JP2003315543A - 偏光板の製造方法 - Google Patents

偏光板の製造方法

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JP2003315543A
JP2003315543A JP2002121183A JP2002121183A JP2003315543A JP 2003315543 A JP2003315543 A JP 2003315543A JP 2002121183 A JP2002121183 A JP 2002121183A JP 2002121183 A JP2002121183 A JP 2002121183A JP 2003315543 A JP2003315543 A JP 2003315543A
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Takahiko Sawada
貴彦 澤田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、偏光子と保護フィルムとの十分な
接着強度を有し、耐熱性及び耐湿性の優れた偏光板の製
造方法を提供する。 【解決手段】 透湿度が5〜200g/m2 /24hr
である、シクロオレフィン樹脂等の保護フィルムを、含
水率が20重量%以下の偏光子の少なくとも一方の面に
水系接着剤を用いてウェットラミネートする偏光板の製
造方法であって、ラミネート前後における水系接着剤由
来の重量増分が0.1〜20g/m2 であることを特徴
とする偏光板の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は耐久性に優れた液晶
ディスプレイ(LCD)用偏光板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LCDは車載用や携帯情報端末用
として用いられることが多くなり、LCDの高温および
高温多湿環境下における信頼性が強く要望されている。
【0003】従来、LCDは、透明電極を形成した2枚
の電極基板間に液晶を封入した液晶セルの片側もしくは
両側に偏光板を貼り付けて用いられており、この偏光板
は、ポリビニルアルコールフィルムにヨウ素もしくは二
色性染料を吸着、延伸配向させて作製した偏光子の両面
にトリアセチルセルロース(TAC)フィルムを保護フ
ィルムとして接着したものが一般的に使用されている。
【0004】TACはそのままでは偏光子との接着性が
悪いため、アルカリ処理したTAC(以下、鹸化TA
C)が用いられている。しかし、鹸化TACは透湿度が
高すぎるため、湿度により偏光子が退色し色相が変化し
たり、偏光度が低下するという欠点があった。
【0005】この問題を解決するために偏光板保護フィ
ルムとして種々の樹脂フィルムを用いることが提案され
ている。例えば特開平5−212828号公報には、偏
光子であるポリビニルアルコール系シートの少なくとも
一面に、アクリル系粘着剤層を介して熱可塑性飽和ノル
ボルネン系樹脂シートが積層され、加熱圧着されてなる
複合シートが記載されている。
【0006】しかしながら、上記シートでは、偏光子と
保護フィルムとの十分な接着強度が得られないばかり
か、耐熱性及び耐湿性が不足していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑みてなされたものであり、偏光子と保護
フィルムとの十分な接着強度を有し、耐熱性及び耐湿性
の優れた偏光板の製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の偏光板の製造方
法は、透湿度が5〜200g/m2 /24hrの保護フ
ィルムを偏光子の少なくとも一方の面に水系接着剤を用
いてウェットラミネートする偏光板の製造方法であっ
て、ラミネート前後における水系接着剤由来の重量増分
が0.1〜20g/m2 であることを特徴とする。
【0009】本発明で使用される保護フィルムは、透湿
度が5〜200g/m2 /24hrのフィルムである。
【0010】透湿度が5g/m2 /24hr未満になる
とウェットラミネートした際に乾燥が進まず、接着強度
を得ることができず、熱で変色するようになる。一方、
200g/m2 /24hrを超えると湿度により偏光板
が退色したり、偏光度が低下するようになるので上記範
囲に限定される。好ましくは7〜180g/m2 /24
