【0037】本発明の一実施形態は、アクリル系または
ポリウレタン系接着剤を前記溶媒に溶解した塗布液を、
前記保護フィルムまたは前記偏光板に塗布して接着層を
形成する接着層形成工程と、形成した前記接着層上に前
記PVA偏光子を積層して積層体を得る積層工程と、前
記積層体を加熱して、前記接着層が含有する前記溶媒を
除去する乾燥工程とを含む偏光板の製造方法である。本
実施の形態では、前記溶媒を含有する接着層を介して、
ウェットラミネート法によりPVA偏光子と保護フィル
ムとを接着し、その後に乾燥することにより、接着性が
良好であるとともに、高温高湿度下における耐久性に優
れた偏光板を安定的に且つ効率的に製造している。本実
施の形態の製造方法により製造された偏光板は、保護フ
ィルムの発泡および剥がれが防止された、優れた耐久性
を有する偏光板である。さらに偏光子の収縮も抑えら
れ、偏光度の低下も抑制できる。
【0038】まず、前記接着層形成工程では、アクリル
系またはポリウレタン系接着剤を、上記いずれかの溶媒
に溶解した塗布液を、保護フィルムに塗布して接着層を
形成する。前記塗布液中の固形分濃度については特に制
限はないが、通常、0.1〜50質量%程度である。前
記保護フィルムまたは偏光子への塗布は、バーコータ
ー、ロールコーター、グラビアコーター等を利用して行
うことができる。また、前記塗布液を滴下して、対ロー
ルで余分な接着剤をしごきながら実施することができ
る。
【0039】上記接着剤による保護フィルムと偏光子と
の接着力を向上させるために、上記接着層形成工程の前
に、前記保護フィルムの接着面に、コロナ放電処理、グ
ロー放電処理、火炎処理等の表面処理を施すのが好まし
い。
【0040】前記積層工程では、形成した前記接着層上
に前記PVA偏光子を積層して積層体を得る。積層工程
の前および積層工程と同時に、前記接着層中の溶媒が除
去されてしまわないように、即ち、ドライラミネート処
理や加熱圧着処理にならないように、前記接着層形成工
程および前記積層工程は、非加熱環境下で実施する。本
実施形態では、接着層が溶媒を含んだ状態で積層工程を
実施するウェットラミネートを行うことにより、ドライ
ラミネート処理および加熱圧着処理でそれぞれ必要な長
時間の硬化処理または高温処理が不要となる。その結
果、効率的に保護フィルムと偏光子とを強固に接着する
ことができるとともに、高温処理によって生じる偏光子
の光学特性の劣化および退色を軽減することができる。
【0041】偏光子の両面に前記保護フィルムを積層す
る場合は、前記接着層を形成した保護フィルムを2枚用
意し、偏光子の両面に前記保護フィルムをウェットラミ
ネートする。または、偏光子の両面に接着層を形成し、
2枚の保護フィルムを偏光子の両面にそれぞれウェット
ラミネートすることもできる。この態様では、前記積層
工程では、保護フィルム、接着層、偏光子、接着層およ
び保護フィルムを順次積層した積層体が得られる。
【0042】偏光子の一方の面にのみ、前記熱可塑性飽
和ノルボルネン系樹脂からなる保護フィルムを形成し、
もう一方の面には他の樹脂からなる保護フィルムを形成
してもよい。該保護フィルムとしては、透明性が高いフ
ィルムが好ましく、例えば、ポリカーボネート(P
C)、ポリスルホン(PSF)、ポリアリレート(PA
r)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエチレン
テレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、ポ
リメチルメタクリレート(PMMA)、ポリα―メチル
スチレン等のフィルムが用いられる。これらのモノマー
ユニットが入った共重合体などからなるフィルムも使用
できる。これらの樹脂からなるフィルムと偏光子とを接
着する接着剤は、前記アクリル系またはポリウレタン系
接着剤であってもよいし、他の接着剤であってもよい。
また、前記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保
護フィルムを積層するのと同時に積層してもよいし、別
途積層して接着することもできる。
【0043】前記乾燥工程では、得られた積層体を加熱
して、前記接着層中に含有される前記溶媒を除去する。
この工程により、接着層から溶媒が除去されるととも
に、接着剤の各成分が反応して硬化等し、保護フィルム
と偏光子は強固に接着される。また、前記溶媒は、保護
フィルムを構成している熱可塑性飽和ノルボルネン系樹
脂に対して貧溶媒であるので、乾燥時に保護フィルムを
劣化させることがない。さらに、前記保護層に対して、
温度25℃相対湿度40%環境下での透過係数が38g
/m2・24hr以上という、良好な透過性を有する溶
媒であるので、乾燥を効率的に行うことができる。
【0044】前記乾燥工程は、温風を積層体に送風する
ことにより加熱乾燥するのが好ましい。乾燥条件(温度
および乾燥時間)は、用いた溶媒の種類によってもその
好ましい範囲が異なるが、一般的には乾燥温度は30℃
