JP2003277023A

JP2003277023A - オゾン発生器

Info

Publication number: JP2003277023A
Application number: JP2002085747A
Authority: JP
Inventors: Etsuro Murayama; 悦朗村山
Original assignee: MERUBIKKUSU KK; VANGUARD KK
Current assignee: MERUBIKKUSU KK; VANGUARD KK
Priority date: 2002-03-26
Filing date: 2002-03-26
Publication date: 2003-10-02

Abstract

(57)【要約】【課題】ファン以外の送風装置によってイオンやオゾ
ンを空気中拡散させるオゾン発生器を提供する。【解決手段】針状電極と、筒部材と、筒部材内側に配
置される対向電極と、発熱体とからなるオゾン発生器で
あって、針状電極から対向電極へのコロナ放電によって
イオン及びオゾンの発生を発生させるとともに、筒部材
の一方の開口部付近を発熱体で加熱して筒部材内に風を
発生させることによってイオン及びオゾンを放出するこ
とを特徴とするオゾン発生器。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、コロナ放電と、温
度勾配による熱対流とを利用してイオンやオゾンを空気
中に拡散するオゾン発生器に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のオゾン発生器は、通常、針状電極
と対向電極との間に電圧を印加した時に生じるコロナ放
電によってオゾンやマイナスイオン（以下「イオン等」
とする）を発生させ、さらに当該発生したイオン等をフ
ァンを使用して拡散させるものである。しかしながら、
ファンはモータによるノイズ音が発生するという問題が
あり、又、長時間使用していると、ほこりがファンや電
極に付着するので、拡散量やコロナ放電の効率が減少す
るという問題があった。

【０００３】従って、電動ファンの送風装置を使用しな
いで発生したイオン等を拡散する方法が試みられてき
た。特許第３０１７１４６号には、筒状電極と針状電極
との組合せからなる放電電極に電圧を印加することによ
り発生する放電気流を利用したオゾン発生器について提
案されている。このオゾン発生器は、電動ファンを使用
せずに発生したイオン等を流出、拡散することができ、
ホコリの除去が可能なものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに送風装置を使用せずに放電気流を利用した場合に
は、ファンを使用しなくても放電気流風は発生するもの
の、発生するイオン等を空気中に拡散させるには十分で
なかった。

【０００５】本願発明は上述のような事情によりなされ
たものであり、本発明は、ファン以外の送風装置を設け
ることでイオン等を空気中拡散させるオゾン発生器を提
供することを目的とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は、負の針状電極
と、筒部材と、正の対向電極と、発熱体とからなるオゾ
ン発生器であって、針状電極は筒部材の一方の開口部と
対向しており、対向電極は筒部材の内側に配置され、発
熱体は当該開口部と対向して配置されており、発熱体の
発熱によって筒部材内に温度勾配による風を発生させ且
つ針状電極から対向電極にコロナ放電することにより発
生したオゾン、又は、オゾン及びマイナスイオンを放出
することを特徴とするオゾン発生器である。この対向電
極は、筒部材内壁に着脱自在に設置することができ、例
えば、筒部材内壁に溝が設けられ、当該溝に対向電極を
嵌装することができる。

【０００７】さらに、対向電極が筒部材の排出口側に突
出している突出部を有するようにすることで、温度勾配
を大きくすることができ、この対向電極の突出部により
排出口側を狭めることで、流速を高めることができる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明のオゾン発生器は、針状電極と、筒
部材と、針状電極の対向電極と、発熱体とを有する。

【０００９】針状電極と対向電極を構成する材料は、チ
タン、アルミ、ステンレス等の通常のコロナ放電に用い
られる金属である。筒部材は電気的に絶縁な材料によっ
て形成される。筒部材の形状は空洞を有する形状であ
り、当該空洞が温度勾配が生じる程度の長さを有し、温
度勾配により風が生じる程度の空洞であればよいが、対
向電極の脱着を考慮した場合、直方体形状の空洞がよ
い。

