JP3891471B2 - 相変化記録媒体 - Google Patents

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  • Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、初期化操作が不要で、保存信頼性に優れた光情報記録媒体及び記録方法に関するものであり、光ディスクに応用される。
【0002】
【従来の技術】
特開2000−43415号公報には、記録層が空間群Fm3mに属する準安定SbTe相を有する相変化型光情報記録媒体が記載されている。また、WO98/47142号公報には、Ge,SbおよびTeを記録層主成分とし、結晶化促進層にBi等含む相変化型光情報記録媒体が記載されている。
【0003】
このように、レーザビーム照射による情報の記録、再生および消去が可能な光情報記録媒体として、結晶状態と非晶質(アモルファス)状態の可逆的相変化を利用した相変化型光情報記録媒体が知られている。
【0004】
(相変化記録材料)
現在、相変化記録媒体に応用されている記録材料には、上記の、空間群Fm3mに属する準安定SbTe相を有するSbTe系材料(特開2000−43415号公報記載)と、昇温時にhcp→fccの転移を起こすGeTe−SbTe共晶組成付近のGeSbTe系材料の2種がある。本発明は、前者の準安定SbTe相を有するSbTe系記録材料の改善に関するものであり、本明細書においては、Sb及びTeを主成分、それ以外の少量の所要元素を他元素と称している。
【0005】
前者の空間群Fm3mに属する準安定SbTe相を有する相変化型光情報記録媒体と、後者のGe,SbおよびTeを記録層主成分とし、結晶化促進層にBi等含む相変化型光情報記録媒体を比較すると、前者のSbTe系材料においても不純物としてGeを添加して使用する場合があるが、後者のGeSbTe系材料との大きな差は、他元素のうち特にGe原子の役割であり、また、その含有比率である。
前者は、Ge含有量増加とともに結晶化速度が減少することが特徴であり、また、Ge原子含有率に対する保存信頼性向上効果の依存性が高いことが特徴である。
また、Ge原子の含有率においては、前者では、好ましくは10原子%未満、より好ましくは6原子%未満、最も好ましくは5原子%未満であるのに対して、後者の場合は20原子%程度のGeが含有され、Geが10at%未満では記録材料としての役割を果たさないという差異がある。当然のことであるが、SbTe系材料は、Geを含有しない場合でも記録することができる。
更に、ダイレクトオーバーライト時においても両者に差異がある。SbTe系材料は、溶融再結晶により消去するが、GeSbTe系材料は固相消去である。この消去法の差異ゆえに、SbTe系材料は、記録のレーザービーム系を小さくすることにより、際限なく記録密度を高くすることが可能である。一方、GeSbTe系材料は、実用上マーク長0.35μmが限界である。直径120mmディスク上では、SbTe系材料でないと、4.7GBを超える記録容量を達成することができない。
【0006】
(記録メディアの製造)
(初期化工程の必要性)
現在、相変化記録媒体に応用されている前記2種の従来記録材料は共に、記録媒体製造工程における記録層成膜工程終了時は、アモルファスである。そのため、成膜工程終了直後の記録メディアの反射率は5%未満であるため市販の読みとりドライブでの読みとりが不可能である。
【0007】
(現状の初期化工程)
そこで、記録層を高反射率の結晶膜とするためのレーザアニール工程、いわゆる初期化工程を行なう必要がある。初期化では、記録ディスク半径方向に100μm〜200μmの長さを持つ半導体レーザーを使用している。初期化工程はディスクを回転させると同時に、半導体レーザーを半径方向に送ることにより行なう。レーザアニール結晶化を均一に行なうためには、同一の個所を複数回照射する速度でレーザーを送る必要があり、同一個所を2〜3回照射する速度で送るのが通常である。DVDでは、半径方向に100μmの長さのレーザーを1回転あたり36μm送る速さで行なう。それゆえ、初期化時間は1枚あたり100秒以上の時間を要している。全製造工程中の他工程のプロセス時間との兼ね合いから、成膜装置1台当り10台以上の初期化装置が必要である。さらに、同一個所を複数回照射する方法においても、半導体レーザーのディスク半径方向の強度プロファイルを厳しく管理する必要がある。DVDでは、半径方向の出力強度回帰式から強度が10%以上ズレる個所がある場合、均質初期化が不可能となる。また、DVD−RWは、初期化に適したレーザー出力の範囲が最適出力±5%未満のマージンである。前記のレーザー強度プロファイルの許容範囲と共に、初期化に適したレーザー出力の範囲は記録密度が高くなるほど狭くなってゆく。
【0008】
(レーザー初期化の問題点)
DVD以上の記録密度では、レーザー初期化のプロセスマージンが狭いため、多数台の初期化機により量産する場合、各初期化機の間での、レーザー出力差や、レーザー出力プロファイルの管理等が煩雑になり、良品を安定して生産することが困難である。
【0009】
(初期化レスの従来技術)
上記、初期化工程の省略のため、例えば、WO98/47142号公報記載の技術では、カルコゲン系材料に対するBi原子の結晶化促進効果を利用している。すなわち、記録媒体成膜工程において、Bi薄膜を成膜して、その直上にGeSbTe系記録層を成膜することにより、成膜終了時に結晶化している記録層を得ることができる。そのときの成膜温度は45℃〜110℃としている.また、前記技術では、記録層については、GeSbTe系材料のみを対象にしていて、SbTe系材料についての記述は一切ない。更に、GeSbTe系材料では不可能な高密度の記録を行なうためには、SbTe系材料を記録材料として使用する必要があることから、前記技術では高密度記録を初期化レスで実現することができない。
