JP2001192705A - 希土類合金粉末の成形体製造方法、成形装置および希土類磁石 - Google Patents

希土類合金粉末の成形体製造方法、成形装置および希土類磁石

Info

Publication number
JP2001192705A
JP2001192705A JP2000317339A JP2000317339A JP2001192705A JP 2001192705 A JP2001192705 A JP 2001192705A JP 2000317339 A JP2000317339 A JP 2000317339A JP 2000317339 A JP2000317339 A JP 2000317339A JP 2001192705 A JP2001192705 A JP 2001192705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
powder
rare earth
cavity
magnetic
die
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000317339A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsutomu Harada
務 原田
Hitoshi Morimoto
仁 森本
Atsuo Tanaka
淳夫 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Metals Ltd
Original Assignee
Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Special Metals Co Ltd filed Critical Sumitomo Special Metals Co Ltd
Priority to JP2000317339A priority Critical patent/JP2001192705A/ja
Publication of JP2001192705A publication Critical patent/JP2001192705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F41/00Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties
    • H01F41/02Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets
    • H01F41/0253Apparatus or processes specially adapted for manufacturing or assembling magnets, inductances or transformers; Apparatus or processes specially adapted for manufacturing materials characterised by their magnetic properties for manufacturing cores, coils, or magnets for manufacturing permanent magnets
    • H01F41/0273Imparting anisotropy
    • H01F41/028Radial anisotropy
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B30PRESSES
    • B30BPRESSES IN GENERAL
    • B30B11/00Presses specially adapted for forming shaped articles from material in particulate or plastic state, e.g. briquetting presses, tabletting presses
    • B30B11/008Applying a magnetic field to the material

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多段充填を用いてラジアル配向磁石を製造す
る場合に、高い配向度を達成する。 【解決手段】 粉体成形装置の下パンチ14をダイ10
の貫通孔内に部分的に挿入することによって形成される
キャビティ内に希土類合金粉末24を充填する粉末充填
工程、および、配向磁界を印加しながら希土類合金粉末
を加圧する配向圧縮工程を複数回繰り返す希土類合金粉
末の成形方法であって、第n+1段目(nは1以上の何
れかの整数)の配向圧縮工程を行うとき、第n段目の配
向圧縮工程で形成された成形体26の上端面をダイの磁
性体部分10aの下端面よりも上側に配置することを特
徴とする。これによって、成形体26の存在に起因する
ラジアル磁界のゆがみを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、希土類合金粉末の
成形体製造方法、希土類磁石、および粉体成形装置に関
し、特に、希土類合金粉末の多段充填および多段成形を
必要とする形態を持つ希土類磁石のための粉体プレス方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁性粉末を粉体成形装置(プレス装置)
のキャビテイ内に充填し、それを単に圧縮した場合は、
粉末粒子の磁気モーメントはランダムな方位を向くこと
になる。これに対して、キャビティ内に磁界を形成し、
この磁界内で磁性粉末を配向圧縮すれば、粉末粒子を適
切な方位に配向させた成形体を作製することができる。
このような成形体を磁気特性に優れた希土類合金粉末か
ら作製すれば、高性能の異方性磁石を製造することがで
きる。
【0003】図1は、磁性粉末をラジアル方向に配向さ
せる場合に用いる代表的な成形装置を示している。図1
の装置は、貫通孔を有するダイ10と、ダイ10の貫通
孔の内壁面に対向する外周面を有している磁性体コア1
2と、ダイ10の貫通孔に対して下側から挿入される円
筒状の下パンチ14と、ダイ10の貫通孔に対して上側
から挿入される円筒状の上パンチ16とを備えている。
磁性体コア12は上コア12aおよび下コア12bから
なり、上コア12aおよび下コア12bは、それぞれ、
上パンチ16および下パンチ14のコア孔に挿入され
る。上コア12aおよび下コア12bは強磁性体材料か
ら形成されるが、上パンチ16および下パンチ14は非
磁性体材料から形成される。
【0004】図1に示されているダイ10は、強磁性体
材料から形成された上側部分(磁性体部分)10aと、
非磁性材料から形成された下側部分(非磁性体部分)1
0bとが積層された構成を有している。ダイ10の貫通
孔の内部において、コア12の外周面とダイ10の磁性
体部分10aの内壁面との間には円筒状の空間が形成さ
れる。この円筒状空間の上側は上パンチ16で塞がれ、
下側は下パンチ14で塞がれる。このように、コア12
の外周面、ダイ10の内壁面および下パンチの上端面に
よって、粉末が充填される「キャビティ」が形成され
る。キャビティ内に充填された磁性粉末24は、上パン
チ16と下パンチ14とに挟まれ、圧縮成形される。キ
ャビティは、下パンチ14の上端面、コア12の外周
面、およびダイ10の磁性体部分10aの内壁面によっ
て規定される。ただし、使用中に非磁性体部分と強磁性
体部分との間で段差が生じて成形体取出時に成形体を傷
つけることがないように、ダイ10の貫通孔の内側面に
非磁性体材料から形成された円筒状のスリーブ11を設
けることがある。その場合、キャビティは、下パンチ1
4の上端面、コア12の外周面、およびスリーブ11の
内壁面によって規定される。
【0005】上記のキャビティ内にラジアル磁界を形成
するため、上コイル20と下コイル22とが具備されて
いる。上コイル20によって形成された磁界と下コイル
22によって形成された磁界とが磁性体コア12の中央
部付近で反発しあい、コア12の中心部からダイ10へ
と放射状に広がるラジアル磁界が形成される。図1の矢
印は、磁性体内における磁束を模式的に示している。
【0006】作製する成形体の配向度を向上させるに
は、キャビティ内に強いラジアル磁界を形成する必要が
ある。ラジアル磁界の強度を上げるには、コイル20お
よび22に供給する電力を増加させる他、コア12のサ
イズや材質を最適化することが望ましい。しかし、コイ
ルに与える電力の増加は製造コストを上昇させ、また発
熱の問題を引き起こす。また、コアサイズ(コアの太
さ)は作製すべき成形体の内径によって限定され、コア
材質の改良にも限界がある。
【0007】このため、軸方向に長く伸びた円筒状の磁
石を製造する場合、十分な強度の配向磁界を印加するた
めに、粉末充填工程とプレス工程とを複数回繰り返す多
段成形プロセスが行われている。多段成形法によれば、
長い円筒状成形体を作製する場合でも、軸方向に分割し
て粉末充填/配向圧縮サイクルを繰り返すため、1サイ
クル当たりのキャビティ長を短くし、それによってキャ
ビティ内に形成するラジアル磁界の強度を高くすること
ができるからである。
【0008】以下、図1、図2Aおよび図2Bを参照し
ながら、多段充填法の従来例を説明する。
【0009】まず、図1に示されるように、キャビティ
に充填した磁性粉末24を配向磁界中で加圧し、第1段
目の成形体26を作製する(第1段目の配向圧縮工
程)。この後、図2Aに示すように、第1段成形体26
の上方に形成したキャビティ内に次の磁性粉末24を充
填し、配向磁界中にて磁性粉末24を加圧する(第2段
目の配向圧縮工程)。なお、第2段目の配向圧縮工程に
おいて、キャビティは、前回形成された第1段目の成形
体26の上面、コア12外周面、およびダイ10の磁性
