JP2003256797A - Icカードおよびicラベル - Google Patents

Icカードおよびicラベル

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JP2003256797A
JP2003256797A JP2002057529A JP2002057529A JP2003256797A JP 2003256797 A JP2003256797 A JP 2003256797A JP 2002057529 A JP2002057529 A JP 2002057529A JP 2002057529 A JP2002057529 A JP 2002057529A JP 2003256797 A JP2003256797 A JP 2003256797A
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JP2002057529A
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Kenji Suzuki
賢治 鈴木
Akira Kunihiro
明 國弘
Toshiya Katsuragi
俊哉 桂木
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面に情報を鮮明に記録可能なICカードお
よびICラベルを提供する。 【解決手段】 ICカード本体18またはICラベル本
体27の上に、予め情報が記録された記録シート2を、
所定の処理によって剥離可能となる剥離性感圧接着剤を
介して接着する。これにより、情報を鮮明に記録するこ
とができ、直射日光などによる退色や、改ざんなどのお
それもない。しかも、使用時に容易に剥離しないので記
録シート2の紛失や改ざんが防止される。データの変更
があった場合でも、古い記録シート2を剥離して除去
し、新しいものに交換することが容易である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICチップを有
し、接触方式および/または非接触方式でのデータの送
受信を可能とするICカードおよびICラベルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、物流や販売等における商品管理、
交通機関やビルディング等における出入場管理等の技術
において、RF−ID(Radio Frequenc
y Identification:無線周波数認識)
というシステムが注目されている。この種のシステムに
おいては、ICチップを有する所定の形状のデータ記憶
媒体を使用する。このICチップには、アンテナ等の送
受信装置が接続されており、所定の記録装置から発せら
れた所定周波数の電波をこのアンテナによって受信し、
前記ICチップに所望のデータを格納することができる
ようになっている。また、同様にして、所定の読取り装
置から発せられた所定周波数の電波を感知したとき、I
Cチップに記憶されている任意のデータを前記アンテナ
を介して送信し、所望のデータを取得することができる
ようになっている。前記データ記憶媒体としては、例え
ば携帯性を向上させるためカード状に成形したICカー
ド、商品や貨物等に貼着できるようにしたICラベルな
ど、各種の形態が提案されている。また、リライト可能
な表示媒体として、可逆性感熱記録体が開発されてい
る。例えば、特開昭63−107584号公報、特開平
4−78573号公報、および特開平4−358878
号公報には、加熱条件による透明度の変化を利用した高
分子タイプの可逆性感熱記録体が開示されている。ま
た、染料タイプの可逆性感熱記録体として、白地に発色
画像を記録すること等が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この種のデータ記憶媒
体においては、ICチップに多くのデータを格納し記憶
させることは可能であるが、作業性を向上させるため、
該データ記憶媒体の表面上に少なくとも最小限の情報を
記録して、読取り装置を用いなくても、その記録を人が
目視で認識できるようにすることが好ましい。
【0004】しかし、情報を記録するために、リライト
可能でない表示媒体を用いた場合、該データ記憶媒体が
使い捨てとなるので不経済である。また、リライト可能
な表示媒体を用いて、不要になった時に記録を消去でき
るようにした場合、フルカラープリントが困難で美観に
劣るとともに、消去が不完全となり、以前の記録の痕跡
が残る場合がある。また、直射日光等による退色や、改
ざん等のおそれがあるため、情報伝達媒体としての信頼
性に劣るという問題がある。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑み、表面に記録
の痕跡を残さず、鮮明に情報を記録することができると
ともに、直射日光などによる退色や、改ざんなどのおそ
れがなく、また、記録の更新も確実に行うことができ、
再使用可能なICカードおよびICラベルを提供するこ
とを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明は、ICチップを備えるICカード本体と、
記録シートとを有し、前記記録シートは、前記ICカー
ド本体の表面に、所定の処理によって剥離可能となる剥
