JP2003334027A - 寒天含有食品 - Google Patents
寒天含有食品Info
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Abstract
用等の生理効果を保持しながら、中性脂肪低下の効果を
向上させ、煮沸や水戻しなどの加工を必要とせずにその
まま摂取でき、寒天独特の臭みのない安全で摂取し易い
寒天含有食品を提供する。 【解決手段】 寒天粉末に食物繊維および適宜甘味料を
配合し、これを顆粒化して、簡便にしかも安全に寒天を
直接摂取できる食品とする。食物繊維としては、例えば
アップルファイバー、アップルペクチン、ペクチン、グ
ァーガム、ローカストビーンガム、グルコマンナン、セ
ルロース、コーンファイバー、水溶性コーンファイバ
ー、大豆食物繊維、水溶性大豆多糖類、ビートファイバ
ー、サイリウムシードガム、小麦ふすま、ライテス、夕
顔果実、アルギン酸、カラギーナン、コンニャクマンナ
ンなどが使用でき、寒天のもつ整腸作用などの生理効果
を保持しながら、中性脂肪低下作用を向上させ、寒天独
特の臭みを消すことが可能である。
Description
の加工を行うことなく直接摂取でき、しかも安全に抵抗
なく摂取できる寒天含有食品、およびそれを含む便通改
善作用および中性脂肪低下作用を有する健康食品に関す
る。
る寒天は、原料海藻より熱水により寒天液 (ヒドロゾ
ル) として抽出され、冷却後、脱水することにより得ら
れ、食品はもとより、医薬用、工業用他、幅広い用途で
使用されている。天然寒天は、常圧煮熟抽出し、自然濾
過後、天然凍結・融解による自然乾燥により細寒天、角
寒天とされる。また、工業寒天はアルカリ処理および中
和による前処理と遠心分離による濾過、次いで冷凍機凍
結と強制融解によって圧搾脱水し、さらに強制乾燥後、
破砕、ふるい分けなどにより、粉末状等の適宜形状の製
品とされる。
んど (80.9%) が食物繊維であり、各種食品中食物繊維
を最も多く含んでいる食品の1つである。その効用とし
ては、緩下作用、整腸作用、血糖低下作用、コレステロ
ール低下作用および肥満防止効果などが報告されてい
る。
合、一般に寒天の 100倍量の水を加えて加熱し、80℃以
上で液状とした後、冷却によりゲル化させたものを食す
る。これは、手間がかかり煩雑であるばかりでなく、ゲ
ル化した寒天は携帯に不便である。さらに、ゲル化寒天
を抵抗なく食するため、味付けとして重量比で20%程度
の糖分を加えて味を整えることが多いが、これは糖質の
取りすぎにつながり、健康上好ましくない。
れるが、これは主として食品工業において使用され、そ
のまま食するためのものではない。寒天粉末には独特の
臭みがあり、ボリュームが多く、さらに粉末のためむせ
て気管支に入ることもある。また、粉末が口の中で半溶
解し、咽喉につかえる場合もあり、これは特に子供や高
齢者には危険な状況となることも考えられる。
繊維の補給に有用な寒天を、煮沸や水戻しなどの加工の
手間を省き直接摂取できる食品として提供することであ
る。また、寒天のもつ臭みを抑えて摂取を容易にすると
共に、粉末の気管混入による呼吸障害、および半溶解に
よる嚥下困難を解消した、そのまま摂取できる寒天製品
を提供することも本発明の目的である。
食物繊維を混合し、適宜甘味料や調味料を添加し、これ
を顆粒化することにより、寒天の有する緩下作用、整腸
作用、血糖低下作用、コレステロール低下作用および肥
満防止効果などの効果を維持しながら、煮沸や水戻しな
どの加工の煩雑さがなく簡便にそのまま摂取することが
できる寒天含有食品を得られること、さらに、他の食物
繊維を同時にとることによりさらに中性脂肪低下作用が
発揮されることを見出し、本発明を完成させた。
外の食物繊維とを含有する乾燥顆粒より成る、寒天を加
工することなくそのまま摂取するための食品である。ま
た、本発明は、寒天粉末、寒天以外の食物繊維および甘
味料の混合物を造粒して得られる寒天含有食品にも関す
る。
含むことが好ましい。上記食品中、寒天以外の食物繊維
は、アップルファイバー、アップルペクチン、ペクチ
ン、グァーガム、ローカストビーンガム、グルコマンナ
ン、セルロース、コーンファイバー、水溶性コーンファ
イバー、大豆食物繊維、水溶性大豆多糖類、ビートファ