体部分10aの内壁面によって規定される。図2Bに示
すように、第2段配向圧縮工程によって、第1段成形体
26上に第2段成形体28が形成され、二つの成形体が
一体化し、一つの成形体30が形成される。
【0010】このようにして、粉末充填工程と配向圧縮
工程とを複数回繰り返せば、ダイ10の磁性体部分10
aの軸方向サイズL(図1参照)に制限されることな
く、所望の軸方向長さを持つ異方性リング磁石を製造す
ることが可能になる。このような多段充填・成形を行う
異方性リング磁石の製造方法は、例えば特開平9−23
3776号公報に開示されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術によって製造した異方性磁石には、第1段成形
体26と第2段成形体28との境界部分で配向の乱れが
生じ、それによって境界部分で着磁の程度が劣化してし
まうという問題がある。
【0012】図3は、従来の多段成形方法によって製造
したリング磁石(円筒形磁石)の外周面側の表面磁束密
度(Bg)を示すグラフである。ここでは、表面加工後
の寸法が外径16.4mm、内径10.5mm、軸方向
長さ20mmのリング磁石を作製し評価した。グラフ
中、外周面側の表面磁束密度(Bg)を実線で示してい
る。測定はガウスメータを用い、磁石の表面を測定プロ
ーブで走査することによって行った。図3のグラフにお
いて、領域Bは第2段成形体28の測定値に相当し、領
域Cは第1段成形体26の測定値に相当している。
【0013】図4は、測定対象となった円筒状磁石32
の斜視図である。図4に示される磁石32(成形体30
に対応)の図中左側が、成形装置の上側(プレス方向上
側)に対応する。
【0014】図3のグラフからわかるように、第1段成
形体26と第2段成形体28との境界部分において、表
面磁束密度(Bg)の大きな落ち込みが観察される。境
界部分での表面磁束密度(Bg)は、他の部分における
表面磁束密度(Bg)の最大値の約60%以下に低下し
ている。
【0015】本願発明者は、このような磁束密度(B
g)の局所的低下が次のようにして生じるものと考え
た。すなわち、図2Aおよび図2Bに示されるように、
第1段成形体26を下パンチ14の上面の上に配置した
状態で第2段配向圧縮工程を実行するとき、磁性体であ
る第1段成形体26中に磁束が漏れ出し、ラジアル磁界
の分布にゆがみが発生してしまう。これは、下コア12
bから供給される磁束が、2回目に充填された希土類合
金粉末24に比較して、より磁束の通りやすい第1段成
形体26の上端面付近に集中するために生じる。このよ
うにして透磁率の高い第1段成形体26の上部内を磁束
がショートカットして下コア12bから磁性体部分10
aへ延びる結果、ラジアル磁界の分布のゆがみが第1段
成形体26と第2段成形体28との境界およびその近傍
の部分において顕著に生じることとなる。このことは、
配向磁界の半径方向成分が減少し、軸方向成分が増加す
ることを意味する。配向磁界磁界の軸方向成分が増加す
ると、磁性粉末24の配向が乱れ、配向度が低下してし
まう。
【0016】第1段目の配向圧縮工程で形成するラジア
ル磁界の分布に乱れが少なくとも、第2段目の配向圧縮
工程で形成するラジアル磁界の分布に乱れが生じると、
第2段成形体28のみならず、第1段成形体26にも配
向の乱れが発生する。これは、磁性粉末24がいったん
配向圧縮された状態にあっても、例えば0.4MA/m
以上の強い磁界中では粒子の再配向が生じるからであ
る。磁性粉末24に潤滑剤が添加されていれば、粉末粒
子の回動が生じやすくなるため、第1段成形体26にお
ける配向乱れはいっそう強くなる。また、第2段目の配
向圧縮工程で印加する配向磁界が強力であるほど、第1
段成形体26の配向度が劣化することにもなる。
【0017】なお、ボンド磁石を製造する場合よりも、
焼結磁石を製造する場合の方が配向度の低下が生じやす
いと考えられる。これは、焼結用に磁石粉末を成形する
場合、粉末の圧縮密度を比較的小さくするため、第1段
成形体26が乱れた磁界の影響を受けやすくなるからで
ある。
【0018】また、従来の多段成形法によって作製した
成形体を焼結した場合、得られる焼結体の寸法精度が良
くないという問題もあった。原因としては、希土類焼結
磁石用の合金粉末は、造粒(粉末形状の加工)を行わな
い場合には、極めて流動性にとぼしく、均一な密度でキ
ャビティ内に充填することが難しいことが挙げられる。
また、円筒形状のキャビティに対しては、予め計量され
た量の粉末を充填することが難しい。このため、本来充
填すべき量をはるかに超える量の粉末を収容したフィー
ダボックスをキャビティ上に移動させ、粉末を自由落下
させたのち、フィーダボックスの底部エッジでキャビテ
ィ内に充填された粉末を摺りきる。このようにした場
合、給粉するたびに充填密度がばらつくことなどによっ
て、粉末の充填量は変動してしまう。
【0019】従来のプレス動作では、ダイおよびパンチ
の動作制御は、キャビティ内への粉末の充填密度が均一
であると仮定して行われ、圧縮時におけるダイおよびパ
ンチの位置は、毎回、予め設定された位置に従う。従っ
て、粉末の充填密度にバラツキがある場合には、成形体
密度がばらつき、その結果、焼結時における収縮率に異
なりが生じるために、焼結体の寸法が成形方向(高さ方
向)および厚さ方向にばらつくという問題が生じてい
た。
【0020】本発明はかかる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、多段充填および成形を行う場
合であっても、配向度の局所的低下を抑制した高品質の
成形体を作製することができる希土類合金粉末の成形方
法を提供することにある。
【0021】本発明の他の目的は、上記成形方法を用い
て作製したラジアル配向成形体を用い、磁石特性に優れ
た永久磁石を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明による希土類合金
粉末の成形体製造方法は、非磁性体部分と磁性体部分と
が積層され、貫通孔を有しているダイと、前記ダイの貫
通孔の内壁面に対向する外周面を有している磁性体コア
と、前記ダイの貫通孔の内周面と前記磁性体コアの外周
面との間に形成される空間に下方から挿入される下パン
チと、前記ダイの貫通孔の内周面と前記磁性体コアの外
周面との間に形成される空間に上方から挿入される上パ
ンチとを備えた成形装置を用いて、前記ダイの貫通孔に
前記下パンチを挿入することによって形成されるキャビ
ティ内に希土類合金粉末を充填する粉末充填工程、およ
び、配向磁界を印加しながら前記希土類合金粉末を加圧
する配向圧縮工程を複数回繰り返す希土類合金粉末の成
形体製造方法であって、第n+1段目(nは1以上の何
れかの整数)の配向圧縮工程を行うとき、第n段目の配
向圧縮工程で形成された成形体の上端面を前記ダイの磁
性体部分の下端面よりも上側に配置する。
【0023】本発明による希土類合金粉末の成形体製造
方法は、第1の磁性体部材と第2の磁性体部材との間の
配向空間に形成されるキャビティ内に希土類合金粉末を
充填する粉末充填工程、および、配向磁界を印加しなが
ら前記希土類合金粉末を加圧する配向圧縮工程を複数回
繰り返す希土類合金粉末の成形体製造方法であって、第
n+1段目(nは1以上の何れかの整数)の配向圧縮工
程を行うとき、第n段目の配向圧縮工程で形成された成
形体の少なくとも一部を前記第1の磁性体部材と前記第
2の磁性体部材との間の配向空間内に配置させる。
【0024】前記キャビティ内における前記配向磁界の
強度を0.4MA/m以上とすることが好ましい。
【0025】前記希土類合金粉末には潤滑剤が添加され
ていてもよい。
【0026】第n+1段目(nは1以上の何れかの整
数)の粉末充填工程において前記キャビティ内に充填す
る希土類合金粉末の量よりも、第n段目の粉末充填工程
において前記キャビティ内に充填する希土類合金粉末の
量を多くすることが好ましい。
【0027】前記第n+1段目の配向圧縮工程におい
て、前記第n段目の配向圧縮工程で形成された成形体の
上端面と前記ダイの磁性体部分の下端面との間のレベル
差を3mm以上とすることが好ましい。
【0028】前記第n+1段目の配向圧縮工程におい
て、前記第n段目の配向圧縮工程で形成された成形体の
前記配向空間内に含まれる部分の高さを3mm以上とす
ることが好ましい。
【0029】好ましい実施形態において、前記希土類合
金粉末は、R−T−(M)−B系合金(RはY、La、
Ce、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、E
r、Tm、Luの少なくとも一種類の元素を含有する希
土類元素、TはFeまたはFeとCoとの混合物、Mは
添加元素、Bはホウ素)から形成されている。
【0030】好ましい実施形態において、前記成形体は
円筒形状を有しており、前記配向磁界はラジアル磁界で
ある。
【0031】前記第n段目の配向圧縮工程で形成された
成形体の密度は3.5g/cm3以上であることが好ま
しい。
【0032】好ましい実施形態において、前記配向磁界
を印加しながら希土類合金粉末を加圧する配向圧縮工程
は、前記キャビティ内に充填された希土類合金粉末に加
えられる圧力を測定する工程を包含する。
【0033】好ましい実施形態において、前記希土類合
金粉末に加えられる圧力を制御することによって、前記
配向圧縮工程で形成される成形体の密度を調節する。
【0034】本発明による希土類磁石の製造方法は、上
記の何れかの希土類合金粉末の成形体製造方法によって
製造された成形体を焼結し、それによって永久磁石を得
る。
【0035】本発明による希土類磁石は、キャビティ内
に希土類合金粉末を充填する粉末充填工程、および、配
向磁界を印加しながら前記希土類合金粉末を加圧する配
向圧縮工程を複数回繰り返すことによって製造された希
土類磁石であって、第n+1段目(nは1以上の何れか
の整数)の配向圧縮工程によって形成された上側成形体
