JP2003272942A - 永久磁石の製造方法 - Google Patents
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Abstract
り、配向の均一性を容易に向上させることができる永久
磁石の製造方法を提供する。 【解決手段】 貫通孔を有するダイ2、第1のパンチ
4、第2のパンチ6、および磁界印加機構を備えたプレ
ス装置を用いて永久磁石の原料粉末の成形体を作製する
永久磁石の製造方法であって、ダイ2ならびに第1およ
び第2のパンチ4、6によって形成されるキャビティ内
の原料粉末に対して磁界印加機構による磁界の印加する
工程と、磁界の印加によって配向された原料粉末に圧力
を印加し、原料粉末の成形体を作製する圧縮工程とを包
含する。圧縮工程は、第1および第2のパンチ4、6の
一方をダイ2に対して変位させ、それによって原料粉末
への加圧を行う第1工程と、第1および第2のパンチ
4、6の他方をダイに対して変位させ、それによって原
料粉末への加圧を行う第2工程とを含む。
Description
法に関する。
することなしに空間または物質内に磁界を発生すること
ができ、モータ、アクチュエータ等の電動機をはじめと
する種々の機器において広く利用されている。永久磁石
の応用分野は年々拡大するとともに、永久磁石の高性能
化が産業機器や民生機器の小型化・軽量化にも役立って
いる。
方性および異方性の2種類の磁石がある。等方性磁石で
は、どの方向に着磁を行っても同等の磁石特性が得られ
る。これに対し、異方性磁石では、着磁方向が決まって
おり、決められた方向に着磁しないと、所望の磁石特性
が得られない。これらの2種類の磁石を同じ系の材料か
ら作製した場合、異方性磁石は、等方性磁石に比べて高
い残留磁束密度と高い最大エネルギー積を発揮すること
ができる。
し、成形する工程が実行される。異方性磁石の場合、原
料粉末を構成する各粒子の磁化容易軸を略同一の方向に
揃えることが必要である。このため、磁界中で圧縮成形
工程が行われるのが一般的である。特に異方性焼結磁石
のほとんどは、磁界中で成形された後、焼結される。こ
の場合、焼結磁石の着磁方向は成形時に磁界を印加した
方向に平行にしなければならない。また、異方性ボンド
磁石を製造する場合は、樹脂と混合した異方性磁粉を磁
界中で成形する必要がある。
材料固有の磁化の大きさ、磁石中に占める磁性相の体
積分率、および、磁性相の配向度の3つのパラメータ
に比例する。およびのパラメータが一定の場合、配
向度が磁石特性を決める要因となる。
術が提案されている。例えば、特開平4−363010
号公報には、パルス磁界を用いで配向し、配向を乱さな
いようにゴム型を用いて疑似等方的に圧縮成形する方法
が開示されている。また、特開平9−35978号公報
には、原料粉末の透磁率と同等の透磁率を有する金型材
料を用いることにより、原料粉末に印加される磁界の均
一性を高める方法が開示されている。
一の原料粉末を用いた場合でもよりも高い配向度を有す
る磁石を製造することが可能となり、残留磁束密度や最
大エネルギー積などの磁石特性を向上させることができ
る。
従来技術では、特殊な装置を採用しているため、通常の
プレス装置を用いて成形体を作製する場合にそのまま適
用することは困難である。
のであり、その目的とするところは、通常のプレス装置
の動作を工夫することにより、配向の均一性を容易に向
上させることができる永久磁石の製造方法を提供するこ
とにある。
製造方法は、貫通孔を有するダイ、第1のパンチ、第2
のパンチ、および磁界印加機構を備えた磁界中プレス装
置を用いて永久磁石の原料粉末の成形体を作製する永久
磁石の製造方法であって、前記ダイならびに前記第1お
よび第2のパンチによって形成されるキャビティ内の前
記原料粉末に対して前記磁界印加機構による磁界を印加
する工程と、前記磁界の印加によって配向された前記原
料粉末に圧力を印加し、それによって前記原料粉末の成
形体を作製する圧縮工程とを包含し、前記圧縮工程は、
前記第1および第2のパンチのうちの一方を前記ダイに
対して変位させ、それによって前記原料粉末への加圧を
行う第1工程と、前記第1および第2のパンチのうちの
他方を前記ダイに対して変位させ、それによって前記原
料粉末への加圧を行う第2工程とを含む。
工程は、前記第1工程を1回行った後、前記第2工程を
1回行うことにより完了する。
工程において前記原料粉末に印加する圧力の最大値は、
前記第2工程において前記原料粉末に印加する圧力の最
大値の50%以上80%以下の範囲にある。
工程において前記ダイに対して相対的に変位するパンチ
