JP2003260950A - 動力車両 - Google Patents

動力車両

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JP2003260950A
JP2003260950A JP2002060517A JP2002060517A JP2003260950A JP 2003260950 A JP2003260950 A JP 2003260950A JP 2002060517 A JP2002060517 A JP 2002060517A JP 2002060517 A JP2002060517 A JP 2002060517A JP 2003260950 A JP2003260950 A JP 2003260950A
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Japan
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wheel drive
state
wheel
switching valve
speed
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JP2002060517A
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Tsutomu Watabe
勉 渡部
Noriyuki Yamakawa
紀行 山川
Satoru Kinoshita
覚 木下
Yoshitaka Tani
良孝 谷
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Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
Original Assignee
Iseki and Co Ltd
Iseki Agricultural Machinery Mfg Co Ltd
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Publication date
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  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • General Details Of Gearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 廉価で、4モードの切替えが可能な比較的簡
単な構成を備えた動力車両を提供すること。 【解決手段】 4WDと2WDと前輪増速、直進四輪駆
動/旋回二輪駆動(自動旋回2WD/直進4WD)のい
すれかを選択可能な駆動とに切替可能な動力車両であ
り、前記駆動状態の切り替えをする変速軸80、キーシ
フト爪70、ギア72、73、76、77などから成る
変速部材のポジションを油圧シリンダ116とそのピス
トンロッド115位置の調整により行う動力車両であ
る。前記4モードに切替え可能にしたことで、路上走行
は2WD固定、乾田では2WD固定または前輪増速、畑
では2WD固定または自動旋回2WD/自動直進4W
D、湿田では4WD固定または前輪増速のようにあらゆ
る作業状況に対応することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トラクタや乗用
芝刈機等の車輪駆動装置に関し、特にニ輪駆動・四輪駆
動・前輪増速駆動の各駆動モードに切替え可能な駆動装
置などに関するものである。
【0002】
【従来の技術】圃場でトラクタなどが走行中において、
畦際での旋回を迅速、且つ小半径で行なわせるために、
動力車両前輪駆動系に増速装置を組み込んだトラクタが
知られている。この増速装置は通常高低速2段の変速が
可能な切替装置からなり、高低速の切り替えはステアリ
ングハンドル操作と連動されている。そして、直進走行
時には前記増速装置が低速側に切り替えられて前輪と後
輪の回転周速度が略等しくなる標準四輪駆動(4WDと
いうことがある)モードになり、旋回時には増速装置が
高速側に切り替えられて前輪の回転周速度が後輪の回転
周速度よりも2倍程度速くなる前輪増速モードに切り替
えられるようにしている。増速装置の切り替えは油圧ク
ラッチで行なう場合もあるが、廉価なトラクタではシフ
ターを機械的に操作して切り替えるものが多い。
【0003】また、後輪駆動部から動力の一部を分岐さ
せて前輪を駆動する四輪駆動型のトラクタ等にあって
は、二輪駆動(2WDということがある)・4WDの切
替えを回動式の操作レバーで行なうように構成してい
る。一般的にはミッションケースの下部横外側部に2W
D・4WD切替用のシフトギヤを回動操作する回動軸を
突設し、この回動軸の外端部にアームを固着すると共
に、ミッションケースの上部外側部には2WD・4WD
切替操作用のレバーを枢着して設け、レバー側とアーム
側とをリンクやロッド等の機械的連係手段で連動連結し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のフル
タイム四輪駆動式の動力車両前輪駆動系には4WDと増
速の2ポジションしかなく、後輪が駆動する二輪駆動モ
