JP2002162705A - 位相コントラスト放射線画像処理装置 - Google Patents

位相コントラスト放射線画像処理装置

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JP2002162705A
JP2002162705A JP2000358160A JP2000358160A JP2002162705A JP 2002162705 A JP2002162705 A JP 2002162705A JP 2000358160 A JP2000358160 A JP 2000358160A JP 2000358160 A JP2000358160 A JP 2000358160A JP 2002162705 A JP2002162705 A JP 2002162705A
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JP2000358160A
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Hiroshi Ohara
弘 大原
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】位相コントラスト放射線画像に対して適切なデ
ィジタル化および画像処理が可能な位相コントラスト放
射線画像処理装置を提供する。 【解決手段】 位相コントラスト放射線画像撮影された
フィルムを自動現像する自動現像機と、現像後のフィル
ムから位相コントラスト放射線画像データを生成するフ
ィルムディジタイザと、このフィルムディジタイザにて
生成された位相コントラスト放射線画像データに画像処
理を加える画像処理手段と、前記画像処理手段で画像処
理された位相コントラスト放射線画像データに基づいて
位相コントラスト放射線画像が露光されたフィルムを作
成するイメージャと、を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、放射線画像の各
種処理を行う装置に関し、特に、位相コントラスト放射
線画像の処理に適した位相コントラスト放射線画像処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、疾病の診断などのための、ディジ
タル放射線画像を得ることができる放射線画像撮像装置
が知られており、放射線エネルギーの一部を蓄積し励起
光を照射することにより蓄積されたエネルギーに応じた
輝尽発光を示す輝尽性蛍光体を用いた装置や、2次元的
に配列された複数の検出素子で照射された放射線の線量
に応じた電気信号を生成し、この電気信号に基づいて画
像データを生成するFlatPanel Detector(FPD)等の
装置が使用されている。
【0003】ところで、一般的な放射線画像は、放射線
が被写体を透過するときに、被写体を構成する物質の原
子量の大きさによって放射線透過量が異なることによる
影絵の画像である。すなわち、放射線源から放射され被
写体を透過した放射線量の2次元分布を放射線画像検出
器で検出し、被写体の放射線吸収コントラストに基づく
放射線画像を形成する。
【0004】ところが、放射線は電磁波の一種であるゆ
えに波の性質をも有することから、被写体を透過すると
きに位相のずれによる回折や屈折を生じ、これを画像の
生成に利用することもできる。
【0005】近年、この性質を利用した被写体コントラ
ストの高い放射線画像を撮影する方法が提案されてお
り、位相コントラスト放射線画像または屈折コントラス
ト放射線画像と呼ばれている。この画像では、特に被写
体の境界部分のコントラストが高められることから放射
線画像の検出性が向上するので、放射線を用いる医用分
野や工業用の非破壊検査分野等への応用が期待されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来からの
通常の放射線画像(吸収コントラスト放射線画像)と同
じように位相コントラスト放射線画像においても、上記
で説明したように直接ディジタル画像として得たり、ア
ナログ画像とスキャナなどでディジタル化したりするこ
とにより、ディジタルの位相コントラスト放射線画像を
得ることができる。
【0007】このようなディジタル画像の位相コントラ
スト放射線画像は、これまでの吸収コントラスト放射線
画像とは異なり、実寸大より大きなサイズで被写体がフ
ィルム撮影されるので、吸収コントラスト放射線撮影画
像の場合とは異なる手法によりディジタル化する必要が
ある。
【0008】また、このようなディジタル画像の位相コ
ントラスト放射線画像は、これまでの吸収コントラスト
放射線画像とは異なるので、吸収コントラスト放射線撮
影による画像とは異なる最適な手法あるいは条件の画像
処理が必要である。
【0009】また、位相コントラスト放射線画像を用い
た新たなエネルギーサブトラクション方法の可能性があ
る。また、位相コントラスト放射線画像が拡大画像であ
ることから、読影や診断のしやすいサイズで出力する必
要がある。さらに、位相コントラスト放射線画像を用い
ることにより診断支援の精度を向上できる可能性があ
る。
【0010】この発明は、以上のような実情に鑑みてな
されたもので、位相コントラスト放射線画像に対して適
切なディジタル化および画像処理が可能な位相コントラ
スト放射線画像処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決する本
発明は以下のように構成されている。 (1)請求項1記載の発明は、位相コントラスト放射線
画像撮影されたフィルムを自動現像する自動現像機と、
現像後のフィルムから位相コントラスト放射線画像デー
タを生成するフィルムディジタイザと、このフィルムデ
ィジタイザにて生成された位相コントラスト放射線画像
データに画像処理を加える画像処理手段と、を有するこ
とを特徴とする位相コントラスト放射線画像処理装置で
ある。
【0012】この発明では、位相コントラスト放射線画
像撮影されたフィルムを自動現像機により自動現像し、
現像後のフィルムからフィルムディジタイザによって位
相コントラスト放射線画像データを生成し、生成された
位相コントラスト放射線画像データに対して画像処理手
段で画像処理を加えるようにしている。
【0013】これにより、位相コントラスト放射線画像
撮影して得た位相コントラスト放射線画像に対して適切
なディジタル化および画像処理が可能になる。 (2)請求項2記載の発明は、位相コントラスト放射線
画像撮影されたフィルムを自動現像する自動現像機と、
現像後のフィルムから位相コントラスト放射線画像デー
タを生成するフィルムディジタイザと、このフィルムデ
ィジタイザにて生成された位相コントラスト放射線画像
データに画像処理を加える画像処理手段と、前記画像処
理手段で画像処理された位相コントラスト放射線画像デ
ータに基づいて位相コントラスト放射線画像が露光され
たフィルムを作成するイメージャと、を有することを特
徴とする位相コントラスト放射線画像処理装置である。
【0014】この発明では、位相コントラスト放射線画
像撮影されたフィルムを自動現像機により自動現像し、
現像後のフィルムからフィルムディジタイザによって位
相コントラスト放射線画像データを生成し、生成された
位相コントラスト放射線画像データに対して画像処理手
段で画像処理を加え、画像処理された位相コントラスト
放射線画像データに基づいてイメージャが位相コントラ
スト放射線画像によって露光されたフィルムを作成して
出力するようにしている。
【0015】これにより、位相コントラスト放射線画像
撮影して得た位相コントラスト放射線画像に対して適切
なディジタル化および画像処理ならびにフィルム出力が
可能になる。
【0016】(3)請求項3記載の発明は、前記画像処
理手段は位相コントラスト放射線画像データに診断支援
用の画像処理を施す、ことを特徴とする請求項1または
請求項2のいずれかに記載の位相コントラスト放射線画
像処理装置である。
【0017】この発明では、画像処理手段が診断支援用
の画像処理を施しているため、位相コントラスト放射線
画像による診断支援が実現可能になる。なお、このため
に、位相コントラスト放射線画像データを記憶する画像
記憶手段と、前記位相コントラスト放射線画像データを
解析することにより異常陰影候補を検出する異常陰影候
補検出手段とを有することが望ましい。
【0018】また、前記記憶された位相コントラスト放
射線画像データ及び前記検出された異常陰影候補を表示
する画像表示手段を有することも望ましい。 (4)請求項4記載の発明は、前記画像処理手段は、同
一被写体について撮影した、少なくとも一枚の位相コン
トラスト放射線画像を含む複数の放射線画像の減算処理
を施す、この発明では、画像処理手段が、サブトラクシ
ョンの画像処理(減算処理)を施しているため、複数の
放射線画像間で減算処理を行うことにより、被写体の特
定の構造物が強調された画像を得ることができる。
【0019】(5)請求項5記載の発明は、撮影情報を
入力する入力手段を有する、ことを特徴とする請求項1
または請求項2のいずれかに記載の位相コントラスト放
射線画像処理装置である。
【0020】この発明では、撮影情報を入力することが
可能になり、この撮影情報が位相コントラスト放射線画
像データを関連づけられて処理されるようになるため、
撮影情報を用いて各種の条件に合致した画像処理が可能
になる。
【0021】なお、入力手段は、キー入力装置であって
もよいし、フィルムに書き込まれている情報を読み取る
フィルムディジタイザであってもよい。 (6)請求項6記載の発明は、前記撮影情報は、撮影部
位、撮影方法、拡大率、画像の大きさ、検査依頼科、依
頼医師名、検査ID、被撮影者名、検査年月日、のうち
の少なくとも一つである、ことを特徴とする請求項1ま
たは請求項2のいずれかに記載の位相コントラスト放射
線画像処理装置である。
【0022】この発明では、前記撮影情報として、撮影
部位、撮影方法、拡大率、画像の大きさ(フィルムの大
きさ(四切、半切、など))、検査依頼科、依頼医師
名、検査ID、被撮影者名、検査年月日、のうちの少な
くとも一つを入力することが可能になるため、撮影情報
を用いて各種の条件に合致した画像処理が可能になる。
【0023】(7)請求項7記載の発明は、前記フィル
ムディジタイザは、前記撮影情報により設定されている
サンプリングピッチテーブルを有し、このサンプリング
ピッチテーブルで設定されたサンプリングピッチで位相
コントラスト放射線画像データの生成を行う、ことを特
徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の位
相コントラスト放射線画像処理装置である。
【0024】この発明では、フィルムディジタイザは、
前記撮影情報により設定されているサンプリングピッチ
テーブルを有し、このサンプリングピッチテーブルで設
定されたサンプリングピッチで位相コントラスト放射線
画像データの生成を行う。このため、画像の大きさ、拡
大率、部位などにより最適とされるサンプリングピッチ
でフィルムを読み取り、有効な画像情報としてディジタ
ル化することができる。
【0025】(8)請求項8記載の発明は、前記イメー
ジャから出力されるフィルム上の位相コントラスト放射
線画像が実寸大である、ことを特徴とする請求項2記載
の位相コントラスト放射線画像処理装置である。
【0026】この発明では、イメージャから出力される
フィルム上の位相コントラスト放射線画像を実寸大にな
るようにしているため、読影がしやすくなる利点があ
る。 (9)請求項9記載の発明は、前記画像処理手段におけ
る画像処理は、階調処理、周波数強調処理、ダイナミッ
クレンジ圧縮処理のうちの少なくとも一つである、こと
を特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載
の位相コントラスト放射線画像処理装置である。
【0027】この発明では、画像処理手段における画像
処理は、階調処理、周波数強調処理、ダイナミックレン
ジ圧縮処理のうちの少なくとも一つであるため、位相コ
ントラスト放射線画像に適した処理を行うことが可能に
なる。
【0028】なお、前記画像処理手段が、階調を変換す
る処理を行なう階調処理手段を有する、ことが望まし
い。なお、複数の階調変換曲線を記憶する階調変換曲線
記憶手段を有し、前記階調処理手段では、前記階調変換
曲線記憶手段に記憶された複数の階調変換曲線からいず
れかの階調変換曲線を選択し、選択した階調変換曲線に
基づいて階調を変換する処理を行なうことが望ましい。
【0029】なお、前記階調処理手段では、前記階調変
換曲線記憶手段に記憶された複数の階調変換曲線から前
記撮影に関する撮影情報に基づいて階調変換曲線を選択
することが望ましい。
【0030】なお、複数の基本階調変換曲線を記憶する
基本階調変換曲線記憶手段を有し、前記階調処理手段で
は、前記基本階調変換曲線記憶手段に記憶された複数の
基本階調変換曲線からいずれかの基本階調変換曲線を選
択し、選択した基本階調変換曲線を変形することにより
所望の階調変換曲線を作成し、作成された階調変換曲線
に基づいて階調を変換する処理を行なうことが望まし
い。
【0031】なお、前記階調処理手段では、前記基本階
調変換曲線記憶手段に記憶された複数の基本階調変換曲
