JP2003275196A - 医用画像処理方法および医用画像処理装置 - Google Patents

医用画像処理方法および医用画像処理装置

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JP2003275196A
JP2003275196A JP2002085497A JP2002085497A JP2003275196A JP 2003275196 A JP2003275196 A JP 2003275196A JP 2002085497 A JP2002085497 A JP 2002085497A JP 2002085497 A JP2002085497 A JP 2002085497A JP 2003275196 A JP2003275196 A JP 2003275196A
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JP2002085497A
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English (en)
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Satoshi Kasai
聡 笠井
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医用画像全体について一律ではない異常陰影
候補の検出が可能な医用画像処理方法および医用画像処
理装置を提供する。 【解決手段】 被写体から得られた医用画像について異
常陰影候補を検出すべき領域を選択する選択手段と、異
常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、被写体
から得られた医用画像について前記選択手段により選択
された領域について前記異常陰影候補検出手段が異常陰
影候補を検出するよう制御する制御手段と、を有するこ
とを特徴とする医用画像処理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被写体から得られた
医用画像信号を処理することにより異常陰影候補を検出
し、該異常陰影候補を指摘した状態で表示する医用画像
処理方法および医用画像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】読影医の負担軽減、異常陰影の見落とし
減少を目的とし、肺癌や乳癌などの異常陰影候補を検出
するコンピュータ診断支援(Computer-Aided Diagnosi
s:CAD)が開発されてきた。乳癌の場合は、二大所見と
いわれる腫瘤陰影と微小石灰化を検出することが広く報
告されている。
【0003】以下に、乳癌の二大所見の検出に関する論
文を示す。 (1)腫瘤陰影:腫瘤陰影に関しては、 ・左右乳房を比較することによって検出する方法(Me
d.Phys.,vol.21.No.3,pp.44
5−452)、 ・アイリスフィルタを用いて検出する方法(信学論(D
−II),Vol.J75−D−11,no.3,p
p.663−670,1992)、 ・Quoitフィルタを用いて検出する方法(信学論
(D−II),Vol.J76−D−11,no.3,
pp.279−287,1993)、 ・分割した乳房領域の画素値のヒストグラムに基づく2
値化をして検出する方法(JAMIT Frontie
r 講演論文集,pp.84−85,1995)、 ・方向性のある多数のラプラシアンフィルタの最小出力
をとる最小方向差分フィルタ(信学論(D−II),V
ol.J76−D−11,no.2,pp.241−2
49,1993)、などが挙げられる。
【0004】(2)微小石灰化クラスタ:微小石灰化ク
ラスタに関しては、 ・乳房領域から石灰化の疑いがある領域を局部化し、陰
影像の光学濃度差や境界濃度差の標準偏差値等から偽陽
性候補を削除する方法(IEEE TransBiom
ed Eng BME−26(4):213−219,
1979)、 ・ラプラシアンフィルタ処理を行なった画像を用いて検
出する方法(信学論(D−II),Vol.J71−D
−11,no.10,pp.1994−2001,19
88)、 ・乳腺等の背景パターンの影響を抑えるためにモルフォ
ロジー解析した画像を使用する検出方法(信学論(D−
II),Vol.J71−D−11,no.7,pp.
1170−1176,1992)、などが挙げられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上のようなコンピュ
ータ診断支援を用いた異常陰影候補検出では、検出目的
としている異常陰影と正常組織との区別がつきにくく、
検出が困難であったり、誤って正常組織を異常陰影と判
断してしまうことがあった。すなわち、異常組織を異常
陰影候補として正しく指摘しているものと、正常組織を
異常陰影候補として誤って指摘しているものと、から成
っている。
【0006】とくに、コンピュータ診断支援では、入力
された医用画像の全体について一律に処理を施している
ため、本来であれば異常陰影候補が存在し得ない箇所に
ついても処理を施すため、処理時間がかかったり、不要
な部分に誤った異常陰影候補の指摘が表れて画面表示が
繁雑になるという問題が存在していた。
【0007】また、異常陰影候補の誤った指摘が多くな
ると、異常陰影候補の検出機能と指摘機能の信頼性が低
下し、医師が読影の際に異常陰影候補の検出結果を信用
しなくなるといったことも懸念される。
【0008】すべての領域に対して異常陰影の検出を行
うものは、すでに開発されているが、正常組織を異常陰
影と間違って検出してくることがあり、医師がその結果
に惑わされることがあった。
【0009】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであって、医用画像全体について一律ではない異常
陰影候補の検出が可能な医用画像処理方法および医用画
像処理装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決する本
発明は以下のようなものである。 (1)請求項1記載の発明は、被写体から得られた医用
画像について異常陰影候補を検出すべき領域を選択し、
被写体から得られた医用画像について前記選択された領
域内で異常陰影候補を検出する、ことを特徴とする医用
画像処理方法である。
【0011】また、請求項9記載の発明は、被写体から
得られた医用画像について異常陰影候補を検出すべき領
域を選択する選択手段と、異常陰影候補を検出する異常
陰影候補検出手段と、被写体から得られた医用画像につ
いて前記選択手段により選択された領域について前記異
常陰影候補検出手段が異常陰影候補を検出するよう制御
する制御手段と、を有することを特徴とする医用画像処
理装置である。
【0012】これらの発明では、被写体から得られた医
用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を選択
し、該選択された領域について異常陰影候補を検出する
ようにしている。
【0013】すなわち、医用画像全体について一律では
ない異常陰影候補の検出が可能になり、本来であれば異
常陰影候補が存在し得ない箇所についても処理を施した
りすることはなくなり、処理時間がかかる問題も解決さ
れ、不要な部分に誤った異常陰影候補の指摘が表れて画
面表示が繁雑になるという問題も解決される。
【0014】この結果、選択された領域についてのみ異
常陰影候補の検出を実行することにより、異常陰影候補
の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適した状
態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。
【0015】また、異常陰影候補検出手段で自動で決定
