JP2003279245A - 塗布膜の乾燥方法及びその装置、デバイスの製造方法、デバイス - Google Patents

塗布膜の乾燥方法及びその装置、デバイスの製造方法、デバイス

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JP2003279245A
JP2003279245A JP2002077151A JP2002077151A JP2003279245A JP 2003279245 A JP2003279245 A JP 2003279245A JP 2002077151 A JP2002077151 A JP 2002077151A JP 2002077151 A JP2002077151 A JP 2002077151A JP 2003279245 A JP2003279245 A JP 2003279245A
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JP
Japan
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drying
substrate
coating film
heater
heating
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JP2002077151A
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English (en)
Inventor
Shintaro Asuke
慎太郎 足助
Kazuaki Sakurada
和昭 桜田
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 膜厚が均一で良好な塗布膜を形成することが
できる、塗布膜の乾燥方法及び乾燥装置、さらにはデバ
イス製造方法、デバイスを提供する。 【解決手段】 (1)加熱手段としてヒーター8を用い
る。(2)ヒーター8により、基板Sの上面側および下
面側の両方にそれぞれ電磁波を照射する。(3)基板S
の外周部をその中央部より強く加熱するようにする。
(4)電磁波を透過する材料で形成されたステージ7に
より、基板Sを支持し、このステージ7側から基板Sに
電磁波を照射する。(5)制御装置6に記憶した温度プ
ロファイルに基づき、ヒーター8による加熱条件を制御
する。(6)減圧用ポンプポによる減圧処理を併用す
る。(7)基板Sを、支持部材によってその下面外周部
のみを支持する。(1)を必須とし、これに(2)〜
(7)の構成を組み合わせた塗布膜の乾燥方法及び乾燥
装置1。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塗布膜の乾燥方法
及びその装置に係り、詳しくは基板上に塗布された液状
材料の塗布膜を加熱乾燥する塗布膜の乾燥方法及びその
装置、さらにはデバイス製造方法、デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基板上に塗布された液状材料(フ
ォトレジストなど)の塗布膜を乾燥(あるいは焼成)さ
せる技術としては、加熱炉(ベーク炉)内に基板を配置
して塗布膜を加熱乾燥させる炉内ベーク方式、プレート
(ホットプレート)上に基板を搭載しそのプレートを介
して塗布膜を加熱乾燥させるホットプレート方式、密閉
可能なチャンバー内に基板を配置してチャンバー内を減
圧し、塗布膜を減圧乾燥させる減圧方式などが知られて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記技術のうち、炉内
ベーク方式やホットプレート方式などの塗布膜を加熱乾
燥する技術では、基板上に塗布した液状材料に対し、均
一に加熱することができないといった問題点がある。例
えば、塗布膜の表面と該塗布膜を形成した基板の表面と
の間に温度差が生じることから、結果として膜の厚さ方
向で不均一に加熱されることになり、これにより膜厚が
部分的に変化し、不均一な膜厚となってしまう。したが
って、素子の構成要素としての膜を形成する場合、膜厚
の不均一に起因して、素子パターン精度にばらつきを生
ずることがある。また、不均一に加熱されることから、
液状材料内における成分均一性が低下し、これによって
ベーク処理が部分的に不十分になったり、気泡が発生す
るなどといった不都合が起こることがある。また、基板
がガラスである場合などでは、基板の表面と裏面とで温
度差が生じることにより、基板が反るといった現象が生
じることがある。
【0004】前記技術のうち、減圧方式により塗布膜を
乾燥する技術では、特に減圧度が高いと急激な乾燥が起
こり、材料中の液分が急激に蒸発することにより、得ら
れる膜の表面が荒れてしまうことがある。また、このよ
うに塗布膜の表面から溶媒が急速に蒸発すると、塗布膜
内に密度差が生じ、塗布膜の成分の均一性が低下し易く
なってしまう。
【0005】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、特に膜厚が均一で良好な
塗布膜を形成することができる、塗布膜の乾燥方法及び
乾燥装置、さらにはデバイス製造方法、デバイスを提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の塗布膜の乾燥方法では、基板上に塗布され
た液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾燥方法であっ
て、前記基板の上面側および下面側にヒーターを配置
し、前記ヒーターから電磁波を照射して、前記塗布膜を
加熱して乾燥することを特徴としている。この塗布膜の
乾燥方法によれば、加熱手段としてヒーターを用い、基
板の上面側および下面側の両方に、それぞれヒーターか
