JP2003277024A - 酸化物イオン導電体およびその製造方法 - Google Patents

酸化物イオン導電体およびその製造方法

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oxide
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sintering
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享 中山
Yoshikatsu Higuchi
義勝 樋口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】500〜700℃の中温度領域における酸化物
イオン導電率が著しく優れ、このために燃料電池等の運
転温度を引き下げることが可能な酸化物イオン導電体お
よびその製造方法を提供する。 【解決手段】酸化ランタン(La23)粉末、酸化ゲル
マニウム(GeO2)粉末、および炭酸ストロンチウム
(SrCO3)粉末を、最終的に得られる複合酸化物L
lm(AO46-n(ZO4npにおいて、8≦l+
m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦p≦2となる
割合で混合して成形した後に焼結し、酸化物イオン導電
体とする。このLalm(AO46-n(ZO4np
結晶の構造は、アパタイト型構造に属する。アパタイト
型構造における2aサイトを占有するO2-14がc軸方
向に沿って移動することにより、酸化物イオンの導電が
起こる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化物イオン導電
体およびその製造方法に関し、一層詳細には、ランタン
と、4価の元素と、これらの少なくともいずれか一方と
置換して存在する元素との複合酸化物からなり、燃料電
池の固体電解質等として好適な酸化物イオン導電体およ
びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】イオンを移動させることができる固体
は、イオン導電体として広汎に知られている。周知のよ
うにイオンは正または負の電荷を有しており、このた
め、イオン導電体には、イオンが移動することに伴って
電流が流れる。
【0003】移動可能なイオンは、イオン導電体の種類
によって異なる。例えば、Na2O・11Al23の組
成を有するβ−Al23はNa+の良好なイオン導電
体、すなわち、ナトリウムイオン導電体であり、ナトリ
ウム/硫黄電池の固体電解質として採用されている。ま
た、AgIは良好な銀イオン導電体として古くから知ら
れている。
【0004】そして、近年における環境保護への関心の
高まりから低公害電気供給源として着目されている燃料
電池の電解質として、酸化物イオン(O2-)導電体を採
用する試みがなされつつある。この場合、酸化物イオン
導電体が固体であるので燃料電池を全て固体材料から構
成することができ、このために簡素な構造とすることが
できる。しかも、液漏れすることがないので、メンテナ
ンス作業の頻度を著しく低減することができるからであ
る。
【0005】酸化物イオン導電体としては、結晶の構造
が蛍石(CaF2)型構造であるもの、例えば、Y23
を8モル%程度ドープした安定化ZrO2、MgOを1
5モル%程度ドープした安定化ZrO2、Y23を25
モル%程度ドープしたBi2 3、Gd23を25モル%
程度ドープしたCeO2が代表的なものであり、特に前
記2種の安定化ZrO2は、燃料電池の固体電解質や、
ガス中または溶融金属中における酸素濃度を測定するた
めの酸素センサの隔壁として実用化されている。
【0006】他の酸化物イオン導電体の例としては、結
晶の構造がペロブスカイト(CaTiO3)型構造であ
るものが挙げられる。すなわち、La0.9Sr0.1Ga
0.8Mg 0.23やBaTh0.9Gd0.13等であり、これ
らも酸素センサの隔壁や燃料電池の固定電解質としての
用途、またはサーミスタへの用途が検討されている。
【0007】ところで、前記した蛍石型構造の酸化物イ
オン導電体の酸化物イオン導電率が良好となるのは、8
00〜1000℃程度の高温域である。このため、この
種の酸化物イオン導電体を固体電解質とする燃料電池を
運転する際には、該燃料電池を構成する発電セルないし
発電セルが複数個電気的に接続された積層スタックの温
度を800〜1000℃程度にまで昇温する必要があ
る。この温度領域より低温では、固体電解質(酸化物イ
オン導電体)の酸化物イオン導電率が低いので、発電効
率が著しく低下するからである。
【0008】しかしながら、このような高温域で燃料電
池を運転する場合、必然的に、発電セルないし積層スタ
ックを加熱するために大きなエネルギ(電力等)を要す
ることになる。しかも、この場合、燃料電池を構成する
部材としてステンレス等の安価な金属材料を使用するこ
とができない。このような金属材料は、高温域では機械
的強度や耐腐食性が低くなってしまうからである。した
がって、高温域での運転は、燃料電池の運転コストを高
騰させてしまうという不具合を招く。
【0009】また、ペロブスカイト型構造の酸化物イオ
ン導電体には、該酸化物イオン導電体を燃料電池の固体
電解質として採用するには酸化物イオン導電率が必ずし
も充分ではない。
【0010】一方、特開平8−208333号公報およ
び特開平11−71169号公報には、希土類とSiと
の複合酸化物からなる酸素イオン導電体およびその製造
方法が提案されている。両公報には、200〜600℃
の低温度領域〜中温度領域において、この複合酸化物が
上記2種の酸化物イオン導電体に比して優れた酸化物イ
オン導電率を示すことが記載されている。
