JP2003266836A - カッター装置、記録装置、紙送り量取得方法 - Google Patents

カッター装置、記録装置、紙送り量取得方法

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JP2003266836A
JP2003266836A JP2002071917A JP2002071917A JP2003266836A JP 2003266836 A JP2003266836 A JP 2003266836A JP 2002071917 A JP2002071917 A JP 2002071917A JP 2002071917 A JP2002071917 A JP 2002071917A JP 2003266836 A JP2003266836 A JP 2003266836A
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JP
Japan
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cutter
recording material
physical quantity
paper
cutter blade
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Application number
JP2002071917A
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English (en)
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Katsuhiko Nishisaka
勝彦 西坂
Masatomo Kanemitsu
正智 金光
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Publication date
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65HHANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL, e.g. SHEETS, WEBS, CABLES
    • B65H2405/00Parts for holding the handled material
    • B65H2405/10Cassettes, holders, bins, decks, trays, supports or magazines for sheets stacked substantially horizontally
    • B65H2405/11Parts and details thereof
    • B65H2405/111Bottom
    • B65H2405/1116Bottom with means for changing geometry
    • B65H2405/11164Rear portion extensible in parallel to transport direction
    • B65H2405/111646Rear portion extensible in parallel to transport direction involving extension members pivotable around an axis parallel to bottom surface and perpendicular to transport direction

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  • Nonmetal Cutting Devices (AREA)
  • Controlling Sheets Or Webs (AREA)
  • Handling Of Sheets (AREA)
  • Control Of Cutting Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 基準となる位置からカッター刃の位置までの
正確な距離を簡単に取得することにより、以て正確な位
置でカットすることができる様にすること。 【解決手段】 オートカッターは基準となる位置T
らロール紙Pを距離bだけ紙送りし、そしてカッター
刃46によってカットするが、距離bが何らかの要因に
より変動すると、カット位置ずれが生じる為、距離bを
補正する必要がある。オートカッターは、ロール紙の先
端Fをカッター刃46のやや上流側に配置した後、微小
送り動作とカッター刃46の駆動動作とを交互に実行し
ながら、カッター刃46を駆動するモータの電流値を監
視することにより、先端Fがカッター刃46に到達した
ことを検出し、これによって距離bを補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被記録材を所定位
置でカットするカッター装置に関する。また、本発明
は、該カッター装置を備えた、FAX、プリンタ等に代
表されれる記録装置に関する。更に、本発明は、カッタ
ー装置において、被記録材を基準位置からカッター刃ま
で送る為に必要な紙送り量を取得する紙送り量取得方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】以下、記録装置の一つとしてのインクジ
ェットプリンタ(以下「プリンタ」と言う)を例に説明
する。プリンタは、インク滴を吐出するインクジェット
記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)と、記録ヘッ
ドへ印刷用紙を精密送りする搬送ローラとを備えてい
る。また、プリンタには、単票紙の他にロール紙に印刷
可能なものがあり、更に、記録ヘッドの下流側に、ロー
ル紙を所定位置でカットするカッター装置を備えるもの
がある。
【0003】カッター装置は、ロール紙の幅方向に移動
可能なカッター刃を備え、プリンタの制御部は、搬送ロ
ーラの回動量(或いは駆動量)、即ち、紙送り量を監視
することによってカットすべき位置(カット位置)とカ
ッター刃の位置関係とを管理し、そしてカット位置がカ
ッター刃に来たところでカッター刃を駆動する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、カッター刃
の設計上の位置(紙送り方向位置)は、プリンタ組立時
