JP2003279585A - 自動化学分析装置 - Google Patents

自動化学分析装置

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JP2003279585A
JP2003279585A JP2003063575A JP2003063575A JP2003279585A JP 2003279585 A JP2003279585 A JP 2003279585A JP 2003063575 A JP2003063575 A JP 2003063575A JP 2003063575 A JP2003063575 A JP 2003063575A JP 2003279585 A JP2003279585 A JP 2003279585A
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photometric cell
photometric
light
cell
turntable
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Application number
JP2003063575A
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English (en)
Inventor
Isao Yamazaki
功夫 山崎
Akira Miyake
亮 三宅
Kazuo Sato
佐藤  一雄
Toshihiro Yamada
俊宏 山田
Takehide Sato
猛英 左藤
Hiroyasu Uchida
裕康 内田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトな自動分析装置を提供する。 【解決手段】 分析対象の各種溶液を収納した測光セル
4の背後にミラー27を設置し、測定用の光束30を反
応液40を2回通過する構成にするとともに、光束を測
光セルの上部に形成された段差部4Aを通過させるよう
にした。これにより、測光セル4の圧さを薄くでき、装
置をコンパクトにできるとともに、反応液の量の差や液
面の揺れの影響を受けずに常に一定の光束の通過長さを
保つことができ、高精度の分析を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、試料に試薬を反応さ
せ、この反応液内の特定成分の濃度を測定する自動化学
分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人体の血清等を試料として用い、これに
所望の試薬を反応させこの反応液内の特定成分の濃度を
比色法により測定して診断に供するようにしたディスク
リートタイプの自動化学分析装置が知られている。
【0003】従来のディスクリートタイプの自動化学分
析装置は、例えば米国特許4451433号に開示され
ており、図15に示すように、複数の測光セル4を環状
のターンテーブル3上に配列し、ターンテーブル3に近
接して試料ボトル9、スライダ10、サンプルピペッタ
8からなる試料供給部と、試薬ボトル7、試薬分注器6
からなる試薬供給部と、洗浄器11と、光源ユニット1
2と検出ユニット13からなる分光測定部を持つ。コン
トローラ2がそれぞれの機構部に接続し、またアナライ
ザ14が前記分光測定部のフォトダイオードアレイ24
に接続されている。
【0004】ターンテーブル3が回転する間に、測光セ
ル4への試料および、試薬の供給、分光測定、洗浄が行
われる。試料の供給は、サンプルピペッタ8が動作して
試料ボトル9から一定量の試料を測光セル4に分注して
行われる。試薬の供給は試薬分注器6により行われ、測
光セル4内で試料と試薬が反応する。洗浄は、洗浄器1
1により測光セル4に洗浄液を給排して行われる。
【0005】分光測定は、分光測定部で光源21から出
た光束がレンズ22、測光セル4を通り、回折格子23
で波長分離されたのち、フォトダイオードアレイ24に
入射し、入射光がフォトダイオードアレイ24で光電変
換されて行われる。測光セル4中の試料と試薬の反応物
は、試薬の種類により、また試料中の特定成分の濃度に
より、特定波長の光の吸収率が変化する。測光セル4の
なかに、光を減衰させる要素が入っていない参照セルが
あり、この参照セルを通過した光が基準の光となる。し
たがって、フォトダイオードアレイ24の特定波長に対
応する素子が検出する光の強さを測定し、前記基準の光
と比較して減衰率を算出し、アナライザ14で分析すれ
ば試料中の特定成分の濃度の情報が得られる。
【0006】この従来の装置によれば、複数の種類の試
料を試料ボトル9に入れてスライダ10上に並べると、
スライダ10が動いて試料ボトル9が1つずつサンプル
ピペッタ8の吸引位置になる位置に移動し、サンプルピ
ペッタ8で吸引する試料を選択して複数の試料の分析を
行うことができる。また、試薬ボトル7に複数の種類の
試薬をセットし、試薬分注器6で選択的に測光セル4に
分注すれば、複数の成分の分析が行える。これらの動作
はコントローラ2で制御されるため、自動的に多項目の
分析を複数の試料に対して行うことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の装置では、十分
な感度で光の吸収率を測定するためには、試料と試薬の
反応物中を光束が通過する長さを一定の長さ以上にする
必要があり、測光セル4の高速通過方向の厚さを薄くす
ることができなかった。このため、測光セル4の容積を
小さくすることができないので、必要な試薬の量を減少
するのが難しく、多量の試薬を収納しておく必要がある
ために装置のコンパクト化が困難であった。また、検出
ユニット13と光源ユニット12が測光セル4を挟んで
相対する位置に設置されるため、広い占有面積を必要と
し、更に光学系や周辺の装置の配置が制限され、装置が
大きくなった。
【0008】本発明の目的は、コンパクトな自動分析装
置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では、分析対象の各種溶液を収納した測光セ