と第n段目の配向圧縮工程によって形成された下側成形
体との境界部分における表面磁束密度が、他の部分にお
ける表面磁束密度の最高値に対して65%以上である。
【0036】本発明による粉体成形装置は、非磁性体部
分と磁性体部分とを積層した状態で有し、前記非磁性体
部分および磁性体部分を貫通する貫通孔を有するダイ
と、前記ダイの貫通孔の内壁面に対向する外周面を有し
ている磁性体コアと、前記ダイの貫通孔の内周面と前記
磁性体コアの外周面との間に形成される空間に下方から
挿入される下パンチと、前記ダイの貫通孔の内周面と前
記磁性体コアの外周面との間に形成される空間に上方か
ら挿入される上パンチと、前記ダイの貫通孔に前記下パ
ンチを挿入することによって形成されるキャビティ内に
磁性粉末を充填する粉末供給装置と、前記キャビティ内
に充填された磁性粉末に配向磁界を印加する磁界発生器
と、前記ダイと前記下パンチとの相対的な位置を制御す
る第1の制御器と、前記上パンチと前記下パンチとの相
対的な位置を制御する第2の制御器とを備えており、前
記キャビティ内に磁性粉末を充填する粉末充填工程、お
よび、前記配向磁界を印加しながら前記磁性粉末を加圧
する配向圧縮工程を複数回繰り返すように動作する粉体
成形装置であって、前記第1の制御器は、第n+1段目
(nは1以上の何れかの整数)の配向圧縮工程を行うと
き、第n段目の配向圧縮工程で形成された成形体の上端
面が前記ダイの磁性体部分の下端面よりも上側に配置さ
れるように、前記ダイと前記下パンチとの相対的な位置
を制御する。
【0037】好ましい実施形態において、前記磁性粉末
に加えられる圧力を測定する圧力センサを備える。
【0038】好ましい実施形態において、前記圧力セン
サは、前記圧力センサは、前記上パンチまたは前記下パ
ンチの歪を検出する歪ゲージを備える。
【0039】好ましい実施形態において、前記第2の制
御器は、前記圧力センサによって測定された圧力に基づ
いて、前記上パンチと前記下パンチとの相対的な位置を
制御する。
【0040】本発明による希土類合金粉末の成形体製造
方法は、ダイおよび下パンチによって第1のキャビティ
を形成する第1のキャビティ形成工程と、前記第1のキ
ャビティに希土類合金粉末を充填する第1の粉末充填工
程と、前記第1のキャビティ内の粉末に加えられる圧力
が第1の所定値になるまで前記第1のキャビティに充填
された粉末を圧縮する第1の圧縮工程と、前記第1のキ
ャビティを形成するダイおよび下パンチを相対移動さ
せ、前記圧縮された粉末の上方に、第2のキャビティを
形成する第2のキャビティ形成工程と、前記第2のキャ
ビティ内に粉末を充填する第2の粉末充填工程と、前記
第2のキャビティ内の粉末に加えられる圧力が第2の所
定値になるまで前記第2のキャビティに充填された粉末
を圧縮する第2の圧縮工程とを包含する。
【0041】好ましい実施形態において、前記第1の圧
縮工程によって形成された成形体の上端位置を記憶する
記憶工程と、前記上端位置に基づいてダイおよび下パン
チを相対移動させ、前記第2のキャビティを形成する第
2のキャビティ形成工程とを包含する。
【0042】好ましい実施形態において、前記第1のキ
ャビティおよび第2のキャビティは、円筒形状である。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、本発
明の実施形態を説明する。
【0044】まず、図5を参照しながら、粉体成形装置
の全体構成を説明する。粉体成形装置5は、貫通孔を有
するダイ10と、ダイ10の貫通孔に対して下側から挿
入される円筒状の下パンチ14と、ダイ10の貫通孔に
対して上側から挿入される円筒状の上パンチ16とを備
えている。各パンチ14および16に設けられたコア孔
には、ラジアル磁界を形成するための磁性体コア12a
および12bが挿入される。また、ダイ10は、強磁性
体材料から形成された上側部分(磁性体部分)と非磁性
材料から形成された下側部分(非磁性体部分)とが積層
された構成を有している。なお、本明細書において「非
磁性体材料」とは、飽和磁化が0.6T以下の材料を指
す。上述の、プレス部を形成する構成は、図1に示す装
置と同様の構成である。図1と同様の部材には、同一の
参照符号を付している。
【0045】ダイ10は、ダイセット50に対して固定
されており、このダイセット50は、ベースプレート5
2を貫通するガイド棒54を介して下部プレート56に
接続されている。下部プレート56は、シリンダロッド
58aを介して下部油圧シリンダ58bに接続されてい
る。この構成により、下部油圧シリンダ58bを用いて
ダイ10を上下方向に移動させることが可能である。ダ
イ10の位置は、リニアスケールなどを用いて構成され
る適切な位置センサ59によって測定される。この測定
値に基づいて下部油圧シリンダ58bの動作を制御すれ
ば、ダイ10を任意の所望の位置に設定することが可能
である。
【0046】下パンチ14は、ダイ10の貫通孔に対し
て下側から挿入される位置においてベースプレート52
上に固定されている。粉体成形装置5では、上述のよう
に貫通孔が設けられたダイ10を上下方向に移動させる
ことができるため(フローティング・ダイ方式)、下パ
ンチ14を上下方向に移動させることは必要とされな
い。
【0047】上パンチ16の上端は、上部プレート60
に取りつけられる。上部プレート60は、シリンダロッ
ド62aを介して上部油圧シリンダ62bに接続され
る。また、上部プレート60の両端近傍において、ダイ
セット50に固定されたガイド棒64が貫通している。
上部プレート60および上パンチ16は、ガイド棒64
に案内されながら、上部油圧シリンダ62bによって、
上下方向に移動可能とされている。上パンチ16の位置
は、リニアスケールなどを用いて構成された適切な位置
センサ66によって測定される。この測定値に基づいて
上部油圧シリンダ62bの動作を制御すれば、上パンチ
16を任意の所望の位置に設定することが可能である。
【0048】また、キャビティ内に充填された粉末に配
向磁界を印加するために、キャビティの上側および下側
のそれぞれにおいて上コイル20および下コイル22が
設けられている。上コイル20は、例えば、上部プレー
ト60の下面において設けられており、下コイル22
は、例えば、ダイセット50の下面において設けられて
いる。上コイル20および下コイル22によって形成さ
れた反発磁界によって、キャビティ内の粉末に対して、
コア12の中心部からダイ10へと放射状に広がるラジ
アル磁界を印加することができる。
【0049】本実施形態において、上部油圧シリンダ6
2bには、油圧の大きさを測定するための圧力センサA
が取りつけられている。この圧力センサAを用いて、キ
ャビティに充填された磁性粉末に加えられる圧力を計測
することができる。この方法は、例えば特開平10−1
52702号公報に記載されている。
【0050】このような圧力センサAを用いれば、上パ
ンチ16の上下方向の位置を計測する位置センサ66の
みを用いる場合に比べ、成形体の成形密度をより一定に
してプレス工程を行うことができる。特に、本実施形態
のようにリング状の磁石を作製する場合、キャビティ
は、その内部に粉末が均一に充填され難い形状を有して
いるため、各充填工程毎にキャビティ内に供給される粉
末の量にはバラツキが生じやすい。また、本実施形態で
適切に用いられるR−T−B系(RはYを含む希土類元
素、TはFeまたはFeとCoとの混合物、Bはホウ
素)合金粉末は、角張った形状のものが多く、均一に充
填しがたい。特に、ストリップキャスト法(例えば、米
国特許5、383、987号に記載)などの急冷法(冷
却速度102〜104℃/sec)によって作製した合金
粉末は、粒度分布の範囲が狭く、流動性がより一層低下
するため、均一な充填が難しくなる。
【0051】このようにキャビティ内に充填される粉末
の量にバラツキがある場合、粉末プレス時における上パ
ンチ16の位置(下パンチ14に対する相対位置)を所
定の位置に設定するだけでは、作製される成形体毎に密
度バラツキが生じてしまう。これに対し、本実施形態の
ように圧力センサAを用いる場合、キャビティ内の粉末
(または成形体)に加えられる圧力を測定し、この圧力
に基づいて、下パンチに対する上パンチの位置を変化さ
せることができるので、成形体に常に所定の圧力を加え
ることができ、これにより、成形体の密度を略一定に制
御することができる。
【0052】また、本実施形態のように多段成形法によ
り成形体を作製する場合、圧力センサAを用いることに
よって、成形体を作製するために複数回行われる配向圧
縮工程のそれぞれにおいて、精度良く所望の成形密度を
得ることができる。
【0053】例えば、初期の配向圧縮工程では、比較的
密度が低い状態(柔らかめ)で成形体を作製しておき、
最後の配向圧縮工程で、より高い圧力を加えて押し固め
るようにすれば、全体にわたって密度が均一な成形体を
作製することができる。このようにして作製された成形
体は、焼結工程において局所的に異なる収縮率で収縮さ
れるというようなこともない。これにより、所望の形状
および磁気特性を有する焼結磁石を得ることができる。
【0054】また、圧力センサAを用いることによっ
て、各配向圧縮工程において、キャビティ内の粉末に対
して所定レベル以上の十分な圧力を加えるようにプレス
動作を制御することができる。これにより、各配向圧縮
工程において、所定レベル以上の密度を有する成形体を
作製することができ、次の段の配向圧縮工程の際に形成
される配向磁界によって、前の段に作製された成形体が
再配向するということを防止することができる。
【0055】なお、後述するように、上パンチ16に歪
ゲージ(不図示)を固定し、この歪ゲージを用いて、キ
ャビティ内の磁性粉末(または成形体)に加えられる圧
力を測定してもよい。歪ゲージを用いれば、上部油圧シ
リンダ62bの油圧の大きさを測定する場合に比べて、
磁性粉末への印加圧力をより正確に測定することができ
