JP2003265140A - 誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者の食物に添加される糊料 - Google Patents

誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者の食物に添加される糊料

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JP2003265140A JP2003108950A JP2003108950A JP2003265140A JP 2003265140 A JP2003265140 A JP 2003265140A JP 2003108950 A JP2003108950 A JP 2003108950A JP 2003108950 A JP2003108950 A JP 2003108950A JP 2003265140 A JP2003265140 A JP 2003265140A
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博紀 宮下
Masaaki Kojima
正明 小島
Yuji Uzuhashi
祐二 埋橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 咀嚼・嚥下困難者の食物に誤嚥防止のために
添加する糊料であって、簡便に増粘や凝固を発現させ、
増粘や凝固の調整も容易であり、糊状感や味の変化をも
たらすこともなく、付着性の少ない食物を供することを
可能とした糊料を提供する。 【解決手段】 咀嚼・嚥下困難となった患者・高齢者に
対する介護用・嚥下訓練用の食物を増粘又は凝固させる
ための糊料であって、食物に適切な増粘や凝固を発現さ
せ、食感に糊状感を出さず、食物の味を変えず、食物の
凝集性を高めて付着性が少なく滑りをよくし、簡便に使
用できて、増粘や凝固の発現が速やかであるような糊料
として、カチオン濃度が6.0重量%以下のネイティブ
型ジェランガムを用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、摂食障害により
咀嚼・嚥下困難となった患者や高齢者の誤嚥防止のため
に食物に凝固或いは増粘用として添加される糊料に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ヒトの生命維持及び活動に必要な栄養補
給のために「食物を食べる」という行為は、エネルギー
補給という意味だけでなく、味覚、嗅覚、視覚、触覚
(食感)等がもたらす食欲という大脳活動が介在した、
人間にとって最も重要な行為である。この「食物を食べ
る」という人間にとって重要な行為の障害(摂食障害)
が、高齢化社会の進展と共に近年増加している。例え
ば、脳血管障害(脳卒中)、進行性ジストロフィ症、筋
萎縮性側策硬化症、知覚障害、高齢者の歯牙の欠損や筋
緊張の減弱、炎症による腫脹、腫瘍、気管切開等による
摂食障害である。ヒトの摂食・嚥下を司る器官は、呼吸
器官や構音器官の一部でもある。このため摂食障害は、
本来の栄養障害と共に、誤嚥による肺炎や窒息等を起こ
し、生命の危機にかかわることがあるため、非常に重要
な問題となっている。
【0003】この様な事情から、近年、咀嚼・嚥下困難
となった患者・高齢者に対する介護用・嚥下訓練用の食
品への関心が高まっている。咀嚼・嚥下困難となった患
者・高齢者は、唇、舌、口蓋、咽頭等の運動障害により
食塊の形成が悪くなり、口腔から咽頭、食道への送り込
みが悪くなり、更に嚥下反射の低下や遅れを伴う。従っ
て、咀嚼・嚥下困難者用の食品に要求される重要な要素
として、弾性が強くないこと、液体と固体が分離してし
まうことなく性状が均一であること、バラバラにならず
凝集性がよいこと、粘膜への付着が少なく滑りがよいこ
と、等が挙げられる。
【0004】最近、咀嚼・嚥下困難となった患者・高齢
者の食品を、上記の要求を満たすように増粘させたり凝
固させたりする技術が開発されている。例えば、コーン
や馬鈴薯等の澱粉を食品に加えて加熱し増粘させる方法
や、ゼラチンや寒天等の凝固剤を加熱溶解して食品に加
えて冷却凝固させる方法等である。更に別の方法とし