ルに光を照射し、この測光セルを透過した光を受光して
光電変換する光検出器とを含んでなる分光ユニットと、
光検出器の出力信号を分析するアナライザとを備えてな
る自動化学分析装置において、測光セルを透過した照射
光源からの光束が、再び測光セルを透過したのち光検出
器に受光されるように配置した。
【0010】分光ユニットは、測光セルの一方の側から
光束を照射する照射光源と、測光セルの照射光源が光束
を照射する側から出てきた光束を測光する光検出器と、
照射光源から出射された光束が測光セルに入射する側と
測光セルを挟んで相対する位置に配置されている光反射
素子とを含んで構成してもよい。
【0011】このとき、測光セルは、上部に開放部と階
段状になった段差部を備えると共に、この段差部及び底
面は透明な材料で構成され、分光ユニットは、測光セル
に対して光を上下方向にかつ透明な段差部を通るように
光を通過させるように構成し、光検出器は、測光セルを
透過した照射光源からの光束が、再び測光セルを透過し
たのち光束を受光するように配置する。
【0012】また、分析対象の各種溶液を収納した測光
セルを一定の速度で搬送し、かつ搬送、停止状態を繰り
返す搬送系は、測光セルを載置したターンテーブルを含
んで構成され、測光セルは、その底面の高さがターンテ
ーブルの周方向位置で直線的に変化させて形成すること
もできる。このとき分光ユニットは、測光セルに対して
その上方から光を照射し、測光セルを透過した光を測光
セル下方に配置されたミラーで反射させて測光セルに対
してその下方から上方向に透過させるように構成する。
【0013】また、これに代えて、搬送系は、測光セル
をターンテーブルに載置し、この測光セルの底部にター
ンテーブルの円周方向の位置によって高さの異なる2箇
所の平坦な部分を備えた構成とすることもできる。
【0014】
【作用】本発明の場合は、試料と試薬を混合した反応液
を収納した測光セルを搬送する経路の1部で、照射光源
から出た光束が再び測光セルを透過するように配置され
るために、測光セル内の反応液を2回光束が通過する。
適当に選んだ試薬により、反応液は試料中の特定の成分
の濃度に関連して特定波長の光を吸収する。反応液を通
過した後の光束の強度を光検出器で検出し、吸収率を分
析することで特定成分の濃度を得る。反応液を2回光束
が通過するために、光の吸収が2回行われ、反応液中の
光束の径路が2倍の長さを持った場合と同じ量の光の吸
収が生じる。そのため、十分な感度で濃度の分析を行う
ために必要な測光セル内の反応液の厚みが従来の半分で
済み、必要な試薬の量を減少することができる。したが
って、装置に収納しておく試薬容器の容量を小さくする
ことができ、装置をコンパクト化することができる。
【0015】また、分光ユニットが測光セルの片側から
光束を照射検出し、測光セルの反対側には単純な光反射
素子を配置する構成にすれば、複雑な光学系が測光セル
の搬送径路の両側に配置されることがなく、装置の構成
を単純化し、さらに、装置をコンパクト化できる。
【0016】さらに、光束が容器の段部を通過する構成
にすれば、反応液の量の差や液面の揺れの影響を受けず
に常に一定の光束の通過長さを保つことができ、高精度
の分析が可能である。
【0017】また、ターンテーブルの底面の高さがター
ンテーブルの周方向位置で直線的に変化する構成にすれ
ば、ターンテーブルを回転させつつ透過光の測定を断続
的に行うことで、透過光強度の信号も徐々に変化し、複
数のタイミングでの検出が容易に行える。
【0018】また、測光セルの底部にターンテーブルの
円周方向の位置によって高さの異なる2ヶ所の平坦な部
分を設ける構成とすれば、測光のタイミングが多少ずれ
ても透過光強度は変化しないので、精度の高い分析が可
能である。また、透過光検出の期間を長くすることがで
きるので、ノイズの影響を除いた高精度分析が可能であ
る。
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。
【0019】図1は、本発明の第1実施例の平面図であ
る。図において、自動化学分析装置1は、同心状に配置
されて搬送系をなす半径が異なる3つのターンテーブル
3a,3b,3cと、それらターンテーブル上に各1列
に環状に載置配列された複数の測光セル4と、前記ター
ンテーブル3a,3b,3cをそれぞれ個別に内包する
環状溝用の恒温槽5a,5b,5cと、ターンテーブル
3a,3b,3cの一部を上から覆う形で配置された洗
浄器11と、該洗浄器11のターンテーブル回転方向下
流側にターンテーブルと独立に配置されたサンプルピペ
ッタ8と、該サンプルピペッタ8に近接して配置され試
料ボトル9を多列に置けるようになっているスライダ1
0と、前記サンプルピペッタ8のターンテーブル回転方
向下流側に配置され前記ターンテーブル3a,3b,3
cに載置された測光セル4に所定量の試薬を注入する試
薬分注器6と、複数の試薬ボトル7を収納し前記試薬分
注器6に配管で結ばれている冷却器16と、前記試薬分
注器6のターンテーブル回転方向下流側に、ターンテー
ブル3a,3b,3cそれぞれに配置された分光ユニッ
ト15a,15b,15cと、これら分光ユニット15
a,15b,15cから信号線で接続されているアナラ
イザ14と、洗浄器11、サンプルピペッタ8、スライ
ダ10、試薬分注器6及びターンテーブル3a,3b,
3cに信号線で接続されているコントローラ2と、を含
んで構成されている。
【0020】ターンテーブル3a,3b,3cは互いに
独立に回転可能となっているが、互いに同期して同速度
での回転、同期しての停止を行うこともできるようにし
てある。また、ターンテーブル3a,3b,3cの上面
は互いにほぼ同じ水平面に位置している。
【0021】測光セル4は、図2に示されているよう
に、ターンテーブルに形成された開口に嵌め込まれてお
り、その高さの半ば以上がターンテーブルの面より下方
に位置している。ターンテーブル3a,3b,3cに載
置された測光セル4の数は、各ターンテーブルとも同数
で、ターンテーブルの回転中心とターンテーブル3aに
載置された測光セル4の中心を結ぶ線上に、ターンテー
