JP4380176B2 - 医用画像処理装置及び異常陰影候補の検出結果の表示方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、患者を撮影した医用画像から異常陰影と思われる画像領域を検出する医用画像処理装置及び異常陰影候補の検出結果の表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
医療の分野においては、医用画像のデジタル化が実現され、CR(Computed Radiography)装置等により生成された医用画像データをモニタに表示し、このモニタに表示された医用画像を医師が読影して、病変部の状態や経時変化を観察して診断を行っている。
【0003】
従来、このような医師の読影に対する負担軽減を目的として、上記医用画像データを画像処理することにより、自動的に病変部を異常陰影候補として検出するコンピュータ診断支援装置(Computed-Aided Diagnosis;以下、CADという。)と呼ばれる医用画像処理装置が開発されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
このようなCADでは、医用画像から異常陰影候補が検出されると、モニタに表示された医用画像上に、検出された異常陰影候補の位置が矢印等のマーカーで指摘表示され、異常陰影候補の位置が容易に把握できるように表示される。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−112986号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本来、CADの目的は、画像処理により得られた異常陰影候補の検出結果を診断の参考情報として読影医に提供することにより、読影医の診断支援を行うことである。そのため、最初はCADによる検出結果をモニタに表示せず、医師が一度モニタに表示された医用画像の読影を行った後に検出結果を表示することが好ましい。しかしながら、従来のCADでは異常陰影候補を検出後、その検出結果を自動的にモニタに表示する又は指示に応じて容易にモニタに表示することができる構成となっていた。この従来の表示方法では、医師が自ら読影を行う前に検出結果を参照することとなり、医師の診断に対して先入観を与えてしまう可能性があった。
【0007】
また、モニタに医用画像を表示した場合、画像の拡大表示等、表示操作が可能であるため、画面をスクロールしなければモニタに表示されない画像領域が出てくる場合がある。モニタ診断では、このようなモニタ上に表示されない画像領域を医師が読影し忘れて診断作業を終了するという読影漏れの可能性がある。
【0008】
本発明の課題は、医師が診断の参考情報として必要とする場合のみ異常陰影候補の検出結果を表示することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
患者を撮影した医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、
前記医用画像を表示する表示手段と、
前記表示された医用画像における読影対象の画像領域を指定する指定手段と、
前記指定された画像領域における異常陰影候補の検出結果を前記表示された医用画像上に表示させる表示制御手段と、
前記異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域を読影が終了した読影済み領域として記憶する領域記憶手段と、
前記医用画像において患者が撮影された被写体領域を認識する被写体領域認識手段と、
前記認識された被写体領域と前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域とを比較し、当該被写体領域における未読影領域の有無を判別する判別手段と、
前記判別手段により前記被写体領域内に未読影領域が有ると判別された場合、前記表示された医用画像の被写体領域内に未読影領域が有ることを警告する警告手段と、
を備えることを特徴としている。
【0010】
請求項13に記載の発明は、
医用画像処理装置の異常陰影候補検出手段により、患者を撮影した医用画像から異常陰影候補を検出し、当該検出された異常陰影候補の検出結果を表示する表示方法であって、
医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出工程と、
前記医用画像を表示手段に表示する表示工程と、
前記表示された医用画像における読影対象の画像領域を指定する第1の指定工程と、
前記指定された画像領域における異常陰影候補の検出結果を前記表示された医用画像上に表示させる第1の表示制御工程と、
前記異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域を読影が終了した読影済み領域として領域記憶手段に記憶する領域記憶工程と、
前記医用画像において患者が撮影された被写体領域を認識する被写体領域認識工程と、
前記認識された被写体領域と前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域とを比較し、当該被写体領域における未読影領域の有無を判別する判別工程と、
前記判別工程において前記被写体領域内に未読影領域が有ると判別された場合、前記表示された医用画像の被写体領域内に未読影領域が有ることを警告する警告工程と、
を含むことを特徴としている。
【0011】
請求項1、13に記載の発明によれば、医師は読影中に、必要に応じて異常陰影候補の検出結果を参照することができる。従って、医用画像処理装置による異常陰影候補の検出結果を、医師が診断の参考情報として必要とする場合のみ提供することができ、医師の診断への先入観を排除することが可能となる。
また、被写体領域内に未読影領域が有る場合、未読影領域が有ることを警告するので、医師の読影漏れを防ぐことができる。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像処理装置において、
前記表示制御手段は、前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域を識別可能に前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0013】