の変位量をD1、前記第2工程において前記ダイに対し
て相対的に変位するパンチの変位量をD2としたとき、
D1/D2を1以上5以下の範囲内に設定する。
粉末に印加する圧力が前記原料粉末に印加する最大圧力
の5%以上90%以下の範囲では、前記第1および第2
のパンチの一方のみを変位させる。
工程の少なくとも一部の期間において、前記配向された
原料粉末に対する磁界の印加を付加的に、または継続的
に行う。
粉末と前記ダイにおける貫通孔の壁面との間の動摩擦係
数が0.2以下である。
粉末は、FSSS粒径が10μm以下の磁石粉末から構
成されている。
印加機構によって印加される磁界の方向は、前記第1お
よび第2のパンチの変位方向に対して垂直である。
の貫通孔における少なくとも壁面部分は、0.5mm以
上の厚さを有する非磁性体から形成されている。
るダイと、前記貫通孔に先端が挿入される第1のパンチ
および第2のパンチと、前記ダイならびに前記第1およ
び第2のパンチによって形成されるキャビティ内に充填
された原料粉末に対して配向磁界を印加する磁界印加機
構とを備えたプレス装置であって、配向された前記原料
粉末に対して、前記第1および第2のパンチの一方を前
記ダイに対して変位させ、それによって前記原料粉末へ
の加圧を行う第1工程と、前記第1および第2のパンチ
の他方を前記ダイに対して変位させ、それによって前記
原料粉末への加圧を行う第2工程とを行う。
1工程において前記ダイに対して変位するパンチの変位
量をD1、前記第2工程において前記ダイに対して変位
するパンチの変位量をD2としたとき、D1/D2が1
以上5以下の範囲内に設定されている。
時における配向の乱れを抑制するため、鋭意検討を行っ
た。その結果、プレス装置による加圧動作を両方のパン
チで同時に行うのではなく、一方のパンチをダイに対し
て変位させることによって原料粉末への加圧を行う第1
工程と、他方のパンチをダイに対して変位させることに
よって原料粉末への加圧を行う第2工程とを実行し、そ
れによって原料粉末とダイ壁面との間に発生する摩擦力
の方向を反転させれば、摩擦力に起因する配向の乱れが
解消することを見い出し、本発明を想到するに至った。
ず、本発明者が見い出した従来の成形工程における配向
乱れの原因を説明する。
ス装置は、貫通孔を有するダイ、第1のパンチ、第2の
パンチ、および磁界印加機構を備えている。このような
タイプのブレス装置では、第1および第2のパンチがダ
イの貫通孔に差し込まれ、両パンチをダイに対して相対
的に変位させることにより、キャビティ内の原料粉末を
圧縮し、成形する工程が実行される。
の端面とによって規定される空間であり、一方のパンチ
(下パンチ)だけが貫通穴に挿入された状態では、キャ
ビティの上方は開放されており、その状態において原料
粉末の供給(給粉)が行われる。給粉後、他方のパンチ
(上パンチ)の下端がキャビティの上部を塞ぎ、貫通孔
の内壁面と両パンチの端面とによって規定される空間は
閉じた状態になる。その後、磁界印加機構によって配向
磁界が原料粉末に印加され、原料粉末を構成する粉末粒
子の磁化容易軸が印加磁界の方向に揃えられる。このよ
うにして配向された原料粉末に対して、パンチ間距離を
短縮する動作が実行され、原料粉末が圧縮・成形され
る。
受けて圧密化される過程において、原料粉末中にはパン
チの変位方向(z方向)に平行な圧縮応力σzと、それ
に比例した加圧方向に垂直な圧縮応力σxおよびσyとが
発生する。この応力に起因して、原料粉末とダイ側壁と
の間にはσxおよびσyに比例した摩擦力Fが作用する。
この比例係数は摩擦係数μと呼ばれる。
に対して変位しているときは動摩擦係数、静止している
ときは静摩擦係数となる。一般に、動摩擦係数は静摩擦
係数に比べて小さい。
に対して相対的に変位し、パンチ間距離が短縮すると、
それに伴って原料粉末もダイに対して相対的に変位しよ
うとする。しかし、このとき、ダイにおける貫通孔の内
壁面(以下、「ダイ壁面」と称する。)による摩擦力F
が、ダイ壁面の近傍に位置する原料粉末に対して、上記
原料粉末の変位を妨げる方向(圧縮方向とは反対の方
向)に作用する。この摩擦力Fの影響により、ダイ壁面
近傍の原料粉末は壁面から離れた位置の原料粉末に比べ
て、圧密化が不十分となり、成形体密度の不均一が生じ
ることになる。また、ダイ壁面からの距離によって原料
粉末の変位量が異なるということは、成形体内部の原料
粉末の配向の向きが位置によって異なることを意味す
る。言い換えると、成形体においてダイ壁面に近い部分
の配向方向は配向磁界の方向と一致しなくなる。このよ
うな傾向は、パンチの変位方向(圧縮方向)が印加磁界
