JP2003268186A - カルボキシル基含有アクリル系ゴムの加硫方法とその製造物 - Google Patents
カルボキシル基含有アクリル系ゴムの加硫方法とその製造物Info
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Abstract
性、圧縮永久歪みのバランスに優れたアクリル系ゴム組
成物を提供する。 【解決手段】(A)カルボキシル基含有アクリル系エラ
ストマー、(B)1級アミン、2級アミンの少なくとも
1種以上のモノアミン化合物、(C)グアニジン化合物
及び(D)特定の芳香族ジアミン化合物とを組み合わせ
ることによって、加工性および一次加硫物のみでゴムの
機械的特性および圧縮永久歪みに優れたアクリル系ゴム
組成物を見出した。
Description
な加硫特性を有し、加工性、圧縮永久歪みのバランスに
優れたアクリル系ゴム組成物とそれを用いたゴムホー
ス、シール部品、防振ゴム部品に関する。
クリル酸エステル−ブテンジオン酸モノエステル2元共
重合体またはエチレン−アクリル酸エステル−ブテンジ
オン酸モノエステル3元共重合体にヘキサメチレンジア
ミンおよびヘキサメチレンジアミンカーバメート、4,
4’−メチレンジアミン等を加硫剤および加硫促進剤と
して配合したエラストマー組成物が記載されている。ま
た特開平11−140264公報には、ジアミン化合物
加硫促進剤とクアニジン化合物加硫促進剤とベンゾリル
スルフェンアミド系化合物加硫促進剤を配合したアクリ
ル系エラストマー組成物が記載されており、スコーチ安
定性と圧縮永久歪み特性が優れていることが記載されて
いる。また特開平11−269336には、メルカプト
ベンヅイミダゾール類とグアニジン類とジアミン化合物
を配合したアクリル系エラストマー組成物が記載されて
おり、圧縮永久ひずみが優れていることが記載されてい
る。
チレンジアミンカーバメート等のジアミン化合物を加硫
剤として配合したエラストマー組成物は、良好な圧縮永
久歪みを有するが、スコーチタイムが短く加工安全性が
劣り充分なホース、パッキン、ガスケット等の成形材料
としては実用的ではなかった。また、4,4’−ジアミ
ノジフェニルエーテルとジ−o−トリルグアニジンを加
硫剤として用いた場合にはスコーチタイムは長いが、ロ
ール加工時の粘着性が酷く、ロール作業が出来ないとい
う問題があった。
ゴム製品の用途により異なるが、一次加硫はおよそ13
0℃〜200℃の温度でスチーム加硫、プレス加硫、イ
ンジェクション加硫等を数分〜数十分行った後、オーブ
ン等を使用し熱空気加硫中でおよそ140℃〜200℃
の温度で数時間の二次加硫を行っている。ゴムホースの
多くは一次加硫としてスチーム加硫が行われるが、エア
ダクトホース等ホースの種類によってはインジェクショ
ン加硫あるいはプレス加硫した後二次加硫により成形さ
れている。また、ガスケット等のシール部品は、一般に
一次加硫としてインジェクション加硫あるいはプレス加
硫した後、二次加硫により成形されている。即ち、アク
リル系ゴム組成物は、一次加硫のみでは加硫不足により
十分な機械特性とゴム弾性が発現できないため、熱空気
加硫での二次加硫が必須である。最近は、加硫時間短縮
による生産性向上および省エネルギーの観点から、オー
ブン等を使用した熱空気加硫中での二次加硫を必要とし
ないアクリル系ゴム組成物の要望が高まりつつある。即
ち、一次加硫(スチーム加硫、プレス加硫、インジェク
ション加硫等)のみで十分な機械特性とゴム弾性を発現
するアクリル系ゴム組成物が望まれている。
解決し、熱空気中での二次加硫を必要としない一次加硫
(スチーム加硫、プレス加硫、インジェクション加硫等)
のみで良好な加硫特性と十分な機械特性とゴム弾性が発
現するアクリル系ゴム組成物およびその加硫物に関する
ものであり、更にそれを用いたゴムホース、シール部
品、防振ゴム部品を提供するものである。
題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、(A)カル
ボキシル基含有アクリル系ゴムと(B)モノアミン化合
物と(C)グアニジン化合物と(D)下記構造式(1)
で示される特殊芳香族ジアミン化合物とを組み合わせる
ことによって、一次加硫のみで良好な加硫特性を有し、
加工性および圧縮永久歪みに優れたアクリル系ゴム組成
物およびその加硫物と、更にそれを用いたゴムホース、
シール部品、防振ゴム部品を提供できることを見いだ
し、本発明を完成させるに至った。 構造式(1):H2N−Ph−M−Ph−NH2 但し、MはO、S、SO2、CONHまたはO−R−O
のうちの1種。但しO−R−OのRは、Ph、Ph−P
h、Ph−SO2−Ph、(CH2)m……但しm=3〜
5、(CH2)C(CH3)2(CH2)、またはPh−C
H2−C(CX3)2−CH2−Ph……X=HまたはF。
Phはベンゼン環を表す。
カルボキシル基含有アクリル系ゴムは、カルボキシル基
含有不飽和脂肪酸として、アクリル酸、メタクリル酸等
の不飽和カルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸または