請求項14に記載の発明は、請求項13に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域を識別可能に前記表示手段に表示させる第2の表示制御工程を含むことを特徴としている。
【0014】
請求項2、14に記載の発明によれば、読影済み領域が識別可能に表示されるので、医師は未読影の画像領域を容易に把握することができ、診断効率の向上を図ることができる。
【0018】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の医用画像処理装置において、
前記指定手段は、前記未読影領域の全ての領域において異常陰影候補の検出結果が表示されるまで、当該未読影領域において読影対象の領域を自動的に順次指定し、
前記表示制御手段は、前記指定された領域における異常陰影候補の検出結果を順次表示させることを特徴としている。
【0019】
請求項15に記載の発明は、請求項13又は14に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記未読影領域の全ての領域において異常陰影候補の検出結果が表示されるまで、当該未読影領域において読影対象の領域を自動的に順次指定する第2の指定工程と、
前記第2の指定工程において指定された領域における異常陰影候補の検出結果を順次表示手段に表示させる第3の表示制御工程と、
を含むことを特徴としている。
【0020】
請求項3、15に記載の発明によれば、未読影領域の全ての読影領域において自動的に読影対象の領域が指定され、その指定された領域内で異常陰影候補の検出結果が表示されるので、医師の読影漏れを防ぐことができるとともに、医師は未読影領域の全ての読影領域において容易に検出結果を参照することができる。
【0021】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記表示制御手段は、前記判別手段により未読影領域と判別された画像領域を識別可能に前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0022】
請求項16に記載の発明は、請求項13〜15の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記判別工程で未読影領域と判別された画像領域を識別可能に前記表示手段に表示させる第4の表示制御工程を含むことを特徴としている。
【0023】
請求項4、16に記載の発明によれば、未読影領域を識別可能に表示するので、医師は未読影領域を容易に把握することができ、診断効率の向上を図ることができる。
【0024】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の医用画像処理装置において、
前記表示制御手段は、前記被写体領域における読影済み領域を未読影領域より低輝度で表示させることを特徴としている。
【0025】
請求項17に記載の発明は、請求項16に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記第4の表示制御工程では、前記被写体領域における読影済み領域を未読影領域より低輝度で表示させることを特徴としている。
【0026】
請求項5、17に記載の発明によれば、被写体領域における読影済み領域を低輝度で表示するので、未読影領域の読影を可能とするとともに未読影領域の識別が容易になる。
【0027】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記警告手段は、一の医用画像の読影が終了したときに警告を行うことを特徴としている。
【0028】
請求項18に記載の発明は、請求項13〜17の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記警告工程では、一の医用画像の読影が終了したときに警告を行うことを特徴としている。
【0029】
請求項6、18に記載の発明によれば、一の医用画像の読影が終了する毎に警告が行われるので、一画像毎に医師の読影漏れを防止することができる。
【0030】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記警告手段は、一の検査に属する医用画像の全てに対する読影が終了したときに警告を行うことを特徴としている。
【0031】
請求項19に記載の発明は、請求項13〜17の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記警告工程では、一の検査に属する医用画像の全てに対する読影が終了したときに警告を行うことを特徴としている。
【0032】
請求項7、19に記載の発明によれば、同一検査分の医用画像の読影が終了する毎に警告が行われるので、一検査毎に医師の読影漏れを防ぐことができる。
【0033】
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記警告手段による警告を行うか否かを選択可能とすることを特徴としている。
【0034】
請求項20に記載の発明は、請求項13〜19の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記警告工程において、警告を行うか否かを選択可能とすることを特徴としている。
【0035】
請求項8、20に記載の発明によれば、警告を行うか否かは選択可能であるので、警告が必要ない場合は警告を行わないように設定することができる。
【0036】
請求項9に記載の発明は、請求項1〜8の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記表示制御手段は、前記表示された医用画像において前記異常陰影候補検出手段により異常陰影候補が検出されたか否かを通知する通知情報を前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0037】
請求項21に記載の発明は、請求項13〜20の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記第1の表示制御工程では、前記表示された医用画像において前記異常陰影候補検出手段により異常陰影候補が検出されたか否かを通知する通知情報を前記表示手段に表示させることを特徴としている。
【0038】
