JP2003267257A - 作業機 - Google Patents

作業機

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JP2003267257A
JP2003267257A JP2002076122A JP2002076122A JP2003267257A JP 2003267257 A JP2003267257 A JP 2003267257A JP 2002076122 A JP2002076122 A JP 2002076122A JP 2002076122 A JP2002076122 A JP 2002076122A JP 2003267257 A JP2003267257 A JP 2003267257A
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JP
Japan
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traveling
set angle
steering
automatic steering
working machine
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Application number
JP2002076122A
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English (en)
Inventor
Makoto Kubotsu
誠 窪津
Yoshikiyo Nakagawa
善清 中川
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Kubota Corp
Original Assignee
Kubota Corp
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Publication date
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  • Guiding Agricultural Machines (AREA)
  • Transplanting Machines (AREA)
  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 左右の後輪への伝動を各別に断続する左右の
サイドクラッチを設け、前輪の直進姿勢から設定角度以
上の操向作動に基づいて旋回内側の後輪に対するサイド
クラッチを切り作動させる自動操向手段を設けてある作
業機において、圃場内走行および路上走行に好適な自動
操向を行えるようにする。 【解決手段】 自動操向を行う前輪の設定角度を、走行
速度の変速作動に連動して変更するタイミング変更手段
を設けるとともに、こタイミング変更手段が、低速移動
時における前記設定角度を高速移動時における設定角度
よりも大きくするよう構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、田植機などの作業
機に係り、特には、左右の後輪への伝動を各別に断続す
る左右のサイドクラッチを設け、前輪が直進姿勢から設
定角度以上に操向されることに基づいて旋回内側の後輪
に対するサイドクラッチを切り作動させる自動操向手段
を設けてある作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】上記自動操向手段を備えた作業機の一例
である田植機として、例えば、特開2001−2754
14号公報に開示されているように、前輪ステアリング
機構のピットマンアームと、左右のサイドクラッチの操
作レバーとを連係する連係機構中に長孔融通を形成し、
この長孔融通を越えてピットマンアームが操作される
と、片側のサイドクラッチが切り作動されるように構成
されたものが知られており、ここでは自動操向が作動す
る前輪の設定角度がこの長孔融通の大きさによって決め
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記自動操向は畦際で
機体の方向転換のためにUターン旋回する場合に、旧来
のように左右のサイドクラッチ・ブレーキペダルを踏み
分け使用する必要がなく小回り旋回を行うことができる
とともに、旋回内側の後輪を制動ロックしないので、旋
回中の後輪で圃場を荒らすことが少なくなる特徴を有す
るものであるが、植付け走行中に機体操縦のために前輪
が操向された際に自動操向作動が行われると却って操縦
しにくいものとなる。そこで、自動操向が作動する前輪
の設定角度は、変形圃場などでの植付け走行中に機体操