の方向に対して直角である場合、すなわち直角磁界成形
の場合に特に顕著となる。
ような配向の乱れが生じると、例えば、成形体を細かい
複数の部分に切断加工して多数の小さな磁石を製造する
ような場合に、得られた最終製品の磁気特性が成形体の
部位によって変動し、品質が安定しないといった不具合
が生ずる。また、このような切断を行わずに、成形体を
略そのままの形状で使用する場合でも、配向の乱れに起
因して表面磁束密度の変動が生じてしまうことになる。
詳細に説明する。
を示している。図1では、プレス装置のダイ2、第1の
パンチ4、および第2のパンチ6の断面が示されてい
る。ダイの中心部にキャビディ8が形成されており、こ
の中に原料粉末が装填されている。なお、ダイ2には、
キャビティ内の磁界強度を向上させる目的のため、炭素
鋼などから形成したヨーク部材2aが設けられているこ
とがある。
ンチ4がキャビディ8の開口部を塞いだ後、図示してい
ない磁界印加機構により、原料粉末に対して配向磁界が
印加される。配向磁界の方向は、図1(a)においての
左右方向である。配向磁界は、例えば静磁界であり、そ
の場合の磁界強度は0.5〜2.0T(テスラ)程度で
ある。磁界の印加により、キャビティ8内における粉末
粒子は、各々の磁化容易軸が印加磁界と平行になるよう
に回転するとともに、図1(a)のキャビティ8内に記
載している平行線に沿って鎖状につながった複数の束状
構造体を形成する。配向した粉末粒子の集合体である各
束状構造体は、図2(a)に模式的に示すように、他の
束状構造体との間で反発しあい、各束状構造体は間隔を
置いて形成される。なお、図2において、符号「H」は
配向磁界の方向を示している。
を印加したまま、両方のパンチ4および6を同時に変位
させ、キャビディ8の体積をやや小さくした状態を示し
ている。束状構造体の間隔は狭くなり、互いの接触によ
り圧縮応力σzが伝達され、更にはダイ側壁に垂直な応
力σxが発生し始める。図2(b)は、この状態におけ
る束状の構造体の様子を模式的に示しており、粉末粒子
から延びる小さな矢印は、ダイ壁面が粉末に及ぼす摩擦
力の方向を示している。
動させて圧縮成形を完了した状態を示している。図1
(b)の状態から図1(c)の状態に至る過程におい
て、応力σxに起因する摩擦力Fが束状構造体の両端に
はたらき、その移動を妨げる。その結果、図1(c)お
よび図2(b)に示すように、原料粉末の移動量がダイ
側壁からの距離によって異なり、その結果、図1(a)
の状態では乱れのほとんど無かった原料粉末の配向がダ
イ壁面近くにおいて乱れることとなる。
だけ変位させる成形(「両押し成形」)においては、両
方のパンチから等距離に位置する中心面の近傍と、各パ
ンチに接している面の近傍では配向の乱れが少ない。こ
れは、前者の位置における粉末粒子は、両方のパンチか
ら対称的な応力を受けるため、配向方向が曲がる要因が
無いからであり、また、後者の位置における粉末粒子
は、剛体であるパンチ4および6に接しているため、パ
ンチ4および6の変位に伴ってパンチ表面に強く押しつ
けられ、パンチ4および6との接触面にわたって略一様
な変位を起すしかないためであると考えられる。
び6の動作を工夫することにより、ダイ壁面が原料粉末
に及ぼす摩擦力の方向を圧縮過程の途中で適切に反転
(スイッチング)し、それまでに発生していた配向の乱
れを減少また解消する。
永久磁石の製造方法の実施形態を説明する。
(c)を参照しながら、本発明の第1の実施形態を説明
する。
がキャビディ8の開口部を塞いだ後、図示していない磁
界印加機構により、キャビティ8内の原料粉末に対して
配向磁界が印加される。配向磁界の方向は、図の左右方
向である。本実施形態では、磁界を印加した状態で第1
のパンチ4だけを下方向に移動する。このとき、第2の
パンチ6は全く変位させない。
圧密化がある程度進行すると、図3(b)に示すよう
に、ダイ壁面近傍の原料粉末粒子は、ダイ壁面による摩
擦に起因して、第1のパンチ4の移動方向(下方向)と
は逆の向き(上方向)へ力を受けるため、原料粉末の配
向がダイ壁面近傍において曲がり始める。
圧力が原料粉末に及んだ段階で、第1のパンチ4がダイ
に対する位置が固定される。そして、今度は第2のパン
チ6だけが上方向に移動し始める。このとき、ダイ壁面
近傍の原料粉末粒子は、ダイ壁面による摩擦に起因し
て、第2のパンチ6の移動方向(上方向)とは逆の向き
(下方向)へ力を受ける。その結果、第1のパンチ4の
変位で生じた配向の曲がりが矯正され、図3(c)に示
すように、配向の方向が再び磁界方向に平行な方向に揃
う。本実施形態では、上記圧密化の過程において、略同
