JP2005206711A - アクリル系エラストマー組成物 - Google Patents

アクリル系エラストマー組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2005206711A
JP2005206711A JP2004015291A JP2004015291A JP2005206711A JP 2005206711 A JP2005206711 A JP 2005206711A JP 2004015291 A JP2004015291 A JP 2004015291A JP 2004015291 A JP2004015291 A JP 2004015291A JP 2005206711 A JP2005206711 A JP 2005206711A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acrylic elastomer
parts
elastomer composition
acrylate
acrylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004015291A
Other languages
English (en)
Inventor
Shogo Hagiwara
尚吾 萩原
Fuminori Takahashi
文典 高橋
Masao Koga
優夫 古賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denki Kagaku Kogyo KK filed Critical Denki Kagaku Kogyo KK
Priority to JP2004015291A priority Critical patent/JP2005206711A/ja
Publication of JP2005206711A publication Critical patent/JP2005206711A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】良好な加硫特性を有し、機械的性質や圧縮永久歪に優れ、且つ良好な加工性を有するアクリル系エラストマー組成物とその加硫物およびそれを用いたホース部品、シール部品、防振ゴム部品を提供する。
【解決手段】アクリル系エラストマーに、(A)アルカン酸アルケニルエステル、(B)燐酸トリブチル、(C)アルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトからなる化合物を組み合わせることによって、良好な加硫特性を有し、機械的性質や圧縮永久歪に優れ、且つ良好な加工性を有するアクリル系エラストマー組成物とその加硫物およびそれを用いたホース部品、シール部品、防振ゴム部品を提供できる。

