JP4662030B2 - 成形方法及び成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、希土類磁石原料粉を加圧成形するための成形方法及び成形装置に関するものであり、特に、成形体の取り出しの際のクラックの発生を抑制するための技術に関する。
ネオジム鉄ボロン系やサマリウムコバルト系等の希土類焼結磁石の製造に際しては、希土類磁石原料粉を所定の形状に加圧成形した後、これを焼結することで所定形状の希土類焼結磁石を得るようにしている。この場合、前記加圧成形は、金型のダイとパンチを用い、一軸方向に圧粉成形するのが一般的である。また、高配向、高磁気特性を得ることを目的に、磁界を印加しながら前記圧粉成形を行う磁界中成形法が行われている。
ところで、希土類磁石原料粉の加圧成形は、通常、金型の成形空間内において上下パンチによって希土類磁石原料粉を所定の圧力で加圧することにより行われ、成形後には、前記上下パンチで成形体を挟み込んだ状態で成形体の取り出しが行われる。このとき問題になるのは、前記取り出しの際に発生する剥離割れや圧壊割れである。前記成形体の取り出しの際には、例えば金型の成形空間のテーパ形状に応じて成形体が膨張しようとするスプリングバック現象が起こる。このスプリングバック現象に対して、上下パンチによる加圧力が強すぎると、圧壊割れの原因となる。逆に、上下パンチによる加圧力が弱すぎると、剥離割れの原因となる。
このような状況から、各方面において様々な検討が行われており、成形体を抜き出す際に発生する剥離割れや圧壊割れを防止する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1〜特許文献3等を参照)。
具体的には、特許文献1には、第1及び第2のパンチによって磁石粉末を圧縮成形した後、第1のパンチと第2のパンチの間隔を拡大し、第1及び第2のパンチが成形体に与える圧力を低下させ、圧力の減少が生じた後、圧力の減少が停止する前にダイ(金型)の降下を開始させ、圧力がゼロになる前に成形体をダイから抜き取り終えることで成形体の剥離や圧壊を防止することが開示されている。
特許文献2には、ダイス抜き出し途中の圧粉体の高さに応じて、圧壊割れ発生限界圧力以下で、かつ剥離割れ発生限界圧力以上の圧力になるように圧粉体の保持圧力を制御することにより、剥離割れ、圧壊割れの発生のない成形性の良好な圧粉体を製造することが開示されている。
特許文献3には、油圧プレス装置の圧縮シリンダーのピストンヘッド側油圧とピストンロッド側油圧を圧力センサで測定し、その差圧から換算した圧粉体保持圧力または荷重を剥離発生圧力より少し大きい保持圧力になるようにピストンロッド側の圧力調整目盛りを調整すると、ほとんどトライアンドエラーを行うことなく、どのような成形条件の成形品でも欠陥なく安定して製造できることが開示されている。
特開2001−300790号公報 特開10−8102号公報 特開10−152702号公報
しかしながら、前記各特許文献記載の発明では、成形体を取り出す際の加圧機構について、ほとんど考慮されておらず、実効的な圧力制御が難しいのが実情である。例えば、特許文献1記載の発明では、上パンチを微速上昇させ、上パンチと下パンチの間隔を拡大することで成形体への圧力を制御するようにしているが、この上下パンチの間隔による圧力制御では、僅かな間隔の変動も大きな圧力差に繋がり、スプリングバック量に見合った適正な圧力制御は不可能に近い。
同様に、特許文献2記載の発明では、機械プレスや油圧プレスによって保持圧力を制御するようにしているが、これら機械プレスや油圧プレスでは、圧力の微調整は難しく、やはりスプリングバック量に見合った適正な圧力制御は不可能に近い。仮に、圧力の微調整が可能であったとしても、そのために大がかりな調整機構が必要になる等、設備投資の点で多大なコストを要することになる。特許文献3記載の発明も、油圧プレス装置を想定しており、前記特許文献2記載の発明と同様の問題を有する。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、スプリングバック量に見合った適正な圧力制御を実現することができ、スプリングバック現象を吸収してクラックの発生のない成形体を得ることが可能な成形方法及び成形装置を提供することを目的とする。また、本発明は、簡単な機構で前記圧力制御が行え、大がかりな装置構成を必要とせず、設備投資も最小限に抑えることが可能な成形方法及び成形装置を提供することを目的とする。