一の強度を有する静磁界が配向のために印加されてい
る。
6とを交互に変位させると、最初の圧密化で生じた配向
の曲がりと2回目の圧密化による配向の曲がりとが相殺
しあうことになる。このような現象は、ダイ壁面の近傍
に位置する原料粉末粒子がダイ壁面から受ける摩擦力の
方向が、圧縮成形過程の途中で反転することによって生
じるものである。従って、ダイ壁面が原料粉末に及ぼす
摩擦力が粉末粒子の動きに適切に作用するようにパンチ
の動作の切り替えタイミングを決定する必要がある。す
なわち、第1のパンチ4の変位量が小さく、配向を乱す
に充分な大きさの摩擦力が原料粉末に及んでいない段階
で第1のパンチ4の変位を停止し、第2のパンチ6の動
作を開始したとすると、第2のパンチ6の動作による摩
擦力が原料粉末の配向の乱れを大きくし、最終的に配向
乱れが無視できない大きさとなる可能性がある。このた
め、第1のパンチ4の変位を停止するタイミングを適切
に設定することが好ましい。
4の変位を開始し、その変位動作を完了した後、第2の
パンチ6の変位を開始しているが、パンチ4および6の
変位動作の開始順序を反転させても、同様の効果が得ら
れる。
は、印加する配向磁界の方向とパンチの変位方向とが直
角の関係にあるが、本発明はこのような場合に限定され
ない。磁界方向とパンチ変位方向とが平行であっても良
い。更には、ラジアル配向や極異方性配向に本発明を適
用することも可能である。
(c)を参照しながら、本発明の第2の実施形態を説明
する。
され、パンチ4および6を交互に移動させる方式(ダイ
固定方式)を採用しているが、本実施形態では、下パン
チ6を固定し、ダイ2および上パンチ4を移動させる方
式(ウィズドロウワル方式)を採用している。
動させる代わりに、第1のパンチ4のみを下方に移動さ
せた後、第2のパンチ6を停止させたまま、第1のパン
チ4およびダイ2の両方を同時に等速度で下方向へ移動
させる。この結果、第1のパンチ4およびダイ2の両方
を同時に等速度で下方向へ移動させている間において、
ダイ2に対する第1のパンチ4の変位はゼロであるが、
ダイ2に対する第2のパンチ6の上方向への変位が発生
する。この変位は、ダイ2を固定しながら、第2のパン
チ6を上方向に移動させる場合に生じる変位と等価であ
り、ダイ壁面から原料粉末に作用する摩擦力も同様の大
きさおよび方向を示す。このため、圧縮成形される原料
粉末を基準にとると、第1のパンチ4および第2のパン
チ6を交互に移動させた場合と同様の効果が得られる。
ドロウワル方式では、ダイ2および第1のパンチ4を等
速度で押し下げることは、ダイ2に対して第2のパンチ
4を上向きに押し込むことと等価であるため、本明細書
においては、パンチやダイの絶対位置の変化は「移動」
と表現し、ダイに対するパンチの相対的な位置の変化を
「変位」と表現することとする。そして、本明細書にお
いてパンチの「変位」とは、すべて、ダイに対するパン
チの相対的な変位を意味するものとする。
発明で重要な点は、第1および第2のパンチの「変位」
を交互に生じさせ、原料合金がダイ壁面から受ける摩擦
力の方向を加圧成形工程の途中で適切に切り替える点に
ある。このため、プレス装置のパンチの移動方式は任意
であり、ダイ固定方式であっても、ウィズドロウワル方
式であってもよい。
て平行となるようにするには、ダイに対する各パンチの
相対的な変位の比を適切に調整することが重要である。
この比の適切な大きさの範囲は、キャビティに充填した
原料粉末のカサ密度、および加圧成形の完了した成形体
の密度に基づいて決定される。カサ密度の小さな原料粉
末を用いる場合は、摩擦力Fが発生し始めるまでのパン
チの変位が大きくなるので、最初に加圧を行う方のパン
チの変位を大きくすることが好ましい。また、同じカサ
密度を有していても、成形体密度の上昇しやすい原料粉
末を用いる場合は、そうでない粉末に比べ、両パンチの
合計の変位が大きくなるため、やはり最初に加圧する方
のパンチの変位を大きくすることが好ましい。
ず、用いる原料粉末のカサ密度と成形密度を決定する。
そして、次に、両パンチの変位の比を種々の値に設定し
たときの複数の成形体または焼結体の試料を作製し、得
られた試料の部位別の配向方向をX線回折や磁気的な測
定などにより調査する。この調査により、最も配向の揃
った条件を採用すればよい。
対する変位D1(パンチ表面が粉末に接触する時以降の
変位)と、次に加圧動作を行うパンチのダイに対する変
位D2の比は、D1/D2=1以上5以下の範囲にある
ことが好ましく、1.1以上3以下の範囲にあることが
更に好ましい。D1/D2の範囲の更に好ましい下限値