離性感圧接着剤により接着されているICカードを提供
する。また、ICチップを備えるICラベル本体と、記
録シートとを有し、前記記録シートは、前記ICラベル
本体の粘着面と反対側の面上に、所定の処理によって剥
離可能となる剥離性感圧接着剤により接着されているI
Cラベルを提供する。
【0007】このようなICカードおよびICラベルに
よれば、情報を記録シート上に記録することができるの
で、情報を鮮明かつ堅牢に記録することができる。しか
も、記録シートをICカード本体またはICラベル本体
の表面に貼付するための剥離性感圧接着剤は、通常の使
用条件では容易に再剥離しないものであるので、改ざん
等のおそれがない。さらに所定の処理により記録シート
を剥離して除去、交換することができるので、ICカー
ドおよびICラベルを何度も再使用することができる上
に、以前の記録を完全に抹消することができ、痕跡を残
すことがなくなる。
【0008】上記剥離性感圧接着剤としては、熱膨張性
カプセルを含有し、加熱処理による熱膨張性カプセルの
膨張によって接着力が低下または消失し、剥離可能とな
る剥離性感圧接着剤、または、放射線架橋性を有し、放
射線照射処理による凝集力の増加によって接着力が低下
または消失し、剥離可能となる剥離性感圧接着剤が例示
される。
【0009】前記記録シートは、熱収縮性を有するプラ
スチックフィルムを基材とすることが好ましい。これに
より、加熱処理によって基材が熱収縮し、カールするよ
うになるので、記録シートを一層容易に剥離させること
ができる。さらに、前記記録シートは、前記ICカード
本体またはICラベル本体の表面に接着される前に、予
め情報が記録されることが好ましい。これにより、情報
を記録するため、ICカードまたはICラベルに対応し
たプリンターを用いる必要がなくなり、情報の記録が一
層容易になる。また、印字抜け等のプリント不良や、プ
リンター通紙時のICチップの損傷が発生するおそれが
なくなり、信頼性が一層向上する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に基づいて、本
発明を詳しく説明する。 [ICカード]図1は、本発明のICカードの一例を示
す概略構成図である。このICカード10において、符
号11は、インレット部である。このインレット部11
は、基板12の上にアンテナ13を形成し、さらにIC
チップ14を搭載してなるものである。インレット部1
1が接着剤層15を介して表面基材16と裏面基材17
との間に積層されることによって、ICカード本体18
が形成されている。
【0011】また、符号1は、記録シートラベルであ
る。記録シートラベル1は、記録シート2の一方の面上
に剥離性感圧接着剤層3を形成することによって得られ
る。記録シート2の表面には、前記ICチップ14に格
納されたデータの内容に合わせて情報が記録されてい
る。そして、この記録シートラベル1は、剥離性感圧接
着剤層3の接着力によって表面基材16上に接着されて
いる。
【0012】前記剥離性感圧接着剤層3に用いられる剥
離性感圧接着剤は、通常は充分な接着力を有し、所定の
処理によって接着力が低下または消失して剥離可能とな
るものである。この剥離性感圧接着剤の前記所定の処理
前の接着力は、好ましくは300N/m以上であり、よ
り好ましくは400N/m以上である。処理後の接着力
は、好ましくは200N/m以下であり、より好ましく
は50N/m以下である。本実施の形態において、剥離
性感圧接着剤の接着力は、JIS−Z−0237に準拠
して、以下の手順にて測定されるものである。まず、記
録シートラベル1を、被着体であるポリエチレンテレフ
タレート(PET)基材の表面に貼り付け、2kgの圧
着ローラーを一往復させて圧着したのち、180°引き
剥がし法(ピール法)により、引っ張り速度300mm
/分で引き剥がし、この時の接着力をテンシロン引張試
験機にて測定する。
【0013】この剥離性感圧接着剤を剥離可能とするた
めの処理条件は、通常の使用条件では起こらないものと
仮定でき、しかも、ICチップ14やICカード10を
損傷させない程度のものとされる。このような処理条件
としては、例えば、50〜150℃に1秒〜60分間加
熱する、または、0.5〜20Mradの電子線を0.
1〜10秒間照射する、あるいは、30〜300W/c
mの紫外線を1〜60秒間照射する、などの条件が例示
される。
【0014】このようなICカード10によれば、記録
シート2の表面に情報を記録することができる。さら
に、剥離性感圧接着剤層3に用いられる剥離性感圧接着
剤は、通常の使用条件では剥離可能ではなく、所定の処
理によって剥離可能となるものであるので、記録シート
2は、ICカード本体18に貼付したのち、容易に剥離
することがなくなる。このため、記録シート2が不用意
に剥離して紛失してしまう事故が防止される。
【0015】前記剥離性感圧接着剤は、一般に市販され
ているものではなく、しかも剥離後は接着力を失い、記
録シート2を再貼付することができないものであるの
で、例えば、改ざん目的で記録シート2を故意に剥が
し、通常の接着剤や粘着剤で他の記録シートを貼付した
場合、前記所定の処理では剥離させられず容易に改ざん
が発覚するようになり、記録シート2の信頼性が向上す
る。
【0016】前記剥離性感圧接着剤としては、上述のよ