する異常陰影領域は実際の領域と異なっていることがあ
ったが、操作者(医師など)が手動で正確な病変領域を
設定することにより、正確な異常陰影候補検出結果を得
ることができるようになる。
【0016】すなわち、領域を選択してその領域の異常
陰影候補を検出することで、医師が必要としている領域
のみの異常陰影候補検出結果を提示することができるた
め、効率よく、興味がある領域の悪性度を知ることがで
きる。
【0017】(2)請求項2記載の発明は、前記領域の
選択では、円形もしくは多角形のいずれかの枠により選
択を行う、ことを特徴とする請求項1記載の医用画像処
理方法である。
【0018】また、請求項10記載の発明は、前記選択
手段における領域の選択では、円形もしくは多角形のい
ずれかの枠により選択を行う、ことを特徴とする請求項
9記載の医用画像処理装置である。
【0019】これらの発明では、被写体から得られた医
用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を、円
形,もしくは多角形(三角形、四角形、五角形、…)の
いずれかの枠により選択し、該選択された領域について
異常陰影候補を検出するようにしている。
【0020】すなわち、医用画像全体について一律では
ない異常陰影候補の検出が可能になり、本来であれば異
常陰影候補が存在し得ない箇所についても処理を施した
りすることはなくなり、処理時間がかかる問題も解決さ
れ、不要な部分に誤った異常陰影候補の指摘が表れて画
面表示が繁雑になるという問題も解決される。さらに、
予め用意された形状の枠を用いることができ、領域の選
択も容易に行える。
【0021】この結果、選択された領域についてのみ異
常陰影候補の検出を実行することにより、異常陰影候補
の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適した状
態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。
【0022】また、選択領域を円、多角形(三角形、四
角形、五角形、…)などで大まかに決定することによ
り、悪性度を求めたい陰影とその周辺の領域の情報によ
り、悪性度を決定することができるため、正確な悪性度
を求めることができる。
【0023】(3)請求項3記載の発明は、前記領域の
選択では、任意の形状の枠により選択を行う、ことを特
徴とする請求項1記載の医用画像処理方法である。ま
た、請求項11記載の発明は、前記選択手段における領
域の選択では、任意の形状の枠により選択を行う、こと
を特徴とする請求項9記載の医用画像処理装置である。
【0024】これらの発明では、被写体から得られた医
用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を、ポイ
ンティングデバイスなどを用いた任意の形状の枠により
選択し、該選択された領域について異常陰影候補を検出
するようにしている。
【0025】すなわち、医用画像全体について一律では
ない異常陰影候補の検出が可能になり、本来であれば異
常陰影候補が存在し得ない箇所についても処理を施した
りすることはなくなり、処理時間がかかる問題も解決さ
れ、不要な部分に誤った異常陰影候補の指摘が表れて画
面表示が繁雑になるという問題も解決される。さらに、
任意の形状の枠を用いることができるため、領域の選択
も容易に行える。なお、この場合に、任意の形状とし
て、異常が疑われる陰影の辺縁を操作者がなぞるように
することも可能である。
【0026】この結果、選択された領域についてのみ異
常陰影候補の検出を実行することにより、異常陰影候補
の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適した状
態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。
【0027】また、異常が疑われる陰影の辺縁をなぞる
ように候補領域を決定することにより、辺縁の正確な情
報を得ることができ、悪性度を求める上の尺度として辺
縁情報を使用することができ、より正確な悪性度を求め
ることができる。
【0028】(4)請求項4記載の発明は、前記医用画
像を表示する際、前記異常陰影候補の検出により検出さ
れた異常陰影候補が指摘された状態、もしくは、前記選
択された領域を表示した状態、の少なくとも一方の状態
で表示する、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の
いずれかに記載の医用画像処理方法である。
【0029】また、請求項12記載の発明は、医用画像
を表示する表示手段と、前記表示手段への表示を制御す
る制御手段とを備え、前記制御手段は、前記医用画像を
表示する際、前記異常陰影候補検出手段により検出され
た異常陰影候補が指摘された状態、もしくは、前記選択
された領域を表示した状態、の少なくとも一方の状態で
表示するよう制御する、ことを特徴とする請求項9乃至
請求項11のいずれかに記載の医用画像処理装置であ
る。
【0030】これらの発明では、被写体から得られた医
用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を選択
し、該選択された領域について異常陰影候補を検出し、
異常陰影候補が指摘された状態、もしくは、前記選択さ
れた領域を表示した状態、の少なくとも一方の状態で表
示するようにしている。
【0031】すなわち、医用画像全体について一律では
ない異常陰影候補の検出とその表示とが可能になり、本
来であれば異常陰影候補が存在し得ない箇所についても
処理を施したりすることはなくなり、処理時間がかかる
問題も解決され、不要な部分に誤った異常陰影候補の指
摘が表れて画面表示が繁雑になるという問題も解決され
る。
【0032】この結果、選択された領域についてのみ異
常陰影候補の検出を実行することにより、異常陰影候補
の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適した状
態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。
【0033】また、異常陰影候補を検出した結果を表示
することにより、医師に異常に対する注意を促すことが
できる。さらに、異常陰影候補を検出した領域が明確に
なり、異常陰影候補検出手段を使用していない領域の見
落としに注意を促すことができる。
【0034】(5)請求項5記載の発明は、前記異常陰
影候補が指摘された状態の医用画像の表示と共に、悪性
度、該悪性度を決定する基準となった画像処理指標、該
悪性度を決定する基準となった個人情報、または、該悪
性度を決定する基準となった撮影条件、のうちの少なく
とも一つを表示する、ことを特徴とする請求項1乃至請
求項4のいずれかに記載の医用画像処理方法である。
【0035】また、請求項13記載の発明は、医用画像
を表示する表示手段と、前記表示手段への表示を制御す
る制御手段とを備え、前記制御手段は、前記異常陰影候
補が指摘された状態の医用画像の表示と共に、悪性度、
該悪性度を決定する基準となった画像処理指標、該悪性
度を決定する基準となった個人情報、または、該悪性度
を決定する基準となった撮影条件、のうちの少なくとも
一つを表示するよう制御する、ことを特徴とする請求項
9乃至請求項12のいずれかに記載の医用画像処理装置
である。
【0036】これらの発明では、被写体から得られた医
用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を選択
し、該選択された領域について異常陰影候補を検出し、
検出された異常陰影候補を表示する際に、悪性度、該悪
性度を決定する基準となった画像処理指標、該悪性度を
決定する基準となった個人情報、または、該悪性度を決
定する基準となった撮影条件、のうちの少なくとも一つ
を表示するようにしている。
【0037】すなわち、医用画像全体について一律では