Description

本発明は良好な加硫特性を有し、機械的性質や圧縮永久歪に優れ、且つ良好な加工性を有するアクリル系エラストマー組成物に関するものである。
近年、産業の大型化、高速化に伴い、これらに使用されるゴム部品はますます高度の耐久性を保持することが要求されている。特に、大型化、高速化は、機械・装置の運転温度の上昇を招くため、ゴム部品に対して、高度の耐熱性が要求され、同時に潤滑油温度の上昇のためにゴム部品に対して耐油性の向上が要求されている。また、産業活動の広域化に伴う寒冷地等の苛酷な環境における使用により、ゴム部品に対する耐寒性の要求も強まっている。
一方、自動車エンジンルーム内は、排ガス対策、エンジンの高出力化などにより、熱的条件が更に厳しさを増してきたため、自動車用耐潤滑油系ホース等においては従来のニトリル・ブタジエンエラストマーに代わって耐熱性と耐油性に優れたアクリル系エラストマーが使用されてきた。ところが、エンジン及びエンジンルーム内の熱的条件の苛酷化は、エンジン油それ自身が劣化する環境を生じ、この劣化エンジン油が更にホースを攻撃してエラストマー材料を劣化させることが知られるようになり、耐熱性・耐油性材料として潤滑油ホース材料に用いられるようになったアクリル系エラストマーに対して、これまで以上の耐油性、耐寒性及び耐熱性が求められている。
更に、自動車用潤滑油の高性能化による潤滑油の低粘度化に伴い、更なる耐油性の改良が要求されるようになってきた。
このようなことから、耐油性、耐熱性および耐候性のバランスが良好なエラストマー組成物として、エチレン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル及び架橋サイトモノマーとして、グリシジルメタクリレートなどのモノエポキシモノオレフィン化合物よりなる共重合体と加硫剤からなるエラストマー組成物が使用される様になった。
これらの組成物では、耐油性、耐熱性および耐候性のバランスが良好であることが認められるが、混練時のロールへの粘着が酷い場合があり、加工性の改良が要望されている(例えば、特許文献1参照)。
特公昭59−14498
また、近年では、生産性向上を目的として加硫速度の向上が求められるようになり、加硫速度、加工性、常態物性、圧縮永久歪み特性、耐熱性などのバランスを兼ね備えた材料として、カルボキシル基を架橋サイトとしたアクリル系エラストマーが使用されるようになってきた。
カルボキシル基を架橋サイトとしたアクリル系エラストマー組成物は、スコーチ性、加硫速度、常態物性、圧縮永久歪み特性、耐熱性などのバランスを兼ね備えた材料であることが認められるが、同様に混練時のロールへの粘着が酷い場合があり、加工性の改良が要望されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−317091
本発明は、上記の課題を解決し、良好な加硫特性を有し、機械的性質や圧縮永久歪に優れ、且つ良好な加工性を有するアクリル系エラストマー組成物とその加硫物およびそれを用いたホース部品、シール部品、防振ゴム部品を提供するものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、アクリル系エラストマーに、(A)アルカン酸アルケニルエステル、(B)燐酸トリブチル、(C)アルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトからなる化合物を組み合わせることによって、良好な加硫特性を有し、機械的性質や圧縮永久歪に優れ、且つ良好な加工性を有するアクリル系エラストマー組成物とその加硫物およびそれを用いたホース部品、シール部品、防振ゴム部品を提供できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明のアクリル系エラストマー組成物は機械的性質や圧縮永久歪に優れ、且つ良好な加工性を有している。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のアクリル系エラストマーはアクリル酸アルキルエステルやアクリル酸アルコキシアルキルエステルの不飽和モノマーを主成分に、カルボキシル基を含有するもの、あるいはエポキシ基、活性塩素基などを含有する架橋席モノマーを共重合させることを特徴とするアクリル系エラストマーである。
架橋席モノマーの共重合量は、アクリル系エラストマー100質量%に対して、好ましくは0.1〜30質量%、更に好ましくは0.3〜10質量%、最も好ましくは1〜5質量%である。
アクリル酸アルキルエステルとしては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−ペンチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートが挙げられる。
更に共重合可能な他のアクリル酸アルキルエステルとして、n−デシルアクリレート、n−ドデシルアクリレート、n−オクタデシルアクリレート、シアノメチルアクリレート、1−シアノエチルアクリレート、2−シアノエチルアクリレート、1−シアノプロピルアクリレート、2−シアノプロピルアクリレート、3−シアノプロピルアクリレート、4−シアノブチルアクリレート、6−シアノヘキシルアクリレート、2−エチル−6−シアノヘキシルアクリレート、8−シアノオクチルアクリレートなどが挙げられる。
アクリル酸アルコキシアルキルエステルとしては、2−メトキシエチルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−(n−プロポキシ)エチルアクリレート、2−(n−ブトキシ)エチルアクリレート、3−メトキシプロピルアクリレート、3−エトキシプロピルアクリレート、2−(n−プロポキシ)プロピルアクリレート、2−(n−ブトキシ)プロピルアクリレートなどが挙げられる。
更に、1,1−ジヒドロペルフルオロエチル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,5−トリヒドロペルフルオロヘキシル(メタ)アクリレート、1,1,2,2−テトラヒドロペルフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1,1,7−トリヒドロペルフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフルオロオクチル(メタ)アクリレート、1,1−ジヒドロペルフルオロデシル(メタ)アクリレートなどの含フッ素(メタ)アクリル酸エステル、1−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの第3級アミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル、メチルアクリレート、オクチルメタクリレートなどのメタクリル酸エステルが挙げられる。
カルボキシル基を含有する架橋席モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸またはモノメチルマレート、モノエチルマレート、モノ−n−プロピルマレート、モノイソプロピルマレート、モノ−n−ブチルマレート、モノイソブチルマレート、モノメチルフマレート、モノエチルフマレート、モノ−n−プロピルフマレート、モノイソプロピルフマレート、モノ−n−ブチルフマレート、モノイソブチルフマレート、モノメチルイタコネート、モノエチルイタコネート、モノ−n−プロピルイタコネート、モノ−n−プロピルシトラコネート、モノ−n−ブチルシトラコネート、モノイソブチルシトラコネート等の脂肪族ジカルボン酸モノエステルなどが挙げられる。