【0011】さらに、学術論文雑誌 Solid State Ionic
s 136-137(2000年版)第31頁〜第37頁には、
La10Si627、La10Ge627、および両者におけ
るLaの一部をSrに置換したものについて検討がなさ
れている。そして、このような複合酸化物においても、
200〜600℃で上記2種の酸化物イオン導電体に比
して優れた酸化物イオン導電率を示すことが報告されて
いる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、希土類とS
iとの複合酸化物からなる酸化物イオン導電体を製造す
る際には、1700℃を超える温度で希土類酸化物粉末
とSiO2粉末とを互いに焼結させることが通例であ
る。この理由は、SiO2の融点が1710℃であるの
で、1700℃以下の温度ではSiO2の焼結が充分に
進行しないからである。すなわち、実用に耐え得る強度
を有する焼結体(酸化物イオン導電体)を得ることが困
難となるからである。
【0013】しかしながら、焼結を行う反応炉を構成す
る発熱体や断熱材、反応管等は、1700℃を超える温
度に加熱すると耐久性が急激に低下してしまう。すなわ
ち、反応炉の寿命が著しく短くなり、このため、希土類
とSiとの複合酸化物からなる酸化物イオン導電体を製
造するための設備投資が高騰してしまう。結局、この場
合、酸化物イオン導電体の製造コストが高騰するという
不具合がある。
【0014】一方、上記の学術論文雑誌では、La10
627およびLaの一部をSrに置換したLa10-X
XGe627が、GeO2、SiO2およびSrCO3
混合粉末を275MPaで等圧成形後、1600〜16
50℃の温度領域で焼結することによって得られること
が記載されている。
【0015】しかしながら、このようにして得られるL
10Ge627およびLa10-XSrXGe627には、L
2GeO5やLa2Ge27等の不純物が多く含まれ
る。このような不純物を含むものは、純粋なものに比し
て中低温度域における酸化物イオン導電率が著しく低く
なる。すなわち、この組成のランタンとゲルマニウムの
複合酸化物には、不純物が存在するために酸化物イオン
導電率を向上させることができないという不具合が顕在
化している。
【0016】本発明は上記した問題を解決するためにな
されたもので、500〜700℃の中温度領域における
酸化物イオン導電率が著しく優れ、このために燃料電池
等の運転温度を引き下げることが可能な酸化物イオン導
電体およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、本発明に係る酸化物イオン導電体は、ランタン
と、4価の元素Aと、ランタンと置換して存在する2価
あるいは4価の元素X、または元素Aと置換して存在す
る3価あるいは5価の元素Zの少なくともいずれか一方
とを含有し、組成式がLalm(AO46-n(ZO4n
p(ただし、8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n
≦2、0≦p≦2)で表される複合酸化物からなり、か
つ結晶の構造がアパタイト型構造に属することを特徴と
する。
【0018】換言すれば、本発明に係る酸化物イオン導
電体は、Las(AO46p(8≦s<10、0≦p≦
2)のLaの一部が元素Xによって置換されたLalm
(AO46p(s=l+m)であってもよいし、元素
Aの一部が元素Zによって置換されたLas(AO4
6-n(ZO4np(この場合、m=0であるから0<n
≦2)であってもよい。勿論、Laの一部が元素Xによ
って置換されるとともに、元素Aの一部が元素Zによっ
て置換されたLalm(AO46-n(ZO4n pであ
ってもよい。以上から諒解されるように、本発明では、
mとnとが同時に0となることはなく、以下においても
同様である。
【0019】組成式が上記のように表される複合酸化物
の結晶は、アパタイト型構造に属する。アパタイト型構
造では、2aサイトを占有する酸化物イオン(O2-)が
c軸方向に沿って比較的自由に移動することができる。
このため、500〜700℃の中温度領域でも大きな酸
化物イオン導電率を示す。したがって、この酸化物イオ
ン導電体は、中温度領域で運転される燃料電池の固体電
解質として好適である。
【0020】元素Aの好適な例としては、GeまたはS
iを挙げることができるが、Geを選定することが特に
好ましい。この場合、酸化物イオン導電率が比較的大き
い複合酸化物となるからである。また、後述するよう
に、焼結体を得るときの焼結温度を1700℃以下とす
ることができるからである。
【0021】また、元素Xの好適な例としてはSr(2
価)またはZr(4価)を挙げることができ、元素Zの
好適な例としては、Al(3価)またはP(5価)を挙
げることができる。
【0022】なお、前記結晶の晶系が六方晶系に属し、
かつ前記結晶の空間群をヘルマン・モーガンの記号で表
すときにP63/mとなることが特に好ましい。このよ
うな結晶系をとるとき、酸化物イオン導電率が最も大き
くなるからである。
【0023】また、本発明に係る第1の酸化物イオン導
電体の製造方法は、ランタン化合物と、4価の元素Aの
化合物と、2価あるいは4価の元素Xの化合物、または
3価あるいは5価の元素Zの化合物の少なくともいずれ
か一方とを、Lalm(AO 46-n(ZO4np(た
だし、8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0
≦p≦2)が生成する割合で混合された混合粉末を得る
混合工程と、前記混合粉末を成形して成形体とする成形
工程と、前記成形体を焼結することにより、結晶の構造
がアパタイト型構造に属しかつ組成式がLalm(AO