請求項9、21に記載の発明によれば、異常陰影候補が検出されたか否かを通知するので、医師は読影する医用画像において医用画像処理装置によって検出された異常陰影候補の有無を把握することができる。
【0039】
請求項10に記載の発明は、請求項1〜9の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記指定手段は、読影対象の画像領域の領域範囲を、撮影部位及び/又は読影対象の病変種に応じて変更することを特徴としている。
【0040】
請求項22に記載の発明は、請求項15〜21の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記第1又は第2の指定工程では、読影対象の画像領域の領域範囲を、撮影部位及び/又は読影対象の病変種に応じて変更することを特徴としている。
【0041】
請求項10、22に記載の発明によれば、領域範囲を撮影部位及び/又は病変種によって変更するので、読影状況に応じて最適な領域範囲を設定することができる。
【0042】
請求項11に記載の発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記指定手段は、ポインティングディバイスであり、操作指示に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴としている。
【0043】
請求項23に記載の発明は、請求項15〜22の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記第1又は第2の指定工程では、ポインティングディバイスによる操作指示に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴としている。
【0044】
請求項11、23に記載の発明によれば、ポインティングディバイスにより読影対象の画像領域を指定することができ、操作性が向上する。
【0045】
請求項12に記載の発明は、請求項1〜10の何れか一項に記載の医用画像処理装置において、
前記指定手段は、読影医の視点追跡結果に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴としている。
【0046】
請求項24に記載の発明は、請求項15〜22の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法において、
前記第1又は第2の指定工程では、読影医の視点追跡結果に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴としている。
【0047】
請求項12、24に記載の発明によれば、読影医の視点により読影対象の画像領域を指定することができるので、操作性が向上する。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本実施の形態では、異常陰影候補の検出処理が行われた医用画像において、医師が読影対象の画像領域を指定し、当該指定された画像領域(以下、指定領域という。)でのみ、異常陰影候補の検出結果を表示する例を説明する。
【0049】
まず、構成を説明する。
図1に、本実施の形態における医用画像処理装置10の機能的構成を示す。
図1に示すように、医用画像処理装置10は、画像データ入力手段11、画像データ記憶手段12、被写体領域認識手段13、画像処理手段14、異常陰影候補検出手段15、表示制御手段16、表示手段17、指定手段18、領域記憶手段19、判別手段20、警告手段21を備えて構成される。
【0050】
画像データ入力手段11は、例えばレーザデジタイザ等であり、患者を撮影した医用画像が記録されたフィルム上をレーザビームで走査し、透過した光量を測定してその測定値をアナログデジタル変換することにより、医用画像をデジタル画像データとして医用画像処理装置10へ入力する。
【0051】
なお、画像データ入力手段11は、上記レーザデジタイザに限らず、例えばCCD(Charge Coupled Device)等の光検出素子を適用して、医用画像が記録されたフィルム上を光走査し、その反射光をCCDにより光電変換してデジタル画像データを入力することとしてもよい。
【0052】
また、フィルムに記録された医用画像を読み取るのではなく、蓄積性蛍光体を用いて撮影された医用画像をデジタル変換して医用画像データを生成する撮影装置と接続可能な構成とし、この撮影装置からデジタル画像データを医用画像処理装置10に入力することとしてもよい。この場合には、フィルムが不要であり、コストダウンを図ることが可能となる。
【0053】
また、画像データ入力手段11は、放射線画像を撮像して電気信号として出力するフラットパネルディテクタ(Flat Panel Detector;以下、FPDという。)を接続可能な構成とし、このFPDからデジタル画像データを入力することとしてもよい。FPDは、特開平6−342098号公報に記載されているように、照射された放射線の強度に応じた電荷を生成する放射線検出素子と、この放射線検出素子により生成された電荷を蓄積するコンデンサとが2次元的に配列されたものである。
【0054】
また、画像データ入力手段11は、特開平9−90048号公報に記載されているように、蛍光強度を検出するフォトダイオード、CCD、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサ等の光検出素子を画素毎に設けた光検出器を備えた構成とし、放射線を増感紙等の蛍光体層に吸収させて蛍光を発光させ、その蛍光強度を光検出器で検出し、光電変換を行ってデジタル医用画像データを入力することとしてもよい。また、放射線の照射により可視光を発する放射線シンチレータと、レンズアイ及び各々のレンズに対応するエリアセンサと組み合わせた構成であってもよい。
【0055】
また、画像データ入力手段11は、撮影された医用画像データを記録したCD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)やフロッピー(登録商標)等の各種記憶媒体から医用画像データを読み取り可能な構成であってもよいし、ネットワークを介して外部装置から医用画像データを受信可能な構成であってもよい。
【0056】