エポキシ基を含有する架橋席モノマーとしては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテルなどが挙げられる。
活性塩素基を含有する架橋席モノマーとしては、、2−クロロエチルビニルエーテル、2−クロロエチルアクリレート、ビニルベンジルクロライド、ビニルクロロアセテート、アリルクロロアセテートなどが挙げられる。
また、本発明のアクリル系エラストマーには、本発明の目的を損なわない範囲で上記の単量体と共重合可能な他の単量体を共重合させたものでもよい。
共重合可能な他の単量体としては、メチルビニルケトンのようなアルキルビニルケトン、ビニルエチルエーテル、アリルメチルエーテルなどのビニル及びアリルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレンなどのビニル芳香族化合物、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのビニルニトリル、アクリルアミド、酢酸ビニル、エチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン、ペンタジエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、プロピオン酸ビニル、アルキルフマレート
などのエチレン性不飽和化合物が挙げられる。
本発明のアクリル系エラストマーは、上記の単量体を乳化重合、懸濁重合、溶液重合、塊状重合などの公知の方法を用いて共重合することにより得られる。
本発明のアクリル系エラストマー組成物は、アクリル系エラストマーに(A)アルカン酸アルケニルエステル、(B)燐酸トリブチル、(C)アルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトを配合することにより、良好なホース部品、シール部品、防振ゴム部品等の加硫製品を得ることができる。
本発明のアクリル系エラストマー組成物は、実用に供するに際してその目的に応じ、充填剤、補強剤、可塑剤、滑剤、老化防止剤、安定剤、シランカップリング剤、加硫剤、加硫促進剤等を添加して成形、加硫を行うことができる。
(A)のアルカン酸アルケニルエステルとしては、オクタン酸オクテニル、オクタン酸デセニル、オクタン酸ウンデセニル、オクタン酸オクタデセニル、デカン酸オクテニル、デカン酸デセニル、デカン酸ウンデセニル、デカン酸オクタデセニル、ドデカン酸オクテニル、ドデカン酸デセニル、ドデカン酸ウンデセニル、ドデカン酸オクタデセニル、ペンタデカン酸オクテニル、ペンタデカン酸デセニル、ペンタデカン酸ウンデセニル、ペンタデカン酸オクタデセニル、オクタデカン酸オクテニル、オクタデカン酸デセニル、オクタデカン酸ウンデセニル、オクタデカン酸オクタデセニルなどを挙げることができる。
アルカン酸アルケニルエステルの炭素数に特に制限はないが、アルカン酸、アルケニルともにそれぞれ炭素数8〜25が好ましい。
(C)のアルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトとしては、オクチルシクロヘキシルフェニルホスファイト、ノニルシクロヘキシルフェニルホスファイト、デシルシクロヘキシルフェニルホスファイト、ウンデシルシクロヘキシルフェニルホスファイト、ドデシルシクロヘキシルフェニルホスファイトなどが挙げられる。
(C)のアルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトのアルキル基の炭素数は特に制限はないが、炭素数8〜12が好ましい。
(A)アルカン酸アルケニルエステル、(B)燐酸トリブチル、(C)アルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトはそれぞれを単独で用いることもできるし、これらを各種方法により混合したものを用いることもできる。
(A)アルカン酸アルケニルエステル、(B)燐酸トリブチル、(C)アルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトの添加量は、(A)、(B)、(C)の合計またはその混合物として、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.1〜4質量部が好ましく、0.5〜2質量部が更に好ましい。
0.1質量部以下では加工性が悪く、4質量部を越えると圧縮永久歪が悪くなり好ましくない。
(D)のグアニジン化合物としては、グアニジン、テトラメチルグアニジン、ジブチルグアニジン、ジフェニルグアニジン、ジ−o−トリルグアニジンなどが挙げられ、ジ−o−トリルグアニジンが好適に用いられる。
グアニジン化合物の添加量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.1〜10質量部が好ましく、0.3〜5質量部が更に好ましい。0.1質量部未満では加硫反応が十分に行われず、10質量部を越えると過加硫となり、圧縮永久歪みが悪くなる。
(E)のジアミン化合物としては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンカーバメート、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミンなどの脂肪族ジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、3,3’−ジメチル4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどの脂環族ジアミン、アジピン酸ジヒドラジド、セバシン酸ジヒドラジド、イソフタル酸ジヒドラジドなどのジヒドラジド、4,4’−メチレンジアニリン、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、o−トルイレンジアミン、m−トルイレンジアミン、o−キシリレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、又は下記の構造式(1)で示される芳香族ジアミンなどが挙げられ、加工安定性の面から下記の構造式(1)で示される芳香族ジアミンが好適に用いられる。
構造式(1):HN−ph−M−ph−NH
MはO、S、SO、CONHまたはO−R−Oのうちの1種。
O−R−OのRは、ph、ph−ph、ph−SO−ph、
(CH)m・・・m=3〜5、ph−C(CX−ph・・・X=HまたはF、または(CH)C(CH(CH)のうちの1種。
phはベンゼン環を表す。
構造式(1)の化合物としては、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)−2,2−ジメチルプロパン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ビス(4−3−アミノフェノキシ)フェニルスルホン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホンなどを挙げることができる。