る。従って、略均一な密度を有したリング状の成形体
を、確実に作製することができる。
【0056】ダイセット50上にはフィーダボックス4
0が配置される。フィーダボックス40内は、希土類合
金粉末24が収納される。フィーダボックス40はシリ
ンダロッドを介して油圧シリンダ42に接続されてお
り、ダイ10に形成された貫通孔に対して進退可能とさ
れる。
【0057】なお、円筒状の上パンチ16および下パン
チ14は、例えば、硬度がHRA(ロックウェル硬さ)
で70以上93以下であり、組成がMo:1.6wt
%、Ni:20wt%、残部WCであるWC−Ni系の
超硬合金などによって形成される。ここで、超硬合金に
は、周期律表で第IVa族、Va族、またはVIa族に
属する9種類の元素のうち少なくとも1つの元素を含む
炭化物の粉末を、Fe、Co、Ni、Mo、Snなどの
鉄属金属、またはそれらの合金を用いて焼結・結合する
ことによって形成された合金が含まれる。超硬合金とし
て、WC−TaC−Co系、WC−TiC−Co系、ま
たはWC−TiC−TaC−Co系の合金を用いること
もできる。
【0058】また、上パンチ16および下パンチ14
は、合金鋼から形成されていてもよい。ここで、合金鋼
には、Fe−Cを主体とした高速度鋼、高マンガン鋼、
ダイス鋼などが含まれ、上パンチ16および下パンチ1
4としては所定の硬度を有する合金鋼が用いられる。
【0059】このように、上パンチ16および下パンチ
14をHRAで70以上93以下の硬度を有する超硬合
金または合金鋼などから形成すれば、上パンチ16およ
び下パンチ14に所望の靭性および弾性を与えることが
できる。これにより、上パンチ16および下パンチ14
を鋭利な形状に加工したときにも破損し難いものとする
ことができる。
【0060】以下、図6(a)から(f)を参照しなが
ら、本実施形態における希土類合金粉末の成形方法(成
形体の製造方法)を説明する。本発明は3段回以上の粉
末充填/配向圧縮サイクルを行う場合にも適用できる
が、本実施形態では、便宜上、2段回の粉末充填/配向
圧縮サイクルを行う場合について説明する。
【0061】まず、図6(a)を参照する。この図は、
直前の配向圧縮工程で作製した成形体を成形装置から取
り出した直後の状態を示している。ここでは、下パンチ
14の上端面がダイ10の上端面と面一になる状態のま
ま、上コア12aおよび上パンチ16を上昇させ、ダイ
10から離隔させる。
【0062】この後、図6(b)に示すように、ダイ1
0および下コア12bを上昇させることによって、ダイ
10および下コア12bに対する下パンチの相対的な位
置を下げ、ダイ10の貫通孔内に円筒状の空間(キャビ
ティ)を形成する。この空間の下方は下パンチ14の上
端面によって区画されるが、上方は開放され、希土類合
金の磁性粉末が充填されるべき環状の凹部を形成する。
次に、希土類合金粉末を供給するためのフィーダーボッ
クス(給粉箱)40をキャビティの上に来る位置までス
ライドさせ、フィーダーボックス40の内部に収められ
ていた粉末24をキャビティに充填する(第1段目の粉
末充填工程)。第1段目の粉末充填工程では、キャビテ
ィの下面の位置、すなわち、下パンチ14の上端面の位
置は、ダイ10の磁性体部分10aの下端面の位置に等
しいか、または少し高い位置に設定される。説明の都合
上、3段以上の粉末充填がなされる場合を考慮し、第n
段目(nは1以上の何れかの整数)の粉末充填工程にお
いて粉末が充填される空間(キャビティ)を、「第nの
キャビティ」と称する場合がある。
【0063】次に、図6(c)に示すように、フィーダ
ーボックス40をキャビティ上から退避させた後、上コ
ア12aおよび上パンチ16を共に降下させ、上コア1
2aの下端面を下コア12bの上端面に当接させる。続
いて、上パンチ16の下端部をダイ10の貫通孔内に挿
入し、更に下降させる。このとき、上パンチ16の下端
面がキャビティを閉じた段階で、コア12内で反発磁界
を形成し、キャビティ内にラジアル磁界を形成する。本
実施形態では、充分な磁気特性を得るため、キャビティ
内における配向磁界の強度を0.4MA/m以上とす
る。キャビティ内に充填されていた粉末は、上パンチ1
6と下パンチ14との間にあってラジアル磁界のもとで
圧縮成形される(第1段目の配向圧縮工程)。こうし
て、ラジアル配向した第1段目の成形体26が形成され
る。なお、図6(c)の工程における配向磁界の様子
は、図1に示されるものと異ならない。第1段目の配向
圧縮工程が終了した後、コイル20および22を用い
て、その前に印加した配向磁界の向きとは逆の向きの磁
界を印加し、第1段成形体26の脱磁を行う。
【0064】なお、第1段成形体の密度は3.5g/c
3以上にすることが好ましい。より好ましくは、3.
9g/cm3〜4.5g/cm3に設定される。その理由
は、圧縮の程度が不充分なために成形体密度が上記のレ
ベルを下回ってしまうと、第1段成形体26の再配向が
生じるおそれがあるからである。
【0065】上記第1段目の配向圧縮工程では、充填粉
末に印加する圧力を検知し、その圧力が所定値に達した
後に圧縮動作を停止し、次の工程に移るという制御方法
を採用することができる。ここで圧力検知は、図5に示
した圧力センサAを用いて行うことができる。このよう
な制御方法を採用した場合、キャビティに充填する粉末
の量がばらついても、常に3.5g/cm3以上の成形
密度で成形体を作製することができる。従って、既に成
形した第1段成形体が、第2段成形体を作製する際の磁
界印加によって再配向をしてしまうことを防止できる。
【0066】この圧力検知は、上パンチ16に設けられ
た歪ゲージ(歪センサ)を用いて行ってもよい。歪ゲー
ジとして、例えば、東京測器研究所社製の歪ゲージ(F
CA−3−11−1L)を用いることができる。歪ゲー
ジの数は多いほど、正確な圧力を求めるのに有効であ
る。本実施形態では、4ゲージ法を採用し、4個の歪ゲ
ージをパンチ側面に貼付している。なお、歪ゲージは上
パンチ16および/または下パンチ14の側面に設けて
も良い。
【0067】このような歪ゲージを用いれば、プレス時
における上パンチ先端の歪の程度を測定することがで
き、これにより、成形体に加えられる圧力を、リアルタ
イムで、且つ、高い精度で検知することができる。
【0068】以下、このような歪ゲージを用いた、成形
体作製方法の一具体例を説明する。まず、キャビティ内
に粉末が充填された状態で、上パンチ16を下パンチ1
4に対して降下させる。これにより、粉末に印加される
圧力は漸増する。このとき、粉末に加えられる圧力は、
上パンチ16の側面に固定された歪ゲージによって、リ
アルタイムで正確に観察される。なお、この加圧過程に
おいて、上パンチ16とともにダイ10をより遅い速度
で降下させてもよい。こうすることによって、キャビテ
ィ内の粉末に対して、上パンチ16を降下させつつ下パ
ンチ14を上昇させた場合と同様の圧力効果を及ぼすこ
とができ、成形体中の密度バラツキを低減する上で有効
である。
【0069】次に、歪ゲージによって、粉末(または成
形体)に付与されている圧力が所定レベルに達したこと
が検知されると、上パンチ16の降下が停止され、成形
体が形成される。このように歪ゲージを用いて圧力を測
定しつつ成形体を作製すれば、成形体の成形密度を所定
レベル(例えば3.5g/cm3)以上に設定すること
ができる。
【0070】次に、図6(c)および(d)を参照す
る。図6(c)に示した状態から、上パンチ16と下パ
ンチ14とで成形体を所定の圧力で押圧した状態のまま
で、ダイ10を上昇させ、さらに、下コア12bと上コ
ア12aとが当接した状態でこれらのコア12a,12
bを上昇させる。このようにすれば、ダイ10やコア1
2a,12bの上昇時に発生する摩擦によって成形体が
破損することを防止できる。その後、上パンチ16を上
昇させることによって、成形体上面の上方に、再度キャ
ビティ(「第2のキャビティ」)が形成される。第2の
キャビティの下方は、下パンチ14ではなく、第1段成
形体26の上端面によって区画される。
【0071】従来の多段成形法による場合は、第1段成
形体26の上端面がダイ10の磁性体部分10aの下端
面と同じレベルに配置されていたが、本発明では、第1
段成形体26の上端面がダイ10の磁性体部分10aの
下端面よりも上側に位置するように、下パンチ14とダ
イ10との相対位置関係を制御する。この後、フィーダ
ーボックス40をキャビティ上に移動し、希土類合金粉
末を第2のキャビティに充填する(第2段目の粉末充填
工程)。
【0072】次に、図6(e)に示すように、フィーダ
ーボックス40をキャビティ上から退避させた後、上コ
ア12aおよび上パンチ16を降下させ、上コア12a
の下端面を上コア12bの上端面に当接させる。続い
て、上パンチ16の下端部をダイ10の貫通孔内に挿入
し、更に下降させる。このとき、上パンチ16の下端面
がキャビティを閉じた段階で、コア12内で反発磁界を
形成し、第2のキャビティ内にラジアル磁界を形成す
る。第2のキャビティ内に充填していた粉末は、ラジア
ル磁界中で圧縮される(第2段目の配向圧縮工程)。こ
うして、第1段成形体26上に第2段成形体28が形成
されるとともに、両者が一体化されて一つの成形体30
が形成される。本実施形態では、第1段成形体26の軸
方向長さを例えば約13.5mmとし、第2段成形体2
8の軸方向長さを約10.5mmとする。
【0073】図7は、図6(e)に示す工程における配
向磁界の様子を示す断面図である。第2段目の配向圧縮
工程で充填粉末が成形されるとき、第2のキャビティの
位置は、ダイ10の貫通孔内において、ダイ10の磁性
体部分10aの下端面の位置よりも高い。言いかえる
と、磁性体部分10aに対する第1段成形体26の相対
位置が従来例よりも上方に移動している。このため、下
コア12b内に形成される磁束がダイ10の磁性体部分
10aに向かって半径方向に広がる領域において、磁界
(または磁束)の軸方向成分が減少し、図1に示すラジ