なお、画像データ入力手段11により入力された医用画像データにはヘッダ領域が設けられており、このヘッダ領域に、その医用画像に関する情報、例えば撮影された患者の氏名、患者ID(患者を個別に識別するためのID)、性別等の患者情報、撮影部位、撮影日等の撮影情報、画像がどの検査に属するかを示す検査ID(検査を個別に識別するためのID)等の検査情報等が記録されていることとする。
【0057】
画像データ記憶手段12は、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリ等により構成され、画像データ入力手段11により入力された医用画像データを記憶する。このとき、必要に応じてデータ圧縮を施すこととする。データ圧縮方法としては、公知のJPEG、DPCM、ウェーブレット圧縮等の手法により、可逆圧縮又は不可逆圧縮を行うことが可能であるが、データ圧縮に伴う画像データの劣化が無い可逆圧縮が好ましい。
【0058】
被写体領域認識手段13は、画像データ記憶手段12から医用画像データを読み出し、当該医用画像データを画像解析して被写体領域を認識する。被写体領域の認識は、例えば特開平1−238650号公報に記載されるように、予め撮影部位が把握された医用画像から放射線が直接照射された放射線領域と被写体を透過した被写体領域とを分類する画像特性値の閾値を求めておき、当該閾値を用いて認識対象の医用画像を放射線領域と被写体領域とを分類することにより被写体領域を認識する。上述した閾値は、以下の算出方法で求められる。まず、医用画像を小領域に分割し、各小領域において算出されたヒストグラムから各小領域の類似性を評価し、類似する小領域毎に画像領域を分類する。このとき、放射線領域と被写体領域とが分類されるので、分類された画像領域毎に例えば画素平均値や分散値等の特性値を求めてこの特性値を閾値として設定しておく。
【0059】
画像処理手段14は、画像データ入力手段11又は画像データ記憶手段12から医用画像データを読み出して各種画像処理を施し、当該画像処理が施された医用画像データを画像出力手段18に出力する。各種画像処理には、画像コントラストを調整する階調処理、広範囲にわたって存在する陰影の画像領域のコントラストを同一レベルに補正するコントラスト補正処理、画像の鮮鋭度を調整する周波数強調処理、ダイナミックレンジの広い画像において被写体の細部のコントラストを低下させることなく見やすい濃度範囲に収めるために、任意の信号領域のダイナミックレンジを圧縮するダイナミックレンジ圧縮処理等が含まれる。
【0060】
異常陰影候補検出手段15は、画像データ入力手段11又は画像データ記憶手段12から画像データを読み出して画像解析を行うことにより、異常陰影と思われる画像領域を検出する。本実施の形態では、乳房を撮影したマンモグラフィから異常陰影候補を検出する例を説明するが、検出対象はこれに限らず、胸部や腹部等の他の部位を撮影し、その画像から各部位に応じた異常陰影候補を検出することとしてもよい。
【0061】
マンモグラフィでは、乳癌の特徴である腫瘤や微小石灰化クラスタと思われる陰影を検出する。腫瘤陰影は、ある程度の大きさを有する塊であり、マンモグラフィ上では、ガウス分布に近い、白っぽく丸い陰影として現れる。微小石灰化クラスタは、微小石灰化した部分が集まって(クラスタ化して)存在するとそこが初期癌である可能性が高い。マングラフィ上では、略円錐構造を持った白っぽく丸い陰影として現れる。
【0062】
以下、上述した腫瘤陰影及び微小石灰化クラスタ陰影を検出する手法について説明する。
異常陰影候補検出手段15では、腫瘤陰影の検出に適した手法として、以下の論文に記載された公知の検出方法を適用することが可能である。
【0063】
・左右乳房を比較することによって検出する方法
(Med.Phys.,Vol.21.No.3,pp.445-452)
・アイリスフィルタを用いて検出する方法
(信学論(D-11),Vol.J75-D-11,no.3,pp.663-670,1992)
・Quoitフィルタを用いて検出する方法
(信学論(D-11),Vol.J76-D-11,no.3,pp.279-287,1993)
・分割した乳房領域の画素値のヒストグラムに基づく2値化により検出する方法
(JAMIT Frontier 講演論文集,pp.84-85,1995)
・方向性のある多数のラプラシアンフィルタの最小出力をとる最小方向差分フィルタ)
(信学論(D-11),Vol.J76-D-11,no.2,pp.241-249,1993)
・フラクタル次元を利用して腫瘤陰影の良悪性を鑑別する方法
(Medical Imaging Technology17(5),pp.577-584,1999)
【0064】
また、微小石灰化クラスタ陰影の検出に適した方法として、以下の論文に記載された公知の検出方法を適用することができる。
【0065】
・乳房領域から石灰化の疑いがある領域を局部化し、陰影像の光学濃度差や境界濃度差の標準偏差値等から偽陽性候補を削除する方法
(IEEE Trans Biomed Eng BME-26(4):213-219,1979)
・ラプラシアンフィルタ処理を行った画像を用いて検出する方法
(信学論(D-11),Vol.J71-D-11,no.10,pp.1994-2001,1988)
・乳腺等の背景パターンの影響を抑えるためにモルフォロジー解析した画像を使用する検出方法
(信学論(D-11),Vol.J71-D-11,no.7,pp.1170-1176,1992)
【0066】
異常陰影候補検出手段15は、上述したような手法を用いて、医用画像データ中の陰影の位置情報、円形度、陰影の内部と外部の濃度値の差であるコントラスト、陰影の周辺部から中心部にかけての濃度勾配の強度成分、方向成分等の各種特徴量を算出し、算出した各特徴量に対して予め設定されている閾値を超えた陰影を異常陰影候補として検出する。そして、異常陰影候補として検出された陰影の各種特徴量が検出結果として表示制御手段16に出力される。
【0067】
表示制御手段16は、表示手段17を制御して画像処理手段14から入力された画像処理済みの医用画像データを表示させるとともに、表示された医用画像において異常陰影候補が検出されたか否かを通知する通知情報を表示させる。また、指定手段18から読影対象の画像領域(指定領域)が指定されると、その指定領域における異常陰影候補の検出結果を表示中の医用画像上に表示させる。
【0068】
また、表示制御手段16は、領域記憶手段19に記憶されている読影済み領域を、識別可能に表示手段17に表示させる。例えば、読影済み領域を色づけする又は低輝度で表示する等して識別可能に示した縮小医用画像を作成して表示させる、或いは操作指示された場合のみ、医用画像上で読影済み領域に色づけする等して、読影済み領域を識別可能に表示手段17に表示させる。