ジアミン化合物の添加量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜5質量部が更に好ましい。
0.01質量部以下では加硫反応が十分に行われず、10質量部を越えると加工安定性が悪くなり好ましくない。
モノアミン化合物としては、1級アミン、2級アミン、3級アミン、1級アミン酢酸塩のうち少なくとも1種以上のモノアミン化合物が用いられる。
1級アミン化合物としては、メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサドデシルアミン、ステアリルアミン、オクタデシルアミン、メタノールアミン、エタノールアミン、アニリン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミン、アミノトルエン、ジメチルアニリン、トリメチルアニリン、テトラメチルアニリン、エチル−ヘキシルアニリン、3,4,6−トリエチルアニリン、メトキシアニリン、メトキシ−メチルアニリン、エトキシアニリン、メトキシ−エチルアニリン、メトキシ−トリメチルアニリン、ビス(2−シアノエチル)アミンなどが挙げられる。
2級アミン化合物としては、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジペンチルアミン、ジヘキシルアミン、ジヘプチルアミン、ジオクチルアミン、ジノニルアミン、ジデシルアミン、ジウンデシルアミン、ジドデシルアミン、ジテトラデシルアミン、ジヘキサデシルアミン、ジメタノールアミン、ジエタノールアミン、ジフェニルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ニトロソジメチルアミン、ニトロソジフェニルアミンなどが挙げられる。
3級アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリヘプチルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、トリウンデシルアミン、トリドデシルアミン、トリテトラデシルアミン、トリヘキサドデシルアミン、トリステアリルアミン、トリオクタデシルアミン、トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリフェニルアミン、トロシクロヘキシルアミンなどが挙げられる。
1級アミン酢酸塩としては、メチルアミン酢酸塩、エチルアミン酢酸塩、プロピルアミン酢酸塩、ブチルアミン酢酸塩、ペンチルアミン酢酸塩、ヘキシルアミン酢酸塩、ヘプチルアミン酢酸塩、オクチルアミン酢酸塩、ノニルアミン酢酸塩、デシルアミン酢酸塩、ウンデシルアミン酢酸塩、ドデシルアミン酢酸塩、テトラデシルアミン酢酸塩、ヘキサデシルアミン酢酸塩、ステアリルアミン酢酸塩、オクタデシルアミン酢酸塩、メタノールアミン酢酸塩などが挙げられる。
上記モノアミン化合物の添加量は、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.01〜10質量部が好ましく、0.05〜2質量部が更に好ましい。0.01質量部未満ではロール加工性が著しく悪くなり、一方10質量部を越えると加硫が遅くなり十分な加硫物特性が発現しなくなる。
本発明のアクリル系エラストマー組成物及びその加硫物を混練、成型、加硫する機械としては、通常ゴム工業で用いるものを使用することができる。
本発明のアクリル系ゴム組成物及びその加硫物は特にゴムホースやガスケット、パッキング等のシール部品及び防振部材として好適に用いられる。また、ゴムホースとしては、具体的には自動車、建設機械、油圧機器等のトランスミッションオイルクーラーホース、エンジンオイルクーラーホース、エアダクトホース、ターボインタークーラーホース、ホットエアーホース、ラジエーターホース、パワーステアリングホース、燃料系ホース、ドレイン系ホース等に使用されるホースに用いられる。
また、シール部品としては、具体的には、エンジンヘッドカバーガスケット、オイルパンガスケット、オイルシール、リップシールパッキン、O−リング、トランスミッションシールガスケット、クランクシャフト、カムシャフトシールガスケット、バルブステム、パワーステアリングシールベルトカバーシール、等速ジョイントブーツ及びロックアンドピニオンブーツ等が挙げられる。
また、防振ゴム部品としては、ダンパープーリー、センターサポートクッション、サスペンションブッシュ等が挙げられる。
ゴムホースの構成としては、本発明のアクリル系エラストマー組成物から得た単一ホース、あるいは、ゴムホースの用途によっては、本発明のアクリル系エラストマー組成物からなる層に本発明のアクリル系エラストマー組成物以外の合成ゴム例えば、フッ素系ゴム、シリコーンゴム、フッ素変性アクリルゴム、ヒドリンゴム、CSM、CR、NBR、エチレン・プロピレンゴム等を内層、中間層、あるいは外層として組み合わせた複合ホースへの適用も可能である。
また、ゴムホースに要求される特性によっては、一般的によく行われているように補強糸あるいはワイヤーをホースの中間あるいは、ゴムホースの最外層に設けることも可能である。
以下に実施例をもって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
アクリル系エラストマーAの製造:
内容積40リットルの耐圧反応容器に、アクリル酸エチル5.6Kg、アクリル酸n−ブチル5.6Kg、マレイン酸モノブチル560g、部分ケン化ポリビニルアルコール(ケン化度88%)4質量%の水溶液17Kg、酢酸ナトリウム22gを投入し、攪拌機であらかじめよく混合し、均一懸濁液を作製した。槽内上部の空気を窒素で置換後、エチレンを槽上部に圧入し、圧力を20Kg/cm2に調整した。攪拌を続行し、槽内を55℃に保持した後、別途注入口よりt−ヒドロペルオキシド水溶液を圧入して重合を開始させた。
反応中槽内温度は55℃に保ち、6時間で反応が終了した。生成した重合液に硼酸ナトリウム水溶液を添加して重合体を固化し、脱水及び乾燥を行ってアクリル系エラストマーAを得た。
実施例1〜3、比較例1〜4:
加工性は、表1の配合組成のアクリル系エラストマー組成物を8インチオープンロールで混練する際のロール粘着性で評価した。
ロール粘着がなく良好な場合を○、ロール粘着が酷い場合を×とした。
ゴム物性は、表1の配合組成により、8インチオープンロールで混練を行い、厚さ約2.4mmのシートに分出しした後、プレス加硫機で170℃20分間のプレス加硫を行い、一次加硫物を得た。更に、この一次加硫物をギヤーオーブン内で170℃4時間の熱処理を行い、二次加硫物として物性試験に供した。
引張強さ、伸びはJIS K6251に準拠して測定した。
硬さは、JIS K6253に準拠して測定した。
圧縮永久歪は、JIS K6262に準拠した方法だが、試験条件を150℃70時間として、歪を測定した。
各実施例、比較例についての加工性、加硫物物性の測定結果を表1に示した。
Figure 2005206711
表1の老化防止剤は、ユニロイヤル社製のナウガード445、カーボンブラックは東海カーボン社製のシースト116、アルカン酸アルケニルエステル、燐酸トリブチル、アルキルシクロヘキシルフェニルホスファイト複合物は、アクセル社製のモールドウイズINT−21Gを用いた。