【0010】
(初期化レス従来技術の問題点)
Biの結晶化促進効果を利用する方法は、低温プロセスでの結晶化に有利であるが、Biは、保存中の記録後の記録媒体のアモルファス記録マークの結晶化をも促進するため、記録状態の保存信頼性を著しく悪化させることが見い出された。前記、WO98/47142号公報では、保存信頼性悪化対策には、一切触れられていない。
【0011】
(保存信頼性確保と記録層成膜時基板温度)
保存信頼性を向上させるためにGe原子を添加することが有効であることが知られているが、Ge添加量と結晶化温度には単純な正の相関があり、Ge原子の添加は同時に記録材料の結晶化温度を上昇させる。一方、結晶化促進層を用いた場合、記録材料の結晶化温度と、結晶記録層を形成するために必要な基板温度には負の相関がある。すなわち、保存信頼性を確保する記録材料は、結晶記録膜形成のために必要な基板温度がより高くなるということである。ここで、Bi等の結晶化促進材料が混入した場合、相変化記録材量のアモルファス記録マークの保存信頼性を確保するためには5原子%以上のGeを添加する必要があった。
【0012】
(GeSbTe系、SbTe系材料の違い)
GeSbTe系材料ではGeが主成分であり10原子%以上のGeを含有するが、10原子%のGeを含有した場合でも結晶化温度は150℃程度であり、実用されている組成のGeが20原子%の場合でも170℃程度である。一方、SbTe系記録材料では5原子%のGeを添加すると結晶化温度が166℃になる。ここで、結晶化温度は、DSC法により、昇温速度10℃/分で測定した温度を言っている。保存信頼性を確保する記録材料の結晶化温度下限値は、GeSbTe系材料では150℃程度で、SbTe系材料では166℃である。前記したように、記録材料の結晶化温度と、結晶記録層を形成するために必要な基板温度には負の相関がある。保存信頼性を確保する記録材料の結晶膜を形成する場合、GeSbTe系材料よりも、成膜工程の際、SbTe系材料の方が、基板温度を20℃程度高くする必要がある。
【0013】
(SbTe系初期化レスの困難点について)
前記のように、Bi等の結晶化促進材料用いた場合、保存信頼性を確保するためSbTe系材料では結晶化温度が166℃になる。筆者らが作成した温度測定装置で測定した場合、結晶化温度166℃の記録材料の結晶記録層形成のために必要な基板温度は約90℃である。この温度で記録膜を形成した場合、光情報記録媒体で用いられているポリカーボネート基板は塑性変形を起こし、また複屈折が生じる。ゆえに前記温度で製造したものは光情報記録媒体として実用に適しないものである。基板変形の面で、実用上問題とならないポリカーボネート基板の温度は67℃であったが、結晶化温度166℃の記録材料を67℃の温度で成膜した場合、その反射率は記録時に形成される溶融再結晶の反射率と比して70%以下である。以下、記録時に形成される溶融再結晶の反射率と比較した反射率の値を相対反射率と記述する。記録前のメディアの相対反射率が70%の場合、反射率の記録回数依存性が大きくなり、RWメディアとしては使用不可能である。反射率変動時は、反射率差による光吸収率の違いが、記録時にアモルファス・結晶間の境界の反射率勾配に差を生じさせるため、記録ジッターが悪くなる。特に反射率変動が大きいのは初回記録とダイレクトオーバーライト1回目であり、ダイレクトオーバーライト1回目のジッター上昇が問題となる。前記相対反射率が70%の場合ダイレクトオーバーライト1回目の記録ジッターが10%を超えてしまい実用に適さない。RWメディアとして使用するには、記録前メディアの相対反射率が最低80%必要である。記録前メディアの相対反射率が80%の場合、1回目の記録により相対反射率が90%以上に上昇し、ダイレクトオーバーライト1回目での反射率変動は10%以下である。この場合、反射率差による光吸収率の違いは問題にならないレベルである。以上の理由により、SbTe系記録材料は初期化レス製造が困難であり、従来例の報告がなされていない。
【0014】
公知技術のWO98/47142号公報で開示されているGeSbTe系記録材料はGeが10原子%の場合、結晶化温度が150℃である。すなわち、保存信頼性を確保できる材料でもポリカーボネート基板耐熱温度で結晶記録層を形成することが可能であり、初期化レス可能である。しかし、GeSbTe系記録材料の最適Ge含有量は20原子%以上であり、初期化レス可能な組成ではGe量が極端に少ないため、記録特性が悪い。特に、2.6GB(直径150mmディスク)を超える高密度記録が不可能である。一方、前記したようにSbTe系材料は単にBiを結晶化促進層とするだけでは保存信頼性を確保できる材料をポリカーボネート基板耐熱温度以下では結晶記録層とすることが不可能であるため、従来技術では初期化レス不可能である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、SbTe系記録材料相変化記録メディアの初期化レス製造を可能として、DVD−ROM互換が可能な4.7GB/直径120mmディスク以上の記録密度の初期化レスメディアを実現することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、本発明の(1)「SbとTeの他に、他元素を実質的に含まないか又は第I族乃至VII族に属する元素の少なくとも1種類の元素を含んでSbTe系組成を維持し、且つGeを実質的に含有しないか5原子%未満のGeを含有する記録層を有する光記録媒体であって、該記録層の他に結晶化促進材料と記録材料安定化材料を含む結晶化促進層を有し、前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