JP2003261362A - 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス - Google Patents
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Abstract
ラスにした際の経時での耐貫通性が安定し、なおかつ透
明性が良好な合わせガラス用中間膜及び該中間膜を用い
た合わせガラスの提供。 【解決手段】 ポリビニルアセタール樹脂100重量
部、層状珪酸塩0.05〜20重量部、可塑剤20〜1
00重量部、及びアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属
塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属
塩0.0001〜1.0重量部を含有し、層状珪酸塩が微
細に分散されている中間膜であって、該中間膜を2枚の
ガラスで挟み込んで合わせガラスを作製した後、該合わ
せガラスを50℃で1ヶ月放置した後の、膜厚方向にお
ける、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の膜表層部
(表面〜深さ60μm)の濃度が膜中央部(膜の中心部
から±190μm)の濃度の200%以下である事を特
徴とする合わせガラス用中間膜。
Description
た際の透明性が良好で、ガラスとの接着力の径時変化が
小さく、経時での耐貫通性が安定している合わせガラス
用中間膜及び該中間膜を用いた合わせガラスに関する。
受けて破損しても、ガラスの破片が飛散することが少な
く安全であるため、自動車のような車輌、航空機、建築
物等の窓ガラス等として広く使用されている。上記合わ
せガラスとしては、少なくとも一対のガラス間に、可塑
剤により可塑化されたポリビニルブチラール樹脂などの
ポリビニルアセタール樹脂組成物からなる中間膜を介在
させ、一体化させて得られるものが用いられている。
とガラスとの接着力が挙げられ、中間膜とガラスとの界
面における接着力を精密に制御することにより、合わせ
ガラスにしたときの、合わせガラスの耐貫通性を制御す
ることが可能になる。しかしながら、接着力調整剤とし
て添加されるアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩の中
間膜とガラスの接着界面における濃度は経時(50℃、
1ヶ月)で変化し、接着力の変化を誘発する。中間膜と
ガラスの界面における接着力は合わせガラスを作製した
際の耐貫通性に大きな影響をあたえるため、その径時変
化は品質管理上、大きな問題点であった。
加剤の表面へのブリードアウトを防止する方法として、
樹脂組成物に充填剤やフィラー等を添加する方法が従来
より知られている。しかしながら、通常、充填剤、フィ
ラー等は、可視光線の波長領域よりも大きなサイズを有
しており、可視光線を反射し、さらに強く散乱するた
め、これら添加剤を透明性の樹脂中に添加すると、透明
性が大きく低下し、さらにヘイズが大きくなってしまう
ために、透明性が重要である合わせガラス用中間膜にお
いては、これらの方法はこれまであまり試みられていな
かった。
スにした際の透明性が良好で、経時での耐貫通性が安定
している合わせガラス用中間膜及び該合わせガラス用中
間膜を用いた合わせガラスを提供するものである。
決するものであり、可塑化ポリビニルアセタール樹脂か
らなる合わせガラス用中間膜を2枚のガラスの間に挟み
込んで合わせガラスを作製した際に、該中間膜と合わせ
ガラスとの界面における接着力調製剤(アルカリ金属
塩、アルカリ土類金属塩)の濃度が中間膜とガラスとの
接着性に大きく影響し、その結果、耐貫通性が左右され
ることを見いだし本発明を完成した。
ビニルアセタール樹脂組成物からなる合わせガラス用中
間膜を2枚のガラスの間に挟み込んで合わせガラスを作
製した後に、該合わせガラスを50℃で1ヶ月放置した
際の、膜厚方向における、アルカリ金属及びアルカリ土
類金属から選ばれた少なくとも1種類以上の金属の膜表
層部(表面〜深さ60μm)の濃度が膜中央部(膜の中
心部から±190μm)の濃度の200%以下にするこ
とにより、ガラスと中間膜との接着力の経時変化が少な
く、耐貫通性の耐久性が優れていることを見いだし本発
明を完成した。
ビニルアセタール樹脂100重量部、層状珪酸塩0.0
01〜20重量部、可塑剤20〜100重量部、アルカ
リ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より選ばれ
た少なくとも1種類以上の金属塩0.0001〜1.0重
量部を含有してなる合わせガラス用中間膜であり、且つ
層状珪酸塩が微細に分散されている中間膜である。本発
明のごとく、ポリビニルアセタール樹脂に層状珪酸塩を
微細に分散させる事により、中間膜とガラスとの接着力
の径時変化が小さく、合わせガラスにした際の経時での
耐貫通性が安定し、なおかつ機械的強度と柔軟性が両立
した合わせガラス用中間膜である。
樹脂とは、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂をアル
デヒドによりアセタール化して得られるポリビニルアセ
タール樹脂であれば、特に限定されるものではない。上
記のPVA樹脂は、通常ポリ酢酸ビニルを鹸化すること
により得られ、鹸化度は80〜99.8モル%のPVA
が一般的に用いられる。また、本発明に用いるポリアセ