の製造ばらつきによって機体差があり、従ってカット位
置をこれに合わせて調整する必要がある。しかし、製品
出荷後の輸送時による振動や、経年変化によってカッタ
ー刃の位置が僅かにずれることもあり、この様な場合に
は、カットすべきカット位置を、カッター刃によって正
確にカットすることができない。また、カッター装置
が、プリンタ本体に対して着脱可能に構成されている様
な場合には、着脱時のばらつきにより、カッター刃の位
置がその都度僅かに変化し、同様にカット位置をカッタ
ー刃によって正確にカットすることができなくなる。
【0005】この様な不具合は、銀塩写真並の高画質を
実現するプリンタにおいて、例えば、ロール紙にL判サ
イズの写真を連続印刷し、そして写真と写真の境界線を
カットする様な場合には、特に顕著に目立つこととな
り、好ましく無い印刷結果を招くことになる。
【0006】そこで本発明はこの様な問題に鑑みなされ
たものであり、その課題は、基準となる位置からカッタ
ー刃の位置までの正確な距離を簡単に取得することによ
り、以て正確な位置でカットすることができる様にする
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載のカッター装置は、被記録材をカ
ットするカッター刃を備えたカッターキャリッジと、該
カッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動するカッ
ター駆動モータと、を有するカッター装置であって、前
記カッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動するこ
とによって変化する物理量を監視する物理量監視手段
と、被記録材を紙送りする紙送り手段によって被記録材
先端を前記カッター刃の上流側に位置する基準位置から
下流側へと送りながら前記カッターキャリッジを駆動す
る際に、被記録材先端が、前記基準位置から、前記物理
量監視手段が前記物理量の変化を検出する時点まで進ん
だ距離を監視する紙送り量監視手段とを備えていること
を特徴とする。
【0008】本願請求項1記載の発明によれば、被記録
材先端位置とカッター刃との位置関係を、センサ手段等
の特別な構成要素を用いず、また、ユーザによる特別な
位置合わせ作業等を必要としないで、低コストに且つ簡
易に取得し、そしてこれによって被記録材を正確な位置
でカットすることが可能となる。即ち、カッター装置
は、カッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動する
ことによって変化する物理量を監視する物理量監視手段
を備えている。ここで、「物理量」とは、例えばカッタ
ーキャリッジを駆動する駆動モータの電流値の様に、被
記録材のカット時と非カット時とで変化する物理量を意
味する。つまり、例えば前記電流値であれば、カット時
と非カット時とで駆動モータに掛かる負荷状態が変化す
ることから、前記電流値は変化する。また、他にも、被
記録材のカット時と非カット時とでカッター装置から発
生する騒音レベルは変化し、従ってこの様に、「物理
量」とは、被記録材のカット時と非カット時とで異なる
全てのものを意味する。
【0009】一方、基準となる位置からカッター刃まで
被記録材先端を紙送りする為に必要な紙送り量は、予め
設計値として知ることができるが、基準となる位置から
カッター刃までの距離は、組立誤差等によって設計値通
りとはならず、変化する。そこで、本願請求項1記載の
発明は、被記録材先端を前記基準位置から下流側に送り
ながらカッターキャリッジを駆動して、前記物理量の変
化を監視することとした。従って、被記録材先端がカッ
ター刃と係合(接触)すれば、前記物理量が変化し、以
て当該時点が被記録材先端位置とカッター刃の位置とが
一致した状態と判断することができ、そして被記録材先
端の、前記基準位置から、前記物理量が変化した時点ま
での紙送り量を監視する紙送り量監視手段により、被記
録材を前記基準位置からカッター刃の位置まで送る為に
必要な紙送り量を得ることができる。
【0010】つまり、カッター刃それ自身を、被記録材
先端と接触したことを検知する”センサ手段”として利
用することとしたので、特別な構成要素を必要とせず低
コストに正確な位置でカットすることができ、また、ユ
ーザによる特別な位置合わせ作業を必要としないで簡易
に正確な位置でカットすることが可能となる。
【0011】本願請求項2記載のカッター装置は、請求
項1において、前記物理量監視手段が、被記録材先端が
前記カッター刃の上流側にあるときの前記物理量を基準
として、当該物理量の変化を監視することを特徴とす
る。本願請求項2記載の発明によれば、前記物理量監視
手段が、被記録材先端が前記カッター刃の上流側にある
ときの前記物理量を基準として、当該物理量の変化を監
視するので、装置毎に絶対値が異なる前記物理量の変化
を、正確に検出することが可能となる。
【0012】本願請求項3記載のカッター装置は、請求
項1または2において、前記物理量監視手段が、前記カ
ッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動することに
よって変化する前記カッター駆動モータの電流値を監視
する様に構成されていることを特徴とする。本願請求項
3記載の発明によれば、前記物理量監視手段が、前記カ
ッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動することに
よって変化する前記カッター駆動モータの電流値を監視
する様に構成されているので、カット時と非カット時と
で変化し易いカッター駆動モータの電流値を監視するこ
とにより、確実に前記物理量の変化を検出することが可
能となる。
【0013】本願請求項4記載のカッター装置は、請求
項1から3のいずれか1項において、前記物理量監視手
段によって前記物理量の変化を監視する前に、前記紙送
り手段及び前記カッターキャリッジを駆動して被記録材
先端部分を前記カッター刃によって所定量カットするこ
とにより、被記録材先端を直線状にすることを特徴とす
る。本願請求項4記載の発明によれば、前記物理量監視
手段によって前記物理量の変化を監視する前に、前記紙
送り手段及び前記カッターキャリッジを駆動して被記録
材先端部分を前記カッター刃によって所定量カットする
ことにより、被記録材先端を直線状にするので、被記録
材先端はカッター刃の移動方向に沿って真っ直ぐな形状
となり、従って被記録材先端形状が乱れている様な場合
と比して正確に被記録材先端位置を検出することができ
る。