線から前記撮影に関する撮影情報に基づいて基本階調変
換曲線を選択することが望ましい。
【0032】なお、前記階調処理手段では、PCI放射
線画像に対するコントラスト係数が通常撮影画像に対す
るコントラスト係数よりも小さい条件で処理することが
望ましい。
【0033】なお、前記画像処理手段が、周波数強調処
理を行なう周波数強調処理手段を有する、ことが望まし
い。なお、前記周波数強調処理において、PCI放射線
画像に対する強調の度合いが通常撮影画像に対する周波
数強調係数よりも小さいことが望ましい。
【0034】なお、前記周波数強調処理において、撮影
に関する撮影情報をもとに周波数強調処理条件を決定
し、それに基づき処理を行なうことが望ましい。なお、
前記画像処理手段が、ダイナミックレンジ圧縮処理を行
なうダイナミックレンジ圧縮処理手段を有する、ことが
望ましい。
【0035】なお、前記ダイナミックレンジ圧縮処理に
おいて、PCI放射線画像に対する補正の度合いが通常
撮影画像に対する係数よりも大きいことが望ましい。な
お、前記ダイナミックレンジ圧縮処理において、撮影に
関する撮影情報をもとにダイナミックレンジ圧縮処理条
件を決定し、それに基づき処理を行なうことが望まし
い。
【0036】(10)請求項10記載の発明は、前記フ
ィルムディジタイザの最小サンプリングピッチは、前記
イメージャの最小書き込みピッチの整数倍である、こと
を特徴とする請求項2記載の位相コントラスト放射線画
像処理装置である。
【0037】この発明では、フィルムディジタイザの最
小サンプリングピッチは、イメージャの最小書き込みピ
ッチの整数倍であるため、位相コントラスト放射線画像
にモアレなどが生じることがなくなる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、この発明の位相コントラス
ト放射線画像処理装置の実施の形態を図面に基づいて詳
細に説明するが、この発明は、この実施の形態に限定さ
れるものではない。
【0039】この発明の位相コントラスト放射線画像処
理装置では、ディジタルデータである位相コントラスト
放射線画像データが用いられ、この位相コントラスト放
射線画像データはアナログ画像として得たものをディジ
タル化して得られる。
【0040】〈位相コントラスト放射線画像の説明〉こ
の位相コントラスト放射線画像は、特願平11−203
969号の装置、特願平11−266605号の装置、
特願2000−44381号の装置、特願2000−5
3562号の装置等で撮影して得られた画像であり、特
願平11−203969号の方法、特願平11−266
605号の方法、特願2000−44381号の方法等
の撮影方法により得られた画像である。
【0041】特願平11−203969号に記載の装置
は、焦点サイズ(Dμm)が30μm以上であるX線管
と、被写体位置を固定する固定手段と、被写体を透過し
たX線画像を検出するX線検出器とを有し、固定手段
は、X線管から固定手段により固定された被写体までの
距離R1(m)を R1≧(D−7)/200(m)の
式の範囲に、且つ固定手段により固定された被写体から
X線検出器までの距離R2が0.15m以上に設定可能
に構成されているX線画像撮影装置である。
【0042】また、特願平11−203969号に記載
の方法は、X線管から照射され、被写体を透過したX線
画像をX線検出器で検出し、半影によって低下する鮮鋭
性を、屈折コントラスト強調による画像エッジ強調によ
って高めるX線画像撮影方法であり、 また、焦点サイ
ズ(Dμm)が30μm以上であるX線管を用いるX線
画像撮影法であって、 前記X線管から被写体までの距
離R1(m)を R1≧(D−7)/200(m)の式
の範囲とし、且つ前記被写体からX線検出器までの距離
R2を0.15m以上として撮影するX線画像撮影方法
である。
【0043】前記特願平11−203969号に記載の
装置及び方法については、前記距離R1が10>R1≧
(D−7)/200(m)であること、さらに0.7≦
R1≦5(m)であること、前記X線管の焦点サイズが
30μm以上1000μm以下であること、さらに前記
X線管の焦点サイズが50μm以上500μm以下であ
ること、被写体に照射されるX線の輝線スペクトルのエ
ネルギーが10keV以上60keV以下であること、
前記X線管の陽極がモリブデンもしくはロジウムを有す
ること、前記X線検出器の画素サイズが1μm以上20
0μm以下であること、などがさらに好ましい態様であ
る。
【0044】特願2000−44381号の装置は、発
散するX線を照射するX線管と、X線管に対して被写体
を固定するための被写体保持具と、被写体を透過したX
線画像を検出するX線画像検出器とを有し、X線画像の
半影によるボケ幅をB(μm)、X線回折コントラスト
によるエッジ強調幅をE(μm)とするとき、X線管よ
り照射されるX線を被写体に透過させてX線拡大撮影を
行う際、9E≧Bとなるように被写体保持具及びX線画
像検出器を設置可能としたX線画像撮影装置である。
【0045】また、特願2000−44381号に記載
の方法は、発散するX線を放射するX線管を用い、この
X線管から放射するX線を被写体に透過させてX線拡大
撮影を行い、このX線拡大撮影で得られるX線画像の半
影によるボケ幅をB(μm)、X線屈折コントラストに
よるエッジ強調幅をE(μm)とすると、9E≧Bであ
るようにしたX線画像撮影方法である。
【0046】前記特願2000−44381号に記載の
装置及び方法については、X線管と被写体との距離R1
を0.5m以上離すこと、被写体とX線画像検出器との
距離R2を1m以上離すこと、さらに前記R1+R2が
5m以下であること、前記X線拡大撮影が1.0〜10
倍であること、前記X線管の焦点サイズが10μm以上
1000μm以下であること、さらに前記X線管の焦点
サイズが30μm以上300μm以下であること、被写
体に照射されるX線の設定管電圧が50〜150kVp
であること、前記X線管がタングステン回転陽極X線管
であること、前記X線検出器の画素サイズが1μm以上
200μm以下であること、などがさらに好ましい態様
である。
【0047】また、前記エッジ強調幅Eは、たとえば以
下の3つの式で表すことができる。ここで、R1:X線
源−被写体距離(m)、R2:被写体−X線画像検出器
(m)、λ:X線量の最大値の波長(10-10m)、
A:被写体を円柱としたときの断面の円の直径(mm)、
δ:物体と空気の屈折率差、である。
【0048】E=39×R2(1+0.045/R1)
×λ2×√A、 E=27×(1+R2/R1)1/3×(λ2×R2×√
A)2/3、 E=2.3×(1+R2/R1)1/3×(R2×δ×√
A)2/3、 となる。
【0049】特願平11−266605号に記載の装置
は、支持部材上に移動可能で且つ一時的に固定すること
のできる被写体支え器具及びフィルムカセッテ保持具を
備え、クーリッジX線管とフィルムカセッテ保持具のス
クリーン・フィルムシステムとの距離を70cm以上離
すことが可能であり、且つ被写体支え器具の被写体とフ
ィルムカセッテ保持具のスクリーン・フィルムシステム
までの距離を20cm以上離すことが可能であり、X線
屈折コントラスト画像を撮影するX線画像撮影装置であ
る。
【0050】また、特願平11−266605号に記載
の方法は、支持部材上に移動可能で且つ一時的に固定す
ることのできる被写体支え器具及びフィルムカセッテ保
持具を備え、クーリッジX線管とフィルムカセッテ保持
具のスクリーン・フィルムシステムとの距離を70cm
以上離し、且つ被写体支え器具の被写体とフィルムカセ
ッテ保持具のスクリーン・フィルムシステムまでの距離
を20cm以上離し、X線屈折コントラスト画像を撮影
するX線画像撮影方法である。
【0051】特願2000−53562号の装置は、被
写体に放射線を照射する小焦点放射線源と、被写体を保
持する保持部材と、被写体を透過した放射線に基づく放
射線画像情報を読み取る読み取り手段と、小焦点放射線
源と保持部材との間の第1の距離または保持部材と読み
取り手段との間の第2の距離を変更する距離変更手段
と、小焦点放射線源の放射条件を制御する制御手段とを
有し、制御手段は少なくとも第1の距離または第2の距
離に関する距離情報に応じて小焦点放射線源の放射条件
を制御する放射線画像撮影装置であり、 また被写体に
放射線を照射する小焦点放射線源と、被写体を保持する
保持部材と、被写体を透過した放射線に基づく放射線画
像情報を読み取る読み取り手段と、放射線画像情報を表
示する画像表示手段または放射線画像情報を出力する画
像出力手段とを有し、放射線画像撮影時の画像拡大率か
ら変更して放射線画像情報を画像表示手段により表示ま
たは画像出力手段により出力を行う制御手段を有する放
射線画像撮影装置である。
【0052】吸収コントラスト放射線撮影とは、被写体
をディテクタに密着して、場合によりグリッドを介して
撮影することであり、吸収コントラスト放射線画像と
は、吸収コントラスト放射線撮影により得られた画像の
ことである。
【0053】また、位相コントラスト放射線画像を得る
ことができる位相コントラスト放射線画像撮影装置は、
吸収コントラスト放射線撮影(通常行われている一般の
撮影)とともに、位相コントラスト放射線画像の撮影も
可能な装置である。
【0054】この発明では、実施の形態を説明する図面
を示すが、それぞれの図は一例でありこれに限定されな
い。 〈本実施の形態例の構成〉まず、請求項に記載の位相コ
ントラスト放射線画像処理装置の実施の形態について説
明する。
【0055】図1は位相コントラスト放射線画像処理装
置の第1の構成例を示すブロック図である。この実施の
形態の位相コントラスト放射線画像処理装置は、コント
ロール部10を有している。放射線発生源30はコント
ロール部10によって制御されるが、このコントロール
部10による制御に限定されない。放射線発生源30か
ら放射された放射線は、被写体5を通して、放射線画像
検出手段40の一部を構成するフィルム43に照射され
る。
【0056】放射線発生源30としては、Mo管球、R
h管球、W管球等が用いられるが、位相コントラスト放
射線撮影では、管球の焦点径が小さくかつ高出力のX線
源が望ましい。高出力化の一つの例としては、回転陽極
(ターゲット)に照射される電子線が回転陽極の同心円
上の同じ位置に当たらないように、電子線が照射されて
いる間回転陽極が少しずつ移動するという方法が考えら
れる。位相コントラスト放射線画像を撮影するには、放
射線管焦点径が30〜500μmで、最大管電流が50
mA以上の放射線発生源が好ましい。
【0057】次に、X線管焦点の配置について望ましい
態様を説明する。乳房や体に近い腕の撮影において、通
常の撮影では被写体とディテクタとが密着しているの
で、X線管焦点の位置によらずディテクタに載せた部分
を撮影することができる。すなわち、乳房撮影ならば胸
壁まで撮影することができる。一方、位相コントラスト
放射線画像などの拡大撮影では被写体とディテクタが離
れるので、被写体に対してX線管焦点とディテクタ位置
が適切でないと希望する部分が撮影できない。すなわ
ち、X線管焦点またはディテクタの配置の最適化が必要
となる。
【0058】たとえば乳房撮影装置では、図2(a)に
示すようにX線管焦点900は被写体支持体部の端部の
垂直上方より若干支柱901側(被写体から遠い側)に
配置されている。この場合位相コントラスト放射線画像
などの拡大撮影では、胸壁の放射線情報まできちんとフ
ィルム902でとらえようとすると、フィルム902が
被写体支持体部の端部の垂直下方より被写体側にくるた
め、撮影し辛いという不具合点が生じる。
【0059】このため、図2(b)に示すように位相コ
ントラスト放射線画像などの拡大撮影では通常の撮影に
対し、X線管焦点900が被写体903側にくるように
配置することが望ましい。
【0060】前記のX線管焦点900の配置について
は、ディジタル位相コントラスト放射線画像の撮影に限
られたものではなく、スクリーン/フィルムなどのアナ
ログシステムや、一般の拡大撮影についても適用される
ものである。
【0061】また、フィルム43に撮影された位相コン
トラスト放射線画像は、自動現像機44によって自動現
像され、現像後のフィルム43からフィルムディジタイ
ザ45によって位相コントラスト放射線画像データが生
成される。そして、生成された位相コントラスト放射線
画像データはコントロール部10に供給される。
【0062】すなわち、これらの位相コントラスト放射
線画像をこの実施の形態のシステムに入力するために
は、フィルムディジタイザ45を用いる。これは、フィ
ルム上をレーザビームで走査し、透過した光量を測定
し、その値をアナログディジタル変換することにより、
ディジタル画像データとして入手するものである。この
画像データをコントロール部10に入力することによ
り、ディジタル画像として扱うことができる。なお、こ
のフィルムの自動現像とディジタル化については、特開
平7−248558号公報に示される方法を用いること
もできる。
【0063】前記の種々の構成によりディジタルX線画
像を得る際には、撮影部位や診断目的にもよるが、画像
の実効画素サイズが200μm以下であることが好まし
く、特にマンモグラムに対しては100μm以下である
ことが好ましい。また、画像の階調数は10bit以上
が好ましく、12bit以上が特に好ましい。
