JP2003257076A - 光情報記録媒体 - Google Patents

光情報記録媒体

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JP2003257076A
JP2003257076A JP2002057669A JP2002057669A JP2003257076A JP 2003257076 A JP2003257076 A JP 2003257076A JP 2002057669 A JP2002057669 A JP 2002057669A JP 2002057669 A JP2002057669 A JP 2002057669A JP 2003257076 A JP2003257076 A JP 2003257076A
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Shinya Narumi
慎也 鳴海
Yuki Nakamura
有希 中村
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 記録・再生を精度高く行なうことができる相
変化型光情報記録媒体の提供。 【解決手段】 同心円又は螺旋状の案内溝を有する透明
基板上に、少なくとも下部保護層、記録層、上部保護
層、反射層を有する相変化型光情報記録媒体であって、
記録状態のときの反射率をRa、未記録状態のときの反
射率をRbとして、Ra/Rb=0.95〜1.05で
あり、かつ、レーザー光波長λ=640〜670nmに
おいて、Ra>18%、Rb>18%、或いは、レーザ
ー光波長λ=770〜800nmにおいて、Ra>15
%、Rb>15%という条件を満足することを特徴とす
る光情報記録媒体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はレーザー光を照射す
ることにより記録層材料に変化を生じさせ、情報の記録
・再生・書き換えを行なう相変化型光情報記録媒体に関
する。
【0002】
【従来技術】レーザー光の照射により記録・再生を行な
う光情報記録媒体として、一度だけ記録可能(追記型)
なCD−RやDVD−R、書き換えが可能なCD−R
W、DVD−RW、DVD−RAM、MD、MOディス
クなどの様々な媒体が実用化されており、リムーバブル
な媒体として、カセットテープやフロッピー(登録商
標)ディスクなどの磁気記録媒体に代わり、年々需要が
高まりつつある。これらの光情報記録媒体のうち、CD
−RW、DVD−RW、DVD−RAMなどは、記録層
の材料として、結晶−非結晶相間或いは結晶−結晶相間
の転移を利用する、いわゆる相変化材料を使用してい
る。特に、MD、MOなどの光磁気メモリーでは困難な
単一ビームによるオーバーライトが容易であり、記録・
再生装置側の光学系もより単純であることなどから、相
変化型光情報記録媒体の需要が高まっている。
【0003】一般に相変化型光情報記録媒体の場合、一
旦、連続光による記録層の全面結晶化処理(初期化)を
行なって均一な結晶状態とした後で、情報を記録する媒
体として使用する。そして、この初期化後の記録媒体
に、レーザー光のパワーレベルを三段階に変調させたパ
ルス光を照射し、記録層を結晶(高反射率状態→1信
号)とアモルファス(低反射率状態→0信号)の状態と
することで、情報の記録を行なっている。このとき、初
期化後でかつ記録を行なう前(未記録)の結晶と、記録
レーザー光照射を行なった後の結晶とでは、結晶の状態
が異なり、レーザー光に対する反射光量に差が出ること
がある。このような場合には、未記録/記録済みの境界
で反射率が急激に変わることになるため、記録・再生時
にトラッキング・サーボが不安定となり、サーボが外れ
て不具合を起こすことがある。また、記録することによ
り反射率が下がる場合には、記録を重ねることにより、
再生専用装置で相変化型光情報記録媒体を再生するのに
必要な反射率(例えば、DVDでは18%、CDでは1
5%など)が確保できなくなることがあり、互換性を低
くする要因と考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点を解決し、記録・再生を精度高く行なうこと