は、1.2である。
料粉末の種類やキャビティの大きさによって異なる。給
粉直後における密度(かさ密度または給粉密度)に対す
る成形工程後の密度(成形体密度)の比率は、通常の原
料粉末の場合、1.5以上2.5以下の範囲にあるが、
この比率が大きいほど、変位D1を大きく設定すること
が好ましい。
位させる回数については特に制限は無い。第1のパンチ
による加圧動作に続けて第2のパンチによる加圧動作を
行った後、更に、第1のパンチによる加圧動作を行って
も良い。第1のパンチによる加圧動作で生じた配向の曲
がりが、第2のパンチによる加圧動作によって反対方向
に曲がった場合、第1のパンチによる2回目の加圧動作
によって配向の曲がりを解消させることが可能である。
のパンチによる加圧動作と微小なストロークで交互に複
数回繰り返しても良い。実験によると、最も配向を揃え
る効果があるのは、第1および第2のパンチを各々1回
ずつダイに対して相対的に変位させた場合であった。パ
ンチを交互に複数回変位させても配向を揃える効果はそ
れほど増加しない。これは、加圧動作中に配向の曲がり
が生じたり、あるいは補正されるのは、適度な大きさの
摩擦力がダイ壁面から原料粉末に作用するときである。
すなわち、成形体密度がある上限を超えて高くなると成
形体が固くなりすぎて配向の向きを修正することができ
ず、逆に成形体密度がある下限を下回ると、ダイ壁面に
よる摩擦力が小さくなりすぎる結果、配向の曲がりの修
正ができなくなると考えられる。このため、パンチの交
互動作を行うべき適切な圧力範囲が存在し、成形体に加
わる圧力がその範囲から外れているときは、第1および
第2のパンチを交互に動作させる必要性は低く、両方の
パンチを同時に動作させても良い。ただし、パンチの動
作を細かいストロークで切り替えることは難しいため、
所定の圧力範囲に達するまで、第1のパンチで加圧し、
その後、第2のパンチによって配向の乱れを解消させる
ことが最も好ましい。
粉末を用いる場合、通常、FSSS粒径が2〜7μm
で、給粉密度は1.5〜2.5g/cm3の範囲にあ
り、最終的な成形体密度は3.0〜5.0g/cm3の
範囲にある。この場合、最初に変位させるパンチの変位
は、成形体の密度が3.0g/cm3以上になるまで行
うことが好ましい。成形体の密度が3.0g/cm3以
上となるときの印加圧力は、10MPa程度であり、最
大印加圧力の5%以上90%以下の範囲にある。故に、
最初のパンチによる変位を停止し、次のパンチによる変
位を開始するタイミングは、印加圧力が最大印加圧力の
5%以上90%以下の範囲において行うことが好まし
い。
性の永久磁石材料を例示すると、以下の通りである。
Ba系、またはSr系フェライトの材料の異方性磁粉を
用いて作製した焼結磁石 (2)Nd−Fe−B系HDDR、Sm−Co系、Sm
−Fe−N系、Ba系、またはSr系フェライトの異方
性磁粉を用いて作製したボンド磁石
また、溶媒中に分散させたスラリー状態にあってもよ
い。ただし、乾燥状態にある原料粉末を用いて成形工程
(乾式成形)を行う場合に本発明の効果が顕著に発揮さ
れる。これは、乾式成形は、スラリー状の粉末を形成す
る場合(湿式成形)に比べて、ダイ内壁による摩擦を受
けやすく、配向の曲がりが生じやすいからである。な
お、焼結磁石の作製に用いる原料粉末は、FSSS粒径
が10μm以下の磁石粉末から構成されていることが好
ましい。
摩擦力を低減することができれば、本発明の効果を更に
高めることができる。上記の摩擦力を低減する方法は大
きく分けて2つある。第1の方法は、動摩擦係数μを小
さくして摩擦力を低減するものである。具体的には、ダ
イの材料を摩擦係数の小さいものに変更する、ダイの表
面状態を例えばめっき処理によって平滑にする、ダイに
絶えず振動を与える、原料粉末とダイの間に潤滑剤を加
える、原料粉末の形状を球形に近づける、などの方法が
ある。
ば、摩擦による配向の乱れを低減できる。磁石全体の配
向を略完全にまっすぐにすることができる。より好まし
い動摩擦係数の値は0.1以下である。
力を生じる要因であるダイ壁面に垂直な応力を低減する
ものである。具体的には、ダイを非磁性体から作製する
ことである。ダイに磁化を有する材料を用いると、同じ
く磁化をもつ原料粉末との間にクーロン力がはたらくた
めに、特に印加磁界と垂直なダイ壁面においてはパンチ
による圧縮応力の発生以前にクーロン力に起因する応力
がはたらき、この面での摩擦力を増大させる。従って、
少なくとも印加磁界と垂直なダイ壁面では表面を非磁性
体で構成することが好ましい。上述のクーロン力は距離
の2乗に反比例するので、表面の非磁性体の厚さは0.