有し、前記光記録媒体にエネルギー照射して記録操作することにより、該記録層の成膜工程終了時に該記録層中に存在した以上の量の前記他元素が前記結晶化促進層から前記記録層中に移行して存在し、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%である相変化記録媒体」、(2)「前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有しないことを特徴とする前記第(1)項に記載の相変化記録媒体」、(3)前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有することを特徴とする前記第(1)項に記載の相変化記録媒体」、(4)「前記記録層が、In、Ag及び/又はCuを含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれか1に記載の相変化記録媒体」、(5)「前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有せず、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)<(Ge原子数)であることを特徴とする前記第(1)項に記載の相変化記録媒体」、(6)「前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有し、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)>(Ge原子数)であることを特徴とする前記第(1)項に記載の相変化記録媒体」、(7)「前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Bi<5原子%であることを特徴とする前記第(1)項または前記(6)項に記載の相変化記録媒体」、(8)「前記記録層の(Sb原子数)/(Te原子数)が4以下であることを特徴とする前記第(1)項乃至(7)項の何れか1に記載の相変化記録媒体」、(9)「厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、Sb及び原子数でSbの1/2.2以下のTeを主成分とし、且つGeを含有しない記録層と、記録状態安定化材料と結晶化促進材料とを含む結晶化促進層を有し、他の厚さ0.6mmのポリカーボネート基板と貼り合わされて、厚さ1.2mmとされた相変化記録媒体であって、前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有し、前記光記録媒体にエネルギー照射して記録操作することにより、該記録層の成膜工程終了時に該記録層中に存在した以上の量の前記他元素が前記結晶化促進層から前記記録層中に移行して存在し、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%である相変化記録媒体」、(10)「厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、Sb及び原子数でSbの1/2.2以下のTeを主成分とし且つ5原子%未満のGeを含有する記録層と、記録状態安定化材料と結晶化促進材料とを含む結晶化促進層を有し、他の厚さ0.6mmのポリカーボネート基板と貼り合わせて、厚さ1.2mmとした相変化記録媒体であって、前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有し、前記光記録媒体にエネルギー照射して記録操作することにより、該記録層の成膜工程終了時に該記録層中に存在した以上の量の前記他元素が前記結晶化促進層から前記記録層中に移行して存在し、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%である相変化記録媒体」により達成される。
【0017】
また、上記課題は、本発明の(11)「基板温度がポリカーボネート基板の塑性変形温度以下で行なう成膜プロセスにより、成膜工程直後の相変化記録媒体の反射率が記録時の結晶部の反射率に対して80%以上とされたことを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れか1に記載の記録処理前の相変化記録媒体からなる中間体」、(12)「少なくとも記録状態安定化材料と結晶化促進材料を含有する薄膜を形成する工程と、Sb及び原子数でSbの1/2.2以下のTeを主成分とし且つGeを含有しない薄膜を形成する工程とを有する製法により得られたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れか1に記載の記録処理前の相変化記録媒体からなる中間体」、(13)「少なくとも記録状態安定化材料と結晶化促進材料を含有する薄膜を形成する工程と、Sb及び原子数でSbの1/2.2以下のTeを主成分とし且つ5原子%未満のGeを含有する薄膜を形成する工程とを有する製法により得られたものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れか1に記載の記録処理前の相変化記録媒体からなる中間体」により達成される。
【0018】