前述の目的を達成するために、本発明の成形方法は、取り出し方向において開口面積が漸増するテーパ形状を有する金型内の成形空間において一対のパンチにより希土類磁石原料粉を圧縮成形した後、これらパンチで成形体を挟み込んだ状態で前記成形空間から取り出す成形方法であって、前記圧縮成形の際には、前記一対のパンチを油圧により加圧し、圧縮成形が終了した後に油圧による加圧力をガス圧の最大圧力以上の所定の圧力となるまで開放し、前記一対のパンチに加わる加圧力を油圧からガス圧へと切り替え、前記成形体の取り出しに際して、電空弁によりガス圧を制御することにより、取り出しに伴って前記一対のパンチによる成形体への加圧力が次第に減少するように制御することを特徴とする。
また、本発明の成形装置は、成形体の取り出し方向において開口面積が漸増するテーパ形状とされた成形空間を有する金型と、前記成形空間内で希土類磁石原料粉を圧縮成形する一対のパンチとを備え、これらパンチにより成形した成形体を挟み込んで前記成形空間から取り出す成形装置であって、前記成形体の取り出しの際に前記パンチの加圧力をガス圧により制御する第1の加圧機構と、前記成形体の圧縮成形の際に前記パンチの加圧力を油圧により制御する第2の加圧機構とを備え、前記第1の加圧機構は、ガス圧制御のための電空弁を備え、前記圧縮成形の際には、前記一対のパンチを油圧により加圧し、圧縮成形が終了した後に油圧による加圧力をガス圧の最大圧力以上の所定の圧力となるまで開放し、前記一対のパンチに加わる加圧力を油圧からガス圧へと切り替え、前記成形体の取り出しに際して、電空弁によりガス圧を制御することにより、取り出しに伴って前記一対のパンチによる成形体への加圧力が次第に減少するように制御することを特徴とする。
希土類磁石原料粉を圧縮成形した後、これを取り出す際には、スプリングバック現象によるクラックの発生を抑制する必要がある。そこで、本発明では、スプリングバック量に見合った圧力で成形体をホールドしながら抜き出し、スプリングバック量がゼロになってから金型から成形体を抜き出す。
前記のような成形体の取り出しにおいては、成形体を挟み込んだパンチによる加圧力の制御が重要な鍵となり、これをスプリングバック量に見合うように適正に制御することが必要不可欠である。本発明では、成形体取り出し時のパンチの加圧力の制御をガス圧(空気圧)で行っており、容易に、且つ適正に圧力制御を行うことができ、確実にスプリングバック現象が吸収され、クラックのない成形体の取り出しが実現される。このような圧力制御は、油圧プレス装置や機械式プレス装置では難しく、前記スプリングバック量に見合った適正な圧力制御は不可能に近い。
本発明によれば、成形体の取り出しに際して、スプリングバック量に見合った適正な圧力制御を行うことができるので、スプリングバック現象によるクラックの発生を確実に抑えることができ、剥離割れや圧壊割れ等のない成形体を得ることが可能である。また、本発明においては、ガス圧により前記圧力制御を行うようにしているので、複雑な圧力制御機構や大がかりな圧力制御機構が不要であり、設備投資等の点で大幅なコスト増を招くこともない。
以下、本発明を適用した成形方法及び成形装置について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した成形装置の一構成例を模式的に示すものである。この成形装置は、所定の成形空間Cを有するダイ(金型)1と、前記成形空間C内に挿入され、上下から希土類磁石原料粉を挟み込んで圧縮成形する上パンチ2を備えた上ラム3及び下パンチ4を備えた下ラム5とから構成される。
ここで、成形体の形状は、ダイ1の成形空間Cの開口形状、及び前記上パンチ2,下パンチ4の先端形状で決まり、前記成形空間Cの開口形状が矩形状、あるいは方形状で、前記上パンチ2,下パンチ4の先端面が平坦面であれば、成形される成形体の形状は、直方体形状である。成形空間Cの開口形状が円形であれば、成形される成形体の形状は円柱状である。この他にも成形空間Cの開口形状としては、扇形や瓦形等がある。成形空間Cは、例えば開口形状の平面面積が10mm程度〜10000mm程度、厚さ(深さ)が1.0mm程度〜100mm程度とする。
