JP2008153592A - 基板処理装置および基板処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の基板を連続的に処理した場合であっても、各基板に対して極めて均一な基板処理を行うことができる基板処理装置および基板処理方法を提供する。
【解決手段】チャンバ3内に配置された基板8は、チャンバ3の壁面を構成する上部石英プレート4aを通じて、ランプユニット2からの照射光を導入することにより加熱される。流量制御手段14は、加熱中に、ガス供給機構が上部石英プレート4aのチャンバ外面へ供給する冷却ガス5の流量を、連続的に実施された加熱処理回数に応じて変更される。
【選択図】図1
【解決手段】チャンバ3内に配置された基板8は、チャンバ3の壁面を構成する上部石英プレート4aを通じて、ランプユニット2からの照射光を導入することにより加熱される。流量制御手段14は、加熱中に、ガス供給機構が上部石英プレート4aのチャンバ外面へ供給する冷却ガス5の流量を、連続的に実施された加熱処理回数に応じて変更される。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板処理装置および基板処理方法に関し、特に、ランプにより加熱された状況下で基板処理を行う基板処理装置および基板処理方法に関する。
近年、半導体集積回路装置を構成する素子パターンの微細化に伴い、薄いゲート絶縁膜や浅い不純物拡散領域等を、スループットを低下させることなく、均一に、かつ安定して形成することが必要となっている。このため、半導体装置の製造工程では、短時間の熱処理を枚葉式で行うRTP(rapid thermal process)型の基板処理装置が使用されるようになっている。この種の装置として、基板加熱用ランプが放射するエネルギーにより半導体基板を加熱した状態で基板処理を行うランプ式RTP装置が開発され、一般に普及している。
図5は、上記ランプ式RTP装置100(以下、基板処理装置100という。)の概略構成を示す模式図である。当該基板処理装置100は、基板処理が行われる直方体状のチャンバ3の上下部に、石英等からなる透光性を有するプレート4(以下、石英プレート4という。)を介して複数のタングステンハロゲンランプが配設されたランプユニット2を備えている。また、石英プレート4のチャンバ外面には、基板処理中のランプユニット2自身の発熱や石英プレート4の昇温による、ランプユニット2および石英プレート4の破損を防ぐため、不活性ガス等の冷却ガス5が供給されている。
上記チャンバ3の側壁には、チャンバ3内にプロセスガスを導入するためのガス導入路6が連通され、ガス導入路6と対向する位置の側壁には、チャンバ3内のガスを排出するガス導出路7が連通されている。例えば、基板8上に酸化膜や窒化膜等の特定の材料膜を形成するため、温度を上昇させて成膜処理を行う場合には、当該材料膜に応じた材料ガスがガス導入路6から導入される。イオン注入で不純物が注入された基板8の活性化アニール処理を行う場合には、N2ガスやArガス等の不活性ガスがガス導入路6から導入される。
また、チャンバ3の内部には、処理対象となる基板8の直径よりもわずかに小さい内径に配した石英製の支持ピン9が設けられている。支持ピン9は、石英製のトレイ10上に鉛直上方に突出する状態で設けられている。トレイ10はチャンバ3の底面に石英製のベアリング11を介して支持されている。ベアリング11によりトレイ10を回転させることで、基板8を回転させながら基板処理を実施することができる。なお、基板8は、例えば、チャンバ3の側壁に開閉自在に設けられた、図示しない基板入出口から搬入出される。
チャンバ3の底面には、放射温度センサ12が配置されている。放射温度センサ12の他端には図示しないパイロメータ等の温度計測器が接続されており、石英プレート4を通じて基板8の下面から放射される光(輻射熱)に基づいて、基板処理中の基板温度が計測される。この計測結果に基づいて、温度制御手段13が、基板温度が所望温度になる状態にランプ出力を制御する。