さらにまた、上記課題は、本発明の(14)「SbとTeの他に他元素を実質的に含まないか又は第I族乃至VII族に属する元素の少なくとも1種類の元素を含みSb Te系組成を維持し、且つGeを実質的に含有しないか5原子%未満のGeを含有する記録層と、結晶化促進材料と記録材料安定化材料を含む結晶化促進層とを基板上に有し、前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有する光記録媒体に、エネルギー照射して記録操作することにより、該記録層の成膜工程終了時に該記録層中に存在した以上の量の前記結晶化促進材料と記録材料安定化材料の元素を、前記結晶化促進層から記録層中に移行させ、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%であることを特徴とする相変化記録媒体への記録方法」、(15)「前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有しないことを特徴とする前記第(14)項に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(16)「前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有することを特徴とする前記第(14)項に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(17)「前記記録層が、In、Ag及び/又はCuを含むことを特徴とする前記第(14)項乃至第(16)項のいずれか1に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(18)「前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有することを特徴とする前記第(14)項乃至第(17)項のいずれか1に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(19)「前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有せず、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)<(Ge原子数)であることを特徴とする前記第(18)項に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(20)「前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有し、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)>(Ge原子数)であることを特徴とする前記第(18)項に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(21)「前記記録層と前記結晶化促進層が前記エネルギー照射により少なくとも部分的に混合可能であり、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%であることを特徴とする前記第(14)項乃至第(20)項のいずれか1に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(22)「前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Bi<5原子%であることを特徴とする前記第(14)項または第(20)項に記載の相変化記録媒体への記録方法」、(23)「前記記録層の(Sb原子数)/(Te原子数)が4以下であることを特徴とする前記第(14)項乃至第(22)項のいずれか1に記載の相変化記録媒体への記録方法」により達成される。
【0019】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の特徴は、記録することにより、成膜工程終了時に記録層に存在した以上の量の副成分(以下これを「不純物」とも云う)が記録層に存在するようになる相変化記録媒体であることである。本発明における主成分としてのSb、Teとは、該副成分と対象的な量であり、記録層中のSb及びTeがSbTe系組成を維持し且つ記録層の記録材料が書込操作及び消去操作によりアモルファス相−結晶相に相変換可能な程度の量比を保持することを意味する。結晶化促進層に不純物として記録状態安定化材料を含み、相変化記録時に前記不純物が記録層へと拡散し成膜工程終了時に記録層に存在した以上の量の不純物が記録層に存在するようになる。そのため、あらかじめ記録材料含むべき記録状態安定化材料を減少させることができる。結晶化促進層に含む記録状態安定化材料としてGeを用いる場合、記録材料に含有させるGeは5原子%未満で良い。SbTe系記録層において結晶記録層において記録材料に含有させるGeが5原子%未満の場合、結晶化温度が160℃未満となる。結晶化温度が160℃未満の場合は、結晶化促進層を用いることによりポリカーボネート基板の塑性変形温度以下の成膜プロセスでも相対反射率80%の結晶記録膜の形成が可能となる。結晶記録層形成のためのより望ましくはGeが3原子%未満であり、最も望ましくはGeを含有しない記録材料である。ここで、記録材料中に含まれるGeが1原子%未満の場合をGeを実質的に含有しないと定義する。SbTe系記録材料に含まれるGeが3原子%の場合、結晶化温度は147℃、1原子%未満の場合は110℃である。前者結晶化温度147℃の場合、前述のポリカーボネート基板耐熱温度の67℃でも初期化レスで使用可能な結晶記録膜となる。その相対反射率は80%程度である。後者結晶化温度110℃の場合は、基板温度67℃でも更に完全な結晶膜となり、その相対反射率は83%以上となる。
【0020】
本発明では、記録材料がSbTe系記録材料であることから、記録レーザー光のビーム系を絞ることにより少なくとも0.1μmの記録マーク長に相当する記録までは可能である。
本発明における記録状態安定化材料としては、4族元素、1B族元素、3族元素が有効である。Geが最も有効である他、Cu、In、Bも有効である。加えて、5族のNも記録状態安定化に有効である。
結晶化促進材料としては、5族元素、6族元素が有効である。特に、Sb、Bi、Teが有効である。