アル磁界に近い状態の磁界を形成することができる。
【0074】本実施形態では、第1段成形体26の上端
面がダイ10の磁性体部分10aの下端面よりも3mm
以上高くなるようにしている。この3mmという値は、
本実施形態で使用するダイ10の磁性体部分10aの軸
方向長さ(L=約24mm)に対して、10%を超える
大きさである。また、前述のように、本実施形態で作成
する第1段成形体26の軸方向長さは約13.5mmで
あるので、3mmという値は第1段成形体26の軸方向
長さの20%を超える大きさである。
【0075】第2段目の配向圧縮工程が終了した後、コ
イル20および22を用いて、その前に印加した配向磁
界の向きとは逆の向きの磁界を印加し、成形体30の脱
磁を行う。その後、図6(f)に示すように、上パンチ
16および上コア12aを上昇させるとともに、ダイ1
0の位置を下げることによって成形体30が取り出され
る。
【0076】こうして作製した成形体30を焼結した
後、表面処理を行ない、これを着磁することによってラ
ジアル配向した異方性リング磁石を製造することができ
る。
【0077】なお、成形体30を抜き出す工程におい
て、上述の歪ゲージを用いて測定した成形体圧力に基づ
いて、上パンチ16およびダイ10の動作を制御しても
よい。以下、図8を参照しながら、成形体30の取り出
し工程の一例を説明する。
【0078】図8は、成形体圧力Pの変化を示すグラフ
である。グラフに示すように、圧縮配向工程S1におい
て所定の成形体圧力P1で成形体30を作製した後、上
パンチ16をゆっくりとした速度で上昇(または印加圧
力を低下)させ、これにより、成形体圧力Pを徐々に低
下させる。なお、作製された成形体は、所謂スプリング
バック現象により、押圧方向と反対の方向に延びようと
するので、上パンチ16と成形体とが接した状態のまま
で、成形体圧力Pが徐々に低下する。この時の成形体圧
力の変化は、歪ゲージによって検知される。
【0079】この過程において、成形体圧力Pが所定の
値P2まで低減した時に、ダイ10を降下させ始める。
これにより、成形体30はキャビティ外に露出し始め
る。上パンチ16は、依然としてゆっくりとした速度で
上昇させられており、成形体圧力Pはさらに低下する。
【0080】その後、ダイ10の降下が進行し、成形体
がキャビティから完全に抜き出されるより前の時点にお
いて、上パンチの上昇を停止させ、保持圧力P3で成形
体圧力を維持する。歪ゲージを用いれば、この保持圧力
3を比較的小さい値に設定することが可能である。成
形体は、保持圧力P3が加えられた状態で、キャビティ
から完全に抜き出される。その後、成形体30をダイ1
0上で露出させた状態で上パンチ16を再び上昇させ、
成形体の抜き出し工程が終了する。
【0081】このように、歪ゲージを用いて測定した成
形体圧力に基づいて、上パンチ16およびダイ10の動
作を制御した理由は、キャビティからの抜き出し工程に
おける成形体のひび割れ・圧壊を低減するためである。
【0082】成形体30をキャビティから抜き出す際、
ダイ10と成形体30との間の摩擦によって成形体30
に応力が加えられ、これにより、成形体30にひびが発
生するおそれがある。このとき、上パンチ16によって
成形体に所定の成形体圧力を加えておけば、ひびの発生
を防止することができる。このため、成形体の抜き出し
が完了するまで、成形体に圧力を加えている。
【0083】ただし、成形体に加える圧力の値が大きす
ぎると、キャビティから抜き出された成形体30は圧壊
してしまう。特に、成形体30は、キャビティから完全
に抜き出される直前の状態において、非常に圧壊し易
い。このため、保持圧力P3を小さい値に設定し、圧壊
を防いでいる。
【0084】上述のように歪ゲージを用いれば、成形体
圧力をリアルタイムで正確に検出することができるの
で、成形体のひび割れおよび圧壊の両方を防ぐように上
パンチ16およびダイ10の動作を制御し、適切な抜き
出し工程を行うことができる。
【0085】さらに、上述のような歪ゲージを用いた形
態において、成形体密度とともに、成形体寸法の調節を
行うことも可能である。以下、図5、図9および図10
を参照しながら、この実施形態を説明する。
【0086】図9は、図5に示す粉体成形装置に関連付
けられた制御機構を示すブロック図である。粉体成形装
置5の動作を制御するために設けられた中央制御回路9
0は、演算を実行するためのCPUと、歪ゲージや位置
センサなどからの情報を格納するためのRAMと、制御
プログラムを格納したROMとを備えている。また、中
央制御回路90には、操作パネル(OP PANEL)
が接続されており、操作者は、必要に応じて制御情報を
任意に入力することができる。
【0087】歪ゲージ駆動回路は、上パンチなどに添付
された歪ゲージに所定電圧を印加し、このときの歪ゲー
ジからの出力に基づいて歪の大きさ(すなわち、充填粉
末に加えられる圧力の大きさ)を検出する。歪の大きさ
は、歪ゲージの電気抵抗の変化として表される。このよ
うにして、歪ゲージ駆動回路は、粉末に加えられる圧力
に関する情報を、A/D変換器(不図示)を用いてデジ
タル信号として中央制御回路90に伝達する。
【0088】油圧シリンダ駆動回路は、中央制御回路9
0からの指令に基づいて、上部油圧シリンダ62bおよ
び下部油圧シリンダ58bを駆動する。油圧シリンダ駆
動回路を用いて、上パンチ16およびダイ10を所定の
位置に移動させることができる。
【0089】上パンチ16およびダイ10に関連付けて
設けられた位置センサ66,59は、上パンチ16およ
びダイ10の位置を検出し、その位置情報を中央制御回
路90に伝達する。
【0090】フィーダボックス駆動回路は、フィーダボ
ックス40のキャビティ上への移動・退去の制御を行
う。なお、シェーカ(または攪拌器)などの粉末充填補
助装置がフィーダボックス40に設けられている場合に
は、これらの装置の動作制御をも行う。また、コイル駆
動回路は、キャビティ内の粉末に配向磁界を印加するた
めの磁界発生用コイル20,22を駆動する。中央制御
回路90は、これらの駆動回路を制御する。
【0091】次に、図10を参照しながら、上記制御機
構を用いた成形体の作製工程を説明する。
【0092】操作パネルのスタートボタンが押下される
と、中央制御回路90は各駆動回路にイニシャル動作を
指示し、全ての駆動回路からREADYの信号が返って
くると、プレス動作を開始する(S1およびS2)。ま
ず、下部油圧シリンダを駆動することによってダイを上
昇させ、第1のキャビティを形成する(S3)。中央制
御回路90は、フィーダボックス駆動回路に指示を与
え、第1のキャビティ内に粉末を充填する(S4)。フ
ィーダボックス駆動回路が粉末の充填が完了したことを
通知すると、中央制御回路90は、上部油圧シリンダを
駆動させて上パンチを降下させる(S5)。さらに、キ
ャビティが上パンチによって蓋がされた状態で磁界発生
用コイルを駆動し、キャビティ内の粉末を配向させる
(S6)。
【0093】この配向圧縮工程において、上パンチが粉
末を圧縮し始めた時点から歪ゲージ駆動回路の出力が監
視され、キャビティ内の粉末に加えられる圧力が計測さ
れる。上パンチの降下に伴い粉末に加えられる圧力の大
きさは増加し、この過程において所定圧力が粉末に対し
て加えられていることが検知されると(S7)、上パン
チの降下を停止させ、これと同時に配向磁界の印加も停
止させる(S8)。
【0094】このとき、圧縮状態における上パンチの位
置が位置センサによって検出される。位置センサからの
位置情報は、中央制御回路90内のRAMに記憶(格
納)される(S9)。
【0095】上述のように、粉体に加えられる圧力に基
づいて圧縮工程を行う場合、キャビティ内に充填された
粉末の量が異なると、圧縮時における上パンチの位置も
異なり、1回目の配向圧縮工程で作製される成形体の寸
法(高さ)にバラツキが生じることがある。これに対
し、本実施形態では、上記上パンチの位置に基づいて、
2回目の配向圧縮工程において形成すべきキャビティ
(第2のキャビティ)の深さを計算する(S10)。具
体的には、次の段(2回目)の配向圧縮工程後に形成さ
れるべき成形体全体の高さから、上パンチの位置から求
めた1回目の成形体(第1段成形体)の高さを減算する
ことによって、次の段で形成するキャビティの深さを決
定する。このようにすれば、たとえ粉末充填量にバラツ
キがあったとしても、寸法精度が高い成形体を作製する
ことができる。なお、第1段成形体の高さが高すぎたり
低すぎたりして所定の範囲から外れている場合、2回目
の配向圧縮工程を行なう前に第1段成形体をキャビティ
から取り除き、新たに第1段成形体の作製を行なうよう
にしても良い。
【0096】このようにして次の段でのキャビティの深
さが決定すると、上パンチと下パンチとで成形体を挟ん
だ状態のまま、上記計算されたキャビティ深さに基づい
てダイおよびコアを所定の位置まで上昇させ、その後、
上パンチを上昇させることによって、第2のキャビティ
を形成する(S11およびS12)。
【0097】その後、第1の配向圧縮工程と同様にし
て、粉末充填工程(S13)、配向圧縮工程(S14〜
S16)を行い、成形体を作製する。この2回目のプレ
ス動作時においても、歪ゲージを用いて粉末に所定の圧
力を加えるようにする。これにより、密度が均一で、し
かも寸法精度の高い成形体を作製することができる。
【0098】このようにして多段成形法を用いて作製さ
れた成形体は、例えば上記図8を用いて説明したような
方法によって、破損を防止しつつキャビティ内から抜き
出され(S17)、成形体作製工程が完了する(S1
8)。
【0099】図11は、本実施形態にかかる磁石の表面
磁束密度(Bg)を示すグラフであり、図3のグラフに
対応するものである。ここでは焼結後に表面を加工し、
外径16.4mm、内径10.5mm、軸方向長さ20
mmのリング磁石を作製し、評価した。評価を容易にす