hrであり、さらに好ましくは10〜150g/m2
24hr以下である。
【0011】尚、本発明において、透湿度はJIS Z
0208で測定した値である。又、透湿度は、測定し
たフィルムの厚みにおける値である。
【0012】上記保護フィルムは、上記透湿度の範囲を
満たせば特に限定されるものではないが、透明性及び耐
熱性が高いフィルムが好ましく、透明性は光線透過率で
80%以上、好ましくは85%以上である。又、耐熱性
はガラス転移温度で100℃以上、好ましくは120℃
以上である。
【0013】従って、上記保護フィルムとしては、例え
ば、オレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、
ポリサルホン系樹脂、ポリイミド系樹脂等のフィルムが
挙げられる。
【0014】上記オレフィン系樹脂としては、ノルボル
ネン系樹脂等のシクロオレフィン系樹脂、オレフィンと
無水マレイン酸やN−アルキルマレイミド等とを共重合
した共重合体が好ましく、特に、シクロオレフィン系樹
脂が好ましい。
【0015】又、アクリル系樹脂としては、メチルメタ
クリレート樹脂及びメチルメタクリレートの共重合体、
ノルボルネン骨格を有するアルコールとアクリル酸をエ
ステル化して得られるアクリル酸エステルを単独重合又
は共重合したもの等が好ましい。
【0016】上記ノルボルネン系樹脂としては、例え
ば、ノルボルネン系モノマーを開環(共)重合した樹
脂、ノルボルネン系モノマーを付加重合した樹脂、ノル
ボルネン系モノマーをエチレンやα―オレフィンなどの
オレフィン系モノマーと付加共重合した樹脂等が挙げら
れる。
【0017】尚、使用するモノマーの種類や重合様式に
よっては分子内に炭素−炭素二重結合が残存する場合が
あるので、耐熱性等の耐久性を考慮すると、これら二重
結合を水素添加して得られる飽和ノルボルネン系樹脂が
特に好ましい。
【0018】上記ノルボルネン系モノマーの具体例とし
ては、ノルボルネン、ノルボルナジエン等の二環体;ジ
シクロペンタジエン、ジヒドロキシペンタジエン等の三
環体;テトラシクロドデセン等の四環体;シクロペンタ
ジエン三量体等の五環体;テトラシクロペンタジエン等
の七環体;これらのメチル、エチル、プロピル、ブチル
等のアルキル、ビニル等のアルケニル、エチリデン等の
アルキリデン、フェニル、トリル、ナフチル等のアリー
ル等の置換体;さらにこれらのエステル基、エーテル
基、シアノ基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル
基、ピリジル基、水酸基、カルボン酸基、アミノ基、無
水酸基、シリル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリ
ル基等の炭素、水素以外の元素を含有する基、いわゆる
極性基を有する置換体等が例示される。これらのモノマ
ーは、単独で、または複数種を組み合わせて用いられ
る。
【0019】上記ノルボルネン系モノマーのうち、三環
体以上の多環ノルボルネン系モノマーは反応性に優れる
上、得られたフィルムは耐熱性に優れ、線膨張率が小さ
いので好ましい。
【0020】上記ノルボルネン系樹脂としては、例えば
特開平1−240517号公報に記載のものがあり、商
業的に入手できるものとして、例えばジェイエスアール
社製商品名「アートンG」、日本ゼオン社製商品名「ゼ
オノア#1600」、「ゼオノア#1420」、三井化
学社製商品名「APEL」等が挙げられる。
【0021】本発明で使用される保護フィルムの製造方
法は、特に限定されず、例えば、溶液キャスト法、溶融
押出法等従来公知の方法を用いて製造することができ
る。
【0022】保護フィルムには、所望により、フェノー
ル系やリン系などの老化防止剤;フェノール系などの熱
劣化防止剤;アミンなどの帯電防止剤;脂肪族アルコー
ルのエステル、多価アルコールの部分エステル及び部分
エーテルなどの滑剤;ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、アクリロニトリル
系紫外線吸収剤などの紫外線吸収剤等の各種添加剤が添
加されてもよい。
【0023】上記保護フィルムの厚みは、通常5〜20
0μm、好ましくは10〜100μm、さらに好ましく
は20〜80μmである。フィルムの厚みが5μm未満
では機械的強度が低下するだけでなく、ハンドリング性
が悪くなる。反対に厚すぎると透明性が低下するだけで
なく、透湿度が小さくなり水系接着剤のウェットラミネ