【0014】本願請求項5記載のカッター装置は、請求
項1から4のいずれか1項において、被記録材に、前記
物理量を変化させる複数の物理量変化部が、紙送り方向
寸法をそれぞれ異にし且つ紙幅方向に所定の間隔をおい
て並んで配置されてなる、階段形状をなすカット位置調
整用パターンを設け、該カット位置調整用パターンを、
基準となる位置から基準量だけ紙送りし、当該紙送りし
た時点で前記カット位置調整用パターンを前記カッター
刃によってカットした際の前記物理量の変化状態を、基
準となる前記物理量の変化状態と照合することにより、
前記基準量を補正する様に構成されていることを特徴と
する。
【0015】本願請求項5記載の発明によれば、被記録
材先端位置を検出する為のセンサ手段等の特別な構成要
素を必要とせず、また、ユーザによる特別な位置合わせ
作業を必要としないで、低コストに且つ簡易に、正確な
位置で被記録材をカットすることが可能となる。即ち、
被記録材には、前記物理量を変化させる複数の物理量変
化部が、紙送り方向寸法をそれぞれ異にし且つ紙幅方向
に所定の間隔をおいて並んで配置されてなる、階段形状
をなすカット位置調整用パターンが設けられている。こ
こで、物理量変化部とは、被記録材に穿孔された窓穴
や、或いは肉厚部等の様に、被記録材を前記カッター刃
によってカットした際に、前記物理量を変化させる様な
部分を言い、例えば、物理量変化部が、被記録材に穿孔
される窓穴からなる場合には、当該部分を前記カッター
刃がカットする際には、前記カッター駆動モータの負荷
が低減し、物理量としてのモータ電流値が下がることに
なる。
【0016】一方で、前述したカット位置調整用パター
ンを被記録材に設け、これをカットすると、カッター刃
が適正な位置に配置されていれば、物理量の変化は、予
め想定された回数分だけ発生することになる(これが、
「基準となる物理量の変化状態」となる)。しかし、カ
ッター刃が適正位置からずれていると、物理量が変化す
る回数は、予め想定された回数よりも多いか、或いはそ
の逆に少なくなる。ここで、物理量変化部は、紙送り方
向に所定の間隔をおいて配置されているので、カット位
置調整パターンをカットした際の物理量の変化状態と、
前記基準となる物理量の変化状態とを照合すれば、カッ
ター刃の紙送り方向の位置ずれ量を求めることができ、
従ってこれにより、以降のカット時において正確な位置
でカットすることが可能となる。
【0017】本願請求項6記載のカッター装置は、請求
項5において、前記物理量変化部が、被記録材に穿孔さ
れる、方形状をなす窓穴からなることを特徴とする。本
願請求項6記載の発明によれば、請求項5において、前
記物理量変化部が、被記録材に穿孔される、方形状をな
す窓穴からなるので、前述した様に、例えばカッター駆
動モータの電流値を監視することにより、物理量の変化
を簡単に且つ確実に検出することができる。
【0018】本願請求項7記載の記録装置は、主走査方
向に往復動しながら被記録材に記録を行う記録ヘッド
と、該記録ヘッドに被記録材を精密送りする、回動駆動
される搬送ローラと、を備えた記録装置であって、請求
項1から6のいずれか1項に記載の前記カッター装置を
備えていることを特徴とする。本願請求項7記載の発明
によれば、記録装置は請求項1から6のいずれか1項に
記載されたカッター装置を備えているので、前述した本
願請求項1から6のいずれか1項に記載の発明と同様な
作用効果を得ることが可能となる。
【0019】本願請求項8記載の記録装置は、請求項7
において、前記カッター装置が着脱自在に構成されてい
ることを特徴とする。カッター装置が記録装置に対して
着脱可能に構成されていると、着脱の度にカッター刃の
紙送り方向位置が僅かにずれ、従ってカット位置ずれが
生じ易くなるが、本発明は前述の通りカッター刃によっ
て被記録材先端位置等を確実に検出するので、特別な位
置合わせ作業等を行う必要なく、正確な位置でカットす
ることができる。
【0020】本願請求項9記載の紙送り量取得方法は、
被記録材をカットするカッター刃を備えたカッターキャ
リッジと、該カッターキャリッジを被記録材の幅方向に
駆動するカッター駆動モータと、を有するカッター装置
において、被記録材を前記カッター刃の上流側に位置す
る基準位置から前記カッター刃まで送る為に必要な紙送
り量を取得する紙送り量取得方法であって、被記録材を
紙送りする紙送り手段によって被記録材先端を前記カッ
ター刃の上流側に位置する基準位置から下流側へと送り
ながら、前記カッターキャリッジを駆動する際に、前記
カッターキャリッジが動作することによって変化する物
理量および紙送り量を監視し、前記物理量の変化を検出
した時点を、被記録材先端位置と前記カッター刃の位置
とが一致した状態として、被記録材を前記基準位置から
前記カッター刃まで送る為に必要な紙送り量を取得する
ことを特徴とする。
【0021】本願請求項9記載の発明によれば、カッタ
ー装置においてカッターキャリッジが動作することによ
って変化する物理量を監視し、当該物理量の変化を検出
した時点を、被記録材先端位置とカッター刃の位置とが
一致した状態として、被記録材を基準位置からカッター
刃まで送る為に必要な紙送り量を取得するので、前述し
た本願請求項1記載の発明と同様に、被記録材先端位置
を検出する為のセンサ手段等の特別な構成要素を必要と
せず、また、ユーザによる特別な位置合わせ作業を必要
としないで、低コストに且つ簡易に正確な位置で被記録
材をカットすることが可能となる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ、本発明
の一実施形態について、 1.インクジェットプリンタの構成 2.物理量の変化を利用したカッター刃の位置検出方法 の順に説明する。
【0023】<1.インクジェットプリンタの構成>先
ず、図1乃至図3を参照しつつ、本発明に係る「記録装
置」としてのインクジェットプリンタ(以下「プリン
タ」と言う)100の構成について説明する。ここで、
図1はプリンタ100の外観斜視図、図2は同側断面概
略図、図3は制御系のブロック図である。
【0024】図1において、プリンタ100は装置本体
3の後部に給紙装置2を、前部に排紙スタッカ6を備
え、単票紙或いはロール紙(以下では適宜これらを総称
して「用紙」と言う)を給紙装置2から送り出し、前部
の排紙スタッカ6に向けて排出する構成を有している。
給紙装置2にはロール状に巻かれたロール紙ロールRを
回動可能に軸支するロール紙ホルダ5が着脱可能に設け
られていて、また、装置本体3の前方側の用紙排出口に
は、ロール紙或いは単票紙を所定長さでカットするオー