【００１０】対向電極は筒部材の内側に配置され、筒部
材の一方の開口部が針状電極と対向している。対向電極
は筒部材の内側に配置されていればよいが、取り外し容
易に設置されていることが好ましく、例えば、筒部材の
内壁に設けられた溝に嵌装することにより設置すること
ができ、さらには、直方体形状の空洞を有する筒部材で
あれば筒部材内側の上面及び下面に、側面に沿って長さ
方向の溝を設け、その溝に板状の対向電極を嵌めること
ができる。この場合、溝が側面に沿って設けられている
ので、溝だけでなく側面でも対向電極を支えることがで
きる。ここでは対向電極を側面に沿って設た場合につい
て説明したが、上面又は下面に沿って設ける場合等も同
様である。

【００１１】対向電極は複数設けることによってコロナ
放電の効率を向上させることが可能であるが、この場合
には針状電極に対して対称に設置することで、均等なコ
ロナ放電がおこなうことができる。例えば、直方体形状
の空洞を有する筒部材であれば筒部材内側の上面及び下
面に、右側面及び左側面の両側面に沿って長さ方向の溝
を設け、左右に形成された対向する上下の溝の組に板状
の対向電極を嵌めることができる。この場合においても
溝が側面に沿って設けられているので、溝だけでなく側
面でも対向電極を支えることができる。ここでは対向電
極を左側面及び右側面に沿って設た場合について説明し
たが、上面及び下面に沿って設ける場合等も同様であ
る。

【００１２】針状電極は筒部材の開口部と対向して配置
されており、対向電極に放電することができる程度の距
離にある。対向電極と離れすぎるとコロナ放電の効率が
低下し、近すぎるとオゾンが多量に発生するためにオゾ
ン臭が強くなるので、対向電極との距離を適時調節する
ことによりこれらの問題を解消することができる。上述
のように直方体形状の空洞を有する筒部材の内側に板状
の対向電極が左側面及び右側面に沿って設けられている
場合には、針状電極の先端は筒部材の開口部の中央付近
に配置するのが好ましい。

【００１３】発熱体は電熱線、面状ヒータ、タングステ
ンを用いることができる。発熱体は針状電極が対向して
いる筒部材の開口部付近の空気を加熱することができる
ように配置されていればよいが、針状電極が対向してい
る開口部側を加熱するように開口部と対向して配置する
ことができる。

【００１４】さらに、筒部材の排出路を絞ることによっ
て、流速を高めることができ、筒部材の排出口側に対向
電極を突出させることによって温度勾配を大きくするこ
とができる。

【００１５】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。図１は本発明の第一の実施例の水平断面図を
示している。説明のために本発明のオゾン発生器を針状
電極２の先端を通る水平平面によって切取って示されて
いる。筒部材１の側面に沿って二枚のプレート状の対向
電極３が互いに向い合って配置されており、対向電極３
は接触片４を介して電源６と電気的に接続されている。
又、針状電極２は、その先端が筒部材１の一方の開口部
（開口部７で示される）と対向しており、電源６と電気
的に接続されているので電源６により電圧を印加するこ
とで筒部材１内壁に配置される対向電極３との間でコロ
ナ放電が生じる。さらに、ヒータ５は、電源６によって
電力が供給され、開口部７の近くを加熱できるように開
口部７と対向して配置されている。すなわち、開口部７
付近がヒータ５によって温度Ｔまで加熱されることによ
って、排出口７’付近の温度Ｔ’と間に温度勾配が生じ
（Ｔ＞Ｔ’）、筒部材１の空洞に風が生じる。したがっ
て、コロナ放電によって生じたイオン等は、温度勾配に
よって生じる風によって筒部材１の排出口７’（他方の
開口部）から効率良く放出される。尚、本実施例におい
ては、ヒータ５の電力供給とコロナ放電のための電力供
給と同一の電源（電源６）によって供給されるが、別の
電源によって供給されてもよい。