ートを行う際に乾燥が進まなくなる。
【0024】保護フィルムには、接着する前に表面処理
を施すことが好ましい。表面処理としては、コロナ放電
処理、紫外線照射処理などが挙げられ、好ましくはフィ
ルム面の水滴の接触角で65°以下、さらに好ましくは
60°以下の表面状態にするのが好ましい。
【0025】本発明における偏光板とは、保護フィルム
が偏光子の両面に積層されたものであって、少なくとも
一方の面には、透湿度が上記要件を満たす保護フィルム
が積層されたものであり、好ましくは、上記要件を満た
す保護フィルムが偏光子の両面に積層されたものであ
る。
【0026】尚、偏光子の少なくとも液晶セルに接する
側に使用する保護フィルムは、光弾性係数が1.5×1
-11 Pa-1以下であるフィルムを用いることが好まし
い。1.5×10-11 Pa-1を超えるフィルムでは耐熱
性が悪く、クロスニコル状態で周囲が額縁状に光漏れす
る白抜けが発生することがある。
【0027】上記偏光子とは、偏光子の機能を有するフ
ィルム又はシートであれば特に限定されることなく使用
でき、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)からな
るフィルムにヨウ素を吸着させた後、ホウ酸浴中で一軸
延伸したPVA・ヨウ素系偏光子、PVAフィルムに二
色性の高い直接染料を拡散吸着させた後、一軸延伸した
PVA・染料系偏光子、一軸延伸PVAの脱水処理物や
一軸延伸ポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物のようなポリエ
ン配向偏光子等が挙げられる。
【0028】上記PVAは、酢酸ビニルのみを重合した
ポリ酢酸ビニルを鹸化して製造されたものだけでなく、
酢酸ビニルに少量の不飽和カルボン酸(塩、エステル、
アミド、ニトリル等を含む)、オレフィン類、ビニルエ
ーテル類、不飽和スルホン酸塩等の共重合可能成分を共
重合させたものが鹸化されたものでもよい。
【0029】上記偏光子は、ウェットラミネート直前の
含水率を20重量%以下にしてウェットラミネートする
ことが好ましく、より好ましくは15重量%であり、さ
らには10重量%以下が好ましい。
【0030】偏光子の含水率は、ウェットラミネート直
前に測定した値であり、偏光子を3mmHgの減圧下に
100℃で4時間乾燥したときの重量減少率である。
【0031】重量減少率は、{(ウェットラミネート直
前の偏光子の重量)−(減圧乾燥後の偏光子の重量)}
×100/(ウェットラミネート直前の偏光子の重量)
の式により算出した。
【0032】本発明においてウェットラミネートに用い
られる水系接着剤は、水を希釈溶媒として用いる接着剤
を指し、エマルジョン、コロイド分散および水溶液など
であって、乾燥後に透明であり、経時的に偏光子と保護
フィルムが剥がれなければ特に限定されるものではな
く、例えば、PVA系接着剤、ウレタン系接着剤、アク
リル系接着剤、水性高分子−イソシアネート接着剤など
が挙げられる。
【0033】水系接着剤としては、高い接着強度と優れ
た耐久性を有する水性ウレタン接着剤が好ましい。
【0034】上記水性ウレタン接着剤とは、ウレタン結
合を持つ樹脂を主成分とした接着剤または硬化反応後に
ウレタン結合を生成する接着剤であり、2液型のラミネ
ーション用接着剤が好ましい。
【0035】2液型のラミネーション用接着剤は、主剤
が水酸基含有成分、硬化剤がイソシアネート基含有成分
からなり、これらを混合してから塗布する接着剤であ
る。
【0036】主剤としては、例えばポリエーテル系ポリ
オール、ポリエステル系ポリオール又はこれらとポリイ
ソシアネートを用いてウレタン変性されたポリオール等
の水酸基含有成分が挙げられる。又、硬化剤としては、
例えばポリイソシアネート単量体、その変性体、ウレタ
ンプレポリマー等のポリイソシアネートが挙げられる。
【0037】本発明における偏光子と保護フィルムをウ
ェットラミネートする方法としては、例えば、偏光子ま
たは保護フィルムのどちらか一方又は両方に水性接着剤
を公知の技術 (例えば、グラビアコーター、マイクログ
ラビアコーター等)で塗布した後、偏光子と保護フィル
ムの接着面同士を重ね合わせて対ロール間に通しながら
押圧ラミネートする貼合方法が挙げられ、貼合した積層
体は熱風などで乾燥させて接着させればよい。
【0038】このときのロールラミネート圧は、0.0
1MPa〜10MPaが好ましく、より好ましくは0.
