JP2009061909A - 作業車 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 右及び左のブレーキ17,18を制動側に操作可能な右及び左のアクチュエータ21,22を、右及び左のブレーキペダル15,16とは別に備える。機体の旋回操作に伴って右又は左のアクチュエータ21,22により旋回中心側のブレーキ17,18を制動側に操作する自動旋回手段を備える。右及び左のブレーキペダル15,16が踏み操作されると、右及び左のアクチュエータ21,22を右及び左のブレーキ17,18の制動側に作動させる補助制動手段を備える。
【選択図】 図3
Description
これにより、直進時の停止時には、運転者が右及び左のブレーキペダルを踏み操作し、右及び左のブレーキを制動側に操作して、機体を停止させる。例えば右に旋回する場合、運転者が前輪を右に操向操作すると同時に右のブレーキペダルを踏み操作し、右のブレーキを制動側に操作することにより、右への小回り旋回を行うことができる。
これにより、例えば右に旋回する場合、運転者が前輪を右に操向操作すれば、右のブレーキペダルを踏み操作しなくても、右のブレーキが自動的に制動側に操作されて、右への小回り旋回を行うことができる。
(構成)
本発明の第1特徴は、作業車において次のように構成することにある。
人為的に操作される右及び左のブレーキペダルと、右及び左の走行装置用の右及び左のブレーキとを備える。右のブレーキペダルが踏み操作されると連係機構を介して右のブレーキが制動側に操作されるように構成して、左のブレーキペダルが踏み操作されると連係機構を介して左のブレーキが制動側に操作されるように構成する。右のブレーキを制動側に操作可能な右のアクチュエータと左のブレーキを制動側に操作可能な左のアクチュエータとを、右及び左のブレーキペダル、連係機構とは別に備える。機体の旋回操作に伴って右又は左のアクチュエータにより旋回中心側のブレーキを制動側に操作する自動旋回手段を備える。右及び左のブレーキペダルが踏み操作されると、右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動側に作動させる補助制動手段を備える。
本発明の第1特徴によれば、右のブレーキペダルが踏み操作されると連係機構を介して右のブレーキが制動側に操作され、左のブレーキペダルが踏み操作されると連係機構を介して左のブレーキが制動側に操作される。
右及び左のブレーキを制動側に操作可能な右及び左のアクチュエータ、自動旋回手段を備えており、例えば機体の右への旋回操作が行われると、右のブレーキペダルが踏み操作されなくても、右のアクチュエータにより右のブレーキが自動的に制動側に操作されて、右への小回り旋回が行われる。
これにより、右及び左のブレーキペダルが十分な足の踏力で踏み操作されず、右及び左のブレーキペダルだけでは、右及び左のブレーキが十分に制動側に操作されない状態において、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動側に作動するので、右及び左のブレーキペダルの踏み操作力と、右及び左のアクチュエータの操作力とが、右及び左のブレーキに伝えられて、右及び左のブレーキが十分に制動側に操作される。
しかしながら、このように構成すると、右及び左のアクチュエータの一端が右及び左のブレーキペダルに支持されることになるので、右及び左のブレーキペダルが踏み操作されながら右及び左のアクチュエータが作動して、右及び左のブレーキを制動側に操作する場合、右及び左のアクチュエータの作動反力を右及び左のブレーキペダルで支持しなければならない。
従って、十分な足の踏力で右及び左のブレーキペダルが踏み操作されなければ、右及び左のブレーキペダルが右及び左のアクチュエータの作動反力に負けて、右及び左のブレーキペダルが戻し操作されてしまい、右及び左のブレーキが十分に制動側に操作されないのであり、右及び左のブレーキペダルの十分な足の踏力で踏み操作されなくても、右及び左のブレーキが十分に制動側に操作されるようにすると言う構成ではない。
これにより、右及び左のアクチュエータの作動反力が右及び左のブレーキペダルに掛からないのであり、右及び左のブレーキペダルの踏み操作力と、右及び左のアクチュエータの操作力とが、別々に独立して右及び左のブレーキに伝えられて、右及び左のブレーキが十分に制動側に操作される。
本発明の第1特徴によると、右及び左の走行装置用の右及び左のブレーキを備えた作業車において、右及び左のブレーキペダルが十分な足の踏力で踏み操作されなくても、右及び左のブレーキペダルの踏み操作力と、右及び左のアクチュエータの操作力とが、右及び左のブレーキに伝えられ、右及び左のブレーキが十分に制動側に操作されるように構成することができて、作業車の停止性能を向上させることができた。