【0064】位相コントラスト放射線撮影において拡大
撮影は必須であり、そのため場合によってはディテクタ
も大面積のものが必要となる。その場合の一つの応用例
として、複数枚のスクリーン/フィルムを並べて撮影
し、撮影後画像を重ね合わせ、その画像に対して処理を
加える方法もある。また上述の、蛍光体とレンズとCC
Dを用いたユニットを多数並べたディテクタは大面積化
に有効である。これらの場合、画像のつなぎ目(隙間)
は適切な補間処理で補間する必要がある。
【0065】吸収コントラスト放射線撮影では撮影部位
にもよるが、グリッドを概ね使用するが、位相コントラ
スト放射線撮影ではエアギャップにより散乱線が除去で
きるので、グリッドは使用しない。このため、グリッド
による放射線吸収がないので、放射線情報にロスがな
い。
【0066】コントロール部10には、入力インタフェ
ース17を介してキーボード等の入力手段27が接続さ
れており、入力手段27を操作することで、得られた画
像データを識別するための情報や撮影に関する情報等の
撮影情報の入力などが行われる。
【0067】また、コントロール部10には、出力イン
タフェース18を介して出力手段28が接続される。出
力手段28としては、ハロゲン化銀写真感光材料を用い
て自動現像機等で現像することにより画像が得られるも
の、ハロゲン化銀写真感光材料であるが放射線画像情報
に応じた加熱によって画像が描かれるもの等も好ましい
実施態様である。また常温で固体のインクを加熱した液
体状態のものをノズルから噴射して画像を描く固体イン
クジェット記録方法、常温で液体である染料もしくは顔
料をノズルから噴射して画像を描くインクジェット記録
方法、インクリボンを加熱により昇華させて記録媒体に
固着させて画像を描く方法、カーボンなどを一面に塗布
したシー卜を画像情報に基づきレーザー光などで過熱蒸
発させることによるアブレイション画像形成方法などに
よるハードコピーを使用することは好ましい実施態様で
ある。
【0068】また、出力手段28による画像出力または
画像表示に関しては、通常、処理後の画像を1枚だけ出
力または表示する。それ以外に、処理前と処理後の画像
を並列で出力または表示したり、同一被写体の画像があ
る場合はそれらを並べて出力または表示したりすること
ができる。
【0069】コントロール部10には、撮影が行われる
被写体5の識別や撮影に関する情報を示す撮影情報が入
力手段27を用いて入力される。この入力手段27を用
いた撮影情報の入力は、キーボードを操作したり、磁気
カード、バーコード、HIS(病院内情報システム:ネ
ットワークによる情報管理)等を利用して行われる。
【0070】この撮影情報は、たとえばID番号、氏
名、生年月日、性別、撮影日時、撮影部位および撮影体
位(たとえば、放射線を人体のどの部分にどの方向から
照射したか)、撮影方法(単純撮影、造影撮影、断層撮
影、拡大撮影等)、撮影条件(管電圧、管電流、照射時
間、X線管焦点−被写体間距離:R1、被写体−ディテ
クタ間距離:R2、拡大率、画像の大きさ(フィルムの
大きさ(四切、半切、など))、散乱線除去グリッドの
使用の有無等)、撮影した画像が位相コントラスト放射
線画像か吸収コントラスト放射線画像か、ディテクタの
サンプリングピッチ、診断目的、検査依頼科、依頼医師
名、検査ID、被撮影者名、検査年月日、等の情報から
構成される。さらにこれらに限定されるものではない。
【0071】そして、これらのうちの少なくとも一つが
入力されることで、コントロール部10において撮影情
報と画像データとは関連づけられ、撮影情報を用いて各
種の条件に合致した画像処理が可能になる。
【0072】コントロール部10は、CPU11及び画
像処理手段12を有し、撮影日時は、CPU11に内蔵
されている時計機能を利用して、CPU11からカレン
ダーや時刻の情報を自動的に得ることもできる。なお、
入力される撮影情報は、その時点で撮影される被写体に
関するものだけでも良く、一連の撮影情報を予め入力し
ておいて、入力順に被写体を撮影したり、必要に応じて
入力された撮影情報を読み出して用いるものとしてもよ
い。
【0073】コントロール部10は、位相コントラスト
放射線画像及び吸収コントラスト放射線画像に画像処理
を施す画像処理手段12を有し、撮像した位相コントラ
スト放射線画像及び吸収コントラスト放射線画像に対応
する画像信号を出力する放射線画像検出手段40の一部
を構成するフィルムディジタイザ45から出力された位
相コントラスト放射線画像データに画像処理を施し、ま
た入力手段27から入力された位相コントラスト放射線
画像及び吸収コントラスト放射線画像に対応する画像信
号に画像処理を施すことができる。
【0074】画像処理手段12は、位相コントラスト放
射線画像に画像処理を施す位相コントラスト放射線画像
処理手段13と、吸収コントラスト放射線撮影の画像に
画像処理を施す吸収コントラスト放射線画像処理手段
(通常画像処理手段)14とを有する。位相コントラス
ト放射線画像と吸収コントラスト放射線撮影の画像とで
あるか否かにより画像処理条件が異なるので、それぞれ
に対応する位相コントラスト放射線画像処理手段13と
吸収コントラスト放射線画像処理手段14が設けられて
いる。
【0075】また、撮影に関する撮影情報を記憶する撮
影情報記憶手段15を有し、画像処理手段12は、撮影
情報記憶手段15に記憶された撮影に関する情報を用い
て画像処理条件を決定し、それに基づき処理を行なう。
【0076】この撮影に関する撮影情報は、撮影情報記
憶手段15内で保有しても良いし、ヘッダー情報等とし
て画像自身が保有しても良い。位相コントラスト放射線
画像処理手段13及び吸収コントラスト放射線画像処理
手段14は、それぞれ図3に示す画像処理回路12aで
構成される。この画像処理回路12aでは、位相コント
ラスト放射線画像または吸収コントラスト放射線撮影の
画像の画像データのレベルの分布が変動しても、診断等
に適した濃度及びコントラストの放射線画像を得るため
に階調処理が行われる。
【0077】なお、図示せずも画像処理回路12aで
は、画像データDTregに対して放射線画像の鮮鋭度
を制御する周波数強調処理や、ダイナミックレンジの広
い放射線画像の全体を、被写体の細かい構造部分のコン
トラストを低下させることなく見やすい濃度範囲内に収
めるためのダイナミックレンジ圧縮処理を行うものとし
てもよい。
【0078】なお、本実施の形態例においては、画像処
理手段aにおける画像処理は、階調処理、周波数強調処
理、ダイナミックレンジ圧縮処理のうちの少なくとも一
つであれば、位相コントラスト放射線画像に対して目的
とする良好な効果を得ることができる。
【0079】ところで、放射線画像の撮影に際しては、
たとえば診断に必要とされない部分に放射線が照射され
ないようにするため、あるいは診断に必要とされない部
分に放射線が照射されて、この部分で散乱された放射線
が診断に必要とされる部分に入射されて分解能が低下す
ることを防止するため、被写体5の一部や放射線発生器
30に鉛板等の放射線非透過物質を設置して、被写体5
に対する放射線の照射野を制限する照射野絞りが行われ
る。
【0080】この照射野絞りが行われた場合、照射野内
領域と照射野外領域の画像データを用いてレベルの変換
処理やその後の階調処理を行うものとすると、照射野外
領域の画像データによって、照射野内の診断に必要とさ
れる部分の画像処理が適正に行われなくなってしまう。
このため、照射野内領域と照射野外領域を判別する照射
野認識が行われる。
【0081】照射野認識では、たとえば特開昭63−2
59538号で示される方法が用いられて、図4Aに示
すように撮像面上の所定の位置Pから撮像面の端部側に
向かう線分上の画像データを用いてたとえば微分処理が
行われる。この微分処理によって得られた微分信号Sd
は、図4Bに示すように照射野エッジ部で信号レベルが
大きくなるため、微分信号Sdの信号レベルを判別して
1つの照射野エッジ候補点EP1が求められる。この照
射野エッジ候補点を求める処理を、撮像面上の所定の位
置を中心として放射状に行うことにより複数の照射野エ
ッジ候補点EP1〜EPkが求められる。このようにし
て得られた複数の照射野エッジ候補点EP1〜EPkの
隣接するエッジ候補点を直線あるいは曲線で結ぶことに
より照射野エッジ部が求められる。
【0082】また、特開平5−7579号で示される方
法を用いることもできる。この方法では、撮像面を複数
の小領域に分割したとき、照射野絞りによって放射線の
照射が遮られた照射野外の小領域では、略一様に放射線
の放射線量が小さくなり画像データの分散値が小さくな
る。また、照射野内の小領域では、被写体によって放射
線量が変調されることから照射野外に比べて分散値が高
くなる。さらに、照射野エッジ部を含む小領域では最も
放射線量が小さい部分と被写体によって変調された放射
線量の部分が混在することから分散値は最も高くなる。
このことから、分散値によって照射野エッジ部を含む小
領域が判別される。
【0083】また、特開平7−181609号で示され
る方法を用いることもできる。この方法では、画像デー
タを所定の回転中心に関して回転移動させて、平行状態
検出手段によって照射野の境界線が画像上に設定された
直交座標の座標軸と平行となるまで回転を行うものと
し、平行状態が検出されると、直線方程式算出手段によ
って回転角度と回転中心から境界線までの距離によって
回転前の境界の直線方程式が算出される。その後、複数
の境界線に囲まれる領域を直線方程式から決定すること
で、照射野の領域を判別することができる。また照射野
エッジ部が曲線である場合には、境界点抽出手段で画像
データに基づきたとえば1つの境界点を抽出し、この境
界点の周辺の境界候補点群から次の境界点を抽出する。
以下同様に、境界点の周辺の境界候補点群から境界点を
順次抽出することにより、照射野エッジ部が曲線であっ
ても判別することができる。
【0084】このようにして照射野認識が行われると、
認識された照射野内領域は、画像データの分布を所望の
レベルの分布に変換する際に画像データのレベルの分布
を決定するための領域(以下「関心領域」という)に設
定される。この関心領域内の画像データから代表値を決
定し、この代表値を所望のレベルに変換することで、所
望のレベルの画像データを得ることができる。
【0085】この関心領域は、照射野内領域と等しい場
合に限られるものではない。たとえば診断を行う上で最
も重要な部分を照射野の中央として撮影を行うことが一
般的に行われていることから、照射野内領域の中央に円
形あるいは矩形等の領域を設定して関心領域とするもの
としてもよい。ここで、円形あるいは矩形等の領域は、
円の直径や矩形の一辺の長さが、たとえば照射野の長辺
や短辺あるいは対角線の「1/2〜「1/5」として設
定される。
【0086】さらに、照射野内領域に所定の人体構造に
対応する関心領域を設定してもよい。たとえば、特開平
3−218578号で示されているように、縦方向と横
方向とのプロジェクション(画像データの一方向の累積
値)を求め、このデータから解剖学的領域決定手段によ
って肺野部分の領域を決定し、この決定された領域が関
心領域として設定される。
【0087】また特開平5−7578号で示されている
ように、各画素の画像データと閾値を比較して、比較結
果に基づき識別符号を画素毎に付加するものとし、閾値
以上であることを示す識別符号の連続する画素群毎にラ
ベリングを行って領域を決定し、この決定された領域が
関心領域として設定される。次に、設定された関心領域
内の画像データから代表値D1、D2が設定されて、こ
の代表値を所望のレベルS1、S2に変換する処理が行
われる。
【0088】また、関心領域内から代表値を設定するた
めの領域(以下「信号領域」という)を抽出して、抽出
された信号領域内の画像データから代表値D1,D2が
設定される。
【0089】この関心領域から信号領域を抽出する方法
としては、画像データのヒストグラムを作成して、この
ヒストグラムに基づいて信号領域の抽出が行われる。た
とえば図5Aは人体股関節部分の放射線画像を示してお
り、領域PAは照射野絞りが行われて放射線が照射され
なかった領域である。図5Bは、照射野認識を行い、認
識された照射野内の領域を関心領域に設定した図であ
る。図5Cは、この関心領域の画像のヒストグラムを示
している。図5Bに示す関心領域内の直接照射領域PB
は、放射線が被写体を透過することなく直接照射された
領域であり放射線量が大きい。このため、直接照射領域
PBは、図5Cに示すように画像データのレベルの高い
領域Pbと対応する。また、関心領域内の放射線遮蔽領
域PC(放射線防護具等で放射線の遮蔽が行われた領
域)は、放射線が遮蔽されていることから放射線線量が
小さい。このため、放射線遮蔽領域PCは、画像データ
のレベルの低い領域Pcと対応する。さらに、関心領域
内の被写体領域PDでは、被写体によって放射線が変調
されており、この被写体領域PDは、画像データのレベ
ルの高い領域Pbと低い領域Pcの間の領域Pdと対応
する。このように画像データのヒストグラムによって、
被写体領域を判別することができるので、図5Cに示す
画像データのレベルの高い領域Pbとレベルの低い領域
Pcを除去して、領域Pdが信号領域とされる。
【0090】また、信号領域の抽出では、特開昭63−
262141号で示される方法を用いることもできる。
