JP2003266377A - 記録装置、カット位置調整用パターン、カット位置ずれ量取得方法 - Google Patents

記録装置、カット位置調整用パターン、カット位置ずれ量取得方法

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JP2003266377A
JP2003266377A JP2002065111A JP2002065111A JP2003266377A JP 2003266377 A JP2003266377 A JP 2003266377A JP 2002065111 A JP2002065111 A JP 2002065111A JP 2002065111 A JP2002065111 A JP 2002065111A JP 2003266377 A JP2003266377 A JP 2003266377A
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彰 阿南
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カットすべきカット位置とカッター刃との位
置ずれ量を、簡単な方法で取得し、以て適切な印刷結果
を得る。 【解決手段】 ロール紙Pにカット位置調整用パター
ン300を印刷する。カット位置調整用パターン300
は、紙送り方向に長い長方形からなるブロックパターン
が紙幅方向に複数個配置されてなる。それぞれのブロッ
クパターンには主走査方向に平行なカット用ラインb
が形成され、且つ、隣接するブロックパターンとの間に
おいては、カット用ラインbは紙送り方向に所定の間
隔だけずれている。オートカッターを備えたプリンタ
は、カット位置調整用パターン300を切断し、この結
果によって基準となるカット用ラインと、実際にカット
したラインとのずれ量を求め、実際のカット動作時にお
いてカット位置ずれを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主走査方向に往復
動しながら被記録材に記録を行う記録ヘッドと、該記録
ヘッドに被記録材を精密送りする、回動駆動される搬送
ローラと、前記記録ヘッドの下流に設けられ、記録の行
われた被記録材を所定位置でカットするカッター刃を有
するカッター装置と、を備えた記録装置に関する。ま
た、本発明は、前記記録装置において実際にカットすべ
きカット位置と、前記カッター刃とのずれ量を検証する
為に被記録材に記録されるカット位置調整用パターンに
関する。更に、本発明は、前記記録装置において実際に
カットすべきカット位置と、前記カッター刃とのずれ量
を取得するカット位置ずれ量取得方法に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、記録装置の一つとしてのインクジ
ェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)を例に説明
する。プリンタは、インク滴を吐出するインクジェット
記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)と、記録ヘッ
ドへ印刷用紙を精密送りする搬送ローラとを備えてい
る。また、プリンタには、単票紙の他にロール紙に印刷
可能なものがあり、更に、記録ヘッドの下流側に、ロー
ル紙を所定位置でカットするカッター装置を備えるもの
がある。
【0003】カッター装置は、ロール紙の幅方向に移動
可能なカッター刃を備え、プリンタの制御部は、搬送ロ
ーラの回動量(或いは駆動量)、即ち、紙送り量を監視
することによってカットすべき位置(カット位置)とカ
ッター刃の位置関係とを管理し、そしてカット位置がカ
ッター刃に来たところでカッター刃を駆動制御する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カッター刃
の設計上の位置(紙送り方向位置)は、プリンタ組立時
の製造ばらつきによって機体差があり、従ってカット位
置をこれに合わせて調整する必要がある。しかし、製品
出荷後の輸送時による振動や、経年変化によってカッタ
ー刃の位置が僅かにずれることもあり、この様な場合に
は、カットすべきカット位置を、カッター刃によって正
確にカットすることができない。また、カッター装置
が、プリンタ本体に対して着脱可能に構成されている様
な場合には、着脱時のばらつきにより、カッター刃の位
置がその都度僅かに変化し、同様にカット位置をカッタ
ー刃によって正確にカットすることができなくなる。こ
の様な不具合は、銀塩写真並の高画質を実現するプリン
タにおいて、例えば、ロール紙にL判サイズの写真を連
続印刷し、そして写真と写真の境界線をカットする様な
場合には、特に顕著に目立つこととなり、好ましく無い
印刷結果を招くことになる。
【0005】そこで本発明はこの様な問題に鑑みなされ
たものであり、その課題は、カットすべきカット位置と
カッター刃との位置ずれ量を、簡単な方法で取得し、以
て適切な印刷結果を得ることができる様にすることにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載の記録装置は、主走査方向に往復
動しながら被記録材に記録を行う記録ヘッドと、該記録
ヘッドに被記録材を精密送りする、回動駆動される搬送
ローラと、前記記録ヘッドの下流に設けられ、記録の行
われた被記録材を所定位置でカットするカッター刃を有
するカッター装置と、を備えた記録装置であって、複数
本のカット用ラインが紙送り方向に所定の間隔を設けて
階段状に形成されてなるカット位置調整用パターンを印
刷するカット位置調整用パターン印刷モードを有し、前
記カット位置調整用パターンを前記カッター装置によっ
てカットした際に、前記カッター刃によってカットした
ラインが、複数本の前記カット用ラインのうちいずれの
ものと一致したか又はいずれのものに最も近いかをテス
トカット位置情報として入力するテストカット位置情報
入力手段から、前記テストカット位置情報を取得するこ
とにより、複数本の前記カット用ラインのうちのいずれ
かに設定されたカット基準ラインと、前記カッター刃と