ない異常陰影候補の検出とその表示とが可能になり、本
来であれば異常陰影候補が存在し得ない箇所についても
処理を施したりすることはなくなり、処理時間がかかる
問題も解決され、不要な部分に誤った異常陰影候補の指
摘が表れて画面表示が繁雑になるという問題も解決され
る。さらに、選択された領域の異常陰影候補に合わせ
て、悪性度などを表示するようにしているため、より詳
細な状況が明瞭になる。
【0038】この結果、選択された領域についてのみ異
常陰影候補の検出を実行し、検出された異常陰影候補を
表示と悪性度などとの表示をすることにより、異常陰影
候補の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適し
た状態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。
【0039】また、異常陰影候補を検出した際の尺度と
なるパラメータを表示することにより、単なる異常の有
無や、悪性度の提示のみにとどまらず、そう判断した根
拠を提示することができ、医師はその判断の根拠も読影
に利用することができるため、読影精度向上につなが
る。
【0040】なお、「画像処理指標」は、悪性度を決定
するもととなった、円形度、標準偏差、エントロピー、
曲率、コントラスト、フラクタル次元、などの特徴量の
数値である。また、「個人情報」は、悪性度を決定する
もととなった、年齢、性別、身長、体重、肥満度、対象
となっている異常に対する親族の病歴、女性の場合は、
出産歴や授乳歴などの個人情報である。また、「撮影条
件」とは、撮影機器の種類、放射線画像の場合は、管電
圧、mAs値、フィルタの種類、管球の種類、被写体
厚、照射野絞りの有無などの撮影条件である。
【0041】(6)請求項6記載の発明は、異常陰影候
補を検出すべき領域を選択した後に、異常陰影候補を検
出すべき領域の再選択が可能である、ことを特徴とする
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の医用画像処理
方法である。
【0042】また、請求項14記載の発明は、前記制御
手段は、前記選択手段において異常陰影候補を検出すべ
き領域を選択した後に、異常陰影候補を検出すべき領域
の再選択が可能である、ことを特徴とする請求項9乃至
請求項13のいずれかに記載の医用画像処理装置であ
る。
【0043】これらの発明では、異常陰影候補を検出す
べき領域を選択して異常陰影候補を検出した後に、異常
陰影候補を検出すべき領域の再選択が可能である。この
結果、選択された領域についてのみ異常陰影候補の検出
を実行するだけでなく、そのような選択された領域を再
選択することにより、異常陰影候補検出のやり直しがで
き、異常陰影候補の表示に関して簡明な画面表示を保
ち、読影に適した状態での異常陰影候補の指摘と表示と
が可能になる。
【0044】(7)請求項7記載の発明は、被写体から
得られた医用画像について異常陰影候補を検出すべき領
域を自動的に決定し、被写体から得られた医用画像につ
いて前記決定された領域内で異常陰影候補を検出し、前
記異常陰影候補の検出の際に検出対象となった領域を医
用画像上で表示する、ことを特徴とする医用画像処理方
法である。
【0045】また、請求項15記載の発明は、被写体か
ら得られた医用画像について異常陰影候補を検出すべき
領域を決定する領域自動決定手段と、被写体から得られ
た医用画像について前記決定された領域内で異常陰影候
補を検出する異常陰影候補検出手段と、前記異常陰影候
補の検出の際に検出対象となった領域を医用画像上で表
示する表示手段と、を有することを特徴とする医用画像
処理装置である。
【0046】これらの発明では、被写体から得られた医
用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を自動的
に決定し、決定された領域について異常陰影候補を検出
し、前記異常陰影候補の検出の際に検出対象となった領
域を医用画像上で表示している。
【0047】すなわち、医用画像全体について一律では
ない異常陰影候補の検出が可能になり、本来であれば異
常陰影候補が存在し得ない箇所についても処理を施した
りすることはなくなり、処理時間がかかる問題も解決さ
れ、不要な部分に誤った異常陰影候補の指摘が表れて画
面表示が繁雑になるという問題も解決される。
【0048】この結果、選択された領域についてのみ異
常陰影候補の検出を実行することにより、異常陰影候補
の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適した状
態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。ま
た、異常陰影候補を検出すべき領域として自動的に決定
された領域が表示されるので、適正な異常陰影候補検出
がなされたかを確認することもできる。
【0049】また、異常陰影候補検出手段において検出
対象となった領域を表示することにより、異常陰影候補
検出手段によって検出した領域とそうでない領域を明確
にし、異常陰影候補検出手段によって検出していない領
域に対しては、より注意深く読影する注意を促すことが
できる。さらに、辺縁を正確に指定することにより、全
自動の異常陰影候補検出手段より正確な結果を得ること
ができる。
【0050】(8)請求項8記載の発明は、異常陰影候
補の検出対象として表示された領域について、該領域の
再選択が可能である、ことを特徴とする請求項7記載の
医用画像処理方法である。
【0051】また、請求項16記載の発明は、前記異常
陰影候補検出手段が異常陰影候補を検出すべき領域を選
択する選択手段と、前記選択手段により選択された領域
について前記異常陰影候補検出手段が異常陰影候補を検
出するよう制御する制御手段と、を備え、前記制御手段
は、異常陰影候補の検出対象として表示された領域につ
いて、前記選択手段によって該領域の再選択が可能であ
る、ことを特徴とする請求項15記載の医用画像処理装
置である。
【0052】これらの発明では、異常陰影候補の検出対
象として表示された領域について、該領域の再選択が可
能である。すなわち、医用画像全体について一律ではな
い異常陰影候補の検出が可能になり、本来であれば異常
陰影候補が存在し得ない箇所についても処理を施したり
することはなくなり、処理時間がかかる問題も解決さ
れ、不要な部分に誤った異常陰影候補の指摘が表れて画
面表示が繁雑になるという問題も解決される。そして、
異常陰影候補検出の領域についても、再選択が可能であ
るため、より適切な領域について異常陰影候補検出が実
行できる。
【0053】この結果、選択された領域あるいは再選択
された領域についてのみ異常陰影候補の検出を実行する
ことにより、異常陰影候補の表示に関して簡明な画面表
示を保ち、読影に適した状態での異常陰影候補の指摘と
表示とが可能になる。
【0054】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。図2は本発明の一実施の
形態例を示すブロック図である。
【0055】この図2において、101は放射線画像や
超音波画像などを医用画像信号として入力する画像デー
タ入力手段、102は該画像データ入力手段101の出
力を記憶する画像データ記憶手段、103は医用画像信
号を分類する分類手段、104は分類結果に応じて医用
画像信号に対する処理特性を決定する処理特性決定手段
である。
【0056】105は決定された処理特性に応じて、複
数の周波数帯域の非鮮鋭画像信号に変換処理を施し、前
記非鮮鋭画像と前記変換処理後の画像信号の差分によっ
て得られる差分画像信号を加算することにより処理済画
像信号を生成する多重周波数処理手段である。
【0057】106は多重周波数処理手段105からの
処理済画像信号から異常陰影候補を検出する処理を行う
異常陰影候補検出手段である。ここでは、複数の異なる