ができる相変化型光情報記録媒体の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題は、次の1)〜
4)の発明によって解決される。 1) 同心円又は螺旋状の案内溝を有する透明基板上
に、少なくとも下部保護層、記録層、上部保護層、反射
層を有する相変化型光情報記録媒体であって、記録状態
のときの反射率をRa、未記録状態のときの反射率をR
bとして、Ra/Rb=0.95〜1.05であり、か
つ、レーザー光波長λ=640〜670nmにおいて、
Ra>18%、Rb>18%という条件を満足すること
を特徴とする光情報記録媒体。 2) 同心円又は螺旋状の案内溝を有する透明基板上
に、少なくとも下部保護層、記録層、上部保護層、反射
層を有する相変化型光情報記録媒体であって、記録状態
のときの反射率をRa、未記録状態のときの反射率をR
bとして、Ra/Rb=0.95〜1.05であり、か
つ、レーザー光波長λ=770〜800nmにおいて、
Ra>15%、Rb>15%という条件を満足すること
を特徴とする光情報記録媒体。 3) Ra/Rb=0.98〜1.02であることを特
徴とする1)又は2)記載の光情報記録媒体。 4) 相変化型記録層を構成する材料が、その組成式を
(Ag及び/又はGe)α(Ga及び/又はIn)β
γTeδ(α、β、γ、δは原子%、α+β+γ+δ
=100)として、次の要件を満足することを特徴とす
る1)〜3)の何れかに記載の光情報記録媒体。 0<α≦6 2≦β≦10 60≦γ≦85 15≦δ≦27
【0006】以下、上記本発明について詳しく説明す
る。本発明の光情報記録媒体の形態(層構成)につい
て、図1に一例を示す。基本的な構成としては、案内溝
を有する透明基板1上に、下部保護層2、記録層3、上
部保護層4、反射層5、オーバーコート層6を有するも
のである。また、オーバーコート層上に印刷層8、基板
の鏡面側にハードコート層7を有していても良い。更
に、単板ディスク2枚を、接着層9を介して貼り合わせ
た構造としても良い。貼り合わせる反対面のディスク
は、上記各層を設けた同様の単板ディスクでも、透明基
板でも良い。また、単板ディスクに印刷層を形成するこ
となく貼り合わせ、貼り合わせ後に反対面側に印刷層
8′を形成しても良い。
【0007】基板の材料は、通常ガラス、セラミック
ス、又は樹脂であり、成形性、コストの点で樹脂基板が
好ましい。樹脂の例としては、ポリカーボネート樹脂、
アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アク
リロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹
脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系
樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、
成形性、光学特性、コストの点で優れたポリカーボネー
ト樹脂やアクリル樹脂が好ましい。
【0008】記録層の材料としては、結晶−アモルファ
ス相間の相変化を起こし、それぞれが安定化状態又は準
安定化状態を取ることができるSb、Teを含み、組成
式がSbχTe100−χ(χは原子%、40≦χ≦8
0)で表される相変化型記録材料が、記録(アモルファ
ス化)感度・速度、消去(結晶化)感度・速度、及び消
去比が良好なため好ましい。このSbTe材料に、G
a、Ge、Ag、In、Bi、C、N、O、Si、S、
Mn、Mg、Ca、Dy、Cuなどの元素を添加するこ
とにより、記録・消去感度、信号特性、信頼性などを改
善することができる。そのためには、目的とする記録線
速度及び線速度領域により、添加する元素や材料の組成
比を調整して、最適な記録線速度を制御すると同時に、
記録した信号の再生安定性や信号の寿命(信頼性)を確
保することが望ましい。
【0009】本発明の相変化型光情報記録媒体において
は、これらの特性を総合的に満足できる記録層の材料と
して、その組成式が(Ag及び/又はGe)α(Ga及