ードが存在しない。このため常時4WDとなり、路上走
行等で前輪の摩耗が早い欠点がある。
【0005】また、機械式爪クラッチ切替の二輪駆動系
を備えた従来の動力車両では、2WDと4WDの切替用
操作レバーの切替え操作が可能な構成としているが、オ
ペレータの2WDと4WDの切替忘れで、例えばトラッ
クへの積み降ろしや畦越え時などの場合に2WDモード
のままであると前輪と路面との摩擦抵抗が小さいため
に、意図しない方向に車両が動き出すことが起こり、そ
の場合走行途中での切替えは操作レバーと内部爪クラッ
チの動きが一致せず難しいものであった。
【0006】本発明の課題は、動力車両の前輪駆動系の
動力伝動を標準四輪駆動モードや前輪増速モードや二輪
駆動(前輪動力切で遊転)に切替える際の伝動系路中に
油圧多板クラッチや摩擦クラッチ等のように、走行中に
容易に動力入・切接続の行い易いクラッチを有していな
い構成、例えば、機械的な爪クラッチを設けた廉価型動
力伝動においても容易にモード切替えを行うことができ
る動力軸を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は、次
のような技術的手段で解決される。すなわち、請求項1
の発明は、駆動源2からミッションケース3内の伝動系
を経由して前輪14の回転周速度が後輪15の回転周速
度と略同速となり前後輪が駆動する標準四輪駆動状態
と、後輪15の駆動回転だけとなる二輪駆動状態と、前
輪14の回転周速度が後輪15の回転周速度より大とな
る前輪増速状態とに切換可能な動力車両であって、前記
駆動状態の切り換えをする変速部材(変速軸80、キー
シフト爪70、ギア72、73、76、77、カラー7
8など)と、該変速部材の駆動位置を前記3つの駆動状
態のポジションに設定するシリンダピストンロッド11
5を備えた油圧シリンダ116と、該油圧シリンダ11
6のピストンロッド115位置を前記標準四輪駆動状態
と二輪駆動状態のポジションに対応するように切り替え
て設定するための四駆・二駆切替バルブ110と、前記
油圧シリンダ116のピストンロッド115位置を前記
標準四輪駆動状態と前輪増速状態のポジションに対応す
るように設定するための四駆・前輪増速切替バルブ11
1と、前記四駆・二駆切替バルブ110と四駆・前輪増
速切替バルブ111の組み合わせで変速部材の駆動位置
を標準四輪駆動状態と二輪駆動状態と前輪増速状態のい
ずれかのポジションに油圧シリンダ116を介して設定
する油圧回路112とを備えた動力車両である。
【0008】請求項1の発明によれば 4WD状態と2
WD状態と前輪増速状態の切り替えを2WD・4WD切
替バルブ110と4WD・増速切替バルブ111を作動
させる油圧回路112により、シフターアーム82の揺
動用のピストンロッド115と該ピストンロッド115
の作動用シリンダ116を作動させて行う。
【0009】本発明の請求項3によれば、駆動源2から
ミッションケース3内の伝動系を経由して前輪14の回
転周速度が後輪15の回転周速度と略同速となり前後輪
が駆動する標準四輪駆動状態と、後輪15の駆動回転だ
けとなる二輪駆動状態と、前輪14の回転周速度が後輪
15の回転周速度より大となる前輪増速状態と、直進四
輪駆動/旋回二輪駆動状態を選択可能な駆動状態とに切
替可能な動力車両であって、前記駆動状態の切り替えを
する変速部材(変速軸80、キーシフト爪70、ギア7
2、73、76、77など)と、該変速部材の駆動位置
を前記4つの駆動状態のポジションのいずれかに設定す
るシリンダピストンロッド115を備えた油圧シリンダ
116と、前記油圧シリンダ116のピストンロッド1
15位置を前記前輪増速状態と標準四輪駆動状態と二輪
駆動状態のいずれかのポジションに切替える3モード切
替バルブ118と、該油圧シリンダ116のピストンロ
ッド115位置を標準四輪駆動状態と二輪駆動状態のい
ずれかのポジションに自動的に設定するか、標準四輪駆
動状態と二輪駆動状態のいずれかのポジションに固定す
るかのいずれかを選択する自動・固定切替バルブ122
と、前輪を旋回駆動するか、直進させるかのいずれかを
選択する直進/旋回切替バルブ126と、前記3モード
切替バルブ118と自動・固定切替バルブ122と直進
・旋回切替バルブ126の組み合わせで変速部材の駆動
位置を標準四輪駆動状態と二輪駆動状態と前輪増速状態
と直進四輪駆動/旋回二輪駆動状態を選択可能な駆動状
態のいずれかのポジションに油圧シリンダ116を介し
て設定する油圧回路117とを備えた動力車両である。
【0010】本発明の請求項3によれば、前輪の「旋回
時のモード」を、2WD固定、4WD固定、「4WDと
前輪増速」、「自動直進4WDと自動旋回2WD」の4
モードに切替え可能にしたので、路上走行は2WD固
定、乾田では2WD固定または前輪増速、畑では2WD
固定または自動旋回2WD/自動直進4WD、湿田では
4WD固定または前輪増速のようにあらゆる作業状況に
対応することが可能である。
【0011】
【発明の効果】請求項1記載の本発明によれば簡単な油
圧回路112の構成で2WD、4WD、前輪増速駆動用
の3ポジションにシフターアーム82を固定可能とな
る。
【0012】また、従来の任意の位置への2WDと4W
Dの切替用操作レバーの切替え操作が可能なトラクタで
は、オペレータが2WDと4WDの切替忘れをし、例え
ばトラックへの積み降ろしや畦越え時などの場合に2W