ら電磁波を照射するようにしたので、基板上の塗布膜
が、その厚さ方向において不均一に加熱されるのを抑制
することができる。また、塗布膜が樹脂材料からなる場
合、樹脂材料は電磁波を吸収しやすいことから、塗布膜
全体をより均一に加熱し、その膜厚方向での加熱むらを
抑制することができる。また、特に基板がガラスやシリ
コンからなっている場合には、電磁波がこれらを透過し
やすいことから、基板の下面側に電磁波を照射すること
により、塗布膜はその下面側からも直接加熱され、これ
により上面側からの電磁波照射とほぼ同等の加熱効果が
得やすくなる。
【0007】また、この塗布膜の乾燥方法においては、
電磁波を透過する材料で形成されたステージに前記基板
を支持し、ヒーターによって前記ステージ側から基板の
下面に電磁波を照射するのが好ましい。このようにすれ
ば、基板上の塗布膜に対し基板側からも効率良く熱エネ
ルギーを伝えることができる。また、ステージ自体も電
磁波の照射によって加熱されるため、基板の加熱をより
均一に行い、塗布膜を均一に加熱することができる。
【0008】また、この塗布膜の乾燥方法においては、
前記基板の下面外周部のみ支持した状態で、ヒーターに
よって前記基板の下面に電磁波を照射するのが好まし
い。このようにすれば、基板の下面に直接電磁波を照射
することができ、これにより基板上の塗布膜に対し効率
良く熱エネルギーを伝えることができる。
【0009】本発明の別の塗布膜の乾燥方法では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥方法であって、ヒーターにより前記基板の外周部を、
前記基板の中央部より強く加熱して乾燥することを特徴
としている。この塗布膜の乾燥方法によれば、基板の外
周部を、その中央部より強く加熱して乾燥するようにし
たので、基板の外周部側に照射される電磁波が、基板を
収容してこれを加熱乾燥する装置の壁面等に吸収されて
その熱量が少なくなっても、予め中央部より強く加熱さ
れていることにより、中央部との間で熱量の差が少なく
なり、これにより塗布膜を均一に加熱してその膜厚をよ
り均一にすることができる。また、塗布膜が樹脂材料か
らなる場合、樹脂材料は電磁波を吸収しやすいことか
ら、塗布膜全体をより均一に加熱し、その膜厚方向での
加熱むらを抑制することができる。
【0010】本発明の別の塗布膜の乾燥方法では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥方法であって、電磁波を透過する材料で形成されたス
テージにより前記基板を支持し、ヒーターによって少な
くとも前記ステージ側から基板に電磁波を照射し、加熱
して乾燥することを特徴としている。この塗布膜の乾燥
方法によれば、電磁波を透過する材料で形成されたステ
ージに基板を支持するようにしたので、ヒーターによっ
て少なくとも前記ステージ側から基板に電磁波を照射す
ることにより、基板上の塗布膜に対し基板側から効率良
く熱エネルギーを伝えることができる。また、ステージ
自体も電磁波の照射によって加熱されるため、基板の加
熱をより均一に行い、塗布膜を均一に加熱することがで
きる。
【0011】本発明の別の塗布膜の乾燥方法では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥方法であって、前記基板を、前記基板の下面外周部の
み支持した状態でヒーターにより加熱して乾燥すること
を特徴としている。この塗布膜の乾燥方法によれば、特
に基板が撓みにくい材料によって形成されている場合
に、該基板の下面外周部のみ支持することにより、基板
との接触面積を小にして基板支持による基板への熱的影
響を少なくし、塗布膜をより均一に加熱することができ
る。また、基板の下面に電磁波を照射するようにすれ
ば、電磁波を基板に直接照射することができ、これによ
り基板上の塗布膜に対し効率良く熱エネルギーを伝える
ことができる。
【0012】本発明の別の塗布膜の乾燥方法では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥方法であって、前記液状材料の種類と塗布膜の膜厚と
をパラメーターとして予め求められた温度プロファイル
に基づき、ヒーターによる加熱条件を制御しつつ、該ヒ
ーターにより前記基板を加熱して乾燥することを特徴と
している。この塗布膜の乾燥方法によれば、温度プロフ
ァイルに基づいて加熱条件を制御しつつ、ヒーターによ
って加熱し乾燥するので、液状材料の種類と塗布膜の膜
厚とに応じた適切な加熱条件で加熱乾燥することによ
り、例えば急激な温度上昇に起因する、膜表面の荒れや
膜内の成分分布(感光剤など)の劣化を防止することが
できる。
【0013】また、この塗布膜の乾燥方法においては、
パラメーターとして減圧条件を加えて温度プロファイル
を求め、前記温度プロファイルに基づき、ヒーターによ
る加熱条件と前記減圧条件とを制御し、該ヒーターによ
り加熱するとともに減圧処理を行うのが好ましい。この
ようにすれば、減圧処理を併用することにより、塗布膜
の乾燥を偏ることなく均一に行うことができる。
【0014】本発明の別の塗布膜の乾燥方法では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥方法であって、減圧処理を行うとともに、ヒーターに
より前記基板を加熱して乾燥することを特徴としてい
る。この塗布膜の乾燥方法によれば、減圧処理と赤外線
ヒーターによる加熱とを併用することにより、減圧度を
極端に高くすることなく処理を行うことができ、したが
って塗布膜の乾燥を偏ることなく均一に行うことができ
る。また、塗布膜中の液体の、過剰な対流発生による膜
のエッジ部分の荒れを抑制し、乾燥時間を短縮すること
ができる。さらに、例えばレジスト材料中の高沸点溶媒
を、低温度でベーキング処理することができる。