Claims (12)

  1. アクリル系エラストマーに、(A)アルカン酸アルケニルエステル、(B)燐酸トリブチル、(C)アルキルシクロヘキシルフェニルホスファイトを配合してなるアクリル系エラストマー組成物。
  2. アクリル系エラストマーがカルボキシル基含有アクリル系エラストマーである請求項1記載のアクリル系エラストマー組成物。
  3. 請求項1に記載された(A)(B)(C)の合計が、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.1〜4質量部である請求項1又は請求項2に記載されたアクリル系エラストマー組成物。
  4. (D)グアニジン化合物、(E)ジアミン化合物を配合してなる請求項1〜3のいずれか1項に記載されたアクリル系エラストマー組成物。
  5. 請求項4に記載された(E)のジアミン化合物が、アクリル系エラストマー100質量部に対して、0.1〜4質量部配合された請求項1〜4のいずれか1項に記載されたアクリル系エラストマー組成物。
  6. (E)のジアミン化合物が芳香族ジアミン化合物である請求項4又は請求項5に記載されたアクリル系エラストマー組成物
  7. 芳香族ジアミン化合物が、下記の構造式(1)で表される芳香族ジアミン化合物のうち、少なくとも1種以上からなる請求項6記載のアクリル系エラストマー組成物。
    構造式(1):HN−ph−M−ph−NH
    MはO、S、SO、CONHまたはO−R−Oのうちの1種。
    O−R−OのRは、ph、ph−ph、ph−SO−ph、
    (CH)m・・・m=3〜5、ph−C(CX−ph・・・X=HまたはF、または(CH)C(CH(CH)のうちの1種。
    phはベンゼン環を表す。
  8. 1級アミン、2級アミン、3級アミン、1級アミン酢酸塩のうち少なくとも1種以上のモノアミン化合物を配合してなる請求項1〜7のいずれか1項に記載されたアクリル系エラストマー組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載されたアクリル系エラストマー組成物を加硫してなることを特徴とする加硫物。
  10. 請求項9に記載された加硫物からなるゴムホース。
  11. 請求項9に記載された加硫物からなるシール部品。
  12. 請求項9に記載された加硫物からなる防振ゴム部品。
JP2004015291A 2004-01-23 2004-01-23 アクリル系エラストマー組成物 Pending JP2005206711A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004015291A JP2005206711A (ja) 2004-01-23 2004-01-23 アクリル系エラストマー組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004015291A JP2005206711A (ja) 2004-01-23 2004-01-23 アクリル系エラストマー組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005206711A true JP2005206711A (ja) 2005-08-04