トカッター4が着脱可能に設けられている。図1は、ロ
ール紙ホルダ5を給紙装置2の後部に装着し、且つ、オ
ートカッター4を装置前部に装着した状態を示してい
る。この様に、プリンタ100は単票紙とロール紙の双
方を給送可能に構成され、且つ、所定の長さでカット可
能に構成されている。
【0025】以下、図2を参照しつつ詳述する。給紙装
置2はホッパ16を備え、該ホッパ16上に単票紙P
を傾斜姿勢で堆積保持する。また、ロール紙ロールRか
ら繰り出されるロール紙Pは、ホッパ16の下側を通
って下流側(図2の左方向)へ給送される。ホッパ16
は給紙装置2の後部上方に位置する回動支点(図示せ
ず)を中心に回動可能に設けられ、その先端部が回動駆
動される給紙ローラ14に対して圧接及び離間動作する
様になっている。堆積された単票紙Pの最上位のもの
は、ホッパ16が給紙ローラ14に対して圧接動作を行
い、当該圧接状態において給紙ローラ14が回動するこ
とによって下流側に繰り出される。給紙ローラ14は側
面視略D形の形状をなしていて、印刷動作時にはその平
坦部が単票紙Pと対向する状態に制御され(図2の状
態)、これによって用紙の搬送負荷を軽減する。
【0026】給紙ローラ14から下流の下側には板状体
としての紙案内15が略水平に設けられ、用紙先端が該
紙案内15に斜めに当接し、滑らかに下流側に案内され
る。紙案内15から下流には、紙送りモータ69(図3
参照)により回動駆動される搬送駆動ローラ19aと、
該搬送駆動ローラ19aに圧接する搬送従動ローラ19
bと、からなる「紙送り手段」としての搬送ローラ19
が設けられ、用紙は、当該搬送ローラ19によってニッ
プされて、一定ピッチで下流側に精密送りされる。搬送
従動ローラ19bは搬送従動ローラホルダ18の下流側
に軸支され、当該搬送従動ローラホルダ18は、回動軸
18aを中心に図2の時計方向及び反時計方向に回動可
能に設けられ、且つ、ねじりコイルばね(図示せず)に
よって搬送従動ローラ19bが常に搬送駆動ローラ19
aに圧接する方向(図2の反時計方向)に回動付勢され
ている。
【0027】次に、給紙ローラ14から搬送ローラ19
に至る給送経路上には、用紙の通過を検出する、センサ
本体部17aと検出子17bとからなる用紙検出器17
が配設されている。検出子17bは側面視略「く」の字
の形状をなし、その中央付近の回動軸17cを中心に図
2の時計方向及び反時計方向に回動可能に設けられ、回
動軸17cから下側は、下流から上流に進む用紙の先端
と緩やかな角度で滑らかに当接する様に形成されてい
る。検出子17bの上方に位置するセンサ本体部17a
は発光部(図示せず)及び該発光部からの光を受ける受
光部(図示せず)を備え、検出子17bの回動軸17c
から上側が、その回動動作により、前記発光部から前記
受光部に向かう光の遮断及び通過を行う様になってい
る。よって、図2に示す様に用紙の通過に伴って検出子
17bが上方に押し上げられるように回動すると、検出
子17bの上側がセンサ本体部17aから外れ、これに
よって前記受光部が受光状態となり、用紙の通過を検出
する様になっている。
【0028】続いて、搬送ローラ19の下流には、プリ
ンタ100の記録部を構成する、プラテン28及びイン
クジェット記録ヘッド(以下「記録ヘッド」と言う)1
3が上下に対向する様に配設されている。プラテン28
は主走査方向(図2の紙面表裏方向)に長く、搬送ロー
ラ19によって記録ヘッド13の下へ搬送される用紙
は、プラテン28によって下から支持される。記録ヘッ
ド13はインクカートリッジ11を搭載するキャリッジ
10の底部に設けられ、該キャリッジ10は、主走査方
向に延びるキャリッジガイド軸12にガイドされなが
ら、キャリッジモータ(CRモータ)61(図3参照)
の駆動力を受けて主走査方向に往復動する。
【0029】次に、記録ヘッド13から下流はプリンタ
100の排紙部となっていて、紙送りモータ69(図
3)により回動駆動される排紙駆動ローラ20aと、該
排紙駆動ローラ20aに軽く圧接することによって従動
回動する排紙従動ローラ20bと、からなる排紙ローラ
20が設けられ、記録ヘッド13によって印刷の行われ
た用紙は、排紙ローラ20にニップされつつ排紙駆動ロ
ーラ20aが回動することにより排出される。排紙従動
ローラ20bは排紙従動ローラホルダ23に軸支され、
該排紙従動ローラホルダ23は、排紙従フレーム25に
取り付けられている。排紙従フレーム25は主走査方向
に長い板状体からなり、当該排紙従フレーム25は、同
様に主走査方向に長い板状体からなる排紙主フレーム2
4に、上から圧接する様な状態で取り付けられている。
【0030】続いて、排紙従動ローラ20bのやや上流
には排紙補助ローラ22が設けられ、用紙は、該排紙補
助ローラ22によってやや下方に押しつけられる様にな
っている。また、排紙駆動ローラ20aと従動従動ロー
ラ20bとのニップ点がやや上流側に設定されていて、
更に、搬送駆動ローラ19aと搬送従動ローラ19bと
のニップ点がやや下流側に設定されている。以上によっ
て用紙は、排紙ローラ20と搬送ローラ19との間で僅
かに下に凸となる湾曲状態となり、記録ヘッド13の下
に位置する用紙はプラテン28に押しつけられ、以て用
紙の浮き上がりが防止され、正常な印刷品質が維持され
る様になっている。
【0031】排紙ローラ20の下流に設けられるオート
カッター4は、図示しないスナップ手段によってプリン
タ100の装置本体3(図1)に対して着脱可能に設け
られる。オートカッター4は主走査方向に往復動可能に
設けられる、ロータリーカッター46(以下「カッター
刃」と言う)を備えたカッターキャリッジ43と、カッ
ター刃46との間で用紙を剪断する為の板部材44と、
カッター刃46へ用紙を案内するガイド部材45と、駆
動ローラ41aおよび該駆動ローラ41aに圧接する従
動ローラ41bとからなる排出ローラ41とを有してい
る。尚、オートカッター4がプリンタ100本体に装着
された際に、プリンタ100本体側の伝達歯車(図示せ
ず)とオートカッター4側の伝達歯車(図示せず)が噛
合する様になっていて、これにより、駆動ローラ41a
は、プリンタ100本体側に設けられた紙送りモータ6
9(図3)によって回動駆動される。そして、オートカ
ッター4は、カッターキャリッジ43を主走査方向に往
復動させることによって用紙をカットし、排出ローラ4
1によってカットされた用紙を排出する。
【0032】ここで、オートカッター4は、図3に示す
様にカッター駆動モータ(DCモータ)75と、該カッ