Dモードのままであると、前輪と路面との摩擦抵抗が小
さいために、意図しない方向に車両が動き出すことが起
こり、その場合、走行途中での切替えは操作レバーと内
部爪クラッチの動きが一致せず難しいものであった。し
かし本発明では、通常の運転時は4WDモード又は増速
モードで走行を行い、オペレータの操作で2WDモード
を選択し得るので、意図しない方向に車両が動き出すよ
うな不具合がない。
【0013】請求項3の発明によれば、路上走行、乾
田、畑、湿田などの各種走行状態に応じてあらゆる走行
駆動状態を選択でき、作業、走行性が良い動力車両が得
られた。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面と共に
以下を説明する。図1には本発明の一実施例のトラクタ
の側面図を示し、図2には、図1のトラクタのミッショ
ンケース内の側断面図、図3には図1のトラクタのミッ
ションケース内の要部の拡大側断面図、図4には図1の
トラクタの変速部の拡大側断面図を示す。
【0015】従来から周知のトラクタ1は機体の前部に
エンジン2を搭載し、このエンジン2の回転動力をミッ
ションケース3の前部に突出軸架した入力軸4に伝え
る。ミッションケース3内には主変速装置5と副変速装
置6が設けられているが、ミッションケース3内の具体
的構造については後述する。
【0016】ミッションケース3の後上部には油圧シリ
ンダケース9が取り付けられ、この油圧シリンダケース
9の左右両側部にはリフトアーム10、10が回動自在
に枢着されている。
【0017】リフトアーム10、10とロワーリンク1
1、11との間にはリフトロッド12、12が設けら
れ、トップリンク(図示省略)とロワーリンク11、1
1の後端に作業機を連結し、リフトアーム10、10を
回動させると作業機が昇降するように構成している。
【0018】次に図2に基づきこのトラクタ1の動力伝
動系について説明する。前記入力軸4の後部には変速軸
34が回転自在に軸架されている。入力軸4の後端には
ギヤ35が設けられ、このギヤ35の軸中心部方向に設
けた凹部内に変速軸34の前端が突入する形で変速軸3
4のニードルベアリング37を介して支持される。変速
軸34上には2枚の主変速ギヤ38、39と1枚の副変
速ギヤ40が前後に移動自在にスプライン嵌合されてい
る。
【0019】主変速ギヤ38は小径ギヤ38aと大径ギ
ヤ38bからなる2段ギヤ構成であり、その後方の主変
速ギヤ39には大径ギヤ39aのみで構成され、さらに
その後方の副変速ギヤ40は大径ギヤ40aと小径ギヤ
40bからなる2段ギヤ構成となっている。
【0020】また、変速軸34の下方には後端にピニオ
ンギヤ41を設けたピニオンドライブ軸42が設けられ
ており、このピニオンドライブ軸42の後部には前記副
変速ギヤ40と噛み合う2段ギヤ44が軸42と一体的
に設けられている。2段ギヤ44は前側に小径ギヤ44
aが、後部に大径ギヤ44bが設けられ、副変速ギヤ4
0の大径ギヤ40aが2段ギヤ44の小径ギヤ44aに
噛むと副変速の「高速H」が得られ、副変速ギヤ40を
後方にスライドさせて副変速ギヤ40の小径ギヤ40b
が2段ギヤ44の大径ギヤ44bに噛みあうと副変速の
「低速L」が得られるようにしている。
【0021】ピニオンドライブ軸42に対して回転自在
に遊嵌支持された筒軸45は、その中程と後部の夫々の
外周にはギヤ45a、45bが設けられている。また、
筒軸45の前部には所定長さに亘ってスプライン溝が形
成され、このスプライン溝に2枚のギヤ47、48が取
り付けられ、これら2枚のギヤ47、48が筒軸45と
一体的に回転できるように構成されている。
【0022】ギヤ47は入力軸4の後部のギヤ35と噛
みあって入力軸4の回転を筒軸45に伝達する。ギヤ4
8が主変速ギヤ38の小径ギヤ38aに噛みあうと前進
3速となり、その大径ギヤ38bが筒軸45のギヤ45
aに噛み合うと前進2速となり、筒軸45のギヤ45b
が主変速ギヤ39の大径ギヤ39aに噛み合うと前進1
速が得られ、さらにその伝動後位にある副変速ギヤ40
の前後スライドにより2段の高低速が得られ、主変速3
段と副変速2段の組合せにより全体で6段の前進速がピ
ニオンギヤ41に与えられるように構成している。ピニ
オンギヤ41は後輪デフ装置のサイドギヤ43に噛み合
っており、後輪15を駆動する。
【0023】上記ギア構成で筒軸45上の複数のギア4
8,45a,45bはそれぞれ対応する変速軸34上の
スライドギア(シフタギア)38a、38b又は39a
の何れかを介して変速軸34を回動させる。変速軸34
の後端部にはスライド可能な副変速ギア40が取付けら
れており、ギア40a又は40bがピニオンドライブ軸
42の2段ギア44a,44bの何れかを経由してピニ
オンギア41を駆動させる。
【0024】また、筒軸45のギヤ45aはバックアイ
ドル軸49上のバックギヤ50にも常時噛み合ってお
り、後側の主変速ギヤ39をバックギヤ50に噛み合せ
ることにより変速軸34を逆転させることができる。こ
の場合、副変速ギヤ40を前後にスライドさせることに
より後進と前進を合わせて2段の変速段が得られる。
【0025】なお、主変速装置5を操作する操作レバー
51、副変速装置6を操作する副変速操作レバー52と
前記主変速ギヤ38、39および副変速ギヤ40との関