46-n(ZO4np(ただし、8≦l+m<10、0
≦m≦2、0≦n≦2、0≦p≦2)で表される酸化物
イオン導電体とする焼結工程と、 を有することを特徴とする。
【0024】このように、ランタン化合物と、元素Aの
化合物と、元素Xまたは元素Zの化合物の少なくともい
ずれか一方とが所定の割合で混合された混合粉末を成形
した後に焼結することによって、結晶がアパタイト型構
造、すなわち、優れた酸化物イオン導電率を示すLal
m(AO46-n(ZO4npを容易に得ることができ
る。
【0025】さらに、本発明に係る第2の酸化物イオン
導電体の製造方法は、ランタン化合物と、4価の元素A
の化合物と、2価あるいは4価の元素Xの化合物、また
は3価あるいは5価の元素Zの化合物の少なくともいず
れか一方とを、Lalm(AO46-n(ZO4n
p(ただし、8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦
2、0≦p≦2)が生成する割合で混合された混合粉末
を得る混合工程と、 前記混合粉末を熱処理することにより、結晶の構造がア
パタイト型構造に属しかつ組成式がLalm(AO4
6-n(ZO4np(ただし、8≦l+m<10、0≦m
≦2、0≦n≦2、0≦p≦2)で表されるランタンと
ゲルマニウムとの複合酸化物の粒体とする造粒工程と、 前記粒体を粉砕して複合酸化物粉末とする粉砕工程と、 前記複合酸化物粉末を成形して成形体とする成形工程
と、 前記成形体を焼結することにより、前記複合酸化物から
なる酸化物イオン導電体とする焼結工程と、 を有することを特徴とする。なお、ここでいう粒体と
は、粉砕工程において粉砕することが可能な程度に凝集
ないし結合した粉末の集合体のことである。
【0026】この製造方法においても、上記した第1の
酸化物イオン導電体の製造方法と同様に、結晶がアパタ
イト型構造であるLalm(AO46-n(ZO4np
(8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦p
≦2)を容易に得ることができる。しかも、この場合、
ランタン化合物と、元素Aの化合物と、元素Xまたは元
素Zの化合物の少なくともいずれか一方との相互固溶
と、粉末の粒成長とを個別に進行させることができる。
このため、アパタイト型構造のLalm(AO4
6-n(ZO4npが全体に亘って生成した均質でかつ緻
密な酸化物イオン導電体を得ることができる。
【0027】なお、前記造粒工程での熱処理温度は、粉
末同士を粉砕可能に凝集ないし結合させることができる
温度とすればよく、具体的には、700〜1200℃と
すれば充分である。
【0028】いずれの場合においても、元素AとしてG
eを選定すれば、前記焼結工程での焼結温度を1400
〜1700℃とすることが可能となる。このように、本
発明によれば、焼結温度を1700℃以下とすることが
できるので、反応炉の長寿命化を図ることができ、結
局、酸化物イオン導電体の製造コストを低廉化すること
ができる。なお、1400℃未満では粒成長が効率よく
進行しない。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る酸化物イオン
導電体およびその製造方法につき好適な実施の形態を挙
げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0030】まず、Las(GeO46p(ただし、8
≦s<10、0≦p≦2)の単位格子の構造を、視点を
c軸方向として図1に示す。この単位格子10は、6個
のGeO4四面体12と、2aサイトを占有するO2-
4と、4fサイトまたは6hサイトをそれぞれ占有する
La3+16a、16bとを含むアパタイト型構造であ
る。なお、GeO4四面体12におけるGe4+およびO
2-は、図示していない。
【0031】この単位格子10の晶系は、六方晶系に属
する。すなわち、図1において、単位格子10のa軸方
向の辺ABとc軸方向の辺BFとが互いに交わる角度
α、b軸方向の辺BCと辺BFとが互いに交わる角度
β、辺ABと辺BCとが交わる角度γは、それぞれ、9
0°、90°、120°である。そして、辺ABと辺B
Cとは互いに長さが等しく、かつこれら辺AB、BCの
長さは辺BFと異なる。
【0032】また、単位格子10が含まれる六方晶系格
子(図示せず)は単純格子である。そして、この六方晶
系格子は、仮想的ならせん軸(図示せず)を中心として
1/3回転動作させ、かつ前記らせん軸に沿って辺BF
の長さの1/2だけ並進動作させた場合に、動作前後に
おける各イオンの位置が一致する。しかも、このらせん
軸には六方晶系格子の鏡映面が直交する。すなわち、L
s(GeO46p(8≦s<10、0≦p≦2)の結
晶の空間群をヘルマン・モーガンの記号で表した場合、
P63/mとなる。
【0033】そして、本実施の形態に係る酸化物イオン
導電体は、この単位格子10におけるLa3+16a、ま
たはGeO4四面体12中のGeの少なくともいずれか
一方と置換した元素を含有する複合酸化物である。すな
わち、La3+16aと置換して存在する元素をX、Ge
と置換して存在する元素をZと表すとき、この複合酸化
物の組成式は、Lalm(GeO46-n(ZO4np
と表現される。この組成式において、8≦l+m<1
0、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦p≦2であり、mと
nとが同時に0となることはない。また、元素Xは、L
3+16bと置換したものであってもよい。
【0034】この複合酸化物における元素X、Zは、上
記したように、少なくともいずれか一方のみが存在すれ
ばよい。すなわち、本実施の形態に係る酸化物イオン導
電体(複合酸化物)には、元素Xを含有しないLa