上記のような装置構成を用いて、良質なゲート酸化膜、保護酸化膜の形成を行う手法として、チャンバ3内に酸化性ガスを導入した状態でランプ加熱を行うRTO(rapid thermal oxidation)等の技術がある。しかしながら、複数枚の基板に対してRTOを連続的に実施した場合、1枚目に処理した基板の酸化膜厚と2枚目以降に処理した基板の酸化膜厚が異なってしまうという問題が発生する。これは、1枚目の基板を処理する際のチャンバ3内の温度分布と、2枚目以降の基板を処理する際のチャンバ3内の温度分布とが異なることに起因している。すなわち、1枚目の基板を処理する際には、チャンバ3内の温度がほぼ常温であるのに対し、2枚目以降を処理する際には、先に実施された処理によりチャンバ内の温度が上昇していることに起因する。この対策として、予備加熱により、予めチャンバ3内部の温度をある程度上昇させた後、酸化処理を開始するといった手法が提案されている(例えば、特許文献1等参照。)。
特表2004−503108号公報
酸化処理前にチャンバ3内を予備加熱すると、1枚目の基板に形成される酸化膜と2枚目以降の基板に形成される酸化膜との膜厚差を低減することはできる。しかしながら、当該技術を適用した場合であっても、多数枚(例えば25枚)の基板を連続的に処理する場合には、1枚目に処理した基板の酸化膜厚と25枚目に処理した基板の酸化膜厚とが僅かに異なっている(例えば0.2nm程度)。これは、基板処理を実施するたびにチャンバ3内の雰囲気温度が徐々に上昇し、雰囲気温度の上昇とともに酸化レートが僅かに上昇するからである。特に、1〜4nm程度の極薄のゲート酸化膜を形成する場合、連続処理に伴う雰囲気温度の上昇に起因する膜厚差が、半導体装置の電気的特性の均一化を阻害する大きな要因となる。
以上のような、基板処理回数につれて酸化膜厚が増大する原因は、連続処理を行った場合、処理回数につれてチャンバ3の構成部材に徐々に熱が蓄積することにある。すなわち、チャンバ3内の構成部材(主に基板8)に蓄積した熱による輻射熱で、石英プレート4が畜熱され、その熱が基板8表面の雰囲気温度を徐々に上昇させるのである。その結果、上述のように、酸化レートが処理枚数に応じて徐々に増大する。
また、従来の基板処理装置100において、基板8の温度は、放射温度センサ12により計測された基板8の裏面温度に基づいて制御されている。このため、従来の基板処理装置100では、基板8の表面側に接している、あるいはその近傍の雰囲気温度を計測すること、および当該雰囲気温度を制御することができない。したがって、従来の温度制御機構を備える基板処理装置100では、雰囲気温度の上昇を避けることができない。
前記に鑑み本発明は、複数の基板を連続的に処理した場合であっても、各基板に対して極めて均一な基板処理を行うことができる基板処理装置および基板処理方法を提供することを目的としている。
上記従来の課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用している。すなわち、本発明に係る基板処理装置は、内部に基板を載置する支持部を備えたチャンバ部を備える。支持部に載置された基板の表面と対向する位置には、基板を加熱するランプユニット部が、チャンバ部に近接して設置されている。支持部とランプユニット部との間には、チャンバ部の壁面を構成するとともに、ランプユニット部からの照射光を透過させるプレート部が配設されている。また、本基板処理装置は、プレート部のチャンバ部外面へ冷却ガスを供給するガス供給機構と、ガス供給機構が供給する冷却ガスの流量を変更する流量制御手段を備えている。流量制御手段は、ランプユニット部により支持部に載置された基板を加熱する処理を連続的に複数回行う際に、加熱処理回数に応じて、プレート部へガス供給機構が供給する冷却ガスの流量を変更する。また、流量制御手段は、プレート部へガス供給機構が供給する冷却ガスの流量を、加熱処理回数ごとに増加させる構成とすることもできる。
本構成によれば、加熱処理回数に応じて、プレート部の冷却度合いを変更することができる。このため、連続処理におけるプレート部への畜熱を軽減することができ、連続処理される各基板の処理において、各基板表面の雰囲気温度を一定にすることができる。その結果、各基板間で均一な基板処理を行うことができる。