て、より簡便な増粘補助剤を用いて、澱粉をアルファ化
して水溶性に変える方法や、豆科の植物の種子で水溶性
のあるグアーガムを食品に加えて増粘させる方法等が考
えられている。
【0005】高齢化社会を迎えて、咀嚼・嚥下困難者が
急増する一方で、医療費を抑えるために咀嚼・嚥下困難
な患者の介護・治療・訓練に対する人的・物的なケアは
行き届かなくなりつつある。このために、より簡便に咀
嚼・嚥下困難者に対する介護用或いは摂食訓練用として
供される食物が求められている。しかし、そのような食
物も完成された商品として提供されると、メニューに幅
を持たせることが難しく、また商品の経時的安定性(品
質や微生物増殖からの安定性等)を考慮すると味を犠牲
にすることになる。更に包装材を含めると、食品のコス
トも高くなる。これらの事情を考慮すると、従来よりあ
る液性の強い食品を食べる時に二次的に増粘させたり、
凝固させたりすることが有効である。
【0006】この場合、液性の強い食品を二次的に増粘
或いは凝固させる糊料として要求される条件は、次のと
おりである。 食物に適切な増粘や凝固を発現させること、更に咀嚼
・嚥下困難者の障害の度合いに応じて増粘や凝固の調整
がきくこと。 ミキサーにかけて弾性を崩し、液性を強くしたものを
増粘や凝固により食感を変える場合に、食感に糊状感を
出さず、食物の味を変えず、味覚や嗅覚で楽しめるよう
な糊料であること。 食物の凝集性が高くなり、付着性が少なく滑りがよく
なるように改善されること。 簡便に使用できて、増粘や凝固の発現が速やかである
こと。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の方法では、この
様な条件を十分に満たすものはない。例えば、ゼラチン
や寒天等の凝固剤を加熱溶解して食物に添加し、冷却凝
固させる方法では、の調整が十分ではなく、特にゼラ
チンは経時的に凝固力が強くなるという変化を示す欠点
がある。またゼラチンは、いわゆるゼラチン臭を持つた
め、の条件に合わない。加熱や冷却等が必要であるた
め、の簡便性にも欠ける。
【0008】コーンや馬鈴薯等の澱粉を加えて加熱し増
粘させる方法は、加熱が必要であるための簡便性に欠
け、また目的とする増粘性を与えるためには使用濃度が
高くなり、食感に糊状感が出て味を包み込んでしまい、
の条件も満たさない。更に、糊状感が強く付着性があ
るため、の条件に合致しない。経時的には澱粉の老化
があるため、の条件も十分ではない。澱粉をアルファ
化して水溶性に変えたものや、豆科の植物種子で水溶性
のあるグアーガムを添加して増粘させる方法は、やはり
味を包み込んでしまい、の条件を満たさず、糊感が強
く付着性があるため、の条件にも合わない。またこの
方法は、最終食品に加えて増粘させる場合に増粘の発現
が遅く、摂食時には粘性が変化しているという欠点、更
にアルファ化澱粉は作り置きにより老化して粘性が落ち
るという欠点がある。
【0009】この発明は、咀嚼・嚥下困難者の食物に誤
嚥防止のために添加する糊料であって、簡便に増粘や凝
固を発現させ、増粘や凝固の調整も容易であり、糊状感
や味の変化をもたらすこともなく、付着性の少ない食物
を供することを可能とした糊料を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明は、誤嚥防止の
ため咀嚼・嚥下困難者の食物に添加される糊料であっ
て、ジェランガム、カラギナン、ファーセレラン、キサ
ンタンガム、コンニャクマンナン、ローカストビーンガ
ム、タラガム、サイリュームシードガム、アルギン酸ナ
トリウム、メチルセルロース、カルボキシルメチルセル
ロース、タマリンドガム及びアゾトバクタービネランジ
ガムのなかから選ばれた少なくとも一種を含有すること
を特徴とする。この発明はまた、誤嚥防止のため咀嚼・
嚥下困難者の食物に添加される糊料であって、カチオン
含量が6.0重量%以下に抑えられたジェランガムを主
原料とすることを特徴とする。ここで用いるジェランガ
ムは、好ましくは、ネイティブ型であることを特徴とす
る。この発明は更に、誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者
の食物に添加される糊料であって、その主体がナトリウ