5mm以上あれば応力の低減に有効である。より好まし
い非磁性体の厚さは1.0mm以上である。なお、本明
細書において、「非磁性体」とは、飽和磁化(4πI
s)が0.2T以下の材料を意味するものとする。
Bが1.0重量%、残部Fe、および不可避的に含有さ
れる元素からなる組成を有し、平均粒径が3.0μmの
Nd−Fe−B系原料粉末を用意した。次に、15mm
×16mmの長方形の貫通孔を有する非磁性超硬合金製
のダイに形成した深さ40mmのキャビティに上記の原
料粉末12gを装填した。このときに、深さ5mmごと
に標線として薄い小麦粉の層を7層挿入した。キャビテ
ィの下面は、ダイの貫通孔の下方から先端を挿入した第
2のパンチの上端面によって規定されている。キャビテ
ィに原料粉末を充填した後、キャビティの上方を第1の
パンチで塞ぎ、ダイの外側に配置された電磁石に電流を
流すことにより、ポールピースを通してキャビティの1
5mmの方向に平行な強度1.0Tの静磁界を印加し
た。なお、第1および第2のパンチは、いずれも、ダイ
と同様に非磁性超硬合金から形成されたものである。
パンチの位置を固定した状態で、第1のパンチを1mm
/秒の速度で21mmだけダイの貫通孔へ押し込んだ。
続いて、ダイおよび第1のパンチを固定した状態で、第
2のパンチを1mm/秒の速度で7mmだけダイの貫通
孔に押し込み、成形工程を完了させた。
をダイから取り出し、印加磁界に平行な断面で成形体を
切断した。この切断面の写真を図5に示す。図5に示さ
れる白い標線は、印加磁界の方向に対して平行に保たれ
ており、ダイ壁面と接している左右端面においても、標
線の並び方に乱れは観察されなかった。
1と全く同様の条件で準備を進めた後、次に、ダイの位
置を固定した状態で磁界を印加したまま、第1および第
2のパンチをそれぞれ1mm/秒の速度で同時に14m
mずつダイの貫通孔に押し込んだ。こうして成形工程を
完了させた後、電磁石の電流を切った。得られた成形体
をダイから取り出し、印加磁界に平行な断面で成形体を
切断した。この切断面の写真を図6に示す。図6に示さ
れる白い標線は、写真の上半分では下に凸、写真の下半
分では上に凸の形状を示している。写真から、ダイの壁
面と接していた左右の端面において標線の並び方、すな
わち原料粉末の配向の仕方に乱れが生じていることがわ
かる。この乱れは、ダイ壁面の摩擦力によって原料粉末
の変位が妨げられた結果、生じたものであると考えられ
る。
れば、原料粉末とダイ壁面との摩擦による配向の乱れを
抑制できることがわかる。
%、Feが10.0重量%、Cuが8.0重量%、Zr
が1.5重量%、残部Co、および不可避的に含有され
る元素からなる組成を有し、平均粒径が3.0μmのS
m−Co系原料粉末を用意した。次に、5mm×50m
mの長方形の貫通孔を有する非磁性超硬合金製のダイに
形成した深さ100mmのキャビティに上記の原料粉末
65gを装填した。キャビティの下面は、ダイの貫通孔
の下方から先端を挿入した第2のパンチの上端面によっ
て規定されている。キャビティに原料粉末を充填した
後、キャビティの上方を第1のパンチで塞ぎ、ダイの外
側に配置された電磁石に電流を流すことにより、ポール
ピースを通してキャビティの5mmの方向に平行な強度
1.0Tの静磁界を印加した。なお、第1および第2の
パンチは、いずれも、ダイと同様に非磁性超硬合金から
形成されたものである。
パンチの位置を固定した状態で、第1のパンチを1mm
/秒の速度で表1に示した距離だけダイの貫通孔へ押し
込んだ。続いて、ダイおよび第1のパンチを固定した状
態で、第2のパンチを1mm/秒の速度で表1に示した
距離だけダイの貫通孔に押し込み、成形工程を完了させ
た。
をダイから取り出し、真空中で1200℃まで昇温し1
時間保持する焼結を行った。更に焼結完了後、1160
℃で溶体化処理を施し、Arガスを導入して800℃か
ら400℃まで多段時効処理を施した。得られた焼結体
のサイズは、4.4mm×41.0mm×41.0mm
であった。
ぞれの切断試料の配向方向に垂直な表面の片方を100
μmほど研磨した後、研磨面の(006)X線極点図を
測定した。極点図の最も高い回折強度を示したピーク位
置の方向、すなわち焼結磁石の配向方向が、成形時の磁
界配向方向に比べて加圧成形の方向に何度ずれていたか
を読み取った結果を表1に示す。
イの貫通孔に押し込む距離を表1の設定に従って行う点
を除いて、実施例2と全く同様の条件で実験を行った。
実施例2と同様に試料の配向角度評価を行った。その結
果を表1に示す。
2のパンチの加圧方向へのずれを示し、符号「−」は第
1のパンチの加圧方向へのずれを示している。
いての実験結果から、第1のパンチの移動距離(変位D
1)と第2のパンチの移動距離(変位D2)の比が1:
1から5:1の範囲にあるときには、試料表面付近の配
向角度が比較的小さいのに対し、この比が上記の範囲か
