JP2003320718A - 記録装置および紙送り補正方法 - Google Patents

記録装置および紙送り補正方法

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JP2003320718A
JP2003320718A JP2002133290A JP2002133290A JP2003320718A JP 2003320718 A JP2003320718 A JP 2003320718A JP 2002133290 A JP2002133290 A JP 2002133290A JP 2002133290 A JP2002133290 A JP 2002133290A JP 2003320718 A JP2003320718 A JP 2003320718A
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JP2002133290A
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English (en)
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Hidetoshi Masuda
英俊 増田
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Seiko Epson Corp
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Seiko Epson Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 紙送り量の補正を行うに際して装置をコスト
アップさせないとともに、実際の印字動作において用い
る補正値の取得を、常に正確に得る。 【解決手段】 プリンタは紙送り補正用パターン90を
用紙Pの上端に印刷し、間欠的な紙送り動作によってS
(step)の紙送りを行うと共に、下端にも同様なパター
ンを印刷する。ユーザが再び用紙Pをプリンタにセット
すると、プリンタは用紙Pの上端に基準線93を印刷
し、連続的な紙送り動作によってS(step)の紙送りを
行うと共に、下端にも基準線93を印刷する。プリンタ
は、基準線93が階段状に複数配置されたライン91
[n]のうちいずれを横切ったか或いはいずれのものに
最も近いかを示す紙送り補正情報を基に、紙送り補正値
を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、FAX、プリンタ
等に代表される、被記録材に記録を行う記録装置に関す
る。また、本発明は、記録装置において実際の記録動作
における搬送ローラの駆動量を補正する紙送り補正方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】FAX、プリンタ等に代表される記録装
置には、印刷用紙に印刷(記録)を行う記録部の上流側
に、印刷用紙を搬送する搬送ローラを備えるものがあ
る。搬送ローラは駆動モータによって回動駆動され、該
駆動モータの回動量が制御されることにより、所望する
紙送り量だけ印刷用紙が記録部へと送られる様になって
いる。また、この様な記録装置には、搬送ローラの回動
軸にエンコーダが取り付けられ、且つ、該エンコーダか
らの出力信号が制御部へと送信され、これにより、搬送
ローラの回動量、即ち、紙送り量を制御する様に構成さ
れたものもある。
【0003】ところで、印刷用紙に掛かる搬送負荷等の
要因により、搬送ローラと印刷用紙との間でスリップ等
が生じると、搬送ローラを所定量回動駆動しても、目的
とする紙送り量だけ印刷用紙が紙送りされず、これによ
って印刷品質が低下するといった不具合が生じる場合が
ある。特に、近年画質向上が著しい写真画質を実現する
インクジェットプリンタにおいては、数μmオーダーの
紙送り精度が要求され、これを満たさないと、印刷され
た写真に筋状が現れ、従って紙送り精度の低下が印刷結
果に顕著に現れることになる。
【0004】そこで、この様な問題を解決する為の従来
技術として、特開平5−305747号公報、或いは、
特開平8−72341号公報に記載されたラスタ式記録
装置がある。これらのラスタ式記録装置は、いずれも所
定の印字長Rに対する実際の印字長R’を測定する。そ
して、前記RおよびR’から補正係数なる値を求め、該
補正係数を用いて実際の印字動作における搬送量を補正
する様構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述の従来
技術に係るラスタ式記録装置においては、所定の印字長
R(目標値)に対する実際の印字長R’(印字結果)を
測定する手段として、エンコーダ(センサ手段)を用い
ている。即ち、第1のエンコーダを、印刷用紙を搬送す
るモータに係接させ、第2のエンコーダを、印刷用紙そ
れ自身に係接させて、前記第1のエンコーダの出力パル
スと前記第2のエンコーダの出力パルスとから、前述し
た印字長Rと、印字長R’と、補正係数とを求める。
【0006】しかし、この様に2つのエンコーダを用い
ることから、部品点数の増加によって記録装置が大幅に
コストアップとなる。また、前記第2のエンコーダは、
印刷用紙に接触して印刷用紙の進行とともに従動回動す
るローラ対に設けられていることから、当該ローラ対に
対して印刷用紙がスリップすると、実際の印字動作にお
いて用いる補正値(前記ラスタ式記録装置の場合は、補
正係数)を正しく得られないことになる。
【0007】そこで本発明はこの様な問題に鑑みなされ