ブル3b,3cに載置された測光セル4の中心がくるよ
うに配置されている。測光セル4の水平面での断面はほ
ぼ正方形である。また、分析したい項目に対応する試薬
が複数種類試薬ボトル7に入れられている。分析する試
料は1本ずつ分けて試料ボトル9に入れ、スライダ10
に3列に並べて置かれている。サンプルピペッタ8は上
下動、回転が可能であり、3ヶ所から同時に液を吸引吐
出できる3本のピペッタがアーム8Aの先端についてい
る。
【0022】洗浄器11、サンプルピペッタ8、スライ
ダ10、試薬分注器6の詳細構成は、従来、米国特許4
451433に開示されているものと同様のものであ
り、詳細な説明は省略する。
【0023】上記構成の自動分析装置の動作を以下に説
明する。ターンテーブル3a,3b,3cは、それぞれ
に載置された測光セル4の中心がサンプルピペッタ8の
直下になる位置で停止している。まず、サンプルピペッ
タ8のアーム8Aが支点8Bを中心に回転して、スライ
ダ10上の1組の試料ボトル9の上で降下する。サンプ
ルピペッタ8は、3本の試料ボトル9から同時に試料を
吸引して上昇し、ターンテーブルに載置された測光セル
4の上まで回転する。次いでサンプルピペッタ8が、3
本(ターンテーブル3a,3b,3cの各1本)の測光
セル4に一定量ずつ試料を吐出すると、ターンテーブル
3a,3b,3cは同時に一定角度回転し、別の測光セ
ル4がサンプルピペッタ8の下に来る。試料の吐出とタ
ーンテーブルの回転を繰り返して分析項目数の組の測光
セルに一定量ずつ3種類の試料が注入される。このと
き、サンプルピペッタ8は1組の測光セルに試料を注入
するごとに試料ボトル9から試料を吸引するようにして
もよいし、複数組の測光セルに試料を注入したのち、試
料ボトル9から試料を吸引するようにしてもよい。
【0024】ターンテーブル3a,3b,3cが更に回
転し、試薬分注器6の下に試料の分注された測光セル4
が搬送されると、試薬分注器6は個々の測光セル4に試
薬ボトル7から選択吸引した試薬を一定量分注する。測
光セル4の中では、試料と試薬が混合されて反応液40
となり、試料と試薬の反応が行われる。測光セル4は恒
温槽5a,5b,5cの恒温液41中にあるので、温度
が一定に保たれており、反応速度が一定である。
【0025】さらに、ターンテーブルが回転し、測光セ
ル4が分光ユニット15a、15b、15cをそれぞれ
通過するときに分光測定が行われる。
【0026】分光測定後、ターンテーブルはさらに回転
し、洗浄器11から反応液40が吸引排除され、さらに
洗浄液を注入吸引することで測光セル4の内部は洗浄さ
れ、最後に液が全て吸引されて空になる。
【0027】上記一連の動作の間に、スライダ10が動
いて別の試料ボトル9の組がサンプルピペッタ8の吸引
位置にセットされ、試料の吸引、注入、試薬の分注、測
定が行われる。こうして、連続的に3個ずつの試料につ
いて複数項目の分析が行われる。これらの動作はコント
ローラ2により自動的に制御される。
【0028】図2は上記第1の実施例の分光ユニット1
5を含む分光測定部の構成を示す図である。図示の分光
ユニット15は、恒温槽5の側壁下方に配置されて鉛直
上方に光束30を出射する照射光源21と、恒温槽5の
側壁付近の前記光束30の光軸上に配置され該光束30
を直角に反射して恒温槽5の壁面を通して内部の測光セ
ル4に入射させるミラー26と、該ミラー26と前記照
射光源21を結ぶ前記光軸に45度の角度をなして配置
されたビームスプリッター25と、前記ミラー26と測
光セル4及び恒温槽5を挟んで対向する位置に配置され
前記ミラー26で反射されて測光セル4を透過してきた
光束を同じ光路に反射するミラー27と、該ミラー27
と恒温槽5の外壁面の間に配置された波長板28と、前
記ビームスプリッター25で反射された光束が入射する
位置に配置されたフォトダイオード29と、を含んで構
成されている。
【0029】照射光源21は単色の、直線偏光の光束を
出射するものである。照射光源21から出射した光束3
0の光路を直角に反射するミラー26があり、折り返し
た光束が恒温槽5、測光セル4を透過した先でミラー2
7で180度反射するようになっている。恒温槽5と測
光セル4の光束が入射する面は、透明で平坦な材質でで
きている。恒温槽5内の恒温液41は一定温度に制御さ
れた、正常な透明液体である。
【0030】ビームスプリッター25は偏光成分により
透過光と反射光の比率が変化するタイプのもので、波長
板28は直線偏光を円偏光に、円偏光を直線偏光に変換
するものである。
【0031】照射光源21からでた光束30は、ビーム
スプリッター25に対して最も透過率が高い偏光成分を
もっており、大部分が透過して直進し、ミラー26に入
射する。ミラー26に入射した光束30は、このミラー
26で直角に反射されて恒温槽5の壁面を通って測光セ
ル4の反応液40に入射する。反応液40を透過した光
束は測光セル4と恒温槽5の壁面を通って波長板28を
通過し、波長板28で円偏光に変換される。円偏光に変
換された光束はミラー27に入射して反射され、再び波
長板28を通過する。光束は今度は元の光束と直交する
成分をもつ直線偏光に変換される。再び測光セル4、恒
温槽5を透過した光束はミラー26で直角に反射され、
ビームスプリッター25に入射する。ビームスプリッタ
ー25では光束の大部分が反射されて、フォトダイオー
ド29の受光面に入る。
【0032】フォトダイオード29に入射する光は、測
光セル4内の反応液40を2度通過しており、反応液に
よる光の吸収を受けて減衰した光である。ターンテーブ
ルに載置された測光セル4のなかには、反応によって生
成される減衰要素を含まない液体が注入されている参照
セルがあり、この参照セルを透過した光束を検出して得
られた基準データと、前記減衰した光束を検出して得ら
れた光強度の情報がアナライザ14で分析され、結果が
出力される。
【0033】この実施例の場合は、光束が2度反応液4
0の中を通過するので、十分な精度で分析するために必
要な光の吸収量を得るための反応液の厚さが光束が1回
だけ通過する場合の半分ですむ。したがって、反応液4
0の厚さが小さくて済む。また、測光セル4の断面は正