うに、加熱処理または放射線照射処理などによって接着
力が低下または消失するものを用いることができる。
【0017】加熱処理によって接着力を低下または消失
させうる剥離性感圧接着剤としては、例えば、熱膨張性
カプセルを含有する剥離性感圧接着剤が用いられる。熱
膨張性カプセルとは、熱可塑性樹脂を核とし、その内部
に該樹脂の軟化点以下の温度でガスを発生する物質を含
有し、加熱によって膨張する性質を備えるマイクロカプ
セルであり、例えば特開昭56−61468号公報、特
開平5−43851号公報に開示されている方法によっ
て製造することができる。
【0018】前記ガス発生物質としては、ブタン、イソ
ブタン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサンなどの低沸
点炭化水素や、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウ
ム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化
ホウ素ナトリウム、アジ化ナトリウムなどの無機系発泡
剤、アゾビスイソブチロニトリル、アゾジカルボン酸ア
ミド、アリルビス(スルホニルヒドラジド)、4,4’
−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、p−
トルイレンスルホニルセミカルバジド等の有機系発泡剤
が例示される。
【0019】熱膨張性カプセルの製造に用いられる熱可
塑性樹脂としては、アクリル酸、アクリロニトリル、メ
チルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアク
リレート、ブチルアクリレート、ラウリルアクリレート
などのアクリル酸系モノマー、メタクリル酸、メタクリ
ロニトリル、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ートなどのメタクリル酸系モノマー、スチレン、o−メ
チルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、エチルスチレン、α−クロロスチレン等のアルケニ
ル芳香族モノマー、塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化
ビニル、酢酸ビニル、酪酸ビニル、ステアリン酸ビニル
等のビニル系モノマーを重合させた樹脂が例示される。
また、上記モノマーの複数種を共重合させた樹脂、ある
いは、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の変性剤を
添加して共重合させた変性樹脂であってもよい。好まし
くは、ポリアクリル酸エステル、アクリル酸エステル−
アクリロニトリル共重合体、メタクリル酸エステル−ア
クリル酸共重合体などのアクリル酸系ポリマー、塩化ビ
ニリデン−メタクリル酸エステル共重合体、塩化ビニリ
デン−アクリロニトリル共重合体などの塩化ビニリデン
系ポリマー、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸エス
テル共重合体などのスチレン系ポリマーが例示される。
このような熱膨張性カプセルの例としては、松本油脂社
製のマツモトマイクロスフェアF−30、F−50、F
−80S、F−85等、または、日本フェライト社製の
EXPANCEL−091、同じく461、551、6
42等が市販されており、適宜選択して好適に用いるこ
とができる。
【0020】感圧接着剤成分としては、特に制限は設け
られず、公知のものから適宜選択すればよいが、例え
ば、アクリル酸アルキルエステル共重合体、メタクリル
酸アルキルエステル共重合体、アクリル−スチレン共重
合体などのアクリル系、天然ゴム、再生ゴム、スチレン
−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体ゴム、ポリイソブチレン、スチレン−イソ
プレン−スチレン共重合体、ポリイソプレンなどのゴム
系、ポリビニルエーテル系、ウレタン系、シリコーン系
など、合成または天然の樹脂類やゴム類等を用いること
ができ、エマルジョン型、溶剤型、無溶媒型が適宜選択
される。中でもアクリル系のものが好ましい。さらに、
前記樹脂を主剤として、これに、ロジン、エステルガ
ム、石油樹脂、フェノール樹脂、クマロン−インデン樹
脂などの粘着補助剤、フタル酸エステル、不乾性植物
油、鉱物油、ラノリンなどの可塑剤、亜鉛華、酸化マグ
ネシウム、炭酸カルシウム、クレー、水酸化アルミニウ
ム、シリカ、カーボンブラック、酸化チタン、顔料など
の充填剤、また、酸化防止剤、老化防止剤などのその他
の添加物を適宜配合した粘着性組成物を用いてもよい。
特に、イソシアネート化合物、エポキシ化合物、金属キ
レート化合物などを架橋剤として併用したアクリル系粘
着剤が、カード使用時のラベル耐久性やラベル端面から
の感圧接着剤のはみ出し(ウーズ)が少なく好ましい。
【0021】一方、放射線照射処理によって接着力を低
下または消失させうる剥離性感圧接着剤としては、例え
ば、電子線などの放射線を照射することによって、架橋
反応を起こして三次元網状化し、凝集性を増して接着力
を低下または消失するものが用いられる。このような剥
離性感圧接着剤は、例えば、特公平5−7168号公