たものであり、その課題は、紙送り量の補正を行うに際
して装置をコストアップさせないとともに、実際の印字
動作において用いる補正値の取得を、常に正確に得る様
にすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願請求項1記載の記録装置は、被記録材に記録を
行う記録部と、該記録部へ被記録材を搬送する搬送ロー
ラと、該搬送ローラを回動駆動する駆動モータと、前記
搬送ローラの回動量を検出する回転量検出手段と、該回
転量検出手段からの出力信号に基づいて前記駆動モータ
を駆動制御する制御部と、を備えた記録装置であって、
前記制御部が、主走査方向に平行な基準線を被記録材の
上端近傍に記録し、且つ、第1の回動量だけ前記搬送ロ
ーラを回動駆動することによって紙送り動作を実行した
後に、前記基準線を被記録材の下端近傍に記録する基準
線印刷モードと、前記記録部によって記録される紙送り
補正用目印が紙送り方向に所定の間隔を置いて階段状に
複数配置されてなる紙送り補正用パターンを被記録材の
上端近傍及び下端近傍に記録すると共に、上端側の前記
紙送り補正用パターンにおいて基準となる上端側基準補
正用目印と、下端側の前記紙送り補正用パターンにおい
て基準となる下端側基準補正用目印と、の間の前記搬送
ローラの回動量が、前記第1の回動量となる様に前記搬
送ローラを回動駆動する紙送り補正用パターン印刷モー
ドと、を有し、前記紙送り補正用パターンと前記基準線
とを同一の被記録材に重ねて記録する際に、前記紙送り
補正用パターン印刷モードおよび前記基準線印刷モード
のいずれか一方における前記紙送り動作を間欠的に実行
し、且つ、他方における前記紙送り動作を連続的に実行
し、被記録材の上端側および下端側において前記基準線
が、複数配置された前記紙送り補正用目印のうちいずれ
のものを横切ったかまたはいずれのものに最も近いかを
紙送り補正情報として入力する紙送り補正情報入力手段
から前記紙送り補正情報を取得し、前記紙送り補正情報
から、前記上端側基準補正用目印と前記基準線および前
記下端側基準補正用目印と前記基準線とのずれ量を求
め、該ずれ量を基に、実際の記録動作において前記搬送
ローラの駆動量を補正する様構成されたことを特徴とす
る。
【0009】本願請求項1記載の発明によれば、実際に
記録動作を行う際に用いるべき紙送り量の補正値、即ち
目標とする紙送り量と実際の紙送り量とのずれ量を、専
用の構成要素を設けることなく低コストに得るととも
に、前記ずれ量を常に正確に得ることが可能となる。
【0010】即ち、記録装置は、テスト印刷を行う為の
2つの所謂テストパターン印刷モードを有している。一
つは、主走査方向に平行な基準線を被記録材の上端近傍
に記録し、且つ、第1の回動量だけ前記搬送ローラを回
動駆動することによって紙送り動作を実行した後に、前
記基準線を被記録材の下端近傍に記録する基準線印刷モ
ードである。他の一つは、紙送り補正用目印が紙送り方
向に所定の間隔を置いて階段状に複数配置されてなる紙
送り補正用パターンを被記録材の上端近傍及び下端近傍
に記録すると共に、上端側の前記紙送り補正用パターン
において基準となる上端側基準補正用目印と、下端側の
前記紙送り補正用パターンにおいて基準となる下端側基
準補正用目印と、の間の前記搬送ローラの回動量が、前
記第1の回動量となる様に前記搬送ローラを回動駆動す
る紙送り補正用パターン印刷モードである。
【0011】そして、上記2つのテストパターン印刷モ
ードを同一の被記録材に対して実行することにより、前
記紙送り補正用パターンと前記基準線とが、被記録材の
上端側と下端側とで重ねて記録される。この時、一方の
テストパターン印刷モードにおける紙送り動作を間欠的
に行い、且つ、他方のテストパターン印刷モードにおけ
る紙送り動作を連続的に実行する。すると、紙送り動作
を間欠的に行う場合は、紙送り動作を連続的に行う場合
と比して紙送り誤差(目標値としての紙送り量と、実際
の紙送り量との差)が累積されて大なるものとなること
から、前記紙送り補正用パターンにおいて基準となる上
端側基準補正用目印と下端側基準補正用目印との間の距
離と、上端側の前記基準線と下端側の前記基準線との距
離は、同じ量、即ち第1の回動量だけ搬送ローラを回動
駆動しても異なるものとなる。
【0012】ここで、前記紙送り補正用目印は、紙送り
方向に所定の間隔を置いて複数配置されていることか
ら、前記基準線が、複数配置された前記紙送り補正用目
印のうちいずれのものを横切ったか、或いは、いずれの
ものに最も近いかを、ユーザが紙送り補正情報として紙
送り補正情報入力手段に入力し、そして記録装置はこれ
を取得することにより、紙送り動作を連続的に行った場
合と間欠的に行った場合とでの、実際の紙送り量の差
(ずれ量)を、容易に求めることができる。
【0013】つまり、所定量の紙送り動作と停止動作と
を繰り返して1枚の被記録材を紙送りする場合(間欠的
な紙送りの場合)は、1枚の被記録材を一気に紙送りす
る場合(連続的な紙送りの場合)、即ち、スリップ等の
発生が殆ど無く目標とする紙送り量をより正確に得るこ
とが可能な状態よりも、紙送り誤差がより一層累積さ
れ、以て目標とする紙送り量とのずれが大なることに着
眼して、2つのテストパターン印刷モード、即ち紙送り
補正用パターン印刷モードと基準線印刷モードとを異な
る紙送り方法で、且つ同一の被記録材に実行し、その記
録結果から視覚的に前記ずれ量を得る様にしたので、セ
ンサ手段等を別途設けることなく前記ずれ量が得られ、
記録装置のコストアップを防止することができる。ま
た、前記ずれ量を記録結果から視覚的に得る為、センサ
手段等を設けて前記ずれ量を得る様な場合と比して誤差