係については説明を省略するが、主変速レバー51は従
来周知の操縦席にあるH型パターンに沿ってレバー51
を操作して2つの主変速ギヤ38、39を操作する。一
方、副変速レバー52は従来周知の操縦席にあるI型パ
ターンに沿って前後に動かす形態を採用している。
【0026】また、ピニオンドライブ軸42の下方には
PTOドライブ軸55が軸架され、このPTOドライブ
軸55の前部にはPTO用2段ギヤ56がスプライン嵌
合され、その後方には大径ギヤ57がPTOドライブ軸
55と一体に固着されている。
【0027】PTO用2段ギヤ56と上記大径ギヤ57
の対向する部位には夫々クラッチ爪58、59が設けら
れ、PTO用2段ギヤ56を後方にスライドさせてクラ
ッチ爪58と大径ギヤ57のクラッチ爪59を係合させ
るとPTO1速の回転がPTOドライブ軸55に伝えら
れ、2段ギヤ56の大径ギヤ56bを筒軸45のギヤ4
5aに噛み合せるとPTO2速が、また2段ギヤ56の
小径ギヤ56aをピニオンドライブ軸42上のギヤ48
と噛み合せるとPTO3速がPTOドライブ軸55に伝
えられる。PTOドライブ軸55の後部に設けられたギ
ヤ60とPTO軸63に取り付けられたギヤ61の両ギ
ヤ60、61の噛みあいにより、PTOドライブ軸55
の回転をPTO軸63に伝える。
【0028】次に図3に基づき前輪駆動系について説明
する。前記ピニオンドライブ軸42の前部には逆転PT
O用の2段ギヤ64が遊嵌され、その前部には前輪駆動
用の動力取出ギヤ65がスプライン嵌合されている。こ
の動力取出ギヤ65にはベアリング66で軸支された大
径ギヤ67が噛み合わされ、大径ギヤ67は、このギヤ
67と一体で前方へ延設された筒状部67aを有する。
筒状部67aは後述するキーシフト爪70が半径方向外
向きに出入可能な溝71が前後方向に形成されており、
筒状部67aの外周上には2枚のギヤ72、73が遊嵌
されている。これら2枚のギヤ72、73は内周部に夫
々複数個の係止溝72a、73aが設けられ、キーシフ
ト爪70の先端部が筒状部67aの溝71から外側に突
出してギヤ72、73の係止溝72a、73aのいずれ
か1つに係合すると大径ギヤ67側の回転がギヤ72又
はギヤ73に伝達されるようにしている。
【0029】前記小径ギヤ72と大径ギヤ73は、これ
らの下方に軸架された前輪駆動軸75上のギヤ76、7
7と常時噛み合っている。キーシフト爪70が小径ギヤ
72の係止溝72aに入ると前輪駆動軸75には低速の
回転が伝達され、前輪14は後輪15の周速度と略同速
の標準四駆状態となり、キーシフト爪70が大径ギヤ7
3の係止溝73aに入ると前輪駆動軸75には高速の回
転が伝達され、前輪14は後輪15の周速度より約2倍
程度速い回転で回される前輪増速状態に切り替えられ
る。なお、カラー78、79は2枚のギヤ72、73の
位置決めを行なう。前側のカラー78の内周部には前記
キーシフト爪70が収まる係止溝78aが設けられ、こ
の係止溝78a内にキーシフト爪70が入ると大径ギヤ
67の回転動力は前輪駆動軸75に伝達されず、中立状
態となる。このとき後輪15だけが駆動する二輪駆動状
態となる。
【0030】なお、標準四輪駆動状態、二輪駆動状態及
び前輪増速状態との切り替えは、後述するが、前輪14
のナックルアーム(図示せず)と連動連結されている連
動杆(図示せず)がステアリングハンドル16を操作す
ると、例えば4WD・前輪増速切替バルブ(図5、図1
1等参照)などを作動させて、シフターシリンダを介し
てシフターアーム82を前輪増速の切り替える。
【0031】直進状態では標準四輪駆動状態を維持する
が、ステアリングハンドル16を左右いずれかの方向に
回動操作すると前輪14が所定の旋回角度に達した段階
で変速軸80のキーシフト爪70が一度中立位置を通過
して前輪増速側のギヤ73の係止溝73aに入り、前輪
増速装置を増速側に切り替える。
【0032】また、キーシフト爪70を支える変速軸8
0の前部にはシフターアーム82の係止ピン83が入り
得る凹部84が設けられ、シフターアーム82は横軸8
6廻りに回動できる。
【0033】変速軸80の後半部は半径方向にスリット
が設けられ、このスリット部に2枚のキーシフト爪7
0、70がピン87、87で枢支され、2枚のキーシフ
ト爪70、70の間にスプリング88を介装して2枚の
キーシフト爪70、70が常時半径方向外側へ付勢され
るようにしている。
【0034】また、ミッションケース3の前部にはボス
89を介して蓋体90がボルト91、91にて取り付け
られ、この蓋体90には変速軸80の変速ストローク量
を規制するボルト(位置規制部材)92が取り付けられ
ている。このボルト92には位置規制用のロックナット
93にタップ孔を設けた丸棒94で蓋体90を挟んで設
けられている。ロックナット93と丸棒94で蓋体90
を挟むため、蓋体90が薄くてもボルト92を安定的に
保持できる。ロックナット93を緩めてボルト92後端
の位置を変更調節することにより変速軸80の最大突出
位置を制限することができる。
【0035】図3、図4に示すキーシフト式の変速装置
のように機械的に変速を行なう装置の場合、前輪増速状
態にあるキーシフト爪70とその隣に設けられているカ
ラー78との間には当然ながらガタ付き幅A(図4参
照)があり、2mm程度のストロークのバラツキが発生
するのが普通である。前輪増速状態から中立状態を経て