s(GeO46-n(ZO4np(m=0)、元素Zを含
有しないLalm(GeO46p(n=0)が含まれ
る。
【0035】このような元素X、Zを含有する複合酸化
物の単位格子の構造や晶系は、上記単位格子10と同
様、アパタイト型構造でありかつ六方晶系である。この
ため、該複合酸化物における結晶の空間群をヘルマン・
モーガンの記号で表すと、必然的にP63/mとなる。
【0036】アパタイト型構造であるLalm(GeO
46-n(ZO4npが優れた酸化物イオン導電体とな
る理由は、2aサイトを占有するO2-14が、GeO4
四面体12またはLa3+16aとの結合に関与していな
いためであると考えられる。すなわち、O2-14に作用
する力は強力ではなく、したがって、O2-14は2aサ
イトに束縛されることなくc軸方向に沿って比較的自由
に移動することができるからである。
【0037】一方、La、Ge、XおよびZを含有する
複合酸化物であっても、結晶の構造がアパタイト型構造
ではないものは酸化物イオン導電率が低い。このような
複合酸化物における単位格子は上記単位格子10とは異
なる構造をとり、このため、該単位格子では、上記単位
格子10におけるO2-14のように自由に移動すること
ができるO2-が存在できなくなるからである。
【0038】このような観点から、本実施の形態に係る
酸化物イオン導電体では、Lalm(GeO46-n(Z
4npにおけるl、mの和が8以上10未満に設定
される。l+mが8未満であると、結晶の構造がアパタ
イト型構造とはならず、したがって、酸化物イオン導電
率が低下する。また、10以上であると、アパタイト型
構造の複合酸化物に、その他の構造の複合酸化物、例え
ば、La2Ge27等が不純物として含まれるようにな
るので、この場合も酸化物イオン導電率が低下する。
【0039】特に、8≦l+m≦9.33であることが
好ましい。この場合、Lalm(GeO46-n(Z
4npの結晶の大多数がアパタイト型構造(図1参
照)となり、その他の構造の不純物相がほとんど認めら
れなくなる。したがって、上記複合酸化物における酸化
物イオン導電率が最も高くなるからである。
【0040】さらに、元素Xないし元素Zが存在するた
め、Lalm(GeO46-n(ZO 4npの結晶の単
位格子は、Las(GeO46pの結晶の単位格子10
に比してやや歪む。このため、この複合酸化物における
任意の単位格子と、該単位格子に隣接する単位格子の2
aサイト同士の距離が近くなる。したがって、2aサイ
トを占有するO2-14は、単位格子間をc軸方向に沿っ
て容易に移動することができる。これにより、複合酸化
物が優れた酸化物イオン導電率を示す。
【0041】この複合酸化物は、500〜700℃の中
温度領域で優れた酸化物イオン導電率を示す。したがっ
て、例えば、本実施の形態に係る複合酸化物固体電解質
として備える燃料電池では、従来技術に係る燃料電池に
比して低温で運転する場合においても同等の発電特性を
得ることができる。このため、燃料電池の運転コストを
低廉化することができる。
【0042】ここで、元素Xは、La3+16aと置換し
た後も複合酸化物の電気的均衡を維持できる2価または
4価のものであり、かつ、La3+16aと置換した場合
にアパタイト型構造を維持できるイオン半径を有するも
のであれば特に限定されるものではないが、好適な例と
して、Sr(2価)またはZr(4価)を挙げることが
できる。
【0043】一方、元素Zは、GeO4四面体12にお
けるGe4+と置換した後も複合酸化物の電気的均衡を維
持できる3価または5価のものであり、かつ、Ge4+
置換した場合にアパタイト型構造を維持できるイオン半
径を有するものであれば特に限定されるものではない
が、好適な例として、Al(3価)またはP(5価)を
挙げることができる。
【0044】次に、この複合酸化物の製造方法につき説
明する。
【0045】第1の実施形態に係る複合酸化物の製造方
法(以下、第1の製法という)につき、元素XとしてS
rを選定するとともに、Sr源として炭酸ストロンチウ
ムを使用してLalSrm(GeO46pを作成する場
合を例として、フローチャートである図2を参照して説
明する。この第1の製法は、酸化ランタン粉末、酸化ゲ
ルマニウム粉末、および炭酸ストロンチウム粉末を混合
して混合粉末とする混合工程S1と、前記混合粉末を成
形して成形体とする成形工程S2と、前記成形体を焼結
して複合酸化物(焼結体)とする焼結工程S3とを有す
る。
【0046】まず、混合工程S1において、酸化ランタ
ン(La23)粉末、酸化ゲルマニウム(GeO2)粉
末、および炭酸ストロンチウム(SrCO3)粉末とを
混合する。
【0047】ここで、La23粉末、GeO2粉末、お
よびSrCO3粉末の割合は、最終的に得られるLal
m(GeO46pの結晶がアパタイト型構造となるよ
うに、換言すれば、l、m、pの値が8≦l+m<1
0、0<m≦2、0≦p≦2を満足するように設定され
る。例えば、組成がLa8.93Sr0.1(GeO461.5
で表される複合酸化物を得る場合には、La23粉末:
GeO2粉末:SrCO3粉末=44.65:60:1
(数字はモル比)とすればよい。
【0048】次いで、成形工程S2において、この混合
粉末を成形する。この際の成形方法は特定の方法に限定
されるものではなく、プレス成形法や泥しょう鋳込み
法、押出成形法等、公知の成形方法を採用することがで
きる。成形体の形状は、使用形態に応じた形状とすれば
よい。
【0049】次いで、焼結工程S3において、前記成形
体を焼結することによりLa23粉末、GeO2粉末お
よびSrCO3粉末を粒成長させる。すなわち、互いに
接触した粒子同士の接合部を成長させ、最終的に当該粒
子同士を併合させて大粒子とする。また、La23とG