要因が少なく、以て常に正確な前記ずれ量を得ることが
できると共に、前記ずれ量が視覚的に判明することか
ら、特別な技術を持たないユーザでも、容易に前記ずれ
量を得ることができ、以て容易に紙送りの補正を行うこ
とが可能となる。
【0014】本願請求項2記載の記録装置は、請求項1
において、被記録材の種別毎に前記ずれ量を取得し且つ
記憶し、実際の記録動作に際して被記録材の種別に応じ
た前記ずれ量を基に前記搬送ローラの駆動量を補正する
ことを特徴とする。紙送り精度、即ち、前記ずれ量は、
被記録材の種類(サイズ、材質等)によってばらつくこ
とが経験上知られている。そこで、本願請求項2記載の
発明においては、被記録材の種別毎に前記ずれ量を取得
し且つ記憶し、実際の記録動作に際して被記録材の種別
に応じた前記ずれ量を基に前記搬送ローラの駆動量を補
正するので、被記録材の種類に応じて適切な紙送りの補
正を実行することができる。
【0015】本願請求項3記載の記録装置は、請求項1
または2において、記録の際の解像度毎に前記ずれ量を
取得し且つ記憶し、実際の記録動作に際して前記解像度
に応じた前記ずれ量を基に前記搬送ローラの駆動量を補
正することを特徴とする。1ページ分の紙送りを行うに
際して、1回の紙送り量が少ない程、1ページ分の紙送
り回数も多くなり、これに伴って紙送り誤差が累積され
て前記ずれ量も大きくなる。そこで、本願請求項3記載
の発明においては、前記ずれ量を被記録材の解像度毎に
取得し且つ記憶し、実際の記録動作に際して被記録材の
解像度に応じた前記ずれ量を基に前記搬送ローラの駆動
量を補正するので、実際の記録動作の際の解像度に応じ
て適切に紙送りの補正を実行することができる。
【0016】本願請求項4記載の紙送り補正方法は、被
記録材に記録を行う記録部と、該記録部へ被記録材を搬
送する搬送ローラと、該搬送ローラを回動駆動する駆動
モータと、前記搬送ローラの回動量を検出する回転量検
出手段と、該回転量検出手段からの出力信号に基づいて
前記駆動モータを駆動制御する制御部と、を備えた記録
装置において、実際の記録動作における前記搬送ローラ
の駆動量を補正する紙送り補正方法であって、テスト印
刷において前記搬送ローラを第1の回動量だけ連続的に
回動駆動した際の紙送り量と、前記搬送ローラを第1の
回動量だけ間欠的に回動駆動した際の紙送り量とのずれ
量を基に、実際の記録動作における前記搬送ローラの駆
動量を補正することを特徴とする。
【0017】本願請求項4記載の発明によれば、所定量
の紙送り動作と停止動作とを繰り返して1枚の被記録材
の紙送りする場合は、1枚の被記録材を連続的に一気に
紙送りする場合よりも紙送り誤差がより一層累積される
ことに着眼して、テスト印刷において前記搬送ローラを
第1の回動量だけ連続的に回動駆動した際の紙送り量
と、前記搬送ローラを第1の回動量だけ間欠的に回動駆
動した際の紙送り量とのずれ量を基に、実際の記録動作
における前記搬送ローラの駆動量を補正するので、前述
した本願請求項1記載の発明と同様に、紙送りを間欠的
に行った場合と連続的に行った場合とのずれ量を、テス
ト印刷結果から視覚的に得ることによって専用の構成要
素を設けることなく低コストに得るとともに、前記ずれ
量を常に正確に、且つ容易に得ることが可能となる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態について説明する。以下では先ず、本発明の
一実施形態に係るインクジェットプリンタ(以下「プリ
ンタ」と言う)100の概略構成について図1を参照し
つつ説明する。ここで、図1はプリンタ100の側断面
概略図である。尚、以下では、図1の右側(プリンタ1
00の後方側)を「上流側」(用紙搬送経路の上流側)
と言い、図1の左側(プリンタ100の前方側)を「下
流側」(用紙搬送経路の下流側)と言うこととする。
【0019】プリンタ100は、上流側に給紙装置1を
備え、該給紙装置1から用紙P(単票紙)を装置前方側
へと1枚ずつ給送する。ここで、図1に示す様に給紙装
置1は、給紙ローラ3と、ホッパ5と、分離パッド7と
を備えている。
【0020】図示しない駆動モータによって回動駆動さ
れる給紙ローラ3は側面視略D形の形状をなし、ローラ
本体3aと、該ローラ本体3aの外周部に巻回されるゴ
ム材3bとから構成されている。給紙ローラ3は、その
円弧部分によって用紙Pを給送する一方、平坦部分によ
って用紙Pを通過させて、下流側の搬送ローラ17によ
る搬送動作時に搬送負荷を与えない様になっている。
【0021】ホッパ5は板状体からなり、図示する様に
傾斜姿勢に設けられ、且つ、上部に設けられた回動軸5
aを中心に図1の時計方向及び反時計方向に揺動可能に
設けられている。そして、図示しないカム機構によって
揺動駆動されることにより、下端部が給紙ローラ3に対
して圧接及び離間動作する様になっている。従って、ホ
ッパ5が給紙ローラ3に対して圧接方向に揺動すると、
ホッパ5上に堆積された用紙Pの束は給紙ローラ3に圧
接し、そして当該圧接状態で給紙ローラ3が回動するこ
とにより、堆積された用紙Pの最上位のものが下流側へ
と給送される。
【0022】分離パッド7は、高摩擦部材からなり、給
紙ローラ3と対向する位置に設けられている。給紙ロー
ラ3が回動すると、給紙ローラ3の円弧部分と分離パッ
ド7とが圧接し、圧接部が形成される。給紙ローラ3の
円弧部分によって繰り出された最上位の用紙Pは、前記
圧接部を通過して下流側へと進むが、最上位の用紙Pに
つられて下流側へと進もうとする次位以降の用紙Pは、
前記圧接部により、下流側への進行が阻止され、これに
よって用紙Pの重送が防止される。
【0023】次に、給紙装置1の下流には板状体からな