るため、着磁は軸方向に垂直な磁界を用いて行った。
【0100】図11のグラフからわかるように、第1段
成形体26と第2段成形体28との境界部分における表
面磁束密度(Bg)の落ち込みが従来例の落ち込み(図
3)に比較して著しく低減されている。図11の例で
は、境界部分での表面Bgは、他の部分における表面磁
束密度(Bg)の最大値の70%以上の値を示してい
る。本発明によれば、境界部分での表面磁束密度(B
g)を、低い場合でも、他の部分における表面磁束密度
(Bg)の最大値の65%以上にすることができ、75
%以上または80%以上にすることも可能である。
【0101】このように全体として高い磁気特性を有す
る磁石をモータに用いれば、エネルギ効率が向上する。
本実施形態によって作製された磁石は、特に、工場オー
トメーション(FA)を実現するロボット用のモータに
適切に使用される。
【0102】本実施形態によれば、このように多段成形
の境界部分における表面磁束密度(Bg)の低下を抑制
できる。その理由は、第2の配向圧縮工程を実行すると
き、第1段成形体26の相対位置を従来例に比較して上
昇させ、配向空間内に第1段成形体26の少なくとも一
部を配置しているため、第1段成形体26の存在に起因
する配向磁界の軸方向成分が減少し、配向度が大きく改
善されるからである。このように、既に配向処理の施さ
れた成形体の一部を配向空間内に位置させると、次段で
形成すべき成形体の寸法が短縮されることになる。従っ
て、従来の考え方に従えば、既に配向処理の施された成
形体、すなわち、ここでは第1段成形体26をダイ10
の磁性体部分10aとコア10との間の空間(配向空
間)内に配置することは非効率的である。しかし、本発
明ではこのようなことを敢えて行い、それによって多段
成形に伴う配向度の低下を著しく抑制することに成功し
た。
【0103】磁性粉末としては、ストリップキャスト法
によって製造した粉末を用いることが好ましい。ストリ
ップキャスト法による磁性粉末を製造する手順は、例え
ば、次の通りである。
【0104】まず、米国特許第5,383,978号明細
書に開示されているような31Nd−1B−68Fe
(質量%)の組成を持つ合金を高周波溶解法によってア
ルゴン雰囲気中にて溶融し、合金溶湯を作製する。上記
合金のうち、Feの一部をCoで置換した組成を持つも
のを使用しても良い。また、米国特許第4,770,72
3号明細書に開示されている組成の合金を使用しても良
い。
【0105】合金溶湯の温度を1350℃に保持しなが
ら、回転する単ロールの表面に合金溶湯を接触させ、そ
れによって合金溶湯を急冷し、所望の組成を持つ急冷凝
固合金を得る。このときの冷却条件を、例えば、ロール
周速度を約1m/秒、冷却速度を500℃/秒、過冷度
を200℃とすると、平均厚さが0.3mmのフレーク
状合金が得られる。
【0106】こうして得た合金を水素吸蔵によって脆化
させた後、フェザーミルによって5mm程度の大きさに
粗粉砕する。次いで、粗粉砕された合金をジェットミル
によって平均粒径が3.5μmの粉末になるまで微粉砕
を行う。この後、石油系溶剤で希釈した脂肪酸エステル
を潤滑剤として添加し、混合する。潤滑剤の添加量は、
合金粉末に対して例えば0.3質量%となるようにすれ
ば良い。また、潤滑剤としてはステアリン酸亜鉛等の固
体潤滑剤を使用することもできる。
【0107】このように、ストリップキャスト法によっ
て製造した希土類合金粉末は、他の方法(インゴット
法)によって製造した粉末に比較して粒度分布がシャー
プである。従って、このような希土類合金粉末を用いて
成形体を作製し、これを焼結すると、粒径がそろった焼
結体を作製することができ、優れた磁気特性が得られ
る。一方で、粒度分布がシャープなため、粉末の流動性
が悪く、充填が不均一になりやすいという問題がある。
これに対し、上述のように圧力センサを用いて成形体に
加える圧力を制御すれば、成形密度を均一できるととも
に、所定レベル以上の密度を有した配向性の高い成形体
を作製することができる。
【0108】本発明の粉末成形方法に好適に用いられる
希土類合金は、一般に、R−T−(M)−B系合金粉末
(RはYを含む希土類元素、TはFeまたはFeとCo
との混合物、Mは添加元素、Bはホウ素)で表現され
る。希土類元素Rとしては、Y、La、Ce、Pr、N
d、Sm、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Lu
の少なくとも一種類の元素を含有する原料を用いること
ができる。ただし、充分な磁化を得るには、希土類元素
Rのうちの50at%以上がPrまたはNdの何れかま
たは両方によって占められることが好ましい。
【0109】希土類元素Rが10at%以下では、α−
Fe相の析出によって保磁力が低下する。また、希土類
元素Rが20at%を超えると、目的とする正方晶Nd
2Fe14B型化合物以外にRリッチの第2相が多く析出
し、磁化が低下する。このため、希土類元素Rは全体の
10〜20at%の範囲内にあることが好ましい。
【0110】Tは鉄族元素であって、FeおよびCoを
含む。Tが67at%未満の場合、保磁力および磁化と
もに低い第2相が析出するため磁気特性が劣化する。T
が85at%を超えると、α−Fe相の析出によって保
磁力が低下し、また減磁曲線の角型性も低下する。この
ため、Tの含有量は67〜85at%の範囲内にあるこ
とが好ましい。
【0111】なお、TはFeのみから構成されていても
良いが、Coの添加によってキュリー温度が上昇し、耐
熱性が向上する。Tの50at%以上はFeで占められ
ることが好ましい。Feの割合が50at%を下回る
と、Nd2Fe14B型化合物の飽和磁化そのものが減少
するからである。
【0112】Bは、正方晶Nd2Fe14B型結晶構造を
安定的に析出するために必須である。Bの添加量が4a
t%未満ではR217相が析出するため保磁力が低下
し、減磁曲線の角型性が著しく損なわれる。また、Bの
添加量が10at%を超えると、磁化の小さな第2相が
析出してしまう。従って、Bの含有量は4〜10at%
の範囲であることが好ましい。なお、Bの一部または全
部をCで置換することもできる。
【0113】粉末の磁気的な性質の改善や耐食性の改善
を目的として添加元素Mを付与してもよい。添加元素M
としては、Al、Ti、Cu、V、Cr、Ni、Ga、
Zr、Nb、Mo、In、Sn、Hf、Ta、Wからな
る群から選択された少なくとも1種類の元素が好適に使
用される。このような添加元素Mは、全く添加されてい
なくても良いが、添加する場合は、添加量を10at%
以下にすることが好ましい。添加量が10at%を超え
ると、強磁性ではない第2相が析出して磁化が低下する
からである。
【0114】なお、ダイの磁性体部分およびコアの材料
としては、透磁率および飽和磁束密度が高く、かつ耐摩
耗性に優れた材料を選択することが好ましい。このよう
な材料としては、例えば炭素工具鋼(SK)、合金工具
鋼(SKS、SKD)、高速度工具鋼(SKH)、パー
メンジュール等の材料が例示される。耐摩耗性を重視す
る場合は、高透磁率および高飽和磁束密度を有する基
材、例えばパーメンジュール材、パーマロイ材、センダ
スト材、等に超硬合金の被覆層を設けてもよい。
【0115】本発明の用途は、焼結磁石の製造に限定さ
れず、ボンド磁石の製造をも広く含む。本発明をボンド
磁石の成形に適用する場合は、バインダーを加えた磁性
粉末を成形装置のキャビテイ内に充填する。バインダー
としては、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化
性樹脂を用いることができる。なお、ボンド磁石を完成
させるには、成形後に120℃程度のキュア処理を行
う。
【0116】また、本発明は円筒状の磁石以外の磁石を
製造する場合にも適用できる。例えば、特開平4−35
2402号公報に開示されているような円弧状磁石を多
段充填法によって製造する場合にも適用することが可能
である。
【0117】本発明に使用する粉体成形装置も、上記実
施形態について説明したものに限定されない。上下パン
チやダイの上昇・下降動作も相対的なものに過ぎず、種
々の改変が可能であることは言うまでもない。
【0118】なお、3段以上の成形体から一つの磁石を
製造する場合、2段目以降の配向圧縮工程で常に直前の
配向圧縮工程で作製した成形体の上端面をダイの磁性体
部分の下端面の位置よりも上に配置する必要はない。多
数の段から長い円筒状磁石を作製する場合、用途に応じ
ては、必要な部分の配向度だけを高くすれば足りること
もある。配向度を高くするべき部分に成形境界部が含ま
れる場合、少なくとも当該境界部の配向度を高めるよう
にして本発明を適用すればよい。
【0119】また、上記実施形態では、粉体状態で希土
類合金粉末を圧縮成形する乾式成形法(乾式プレス)を
例にとって説明したが、本発明は、希土類合金粉末を鉱
物油などに混合させることによって得られるスラリをキ
ャビティ内で配向圧縮する湿式成形法にも適用できる。
【0120】
【発明の効果】本発明によれば、多段充填・成形を用い
てラジアル配向を実行する場合において、高い配向度を
実現できるため、高性能のラジアル配向異方性磁石を提
供することが可能である。特に、磁気特性に優れた希土
類合金粉末を用いる場合は、成形密度を低く抑え、強い
配向磁界を印加することが多いため、配向度が低下しや
すい傾向があるが、本発明によれば、このような場合に
おいても多段充填に伴う配向度の局所的低下を抑制でき
るため、顕著な効果を発揮することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁性粉末をラジアル方向に配向させる場合に使
用される代表的な粉体成形(プレス)装置を示す断面図
である。
【図2A】多段充填によって磁性粉末をラジアル方向に
配向させる場合の第2段配向圧縮工程における配向磁界
の様子を模式的に示す断面図である。
【図2B】多段充填によって磁性粉末をラジアル方向に