【0069】
さらに、読影が終了した際には、判別手段20により未読影領域と判別された画像領域を、例えば医用画像上で未読影領域を色づけする、未読影領域の輪郭線を示す又は未読影領域以外の画像領域、つまり被写体領域における読影済み領域を低輝度で表示させる等して識別可能に表示手段17に表示させる。
【0070】
表示手段17は、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)、プラズマディスプレイ等のモニタが適用され、タッチパネルを構成する。表示手段としては、医用画像専用の精細高輝度のCRT、LCDが好ましい。表示手段17は、表示制御手段16の指示に従って医用画像データ及び異常陰影候補の検出結果を表示出力する。
【0071】
なお、医用画像処理装置10に、紙等の記録媒体への医用画像データの記録を行うプリンタや、フィルムへの医用画像データの記録を行う露光装置等の出力手段を備えることとしてもよい。
【0072】
指定手段18は、医師が読影を行う画像領域(指定領域)を指定する。指定手段18としては、例えばマウスやタッチパネル等のポインティングディバイスを適用し、読影医からの操作指示に応じて読影対象の画像領域を指定することとしてもよいし、或いは読影医の視点を検出し、その視点追跡結果に応じて読影対象の画像領域を指定することとしてもよい。
【0073】
ポインティングディバイスを適用する場合、図2に示すように、表示手段17に表示された医用画像上にポインタPが表示される。読影医によりこのポインタPがマウスやタッチパネルで操作されて読影対象の位置が指示されると、指定手段18はポインタPの位置から一定範囲の領域(図2の点線で示す円形領域)を読影対象の画像領域、つまり指定領域として指定する。なお、図2では、指定領域の形状を略円形で示したが、形状は特に限定せず、方形等の他の形状であってもよい。
【0074】
読影医の視点追跡結果に応じて読影対象の画像領域を指定する場合、読影医の視点を検出し、その視点から一定範囲の領域を指定領域として決定する。
読影医の視点検出方法について説明する。
図3(a)に示すように、視点検出には、読影医がどこを視ているかを示す視点の像を撮影するためのアイカメラ51と、読影医の視野像を撮影するための視野像カメラ52等とが使用される。
【0075】
まず、読影医の両眼をアイカメラ51により所定の時間間隔で撮影し、読影医の視点の像を得る。同時に、読影医側に設置された視野像カメラ52により読影医の視野像を撮影する。なお、予め視点の移動量と視野像のサイズ、つまり表示手段17に表示される医用画像のサイズとが一致するように、X、Y軸の倍率を調整しておく。そして、視点の像に基づいて表示中の医用画像における視点の位置座標Q(x、y)を決定し、この視点を中心とする一定範囲の領域を指定領域として医用画像上に表示する。
【0076】
図3(b)にその表示例を示す。図3(b)に示すように、医用画像上では視点Qを中心とした指定領域がアイフレームEとして表示される。
この読影医の視点は常に検出され、その視点の移動に応じて医用画像上でアイフレームEが移動する。すなわち、視点追跡結果に応じて指定領域が指定される。
【0077】
なお、指定領域の領域範囲は、撮影部位及び/又は読影対象の病変種に応じて変更することとする。例えば、撮影部位が胸部である場合、一般的に胸部領域はマンモグラフィにおける乳房領域より広範囲にわたるため、指定領域の領域範囲を胸部領域に応じて大きめに設定する。また、マンモグラフィにおいて読影対象が微小石灰化クラスタである場合、画像上で塊として現れる腫瘤とは異なり、微小石灰化クラスタは広範囲に分布する特徴を有するので、指定領域の領域範囲を微小石灰化クラスタに応じて大きめに設定する。
【0078】
領域記憶手段19は、表示制御手段16により異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域を医師の読影が終了した画像領域(以下、読影済み領域という。)として記憶する。例えば、図4に示すように、ポインタPや視点Qの移動に伴って指定領域が移動している場合、その移動経路において異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域(図4の斜線で示される領域)が読影済み領域として記憶される。
【0079】
判別手段20は、読影終了が指示されると、被写体領域認識手段13により認識された被写体領域と、領域記憶手段19に記憶された読影済み領域とを比較して、被写体領域における未読影の領域の有無を判別する。その判別結果は、警告手段21に出力される。
【0080】
警告手段21は、判別手段20により被写体領域内に未読影の領域が有ると判別された場合、被写体領域内に未読影領域が有ることを警告する。警告は、警告メッセージを表示手段17に表示させることとしてもよいし、スピーカ等を備えて警告音を出力することとしてもよい。また、警告を行うか否かは適宜設定可能であり、警告が必要無い場合は警告動作を行わないように設定する。
【0081】
また、警告は、一の医用画像の読影が終了する毎に行うこととしてもよいし、同一検査分の医用画像全ての読影が終了したときに行うこととしてもよく、その警告のタイミングは、適宜設定可能とする。
【0082】
次に、本実施の形態における動作を説明する。
図5は、医用画像処理装置10により実行される検出結果表示処理を説明するフローチャートである。この検出結果表示処理は、異常陰影候補検出手段15により医用画像データから異常陰影候補を検出後、指定手段18により指定された指定領域でのみ、異常陰影候補の検出結果を表示する処理である。
【0083】
図5に示す検出結果表示処理では、まずステップS1において、画像データ入力手段11により医用画像データが入力され、画像データ記憶手段12に記憶される。次いで、ステップS2では、被写体領域認識手段13により画像データ記憶手段12から医用画像データが読み出され、当該医用画像における被写体領域が認識される。
【0084】
次いで、ステップS3では、異常陰影候補検出手段15により、画像データ記憶手段12から医用画像データが読み出され、当該医用画像データから異常陰影候補が検出される。検出結果は、表示制御手段16に出力される。
【0085】