また、前記成形空間Cは、成形される成形体の取り出しを容易なものとするため、形状に若干のテーパが付与されている。例えば、前記上パンチ2,下パンチ4によって希土類磁石原料粉を圧縮成形した後、上パンチ2,下パンチ4をダイ1に対して相対的に図中上方に移動し、成形体を取り出す場合には、成形空間Cの開口面積が上方に向かって次第に拡大されるように、前記成形空間Cを構成する壁面にテーパが付けられている。
なお、前記テーパは、実際には目に見えるほどのテーパではなく、非常に僅かな寸法差のテーパを付加すればよい。具体的な数値としては、例えば前記成形空間Cの取り出し長さ100mm当たり0.02mm〜0.5mm程度である。テーパの設計としては、これに限らず、金型の閉空間の寸法や成形する材料等に応じて適宜設定すればよい。
前記上パンチ2及び下パンチ4は、前記成形空間C内において希土類磁石原料粉を圧縮成形する際の加圧手段として機能するとともに、成形後の成形体を取り出す際の取り出し手段としても機能する。したがって、上ラム3や下ラム5には、上パンチ2及び下パンチ4に対して圧縮成形時に加圧力を付与する油圧プレス6,7が第2の加圧機構として設けられるとともに、上ラム3には、取り出しの際に成形体に適正な加圧力を加えるためのガス圧プレス(ここでは、エアシリンダ8)が第1の加圧機構として設けられている。
ここで、前記油圧プレス6,7は、圧縮成形に必要な大きな圧力を付与するためのものであり、所定の圧力を付与し得るものであれば如何なるものであってもよく、例えば加圧力を次第に変化させるような制御機構は不要である。なお、圧縮成形に必要な圧力を付与するための第2の加圧機構としては、前記油圧プレスに限らず、例えば機械プレス等であってもよい。
一方、取り出しの際に成形体に加圧力を加えるための第1の加圧機構としては、スプリングバック量に見合った圧力の制御が必要であり、簡単且つ適正に圧力調整が可能な加圧機構が好ましい。このような観点から、本発明においては、第1の加圧機構としてガス圧により圧力制御を行うガス圧プレス(エアシリンダ8)を採用することとした。エアシリンダ8においては、内部のガス圧を制御することで、前記スプリングバック量に見合った適正な圧力制御が可能である。
また、前記エアシリンダ8には、電空弁9が設けられており、この電空弁9によってエアシリンダ8による加圧力を直線的に可変し得るように構成されている。電空弁9は、制御弁の開度によって圧力調整を行うものであり、電気信号によって前記制御弁の開度を変えることで、例えば圧力をリニアに可変することが可能である。取り出しの際の加圧力制御においては、スプリングバック量に見合った制御が重要であり、取り出しに伴ってスプリングバック量がリニアに減少することを考えると、前記電空弁9によって圧力をリニアに可変することが可能なエアシリンダ8は、前記第1の加圧機構として最適である。
以上が成形装置の基本構成であるが、本発明の成形装置は、希土類磁石、例えば希土類焼結磁石の製造における成形工程に適用されるものである。そこで次に、希土類焼結磁石の製造プロセスについて説明し、その中で成形方法について説明する。
先ず、製造対象となる希土類焼結磁石は、希土類元素R、遷移金属元素T及びホウ素Bを主成分とするものであり、磁気特性に非常に優れることから、各種デバイスに用いた場合、その小型化、高性能化を実現することができる。
製造する希土類焼結磁石の磁石組成は特に限定されず、用途等に応じて任意に選択すればよい。例えば、希土類元素Rとは、具体的にはY、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb又はLuのことをいい、これらから1種又は2種以上を用いることができる。中でも、資源的に豊富で比較的安価であることから、希土類元素Rとしての主成分をNdとすることが好ましい。また、遷移金属元素Tは、従来から用いられている遷移金属元素をいずれも用いることができ、例えばFe、Co、Ni等から1種又は2種以上を用いることができる。これらの中では、焼結性の点からFe、Coが好ましく、特に磁気特性の点からFeを主体とすることが好ましい。また、前記希土類元素R、遷移金属元素T及びホウ素Bの他、保磁力等の特性改善を目的として、例えばAl等の元素を添加してもよい。これらの元素の他、不可避的不純物又は微量添加物として、例えば炭素や酸素等が含有されていてもよい。
前記のような希土類焼結磁石の製造には、粉末冶金法が用いられ、その製造プロセスは、例えば、合金化工程、粗粉砕工程、微粉砕工程、磁場中成形工程、焼結工程、時効工程、機械加工工程、被膜形成工程等により構成される。