標準四輪駆動状態に戻すときにそのガタ付きAが大きい
と変速操作時に遅れが生じ、抜き荷重が増大すると共
に、衝撃音が発生することがあり、このような場合には
ボルト92をねじ込んでボルト92の後端と変速軸80
との隙間を小さくするように調節する。
【0036】本発明の一実施例では、4WD状態と2W
D状態と前輪増速状態の切り替えは図5に示すように2
WD・4WD切替バルブ110と4WD・増速切替バル
ブ111を作動させる油圧回路112により、シフター
アーム82の揺動用のピストンロッド115と該ピスト
ンロッド115の作動用シリンダ116を作動させて行
う。
【0037】前輪14のナックルアーム(図示せず)と
連動連結されている連動杆(図示せず)がステアリング
ハンドル16を操作すると4WD・前輪増速切替バルブ
111が作動して、シリンダ116を介してシフターア
ーム82を前輪増速側に切り替える。
【0038】図5(a)に示す状態では、2WD・4W
D切替バルブ110を4WD側に切り替え、4WD・増
速切替バルブ111を前輪増速側に切り替えて油圧ポン
プ113によりシリンダ116内に供給されるオイルに
よりピストンロッド115を図面の左端まで寄せるとシ
フターアーム82が前輪増速側の変速軸80の係止溝7
3a(図3、図4)にシフターキー爪70を係止させ、
前輪駆動軸75のギア77を介して前輪14を増速駆動
させる。
【0039】図5(b)に示す状態では、2WD・4W
D切替バルブ110を4WD側に切り替えたままで、4
WD・増速切替バルブ111を4WDに切り替えて油圧
ポンプ113によりシリンダ116内に供給されるオイ
ルによりピストンロッド115を図面の右端に寄せると
シフターアーム82が前輪増速側の変速軸80の係止溝
72a(図3、図4)にシフターキー爪70を係止さ
せ、前輪駆動軸75のギア76を介して前輪14を後輪
15と等速回転させることで4WD駆動状態にする。
【0040】図5(c)に示す状態では、2WD・4W
D切替バルブ110を2WD側に切り替え、4WD・増
速切替バルブ111を4WD側に切り替えて油圧ポンプ
113によりシリンダ116内に供給されるオイルによ
りピストンロッド115を図面の中央に寄せるとシフタ
ーアーム82が前輪増速側の変速軸80のカラー78の
溝78a(図3、図4)にシフターキー爪70を係止さ
せ、前輪駆動軸75への駆動力の伝達を無くして後輪1
5だけ駆動させる。
【0041】このように本実施例では簡単な油圧回路1
12の構成で2WD、4WD、前輪増速駆動用の3ポジ
ションにシフターアーム82を固定可能となる。
【0042】従来の4WDと前輪増速駆動の2ポジショ
ンだけで2WDモードが存在しないトラクタの場合に
は、標準走行時は常時4WDとなり、路上走行等で前輪
14の摩耗がはやい欠点があったが、本実施例では、2
WDモードを持つため、オペレータは路上走行時には2
WDに切替えることができるのでタイヤの摩耗を防止す
ることが可能である。
【0043】また、従来の任意の位置への2WDと4W
Dの切替用操作レバーの切替え操作が可能なトラクタで
は、オペレータが2WDと4WDの切替忘れをし、例え
ばトラックへの積み降ろしや畦越え時などの場合に2W
Dモードのままであると、前輪14と路面との摩擦抵抗
が小さいために、操舵輪の向いていない意図しない方向
に車両の前部が流される不具合があったが、本実施例で
は、通常の運転時は4WDモード又は増速モードで走行
を行い、オペレータの操作で2WDモードを選択し得る
ので、走行移動中であっても切替用操作レバーを操作す
ることで、次ぎに油圧回路が切り替えられ、ピストンロ
ッド115を次第に動かして行き、従来のように運転者
がいつまでも操作レバーを手で動かしながら変速タイミ
ングを合わせる必要がない。これにより、運転者の手は
操舵輪の方向修正に専念でき安全である。
【0044】図6、図7及び図8に示す実施例は3室バ
ルブ1ケと2室バルブ2ケを使用して、走行モードを2
WD、4WD、前輪増速駆動、自動旋回2WD/自動直
進4WDの4モードに切替え可能な構成である。
【0045】本実施例の油圧回路117に設けられる3
室バルブはモード切替バルブ118であり、レバーガイ
ド溝120に移動可能に配置された該バルブ118のモ
ード切替レバー119を図9(a)の平面図、図9
(b)の側面図、図9(c)の背面図に示すモード切替
レバー119で切替られ、前輪増速駆動、4WD、2W
Dモードのいずれかを選択できる3つの流路を備えてい
る。モード切替レバー119は軸芯O1を中心に揺動し
て前記各モードに切り替えられる。
【0046】また、2室バルブ上は2WDと4WDのい
ずれかを自動選択するか2WDと4WDのいずれかに固
定する自動・固定切替バルブ122であり、図9(c)
に示すモード切替レバー119の中折れ部119aの軸
芯O2を中心とする揺動で切替えられる。モード切替レ
バー119のこれらの揺動によるモード切替位置はレバ
ー119に軸芯O1、O2から成る揺動基部に設けられ
る各スイッチ123a〜123cと124a、bの入切
で行われる。
【0047】2室バルブ下は直進と旋回のいずれかを選
択する直進・旋回切替バルブ126であり、ステアリン
グハンドル16の切り角度又は前輪14のナックルアー
ム(図示せず)により選択される。
【0048】図6(a),図6(b)はそれぞれ4WD