【0021】
結晶化促進層は、上記、記録状態安定化材料と結晶化促進材料のぞれぞれ1種以上を含有する。
結晶化促進層として最も好ましいのは、BiとGeの2元からなる層である。
更に、結晶化促進層には、融点調整、記録層と溶融混合時の結晶化速度調整、等のために更なる不純物元素を添加する場合もある、不純物元素として使用可能な材料は、Ag,Ca,Cd,Ce,Co,Cr,Fe,Ga,H,Hg,Ir,K,La,Li,Mg,Mn,Mo,Na,Ni,O,P,Pb,Pd,Po,Pr,Pt,Pu,Rb,Rh,Ru,S,Se,Si,Sn,Sr,Th,Ti,Tl,U,ClおよびBr等が挙げられる。
【0022】
上記結晶化促進層は基板上で完全に連続な薄膜とならなくても良い。すなわち、成膜膜厚が質量膜厚で1nm程度の場合は、不連続な多数の島状になっている。成膜膜厚が増加すると、前記島同士がつながり、基板上で完全な薄膜となる。本発明においては、前記島状をも微視的な意味で結晶化促進層という。
【0023】
本発明による光情報記録媒体の一例を図1に示す。(1)が基板、(2)が第1の誘電体層、(3)が結晶化促進層、(4)が記録層、(5)が第2の誘電体層、(6)が反射放熱層、(7)は必要に応じて反射放熱層の上に設けられる有機保護層である。なお、図では、光情報記録媒体の情報基板側のみを示している。
基板の材料は、ほとんどの場合ポリカーボネートが使用される。
基板厚さは、1mm厚以上の場合と、約0.6mmの基板に図1の層を形成した後、他の0.6mm基板を貼り合わせて約1.2mmとする場合があり、本発明における基板厚の許容誤差は、2.0mm厚以上の場合±0.3mm、1.0mm厚の場合±0.2mm、0.6mm厚の場合±0.2mm、である。
基板には、溝が形成してあり、その深さは200Å〜450Å程度である。溝のピッチはDVD互換メディアとして使用する場合0.74μmである。このピッチを、0.3μm程度まで微細化すると、青色発光のレーザーを使うことにより、半径120mmのディスク上で20GB以上の記録が可能である。
【0024】
本発明において、第1および第2の誘電体層としては、SiOx,ZnO,SnO,Al,TiO,In,MgO,ZrO,Ta等の金属酸化物、Si,AlN,TiN,BN,ZrN等の窒化物、ZnS,TaS等の硫化物、SiC,TaC,BC,WC,TiC,ZrC等の炭化物が挙げられる。これらの材料は、単体で保護層として用いることができ、また、混合物として用いることもできる。例えば、混合物としては、ZnSとSiOx,TaとSiOxが挙げられる。
【0025】
第1の誘電体層の膜厚は、50〜250nmの範囲が好ましい。50nmより薄くなると、耐環境性保護機能の低下、耐熱性低下、畜熱効果の低下となり好ましくない。250nmより厚くなると、スパッタ法等による製膜過程において、膜温度の上昇により膜剥離やクラックが生じたり、記録時の感度の低下をもたらすので好ましくない。第2の誘導体層の膜厚は15〜50nmが好ましい。第2の誘電体層の場合、10nmより薄いと耐熱性が低下し好ましくない。逆に、100nmを越えると、記録感度の低下、温度上昇による膜剥離、変形、放熱性の低下により、繰り返しオーバーライト特性が悪くなる。
【0026】
反射放熱層(6)としては、Al,Au,Cu,Ag,Cr,Sr,Zn,In,Pd,Zr,Fe,Co,Ni,Si,Ge,Sb,Ta,W,Ti,Pb等の金属を主とした材料の単体または合金を用いることができる。この層は、熱を効率的に放散させることが重要であり、膜厚は50〜160nmが好ましい。膜厚が厚すぎると、放熱効率が大きすぎて感度が悪くなり、薄すぎると感度は良好であるが、繰り返しオーバーライト特性が悪くなる。特性としては、熱伝導率が高く、高融点で保護層材料との密着性がよいことなどが要求される。
【0027】
図2に、厚さ約0.6mmの基板を貼り合わせて使用する場合の1例を示す。誘電体材料、結晶化促進材料、記録材料、反射放熱材料については、前記図1の場合と同様である。図2の場合では、(13)の半透明反射放熱層及び、(11)の第1の記録層の透過率を50%以上にする。
【0028】
図3に、厚さ1mm程度の基板上に、2層の記録層を有する場合を示す。誘電体材料、結晶化促進材料、記録材料、反射放熱材料については、前記図1の場合と同様である。図3の場合、第1の記録層の透過率を調節するため、(22)の第1の誘電体層及び(25)の第4の誘電体層を異種材料の多層構成とする場合がある。
【0029】
このような本発明の光情報記録媒体に光記録するには、基準クロック長さn周期に相当するアモルファスを形成する場合、n周期の時間に(n-1)回のレーザーパルス照射を行う。例えば、図4に示す基準クロック5周期相当の長さのアモルファスを形成する場合は、4回のレーザーパルスを照射する。
記録線速度8.5m/sにおいて,基準クロック64.7MHzでの記録の場合(DVD,2.4倍速記録)、例えば図における、▲1▼レーザー照射開始遅延時間は19ns、▲2▼先頭パルス幅は6ns、▲3▼マルチパルス幅は7ns、▲4▼冷却パルス幅は14.5ns、▲5▼記録パワーは15mW、▲6▼消去パワーは8mW、▲7▼冷却パワーは0.1mWにて行う。
【0030】
上記材料および構成による光情報記録媒体は、例えば、波長が635あるいは650nmの半導体レーザーで、NA0.6のピックアップを用い記録再生することができる。記録方法としては、例えば、Pulse Width Modulationで変調コードがEFM又はEFM+[8/16RLL(2,10)]方式等を用いることができる.この場合、パルスは先頭パルスとその後のマルチパルス部に分かれる。マルチパルス部は、加熱、冷却を繰り返し行なうためのものである。この場合、各パワーの関係は、加熱(記録)パワー>消去パワー>冷却パワーとなっていて、冷却パワーは読み出しパワー程度まで下げる。通常、線速は3.5〜8.5m/s、読み出しパワーは1mW以下で行なう。