び/又はIn)βSbγTeδ(α、β、γ、δは原子
%、α+β+γ+δ=100)で表され、次の要件を満
足する材料が、信号の再生安定性や信号の寿命が優れて
いるため好ましく用いられる。 0<α≦6 2≦β≦10 60≦γ≦85 15≦δ≦27
【0010】相変化型記録層の膜厚としては10〜50
nm、好ましくは12〜30nmとする。更にジッター
等の初期特性、オーバーライト特性、量産効率を考慮す
ると、14〜25nmとするのが特に好ましい。10n
mより薄いと光吸収能が著しく低下し、記録層としての
役割を果たさなくなるし、50nmより厚いと高速で均
一な相変化が起り難くなるので好ましくない。このよう
な相変化型記録層は、各種気相成長法、例えば真空蒸着
法、スパッタリング法、プラズマCVD法、光CVD
法、イオンプレーティング法、電子ビーム蒸着法などに
よって形成できる。中でも、スパッタリング法が、量産
性、膜質等の点で優れている。
【0011】上記の相変化型記録層の下層及び上層に
は、保護層を形成する。保護層の材料としては、Si
O、SiO、ZnO、SnO、Al、TiO
、In、MgO、ZrOなどの金属酸化物;
Si、AlN、TiN、BN、ZrNなどの窒化
物;ZnS、In、TaSなどの硫化物;Si
C、TaC、BC、WC、TiC、ZrCなどの炭化物
やダイヤモンド状カーボン、或いはそれらの混合物が挙
げられる。これらの材料は、単体で保護層とすることも
できるが、互いの混合物としても良く、必要に応じて不
純物を含んでも良い。また、単層でなく、二層以上を積
層した構造としても良い。但し、保護層の融点は、相変
化型記録層よりも高いことが必要である。
【0012】このような保護層は、各種気相成長法、例
えば真空蒸着法、スパッタリング法、プラズマCVD
法、光CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム
蒸着法などによって形成できる。中でも、スパッタリン
グ法が、量産性、膜質等の点で優れている。下部保護層
の膜厚は、反射率、変調度及び記録感度に大きく影響す
るので、良好な信号特性を得るためには、60〜120
nmとする必要がある。上部保護層の膜厚は、5〜45
nm、好ましくは7〜40nmとする。5nmより薄く
なると耐熱性保護層としての機能を果たさなくなるし、
記録感度の低下を生じる。一方、45nmより厚くなる
と、界面剥離を生じ易くなり、繰り返し記録性能も低下
するので好ましくない。
【0013】反射層には、Al、Au、Ag、Cu、T
a、Ti、Wなどの金属材料、又はこれらの元素を含む
合金などを用いることができる。また、耐腐食性の向
上、熱伝導率の改善などのために、上記材料に対してC
r、Ti、Si、Cu、Ag、Pd、Taなどの元素を
添加しても良い。添加比率は、0.3〜2原子%とする
のが好ましい。0.3原子%より少ないと、耐腐食性の
効果に劣り、2原子%より多くなると、熱伝導率が上が
り過ぎ、アモルファス状態を形成し難くなる。このよう
な反射層は、各種気相成長法、例えば真空蒸着法、スパ
ッタリング法、プラズマCVD法、光CVD法、イオン
プレーティング法、電子ビーム蒸着法などによって形成
できる。合金又は金属層からなる反射層の膜厚として
は、50〜200nm、好ましくは70〜160nmと
する。また、合金又は金属層を多層化することも可能で
あるが、多層化した場合には、各層の膜厚は少なくとも
10nm以上必要であり、多層化膜の合計膜厚は50〜
160nmとするのが良い。
【0014】反射層の上には、その酸化防止のためにオ
ーバーコート層を形成する。オーバーコート層として
は、スピンコートで作製した紫外線硬化型樹脂が一般的
である。その厚さは、3〜15μmが適当である。3μ
mより薄くすると、オーバーコート層上に印刷層を設け
る場合、エラーの増大が認められることがある。一方、
15μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしま
い、ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。
【0015】ハードコート層としては、スピンコートで