Family

ID=34900805

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004015291A Pending JP2005206711A (ja) 2004-01-23 2004-01-23 アクリル系エラストマー組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005206711A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018079784A1 (ja) * 2016-10-31 2018-05-03 日本ゼオン株式会社 アクリルゴムおよびその製造方法
JP2018168343A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 日本ゼオン株式会社 アクリルゴム、アクリルゴム組成物、ゴム架橋物、およびアクリルゴムの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018079784A1 (ja) * 2016-10-31 2018-05-03 日本ゼオン株式会社 アクリルゴムおよびその製造方法
JPWO2018079784A1 (ja) * 2016-10-31 2019-09-19 日本ゼオン株式会社 アクリルゴムおよびその製造方法
JP2018168343A (ja) * 2017-03-30 2018-11-01 日本ゼオン株式会社 アクリルゴム、アクリルゴム組成物、ゴム架橋物、およびアクリルゴムの製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4502853B2 (ja) アクリルゴム組成物およびその加硫物並びに用途
JP5340143B2 (ja) アクリルゴム組成物ならびにその加硫ゴム及びその用途
KR101758399B1 (ko) 아크릴 고무 조성물 및 그의 가교체
JP5563764B2 (ja) アクリル系ゴム組成物及びその加硫物
JP5022165B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP4040925B2 (ja) アクリル系ゴム組成物
JP3929390B2 (ja) アクリル系ゴム組成物
JP4851398B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP4024219B2 (ja) カルボキシル基含有アクリル系ゴム組成物
JP4540291B2 (ja) カルボキシル基含有アクリル系ゴム組成物
JP5389318B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP5046224B2 (ja) アクリルゴム組成物
JP4441348B2 (ja) エチレン−アクリルゴム組成物
JP2008189733A (ja) アクリル系ゴム組成物およびその加硫物
JP3960907B2 (ja) アクリル系ゴム組成物
JP2009035571A (ja) アクリルゴム組成物
JP2005206711A (ja) アクリル系エラストマー組成物
JP4463026B2 (ja) アクリルゴム組成物
US9062239B2 (en) Acrylic rubber composition and vulcanized product thereof
JP4087178B2 (ja) アクリル系ゴム組成物
JP2008189734A (ja) アクリル系ゴム組成物およびその加硫物
JP2003268186A (ja) カルボキシル基含有アクリル系ゴムの加硫方法とその製造物
JP2022186670A (ja) アクリルゴム組成物及びその架橋物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20060502

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20081210

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20081217

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090310

A02 Decision of refusal

Effective date: 20090728

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02