〜90℃が好ましく、60℃〜80℃がより好ましい。
乾燥時間は3分〜40分が好ましく、5分〜30分がよ
り好ましい。
【0045】乾燥後、前記接着層の厚さが薄すぎると接
着力が不十分となって剥がれの原因となり、一方、厚す
ぎると透明性を損なうので好ましくない。接着層の乾燥
後の厚さは、0.01〜30μmであるのが好ましく、
0.1〜15μmであるのがより好ましい。乾燥後の厚
さが上記範囲となるように、前記接着層形成工程におけ
る塗布量および塗布液の固形分濃度を調整する。
【0046】本発明の製造方法により製造された偏光板
は、液晶表示装置、サングラス、カメラ用フィルター、
スポーツゴーグル、自動車ヘッドライトの防眩被覆、透
光度連続変化板、光量調整フィルター等に適用すること
ができる。
【0047】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。 [実施例1] 《偏光子の作製》PVAフィルムの両面を水流2L/分
で、イオン交換水にて洗浄し、エアーブローして表面水
分を飛ばし、表面に付着している異物を0.5%以下に
した。その後、前記PVAフィルムをヨウ素1.0g/
L、沃化カリウム120g/Lの水溶液の40℃にて9
0秒浸漬し、さらに硼酸40g/L、沃化カリウム30
g/Lの水溶液に浸漬後、米国特許公開2002−88
40A1の図2と同様のテンター延伸機に導入し、4.
5倍に延伸した。テンターを延伸方向に対し同図の如く
屈曲させ、以降幅を一定に保ち、収縮させながら80℃
雰囲気下で乾燥させた。その後、テンターから離脱させ
て幅方向から3cmをカッターにて耳きりをしてPVA
偏光子を得た。
【0048】《熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂の合
成》6−メチル−1,4,5,8−ジメタノ−1,4,
4a,5,6,7,8,8a−オクタヒドロナフタレン
に、重合触媒としてトリエチルアルミニウムの15%シ
クロヘキサン溶液10質量部、トリエチルアミン5質量
部、および四塩化チタンの20%シクロヘキサン溶液1
0質量部を添加して、シクロヘキサン中で開環重合し
て、開環重合体を得た。得られた開環重合体を、ニッケ
ル触媒で水素添加してポリマー溶液を得た。このポリマ
ー溶液をイソプロピルアルコール中で凝固させ、乾燥
し、粉末状の樹脂を得た。この樹脂の平均分子量は4
5,000、水素添加率は99.8%以上、ガラス転移
温度は142℃であった。また23℃における飽和吸水
率は0.01%であった。
【0049】《熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シート
の作製》上記で合成した樹脂15gをキシレン85gに
溶解して、これにレべリング剤(住友スリーエム社製、
フロラードFC−430)500ppmを添加して、樹
脂溶液組成物を得た。この樹脂溶液組成物を表面研磨さ
れたガラス板上に適量たらし、これをバーコーターによ
り幅約300mm、長さ約500mmに流延した。この
流延膜を、第1段階の乾燥として、ガラス板ごと空気還
流型のオーブン中で20℃から50℃まで20分かけて
昇温して、乾燥させた。次いで、第2段階の乾燥とし
て、流延膜をガラス板から剥離し、90℃のオーブンで
30分間乾燥し、室温に冷却後、周囲10mm幅を切り
落として熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートを得
た。このシートの残留溶媒濃度は1.0質量%であっ
た。
【0050】このシートの表面を目視および光学顕微鏡
で観察したが、発泡、スジ、傷などは観察されなかっ
た。Tgは139℃、平均厚さは50μmで、厚さムラ
は最大でも±4μm以下、光線透過率は98.5%、レ
ターデーション値の絶対値は全面で3nm以下であっ
た。この熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートの水蒸
気透過係数は、温度25℃相対湿度90%の環境下で
5.2g/m2・24hr(25μmの厚みに換算して
12g/m2・24hr)であった。
【0051】《偏光板の作製》ポリエステル系樹脂溶液
(東洋モートン社製「商品名;TM−593」)100
質量部に、イソシアネート系硬化剤溶液(東洋モートン
社製「商品名;CAT−561」)18質量部を配合
後、酢酸エチルで固形分濃度が20質量%になるように
希釈して、ポリウレタン系接着剤溶液を得た。この接着
剤溶液をコロナ放電処理を施した上記熱可塑性飽和ノル
ボルネン系樹脂シートの表面にバーコーターで塗布し
た。さらに、上記PVA偏光子の両面にウェットラミネ
ートして積層体を得た。この積層体を45℃の恒温槽で
30分間乾燥させて硬化させて、偏光板を作製した。乾
燥後の接着層の厚みは1μmであった。
【0052】[実施例2]ポリエステル系樹脂溶液(東
洋モートン社製「商品名;AD−585」)100質量