と前輪増速駆動の切り替えが選択できるバルブの設定状
態を示し、いずれも3室バルブのモード切替バルブ11
8を前輪増速駆動側に、2室バルブ上の自動・固定切替
バルブ122を自動側にそれぞれ設定し、2室バルブ下
の直進・旋回切替バルブ126を4WDでは直進側に、
前輪増速状態では旋回側に切り替えで行うものである。
【0049】図7(a)、図7(b)はそれぞれ自動4
WDと自動旋回2WD/自動直進4WDの切り替えが選
択できるバルブの設定状態を示し、いずれも3室バルブ
のモード切替バルブ118を4WD側に、2室バルブ上
の自動・固定切替バルブ122を自動側にそれぞれ設定
し、2室バルブ下の直進・旋回切替バルブ126を4W
Dでは直進側に、前輪増速状態では旋回側に切り替えで
行うものである。
【0050】図8(a)、図8(b)はそれぞれ4WD
に固定して駆動するモードと2WDに固定して駆動する
モードに切替選択できるバルブの設定状態を示し、いず
れも2室バルブ上の自動・固定切替バルブ122を固定
側に、2室バルブ下の直進・旋回切替バルブ126は直
進側にそれぞれ設定し、3バルブのモード切替バルブ1
18を4WDモードでは4WD側に、2WDモードでは
2WD側に切り替えを行うものである。
【0051】表1には、前記3種のバルブの作動状態と
走行状態を一覧表にして示した。
【0052】
【表1】 このように本実施例では前輪の「旋回時のモード」を、
「2WD固定、4WD固定」、「4WDと前輪増速」及
び「自動直進4WDと自動旋回2WD」の4モードに切
替え可能にした。
【0053】従来の構成では、「2WDと4WD」の切
替えレバーと「前輪増速」の入切スイッチがあり、3モ
ードしか存在しないかったが、本実施例では、4モード
を切替え可能であるため、路上走行は2WD固定、乾田
では2WD固定または前輪増速、畑では2WD固定また
は自動旋回2WD/自動直進4WD、湿田では4WD固
定または前輪増速のようにあらゆる作業状況に対応する
ことが可能である。
【0054】また、電気式、油圧式の装置又はクラッチ
バック等を使ったコスト高な構成ではなく、すべて機械
式の構成としているのでコストメリットが大きい。
【0055】図10には、前記バルブ118、122、
126及び油圧シリンダ116などを配置箇所Sを示す
が、図3に示すミッションケース3の前部のボス89を
介して蓋体90設置部に設けることができる。シフタア
ーム82は前記シリンダ116のピストンロッド115
の先端部に設けられる。
【0056】また、2WD、4WD、前輪増速、自動旋
回2WD/自動直進4WDの4モードを一本の操作レバ
ー(モード切替レバー119)で切替え可能にしたの
で、従来の3モード構成(「2WDと4WD」の切替え
レバーと「前輪増速)を「2WDと4WD」の切替えレ
バーと前輪増速の入切スイッチで行う場合に比べてもモ
ード切替操作性が非常に向上し、しかも1本の操作レバ
ーとハンドル1bを操作するだけなのでユーザーがとま
どうことが無くなるメリットがある。
【0057】前記図6〜図10に示す4モード切替可能
なバルブ制御の構成で副変速レバー52(図1)を高速
側にすると自動・固定切替バルブ122のスプールを、
ボール式クリック等図示しない適当な位置決め具を介し
て固定側に設定させ(図8(a)、(b))、2WD固
定又は4WDの固定駆動しか操作できない構成にすると
路上走行時などの車両の安全操縦性が高まる。
【0058】このとき副変速レバー52(図1)を低速
側に設定すると、前記4モードのすべてが選択できるよ
うに中折れ部119aを自動側又は固定側に変更可能に
しておき、圃場内での各種走行制御が可能になる。
【0059】従来副変速装置に設けられた高速感知スイ
ッチを使用して電気的に規制を掛ける方法は知られてい
るが、本実施例では、副変速レバー52(図1)が低側
から高側に動くとリンクにより自動・固定切替バルブ1
22がバネ121等を介して強制的に固定側に押される
構成としておけば、2WDまたは4WDの固定側しか選
択できないようになる。
【0060】図11に示す実施例は、4WD状態と前輪
増速状態の切り替えをステアリングハンドル16の切り
角度に連動させ、油圧バルブ130を作動させ、該油圧
バルブ130により作動する油圧シリンダ131のピス
トンロッド132がスプリング134の付勢力に抗して
シフターアーム82を駆動させる構成である(図11
(a))。また、ハンドル16の切り角度がゼロに成る
と、油圧シリンダ131内のスプリング134の付勢力
によりピストンロッド132がシリンダー131内に入
り込み、シフターアーム82を4WD側に駆動させる構
成である(図11(b))。
【0061】このように簡略化した構成で4WDと前輪
増速駆動の切り替えもできる。
【0062】図12(a)の側面図、図12(b)(図
12(a)のS−S線矢視図)に示すように、上記シフ
ターアーム82を作動させるためのキーシフト爪70が
前輪増速駆動用ギア72の溝72aに係止されるとき、
キーシフト爪70の側面がスライドするギヤ72の溝7
2aの側面内部にボール135を回転自在に内装させた
構成にする。
【0063】前輪増速駆動から4WDへの車両の駆動状
態がチェンジした時にキーシフト爪70とギヤ溝72a
との面圧が高くなり、雑音が発生する等の問題を解決し
て、キーシフト爪70の動きをスムーズにし、チェンジ
作動の確実化を図ることができる。