表示制御手段16に異常陰影候補の検出結果が入力されると、ステップS4において、表示制御手段16により医用画像の表示制御が行われ、画像処理手段14により画像処理が施された医用画像データが表示手段17に表示されるとともに、異常陰影候補が検出されたか否かを通知する通知情報が表示される。
【0086】
次いで、ステップS5では、表示手段17に表示された医用画像において、指定手段18により読影対象の画像領域が指定される。ステップS6では、表示制御手段18によりその指定領域で異常陰影候補が検出されているか否かが判別され、検出されている場合は指定領域の画像上に、検出された異常陰影候補が識別可能に表示される。指定領域における異常陰影候補の検出結果表示は、読影終了が指示されるまで継続され、読影医により指定領域の位置が移動されるとその移動された位置で異常陰影候補の検出結果が順次表示される。
【0087】
次いで、ステップS7では、異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域が読影済み領域として領域記憶手段19に記憶され、ステップS8では、領域記憶手段19に記憶された読影済み領域が表示制御手段16により読み出される。そして、表示制御手段16により、読影済み領域を識別可能に示す縮小画像が作成されて表示手段17に表示される。
【0088】
図6に、ポインティングディバイスにより指定された指定領域における異常陰影候補の検出結果の表示例を示す。
図6に示す画像表示画面171では、ポインタPにより指定された指定領域において検出された異常陰影候補が例えば色付けされる等して識別可能に表示される。また、被写体画像と重ならない位置に、異常陰影候補が検出されたことを通知する通知情報M1が表示されるとともに、読影済み領域を識別可能に示す縮小画像M2が表示される。
【0089】
図7に、読影医の視点追跡結果に応じて指定された指定領域における異常陰影候補の検出結果の表示例を示す。
図7に示す画像表示画面172では、上述したポインティングディバイスの場合と同様に、アイフレームEにより指定された指定領域において検出された異常陰影候補が、指定領域内で識別可能に表示される。また、通知情報M1、縮小画像M2が被写体画像と重ならない位置に表示される。
【0090】
次いで、ステップS9では、読影終了が指示されたか否かが判別される。読影終了が指示されていない場合(ステップS9;N)は、ステップS5に戻って読影を継続し、読影終了を指示された場合(ステップS9;Y)は、ステップS10に移行する。
【0091】
ステップS10では、被写体領域認識手段13により認識された被写体領域と、領域記憶手段19により記憶された読影済み領域とが判別手段20により比較され、被写体領域における未読影の領域の有無が判別される。全ての被写体領域において指定領域が指定され、未読影領域は無いと判別された場合(ステップS10;無)、ステップS13に移行する。
【0092】
一方、全ての被写体領域において指定領域が指定されておらず、未読影領域が有ると判別された場合(ステップS10;有)、表示手段17に警告画面が表示され、被写体領域内に未読影領域が有ることが警告手段12により警告される(ステップS11)。そして、ステップS12において、表示制御手段16により、未読影領域が識別可能に表示手段17に表示される。
【0093】
図8に、警告画面例を示す。
図8に示す警告画面173では、被写体領域において未読影領域が有ることを警告する警告メッセージM3が表示されるとともに、その医用画像における未読影領域以外の領域、つまり被写体領域における読影済み領域及び放射線が直接照射された放射線領域が低輝度で表示され、未読影領域が識別可能に表示される。
【0094】
次いで、ステップS13では、読影が終了した医用画像における全ての異常陰影候補の検出結果が表示手段17に表示される。図9にその表示画面例を示す。図9に示す画像表示画面174では、医用画像から検出された全ての異常陰影候補が医用画像上で識別可能に表示される。
【0095】
以上のように、読影対象の領域を指定し、その指定領域内でのみ、異常陰影候補の検出結果を表示するので、医師は医用画像の読影中に、必要に応じて異常陰影候補の検出結果を参照することができる。従って、医用画像処理装置10による異常陰影候補の検出結果を医師の診断に対する参考情報として提供することができ、医師の診断への先入観を排除することが可能となる。
【0096】
また、異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域は読影が終了した読影済み領域として識別可能に表示されるので、未読影の画像領域を容易に把握することができ、読影医の診断効率の向上を図ることができる。
【0097】
また、医用画像における被写体領域を認識し、当該被写体領域において未読影領域が有る場合は、未読影領域が残っていることを警告するので、医師の読影漏れを防止することができる。
【0098】
また、指定領域の指定には、ポインティングディバイスや読影医の視点追跡結果が適用されるので、操作性が良い。
【0099】
なお、本実施の形態における記述内容は、本発明を適用した医用画像処理装置10の好適な一例であり、これに限定されるものではない。
【0100】
上述した説明では、ポインティングディバイスや読影医の視点追跡結果等を利用し、読影医の意思に応じて指定領域を指定することとしたが、図10(a)に示すように、例えば指定領域を示す略方形のフレームFを医用画像上に表示し、医用画像の上方から下方へ順に走査するようにフレームFを自動的に移動させ、図10(b)に示すように、フレームF内でのみ異常陰影候補の検出結果を表示することとしてもよい。この場合、読影医の操作は必要ないので操作性が向上するとともに、フレームFにより自動的に全画像領域が走査されるため、医師の読影漏れを防止することができる。
【0101】
また、被写体領域内に未読影領域が存在した場合、その未読影領域があることを警告後、図11に示すように、自動的に未読影領域の全ての領域において異常陰影候補の検出結果が表示されるまで未読影領域内でフレームFを走査させ、フレームF内でのみ異常陰影候補の検出結果を表示させることとしてもよい。これにより、未読影領域における異常陰影候補の検出結果が自動的に表示されるため、医師の読影漏れを防止することができるとともに、医師は未読影領域における検出結果を容易に参照することができる。
【0102】