ター駆動モータ75の回動軸に取り付けられた駆動プー
リ62および図示しない従動プーリとに巻回される無端
ベルト60とを有し、カッターキャリッジ43が無端ベ
ルト60の一部に固定され、これにより、カッター駆動
モータ75が回動すると、カッターキャリッジ43が主
走査方向に往復動する様に構成されている。
【0033】以上説明した給紙ローラ14と、搬送駆動
ローラ19aと、排紙駆動ローラ20aと、駆動ローラ
41aとは、前述した様に1つの紙送りモータ69(図
3参照)と図示しない動力伝達装置によって連結され、
紙送りモータ69の回動によってこれら全てのローラが
回動する様構成され、当該紙送りモータ69と、前述し
たカッター駆動モータ75とは後述するプリンタ100
の制御部50によって制御される。
【0034】以上がプリンタ100の構成であり、次
に、図3を参照しつつ、プリンタ100の制御部50の
構成について説明する。制御部50は、プリンタ100
に印刷情報を送信するホスト・コンピュータ200との
間でデータの送受信が可能に構成され、ホスト・コンピ
ュータ200とのインタフェース部(以下「IF」と言
う)51と、ASIC52,RAM53,PROM5
4,EEPROM55,CPU56,発振回路57,D
Cユニット58,駆動モータドライバ59,CRモータ
ドライバ70,ヘッドドライバ67,およびカッターモ
ータドライバ74を備えている。
【0035】ここで、CPU56はプリンタ100の制
御プログラムを実行する為の演算処理やその他必要な演
算処理を行い、発信回路57は、CPU56に対して各
種処理に必要な周期的な割り込み信号を発生させる。A
SIC52は、ホスト・コンピュータ200からIF5
1を介して送信される印刷データ(後述するカット位置
情報を含む)に基づいて印刷解像度や記録ヘッド13の
駆動波形等を制御するものである。RAM53は、AS
IC52およびCPU56の作業領域や他のデータの1
次格納領域として用いられ、PROM54およびEEP
ROM55には、プリンタ100を制御する為に必要な
制御プログラム(ファームウェア)および処理に必要な
データが格納されている。
【0036】紙送りモータドライバ59は、DCユニッ
ト58の制御の下、紙送りモータ69を駆動制御して、
前述した様に複数の駆動対象、即ち、給紙ローラ3,搬
送駆動ローラ19a,排紙駆動ローラ20a,駆動ロー
ラ41a等を回動させる。CRモータドライバ70は、
DCユニット58の制御の下、CRモータ61を駆動制
御することによりキャリッジ10を主走査方向に往復動
させ、または停止・保持させる。カッター駆動モータド
ライバ74は、DCユニット58の制御の下、カッター
駆動モータ75を駆動制御して、オートカッター4のカ
ッターキャリッジ43(カッター刃46)を桁方向に往
復動させる。ヘッドドライバ67は、CPU56の制御
の下、ホスト・コンピュータ200から送信された印刷
データに従って記録ヘッド13を駆動制御する。
【0037】CPU56およびDCユニット58には、
搬送される用紙の始端および終端を検出する用紙検出器
36からの検出信号と、搬送駆動ローラ62の回動量を
検出するロータリエンコーダ71からの出力信号と、キ
ャリッジ10の主走査方向における絶対位置を検出する
リニアエンコーダ72からの出力信号と、後述する用紙
センサ26からの出力信号が与えられる。ロータリエン
コーダ71は、搬送駆動ローラ19a(図2)の軸端に
取り付けられる回転盤(図示せず)と、該回転盤に放射
状に形成されたスリットに対して発光する発光部および
前記スリットを通過した光を受光する受光部(図示せ
ず)から構成され、前記スリットを通過する光によって
形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号とを出力す
ることにより、搬送駆動ローラ19aの回転量および回
転速度を検出する。リニアエンコーダ72は、主走査方
向に長い符号板(図示せず)と、該符号板において主走
査方向に複数形成されたスリットに対して発光する発光
部(図示せず)および前記スリットを通過した光を受光
する受光部(図示せず)から構成され、前記ロータリエ
ンコーダ71と同様に前記スリットを通過する光によっ
て形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号とを出力
し、キャリッジ10の主走査方向における絶対位置を検
出する。以上が、制御部50の概略構成である。
【0038】<2.物理量の変化を利用したカッター刃
の位置検出方法>以下、図4乃至図10を参照しつつ、
物理量の変化を利用したカッター刃の位置検出方法につ
いて説明する。ここで、図4(a)はロール紙Pをカ
ッター刃46が横切るラインの一例を示すものであり、
図4(b)および(c)は、カッター駆動モータ75
(図3)の電流値変化を示すものである。また、図5は
ロール紙Pの先端を検出する制御プログラムのフロー
チャート(先端検出フロー200)であり、図6乃至図
8は、先端検出フロー200におけるロール紙Pの実
際の状態を示す用紙搬送経路(搬送ローラ19から排出
ローラ41に至る用紙搬送経路)の平面図である。更
に、図9(a)はカット位置調整パターン(以下「調整
パターン」と言う)300をカッター刃46が横切るラ
インの一例を示すものであり、図9(b)および(c)
は、カッター駆動モータ75(図3)の電流値変化を示
すものである。加えて、図10は調整パターン300を
用いて紙送り量の補正値を取得する制御プログラムのフ
ローチャート(補正値取得フロー400)を示すもので
ある。
【0039】先ず、カッター駆動モータ75の電流値変
化の概念について説明する。図4(a)において符号F
はロール紙Pの先端を示すものであり、符号Cおよ
びC は、カッター刃46が横切る線(ライン)の一例
を示している。即ち、ラインCは先端Fから僅かに離
れた位置にあり、従ってロール紙Pをカットせず、一
方でラインCは先端Fからロール紙Pの内側にあ
り、従ってロール紙Pをカットすることになる。
【0040】ここで、カッター駆動モータ75(図3)
はDCモータであるので、該モータに負荷が掛かると、
該モータの電流値Iが変化することになり、従ってこれ
を制御部50(図3)によって検出することができる。
つまり、カッター刃46が図4(a)に示すラインC
を走査する場合には、カッター駆動モータ75には負荷
が掛からず、従ってカッター駆動モータ75の電流値変
化は図4(b)に示す様になる。一方、カッター刃46
が図4(a)に示すラインCを走査する場合には、カ