方形であるため、厚さと共に幅も半分ですむ。したがっ
て、測光セル4が厚さ、幅共に半分の大きさのために、
測光セル4を載置すべき半径位置でのターンテーブルの
周長はこれまでの半分で十分であり、したがってターン
テーブルの直径も半分で済み、装置の小型化が可能であ
る。
【0034】また、測光セル4の厚みが半分になるのに
伴い、ターンテーブルを小型化することで、小出力の駆
動装置でも回転の速度を上げることができるので、分析
時間を短縮できる。
【0035】また、測光セル4の断面が正方形のため、
内部での流れがスムーズになり、試薬と試料の混合、反
応が効果的に行われ、洗浄も効果的に行われる。
【0036】また、照射光源21とフォトダイオード2
9が恒温槽5の下に配置され、恒温槽5の横には小さい
ミラー26とミラー27及び波長板28が配置されてい
るのみであるので、複数のターンテーブルを同軸に並べ
て設置することができる。この実施例では3列のターン
テーブルであるが、更に増やすことも可能である。複数
のターンテーブルを同軸で並べることにより、装置が小
型化され、また複数試料の分析が同時に行え、分析時間
を短くすることができる。
【0037】また、測光セル4の厚さ、幅が半分ですむ
ので、反応液の量は1/4以下でよく、必要な試料、試
薬の量は1/4以下となる。したがって試薬の消費量が
減らせる。同様に洗浄液の必要量も1/4以下でよい。
必要な試薬量が少ないため、試薬ボトル7を小さくする
ことができ、装置の小型化が図れる上に、冷却器16の
能力も小さくてすむ。
【0038】また、ターンテーブルおよび試薬ボトルを
小型化することで、試薬ボトル7と試薬分注器6を結ぶ
配管の長さを短くすることができる。この配管は、冷却
器16の外になるため、配管内に残った試薬は早く劣化
するが、配管が短いために劣化する試薬の量を少なくす
ることができる。
【0039】また、この実施例の場合、直線偏光の照射
光源21とミラー27を用いているために、光束30が
ビームスプリッター25を最初に通過する際と反射して
戻ってくる際に偏光成分が90度回転しており、25に
より行きにはほとんど透過、帰りにはほとんど反射する
ため、光量の損失が少ない。また、恒温槽5や測光セル
4の壁面で反射して戻ってくる光束は偏光成分が回転し
ていないために、ビームスプリッター25でほとんど透
過するので、フォトダイオード29には入射せず、分析
の妨げとならない。従って、光強度の検出を高い分解能
で行うことができ、高い精度の分析が可能である。
【0040】また、本実施例の場合、照射光源21の出
射する光束は単色であるため、回折格子などの分光素子
を用いなくとも、特定波長に対する光吸収の分析が行え
るため、装置構成が単純であり、小型化低コスト化が可
能である。
【0041】なお、本実施例では、ターンテーブルを3
重に配置し、各ターンテーブルに分光ユニットが1組づ
つ配置されているが、ターンテーブル1組に対し、複数
組の分光ユニットを配置してもよい。このような配置と
すれば、各分光ユニットがそれぞれ特定の波長の光を照
射するようにしておくことにより、1個の測光セルに入
った反応液に対し、複数の波長の光束による測定を行う
ことができ、使用する試料や試薬の量をさらに減らすこ
とができる。
【0042】図3は本発明の第3の実施例の分光測定部
の構成を示す図である。図示の構成では、恒温槽5、タ
ーンテーブル3及び測光セル4等は前記図2のものと同
一構成である。分光ユニットは、恒温槽5の斜め下方に
配置され恒温槽5の外壁面に向かって斜め上方に光束3
0を出射する照射光源21と、恒温槽5の外壁面近傍の
前記光束30の光軸上に配置され入射する光束を屈折さ
せて該外壁面にほぼ直角に入射させる波長分散素子であ
る分散プリズム31と、該分散プリズムと恒温槽5を挟
んで対向する位置に配置され測光セル4を透過してきた
光束を反射するミラー27と、前記照射光源21と前記
分散プリズム31とを結ぶ光軸上に該光軸と45度の角
度をなして配置され入射する光を直角に反射するビーム
スプリッター25と、このビームスプリッター25で反
射された光を受光して光電変換するフォトダイオードア
レイ24と、を含んで構成されている。
【0043】この場合は照射光源21は白色光源であ
り、幅広い波長成分をもつ。ビームスプリッター25
は、入射光のうち半分を透過し、半分を反射する。フォ
トダイオードアレイ24は光強度の分布を測定できる。
【0044】この実施例の場合は、照射光源21から平
行ビームとして出射した光束30が分散プリズム31で
波長毎に角度をもって広がって測光セル4を通過する。
測光セル4を通過した光束は、ミラー27で反射されて
再び測光セル4を通過した後、再び分散プリズム31に
入射し、ここでまた角度を広げられ、ビームスプリッタ
ー25に入射する。ビームスプリッター25に入射した
光束は、ここで反射されてフォトダイオードアレイ24
の検出面上に入射する。検出面上の照射強度分布は、波
長毎の分布を表わす。フォトダイオードアレイ24によ
り検出した照射強度分布から、複数の波長に対する反応
液40の吸収率の情報が得られる。分析に用いる試薬の
種類と、分析対象の成分により、吸収率の変化する波長
は異なるが、この実施例の場合には、1つの分光測定部
で必要な波長による分析結果を選択できるし、複数の波
長による分析にも対応できる。また、分散プリズム31
を2回光束が通過するので、波長による分散が2回行わ
れ、フォトダイオードアレイ24上での波長による広が
りが大きくなり、波長の分解能が高い正確な測定が可能
である。
【0045】図4は本発明の第3の実施例の分光測定部
の構成を示す図である。図3の場合と異なるのは、波長
分散素子として、分散プリズムの代わりに回折格子32
を用いていることで、恒温槽5、ターンテーブル3、及
び測光セル4等の構成は前記図3の場合と同じである。
本実施例の分光ユニットは、恒温槽5の壁面下方に配置
されてほぼ鉛直上方に光束30を出射する照射光源21
と、恒温槽5の外壁面近傍の前記光束30の光軸上に配
置され入射する光束を反射して該外壁面にほぼ直角に入
射させる波長分散素子である回折格子32と、該回折格