その他、本実施の形態における医用画像処理装置10の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
【0103】
【発明の効果】
請求項1、13に記載の発明によれば、医師は読影中に、必要に応じて異常陰影候補の検出結果を参照することができる。従って、医用画像処理装置による異常陰影候補の検出結果を、医師が診断の参考情報として必要とする場合のみ提供することができ、医師の診断への先入観を排除することが可能となる。
また、被写体領域内に未読影領域が有る場合、未読影領域が有ることを警告するので、医師の読影漏れを防ぐことができる。
【0104】
請求項2、14に記載の発明によれば、読影済み領域が識別可能に表示されるので、医師は未読影の画像領域を容易に把握することができ、診断効率の向上を図ることができる。
【0106】
請求項3、15に記載の発明によれば、未読影領域の全ての読影領域において自動的に読影対象の領域が指定され、その指定された領域内で異常陰影候補の検出結果が表示されるので、医師の読影漏れを防ぐことができるとともに、医師は未読影領域の全ての読影領域において容易に検出結果を参照することができる。
【0107】
請求項4、16に記載の発明によれば、未読影領域を識別可能に表示するので、医師は未読影領域を容易に把握することができ、診断効率の向上を図ることができる。
【0108】
請求項5、17に記載の発明によれば、被写体領域における読影済み領域を低輝度で表示するので、未読影領域の読影を可能とするとともに未読影領域の識別が容易になる。
【0109】
請求項6、18に記載の発明によれば、一の医用画像の読影が終了する毎に警告が行われるので、一画像毎に医師の読影漏れを防止することができる。
【0110】
請求項7、19に記載の発明によれば、同一検査分の医用画像の読影が終了する毎に警告が行われるので、一検査毎に医師の読影漏れを防ぐことができる。
【0111】
請求項8、20に記載の発明によれば、警告を行うか否かは選択可能であるので、警告が必要ない場合は警告を行わないように設定することができる。
【0112】
請求項9、21に記載の発明によれば、異常陰影候補が検出されたか否かを通知するので、医師は読影する医用画像において医用画像処理装置によって検出された異常陰影候補の有無を把握することができる。
【0113】
請求項10、22に記載の発明によれば、領域範囲を撮影部位及び/又は病変種によって変更するので、読影状況に応じて最適な領域範囲を設定することができる。
【0114】
請求項11、23に記載の発明によれば、ポインティングディバイスにより読影対象の画像領域を指定することができ、操作性が向上する。
【0115】
請求項12、24に記載の発明によれば、読影医の視点により読影対象の画像領域を指定することができるので、操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施の形態の医用画像処理装置10の機能的構成を示す図である。
【図2】ポインティングディバイスにより指定領域を指定する際に表示される表示画面例を示す図である。
【図3】(a)は読影医の視点追跡方法を説明する図であり、(b)は読影医の視点追跡結果により指定領域を指定する際に表示される表示画面例を示す図である。
【図4】読影済み領域を説明するための図である。
【図5】医用画像処理装置10により実行される検出結果表示処理を説明するフローチャートである。
【図6】ポインティングディバイスにより指定された指定領域において異常陰影候補の検出結果が表示された画像表示画面171を示す図である。
【図7】読影医の視点追跡結果により指定された指定領域において異常陰影候補の検出結果が表示された画像表示画面172を示す図である。
【図8】警告画面173を示す図である。
【図9】全ての異常陰影候補の検出結果が表示された画像表示画面174を示す図である。
【図10】(a)は、フレームFにより自動的に指定領域が指定される例を示す図であり、(b)はフレームF内でのみ異常陰影候補の検出結果が表示される画像表示画面175を示す図である。
【図11】未読影領域の全ての領域において異常陰影候補の検出結果が表示されるまで未読影領域内で自動的に移動されるフレームFを示す図である。
【符号の説明】
10 医用画像処理装置
11 画像データ入力手段
12 画像データ記憶手段
13 被写体領域認識手段
14 画像処理手段
15 異常陰影候補検出手段
16 表示制御手段
17 表示手段
18 指定手段
19 領域記憶手段
20 判別手段
21 警告手段
Claims (24)
- 患者を撮影した医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出手段と、
前記医用画像を表示する表示手段と、
前記表示された医用画像における読影対象の画像領域を指定する指定手段と、
前記指定された画像領域における異常陰影候補の検出結果を前記表示された医用画像上に表示させる表示制御手段と、
前記異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域を読影が終了した読影済み領域として記憶する領域記憶手段と、
前記医用画像において患者が撮影された被写体領域を認識する被写体領域認識手段と、
前記認識された被写体領域と前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域とを比較し、当該被写体領域における未読影領域の有無を判別する判別手段と、
前記判別手段により前記被写体領域内に未読影領域が有ると判別された場合、前記表示された医用画像の被写体領域内に未読影領域が有ることを警告する警告手段と、
を備えることを特徴とする医用画像処理装置。 - 前記表示制御手段は、前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域を識別可能に前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1に記載の医用画像処理装置。
- 前記指定手段は、前記未読影領域の全ての領域において異常陰影候補の検出結果が表示されるまで、当該未読影領域において読影対象の領域を自動的に順次指定し、