ッター駆動モータ75には負荷が掛かり、従ってカッタ
ー駆動モータ75の電流値変化は図4(c)に示す様に
なる。以上により、「物理量監視手段」としての制御部
50は、「物理量」としてのカッター駆動モータ75の
電流値Iを監視することにより、カッター刃46がロー
ル紙Pをカットしたか否かを判断することが可能とな
っている。
【0041】以下、図5乃至図8を参照しつつ、ロール
紙Pの先端Fの検出方法について詳説する。先ず、図
6において、符号26は用紙センサ(反射式センサ)を
示している。用紙センサ26はキャリッジ10(図3)
の底部において記録ヘッド13(図3)に隣接する位置
に設けられ、搬送されるロール紙Pの先端Fが通過し
たことを検出する。また、符号Tは用紙センサ26の
紙送り方向(図6の上下方向)位置を示していて、符号
は、「基準位置」としてのロール紙Pの頭出し位
置を示している。即ち、給紙動作時には、用紙センサ2
6によるロール紙先端Fの検出時点から、距離a(位置
から位置Tに至る距離)だけ紙送りされる。尚、
位置Tは、記録ヘッド13において紙送り方向に複数
配置されたノズル孔(図示せず)の最も下流側のものの
位置を示している。更に、符号Tは、カッター刃46
の紙送り方向位置を示していて、符号bは、位置T
らカッター刃46(位置T)に至る距離を示してい
る。
【0042】次に、ロール紙Pをカットする位置(以
下「カット位置」と言う)は、制御部50(図3)が距
離bを管理することによって行う。即ち、搬送ローラ1
9(図2)の回動量はロータリエンコーダ71(図3)
によって判明するので、従って搬送ローラ19の回動量
に基づいて紙送りモータ69(図3)を駆動制御し、こ
れにより、カット位置を管理することができる。しか
し、前述した様にオートカッター4はプリンタ100本
体に対して着脱可能であり、従って距離bは着脱の度に
僅かに変動する。また、プリンタ100或いはオートカ
ッター4の組立ばらつきや、経年変化等によっても距離
bは僅かに変動する。加えて、搬送される用紙の種別
(紙厚、剛性、表面の摩擦係数等)によって、距離bを
紙送りする為に必要な量だけ搬送ローラ19を回動させ
ても、搬送ローラ19においてスリップが発生すること
により、実際には距離bだけ紙送りされない事態も生ず
る。図5に示す先端検出フロー200は、先端Fとカッ
ター刃46とが係合(接触)したことを検出することに
よってこの様な誤差を補正し、以て正確な位置でカット
することができる様にするものである。
【0043】以下、図5を参照しつつ説明する。図5に
おいて、先ず、ロール紙Pの給紙動作を行う(ステッ
プS201)。これにより、前述した通りロール紙P
の先端Fは、位置Tに配置される(図6に示す状
態)。次に、先端Fを位置Tのやや手前に配置する
(図7に示す状態)。より詳しくは、この時の紙送り量
の基準となる値(n)を決定し(ステップS202)、
紙送り量を、b+n/180(inch)に設定する(ステ
ップS203)。ここで、nは任意の整数を指定するこ
とができ、本実施形態では、予め”−3”が指定されて
いる。尚、ここでは、紙送り量の単位をインチ(inch)
で示すこととする。図7は、この様にして先端Fを位置
の手前に配置した状態、即ち、先端Fを位置T
らb+n/180(inch)だけ紙送りした状態を示して
いる。
【0044】次に、この状態でオートカッター4を駆動
し(ステップS204)、カッター駆動モータ75(図
3)の電流値Iが変化したかどうかを判断する(ステッ
プS205)。尚、電流値Iが変化したかどうかの基準
となる値は、図4(b)に示した様に、予めカッター刃
45を空振り(ロール紙Pをカットしない)させた状
態での電流値Iを検出しておき(EEPROM(図3)
に記憶する)、このときの電流値Iとの比較において行
う。これは、電流値Iの絶対値は、装置毎に異なる値と
なるからであり、これにより、正確に電流値Iの変化を
検出することができる。
【0045】次に、電流値Iが変化しない場合には(ス
テップS205の否定枝)、先端Fを1/180(inc
h)だけ紙送りし(ステップS208)、nの値に”
1”を加え(ステップS209)、再びオートカッター
4を駆動し(ステップS204)、電流値Iが変化した
かどうかを判断する(ステップS205)。つまり、電
流値Iの変化を検出するまで、先端Fの紙送り動作と、
オートカッター4の駆動動作とを交互に繰り返す。
【0046】ここで、電流値Iが変化しない場合は、前
述した通り先端Fとカッター刃46とが係合(接触)し
ていない状態にあり、電流値Iが変化した場合は、先端
Fとカッター刃46とが係合(接触)した状態にある。
つまり、制御部50(図3)は、先端Fがカッター刃4
6に接触するまで、紙送り動作(微小送り動作)を行
う。尚、この時の状態を図8に示す。
【0047】次に、電流値Iが変化した場合には(ステ
ップS205の肯定枝)、カット位置Wを、W=b+
(n/180)として(ステップS206)、先端検出
フロー200を終了する。そして、以降のカット動作に
おいては、これによって得られた前記カット位置Wを用
いて、紙送り動作が行われる。つまり、位置Tからカ
ッター刃46に至る距離の正確な値であるカット位置W
を用いてカット位置合わせが行われるので、正確な位置
でカットすることができる。尚、カット位置の値Wは、
EEPROM55(図3)にデータとして記憶されてい
て、補正値取得フロー400が実行されることにより、
更新される様になっているところで、ステップS207
によって値nが”3”を超えたか否かを判断し、”3”
を超えた場合には先端検出フロー200を終了するの
は、”3”を超えた場合は正常な先端検出ができない状
態と判断し、以降の処理を中止する為である。
【0048】以上の様に、制御部50(図3)は、先ず
先端Fをカッター刃46の上流側に配置し、そして先端
Fの微量送り動作と、オートカッター4の駆動とを交互
に繰り返しながら、先端Fがカッター刃46と係合(接
触)したか否かを判断すると共に、先端検出フロー20
0により、先端Fが、位置T(図6)からカッター刃
46と係合(接触)するまでに要した紙送り量を監視す
ることによって(従って制御部50(図3)は「紙送り
量監視手段」としての機能を果たす)、距離b(図6)
の値に補正をかけるので、センサ手段等の特別な構成要
素を必要とせず、また、ユーザによる特別な位置合わせ
作業を必要としないで、低コストに且つ簡易に正確な位
置でカットすることが可能となる。
【0049】つまり、カッター刃46それ自身を、先端
Fと接触したことを検知するセンサ手段として利用する