報、特公平5−70937号公報などに記載しているよ
うにして製造することができる。すなわち、このような
剥離性感圧接着剤は、粘着性ベースポリマーに、電子線
などの放射線により重合する性質を有する放射線重合性
化合物を添加することによって得ることができる。
【0022】前記粘着性ベースポリマーとしては、例え
ば、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキ
ルエステルなどのアクリル酸系ポリマーを用いることが
好ましい。さらに、放射線重合性化合物との相溶性を向
上するため、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル、
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどを共重合さ
せてもよい。これらの粘着性ベースポリマーの数平均分
子量は、1.0×10 4〜1.0×106であり、より好
ましくは、1.0×105〜8.0×105である。
【0023】また、放射線架橋性化合物としては、例え
ば、放射線照射によって三次元網状化しうる光重合性炭
素−炭素二重結合を分子内に2個以上有する低分子化合
物を用いることができる。具体的には、例えば、ポリオ
ールアクリレート系化合物やウレタンアクリレート系オ
リゴマーを用いることができる。
【0024】ポリオールアクリレート系化合物として
は、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリトリトールトリアクリレート、ペンタエリトリトー
ルテトラアクリレート、ジペンタエリトリトールヒドロ
キシペンタアクリレート、ジペンタエリトリトールヘキ
サアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレー
ト、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート等が例示される。
【0025】また、ウレタンアクリレート系オリゴマー
としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6
−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイ
ソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、
ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート等の多価
イソシアネート化合物に、ポリエステル型またはポリエ
ーテル型のポリオール化合物を反応させ、さらに、2−
ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチ
レングリコールアクリレート、ポリエチレングリコール
メタクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート化
合物を反応させて得られる物質を用いることができる。
【0026】前記粘着性ベースポリマーに、これらの放
射線架橋性化合物を添加することによって、放射線架橋
性粘着剤を得ることができる。放射線架橋性化合物の配
合量は、粘着性ベースポリマー100質量部に対して、
5〜70質量部使用する。
【0027】記録シート2としては、特に限定されるも
のではないが、従来印刷ラベル等に用いられている公知
のものが使用される。例えば、基材の片面に記録層を設
け、感熱記録、感圧記録、電子写真記録、インクジェッ
ト記録、溶融熱転写記録、昇華転写記録などの各種記録
が可能な市販のものが使用できる。また、アート紙、コ
ート紙、キャスト紙、上質紙等の紙類、合成紙、樹脂フ
ィルム等の印刷用紙が挙げられる。
【0028】この中でも、記録方式として、電子写真記
録、インクジェット記録、溶融熱転写記録、昇華転写記
録に適した記録シートを用いれば、情報を簡易にフルカ
ラーで記録することができるので、情報の識別が容易と
なり、また意匠性が向上するので好ましい。特に、電子
写真記録、インクジェット記録、溶融熱転写記録、昇華
転写記録に適した記録層を設けたシートが好ましい。
【0029】電子写真記録法を利用する場合には、前記
記録層として、主成分として4級アンモニウム塩類、ア
ルキルスルホン酸塩類、アルキルフォスフェート塩類な
どのポリマーおよび界面活性剤等の導電性材料を塗布
し、表面電気抵抗値が108〜1013Ω/□の範囲にな
るように調整されたものを用いることができる。インク
ジェット記録法を利用する場合、前記記録層としては、
シリカ、アルミナなどの多孔質性顔料を主成分として含
有するものを用いることができる。中でも、記録が鮮明
な光沢をもつものが好ましい。また、昇華転写記録法を
利用する場合、ポリエステル樹脂などの染料染着性樹脂
を主成分として含有する記録層を用いることができる。
また、感熱記録法を利用する場合、前記記録層としてモ
ノクロ記録層を形成すると、汎用性、経済性に富み好ま
しい。また、前記記録層として、赤と黒、青と黒、黄と
黒等の多色発色層を形成すれば情報が識別しやすくな
る。さらに、情報を保護するため、前記記録層上にポリ
ビニルアルコール等の水溶性高分子を主成分とするオー