ム・イオタ型、ナトリウム・カッパ型、ナトリウムラム
ダ型のいずれか又はこれらの混在であるカラギナンを主
原料とすることを特徴とする。この発明は更に、誤嚥防
止のため咀嚼・嚥下困難者の食物に添加される糊料であ
って、粉末状態で加熱処理することにより水溶液の曳糸
性を低下させると共に、濃度1%の水溶液で温度25℃
において1200cps以上の粘度を持つように改質し
てなるキサンタンガムを主原料とすることを特徴とす
る。この発明は更に、誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者
の食物に添加される糊料であって、ジェランガム、カラ
ギナン、キサンタンガム及びアルギン酸ナトリウム、メ
チルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、アゾ
トバクタービネランジガム、コンニャクマンナン、タラ
ガム、タマリンドガム、ファーセレラン、ローカストビ
ーンガム及びサイリュームシードガムのなかから選ばれ
た少なくとも一種を含有し、食物に添加して10分以内
に溶解して所望の凝固又は増粘が発現するように調製さ
れていることを特徴とする。この発明において好ましく
は、糊料が顆粒化されているものとする。この発明によ
ると、咀嚼・嚥下困難な患者・高齢者の食事を、誤嚥防
止のために二次的に増粘或いは凝固させるための糊料と
して、先に挙げた条件〜を十分に満たすことができ
る。
【0011】
【発明の実施の形態】摂食障害により咀嚼・嚥下困難と
なった患者・高齢者に対する介護用・嚥下訓練用の食物
を増粘又は凝固させるための好ましい第1の糊料は、Ps
eodomonas elodeaを用いて産生されるジェランガムであ
る。ジェランガムは、水溶性多糖類で、熱水に溶解して
ランダムコイル状となり、冷却してダブルヘリックス構
造をとりゲル化する。従って、寒天等と同様に、加熱が
従来知られた溶解の条件であり、冷水時において水和し
難い基剤であった。なおこの明細書において、「水和」
とは、吸水しての膨潤や溶解して増粘・ゲル化する性質
を言う。しかし本発明者等の検討によれば、ジェランガ
ム中に存在するナトリウム、カリウム、カルシウム、マ
グネシウム等のカチオン合計含量をコントロールするこ
とにより、冷水において短時間に吸水し水和することが
明らかになった。また、ジェランガムの含量により、増
粘から凝固へと食物の物性を変えることもできる。更
に、ジェランガムのカチオンとの反応性を利用して、水
和されたジェランガムにナトリウムやカリウム、カルシ
ウム、マグネシウムを加えて更にゲル化させることがで
きる。
【0012】ジェランガム中のナトリウム、カリウム、
カルシウム、マグネシウム等のカチオンの合計濃度は好
ましくは、6.0重量%以下、より好ましくは3.0重
量%以下、更にカチオンのうち二価イオンの合計濃度は
0.5重量%以下に抑えることが、水和にとって有効で
ある。特に、ジェランガムのなかでも、ネイティブ型の
ジェランガムが冷水への水和性にとって好ましい。図1
は、ネイティブ型ジェランガム(0.5重量%)の冷水
での水和時間と得られる粘度の関係をカチオン濃度をパ
ラメータとして示している。この様なジェランガムを添
加した咀嚼・嚥下困難者の介護用或いは嚥下訓練用の食
品は、従来の糊料を用いた場合のような糊状感が出ず、
味の変化もなく、本来の食品の味覚を楽しむことができ
る。また、図1から明らかなように、冷水での水和が容
易になり、水和時間も従来のものに比べて短く、簡便な
使用が可能である。
【0013】摂食障害により咀嚼・嚥下困難となった患
者・高齢者に対する介護用・嚥下訓練用の食物を増粘又
は凝固させるための好ましい第2の糊料は、紅藻類より
抽出されるカラギナンである。またカラギナンに類似の
ファーセレランも有効である。カラギナンは水溶性多糖
類で、カッパタイプやイオタタイプは熱水に溶解してラ
ンダムコイル状となり、冷却してダブルヘリックス構造
をとりゲル化する。従ってゲルを形成するためには、寒
天と同様に加熱を行うことが従来知られた溶解の条件で
あった。しかし本発明者等の検討によると、カラギナン
中のカリウム、カルシウム及びマグネシウムイオンの合
計量を5.0重量%以下にコントロールすることによ