モノメチルマレート、モノエチルマレート、モノ-n-プ
ロピルマレート、モノイソピルマレート、モノ-n-ブチ
ルマレート、モノイソブチルマレート、モノメチルフマ
レート、モノエチルフマレート、モノ-n-プロピルフマ
レート、モノイソプロピルマレート、モノ−n−ブチル
フマレート、モノメチルイタコネート、モノエチルイタ
コネート、モノ-n-プロピルイタコネート、モノ-n-プロ
ピルシトラコネート、モノ-n-ブチルシトラコネート、
モノイソブチルシトラコネート等の脂肪族不飽和ジカル
ボン酸モノエステルの群より選ばれた1種または、2種
以上のモノマーを、ポリマー中約0.1〜30重量%の
割合で共重合させることを特徴とするアクリル系ゴムで
ある。
ムは、上記のカルボキシル基含有不飽和脂肪酸とアクリ
ル酸アルキルエステル等の不飽和モノマーを共重合させ
たものである。アクリル酸アルキルエステルとしては、
メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピ
ルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ブチル
アクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシ
ルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルアクリレートが挙げられる。
エステルとして、n−デシルアクリレート、n−ドデシ
ルアクリレート、n−オクタデシルアクリレート、シア
ノメチルアクリレート、1−シアノエチルアクリレー
ト、2−シアノエチルアクリレート、1−シアノプロピ
ルアクリレート、2−シアノプロピルアクリレート、3
−シアノプロピルアクリレート、4−シアノブチルアク
リレート、6−シアノヘキシルアクリレート、2−エチ
ル−6−シアノヘキシルアクリレート、8−シアノオク
チルアクリレートなど挙げられる。
ト、2−エトキシエチルアクリレート、2−(n−プロ
ポキシ)エチルアクリレート、2−(n−ブトキシ)エ
チルアクリレート、3−メトキシプロピルアクリレー
ト、3−エトキシプロピルアクリレート、2−(n−プ
ロポキシ)プロピルアクリレート、2−(n−ブトキ
シ)プロピルアクリレートなどのアクリル酸アルコキシ
アルキルエステルが挙げられる。
ル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフルオ
ロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,5−トリヒ
ドロペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1,
1,2,2−テトラヒドロペルフルオロプロピル(メ
タ)アクリレート、1,1,7−トリヒドロペルフルオ
ロヘプチル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペ
ルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1,1−ジ
ヒドロペルフルオロデシル(メタ)アクリレートなどの
含フッ素アクリル酸エステル、1−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ートなどの水酸基含有アクリル酸エステル、ジエチルア
ミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチ
ル(メタ)アクリレートなどの第3級アミノ基含有アク
リル酸エステル、メチルメタクリレート、オクチルメタ
クリレートなどのメタクリレートが挙げられる。
ビニルケトンのようなアルキルビニルケトン、ビニルエ
チルエーテル、アリルメチルエーテルなどのビニル及び
アリルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、クロ
ロスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンなどの
ビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニ
トリルなどのビニルニトリル、アクリルアミド、酢酸ビ
ニル、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレ
ン、ペンタジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ
化ビニル、フッ化ビニリデン、プロピオン酸ビニル、ア
ルキルフマレートなどのエチレン性不飽和化合物が挙げ
られる。
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、2−ペンテン
酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などのカルボン
酸基含有化合物、グリシジルアクリレート、グリシジル