縦のために前輪が操向される角度よりも大きい角度(例
えば30°程度)に設定されている。
【0004】しかし、自動操向が作動する前輪の設定角
度が上記のように比較的大きい角度に固定されたもので
あったために、路上走行においては大きく前輪が設定角
度に達するまでは自動操向が働かないので、左右後輪を
等速駆動した四輪駆動のままでの操向となり、円滑な操
向が難しいものとなっていた。
【0005】本発明は、このような点に着目してなされ
たものであって、圃場内走行および路上走行に好適な自
動操向を行えるようにすることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔請求項1に係る発明の
構成、作用、および、効果〕
【0007】請求項1に係る発明は、左右の後輪への伝
動を各別に断続する左右のサイドクラッチを設け、駆動
される前輪の直進姿勢から設定角度以上の操向作動に基
づいて旋回内側の後輪に対するサイドクラッチを切り作
動させる自動操向手段を設けてある作業機であって、走
行速度の変速作動に連動して前記設定角度を変更するタ
イミング変更手段を設けてあることを特徴とする。
【0008】上記構成によると、走行用の変速手段を操
作して走行速度を変更すると、これに連動して、自動操
向が作動する前輪の設定角度が自動的に変更されること
になる。
【0009】従って、請求項1に係る発明によると、自
動操向が作動する前輪の設定角度を逐一人為的に切換え
変更するような操作を要することなく、走行速度に対応
した好適な自動操向を行うことができるようになる。
【0010】〔請求項2に係る発明の構成、作用、およ
び、効果〕
【0011】請求項2に係る発明は、請求項1の発明に
おいて、前記タイミング変更手段が、低速移動時におけ
る前記設定角度を高速移動時における設定角度よりも大
きくするよう構成されている。
【0012】上記構成によると、圃場での作業走行は低
速で行われるので、自動操向が作動する前輪の設定角度
は大きく設定され、畦際での機体方向転換時にのみ自動
操向が行われて圃場を荒らすことの少ない小回り旋回が
行われる。また、路上走行は高速で行われるので、この
場合は、自動操向が作動する前輪の設定角度は小さく設
定され、前輪を少し操向した時点から自動操向が作動し
て、円滑な機体操向が可能となる。
【0013】従って、請求項2に係る発明によると、走
行速度に応じた好適な前輪操向タイミングで自動操向が
作動することになり、走行性能を向上することができ
る。
【0014】〔請求項3に係る発明の構成、作用、およ
び、効果〕
【0015】請求項3に係る発明は、請求項1又は2の
発明において、前記タイミング変更手段が、走行速度を
複数段に変更する副変速レバーの作動に連動して前記設
定角度を変更するよう構成されている。
【0016】上記構成によると、一般に作業機において
は、副変速は作業走行と路上走行によって切換えられる
ものであり、作業走行時には低速段に、また、路上走行
時には高速段に切換えられ、細かい速度調整は主変速手
段で行われる。従って、副変速レバーの切換え状態で走
行条件を判断することができ、この副変速レバーの変速
作動に連動して、自動操向が作動する前輪の設定角度を
変更すると、走行条件に対応した好適な前輪操向タイミ
ングで自動操向を行うことができる。
【0017】〔請求項4に係る発明の構成、作用、およ
び、効果〕
【0018】請求項4に係る発明は、請求項1〜3のい
ずれか一項の発明において、前輪操向用のピットマンア
ームと左右のサイドクラッチの操作レバーとを機械的に
連係し、この連係機構中にピットマンアームの作動にか
かわらず操作レバーを切り作動させない操作融通を形成
し、この操作融通の大きさを変えることで前記設定角度
を変更するよう構成されている。
【0019】上記構成によると、操作融通を大きくする
と、ピットマンアームが大きく揺動されないとサイドク
ラッチの操作レバーが操作されなくなって、自動操向が
作動する前輪の設定角度が大きくなる(タイミングが遅
くなる)。逆に、操作融通を小さくすると、ピットマン
アームの小さい揺動でもサイドクラッチの操作レバーが
切り操作されることになり、自動操向が作動する前輪の
設定角度が小さくなる(タイミングが早くなる)。
【0020】従って、請求項4に係る発明によると、自
動操向が作動する前輪の設定角度の変更を、連動機構中
に設けた操作融通の大きさの変更という機械的な変更で
現出することができ、耐久性に優れたタイミング変更手
段を構成することができる。
【0021】〔請求項5に係る発明の構成、作用、およ
び、効果〕
【0022】請求項5に係る発明は、左右の後輪への伝
動を各別に断続する左右のサイドクラッチを設け、駆動
される前輪の直進姿勢から設定角度以上の操向作動に基