部に、イソシアネート系硬化剤溶液(東洋モートン社製
「商品名;CAT−10」)8質量部を配合後、酢酸エ
チルで固形分濃度が20質量%になるように希釈して、
ポリウレタン系接着剤溶液を得た。実施例1で用いたポ
リウレタン系接着剤溶液に代えて、この接着剤溶液を用
いた以外は、実施例1と同様にして、偏光板を作製し
た。乾燥後の接着層の厚みは1.5μmであった。ま
た、この熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シートの酢酸
エチル透過係数は、温度25℃相対湿度40%の環境下
で46g/m2・24hrであった。
【0053】[実施例3]ポリエステル系樹脂溶液(大
日本インキ化学社製「商品名;ディックドライLX−9
03」)8質量部に、イソシアネート系硬化剤溶液(大
日本インキ化学社製「商品名;KL−75」)1質量部
を配合後、アセトンで固形分濃度が20質量%になるよ
うに希釈して、ポリウレタン系接着剤溶液を得た。実施
例1で用いたポリウレタン系接着剤溶液に代えて、この
接着剤溶液を用いた以外は、実施例1と同様にして偏光
板を作製した。乾燥後の接着層の厚みは1μmであっ
た。また、この熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂シート
のアセトン透過係数は、温度25℃相対湿度40%の環
境下で46g/m2・24hr、39g/m2・24hr
であった。
【0054】[実施例4]アクリル酸ブチル94.8質
量部、アクリル酸5質量部および2−ヒドロキシエチル
メタクリレート0.2質量部を、過酸化ベンゾイル0.
3質量部の存在下、酢酸エチルを溶媒として共重合を行
い、重量平均分子量1200,000、重量平均分子量
/数平均分子量との比3.9のアクリル系ポリマーの酢
酸エチル溶液を得た。溶液にイソシアネート架橋剤(日
本ポリウレタン社製「商品名:コロネートL」)2質量
部を添加して接着剤溶液を得た。実施例1で用いたポリ
ウレタン系接着剤溶液に代えて、この接着剤溶液を用い
た以外は、実施例1と同様にして偏光板を作製した。乾
燥後の接着層の厚みは1.5μmであった。
【0055】[比較例1]ポリエステル系樹脂溶液(東
洋モートン社製「商品名;AD−585」)100質量
部に、イソシアネート系硬化剤溶液(東洋モートン社製
「商品名;CAT−10」)8質量部を配合後、酢酸エ
チルで固形分濃度が30質量%になるように希釈して、
ポリウレタン系接着剤溶液を得た。この接着剤溶液を、
上記PVA偏光子の両面にバーコーターで塗布した後、
80℃で1分間乾燥し、乾燥後の厚みは7μmの接着層
を設けた。この偏光子両面の接着層に、上記熱可塑性飽
和ノルボルネン系樹脂シートを80℃に加熱したロール
を用いて熱ラミネートし、偏光子/熱可塑性飽和ノルボ
ルネン系樹脂シートの積層体を得た。この偏光板をさら
に40℃で2日間の硬化処理を行った後、評価に用い
た。
【0056】[比較例2]ポリエステル系樹脂溶液(東
洋モートン社製「商品名;EL−436A」)100質
量部に、イソシアネート系硬化剤溶液(東洋モートン社
製「商品名;EL−436B」)30質量部を配合後、
水で固形分上記熱可塑性濃度が10質量%になるように
希釈した後、メイヤーバー#8でコロナ放電処理をした
飽和ノルボルネン系樹脂シート上に塗布し、PVA偏光
子の両面にウェットラミネートして偏光板とした。偏光
板を45℃の恒温槽で72時間放置し、ウレタン系接着
剤の水を乾燥させた。硬化後の接着剤層の厚みは1μm
であった。また、この熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂
シートの水蒸気透過係数は25℃、相対湿度40%環境
下では0.3g/m2・24hrであった。
【0057】[溶媒蒸気の透過量試験]上記各種溶媒の
透過係数は、以下の方法により求めた。温度25℃相対
湿度40%の環境下で、水、酢酸エチルおよびアセトン
の透過量を測定した。具体的には、外径82mm、高さ
15mmのステンレス製の円筒で、一方に直径60mm
の穴の開いた容器を用意し、ステンレス製の円筒の中に
測定溶媒を入れた。この容器の周囲に(穴を塞がないよ
うに)両面テープを貼り付け、両面テープ上に直径82
mmのサンプルフィルム(熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂シート)を貼り付けた。サンプルフィルムの外周5
mmにマイラー粘着テープを巻きつけ、ステンレス容器
に付着させた。これを精密天秤を用いて秤量した(この
値をW(0)grとする)。温度25℃相対湿度40%
の環境下で24時間放置した後に、この環境下で質量
(W(1))を測定し減少量を算出した。 溶媒透過係数(g/m2・24hr)=354×[W
(1)−W(0)]
【0058】[評価試験片の試作および耐久性試験]得
られた偏光板のそれぞれの熱可塑性飽和ノルボルネン系
樹脂フィルム面に、アクリル系粘着剤により、厚み1.