【0015】本発明の塗布膜の乾燥装置では、基板上に
塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾燥装
置であって、加熱乾燥手段としてヒーターが備えられ、
該ヒーターが、前記基板の上面側および下面側に配設さ
れてなることを特徴としている。この塗布膜の乾燥装置
によれば、加熱乾燥手段としてのヒーターが、基板の上
面側および下面側に配設されているので、それぞれのヒ
ーターから電磁波を照射することにより、基板上の塗布
膜が、その厚さ方向において不均一に加熱されるのを抑
制することができる。また、塗布膜が樹脂材料からなる
場合、樹脂材料は電磁波を吸収しやすいことから、塗布
膜全体をより均一に加熱し、その膜厚方向での加熱むら
を抑制することができる。また、特に基板がガラスやシ
リコンからなっている場合には、電磁波がこれらを透過
しやすいことから、基板の下面側に電磁波を照射するこ
とにより、塗布膜はその下面側からも直接加熱され、こ
れにより上面側からの電磁波照射とほぼ同等の加熱効果
が得やすくなる。
【0016】また、この塗布膜の乾燥装置においては、
電磁波を透過する材料で形成されたステージを備え、基
板の下面側に配設されたヒーターが、前記ステージの下
側に配設されてなるのが好ましい。このようにすれば、
基板上の塗布膜に対し基板側からも効率良く熱エネルギ
ーを伝えることができる。また、ステージ自体も電磁波
の照射によって加熱されるため、基板の加熱をより均一
に行い、塗布膜を均一に加熱することができる。
【0017】また、この塗布膜の乾燥装置においては、
基板の下面外周部のみを支持する支持部材を備え、基板
の下面側に配設されたヒーターが、前記支持部材の下側
に配設されてなるのが好ましい。このようにすれば、基
板の下面に直接電磁波を照射することができ、これによ
り基板上の塗布膜に対し効率良く熱エネルギーを伝える
ことができる。
【0018】本発明の別の塗布膜の乾燥装置では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥装置であって、加熱乾燥手段としてヒーターが備えら
れ、該ヒーターが、前記基板の外周部を、その中央部よ
り強く加熱するよう設定されてなることを特徴としてい
る。この塗布膜の乾燥装置によれば、基板の外周部をそ
の中央部より強く加熱するように、ヒーターが調整され
ているので、基板の外周部側に照射される赤外線が、基
板を収容してこれを加熱乾燥する装置の壁面等に吸収さ
れてその熱量が少なくなっても、予め中央部より強く加
熱されていることにより、中央部との間で熱量の差が少
なくなり、これにより塗布膜を均一に加熱してその膜厚
をより均一にすることができる。また、塗布膜が樹脂材
料からなる場合、樹脂材料は電磁波を吸収しやすいこと
から、塗布膜全体をより均一に加熱し、その膜厚方向で
の加熱むらを抑制することができる。
【0019】本発明の別の塗布膜の乾燥装置では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥装置であって、電磁波を透過する材料で形成されたス
テージと、加熱乾燥手段としてのヒーターとが備えら
れ、前記ヒーターが、少なくとも前記ステージ側から基
板に向けて電磁波を照射するよう配設されてなることを
特徴としている。この塗布膜の乾燥装置によれば、基板
を支持するステージを、電磁波を透過する材料で形成し
たので、ヒーターによって少なくとも前記ステージ側か
ら基板に赤外線を照射することにより、基板上の塗布膜
に対し基板側から効率良く熱エネルギーを伝えることが
できる。また、ステージ自体も電磁波の照射によって加
熱されるため、基板の加熱をより均一に行い、塗布膜を
均一に加熱することができる。
【0020】本発明の別の塗布膜の乾燥装置では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥装置であって、基板の下面外周部のみを支持する支持
部材と、加熱乾燥手段としてのヒーターとが備えられた
ことを特徴としている。この塗布膜の乾燥装置によれ
ば、特に基板が撓みにくい材料によって形成されている
場合に、支持部材によって該基板の下面外周部のみ支持
することにより、基板との接触面積を小にして基板支持
による基板への熱的影響を少なくし、塗布膜をより均一
に加熱することができる。また、基板の下面に電磁波を
照射するようにすれば、電磁波を基板に直接照射するこ
とができ、これにより基板上の塗布膜に対し効率良く熱
エネルギーを伝えることができる。
【0021】本発明の別の塗布膜の乾燥装置では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥装置であって、前記液状材料の種類と塗布膜の膜厚と
をパラメーターとして予め求められた温度プロファイル
を記憶した制御装置と、該制御装置によりその加熱条件
が制御されるヒーターとが備えられたことを特徴として
いる。この塗布膜の乾燥装置によれば、制御装置に記憶
した温度プロファイルに基づいて加熱条件を制御しつ
つ、ヒーターによって加熱し乾燥するので、液状材料の
種類と塗布膜の膜厚とに応じた適切な加熱条件で加熱し
て乾燥することにより、例えば急激な温度上昇に起因す
る、膜表面の荒れや膜内の成分分布(感光剤など)の劣
化を防止することができる。
【0022】また、この塗布膜の乾燥装置においては、
前記制御装置が、パラメーターとして減圧条件が加えら
れて求められた温度プロファイルを記憶してなり、前記
パラメーターとして加えられた減圧条件に基づいて減圧
処理をなす減圧手段が備えられているのが好ましい。こ
のようにすれば、減圧処理を併用することにより、塗布
膜の乾燥を偏ることなく均一に行うことができる。
【0023】本発明の別の塗布膜の乾燥装置では、基板