【0031】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき説明する。
(実施例及び比較例)
0.6mm厚、直径5インチのポリカーボネート基板(以下PC基板)上に、スパッタリング法により以下1.〜5.の薄膜を形成する。
1.第一誘電体層ターゲット:ZnS・SiO(ターゲットのmol比で79.5:20.5):220nm
2.結晶化促進層:記録状態安定化材料ターゲット+結晶化促進材料ターゲット(同時スパッタリング):組成及び膜厚は(表1〜5)に示す。
3.記録層:ターゲットSbTe系材料(組成は(表1〜5)に示す):16nm
4.第二誘電体層:ターゲットZnS・SiO(ターゲットのmol%比で79.5:20.5):16nm
5.反射放熱層:ターゲットAl:140nm
記録層の組成表において、少数点以下の数字は誤差を含んだものである。表中の組成の総和が100%からズレている場合はその誤差のためである。
【0032】
ここで、結晶化促進層は、記録状態安定化材料ターゲットと結晶化促進材料ターゲットを同時スパッタリングすることにより成膜した。このとき、それぞれの投入電力変化させることにより薄膜のBi/Ge組成比を調節した。記録層成膜時の基板温度は、ポリカーボネート基板が塑性変形しない限界の温度で行なった。この場合、基板に接触させた熱電対が100℃となるようにIRランプ出力を制御して、熱電体によるモニター温度が安定した後に基板を記録層成膜室に搬送している。記録層成膜室での、基板温度を測定すると67℃であった。成膜終了後、UV硬化樹脂をスピンコートした後、UV光照射により硬化形成させた。このようにして製造した基板を、他の厚さ0.6mm基板と貼り合わせて約1.2mm厚とした。
【0033】
波長660nm、NA0.65のピックアップヘッドを使用して、記録速度8.5m/sの速さで、直径120mmディスク上で4.7GBとなる記録密度相当の記録を行なった。1つのマークを書く際にも、レーザー照射と冷却を繰り返すマルチパルス方式で記録を行なった。クロック1周期の倍数の長さのアモルファスマークを形成するのであるが、マーク長あたりのクロック振動数から1回を減じた回数のレーザー照射と冷却を行なった。アモルファスマーク形成時のレーザー照射パワー(記録パワー)と、結晶スペース形成時のパワー(消去パワー)の比は、結晶化促進層の膜厚及び材料により最適値が異なり、(記録パワー)/(消去パワー)=0.4〜0.6である。
【0034】
記録特性中、ジッターは、記録マークとスペースの境界の読み出し時間のズレの標準偏差を、読み出しクロック1周期時間で除した値であり(単位%)、モジュレーションは、14Tの振幅を14Tの反射率で除した値である。
【0035】
(比較例1〜4及び実施例1〜
結晶化促進層材料、記録層材料及び膜厚を下記(表1)に示す。
【0036】
【表1】
Figure 0003891471
【0037】
それぞれの、▲1▼製造直後のメディア反射率、▲2▼ダイレクトオーバーライト1回目のジッター、▲3▼80℃保管時に記録ジッター1%上昇する時間を示す。
【0038】
【表2】
Figure 0003891471
比較例3では、比較例2と同一のGe含有量になるように結晶化促進層の膜厚を調整している。実施例では、比較例1、比較例2と同一のBi含有量となるように結晶化促進層の膜厚を調整している。
Sb78Te22に、Biを適用した場合、相対反射率は高いが記録状態の保存性が著しく悪い。保存信頼性が確保できるGeを添加した記録材料Ge5Sb77Te18にBiを適用した場合は、初期化レス製造では完全な結晶にならないため製造直後の反射率が低い。完全な結晶膜を形成するためには更に高温の基板温度が必要である。また、完全な結晶でないため相対反射率が70%であることからダイレクトオーバーライト1回目でジッターが許容範囲を超えて上昇する。これに対して、比較例1、実施例1、2では、製造後反射率と80℃保管時の信頼性をともに満足し、更に、相対反射率が80%以上で有ることからダイレクトオーバーライト1回目のジッターも良好である。ここで、ジッターが9%以下の場合は実用上問題とならない。また、比較例3実施例1において、混合後のGe含有量に着目すると、Geが5原子%を超える組成で保存信頼時間が一挙に2倍に伸びている。このことは、結晶化促進層の膜厚を同一にした場合、すなわち、比較例3比較例4実施例3の比較においても成り立っている。ここで、実施例の保存信頼性が比較例1より飛躍的に向上しているのは、記録することにより、成膜工程終了時に記録層に存在した以上の量の不純物Geが記録層に存在するようになるためである。
【0039】
実施例4,5、参考例1
結晶化促進層材料、記録層材料及び膜厚を下記(表3)に示す。
【0040】
【表3】
Figure 0003891471
【0041】
気温80℃での保存信頼性を200時間確保するため、記録材料中のGe原子が5原子%以上となるように記録層と結晶化促進層の膜厚を調節した。
各実施例での、▲1▼初回記録ジッター、▲2▼ダイレクトオーバライト1回目記録ジッター、▲3▼80℃保存信頼性時間を測定した。
【0042】
【表4】
Figure 0003891471
記録層にあらかじめGe原子を含有する場合、結晶化促進層を薄層化することが可能であり、そのことにより記録ジッターが減少する。これは、記録密度の更なる向上に有利であることを示している。
【0043】
(実施例6、7)
結晶化促進層材料、記録層材料及び膜厚を下記(表5)に示す。
【0044】
【表5】
Figure 0003891471