イバー、サイリウムシードガム、小麦ふすま、ライテ
ス、夕顔果実、アルギン酸、カラギーナン、コンニャク
マンナンのうち1種または2種以上であるのが好適であ
る。また、寒天以外の食物繊維は水溶性食物繊維を含有
する食物繊維であるのが好ましい。
低下作用を有する健康食品として利用できる。
用する原料寒天としては、その種類や組成などは限定さ
れず任意のものが使用できる。その形状としては、粉末
状寒天を使用して製造するのが好ましい。本発明食品中
の寒天の割合は、重量比で好ましくは25%〜75%、特に
好ましくは50%〜75%である。
ルファイバー、アップルペクチン、ペクチン、グァーガ
ム、ローカストビーンガム、グルコマンナン、セルロー
ス、コーンファイバー、水溶性コーンファイバー、大豆
食物繊維、水溶性大豆多糖類、ビートファイバー、サイ
リウムシードガム、小麦ふすま、ライテス、夕顔果実、
アルギン酸、カラギーナン、コンニャクマンナンなどが
例示され、これらの1種または2種以上を使用すること
ができる。その中で、アップルファイバー、アップルペ
クチン、ペクチン、グァーガム、水溶性コーンファイバ
ー、水溶性大豆多糖類が好ましく使用でき、特に、アッ
プルファイバー、アップルペクチン、ペクチン、水溶性
大豆多糖類などの水溶性食物繊維を含有する食物繊維を
用いた場合、便通改善がより効果的となる。
述の寒天の各種作用は維持しながら、さらに中性脂肪低
下作用を増強させることができ、しかも寒天のもつ臭み
をマスキング効果により消すことができる。これは寒天
繊維と他の食物繊維の網目構造の相互作用により寒天の
臭みが軽減されるものである。さらに顆粒化と組み合わ
せることによって、ボリュームが抑えられ、寒天粉末の
気管支混入が防止され、嚥下を容易にすることができ
る。
%程度含有させるのが好ましい。適宜添加する甘味料に
は、黒糖、三温糖、上白糖、和三盆などが挙げられる。
これらの配合割合は、総量に対して10〜40重量%である
のが好ましい。
塩、岩塩およびにがりなどの調味料、丁字粉末、桂皮、
紫蘇などの風味料を添加してもよい。顆粒化は、通常の
造粒方法により、例えば流動層造粒機や攪拌造粒機など
の造粒機を用いて行うことができる。得られる顆粒の大
きさは通常、10〜100 メッシュパス程度、好ましくは10
〜80メッシュパスの範囲であるが、気管支混入を防ぐこ
とができ、嚥下が容易な範囲であれば特に限定されな
い。
る緩下作用、整腸作用等の作用を発揮させると共に、中
性脂肪低下作用を発揮させるための健康食品として利用
することができる。寒天の本来有する緩下作用、整腸作
用、血糖値降下作用、コレステロール低下作用、肥満防
止効果が期待できる用量は、寒天粉末として1日2g以
上、望ましく4g以上である。また、日本人が補うべき
食物繊維の量は1日少なくとも3g (寒天としては4
g) である。従って、飲み忘れの少ない朝、夕の2回に
分けて摂取する場合、1回当たり食物繊維として1.5 g
以上、寒天としては約2g以上摂取するのが望ましい。
そして、中性脂肪低下効果を発揮でき、寒天の臭みをマ
スキングできるような食物繊維の添加量、および1回の
摂取に便利な量を考慮すると、1日2回摂取する場合、
寒天を重量比で25〜75%、好ましくは50〜75%含有する
健康食品を1回当たり3〜8g程度摂取するのが好適で
あるが、摂取回数および1回の摂取量は特に限定されな
い。
煮沸や水戻しなどの加工の必要がなく、そのまま手軽に
摂取し易く、また携帯にも便利なので、不足する食物繊
維の補給源として、また寒天の有する緩下作用等の優れ
た効果を発揮させるための食品として有用である。しか
も、食物繊維の添加により中性脂肪低下作用を増強し、
そして寒天独特の臭みが軽減され、また顆粒状であるた
め、ボリュームが抑えられ、粉末のような気管支混入や
嚥下困難の問題がない。この食品を黒糖や三温糖などの
甘味を抑えた天然の素材で味付けしたものを造粒すれ
ば、従来の方法で寒天を摂取する際よりも糖分が少なく
ても十分であり、糖質の取りすぎを抑えることもでき、
しかも食感もよいため摂取がより容易になる。
する。
プルファイバー70g、黒糖 100g、きなこ20g、岩塩
1.7gおよび丁字粉末 0.3gを流動層造粒機に入れ、60