メタクリレート、アリルグリシジルエーテル、メタアリ
ルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有化合物、2
−クロルエチルビニルエーテル、2−クロルエチルアク
リレート、ビニルベンジルクロライド、ビニルクロルア
セテート、アリルクロルアセテートなどの活性塩素含有
化合物が挙げられる。
を乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などの公知
の方法により共重合することにより得られる。
ムは、モノアミン化合物とグアニジン化合物と特殊芳香
属ジアミン系化合物を組み合わせた加硫系を使用するこ
とにより、一次加硫のみで良好なゴムホース、シール部
品、防振ゴム等の加硫製品を得ることができる。
るものではないが1級アミンと2級アミンが好ましい。
モノアミンである1級アミン化合物としては、メチルア
ミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、
ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オ
クチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシ
ルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキ
サドデシルアミン、ステアリルアミン、オクタデシルア
ミン、エイコシルアミン、メタノールアミン、エタノー
ルアミン、アニリン、シクロヘキシル、ベンジルアミ
ン、2-アミノトルエン、3-アミノトルエン、4-アミ
ノトルエン、2,4-ジメチルアニリン、2,3-ジメチ
ルアニリン、2,5-ジメチルアニリン、2,6-ジメチ
ルアニリン、3,4-ジメチルアニリン、3,5-ジメチ
ルアニリン、2,4,5-トリメチルアニリン、2,
4,6-トリメチルアニリン、3,4,5,6-テトラメ
チルアニリン、2,4,5,6-テトラメチルアニリ
ン、2,3,5,6-テトラメチルアニリン、2-エチル
-3-ヘキシルアニリン、2-エチル-4-ヘキシルアニリ
ン、2-エチル-5-ヘキシルアニリン、2-エチル-6-ヘ
キシルアニリン、3-エチル-4-ヘキシルアニリン、3-
エチル-5-ヘキシルアニリン、3-エチル-2-ヘキシル
アニリン、4-エチル-2-ヘキシルアニリン、5-エチル
-2-ヘキシルアニリン、6-エチル-2-ヘキシルアニリ
ン、4-エチル-3-ヘキシルアニリン、5-エチル-3-ヘ
キシルアニリン、3,4,6−トリエチルトルエン、2
−メトキシアニリン、3−メトキシアニリン、4−メト
キシアニリン、2−メトキシ−3−メチルアニリン、2
−メトキシ−4−メチルアニリン、2−メトキシ−5−
メチルアニリン、2−メトキシ−6−メチルアニリン、
3−メトキシ−2−メチルアニリン、3−メトキシ−4
−メチルアニリン、3−メトキシ−5−メチルアニリ
ン、3−メトキシ−6−メチルアニリン、4−メトキシ
−2−メチルアニリン、4−メトキシ−3−メチルアニ
リン、2−エトキシアニリン、3−エトキシアニリン、
4−エトキシアニリン、4−メトキシ−5−メチルアニ
リン、4−メトキシ−6−メチルアニリン、2−メトキ
シ−3−エチルアニリン、2−メトキシ−4−エチルア
ニリン、2−メトキシ−5−エチルアニリン、2−メト
キシ−6−エチルアニリン、3−メトキシ−2−エチル
アニリン、3−メトキシ−4−エチルアニリン、3−メ
トキシ−5−エチルアニリン、3−メトキシ−6−エチ
ルアニリン、4−メトキシ−2−エチルアニリン、4−
メトキシ−3−エチルアニリン、2−メトキシ−2,
3,4−トリメチルアニリン、3−メトキシ−2,4,
5−トリメチルアニリン、4−メトキシ−2,3,5−
トリメチルアニリン、ビス(2−シアノエチル)アミン
などが挙げあられる。モノアミンである2級アミン化合
物としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロ
ピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘ
キシルアミン、ジヘプシルアミン、ジヘプシルアミン、
ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、
ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシ
ルアミン、ジヘキサデシルアミン、ジメタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、ジフェニルアミン、ジシクロ
ヘキシルアミン、トリフェニルアミン、トリシクロヘキ
シルアミン、ニトロソジメチルアミン、ニトロソジフェ
ニルアミンなどが挙げあられる。
ム100重量部に対して0.01〜10重量部が好まし
く、0.05〜2重量部が更に好ましい。0.01重量
部未満では、ロール加工性が著しく悪く、10重量部を
越えると加硫が遅くなりすぎて加硫製品の機械的強度が
低く、また圧縮永久歪みが悪くなり好ましくない。