子32と恒温槽5を挟んで対向する位置に配置され測光
セル4を透過してきた光束を反射するミラー27と、前
記照射光源21と前記回折格子32とを結ぶ光軸上に該
光軸と45度の角度をなして配置され入射する光を直角
に反射するビームスプリッター25と、このビームスプ
リッター25で反射された光を受光して光電変換するフ
ォトダイオードアレイ24と、を含んで構成されてい
る。本実施例によれば、回折格子を用いることにより更
に高い波長分解能での分析が可能である。
【0046】図5は本発明の第4の実施例の分光測定部
の構成を示す図である。図示の分光ユニットは、測光セ
ル4の斜め下方に配置されほぼ鉛直上方に光束30を出
射する照射光源21と、該照射光源21の直上の前記光
束30の光軸上に配置されたレンズ37と、前記光束3
0の光軸上でかつ前記測光セル4の反応液収容部分の水
平横方向に配置され下方から入射する光束30を反射し
て測光セル4にほぼ水平に入射させるミラー35と、ミ
ラー35で反射されて測光セル4を透過した光束が入射
する位置に配置され入射した光を反射して再び前記測光
セル4に入射させるミラー27と、このミラー27に測
光セル4を挟んで対向する位置に配置され測光セル4を
透過してきた光をほぼ鉛直下方に反射するミラー26
と、このミラー26で反射された光の光軸上に配置され
たスリット36と、前記ミラー26で反射された光の光
軸上のミラー26とスリット36を挟んで対向する位置
に配置され入射する光束を上方に反射する波長分散素子
である回折格子32と、回折格子32で反射された光を
受光して光電変換するフォトダイオードアレイ24と、
を含んで構成されている。
【0047】照射光源21からでた光束30は、レンズ
37、ミラー35を経て測光セル4を透過し、ミラー2
7で反射され、再び測光セル4を通り、ミラー26で反
射されてスリット36を通った後に、回折格子32で反
射されてフォトダイオードアレイ24に入射、検出され
る。レンズ37は光束30がスリット36上で収束する
ように構成、配置されている。この実施例の場合には、
光束30がスリット36で絞られ、点光源として回折格
子32で分散されて測光されるので、光束30が広がり
を持っていても高い波長分解能で測定できる。また、波
長の分解能はスリット36、回折格子32、フォトダイ
オードアレイ24で決まり、ミラー35や測光セル4、
ミラー27、ミラー26の歪みや表面の傷等で光束が広
がったりした場合でも、光束の広がりの分はスリット3
6で除去できるので、表面精度の低い安価な要素を用い
ても高い精度の測定ができ、安価に装置を構成すること
が可能である。また、この場合には光束30を反射する
ミラー35が、ミラー26と別に設けられているので、
独立に調整可能で、調整が単純化できる。この図では、
恒温槽を省略してあるが、恒温槽がある場合でも同じで
ある。
【0048】図6は本発明の第5の実施例の分光測定部
の構成を示す図である。図示の分光ユニットは、恒温槽
5の側壁の下方に配置されほぼ鉛直上方に光束30を出
射する照射光源21と、該照射光源21の直上の前記光
束30の光軸上に該光軸と45度の角度をなして配置さ
れたビームスプリッター25と、前記光束30の光軸上
でかつ前記恒温槽5の側壁の下部に接して配置され下方
から入射する光束30を反射させて測光セル4に搬送系
の移動方向に垂直な面内で斜め上方に入射させる反射プ
リズム33と、反射プリズム33で反射されて測光セル
4を透過した光束が入射する位置に配置され入射した光
を同じ方向に反射して再び前記測光セル4に入射させる
キューブリフレクター34と、前記反射プリズム33方
向からビームスプリッター25に入射した光が反射され
る方向に配置されたフォトダイオード29と、を含んで
構成されている。恒温槽5、ターンテーブル3及び測光
セル4等は前記図2のものとほぼ同一の構成であるが、
恒温槽5の壁面にキューブリフレクター34と、前記反
射プリズム33が装着されている点が異なる。
【0049】この場合は、反射プリズム33で反射し、
測光セル4に対して斜め方向に光束30を透過させ、キ
ューブリフレクター34により逆方向に光束を反射す
る。この実施例の場合には、光束が反応液40の中を測
光セル4の厚さ方向に斜めに2度通過するので、厚さ方
向に平行に光束が通過する場合に比べて光路長が長くな
る。そのため、分析に必要な光路の長さを確保するため
に必要な測光セル4の厚さを更に薄くすることができ、
更に装置の小型化をできる効果がある。また、この実施
例の場合には、光束の反射にキューブリフレクター34
を用いているので、光束がどんな角度で入っても逆方向
に反射することができ、角度の微細な調整を行う必要が
なく、組み立て調整が単純化できる。また調整用のスペ
ースが不要なため、装置を小型化できる効果がある。ま
た、この図のように、恒温槽5の外面に、反射プリズム
33及びキューブリフレクター34を直接取り付けるこ
とで、間の空気層を無くし、光束の反射による損失を小
さくする効果がある。恒温槽5を用いないで、測光セル
4の外面にキューブリフレクター34を取り付けた構成
も可能である。
【0050】なお、これまでに述べた各実施例において
は、測光セル4はターンテーブルに載置された状態での
水平方向断面がほぼ四角形であることを述べたが、測光
セル4は、この四角形の各辺が、ターンテーブルの周方
向もしくは半径方向に平行になるようにターンテーブル
に載置されている。特に、周方向に平行になる面はでき
るだけ互いに平行な面としておくのが望ましい。
【0051】図7は本発明の第6の実施例の分光測定部
の構成を示す図である。本実施例において使用されてい
る測光セル4は、これまでに説明した実施例で使用され
ている測光セルと異なり、上部に階段状になった段差部
4Aが形成され、反応液40はこの段差部4Aより高い
位置まで注入されている。また、測光セル4の前記段差
部4A及び底面は透明な材料で構成されている。
【0052】図示の分光ユニットは、測光セル4の段差
部4Aの上方に配置され鉛直下方に光束30を出射する
照射光源21と、該照射光源21と測光セル4を挟んで
対向する位置に配置され鉛直に測光セル4を透過してき