バーコート層を形成することが好ましい。さらに、前記
オーバーコート層上に、ニス塗工層または放射線硬化樹
脂層を形成することが好ましい。
【0030】また、記録シート2の表面には、適宜印刷
を施すと意匠効果が向上するのでさらに好ましい。この
場合の印刷方法には特に限定はなく、例えば、酸化重合
インキ、UVキュアインキ等を用いた凸版印刷方式、フ
レキソ印刷方式、オフセット印刷方式、スクリーン印刷
方式、グラビア印刷方式等の通常の方法を適用すること
ができる。
【0031】前記記録シート2に用いられる基材として
は、フィルム類、合成紙類、不織布類、紙類やこれらの
積層体等が例示できる。例えばポリエステル(例えば、
ポリエチレンテレフタレートやエチレングリコール、
1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびテレフタル
酸を重合して得られ、ポリマー中のジアルコール残基に
おいて、エチレングリコール残基が80〜95モル%、
1,4−シクロヘキサンジメタノール残基が5〜20モ
ル%であるポリエステル樹脂など)、或いはポリスチレ
ン、ポリウレタン等の樹脂を主成分とするフィルムが例
示される。
【0032】特に、記録シート2に用いられる基材とし
て、熱収縮性を有するプラスチックフィルムを用いるこ
とにより、加熱処理によって、基材がカールするので、
記録シート2を除去することが一層容易になるので、好
ましい。このような熱収縮性プラスチックフィルムとし
ては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメ
チルペンテン等のポリオレフィン系プラスチックフィル
ム、または、塩化ビニル、ポリエステルなどからなる延
伸フィルムを用いることができる。中でも、ポリエチレ
ンテレフタレートによるポリエステル延伸フィルムが強
度的にも強く、カード使用時の寸法安定性、耐候性、耐
薬品性などの耐久性の面から好ましく、例えば、ダイヤ
ホイル社製「ボトルメイトL100」、グンゼ社製「フ
ァンシーラップPET」等の市販の熱収縮性ポリエステ
ルフィルムが挙げられる。前記剥離性感圧接着剤とし
て、放射線照射処理により剥離可能となるものを用いた
場合には、この基材をカール矯正させるための加熱処理
を、剥離性感圧接着剤の接着力を低下させるための放射
線照射処理の後処理として行うことができる。また、前
記熱収縮性プラスチックフィルムを用いる場合、予め耐
熱性の基材に記録層を形成し、この基材に熱収縮性プラ
スチックフィルムを感圧性接着剤層を介して接着して積
層したものを記録シート2の基材として用いると、前記
記録層形成時などで熱乾燥を伴う場合の基材の変形を防
止できるので好ましい。そして、前記記録層を有する耐
熱性基材を表側にして、熱収縮性プラスチックフィルム
側に剥離性感圧接着剤層3を設けてICカード本体18
に接着することができる。この場合の耐熱性基材として
は、前述のフィルム類、合成紙類、不織布類、紙類など
一般のものが挙げられる。
【0033】前記剥離性感圧接着剤として、紫外線照射
処理により剥離可能となるものを用いた場合には、紫外
線を吸収しないように、前記記録シート2に用いられる
基材として透明なフィルムを用いることが好ましい。こ
のような透明フィルムとしては、例えば、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレ
フィン系プラスチックフィルム、または、塩化ビニル、
ポリエステルなどからなる延伸フィルムを用いることが
できる。加熱処理または電子線照射処理により剥離可能
となる剥離性感圧接着剤を用いた場合には、基材は必ず
しも透明である必要はない。
【0034】記録シート2上に情報を記録するために
は、該記録シート2に適した所望の方法によって記録す
ればよい。特に、直射日光や水などに強い堅牢な染料を
用いることにより、情報が消えにくくなるので、一層好
ましい。
【0035】記録シート2を有するICカード10を作
製する方法としては、特に限定されるものではないが、
例えば、以下の方法を用いることができる。第1の方法
は、まず、未記録の記録シート2の上に剥離性感圧接着
剤層3を形成し、剥離性感圧接着剤層3を適切な剥離シ
ートで保護した後、記録シート2上に情報を記録するも
のである。この場合、剥離シートを除去して、剥離性感
圧接着剤層3を露出させることにより、記録シート2を
ICカード本体18に貼付することができる。第2の方
法は、記録シート2上に情報を記録したのち、剥離性感
圧接着剤層3を形成するものである。この場合、剥離性
感圧接着剤層3を形成して直ちにICカード本体18に
貼付することができる。また、ICカード本体18に貼
付するまでの間、剥離シートによって剥離性感圧接着剤
層3を保護してもよい。第3の方法は、未記録の記録シ
ート2の上に剥離性感圧接着剤層3を形成し、ICカー
ド本体18に貼付したのち、記録シート2上に情報を記
録するものである。この場合、記録シート2上に剥離性
感圧接着剤層3を形成してから、ICカード本体18に
貼付するまでの間、剥離性感圧接着剤層3の粘着面を保
護するため、剥離性感圧接着剤層3上に適切な剥離シー
トを当接させることによって、該剥離性感圧接着剤層3
を保護してもよい。特に、ICカード本体18に貼付す
る前に、記録シート2上に情報を記録するようにすれ