こととしたので、特別な構成要素を必要とせず低コスト
に正確な位置でカットすることができ、また、ユーザに
よる特別な位置合わせ作業を必要としないで簡易に正確
な位置でカットすることが可能となる。
【0050】尚、先端Fは、以上から明かな様に、カッ
ター刃46の駆動方向に沿って直線状となっていること
が望ましい。従って、先端Fの検出を行う前に、例えば
予めカッター刃46によってロール紙Pを僅かにカッ
トすることにより、先端Fをカッター刃Fの駆動方向に
沿って直線状とすれば、より正確に先端Fの検出を行う
ことができる。
【0051】次に、カット位置を補正する手段としての
他の実施形態として、図9および図10を参照しつつ説
明する。図9(a)において、ロール紙Pには、「物
理量変化部」としての方形をなす複数の窓穴Hn(n=
1〜6)が、紙送り方向(図9の上下方向)寸法をそれ
ぞれ異にし且つ紙幅方向(図9の左右方向)に所定の間
隔をおいて並んで配置されてなる、階段形状をなす調整
用パターン300が設けられている。尚、図9(a)に
おいて、窓穴Hnに付記された数字は、窓穴Hnの番号
を示す便宜上のものである。
【0052】図9において、符号CとCは図4と同
様にカッター刃46が横切る線(ライン)の一例を示し
ている。いま、カッター刃46がラインCに沿って調
整用パターン300をカットすると、カッター刃46
は、窓穴H〜Hを横切ることになる。一方、カッタ
ー刃46がラインCに沿って調整用パターン300を
カットすると、カッター刃46は、窓穴H〜Hを横
切ることになる。
【0053】ここで、窓穴Hnをカッター刃46が横切
る時、カッター駆動モータ75に掛かる負荷は低減す
る。従って、カッター駆動モータ75の電流値Iは、ラ
インC とCを横切る場合には、それぞれ図9(b)
および(c)に示す様になる。つまり、カッター刃46
が調整用パターン300をカットすると電流値Iは矩形
波を示し、そしてカッター刃46が横切った窓穴Hnの
数だけ、図9(b)および(c)に示す様に矩形波の谷
が形成されることになる。尚、図9(b)および(c)
において記した番号は、対応する窓穴Hnの番号を示し
ている。
【0054】ところで、例えばラインCを基準のライ
ンに設定し、先端FからラインCまでの距離をd(in
ch)に設定すると、先端Fが「基準位置」としての位置
(頭出し位置)にある状態(図6の状態)から、ラ
インCをカッター刃46の位置に合わせる為に必要な
紙送り量は、b+d(inch)となる(図6参照)。従っ
て、先端Fが位置Tにある状態から、「基準量」とし
てb+d(inch)だけ紙送りを行い、そしてカットすれ
ば、カッター刃46はラインCをカットし、そしてこ
の時のカッター駆動モータ75の電流値Iは、図9
(c)に示す様な変化を示す筈である。しかし、カッタ
ー刃46の紙送り方向位置は、前述した様に僅かに変化
するので、例えば、カッター駆動モータ75の電流値I
が図9(b)に示す様な変化を示すこともある。
【0055】ここで、図9(a)に示す様に本実施形態
においては隣接する窓穴Hnの上流側(図9の下側)縁
部は、紙送り方向に1/180(inch)だけずれる様に
設けられ、これによって図9(a)に示す様な階段形状
が形成されている。従って、制御部50(図3)は、図
9(b)と図9(c)とを照合する、即ち基準となるラ
インCをカットした際の矩形波における谷の数(本実
施形態では”3”)と、実施にカットした際の矩形波に
おける谷の数(ラインCでカットした場合は”5”)
との差に、1/180(inch)を乗じた量を補正値とす
ることにより、以降における実際のカット動作時に正確
な位置でカットすることが可能となる。
【0056】以下、図10を参照しつつ更に説明する。
補正値取得フロー400においては、先ず、給紙動作を
行い(ステップS401)、先端Fを位置T(図6)
に配置してから、b+d(inch)だけ紙送りを行い(ス
テップS402)、そしてオートカッター4を駆動する
(ステップS403)。次に、電流値変化数q、即ち、
上述した矩形波における谷の数を、基準となる数”3”
と比較し、”3”であれば(ステップS404の肯定
枝)、カット位置Wはそのまま(b+d(inch))とし
て、補正値取得フロー400を終了する。一方で、電流
値変化数qが”3”でない場合は(ステップS404の
否定枝)、カット位置Wは(q−3)/180(inch)
だけずれていることになるので、カット位置WをW=
(b+d)+(q−3)/180(inch)として(ステ
ップS406)、補正値取得フロー400を終了する。
尚、カット位置の値Wは、EEPROM55(図3)に
データとして記憶されていて、補正値取得フロー400
が実行されることにより、更新される様になっている。
そして、以降のカット動作時に、カット位置Wを用いて
カット位置合わせを行えば、正確な位置でカットするこ
とが可能となる。
【0057】尚、本実施形態は一例であり、ロール紙P
のカット時と非カット時とで異なる様な物理量を用い
て同様な制御を行えば、前述と同様な作用効果を得るこ
とができることは言うまでも無い。例えば、本実勢形態
においては、前述の通り「物理量」としてカッター駆動
モータ75の電流値を用いたが、その他の物理量、例え
ば、ロール紙Pのカット時と非カット時とで異なる、
カッター刃46の往復動する時間や、オートカッター4
から発生する騒音レベル等の他の物理量を用いても構わ
ない。また、本実施形態においては、紙送り量の最小単
位を1/180(inch)としているが、これを更に小さ
くすれば、より高精度にカット位置合わせを行うことが
できる。
【0058】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、カ
ッター刃それ自身を、被記録材先端と接触したことを検
知するセンサ手段として利用することとしたので、被記
録材先端位置を検出する為のセンサ手段等の特別な構成
要素を必要とせず、また、ユーザによる特別な位置合わ
せ作業を必要としないで、低コストに且つ簡易に正確な
位置で被記録材をカットすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの外観斜
視図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの側断面
概略図である。
【図3】本発明に係るインクジェットプリンタの制御部
のブロック図である。
【図4】(a)はロール紙先端とカッター刃との位置関
係を示す図であり、(b)および(c)はカッター駆動
モータの電流値変化を示す図である。