この方法では、画像データのヒストグラムを判別基準法
等を用いた自動しきい値選別法により複数の小領域に分
割し、分割された小領域のうち所望の画像部分が信号領
域として抽出される。
【0091】代表値D1,D2の設定では、たとえば関
心領域内や抽出された信号領域内の略最小値と略最大値
が代表値として用いられる。また信号領域内の累積ヒス
トグラムが所定の値、たとえば20%と80%となるよ
うな信号値が代表信号値として用いられる。また代表値
を1つとしてたとえば信号領域内の累積ヒストグラムが
60%となる信号値が代表信号値として用いられる。代
表値D1,D2の設定では、信号領域内の画像データを
用いることで関心領域内の画像データを用いる場合より
もさらに被写体に適した処理を行うことができる。
【0092】このように位相コントラスト放射線画像を
解析することにより所望の関心領域を設定する関心領域
設定手段を有し、設定された関心領域内の画像信号に基
づいて、画像処理条件を決定し、それに基づき処理を行
なう。関心領域内の画像信号により画像処理条件を決定
するので、最適な処理条件を決定することができる。
【0093】なお、関心領域設定手段は、吸収コントラ
スト放射線画像も同様に解析することにより所望の関心
領域を設定し、設定された関心領域内の画像信号に基づ
いて、画像処理条件を決定し、それに基づき処理を行な
うことができる。
【0094】次に、図3に示すように画像データDTr
egを用いて階調処理がおこなわれる。階調処理では、
たとえば図6に示すような階調変換曲線が用いられて、
画像データDTregの基準値S1、S2をレベルS
1’,S2’として画像データDTregが出力画像デ
ータDToutに変換される。このレベルS1’,S
2’は、出力画像における所定の輝度または写真濃度と
対応するものである。
【0095】階調変換曲線は、画像データDTregの
全信号領域にわたって連続な関数であることが好まし
く、またその微分関数も連続であることが好ましい。ま
た、全信号領域にわたって、その微分係数の符号が一定
であることが好ましい。
【0096】また、撮影部位や撮影体位、撮影条件、撮
影方法等によって好ましい階調変換曲線の形状やレベル
S1’,S2’が異なることから、階調変換曲線は画像
毎にその都度作成してもよく、またたとえば特公平5−
26138号で示されているように、予め複数の基本階
調変換曲線を記憶しておくものとし、いずれかの基本階
調変換曲線を読み出して回転および平行移動することに
より所望の階調変換曲線を容易に得ることができる。な
お、図3に示すように画像処理回路12aでは、複数の
基本階調変換曲線に対応する階調処理ルックアップテー
ブルが設けられており、画像データDTlegに基づい
て階調処理ルックアップテーブルを参照して得られた画
像データを、基本階調変換曲線の回転および平行移動に
応じて補正することで階調変換が行われた出力画像デー
タDToutを得ることができる。なお、階調変換処理
では、2つの基準値S1,S2を用いるだけでなく、1
つの基準値や3つ以上の基準値を用いるものとしてもよ
い。
【0097】ここで、基本階調変換曲線の選択や、基本
階調変換曲線の回転および平行移動は、撮影部位や撮影
体位、撮影条件、撮影方法等に基づいて行なわれる。こ
れらの情報が入力手段27を用いて撮影情報として入力
されている場合には、この撮影情報を利用することで、
容易に基本階調変換曲線を選択することができる。ま
た、撮影部位や撮影体位、撮影条件、撮影方法に基づい
て基準値S1,S2のレベルを変更するものとしてもよ
い。
【0098】さらに、基本階調変換曲線の選択や基本階
調変換曲線の回転あるいは平行移動は、画像表示装置の
種類や画像出力のための外部機器の種類に関する情報に
基づいて行うものとしてもよい。これは、画像の出力方
式に依存して、好ましい階調が異なる場合があるためで
ある。
【0099】階調変換の上記以外の方法としては、特開
昭55−116339号、特開昭55−116340
号、特開昭57−66480号、特開昭59−8314
9号、特開昭63−31641号、特開昭63−262
141号、特開平2−272529号、特開平3−21
8578号、特開平5−75925号、特開平5−17
4141号、特開平5−344423号、特開平6−2
33755号、特開平7−255012号、特開平7−
271972号、特開平8−62751号、特開平8−
331385号、特開平9−261471号、特開平9
−266901号、特開平10−32756号、特開平
10−63831号、特開平11−88688号、特開
平11−316832号、特開2000−23950
号、特開2000−30046号、特開2000−33
082号、特開2000−79110号、などに記載さ
れている方法を用いることができる。勿論、これらの方
法に限らず様々な階調変換方法を適用することができ
る。また、階調変換曲線の形状としては、たとえば特公
昭63−20535号に示されるものが用いられる。
【0100】このように階調処理は、位相コントラスト
放射線画像であるか否か、またそれ以外の情報により処
理条件が異なることから、画像処理手段12が、階調を
変換する処理を行なう階調処理手段を有する。
【0101】また、複数の階調変換曲線を記憶する階調
変換曲線記憶手段を有し、階調処理手段では、階調変換
曲線記憶手段に記憶された複数の階調変換曲線からいず
れかの階調変換曲線を選択し、選択した階調変換曲線に
基づいて階調を変換する処理を行なう。
【0102】階調処理手段では、階調変換曲線記憶手段
に記憶された複数の階調変換曲線から撮影に関する撮影
情報に基づいて階調変換曲線を選択する。また、複数の
基本階調変換曲線を記憶する基本階調変換曲線記憶手段
を有し、階調処理手段では、基本階調変換曲線記憶手段
に記憶された複数の基本階調変換曲線からいずれかの基
本階調変換曲線を選択し、選択した基本階調変換曲線を
変形することにより所望の階調変換曲線を作成し、作成
された階調変換曲線に基づいて階調を変換する処理を行
なう。
【0103】階調処理手段では、基本階調変換曲線記憶
手段に記憶された複数の基本階調変換曲線から撮影に関
する撮影情報に基づいて基本階調変換曲線を選択する。
階調処理手段では、位相コントラスト放射線画像に対す
るコントラスト係数が吸収コントラスト放射線画像に対
するコントラスト係数よりも小さい条件で処理する。コ
ントラスト係数とは、横軸がX線照射量の対数、軸がデ
ィテクタの信号値としたときの特性曲線のある2点間の
勾配をいう。また、コントラスト係数の別の定義とし
て、特性曲線において「カブリ濃度+0.25」の濃度
となる点と、「カブリ濃度+2.0」の濃度となる点の
2点を結んだ直線の勾配をいう。放射線画像が位相コン
トラスト放射線画像の場合、吸収コントラスト放射線撮
影の画像よりも画像コントラストが高いので階調処理に
おけるコントラスト係数はより小さく設定し、その結
果、粒状性が良い画像になる。
【0104】次に、周波数強調処理及びダイナミックレ
ンジ圧縮処理について説明する。画像処理手段12は、
周波数強調処理を行なう周波数強調処理手段を有する。
この周波数強調処理では、たとえば式(1)に示す非鮮
鋭マスク処理によって鮮鋭度を制御するために、関数F
が特公昭62−62373号や特公昭62−6237号
で示される方法によって定められる。
【0105】Soua=Sorg+F(Sorg−Su
s)・・・(1) なお、Souaは処理後の画像デー
タ、Sorgは周波数強調処理前の画像データ、Sus
は周波数強調処理前の画像データを平均化処理等によっ
て求められた非鮮鋭データである。
【0106】この周波数強調処理では、たとえばF(S
org−Sus)がβ×(Sorg−Sus)とされ
て、β(強調係数)が図7に示すように基準値S1、S
2間でほぼ線形に変化される。
【0107】また、図8の実線で示すように、低輝度を
強調する場合には基準値S1〜値「A」までのβが最大
とされて、値「B」〜基準値S2まで最小とされる。ま
た値「A」〜値「B」までは、βがほぼ線形に変化され
る。高輝度を強調する場合には破線で示すように、基準
値S1〜値「A」までのβが最小とされて、値「B」〜
基準値S2まで最大とされる。また値「A」〜値「B」
までは、βがほぼ線形に変化される。なお、図示せずも
中輝度を強調する場合には値「A」〜値「B」のβが最
大とされる。このように周波数強調処理では、関数Fに
よって任意の輝度部分の鮮鋭度を制御することができ
る。
【0108】ここで、基準値S1,S2および値A,B
は、上述した周波数強調処理条件の設定における基準値
S1,S2の決定方法と同様の方法により求められる。
また、周波数強調処理の方法は上記非鮮鋭マスク処理に
限られるものではなく、特開昭55−87953号、特
開昭55−163472号、特開昭56−104645
号、特開平5−174141号、特開平5−25244
4号、特開平6−233755号、特開平6−2359
82号、特開平7−21364号、特開平7−5125
7号、特開平7−160876号、特開平10−638
12号、特開2000−4398号、特願平4−048
825号、特願平7−42277号、特願平7−734
33号、特願平7−73497号、特願平7−9469
3号、特願平7−316679号、特公昭62−623
73号、特公昭62−62376号、特公昭62−62
379号などに記載されている方法や、多重解像度法
(特開平5−244508号、6−301766号、特
開平9−44645号)を用いることができる。勿論、
これらの方法に限らず様々な周波数強調処理方法を適用
することができる。
【0109】また、周波数強調処理において、撮影に関
する撮影情報をもとに周波数強調処理条件を決定し、そ
れに基づき処理を行なうようにしてもよい。なお、周波
数強調処理では、強調する周波数帯域や強調の程度は、
階調処理での基本階調変換曲線の選択等と同様に撮影部
位や撮影体位、掃影条件、撮影方法等に基づいて設定さ
れる。
【0110】この周波数強調処理において、位相コント
ラスト放射線画像に対する強調の度合いが吸収コントラ
スト放射線画像に対する周波数強調係数よりも小さい。
強調の度合いとは、式(1)の係数のβである。放射線
画像が位相コントラスト放射線画像の場合、吸収コント
ラスト放射線撮影の画像よりも高周波成分を多く含んで
いるので、周波数強調処理における周波数強調係数はよ
り小さく設定し、その結果、高周波成分のノイズを低減
することができる。
【0111】また、画像処理手段12は、ダイナミック
レンジ圧縮処理を行なうダイナミックレンジ圧縮処理手
段を有する。このダイナミックレンジ圧縮処理では、式
(2)に示す圧縮処理によって見やすい濃度範囲に収め
る制御を行うため、関数Gが特許公報266318号で
示される方法によって定められる。
【0112】 Stb=Sorg+G(Sus)・・・(2)、 なお、Stbは処理後の画像データ、Sorgはダイナ
ミックレンジ圧縮処理前の画像データ、Susはダイナ
ミックレンジ圧縮処理前の画像データを平均化処理等に
よって求められた非鮮鋭データである。
【0113】ここで、G(Sus)が図9Aに示すよう
に、非鮮鋭データSusがレベル「La」よりも小さく
なるとG(Sus)が増加するような特性を有する場合
には、低濃度領域の濃度が高いものとされて、図9Bに
示す画像データSorgは図8Cに示すように低濃度側
のダイナミックレンジが圧縮された画像データStbと
される。また、G(Sus)が図9Dに示すように、非
鮮鋭データSusがレベル「Lb」よりも小さくなると
G(Sus)が減少するような特性を有する場合には、
高濃度領域の濃度が高いものとされて、図9Bに示す画
像データSorgは図9Eに示すように高濃度側のダイ
ナミックレンジが圧縮される。ここで、レベル「L
a」,「Lb」は、上述した階調処理条件の設定におけ
る基準値S1,S2の決定方法と同様の方法により求め
られる。
【0114】なお、ダイナミックレンジ圧縮処理も、撮
影部位や撮影体位、撮影条件、撮影方法等に基づいて補
正周波数帯域や補正の程度が設定される。このように、
上述の実施の形態によれば、得られた画像データに対し
て階調処理が行うことで診断等に適した濃度及びコント
ラストの放射線画像を常に安定して得ることができると
共に、ダイナミックレンジ圧縮処理によって、被写体の
細かい構造部分のコントラストを低下させることなく見
やすい濃度範囲内の放射線画像を得ることができる。
【0115】このようにダイナミックレンジ圧縮処理に
おいて、位相コントラスト放射線画像に対する補正の度
合いが吸収コントラスト放射線画像に対する係数よりも
大きい。
【0116】式(2)、図9(A)の関数Gは、たとえ
ば、 G=β・(La−Sus)、 ここで、β:定数。
【0117】Sus≦La、 ここで、β=0。 Sus>La、 と表すことができる。
【0118】補正の度合いとは、式(2)の係数βであ
る。補正の度合いが大きいとは、βが大きいこと、また
はLaが大きいことをいう。放射線画像が位相コントラ
スト放射線画像の場合、吸収コントラスト放射線撮影の
画像よりも鮮鋭性が良いので、ダイナミックレンジ圧縮
処理における係数はより大きく設定しても鮮鋭性の低下
を防ぐことができる。
【0119】ダイナミックレンジ圧縮処理の方法として
は上記以外の方法として、特開昭63−189043