本発明の第1特徴によると、右及び左のアクチュエータが機体の旋回操作の際に使用されるものと、右及び左のブレーキペダルが踏み操作される際に使用されるものとに、兼用されることになるので、構造の簡素化と言う面で有利なものとなった。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の作業車において次のように構成することにある。
右及び左のブレーキペダルが踏み操作されて、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動側に作動した後、右及び左のブレーキペダルが戻し操作されても、右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動側に維持させるように、補助制動手段を構成する。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第2特徴によると、右及び左のブレーキペダルが踏み操作されて、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動側に作動し、機体が停止した後に、運転者が右及び左のブレーキペダルから足を離しても(右及び左のブレーキペダルが戻し操作されても)、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動側に作動しているので、例えば坂道等で機体が停止した後に、不用意に右及び左のブレーキペダルが戻し操作されても、機体が坂道等に沿って移動するようなことはない。
本発明の第2特徴によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴によると、機体が停止した後、運転者が右及び左のブレーキペダルから足を離しても(右及び左のブレーキペダルが戻し操作されても)、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキが制動側に作動しており、機体が坂道等に沿って移動するようなことはないので、作業車の停止性能を向上させることができた。
(構成)
本発明の第3特徴は、本発明の第2特徴の作業車において次のように構成することにある。
機体の発進操作が行われると、機体の発進操作開始から設定時間の経過後に、右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動側から制動解除側に作動させるように、補助制動手段を構成する。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[II]に記載のように、例えば坂道等で機体が停止した後、右及び左のアクチュエータにより右及び左のブレーキが制動側に操作されている状態において、機体を発進させる場合、右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動解除側に作動させる必要がある。
この場合、右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動解除側に作動させてから、発進の動力が右及び左の走行装置に伝達されるような状態になると、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動解除側に作動した瞬間に、坂道等に沿って機体が後退することがある。
これにより、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動解除側に作動し、且つ、発進の動力が右及び左の走行装置に伝達されない状態を避けることができるのであり、坂道等での機体の発進操作時に坂道等に沿って機体が後退するようなことがない。
本発明の第3特徴によると、本発明の第1又は第2特徴と同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第3特徴によると、坂道等での機体の発進操作時において、発進の動力が右及び左の走行装置に伝達される状態になってから、右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動解除側に作動する状態を得ることができ、坂道等に沿って機体が後退するようなことがないので、作業車の発進性能を向上させることができた。
図1及び図2に示すように、右及び左の前輪1、右及び左の後輪2(走行装置に相当)で支持された機体の中央部に運転部3が形成されて、作業車の一例である四輪駆動型の農用トラクタが構成されている。機体の前部に備えられたエンジン4の動力が、主クラッチ(図示せず)、ギヤ変速式の主変速装置(図示せず)及び副変速装置(図示せず)、後輪デフ機構(図示せず)を介して右及び左の後輪2に伝達されており、後輪デフ機構の直前から分岐した動力が、前輪変速装置5(図3参照)及び前輪デフ機構(図示せず)を介して、右及び左の前輪1に伝達される。
これにより、ピットマンアーム10が右又は左の設定角度A1を越えて揺動操作されると(機体の右又は左への旋回操作に相当)、制御装置8及び制御弁6により前輪変速装置8が増速状態に操作されて、右及び左の後輪2よりも高速で駆動される右及び左の前輪1により、右又は左への小回り旋回が行われる。