る紙案内15が略水平に設けられ、給紙ローラ3によっ
て繰り出された用紙Pの先端が該紙案内15に斜めに当
接し、滑らかに下流側に案内される。紙案内15から下
流には回動駆動される搬送駆動ローラ17aと、該搬送
駆動ローラ17aに圧接する搬送従動ローラ17bとか
らなる搬送ローラ17が設けられ、用紙Pは、当該搬送
駆動ローラ17aと搬送従動ローラ17bとにニップさ
れて、一定ピッチで下流側に搬送される。ここで、搬送
従動ローラ17bは搬送従動ローラホルダ21の下流側
に軸支されていて、当該搬送従動ローラホルダ21は、
回動軸21aを中心に図1の時計方向及び反時計方向に
回動可能に設けられ、且つ、図示しないねじりコイルば
ねによって搬送従動ローラ17bが常に搬送駆動ローラ
17aに圧接する方向(図1の反時計方向)に回動付勢
されている。尚、搬送駆動ローラ17aは、主走査方向
(図1の紙面表裏方向)に長い軸体からなり、搬送従動
ローラ17bと搬送従動ローラホルダ21とは、共に搬
送駆動ローラ17aの軸方向に複数配設されている(図
示は省略)。
【0024】次に、最も0桁側(図1の紙面表側)に位
置する搬送従動ローラホルダ21近傍には、用紙Pの通
過を検出する、センサ本体部19bと検出レバー19a
とからなる紙検出器19が配設されている。検出レバー
19aは側面視略「く」の字の形状をなし、その中央付
近の回動軸19cを中心に図1の時計方向及び反時計方
向に回動可能に設けられている。検出レバー19aの上
方に位置するセンサ本体部19bは発光部(図示せず)
及び該発光部からの光を受ける受光部(図示せず)を備
え、検出レバー19aの回動軸19cから上側が、その
回動動作により、前記発光部から前記受光部に向かう光
の遮断及び通過を行う様になっている。従って、図1に
示す様に用紙Pの通過に伴って検出レバー19aが上方
に押し上げられるように回動すると、検出レバー19a
の上側がセンサ本体部19bから外れ、これによって前
記受光部が受光状態となって、用紙Pの通過を検出する
様になっている。
【0025】続いて、搬送駆動ローラ17aの下流に
は、プラテン27及びインクジェット記録ヘッド25が
上下に対向する様に配設され、搬送ローラ17によって
インクジェット記録ヘッド25の下へ搬送される用紙P
は、プラテン27によって下から支持される。インクジ
ェット記録ヘッド25はインクカートリッジ24を搭載
するキャリッジ23の底部に設けられ、該キャリッジ2
3は、主走査方向(図1の紙面表裏方向)に延びるキャ
リッジガイド軸14によって主走査方向にガイドされ
る。ここで、キャリッジ23は、図2に示す様にCR
(キャリッジ)モータ61によって回動駆動される駆動
プーリ62と、自由回動可能な従動プーリ(図示せず)
とに掛架された無端ベルト60の一部に固着され、これ
により、キャリッジ23は、CRモータ61の回動によ
って主走査方向に往復動する様になっている。
【0026】次に、図1に戻ってインクジェット記録ヘ
ッド25から下流は排紙部となっていて、回動駆動され
る排紙駆動ローラ29aと、自由回動可能な排紙従動ロ
ーラ29bとからなる排紙ローラ29が設けられてい
る。従ってインクジェット記録ヘッド25によって印刷
の行われた用紙Pは、排紙駆動ローラ29aと排紙従動
ローラ29bとによってニップされた状態で排紙駆動ロ
ーラ29aが回動することにより、矢印方向に排出され
る。
【0027】ところで、搬送ローラ17と排紙ローラ2
9とは、協働して以下の様な作用効果を奏している。即
ち、図1に示す様に、搬送ローラ17において搬送駆動
ローラ17aと搬送従動ローラ17bとのニップ点がや
や下流側に設定されていて、また、排紙ローラ29にお
いては、排紙駆動ローラ29aと排紙従動ローラ29b
とのニップ点がやや上流側に設定されている。従ってこ
れにより、搬送ローラ17と排紙ローラ29との間にお
いては、用紙Pは図示する様に下に凸となる様な緩やか
な湾曲状態となり、これにより、用紙Pがプラテン27
に押し付けられる様になっている。その結果、用紙Pの
プラテン27からの浮き上がりが防止され、印刷面と記
録ヘッド25との距離が一定に保たれるので、印刷品質
の低下を防止できる様になっている。
【0028】以上がプリンタ100の用紙搬送経路の構
成であり、以下、図2を参照しつつ、プリンタ100の
制御部となる制御部50の構成について説明する。ここ
で、図2は、制御部50のブロック図である。制御部5
0は、プリンタ100に印刷情報を送信するホスト・コ
ンピュータ200との間でデータの送受信が可能に構成
され、ホスト・コンピュータ200とのインタフェース
部(以下「IF」と言う)51と、ASIC52、RA
M53、PROM54、EEPROM55、CPU5
6、発振回路57、DCユニット58、紙送りモータド
ライバ59、CRモータドライバ65、ヘッドドライバ
66を備えている。
【0029】CPU56はプリンタ100の制御プログ
ラムを実行する為の演算処理やその他必要な演算処理を
行い、発信回路57は、CPU56に対して各種処理に
必要な周期的な割り込み信号を発生させる。ASIC5
2は、ホスト・コンピュータ200からIF51を介し
て送信される印刷データに基づいて印刷解像度や記録ヘ
ッド25の駆動波形等を制御するものである。RAM5
3は、ASIC52およびCPU56の作業領域や他の
データの1次格納領域として用いられ、PROM54お
よびEEPROM55には、プリンタ100を制御する
為に必要な制御プログラム(ファームウェア)および処
理に必要なデータが格納されている。
【0030】紙送りモータドライバ59は、DCユニッ