ら逸脱すると配向角度が磁界印加方向から大きくずれて
いることがわかる。
ル比で1:6になるように配合し、ロータリーキルンで
1250℃に加熱することにより、SrO・6Fe2O
3の仮焼原料を得た。これを解砕した後、水を添加・混
合し、アトライターで平均粒径0.7μmまで粉砕して
スラリーを得た。
粉末のスラリーを、50mm×80mmの長方形の貫通
孔を有する非磁性超硬合金製のダイに形成した深さ60
mmのキャビティに、ダイの側壁に設けたスラリー注入
孔より注入した。
ダイのキャビティ壁面の原料粉末に対する動摩擦係数は
表2に示すようにいずれも0.2以下であった。次に、
ダイの外側に配置された電磁石に電流を流し、キャビテ
ィの60mmの方向、すなわち上下の方向に平行な強度
1.0Tの静磁界を印加した。磁界を印加したまま、ダ
イと第2のパンチの位置を固定した状態で、第1のパン
チを1mm/秒の速度で30mmだけダイの貫通孔に押
し下げた。続けて、ダイと第1のパンチを1mm/秒の
等速度で10mmだけ押し下げて成形を完了させた後、
電磁石の電流を切った。
おいてパンチの加圧面に設けられた脱水用の穴を通して
取り除いた。得られた成形体をダイから取り出し、真空
中で1200℃まで昇温し1時間保持する焼結を行っ
た。得られた焼結体のサイズは42.5mm×68.0
mm×22.5mm(配向方向は22.5mm)であっ
た。
2.5mm方向に10分割、68.0mm方向に15分
割、22.5mm方向に5分割し、1辺が約4mmの加
工磁石片を得た。加工前の焼結体の42.5mm×2
2.5mmの表面から切り出された磁石片の中から2
2.5mm方向に対して上から1段目、3段目、5段目
(最下段)の試料について0.2Tの平行静磁界中での
磁化容易軸の向きを測定し、元の焼結体の22.5mm
方向からのずれの角度として表2に示す。
動摩擦係数を有するダイを用いること以外は実施例3と
全く同じ条件で実施を行った。実施例3と同じ切り出し
位置から得られた磁石片の配向角度を表2に示す。
発明の成形方法においてダイのキャビティの壁面と原料
粉末の動摩擦係数を0.2以下にすると、得られる磁石
素材の配向の乱れが抑制されることがわかる。
「+」は、第1のパンチに対して外側に拡がる方向を示
し、符号「−」はパンチの内側に向く方向を示してい
る。
がFe、および不可避的に含有される元素からなる組成
を有する鋳塊を高周波溶解によって作製した。この鋳塊
に対して1100℃で24時間の溶体化処理を行った
後、平均粒径100μmに粉砕粉した。次に、この粗粉
砕粉に対して、圧力1MPaの窒素中で450℃、30
時間の窒化処理を施した後、更に平均粒径3.0μmま
で微粉砕した。こうして得られた微粉砕粉に2.0重量
%のエポキシ樹脂を混合し、異方性ボンド磁石磁粉を得
た。得られた磁粉18gを、15mm×16mmの長方
形の貫通孔を有する飽和磁化0.8Tの磁性超硬合金製
のダイに形成した深さ40mmのキャビティに装填し
た。ただし、このダイの16mmの面の表面から0.5
mmの厚みの部分は非磁性超硬合金から形成したもので
あった。
から先端を挿入した第2のパンチの上端面によって規定
されている。キャビティに原料粉末を充填した後、キャ
ビティの上方を第1のパンチで塞ぎ、ダイの外側に配置
された電磁石に電流を流すことにより、ポールピースを
通してキャビティの15mmの方向に平行な強度1.0
Tの静磁界を印加した。
し、磁界を印加したまま第1のパンチを1mm/秒の速
度で18mmだけダイの貫通孔に押し込んだ。続いて、
第1のパンチを固定し、第2のパンチを同じ速度で8m
mだけダイの貫通孔に押し込んで成形を完了させた後、
電磁石の電流を切った。得られた成形体をArガス中で
150℃、1時間加熱して樹脂を硬化させてボンド磁石
を作製した。得られたボンド磁石の大きさは15mm×
16mm×14mm(配向は15mm)であった。15
mm×14mmの表面のいくつかの位置において、微小
部X線回折装置を使ってX線照射面の大きさを直径1m
mに制限した状態での(006)極点図を測定し、磁界
配向方向と極点図のピーク位置とのずれ角度を評価した
結果、ずれは最大でも0.1度を超えることはなかっ
た。
性超硬合金から形成されたダイおよびパンチを使って実
施例4と同様の実験を行った。X線極点図により配向角
度のずれを評価した結果、ずれは最大で2.3度であっ
た。
の壁面が磁性合金からなるダイを使用した場合は、印加
磁界に垂直な面を非磁性にしたダイを使用した場合に比
べて配向の乱れが大きいことがわかる。
及ぼす摩擦力の方向を圧縮過程の途中で適切に反転し、
それまでに発生していた配向の乱れを減少また解消する
ことにより、配向の均一性を容易に向上させることがで
き、特性の優れた異方性磁石を提供することが可能であ
る。
形の一例を表す模式図である。
ティ中の原料粉末の様子を模式的に示す図であり、