【0064】また、図13(a)に示す前輪増速駆動用
ギア72を取りはずして、変速軸80のギア72設置部
分に図13(b)に示すようにカラー78の他にもう一
つのカラー136を取り付けると前輪増速駆動機構の構
成を大きく変更することなく前輪増速駆動モードを無く
して自動旋回2WD/自動直進4WD(オンザゴー)モ
ード用の駆動機構に変更できる。
【0065】図13(a)に示すカラー78の幅寸法A
とギア72の幅寸法Bを同じにすることで前輪増速駆動
用ギア72にカラーを入れることができる 寸法A=B
とすれば図13(b)に示すようにカラー78と同じ寸
法のカラー136をギア72の代わりに配置することで
対応できるこうして前輪増速駆動機構と自動旋回2WD
/自動直進4WD駆動機構を最小限の部品交換で構成変
更できる。
【0066】また、図14に示すように前輪増速駆動機
構を電気モータ作動用の電気回路で構成することもでき
る。
【0067】前輪増速駆動スイッチ137が入ると、そ
れと直列に接続された車速低速感知スイッチ138の入
力の有無で、車速が低速走行中である場合には前輪増速
駆動可能となり、ハンドル操作で前輪14の切れ角が旋
回用のリレーR1が作動して該リレーR1と直進用リレ
ーのR2により、電気モータ139への通電方向を変え
ることで前輪増速駆動側にシフターアーム82を移動さ
せる電気モータ139を作動させる。
【0068】図14に示す構成では電気モータ139の
作動式の前輪増速駆動の作動をCPUを使用せず、リレ
ーR1〜R3、スイッチ137、138だけを使用した
電気回路で行うので、廉価な装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態のトラクタの側面図であ
る。
【図2】 図1のトラクタのミッションケース内の側断
面図である。
【図3】 図1のトラクタのミッションケース内の要部
の拡大側断面図である。
【図4】 図1の実施例の変速部の拡大側断面図であ
る。
【図5】 本発明の実施の形態のトラクタの4WD状態
と2WD状態と前輪増速状態の切り替え用の油圧回路構
成図である。
【図6】 本発明の実施の形態のトラクタの4WDと前
輪増速の切り替え用の油圧回路構成図である。
【図7】 本発明の実施の形態のトラクタの4WDと自
動旋回2WD/自動直進4WD状態の切り替え用の油圧
回路構成図である。
【図8】 本発明の実施の形態のトラクタの4WD固定
状態と2WD固定状態の切り替え用の油圧回路構成図で
ある。
【図9】 本発明の実施の形態のトラクタの4WDと前
輪増速と自動旋回2WD/自動直進4WD状態と4WD
固定状態と2WD固定状態の切り替え用のレバーの構成
図である。
【図10】 図6〜図9に示すトラクタの走行駆動モー
ド切り替えシリンダ、バルブの設置箇所を説明する変速
部の一部側面図である。
【図11】 本発明の実施の形態のトラクタの4WDと
前輪増速の切り替え用の油圧回路構成図である。
【図12】 本発明の実施の形態のトラクタの変速部の
拡大側断面図である。
【図13】 本発明の実施の形態のトラクタの変速部の
拡大側断面図である。
【図14】 本発明の実施の形態のトラクタの前輪増速
駆動機構を電気モータ作動用の電気回路で構成した図で
ある。
【符号の説明】
1 トラクタ 2 エンジン 3 ミッションケース 4 入力軸 5 主変速装置 6 副変速装置 9 油圧シリンダケース 10 リフトアーム 11 ロワーリン
ク 12 リフトロッド 14 前輪 15 後輪 16 ステアリ
ングハンドル 34 変速軸 35ギヤ 37 ニードルベアリング 38、39主変速
ギヤ 38a 小径ギヤ 38b 大径ギヤ 40 副変速ギヤ 41 ピニオンギ
ヤ 42 ピニオンドライブ軸 43 サイドギヤ 44 ギヤ 45 筒軸 45a ギヤ 45b ギヤ 47、48 ギヤ 49 バックアイ
ドル軸 50 バックギヤ 51 主操作レバ
ー 52 副変速操作レバー 55 PTOドラ
イブ軸 56 PTO用2段ギヤ 56a 小径ギヤ 56b 大径ギヤ 57 大径ギヤ 58、59 クラッチ爪 60、61 ギヤ 63 PTO軸 64 2段ギヤ 65 動力取出ギ
ヤ 66 ベアリング 67 大径ギヤ 67a 筒状部 70 キーシフ
ト爪 71 溝 72 小径ギヤ 73 大径ギヤ 72a、73a 係止溝 75 前輪駆動軸 76、77 ギヤ 78、79 カラー 80 変速軸 78a 係止溝 82 シフター
アーム 82a 係止ピン 84 凹部 86 横軸 87 ピン 88 スプリング 89 ボス 90 蓋体 91 ボルト 92 ボルト(位置規制部材) 93 ロックナッ
ト 94 丸棒 110 2WD・4WD切替バルブ 111 4WD・
増速切替バルブ 112 油圧回路 113 油圧ポン
プ 115 ピストンロッド 116 油圧シリンダ 117 油圧回路 118 モード切替バルブ 119 モード切替レバー 119a 中折
れ部 120 レバーガイド溝 122 自動・
固定切替バルブ 123a〜123c、124a、b スイッチ 126 直進・旋回切替バルブ 130 油圧バ
ルブ 131 油圧シリンダ 132 ピスト