のずれ量を得る様に構成されていることを特徴とする。
【0007】本願請求項1記載の発明によれば、カット
すべきカット位置と、カッター刃との位置ずれ量を簡単
な方法で取得することができ、当該位置ずれ量を用いる
ことにより、カットすべきカット位置で正確にカットす
ることが可能となる。即ち、記録装置は、カット位置調
整用パターン(以下「調整パターン」と略称する)を印
刷するカット位置調整用パターン印刷モード(以下「パ
ターン印刷モード」と略称する)を有している。調整パ
ターンは、紙送り方向と直交する複数本のカット用ライ
ンが、紙送り方向に所定の間隔を設けて階段状に形成さ
れてなり、カッター刃によってテストカットした際に、
カットしたラインが、複数本形成されたカット用ライン
のうちいずれのものと一致したか、或いは、いずれのも
のに最も近いかを視認する為のものである。
【0008】そして、記録装置は、カッター刃がテスト
カットしたラインが、複数本形成されたカット用ライン
のうちいずれのものと一致したか、或いは、いずれのも
のに最も近いかを、テストカット位置情報としてユーザ
が入力するテストカット位置情報入力手段から、前記テ
ストカット位置情報を取得する。ここで、前記複数本の
カット用ラインのうち、いずれか1つをカット基準ライ
ン、即ち、実際の記録動作において記録装置がカットす
べきラインとして認識するラインとすると、当該カット
基準ラインと、テストカット時にカッター刃がカットし
たラインとのずれ量が、実際の記録動作において生じる
カット位置ずれ量となる。
【0009】つまり、カット用ラインは紙送り方向に所
定の間隔で階段状に形成されているので、テストカット
によってカットされたラインと、前記カット基準ライン
との位置関係(紙幅方向に何本分ずれているか)が判れ
ば、簡単に前記ずれ量を求めることができる。従って以
上により、調整用パターンによって前記カット位置ずれ
量を簡単に得ることができ、これによって得られた前記
カット位置ずれ量を用いて紙送り量を補正すれば、カッ
トすべき位置で正確にカットすることが可能となる。
【0010】本願請求項2記載の記録装置は、請求項1
において、前記カット用ラインを、異なる2色によって
塗り潰された領域の境界線によって形成することを特徴
とする。本願請求項2記載の発明によれば、前記カット
用ラインを、異なる2色によって塗り潰された領域の境
界線によって形成するので、テストカットしたラインか
ら上流側及び下流側のいずれの側に、いずれの色が残っ
ているかが容易に判断可能であるという利点を利用し
て、複数本のカット用ラインのうちいずれをカットした
か、又は、いずれのカット用ラインに最も近いかを容易
に判定することが可能となる。
【0011】本願請求項3記載の記録装置は、請求項1
または2において、複数本の前記カット用ラインに、識
別用の通し番号を付記する、ことを特徴とする。本願請
求項3記載の発明によれば、複数本の前記カット用ライ
ンに、識別用の通し番号を付記するので、前記テストカ
ット位置情報入力手段に、カッター刃によってテストカ
ットしたラインが複数本のカット用ラインのうちいずれ
のものと一定したか又はいずれのものに最も近いかを、
番号によって簡単に入力することができる。
【0012】本願請求項4記載の記録装置は、請求項1
から3のいずれか1項において、前記カッター装置が、
前記記録装置本体に対して着脱可能に構成されているこ
とを特徴とする。
【0013】前記カッター装置が前記記録装置本体に対
して着脱可能に構成されていると、カッター刃の位置
(紙送り方向位置)が変化し易く、従ってカット位置ず
れが生じ易いが、本願請求項4記載の発明は、前述の如
く、前記調整用パターンによって簡単に前記ずれ量を取
得することができ、カッター刃の位置が変化し易い場合
でも、前記ずれ量を用いることにより、カット位置ずれ
を補正して適切なカット動作を行うことができる。
【0014】本願請求項5記載のカット位置調整用パタ
ーンは、主走査方向に往復動しながら被記録材に記録を
行う記録ヘッドと、該記録ヘッドに被記録材を精密送り
する、回動駆動される搬送ローラと、前記記録ヘッドの
下流に設けられ、記録の行われた被記録材を所定位置で
カットするカッター刃を有するカッター装置と、を備え
た記録装置において、実際にカットすべきカット位置
と、前記カッター刃とのずれ量を検証する為に被記録材
に記録されるカット位置調整用パターンであって、複数
本のカット用ラインが紙送り方向に所定の間隔を設けて
階段状に形成されてなることを特徴とする。
【0015】本願請求項5記載の発明によれば、実際に
カットすべきカット位置と、カッター刃とのずれ量とを
検証する為に被記録材に記録されるカット位置調整パタ
ーンは、複数本のカット用ラインが紙送り方向に所定の
間隔を設けて階段状に形成されてなるので、前述した本
願請求項1記載の発明と同様に、テストカットしたライ
ンとカット基準ラインとのずれ量から、実際にカットす
べきカット位置とカッター刃とのずれ量を簡単に求める
ことが可能となる。
【0016】本願請求項6記載のカット位置調整用パタ
ーンは、請求項5において、複数本の前記カット用ライ
ンが、異なる2色によって塗り潰された領域の境界線に
よって形成されていることを特徴とする。
【0017】本願請求項6記載の発明によれば、複数本
の前記カット用ラインが、異なる2色によって塗り潰さ
れた領域の境界線によって形成されているので、テスト
カットしたラインから上流側及び下流側のいずれの側
に、いずれの色が残っているかが容易に判断可能である
という利点を利用して、テストカットしたラインが、複
数本のカット用ラインのうちいずれと一致したか、又
は、いずれのものに最も近いかを容易に判定することが
可能となる。
【0018】本願請求項7記載のカット位置調整用パタ
ーンは、請求項5または6において、複数本の前記カッ
ト用ラインに、識別用の通し番号が付記されていること
を特徴とする。
【0019】本願請求項7記載の発明によれば、複数本
の前記カット用ラインに、識別用の通し番号が付記され
ているので、テストカットしたラインが複数本の前記カ
ット用ラインのいずれのものと一致したか又はいずれの
