JP2922535B2 - 高配向度希土類焼結磁石およびその製造方法 - Google Patents

高配向度希土類焼結磁石およびその製造方法

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JP2922535B2 JP1206298A JP20629889A JP2922535B2 JP 2922535 B2 JP2922535 B2 JP 2922535B2 JP 1206298 A JP1206298 A JP 1206298A JP 20629889 A JP20629889 A JP 20629889A JP 2922535 B2 JP2922535 B2 JP 2922535B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は例えばウイグラー用磁石等の粒子線加速器か
ら放射光を取り出す装置、MRI(核磁気共鳴イメージン
グ)等に用いられる極めて有用なものであって、特に基
準面の法線に対する磁化方向の傾角を3度以内という極
めて小さな値に抑えた高配向度希土類焼結磁石およびそ
の製造方法に関する。
[従来の技術] 自由電子レーザやシンクロトロン放射光等の粒子線加
速器から放射光を取り出す装置においては、永久磁石を
多数連続配置して使用している。この種の装置では、電
子ビームの通路を挾んで両側にウイグラー又はアンデュ
レータとよばれる複数個の永久磁石を連続配置させ、各
永久磁石は一般に隣接するものと対向するものとが互い
に逆極になるように構成され、通過する電子ビームの進
行方向と直角方向に周期的磁場を付与させるものがあ
る。あるいは、パーメンジュール、パーマロイ等のヨー
クと組み合わせた所謂ハイブリッドタイプとよばれる形
式のものもある。
ウイグラーの一例を第5図に示す。板の長辺aと短辺
bとで形成される面(以下、ab面と呼ぶ)に垂直に磁束
が出入りするように磁化された磁石がN、S極を交互に
して数十対が配置されている。電子ビームはその交番磁
場の中を曲げられながら進行し、ある特定の波長の放射
光を発生する。
このような用途に使用する永久磁石は磁気的特性の高
いものが要求され、Sm−Co系やNd−Fe−B系の異方性希
土類永久磁石が使用されている。一般に、ウイグラー等
においては、長辺または長径a,短辺または短径b,および
厚さcの間に、a≧b>cなる関係があるものが使用さ
れている。
また、粒子線加速器用ウイグラー等に用いられる永久
磁石には、組み立ての基準面の法線に対して磁化方向の
傾角が3度以内、好ましくは2度以内という厳しい仕様
が要求されている。
磁化方向の傾角が3度を越える場合には、電子ビーム
の進行方向に対して直角でない磁界成分が発生し、その
分だけ有効成分が減少することによって電子ビームの曲
げられ方が変動して放射光の波長が変動する等の問題点
がある。
従って、磁化方向の傾角は永久磁石のab面(基準面)
内の法線に対して3度、好ましくは2度以内に均一に分
布することが要求されている。
また、最近では、より大きな能力の粒子線加速器が望
まれており、そのような場合、大型の永久磁石が必要で
あるので、複数個のブロック磁石を接着剤で組み立て接
合することにより大きな形状にして使用している。しか
し、複数個のブロック磁石を接着剤で接着して大きな形
状の異方性永久磁石を作成する場合は、次のような問題
がある。
接着剤が各ブロック磁石の相互間に介在して磁気的空
隙を形成するため、その部分で磁束密度が低下し、全体
として磁気特性が不均一となり、それを使用した装置の
性能が低下してしまう。また大型の異方性永久磁石が自
由電子レーザ等に組み込まれたときには、高真空および
紫外線の存在する環境におかれるので、永久磁石に使用
した接着剤が紫外線による光化学反応により樹脂の高分
子構造が破壊されるため劣化することが多い。さらに複
数のブロック磁石を接着剤で組立て接合する作業は、煩
雑であって、作成時間を多く要し、均一な品質のものを
供給することが困難であった。
また、永久磁石は磁石材料を成形した後、焼結して作
成されることが多いが、大きな異方性永久磁石を作成し
ようとしても、焼結時に縮小してそりが生じることもあ
った。特に、小型磁石に比べて大型磁石の場合には割れ
やそりが大きい。
その理由は、従来の成形用金型中で磁場配向させる方
法だと、第1に成形体内の圧力分布の不均一に帰因する
成形体密度の不均一があり、第2に成形用金型内におけ
る配向用磁場の不均一に帰因する配向度の不均一がある