ンロッド 134 スプリング 135 ボール 136 カラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木下 覚 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 (72)発明者 谷 良孝 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農機 株式会社技術部内 Fターム(参考) 2B043 AA04 AB08 BA02 BB01 DB02 DB17 DB18 DB19 3D036 GA14 GA46 GD01 GD04 GH12 GH18 GJ12 3D043 AA05 AA06 AB12 AB17 EA02 EA12 EA17 EA33 EA34 EA35 EA37 EA38 EB02 EB06 EB12 EB14 EC03 EE03 EF06 3J063 AA14 AB02 AC17 BA01 BA03 BB48 CA03 CD13 CD17 CD23 XA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動源2からミッションケース3内の伝
    動系を経由して前輪14の回転周速度が後輪15の回転
    周速度と略同速となり前後輪が駆動する標準四輪駆動状
    態と、後輪15の駆動回転だけとなる二輪駆動状態と、
    前輪14の回転周速度が後輪15の回転周速度より大と
    なる前輪増速状態とに切換可能な動力車両であって、 前記駆動状態の切り換えをする変速部材と、 該変速部材の駆動位置を前記3つの駆動状態のポジショ
    ンに設定するシリンダピストンロッド115を備えた油
    圧シリンダ116と、 該油圧シリンダ116のピストンロッド115位置を前
    記標準四輪駆動状態と二輪駆動状態のポジションに対応
    するように切り替えて設定するための四駆・二駆切替バ
    ルブ110と、 前記油圧シリンダ116のピストンロッド115位置を
    前記標準四輪駆動状態と前輪増速状態のポジションに対
    応するように設定するための四駆・前輪増速切替バルブ
    111と、 前記四駆・二駆切替バルブ110と四駆・前輪増速切替
    バルブ111の組み合わせで変速部材の駆動位置を標準
    四輪駆動状態と二輪駆動状態と前輪増速状態のいずれか
    のポジションに油圧シリンダ116を介して設定する油
    圧回路112とを備えたことを特徴とする動力車両。
  2. 【請求項2】 前記駆動状態の切り換えをする変速部材
    の車両進行方向前方側に前記油圧シリンダと四駆・二駆
    切替バルブ110と四駆・前輪増速切替バルブ111を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の動力車両。
  3. 【請求項3】 駆動源2からミッションケース3内の伝
    動系を経由して前輪14の回転周速度が後輪15の回転
    周速度と略同速となり前後輪が駆動する標準四輪駆動状
    態と、後輪15の駆動回転だけとなる二輪駆動状態と、
    前輪14の回転周速度が後輪15の回転周速度より大と
    なる前輪増速状態と、直進四輪駆動/旋回二輪駆動状態
    を選択可能な駆動状態とに切替可能な動力車両であっ
    て、 前記駆動状態の切り替えをする変速部材と、 該変速部材の駆動位置を前記4つの駆動状態のポジショ
    ンのいずれかに設定するシリンダピストンロッド115
    を備えた油圧シリンダ116と、 前記油圧シリンダ116のピストンロッド115位置を
    前記前輪増速状態と標準四輪駆動状態と二輪駆動状態の
    いずれかのポジションに対応するように切替える3モー
    ド切替バルブ118と、 該油圧シリンダ116のピストンロッド115位置を標
    準四輪駆動状態と二輪駆動状態のいずれかのポジション
    に自動的に設定するか、標準四輪駆動状態と二輪駆動状
    態のいずれかのポジションに対応するように固定するか
    のいずれかを選択する自動・固定切替バルブ122、 前輪を旋回駆動するか、直進させるかのいずれかを選択
    する直進/旋回切替バルブ126と前記3モード切替バ
    ルブ118と自動・固定切替バルブ122と直進/旋回
    切替バルブ126の組み合わせで変速部材の駆動位置を
    標準四輪駆動状態と二輪駆動状態と前輪増速状態と直進
    四輪駆動/旋回二輪駆動状態の選択可能な駆動状態のい
    ずれかのポジションに油圧シリンダ116を介して設定
    する油圧回路117とを備えた動力車両。
  4. 【請求項4】 前記駆動状態の切り換えをする変速部材
    の車両進行方向の前方側に前記油圧シリンダ116と前
    記3モード切替バルブ118と自動・固定切替バルブ1
    22と直進・旋回切替バルブ126とを備えたことを特
    徴とする請求項3記載の動力車両。
  5. 【請求項5】 前記3モード切替バルブ118作動用の
    基部に揺動軸芯O1を有する3モード切替レバー119
    と、該3モード切替レバー119の中間部に設けた中折
    れ部に揺動軸芯O2を有す自動・固定切替バルブ作動用
    のレバー119aと、直進/旋回切替バルブ作動用の操
    舵手段16を備えたことを特徴とする請求項3記載の動
    力車両。
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