ン、テトラメチルグアニジン、ジブチルグアニジン、ジ
フェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジンなどが
挙げられ、ジ−o−トリルグアニジンが好適に用いられ
る。
系ゴム100質量部に対して、0.1〜10質量部が好
ましく、0.3〜5質量部が更に好ましい。0.1質量
部未満では加硫反応が十分に行われず、10質量部を越
えると過加硫となり、高温での圧縮永久歪は悪くなる。
式(1)で示される化合物のうち、少なくとも1種以上
からなるものである。 構造式(1):H2N−Ph−M−Ph−NH2 但し、MはO、S、SO2、CONHまたはO−R−O
のうちの1種。 但しO−R−OのRは、Ph、Ph−Ph、Ph−SO
2−Ph、(CH2)m……但しm=3〜5、(CH2)
C(CH3)2(CH2)、またはPh−CH2−C(CX
3)2−CH2−Ph……X=HまたはF。Phはベンゼ
ン環を表す。
−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’
−ジアミノジフェニルスルフィド、1,3−ビス(4−
アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,
3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−
ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノフェノキシ)ペンタン、2,2−ビス[4
−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフォン、ビス(4−3−
アミノフェノキシ)フェニルサルフォン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
オロプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’
−ジアミノベンズアニリド、ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルフォンなどをあげることがで
きる。
クリル系ゴム100重量部に対して、0.01〜10重
量部が好ましく、0.05〜5重量部が更に好ましい。
0.01重量部以下では加硫性が不十分であり、10重
量部を越えると加工安定性が悪くなり好ましくない。
供するに際してその目的に応じ、充填剤、可塑剤、老化
防止剤、安定剤、滑剤、補強剤等を添加して成形、加硫
を行うことができる。更に、加硫を調整する目的で本発
明の加硫剤以外に他の加硫剤を添加することも可能であ
る。
炭酸カルシウムなどの充填剤、補強剤は、要求されるゴ
ム物性から、2種類以上を混合して使用することも可能
である。これらの添加量は合計で、アクリル系ゴム10
0重量部に対して30〜100重量部が好ましい。
れている可塑剤を添加する事ができる。例えばエステル
系可塑剤、ポリオキシエチレンエーテル等のエーテル系
可塑剤、他にエーテル・エステル系可塑剤等が挙げられ
るが、上記に限定されるものではなく、各種の可塑剤が
使用できる。可塑剤の添加量としては、アクリル系ゴム
100重量部に対して50重量部程度まで添加できる。
ール系、カルバミン酸金属塩、フェノール系、ワックス
等が挙げられるが、アミン系老化防止剤が好ましい。老
化防止剤の添加量はアクリル系ゴム100重量部に対し
て0.5〜10重量部程度添加することができる。
におけるゴム成分は、アクリル系ゴムを主成分とするも
のであるが、アクリル系ゴムの他に、必要に応じて天然
ゴム、合成ゴムとして例えばIIR、BR、NBR、H
NBR、CR、EPDM、FKM、Q、CSM、CO、
ECO、CM等を含有することができる。
系ゴム組成物及びその加硫物を混練、成型、加硫する機
械としては、通常ゴム工業で用いるものを使用すること
ができる。
組成物及びその加硫物は特にゴムホースやガスケット、
パッキング等のシール部品及び防振部材として用いられ
る。また、ゴムホースとしては、具体的には、トランス
ミッションオイルクーラーホース、エンジンオイルクー
ラーホース、ターボインタークーラーホース、ターボエ
アーダクトホース、パワーステアリングホース、ホット
エアホース、ラジエターホース、その他産業機械、建設
機械の高圧系を含むオイル系、燃料系ホース及びドレー
ン系ホース等に使用されるホースに用いられる。また、
シール部品としては、具体的には、エンジンヘッドカバ
ーガスケット、オイルパンガスケット、オイルシール、
リップシールパッキン、O−リング、トランスミッショ
ンシールガスケット、クランクシャフトおよびカムシャ
フトシールガスケット、パワステアリングシールベルト
カバーシール、CVJ及びR&Pブーツ材等が挙げられ
る。また、防振ゴム部品としては、ダンパープーリー、
センターサポートクッション、サスペンションブッシュ
等が挙げられる。特に、本発明のアクリル系ゴム、アク
リル系ゴム組成物及びその加硫物は、機械的性質が優れ