作製した紫外線硬化型樹脂が一般的である。その厚さ
は、2〜6μmが適当である。2μmより薄くすると、
十分な耐擦傷性が得られない。6μmより厚くすると、
内部応力が大きくなってしまい、ディスクの機械特性に
大きく影響してしまう。その硬度は、布で擦っても大き
な傷が付かない鉛筆硬度H以上とする必要がある。ま
た、必要に応じて導電性の材料を混入させ、帯電防止を
図り、埃等の付着を防止することも効果的である。
【0016】印刷層は、耐擦傷性の確保、ブランド名な
どのレーベル印刷、インクジェットプリンタに対するイ
ンク受容層の形成などを目的としており、紫外線硬化型
樹脂をスクリーン印刷法により形成するのが一般的であ
る。その厚さは、3〜50μmが適当である。3μmよ
り薄くすると、層形成時にムラが生じてしまうし、50
μmより厚くすると、内部応力が大きくなってしまい、
ディスクの機械特性に大きく影響してしまう。
【0017】接着層としては、紫外線硬化型樹脂、ホッ
トメルト接着剤、シリコーン樹脂などからなる接着剤を
用いることができる。このような接着層の材料を、オー
バーコート層又は印刷層上に、材料に応じて、スピンコ
ート、ロールコート、スクリーン印刷法などの方法によ
り塗布し、紫外線照射、加熱、加圧等の処理を行なって
反対面のディスクと貼り合わせる。反対面のディスク
は、記録媒体用の各層を積層した同様の単板ディスクで
も透明基板でも良く、反対面ディスクの貼り合わせ面に
ついては、接着層の材料を塗布してもしなくても良い。
また、接着層としては、粘着シートを用いることもでき
る。接着層の膜厚は特に制限されるものではないが、材
料の塗布性、硬化性、ディスクの機械特性の影響を考慮
すると5〜100μmが好ましい。接着面の範囲は特に
制限されるものではないが、DVD及び/又はCD互換
が可能な光情報記録媒体に応用する場合には、接着強度
を確保するために内周端の位置をΦ15〜40mm、好
ましくはΦ15〜30mmとする。
【0018】本発明の相変化型光情報記録媒体の初期化
方法としては、記録媒体を単板ディスク又は貼り合わせ
構造の状態まで構成した後、図2に示すような装置を用
いて、記録媒体に対してレーザー光の連続光を照射し、
記録層全面を結晶化させることにより行なう。レーザー
光の光源としては、記録・再生用装置で使用されるビー
ム径の小さな(0.1〜1μmオーダー)半導体レーザ
ー(LD)を用いても、大口径(100μmオーダー)
半導体レーザー(LD)を用いても良い。初期化後の未
記録反射率Rbは、記録媒体の構成によってレーザー光
の照射条件を調整して初期化を行なうことにより、記録
レーザー光波長λ=770〜800nmでは15%以
上、λ=640〜670nmでは18%以上とする。反
射率がこれよりも低い場合、記録装置で記録媒体を認識
する際に不具合を起こすことがあるので好ましくない。
【0019】本発明の光情報記録媒体に対する記録方法
としては、図2に示すように、初期化後の光情報記録媒
体をスピンドルモーターからなる駆動手段により回転駆
動すると共に、記録用ピックアップのレーザー駆動回路
により半導体レーザーからなる光源を駆動し、光学系を
介して、図3に示したようなfp部、mp部、ep部を
有するパルスストラテジのレーザー光を照射して、光情
報記録媒体の記録層に相変化を生じさせ、光情報記録媒
体からの反射光を記録用ピックアップで受光することに
より記録を行なう。記録手段としては、記録層に対して
マークの幅として信号を記録する、いわゆるPWM記録
(マークエッジ記録)方式を採用し、変調部においてク
ロックを用いて、記録すべき信号を変調して記録を行な
う。変調方式としては、例えば書き換え型コンパクトデ
ィスクの情報記録に適したEFM(Eight−to−
Fourteen Modulation=8−14変
調)変調方式、或いはその改良変調方式が用いられる。
【0020】PWM記録方式により記録を行なう際、変
調後の信号幅がnT(nは所定の値、Tはクロック時
間:信号の変調に用いるクロックの周期に相当する時
間)である0信号の記録又は書き換えを行なう場合の記
録パルスについては、パワーレベルPeの連続光とす