ば、情報の記録のため、ICカード10対応のプリンタ
ーを用いる必要がなく、実施が一層容易になる。また、
印字抜け等のプリント不良や、プリンター通紙時のIC
チップ14の損傷が発生するおそれがなくなり、信頼性
が一層向上する。
【0036】記録シート2の上に剥離性感圧接着剤層3
を形成する方法としては、特に限定されるものではな
く、例えば、所定の剥離性感圧接着剤を記録シート2上
に直接塗布した後乾燥する直接塗工法、またはまず、剥
離シート上に剥離性感圧接着剤を塗布し、乾燥した後、
記録シート2上に転写する転写塗工法により形成するこ
とができる。塗布装置としては、コンマコーター、ロー
ルコータ、ダイコーター、バーコーター、リップコータ
ー、ナイフコーター、エアーナイフコーター、リバース
グラビアコーター、バリオグラビアコーター等の通常の
塗工装置や、グラビア、スクリーン等の通常の印刷装置
を用いることができる。剥離性感圧接着剤の塗布量は、
乾燥重量で5〜50g/m2、より好ましくは7〜30
g/m2とされる。塗布量が5g/m2未満では、対象物
への接着力が不十分となる場合があり、一方、50g/
2を超えると、剥離性感圧接着剤がはみ出す場合や、
剥離時に凝集破壊の原因となる場合がある。
【0037】また、記録シート2を剥離する際、ICカ
ード10の表面基材16上に剥離性感圧接着剤が糊残り
して汚染することを抑制するため、記録シート2と前記
剥離性感圧接着剤層3との密着性を上げることが好まし
い。このためには、記録シート2の表面に、コロナ放電
処理、プラズマ処理、粗面化処理、アンカー層形成など
公知の処理を適用し、この表面上に剥離性感圧接着剤層
3を形成する方法をとることができる。前記アンカー層
に用いられる物質としては、例えば、アクリル系樹脂、
ポリエステル系樹脂、SBR樹脂やイソシアネート化合
物などを主成分とする塗剤が挙げられる。
【0038】ICカード本体18の構成としては、特に
制限は設けられず、従来公知の構成とすることができ
る。例えば、図1に示すように、ICチップ14を備え
るインレット部11を、接着剤層15を介して表面基材
16と裏面基材17の間に積層して接着したものを用い
ることができる。
【0039】ICカード本体18には、外部とデータを
やりとりしたり、データを記憶したりするため、インレ
ット部11が設けられる。このインレット部11は、基
板12の上に、少なくともアンテナ13とICチップ1
4とが設けられたものである。電磁波等により発生した
磁束がアンテナ13に印加されることにより電流が発生
し、これに対応してICチップ14において、データの
記憶や書き換え、読み出し等、所定の動作が行われる。
【0040】基板12としては、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂フィルム、アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体樹脂フィルム、ポリブチレン樹脂フィ
ルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム、ポリカーボネート
樹脂フィルムなどの樹脂フィルム、または、木材紙、合
成紙等などの材料を用いることができる。また、2種以
上のフィルムを積層したものを使用してもよい。基板1
2の厚さは、10〜300μmとすることが好ましい。
基板12の厚さが10μm未満であると操作性が劣るこ
とがあり、300μmを超えると、ICカード10の厚
さが増大し好ましくないことがある。
【0041】ICチップ14としては、従来ICカード
用に用いられており、出入力回路、メモリ、メモリ制御
回路、演算回路、CPUなどの機能部品を少なくとも1
種有するものを、特に制限なく用いることができる。I
Cチップ14の寸法は、通常、縦横の長さが0.3〜1
0mmであり、厚さが50〜300μm程度である。
【0042】ICチップ14の周囲には、該ICチップ
14に接続するようにアンテナ13が設けられる。この
ようなアンテナ13は、前記基板12の上に、巻き線
法、銅エッチング法、銀ペーストスクリーン印刷法、蒸
着法等により形成することができる。さらに、基板12
の上には、必要に応じて、表示装置、電池、時計用振動
子などを配設してもよい。
【0043】表面基材16および裏面基材17として
は、例えば、上質紙、アート紙、コート紙などの紙基
材、ポリプロピレン樹脂合成紙、ポリエチレン樹脂合成
紙、セロハンフィルム、ナイロンフィルム、アセチルセ
ルロース樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム、
ポリオレフィン樹脂フィルム、ポリアミド系樹脂フィル
ム、ポリイミド系樹脂フィルム、ポリエーテル系樹脂フ
ィルム、ポリエステル系樹脂フィルムなどのフィルム基
材を用いることができる。また、これらの材料の1種ま
たは複数種を積層してなる積層シートを用いることもで
きる。特に、耐熱性が高い、ポリエチレンテレフタレー
トなどのポリエステル系樹脂フィルムを用いることが好
ましい。表面基材16および裏面基材17の厚さは、通
常は10〜300μmとすることが好ましい。上記厚さ
が10μm未満であると操作性が劣ることがあり、30
0μmを超えると、ICカード10の厚さが増大し好ま
しくないことがある。
【0044】接着剤層15に用いられる接着剤として