ト58の制御の下、紙送りモータ67を駆動制御して、
複数の駆動対象、即ち、前述した給紙ローラ3、搬送駆
動ローラ17a、排紙駆動ローラ29aを回動させる。
CRモータドライバ65は、DCユニット58の制御の
下、CRモータ61を駆動制御することによりキャリッ
ジ23を主走査方向に往復動させ、または停止・保持さ
せる。ヘッドドライバ66は、CPU56の制御の下、
ホスト・コンピュータ200から送信された印刷データ
に従って記録ヘッド25を駆動制御する。
【0031】CPU56およびDCユニット58には、
搬送される用紙Pの始端および終端を検出する紙検出器
19からの検出信号と、搬送駆動ローラ17aの回動量
を検出する「回転量検出手段」としてのロータリエンコ
ーダ30からの出力信号と、キャリッジ23の主走査方
向における絶対位置を検出するリニアエンコーダ64か
らの出力信号とが与えられる。リニアエンコーダ64
は、主走査方向に長い符号板63と、該符号板63にお
いて主走査方向に複数形成されたスリットに対して発光
する発光部(図示せず)および前記スリットを通過した
光を受光する受光部(図示せず)から構成され、前記ス
リットを通過する光によって形成される立ち上がり信号
と立ち下がり信号とを出力し、キャリッジ23の主走査
方向における絶対位置を検出する。ロータリエンコーダ
30は、搬送駆動ローラ17aの軸端に取り付けられ
る、外周部に多数のスリットを有する円盤状スケール
(図示せず)と、前記スリットに対して発行する発光部
(図示せず)および前記スリットを通過した光を受光す
る受光部(図示せず)から構成され、前述したリニアエ
ンコーダ64と同様に、前記スリットを通過する光によ
って形成される立ち上がり信号と立ち下がり信号とを出
力し、制御部50は、この様なロータリエンコーダ30
からの出力信号を受信することによって、搬送駆動ロー
ラ17aの回動量および回動速度を算出し、これによ
り、目的とする紙送り制御を実行することができる様に
なっている。
【0032】以上が制御部50の構成であり、以下、図
3乃至図9を参照しつつ、紙送りの補正方法について詳
説する。尚、図3は紙送り補正用パターン90の説明
図、図4は紙送り補正用パターン90を構成するブロッ
クパターン92の拡大図、図5は基準線93の説明図、
図6は紙送り補正用パターン90と基準線93とを同一
の用紙Pに印刷した状態を示す説明図である。また、図
7は紙送り補正用パターン印刷モードを実行するプログ
ラムのフローチャート、図8は基準線印刷モードを実行
するプログラムのフローチャート、図9は紙送り補正値
を求めるプログラムのフローチャートである。
【0033】図3は、後述する紙送り補正用パターン印
刷モードを実行することによって用紙Pに印刷される紙
送り補正用パターン(以下「補正用パターン」と言う)
90を示している。図示する様に、補正用パターン90
は、用紙上端近傍(図3の上側)および用紙下端近傍
に、一定の余白を空けて印刷される。尚、図3乃至図5
において、紙送り方向(図の上下方向)の距離は、図2
を参照しつつ説明したロータリエンコーダ30の出力パ
ルス数、つまり、搬送駆動ローラ17a(図1)の駆動
量(step)によって示すこととする。
【0034】補正用パターン90は、ブロックパターン
92[n](n=1〜16)が紙送り方向に所定の間隔
を置きつつ主走査方向(図3の左右方向)に複数(本実
施の形態では、16個)配置されることによって、階段
状パターンを形成している。図3において各ブロックパ
ターン92[n]に付記された数字は、識別用の通し番
号である。より詳しくは、図4に示す様に各ブロックパ
ターン92[n]は方形の形状をなし、主走査方向に平
行な「紙送り補正用目印」としてのライン91[n]
(n=1〜16)を境界線として、紙送り方向の上流側
と下流側が異なる2色で塗り潰されることによってなさ
れている。換言すると、当該2色の塗り潰しによって、
ライン91[n]が形成されている。隣接するブロック
パターン92[n]と92[n+1]における、ライン
91[n]とライン91[n+1]とは、紙送り方向に
P(step)だけずれていて、これにより、図3に示す様
に16本のライン91[n]が階段状に配置されてい
る。
【0035】以下、図7を参照しつつ、適宜図3をも参
照しながら、補正用パターン90を印刷する紙送り補正
用パターン印刷モードについて説明する。先ず最初に、
図3に示す様に頭出し量α(step)によって用紙Pの頭
出しを実行した後に(ステップS201)、上端側の補
正用パターン90を印刷する(ステップS202)。次
に、上端側の補正用パターン90の印刷終了と共に紙送
り量を表す変数(TOTAL_FEED)を”0”にセットし(ス
テップS203)、以降、R(step)の紙送り動作(ス
テップS204)と、停止動作(ステップS205)と
を、紙送り量(TOTAL_FEED)がQ(step)となるまで実
行する(ステップS206の否定枝)。ここで、Q(st
ep)の紙送り量は、図3に示す様に、上端側の補正用パ
ターン90と、下端側の補正用パターン90との紙送り
方向の間隔であり、この様に上端側の補正用パターン9
0を印刷した後の紙送り動作が、連続して一気に行われ
ず、間欠的に行われる。そして、紙送り量(TOTAL_FEE
D)がQ(step)となった場合は(ステップS206の
肯定枝)、図3に示す様に下端側の補正用パターン90
の印刷を開始し(ステップS207)、排紙動作を行っ
て(ステップS208)終了する。
【0036】ここで、上端側と下端側の補正用パターン
90を印刷するに際し、上端側および下端側補正用パタ
ーン90において添字”9”で示すライン91[9]