05MPa〜5MPa以下である。0.01MPa未満
では面内の塗布量のばらつきが大きくなってしまうこと
から好ましくない。一方、10MPaを超えると塗布量
が不足する恐れがあり、フィルムにへこみや押し跡を与
えるなど外観上の欠点を作ってしまう恐れもあり、好ま
しくない。
【0039】本発明においては、ラミネート前後におけ
る水系接着剤由来の重量増分が0.1〜20g/m2
なるように接着する。即ち、(ウェットラミネート直後
のフィルムと接着層の合計重量)−(ウェットラミネー
ト直前のフィルムの重量)の式で計算される値である。
【0040】上記重量増分は、0.1g/m2 未満では
接着強度が得られ難く、20g/m 2 を超えると乾燥に
時間がかかることや、できあがった偏光板の偏光特性が
低下してしまうことなどの欠点があるので0.1〜20
g/m2 に限定されるのであり、好ましくは0.5〜1
5g/m2 であり、さらに好ましくは1〜10g/m 2
である。
【0041】
【作用】透湿度が0.5〜200g/m2 /24hrで
ある保護フィルムを用いると水系接着剤を用いてウェッ
トラミネートしても十分に乾燥が進み、得られた偏光板
の耐湿性も向上する。
【0042】水系接着剤として水性ウレタン接着剤を用
いると十分な接着強度を得ることができ、そのウェット
ラミネートの塗布量は0.1〜20g/m2 であるか
ら、十分な接着強度を維持しつつ、良好な初期偏光性能
および優れた耐久信頼性を発揮することが可能になる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について説
明するが、下記の例に限定されるものではない。
【0044】偏光子の作製 鹸化度99%、厚み75μmのPVA未延伸フィルムを
室温の水で洗浄した後、縦一軸に5倍延伸を行った。こ
のフィルムの緊張状態を保持したままヨウ素0.5重量
%、ヨウ化カリウム5重量%からなる水溶液に浸漬し二
色性色素を吸着させた。更に、ホウ酸10重量%とヨウ
化カリウム10重量%からなる50℃の水溶液で5分間
架橋処理を行い、偏光子を得た。これを70℃で5分乾
燥して、含水率を8重量%の偏光子を得た。
【0045】保護フィルム1の作製 シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン社製商品名「ゼオ
ノア#1420」)を単軸押出機に供給し、Tダイから
溶融押出し、3本構成の冷却ロールで巻き取ることによ
り、厚み40μmのフィルムを作製した。このフィルム
にコロナ放電処理を行い、保護フィルム1を得た。得ら
れた保護フィルム1の水による接触角は47〜50°で
あり、透湿度は12g/m2 /24hrであった。
【0046】保護フィルム2の作製 シクロオレフィン系樹脂(ジェイエスアール社製商品名
「アートン G62」)を用い、保護フィルム1の作製
と同じフィルム成型装置を用いて、厚み40μmのフィ
ルムを作製した。フィルムにコロナ放電処理を行い、保
護フィルム2を得た。得られた保護フィルム2の水によ
る接触角は43〜46°であり、透湿度は102g/m
2 /24hrであった。
【0047】保護フィルム3の作製 シクロオレフィン系樹脂(日本ゼオン社製商品名「ゼオ
ノア#1600」)を用い、保護フィルム1の作製と同
じフィルム成型装置を用いて、厚み80μmのフィルム
を 作製した。フィルムにコロナ放電処理を行い、保護
フィルム3を得た。得られた保護フィルム3の水による
接触角は47〜50°であり透湿度は0.8g/m2
24hrであった。
【0048】保護フィルム4の作製 シクロオレフィン系樹脂(ジェイエスアール社製商品名
「アートン G62」)を用い、保護フィルム1の作製
と同じフィルム成型装置を用いて、厚み15μmのフィ
ルムを作製した。フィルムにコロナ放電処理を行い、保
護フィルム4を得た。得られた保護フィルム4の水によ
る接触角は43〜46°であり、透湿度は220g/m
2 /24hrであった。
【0049】水性ウレタン接着剤 2液型の水性ウレタン接着剤の主剤(東洋モートン社
製、商品名「EL−436A」)と硬化剤(東洋モート
ン社製、商品名「EL−436B」)を重量比で10:
3に配合し、イオン交換水で適宜希釈した。
【0050】ウェットラミネート ウェットラミネートはゴム製の対ロールを有するラミネ
ーターを用いた。
【0051】(実施例1)保護フィルム1のコロナ処理
面に、固形分を15重量%に調製した水性ウレタン接着
剤をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム
製の対ロールからなるラミネーターを用い、ラミネート
圧0.8MPaでウェットラミネートした。ラミネート
直後の重量増分は0.9g/m2 であった。これを45
℃のギアオーブンに72時間投入し、乾燥と養生を同時
に行って、偏光板を得た。
【0052】(実施例2)保護フィルム1のコロナ処理
面に、固形分を35重量%に調製した水性ウレタン接着
剤をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム
製の対ロールからなるラミネーターを用い、ラミネート
圧0.2MPaでウェットラミネートした。ラミネート
直後の重量増分は4.3g/m2 であった。これを実施
例1で行ったと同様にして乾燥・養生して偏光板を得
た。
【0053】(実施例3)保護フィルム2のコロナ処理
面に、固形分を10重量%に調製した水性ウレタン接着
剤をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム
製の対ロールからなるラミネーターを用い、ラミネート
圧0.7MPaでウェットラミネートした。ラミネート
直後の重量増分は1.0g/m2 であった。これを実施
例1で行ったと同様にして乾燥・養生して偏光板を得
た。
【0054】(実施例4)保護フィルム2のコロナ処理
面に、固形分を35重量%に調製した水性ウレタン接着
剤をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム
製の対ロールからなるラミネーターを用い、ラミネート
圧0.2MPaでウェットラミネートした。ラミネート
直後の重量増分は4.8g/m2 であった。これを実施
例1で行ったと同様にして乾燥・養生して偏光板を得
た。
【0055】(比較例1)保護フィルム3のコロナ処理
面に、固形分を5重量%に調製した水性ウレタン接着剤
をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム製
の対ロールからなるラミネーターを用い、ラミネート圧
13MPaでウェットラミネートした。ラミネート直後
の重量増分は0.08g/m2 であった。これを実施例
1で行ったと同様にして乾燥・養生して偏光板を得た。
【0056】(比較例2)保護フィルム3のコロナ処理
面に、固形分を30重量%に調製した水性ウレタン接着
剤をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム
製の対ロールからなるラミネーターを用い、ウェットラ
ミネートした。ラミネート圧は0.01MPa未満であ
った(測定不能)。ラミネート直後の重量増分は23g
/m2 であった。これを実施例1で行ったと同様にして
乾燥・養生して偏光板を得た。
【0057】(比較例3)保護フィルム4のコロナ処理
面に、固形分を5重量%に調製した水性ウレタン接着剤
をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム製
の対ロールからなるラミネーターを用い、ラミネート圧
12MPaでウェットラミネートした。ラミネート直後
の重量増分は0.08g/m2 であった。これを実施例
1で行ったと同様にして乾燥・養生して偏光板を得た。
【0058】(比較例4)保護フィルム4のコロナ処理
面に、固形分を30重量%に調製した水性ウレタン接着
剤をメイヤーバー#8で塗布し、偏光子の両面に、ゴム
製の対ロールからなるラミネーターを用い、ウェットラ
ミネートした。ラミネート圧は0.01MPa未満であ
った(測定不能)。ラミネート直後の重量増分は25g
/m2 であった。これを実施例1で行ったと同様にして
乾燥・養生して偏光板を得た。
【0059】得られた偏光板を、偏光子の吸収軸と平行
に評価サイズ50mm×50mmの正方形に打ち抜き、
光学特性、耐久試験、接着強度及び外観を評価し、結果
を表1及び2に示した。
【0060】光学特性 (1)透過率 分光測色計(東京電色工業社製、商品名
「TC−1800」)を用い、Y値を測定した。
【0061】(2)偏光度 2枚の偏光板を用いて、平
行および直交透過率を測定し、偏光度を次のように求め
た。平行透過率とは偏光子の吸収軸が平行になるよう2
枚重ねて測定した透過率である。直交透過率とは偏光子
の吸収軸が直交になるよう2枚重ねて測定した透過率で
ある。 偏光度={(H1−H2)/(H1+H2)}1/2 H1:平行透過率,H2:直交透過率
【0062】耐久試験方法 試験条件は90℃dry、60℃90%RHにつき、各
々1000hrまで観測し,試験前後での偏光度変化、
透過率変化により光学特性を評価した。
【0063】接着強度 偏光板の厚み方向にカッター刃を入れ、剥離のきっかけ
を作れたサンプルは×、接着強度が高く、剥離のきっか
けを作れないサンプルは○とした。
【0064】フィルム外観 へこみや押し跡の有無を目視にて確認した。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】本発明の偏光板の製造方法は上述の通り
であり、透湿度が5〜200g/m2/24hrである
保護フィルムを水性接着剤で、ラミネート直後の接着剤
由来の重量増分が0.1〜20g/m2 になるようウェ
ットラミネートするので、得られた偏光板は十分な接着
強度を有し、初期の偏光特性に優れ、耐熱性及び耐湿性
が優れ、偏光性能が劣化しにくい。従って、得られた偏
光板はLCDに好適に用いられ、LCDの表示品質およ
び耐久信頼性が改善がされる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透湿度が5〜200g/m2 /24hr
    の保護フィルムを偏光子の少なくとも一方の面に水系接
    着剤を用いてウェットラミネートする偏光板の製造方法
    であって、ラミネート前後における水系接着剤由来の重
    量増分が0.1〜20g/m2 であることを特徴とする
    偏光板の製造方法。
  2. 【請求項2】 偏光子の含水率が20重量%以下である
    ことを特徴とする請求項1に記載の偏光板の製造方法。
  3. 【請求項3】 保護フィルムがシクロオレフィン系樹脂
    からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の偏光
    板の製造方法。
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Cited By (7)

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