2mmのソーダーライムガラスに卓上ラミネーターを使
って貼り付けた。貼り付けたガラス板は1時間室温放置
後に50N/cm2で20分間オートクレーブ処理を行
い、終了後1時間室温放置させ、耐久試験(90℃dr
yで500時間放置、および60℃、相対湿度95%で
250時間放置)を行った。
【0059】耐久試験後の偏光度および色度を測定して
光学特性を評価し、また目視による観察により外観特性
を評価した。偏光度および色度は、12.1インチの試
験片の各4辺の中点で且つ端部から10mmの位置を測
定し、この4点の平均値を求めた。偏光度は、JIS
K7105に準拠して全光線透過率を測定し、下記式に
より偏光度を求めた。 偏光度(%)={(Y0−Y90)/(Y0+Y9
0)}1/2×100 式中、Y0は2枚の偏光板の平行軸を平行に揃えた際の
全光線透過率であり、Y90は2枚の偏光板の平行軸を
直交させた際の全光線透過率である。また色差はJIS
Z8729に準拠し、各点をC光源で測定し、ハンター
の色差式(EH)を用いて、L、a、b値より算出し
た。
【0060】熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂シートと偏
光板との接着強度は、粘着力が1.1kgf/25mm
(180°剥離;対ステンレス板 SUS304、30
0mm/分)のアクリル系粘着剤を20μmの厚さで塗
布して接着させた後、T−ピール剥離試験機(JIS
Z0237)に準じて測定した。これらの評価結果を下
記表1に示した。
【0061】
【表1】
【0062】表1に示すから結果から、実施例の偏光板
は、いずれの耐久性試験においても、安定した偏光度特
性および色度を示し、外観特性も接着強度にも優れ、極
めて優れた耐久性を有することがわかった。
【0063】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、P
VA偏光子の変色および退色が起こらず、PVA偏光子
と保護フィルムとの接着力に優れるとともに、高温多湿
下の耐久性に優れた偏光板、および該偏光板を安定的に
且つ効率的に製造可能な製造方法を提供することができ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA02 BB13 BB22 BB43 BB51 BC09 BC22 2H091 FA08X FA08Z FB02 FC07 FD14 GA16 GA17 LA02 LA12

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリビニルアルコールからなる偏光子
    と、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保護フィ
    ルムとを含む偏光板であって、アクリル系またはポリウ
    レタン系接着剤と、前記熱可塑性飽和ノルボルネン系樹
    脂の貧溶媒であり、前記接着剤の良溶媒であり、且つ温
    度25℃および相対湿度40%の環境下での前記保護フ
    ィルムに対する透過係数が38g/m2・24hr以上
    である溶媒とを含む接着層を介して、前記偏光子と前記
    保護フィルムとを積層し、その後加熱して、前記接着層
    が含有する前記溶媒を除去してなる偏光板。
  2. 【請求項2】 ポリビニルアルコールからなる偏光子
    と、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂からなる保護フィ
    ルムとを含む偏光板の製造方法であって、アクリル系ま
    たはポリウレタン系接着剤と、前記熱可塑性飽和ノルボ
    ルネン系樹脂の貧溶媒であり、前記接着剤の良溶媒であ
    り、且つ温度25℃および相対湿度40%の環境下での
    前記保護フィルムに対する透過係数が38g/m2・2
    4hr以上である溶媒とを含む接着層を介して、前記偏
    光子と前記保護フィルムとを積層し、積層体を得る積層
    工程と、前記積層体を加熱して、前記接着層が含有する
    前記溶媒を除去する乾燥工程とを含む偏光板の製造方
    法。
JP2002086079A 2002-03-26 2002-03-26 偏光板および偏光板の製造方法 Expired - Fee Related JP4047609B2 (ja)

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