を、それぞれ「上端側基準補正用目印」および「下端側
基準補正用目印」とし、また、両者の距離は、図3に示
す様に「第1の回動量」としてのS(step)となってい
る。
【0037】続いて、図5は、後述する基準線印刷モー
ドを実行することによって、用紙Pに主走査方向に平行
となる様に印刷される基準線93を示している。図示す
る様に、基準線93は、用紙上端(図5の上側)および
用紙下端に、間隔S(step)を空けて印刷される。ここ
で、間隔S(step)は、図3を参照しつつ説明した上端
側および下端側の2本のライン91[9]間の距離と同
一となっている。以下、図8を参照しつつ、適宜図5を
も参照しながら、基準線93を印刷する基準線印刷モー
ドについて説明すると、先ず最初に、図5に示す様に頭
出し量β(step)によって用紙Pの頭出しを実行した後
に(ステップS301)、上端側の基準線93を印刷す
る(ステップS302)。
【0038】次に、S(step)だけ紙送りした後に(ス
テップS303)、一旦紙送りを停止して(ステップS
304)下端側の基準線93を印刷し(ステップS30
5)、排紙して終了する。ここで、上端側の基準線93
を印刷した後に、下端側の基準線93を印刷する為に行
う紙送り動作は、前述した紙送り補正用パターン印刷モ
ードとは異なり、途中で紙送り動作を停止することなく
一気に、即ち連続的に行われる様になっている。
【0039】続いて、上述した補正用パターン90と、
基準線93とを用いた紙送り補正値の取得方法について
説明する。図6は、上述した紙送り補正用パターン印刷
モードと、基準線印刷モードとを同一の用紙Pに対して
実行した状態を示している。図示する様に、補正用パタ
ーン90と基準線93とを同一の用紙Pに印刷すること
により、用紙Pの上端側と下端側とにおいて、補正用パ
ターン90を基準線93が横切る様な状態となる。尚こ
の場合において、補正用パターン90を先に印刷する
か、基準線83を先に印刷するかは、どちらであっても
構わない。
【0040】図6に示す例では、上端側の基準線93
は、複数配置されたライン91[n](n=1〜16)
のうち、「上端側基準補正用目印」としてのライン91
[9]を横切っていて、下端側の基準線93は、複数配
置されたライン91[n](n=1〜16)のうち、添
字”12”で示すライン91[12]をちょうど横切っ
た状態となっている。
【0041】ここで、図6に示す様に、「上端側基準補
正用目印」としてのライン91[9]から、「下端側基
準補正用目印」としてのライン91[9]までの紙送り
量はS(step)であり、また、上端側の基準線93か
ら、下端側の基準線93までの紙送り量も、S(step)
となっている。従って、本来的には、図6において符号
およびXで示す距離(mm)、即ち、上端側およ
び下端側の2本のライン91[9]間の距離(印刷結
果)と、上端側および下端側の2本の基準線93間の距
離(印刷結果)とは同一となる。
【0042】しかし、用紙Pの紙送り動作時に搬送ロー
ラ17(図1)においてスリップが発生し、且つ、その
スリップの度合いが、補正用パターン90の印刷時と基
準線93の印刷時とで異なると、紙送り量が双方共にS
(step)であっても、印刷結果を示す距離XとX
が異なることとなる。即ち、所定量の紙送り動作と停止
動作とを交互に繰り返して、間欠的に紙送りを行う場合
は、連続的に一気に紙送りする場合よりも、紙送り誤差
がより一層累積され、目的とする紙送り量と実際の紙送
り量との「ずれ量」が大なるものとなる。そして、前述
の様に、補正用パターン90の印刷時には、所定量(R
(step):図7のステップS204参照)の紙送り動作
と停止動作とを交互に繰り返して間欠的に紙送りを行
い、基準線93の印刷時には連続的に、一気に紙送りを
行っていることから、これによって印刷結果を示す距離
とXとが異なるものとなり、そして図6に示す様
に両者のずれ量が用紙Pの印刷結果として視覚的に現れ
ることになる。
【0043】尚、本実施形態においては、連続的に紙送
りを実行した場合と間欠的に実行した場合との紙送り量
に全く差異が生じない場合には、上端側および下端側の
双方において、基準線93と、ライン91[9]との紙
送り方向位置が、ちょうど一致する様に、図3に示す頭
出し量α(step)と、図5に示す頭出し量β(step)と
が決定されている。
【0044】以下、図9を参照しつつ、紙送り補正値”
E”を求める方法について説明する。図9において、ユ
ーザは図6に示した用紙Pを基に、上端側および下端側
のそれぞれにおいて基準線93がライン91[n](n
=1〜16)のうちいずれを横切ったかまたはいずれに
最も近いかを、「紙送り補正情報」として、ホスト・コ
ンピュータ200(図2)に、数値「K」および「K
」(KおよびKは、1〜16のいずれかの値)と
してそれぞれ入力する(ステップS401、S40
2)。
【0045】ここで、本実施形態においてホスト・コン
ピュータ200では、この様にユーザが数値Kおよび
を入力する為のアプリケーション・プログラムが動
作していて、従ってユーザは、数値KおよびKをホ
スト・コンピュータ200に入力し、これが、プリンタ
100へと送信される。尚、この様なデータ入力手段
を、ホスト・コンピュータ200の側ではなく、プリン
タ100の側に設けても良いことは言うまでも無い。
【0046】次に、上端側の基準線93が、複数のライ
ン91[n](n=1〜16)のうちいずれを横切った
かまたはいずれのものに最も近いかを示す数値Kが、
「上端側基準補正用目印」としてのライン91[9]を
示す数値”9”であるか否かを判断し(ステップS40