一方、他の観点では、本発明は、チャンバ部の壁面を構成する透光性のプレート部を通じて、チャンバ部外部に設置されたランプユニット部からの照射光を導入することにより、チャンバ部内部に設置された基板を加熱する基板処理を、連続的に複数回行う基板処理方法を提供することもできる。すなわち、本発明に係る基板処理方法では、まず、プレート部のチャンバ部外面へ供給される冷却ガスの流量が、基板処理回数に応じて設定された所定流量にされる。その後、チャンバ部内部に設置された基板をランプユニット部からの照射光により加熱し、基板処理を行う。例えば、基板処理が、チャンバ部内部に酸化性ガスを導入した状態で、ランプユニット部により基板を加熱する酸化処理である場合、冷却ガスの流量は、酸化処理回数ごとに増加されることが好ましい。
本発明によれば、冷却ガスの流量を変動させることで、プレート部の温度、すなわちプレート部の冷却度合いを変更することができる。このため、連続処理におけるプレート部への畜熱を軽減することができ、各基板に対する処理において、各基板表面の雰囲気温度を一定にすることができる。その結果、各基板間で均一な基板処理を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施形態では、シリコン基板の表面に酸化膜を形成する事例として本発明を具体化している。
図1は、本発明の一実施形態における基板処理装置の構成を模式的に示す断面図である。なお、図1において、図5に示した従来の基板処理装置と同一の要素には同一の符号を付し、以下での詳細な説明を省略する。
図1に示すように、本実施形態の基板処理装置1は、従来の基板処理装置100と同様に、基板処理が行われる直方体状等のチャンバ3の上部に、上部石英プレート4aを介してランプユニット2を備えている。同様に、チャンバ3の下部に、下部石英プレート4bを介してランプユニット2を備えている。本実施形態では、上部石英プレート4aがチャンバ3の上面を構成し、下部石英プレート4bがチャンバ3の底面を構成している。なお、ランプユニット2は、タングステンハロゲンランプ等のランプが同一の面内に複数配設された構造を有している。
チャンバ3の側壁には、ガス導入路11が連通され、ガス導入路11と対向する位置の側壁には、ガス導出路12が連通されている。また、チャンバ3の内部には、処理対象となる基板8の直径よりもわずかに小さい内径に配した石英製の支持ピン9が配置されている。支持ピン9は、石英製のトレイ10上に鉛直上方に突出する状態で設けられており、支持ピン9上に処理対象の基板が載置される。ここでは、基板8は、処理対象面(半導体素子等が形成される面)が上部石英プレート4aに対向する状態で支持ピン部9上に載置される。以下では、処理対象面を表面と記述し、処理対象面と反対面を裏面と記述する。なお、トレイ10は石英製のベアリング11を介して、チャンバ3の底面に基板8表面と平行な面内で回転自在に支持されている。基板処理は基板13を回転させた状態で実施される。また、基板8は、例えば、チャンバ3の側壁に開閉自在に設けられた、図示しない基板入出口から搬入出される。
チャンバ3の底面には、放射温度センサ12が配置されており、基板8の裏面から放射される輻射熱に基づいて、基板処理中の基板温度が計測される。この計測結果に基づいて、温度制御手段13が、基板温度が均一になるようにランプユニット2の各ランプの出力を制御する。
また、基板処理装置1は、上部石英プレート4aのチャンバ外面および下部石英プレート4bのチャンバ外面に、冷却ガス5を供給するガス供給機構を備えている。図1では図示を省略しているが、ガス供給機構は、例えば、冷却ガス5が収容されるガス供給源と、ガス供給源から上部石英プレート4aのチャンバ外面へ冷却ガスを輸送する冷却ガス配管により構成されている。冷却ガス配管は、例えば、ランプユニット2のランプの間を通じて、ランプユニット2の上面から上部石英プレート4aのチャンバ外面に達し、再度、ランプの間を通じでランプユニット2の外部に至る配管により構成することができる。このような、冷却ガス配管は、各ランプの間に配置されることが好ましい。なお、冷却ガス5の種類は特に限定されないが、例えば、不活性ガス、酸化性ガス、窒化性ガス等を使用することができる。また、冷却ガス5は、熱容量が高いガスであることが望ましい。
さて、本実施形態の熱処理装置1は、図1に示すように、図5に示した構成に加えて、上部石英プレート4aへ供給される冷却ガス5の流量を所定流量に設定する流量制御手段14を備えている。流量制御手段14は、例えば、冷却ガス5の流量を所定流量とするマスフローコントローラーと、マスフローコントローラーに制御値(流量値)を指示する制御部とで構成される。制御部は、例えば、専用の演算回路や、プロセッサとRAMやROM等のメモリとを備えたハードウェア、および当該メモリに格納され、プロセッサ上で動作するソフトウェア等として実現することができる。