℃まで混合、加温した。50℃達温後、水を35ml〜40ml噴
霧し造粒を行った。水を噴霧後、品温が60℃となるまで
流動層造粒機内で乾燥させ、寒天と食物繊維を含む食品
を得た。
実施例1と同様の方法で、寒天と食物繊維を含む食品を
得た。
実施例1と同様の方法で、寒天と食物繊維を含む食品を
得た。
は実施例1と同様の方法で、寒天と食物繊維を含む食品
を得た。
g、黒糖50gおよびきなこ 200gを流動層造粒機に入
れ、60℃まで混合、加温した。50℃達温後、水を40ml噴
霧し造粒を行った。水を噴霧後、品温が60℃となるまで
流動層造粒機内で乾燥させ、寒天と食物繊維を含む食品
を得た。
および上白糖 200gを流動層造粒機に入れ、60℃まで混
合、加温した。50℃達温後、水を35ml噴霧し造粒を行っ
た。水を噴霧後、品温が60℃となるまで流動層造粒機内
で乾燥させ、寒天と食物繊維を含む食品を得た。
およびきなこ50gを流動層造粒機に入れ、60℃まで混
合、加温した。50℃達温後、グアガム1%(w/w) 溶液を
60ml噴霧し造粒を行った。水を噴霧後、品温が60℃とな
るまで流動層造粒機内で乾燥させ、寒天と食物繊維を含
む食品を得た。
液の代わりにペクチン1%(w/w)溶液を使用する以外
は、実施例7と同様にして、寒天と食物繊維を含む食品
を得た。
g、黒糖 100g、きなこ20g、岩塩 1.7gおよび丁字粉
末 0.3gを混合し、寒天と食物繊維を含む食品を得た。
水 150mlを加えて加熱し、80℃以上で液状化した後、冷
却してこれをゲル化させ、ゲル化食品を得た。
および丁字粉末 0.3gを流動層造粒機に入れ、60℃まで
混合、加温した。50℃達温後、水を30ml噴霧し造粒を行
った。水を噴霧後、品温が60℃となるまで流動層造粒機
内で乾燥させ、寒天主材の食品を得た。
品を用いて、嚥下改善、ボリューム感、気管支混入改善
の官能試験を10人に対して実施した。さらに、臭みマス
キングの官能試験を、実施例1の食品および比較例3の
食品を用いて10人に対して行った。摂取した食品の量は
それぞれ1回当たり4gであり、150ml の水で食した。
の粉末状) の官能試験の結果を表1に示す。また、実施
例1 (顆粒品で寒天以外の食物繊維添加) と比較例3
(顆粒品で寒天以外の食物繊維無添加) の官能試験の結
果を表2に示す。
造した本発明の食品では、嚥下、ボリューム感、気管支
混入について、いずれの項目も比較例1の食品より優れ
ていた。また、臭みマスキングについては、実施例1の
本発明品が、食物繊維を含まない比較例3の食品よりも
優れていることは表2から明かである。
に官能試験および利便性 (1回摂取量) 試験を実施し
た。
取しうる量としたが、これは次の理由による。日本人の
食物繊維の摂取量は不足しており、1日当たり少なくと
も3gを補う必要があると言われている。また、飲み忘
れを少なくするためには、毎食後摂取するよりも1日朝
と夕の2回摂取するのが良いと考えられる。従って、1
日3gを2回に分けて摂取する場合には、1回当たり食
物繊維として1.5 g、すなわち寒天としては2g必要で
ある。
整するために食物繊維および甘味料などの添加物を配合
するが、1回当たり摂取するボリュームが多くなりすぎ
ると、飲みづらく嚥下困難、気管支混入などの危険があ
る。そこで様々な配合割合の食品について官能試験およ
び利便性試験を行い、表3に示す結果を得た。これらの
試験は10名のパネラーにより行われ、パネラー10名の合
計点数を表中に数値として示した。
1:悪い 実施例1〜4の食品はいずれの項目についても、10名の
合計点数で35点以上であり、総合評価ではいずれも40点
以上と、評価の平均が「やや良い」以上の高い点数であ
った。特に、実施例1および4の食品が高い点数であっ
た。
寒天の臭みをマスクでき、しかも1回当たりの利便性を
損なわないためには、寒天を重量比で25〜75%含有させ
るのが好ましいが、50〜75%が特に好ましい。
を用いて、便通改善、便の量、排便後スッキリ感につい
ての比較試験を各6人に対して実施した。
び比較例3の食品については4gを1回分とし、150ml
の水で1日朝夕2回食し、比較例2のゲル化食品につい
ては1回分を朝夕2回食した。結果を表4に示す。
食品では便通改善、便の量の変化、排便後スッキリ感に