配向させる場合の第2段配向圧縮工程における配向磁界
の様子を模式的に示す断面図である。
【図3】従来の多段成形方法によって製造した円筒状磁
石の外周表面磁束密度(Bg)を示すグラフである。
【図4】図3のグラフの測定対象となった円筒状磁石の
斜視図である。
【図5】本実施形態にかかる粉体成形装置の全体構成を
示す側面図である。
【図6】(a)から(f)は、本実施形態における希土
類合金粉末の成形方法を示す工程断面図である。
【図7】図6(e)に示す工程における配向磁界の様子
を模式的に示す断面図である。
【図8】成形体に加える圧力(成形体圧力)Pの変化を
示すグラフである。
【図9】図5に示す粉体成形装置に関連付けられた制御
機構を示すブロック図である。
【図10】図9に示す制御機構を用いて成形体を作製す
る場合のフローチャートである。
【図11】本発明の実施形態にかかる磁石の外周表面磁
束密度(Bg)を示すグラフである。
【符号の説明】
10 ダイ 10a ダイの磁性体部分 10b ダイの非磁性体部分 12 磁性体コア 12a 上コア 12b 下コア 14 下パンチ 16 上パンチ 20 上コイル 22 下コイル 24 磁性粉末 26 第1段成形体 28 第2段成形体 30 成形体 32 リング磁石

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性体部分と磁性体部分とが積層さ
    れ、貫通孔を有しているダイと、 前記ダイの貫通孔の内壁面に対向する外周面を有してい
    る磁性体コアと、 前記ダイの貫通孔の内周面と前記磁性体コアの外周面と
    の間に形成される空間に下方から挿入される下パンチ
    と、 前記ダイの貫通孔の内周面と前記磁性体コアの外周面と
    の間に形成される空間に上方から挿入される上パンチと
    を備えた成形装置を用いて、 前記ダイの貫通孔に前記下パンチを挿入することによっ
    て形成されるキャビティ内に希土類合金粉末を充填する
    粉末充填工程、および、配向磁界を印加しながら前記希
    土類合金粉末を加圧する配向圧縮工程を複数回繰り返す
    希土類合金粉末の成形体製造方法であって、 第n+1段目(nは1以上の何れかの整数)の配向圧縮
    工程を行うとき、第n段目の配向圧縮工程で形成された
    成形体の上端面を前記ダイの磁性体部分の下端面よりも
    上側に配置する希土類合金粉末の成形体製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の磁性体部材と第2の磁性体部材と
    の間の配向空間に形成されるキャビティ内に希土類合金
    粉末を充填する粉末充填工程、および、配向磁界を印加
    しながら前記希土類合金粉末を加圧する配向圧縮工程を
    複数回繰り返す希土類合金粉末の成形体製造方法であっ
    て、 第n+1段目(nは1以上の何れかの整数)の配向圧縮
    工程を行うとき、第n段目の配向圧縮工程で形成された
    成形体の少なくとも一部を前記第1の磁性体部材と前記
    第2の磁性体部材との間の配向空間内に配置させる希土
    類合金粉末の成形体製造方法。
  3. 【請求項3】 前記キャビティ内における前記配向磁界
    の強度を0.4MA/m以上とする請求項1または2に
    記載の希土類合金粉末の成形体製造方法。
  4. 【請求項4】 前記希土類合金粉末には潤滑剤が添加さ
    れている請求項1から3の何れかに記載の希土類合金粉
    末の成形体製造方法。
  5. 【請求項5】 第n+1段目(nは1以上の何れかの整
    数)の粉末充填工程において前記キャビティ内に充填す
    る希土類合金粉末の量よりも、第n段目の粉末充填工程
    において前記キャビティ内に充填する希土類合金粉末の
    量を多くする請求項1から4の何れかに記載の希土類合
    金粉末の成形体製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第n+1段目の配向圧縮工程におい
    て、前記第n段目の配向圧縮工程で形成された成形体の
    上端面と前記ダイの磁性体部分の下端面との間のレベル
    差を3mm以上とする請求項1に記載の希土類合金粉末
    の成形体製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第n+1段目の配向圧縮工程におい
    て、前記第n段目の配向圧縮工程で形成された成形体の
    前記配向空間内に含まれる部分の高さを3mm以上とす
    る請求項2から5の何れかに記載の希土類合金粉末の成
    形体製造方法。
  8. 【請求項8】 前記希土類合金粉末は、R−T−(M)
    −B系合金(RはY、La、Ce、Pr、Nd、Sm、
    Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Luの少なくと
    も一種類の元素を含有する希土類元素、TはFeまたは
    FeとCoとの混合物、Mは添加元素、Bはホウ素)か
    ら形成されている請求項1から7の何れかに記載の希土
    類合金粉末の成形体製造方法。
  9. 【請求項9】 前記成形体は円筒形状を有しており、前
    記配向磁界はラジアル磁界である請求項1から8の何れ
    かに記載の希土類合金粉末の成形体製造方法。
  10. 【請求項10】 前記第n段目の配向圧縮工程で形成さ
    れた成形体の密度は3.5g/cm3以上である請求項
    1から9の何れかに記載の希土類合金粉末の成形体製造
    方法。
  11. 【請求項11】 前記配向磁界を印加しながら希土類合
    金粉末を加圧する配向圧縮工程は、前記キャビティ内に
    充填された希土類合金粉末に加えられる圧力を測定する
    工程を包含する請求項1から10の何れかに記載の希土
    類合金粉末の成形体製造方法。
  12. 【請求項12】 前記希土類合金粉末に加えられる圧力
    を制御することによって、前記配向圧縮工程で形成され
    る成形体の密度を調節する請求項11に記載の希土類合
    金粉末の成形体製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1から12の何れかに記載され
    ている希土類合金粉末の成形体製造方法によって製造さ
    れた成形体を焼結し、それによって永久磁石を得る希土
    類磁石の製造方法。
  14. 【請求項14】 キャビティ内に希土類合金粉末を充填
    する粉末充填工程、および、配向磁界を印加しながら前
    記希土類合金粉末を加圧する配向圧縮工程を複数回繰り
    返すことによって製造された希土類磁石であって、 第n+1段目(nは1以上の何れかの整数)の配向圧縮
    工程によって形成された上側成形体と第n段目の配向圧
    縮工程によって形成された下側成形体との境界部分にお
    ける表面磁束密度が、他の部分における表面磁束密度の
    最高値に対して65%以上である希土類磁石。
  15. 【請求項15】 非磁性体部分と磁性体部分とを積層し
    た状態で有し、前記非磁性体部分および磁性体部分を貫
    通する貫通孔を有するダイと、 前記ダイの貫通孔の内壁面に対向する外周面を有してい
    る磁性体コアと、 前記ダイの貫通孔の内周面と前記磁性体コアの外周面と
    の間に形成される空間に下方から挿入される下パンチ
    と、 前記ダイの貫通孔の内周面と前記磁性体コアの外周面と
    の間に形成される空間に上方から挿入される上パンチ
    と、 前記ダイの貫通孔に前記下パンチを挿入することによっ
    て形成されるキャビティ内に磁性粉末を充填する粉末供
    給装置と、 前記キャビティ内に充填された磁性粉末に配向磁界を印
    加する磁界発生器と、 前記ダイと前記下パンチとの相対的な位置を制御する第
    1の制御器と、 前記上パンチと前記下パンチとの相対的な位置を制御す
    る第2の制御器と、 を備え、前記キャビティ内に磁性粉末を充填する粉末充
    填工程、および、前記配向磁界を印加しながら前記磁性
    粉末を加圧する配向圧縮工程を複数回繰り返すように動
    作する粉体成形装置であって、 前記第1の制御器は、第n+1段目(nは1以上の何れ
    かの整数)の配向圧縮工程を行うとき、第n段目の配向
    圧縮工程で形成された成形体の上端面が前記ダイの磁性
    体部分の下端面よりも上側に配置されるように、前記ダ
    イと前記下パンチとの相対的な位置を制御する粉体成形
    装置。
  16. 【請求項16】 前記磁性粉末に加えられる圧力を測定
    する圧力センサをさらに備える請求項15に記載の粉体
    成形装置。
  17. 【請求項17】 前記圧力センサは、前記上パンチまた
    は前記下パンチの歪を検出する歪ゲージを備える請求項
    16に記載の粉体成形装置。
  18. 【請求項18】 前記第2の制御器は、前記圧力センサ
    によって測定された圧力に基づいて、前記上パンチと前
    記下パンチとの相対的な位置を制御する請求項16また
    は17に記載の粉体成形装置。
  19. 【請求項19】 ダイおよび下パンチによって第1のキ
    ャビティを形成する第1のキャビティ形成工程と、 前記第1のキャビティに希土類合金粉末を充填する第1
    の粉末充填工程と、 前記第1のキャビティ内の粉末に加えられる圧力が第1
    の所定値になるまで前記第1のキャビティに充填された
    粉末を圧縮する第1の圧縮工程と、 前記第1の圧縮工程の後、ダイおよび下パンチを相対移
    動させ、前記圧縮された粉末の上方に、第2のキャビテ
    ィを形成する第2のキャビティ形成工程と、 前記第2のキャビティ内に粉末を充填する第2の粉末充