本発明の成形装置や成形方法は、前記磁場中成形工程に適用され、希土類磁石原料粉を所定の方向に配向した状態で所定の形状に成形する。成形した成形体は、次の焼結工程に供され、焼結が行われる。図2a〜図2dは、本実施形態の成形装置を用いて希土類磁石原料粉を成形する手順を模式的に示すものである。
希土類磁石原料粉の成形に際しては、先ず、図2aに示すように、上ラム3を上昇させておき、希土類磁石原料粉が収容され底面が開放されたフィーダーボックス(図示は省略する。)を往復動させることで、希土類磁石原料粉10をダイ1の成形空間C内に充填する。
次に、図2bに示すように、上パンチ2を下降し、上パンチ2、下パンチ4、及びダイ1によって囲まれる閉空間を形成する。前記工程で充填された希土類磁石原料粉10は、この閉空間に収容されることになる。
続いて、この状態(希土類磁石原料粉10が閉空間に収容された状態)で磁界印加手段(磁界印加用コイル等)により、希土類磁石原料粉10に対して例えば図中水平方向に磁界を印加する。そして、磁界を印加しながら上パンチ2と下パンチ4により希土類磁石原料粉10を圧縮成形する。なお、本例では磁界を印加する方向を加圧方向と垂直に(図中水平方向に)行なったが、加圧方向と平行に(図中上下方向に)行なう場合もある。
前記圧縮成形に際して、上下パンチ2,4による加圧圧力は、使用する希土類磁石原料粉10の種類、粒径、形状等に応じて適宜設定すればよいが、通常は30MPa〜200MPa程度である。この加圧力は、前記上パンチ2及び下パンチ4に設けられた油圧プレス6,7によって印加する。印加する磁界の強さも、同様に、使用する希土類磁石原料粉10に応じて適宜設定すればよく、例えば0.8T〜2.0T程度に設定すればよい。
前記圧縮成形の後、図2cに示すように、上パンチ2及び下パンチ4で挟み込んだ状態で成形体11を図中上方向に移動させ、ダイ1の成形空間C内から取り出す。このとき、成形体11の取り出しに伴って、前記成形空間Cのテーパに応じて成形体11が膨張しようとするスプリングバック現象が起こる。スプリングバック現象が起こると、成形体11にクラックが入る原因となり、例えば、成形体11を押さえる加圧力が強すぎると、成形体11が潰れることにより圧壊割れが発生し、成形体11を押さえる加圧力が弱すぎると、剥離によるクラック(剥離割れ)が発生する。
したがって、成形体11の取り出しに際しては、スプリングバック量に見合った適正な加圧力により成形体11を押さえることが必要になる。そこで、本発明では、この成形体11の取り出しの際の加圧力を、前記エアシリンダ8によって得るようにし、電気信号によって前記電空弁9の制御弁の開度を制御することにより、成形体取り出しの際のスプリングバック量の変化に同期して、当該スプリングバック量に見合う適正な加圧力が加わるようにしている。
図3は、圧縮成形から成形体11の取り出しに至るまでの圧力プロファイルを示すものである。なお、図3において、(a)は上ラム3の動き(位置)を示し、(b)は成形体11(希土類磁石原料粉10)に加わる圧力変化を示し、(c)は成形空間C中に収容されている成形体11の量(充填量)の変化を示す。
図3において、A点までは圧縮成形工程であり、成形体11には油圧プレス6,7によって成形に必要な加圧力T1(例えば、30MPa〜200MPa程度)が加えられている。圧縮成形が終了すると、圧抜きと称される工程が行われ、前記油圧プレス6,7による加圧力が所定の圧力T2(例えば、7MPa〜50MPa程度)まで開放される(B点)。なお、前記圧力T2は、エアシリンダ8により得られる最大圧力以上とする。
前記油圧プレス6,7の圧抜きが終了した後、上ラム3を微上昇させ(点C〜点D)、上パンチ2に加わる加圧力を、油圧プレス6からエアシリンダ8へと切り替える。前記圧縮成形の際には、油圧プレス6,7により上パンチ2や下パンチ4に加圧力が加えられており、この時点ではエアシリンダ8内の空気は押し潰され、加圧機構として機能していない。前記圧抜き後、上ラム3を微上昇させると、エアシリンダ8内の空気が膨張し、上パンチ2には、点Dにおいて、このエアシリンダ8内の空気の圧力T3(例えば、0.7MPa〜10MPa程度)が加圧力として加わる。