ついてすべて有効であり、比較例2 (本発明品と同じ組
成のゲル化食品) と同等の結果を得た。しかし、寒天以
外の食物繊維を添加しない比較例3の食品は、便通改
善、便の量、排便後スッキリ感について、実施例1およ
び比較例2に比べ有効率 (「有効」以上の割合) は低か
った。
を用いて、中性脂肪低下作用の比較試験を各3人に対し
て実施した。
び比較例3の食品については4gを1回分とし、150ml
の水で1日朝夕2回食し、比較例2のゲル化食品につい
ては1回分を朝夕2回食した。結果を表5に示す。
寒天以外の食物繊維を添加しない比較例3の食品に比べ
中性脂肪低下の程度が高い。なお、実施例1の食品は比
較例2の食品と平均値で同等の結果を示した。
煮沸や水戻しなどの加工を必要とせずにそのまま摂取す
ることができ、安全で摂取し易い寒天含有食品が提供さ
れる。この食品は、寒天のもつ整腸作用等の生理効果を
保持しながら、中性脂肪低下の効果が向上し、さらに寒
天の独特の臭みが軽減され、また粉末のような気管支混
入や嚥下困難などの問題を生じず、安全で摂取し易いと
いう効果を有し、健康食品として有用である。
1)
Claims (6)
- 【請求項1】 寒天と寒天以外の食物繊維とを含有する
乾燥顆粒より成る、寒天を加工することなくそのまま摂
取するための食品。 - 【請求項2】 寒天粉末、寒天以外の食物繊維および甘
味料の混合物を造粒して得られる寒天含有食品。 - 【請求項3】 食品中に寒天を25〜75重量%含むことを
特徴とする、請求項1または2記載の食品。 - 【請求項4】 寒天以外の食物繊維が、アップルファイ
バー、アップルペクチン、ペクチン、グァーガム、ロー
カストビーンガム、グルコマンナン、セルロース、コー
ンファイバー、水溶性コーンファイバー、大豆食物繊
維、水溶性大豆多糖類、ビートファイバー、サイリウム
シードガム、小麦ふすま、ライテス、夕顔果実、アルギ
ン酸、カラギーナン、コンニャクマンナンのうち1種ま
たは2種以上である、請求項1〜3のいずれかの項記載
の食品。 - 【請求項5】 食物繊維が水溶性食物繊維を含む食物繊
維である請求項1〜3のいずれかの項記載の食品。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかの項記載の食品
を含む、便通改善作用および中性脂肪低下作用を有する
健康食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002146450A JP2003334027A (ja) | 2002-05-21 | 2002-05-21 | 寒天含有食品 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002146450A JP2003334027A (ja) | 2002-05-21 | 2002-05-21 | 寒天含有食品 |
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---|---|
JP2003334027A true JP2003334027A (ja) | 2003-11-25 |
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ID=29705429
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JP2002146450A Pending JP2003334027A (ja) | 2002-05-21 | 2002-05-21 | 寒天含有食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2003334027A (ja) |
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---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-05-21 JP JP2002146450A patent/JP2003334027A/ja active Pending
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