(b)は、従来技術による成形工程における成形体中の
配向の曲がりを示す図である。
態における磁界中成形(ダイ固定方式)の一例を示す模
式断面図である。
態における磁界中成形(ウィズドロウワル方式)の一例
を示す模式断面図である。
ある。
Claims (13)
- 【請求項1】 貫通孔を有するダイ、第1のパンチ、第
2のパンチ、および磁界印加機構を備えた磁界中プレス
装置を用いて、永久磁石の原料粉末の成形体を作製する
永久磁石の製造方法であって、 前記ダイならびに前記第1および第2のパンチによって
形成されるキャビティ内の前記原料粉末に対して前記磁
界印加機構による磁界を印加する工程と、 前記磁界の印加によって配向された前記原料粉末に圧力
を印加し、前記原料粉末の成形体を作製する圧縮工程
と、を包含し、 前記圧縮工程は、 前記第1および第2のパンチのうちの一方を前記ダイに
対して変位させ、それによって前記原料粉末への加圧を
行う第1工程と、 前記第1および第2のパンチのうちの他方を前記ダイに
対して変位させ、それによって前記原料粉末への加圧を
行う第2工程と、 を含む、永久磁石の製造方法。 - 【請求項2】 前記圧縮工程は、前記第1工程を1回行
った後、前記第2工程を1回行うことにより完了する、
請求項1に記載の永久磁石の製造方法。 - 【請求項3】 前記第1工程において前記原料粉末に印
加する圧力の最大値は、前記第2工程において前記原料
粉末に印加する圧力の最大値の50%以上80%以下の
範囲にある、請求項2に記載の永久磁石の製造方法。 - 【請求項4】 前記第1工程において、前記ダイに対し
て相対的に変位するパンチの変位量をD1、前記第2工
程において前記ダイに対して相対的に変位するパンチの
変位量をD2としたとき、D1/D2を1以上5以下の
範囲内に設定する請求項2または3に記載の永久磁石の
製造方法。 - 【請求項5】 前記原料粉末に印加する圧力が前記原料
粉末に印加する最大圧力の5%以上90%以下の範囲に
おいては、前記第1および第2のパンチの一方のみを変
位させる、請求項1に記載の永久磁石の製造方法。 - 【請求項6】 前記成形体を前記プレス装置から取り出
した後、複数の磁石部品に分割する工程を更に包含する
請求項1から5のいずれかに記載の永久磁石の製造方
法。 - 【請求項7】 前記圧縮工程の少なくとも一部の期間に
おいて、前記配向された原料粉末に対する磁界の印加を
付加的に、または継続的に行う請求項1から6のいずれ
かに記載の永久磁石の製造方法。 - 【請求項8】 前記原料粉末と前記ダイにおける貫通孔
の壁面との間の動摩擦係数が0.2以下である請求項1
から7のいずれかに記載の永久磁石の製造方法。 - 【請求項9】 前記原料粉末は、FSSS粒径が10μ
m以下の磁石粉末から構成されている請求項1から8の
いずれかに記載の永久磁石の製造方法。 - 【請求項10】 前記磁界印加機構によって印加される
磁界の方向は、前記第1および第2のパンチの変位方向
に対して略垂直である請求項1から9のいずれかに記載
の永久磁石の製造方法。 - 【請求項11】 前記ダイの貫通孔における少なくとも
壁面部分は、0.5mm以上の厚さを有する非磁性体か
ら形成されている請求項10に記載の永久磁石の製造方
法。 - 【請求項12】 貫通孔を有するダイと、 前記貫通孔に先端が挿入される第1のパンチおよび第2
のパンチと、 前記ダイならびに前記第1および第2のパンチによって
形成されるキャビティ内に充填された原料粉末に対し
て、配向磁界を印加する磁界印加機構とを備えたプレス
装置であって、 配向された前記原料粉末に対して、前記第1および第2
のパンチの一方を前記ダイに対して変位させ、それによ
って前記原料粉末への加圧を行う第1工程と、前記第1
および第2のパンチの他方を前記ダイに対して変位さ
せ、それによって前記原料粉末への加圧を行う第2工程
とを行うプレス装置。 - 【請求項13】 前記第1工程において前記ダイに対し
て変位するパンチの変位量をD1、前記第2工程におい
て前記ダイに対して変位するパンチの変位量をD2とし
たとき、D1/D2が1以上5以下の範囲内に設定され
ている請求項12に記載のプレス装置。
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JP2002070337A JP2003272942A (ja) | 2002-03-14 | 2002-03-14 | 永久磁石の製造方法 |
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CN103317130A (zh) * | 2013-06-08 | 2013-09-25 | 徐州金石彭源稀土材料厂 | 一种制备永磁材料径向柱的模具及其使用方法 |
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