ものに最も近いかを指定する際に、番号によって簡単に
指定することができる。
【0020】本願請求項8記載のカット位置ずれ量取得
方法は、主走査方向に往復動しながら被記録材に記録を
行う記録ヘッドと、該記録ヘッドに被記録材を精密送り
する、回動駆動される搬送ローラと、前記記録ヘッドの
下流に設けられ、記録の行われた被記録材を所定位置で
カットするカッター刃を有するカッター装置と、を備え
た記録装置において、実際にカットすべきカット位置
と、前記カッター刃とのずれ量を取得するカット位置ず
れ量取得方法であって、複数本のカット用ラインが紙送
り方向に所定の間隔を設けて階段状に形成されてなるカ
ット位置調整用パターンを印刷し、該カット位置調整用
パターンを前記カッター装置によってカットした際に、
前記カッター刃によってカットしたラインが、複数本の
前記カット用ラインのうちいずれのものと一致したか又
はいずれのものに最も近いかを判断することにより、複
数本の前記カット用ラインのうちのいずれかに設定され
たカット基準ラインと、前記カッター刃とのずれ量を得
ることを特徴とする。本願請求項8記載の発明によれ
ば、複数本のカット用ラインが紙送り方向に所定の間隔
を設けて階段状に形成されてなる調整用パターンを用い
てカット位置のずれ量を取得するので、前述した本願請
求項1記載の発明と同様な作用効果、即ち、前記カット
位置調整用パターンによって簡単に前記ずれ量を取得す
ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の一実施形態について、 1.インクジェットプリンタの構成 2.カット位置調整用パターンによるカット位置調整 の順に説明する。
【0022】<1.インクジェットプリンタの構成>先
ず、図1乃至図3を参照しつつ、本発明に係る「記録装
置」としてのインクジェットプリンタ(以下「プリン
タ」と言う)100の構成について説明する。ここで、
図1はプリンタ100の外観斜視図、図2は同側断面概
略図、図3は制御系のブロック図である。
【0023】図1において、プリンタ100は装置本体
3の後部に給紙装置2を、前部に排紙スタッカ6を備
え、単票紙或いはロール紙(以下では適宜これらを総称
して「用紙」と言う)を給紙装置2から送り出し、前部
の排紙スタッカ6に向けて排出する構成を有している。
【0024】給紙装置2にはロール状に巻かれたロール
紙ロールRを回動可能に軸支するロール紙ホルダ5が着
脱可能に設けられていて、また、装置本体3の前方側の
用紙排出口には、ロール紙或いは単票紙を所定長さでカ
ットするオートカッター4が着脱可能に設けられてい
る。図1は、ロール紙ホルダ5を給紙装置2の後部に装
着し、且つ、オートカッター4を装置前部に装着した状
態を示している。この様に、プリンタ100は単票紙と
ロール紙の双方を給送可能に構成され、且つ、所定の長
さでカット可能に構成されている。
【0025】以下、図2を参照しつつ詳述する。給紙装
置2はホッパ16を備え、該ホッパ16上に単票紙P
を傾斜姿勢で堆積保持する。また、ロール紙ロールRか
ら繰り出されるロール紙Pは、ホッパ16の下側を通
って下流側(図2の左方向)へ給送される。ホッパ16
は給紙装置2の後部上方に位置する回動支点(図示せ
ず)を中心に回動可能に設けられ、その先端部が回動駆
動される給紙ローラ14に対して圧接及び離間動作する
様になっている。堆積された単票紙Pの最上位のもの
は、ホッパ16が給紙ローラ14に対して圧接動作を行
い、当該圧接状態において給紙ローラ14が回動するこ
とによって下流側に繰り出される。給紙ローラ14は側
面視略D形の形状をなしていて、印刷動作時にはその平
坦部が単票紙Pと対向する状態に制御され(図2の状
態)、これによって用紙の搬送負荷を軽減する。
【0026】給紙ローラ14から下流の下側には板状体
としての紙案内15が略水平に設けられ、用紙先端が該
紙案内15に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内され
る。紙案内15から下流には、紙送りモータ69(図3
参照)により回動駆動される搬送駆動ローラ19aと、
該搬送駆動ローラ19aに圧接する搬送従動ローラ19
bと、からなる搬送ローラ19が設けられ、用紙は、当
該搬送ローラ19によってニップされて、一定ピッチで
下流側に精密送りされる。搬送従動ローラ19bは搬送
従動ローラホルダ18の下流側に軸支され、当該搬送従
動ローラホルダ18は、回動軸18aを中心に図2の時
計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、且つ、ね
じりコイルばね(図示せず)によって搬送従動ローラ1
9bが常に搬送駆動ローラ19aに圧接する方向(図2
の反時計方向)に回動付勢されている。
【0027】次に、給紙ローラ14から搬送ローラ19
に至る給送経路上には、用紙の通過を検出する、センサ
本体部17aと検出子17bとからなる用紙検出器17
が配設されている。検出子17bは側面視略「く」の字
の形状をなし、その中央付近の回動軸17cを中心に図
2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、回
動軸17cから下側は、下流から上流に進む用紙の先端
と緩やかな角度で滑らかに当接する様に形成されてい
る。検出子17bの上方に位置するセンサ本体部17a
は発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受
光部(図示せず)を備え、検出子17bの回動軸17c
から上側が、その回動動作により、前記発光部から前記
受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になってい
る。よって、図2に示す様に用紙の通過に伴って検出子
17bが上方に押し上げられるように回動すると、検出
子17bの上側がセンサ本体部17aから外れ、これに
よって前記受光部が受光状態となり、用紙の通過を検出
する様になっている。
【0028】続いて、搬送ローラ19の下流には、プリ
ンタ100の記録部を構成する、プラテン28及びイン
クジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)1
3が上下に対向する様に配設されている。プラテン28
は主走査方向(図2の紙面表裏方向)に長く、搬送ロー
ラ19によって記録ヘッド13の下へ搬送される用紙
は、プラテン28によって下から支持される。記録ヘッ
ド13はインクカートリッジ11を搭載するキャリッジ
10の底部に設けられ、該キャリッジ10は、主走査方
向に延びるキャリッジガイド軸12にガイドされなが
ら、キャリッジモータ(CRモータ)61(図3参照)
の駆動力を受けて主走査方向に往復動する。
【0029】次に、記録ヘッド13から下流はプリンタ
100の排紙部となっていて、紙送りモータ69(図
3)により回動駆動される排紙駆動ローラ20aと、該
排紙駆動ローラ20aに軽く圧接することによって従動
回動する排紙従動ローラ20bと、からなる排紙ローラ
20が設けられ、記録ヘッド13によって印刷の行われ
た用紙は、排紙ローラ20にニップされつつ排紙駆動ロ
ーラ20aが回動することにより排出される。排紙従動
ローラ20bは排紙従動ローラホルダ23に軸支され、
該排紙従動ローラホルダ23は、排紙従フレーム25に
取り付けられている。排紙従フレーム25は主走査方向
に長い板状体からなり、当該排紙従フレーム25は、同
様に主走査方向に長い板状体からなる排紙主フレーム2
4に、上から圧接する様な状態で取り付けられている。
【0030】続いて、排紙従動ローラ20bのやや上流
には排紙補助ローラ22が設けられ、用紙は、該排紙補
助ローラ22によってやや下方に押しつけられる様にな
っている。また、排紙駆動ローラ20aと従動従動ロー
ラ20bとのニップ点がやや上流側に設定されていて、
更に、搬送駆動ローラ19aと搬送従動ローラ19bと
のニップ点がやや下流側に設定されている。以上によっ
て用紙は、排紙ローラ20と搬送ローラ19との間で僅
かに下に凸となる湾曲状態となり、記録ヘッド13の下
に位置する用紙はプラテン28に押しつけられ、以て用
紙の浮き上がりが防止され、正常な印刷品質が維持され
る様になっている。
【0031】排紙ローラ20の下流に設けられるオート
カッター4は、図示しないスナップ手段によってプリン
タ100の装置本体3(図1)に対して着脱可能に設け
られる。オートカッター4は主走査方向に往復動可能に
設けられる、ロータリーカッター46(以下「カッター
刃」と言う)を備えたカッターキャリッジ43と、カッ
ター刃46との間で用紙を剪断する為の板部材44と、
カッター刃46へ用紙を案内するガイド部材45と、駆
動ローラ41aおよび該駆動ローラ41aに圧接する従
動ローラ41bとからなる排出ローラ41とを有してい
る。尚、オートカッター4がプリンタ100本体に装着
された際に、プリンタ100本体側の伝達歯車(図示せ
ず)とオートカッター4側の伝達歯車(図示せず)が噛
合する様になっていて、これにより、駆動ローラ41a
は、プリンタ100本体側に設けられた紙送りモータ6
9(図3)によって回動駆動される。そして、オートカ
ッター4は、カッターキャリッジ43を主走査方向に往
復動させることによって用紙をカットし、排出ローラ4
1によってカットされた用紙を排出する。
【0032】ここで、オートカッター4は、図3に示す
様にカッター駆動モータ75と、該カッター駆動モータ
75の回動軸に取り付けられた駆動プーリ62および図
示しない従動プーリとに巻回される無端ベルト60とを
有し、カッターキャリッジ43が無端ベルト60の一部
に固定され、これにより、カッター駆動モータ75が回
動すると、カッターキャリッジ43が主走査方向に往復
動する様に構成されている。
【0033】以上説明した給紙ローラ14と、搬送駆動
ローラ19aと、排紙駆動ローラ20aと、駆動ローラ
41aとは、前述した様に1つの紙送りモータ69(図
3参照)と図示しない動力伝達装置によって連結され、
紙送りモータ69の回動によってこれら全てのローラが
回動する様構成され、当該紙送りモータ69と、前述し
たカッタ駆動モータ75とは後述するプリンタ100の
制御部50によって制御される。
【0034】以上がプリンタ100の構成であり、次
に、図3を参照しつつ、プリンタ100の制御部50の
構成について説明する。制御部50は、プリンタ100
に印刷情報を送信するホスト・コンピュータ200との
間でデータの送受信が可能に構成され、ホスト・コンピ
ュータ200とのインタフェース部(以下「IF」と言
う)51と、ASIC52,RAM53,PROM5
4,EEPROM55,CPU56,発振回路57,D
Cユニット58,駆動モータドライバ59,CRモータ
ドライバ70,ヘッドドライバ67,およびカッターモ
ータドライバ74を備えている。
【0035】ここで、CPU56はプリンタ100の制
御プログラムを実行する為の演算処理やその他必要な演
算処理を行い、発信回路57は、CPU56に対して各
種処理に必要な周期的な割り込み信号を発生させる。A
SIC52は、ホスト・コンピュータ200からIF5
1を介して送信される印刷データ(後述するカット位置
情報を含む)に基づいて印刷解像度や記録ヘッド13の
駆動波形等を制御するものである。RAM53は、AS
IC52およびCPU56の作業領域や他のデータの1
次格納領域として用いられ、PROM54およびEEP
ROM55には、プリンタ100を制御する為に必要な
制御プログラム(ファームウェア)および処理に必要な
データが格納されている。
【0036】紙送りモータドライバ59は、DCユニッ
ト58の制御の下、紙送りモータ69を駆動制御して、
前述した様に複数の駆動対象、即ち、給紙ローラ3,搬
送駆動ローラ19a,排紙駆動ローラ20a,駆動ロー
ラ41a等を回動させる。CRモータドライバ70は、
DCユニット58の制御の下、CRモータ61を駆動制
御することによりキャリッジ10を主走査方向に往復動
させ、または停止・保持させる。カッター駆動モータド
ライバ74は、DCユニット58の制御の下、カッター
駆動モータ75を駆動制御して、オートカッター4のカ
ッターキャリッジ43(カッター刃46)を桁方向に往