ためである。第2の理由について詳述すると、従来の成
形用金型は強度並びに剛性上の要求から工具鋼等の強磁
性材料の一体物で構成されることが多く、そのため成形
用キャビティの端部付近では、金型と成形体との透磁率
の相異によって、磁束が成形体ではなく金型の方を通り
易くなるためである。
上述の通り、従来の成形用金型で磁場中成形すること
はウィグラー用磁石等には適当ではなかった。
そこで、非磁性体の容器と、成形材として与えられる
粉末を前記容器の中で加圧するために、該容器を貫通す
るように設けられた磁性体よりなる上下一対のパンチ
と、これら上下パンチの間に装入される前記粉末に対し
て磁場を与えるために、これら上下パンチのそれぞれの
周囲に巻かれた2つのコイルと、前記磁場印加される粉
末に対して静水圧を加えるために、前記容器の側面に開
けられた送水用の細孔を備えたものである磁場中湿式ラ
バープレスに関する発明がされた(特開昭62−64498
号)。冷間静水圧成形方(Cold Isostatic Pressing,略
してCIPとよばれる。)である。
該公報の実施例には(002)面の回折X線強度と磁場
の印加方向に対する傾角の関係が図示されており、比較
的改善された磁化方向の傾角を示している。
[発明が解決しようとする問題点] 前述の磁場中湿式ラバープレスを用いる方法において
は、磁性体よりなる上下パンチが必須であるからラバー
プレスにおける加圧力は等方的とはならず、側圧付加さ
れるために成形体の端部が変形するだけでなく、そのこ
とによって磁化方向の傾角にも影響を与えるという問題
点がある。また、成形用金型には、CIP内部から受ける
圧力に十分耐える強度が要求され、更に、コイルをCIP
装置内に設置するために十分な電気的絶縁も必要とな
り、技術的側面および安全性の面から著しい困難を伴な
うという問題点があった。
さらにまた、このようにして得られた永久磁石であっ
ても、粒子線加速器用ウイグラー等が要求する上述した
ような特性を満足するものは未だ実現されていなかっ
た。その理由は、特開昭62−64498号公報に記載の発明
の構成では、プレス方向と印加磁界方向が平行な縦磁場
プレスと称される方法に実際上は制約されるため、配向
度の向上がある程度以上は望めないからである。
一般に異方性希土類焼結磁石の成形工程においては、
磁粉を金型に充填して加圧する場合に磁粉が扁平形状の
ためその磁粉の長手方向が加圧の方向と垂直になるよう
に配列する傾向がある。従って、高性能な希土類焼結磁
石を製造する場合には横磁場プレスと称される加圧の方
向と直角方向に磁場を印加して磁場中成形する製造方法
の方が高配向度を得られて好ましいからである。
従って、横磁場プレスの利点とCIPの利点を共に生か
しつつ、かつ従来の成形用金型での磁場中成形では困難
だった磁化方向の傾角が極めて小さく且つ均一である希
土類永久磁石並びにその製造方法が要望されていた。
本発明は、例えば粒子線加速器用ウイグラー等に用い
るのに適した希土類焼結磁石(好ましくは大型のも
の。)であって、基準面の法線に対する磁化方向の傾角
を3度以内という極めて小さな値に抑えた高配向度希土
類焼結磁石およびその製造方法を提供することを目的と
する。
[課題を解決するための手段] 本発明は、長辺若しくは長径a、短辺若しくは短径
b、厚さcの間にa≧b>cなる関係があり、厚さc方
向に磁化された扁平形状をなし、前記のaとbとで形成
される平面(基準面)の法線に対する磁化方向の傾角が
3度以内であるとともに、25kOeのパルス磁場で着磁し
た場合の磁極面の表面磁束密度(Bo)が3.5kG以上であ
る高配向度希土類焼結磁石である。
上記本発明磁石は、厚さcが連続的に変化するテーパ
状のものでもよい。
また上記本発明磁石は、Sm−Co系磁石またはR−TM−
B系磁石(RはNd,Dy等に代表される希土類元素の1種
または2種以上、TMはFeまたはFeとCo)からなるものが
実用性に富んでいる。
また上記本発明磁石には、例えば、一部を13重量%以
下のGa,Si,Al他で置換した希土類−遷移金属−ホウ素系
磁石なども含まれることは勿論である。希土類焼結磁石
としたのは、パーミアンス係数の観点から、扁平で強力
な磁気特性の永久磁石を得ることができるからである。
前述の粒子線加速器用ウイグラー等に要求される厳し
い仕様を満足させ得る本発明の永久磁石は、まず、特定
形状の予備成形体を均一な平行磁場となるように工夫し
た成型用金型の中で低圧の磁場中成形を行い、次いでCI