上に塗布された液状材料の塗布膜を加熱して乾燥する乾
燥装置であって、加熱手段としてヒーターが備えられる
とともに、前記塗布膜を減圧する減圧手段が備えられて
なることを特徴としている。この塗布膜の乾燥装置によ
れば、減圧処理とヒーターによる加熱とを併用すること
により、減圧度を極端に高くすることなく処理を行うこ
とができ、したがって塗布膜の乾燥を偏ることなく均一
に行うことができる。また、塗布膜中の液体の、過剰な
対流発生による膜のエッジ部分の荒れを抑制し、乾燥時
間を短縮することができる。さらに、例えばレジスト材
料中の高沸点溶媒を、低温度でベーキング処理すること
ができる。
【0024】本発明のデバイスの製造方法では、基板上
に塗布された液状材料の塗布膜を乾燥して製造するデバ
イスの製造方法であって、電磁波を透過する材料で形成
されたステージにより前記基板を支持し、前記基板の上
面側および下面側にヒーターを配置して前記ヒーターか
ら電磁波を照射することにより、前記塗布膜を乾燥する
工程を有することを特徴としている。このデバイスの製
造方法によれば、基板の上面側および下面側の両方に、
それぞれヒーターから電磁波を照射するようにしたの
で、基板上の塗布膜が、その厚さ方向において不均一に
加熱されるのを抑制することができる。また、電磁波を
透過する材料で形成されたステージに基板を支持するよ
うにしたので、ヒーターによって少なくとも前記ステー
ジ側から基板に電磁波を照射することにより、基板上の
塗布膜に対し基板側から効率良く熱エネルギーを伝える
ことができる。また、ステージ自体も電磁波の照射によ
って加熱されるため、基板の加熱をより均一に行い、塗
布膜を均一に加熱することができる。
【0025】本発明のデバイスでは、前記の塗布膜の乾
燥方法によって製造されたことを特徴としている。この
デバイスによれば、前述したように塗布膜が良好に乾燥
されることにより、品質に優れたものとなる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1(a)、(b)は、本発明の塗布膜の乾燥装置の、
一実施形態例を模式的に示す図であり、図1(a)、
(b)において符号1は、基板上に塗布された液状材料
の塗布膜を加熱して乾燥する乾燥装置である。この乾燥
装置1は、図1(a)に示すように被処理物となる基板
を収容するためのチャンバー2と、電源(図示せず)等
を収容した電装ユニット3とを備えたもので、チャンバ
ー2内に配管4を介して減圧用ポンプ5が接続され、ま
た電装ユニット3に制御装置6が接続されたものであ
る。なお、本発明では、レジスト膜、カラーフィルタ、
層間絶縁膜、保護膜、液晶素子における配向膜パッシベ
ーション膜などの液体材料に加え、金属等の微粒子を含
有する液体材料に対しても適用可能であり、これらを総
称して液状材料と言うこととする。
【0027】チャンバー2内には、図1(b)に示すよ
うにその中央部に、略円盤状の基板Sを載置してこれを
支持するステージ7が設けられ、このステージ7の上面
側および下面側の両方に、それぞれ赤外線ヒーター8が
配設されている。なお、基板Sの形状は略円盤状に限ら
ず、例えば略四角形状の基板なども適用できる。ステー
ジ7は、図2に示すように略正方形状のもので、その四
隅が支持部材9によって支持されたことにより、チャン
バー2内の中央部に浮いた状態に配置されたものであ
る。すなわち、支持部材9は、図示しないものの、チャ
ンバー2の内壁に支持されたことにより、ステージ7を
チャンバー2内に支持固定するものである。
【0028】また、ステージ7は、本例においては赤外
線を透過する材料、具体的にはガラスで形成されてお
り、これによってステージ7側、すなわち基板Sの下面
側から照射された赤外線を、効率良く基板Sに照射させ
るようになっている。また、このステージ7は、本例で
は赤外線を透過するのに加えて、熱膨張率が小さい材料
であるガラスによって形成されていることから、ステー
ジ7上に保持(支持)された基板Sの撓みや反りを防止
するようにもなっている。すなわち、基板Sも当然熱膨
張率が小さいガラス等の材料によって形成されているこ
とから、ステージ7と基板Sとの間の熱膨張率差が小と
なり、これにより基板Sの撓みや反りが抑制されるので
ある。
【0029】赤外線ヒーター8は、2.5μm以下の波
長の近赤外線、2.5〜25μmの(中間)赤外線、さ
らには25μm以上の遠赤外線といった、熱作用を有し
た赤外線を照射することにより、加熱を行うものであ
る。このような赤外線ヒーターとしては、近赤外線用と
してはタングステンランプが、中間赤外線用としてはグ
ローバーやネルンスト・グローアーが、また遠赤外線と
しては高圧水銀灯が用いられ、さらには赤外レーザー等
も使用可能である。なお、本実施例で用いられるヒータ
ーは、赤外線ヒーターに限られず、基板Sやステージ7
の材質によってはマイクロ波等の電磁波を照射するヒー
ターであってもよい。
【0030】この赤外線ヒーター8は、前述したように
ステージ7の上面側と下面側との両方にそれぞれが配設
されたもので、ステージ7に載置される基板Sの上面あ
るいは下面に対向した状態で、かつ、該基板Sからそれ
ぞれ100mm程度離れた位置に配設されることによ
り、基板Sに対して均一な温度分布を持って加熱できる
よう構成されたものである。ここで、ステージ上下の赤
外線ヒーター8、8は、いずれも支持部材10を介して
チャンバー2の内壁に支持されたものとなっている。ま
た、配線(図示せず)を介して電装ユニット3内の電源
に接続するとともに、制御装置6に接続されており、こ
れによって制御装置6による制御のもとで、加熱を行う
ようになっている。
【0031】また、これら赤外線ヒーター8は、基板S
に対し、その外周部を、中央部より強く加熱するよう調
整されているのが好ましい。このような調整は、例えば
ヒーターを平面視した状態で内側と外側の少なくとも二