図2は、上記構成を有する基板処理装置1において連続的に複数回の基板処理が行われる場合の手順を示すフロー図である。なお、上述のように、基板処理装置1は、基板8が1枚ずつ処理される枚葉式の装置であるため、本実施形態では、処理回数と処理枚数とが一致する。
図2に示すように、連続的に複数回の基板処理が行われる場合、まず、既述の予備加熱等が行われるとともに、石英プレート4(4a、4b)に対して冷却ガス5が供給される(図2 ステップS1)。ここでの予備加熱はランプユニット2より基板を熱処理する所定の出力よりも低い一定の出力を照射することで行われる。予備加熱における、照射時間およびランプ出力は、設備構成、目標酸化膜厚等により異なるが、これらは実験的に求めることができる。例えば、照射時間を10〜300秒程度とし、ランプ出力を最高出力の40%程度とすることができる。
次いで、チャンバ3内に処理対象の基板8が搬入され、支持ピン9上に載置される(図2 ステップS2)。その後、ガス導入管6を通じて、チャンバ3内に、プロセスガスが導入される(図2 ステップS3)。プロセスガスとしては、酸化性ガスや、酸化性ガスと水素ガスとを反応させて生成した水蒸気を使用することができる。
続いて、ランプユニット2のランプを点灯することにより、支持ピン9上の基板8が加熱される(図2 ステップS4)。このとき、基板8の表面では、酸化性ガスや、酸化性ガスと水素ガスとを反応させて生成した水蒸気によって基板8の表面が酸化される。ランプ点灯時間は目的とする酸化膜厚により異なるが、本実施形態では、10秒〜200秒程度である。
そして、ランプが消灯された後、チャンバ3内部がN2等の不活性ガスによりパージされ(図2 ステップS5)、処理が完了した基板8がチャンバ3から搬出される(図2 ステップS6)。処理済の基板8が搬出されたとき、次処理基板が存在する場合には、次処理基板がチャンバ3内に搬入され、上述の基板処理が実施される(図2 ステップS7Yes→ステップS2)。このとき、流量制御手段14は、上部石英プレート4aに供給する冷却ガス5の流量を、その時点で連続的に処理がなされた処理回数に応じて、所定流量に増加させる(図2 ステップS8)。
なお、本実施形態では、連続的な基板処理において、既に実施された基板処理回数に応じた、上部石英プレート4aへ供給する冷却ガス5の流量が流量制御手段14に記憶されている。例えば、連続的に実施される基板処理において、既に実施された基板処理回数が5回である場合、流量制御手段14は上部石英プレート4aへ供給する冷却ガス5の流量を既処理回数が5回に対応する流量に設定する。また、本実施形態では、流量制御手段14には、基板処理回数につれて一定の割合で上昇する流量が、既処理回数ごとに設定されている。一方、基板処理が完了したときに、次処理基板が存在しない場合には、基板処理が完了する(図2 ステップS7No)。
図3は、基板8に熱酸化膜を成長させる処理を連続的に行った場合の酸化膜厚と冷却ガス5の流量との関係を示す模式図である。図3において、横軸は処理枚数(処理回数)に対応し、左縦軸は各基板上に形成された酸化膜厚に対応している。また、右縦軸は、各基板処理時の冷却ガス5の流量に対応している。なお、図3では、本実施形態における冷却ガスの流量を実線31で示し、酸化膜厚を破線32で示している。また、図3には、比較例として、従来法における冷却ガス5の流量を点線41で示し、酸化膜厚を一点鎖線42で示している。
従来の基板処理装置100では、処理枚数(処理回数)に応じた冷却ガス5の流量制御が行われていないため、冷却ガス5の流量41はほぼ一定になっている。このため、上部石英プレート4aの放熱量は処理枚数(処理回数)が増加しても変化しない。このため、連続処理を重ねるごとに上部石英プレート4aには、チャンバ3内の構成部材(主に基板8)からの輻射熱により徐々に熱が蓄積する。その熱が基板8表面側の雰囲気温度を上昇させるため、各基板上に形成された酸化膜の膜厚42は、処理枚数(処理回数)につれて増加している。