前記表示制御手段は、前記指定された領域における異常陰影候補の検出結果を順次表示させることを特徴とする請求項1又は2に記載の医用画像処理装置。 - 前記表示制御手段は、前記判別手段により未読影領域と判別された画像領域を識別可能に前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 前記表示制御手段は、前記被写体領域における読影済み領域を未読影領域より低輝度で表示させることを特徴とする請求項4に記載の医用画像処理装置。
- 前記警告手段は、一の医用画像の読影が終了したときに警告を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 前記警告手段は、一の検査に属する医用画像の全てに対する読影が終了したときに警告を行うことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 前記警告手段による警告を行うか否かを選択可能とすることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 前記表示制御手段は、前記表示された医用画像において前記異常陰影候補検出手段により異常陰影候補が検出されたか否かを通知する通知情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 前記指定手段は、読影対象の画像領域の領域範囲を、撮影部位及び/又は読影対象の病変種に応じて変更することを特徴とする請求項1〜9の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 前記指定手段は、ポインティングディバイスであり、操作指示に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 前記指定手段は、読影医の視点追跡結果に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴とする請求項1〜10の何れか一項に記載の医用画像処理装置。
- 医用画像処理装置の異常陰影候補検出手段により、患者を撮影した医用画像から異常陰影候補を検出し、当該検出された異常陰影候補の検出結果を表示する表示方法であって、
医用画像から異常陰影候補を検出する異常陰影候補検出工程と、
前記医用画像を表示手段に表示する表示工程と、
前記表示された医用画像における読影対象の画像領域を指定する第1の指定工程と、
前記指定された画像領域における異常陰影候補の検出結果を前記表示された医用画像上に表示させる第1の表示制御工程と、
前記異常陰影候補の検出結果が表示された画像領域を読影が終了した読影済み領域として領域記憶手段に記憶する領域記憶工程と、
前記医用画像において患者が撮影された被写体領域を認識する被写体領域認識工程と、
前記認識された被写体領域と前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域とを比較し、当該被写体領域における未読影領域の有無を判別する判別工程と、
前記判別工程において前記被写体領域内に未読影領域が有ると判別された場合、前記表示された医用画像の被写体領域内に未読影領域が有ることを警告する警告工程と、
を含むことを特徴とする異常陰影候補の検出結果の表示方法。 - 前記領域記憶手段に記憶された読影済み領域を識別可能に前記表示手段に表示させる第2の表示制御工程を含むことを特徴とする請求項13に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記未読影領域の全ての領域において異常陰影候補の検出結果が表示されるまで、当該未読影領域において読影対象の領域を自動的に順次指定する第2の指定工程と、
前記第2の指定工程において指定された領域における異常陰影候補の検出結果を順次表示手段に表示させる第3の表示制御工程と、
を含むことを特徴とする請求項13又は14に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。 - 前記判別工程で未読影領域と判別された画像領域を識別可能に前記表示手段に表示させる第4の表示制御工程を含むことを特徴とする請求項13〜15の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記第4の表示制御工程では、前記被写体領域における読影済み領域を未読影領域より低輝度で表示させることを特徴とする請求項16に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記警告工程では、一の医用画像の読影が終了したときに警告を行うことを特徴とする請求項13〜17の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記警告工程では、一の検査に属する医用画像の全てに対する読影が終了したときに警告を行うことを特徴とする請求項13〜17の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記警告工程において、警告を行うか否かを選択可能とすることを特徴とする請求項13〜19の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記第1の表示制御工程では、前記表示された医用画像において前記異常陰影候補検出手段により異常陰影候補が検出されたか否かを通知する通知情報を前記表示手段に表示させることを特徴とする請求項13〜20の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記第1又は第2の指定工程では、読影対象の画像領域の領域範囲を、撮影部位及び/又は読影対象の病変種に応じて変更することを特徴とする請求項15〜21の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記第1又は第2の指定工程では、ポインティングディバイスによる操作指示に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴とする請求項15〜22の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
- 前記第1又は第2の指定工程では、読影医の視点追跡結果に応じて読影対象の画像領域を指定することを特徴とする請求項15〜22の何れか一項に記載の異常陰影候補の検出結果の表示方法。
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