タール樹脂の分子量及び分子量分布は特に制限されるも
のではないが、成形性、物性等から、原料となるPVA
樹脂の重合度が200〜3000の物が好ましく用いら
れ、特に、好ましくは、重合度500〜2000のポリ
ビニルアルコール樹脂が用いられる。上記平均重合度が
200未満であると、得られる合わせガラスの耐貫通性
が低下し、上記平均重合度が3000を超えると、樹脂
膜の成形性が悪くなり、しかも樹脂膜の剛性が大きくな
り過ぎ、加工性が悪くなる。
0のアルデヒドが用いられ、要求される性能に応じて適
宜選択して用いられれてよく、必要であれば2種類以上
が併用されても良い。アルデヒドの具体例としては、例
えば、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、
n−バレルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、
n−ヘキシルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド、n
−ノニルアルデヒド、n−デシルアルデヒド、ホルムア
ルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等が挙
げられる。好ましく用いられるアルデヒドとしては、n
−ブチルアルデヒド、n‐ヘキシルアルデヒド、n‐バ
レルアルデヒドが挙げられる。特に好ましくは、炭素数
が4のブチルアルデヒドである。
しては、ブチルアルデヒドでアセタール化されたポリビ
ニルブチラール(PVB)樹脂が挙げられる。また、こ
れらのアセタール樹脂は必要な物性を考慮した上で、適
当な組み合わせにてブレンドされていても良い。また、
アセタール化時に2種類以上のアルデヒドを組み合わせ
た共ポリビニルアセタール樹脂も適宜用いることも可能
である。本発明で用いられる前記ポリビニルアセタール
樹脂のアセタール化度は通常40〜85%であり、好ま
しくは60〜75%である。
約1nmの微細な薄片状結晶の層間に交換性陽イオンを
有し、イオン結合により層状に凝集している珪酸塩鉱物
であり、本発明においては、化学的または物理的な手段
により層状構造を剥離し、透明樹脂組成物中に、この薄
片を均一に分散させることにより、樹脂組成物の透明性
を保持したうえに、樹脂組成物中にて、機械的強度の向
上、添加物のブリードアウト等の無機充填剤、フィラ
ー、粘度調整剤としての機能、を発揮できることにな
る。
のではないが、モンモリロナイト、サポナイト、ヘクト
ライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナ
イトなどのスメクタイト系粘土鉱物のほか、バーミキュ
ライト、ハロイサイト、又は膨潤性マイカなどがあり、
天然のものでも合成されたものでも好ましく用いること
が出来る。
ては、平均長さが0.01〜3μm、厚さが0.001〜
1μm、アスペクト比が20〜500の物が好ましく用
いられ、より好適には平均長さが0.05〜2μm、厚
さが0.01〜0.5μm、アスペクト比が50〜200
の物が用いられる。
容量は特に限定されるものではないが、50〜200m
mol/100gであることが好ましい。50mmol
/100g未満の場合には、結晶層間にイオン交換によ
りインターカレートされる可塑剤、カチオン系界面活性
剤の量が少なくなりやすく、結果的に層状珪酸塩が微細
に分散されない場合がある。一方,200mmol/1
00gを越える場合には,層状珪酸塩の層間の結合力が
強固となり,可塑剤及びカチオン系界面活性剤によるイ
ンターカレートが不十分になり、層状珪酸塩を微細に分
散することが困難な場合がある。
前もって有機化処理された有機化層状珪酸塩を使用して
も良いが、有機化層状珪酸塩を使用するのが好ましい。
この際、有機化層状珪酸塩中に有機化されていない層状
珪酸塩が存在していてもなんら問題はない。上記有機化
層状珪酸塩とは、層状珪酸塩の層間がカチオン系界面活
性剤にて有機化処理されてなる層状珪酸塩であり、有機
化されていない層状珪酸塩よりも樹脂中に微細に分散さ
れやすいのでより好適に用いられる。有機化に用いられ
るカチオン系界面活性剤としては、4級アンモニウム
塩、4級ホスホニウム塩等が挙げられ、好ましくは炭素
数8以上のアルキル鎖を少なくとも1個有する4級アン
モニウム塩が用いられる。炭素数が8以上のアルキル鎖
を含有しない場合には,アルキルアンモニウムイオンの
親水性が強く、層状珪酸塩の層間を十分に非極性化する
ことが出来ず樹脂への分散性の向上効果があまり認めら
れない。炭素数8以上のアルキル鎖を有する4級アンモ
ニウム塩としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモ
ニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニム塩、トリオ
クチルアンモニウム塩、ジステアリルジメチルアンモニ
ウム塩、ジ硬化牛脂ジメチルアンモニウム塩、ジステア
リルジベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。
ール樹脂100重量部に対して0.05から20重量部
であることが好ましい。0.05重量部未満では、添加
量が少なく、所望の物性を十分に発揮することができ
ず、20重量部を越えて添加すると、透明性の低下、ヘ
イズの悪化、耐衝撃性などの物性が低下することがあり
好ましくない。より好ましい層状珪酸塩の添加量は0.