一方、本実施形態では、各基板を処理する際に、流量制御手段14が、上部石英プレート4へ供給する冷却ガス5の流量31を処理枚数(処理回数)ごとに上昇させている。これにより、上部石英プレート4aの放熱量を処理枚数(処理回数)に応じて増大させることができ、チャンバ3内の構成部材の輻射熱による石英プレート4への畜熱を軽減することができる。この結果、チャンバ3内において、基板8の表面側の雰囲気温度の上昇が抑制され、各基板の表面に形成された酸化膜の膜厚32を、処理枚数(処理回数)に関わらず、ほぼ一定の値にすることができる。
なお、図3に示すように、上部石英プレート4aに供給する冷却ガス5の流量31は、基板8を処理するごとに、任意の傾斜をもたせて上昇させることが望ましい。連続処理中に、どの程度の傾斜をもたせて冷却ガス5の流量31を変化させるかは、上部石英プレート4aの厚み(蓄熱量)、設備構成部材、チャンバ容量、チャンバ圧力、プロセスガス種、プロセスガス流量、酸化処理前の基板8のパターン構造(又は膜構成)、形成する酸化膜の目標膜厚等に応じて異なる。しかしながら、この傾きは予備的な実験によって求めることができる。なお、上部石英プレート4aへ供給する冷却ガス5の流量の調整を、基板処理ごとに行うことは必須ではなく、例えば、2回ごと等、複数回の基板処理ごとに、冷却ガス5の流量の調整を行う構成であってもよい。
本構成によれば、1〜50nm程度の膜厚を有する酸化膜を、複数枚の基板に連続的に形成する場合であっても、各基板上に形成された酸化膜の膜厚を極めて均一にすることができる。このような酸化膜は、例えば、ゲート酸化膜、あるいは、STI(Shallow Trench Isolation)素子分離構造において、基板に形成された溝(トレンチ)に酸化膜を充填する前に形成される側壁保護酸化膜等に利用することができる。
図4は、上述の基板処理装置の変形例を模式的に示す断面図である。図4に示すように、基板処理装置20は、チャンバ3が、石英管16(石英チューブ16)により構成されている。また、基板処理装置20では、石英管16内の支持ピン9に載置された処理対象の基板8の温度を、放射温度センサ12に代えて基板8の裏面に直接接触させた熱電対15により計測している。石英管16内の温度制御は、熱電対15の出力値に基づいて基板8の温度が所定温度となるように、温度制御手段13が行う。基板処理装置20の他の要素は、基板制御装置1と同様であるため、同一の要素に同一の符号を付し、説明を省略する。なお、本事例においても、基板8は、支持ピン9上に、表面を上方に向けた状態で載置される。
このようにチャンバ3が石英管16で構成された形式の基板処理装置においても、従来の基板処理装置100と同様に、連続処理の際に、石英管16壁面の蓄熱が進行する。しかしながら、基板処理装置20では、基板8の表面側の石英管16の壁面(プレート部)に、ランプユニット側から供給される冷却ガス5の流量を任意の値に設定する流量制御手段14が設けられている。このため、基板8の表面側の石英管16壁面を冷却するガス流量を制御することにより、石英管16への蓄熱を抑制することができる。この結果、連続処理の際に、石英管16の蓄熱に起因して発生する酸化膜厚の変動を抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態によれば、基板の表面側に配設されたプレート部へ供給する冷却ガス5の流量を変化させることができるため、当該プレート部の放熱効率を変化させることができる。このため、連続処理におけるプレート部への畜熱を軽減することができ、連続して実施される各基板の処理において、各基板の表面側の雰囲気温度を一定にすることができる。その結果、各基板間で均一な基板処理を行うことができる。
なお、本発明は、以上で説明した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の効果を奏する範囲において、種々の変形および応用が可能である。例えば、流量制御手段が、基板表面側のプレート部のチャンバ外面へ供給される冷却ガスの流量だけでなく、基板裏面側のプレート部のチャンバ外面へ供給される冷却ガスの流量も変更する構成であってもよい。また、上記説明では、特に好ましい形態として、ランプユニットからの照射光を透過させるプレート部の材質を石英としたが、透光性を有する材質であれば任意の材質を採用することができる。さらに、上記説明では、ランプユニットが、基板表面側および裏面側の両方に設けられた構成を例示したが、本発明は、基板表面側のみにランプユニットを備えた基板処理装置に対しても適用することができる。加えて、本発明は、酸化処理を行う基板処理装置に限らず、ランプの照射光により基板を加熱した状態で基板処理を行う、いかなる基板処理装置にも適用可能である。