eO2、SrCO3とを互いに固溶させ、LalSrm(G
eO46pで表される複合酸化物とする。これによ
り、焼結体、すなわち、酸化物イオン導電体としての複
合酸化物が得られるに至る。
【0050】焼結温度は、1400〜1700℃とする
ことが好ましい。1400℃未満では粒成長が効率よく
進行せず、また、1700℃を超える温度では、焼結に
使用される反応炉を構成する発熱体や断熱材、反応管等
の耐久性が急激に低下してしまうからである。より好ま
しい焼結温度は1450〜1600℃であり、さらに好
ましい焼結温度は1500℃である。
【0051】このように、第1の製法においては、La
lSrm(GeO46pを得る際の焼結温度を、従来技
術に係る酸化物イオン導電体であるLa10Si627
得る際の焼結温度に比して低くすることができる。この
ため、反応炉の長寿命化を図ることができ、かつ製造コ
ストを低廉化することもできる。
【0052】そして、La23粉末、GeO2粉末およ
びSrCO3粉末の割合が上記したように設定されてい
るので、その結晶が六方晶系に属しかつ空間群がP63
/mで表されるアパタイト型構造であり、このために優
れた酸化物イオン導電率を示すLalSrm(GeO46
pが得られる。
【0053】ところで、La23、GeO2、SrCO3
とLalSrm(GeO46pとは、結晶の構造が互い
に異なる。例えば、La23の結晶の構造は、アパタイ
ト型構造とは大きく相違する。このため、第1の製法の
ように成形体を直接焼結させ、La23とGeO2との
固溶に伴う結晶の構造変化と、粒成長とを同時に進行さ
せる場合には、焼結における駆動力が小さいと、結晶の
構造変化または粒成長のいずれか一方が充分に進行しな
いことがある。そこで、La23とGeO2とを互いに
固溶させる工程は、以下に説明するように、粒成長させ
る工程とは別の工程とすることが望ましい。
【0054】第2の実施形態に係る酸化物イオン導電体
の製造方法(以下、第2の製法という)につき、元素Z
としてAlを選定するとともに、Al源として酸化アル
ミニウムを使用してLas(GeO46-n(AlO4n
pを作成する場合を例として、フローチャートである
図3を参照して説明する。なお、第1の製法と同様の操
作を行う工程については同一の名称を付し、その詳細な
説明を省略する。
【0055】第2の製法は、La23粉末、GeO2
末、およびAl23粉末を混合して混合粉末とする混合
工程S10と、前記混合粉末を熱処理することによりラ
ンタンとゲルマニウムとの複合酸化物の粒体とする造粒
工程S20と、前記粒体を粉砕して複合酸化物粉末とす
る粉砕工程S30と、前記複合酸化物粉末を成形して成
形体とする成形工程S40と、前記成形体を焼結するこ
とにより酸化物イオン導電体とする焼結工程S50とを
有する。
【0056】まず、第1の製法における混合工程S1に
準拠して、La23粉末、GeO2粉末、およびAl2
3粉末を混合する。この場合、最終的に得られるLa
s(GeO46-n(AlO4npの結晶がアパタイト型
構造となるように、換言すれば、s、n、pの値が8≦
s<10、0<n≦2、0≦p≦2を満足するように、
各粉末の割合を設定すればよい。例えば、組成がLa9
(GeO45(AlO4)O1.0で表される複合酸化物を
得る場合には、La23粉末:GeO2粉末:Al23
粉末=9:10:1(数字はモル比)とすればよい。
【0057】次いで、造粒工程S20において、この混
合粉末を熱処理することによって粉砕可能な程度まで互
いに融着させる。すなわち、粉末同士を粉砕可能に凝集
ないし結合させて粒体とする。この時点で緻密な焼結体
とすると、粉砕することが著しく困難となる。
【0058】換言すれば、造粒工程S20における熱処
理温度は、混合粉末の著しい粒成長が起こらない程度に
設定される。この場合、La23粉末、GeO2粉末お
よびAl23粉末であるので、700〜1200℃、好
ましくは1000℃とすれば充分である。
【0059】この際、La23、GeO2およびAl2
3が互いに固溶し合う。すなわち、第2の製法において
は、この時点でLas(GeO46-n(AlO4np
生成する。造粒工程S20における熱処理は、La
s(GeO46-n(AlO4npの生成が終了するまで
行うようにすればよく、具体的には2時間程度とすれば
よい。ここで、s、n、pの値が8≦s<10、0<n
≦2、0≦p≦2であることはいうまでもない。
【0060】なお、上記したような温度および時間で混
合粉末の熱処理を行った場合、得られたLas(Ge
46-n(AlO4npの粒体における凝集力ないし
結合力は、乳鉢であっても容易に粉砕することが可能な
程度である。
【0061】次いで、粉砕工程S30において、Las
(GeO46-n(AlO4npの粒体を粉砕して粉末
とする。粉砕方法は特に限定されるものではなく、乳鉢
で行うようにしてもよいが、ボールミル等、粉末の粒径
を略均一に揃えることが可能な方法であることが好まし
い。これにより焼結体に気孔が残留し難くなるので、結
局、強度および靱性に優れた酸化物イオン導電体を得る
ことができるからである。
【0062】次いで、成形工程S40において、上記第
1の製法の成形工程S2に準拠して成形体を作製する。
【0063】最後に、焼結工程S50において、上記焼
結工程S3に準拠して成形体を焼結し、酸化物イオン導
電体とする。第2の製法においても、焼結工程S3と同
様に焼結温度は1400〜1700℃とすることが好ま
しく、1450〜1600℃とすることがより好まし
い。
【0064】第2の製法においては、La23、GeO
2、およびAl23を互いに固溶させる工程(造粒工程
S20)と、粒成長させる工程(焼結工程S50)とを
個別に行っている。このため、結晶の構造変化に要する