それぞれの、(1)製造直後のメディア反射率、(2)初回記録から1000回記録までの反射率の(最高値−最低値)/(平均値)、(3)1000回記録時のモジュレーションを測定した。
【0045】
【表6】
Figure 0003891471
実施例6については、記録層にAgを添加することにより、参考例3と比較して反射率の変動が改善されている。実施例7は、記録層にInを添加することにより、参考例3と比較してモジュレーションが改善されている。
【0046】
実施例8〜11
結晶化促進層材料、記録層材料及び膜厚を下記(表7)に示す。ここで、保存信頼性を確保するように結晶化促進層と記録層が混合した場合のGe含有率が5原子%となるように、結晶化促進層の膜厚を調節した。
【0047】
【表7】
Figure 0003891471
【0048】
Bi/Ge比5水準について、(1)1000回記録後のモジュレーションを測定した。
【0049】
【表8】
Figure 0003891471
Bi/Ge原子数比が、Bi<Geとなる結晶化促進層組成において、保存信頼性確保して且つ、Bi<5原子%となる設計が可能である。このことにより、記録のモジュレーションを5%増大させることができる。
【0050】
実施例12〜16
結晶化促進層材料、記録層材料及び膜厚を下記(表9)に示す。Sb/Te比(原子%)が、1000回記録後のモジュレーションに及ぼす影響を調べた。
【0051】
【表9】
Figure 0003891471
Sb/Te比(原子%)5水準について、(1)1000回記録後のモジュレーションを測定した。
【0052】
【表10】
Figure 0003891471
Sb/Teを4を堺にモジュレーションが劇変する。
【0053】
実施例5及び実施例17〜19
各実施例の結晶化促進層材料、記録層材料及び膜厚を下記(表11)に示す。
ここで結晶化促進層の膜厚は、各実施例において相対反射率が80%となる膜厚である。
【0054】
【表11】
Figure 0003891471
【0055】
各実施例における
相対反射率80%となるために必要な結晶化促進層膜厚
初回記録ジッター
ダイレクトオーバーライト1回目の記録ジッター
を示す。
【0056】
【表12】
Figure 0003891471
結晶化促進層の組成がBi原子数>Ge原子数の場合、初期化レスに必要な結晶化促進層の膜厚が1nm未満となるため、記録ジッターが良好である。これは、記録密度の更なる向上に有利であることを示している。
【0057】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によりSbTe系記録材料相変化記録メディアの初期化レス製造を可能として、DVD−ROM互換が可能な4.7GB/直径120mmディスク以上の記録密度の初期化レスメディアを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による光情報記録媒体の一例を示した図である。
【図2】本発明による光情報記録媒体の一例を示した別の図である。
【図3】本発明による光情報記録媒体の一例を示した更に別の図である。
【図4】本発明の光情報記録媒体への記録モードの1例を示した図である。
【符号の説明】
1 基板
2 第1の誘電体層
3 結晶化促進層
4 記録層
5 第2の誘電体層
6 反射放熱層
7 保護層
8 基板
9 第1の誘電体層
10 結晶化促進層
11 第1の記録層
12 第2の誘電体層
13 半透明反射放熱層
14 保護層
15 第3の誘電体層
16 第2の記録層
17 結晶化促進層記録層
18 第2の誘電体層
19 反射放熱層
20 基板
21 カバー層
22 第1の誘電体層
23 結晶化促進層
24 第1の記録層
25 第2の誘電体層
26 保護層
27 第3の誘電体層
28 第2の記録層
29 結晶化促進層記録層
30 第4の誘電体層
31 反射放熱層
32 基板

Claims (22)

  1. SbとTeの他に、他元素を実質的に含まないか又は第I族乃至VII族に属する元素の少なくとも1種類の元素を含んでSbTe系組成を維持し、且つGeを実質的に含有しないか5原子%未満のGeを含有する記録層を有する光記録媒体であって、該記録層の他に結晶化促進材料と記録材料安定化材料を含む結晶化促進層を有し、前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有し、前記光記録媒体にエネルギー照射して記録操作することにより、該記録層の成膜工程終了時に該記録層中に存在した以上の量の前記他元素が前記結晶化促進層から前記記録層中に移行して存在し、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%である相変化記録媒体。
  2. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有しないことを特徴とする請求項1に記載の相変化記録媒体。
  3. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有することを特徴とする請求項1に記載の相変化記録媒体。
  4. 前記記録層が、In、Ag及び/又はCuを含むことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の相変化記録媒体
  5. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有せず、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)<(Ge原子数)であることを特徴とする請求項1に記載の相変化記録媒体