5〜5重量部である。
必要であり、その分散の程度としては、目視や、走査型
電子顕微鏡(SEM)レベルで確認出来る1μm以上の
大きさの層状珪酸塩が多く存在することは、機械強度、
特に透明性の上で好ましくない。好ましい分散状態は1
μm以上の層状珪酸塩又は有機化層状珪酸塩の量が10
μm×10μmあたり10個以下であり、更に好ましく
は5個以下である。
としては、特に限定されるものではないが、層状珪酸塩
と後述の可塑剤を予め混合して、層状珪酸塩の層間隔を
十分に膨潤させたものを、樹脂に添加して混練すること
が特に好ましい。層状珪酸塩と可塑剤とを予め混合する
ことにより、前記層状珪酸塩が可塑剤により膨潤され樹
脂と混合する際により容易に樹脂中に微細に分散され易
くなるからである。この場合、可塑剤の一部と層状珪酸
塩の全量を一旦混合し、その後更に可塑剤の残量を加え
て混合しても良い。
に限定されないが、遊星式攪拌装置、湿式メカノケミカ
ル装置、ヘンシェルミキサー、ホモジナイザー、超音波
照射機などが一般的に用いられる。
アセタール樹脂に使用されるものであれば特に限定され
るものではなく、例えば、一塩基性有機酸エステル、多
塩基性有機酸エステル等の有機酸エステル系可塑剤、有
機リン酸系、有機亜リン酸系等のリン酸系可塑剤等が用
いられる。一塩基性有機酸エステル系可塑剤としては、
例えば、トリエチレングリコール、テトラエチレングリ
コール、トリプロピレングリコール等のグリコールと酪
酸、イソ酪酸、カプロン酸、2−エチル酪酸、ヘプチル
酸、n−オクチル酸、2−エチルヘキシル酸、ペラルゴ
ン酸(n−ノニル酸)、デシル酸等の一塩基性有機酸と
の反応によって得られたグリコール系エステルが挙げら
れ、中でも、トリエチレングリコール−ジカプロン酸エ
ステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチル酪酸
エステル、トリエチレングリコール−ジ−n−オクチル
酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチル
ヘキシル酸エステル等のトリエチレングリコールの一塩
基性有機酸エステルが好適に用いられる。又、多塩基性
有機酸エステル系可塑剤としては、例えば、アジピン
酸、セバシン酸、アゼライン酸等の多塩基性有機酸と炭
素数4〜8の直鎖状又は分枝状アルコールとのエステル
等が挙げられ、中でも、ジブチルセバシン酸エステル、
ジオクチルアゼライン酸エステル、ジブチルカルビトー
ルアジピン酸エステル等が好適に用いられる。又、有機
リン酸系可塑剤としては、例えば、トリブトキシエチル
ホスフェート、イソデシルフェニルホスフェート、トリ
イソプロピルホスフェート等が挙げられる。上記可塑剤
は1種類が単独で用いられれても良く、2種類以上が併
用されても良い。
としては、例えば、トリエチレングリコール−ジカプロ
ン酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−エチ
ル酪酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−n−オ
クチル酸エステル、トリエチレングリコール−ジ−2−
エチルヘキシル酸エステル等が挙げられる。これら可塑
剤は樹脂との相溶性等を考慮して、ポリビニルアセター
ル樹脂の種類に応じて使い分けられる。
脂100重量部に対して、20〜100重量部が好まし
い。20重量部未満では、層状珪酸塩を微細に分散する
のには不十分であり、耐貫通性が低下することがある。
また、100重量部を越えて可塑剤を添加すると、可塑
剤のブリードアウトが生じ、樹脂膜の透明性や接着性が
低下し、得られる合わせガラスの光学歪みが大きくなっ
たりするおそれがある。好ましい可塑剤の添加量は、3
0〜60重量部である。また、可塑剤の量は層状珪酸塩
又は有機化層状珪酸塩1部に対して、可塑剤の量が1部
〜50部あることが好ましい。
は、接着力調整剤として、アルカリ金属塩及びアルカリ
土類金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類以
上の金属塩が用いられる。上記金属としては、特に限定
されず、例えば、ナトリウム、カリウム、マグネシウム
等が挙げられる。上記塩を構成する酸としては、オクチ
ル酸、ヘキシル酸、酪酸、酢酸、蟻酸等の有機酸或い