駆動力と粒成長に要する駆動力とが小さくなる。したが
って、アパタイト型構造のLas(GeO46-n(Al
4npが全体に亘って生成した均質な複合酸化物を
得ることができる。すなわち、この場合、アパタイト型
構造ではない複合酸化物が生成することに伴って酸化物
イオン導電率が低下してしまうという懸念がない。
【0065】しかも、粉砕工程S30において粒径が略
均一に揃うように粒体を粉砕することにより、La23
粉末、GeO2粉末、Al23粉末の粒径が互いに大き
く異なる場合であっても、酸化物イオン導電体を緻密な
焼結体として得ることができる。このような緻密な焼結
体は、実使用に充分耐え得る程度の強度および靱性を有
する。
【0066】このように、第1および第2の製法によれ
ば、原材料粉末を所定の割合で混合して成形した後に焼
結することによって、結晶の構造がアパタイト型構造で
あり、このために優れた酸化物イオン導電率を示すLa
s(GeO46-n(AlO4 npを容易に得ることがで
きる。しかも、焼結温度を1700℃以下とすることが
できるので、酸化物イオン導電体の製造コストの低廉化
を図ることもできる。
【0067】なお、Sr、Alをともに含有するLal
Srm(GeO46-n(AlO4n pからなる酸化物イ
オン導電体を作成する場合には、La23粉末、GeO
2粉末、SrCO3粉末、およびAl23粉末を原材料と
し、アパタイト型構造の結晶が得られる割合で各粉末を
混合すればよい。
【0068】また、上記した第1および第2の製法にお
いては、成形工程S2、S40と焼結工程S3、S50
とを個別に行うようにしているが、ホットプレス法や熱
間等圧成形(HIP)法を採用して成形と焼結とを同時
に行うようにしてもよい。
【0069】さらに、第1および第2の製法では、酸化
ランタン粉末と酸化ゲルマニウム粉末とを混合して混合
粉末を得るようにしているが、例えば、ランタンの炭酸
塩とゲルマニウムの炭酸塩とを混合する等、酸化物以外
の物質の粉末を用いて混合粉末を得るようにしてもよ
い。
【0070】さらにまた、ランタン、ゲルマニウムおよ
び酸素を含有する混合粉末を、ゾル−ゲル法、CVD法
または噴霧熱分解法を行うことによって得るようにして
もよい。この場合、Lalm(AO46-n(ZO4n
p(8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦
p≦2)が得られる混合粉末となるように諸条件を制御
すればよい。勿論、この場合においても、酸化物以外の
物質からなる粉末を作製するようにしてもよい。
【0071】
【実施例】La23粉末34.75g、GeO2粉末1
4.9gおよびSrCO3粉末0.35gとを、エチル
アルコール100gを溶媒とする湿式ボールミルで16
時間混合した。なお、ボールとしてはZrO2製のもの
を500g使用した。その後、ロータリエバポレータに
て溶媒を揮散除去し、混合粉末を得た。
【0072】次いで、この混合粉末を収容したAl23
製のるつぼを反応炉内に配置し、1000℃で2時間、
大気雰囲気中で熱処理して粒体とした。そして、該粒体
に対して上記と同様の条件下で湿式ボールミルによる粉
砕を行い、粉末とした。
【0073】さらに、この粉末を金型プレスおよび静水
圧成形法により直径12mm、厚み3mmのディスク体
に成形した。その後、安定化ZrO2焼結体からなる治
具上にこのディスク体を載置した状態で反応炉内に配置
し、大気雰囲気中において1500℃で2時間焼結させ
ることによって、結晶がアパタイト型構造であるLa
8.93Sr0.1(GeO461.5焼結体からなる酸化物イ
オン導電体とした。これを実施例1とする。
【0074】また、La23粉末、GeO2粉末および
SrCO3粉末を図4に示す重量で混合したことを除い
ては実施例1に準拠して、種々の組成の酸化物イオン導
電体を得た。これらをそれぞれ実施例2〜10とする。
なお、図4には、実施例1〜10の酸化物イオン導電体
LalSrm(GeO46pにおけるl、m、pの各値
を併せて示した。
【0075】比較のため、La23粉末36.16gと
GeO2粉末7.99gとを混合した後、実施例1に準
拠して、最終的にLa10Ge627焼結体からなる酸化
物イオン導電体を得た。これを比較例1とする。また、
La10Si627焼結体からなる酸化物イオン導電体を
用意した。これを比較例2とする。勿論、比較例1、2
の酸化物イオン導電体の寸法は、実施例1〜10の酸化
物イオン導電体の寸法と同一とした。
【0076】以上の実施例1〜10および比較例1、2
の各酸化物イオン導電体の酸化物イオン導電率を測定し
た。すなわち、焼結体を厚み2mmまで研削加工した
後、両端面にPtペーストを直径が6mmとなるように
塗布した。そして、直径が0.1mmのPtリード線を
前記Ptペースト上に配置した。次いで、120℃で1
時間保持することによりPtペーストを乾燥させた後、
700℃で2時間保持することにより焼き付けを行っ
た。
【0077】さらに、Ptリード線をヒューレットパッ
カード社製のインピーダンスアナライザ4192Aに接
続し、周波数を5Hz〜13MHzとして交流インピー
ダンスを測定し、この測定結果から酸化物イオン導電率
を算出した。結果を温度の関数として図5、図6にそれ
ぞれ示す。なお、図5は実施例1〜5と比較例1、2と
の対比であり、図6は実施例6〜10と比較例1、2と
の対比である。
【0078】これら図5、図6から、温度が500℃以
上である場合、実施例1〜10の酸化物イオン導電体に
おける酸化物イオン導電率は、比較例1、2の酸化物イ
オン導電体に比して高いことが明らかである。この理由
は、La10Ge627のようにLaが10以上であるも
のは、アパタイト型構造を保持することができないため