アルゴリズムによってそれぞれ異常陰影候補を検出する
ために複数の異常陰影候補検出手段106a〜106c
が配置されている。なお、ここでは、一例として3種類
のアルゴリズムによって異常陰影候補検出を行う場合で
あるが、この例に限定されるものではない。
【0058】たとえば、マンモグラム上の腫瘤陰影を検
出する場合には、フィルタ操作による手法、しきい値に
よる手法、テンプレートマッチングによる手法、などの
複数のアルゴリズムが考えられる。
【0059】なお、異常陰影候補検出手段106は、指
定された領域の異常陰影の有無を検出したり、指定した
領域の悪性度を検出する手段である。悪性度は、例えば
良性を0、悪性を1とし、0〜1で示すことが可能であ
る。
【0060】107は異常陰影候補検出手段106で検
出された異常陰影候補に対し指摘マーカを付加すると共
に、異常陰影候補検出のために選択あるいは決定された
領域を表示する制御を行なう画像出力手段である。
【0061】108は画像出力手段107で生成された
画像を表示する画像表示手段、109は画像出力手段1
07で生成された画像をプリントアウトする画像プリン
ト手段である。画像表示手段108としては、例えばC
RTディスプレイ、液晶ディスプレイ、プラズマディス
プレイなどが用いられ、画像プリント手段109として
は、例えばフィルムへ出力を行なうプリンタや、紙へ出
力を行なうプリンタが用いられる。
【0062】110は画像処理装置各部に対する制御や
本実施の形態例の特徴となる異常陰影候補検出領域に関
する制御を実行する制御手段、111は異常陰影候補検
出の為の領域の選択がなされる操作部である。
【0063】また、制御手段110は、以下に示す〜
の制御を行うことを特徴としている。 制御手段110は、被写体から得られた医用画像につ
いて異常陰影候補を検出すべき領域を操作部111から
の入力に応じて選択し、該選択された領域について異常
陰影候補を検出する制御を行う。
【0064】制御手段110は、被写体から得られた
医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を、円
形もしくは多角形(三角形、四角形、五角形、…)のい
ずれかの枠によって選択を受付け、該選択された領域に
ついて異常陰影候補を検出する制御を行う。
【0065】制御手段110は、被写体から得られた
医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を、操
作部111においてポインティングデバイスなどを用い
た任意の形状の枠により選択を受け付け、該選択された
領域について異常陰影候補を検出する制御を行う。
【0066】制御手段110は、被写体から得られた
医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を操作
部111からの入力に応じて選択し、該選択された領域
について異常陰影候補を検出し、検出された異常陰影候
補を表示する制御を行う。
【0067】制御手段110は、被写体から得られた
医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を選択
し、該選択された領域について異常陰影候補を検出し、
検出された異常陰影候補を表示する際に、悪性度、該悪
性度を決定する基準となった画像処理指標、該悪性度を
決定する基準となった個人情報、または、該悪性度を決
定する基準となった撮影条件、のうちの少なくとも一つ
を表示する制御を行う。
【0068】制御手段110は、異常陰影候補を検出
すべき領域を操作部111からの入力に応じて選択して
異常陰影候補を検出した後に、異常陰影候補を検出すべ
き領域の再選択が可能なように制御を行う。
【0069】制御手段110は、被写体から得られた
医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を自動
的に決定し、決定された領域について異常陰影候補を検
出し、前記異常陰影候補の検出の際に検出対象となった
領域を医用画像上で表示する制御を行う。
【0070】制御手段110は、被写体から得られた
医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域を自動
的に決定し、決定された領域について異常陰影候補を検
出し、前記異常陰影候補の検出の際に検出対象となった
領域を医用画像上で表示する制御を行った差異に、異常
陰影候補の検出対象として表示された領域について、該
領域の再選択が可能な制御を行う。
【0071】以上のように構成された医用画像処理装置
100の動作を説明すれば、以下の通りである。なお、
ここで、図1のフローチャートを参照する。なお、以下
の説明では放射線画像を具体例にして説明する。
【0072】〈(1)入力〉放射線画像の撮影は、X線
フィルムを用いて行なわれる。これらのX線写真を図2
に示す医用画像処理装置100に入力するためには、レ
ーザディジタイザを用いている。これは、フィルム上を
レーザビームで走査し、透過した光量を測定し、その値
をアナログディジタル変換することによりディジタル画
像データとしての医用画像信号を画像データ入力手段1
01に入力する(図1S1)。
【0073】画像の入力には、CCD等の光センサを用
いる装置を使用することも可能である。また、フィルム
を読み取るのではなく、特開昭55−12429号公報
に記載されているような、蓄積性蛍光体を用いたディジ
タル画像を直接出力することのできる撮影装置を接続す
ることも可能である。この場合には、フィルムが不要に
なり、コストダウンを図ることができる。
【0074】また、2次元的に配列された複数の検出素
子によりX線画像を撮像して電気信号として出力するフ
ラットパネルディテクタ(FPD)から得たX線画像を
入力することもできる。例えば、特開平6−34209
8号公報に記載されているように、照射されたX線の強
度に応じた電荷を生成する光導電層と、生成された電荷
を2次元的に配列された複数のコンデンサに蓄積する方
式が用いられる。
【0075】また、特開平9−90048号公報に記載
されているように、X線を増感紙等の蛍光体層に吸収さ
せて蛍光を発生させ、その蛍光の強度を画素毎に設けた
フォトダイオード等の光検出器で検出する方式も用いら
れる。蛍光の検知手段としては他にCCDやC−MOS
センサを用いる方法もある。また、X線の照射により可
視光を発するX線シンチレータと、レンズアレイ及び各
々のレンズに対応するエリアセンサとを組み合わせた構
成も用いられる。
【0076】前記の種々の構成によりディジタルX線画
像を得る際には、撮影部位や診断目的にもよるが、例え
ばマンモグラム(乳房のX線画像)に対しては、画像の
実効画素サイズが200μm以下であることが好まし
く、100μm以下であることが更に好ましい。この発
明の画像診断支援装置の性能を最大限に発揮させるため
には、例えば実効画素サイズ50μm程度で入力した画
像データを記憶し、表示する構成が好ましい。
【0077】後述する異常陰影候補検出手段106にお
いて異常陰影候補検出のための解析に使用する画像デー
タの画素サイズは入力された画像の画素サイズと等しく
する必要はなく、例えば入力画像の実効画素サイズを5
0μmとし、異常陰影候補検出に使用する画像データ
は、入力画像を間引き処理して実効画素サイズ100μ
mに変換したものを使用してもよい。また、画像の階調
数は10ビット以上が好ましく、12ビット以上が特に
好ましい。また、単純X線画像に限る必要はなく、CT
やMRI等の撮影装置から得られた画像データを入力す
る構成をとることも可能である。
【0078】画像データ入力手段に入力された医用画像
信号は、入力された画像データが必要に応じて圧縮を施
されて、画像データ記憶手段102に格納される。ここ
で、データ圧縮としては公知のJPEG、DPCM、ウ
ェーブレット圧縮等の各種の手法を用いた可逆圧縮又は