は、塩酸、硝酸などの無機酸が挙げられ、なかでも、炭
素数2〜16の有機酸の塩が好適に用いられる。さらに
好ましい金属塩としては、炭素数2〜16のカルボン酸
マグネシウム塩或いは炭素数2〜16のカルボン酸カリ
ウム塩である。炭素数2〜12のカルボン酸マグネシウ
ム塩或いは炭素数2〜12のカルボン酸カリウム塩とし
ては特に限定されず、例えば、酢酸マグネシウム、酢酸
カリウム、プロピオン酸マグネシウム、プロピオン酸カ
リウム、2−エチルブタン酸マグネシウム、2−エチル
ブタン酸カリウム、2−ヘキサン酸マグネシウム、2−
エチルヘキサン酸カリウムなどが好ましく用いられ、こ
れらは単独で用いられても2種以上が併用されても良
い。
塩からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金属
塩の添加量はポリビニルアセタール樹脂100重量部に
対して0.0001〜1.0重量部が好ましく、更に好ま
しくは0.01〜0.2重量部である。0.0001重量
部未満では高湿度雰囲気下で周辺部の接着力低下が起こ
ってしまい、また1.0重量部を超えると接着力が低く
なりすぎるうえに膜の透明性が失われるという問題が起
こる。
特に限定されるものではないが、合わせガラスとして最
小限必要な耐貫通性や耐候性を考慮すると、実用的に
は、0.3〜0.8mmであることが好ましい。ただし、
耐貫通性の向上等、必要に応じて本発明の中間膜及びそ
れ以外の中間膜を積層して使用しても良い。
明を阻害しない範囲で、酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑
剤等、難燃剤、帯電防止剤、接着力調整剤、耐湿剤、熱
線反射剤、電磁波シールド剤等の添加剤が添加されても
良い。
方法としては特に限定されず、押し出し法、カレンダー
法、プレス法、等により製膜すればよいが、より好まし
くは2軸同方向押出機による押し出し法であり、この方
法によるとヘイズをさらに良くさせることができる。
ついては、特に限定されず、用途に応じて適宜選択され
て良い。具体的には、例えば、無機ガラス、ポリカーボ
ネート、ポリメチルメタクリレート等の有機ガラス等が
挙げられる。
ガラス用中間膜として好適に用いることができ、合わせ
ガラスは自動車のフロントガラス及びサイドガラス、航
空機や電車等の乗り物のガラス部位、建築用ガラスなど
に用いることができる。又、膜が多層構造からなる多層
系中間膜、例えば、多層系遮音中間膜として用いること
も可能であり、機能性合わせガラスとして用いることも
可能である。
それ以上のサイズの添加剤を、高い可視光透過率が必須
である中間膜のような透明性の樹脂に添加すると、添加
剤により可視光が強く散乱され、可視光透過率の低下、
およびヘイズの増加が問題となる。しかしながら、本発
明においては、上述したように可塑剤が層間に侵入する
ことにより、層状珪酸塩を効率的に微細に分散させるこ
とが出来るので、透明性が確保され、かつ、可塑剤を除
去する必要がないため、優れた物性の合わせガラス用中
間膜が容易に得られる。すなわち、従来の充填材やフィ
ラー等の添加では得られなかった、透明性を保持し、且
つ本来の無機物添加の目的である接着力調製剤や分散剤
等の添加剤の中間膜/ガラス界面への移行の抑制によ
り、経時での中間膜/ガラス界面における接着力の低下
を防止し、耐貫通性の経時安定性を有した合わせガラス
用中間膜を得ることができる。
散させることにより、機械的強度やガスバリヤー性等が
著しく向上するので、中間膜に様々な機能を付与するこ
とが可能となる。これら性能の向上は、層状珪酸塩が樹
脂に添加された際に、層状珪酸塩の分散度合いが向上に
伴い、層状珪酸塩と樹脂との界面積が増大するためと考
えられる。即ち、樹脂と層状珪酸塩との界面においてポ
リマーの分子運動が拘束されることにより、ポリマーの
弾性率等の力学強度が増大する為、層状珪酸塩の分散度
合いが向上する程、効率的にポリマー強度を増大すると
考えられる。また、樹脂層に比較して無機物はガス分子
が透過しないため複合材料中をガス分子が拡散する際に
は、無機物を迂回しながら拡散するため、層状珪酸塩の
分散度合いが向上する程、効率的にガスバリヤーを向上
すると考えられる。
容を説明する。 (ポリビニルブチラールの合成)純水2890gにPV
A(平均重合度1700、鹸化度99.2モル%)275