復動させる。ヘッドドライバ67は、CPU56の制御
の下、ホスト・コンピュータ200から送信された印刷
データに従って記録ヘッド13を駆動制御する。
【0037】CPU56およびDCユニット58には、
搬送される用紙の始端および終端を検出する用紙検出器
36からの検出信号と、搬送駆動ローラ62の回動量を
検出するロータリエンコーダ71からの出力信号と、キ
ャリッジ10の主走査方向における絶対位置を検出する
リニアエンコーダ72からの出力信号とが与えられる。
ロータリエンコーダ71は、搬送駆動ローラ19a(図
2)の軸端に取り付けられる回転盤(図示せず)と、該
回転盤に放射状に形成されたスリットに対して発光する
発光部および前記スリットを通過した光を受光する受光
部(図示せず)から構成され、前記スリットを通過する
光によって形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号
とを出力することにより、搬送駆動ローラ19aの回転
量および回転速度を検出する。リニアエンコーダ72
は、主走査方向に長い符号板(図示せず)と、該符号板
において主走査方向に複数形成されたスリットに対して
発光する発光部(図示せず)および前記スリットを通過
した光を受光する受光部(図示せず)から構成され、前
記ロータリエンコーダ71と同様に前記スリットを通過
する光によって形成される立ち上がり信号と立ち下がり
信号とを出力し、キャリッジ10の主走査方向における
絶対位置を検出する。以上が、制御部50の概略構成で
ある。
【0038】<2.カット位置調整用パターンによるカ
ット位置調整>次に、図4乃至図12を参照しつつ、カ
ット位置調整用パターン(以下「調整用パターン」と言
う)を用いたカット位置調整方法について説明する。こ
こで、図4は調整用パターン300を示すロール紙P
の平面図であり、図5は調整用パターン300の部分拡
大図、図6は調整用パターン300をカットした状態を
示すロール紙Pの平面図である。また、図7は補正値
を取得する際の制御内容を示す補正値取得フロー(符号
500で示す)であり、図8は取得した補正値を用いて
実際にカット動作を行う際のカット制御フロー(符号6
00で示す)である。加えて、図9乃至図12は、図8
に示したカット制御フロー600における、ロール紙P
の実際の状態を示す説明図(搬送駆動ローラ19aか
らカッター排紙駆動ローラ41aに至る用紙搬送経路の
平面図)であり、図13(a),(b)は、カット方法
の種類を示す説明図である。
【0039】図2を参照しつつ説明した様に、オートカ
ッター4は、前述の通りプリンタ100本体に対して図
示しないスナップ手段により着脱可能に設けられるの
で、カッター刃46の位置(紙送り方向位置)、具体的
には、例えば図2において記録ヘッド13からカッター
刃46に至る距離(符号Lで示す距離)は、オートカッ
ター4の着脱作業に伴って僅かに変化する。また、プリ
ンタ100の製造時のばらつきや、プリンタ100の輸
送の際の振動、経年変化、等々によっても、同様に距離
Lは変化する。この様な距離Lの変化は、例えば、ロー
ル紙PにL判サイズの写真を連続印刷し、そして写真
と写真のちょうど境界線をカットする様な場合には、容
易に識別可能なカット位置ずれとして現れることにな
る。従って、写真用紙を用いて銀塩写真並の高画質印刷
を行う場合には、特に好ましく無い印刷結果を招くこと
になる。
【0040】そこで、プリンタ100は、図4に示す様
な調整用パターン300を印刷する「カット位置調整用
パターン印刷モード」を有し、調整用パターン300を
印刷し、該調整用パターン300をカット(テストカッ
ト)することにより、距離L(設計値)に加えるべき補
正値を求める様になっている。そして、実際のカット制
御時には、前記補正値を考慮して紙送り動作を実行する
ことにより、目的とするカット位置(カットライン)を
正確にカッター刃46の位置に合わせ、そしてカットす
ることができる様になっている。
【0041】以下、詳説する。図4において、ロール紙
は図の矢印の方向に紙送りされ、記録ヘッド13に
より、調整用パターン300が印刷される。図4におい
て、ロール紙Pの先端から調整用パターン300の印
刷開始位置まで距離dを必要とするのは、ロール紙P
には巻き癖があり、従ってロール紙Pの先端が排紙
ローラ20(図2参照)にニップされていない状態で印
刷を行うと、ロール紙Pが記録ヘッド13に擦れる虞
があるからである。
【0042】調整用パターン300は、ブロックパター
ンが主走査方向(図4の左右方向)に複数配置されるこ
とによって形成されている(本実施の形態では、16
個)。図4において各ブロックパターンに付記された数
字は、識別用の通し番号である。より詳しくは、図5に
示す様に(図5では6番と7番のブロックパターンを示
している)、各ブロックパターンは紙送り方向(図5の
上下方向)に長い長方形の形状をなし、主走査方向(図
5の左右方向)に平行なカット用ラインb(n=1〜
16)を境界線として、紙送り方向の上流側と下流側が
異なる2色で塗り潰されている。換言すると、当該2色
の塗り潰しによって、カット用ラインbが形成されて
いる。隣接するブロックパターンのカット用ラインb
とbn+1とは、紙送り方向に間隔hだけずれていて、
これにより、図4に示す様に16本のカット用ラインb
によって階段形状が形成されている。
【0043】上記の様に印刷された調整用パターン30
0は、カット用ラインb(9番目のカット用ライン)
をカット基準ラインとし、カット基準ラインとしてのカ
ット用ラインbが印刷された時点から、距離L(設計
値)分だけ紙送された後、オートカッター4によってカ
ットされる。尚ここでは、テストカットによってカット
されるラインを、一例として図4において破線および符
号Tで示している。そして、カットラインTでカットし
た後、距離dだけ紙送りした後に再びカットし、これ
により、図6に示す様に下流側の調整用パターン300
aと、上流側の調整用パターン300bとが印刷された
ロール紙片が作成される。
【0044】次に、2つのロール紙片を突き合わせるこ
とにより、調整用パターン300aと、調整用パターン