非可逆圧縮が用いられる。可逆圧縮はデータ圧縮に伴う
診断情報の劣化が無いため好ましい。
【0079】小規模な診断では、データ量はさほど多く
ないので、医用画像信号を圧縮せずに画像データ記憶手
段102としての磁気ディスク等に格納することもでき
る。この場合、光磁気ディスクに比べて、データの格
納、読み出しは非常に高速にできるようになる。画像の
読影時には、高速なサイクルタイムが必要であるため、
必要なデータを半導体メモリに格納することも行なわれ
る。
【0080】〈(2)領域の選択、領域の決定〉入力さ
れた医用画像は画像データ記憶手段102に記憶され、
そのままの状態で画像出力手段107によって画像表示
手段108に表示される。ここで、制御手段110は異
常陰影候補検出を行う領域を選択あるいは決定する制御
を行う。ここで、「領域を選択」とは、操作部111か
らの入力に応じて異常陰影候補検出を行う領域を定める
ことを言う。また、「領域を決定」とは、後述する多重
周波数処理手段105の処理結果あるいは異常陰影候補
検出手段106のおおまかな検出結果に応じて、異常陰
影候補検出を行う領域を定めることを言う。
【0081】図3は、入力された医用画像が画像データ
記憶手段102に記憶され、そのままの状態で画像出力
手段107によって画像表示手段108に表示された状
態に対して、操作部111からの入力によって領域の選
択がなされている段階の画面表示を示している。
【0082】本実施の形態例では、制御手段110は、
被写体から得られた医用画像について異常陰影候補を検
出すべき領域について、操作部111からの入力に応じ
て選択し(図1S2でY、S3)、該選択された領域に
ついて異常陰影候補を検出する制御を行う。
【0083】この際、制御手段110は、被写体から得
られた医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域
として、円形もしくは多角形(三角形、四角形(正方
形、長方形、台形、平行四辺形、任意の四角形、…)、
五角形、…)のいずれかの枠によって選択を受付ける。
この場合、操作者がどのような形状の枠を利用するかを
選択し、その枠の大きさや形状や位置を表示画面上で定
めることにより行う。図3の被写体において右上には多
角形(六角形)で領域を選択した様子を示している。図
3の被写体において右下には円(楕円)で領域を選択し
た様子を示している。図3の被写体において左下には矩
形(正方形)で領域を選択した様子を示している。
【0084】この際、制御手段110は、被写体から得
られた医用画像について異常陰影候補を検出すべき領域
として、操作部111においてポインティングデバイス
などを用いた任意の形状の枠によって選択を受付ける。
この場合、操作者がポインティングデバイスを操作した
軌跡の形状の枠により選択し、その枠の大きさや形状や
位置を表示画面上で定めることにより行う。図3の被写
体において左上には任意の形状としてポインティングデ
バイスの軌跡で領域を選択した様子を示している。な
お、この場合に、任意の形状として、操作者が異常が疑
われる陰影の辺縁をなぞるようにすることも可能であ
る。
【0085】以上のようにして異常陰影候補検出すべき
領域を画面表示を参照しつつ操作者が選択し、その領域
を決定した場合には、制御手段110は選択された領域
を異常陰影候補検出手段106に伝達する。また、後述
する多重周波数処理手段105の処理結果あるいは異常
陰影候補検出手段106のおおまかな検出結果に応じ
て、制御手段110が異常陰影候補検出を行う領域を定
めるた場合にも、制御手段110は決定した領域を異常
陰影候補検出手段106に伝達する。
【0086】〈(3)分類〉異常陰影候補検出する領域
が選択あるいは決定されていない場合には医用画像全体
について、異常陰影候補検出する領域が選択あるいは決
定されている場合には医用画像の中の選択された領域に
ついて、この処理を実行する。
【0087】なお、この実施の形態例において、この分
類に関する処理は必須なものではない。分類手段103
で分類処理に使用する陰影候補検出のための解析に使用
する医用画像信号の画素サイズは入力された画像の画素
サイズと等しくする必要はなく、例えば入力画像の実効
画素サイズを50μmとし、陰影候補検出に使用する医
用画像信号は、入力画像を間引き処理して実効画素サイ
ズ100μmに変換したものを使用してもよい。また、
画像の階調数は10ビット以上が好ましく、12ビット
以上が特に好ましい。また、単純X線画像に限る必要は
なく、CTやMRI等の撮影装置から得られた医用画像
信号を入力する構成をとることも可能である。
【0088】画像データ記憶手段102に格納された画
像は順次読み出され、分類手段103によって画像処理
が行なわれつつ分類される(図1S4)。分類手段10
3は、画像データ記憶手段102に記憶された医用画像
信号を読み出して、階調処理、周波数処理、ダイナミッ
クレンジ圧縮処理、マルチ周波数処理等の処理を行なっ
てから乳腺などを分類する。階調処理としては、例えば
特公平6−44796号公報、特公平5−69347号
公報に記載されている。また、周波数強調処理は、特公
昭62−62373号公報、特公昭62−62376号
公報に記載されている。また、ダイナミックレンジ圧縮
処理は、特許登録第266318号公報に記載されてい
る。更に、マルチ周波数処理は、特開平10−7539
5号公報に記載されている。この場合において、分類手
段103は、乳腺の状態に応じて画像処理を変える処理
を行なう。
【0089】乳腺の分類の方法としては、例えば胸筋の
濃度を基準として乳腺を分類し、乳腺領域の変動をヒス
トグラム化し、乳房における乳腺の割合がどれくらいで
あるかを判断することが行われる。このように乳房に占
める乳腺の割合を求めて、複数段階に分類しておくよう
にする。
【0090】乳腺の実質濃度に基づく分類例としては、
一例として、以下のように分類することが可能である。 脂肪性であり、乳腺は退縮して、乳房はほぼ完全に脂
肪に置き換えられている。病変が撮影範囲に入っておれ
ば、検出は容易である(図4(a))。 は乳腺散在を示しており、脂肪に置き換えられた乳房
内に乳腺実質が散在している。病変の検出は比較的容易
である(図4(b))。 は不均一濃度を示しており、乳腺実質内に脂肪が混在
し、不均一な濃度を呈している。病変が正常乳腺に隠さ
れる危険性がある(図4(c))。 は若い女性に多く、乳房のほぼ全面にわたり、乳腺が
存在している。加齢と共に、乳腺は退縮し、(a)に示
すように乳腺は殆ど見られないようになる(図4
(d))。
【0091】そして、この分類手段103での分類結果
を利用し、処理特性決定手段104が、分類ごとに、後
述する多重周波数処理手段105における処理の際の周
波数特性を決定する(図1S5)。これにより、乳腺退
縮の程度などの分類に応じて適切な画像になるように処
理することができ、画像診断を支援することができる。
なお、この実施の形態例において、この周波数特性の決
定に関する処理は必須なものではない。
【0092】〈(4)多重周波数処理〉図5は多重周波
数処理の動作説明図である。なお、本実施の形態例にお
いて、この多重周波数処理は必須なものではない。
【0093】異常陰影候補検出する領域が選択あるいは
決定されていない場合には医用画像全体について、異常
陰影候補検出する領域が選択あるいは決定されている場
合には医用画像の中の選択された領域について、この処
理を実行する。
【0094】図5において、105aは原画像信号から
非鮮鋭画像信号を作成する非鮮鋭画像信号作成部、10
5bは非鮮鋭画像信号作成部105aで作成された非鮮
鋭画像信号に変換処理を加える変換処理部、105cは
原画像信号と変換処理後の画像信号との差分及び非鮮鋭
画像信号と変換処理後の画像信号と間の差分をとる差分
処理部、105dは該差分処理部105cで得られた差
分画像信号を加算する加算処理部である。
【0095】なお、非鮮鋭画像信号作成部105a、変