gを加えて加熱溶解した。反応系を15℃に温度調節
し、35重量%濃度の塩酸201gとn−ブチルアルデ
ヒド157gを加え、温度を15℃に保持して反応物を
析出させた。その後、反応系を60℃で3時間保持して
反応を完了させ、未反応のn−ブチルアルデヒドを過剰
の水で洗い流し、塩酸触媒を水酸化ナトリウム水溶液で
中和し、さらに、過剰の水で2時間水洗した後に乾燥し
て白色粉末状のPVB樹脂を得た。この樹脂の平均ブチ
ラール化度は68.5モル%であった。
グリコール‐ジ‐2−エチルヘキシル酸エステル)20
重量部と膨潤性マイカ(商品名MAE、コープケミカル
社製、有機化処理品)1重量部を遊星式攪拌装置で1分
間混合して、ペースト状の層状珪酸塩分散可塑剤を得
た。
脂100重量部、層状珪酸塩が表2の量になるように上
記層状珪酸塩分散可塑剤の所定量、可塑剤の総量が40
重量部になるように可塑剤の所定量、さらに全系に対し
てマグネシウム含有量が60ppmとなるように2−エ
チル酪酸マグネシウムを所定量、酸化防止剤(スミライ
ダーBHT、住友化学社製)0.1重量部、UV吸収剤
(Tinuvin326、チバガイギー社製)0.1重
量部を混合し、ミキシングロールで十分に溶融混練した
後、プレス成形機を用いて150℃で30分間プレス成
形し、平均膜厚0.76mmの中間膜を得た。
間膜を、透明なフロートガラス(縦30cm×横30c
m×厚さ2.5mm)2枚で挟み込み、これをゴムバッ
ク内に入れ、27kPaまで減圧し20分間放置後、減
圧下で90℃まで加熱した。さらに90℃で30分間保
持しつつ真空プレスした。このようにして予備圧着され
た合わせガラスをオートクレーブ中で135℃、圧力
1.2MPaの条件で20分間圧着を行い、合わせガラ
スを得た。
状珪酸塩分散可塑剤を使用する以外は実施例1と同様に
行った。 比較例2 層状珪酸塩分散可塑剤を添加しない以外は実施例1と同
様に行った。 比較例3 可塑剤40重量部と層状珪酸塩23重量部からなる層状
珪酸塩分散可塑剤を使用する以外は実施例1と同様に行
った。
について下記の評価を行った。結果を表2に示した。 1)層状珪酸塩(マイカ)の膜中分散状態 中間膜について透過型電子顕微鏡(SEM)により任意
の位置で、10μm×10μmの範囲を観察し、長径が
1μm以上の粒子の1μm2当たりの個数を求めた。 2)可視光透過率、日射透過率 直記分光光度計(UV3100、島津製作所社製)を使
用して合わせガラスの300〜2500nmの透過率を
測定し、JIS Z 8722及びJIS R3106
(1998)によって380〜780nmの可視光透過
率(Tv)、300〜2500nmの日射透過率(T
s)を求めた。 3)ヘイズ 合わせガラスについて、JIS K 6714に準拠して
ヘイズを測定した。
合わせガラスを−18±0.6℃の温度に16時間放置
した後に、頭部が0.45kgのハンマーで打ってガラ
スの粒径が6mm以下になるまで粉砕した。ガラスが部
分剥離した後の膜の露出度をあらかじめグレード付けし
た限度見本で判定し、その結果を表1に従ってパンメル
値を求めた。尚、中間膜のガラスに対する接着性は通常
パンメル値で評価され、パンメル値が大きいほどガラス
との接着力も大きく、小さいと接着力は小さい。 5)中間膜の厚さ方向におけるMgの分析 合わせガラス作成直後と50℃で1ヶ月間放置した後の
合わせガラスについて、中間膜の厚さ方向におけるMg
の濃度分布を二次イオン質量分析装置(A−DIDA3
000、ATOMIKA社製)によって測定した。測定
は膜厚表層部(表面〜深さ60μm)と膜厚中央部(膜
の中心部から±190μm)の2カ所で行い、その濃度
比(r)=(表層部濃度)/(中央部濃度)を求めた。
樹脂に層状珪酸塩を微細に分散させる事により、透明性
を保持したまま、ガラスとの接着力の径時変化が小さ
く、合わせガラスにした際の経時での耐貫通性が安定、
なおかつ機械的強度と柔軟性が両立した、合わせガラス
用中間膜及び、該中間膜を用いた合わせガラスを提供す
ることが可能である。
Claims (8)
- 【請求項1】 ポリビニルアセタール樹脂組成物からな
る合わせガラス用中間膜であって、前記合わせガラス用
中間膜を2枚のガラスで挟み込んで合わせガラスを作製
した後、該合わせガラスを50℃で1ヶ月放置した後
の、膜厚方向における、アルカリ金属及びアルカリ土類