づいて旋回内側の後輪に対するサイドクラッチを切り作
動させる自動操向手段を設けてある作業機であって、前
記自動操向手段を機能させて前輪操向作動に連動して旋
回内側のサイドクラッチを切換え作動させる四輪駆動状
態と、自動操向手段の機能を解除して左右のサイドクラ
ッチを共に切り作動させる二輪駆動状態とに切換える走
行モード切換え手段を設け、この走行モード切換え手段
を、低速走行時には前記四輪駆動状態をもたらし、高速
走行時には前記二輪駆動状態をもたらすよう構成してあ
ることを特徴とする。
【0023】上記構成によると、低速走行する作業走行
時には自動走行手段が機能する四輪駆動による走行が行
われるので、十分な推力で作業走行を行うことができる
とともに、前輪を設定角度以上に操向すると旋回内側の
後輪のサイドクラッチが自動的に切られて円滑な小回り
旋回を行うことができる。また、高速走行する路上走行
時には自動走行手段の機能は解除されて前輪のみのよる
二輪駆動状態となる。り、全体の推進力は四輪駆動の場
合に比較して低下するが、前輪牽引だけによる確実な走
行と円滑な機体操向を行うことができる。
【0024】従って、請求項5に係る発明によると、低
速走行する作業走行時には四輪駆動によって十分な推力
で走行することができるとともに、畦際などでは円滑な
小回り旋回を行うことができ、また、高速走行する路上
走行時には前輪のみの牽引による確実な走行と円滑な機
体操向を行うことができ、走行条件に対応した好適な走
行を行うことができるようになった。
【0025】
【発明の実施の形態】図1、図2に、6条植え仕様に構
成された乗用型の田植機が示されている。この田植機
は、操向輪としての左右一対の前輪1と操向不能な左右
一対の後輪2とを備えた走行機体3の後部に、苗植付け
装置4が油圧シリンダ5によって駆動される四連リンク
機構6を介して昇降自在に連結されるとともに、機体後
部に施肥装置7が装備された構造となっている。
【0026】前記走行機体3の機体フレーム8の前部に
は、前輪1を軸支したミッションケース9が連結固定さ
れるとともに、機体フレーム8の後部には、後輪2を軸
支した後部伝動ケース10がローリング自在に支持され
ている。また、ミッションケース9の前方に、エンジン
11が前フレーム12を介して搭載されるとともに、エ
ンジン11の後方に位置する搭乗運転部には、ステアリ
ングハンドル13、運転座席14、ステップ15などが
備えられている。
【0027】前記苗植付け装置4は、6条分の苗を載置
して左右方向に設定ストロークで往復移動される苗のせ
台16、苗のせ台16の下端から1株分づつ苗を切り出
して圃場に植付けてゆく6組の回転式の植付け機構1
7、植付け箇所を整地する3個の整地フロート18、次
回の走行基準線を田面に引っ掻き形成してゆく左右一対
の線引きマーカ19、等を備えて構成されており、苗の
せ台16に補給するための予備苗を複数段に載置収容す
る予備苗のせ台20が、機体前部の左右に配備されてい
る。
【0028】前記施肥装置7は、運転座席14と苗植付
け装置4との間において走行機体3上に搭載されてお
り、粉粒状の肥料を貯留する肥料ホッパー21、この肥
料ホッパー21内の肥料を設定量づつ繰り出す繰出し機
構22、繰り出された肥料を供給ホース23を介して前
記整地フロート18に備えた作溝器24に風力搬送する
電動ファン25、などを備えている。
【0029】図3,図4に、この田植機の伝動構造の概
略が示されている。前記ミッションケース9の側面に
は、エンジン11にベルト連動された油圧式無段変速装
置(HST)が主変速装置31として連結され、この主
変速装置31からの正逆転出力がミッションケース9に
入力され走行系と作業系に分岐される。なお、主変速装
置31はステアリングハンドル13の左横側に配備した
主変速レバー32によって無段階に前後進変速できるよ
うになっている。
【0030】そして、分岐された作業系の動力は、ワン
ウエイクラッチ33によってその正転動力のみが取出さ
れれ、6段のギヤ変速が可能な株間変速機構34および
植付けクラッチ35を経てPTO軸36から取出され、
伝動軸37を介して苗植付け装置4に伝動されるように
なっている。
【0031】また、分岐された走行系動力は、ギヤ式の
副変速機構38によって高低2段に変速された後、前輪
系と後輪系に再度分岐され、前輪系の動力はデフロック
可能なデフ装置39を介して左右の前輪1に伝達される
とともに、後輪系の動力は伝動軸40を介して後部伝動
ケース10に伝達され、多板式のサイドクラッチ41を
介して左右の後輪2に伝達される。なお、副変速機構3
8は、運転座席14の左横側に配備した副変速レバー4
2によって変速操作できるようになっている。また、前
輪1のデフ装置39は足元のデフロックペダル43の踏