Pによる高圧の本成形を行うことによって製造可能なら
しめたものである。
即ち、本発明による長辺若しくは長径a、短辺若しく
は短径b、厚さcの間にa≧b>cになる寸法関係を有
し且つaとbで形成される平面の法線nに対する磁化方
向Mの傾角θが3度以内である希土類焼結磁石は、第1
図に示すように、キャビティの長辺若しくは長径Aおよ
び短辺若しくは短径Bを形成する強磁性金型部材とキャ
ビティの短辺若しくは短径Bおよび厚さCを形成する非
磁性金型部材(A≧B>C)とからなり、前記非磁性金
型部材はキャビティの厚さC方向に沿う寸法がキャビテ
ィの厚さCと略同一寸法に形成されているとともにキャ
ビティを介して相対向する一対の突設部分を有し、かつ
キャビティを介して配置された一対の前記強磁性金型部
材の対向断面積が略同一であるとともに前記非磁性金型
部材の突設部分の先端をその突設部分を挟み込んでいる
前記強磁性金型部材の両端位置よりもキャビティ側に突
出させることにより、キャビティの長辺若しくは長径A
および短辺若しくは短径Bで形成される平面(基準面)
を通る磁場印加磁の磁力線の傾角を3度以内とした平行
磁場を発生させる磁場異方性金型を用いて、前記キャビ
ティに希土類焼結磁石用原料粉末を充填し、前記平行磁
場を印加しながら成形することにより予備成形体を得、
その後予備成形の加圧力よりも高い圧力を加圧すること
により、長辺若しくは長径a′、短辺若しくは短径
b′、厚さc′がa′≧b′>c′の関係にあり厚さ
c′方向に磁化された扁平形状を有するとともに前記の
a′とb′とで形成される平面(基準面)の法線に対す
る磁化方向の傾角が3度以内である高密度成形体を得、
その後焼結、熱処理する高配向度希土類焼結磁石の製造
方法により得られる。
前記予備成形の加圧力は0.4〜4トン/cm2が好まし
い。
本発明者は、原料粉末を直ちに冷間静水圧成形(CI
P)することなく、CIPの前に比較的低い圧力で前記平行
磁場中にて予備成形をしておくことが前記磁化方向の傾
角を3度以内とするために好ましい結果を与えることを
知り本発明を成したものである。すなわち、予備成形に
よって固化すると、配向した粒子はもはや移動すること
ができず次いで金型から取り出した予備成形体をゴム袋
や合成樹脂の液体を通さない袋に入れる。その後CIPを
行い成形体を高密度化することにより、前記磁化方向の
傾角を3度以内とした高配向性、高密度の焼結用成形体
を提供できることを見出したものである。この焼結用成
形体は均一に高密度な成形体となっているので、焼結温
度が低くても焼結体密度が十分に高くなり、以後所定の
処理を経て得られる磁気特性も十分良好である。なお、
予備成形においては得られた予備成形ブロックの密度お
よび強度が未だ充分ではないため、型抜き時において上
パンチの重量が印加された場合に予備成形ブロックが崩
壊することがあるため、リフティング付の油圧プレスを
使用し、スプリングバックによって予備成形ブロックに
割れその他の欠陥が発生するのを防止するのがよい。
本発明の予備成形ではプレス方向に対して垂直方向に
磁場を印加する横磁場プレスを採用している。
従って、本発明者は、横磁場プレス法を用いつつ従来
の成形用金型の問題点であるキャビティ端部での磁場の
不均一を解消するには、第1図に示す成形用金型におい
てキャビティの一部を構成する非磁性材料の金型部材を
突出させてL>lなるような寸法関係にしたときにはキ
ャビティ内に均一な磁場が得られることを知見した。
また、本発明において、前記基準面の法線に対する磁
化方向の傾角は、例えば粒子線加速器用磁石の組立基準
面に対して2〜3度以内という厳しい仕様を満足してい
るか否かを直接測定できるように、ヘルムホルツコイル
を組合わせた測定装置を用いた。
なお、前述の特開昭62−64498号公報記載の(002)面
の回折X線強度を用いて磁場の印加方向に対する傾角を
求める方法、あるいはX線回折法、更には代替特性とし
て製品の表面磁束密度の分布の均一性を測定する方法等
でも測定可能であるが必ずしも適切ではない。また、x,
y,zの3個のサーチコイルを配置し積分型磁束計で検出
した磁束をVSM(振動型試料磁束計)の原理を応用して
コンピュータで情報処理することによる方法も高精度を
得る測定法である。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
[実施例] (実施例1) 重量百分率でSm38%、残部CoからなるSmCo5の永久磁