金属からなる群より選ばれた少なくとも1種類以上の金
属の膜表層部(表面〜深さ60μm)の濃度が膜中央部
(膜の中心部から±190μm)の濃度の200%以下
である事を特徴とする合わせガラス用中間膜。 - 【請求項2】 ポリビニルアセタール樹脂組成物が、ポ
リビニルアセタール樹脂100重量部、層状珪酸塩0.
05〜20重量部、可塑剤20〜100重量部、及び、
アルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩からなる群より
選ばれた少なくとも1種類以上の金属塩0.0001〜
1.0重量部を含有してなり、層状珪酸塩が微細に分散
されていることを特徴とする請求項1記載の合わせガラ
ス用中間膜。 - 【請求項3】 アルカリ金属がカリウムであることを特
徴とする請求項1又は2に記載の合わせガラス用中間
膜。 - 【請求項4】 アルカリ土類金属がマグネシウムである
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の合わせガラス
用中間膜。 - 【請求項5】 層状珪酸塩が有機化層状珪酸塩であるこ
とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の合わせ
ガラス用中間膜 - 【請求項6】 ポリビニルアセタール樹脂がポリビニル
ブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1〜5の
いずれかに記載の合わせガラス用中間膜。 - 【請求項7】 1μm以上の大きさの層状珪酸塩が10
0μm2当たり10個以下であることを特徴とする請求
項1〜6のいづれかに記載の合わせガラス用中間膜。 - 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の合わせ
ガラス用中間膜を用いてなることを特徴とする合わせガ
ラス。
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---|---|---|---|
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JP2002065708A JP2003261362A (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
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---|---|
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JP2002065708A Pending JP2003261362A (ja) | 2002-03-11 | 2002-03-11 | 合わせガラス用中間膜及び合わせガラス |
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JP (1) | JP2003261362A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102096722B1 (ko) * | 2018-12-10 | 2020-04-02 | 에스케이씨 주식회사 | 유리접합용 필름 및 이의 제조방법 |
KR20200077160A (ko) * | 2018-12-20 | 2020-06-30 | 에스케이씨 주식회사 | 유리접합용 필름 및 이를 포함하는 접합유리 |
KR20200084390A (ko) * | 2018-12-20 | 2020-07-13 | 에스케이씨 주식회사 | 유리접합용 필름 및 이의 제조방법 |
-
2002
- 2002-03-11 JP JP2002065708A patent/JP2003261362A/ja active Pending
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US11292232B2 (en) | 2018-12-20 | 2022-04-05 | Skc Co., Ltd. | Glass with glass lamination film |
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