は、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポ
キシ樹脂、酢酸ビニル樹脂、酢酸ビニル−アクリル共重
合体樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂、アク
リル系樹脂、ポリビニルエーテル系樹脂、塩化ビニル−
酢酸ビニル系共重合体樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩素化ポリオレフ
ィン系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、アクリル酸
エステル系共重合体樹脂、メタクリル酸エステル系共重
合体、天然ゴム系樹脂、シアノアクリレート系樹脂、シ
リコーン系樹脂などの接着剤を用いることができる。ま
た、これらの接着剤には、必要に応じて、粘着付与剤、
可塑剤、充填剤、老化防止剤などの添加剤を添加するこ
とができる。
【0045】本実施の形態のICカード10は、ICチ
ップ14に格納したデータに合わせて記録シート2上に
情報を記録し、該記録シート2を剥離性感圧接着剤層3
を介してICカード本体18に貼付して使用される。ま
たは、未記録の記録シート2を剥離性感圧接着剤層3に
よりICカード本体18の表面上に貼付し、必要に応じ
て、該記録シート2上に情報を記録してもよい。そし
て、データの変更などがあった場合には、所定の処理に
より剥離性感圧接着剤を剥離可能として記録シート2を
剥離し、他の記録シートと交換することができる。
【0046】[ICラベル]図2は、本発明のICラベ
ルの一例を示す概略構成図である。このICラベル20
において、符号27は、ICラベル本体である。このI
Cラベル本体27は、少なくとも、支持体26と、該支
持体26の一方の面に形成された粘着剤層25と、イン
レット部21と有する。インレット部21は、基板22
の上にアンテナ23を形成し、さらにICチップ24を
搭載してなるものである。インレット部21は、支持体
26上に接着されている。
【0047】また、符号1は、記録シートラベルであ
る。記録シートラベル1は、記録シート2の一方の面上
に剥離性感圧接着剤層3を形成することによって得られ
る。記録シート2の表面には、前記ICチップ24に格
納されたデータの内容に合わせて情報が記録されてい
る。そして、この記録シートラベル1は、剥離性感圧接
着剤層3の接着力によって支持体26上に接着されてい
る。なお、記録シート2は、適宜、記録せずに貼付して
使用しても構わない。
【0048】前記剥離性感圧接着剤層3に用いられる剥
離性感圧接着剤は、通常は充分な接着力を有し、所定の
処理によって接着力が低下または消失して剥離可能とな
るものである。該剥離性感圧接着剤の前記所定の処理前
の接着力は、好ましくは300N/m以上であり、より
好ましくは400N/m以上である。処理後の接着力
は、好ましくは200N/m以下であり、より好ましく
は50N/m以下である。この接着力の定義は、前記I
Cカード10の実施の形態において説明したものと同様
である。
【0049】この剥離性感圧接着剤を剥離可能とするた
めの処理条件は、通常の使用条件では起こらないものと
仮定でき、しかも、ICチップ24やICラベル20を
損傷させない程度のものとされる。このような処理条件
としては、例えば、50〜150℃に1秒〜60分間加
熱する、または、0.5〜20Mradの電子線を0.
1〜10秒間照射する、あるいは、30〜300W/c
mの紫外線を1〜60秒間照射する、などの条件が例示
される。
【0050】このようなICラベル20によれば、記録
シート2の表面に情報を記録することができる。さら
に、剥離性感圧接着剤層3に用いられる剥離性感圧接着
剤は、通常の使用条件では剥離可能ではなく、所定の処
理によって剥離可能となるものであるので、記録シート
2は、ICラベル本体27に貼付したのち、容易に剥離
することがなくなる。このため、記録シート2が不用意
に剥離して紛失してしまう事故が防止される。この剥離
性感圧接着剤は、一般に市販されているものではなく、
しかも剥離後は接着力を失い、記録シート2を再貼付す
ることができないものであるので、改ざん目的で記録シ
ート2を故意に剥がし、また、通常の接着剤または粘着
剤で他の記録シートを貼付した場合、前記所定の処理で
剥離させられず容易に改ざんが発覚するようになり、記
録シート2の信頼性が向上する。
【0051】前記剥離性感圧接着剤層3に用いられる剥
離性感圧接着剤としては、上述のように、加熱処理また
は放射線照射処理によって接着力が低下または消失する
ものが用いられるが、これには、前記ICカード10の
剥離性感圧接着剤層3に用いた剥離性感圧接着剤と同様
のものを用いることができる。
【0052】また、記録シート2としては、特に限定さ
れるものではないが、従来印刷ラベル等に用いられてい
る公知のものが使用される。例えば、基材の片面に記録
層を設け、感熱記録、感圧記録、電子写真記録、インク
ジェット記録、溶融熱転写記録、昇華転写記録などの各
種記録が可能な市販のものが使用できる。また、アート
紙、コート紙、キャスト紙、上質紙等の紙類、合成紙、
樹脂フィルムなどの印刷用紙が挙げられる。このICラ
ベル20の記録シート2には、前記ICカード10の記