石合金をアーク溶解で作製し、鋳造した。次いで、スタ
ンプミルで35メッシュスルーまで粗粉砕し、ボールミル
で3時間微粉砕した。このようにして得られた磁粉を第
1図に示す成形用金型の69cm×45cmの断面寸法を持った
キャビティに充填し20kOeの平行磁場を印加しながら成
形体の高さが16cmになるまで0.7トン/cm2の圧力でリフ
ティング付の一軸プレスで予備成形した。
その後、69cm×45cmの断面寸法を持ったラテックスゴ
ム製のゴム型に移した。この時、予備成形体の強度は落
下試験をしても破壊しないくらいに十分であった為、格
段取扱に注意は必要としなかった。
次にゴム型に入った予備成形体を4トン/cm2で高さが
14cmになるようにCIPした。それを1140℃で1時間、ア
ルゴンガス中で焼結し、次いで1000℃で1時間、アルゴ
ンガス中で熱処理した。この時、CIPされた試験片は十
分な密度に達しており、焼結後の収縮も無視し得るくら
い小さかった。従って、この場合には表面の酸化皮膜を
取り去る程度で十分であった。
また、比較のため、予備成形せずにCIPだけを施した
場合を検討すべく、70cm×46cmの断面寸法を持ったラテ
ックスゴムのゴム型に充填し、高さ16cmになるまで4ト
ン/cm2でCIPした。成形体を取り出して前述の条件と同
一条件で焼結、熱処理した。試験片は端部で変形してい
たため最終寸法が69cm×45cm×14cmになるように研削加
工を施さざるを得なかった。
得られた試験片についての磁場印加方向(磁化方向)
に対する(002)面のX線回折強度分布を第3図に示
す。縦軸は最大回折強度に対する相対強度で示す。この
図から比較例の場合には配向が乱れ分布がなだらかにな
ってしまっているのに対して、本発明の場合は鋭いこと
がわかる。
また、磁気特性を第1表に示す。この表で上段の値は
試験片の上側から採取したものの磁気特性を、中断の値
は試験片の中央部から採取したものの磁気特性を、下段
の値は試験片の下側から採取したものの磁気特性を示
す。この表からも比較例の場合には磁気特性のバラツキ
が大きく且つ絶対値も低いのに対して、本発明によると
バラツキが少なく絶対値も大きい磁石が得られることが
わかる。
また、基準面に対する磁化方向の傾角を測定したとこ
ろ、本実施例の場合は0.7度であるのに対して、比較例
の場合は5.4度もあった。
(実施例2) 予備成形の圧力を0.4〜10トン/cm2まで変える以外は
実施例1と同様の条件で試験片を作製した。配向の均一
性を調べるために表面の酸化皮膜を取り去った後、25kO
eでパルス着磁を行なった後、ジーメンス社製造のFA−2
2Eプローブにより上記試験片表面の表面磁束密度Boを測
定した。第4図にBoの分布を示す。測定個所は上記試験
片のN極面である。
この図から4トン/cm2を越える場合は表面磁束密度が
3.5kGより低下してしまうことがわかる。従って、予備
成形圧力は好ましく4トン/cm2以下がよい。さらに4ト
ン/cm2以下では磁極面におけるBo分布の均一性も良好で
あることがわかる。
なお、本実施例では、0.4トン/cm2未満の場合は予備
成形後の成形体の取扱が難しいために実験は省略した
が、注意深く取り扱えば0.4トン/cm2未満の予備成形圧
力でも本発明の希土類磁石を得ることが可能であると考
える。
(実施例3) Nd31.7重量%,Dy4.0重量%,B(硼素)1.1重量%,Co1
重量%,Ga0.8重量%,残部FeからなるNd−Fe−B系永久
磁石合金を用いた以外は実施例1と同様に粉末とし、得
られた粉末を第1図に示す構成の横断面24.5mm×120mm
の成形空間を有する成形型内に充填し、高さ95mmの予備
成形ブロックを形成した。実施例1と同様にリフティン
グ付の油圧プレスを用いた。
次に得られた予備成形ブロックを実施例1と同様の方
法でCIPした。得られたCIP成形体を支持台上に設置した
多数のNd2O3球体(φ10mm)上に置き1090℃×1時間、A
r雰囲気中で焼結した。球体上にCIP成形体を置いた理由
は、焼結時の収縮に伴う変形を防止するためである。焼
結後、試料を室温まで炉中冷却し、再度900℃×2時間
加熱し、1.5℃/分の冷却速度で連続冷却した。
室温への冷却後、580℃で時効処理を行なった熱処理
により何らクラックは入らなかった。実施例1と同様に
テストピースを切り出して磁気特性を測定したところBr
=10900G,BHC=23800 Oe,(BH)max=28.7MGOeのもの
が得られた。