た光束30を鉛直上方に反射して再び同じ経路で測光セ
ル4を透過させるミラー27と、照射光源21から出射
された光束30の光軸上に該光軸と45度の角度をなし
て配置され測光セル4を透過してきた光束を直角方向
(水平方向)に反射するビームスプリッター25と、ビ
ームスプリッター25で反射された光束が入射する位置
に配置されたフォトダイオード29と、を含んで構成さ
れている。
【0053】この場合は、照射光源21及びフォトダイ
オード29を測光セル4より上に設置し、測光セル4に
対して上から光束30を照射し、測光セル4の下に設置
したミラー27から反射した光束を検出する。測光セル
4には、上部及び下部に透明な面を有し、上下の透明面
を光束30が通る。この実施例の場合には、測光セル4
の側方には光学部品が配置されないので、装置構成が単
純化できる。特にターンテーブルを多列化する場合、タ
ーンテーブル相互の間にミラーを入れる必要がないの
で、ターンテーブルの半径方向間隔を狭くして配置する
ことができる。また、恒温槽をターンテーブル毎に別々
に設けず、共通化することができるので、更にターンテ
ーブル相互間の半径方向間隔を狭めることができる。ま
た、本実施例の場合には、反応液40を深さ方向に光束
が通過するので、測光セル4の横幅を小さくしても光束
が通過する距離は減らない。従って、測光セル4の横幅
を小さくして、装置の小型化と、試料、試薬の使用量の
減少を可能にする効果がある。また、この実施例の場合
には、光束を反応液40の上から照射しながらも液面を
通さないので、反応液の量の差や液面の揺れの影響を受
けずに常に一定の光束の通過長さを保つことができ、高
精度の分析が可能である。
【0054】図8は本発明の第7の実施例の分光測定部
の構成を示す図である。本実施例は、分光ユニットの構
成配置は、前記第6の実施例の場合と同じであるが、測
光セル4の構成が異なっている。図の測光セル4は、タ
ーンテーブルに載置された状態の測光セル4を、ターン
テーブルの円周面に平行な面で切断して示したもので、
底面の高さがターンテーブルの周方向位置で直線的に変
化している。図の矢印はターンテーブルの回転方向を示
している。
【0055】この場合も、照射光源21及びフォトダイ
オード29を測光セル4より上に設置し、測光セル4に
対して上から光束30を照射し、測光セル4の下に設置
したミラー27から反射した光束を検出する。図7と異
なるのは、反応液40の自由液面を通して光束30が入
射することと、測光セル4が進行方向に沿って深さが徐
々に変化することである。本実施例の場合、透過光の測
定は、ターンテーブルを回転させつつ断続的に行われ
る。
【0056】図9は、図8の装置の、フォトダイオード
29で検出される透過光強度の時間変化を示したグラフ
である。横軸は時間で、縦軸は透過光強度であり、特性
61、62はそれぞれ反応液40の量が少ない場合、及
び多い場合の透過光の時間変化を表す。透過光強度は反
応液40により減衰した光束30の強度であり、光束通
過の長さが異なると透過光強度が異なる。この場合は測
光セル4の反応液40の深さが時間の経過(ターンテー
ブルの回転)とともに減少しているので、透過光強度は
時間と共に増加する。反応液40の量が正確に同じでな
い場合、同じ濃度でも透過光強度は異なり、図の特性6
1、62のように差が出る。これを時刻A及び時刻Bの
最低2回検出し、透過光強度の変化を演算し、そのタイ
ミングの測光セル4の底面の高さの差の情報を用いて演
算して、反応液40の量の影響を除いた濃度の分析を行
う。つまり、測光セル4の底面のターンテーブル周方向
の傾斜角は既知であり、ターンテーブルの回転速度も既
知であるから、時刻Aと時刻Bの時間差から、測光セル
4の底面の高さの差を知ることができる。
【0057】この実施例では、反応液40の量が不正確
でもその影響を補正した結果が得られるので、精度の高
い分注手段を用いなくても高精度の分析が行える。ま
た、測光セル4の形状が単純であるので、洗浄が効果的
に行える。また、深さが直線的に徐々に変化しているの
で、透過光強度の信号も徐々に変化し、複数のタイミン
グでの検出が容易に行える。
【0058】図10は、本発明の第8の実施例の分光測
定部の構成を示した図である。図10も前記図8と同じ
くターンテーブルの円周に平行な面での断面で示され、
図8の場合と異なるのは、測光セル4の底部にターンテ
ーブルの円周方向の位置によって高さの異なる2ヶ所の
平坦な部分がある点であって、分光ユニットの構成その
ものは同じである。透過光強度を示す特性61、62
は、図11に示したように、時刻A及び時刻Bの前後が
平坦になっている。この実施例の場合は、測光のタイミ
ングが多少ずれても透過光強度は変化しないので、精度
の高い分析が可能である。また、透過光検出の期間を長
くすることができるので、ノイズの影響を除いた高精度
分析が可能である。
【0059】図12は本発明の第9の実施例の分光測定
部の構成を示す図である。本実施例における分光ユニッ
トの構成は、図7に示した構成を上下逆にしたものであ
り、ミラー27が、段差部上方に配置されている。この
場合は、照射光源21及びフォトダイオード29が測光
セル4より下に設置され、測光セル4に対して下から光
束30が照射される。、測光セル4を下から上に向けて
段差部を透過した光束は、測光セル4の段差部4Aの上
方に設置されたミラー27で反射され、測光セル4内の
同じ光路を下方に向けて逆行し、ビームスプリッター2
5でそれまでの光路と直角に反射される。ビームスプリ
ッター25で反射された光束はフォトダイオード29に
入射し、透過光強度が検出される。測光セル4には、前
記図7の場合と同様、上部の段差部水平面及び底面が透
明な面を有し、上下の透明面を光束30が通る。
【0060】この実施例の場合には、測光セル4の側方
には光学部品が配置されないので、装置構成が単純化で
きる。特にターンテーブルを多列化(環状のターンテー
ブルを複数個、ターンテーブル面を同じ高さにして同心
状に配置)する場合、列と列の間にミラーを入れる必要
がないので、ターンテーブルの半径方向間隔を狭くする
ことができる。また、恒温槽をターンテーブル毎に別々