み込みによってデフロックされて、左右の前輪1が等速
駆動されるようになっている。
【0032】また、後部伝動ケース10には機体停止用
の多板式のブレーキ44が装備されており、このブレー
キ44は、ステップ15の右側足元に配備された単一の
ペダル45に機械的に連動連結されている。このペダル
45は、前記主変速レバー32の操作系にも機械的に連
係されており、詳細な構造の説明は省略するが、前進走
行状態あるいは後進走行状態でペダル45を踏み込んで
ブレーキ44を制動操作すると、主変速レバー32が中
立位置に強制的に戻されて機体が停止するよう構成され
ている。
【0033】左右のサイドクラッチ41は機体操向操作
に連動して自動的に入り切り操作されるようになってお
り、その構成が図5に示されている。つまり前輪1を操
向するステアリングリンク機構51におけるピットマン
アーム52と、機体の前後中間位置に縦向きの支点p周
りに揺動可能に配備された中間アーム53とがロッド5
4を介して連動連結されるとともに、この中間アーム5
3と支軸55を介して一体揺動可能に連結したクラッチ
操作アーム56の両端部と、左右のサイドクラッチ41
の操作レバー57とがロッド58を介して連動連結され
ており、ピットマンアーム52左右に揺動操作されて前
輪1が直進状態から左または右に設定角度以上に大きく
揺動されると、旋回内側となる後輪2のサイドクラッチ
41が切り操作されて三輪駆動状態で走行機体3が円滑
に小回り旋回し、前輪1が前記設定角度以内に戻される
と、切られていたサイドクラッチ41が入れられて四輪
駆動状態に復帰するように構成されている。
【0034】ここで、サイドクラッチ41が切り操作さ
れる時の前輪1の操向角度は走行速度の設定によって変
更されるようになっており、以下にその構造について説
明する。
【0035】図6〜図8に示すように、前記クラッチ操
作アーム56の左右には、左右方向に長く、かつ、先端
側が後方に屈曲された屈曲長孔61が形成され、サイド
クラッチ41の操作レバー57とクラッチ操作アーム5
6とを連動連結するロッド58の前端がこの屈曲長孔6
1に連結されている。また、各ロッド58の後端と操作
レバー57とは前後方向の長孔62を介して連結されて
いる。さらに、クラッチ操作アーム56の支点pには、
切換えアーム63が揺動自在に装着されており、この切
換えアーム63の両端とロッド58の前端aとにバネ6
4が架設され、切換えアーム63の揺動によってロッド
58の前端aが屈曲長孔61に沿って左右に移動するよ
う構成されている。更に、この切換えアーム63と、前
記副変速レバー42の延長端とがロッド65で連動連結
されている。
【0036】上記構成によると、圃場での植付け走行時
には副変速レバー42は「低速」に切換え選択されてお
り、この時、切換えアーム63は図8の状態にあり、ロ
ッド58の前端aは屈曲長孔61の外端に位置する。ま
た、この時、サイドクラッチ41の操作レバー57とロ
ッド58の連結点bは長孔62の後端より少し前方に位
置している。
【0037】この状態でピットマンアーム52が直進状
態から例えば右に揺動操作されて前輪1が右方に操向さ
れると、図10に示すように、ロッド54および中間ア
ーム53を介してクラッチ操作アーム56が反時計方向
に揺動され、右側のロッド58が前方に引かれる。ここ
で、操作レバー57とロッド58の連結点bより後方に
存在する長孔部分が操作融通cとなり、この操作融通c
の範囲では操作レバー57は操作されることがなく、左
右後輪2は等速駆動状態に維持される。
【0038】そして、前輪1が更に右方に操向されて右
側のロッド58が前記「操作あそび」cを越えて前方に
引かれると、ここではじめて操作レバー57が揺動操作
されて右側のサイドクラッチ41が切られ、操向された
左右の前輪1と旋回外側に位置する左側の後輪2との三
輪駆動による機体旋回が行われるのである。
【0039】また、路上走行時には副変速レバー42は
「高速」に切換え選択されており、この時、切換えアー
ム63は図9の状態にあり、ロッド58の前端aは屈曲
長孔61の内端に位置することになり、副変速レバー4
2が「低速」に切換え選択された時よりもロッド58が
少し前方に引かれた状態となり、サイドクラッチ41の
操作レバー57とロッド58の連結点bは長孔62の後
端に位置し、前記操作融通cがほとんどなくなってい
る。
【0040】この状態でピットマンアーム52が直進状
態から例えば右に揺動操作されて前輪1が右方に操向さ
れると、図11に示すように、クラッチ操作アーム56
が反時計方向に揺動され、右側のロッド58が前方に引
かれる。ここで、操作レバー57とロッド58の連結点
bより後方には操作融通cがほとんどないので、クラッ
チ操作アーム56が揺動されると直ちに操作レバー57