り、冷水への水和性がよくなることが明らかになった。
そのためにはナトリウム型のカラギナンとして製造する
ことが好ましい。より好ましくは、イオン交換樹脂によ
りイオン交換して、カラギナン中のカリウム、カルシウ
ム及びマグネシウムイオンを減少させた少なくしたもの
がよい。この様にカラギナンの主要部を、ナトリウム・
カッパ型、ナトリウム・イオタ型、ナトリウム・ラムダ
型のいずれか或いはこれらの混在とすることにより、冷
水において短時間に水和することが見出された。
【0014】特に、カッパ型やイオタ型のカラギナン
は、もともと凝固力を有する。従って、ナトリウム型の
カラギナンとしてこれを冷水に溶解した後、さらにカチ
オンやミルク蛋白を加えることにより、任意の凝固度合
いを得ることができる。図2は、ラムダ型カラギナン
(2.0重量%)の冷水での水和時間と得られる粘度の
関係をカチオン濃度をパラメータとして示している。ま
た、カラギナンを、これと反応性のあるローカストビー
ンガムやコンニャクマンナン、タラガム等と併用するこ
とにより、凝固力が増し、更に好ましいゲル状を得るこ
とができる。更にこれらを原料段階で適宜組み合わせて
混合して同時抽出し、脱水乾燥させることにより、使用
が簡便で水和性がよく凝固力の高い糊料が得られる。こ
の様なカラギナンを添加した咀嚼・嚥下困難者の介護用
或いは嚥下訓練用の食品は、従来の糊料を用いた場合の
ような糊状感が出ず、味の変化もなく、本来の食品の味
覚を楽しむことができる。また、図2から明らかなよう
に、冷水での水和が容易になり、水和時間も従来のもの
に比べて短く、簡便な使用が可能である。
【0015】摂食障害により咀嚼・嚥下困難となった患
者・高齢者に対する介護用・嚥下訓練用の食物を増粘又
は凝固させるための好ましい第3の糊料は、Xanthomona
s campestrisより産生されるキサンタンガムである。キ
サンタンガムは水溶性多糖類で、冷水に溶解してシュー
ドプラスチック性の粘性を示す。従来のキサンタンガム
でも有効であるが、本発明者等の検討結果によれば、特
に、粉末状態で加熱処理することにより水溶液の曳糸性
を低下させると共に、濃度1%の水溶液で温度25℃に
おいて1200cps以上の粘度を持つように改質して
なるキサンタンガムを主原料とすることが好ましい。こ
の様な改質キサンタンガムについては、本出願人が先に
特願平8−193055号において提案している。
【0016】更にこの様なキサンタンガムと、ローカス
トビーンガム、コンニャクマンナン、タラガム等を併用
することにより、凝固させることができ、凝固の度合い
を任意に調整することもできる。更にこれらを原料段階
で適宜組み合わせて混合して同時抽出し、脱水乾燥させ
ることにより、使用が簡便で水和性がよく凝固力の高い
糊料が得られる。図3は、上述した改質キサンタンガム
(0.5重量%)及び改質キサンタンガムとタラガム
(合計0.5重量%)の冷水での水和時間と得られる粘
度を示している。図には、比較例としてグアーガム
(0.7重量%)およびアルファ化デンプン(6重量
%)の場合を併せて示している。この様なキサンタンガ
ムを添加した咀嚼・嚥下困難者の介護用或いは嚥下訓練
用の食品は、従来の糊料を用いた場合のような糊状感が
出ず、味の変化もなく、本来の食品の味覚を楽しむこと
ができる。また、図3から明らかなように、冷水での水
和時間がグアーガムやアルファ化デンプンに比べて短
く、簡便な使用が可能である。
【0017】摂食障害により咀嚼・嚥下困難となった患
者・高齢者に対する介護用・嚥下訓練用の食物を増粘又
は凝固させるための好ましい第4の糊料は、コンニャク
芋から作られるコンニャクマンナンである。コンニャク
マンナンは、吸水力が強く膨潤性のよい基材であり、吸
水して低濃度で増粘剤として働き、濃度を上げることに
よりゲル様になる。この発明の目的により適合させるた
めには、コンニャクマンナンを更に抽出精製したり、ア
ルコール洗浄を行ったり、また粒度を微細にして吸水膨
潤性を高めることも有効である。更にこの様なコンニャ
クマンナンと、カラギナンやキサンタンガムを併用する
ことにより、凝固力が増し、より好ましいゲル状を得る
ことができる。この様なコンニャクマンナンを添加した