号、特開昭63−189854号、特開平3−2225
77号、特開平5−174141号、特開平5−300
376号、特開平6−121795号、特開平6−29
2008号、特開平6−292009号、特開平6−2
92013号、特開平6−339025号、特開平7−
38758号、特開平8−294006号、特開平9−
266901号、特開平11−41541号、特開平1
1−191150号、特開平11−191150号、な
どに記載されている方法を用いることができる。勿論、
これらの方法に限らず様々な階調変換方法を適用するこ
とができる。
【0120】また、ダイナミックレンジ圧縮処理におい
て、撮影に関する撮影情報をもとにダイナミックレンジ
圧縮処理条件を決定し、それに基づき処理を行なうよう
にしてもよい。
【0121】〈位相コントラスト放射線画像のサブトラ
クション〉まず、エネルギーサブトラクションについて
説明する。同一被写体に対して相異なるエネルギー分布
を有する放射線を照射せしめ、被写体の特定の構造物
(たとえば、臓器、骨、血管等)が特有の放射線エネル
ギー吸収特性を有することを利用して特定の構造物が異
なって描出された2つの画像信号を得、その後この2つ
の画像信号に適当な重み付けをした上で両信号間で引き
算(サブトラクト)を行い特定の構造物の画像を抽出す
る。
【0122】このエネルギーサブトラクションの具体的
な方法は、たとえば、既に生成された位相コントラスト
放射線画像と新たに生成された位相コントラスト放射線
画像とを得、各画像信号間で減算処理を行うことによ
り、被写体の特定の構造物が強調された画像を得るもの
である。
【0123】この実施の形態例では、画像処理手段が、
サブトラクションの画像処理(減算処理)を施している
ため、複数の放射線画像間で減算処理を行うことによ
り、被写体の特定の構造物が強調された画像を得ること
ができる。
【0124】既にディジタル化された画像データSA
と、新たに生成された画像データSBとは、コントロー
ル部10に入力されて所定の重み付けがなされて差分が
行われる。すなわち、 S=k1・SA+k2・SB・・・(3)、 但し、k1,k2:重み係数、 なる演算が行われ、画像データSが得られる(差分なの
で、ここではk1またはk2が負の値である)。さらに
この画像データSに対して画像処理等がなされ、処理が
なされた処理済画像信号S´は、たとえば出力手段28
に被写体の放射線画像が可視像として出力される。
【0125】このように得られた複数の放射線画像に対
して、所定の重み付けを行う重み付け手段を有すること
が好ましく、必要な部分を残して差分できるように各画
像に重み付けをする。すなわち、好ましい態様である2
枚の画像を用いる場合、吸収コントラスト放射線画像の
信号であるSAと位相コントラスト放射線画像の信号で
あるSBとで減算処理をすることにより所定の差分画像
を得ることができる。また、好ましい態様である2枚の
画像を用いる場合、位相コントラスト放射線画像の信号
であるSAと位相コントラスト放射線画像の信号である
SBとで減算処理をすることにより所定の差分画像を得
ることができる。
【0126】〈位相コントラスト放射線画像の被写体等
倍出力〉この実施の形態の位相コントラスト放射線画像
出力装置(出力手段を備えた位相コントラスト放射線画
像処理装置)を、図10に示す。この実施の形態の位相
コントラスト放射線画像出力装置は、図1に示す実施の
形態と同様に構成されるが、拡大撮影された位相コント
ラスト放射線画像を縮小率α以上1以下で出力する出力
手段60を有する。この縮小率αとは、撮影した画像を
被写体と等倍にするための縮小倍率、すなわち撮影した
画像の拡大率の逆数である。位相コントラスト放射線画
像は拡大撮影であるため画像上の被写体が大きくなる
が、診断上見慣れた大きさである方が良いので、縮小し
て出力することが好ましい。特に被写体と実物大の大き
さで出力することが望ましい。画像出力の縮小率は仮に
上記のようにデフォルトで設定されていても、ディジタ
ル画像であるのでユーザーの希望により変更が可能であ
ることはいうまでもない。
【0127】コントロール部10で適切な画像処理を行
った後に、たとえば出力手段60であるレーザイメージ
ャ等の画像出力装置を用いて、ハードコピーを得ること
ができる。このとき、たとえばコントロール部10か
ら、レーザーイメージャーに画像データを送ることによ
り、自動的に所定サイズに縮小して、画像出力すること
が好ましい態様である。
【0128】また、この実施の形態の位相コントラスト
放射線画像出力装置は、複数の補間処理条件を記憶する
補間処理条件記憶手段61を有し、出力手段60では、
補間処理条件記憶手段61に記憶された複数の補間処理
条件から何れかの補間処理条件を選択し、選択した補間
処理条件を用いて補間処理を行ない放射線出力画像を出
力する。
【0129】補間処理は、最近傍補間、直線補間、スプ
ライン補間、キュービック・コンボリューション補間、
ベル・スプライン補間から選ばれる少なくとも一つの補
間処理である。
【0130】また、撮影に関する撮影情報を記憶する撮
影情報記憶手段62を有し、撮影に関する撮影情報の情
報に基づき補間処理条件を決定し、それに基づき補間処
理を行なうことができる。たとえば、撮影した画像の拡
大率Aの情報をもとに、実物大に出力するならば、画像
を1/A倍して出力するようにする。撮影に関する撮影
情報をもつことにより、撮影に関する撮影情報をもとに
最適な画像処理条件が決定され処理が行われ、診断に適
した画像を得ることができる。たとえば、R1とR2の
情報より、拡大率MはM=1+R2/R1として求める
ことができ、画像を1/M倍に縮小して出力する。具体
的には、入力装置のサンプリングピッチが100μmで
画像を1/2倍に縮小し出力する場合には、画像のサン
プリングピッチが50μm(=100μm×1/2)と
し、後は通常と同じ方法で出力するなどの方法が考えら
れる。
【0131】また、この実施の形態では、入力手段27
のサンプリングピッチ、出力手段60のサンプリングピ
ッチ、撮影した画像の拡大率の情報をもとに補間処理を
行ない、撮影した被写体と等倍(実寸大)で出力するこ
とが、読影のしやすさの点で好ましい。
【0132】すなわち、出力画像の最も診断しやすい大
きさは、被写体と同じ大きさ(実寸大)である。上記の
ように、入力手段27のサンプリングピッチを画像の拡
大率で除算することにより、出力画像の1画素の大きさ
が決まる。この大きさと出力手段60のサンプリングピ
ッチの大きさを比較し、必要に応じて補間処理を行な
い、最終画像を出力する。
【0133】入力手段27のサンプリングピッチ、出力
手段60のサンプリングピッチ、出力画像の入力画像に
対する拡大率(縮小率)、補間処理条件、等の情報から
出力手段60より出力される画像データを作成する画像
処理手段63を有するが、その画像処理手段63はコン
トロール部10内にあっても良いし、出力手段60の中
に処理する手段を有しても良い。
【0134】また、撮影に関する撮影情報のうち指定し
た情報を出力画像に添付し出力する。撮影した画像の拡
大率や、拡大率の逆数である縮小率等を添付すると診断
時に参考になる。
【0135】上記における画像出力とは、フィルムや紙
等に画像をプリント出力することであり、CRTなどに
表示することではない。ここで、サンプリングピッチと
は画素間隔のことであり、通常は画素サイズと同じ大き
さである。
【0136】画像の複数枚出力においては、等倍と部分
拡大画像を並べて出力する方法もある。この場合、拡大
されている部分を等倍画像中で表示するとわかりやす
い。画像出力方法としては、等倍画像1つ、等倍画像と
一部拡大画像を並列で、などがある。
【0137】なお、フィルムディジタイザ45の最小サ
ンプリングピッチは、イメージャ28の最小書き込みピ
ッチの整数倍であることが望ましい。このようにフィル
ムディジタイザ45の最小サンプリングピッチをイメー
ジャ28の最小書き込みピッチの整数倍としておくと、
画像の出力の際に位相コントラスト放射線画像にモアレ
などが生じることがなくなる。
【0138】すなわち、各画像に対して、フィルムディ
ジタイザ45のサンプリングピッチはイメージャ28の
書き込みピッチの整数倍にする、または、逆に、イメー
ジャ28の書き込みピッチはフィルムディジタイザ45
のサンプリングピッチの整数分の一にすることが好まし
い。
【0139】また、この実施の形態例では、フィルムデ
ィジタイザ45は、撮影情報により設定されているサン
プリングピッチテーブルを有し、このサンプリングピッ
チテーブルで設定されたサンプリングピッチで位相コン
トラスト放射線画像データの生成(ディジタイズ)を行
う。
【0140】上記とは別に、CRTなどへの表示方法
も、等倍画像1つ、等倍画像と一部拡大画像を並列で、
などがある。CRTの場合は、デフォルト画像を表示
後、使用者が自由に変更して観察することができる。
【0141】〈位相コントラスト放射線画像診断支援〉
次に、位相コントラスト放射線画像診断支援の実施の形
態について説明する。たとえば、医師が放射線画像を用
いて画像診断を行う際、CRTなどの画像表示装置にX
線画像を表示し読影を行うことが行われるようになって
きた。特に近年、コンピュータによるディジタル画像処
理技術を用いて画像データの解析を行い、肺癌や乳癌な
どの異常陰影を検出する技術が開発されており、検出し
た異常陰影候補の情報を医師に提示し診断の支援を行う
ことが可能となってきている。
【0142】このような画像診断支援装置の実施の形態
を図11に示す。この実施の形態の位相コントラスト放
射線画像診断支援装置は、画像データ入力手段602、
画像出力制御信号入力手段603、画像処理手段60
4、画像記憶手段605、異常陰影候補検出手段60
6、異常陰影記憶手段607、画像出力制御手段61
0、画像表示手段608及び画像プリント手段609を
有している。この画像処理手段604には撮影情報記憶
手段652が接続されている。
【0143】画像データ入力手段602からの画像デー
タの入力は、たとえば集団検診において、放射線画像の
撮影が通常X線フィルムを用いて行われる。これらのX
線写真を、この実施の形態のシステムに入力するために
は、フィルムディジタイザを用いている。これは、フィ
ルム上をレーザビームで走査し、透過した光量を測定
し、その値をアナログディジタル変換することにより、
ディジタル画像データとして入力するものである。
【0144】前記の種々の構成によりディジタルX線画
像を得る際には、撮影部位や診断目的にもよるが、たと
えばマンモグラムに対しては画像の実効画素サイズが2
00μm以下であることが好ましく、100μm以下で
あることがさらに好ましい。この発明の画像診断支援装
置の性能を最大に発揮させるには、たとえば実効画素サ
イズ50μm程度で入力した画像データを記憶し表示す
る構成が好ましい。異常陰影候補検出手段において異常
陰影候補検出のための解析に使用する画像データの画素
サイズは入力された画像の画素サイズと等しくする必要
はなく、たとえば入力画像の実効画素サイズを50μm
とし、異常陰影候補検出に使用する画像データは入力画
像を間引き処理して実効画素サイズ100μmに変換し
たものを使用しても良い。
【0145】画像記憶手段605では、入力された画像
データが必要に応じてデータ圧縮を施されて格納され
る。ここでデータ圧縮としては公知のJPEG、DPC
M、ウエーブレット圧縮等の手法を用いた可逆圧縮また
は非可逆圧縮が用いられる。可逆圧縮はデータ圧縮に伴
う診断情報の劣化が無いため好ましい。
【0146】小規模な診断では、データ量はさほど多く
はないので、画像データを圧縮せずに磁気ディスクに格
納することもできる。この場合、光磁気ディスクに比べ
て、画像データの格納、読み出しは非常に高速にできる
ようになる。画像の読影時には、高速なサイクルタイム
が必要であるため、必要な画像データを半導体メモリに
格納することも行われる。
【0147】画像記憶手段605に格納された画像は順
次読み出され、画像処理手段604によって画像処理が
行われるとともに、異常陰影候補検出手段606によっ
て異常陰影候補が検出される。
【0148】異常陰影候補検出手段606は、画像記憶
手段605から読み出した画像データを解析することに
より、たとえば図12に示すような微小石灰化クラスタ
及び腫瘤陰影の検出を行なう。図12(a)に微小石灰
化クラスタの例を示す。微小石灰化が集まって(クラス
タ化して)存在すると、そこが、初期のがんである可能
性が高いため、早期の乳癌を見つけるために重要な所見
の一つである。マンモグラム上では、略円錐構造をもっ
た小さく白い陰影としてみられる。また、図12(b)
に示す腫瘤陰影は、ある程度の大きさを持った塊、マン
モグラム上では、ガウス分布に近い、白っぽく丸い陰影
としてみられる。
【0149】このように乳癌の2大所見として、腫瘤陰
影と微小石灰化クラスタがあげられ、腫瘤陰影の検出法
には、左右乳房を比較することによって検出する方法
(Med.Phys.,vol.21.no.3,p
p.445−452)や、アイリスフィルタを用いて検
出する方法(信学論(D−11),Vol.J75−D
−11,no.3,pp.663−670,199
2)、Quoitフィルタを用いて検出する方法(信学
論(D−11),Vol.J76−D−ll,no.