    填工程と、 前記第2のキャビティ内の粉末に加えられる圧力が第2
    の所定値になるまで前記第2のキャビティに充填された
    粉末を圧縮する第2の圧縮工程と、 を包含する希土類合金粉末の成形体製造方法。
  20. 【請求項20】 前記第1の圧縮工程によって形成され
    た成形体の上端位置を記憶する記憶工程と、 前記上端位置に基づいてダイおよび下パンチを相対移動
    させ、前記第2のキャビティを形成する第2のキャビテ
    ィ形成工程と、 を包含する請求項19に記載の希土類合金粉末の成形体
    製造方法。
  21. 【請求項21】 前記第1のキャビティおよび第2のキ
    ャビティは、円筒形状である請求項19または20に記
    載の希土類合金粉末の成形体製造方法。
JP2000317339A 1999-10-25 2000-10-18 希土類合金粉末の成形体製造方法、成形装置および希土類磁石 Pending JP2001192705A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000317339A JP2001192705A (ja) 1999-10-25 2000-10-18 希土類合金粉末の成形体製造方法、成形装置および希土類磁石

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-302679 1999-10-25
JP30267999 1999-10-25
JP2000317339A JP2001192705A (ja) 1999-10-25 2000-10-18 希土類合金粉末の成形体製造方法、成形装置および希土類磁石

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003128020A Division JP2003347143A (ja) 1999-10-25 2003-05-06 希土類磁石

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001192705A true JP2001192705A (ja) 2001-07-17

Family

ID=26563228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000317339A Pending JP2001192705A (ja) 1999-10-25 2000-10-18 希土類合金粉末の成形体製造方法、成形装置および希土類磁石

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001192705A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003056583A1 (fr) * 2001-12-26 2003-07-10 Sumitomo Special Metals Co., Ltd. Presse et procede de production d'aimant permanent
JP2006255753A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Tdk Corp 材料供給方法及び材料供給装置
JP2008305812A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Mitsubishi Electric Corp ラジアル異方性リング磁石の製造装置
JP2012209484A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Hitachi Powdered Metals Co Ltd ボンド磁石およびその製造方法
JP2013098485A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Toyota Motor Corp 希土類磁石の製造装置と製造方法
KR101390443B1 (ko) * 2006-12-21 2014-04-30 가부시키가이샤 알박 영구자석 및 영구자석의 제조방법
JP2015201568A (ja) * 2014-04-09 2015-11-12 信越化学工業株式会社 希土類焼結磁石の製造方法
WO2016035670A1 (ja) * 2014-09-03 2016-03-10 日立金属株式会社 ラジアル異方性焼結リング磁石、及びその製造方法

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003056583A1 (fr) * 2001-12-26 2003-07-10 Sumitomo Special Metals Co., Ltd. Presse et procede de production d'aimant permanent
US7371290B2 (en) 2001-12-26 2008-05-13 Neomax Co., Ltd. Production method for permanent magnet and press device
JP2006255753A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Tdk Corp 材料供給方法及び材料供給装置
KR101390443B1 (ko) * 2006-12-21 2014-04-30 가부시키가이샤 알박 영구자석 및 영구자석의 제조방법
JP2008305812A (ja) * 2007-06-05 2008-12-18 Mitsubishi Electric Corp ラジアル異方性リング磁石の製造装置
JP2012209484A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Hitachi Powdered Metals Co Ltd ボンド磁石およびその製造方法
JP2013098485A (ja) * 2011-11-04 2013-05-20 Toyota Motor Corp 希土類磁石の製造装置と製造方法
JP2015201568A (ja) * 2014-04-09 2015-11-12 信越化学工業株式会社 希土類焼結磁石の製造方法
US9711280B2 (en) 2014-04-09 2017-07-18 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. Method for preparing rare earth sintered magnet
WO2016035670A1 (ja) * 2014-09-03 2016-03-10 日立金属株式会社 ラジアル異方性焼結リング磁石、及びその製造方法
JPWO2016035670A1 (ja) * 2014-09-03 2017-07-06 日立金属株式会社 ラジアル異方性焼結リング磁石、及びその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6756010B2 (en) Method and apparatus for producing compact of rare earth alloy powder and rare earth magnet
US5039292A (en) Device for manufacturing magnetically anisotropic magnets
WO2006004014A1 (ja) 磁気異方性希土類焼結磁石の製造方法及び製造装置
Sagawa et al. Novel processing technology for permanent magnets
US4990306A (en) Method of producing polar anisotropic rare earth magnet
WO2003086687A1 (fr) Procede permettant de mouler a la presse de la poudre d'alliage de terre rare, et procede pour produire un objet fritte en alliage de terre rare
JP4484063B2 (ja) 磁場中成形方法、希土類焼結磁石の製造方法
JPH04363010A (ja) 永久磁石の製造方法、製造装置及び磁界中配向成形用ゴムモールド
JP2001192705A (ja) 希土類合金粉末の成形体製造方法、成形装置および希土類磁石
JP3554604B2 (ja) 圧粉体成形方法及び該方法に使用するゴムモールド
JP2007270235A (ja) 磁場中成形装置、金型、希土類焼結磁石の製造方法
JP3193916B2 (ja) パンチ、粉末成形装置および粉末成形方法
JPWO2002060677A1 (ja) 粉末成形方法
JP2003347143A (ja) 希土類磁石
JP2006156425A (ja) 希土類焼結磁石の製造方法、磁場中成形装置、金型
US5516371A (en) Method of manufacturing magnets
JP3116885B2 (ja) 希土類永久磁石の製造方法及び希土類永久磁石
JP2006265574A (ja) 希土類焼結磁石の製造方法、磁場中成形装置、金型
JP4392606B2 (ja) 成形装置及び成形方法
JP4715077B2 (ja) 磁石用粉末のプレス成形装置および磁石用粉末成形体の製造方法
JP2003272942A (ja) 永久磁石の製造方法
JPH11195548A (ja) Nd−Fe−B系磁石製造方法
JP2002239791A (ja) プレス装置および成形体製造方法
JP4392605B2 (ja) 成形装置及び成形方法
JP4432113B2 (ja) 成形装置及び成形方法