換処理部105b、差分処理部105c及び加算処理部
105dとしては、ハードウェアでもソフトウェアでも
実現することができる。
【0096】すなわち、多重周波数処理手段105で
は、以上の処理特性決定手段104で決定された特性に
基づき、非鮮鋭画像作成部105aが作成した非鮮鋭画
像に対して、変換処理部105bが複数の周波数帯域の
非鮮鋭画像信号に変換処理を施す。そして、差分処理部
105cは、前記非鮮鋭画像と前記変換処理後の画像信
号の差分を生成し、該差分によって得られる差分画像信
号を加算処理部105dが加算することによって、多重
周波数処理を実行して処理済画像信号を生成する(図1
S6)。
【0097】このように構成された装置の動作を説明す
れば、以下の通りである。非鮮鋭画像信号作成部105
aは、原画像信号に対して例えばピラミッドアルゴリズ
ムを用いて非鮮鋭画像信号を作成する。非鮮鋭画像信号
作成部105aからは、周波数特性の異なる複数の周波
数帯域の非鮮鋭画像信号が得られる。変換処理部105
bは、得られた非鮮鋭画像信号に対して画像信号変換処
理を行なう。この画像信号変換処理としては、公知のあ
らゆる画像信号変換処理技術を用いることができる。
【0098】差分処理部105cは、このようにして得
られた変換画像信号と原画像信号及び、非鮮鋭画像信号
と変換画像信号との差分を求める。ここで、得られる差
分画像信号は、隣り合う周波数帯域の非鮮鋭画像信号あ
るいは原画像信号と変換後の非鮮鋭画像信号の差分であ
る。次に、加算処理部105dは差分処理部105cで
得られた差分信号を加算して高周波成分信号を求める。
このようにして得られた高周波成分信号を原画像信号に
加算することにより、処理済み画像信号が得られる。
【0099】なお、この多重周波数処理手段105が実
行する多重周波数処理としては、本実施の形態例におい
ては、以下の(a)〜(j)のようなものがある。 (a)病変を含む周波数帯域の周波数成分を所有する非
鮮鋭画像信号を強調する処理を施す。この処理により、
検出目的としている異常陰影と正常組織との区別がつき
やすい状態になり、異常陰影候補の検出が容易になる。
【0100】(b)病変を含む周波数帯域以外の周波数
成分を所有する非鮮鋭画像信号を抑制する処理を施す。
この処理により、検出目的としている異常陰影と正常組
織との区別がつきやすい状態になり、異常陰影候補の検
出が容易になる。
【0101】(c)病変を含む周波数帯域の周波数成分
を所有する非鮮鋭画像信号を強調する処理を施すと共
に、病変を含む周波数帯域以外の周波数成分を所有する
非鮮鋭画像信号を抑制する処理を施す。この処理によ
り、検出目的としている異常陰影と正常組織との区別が
一層つきやすい状態になり、異常陰影候補の検出が容易
になる。
【0102】(d)上記(a)〜(c)において、処理
する複数の周波数帯域に含まれる低周波の周波数成分を
抑制する処理を施す。この処理により、背景トレンドの
影響が強い部位では、病変が存在する位置によって特徴
が変化するため背景トレンドの抑制が極めて重要な課題
である。そのような場合に、背景トレンドが含まれる低
周波成分を抑制することで、検出目的としている異常陰
影と正常組織との区別が一層つきやすい状態になり、異
常陰影候補の検出が容易になる。
【0103】(e)上記(a)〜(c)において、前記
変換処理として、低周波成分と高周波成分とを抑制し、
その中間の周波数成分を強調する。ここで、低周波成分
とは、背景トレンドが含まれるような周波数成分をさ
し、高周波成分とは、ノイズなどが含まれるような高周
波成分をさしている。そして、この処理によれば、異常
陰影はこの間の周波数帯域に存在するため、異常陰影以
外の周波数成分を抑制し、異常陰影候補が存在する可能
性がある周波数成分を強調することにより、異常陰影候
補検出処理の性能向上につながる。
【0104】(f)上記(a)〜(e)において、医用
画像信号がマンモグラムもしくは胸部単純X線画像であ
って、検出目的の異常陰影候補が腫瘤陰影の場合、0.
016lp/mmより低周波成分と0.1lp/mmより高
周波成分とを抑制する処理を施す。この処理により、直
径5mm〜30mmに相当する腫瘤の成分が画像中で浮き立
ち、検出が容易になる。
【0105】(g)上記(a)〜(e)において、被写
体部位または異常陰影の種類の少なくとも一方に基づい
て、抑制または強調する周波数帯域を決定して、処理を
施す。この処理により、検出目的に応じた画像を作成す
ることができるようになり、決定に用いた被写体部位あ
るいは異常陰影の種類に適した多重周波数処理が可能に
なり、異常陰影候補の検出が容易になる。
【0106】(h)医用画像信号の濃度もしくは画素値
のすくなくとも一方に依存した処理を施す。この処理に
より、異常陰影候補が出現する可能性が高い濃度あるい
は画素値のみを強調することや、や比較的コントラスト
がつきやすい濃度あるいは画素値を抑制し、コントラス
トがつきにくい濃度あるいは画素値を強調することによ
り、どの濃度域の病変も同様な基準で検出することが可
能であるため、検出目的としている異常陰影と正常組織
との区別がつきやすい状態になり、異常陰影候補の検出
が容易になる。
【0107】(i)上記(g)において、医用画像信号
がマンモグラムの場合、低周波成分を所有する非鮮鋭画
像信号の、低濃度、もしくは、低画素値の強調度を抑制
する処理を施す。この処理により、マンモグラムではス
キンラインに近い高濃度部分(高画素値)の背景トレン
ドが強い。このような場合に、低濃度(低画素値)の低
周波部分の強調度を抑制することにより、過補正を防
ぎ、検出目的としている異常陰影と正常組織との区別が
一層つきやすい状態になり、異常陰影候補の検出が容易
になる。
【0108】(j)上記(a)〜(c)または(g)に
おいて、医用画像信号がマンモグラムの場合、分類手段
103での乳腺の退縮状態に関する分類結果に応じて、
抑制または強調する周波数帯域、抑制または強調する濃
度、もしくは、抑制または強調する画素値を決定して、
処理を施す。この処理により、分類された結果に応じて
適した多重周波数処理が可能になり、異常陰影候補の検
出が容易になる。たとえば、厚い乳腺が広く広がってい
る画像に対しては、厚い乳腺内に異常陰影候補が存在す
る可能性が強いため、コントラストが付きにくいとし、
強調度を大きくしたり、乳腺が殆ど脂肪組織に置き換わ
っているような画像では、コントラストがつきやすいた
め、強調度を抑えることにより、検出率の向上が図れ
る。
【0109】なお、図6は多重周波数処理手段105に
おける多重周波数処理の周波数特性の一例を示す特性図
である。ここで、横軸は空間周波数、縦軸はレスポンス
(強調あるいは抑制の度合い)を示す。高い周波数から
順に〜の周波数帯が存在しており、たとえば、〜
を組み合わせてあるいは付近の周波数帯を強調し
たものがの特性であり、〜を組み合わせて〜
(特に)付近の周波数帯を強調したものがの特性で
ある。
【0110】以上のような多重周波数処理を施した様子
の一例を図7に示す。ここで、図7(a)は医用画像信
号をそのまま表示した例であり、図7(b)は上記図7
(a)の点A−点B間の破線部分のプロファイルを示
し、図7(c)は多重周波数処理により変換された処理
済画像信号による画像を示し、図7(d)は上記図7
(c)の点C−点D間の破線部分のプロファイルを示し
ている。
【0111】この図7からも明らかなように、本実施の
形態例の多重周波数処理によれば、図7(d)部分に
あるように腫瘤陰影の特徴が強調されていることが証明
されている。
【0112】〈(5)異常陰影候補検出(CAD計
算)〉異常陰影候補検出する領域が選択あるいは決定さ
れていない場合には医用画像全体について、異常陰影候
補検出する領域が選択あるいは決定されている場合には
医用画像の中の選択された領域について、この処理を実
行する。
【0113】多重周波数処理手段105によって多重周