に設けず、共通化することができるので、更にターンテ
ーブル相互間の間隔を狭めることができる。また、本実
施例の場合には、反応液40を深さ方向に光束が通過す
るので、測光セル4の横幅を小さくしても光束が通過す
る距離は減らない。従って、測光セル4の横幅を小さく
して、装置の小型化と、試料、試薬の使用量の減少を可
能にする効果がある。また、この実施例の場合には、光
束を反応液40の自由液面を通さないので、反応液の量
の差や液面の揺れの影響を受けずに常に一定の光束の通
過長さを保つことができ、高精度の分析が可能である。
【0061】図13は本発明の第10の実施例の分光測
定部の構成を示す図である。図示の分光測定部が、図1
2の場合と異なるのは、ミラー27が測光セル4の上方
に設置された駆動機構38に取り付けられており、測光
セル4が測定部に入ってきたら、下降して反応液40の
中に入るようにしてあることと、測光セル4には段差部
が設けられていないことである。測定後、ミラー27は
上昇して、図示しない洗浄機構で洗浄される。
【0062】この実施例の場合は、ミラー27を反応液
40の中の所定の高さまで降下させるので、反応液の量
の差や液面の揺れの影響を受けずに常に光束の通過長さ
を一定の値に保つことができ、高精度の分析が可能であ
る。
【0063】なお、これまでに述べた各実施例では、タ
ーンテーブル、洗浄器、試薬分注器、サンプルピペッ
タ、冷却器、スライダ、アナライザ、コントローラ等
は、特に説明しないかぎり、第1の実施例と同一の構成
である。
【0064】図14は本発明の第11の実施例の要部構
成を示す平面図である。図示の自動化学分析装置は、搬
送系を構成する閉ループをなしたコンベア43と、該コ
ンベア43の上に1列に載置された測光セル4と、コン
ベア43の一部を上面から覆う形で配置された洗浄器1
1と、該洗浄器11のコンベア進行方向下流側でコンベ
ア43の外周側にコンベア43と独立に配置されコンベ
ア43上の測光セル4に到達できるように構成されたサ
ンプルピペッタ8と、該サンプルピペッタ8のそばに配
置され試料ボトル9を1列に置けるようになっているス
ライダ10と、前記サンプルピペッタ8のコンベア進行
方向下流側に配置されコンベア43上の測光セル4に所
定量の試薬を注入する試薬分注器6と、複数の試薬ボト
ル7を収納し試薬分注器6に配管で結ばれている冷却器
16と、前記試薬分注器6のコンベア進行方向下流側に
コンベア43の両側にまたがって配置された分光ユニッ
ト15と、分光ユニット15に信号線で接続されている
アナライザ14と、洗浄器11、サンプルピペッタ8、
スライダ10、試薬分注器6及びコンベア43に信号線
で接続されているコントローラ2と、を含んで構成され
ている。
【0065】本実施例の分光ユニット15は、図2乃至
図10のいずれに記載されたものでもよいが、図7、図
8、図10に記載された構成のものとするときは、ミラ
ー27を分光ユニットから外し、測光セル4の底部に組
み込むか、あるいはコンベア43の上面全体に亘って配
置する等の考慮が必要である。本実施例では、測光セル
を移動する搬送系として閉じたループをなすコンベア4
3が用いられているので、搬送系の形状が円形である必
要はなく、自由な形にできるから無駄な空間を減らし、
装置を小型化することができる。
【0066】なお、上記各実施例では、ミラー27はす
べて測光セル4の外部に配置されているが、測光セル4
それぞれの外壁面、底面外面あるいは段差部外面にミラ
ー面を内側に向けて密着させた構成としてもよい。内壁
面にミラー27を装着することも理論的には可能である
が、ミラー面の汚れ等を考慮するとあまり好ましくな
い。
【0067】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば測光
セルを小さくし、コンパクトに配置することができるの
で、小型で試料および試薬の必要量の小さい自動化学分
析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の平面図である。
【図2】図1に示す実施例の分光測定部の構成を示す断
面図である。
【図3】本発明の第2の実施例の分光測定部の構成を示
す断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例の分光測定部の構成を示
す断面図である。
【図5】本発明の第4の実施例の分光測定部の構成を示
す断面図である。
【図6】本発明の第5の実施例の分光測定部の構成を示
す断面図である。
【図7】本発明の第6の実施例の分光測定部の構成を示
す断面図である。
【図8】本発明の第7の実施例の分光測定部の構成を示
す断面図である。
【図9】図8の実施例の信号の時間変化を示す概念図で
ある。
【図10】本発明の第8の実施例の分光測定部の構成を
示す断面図である。
【図11】図10の実施例の信号の時間変化を示す概念
図である。
【図12】本発明の第9の実施例の分光測定部の構成を
示す断面図である。
【図13】本発明の第10の実施例の分光測定部の構成
を示す断面図である。
【図14】本発明の第11の実施例の分光測定部の構成
を示す断面図である。
【図15】従来の分析装置の例を示す平面図である。
【符号の説明】
1 自動化学分析装置 2 コントローラ 3 ターンテーブル 4 測光セル 5 恒温槽 6 試薬分注器 7 試薬ボトル 8 サンプルピペ
ッタ 8A アーム 8B 支点 9 試料ボトル 10 スライダ 11 洗浄器 12 光源ユニッ
ト 13 検出ユニット 14 アナライザ 15 分光ユニット 16 冷却器 21 照射光源 22 レンズ 23 回折格子 24 フォトダイ
オードアレイ 25 ビームスプリッター 26 ミラー 27 ミラー 28 波長板 29 フォトダイオード 30 光束 31 分散プリズム 32 回折格子 33 反射プリズム 34 キューブリ