層に配置し、これらを電気的に制御することにより、外
周部を中央部より強く加熱するようにする。また、ヒー
ターそのものについては均一に加熱するよう構成してお
き、その照射側に、遮光板などを設けて赤外線の照射強
度を調整し、外周部を中央部より強く加熱するようにし
てもよい。なお、これら赤外線ヒーター8については、
例えば近赤外線を照射するランプによって構成されてい
る場合に、適宜な材質のセラミックス板等をその照射側
に設けることにより、照射光の波長を遠赤外線側にする
こともできる。
【0032】制御装置6は、マイクロプロセッサ等のC
PUや、各種信号の入出力機能を有するコンピュータな
どによって構成されたもので、基板S上に塗布された液
体材料の種類と、これによって形成された塗布膜の膜厚
とをパラメーターとし、さらに圧力条件、すなわちチャ
ンバー2内の圧力条件(減圧条件)をパラメーターとし
て加え、求められた温度プロファイルを記憶したもので
ある。この温度プロファイルの求め方の一例として、前
記のパラメーター因子を段階的に変え、かつ赤外線ヒー
ター8の温度条件(昇温速度と同一温度での保持時間)
を変えて実験を行い、得られたデータを基に、パラメー
ター因子の各条件毎に膜厚均一性及び成分均一性が最適
となるような温度条件を、推算や作図等により求めると
いった方法が採用される。以下に得られた実験結果の一
例を示す。なお、これらはあくまでも実験結果の一例で
あって、これに限定されるものではない。 25℃→80℃ (昇温特性:リニア 時間:1min) 80℃保持 (時間:2min) 80℃→150℃ (昇温特性:リニア 時間:0.5min) 150℃保持 (時間:10min) 150℃→25℃ (ヒーター停止(自然放置冷却))
【0033】このようにして求められた温度プロファイ
ルが制御装置6に記憶されることにより、各パラメータ
ー因子、すなわち基板S上に塗布された液体材料の種類
および塗布膜の膜厚、さらには圧力条件(減圧条件)が
予め制御装置6に入力されると、この制御装置6は記憶
した温度プロファイルに基づいて赤外線ヒーター8の加
熱条件を制御しつつ、これら赤外線ヒーター8に加熱乾
燥を行わせるようになる。なお、基板Sの上下に配置さ
れた赤外線ヒーター8、8は、それぞれが独立して制御
装置6に接続されており、これによってそれぞれが独立
して制御装置6で制御されるようになっている。
【0034】減圧用ポンプ5は、チャンバー2内を減圧
して基板S上の塗布膜を減圧処理する減圧手段となるも
のである。この減圧用ポンプ5は、チャンバー2内を例
えば100Torr〜10Torr程度にまで減圧可能
な吸引ポンプ等によって構成されたもので、前記制御装
置6に接続されることにより、そのオン・オフや減圧度
が該制御装置6によって制御されるようになっている。
【0035】なお、ステージ7の上面すなわち基板Sの
下面位置と、基板Sの上面あるいは塗布膜Tの表面部の
位置には、それぞれ熱電対等の接触型あるいは非接触型
の温度センサ(図示せず)が配設されており、これら温
度センサは、前記の制御装置6に接続されている。この
ような構成のもとに、制御装置6は基板Sの上面部およ
び下面部の温度を検知し、この検知温度を基に赤外線ヒ
ーター8による加熱を制御し得るようになっている。こ
こで、基板Sの上面部の温度検知として基板Sの上面を
検知する場合、特に塗布膜Tが該塗布膜T以外の構成要
素(構成膜)を介して基板S上に形成されているときに
は、この構成要素表面を検知するよう温度センサを配置
するのが好ましい。
【0036】次に、このような構成の乾燥装置1による
乾燥方法を基に、本発明の乾燥方法の一例を説明する。
まず、塗布膜Tを形成した基板Sをチャンバー2内に入
れ、ステージ7上に載置してここに保持(支持)させ
る。このとき、図2に示したように基板Sが支持部材9
上に重なることなく、ステージ7上に位置するようにセ
ットする。ここで、基板Sとしては、前述したように塗
布膜T以外の構成要素(構成膜)を形成したものも含ま
れる。また、塗布膜Tとしては、半導体素子や液晶素
子、有機EL素子、撮像素子(CCD)、電子素子など
のデバイスの構成要素となる種々の膜、さらにはプロセ
ス上使用される膜などがある。具体的には、レジスト
膜、カラーフィルタ、層間絶縁膜、保護膜、液晶素子に
おける配向膜パッシベーション膜など、主に有機溶剤を
使用する液体材料によって形成される塗布膜である。
【0037】続いて、塗布膜Tの形成材料である液体材
料の種類と、形成された塗布膜の膜厚とをパラメーター
として制御装置6に入力し、さらに減圧処理を併用する
場合にはその減圧条件もパラメーターとして制御装置6
に入力する。なお、減圧処理を併用しない場合には、チ
ャンバー2内の圧力条件(減圧条件)を常圧(大気圧)
として入力し、これにより減圧用ポンプ5を作動させな
いようにする。
【0038】このようにして制御装置6に各パラメータ
ーを入力したら、記憶した温度プロファイルに基づいて
減圧用ポンプ5、赤外線ヒーター8を作動させる。ここ
で、減圧処理を行う場合には、通常は減圧用ポンプ5に
よる減圧を先に行い、設定した圧力雰囲気(減圧雰囲
気)になったら、基板Sの上下に配置された赤外線ヒー
ター8、8による加熱を、それぞれ独立して制御装置6
で制御することによって行う。
【0039】基板Sの上下に配置された赤外線ヒーター
8、8による加熱は、前述したように制御装置6に記憶
された温度プロファイルに基づいてなされる。例えば、
常温から60℃まで180秒で直線的に昇温し、次い
で、5分の定常状態を保持する。その後、赤外線ヒータ
ー8への通電を停止し、加熱を終了する。加熱終了後
は、減圧処理を行った場合にはチャンバー2内を常圧に
戻し、そのまま次のプロセスのために待機するか、ある
いは次のプロセスに移行させる。減圧処理を行わなかっ