3)、”9”であれば、変数”START”を0(step)に
セットし(ステップS403の肯定枝、ステップS40
4)、”9”でない場合には、変数”START”に”(K
−9)×P”(step)をセットする(ステップS40
3の否定枝、ステップS405)。以下、同様に下端側
の数値Kについても、「下端側基準補正用目印」とし
てのライン91[9]を示す数値”9”であるか否かを
判断し(ステップS406)、”9”であれば、変数”
END”を”0”(step)にセットし(ステップS406
の肯定枝、ステップS407)、”9”でない場合に
は、変数”END”に”(K−9)×P”(step)をセ
ットする(ステップS406の否定枝、ステップS40
8)。
【0047】つまり、図4を参照しつつ説明した様に、
隣り合うライン91[n]とライン91[n+1]と
は、P(step)分だけ紙送り方向にずれているので、こ
れを利用して、基準線93と、上端側基準補正用目印お
よび下端側基準補正用目印としてのライン91[9]と
が、どの程度ずれているかが判明する。そして、上記変
数”START”および”END”は、それぞれ、上端側の基準
線93とライン91[9]のずれ量(step)、下端側の
基準線93とライン91[9]とのずれ量(step)を示
している。
【0048】そして、以上より、紙送り補正値”E”
を、”E=(S−START+END)/S”としてこれを得る
(ステップS409)。ここで、紙送り補正値”E”と
は、搬送駆動ローラ17a(図1)の一定の回動量に対
して乗ずるべき値である。従って例えば、基準線93が
ちょうど上端側基準目印および下端側基準目印としての
ライン91[9]を横切っていれば、紙送り補正値E
は”1”となり、実際の印刷動作において例えば目標値
として”100”(step)分だけ紙送りを行いたい場合
には、”100×1=100”(step)分だけ紙送りを
実行すれば良いことになる。
【0049】一方、例えば基準線93がちょうど上端側
基準目印としてのライン91[9]を横切ってはいる
が、下端側基準目印としてのライン91[9]を横切っ
ておらず、基準線93がライン91[9]よりも下端側
にある場合(一例として図6に示した様な場合)には、
紙送り補正値”E”は”1”よりも小なるものとなり、
これは、実際の印刷動作において例えば目標値として
の”100”(step)だけ紙送りを実行しても、スリッ
プの発生によって実際には例えば”95”(step)に相
当する分しか紙送りされないことを示している。従って
この場合は、実際の印刷動作において目標値としての”
100”(step)に紙送り補正値”E”の逆数を乗じ
て、”100×(1/E)”(step)分だけ紙送りを実
行すれば良いことになる。
【0050】つまり、所定量の紙送り動作と停止動作と
を繰り返して1枚の用紙Pを間欠的に紙送りする場合
は、1枚の用紙Pを連続的に一気に紙送りする場合、即
ち、スリップ等の発生が殆ど無く目標とする紙送り量を
より正確に得ることが可能な状態よりも、紙送り誤差が
より一層累積され、以て目標とする紙送り量とのずれが
大なることに着眼して、2つのテストパターン印刷モー
ド、即ち、前記紙送り補正用パターン印刷モードと、前
記基準線印刷モードとを異なる紙送り方法(間欠的な紙
送り動作か連続的な紙送り動作か)で、同一の用紙Pに
対して実行することにより、間欠的な紙送り動作を実行
した場合と連続的な紙送り動作を実行した場合の双方の
実際の紙送り量の差(ずれ量:本実施形態においては、
最終的には紙送り補正値E)を得る様にした。従ってこ
れにより、実際の紙送り量を検出するセンサ等を設ける
ことなく前記ずれ量が得られ、以てプリンタ100のコ
ストアップを防止することができると共に、実際の印刷
結果から直接的に前記ずれ量を求めるので、当該ずれ量
を正確に求めることができる。加えて、前記ずれ量が視
覚的に判明することから、特別な技術を持たないユーザ
でも、容易に前記ずれ量に求めることが可能となる。
【0051】ところで、上述した様に1ページ分の紙送
りを行うに際して、1回の紙送り量が少ない程、1ペー
ジ分の紙送り回数も多くなり、これに伴って紙送り誤差
が累積されて前記ずれ量も大なるものとなる。そこで、
前記ずれ量(本実施形態においては、紙送り補正値E)
を、印刷実行時の解像度毎(1回の紙送り量毎)に取得
し且つ記憶し、実際の印刷動作に際して解像度に応じた
前記ずれ量を用いれば、より適切に紙送りの補正を行う
ことができる。また、紙送り精度は、用紙Pの種類(サ
イズ、材質等)によってばらつくことから、用紙Pの種
類毎に前記ずれ量を取得し且つ記憶し、実際の印刷動作
に際して用紙Pの種別に応じた前記ずれ量を用いること
により、より一層適切に紙送りの補正を行うことができ
る。
【0052】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、所
定量の紙送り動作と停止動作とを繰り返して1枚の被記
録材の紙送りする場合(間欠的な紙送り動作の場合)
は、1枚の被記録材を一気に紙送りする場合(連続的な
紙送り動作の場合)よりも、紙送り誤差がより一層累積
され、以て両者の実際の紙送り量のずれが大なるものと
なることに着眼して、2つのテストパターン印刷モード
を異なる紙送り方法で、同一の被記録材に実行すること
により、前記ずれ量を得る様にしたので、センサ等の手
段を配設することなく、記録装置のコストアップを防止
することができる。また、被記録材の実際の搬送量を、
被記録材に接して従動回動するローラ対によって求める
様な場合と比して、前記ローラ対と被記録材とのスリッ
プによって正確な補正値が得られないといった不具合等