3,pp279−287,1993)、分割した乳房領
域の画素値のヒストグラムに基づく二値化をして検出す
る方法(JAMIT Frontier95講演論文
集,pp84−85,1995)、方向性のある多数の
ラプラシアンフィルタの最小出力をとる最小方向差分フ
ィルタ(信学論(D−ll),Vol.J76−D−l
l,no.2,pp.241−249,1993)等が
あげられる。
【0150】また、微小石灰化クラスタの検出法には、
乳房領域から石灰化の疑いがある領域を局部化し、陰影
像の光学濃度差や境界濃度差の標準偏差等から偽陽性候
補を削除する方法(IEEE Trans Biome
d Eng BME−26(4):213−219,1
979)、ラプラシアンフィルタ処理を行った画像を用
いて検出する方法(信学論(D−ll),Vol.J7
1−D−ll,no.10,pp.1994−200
1,1988)、乳腺等の背景パターンの影響を抑える
ためにモルフォロジー解析した画像を使用する検出方法
(信学論(D−ll),Vol.J71−D−ll.n
o.7,pp.1170−1176,1992)等があ
る。
【0151】表示する画像は画像処理手段604によっ
て画像処理されたものである。画像処理手段604によ
って画像処理されるものには、階調処理、周波数強調処
理、ダイナミックレンジ圧縮処理のいずれか一つを含
む。階調処理には、特に、微小石灰化クラスタが乳房内
のどの領域に存在していても、安定したコントラストで
出力することを特徴とした画像処理を含む。また、周波
数強調処理には、特に、スキンラインからの距離関数を
作成し、この距離関数に基づいてダイナミックレンジ圧
縮を行なうことを特徴とするものも含む。また、画像処
理は、同一患者の同一方向及び/または同一乳房で同じ
条件の画像処理を施すことを特徴とする。また、画像処
理は画像毎に条件を決定してもよいし、予め決定してお
いた条件に従って決定してもよい。
【0152】複数の画像を同時に画像表示手段608に
表示する場合には、複数の画像の全てに対して同じ条件
の画像処理を施すことが好ましい。a.階調処理 階調
処理においては、画像データの解析結果に基づいて、原
画像データ(入力)と階調処理画像データ(出力)との
対応を表す階調変換曲線を決定し、この階調変換曲線を
用いて階調処理を行う。
【0153】階調処理に先立って、放射線の照射野領域
を検出する照射野認識処理を行うと、認識された照射野
領域内の画像データを用いて種々の画像処理条件を設定
することにより、診断に必要とされる画像部分の画像処
理を適正に行うことができるので好ましい。
【0154】MEDICAL IMAGING TEC
HNOLOGY Vol.14 No.6 Noven
mber 1996 第66頁〜第671頁にもとづ
き、さまざまな領域に存在する微小石灰化像のコントラ
ストがほぼ同レベルに補正できるコントラスト補正曲線
を作成する。この補正曲線によって乳房領域画像上の全
画素の画素値を変換することにより、コントラストが小
さくなる乳腺(fibroglandular tis
sue)や腫瘤(mass)の低濃度領域(low−d
ensity area)の濃度階調を拡大し、逆に微
小石灰化像が存在する可能性が少ない脂肪領域(fat
ty area)の濃度諧調を圧縮するように補正を行
なう。
【0155】このコントラスト補正処理は、自動検出性
能の向上に貢献するだけでなく、視覚的にも乳腺組織内
の観察が容易になるという点で有効であり、画像処理法
としての応用も可能である。
【0156】b.周波数強調処理 周波数強調処理で
は、非鮮鋭マスク処理や、多重解像度法等の手段によっ
て、画像の鮮鋭度を制御することができる。c.ダイナ
ミックレンジ圧縮処理 ダイナミックレンジ圧縮処理で
は、たとえば特許2509503号または特許2663
189号に示される手法を用いて、任意の信号領域のダ
イナミックレンジ圧縮することができる。別の実施例と
して、マンモグラムにおけるスキンラインからの距離関
数を作成し、距離関数に基づいてダイナミックレンジ圧
縮を行う。
【0157】スキンライン付近は非常に高濃度であるた
め、黒くつぶれる可能性が高い。これは、マンモグラム
の撮影方法が、乳房を挟んで撮影するためである。乳房
を挟んで撮影した場合、スキンライン付近では、乳房の
厚みが充分でないため、他の部位に比べて、薄い人体領
域をX線が通過することになり、透過率が高くなる。ま
た、スキンラインに近づくにつれ、乳房の厚みも薄くな
る。このため、スキンラインからの距離によって決定す
る距離関数を作成し、その距離関数にしたがって、スキ
ンライン付近の画素値を小さくすることによって、ダイ
ナミックレンジを圧縮する。階調処理、周波数強調処
理、ダイナミックレンジ圧縮処理の処理条件を変更する
処理条件変更手段を持ち、それを用いて変更した条件を
記憶しておいてもよい。
【0158】画像出力制御信号入力手段603では、画
像表示手段608に付属のマウスにより、たとえば階調
の変更が可能で病変の可能性のある部分のコントラスト
を立ててより診断し易い階調に変更することができる。
この場合、マウスの上下方向の動きでコントラストが、
横方向の動きで明るさが、それぞれ連続的に変化するた
め、容易に所望の階調に変更することができる。また、
マウスの操作によりこの他に画像の拡大の処理ができる
ほか、画像の切替、階調の変更などの処理を行う。画像
の拡大はハードウェアにより行われ、ポインタが指し示
した場所を中心にマウスの動きにより任意の倍率に瞬時
に拡大することができる。また補間処理が行われるた
め、拡大してもモザイク状にはならず診断が容易に行え
る。前記のように決定した画像処理条件を記憶しておい
てもよい。
【0159】たとえば集団検診では1枚あたり5〜20
秒で読影が行われ、次々に画像が切り替えられるが、画
面上の右上に設定したボタン状の領域をポインタで指示
しマウスのボタンを押すことにより瞬時に切り替わる。
通常は順番に次の画像に切り替わっていくだけである
が、隣接した領域をクリックすることにより直前の画像
に戻すことも可能である。
【0160】医師は表示された画像データに対し読影を
行う。読影の結果、異常が発見された場合は、異常所見
のあった箇所を表示画像上で指示することにより入力を
行い、入力された所見情報を所見情報記憶手段に記憶す
る構成としてもよい。
【0161】画像表示手段608としては、CRT、液
晶ディスプレイ 、プラズマディスプレイなどの公知の
画像表示手段を用いることができ、中でも医療画像専用
の高精細高輝度のCRTまたは液晶ディスプレイが最も
好ましい。さらに、表示画素数が約1000×1000
以上である高精細ディスプレイが好ましく、さらに、表
示画素数が約2000×2000以上である高精細ディ
スプレイが最も好ましい。
【0162】また、表示されている画像の各々につい
て、画像の表示位置、画像の反転、画像の回転を制御す
る表示制御番号入力手段を有し、表示されている画像の
各々について、画像の表示位置、画像の反転、画像の回
転を行なうことで、種々の方向から画像を比較、検討等
を行なうことができ、医用画像を用いて容易にかつ迅
速、正確な画像診断を行うことができる。
【0163】画像出力制御手段610は、画像出力制御
信号入力手段603の画像出力制御信号に基づき、画像
表示手段608または画像プリント手段609に画像の
出力を行なう。
【0164】画像記憶手段605から読み出された画像
データが、画像表示手段608に表示される。画像表示
手段608は、図13に示すように切替表示され、全画
像のマンモグラム画像を同時に表示する全画像表示モー
ドと、全画像を複数の画像を含む少なくとも2つのグル
ープに分け、このグループに含まれる画像を表示するグ
ループ表示モードとを有し、各表示モード間の切替を行
う表示モード切替手段を有する。
【0165】この実施の形態では、画像の表示モードを
予め定められた順序に従って切り替えて表示する表示モ
ード切替手段を備える。CRT620は、初めの画面a
に左右乳房の同じ撮影方向のもの同士、たとえば左右乳
房の上下方向の撮影CC画像を対向させ、また斜め方向
の撮影MLO画像を対向させた4分割表示(全画像表
示)が行なわれる。次に、2系列に分かれ、b系列で
は、表示b1で左右乳房のMLO画像を対向させた2分
割表示(グループ表示)、表示b2で左右乳房のCC画
像を対向させた2分割表示、表示b3で右乳房のCC画
像とMLO画像を対向させた2分割表示、表示b4で左
乳房のCC画像とMLO画像を対向させた2分割表示、
表示b5で最後に左右乳房のCC画像を対向させ、また
MLO画像を対向させた4分割表示で、画像の異常陰影
候補位置にマーク621を付加して表示し、次に最初の
画像表示に戻るようになっている。
【0166】また、c系列では、表示c1で左右乳房の
CC画像を対向させ、またMLO画像を対向させた4分
割表示で、画像の異常陰影候補位置にマーク621を付
加して表示、表示c2で左右乳房のMLO画像を対向さ
せた2分割表示、表示c3で左右乳房のCC画像を対向
させた2分割表示、表示c4で右乳房のCC画像とML
O画像を対向させた2分割表示、表示c5で左乳房のC
C画像とMLO画像を対向させた2分割表示し、次に最
初の画像表示に戻るようになっている。
【0167】2つの系列b、cでの相違点は、異常陰影
検出手段を早い段階で表示するのか、遅い段階で表示す
るのかの違いがある。早い段階で表示する場合には、コ
ンピュータが指摘した異常陰影の検出結果を特に注意し
て読影することができるため、医師の負担軽減に役立
つ。遅い段階で見せる場合には、医師が診断した後に、
異常陰影検出結果を表示するため、二重読影の効果があ
り、見落とし減少に役立つ。また、二つの系列を自由に
変更できることによって、医師の好みや診断の状況など
で、選ぶことができるため、診断性能の向上に役立つ。
【0168】また、グループに含まれる画像は、同一患
者の左乳房の撮影方向が異なる少なくとも2画像、また
は同一患者の右乳房の撮影方向が異なる少なくとも2画
像、または同一患者の左乳房と右乳房の撮影方向が異な
る少なくとも2画像、または同一患者の左乳房と右乳房
の撮影方向が同じである少なくとも2画像である。
【0169】このように全画像のマンモグラム画像を同
時に表示する全画像表示と、全画像を複数の画像を含む
少なくとも2つのグループに分け、このグループに含ま
れる画像を表示するグループ表示とを行なうことで、1
つのグループの画像を比較して読影することが可能であ
り、迅速かつ容易かつ正確に診断することができる。
【0170】また、画像の表示モードを予め定められた
順序に従って切り替えて表示する表示モード切替手段を
備え、画像の表示モードを予め定められた順番に切り替
えて表示するから、たとえば医師に予見を与えることが
なく、あるいは漏れなく画像の比較等ができ、医用画像
を用いて容易にかつ迅速、正確な画像診断を行うことが
できる。
【0171】また、画像診断の順序を予め記憶しておく
診断順序記憶手段を有し、この画像診断の順序に従って
表示モードを切り替えて表示する。このように画像診断
の順序を予め記憶しておき、この画像診断の順序に従っ
て表示モードを切り替えて表示するから、医師ごとに好
みの順番を設定し、診断することができるため、診断性
能の向上に役に立ち、迅速、正確な画像診断を行うこと
ができる。
【0172】また、画像表示手段608には、図14に
示すようなタッチパネルで構成される操作表示640が
設けられている。タッチパネルには、4分割表示キー6
40a、右乳房表示キー640b、左乳房表示キー64
0c、MLO画像表示キー640d、CC画像表示キー
640e、all検出表示キー640f、mass表示
キー640g、calc表示キー640h、clust
er表示キー640iが設けられている。
【0173】この4分割表示キー640a、右乳房表示
キー640b、左乳房表示キー640c、MLO画像表
示キー640d、CC画像表示キー640e等による表
示モード選択手段641aの操作により、予め画像診断
に必要な画像表示の並びを決定し、各撮影方向、表示方
向を自由に選択可能である。このように予め画像診断に
必要な画像表示の並びを決定し、各撮影方向、表示方向
を自由に選択可能であるから、たとえば医師が自由に必
要とする画像等を表示して比較等ができ、医用画像を用
いて容易にかつ迅速、正確な画像診断を行うことができ
る。
【0174】また、all検出表示キー640f、ma
ss表示キー640g、calc表示キー640h、c
luster表示キー640i等の検出結果表示手段6
41bによりマンモグラム検出結果を表示する。all
検出表示キー640fで全ての検出結果を表示し、ma
ss表示キー640gの操作で腫瘤陰影のmass検出
結果、calc表示キー640hの操作で微小石灰化の
calc検出結果、cluster表示キー640iの