次に、右及び左のブレーキペダル15,16について説明する。
図1及び図2に示すように、運転部3において左下部に、主クラッチを伝動及び遮断状態に操作するクラッチペダル14が備えられ、運転部3において右下部に、右及び左のブレーキペダル15,16が左右方向に並べて備えられており、右及び左のブレーキペダル15,16が戻し操作側に付勢されている。
次に、右及び左のブレーキ17,18を制動側に操作可能な右及び左の油圧シリンダ21,22(アクチュエータに相当)について説明する。
図3に示すように、機体の右及び左の固定部12に、右の油圧シリンダ21及び左の油圧シリンダ22が支持されており、右の油圧シリンダ21と右のブレーキ17の操作アーム17aとが連係ロッド20を介して接続され、左の油圧シリンダ22と左のブレーキ18の操作アーム18aとが連係ロッド20を介して接続されている。
次に、直進時の停止時において、右及び左のブレーキペダル15,16が踏み操作される状態について、図4に基づいて説明する。
図3に示すように、右のブレーキペダル15が踏み操作されたことを検出する右の踏み操作センサー25が備えられ、左のブレーキペダル16が踏み操作されたことを検出する左の踏み操作センサー25が備えられて、右及び左の踏み操作センサー25の操作信号が制御装置8に入力されている。
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、図5及び図6に示すように構成してもよい。
主クラッチ(図示せず)及びギヤ変速式の主変速装置(図示せず)が廃止されて、これらに代えて静油圧式無段変速装置(図示せず)が備えられている。静油圧式無段変速装置は、中立位置、中立位置から前進の高速側及び後進の高速側に無段階に変速自在に構成されている。
直進時の停止時において、右及び左のブレーキペダル15,16が踏み操作されて、右及び左の踏み操作センサー25の操作信号が制御装置8に入力されると(ステップS11)、制御装置8及び制御弁23,24により、右及び左の油圧シリンダ21,22が収縮作動して、右及び左のブレーキ17,18が制動側に操作され(ステップS12)(補助制動手段に相当)、静油圧式無段変速装置が操作シリンダ(図示せず)により自動的に中立位置に操作される(ステップS13)。
この場合、PTOクラッチが伝動状態に操作されてると(ロータリ耕耘装置26の耕耘爪26aが回転駆動されていると)、PTOクラッチが自動的に遮断状態に操作される(ロータリ耕耘装置26の耕耘爪26aが停止する)(ステップS14)。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]において、連係ロッド19に代えて、ワイヤ(図示せず)(連係機構に相当)を使用してもよい。右及び左の油圧シリンダ21,22に代えて、電動シリンダ(アクチュエータに相当)を使用してもよい。
右及び左の前輪1、右及び左の後輪2に代えて、右及び左のクローラ走行装置(図示せず)(走行装置に相当)を備え、右及び左のクローラ走行装置に右及び左のブレーキ17,18を備えた作業車にも、本発明は適用できる。
15 右のブレーキペダル
16 左のブレーキペダル
19 連係機構
21 右のアクチュエータ
22 左のアクチュエータ
T1 設定時間
Claims (3)
- 人為的に操作される右及び左のブレーキペダルと、右及び左の走行装置用の右及び左のブレーキとを備え、
前記右のブレーキペダルが踏み操作されると連係機構を介して右のブレーキが制動側に操作されるように構成して、前記左のブレーキペダルが踏み操作されると連係機構を介して左のブレーキが制動側に操作されるように構成し、
前記右のブレーキを制動側に操作可能な右のアクチュエータと、前記左のブレーキを制動側に操作可能な左のアクチュエータとを、前記右及び左のブレーキペダル、連係機構とは別に備えて、
機体の旋回操作に伴って右又は左のアクチュエータにより旋回中心側のブレーキを制動側に操作する自動旋回手段を備えると共に、
前記右及び左のブレーキペダルが踏み操作されると、前記右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動側に作動させる補助制動手段を備えてある作業車。 - 前記右及び左のブレーキペダルが踏み操作されて、前記右及び左のアクチュエータが右及び左のブレーキの制動側に作動した後、前記右及び左のブレーキペダルが戻し操作されても、前記右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動側に維持させるように、前記補助制動手段を構成してある請求項1に記載の作業車。
- 機体の発進操作が行われると、機体の発進操作開始から設定時間の経過後に、前記右及び左のアクチュエータを右及び左のブレーキの制動側から制動解除側に作動させるように、前記補助制動手段を構成してある請求項2に記載の作業車。
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