を招く虞もない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るインクジェットプリンタの概略側
断面図である。
【図2】本発明に係るインクジェットプリンタの制御系
のブロック図である。
【図3】紙送り補正用パターン印刷モードによって印刷
された紙送り補正用パターンの説明図である。
【図4】紙送り補正用パターンを構成する補正用目印の
拡大図である。
【図5】基準線印刷モードによって印刷された基準線の
説明図である。
【図6】紙送り補正用パターンと基準線とを同一の印刷
用紙に印刷した状態を示す説明図である。
【図7】紙送り補正用パターン印刷モードを実行するプ
ログラムのフローチャートである。
【図8】基準線印刷モードを実行するプログラムのフロ
ーチャートである。
【図9】紙送り補正値を求めるプログラムのフローチャ
ートである。
【符号の説明】
17 搬送ローラ 17a 搬送駆動ローラ 17b 搬送従動ローラ 25 インクジェット記録ヘッド 27 プラテン 29 排紙ローラ 30 ロータリエンコーダ 50 制御部 100 インクジェットプリンタ 90 紙送り補正用パターン 91 ライン 92 ブロックパターン 93 基準線 P 印刷用紙(単票紙)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C058 AB17 AC07 AC11 AD01 AF15 GA02 GE16 2C061 AQ05 KK13 KK18 KK35 3F048 AA04 AA05 AB01 BA26 BD07 CA06 CC17 DB11 DC14 EA06 EB30 EB39 3F049 AA10 DA11 EA22 LA05 LA07 LB03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被記録材に記録を行う記録部と、 該記録部へ被記録材を搬送する搬送ローラと、 該搬送ローラを回動駆動する駆動モータと、 前記搬送ローラの回動量を検出する回転量検出手段と、 該回転量検出手段からの出力信号に基づいて前記駆動モ
    ータを駆動制御する制御部と、を備えた記録装置であっ
    て、 前記制御部が、主走査方向に平行な基準線を被記録材の
    上端近傍に記録し、且つ、第1の回動量だけ前記搬送ロ
    ーラを回動駆動することによって紙送り動作を実行した
    後に、前記基準線を被記録材の下端近傍に記録する基準
    線印刷モードと、 前記記録部によって記録される紙送り補正用目印が紙送
    り方向に所定の間隔を置いて階段状に複数配置されてな
    る紙送り補正用パターンを被記録材の上端近傍及び下端
    近傍に記録すると共に、上端側の前記紙送り補正用パタ
    ーンにおいて基準となる上端側基準補正用目印と、下端
    側の前記紙送り補正用パターンにおいて基準となる下端
    側基準補正用目印と、の間の前記搬送ローラの回動量
    が、前記第1の回動量となる様に前記搬送ローラを回動
    駆動する紙送り補正用パターン印刷モードと、を有し、 前記紙送り補正用パターンと前記基準線とを同一の被記
    録材に重ねて記録する際に、前記紙送り補正用パターン
    印刷モードおよび前記基準線印刷モードのいずれか一方
    における前記紙送り動作を間欠的に実行し、且つ、他方
    における前記紙送り動作を連続的に実行し、 被記録材の上端側および下端側において前記基準線が、
    複数配置された前記紙送り補正用目印のうちいずれのも
    のを横切ったかまたはいずれのものに最も近いかを紙送
    り補正情報として入力する紙送り補正情報入力手段から
    前記紙送り補正情報を取得し、 前記紙送り補正情報から、前記上端側基準補正用目印と
    前記基準線および前記下端側基準補正用目印と前記基準
    線とのずれ量を求め、該ずれ量を基に、実際の記録動作
    において前記搬送ローラの駆動量を補正する様構成され
    たことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、被記録材の種別毎に
    前記ずれ量を取得し且つ記憶し、実際の記録動作に際し
    て被記録材の種別に応じた前記ずれ量を基に前記搬送ロ
    ーラの駆動量を補正することを特徴とする記録装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、記録の際の
    解像度毎に前記ずれ量を取得し且つ記憶し、実際の記録
    動作に際して前記解像度に応じた前記ずれ量を基に前記
    搬送ローラの駆動量を補正することを特徴とする記録装
    置。
  4. 【請求項4】 被記録材に記録を行う記録部と、 該記録部へ被記録材を搬送する搬送ローラと、 該搬送ローラを回動駆動する駆動モータと、 前記搬送ローラの回動量を検出する回転量検出手段と、 該回転量検出手段からの出力信号に基づいて前記駆動モ
    ータを駆動制御する制御部と、を備えた記録装置におい
    て、実際の記録動作における前記搬送ローラの駆動量を
    補正する紙送り補正方法であって、 テスト印刷において前記搬送ローラを第1の回動量だけ
    連続的に回動駆動した際の紙送り量と、前記搬送ローラ
    を第1の回動量だけ間欠的に回動駆動した際の紙送り量
    とのずれ量を基に、実際の記録動作における前記搬送ロ
    ーラの駆動量を補正することを特徴とする紙送り補正方
    法。
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