波数処理が行なわれた処理済画像信号について、異常陰
影候補検出手段106によって異常陰影候補の検出がな
される(図1S7)。すなわち、異常陰影候補を検出す
るコンピュータ診断支援(Computer-Aided Diagnosis:
CAD)が実行される。
【0114】異常陰影候補検出手段106は、必要に応
じて多重周波数処理手段105で処理された処理済画像
信号を解析することにより、例えば図8に示すような微
小石灰化クラスタ及び腫瘤陰影の検出を行なう。なお、
多重周波数処理手段105を経由しない画像信号を解析
して異常陰影候補検出を行ってもよい。
【0115】図8は本発明の一実施例におけるディスプ
レイ上に表示した表示画面中のメイン画像の一例を中間
調画像の写真で示す図である。図8の(a)に微小石灰
化クラスタの例を示す。微小石灰化が集まって(クラス
タ化して)存在すると、そこが初期の癌である可能性が
高いため、早期の乳癌を見つけるために重要な所見の一
つである。マンモグラム上では、略円錐構造をもった小
さく白い陰影として表示される。また、(b)に示す腫
瘤陰影は、ある程度の大きさをもった塊、マンモグラム
上ではガウス分布に近い白っぽく丸い陰影として表示さ
れる。
【0116】〈(6)表示制御〉画像出力手段107
は、画像表示手段108に画像表示する際、あるいは、
画像プリント手段109でプリント出力する際に、異常
陰影候補検出する領域が選択あるいは決定されていない
場合(図1S8でN)には、医用画像全体についての異
常陰影候補の検出結果の表示あるいは出力を行う(図1
S9)。また、異常陰影候補検出する領域が選択あるい
は決定されている場合(図1S8でY)には、医用画像
の中の選択された領域についての異常陰影候補の検出結
果の表示あるいは出力を行う(図1S10)。
【0117】この場合、画像出力手段107は、検出さ
れた異常陰影候補、および、選択あるいは決定された領
域の枠を医用画像上に重ねて表示する。図9(a)は円
形の範囲に領域が選択された場合であって、その内部に
矢印形の指摘マーカが指摘する部分に異常陰影候補が検
出された様子を示している。
【0118】すなわち、本実施の形態例によれば医用画
像全体について一律ではない異常陰影候補の検出が可能
になり、本来であれば異常陰影候補が存在し得ない箇所
についても処理を施したりすることはなくなり、処理時
間がかかる問題も解決され、不要な部分に誤った異常陰
影候補の指摘が表れて画面表示が繁雑になるという問題
も解決される。
【0119】この結果、選択された領域についてのみ異
常陰影候補の検出を実行することにより、異常陰影候補
の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適した状
態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。
【0120】また、異常陰影候補検出手段において検出
対象となった領域を表示することにより、異常陰影候補
検出手段によって検出した領域とそうでない領域を明確
にし、異常陰影候補検出手段によって検出していない領
域に対しては、より注意深く読影する注意を促すことが
できる。さらに、辺縁を正確に指定することにより、全
自動の異常陰影候補検出手段より正確な結果を得ること
ができる。
【0121】異常陰影候補検出手段において検出対象と
なった領域を表示する機能は、領域を選択するごとに異
常陰影候補検出手段の対象内と対象外を分類して表示す
ることと、同一画像を読影中を通して、一度でも対象内
になったことがある領域とそれ以外の領域を分類して表
示することができる。
【0122】これにより、各領域設定ごとの対象領域と
これまでに一度でも領域を設定したことがある領域がわ
かり、領域設定の目印となると同時に一度も異常陰影候
補検出手段にかけたことがない領域に注意を促すことも
できる。
【0123】また、この実施の形態例では、被写体から
得られた医用画像について異常陰影候補を検出すべき領
域を選択し、該選択された領域について異常陰影候補を
検出し、検出された異常陰影候補を表示する際に、悪性
度、該悪性度を決定する基準となった画像処理指標、該
悪性度を決定する基準となった個人情報、または、該悪
性度を決定する基準となった撮影条件、のうちの少なく
とも一つを表示することが望ましい。すなわち、選択さ
れた領域の異常陰影候補に合わせて、悪性度などを表示
するようにしているため、より詳細な状況が明瞭にな
る。
【0124】なお、「画像処理指標」は、悪性度を決定
するもととなった、円形度、標準偏差、エントロピー、
曲率、コントラスト、フラクタル次元、などの特徴量の
数値である。また、「個人情報」は、悪性度を決定する
もととなった、年齢、性別、身長、体重、肥満度、対象
となっている異常に対する親族の病歴、女性の場合は、
出産歴や授乳歴などの個人情報である。また、「撮影条
件」とは、撮影機器の種類、放射線画像の場合は、管電
圧、mAs値、フィルタの種類、管球の種類、被写体
厚、照射野絞りの有無などの撮影条件である。
【0125】図9(b)は円形の範囲に領域が選択され
た場合であって、その内部に矢印形の指摘マーカが指摘
する部分に異常陰影候補が検出された様子を示してお
り、指摘マーカの脇の数値が悪性度の表示である。
【0126】また、図10のように複数の指摘マーカが
存在する場合には、各指摘マーカに番号を付与し、画面
の空いている領域に、指摘マーカの番号、悪性度、パラ
メータ(撮影条件など)を一覧表示してもよい。
【0127】また、以上の実施の形態例では、異常陰影
候補を検出すべき領域を選択して異常陰影候補を検出し
た後に、異常陰影候補を検出すべき領域を再選択をする
ようにしてもよい。また、自動決定された領域に基づい
て異常陰影候補検出がなされた後に、領域を手動で再度
選択できるようにしてもよい。この結果、選択された領
域についてのみ異常陰影候補の検出を実行するだけでな
く、そのような選択された領域を再選択することによ
り、異常陰影候補検出のやり直しができ、異常陰影候補
の表示に関して簡明な画面表示を保ち、読影に適した状
態での異常陰影候補の指摘と表示とが可能になる。
【0128】なお、以上の画像出力手段107による出
力は、画像表示手段108に対する画像表示だけでな
く、画像プリント手段109でプリント出力する際に実
行しても良好な効果が得られる。
【0129】なお、以上の各実施の形態例において、指
摘マーカの表示や詳細情報の表示は、医用画像上の被写
体領域にオーバーラップして表示してもよいし、被写体
領域に重ならない位置に必要に応じて、縮小、かつ、モ
チーフ化した被写体領域上に表示するようにしてもよ
い。
【0130】なお、上述の実施の形態例は本発明の具体
例の一例であり、ここに例示した構成や表示に限られる
ものではない。
【0131】
【発明の効果】本発明によれば、医用画像全体について
一律ではない異常陰影候補の検出が可能な医用画像処理
方法および医用画像処理装置を実現できる。この結果、
選択された領域についてのみ異常陰影候補の検出を実行
することにより、異常陰影候補の表示に関して簡明な画
面表示を保ち、読影に適した状態での異常陰影候補の指
摘と表示とが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例を示すフローチャート
である。
【図2】本発明の一実施の形態例を示すブロック図であ
る。
【図3】選択画像例を示す図で、本発明の一実施例にお
けるディスプレイ上に表示した表示画面中のメイン画像
の一例を中間調画像の写真で示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態例を示す説明図である。
【図5】本発明の一実施の形態例を示すブロック図であ
る。
【図6】本発明の一実施の形態例を示す説明図である。
【図7】本発明の一実施の形態例を示す説明図である。
【図8】検出画像例を示す図で、本発明の一実施例にお
けるディスプレイ上に表示した表示画面中のメイン画像