咀嚼・嚥下困難者の介護用或いは嚥下訓練用の食品は、
従来の糊料を用いた場合のような糊状感が出ず、味の変
化もなく、本来の食品の味覚を楽しむことができる。ま
た、冷水での水和が容易になり、水和時間も従来のもの
に比べて短く、簡便な使用が可能である。
【0018】以上に挙げた糊料は、好ましくは顆粒状と
して、例えば小袋に入れて、患者・高齢者の介護用・嚥
下訓練用の液状食物に添付する形で供される。以上に挙
げた糊料の他、ローカストビーンガム、タラガム、サイ
リュウムシードガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセ
ルロース、カルボキシルメチルセルロース、タマリンド
ガム等も同様に、摂食障害により咀嚼・嚥下困難になっ
て患者・高齢者に対する介護用・嚥下訓練用の食品に添
加する糊料として有効である。
【0019】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、咀
嚼・嚥下困難者の食物に誤嚥防止のために添加する糊料
であって、簡便に増粘や凝固を発現させ、増粘や凝固の
調整も容易であり、糊状感や味の変化をもたらすことも
なく、付着性の少ない食物を供することを可能とした糊
料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネイティブ型ジェランガムの水和時間と得られ
る粘度の関係をカチオン濃度をバラメータとして示す図
である。
【図2】ラムダ型カラギナンの水和時間と得られる粘度
の関係をカチオン濃度をパラメータとして示す図であ
る。
【図3】キサンタンガムの水和時間と得られる粘度の関
係をグアーガム及びアルファ化デンプンの場合と比較し
て示す図である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成15年4月16日(2003.4.1
6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】追加
【補正内容】
【発明の名称】 誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者
の食物に添加される糊料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 埋橋 祐二 長野県伊那市西春近5074番地 伊那食品工 業株式会社内 Fターム(参考) 4B018 MD33 MD35 MD37 MD38 ME14 4B041 LD03 LH07 LH08 LH10 LH11 LH16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者の食物
    に添加される糊料であって、ジェランガム、カラギナ
    ン、ファーセレラン、キサンタンガム、コンニャクマン
    ナン、ローカストビーンガム、タラガム、サイリューム
    シードガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロー
    ス、カルボキシルメチルセルロース、タマリンドガム及
    びアゾトバクタービネランジガムのなかから選ばれた少
    なくとも一種を含有することを特徴とする糊料。
  2. 【請求項2】 誤嚥防止のため咀嚼・嚥下困難者の食物
    に添加される糊料であって、ジェランガム、カラギナ
    ン、キサンタンガム、アルギン酸ナトリウム、メチルセ
    ルロース、カルボキシルメチルセルロース、アゾトバク
    タービネランジガム、コンニャクマンナン、タラガム、
    タマリンドガム、ファーセレラン、ローカストビーンガ
    ム及びサイリュームシードガムのなかから選ばれた少な
    くとも一種を含有し、食物に添加して10分以内に溶解
    して所望の凝固又は増粘が発現するように調製されてい
    ることを特徴とする糊料。
  3. 【請求項3】 顆粒化されていることを特徴とする請求
    項1又は2記載の糊料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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