本発明は、連続的に基板処理を行う場合に、各基板間で均一な基板処理を行うことができるという効果を有し、特に極薄ゲート酸化膜等を連続的に形成する基板処理装置および基板処理方法として有用である。
1、20、100 熱処理装置
2 ランプユニット(ランプユニット部)
3 チャンバ(チャンバ部)
4a 上部石英プレート(プレート部)
4b 下部石英プレート
5 冷却ガス
6 ガス導入路
7 ガス導出路
8 基板
9 支持ピン
10 トレイ
12 放射温度センサ
13 温度制御手段
14 流量制御手段
15 熱電対
16 石英管
2 ランプユニット(ランプユニット部)
3 チャンバ(チャンバ部)
4a 上部石英プレート(プレート部)
4b 下部石英プレート
5 冷却ガス
6 ガス導入路
7 ガス導出路
8 基板
9 支持ピン
10 トレイ
12 放射温度センサ
13 温度制御手段
14 流量制御手段
15 熱電対
16 石英管
Claims (6)
- 内部に基板を載置する支持部を備えたチャンバ部と、
前記支持部に載置された基板の表面と対向する状態で、前記チャンバ部に近接して設置され、前記基板を加熱するランプユニット部と、
前記支持部と前記ランプユニット部との間で前記チャンバ部の壁面を構成するとともに、前記ランプユニット部からの照射光を透過させるプレート部と、
前記プレート部のチャンバ部外面へ冷却ガスを供給するガス供給機構と、
前記ランプユニット部により前記支持部に載置された基板を加熱する処理を連続的に複数回行う際に、加熱処理回数に応じて、前記プレート部へ前記ガス供給機構が供給する冷却ガスの流量を変更する流量制御手段と、
を備えたことを特徴とする基板処理装置。 - 前記流量制御手段が、前記プレート部へ前記ガス供給機構が供給する冷却ガスの流量を、加熱処理回数ごとに増加させる請求項1記載の基板処理装置。
- 前記プレート部の材質が石英である請求項1または2記載の基板処理装置。
- 前記冷却ガスが、不活性ガス、酸化性ガス、窒化性ガスのいずれか1種である請求項1または2記載の基板処理装置。
- チャンバ部の壁面を構成する透光性のプレート部を通じて、チャンバ部外部に設置されたランプユニット部からの照射光を導入することにより、チャンバ部内部に設置された基板を加熱する基板処理を、連続的に複数回行う基板処理方法において、
前記プレート部のチャンバ部外面へ供給される冷却ガスの流量を、基板処理回数に応じて設定された所定流量にするステップと、
前記チャンバ部内部に設置された基板を前記照射光により加熱し、基板処理を行うステップと、
を含むことを特徴とする基板処理方法。 - 前記基板処理が、前記チャンバ部内部に酸化性ガスを導入した状態で、前記ランプユニット部により前記基板を加熱する酸化処理であり、前記冷却ガスの流量が、酸化処理回数ごとに増加される請求項5記載の基板処理方法。
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EP2133003A2 (en) | 2008-06-11 | 2009-12-16 | Swany Corporation | Foldable-chair-equipped bag |
JP2010027995A (ja) * | 2008-07-24 | 2010-02-04 | Sumco Corp | 枚葉式熱処理装置のプロセスチャンバーの冷却方法 |
JP2015026776A (ja) * | 2013-07-29 | 2015-02-05 | 信越半導体株式会社 | エピタキシャルウェーハの製造方法 |
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2006
- 2006-12-20 JP JP2006342722A patent/JP2008153592A/ja active Pending
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