た場合には、当然ながらそのままチャンバー2内で次の
プロセスのために待機するか、あるいは次のプロセスに
移行させる。
【0040】このような乾燥装置1による乾燥方法にあ
っては、基板Sの上面側および下面側の両方にそれぞれ
赤外線ヒーター8から赤外線を照射し加熱乾燥するの
で、基板S上の塗布膜Tが、その厚さ方向において不均
一に加熱されるのを抑制して塗布膜Tを均一に加熱する
ことができる。また、塗布膜Tが層間絶縁膜やパッシベ
ーション膜などの樹脂製である場合、樹脂材料が赤外線
を吸収しやすいことから、塗布膜T全体をより均一に加
熱し、その膜厚方向での加熱むらを抑えることができ
る。また、特に基板Sがガラスやシリコン製である場合
には、赤外線がこれらを透過しやすいことから、基板S
の下面側に赤外線を照射することにより、塗布膜Tをそ
の下面側からも直接加熱し、これにより上面側からの赤
外線照射とほぼ同等に加熱を行うことができる。また、
このとき、電磁波(実施例では赤外線)波長や上下のヒ
ーターの出力(温度プロファイル)をコントロールする
ことにより、塗布膜と基板とを同温度で同時加熱してい
くことも可能である。
【0041】また、基板Tの外周部を、その中央部より
強く加熱するようにすれば、基板Tの外周部側に照射さ
れる赤外線が、チャンバー2の内壁面等に吸収されてそ
の熱量が少なくなっても、予め中央部より強く加熱され
ていることにより、中央部との間で熱量の差が少なくな
り、これにより塗布膜Tを均一に加熱してその膜厚をよ
り均一にすることができる。また、ステージ7が赤外線
を透過する材料(ガラス)で形成されているので、赤外
線ヒーター8によって該ステージ7側からも基板Sに赤
外線を照射することにより、基板S上の塗布膜Tに対し
基板S側からも効率良く熱エネルギーを伝えて加熱する
ことができる。また、ステージ7自体も赤外線の照射に
よって加熱されるため、基板Sの加熱をより均一に行
い、塗布膜Tを均一に加熱することができる。
【0042】また、制御装置6により温度プロファイル
に基づいて加熱条件を制御しつつ、赤外線ヒーター8に
よって加熱乾燥するので、液体材料の種類と塗布膜Tの
膜厚とに応じた適切な加熱条件で加熱乾燥を行うことが
でき、これにより例えば急激な温度上昇に起因する、膜
表面の荒れや膜内の成分分布の劣化などを防止すること
ができる。また、減圧処理と赤外線ヒーター8による加
熱とを併用することにより、減圧度を極端に高くするこ
となく処理を行うことができ、したがって塗布膜Tの乾
燥を偏ることなく均一に行うことができる。また、塗布
膜T中の液体の、過剰な対流発生による膜のエッジ部分
の荒れを抑制し、乾燥時間を短縮することができる。さ
らに、塗布膜T中に高沸点溶媒が含まれている場合に
も、低温度で加熱乾燥処理を行うことができる。
【0043】なお、本発明は前記構成に限定されること
なく、本発明の要旨を逸脱しない限り種々の変更が可能
である。例えば、特に基板Sがガラス等の撓みにくい材
料によって形成されている場合、ステージ7に代えて、
図3に示すような支持部材11を用いるのが好ましい。
この支持部材11は、基板Sの下面外周部のみを支持す
るもので、例えば上端部(支持側の端部)が尖った円錐
状または角錐状で、かつ石英等の熱膨張率が少ない材料
からなる部材11a複数(3個以上、本例では4個)を
備えて構成されたものである。すなわち、この支持部材
11は、4個の部材11aがその上端部で基板S下面の
四隅(外周部)を支持することにより、基板Sをチャン
バー2内の所定位置に保持するもので、各部材11aは
前記ステージ7の支持部材9と同様、チャンバー2の内
壁に支持されたものとなっている。
【0044】このようにすれば、基板Sの下面四隅(外
周部)のみを点で支持することにより、基板Sとの接触
面積を小にして基板S支持による基板Sへの熱的影響を
少なくし、塗布膜Tをより均一に加熱することができ
る。また、基板Sの下面に赤外線を照射することによ
り、赤外線を基板Sに直接照射することができ、これに
より基板S上の塗布膜Tに対し効率良く熱エネルギーを
伝えることができる。なお、支持部材11としては、複
数の部材11aに代えて、上端が線状に尖った環状の部
材(図示せず)によって形成してもよく、その場合にも
前記と同様の効果を得ることができる。
【0045】また、前記実施形態では、特に以下の構成
を備えたものとした。 (1)加熱手段として赤外線ヒーター(ヒーター)8を
用いる。 (2)赤外線ヒーター(ヒーター)8により、基板Sの
上面側および下面側の両方にそれぞれ赤外線(電磁波)
を照射する。 (3)基板Sの外周部をその中央部より強く加熱するよ
うにする。 (4)赤外線(電磁波)を透過する材料で形成されたス
テージ7により、基板Sを支持し、該ステージ7側から
基板Sに赤外線(電磁波)を照射する。 (5)制御装置6に記憶した温度プロファイルに基づ
き、赤外線ヒーター(ヒーター)8による加熱条件を制
御する。 (6)減圧処理を併用する。また、(4)に代えて、 (7)基板Sを、支持部材11によってその下面外周部
のみを支持する。
【0046】しかしながら、本発明は前述したようにこ
の構成に限定されることなく、種々の変更が可能であ
る。例えば、前記の(1)〜(7)の構成において、
(1)の構成を必須とし、これに(2)〜(6)の構成
の一つ以上を組み合わせるようにすればよく、また、そ
の場合に(4)に代えて(7)を組み合わせるようにし
てもよい。
【0047】また、本発明のデバイスは、前記の塗布膜
の乾燥方法によって製造されるものであり、このデバイ
スによれば、前述したように塗布膜が良好に乾燥される
ことにより、品質に優れたものとなる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明の塗布膜の乾
燥方法及び乾燥装置によれば、加熱手段としてヒーター