【００１６】図２は本発明の第一の実施例の側面図を示
している。本実施例の筒部材１は外壁が直方体形状であ
り、長さ方向に直方体形状の空洞を有する筒であって、
ヒータ５が筒部材１と対向する端面の形状は当該筒部材
１の開口部７端面の形状と同一であり、筒部材１とヒー
タ５との間には隙間が設けられている。このように隙間
を設けることにより、筒部材１自体が直接加熱され筒部
材１全体の温度が上昇して筒内部の温度勾配が減少する
ことを防止している。

【００１７】尚、図２においては、電源６と、電気的接
触を示す線とは省略しているが、ヒータ５には電力が供
給され、さらに、電源６は針状電極２と、対向電極３と
電気的に接続されコロナ放電が生じるようになってお
り、以後の図面においても同様である。

【００１８】図３は、本発明の第一の実施例を排出口
７’側からみた正面図を示している。図１、図３からわ
かるように、針状電極の先端は筒部材１の開口部の中心
を通り開口部に対して垂直に伸びる垂線上に配置されて
いる。さらに対向電極３は筒部材１の側面に沿ってお
り、又、筒内側の上下に設けられ左右側面に沿って伸び
た溝８の間に嵌装されている平板状プレートである。対
向電極３と電源６との電気的接触は接触片４との接触を
介したものであるからから対向電極３は容易に着脱可能
であり、掃除、交換等も容易である。

【００１９】図４は本発明の第二の実施例の水平断面図
を示している。対向電極の形状のみが図１と異なってい
る。すなわち、対向電極３’を排出口７’側に突出さ
せ、当該突出部を開口部７側よりも開きを小さくしてい
る。当該突出部の上下を別の部材で覆うことによって、
流速を調整してイオン等を効率的に拡散できるようにな
っている。

【００２０】

【発明の効果】本発明は、発熱体による温度勾配によっ
て風を発生させて、イオン等を放出するイオン発生器で
あり、ファンを使用せずにイオン等を十分に拡散するこ
とができる。本発明は送風装置としてファンを使用しな
いので、ノイズ音も発生せず、送風装置にホコリが付着
するという問題も生じない。又、送付装置を使用してい
るので、発生するイオンやオゾンを空気中に十分に拡散
させることができる。

【００２１】さらに、本発明は対向電極の着脱が容易な
ので、対向電極の掃除、交換等も容易である。又、対向
電極を排出口側に突出させることで温度勾配を調整する
ことができ、対向電極の排出口側を絞ることで流速を調
整することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第一の実施例の水平断面図である。

【図２】本発明の第一の実施例の側面図である。

【図３】本発明の第一の実施例について排出口側から
みた正面図である。

【図４】本発明の第二の実施例の水平断面図を示して
いる。

【符号の説明】

１筒部材２針状電極３対向電極４接触片５ヒータ６電源７、７’ 開口部８溝

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】負の針状電極と、筒部材と、正の対向電
極と、発熱体とからなるオゾン発生器であって、前記針
状電極は前記筒部材の一方の開口部と対向しており、前
記対向電極は前記筒部材の内側に配置され、前記発熱体
は当該開口部と対向して配置されており、前記発熱体の
発熱によって前記筒部材内に温度勾配による風を発生さ
せ且つ前記針状電極から前記対向電極にコロナ放電する
ことにより、発生したオゾン、又は、オゾン及びマイナ
スイオンを放出することを特徴とするオゾン発生器。
【請求項２】前記対向電極は、前記筒部材内壁に着脱
自在に設置されている請求項１に記載のオゾン発生器。
【請求項３】前記筒部材内壁に溝が設けられ、当該溝
に前記対向電極が嵌装されている請求項１に記載のオゾ
ン発生器。
【請求項４】前記対向電極が前記筒部材の排出口側に
突出している突出部を有する請求項１乃至３のいずれか
に記載のオゾン発生器。
【請求項５】前記対向電極の前記突出部により排出口
側を狭めている請求項４に記載のオゾン発生器。