が揺動操作されて右側のサイドクラッチ41が切られ、
操向された左右の前輪1と旋回外側に位置する左側の後
輪2との三輪駆動による機体旋回が行われる。
【0041】つまり、副変速レバー42を「低速」にす
る植付け走行時には、サイドクラッチ41を切り作動さ
せる前輪1の操向角度が大きく設定されて、遅いタイミ
ングで自動操向が実行され、副変速レバー42を「高
速」にする路上走行時には、サイドクラッチ41を切り
作動させる前輪1の操向角度が小さく設定されて、早い
タイミングで自動操向が実行されるのである。
【0042】本発明は、以下のような形態で実施するこ
ともできる。
【0043】(1)副変速レバー42に連動して自動操
向を行うタイミングを変更する手段を以下のような構造
で構成することもできる。図12,図13に示すよう
に、クラッチ操作アーム56の支軸55に長孔66を介
して前後移動可能な切換え部材67を装着するととも
に、この切換え部材67の前端とロッド58の前端aと
にバネ64が架設され、切換え部材67の前後移動によ
ってロッド58の前端aが長孔に沿って左右に移動する
よう構成されている。更に、この切換え部材67に連結
したロッド68の後端が前記副変速レバー42の延長端
に連動連結されている。
【0044】この構成によっても、副変速レバー42を
「低速」にすると、図14に示すように、ロッド68お
よび切換え部材67が後方に移動されることで、ロッド
58の前端aは屈曲長孔61の外端に位置する。また、
この時、サイドクラッチ41の操作レバー57とロッド
58の連結点bは長孔62の後端より少し前方に位置し
ていて、前記操作融通cが形成される。また、副変速レ
バー42を「高速」にすると、図15に示すように、ロ
ッド68および切換え部材67が前方に移動されること
で、ロッド58の前端aは屈曲長孔61の内端に移動
し、前例と同様にサイドクラッチ41の操作レバー57
とロッド58の連結点bにおける操作融通cがほとんど
なくなる。
【0045】従って、この構成によっても、副変速レバ
ー42を「低速」にする植付け走行時には、サイドクラ
ッチ41を切り作動させる前輪1の操向角度が大きく設
定されて、遅いタイミングで自動操向が実行され、副変
速レバー42を「高速」にする路上走行時には、サイド
クラッチ41を切り作動させる前輪1の操向角度が小さ
く設定されて、早いタイミングで自動操向が実行される
のである。
【0046】(2)なお、サイドクラッチを自動的に切
り作動させる前輪1の設定角度を操向速度の変更に連動
して変更するタイミング変更手段としては、上記のよう
に、副変速レバー42に連係する他に、走行系の回転速
度を速度センサで検出して、その検出結果に基づいて前
記切換えアーム63や切換え部材67をアクチュエータ
で作動させるようにすることもできる。 (3)また、サイドクラッチを自動的に切り作動させる
前輪1の設定角度を操向速度の変更に連動して変更する
タイミング変更手段としては、前記操作融通cを変えず
に、ピットマンアーム52とサイドクラッチ41の操作
レバー57の連係機構中のレバー比を変更可能にして、
ピットマンアーム52の単位作動量に対するロッド58
の操作量を変更可能にし、低速走行時にはレバー比を小
さくすることで、サイドクラッチ41が切られる前輪操
向角度を大きく、高速走行時にはレバー比を大きくする
ことで、サイドクラッチ41が切られる前輪操向角度を
小さくして、サイドクラッチ切りタイミングを変更する
ことも可能である。
【0047】(4)図16,図17に、本発明の他の実
施形態が示されている。この例では、圃場内の植付け走
行時には、上記したように前輪操向に連動して旋回内側
のサイドクラッチ41を切る自動操向が行われ、路上走
行時には、左右のサイドクラッチ41を共に切って前輪
1のみによる二輪駆動で走行する状態に切換える構造が
備えられている。
【0048】つまり、この例では、左右のサイドクラッ
チ41の操作レバー57が、上記と同様にロッド58を
介してクラッチ操作アーム56に連係されるとともに、
副変速レバー42と左右の操作レバー57が操作ワイヤ
72を介して連係されており、図16に示すように、副
変速レバー42が「低速」に切換えられていると操作ワ
イヤ72が弛められて、両サイドクラッチ41の操作レ
バー57は上記のようにクラッチ操作アーム56によっ
て操作される状態となり、副変速レバー42が「高速」
に切換えられると、ワイヤ72は引張されて両サイドク
ラッチ41が共に切り状態となる。つまり、副変速レバ
ー42を「低速」にする植付け走行時には、四輪駆動状
態において、前輪1の設定角度以上の操向に連動して旋
回内側のサイドクラッチ41を切り作動させる自動操向
が行われ、副変速レバー42を「高速」にする路上走行