ていることに加えて、耐寒性、耐油性及び耐熱性に優れ
ているため、最近使用環境が苛酷になっている自動車用
ゴムホース及びガスケット等のシール部品として極めて
好適に用いられる。
リル系ゴム組成物から得た単一ホース、あるいは、ゴム
ホースの用途によっては、本発明のアクリル系ゴムから
なる層に本発明のアクリル系ゴム以外の合成ゴム例え
ば、フッ素系ゴム、フッ素変性アクリルゴム、ヒドリン
ゴム、CSM、CR、NBR、HNBR、エチレン・プ
ロピレンゴム等を内層、中間層、あるいは外層として組
み合わせた複合ホースへの適用も可能である。また、ゴ
ムホースに要求される特性によっては、一般的によく行
われているように補強糸あるいはワイヤーをホースの中
間あるいは、ゴムホースの最外層に設けることも可能で
ある。
明するが、本発明はこれらの実施例により特に限定され
るものではない。 実施例及び比較例 表1に示した配合処方により、8インチロールを用いて
配合して得たアクリル系ゴム組成物について評価した。
加工性は、アクリルゴム組成物を8インチロールに巻き
付けた際のロール作業性から判断した。ロール粘着が無
く非常に良好な場合を○、ロール粘着性がひどい場合を
×とし、結果を表1に示した。次いでその加硫物の加硫
物について物性試験を行い、結果を表1に示した。電熱
プレスにて160℃×50分間加硫して、試験片(一次
加硫物)を作製した。この試験片を用いて、引張強度、
伸び等の力学的特性を、JIS K6251に準拠して
測定した。硬度はJIS K6253に準拠してデュロ
メータ硬さ計を用いて、測定を行った。圧縮永久歪み試
験は、JIS K6262に準拠して(試験条件は15
0℃×70時間)行った。
00に準拠して、L形ローターを使用して、試験温度1
25℃におけるスコーチタイム(t5)を測定した。
式会社製カルボキシル基含有アクリル系ゴムであるデン
カER−A804。表1で用いたMAFは、東海カーボ
ン株式会社製シースト116。
発明のアクリル系ゴム組成物からなる加硫物は、一次加
硫のみで優れたゴム物性を有するとともに、加工安全性
と圧縮永久ひずみのバランスに優れている。
Claims (9)
- 【請求項1】(A)カルボキシル基含有アクリル系ゴム
に、 (B)モノアミン化合物 (C)グアニジン化合物 (D)構造式(1)で示される特殊芳香族ジアミン化合
物のうち少なくとも1種以上の三成分を配合することに
より、アクリル系ゴムを一次加硫のみで加硫する方法。 構造式(1):H2N−Ph−M−Ph−NH2 但し、MはO、S、SO2、CONHまたはO−R−O
のうちの1種。 但しO−R−OのRは、Ph、Ph−Ph、Ph−SO
2−Ph、(CH2)m……但しm=3〜5、Ph−CH
2−C(CX3)2−CH2−Ph……X=HまたはF、
(CH2)C(CH3)2(CH2)のうちの1種。Phは
ベンゼン環を表す。 - 【請求項2】構造式(1)の化合物が4,4’−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ジア
ミノジフェニルスルフィド、1,3−ビス(4−アミノ
フェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,3−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ペンタン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,
4’−ジアミノジフェニルスルフォン、ビス(4−3−
アミノフェノキシ)フェニルサルフォン、2,2−ビス
[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフル
オロプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’
−ジアミノベンズアニリド、ビス[4−(4−アミノフ
ェノキシ)フェニル]スルフォンの群の1種以上からな
る請求項1記載の加硫方法。 - 【請求項3】(B)モノアミン化合物が、1級アミンお
よび/または2級アミンである請求項1または2記載の
加硫方法。 - 【請求項4】カルボキシル基含有アクリル系ゴム100
重量部に対して1級アミンが0.01〜10重量部であ
る請求項1〜3のいずれか1項記載の加硫方法。 - 【請求項5】カルボキシル基含有アクリル系ゴム100
重量部に対して、(C)グアニジン化合物が0.1〜1
0重量部である請求項1〜4のいずれか1項記載の加硫
方法。 - 【請求項6】カルボキシル基含有アクリル系ゴム100
重量部に対して、(D)構造式(1)で示される化合物が
0.01〜10重量部である請求項1〜5のいずれか1
項記載の加硫方法。 - 【請求項7】請求項1〜6記載の加硫方法により加硫し
てなるゴムホース。 - 【請求項8】請求項1〜6記載の加硫方法により加硫の
みで加硫してなるシール部品。 - 【請求項9】請求項1〜6記載の加硫方法により加硫し
てなる防振ゴム部品。
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