操作で微小石灰化のcluter検出結果の表示を行な
う。
【0175】また、必要なキーを押して検出結果を表示
した後、たとえば、同じキーを押すことによって、容易
に、表示結果を消すことができるようにすることで、必
要な結果だけを表示し、診断に役立てることができる。
【0176】また、画像の表示モードを予め定められた
順序に従って切り替える切替方法と、前述した表示モー
ド選択手段641aにより選択された表示モードへと切
り替える切替方法とのいずれかの切替方法へ切り替える
ことで、たとえば医師に予見を与えることがなく、ある
いは漏れなく画像の比較等ができ、またはたとえば医師
が自由に必要とする画像等を表示して比較等ができ、医
用画像を用いて容易にかつ迅速、正確な画像診断を行う
ことができる。
【0177】また、画像に対応づけて患者情報及び検査
情報を記憶し、同一患者かつ同一検査の複数画像を表示
するから、たとえばそれぞれの画像を比較することで、
医用画像を用いて容易にかつ迅速、正確な画像診断を行
うことができる。
【0178】患者情報は比較的暗い色であることが望ま
しい。明るい色である場合は、医師の目が疲れることな
どが考えられるため、診断性能が悪くなることが考えら
れる。
【0179】また、同一患者かつ同一検査の画像群に含
まれる画像について、撮影方向及び左右乳房の別に応じ
て表示位置または表示画像向きを決定することができ、
種々の方向から画像を比較、検討等を行なうことで、医
用画像を用いて容易にかつ迅速、正確な画像診断を行う
ことができる。
【0180】また、図13及び図15に示すように、同
一患者かつ同一撮影方向の左乳房の画像と右乳房の画像
とを乳頭が外側を向くように左右に並べて配置して表示
することができる。このように同一患者かつ同一撮影方
向の左乳房の画像と右乳房の画像とを乳頭が外側を向く
ように左右に並べて配置して表示することで、それぞれ
の画像を比較して容易にかつ迅速、正確な画像診断を行
うことができる。
【0181】また、乳頭側をトリミングする。このよう
に画像の乳頭側をトリミングすることによって、画像サ
イズを縮小することができるため、表示速度の向上、メ
モリの節約効果がある。また、患者情報55を画像の乳
頭側の被写体が写っていない領域の一部にオーバーレイ
表示することによって、患者情報と被写体を重ねること
なく表示するために、容易、かつ、正確に診断可能であ
る。
【0182】また、左乳房と右乳房の上下方向の位置合
わせが行なわれ、左乳房と右乳房の上下方向の位置合わ
せを行なうことで、画像を正確に対称状態で表示し、左
右の乳房の比較を容易にすることによって、診断性能の
向上が期待できる。
【0183】この左乳房と右乳房の上下方向の位置を合
わせは、自動位置合わせ手段により行なわれる。この実
施の形態として、図15に示すように、画像のスキンラ
イン660,661に基づいて同一撮影方向の左右乳房
の位置合わせをする。乳房のスキンライン660,66
1は、同一撮影方向の画像では、胸壁667方向に対し
て、ほぼ対称となる。スキンラインの形状を比較するこ
とや、同一列の胸壁からスキンラインまでの距離の累積
絶対値差などが最小になる位置で左右乳房を合わせるこ
とができる。また、胸筋領域663と乳房領域664の
境665を利用して、同様に位置を合わせることができ
る。このような位置合わせ手段により、医師の比較読影
が容易になり、より正確な診断が期待できる。
【0184】また、画像データの解析または識別標識に
よりMLO画像とCC画像の撮影方向を自動的に判別す
る撮影方向判別手段を有し、また画像データを解析また
は識別標識により左乳房と右乳房を自動的に判別する左
右乳房判別手段を有しており、使用者が必要に応じてグ
ループ化する必要がなく、容易に適切なグループ化が行
われるため、迅速かつ正確な診断を行うことができる。
【0185】また、画像の異常陰影候補を検出する異常
陰影候補検出手段606を有し、異常陰影候補検出手段
606により検出された情報を異常陰影記憶手段607
に記憶する。このように画像の異常陰影候補を検出し、
異常陰影候補を表示する。この異常陰影候補の表示は、
図16乃至図18に示すように、画像の異常陰影候補位
置にマークを付加して表示する。図16は腫瘤陰影のm
ass検出の異常陰影候補位置にマークを付した例であ
り、図17は微小石灰化のcalc検出の異常陰影候補
位置にマークを付した例であり、図18は微小石灰化の
cluter検出の異常陰影候補位置にマークを付した
例であり、このような画像の異常陰影候補位置にマーク
を付加して表示するから、簡単かつ確実な異常陰影を認
識することができ容易にかつ迅速、正確な画像診断を行
うことができる。マークの形状は図16乃至図18に示
すものに限るものではなく、たとえば矢印でもよい。ま
た、異常陰影の種類に応じて、形や色を変えるのが望ま
しい。
【0186】また、図19に示すように画像にスケール
目盛り670を付加することができる。画像にスケール
目盛り670を付加することで、スケール目盛りにより
たとえば異常陰影等の大きさを容易に認識することがで
きる。
【0187】さらに、図20に示すように画像には、撮
影時に鉛板等の遮蔽材により白い部分671、素抜け6
72等が生じ、医師は白い領域が広いと読影しにくいた
め、鉛遮蔽部分画像の鉛遮蔽部分を黒く塗りつぶして表
示する。このように画像の鉛遮蔽部分を黒く塗りつぶし
て表示するから、たとえば画像の鉛遮蔽部分を異常陰影
等と誤解することがなく、目の疲れを減らす効果も期待
でき、読影の性能向上に役立つ。
【0188】また、図21に示すように、拡大表示窓6
81の内側の領域と外側の領域とに異なる画像処理を施
し、たとえば拡大表示窓681の異常陰影を目立せるこ
とができ、異常陰影の検出がより容易にかつ正確で、し
かも迅速に行うことができる。
【0189】この画像処理は、階調処理、周波数強調処
理、ダイナミックレンジ圧縮処理、補間処理があり、こ
れらについては先に詳細に説明した。たとえば、拡大表
示窓681の内側の領域と外側の領域とで異なる階調処
理を施す。具体的には、予め拡大表示窓681の内側の
領域と外側の領域とに対してそれぞれ異なる階調変換曲
線に対応する階調処理ルックアップテーブルを記憶さ
せ、表示の際に各々の階調処理ルックアップテーブルを
参照して得られた処理データを表示させる。その際に、
拡大表示窓の内側の領域に対応する階調変換曲線のコン
トラストが、外側の領域に対応する階調変換曲線のコン
トラストよりも高いことが好ましい。
【0190】また、拡大表示窓の内側の領域に対応する
階調変換曲線を予め定めておくかわりに、拡大表示窓が
確定された時点で拡大表示窓内の画像データを統計的に
解析し、その結果に基づいて階調変換曲線を作成するよ
うにしてもよい。具体的には、拡大表示窓内の画像デー
タの略最大値及び略最小値が所定の輝度で表示されるよ
うに階調変換曲線のコントラストを決定したり、拡大表
示窓内の画像データの集積ヒストグラム値が所定の値に
なるような信号値を求めてその信号値が所定の輝度で表
示されるように階調変換曲線を作成したり、あるいは拡
大表示窓内の画像データのヒストグラムを計算して公知
のヒストグラムイコライゼーション手法に基づく階調変
換曲線を作成する。
【0191】また、拡大表示窓の内側の領域のみを白黒
反転した階調で表示してもよい。別の例として、拡大表
示窓681の内側の領域と外側の領域とで異なる周波数
強調処理を施す。たとえば周波数強調処理として非鮮鋭
マスク処理手法を用いる場合には、予め拡大表示窓の内
側の領域と外側の領域とに対してそれぞれ異なるマスク
サイズ及び強調係致を記憶させ、表示の際に各々のマス
クサイズ及び強調係数を用いて計算された処理データを
表示させる。周波数処哩として多重解像度法を用いる場
合には、予め拡大表示窓の内側の領域と外側の領域とに
対してそれぞれ異なる強調周波数調帯域及び強調係数を
記憶させ、表示の際に各々の強調周波数帯域及び強調係
数を用いて計算された処理データを表示させる。それら
の際に、拡大表示窓の内側の領域に対応する強調係数
が、外側の領域に対応する強調係数よりも大きいことが
好ましい。また、拡大表示窓の内側の領域に対応する主
要な強調周波数が、外側の領域に対応する主要な強調周
波数よりも高くなるように周波数強調処理条件を定める
ことが好ましい。
【0192】別の例として、拡大表示窓681の内側の
領域と外側の領域とで異なるダイナミックレンジ圧縮処
理を施す。たとえば、拡大表示窓の外側の領域のみにダ
イナミックレンジ圧縮処理を適用し、内側の領域にはダ
イナミックレンジ圧縮処理を適用しない。
【0193】さらに、補間処理に関しては、画像表示手
段8に表示する際に、画像データのマトリックスサイズ
と表示領域のマトリックスサイズとが異なる場合には、
補間処理が必要となる。補間処理としては、最近傍補
間、直線補間、スプライン補間、キュービック・コンボ
リューション補間、ベル・スプライン補間等の公知の補
間演算方法を用いることができる(IEEE Tran
s on Acoustics and Signal
Processing,vol.ASSP=29,n
o.6,1981.IEEE Trans, on M
edical Imaging .vol.M1−2,
no3,1983,SPIE proc,M1−11,
1988)。補間演算に用いられる補間関数の次数は、
たとえば最近傍補間では0次、直線補間では1次、スプ
ライン補間、キュービック・コンボリュ−ション補間、
ベル・スプライン補間等では3次であり、一般に高次の
関数を用いるほど補間処理に伴う画像情報の劣化を小さ
くすることが可能になる。
【0194】このように画像処理は、階調処理、周波数
強調処理、ダイナミックレンジ圧縮処理、補間処理等の
画像処理を行なうことで、異常陰影の検出を容易にかつ
正確で、しかも迅速に行うことができる。
【0195】また、拡大率に基づいて画像処理条件を決
定する。一般に、同一画像でも拡大率が小さいほうが視
覚的にコントラストが高く見える。このため、拡大率を
大きくするとコントラストを高くし、また拡大率を大き
くすると周波数強調処理の強調度を大きくし、拡大率を
大きくすると補間処理の補間関数の次数を高くする。こ
のように拡大率に基づいて画像処理条件を決定するか
ら、拡大による画像乱れや情報の劣化が小さく異常陰影
の検出を容易にかつ正確で、しかも迅速に行うことがで
きる。
【0196】また、異常の種類に基づいて画像処理条件
を決定する。このように異常の種類に基づいて画像処理
条件を決定するから、異常の種類に応じて異常陰影の検
出を容易にかつ正確で、しかも迅速に行うことができ
る。
【0197】具体的には、微小石灰化は腫癌陰影に比べ
て被写体コントラストが低いので、微小石灰化に対応す
る階調変換曲線のコントラストを腫癌陰影に対応する階
調変換曲線のコントラストよりも高くする。また、微小
石灰化は腫癌陰影に比べて高周波の構造を含むので、微
小石灰化に対応する周波数強調処理の強調係数を腫癌陰
影に対応する強調係数よりも大きくしたり、微小石灰化
に対応する周波数強調処理の主要な強調周波数を腫癌陰
影に対応する主要な強調周波数よりも高くする。
【0198】また、拡大表示窓681の大きさを、異常
陰影候補のサイズに基づいて決定し、この例として腫瘤
全体を表示できるサイズに設定し、また微小石灰化クラ
スタに含まれる微小石灰化陰影の全てを表示できるサイ
ズに設定する。このように拡大表示窓681の大きさ
を、異常陰影候補のサイズに基づいて決定するから、異
常陰影がより見やすくなる。
【0199】また、画像の拡大率を、画像の画素サイズ
及び画像表示手段608の解像度に基づいて決定し、こ
れにより画像の拡大によって画像が乱れることがなく異
常陰影がより見やすくなる。
【0200】また、実物大の整数倍になるよう決定す
る。たとえば、実物大に対する拡大率は、モニタサイズ
/(モニタ解像度×入力画像の画素サイズ)により決め
ることができる。このように実物大の整数倍になるよう
決定することで、従来のフィルムによる診断では画像は
実物大なので、実物大またはその整数倍のサイズは診断
医にとって直観的に理解しやすい。
【0201】また、画像の拡大率に関する情報を画像と
ともに表示すると、異常陰影の部位の特定や大きさ等の
判断が容易で、異常陰影の検出を容易にかつ正確で、し
かも迅速に行うことができる。
【0202】たとえば、拡大率をモニタの画像表示領域
以外の領域に数値で表示する。あるいは表示画像の辺縁
部に数値で表示する。拡大率は、拡大表示窓の外側の拡
大率と内側の拡大率の両方を示してもよい。また、ポイ
ンタが拡大表示窓の外側を指示している間は拡大表示窓
の外側の拡大率を表示し、内側を指示している間は拡大
表示窓の内側の拡大率を表示するように切り替えてもよ
い。
【0203】別の例として、拡大表示窓の内側の拡大率
を、拡大表示窓681に隣接して数値で表示する。ある