また磁化方向の傾角はab面内のいずれでも0.9度以内
であり均一性が極めて良いものが得られた。
[発明の効果] 本発明によれば、基準面の法線に対する磁化方向の傾
角が3度以内という高配向度の厳しい仕様を満足した高
配向度希土類永久磁石を安定に提供することができ、例
えば粒子線加速器用ウイグラーや核磁気共鳴断面撮影装
置(MRI)等に用いられる大型の希土類永久磁石として
極めて有用なものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る製造方法の説明図、第2図は本発
明に係る成形体の一実施例を示す図、第3図は本発明の
一実施例に係る永久磁石の配向をX線回折法で測定した
結果を示す図、第4図は本発明の一実施例における表面
磁束密度の分布図、第5図は本発明に係る永久磁石の用
いられるウイグラーの一例を示す図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01F 7/02 B22F 3/02 H (56)参考文献 特開 昭61−287115(JP,A) 特開 昭61−140125(JP,A) 特開 昭53−93113(JP,A) 特開 昭63−228702(JP,A) 特開 昭62−64498(JP,A) 特開 昭62−224916(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 41/00 B30B 11/00 B22F 3/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャビティの長辺若しくは長径Aおよび短
    辺若しくは短径Bを形成する強磁性金型部材とキャビテ
    ィの短辺若しくは短径Bおよび厚さCを形成する非磁性
    金型部材(A≧B>C)とからなり、 前記非磁性金型部材はキャビティの厚さC方向に沿う寸
    法がキャビティの厚さCと略同一寸法に形成されている
    とともにキャビティを介して相対向する一対の突設部分
    を有し、かつキャビティを介して配置された一対の前記
    強磁性金型部材の対向断面積が略同一であるとともに前
    記非磁性金型部材の突設部分の先端をその突設部分を挟
    み込んでいる前記強磁性金型部材の両端位置よりもキャ
    ビティ側に突出させることにより、キャビティの長辺若
    しくは長径Aおよび短辺若しくは短径Bで形成される平
    面(基準面)を通る磁場印加時の磁力線の傾角を3度以
    内とした平行磁場を発生させる磁場異方性金型を用い
    て、 前記キャビティに希土類焼結磁石用原料粉末を充填し、
    前記平行磁場を印加しながら成形することにより予備成
    形体を得、 その後予備成形の加圧力よりも高い圧力を加圧すること
    により、長辺若しくは長径a′、短辺若しくは短径
    b′、厚さc′がa′≧b′>c′の関係にあり厚さ
    c′方向に磁化された扁平形状を有するとともに前記の
    a′とb′とで形成される平面(基準面)の法線に対す
    る磁化方向の傾角が3度以内である高密度成形体を得、 その後焼結、熱処理することを特徴とする高配向度希土
    類焼結磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】予備成形の加圧力が0.4〜4トン/cm2であ
    る請求項1に記載の高配向度希土類焼結磁石の製造方
    法。
  3. 【請求項3】長辺若しくは長径a、短辺若しくは短径
    b、厚さcの間にa≧b>cなる関係があり、厚さc方
    向に磁化された扁平形状をなし、前記のaとbとで形成
    される平面(基準面)の法線に対する磁化方向の傾角が
    3度以内であるとともに、25kOeのパルス磁場で着磁し
    た場合の磁極面の表面磁束密度(Bo)が3.5kG以上であ
    ることを特徴とする高配向度希土類焼結磁石。
  4. 【請求項4】厚さcが連続的に変化するテーパ状である
    請求項3に記載の高配向度希土類焼結磁石。
  5. 【請求項5】高配向度希土類焼結磁石がSm−Co系磁石ま
    たはR−TM−B系磁石(RはNd,Dy等に代表される希土
    類元素の1種または2種以上、TMはFeまたはFeとCo)で
    ある請求項3または4に記載の高配向度希土類焼結磁
    石。
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