【図5】ロール紙の先端を検出する制御プログラムのフ
ローチャートである。
【図6】図5に示したフローチャートにおける、ロール
紙の実際の様子を示す用紙搬送経路の平面図である。
【図7】図5に示したフローチャートにおける、ロール
紙の実際の様子を示す用紙搬送経路の平面図である。
【図8】図5に示したフローチャートにおける、ロール
紙の実際の様子を示す用紙搬送経路の平面図である。
【図9】(a)はカット位置調整用パターンとカッター
刃との位置関係を示す図であり、(b)および(c)は
カッター駆動モータの電流値変化を示す図である。
【図10】カット位置調整用パターンを用いて紙送り量
の補正値を取得する制御プログラムのフローチャートで
ある。
【符号の説明】
4 オートカッター 13 インクジェット記録ヘッド 19 搬送ローラ 46 ロータリーカッター(カッター刃) 69 紙送りモータ 75 カッター駆動モータ 100 インクジェットプリンタ 300 カット位置調整用パターン P ロール紙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B41J 11/42 B41J 11/42 M B65H 35/04 B65H 35/04 43/00 43/00 Fターム(参考) 2C058 AB15 AC07 AC11 AD01 AF51 GA02 GB14 GB20 GB49 LA03 LB10 LB19 LB36 LC16 LC25 3C024 AA06 3C027 RR05 3F048 AA05 AB01 AC04 BA21 BB10 DA08 DC17 EB30

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録材をカットするカッター刃を備え
    たカッターキャリッジと、 該カッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動するカ
    ッター駆動モータと、を有するカッター装置であって、 前記カッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動する
    ことによって変化する物理量を監視する物理量監視手段
    と、 被記録材を紙送りする紙送り手段によって被記録材先端
    を前記カッター刃の上流側に位置する基準位置から下流
    側へと送りながら前記カッターキャリッジを駆動する際
    に、被記録材先端が、前記基準位置から、前記物理量監
    視手段が前記物理量の変化を検出する時点まで進んだ距
    離を監視する紙送り量監視手段と、を備えていることを
    特徴とするカッター装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記物理量監視手段
    が、被記録材先端が前記カッター刃の上流側にあるとき
    の前記物理量を基準として、当該物理量の変化を監視す
    る、ことを特徴とするカッター装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、前記物理量
    監視手段が、前記カッターキャリッジを被記録材の幅方
    向に駆動することによって変化する前記カッター駆動モ
    ータの電流値を監視する様に構成されていることを特徴
    とするカッター装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれか1項におい
    て、前記物理量監視手段によって前記物理量の変化を監
    視する前に、前記紙送り手段及び前記カッターキャリッ
    ジを駆動して被記録材先端部分を前記カッター刃によっ
    て所定量カットすることにより、被記録材先端を直線状
    にすることを特徴とするカッター装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれか1項におい
    て、被記録材に、前記物理量を変化させる複数の物理量
    変化部が、紙送り方向寸法をそれぞれ異にし且つ紙幅方
    向に所定の間隔をおいて並んで配置されてなる、階段形
    状をなすカット位置調整用パターンを設け、 該カット位置調整用パターンを、基準となる位置から基
    準量だけ紙送りし、 当該紙送りした時点で前記カット位置調整用パターンを
    前記カッター刃によってカットした際の前記物理量の変
    化状態を、基準となる前記物理量の変化状態と照合する
    ことにより、前記基準量を補正する様に構成されている
    ことを特徴とするカッター装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記物理量変化部
    が、被記録材に穿孔される、方形状をなす窓穴からなる
    ことを特徴とするカッター装置。
  7. 【請求項7】 主走査方向に往復動しながら被記録材に
    記録を行う記録ヘッドと、 該記録ヘッドに被記録材を精密送りする、回動駆動され
    る搬送ローラと、を備えた記録装置であって、 請求項1から6のいずれか1項に記載の前記カッター装
    置を備えていることを特徴とする記録装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記カッター装置が
    着脱自在に構成されていることを特徴とする記録装置。
  9. 【請求項9】 被記録材をカットするカッター刃を備え
    たカッターキャリッジと、 該カッターキャリッジを被記録材の幅方向に駆動するカ
    ッター駆動モータと、を有するカッター装置において、
    被記録材を前記カッター刃の上流側に位置する基準位置
    から前記カッター刃まで送る為に必要な紙送り量を取得
    する紙送り量取得方法であって、 被記録材を紙送りする紙送り手段によって被記録材先端
    を前記カッター刃の上流側に位置する基準位置から下流
    側へと送りながら、前記カッターキャリッジを駆動する
    際に、前記カッターキャリッジが動作することによって
    変化する物理量および紙送り量を監視し、 前記物理量の変化を検出した時点を、被記録材先端位置
    と前記カッター刃の位置とが一致した状態として、被記
    録材を前記基準位置から前記カッター刃まで送る為に必
    要な紙送り量を取得することを特徴とする紙送り量取得
    方法。
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