いは拡大表示窓681の辺縁部や、拡大表示窓681を
囲む枠に重ねて表示する。また、拡大率を数値で示す以
外に、拡大率に応じて大きさを変えた図形等のアイコン
で示してもよい。
【0204】また、画像の画素サイズ及び画像表示手段
608の解像度を用いて、実物大に対する拡大率に換算
して表示する。このように実物大を基準にして換算して
表示するからサイズを診断医にとって直観的に理解しや
すい。
【0205】また、拡大表示窓681の位置、拡大表示
窓681の大きさ、拡大表示窓681内の画像の拡大
率、拡大表示窓681内の画像の画像処理条件のいずれ
かを変更するための拡大表示制御信号入力手段を有す
る。
【0206】この拡大表示制御信号入力手段は、画像出
力信号入力手段603により構成される。また、拡大表
示制御信号入力手段として、たとえばマウス、キーボー
ド、タッチパネル等が用いられる。たとえば、マウスの
移動に同期して拡大表示窓の位置をスクロールする。あ
るいはマウスの移動に同期して拡大表示窓内の拡大率を
連続的に変化させる。あるいはマウスの移動に同期して
階調処理条件を連続的に変化させる。具体的には、マウ
スの左右移動に同期して平均輝度を変倍させ、マウスの
上下移動に同期してコントラストを変化させることによ
り、階調処理条件を自由かつ容易に調整できる。あるい
は、マウスの移動に同期して周波数強調処理条件を連続
的に変化させる。具体的には、マウスの左右移動に同期
して非鮮鋭マスク処理のマスクサイズを変化させ、マウ
スの上下移動に同期して非鮮鋭マスク処理の強調係数を
変化させることにより、周波数強調処理条件を自由かつ
容易に調整できる。
【0207】拡大表示状態の変化は連続的である必要は
なく、マウスボタンのクリック等に伴って段階的に変化
する構成としてもよい。マウスボタンのクリックに伴っ
て階調が自黒反転する構成としてもよい。また、拡大表
示制御信号入力手段である画像出力制御信号入力手段6
03により種々の拡大表示条件が変更された後に、「確
定」信号を送ることにより、最終的な拡大表示条件が画
像データに対応付けられて画像記憶手段605に記憶さ
れるようにしてもよい。
【0208】このように異常陰影の状態等に応じて拡大
表示窓681の位置、拡大表示窓681の大きさ、拡大
表示窓681内の画像の拡大率、拡大表示窓681内の
画像の画像処理条件のいずれかを変更することで、異常
陰影がより見やすくなり異常陰影の検出を容易にかつ正
確で、しかも迅速に行うことができる。
【0209】また、異常陰影候補位置にマークを付加し
て表示する。このマークを付加する例として、たとえ
ば、拡大表示窓681が設定されている異常陰影候補以
外の異常陰影候補にマークを付加する。現在設定されて
いる拡大表示窓の次に、拡大表示窓681が設定される
予定の異常陰影候補にマークを付加する。また、異常の
種類毎または異常の確信度毎に異なる形状のマークを付
加する。異常の種類毎または異常の確信度毎に異なる色
のマークを付加する。異常の種類毎または異常の確信度
毎に異なる大きさのマークを付加する。拡大表示窓が既
に適用された異常陰影候補と、まだ適用されていない異
常陰影候補とで互いに異なる色のマークを付加する等が
ある。このように異常陰影候補位置にマークを付加して
表示するから、マークにより異常陰影をより見つけやす
くなり異常陰影の検出を容易にかつ正確で、しかも迅速
に行うことができる。
【0210】図21においては、マークを異常陰影候補
と重ならない近傍に矢印マークとして表示しているが、
それに限らず、図16、図17、図18に示すように異
常陰影候補を囲む閉曲線マークとして表示してもよい。
また、たとえば画面上に設定したボタンマウスを用いて
選択することにより、マークの表示と非表示とを切り替
えられる構成としてもよい。
【0211】画像表示手段608に表示される画像は、
そのまま、あるいは編集して画像プリント手段609に
よりフィルムまたは紙等にプリントできる。この実施の
形態の位相コントラスト放射線画像診断支援装置の画像
記憶手段605は、位相コントラスト放射線画像データ
を記憶する。異常陰影候補検出手段606は、位相コン
トラスト放射線画像データを解析することにより異常陰
影候補を検出し、位相コントラスト放射線画像は吸収コ
ントラスト放射線撮影の画像よりも鮮明であるので、よ
り精度が高く異常陰影を見つけることができる。画像表
示手段608は、記憶された位相コントラスト放射線画
像データ及び検出された異常陰影候補を表示する。
【0212】〈その他の実施の形態例〉以上の実施の形
態例の説明において、図1では、コントロール部10
(特に、位相コントラスト放射線画像処理手段13)と
放射線画像検出手段40(特に、自動現像機44とディ
ジタイザ45)とが本願発明の基本的な構成である。ま
た、この基本的な構成に対し、入力手段27を加えたも
のも、本願発明の望ましい実施態様である。さらに、こ
の基本的な構成に対し、出力手段(イメージャ)28を
加えたものも、本願発明の望ましい実施態様である。
【0213】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、位相コント
ラスト放射線画像に対して適切なディジタル化および画
像処理が可能な位相コントラスト放射線画像処理装置を
実現できる。
【0214】また、以上詳細に説明したように、位相コ
ントラスト放射線画像に対して適切なディジタル化およ
び画像処理によって、良好な診断支援が可能な位相コン
トラスト放射線画像処理装置を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】位相コントラスト放射線画像処理装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】乳房撮影装置の概略構成説明図である。
【図3】画像処理回路の構成を示す説明図である。
【図4】照射野認識処理を説明するための説明図であ
る。
【図5】信号領域の抽出方法を示す説明図である。
【図6】階調変換特性を示す説明図である。
【図7】強調係数と画像データの関係を示す説明図であ
る。
【図8】強調係数と画像データの関係を示す説明図であ
る。
【図9】ダイナミックレンジ圧縮処理を説明するための
説明図である。
【図10】位相コントラスト放射線画像処理装置の他の
実施の形態の構成を示す説明図である。
【図11】画像診断支援装置の概略構成説明図である。
【図12】微小石灰化クラスタ及び腫瘤陰影の検出を中
間画像の写真で示す説明図である。
【図13】画像の切替表示を示す説明図である。
【図14】表示の操作を説明する説明図である。
【図15】同一患者かつ同一撮影方向の左乳房の画像と
右乳房の画像とを乳頭が外側を向くように左右に並べて
配置して表示する説明図である。
【図16】腫瘤陰影のmass検出の異常陰影候補位置
にマークを付した例を中間画像の写真で示す説明図であ
る。
【図17】微小石灰化のcalc検出の異常陰影候補位
置にマークを付した例を中間画像の写真で示す説明図で
ある。
【図18】微小石灰化のcluter検出の異常陰影候
補位置にマークを付した例を中間画像の写真で示す説明
図である。
【図19】画像にスケール目盛りを付加した説明図であ
る。
【図20】画像に撮影時に鉛板により白い部分、素抜け
等が生じる状態を示す説明図である。
【図21】拡大表示窓のない画面、異常陰影候補の順位
1を拡大して示す画面、異常陰影候補で順位2を拡大し
て示す画面に切り替えることを示す説明図である。
【符号の説明】
5 被写体 10 コントロール部 11 CPU 12 画像処理回路 13 位相コントラスト放射線画像処理手段 14 吸収コントラスト放射線画像処理手段(通常画像
処理手段) 15 撮影情報記憶手段 27 入力手段 28 出力手段 30 放射線発生源 40 放射線画像検出手段 43 フィルム 44 自動現像機 45 フィルムディジタイザ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G21K 4/00 G01N 23/04 5C072 H04N 1/04 A61B 6/00 350A // G01N 23/04 H04N 1/04 E Fターム(参考) 2G001 AA01 BA11 CA01 GA06 HA01 HA07 HA12 HA13 HA20 JA13 KA03 LA01 SA17 2G083 AA01 BB04 BB05 CC10 DD11 2H013 AC06 AC14 4C093 AA26 FF08 FF28 FF34 5B057 AA08 BA03 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CE03 CE11 CH07 5C072 AA01 BA04 BA15 HA02 UA06 UA17 VA03

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位相コントラスト放射線画像撮影された
    フィルムを自動現像する自動現像機と、 現像後のフィルムから位相コントラスト放射線画像デー
    タを生成するフィルムディジタイザと、 このフィルムディジタイザにて生成された位相コントラ
    スト放射線画像データに画像処理を加える画像処理手段
    と、を有することを特徴とする位相コントラスト放射線
    画像処理装置。
  2. 【請求項2】 位相コントラスト放射線画像撮影された
    フィルムを自動現像する自動現像機と、 現像後のフィルムから位相コントラスト放射線画像デー
    タを生成するフィルムディジタイザと、 このフィルムディジタイザにて生成された位相コントラ
    スト放射線画像データに画像処理を加える画像処理手段
    と、 前記画像処理手段で画像処理された位相コントラスト放
    射線画像データに基づいて位相コントラスト放射線画像
    が露光されたフィルムを作成するイメージャと、を有す
    ることを特徴とする位相コントラスト放射線画像処理装
    置。
  3. 【請求項3】 前記画像処理手段は位相コントラスト放
    射線画像データに診断支援用の画像処理を施す、ことを
    特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の
    位相コントラスト放射線画像処理装置。
  4. 【請求項4】 前記画像処理手段は、同一被写体につい
    て撮影した、少なくとも一枚の位相コントラスト放射線
    画像を含む複数の放射線画像の減算処理を施す、ことを
    特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の
    位相コントラスト放射線画像処理装置。
  5. 【請求項5】 撮影情報を入力する入力手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに
    記載の位相コントラスト放射線画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記撮影情報は、撮影部位、撮影方法、
    拡大率、画像の大きさ、検査依頼科、依頼医師名、検査
    ID、被撮影者名、検査年月日、のうちの少なくとも一
    つである、ことを特徴とする請求項1または請求項2の
    いずれかに記載の位相コントラスト放射線画像処理装
    置。
  7. 【請求項7】 前記フィルムディジタイザは、前記撮影
    情報により設定されているサンプリングピッチテーブル
    を有し、 このサンプリングピッチテーブルで設定されたサンプリ
    ングピッチで位相コントラスト放射線画像データの生成
    を行う、ことを特徴とする請求項1または請求項2のい
    ずれかに記載の位相コントラスト放射線画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記イメージャから出力されるフィルム
    上の位相コントラスト放射線画像が実寸大である、こと
    を特徴とする請求項2記載の位相コントラスト放射線画
    像処理装置。
  9. 【請求項9】 前記画像処理手段における画像処理は、
    階調処理、周波数強調処理、ダイナミックレンジ圧縮処
    理のうちの少なくとも一つである、ことを特徴とする請
    求項1または請求項2のいずれかに記載の位相コントラ
    スト放射線画像処理装置。
  10. 【請求項10】 前記フィルムディジタイザの最小サン
    プリングピッチは、前記イメージャの最小書き込みピッ
    チの整数倍である、ことを特徴とする請求項2記載の位
    相コントラスト放射線画像処理装置。
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