時には、左右前輪1のみを駆動しての二輪駆動での走行
が行われるのである。
【0049】なお、この構造においては、左右の後輪2
におけるサイドクラッチ41の伝動下手に位置させてそ
れぞれブレーキ44が備えられるとともに、両ブレーキ
44を前記ペダル45によって同時に制動操作するよう
構成されており、二輪駆動での走行時にペダル45を踏
み込み操作することで、遊転状態の左右後輪2を同時に
制動して機体停止を行うようになっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用田植機の全体側面図
【図2】乗用田植機の全体平面図
【図3】走行伝動系の概略図
【図4】作業伝動系の概略図
【図5】自動操向手段を示す平面図
【図6】自動操向手段の要部を示す平面図
【図7】自動操向手段の要部を示す縦断側面図
【図8】副変速が低速状態にある時の自動操向手段の要
部を示す平面図
【図9】副変速が高速状態にある時の自動操向手段の要
部を示す平面図
【図10】副変速が低速状態にある時の自動操向手段の
作動を示す概略平面図
【図11】副変速が高速状態にある時の自動操向手段の
作動を示す概略平面図
【図12】別実施形態における自動操向手段の要部を示
す平面図
【図13】別実施形態における自動操向手段の要部を示
す縦断側面図
【図14】副変速が低速状態にある時の別実施形態にお
ける自動操向手段の要部を示す平面図
【図15】副変速が高速状態にある時の別実施形態にお
ける自動操向手段の要部を示す平面図
【図16】操向手段の他の実施形態を示す平面図
【図17】他の実施形態における走行伝動系を示す概略
【符号の説明】
1 前輪 2 後輪 41 サイドクラッチ 42 副変速レバー 52 ピットマンアーム 57 操作レバー c 操作融通
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B62D 49/00 B62D 49/00 J Fターム(参考) 2B043 AA03 AB08 BA02 BB01 BB06 DA04 DB02 DC04 ED04 ED12 2B062 AA02 AA09 AB01 BA11 BA12 BA24 CA12 CA18 3D052 AA02 BB02 BB03 DD03 EE03 FF01 GG03 HH01 JJ03 JJ09 JJ14 JJ15 JJ19 JJ20

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の後輪への伝動を各別に断続する左
    右のサイドクラッチを設け、前輪の直進姿勢から設定角
    度以上の操向作動に基づいて旋回内側の後輪に対するサ
    イドクラッチを切り作動させる自動操向手段を設けてあ
    る作業機であって、 走行速度の変速作動に連動して前記設定角度を変更する
    タイミング変更手段を設けてあることを特徴とする作業
    機。
  2. 【請求項2】 前記タイミング変更手段が、低速移動時
    における前記設定角度を高速移動時における設定角度よ
    りも大きくするよう構成されている請求項1記載の作業
    機。
  3. 【請求項3】 前記タイミング変更手段が、走行速度を
    複数段に変更する副変速レバーの作動に連動して前記設
    定角度を変更するよう構成されている請求項1又は2記
    載の作業機。
  4. 【請求項4】 前輪操向用のピットマンアームと左右の
    サイドクラッチの操作レバーとを機械的に連係し、この
    連係機構中にピットマンアームの作動にかかわらず操作
    レバーを切り作動させない操作融通を形成し、この操作
    融通の大きさを変えることで前記設定角度を変更するよ
    う構成されている請求項1〜3のいずれか一項に記載の
    作業機。
  5. 【請求項5】 左右の後輪への伝動を各別に断続する左
    右のサイドクラッチを設け、前輪の直進姿勢から設定角
    度以上の操向作動に基づいて旋回内側の後輪に対するサ
    イドクラッチを切り作動させる自動操向手段を設けてあ
    る作業機であって、 前記自動操向手段を機能させて前輪操向作動に連動して
    旋回内側のサイドクラッチを切換え作動させる四輪駆動
    状態と、自動操向手段の機能を解除して左右のサイドク
    ラッチを共に切り作動させる二輪駆動状態とに切換える
    走行モード切換え手段を設け、この走行モード切換え手
    段を、低速走行時には前記四輪駆動状態をもたらし、高
    速走行時には前記二輪駆動状態をもたらすよう構成して
    あることを特徴とする作業機。
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