であると考えられる。
【0079】次に、La23粉末、GeO2粉末および
ZrO2粉末を図7に示す重量で混合したことを除いて
は実施例1に準拠して、種々の組成の酸化物イオン導電
体を得た。これらをそれぞれ実施例11〜14とする。
なお、図7には、実施例11〜14の酸化物イオン導電
体LalZrm(GeO46pにおけるl、m、pの各
値を併せて示した。
【0080】以下、上記と同様にして、実施例11〜1
4の酸化物イオン導電体における酸化物イオン導電率を
算出した。結果を温度の関数として、実施例11、12
と比較例1、2とを対比して図8に示すとともに、実施
例13、14と比較例1、2とを対比して図9に示す。
これら図8、図9から、実施例11〜13の酸化物イオ
ン導電体においても、温度が500℃以上であると、比
較例1、2の酸化物イオン導電体に比して酸化物イオン
導電率が高くなること、実施例14の酸化物イオン導電
体では、比較例1、2の酸化物イオン導電体と略同等の
酸化物イオン導電率を有することが諒解される。
【0081】そして、La23粉末、GeO2粉末およ
びAl23粉末を図10に示す重量で混合したことを除
いては実施例1に準拠して、種々の組成の酸化物イオン
導電体を得た。これらをそれぞれ実施例15〜18とす
る。なお、図10には、実施例15〜18の酸化物イオ
ン導電体Las(GeO46-n(AlO4npにおける
s、6−n、n、pの各値を併せて示した。
【0082】その後、上記と同様にして、実施例15〜
18の酸化物イオン導電体における酸化物イオン導電率
を算出した。結果を温度の関数として、実施例15、1
6と比較例1、2とを対比して図11に示すとともに、
実施例17、18と比較例1、2とを対比して図12に
示す。これら図11、図12から、実施例15〜18の
酸化物イオン導電体においても、温度が500℃以上で
あると、比較例1、2の酸化物イオン導電体に比して酸
化物イオン導電率が高くなることが明らかである。
【0083】さらにまた、La23粉末、GeO2粉末
およびNH42PO4粉末を図13に示す重量で混合し
たことを除いては実施例1に準拠して、種々の組成の酸
化物イオン導電体を得た。これらをそれぞれ実施例19
〜22とする。なお、図13には、実施例19〜22の
酸化物イオン導電体Las(GeO46-n(PO4np
におけるs、6−n、n、pの各値を併せて示した。
【0084】その後、上記と同様にして、実施例19〜
22の酸化物イオン導電体における酸化物イオン導電率
を算出した。結果を温度の関数として、実施例19、2
0と比較例1、2とを対比して図14に示すとともに、
実施例21、22と比較例1、2とを対比して図15に
示す。これら図14、図15から、実施例19〜22の
酸化物イオン導電体においても、温度が500℃以上で
あると、比較例1、2の酸化物イオン導電体に比して酸
化物イオン導電率が高くなることが分かる。
【0085】以上の結果は、Lalm(AO46-n(Z
4np(8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦
2、0≦p≦2)からなる酸化物イオン導電体を固体電
解質として採用することにより、500〜700℃の中
温度領域で運転することが可能な燃料電池を構成するこ
とができることを示唆するものである。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る酸化
物イオン導電体によれば、Lalm(AO46-n(ZO
4npにおけるl+mの値が8以上10未満に制御さ
れている。このような複合酸化物の結晶は、歪んだアパ
タイト型構造となる。このため、該複合酸化物は500
〜700℃の中温度領域であっても優れた酸化物イオン
導電率を示す。このような複合酸化物(酸化物イオン導
電体)は、例えば、好適な固体電解質として燃料電池に
採用することができる。
【0087】また、本発明に係る酸化物イオン導電体の
製造方法によれば、原材料を所定の割合で混合して成形
した後に焼結することによって、優れた酸化物イオン導
電率を示すLalm(AO46-n(ZO4np(8≦
l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦p≦2)
を容易に得ることができる。しかも、焼結温度を170
0℃以下とすることもできるので、酸化物イオン導電体
の製造コストの低廉化を図ることもできるという効果が
達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】酸化物イオン導電体であるLas(GeO46
p(8≦s<10、0≦p≦2)の単位格子の概略構
成図である。
【図2】第1の実施形態に係る酸化物イオン導電体の製
造方法(第1の製法)のフローチャートである。
【図3】第2の実施形態に係る酸化物イオン導電体の製
造方法(第2の製法)のフローチャートである。
【図4】実施例1〜10および比較例1、2における原
材料粉末の混合割合と、得られた酸化物イオン導電体の
組成を示す図表である。
【図5】実施例1〜5および比較例1、2の酸化物イオ
ン導電体における酸化物イオン導電率と温度との関係を
示すグラフである。
【図6】実施例6〜10および比較例1、2の酸化物イ
オン導電体における酸化物イオン導電率と温度との関係
を示すグラフである。
【図7】実施例11〜14における原材料粉末の混合割
合と、得られた酸化物イオン導電体の組成を示す図表で
ある。
【図8】実施例11、12および比較例1、2の酸化物
イオン導電体における酸化物イオン導電率と温度との関
係を示すグラフである。
【図9】実施例13、14および比較例1、2の酸化物
イオン導電体における酸化物イオン導電率と温度との関
係を示すグラフである。