前記上ラム3の微上昇により加圧力を油圧から空気圧に切り替えた後、成形体11の取り出しを開始する。すなわち、上パンチ2及び下パンチ4で成形体11を挟み込み、これら上パンチ2及び下パンチ4(すなわち上ラム3及び下ラム5)をダイ1に対して相対的に上昇させる。この動作は、上ラム3及び下ラム5を上昇されることにより行ってもよいし、ダイ1を降下させることによって行ってもよい。あるいは、前記上ラム3及び下ラム5の上昇とダイ1の降下を組み合わせることによって行ってもよい。
前記のように上パンチ2及び下パンチ4により挟み込まれた成形体11をダイ1に対して相対的に上昇させると、上昇に伴って成形体11が次第に成形空間Cから外部空間にせり出し、最終的には図2dに示すように成形体11の取り出しが行われる。この間、スプリングバック現象が起こり、クラックの原因となることから、エアシリンダ8の空気圧を利用して、スプリングバック量に見合った適正な圧力となるように成形体11を上パンチ2,下パンチ4により加圧して、取り出しを行う(点E〜点F)。本例では、平均粒径が2.0〜10.0μmの希土類磁石原料粉を用いて成形を行い、成形体密度を3.5〜4.8g/cmとなるように設定した。
前記エアシリンダ8の空気圧を利用することで、例えば電空弁9によって制御弁の開度を制御して、成形体11に加わる加圧力をスプリングバック量の変化に追従してリニアに変化させることが可能となり、加圧力が強すぎることによる圧壊割れや、加圧力が弱すぎることによる剥離割れが防止される。
以上のような圧力制御を行うことにより、スプリングバック現象によるクラックの発生を確実に抑えることができ、剥離割れや圧壊割れ等のない成形体を得ることが可能である。また、前記圧力制御は、エアシリンダ8を追加するだけで実現することができ、複雑な圧力制御機構や大がかりな圧力制御機構が不要であり、設備投資等の点でも有利である。
本発明を適用した成形装置の一構成例を示す模式図である。 成形プロセスを示す模式図であり、(a)は希土類磁石原料粉の充填工程、(b)は圧縮成形工程、(c)は成形体取り出し工程、(d)は成形体の取り出し完了状態を示す。 圧縮成形から成形体の取り出しまでの圧力プロファイルの一例を示す図である。
符号の説明
1 ダイ、2 上パンチ、3 上ラム、4 下パンチ、5 下ラム、6,7 油圧プレス、8 エアシリンダ、9 電空弁、10 希土類磁石原料粉、11 成形体

Claims (3)

  1. 取り出し方向において開口面積が漸増するテーパ形状を有する金型内の成形空間において一対のパンチにより希土類磁石原料粉を圧縮成形した後、これらパンチで成形体を挟み込んだ状態で前記成形空間から取り出す成形方法であって、
    前記圧縮成形の際には、前記一対のパンチを油圧により加圧し、
    圧縮成形が終了した後に油圧による加圧力をガス圧の最大圧力以上の所定の圧力となるまで開放し、
    前記一対のパンチに加わる加圧力を油圧からガス圧へと切り替え、
    前記成形体の取り出しに際して、電空弁によりガス圧を制御することにより、取り出しに伴って前記一対のパンチによる成形体への加圧力が次第に減少するように制御することを特徴とする成形方法。
  2. 前記加圧力は、ガス圧を減圧することにより次第に減少するように制御することを特徴とする請求項1記載の成形方法。
  3. 成形体の取り出し方向において開口面積が漸増するテーパ形状とされた成形空間を有する金型と、前記成形空間内で希土類磁石原料粉を圧縮成形する一対のパンチとを備え、これらパンチにより成形した成形体を挟み込んで前記成形空間から取り出す成形装置であって、
    前記成形体の取り出しの際に前記パンチの加圧力をガス圧により制御する第1の加圧機構と、
    前記成形体の圧縮成形の際に前記パンチの加圧力を油圧により制御する第2の加圧機構とを備え、
    前記第1の加圧機構は、ガス圧制御のための電空弁を備え、
    前記圧縮成形の際には、前記一対のパンチを油圧により加圧し、
    圧縮成形が終了した後に油圧による加圧力をガス圧の最大圧力以上の所定の圧力となるまで開放し、
    前記一対のパンチに加わる加圧力を油圧からガス圧へと切り替え、
    前記成形体の取り出しに際して、電空弁によりガス圧を制御することにより、取り出しに伴って前記一対のパンチによる成形体への加圧力が次第に減少するように制御することを特徴とする成形装置。
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