を用い、基板の上面側および下面側に、それぞれヒータ
ーから電磁波を照射するようにしたので、基板上の塗布
膜が、その厚さ方向において不均一に加熱されるのを抑
制することができる。また、塗布膜が樹脂材料からなる
場合、樹脂材料は赤外線を吸収しやすいことから、塗布
膜全体をより均一に加熱し、その膜厚方向での加熱むら
を抑制することができる。また、特に基板がガラスやシ
リコンからなっている場合には、電磁波がこれらを透過
しやすいことから、基板の下面側に電磁波を照射するこ
とにより、塗布膜はその下面側からも直接加熱され、こ
れにより上面側からの電磁波照射とほぼ同等の加熱効果
が得やすくなる。
【0049】また、本発明の別の塗布膜の乾燥方法及び
乾燥装置によれば、基板の外周部を、前記基板の中央部
より強く加熱して乾燥するようにしたので、基板の外周
部側に照射される電磁波が、基板を収容してこれを加熱
乾燥する装置の壁面等に吸収されてその熱量が少なくな
っても、予め中央部より強く加熱されていることによ
り、中央部との間で熱量の差が少なくなり、これにより
塗布膜を均一に加熱してその膜厚をより均一にすること
ができる。また、塗布膜が樹脂材料からなる場合、樹脂
材料は電磁波を吸収しやすいことから、塗布膜全体をよ
り均一に加熱し、その膜厚方向での加熱むらを抑制する
ことができる。
【0050】本発明のさらに別の塗布膜の乾燥方法及び
乾燥装置によれば、電磁波を透過する材料で形成された
ステージに基板を支持するようにしたので、ヒーターに
よって少なくとも前記ステージ側から基板に電磁波を照
射することにより、基板上の塗布膜に対し基板側から効
率良く熱エネルギーを伝えることができる。また、ステ
ージ自体も電磁波の照射によって加熱されるため、基板
の加熱をより均一に行い、塗布膜を均一に加熱すること
ができる。
【0051】本発明のさらに別の塗布膜の乾燥方法及び
乾燥装置によれば、特に基板が撓みにくい材料によって
形成されている場合に、該基板の下面外周部のみ支持す
ることにより、基板との接触面積を小にして基板支持に
よる基板への熱的影響を少なくし、塗布膜をより均一に
加熱することができる。また、基板の下面に電磁波を照
射するようにすれば、電磁波を基板に直接照射すること
ができ、これにより基板上の塗布膜に対し効率良く熱エ
ネルギーを伝えることができる。
【0052】本発明のさらに別の塗布膜の乾燥方法及び
乾燥装置によれば、温度プロファイルに基づいて加熱条
件を制御しつつ、ヒーターによって加熱乾燥するので、
液体材料の種類と塗布膜の膜厚とに応じた適切な加熱条
件で加熱乾燥することにより、例えば急激な温度上昇に
起因する、膜表面の荒れや膜内の成分分布(感光剤な
ど)の劣化を防止することができる。
【0053】本発明のさらに別の塗布膜の乾燥方法及び
乾燥装置によれば、減圧処理とヒーターによる加熱とを
併用することにより、減圧度を極端に高くすることなく
処理を行うことができ、したがって塗布膜の乾燥を偏る
ことなく均一に行うことができる。また、塗布膜中の液
体の、過剰な対流発生による膜のエッジ部分の荒れを抑
制し、乾燥時間を短縮することができる。さらに、例え
ばレジスト材料中の高沸点溶媒を、低温度でベーキング
処理することができる。
【0054】本発明のデバイスとその製造方法によれ
ば、前記の塗布膜の乾燥方法を用いてなるので、前述し
たように塗布膜が良好に乾燥されることにより、品質に
優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)、(b)は本発明に係る塗布膜の乾燥
装置の一実施形態例を模式的に示す図である。
【図2】 基板を支持したステージの平面図である。
【図3】 支持部材を説明するための側面図である。
【符号の説明】
1…乾燥装置 5…減圧用ポンプ(減圧手段) 6…制御装置 7…ステージ 8…赤外線ヒーター 11…支持部材 S…基板 T…塗布膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 567 Fターム(参考) 3L113 AA03 AB06 AC08 AC10 AC23 AC67 BA34 CA08 CB06 CB15 DA11 4D075 BB24Z BB37Z BB56Z CA47 DA06 DB14 DC22 EA07 EA45 4F042 AA02 AA07 AB00 BA16 DB01 DB18 5F046 KA02 KA04 KA10

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜を
    加熱して乾燥する乾燥方法であって、 前記基板の上面側および下面側にヒーターを配置し、前
    記ヒーターから電磁波を照射して、前記塗布膜を加熱し
    て乾燥することを特徴とする塗布膜の乾燥方法。
  2. 【請求項2】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜を
    加熱して乾燥する乾燥方法であって、 ヒーターにより前記基板の外周部を、前記基板の中央部
    より強く加熱して乾燥することを特徴とする塗布膜の乾
    燥方法。
  3. 【請求項3】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜を
    加熱して乾燥する乾燥方法であって、 電磁波を透過する材料で形成されたステージにより前記
    基板を支持し、ヒーターによって少なくとも前記ステー
    ジ側から基板に電磁波を照射し、加熱して乾燥すること
    を特徴とする塗布膜の乾燥方法。
  4. 【請求項4】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜を
    加熱して乾燥する乾燥方法であって、 前記基板を、前記基板の下面外周部のみ支持した状態で