【図10】実施例15〜18における原材料粉末の混合
割合と、得られた酸化物イオン導電体の組成を示す図表
である。
【図11】実施例15、16および比較例1、2の酸化
物イオン導電体における酸化物イオン導電率と温度との
関係を示すグラフである。
【図12】実施例17、18および比較例1、2の酸化
物イオン導電体における酸化物イオン導電率と温度との
関係を示すグラフである。
【図13】実施例19〜22における原材料粉末の混合
割合と、得られた酸化物イオン導電体の組成を示す図表
である。
【図14】実施例19、20および比較例1、2の酸化
物イオン導電体における酸化物イオン導電率と温度との
関係を示すグラフである。
【図15】実施例21、22および比較例1、2の酸化
物イオン導電体における酸化物イオン導電率と温度との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10…単位格子 12…GeO4
四面体 14…酸化物イオン(O2-) 16a、16b…ランタンイオン(La3+
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // H01M 8/02 H01M 8/02 K 8/12 8/12 Fターム(参考) 4G042 DA02 DA03 DB01 DB22 DB29 DB31 DC01 DD08 DE03 DE12 5G301 CA02 CA12 CA19 CA28 CD01 5H026 AA06 BB00 BB01 BB02 BB06 BB08 EE13 HH05 HH08

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ランタンと、4価の元素Aと、ランタンと
    置換して存在する2価あるいは4価の元素X、または前
    記元素Aと置換して存在する3価あるいは5価の元素Z
    の少なくともいずれか一方とを含有し、 組成式がLalm(AO46-n(ZO4np(ただ
    し、8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦
    p≦2)で表される複合酸化物からなり、かつ結晶の構
    造がアパタイト型構造に属することを特徴とする酸化物
    イオン導電体。
  2. 【請求項2】請求項1記載の酸化物イオン導電体におい
    て、前記元素AがGeであることを特徴とする酸化物イ
    オン導電体。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の酸化物イオン導電
    体において、前記元素XがSrまたはZrであり、前記
    元素ZがAlまたはPであることを特徴とする酸化物イ
    オン導電体。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の酸化
    物イオン導電体において、前記結晶の晶系が六方晶系に
    属し、かつ前記結晶の空間群をヘルマン・モーガンの記
    号で表すときにP63/mとなることを特徴とする酸化
    物イオン導電体。
  5. 【請求項5】ランタン化合物と、4価の元素Aの化合物
    と、2価あるいは4価の元素Xの化合物、または3価あ
    るいは5価の元素Zの化合物の少なくともいずれか一方
    とを、Lalm(AO46-n(ZO4np(ただし、
    8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦p≦
    2)が生成する割合で混合された混合粉末を得る混合工
    程と、 前記混合粉末を成形して成形体とする成形工程と、 前記成形体を焼結することにより、結晶の構造がアパタ
    イト型構造に属しかつ組成式がLalm(AO4
    6-n(ZO4np(ただし、8≦l+m<10、0≦m
    ≦2、0≦n≦2、0≦p≦2)で表される酸化物イオ
    ン導電体とする焼結工程と、 を有することを特徴とする酸化物イオン導電体の製造方
    法。
  6. 【請求項6】ランタン化合物と、4価の元素Aの化合物
    と、2価あるいは4価の元素Xの化合物、または3価あ
    るいは5価の元素Zの化合物の少なくともいずれか一方
    とを、Lalm(AO46-n(ZO4np(ただし、
    8≦l+m<10、0≦m≦2、0≦n≦2、0≦p≦
    2)が生成する割合で混合された混合粉末を得る混合工
    程と、 前記混合粉末を熱処理することにより、結晶の構造がア
    パタイト型構造に属しかつ組成式がLalm(AO4
    6-n(ZO4np(ただし、8≦l+m<10、0≦m
    ≦2、0≦n≦2、0≦p≦2)で表されるランタンと
    ゲルマニウムとの複合酸化物の粒体とする造粒工程と、 前記粒体を粉砕して複合酸化物粉末とする粉砕工程と、 前記複合酸化物粉末を成形して成形体とする成形工程
    と、 前記成形体を焼結することにより、前記複合酸化物から
    なる酸化物イオン導電体とする焼結工程と、 を有することを特徴とする酸化物イオン導電体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の製造方法において、前記造
    粒工程での熱処理温度を700〜1200℃とすること
    を特徴とする酸化物イオン導電体の製造方法。
  8. 【請求項8】請求項5〜7のいずれか1項に記載の製造
    方法において、前記元素AとしてGeを選定し、かつ前
    記焼結工程での焼結温度を1400〜1700℃とする
    ことを特徴とする酸化物イオン導電体の製造方法。
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