300bとを突き合わせ、カットラインTが、カット用
ラインb(n=1〜16)のうちいずれをカットした
か、又は、いずれのものに最も近いかを、目視で判断す
る。ここで、2つのロール紙片を突き合わせるのは、よ
り正確に、カット用ラインbのいずれのものがカット
されたか又はいずれのものが最も近いかを判断する為で
ある。
【0045】次に、本実施形態においては図5及び図6
に示す様にカットラインTは、ちょうどカット用ライン
をカットしている。一方、調整用パターン300
は、カット用ラインbを印刷した時点から距離L(設
計値)分だけ紙送りされた位置でカットされているの
で、カット位置ずれが生じなければ、カットラインT
は、カット用ラインbをカットする筈である。しか
し、上記の様に本実施例ではカット用ラインbをカッ
トしているので、従ってカット位置ずれ量は、h×(9
−5)=4hとなる。つまり、カット基準ラインとして
のカット用ラインbと、テストカットでカットされた
カット用ラインbとの紙送り方向の位置ずれ量(4×
h)が、距離L(設計値)に加えるべき補正値となる。
以上が、カット位置ずれ量、つまり、実際にカット動作
を行う際に、距離L(設計値)に加えるべき補正値を求
める方法(カット位置ずれ量取得方法)の基本的な考え
方となる。
【0046】以下、図7及び図8を参照しつつ詳説す
る。尚、以下では、補正値(カット位置ずれ量)、紙送
り量等の単位は、距離そのものではなく、搬送ローラ1
9(図2)の回転単位(step数)、例えば、紙送りモー
タ69を駆動するstep数(例えば、ステッピングモータ
におけるstep数)、或いは、ロータリエンコーダ71
(図3)の検出step数によって表すこととする。具体的
には、距離L(設計値)だけロール紙Pを紙送りする
為に必要な搬送ローラ19の回動量をα(step)、実際
のカット動作時にこれに加えるべき補正値をC(ste
p)、回動量αに補正値Cを加えた回動量をU(ste
p)、隣接するカット用ラインbの間隔h(図5参
照)分だけロール紙Pを紙送りする為に必要な搬送ロ
ーラ19の回動量をd(step)とする。尚、以下では、
搬送ローラ19の回動量を「ローラ回動量」と略称す
る。
【0047】先ず、図7に示す補正値取得フロー500
においては、最初に補正値Cの初期値を0(step)(ス
テップS501)、ローラ回動量Uの初期値をα(ste
p)(ステップS502)とする。尚、補正値取得フロ
ー500は、プログラムとしてPROM54(図3)に
記憶され、ローラ回動量Uの初期値αと補正値Cの初期
値0は、共にEEPROM55(図3)にデータとして
記憶され、必要に応じて書き換え(更新)可能となって
いる。次に、図4に示した調整用パターン300を印刷
し(ステップS503)、そして「カット基準ライン」
をカット用ラインbとして、当該カット用ラインb
の印刷時点からローラ回動量U(step)分だけ紙送りモ
ータ69を駆動し(ステップS504)、そしてその時
点で同モータを停止させ(ステップS505)、オート
カッター4を駆動させてカット動作を行う(ステップS
506)。これにより、調整用パターン300がカット
されて2分される。
【0048】次に、図6に示した様な2つのロール紙片
とする為に、ローラ回動量V(step)(図4に示した距
離d)分だけ紙送りモータ69を駆動し(ステップS
507)、そしてその時点で同モータを停止させ(ステ
ップS508)、オートカッター4を駆動する(ステッ
プS509)。
【0049】ユーザは、こうして得られた2つのロール
紙片を突き合わせ、テストカットしたラインが、カット
用ラインb(n=1〜16)のうちいずれと一致した
か、又は、いずれのものに最も近いかを目視で判断し、
そして該当するカット位置番号N(図6の例では
「5」)を、「テストカット位置情報入力手段」として
のホスト・コンピュータ200(図3)に、「テストカ
ット位置情報」としてデータ入力する(ステップS51
0)。
【0050】ここで入力されたカット位置番号Nによ
り、カット基準ラインとしてのカット用ラインbと、
カッター刃46とのずれ量を取得することができる。即
ち、入力されたカット位置番号Nが、カット基準ライン
であることを示す「9」であるか否かを判断し(ステッ
プS511)、カット位置番号Nが9であれば(ステッ
プS511の肯定枝)、補正値Cを0のままとして補正
値取得フロー500を終了する。しかし、カット位置番
号Nが9でない場合(ステップS511の否定枝)は、
カッター刃46はカット基準ラインとしてのカット用ラ
インbをカットしていないので、補正値Cを、C=
(9−N)×d(step)とし(ステップS512)、ロ
ーラ回動量Uを、U=α+C(step)として、EEPR
OM55(図3)に記憶された補正値C及びローラ回動
量Uを更新する(ステップS514)。そして、再び調
整用パターン300を印刷して同様な処理を繰り返す。
【0051】つまり、カット位置番号「9」が入力され
るまで、同様な処理を繰り返す。そしてその結果、カッ
ト位置番号「9」が入力された時点における補正値C
が、最終的な補正値Cとなる。
【0052】次に、図8を参照しつつ実際のカット動作
時の制御内容について説明する。尚、図8に示すカット
制御フロー600も、プログラムとしてPROM54
(図3)に記憶されている。
【0053】先ず、ホスト・コンピュータ200(図
3)から印刷データを受け取ると、制御部50は、1ペ
ージ分の印刷領域をカットする際の最初のカットタイミ
ングCTと次のカットタイミングCTとを決定する
(ステップS601,S602)。より詳しくは、本実
施例では1ページ分の印刷領域における印刷開始ライン
(ページ先端)と印刷終了ライン(ページ後端)とでカ
ットするので、図9に示す様にロール紙Pに記録ヘッ
ド13によって印刷を行う場合に、印刷開始ラインT
(ページ先端)から距離Lだけ離れたカッター刃46の
位置へ、当該印刷開始ラインTを送る為には、印刷開
始ラインTを印刷した時点から0+U(step)だけ搬
送ローラ19を回動させる必要がある。また、印刷開始
ラインTを印刷した時点から、1ページ分印刷を完了