  6. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有し、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)>(Ge原子数)であることを特徴とする請求項1に記載の相変化記録媒体
  7. 前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Bi<5原子%であることを特徴とする請求項1または6に記載の相変化記録媒体
  8. 前記記録層の(Sb原子数)/(Te原子数)が4以下であることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1に記載の相変化記録媒体
  9. 厚さ0.6mmのポリカーボネート基板上に、Sb及び原子数でSbの1/2.2以下のTeを主成分とし、且つGeを含有しない記録層と、記録状態安定化材料と結晶化促進材料とを含む結晶化促進層を有し、他の厚さ0.6mmのポリカーボネート基板と貼り合わされて、厚さ1.2mmとされた相変化記録媒体であって、前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有し、前記光記録媒体にエネルギー照射して記録操作することにより、該記録層の成膜工程終了時に該記録層中に存在した以上の量の前記他元素が前記結晶化促進層から前記記録層中に移行して存在し、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%である相変化記録媒体
  10. 基板温度がポリカーボネート基板の塑性変形温度以下で行なう成膜プロセスにより、成膜工程直後の相変化記録媒体の反射率が記録時の結晶部の反射率に対して80%以上とされたことを特徴とする請求項1乃至10の何れか1に記載の記録処理前の相変化記録媒体からなる中間体
  11. 少なくとも記録状態安定化材料と結晶化促進材料を含有する薄膜を形成する工程と、Sb及び原子数でSbの1/2.2以下のTeを主成分とし且つGeを含有しない薄膜を形成する工程とを有する製法により得られたものであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1に記載の記録処理前の相変化記録媒体からなる中間体
  12. 少なくとも記録状態安定化材料と結晶化促進材料を含有する薄膜を形成する工程と、Sb及び原子数でSbの1/2.2以下のTeを主成分とし且つ5原子%未満のGeを含有する薄膜を形成する工程とを有する製法により得られたものであることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1に記載の記録処理前の相変化記録媒体からなる中間体
  13. SbとTeの他に他元素を実質的に含まないか又は第I族乃至VII族に属する元素の少なくとも1種類の元素を含みSb Te系組成を維持し、且つGeを実質的に含有しないか5原子%未満のGeを含有する記録層と、結晶化促進材料と記録材料安定化材料を含む結晶化促進層とを基板上に有し、前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有する光記録媒体に、エネルギー照射して記録操作することにより、該記録層の成膜工程終了時に該記録層中に存在した以上の量の前記結晶化促進材料と記録材料安定化材料の元素を、前記結晶化促進層から記録層中に移行させ、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%であることを特徴とする相変化記録媒体への記録方法
  14. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有しないことを特徴とする請求項14に記載の相変化記録媒体への記録方法
  15. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有することを特徴とする請求項14に記載の相変化記録媒体への記録方法
  16. 前記記録層が、In、Ag及び/又はCuを含むことを特徴とする請求項14乃至16の何れか1に記載の相変化記録媒体への記録方法
  17. 前記結晶化促進層が、少なくともBi元素とGe元素を含有することを特徴とする請求項14乃至17の何れか1に記載の相変化記録媒体への記録方法
  18. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つGeを実質的に含有せず、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)<(Ge原子数)であることを特徴とする請求項18に記載の相変化記録媒体への記録方法
  19. 前記記録層が、Sbと、原子数でSbの1/2.2以下のTeとを含み、且つ5原子%未満のGeを含有し、前記結晶化促進層の組成が、(Bi原子数)>(Ge原子数)であることを特徴とする請求項18に記載の相変化記録媒体への記録方法
  20. 前記記録層と前記結晶化促進層が前記エネルギー照射により少なくとも部分的に混合可能であり、前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Ge>5原子%であることを特徴とする請求項14乃至20の何れか1に記載の相変化記録媒体への記録方法
  21. 前記記録層と前記結晶化促進層が少なくとも部分的に混合した場合の組成が、Bi<5原子%であることを特徴とする請求項14乃至20の何れか1に記載の相変化記録媒体への記録方法
  22. 前記記録層の(Sb原子数)/(Te原子数)が4以下であることを特徴とする請求項14乃至22の何れか1に記載の相変化記録媒体への記録方法への記録方法。
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