フレクター 35 ミラー 36 スリット 37 レンズ 38 駆動機構 40 反応液 41 恒温液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 一雄 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 山田 俊宏 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 左藤 猛英 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日立 製作所計測器事業部内 (72)発明者 内田 裕康 茨城県勝田市市毛882番地 株式会社日立 製作所計測器事業部内 Fターム(参考) 2G057 AA01 AB01 AB06 AC01 BA01 CB03 HA04 2G058 BB07 BB12 BB15 CC14 CD04 CE08 GA03 2G059 AA01 BB04 CC16 DD12 DD13 DD17 EE01 EE12 FF12 HH02 JJ05 JJ06 JJ13 JJ22 KK04 LL03 PP01

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分析対象の各種溶液を収納した測光セル
    を保持し、該測光セルを一定の速度で搬送するととも
    に、搬送、停止状態を繰り返す搬送系と、該搬送系の一
    部に隣接し前記測光セルに光を照射する位置に配置され
    た照射光源と該照射光源から照射され測光セルを透過し
    た光を受光して光電変換する光検出器とを含んでなる分
    光ユニットと、前記光検出器の出力信号を分析するアナ
    ライザとを備えてなる自動化学分析装置において、 前記測光セルは、上部に開放部と階段状になった段差部
    を備えると共に、前記段差部及び底面は透明な材料で構
    成され、前記分光ユニットは、測光セルに対して光を上
    下方向にかつ前記透明な段差部を通るように光を通過さ
    せるように構成され、 前記光検出器は、測光セルを透過した照射光源からの光
    束が、再び測光セルを透過したのち該光束を受光するも
    のであることを特徴とする自動化学分析装置。
  2. 【請求項2】 分析対象の各種溶液を収納した測光セル
    を保持し、該測光セルを一定の速度で搬送するととも
    に、搬送、停止状態を繰り返す搬送系と、該搬送系の一
    部に隣接し前記測光セルに光を照射する位置に配置され
    た照射光源と該照射光源から照射され測光セルを透過し
    た光を受光して光電変換する光検出器とを含んでなる分
    光ユニットと、前記光検出器の出力信号を分析するアナ
    ライザとを備えてなる自動化学分析装置において、 前記搬送系は、測光セルを載置したターンテーブルを含
    んで構成され、前記測光セルは、その底面の高さがター
    ンテーブルの周方向位置で直線的に変化しており、 前記分光ユニットは、測光セルに対してその上方から光
    を照射し、測光セルを透過した光を測光セル下方に配置
    されたミラーで反射させて測光セルに対してその下方か
    ら上方向に透過させるように構成され、 前記光検出器は、測光セルを透過した照射光源からの光
    束が、再び測光セルを透過したのち該光束を受光するも
    のであることを特徴とする自動化学分析装置。
  3. 【請求項3】 分析対象の各種溶液を収納した測光セル
    を保持し、該測光セルを一定の速度で搬送するととも
    に、搬送、停止状態を繰り返す搬送系と、該搬送系の一
    部に隣接し前記測光セルに光を照射する位置に配置され
    た照射光源と該照射光源から照射され測光セルを透過し
    た光を受光して光電変換する光検出器とを含んでなる分
    光ユニットと、前記光検出器の出力信号を分析するアナ
    ライザとを備えてなる自動化学分析装置において、 前記搬送系は、測光セルを載置したターンテーブルを含
    んで構成され、前記測光セルは、その底部にターンテー
    ブルの円周方向の位置によって高さの異なる2箇所の平
    坦な部分を備え、 前記分光ユニットは、測光セルに対してその上方から光
    を照射し、測光セルを透過した光を測光セル下方に配置
    されたミラーで反射させて測光セルに対してその下方か
    ら上方向に透過させるように構成され、 前記光検出器は、測光セルを透過した照射光源からの光
    束が、再び測光セルを透過したのち該光束を受光するも
    のであることを特徴とする自動化学分析装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3の内のいずれか1項に記載
    の自動化学分析装置において、分光ユニットが、測光セ
    ルの一方の側から光束を照射する照射光源と、前記測光
    セルの照射光源が光束を照射する側から出てきた光束を
    測光する光検出器と、前記照射光源から出射された光束
    が測光セルに入射する側と測光セルを挟んで相対する位
    置に配置されている光反射素子とを含んでなることを特
    徴とする自動化学分析装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3の内のいずれか1項に記載
    の自動化学分析装置において、 搬送系が複数の測光セルが環状に載置される回転可能な
    ターンテーブルを含んでなり、該ターンテーブルに載置
    された環状の測光セルのうちの1列を対象として設けら
    れた分光ユニットが複数個あることを特徴とする自動化
    学分析装置。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の自動化学分析装置におい
    て、搬送系が、同心状に配置されそれぞれ複数の測光セ
    ルを環状1列に載置するとともに互いに独立して回転す
    る複数のターンテーブルを含んでなり、それぞれのター
    ンテーブルに載置された環状の測光セルを対象とするタ
    ーンテーブルごとに独立した分光ユニットを設けたこと
    を特徴とする自動化学分析装置。
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