するまでの紙送り量をL(step)とすると、印刷開始
ラインTを印刷した時点から、印刷終了ライン(ペー
ジ後端:図11に示す印刷終了ラインT)をカッター
刃46の位置へ送る為には、搬送ローラ19をL+U
(step)だけ回動させる必要がある。
【0054】従って以上により、印刷を開始した時点か
ら最初のカット動作を行うまでに必要なローラ回動量
(最初のカットタイミング)CTは、0+U(step)
となり、印刷を開始した時点から2回目のカット動作を
行うまでに必要なローラ回動量(次のカットタイミン
グ)CTは、L+U(step)となる。ここで、値U
は、前述した通り距離L(設計値)を紙送りする為に必
要な理論上のローラ回動量α(step)に補正値Cを加え
た値である。
【0055】尚、本実施形態では、印刷開始時に使用す
る記録ヘッド13のノズル孔(図示せず)と、印刷終了
時に使用する記録ヘッド13のノズル孔(図示せず)を
同じものとして、前記カットタイミングT及びT
決定しているが、印刷開始時に使用するノズル孔と印刷
終了時に使用するノズル孔とが異なる場合は、図9にお
ける距離Lが僅かに異なる為、前記カットタイミングT
とTを求める際には、これを考慮して求めることに
なる。つまり、ローラ回動量α(step)が、それぞれに
適した値(例えば、α及びα)とすると、CT
0+U=0+α +Cとなり、CT=L+U=Lp
+α+Cとなる。
【0056】次に、図8に戻って、印刷を開始すると共
に搬送ローラ19の総回動量βを0にリセットし(ステ
ップS603)、当該総回動量βがCTとなるまで紙
送りモータ69を駆動する(ステップS604、S60
5の否定枝)。尚、図10は、この間のロール紙P
状態の一例を示している。続いて、前記総回動量βがC
となったら(ステップS605の肯定枝)、紙送り
モータ69を停止して(ステップS606)、オートカ
ッター4を駆動してカット動作を行う(ステップS60
7)。尚、図11は、この時のロール紙Pの状態を示
している。
【0057】次に、2回目のカット動作を行う為に前記
総回動量βがCTとなるまで紙送りモータ69を駆動
し(ステップS608、ステップS609の否定枝)、
前記総回動量βがTとなったら(ステップS609の
肯定枝)、紙送りモータ69を停止し(ステップS61
0)、オートカッター4を駆動してカット動作を行う
(ステップS611)。尚、図12は、この時のロール
紙Pの状態を示している。以上により、ロール紙P
に印刷された1ページ分の印刷領域は、印刷開始ライン
と印刷終了ラインTとでずれることなく正確にカ
ットされる。
【0058】つまり、制御部50(図3)は、調整用パ
ターン300を印刷し、且つカットすることによって設
計上の距離L(記録ヘッド13からカッター刃43に至
る理論上の距離:図9参照)と実際の距離Lとのずれ量
(補正値C)を取得し、当該ずれ量(補正値C)を用い
て紙送り量を補正するので、距離Lが設計値通りでない
様な場合でも、これを補正してカットすべき位置で正確
にカットすることが可能となる。
【0059】尚、ロール紙Pに余白無く連続して印刷
を行う場合に、これをカットする方法は、図13に示す
様に2通り考えられる。図13において符号Tはカット
位置を示していて、図示する様に図13(a)は印刷領
域A,A,Aの境界線ちょうどで1回カットする
カット方法(以下これを「ワンカット制御方法」と言
う)を示し、図13(b)は境界線のやや内側で1回づ
つカットするカット方法(以下これを「ツーカット制御
方法」と言う)を示している。
【0060】本実施形態においては、前記ワンカット制
御方法を採用し、また、図13(a)から明らかなよう
に、ワンカット制御方法においてはカット位置ずれが外
観上認識し易く、印刷品質を低下させることとなるが、
上述の通り本実施形態では補正値Cを用いて紙送り制御
を行うので、前記ワンカット制御方法でもカット位置が
正確であり印刷品質を低下させることが無い。また、図
13(b)に示す様なツーカット制御方法を行う際に
は、一定のマージンが存在する為に僅かにカット位置が
ずれても隣接する印刷領域の一部分が混在する様なこと
は無いが、この様なツーカット制御方法においても前記
補正値Cを用い、カット位置ずれを補正すれば、印刷領
域の上端と下端の破棄される部分の長さが均等となり、
より好ましい印刷結果となることは言うまでも無い。
【0061】ところで、以上説明した本実施形態に係る
プリンタ100においては、図7、図8に示した補正値
制御フロー500およびカット制御フロー600を、制
御プログラムとして制御部50(図3)のPROM54
(図3)に記憶し、そして実行する様にしているが、こ
の様な機能をホスト・コンピュータ200(図3)の
側、例えば、プリンタドライバ等に設け、そして当該プ
リンタドライバ等よって実行する様に構成することもで
きるし、図7、図8に示した補正値制御フロー500お
よびカット制御フロー600における処理の一部を制御
部50(図3)で行い、他の部分をホスト・コンピュー
タ200(図3)によって行うこともできる。また、補
正値C等のデータについても、EEPROM55(図
3)のみならず、ホスト・コンピュータ200(図3)
に記憶させることも可能であり、以上の様に種々の変形
が可能である。
【0062】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、カ
ット用ラインが紙送り方向に所定の間隔で階段状に形成
されてなるカット位置調整用パターンをカットすること
により、カットされたカットラインと、カット基準ライ
ンとの位置関係から、カット位置ずれ量を簡単に得るこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの外観斜
視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面
概略図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの制御部
のブロック図である。
【図4】カット位置調整用パターンを示すロール紙の平
面図である。
【図5】カット位置調整用パターンの部分拡大図であ