の一例を中間調画像の写真で示す図である。
【図9】本発明の一実施例におけるディスプレイ上に表
示した表示画面中の一例を中間調画像の写真で示す図で
ある。
【図10】本発明の一実施例におけるディスプレイ上に
表示した表示画面中の一例を中間調画像の写真で示す図
である。
【符号の説明】
101 画像データ入力手段 102 画像データ記憶手段 103 分類手段 104 処理特性決定手段 105 多重周波数処理手段 106 異常陰影候補検出手段 107 画像出力手段 108 画像表示手段 109 画像プリント手段 110 制御手段 111 操作部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06T 7/00 300 A61B 6/00 350D Fターム(参考) 4C093 AA26 CA50 DA06 EE01 EE08 EE09 FB09 FB10 FD01 FD09 FD20 FF08 FF09 FF17 FF28 FF34 FF36 FG13 FG16 4C301 DD24 EE11 JC08 JC11 JC12 JC16 KK03 KK27 KK30 KK31 KK40 4C601 DD08 EE09 JC05 JC09 JC10 JC15 JC18 JC19 JC20 JC37 JC40 KK03 KK31 KK33 KK50 5B057 AA08 AA09 BA03 BA07 BA24 BA26 CA08 CA12 CA16 CC01 CD05 CE03 CE11 CH08 CH11 CH18 DA02 DA04 DA08 DA16 DB02 DB09 DC05 DC23 5L096 BA03 BA06 BA13 CA02 FA21 JA11

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被写体から得られた医用画像について異
    常陰影候補を検出すべき領域を選択し、 被写体から得られた医用画像について前記選択された領
    域内で異常陰影候補を検出する、ことを特徴とする医用
    画像処理方法。
  2. 【請求項2】 前記領域の選択では、円形もしくは多角
    形のいずれかの枠により選択を行う、ことを特徴とする
    請求項1記載の医用画像処理方法。
  3. 【請求項3】 前記領域の選択では、任意の形状の枠に
    より選択を行う、ことを特徴とする請求項1記載の医用
    画像処理方法。
  4. 【請求項4】前記医用画像を表示する際、前記異常陰影
    候補の検出により検出された異常陰影候補が指摘された
    状態、もしくは、前記選択された領域を表示した状態、
    の少なくとも一方の状態で表示する、ことを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の医用画像処理
    方法。
  5. 【請求項5】 前記異常陰影候補が指摘された状態の医
    用画像の表示と共に、悪性度、該悪性度を決定する基準
    となった画像処理指標、該悪性度を決定する基準となっ
    た個人情報、または、該悪性度を決定する基準となった
    撮影条件、のうちの少なくとも一つを表示する、ことを
    特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の医
    用画像処理方法。
  6. 【請求項6】 異常陰影候補を検出すべき領域を選択し
    た後に、異常陰影候補を検出すべき領域の再選択が可能
    である、ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいず
    れかに記載の医用画像処理方法。
  7. 【請求項7】 被写体から得られた医用画像について異
    常陰影候補を検出すべき領域を自動的に決定し、 被写体から得られた医用画像について前記決定された領
    域内で異常陰影候補を検出し、 前記異常陰影候補の検出の際に検出対象となった領域を
    医用画像上で表示する、ことを特徴とする医用画像処理
    方法。
  8. 【請求項8】 異常陰影候補の検出対象として表示され
    た領域について、該領域の再選択が可能である、ことを
    特徴とする請求項7記載の医用画像処理方法。
  9. 【請求項9】 被写体から得られた医用画像について異
    常陰影候補を検出すべき領域を選択する選択手段と、 異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、 被写体から得られた医用画像について前記選択手段によ
    り選択された領域について前記異常陰影候補検出手段が
    異常陰影候補を検出するよう制御する制御手段と、を有
    することを特徴とする医用画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記選択手段における領域の選択で
    は、円形もしくは多角形のいずれかの枠により選択を行
    う、ことを特徴とする請求項9記載の医用画像処理装
    置。
  11. 【請求項11】 前記選択手段における領域の選択で
    は、任意の形状の枠により選択を行う、ことを特徴とす
    る請求項9記載の医用画像処理装置。
  12. 【請求項12】 医用画像を表示する表示手段と、前記
    表示手段への表示を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記医用画像を表示する際、前記異常
    陰影候補検出手段により検出された異常陰影候補が指摘
    された状態、もしくは、前記選択された領域を表示した
    状態、の少なくとも一方の状態で表示するよう制御す
    る、ことを特徴とする請求項9乃至請求項11のいずれ
    かに記載の医用画像処理装置。
  13. 【請求項13】 医用画像を表示する表示手段と、前記
    表示手段への表示を制御する制御手段とを備え、 前記制御手段は、前記異常陰影候補が指摘された状態の
    医用画像の表示と共に、悪性度、該悪性度を決定する基
    準となった画像処理指標、該悪性度を決定する基準とな
    った個人情報、または、該悪性度を決定する基準となっ
    た撮影条件、のうちの少なくとも一つを表示するよう制
    御する、ことを特徴とする請求項9乃至請求項12のい
    ずれかに記載の医用画像処理装置。
  14. 【請求項14】前記制御手段は、前記選択手段において
    異常陰影候補を検出すべき領域を選択した後に、異常陰
    影候補を検出すべき領域の再選択が可能である、ことを
    特徴とする請求項9乃至請求項13のいずれかに記載の
    医用画像処理装置。
  15. 【請求項15】被写体から得られた医用画像について異
    常陰影候補を検出すべき領域を決定する領域自動決定手
    段と、 被写体から得られた医用画像について前記決定された領
    域内で異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段
    と、 前記異常陰影候補の検出の際に検出対象となった領域を
    医用画像上で表示する表示手段と、を有することを特徴
    とする医用画像処理装置。
  16. 【請求項16】前記異常陰影候補検出手段が異常陰影候
    補を検出すべき領域を選択する選択手段と、 前記選択手段により選択された領域について前記異常陰
    影候補検出手段が異常陰影候補を検出するよう制御する
    制御手段と、を備え、 前記制御手段は、異常陰影候補の検出対象として表示さ
    れた領域について、前記選択手段によって該領域の再選
    択が可能である、ことを特徴とする請求項15記載の医
    用画像処理装置。
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