る。変調後の信号幅がnTである1信号の記録又は書き
換えを行なう場合の記録パルスについては、時間幅xT
でパワーレベルPwであるパルス部fpと、計(n−
n′)回(n、n′は正の整数)の時間幅yTでパワー
レベルPw′の高レベルパルス及びその高レベルパルス
の間に時間幅(1−y)TでパワーレベルPb′の低レ
ベルパルスを有するマルチパルス部mpと、時間幅zT
でパワーレベルPb′であるパルス部epとで構成さ
れ、n′≦n、かつパワーレベルが(Pw及びPw′)
>Pe>(Pb及びPb′)である記録光のパルスパタ
ーンとする。図3に、n=4、n′=2のときの例を示
す。
【0021】このような方法により記録を行なった際の
記録後反射率Raが、再生レーザー光波長λ=770〜
800nmで15%以上、λ=640〜670nmで1
8%以上となるように、光情報記録媒体の層構成を工夫
する。具体的には、主として相変化型記録層、上部及び
下部保護層、反射層の材料や膜厚を選択する。即ち、上
に挙げた好適な層構成の中で、レーザー光波長λ=77
0〜800nm及び/又はλ=640〜670nmにお
いて反射率の大きな材料を使用したり、それらの材料の
膜厚を厚くしたり、干渉による反射光を増加させるため
に保護層の膜厚を増減させて光路長を調整することによ
り、媒体としての反射率を上げることが出来る。特殊な
記録条件(異なる記録パワーや記録線速度領域)で使用
される媒体の場合には、適切な層構成が異なるため、そ
れに合わせて相変化型記録層、上部及び下部保護層、反
射層の材料や膜厚を変えればよい。
【0022】反射率が上記の値よりも低いと、信号再生
の際に不具合を生じ、再生互換性が低くなることがあ
る。また、このときの反射率比Ra/Rbは、1に近い
方が好ましく、少なくとも0.95〜1.05、できれ
ば0.98〜1.02とする。反射率比Ra/Rbが、
0.95より小さいか、又は1.05より大きいときに
は、急激な反射率差による信号の振れにより、トラッキ
ング・サーボが不安定となり、サーボが外れて不具合を
起こすことがある。加えて、0.95より小さいときに
は、記録回数の増加と伴に記録後の反射率が下がり、レ
ーザー光波長λ=770〜800nmで15%以上、λ
=640〜670nmで18%以上の反射率を確保する
ことが難しくなり、再生互換性に不具合を生じることが
ある。
【0023】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例により限定されるもので
はない。
【0024】実施例1 射出成形によりポリカーボネート基板を形成し、この基
板上に、下部保護層、記録層、上部保護層及び反射層を
順次スパッタリング法により積層した。下部及び上部保
護層にはZnS・SiO、記録層にはAgGe
10Sb60Te25相変化記録材料、反射層にはA
gを用い、膜厚は、基板側から順に80nm、20n
m、20nm、150nmとした。更に、反射層上に紫
外線硬化型樹脂のスピンコートによるオーバーコート層
を形成し、DVD−ROM再生互換性を有する相変化型
光情報記録媒体の単板ディスクを作成した。次にオーバ
ーコート層上に接着層を介してポリカーボネート基板を
貼り合わせ、ポリカーボネート基板の表面(貼り合わせ
面の反対面)側に印刷層を形成し、貼り合わせディスク
を得た。その後、大口径LD(ビーム径200×1μ
m)を有する初期化装置によって、相変化型光情報記録
媒体の記録層を全面結晶化した。このようにして得たD
VD−ROM互換性を有する光情報記録媒体に対して、
DVD対応の光情報記録装置により、記録線速度8.5
m/s、記録パワーPw(=Pw′)=14mWで、1
回記録、及び、10回、100回、1000回のオーバ
ーライト記録を行なった。これらの記録した部分と未記
録部分のそれぞれについて、反射率の測定を行なったと
ころ、結果は表1に示すように、未記録反射率Rb=2
1.2%、1回記録後の反射率Ra=21.0%、1
0回オーバーライト記録後の反射率Ra =20.8
%、100回オーバーライト記録後の反射率Ra100
=20.6%、1000回オーバーライト記録後の反射
率Ra1000=20.3%であり、それぞれ未記録/