る。
【図6】カット位置調整用パターンをカットした状態を
示すロール紙の平面図である。
【図7】補正値を取得する際の制御内容を示す補正値取
得フローである。
【図8】取得した補正値を用いて実際にカット動作を行
う際のカット制御フローである。
【図9】図8に示したカット制御フローにおける、ロー
ル紙の実際の状態を示す説明図である。
【図10】図8に示したカット制御フローにおける、ロ
ール紙の実際の状態を示す説明図である。
【図11】図8に示したカット制御フローにおける、ロ
ール紙の実際の状態を示す説明図である。
【図12】図8に示したカット制御フローにおける、ロ
ール紙の実際の状態を示す説明図である。
【図13】カット方法の種類を示す説明図である。
【符号の説明】 4 オートカッター 13 インクジェット記録ヘッド 19 搬送ローラ 46 ロータリーカッター 69 紙送りモータ 100 インクジェットプリンタ 300 カット位置調整用パターン P ロール紙
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 29/46 B41J 29/46 A B65H 5/06 B65H 5/06 F 35/04 35/04 (72)発明者 原田 英典 長野県諏訪市大和3丁目3番5号 セイコ ーエプソン株式会社内 Fターム(参考) 2C058 AB17 AC07 AC11 AD01 AE04 AF15 AF51 LA03 LA24 LB10 LB19 LB36 2C061 AQ05 AR01 AS06 KK13 KK18 KK26 3C024 CC01 FF01 FF04 3C027 SS05 SS08 3F049 DA12 EA22 LA07 LB03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主走査方向に往復動しながら被記録材に
    記録を行う記録ヘッドと、 該記録ヘッドに被記録材を精密送りする、回動駆動され
    る搬送ローラと、 前記記録ヘッドの下流に設けられ、記録の行われた被記
    録材を所定位置でカットするカッター刃を有するカッタ
    ー装置と、を備えた記録装置であって、 複数本のカット用ラインが紙送り方向に所定の間隔を設
    けて階段状に形成されてなるカット位置調整用パターン
    を印刷するカット位置調整用パターン印刷モードを有
    し、 前記カット位置調整用パターンを前記カッター装置によ
    ってカットした際に、前記カッター刃によってカットし
    たラインが、複数本の前記カット用ラインのうちいずれ
    のものと一致したか又はいずれのものに最も近いかをテ
    ストカット位置情報として入力するテストカット位置情
    報入力手段から、前記テストカット位置情報を取得する
    ことにより、複数本の前記カット用ラインのうちのいず
    れかに設定されたカット基準ラインと、前記カッター刃
    とのずれ量を得る様に構成されている、ことを特徴とす
    る記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記カット用ライン
    を、異なる2色によって塗り潰された領域の境界線によ
    って形成することを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、複数本の前
    記カット用ラインに、識別用の通し番号を付記すること
    を特徴とする記録装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て、前記カッター装置が、前記記録装置本体に対して着
    脱可能に構成されていることを特徴とする記録装置。
  5. 【請求項5】 主走査方向に往復動しながら被記録材に
    記録を行う記録ヘッドと、 該記録ヘッドに被記録材を精密送りする、回動駆動され
    る搬送ローラと、 前記記録ヘッドの下流に設けられ、記録の行われた被記
    録材を所定位置でカットするカッター刃を有するカッタ
    ー装置と、を備えた記録装置において、実際にカットす
    べきカット位置と、前記カッター刃とのずれ量を検証す
    る為に被記録材に記録されるカット位置調整用パターン
    であって、 複数本のカット用ラインが紙送り方向に所定の間隔を設
    けて階段状に形成されてなることを特徴とするカット位
    置調整用パターン。
  6. 【請求項6】 請求項5において、複数本の前記カット
    用ラインが、異なる2色によって塗り潰された領域の境
    界線によって形成されていることを特徴とするカット位
    置調整用パターン。
  7. 【請求項7】 請求項5または6において、複数本の前
    記カット用ラインに、識別用の通し番号が付記されてい
    ることを特徴とするカット位置調整用パターン。
  8. 【請求項8】 主走査方向に往復動しながら被記録材に
    記録を行う記録ヘッドと、 該記録ヘッドに被記録材を精密送りする、回動駆動され
    る搬送ローラと、 前記記録ヘッドの下流に設けられ、記録の行われた被記
    録材を所定位置でカットするカッター刃を有するカッタ
    ー装置と、を備えた記録装置において、実際にカットす
    べきカット位置と、前記カッター刃とのずれ量を取得す
    るカット位置ずれ量取得方法であって、 複数本のカット用ラインが紙送り方向に所定の間隔を設
    けて階段状に形成されてなるカット位置調整用パターン
    を印刷し、 該カット位置調整用パターンを前記カッター装置によっ
    てカットした際に、前記カッター刃によってカットした
    ラインが、複数本の前記カット用ラインのうちいずれの
    ものと一致したか又はいずれのものに最も近いかを判断
    することにより、複数本の前記カット用ラインのうちの
    いずれかに設定されたカット基準ラインと、前記カッタ
    ー刃とのずれ量を得る、ことを特徴とするカット位置ず
    れ量取得方法。
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