    ヒーターにより加熱して乾燥することを特徴とする塗布
    膜の乾燥方法。
  5. 【請求項5】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜を
    加熱して乾燥する乾燥方法であって、 前記液状材料の種類と塗布膜の膜厚とをパラメーターと
    して予め求められた温度プロファイルに基づき、ヒータ
    ーによる加熱条件を制御しつつ、該ヒーターにより前記
    基板を加熱して乾燥することを特徴とする塗布膜の乾燥
    方法。
  6. 【請求項6】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜を
    加熱して乾燥する乾燥方法であって、 減圧処理を行うとともに、ヒーターにより前記基板を加
    熱して乾燥することを特徴とする塗布膜の乾燥方法。
  7. 【請求項7】 電磁波を透過する材料で形成されたステ
    ージに前記基板を支持し、ヒーターによって前記ステー
    ジ側から基板の下面に電磁波を照射することを特徴とす
    る請求項1記載の塗布膜の乾燥方法。
  8. 【請求項8】 前記基板の下面外周部のみ支持した状態
    で、ヒーターによって前記基板の下面に電磁波を照射す
    ることを特徴とする請求項1記載の塗布膜の乾燥方法。
  9. 【請求項9】 パラメーターとして減圧条件を加えて温
    度プロファイルを求め、前記温度プロファイルに基づ
    き、ヒーターによる加熱条件と前記減圧条件とを制御
    し、該ヒーターにより加熱するとともに減圧処理を行う
    ことを特徴とする請求項5記載の塗布膜の乾燥方法。
  10. 【請求項10】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜
    を加熱して乾燥する乾燥装置であって、 加熱乾燥手段としてヒーターが備えられ、該ヒーター
    が、前記基板の上面側および下面側に配設されてなるこ
    とを特徴とする塗布膜の乾燥装置。
  11. 【請求項11】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜
    を加熱して乾燥する乾燥装置であって、 加熱乾燥手段としてヒーターが備えられ、該ヒーター
    が、前記基板の外周部を、その中央部より強く加熱する
    よう設定されてなることを特徴とする塗布膜の乾燥装
    置。
  12. 【請求項12】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜
    を加熱して乾燥する乾燥装置であって、 電磁波を透過する材料で形成されたステージと、加熱乾
    燥手段としてのヒーターとが備えられ、前記ヒーター
    が、少なくとも前記ステージ側から基板に向けて電磁波
    を照射するよう配設されてなることを特徴とする塗布膜
    の乾燥装置。
  13. 【請求項13】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜
    を加熱して乾燥する乾燥装置であって、 基板の下面外周部のみを支持する支持部材と、加熱乾燥
    手段としてのヒーターとが備えられたことを特徴とする
    塗布膜の乾燥装置。
  14. 【請求項14】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜
    を加熱して乾燥する乾燥装置であって、 前記液状材料の種類と塗布膜の膜厚とをパラメーターと
    して予め求められた温度プロファイルを記憶した制御装
    置と、該制御装置によりその加熱条件が制御されるヒー
    ターとが備えられたことを特徴とする塗布膜の乾燥装
    置。
  15. 【請求項15】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜
    を加熱して乾燥する乾燥装置であって、 加熱手段としてヒーターが備えられるとともに、前記塗
    布膜を減圧する減圧手段が備えられてなることを特徴と
    する塗布膜の乾燥装置。
  16. 【請求項16】 電磁波を透過する材料で形成されたス
    テージを備え、基板の下面側に配設されたヒーターが、
    前記ステージの下側に配設されてなることを特徴とする
    請求項10記載の塗布膜の乾燥装置。
  17. 【請求項17】 基板の下面外周部のみを支持する支持
    部材を備え、基板の下面側に配設されたヒーターが、前
    記支持部材の下側に配設されてなることを特徴とする請
    求項10記載の塗布膜の乾燥装置。
  18. 【請求項18】 前記制御装置が、パラメーターとして
    減圧条件が加えられて求められた温度プロファイルを記
    憶してなり、 前記パラメーターとして加えられた減圧条件に基づいて
    減圧処理をなす減圧手段が備えられてなることを特徴と
    する請求項14記載の塗布膜の乾燥装置。
  19. 【請求項19】 基板上に塗布された液状材料の塗布膜
    を乾燥して製造するデバイスの製造方法であって、 電磁波を透過する材料で形成されたステージにより前記
    基板を支持し、前記基板の上面側および下面側にヒータ
    ーを配置して前記ヒーターから電磁波を照射することに
    より、前記塗布膜を乾燥する工程を有することを特徴と
    するデバイスの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし請求項8のいずれかに
    記載の塗布膜の乾燥方法によって、製造されたことを特
    徴とするデバイス。
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