記録後の反射率比は、Ra/Rb=0.99、Ra
10/Rb=0.98、Ra100/Rb=0.97、
Ra1000/Rb=0.96であった。この光情報記
録媒体の記録済み部分と未記録部分の繰り返しに対し、
該記録装置にてトラッキングを行なったところ、特に不
具合なく、トラッキングが外れることはなかった。ま
た、該記録媒体に情報を書き込み、再生専用装置にて再
生を行なったところ、問題なく再生することができた。
【0025】
【表1】
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、安定したトラッキング
が可能で、再生互換性がよく、安定した再生信号を得る
ことができる相変化型情報記録媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光情報記録媒体の形態(層構成)の一
例を示す図。
【図2】本発明の記録・再生装置及び初期化装置の形態
を示す図。
【図3】n=4、n′=2のときの記録パルスパターン
を示す図。
【符号の説明】
1 透明基板 2 下部保護層 3 記録層 4 上部保護層 5 反射層 6 オーバーコート層 7 ハードコート層 8 印刷層 8′ 印刷層 9 接着層 T クロック時間 Pe パワーレベル Pw パワーレベル Pw′ パワーレベル(高レベル) Pb パワーレベル Pb′ パワーレベル(低レベル) x 時間幅の係数 y 時間幅の係数 1−y 時間幅の係数 z 時間幅の係数 fp 時間幅xTでパワーレベルPwであるパルス部 mp 時間幅yTでパワーレベルPw′の高レベルパル
ス及びその高レベルパルスの間に時間幅(1−y)Tで
パワーレベルPb′の低レベルパルスを有するマルチパ
ルス部 ep 時間幅zTでパワーレベルPb′であるパルス部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同心円又は螺旋状の案内溝を有する透明
    基板上に、少なくとも下部保護層、記録層、上部保護
    層、反射層を有する相変化型光情報記録媒体であって、
    記録状態のときの反射率をRa、未記録状態のときの反
    射率をRbとして、Ra/Rb=0.95〜1.05で
    あり、かつ、レーザー光波長λ=640〜670nmに
    おいて、Ra>18%、Rb>18%という条件を満足
    することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 【請求項2】 同心円又は螺旋状の案内溝を有する透明
    基板上に、少なくとも下部保護層、記録層、上部保護
    層、反射層を有する相変化型光情報記録媒体であって、
    記録状態のときの反射率をRa、未記録状態のときの反
    射率をRbとして、Ra/Rb=0.95〜1.05で
    あり、かつ、レーザー光波長λ=770〜800nmに
    おいて、Ra>15%、Rb>15%という条件を満足
    することを特徴とする光情報記録媒体。
  3. 【請求項3】 Ra/Rb=0.98〜1.02である
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の光情報記録媒
    体。
  4. 【請求項4】 相変化型記録層を構成する材料が、その
    組成式を(Ag及び/又はGe)α(Ga及び/又はI
    n)βSbγTeδ(α、β、γ、δは原子%、α+β
    +γ+δ=100)として、次の要件を満足することを
    特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の光情報記録媒
    体。 0<α≦6 2≦β≦10 60≦γ≦85 15≦δ≦27
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005033231A1 (ja) * 2003-10-03 2005-04-14 Tdk Corporation ハードコート剤組成物及びこれを用いた光情報媒体
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