録シート2として用いたものと同様のものを用いること
ができるので、詳しい説明を省略する。また、記録シー
ト2上に剥離性感圧接着剤層3を形成して、記録シート
ラベル1を形成する方法も、ICカード10の例と同様
にして実施することができる。記録シート2は、ICラ
ベル本体27に貼付する前に、その表面上に情報を記録
することが好ましい。これにより、ICチップ24の凹
凸のため、印字抜け等のプリント不良や、プリンター通
紙時のICチップ24の損傷が発生するおそれがなくな
る。
【0053】ICラベル本体27の構成としては、特に
制限は設けられず、従来公知の構成をとすることがで
き、支持体26の一方の面上に粘着剤層25を塗布して
粘着面を形成し、さらに、ICチップ24を内包させた
ものである。ICラベル本体27にICチップ24を内
包させる形態としては、ICチップ24を有するインレ
ット部21を、支持体26に内包する形態、粘着剤層2
5に内包する形態、または粘着剤層25と支持体26と
の間に積層する形態等が挙げられる。
【0054】支持体26としては、セロハン、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、軟質ポリ塩化ビニル、ポリエス
テル(例えば、ポリエチレンテレフタレートやエチレン
グリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールおよ
びテレフタル酸を重合して得られ、ポリマー中のジアル
コール残基において、エチレングリコール残基が80〜
95モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノール残基
が5〜20モル%であるポリエステル樹脂など)、ある
いはポリスチレン、ポリウレタン等の樹脂を主成分とす
るフィルム、該樹脂を主成分とし、発泡剤を配合して発
泡させた発泡フィルム、該樹脂を主成分とし、無機およ
び/または有機顔料を配合し、延伸処理によりボイドを
形成した多孔質フィルム等のフィルム類、合成紙類、不
織布類、上質紙、アート紙、コート紙、クラフト紙、ポ
リエチレンラミネート紙、水溶紙、含浸紙、発泡紙等の
紙類、およびこれらの積層体など、絶縁性の公知のシー
ト類が挙げられ、これらを単独で使用して通常10〜2
00μm程度の公知のシートが適用できる。また、前記
インレット部21の基板22を支持体としてもよいし、
該基板22に前記支持体26をラミネート等で積層して
もよい。この中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、
軟質ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート等の
フィルム類や合成紙等、表面強度の強い支持体を用いる
と、記録シート2を剥離させる際、破壊しにくくなるの
で好ましい。特に、耐熱性が高い、紙類、ポリエチレン
テレフタレートなどのポリエステル系樹脂フィルムを用
いることが好ましい。
【0055】粘着剤層25に用いられる粘着剤として
は、特に限定されるものではなく、アクリル系、天然ゴ
ム系、合成ゴム系、シリコーン系、ウレタン系、ビニル
エーテル系等のエマルジョン型、溶剤型、ホットメルト
型粘着剤を使用することができ、用途に応じて永久接着
用、強粘着用、低温接着用、再剥離用等の粘着剤が使用
できる。粘着剤層25の厚みは、通常5〜50μm、好
ましくは10〜30μmで形成される。この粘着剤に
は、必要に応じて粘着付与剤、架橋剤、顔料、紫外線吸
収剤、着色剤等の助剤を添加してもよい。粘着剤層25
は、上述の粘着剤を、支持体26上に塗工することによ
り形成することができる。粘着剤層25を形成する方法
としては、特に限定されるものではなく、例えば、所定
の粘着剤を支持体26上に直接塗布した後乾燥する直接
塗工法、またはまず、剥離シート上に粘着剤を塗布し、
乾燥した後、支持体26に転写する転写塗工法により形
成することができる。
【0056】塗布装置としては、コンマコーター、ロー
ルコータ、ダイコーター、バーコーター、リップコータ
ー、ナイフコーター、エアーナイフコーター、リバース
グラビアコーター、バリオグラビアコーター等の通常の
塗工装置や、グラビア、スクリーン等の通常の印刷装置
を用いることができる。粘着剤の塗布量は、乾燥重量で
5〜50g/m2、より好ましくは7〜30g/m2であ
る。塗布量が5g/m2未満では、対象物への粘着力が
不十分となる場合があり、一方、50g/m2を超える
と、粘着剤がはみ出す場合や、剥離時に凝集破壊の原因
となる場合がある。
【0057】本実施の形態のICラベル20は、例え
ば、ICチップ24に格納したデータに合わせて記録シ
ート2上に情報を記録し、該記録シート2を剥離性感圧
接着剤層3を介してICラベル本体27に貼付して使用
することができる。そして、データの変更などがあった
場合には、所定の処理により剥離性感圧接着剤を剥離可
能として記録シート2を剥離し、他の記録シートと交換
することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のICカー
ドおよびICラベルによれば、情報を直接ICカード本
体またはICラベル本体の表面に記録する必要がなく、
記録シート上に記録し、ICカード本体またはICラベ
ル本体の表面に貼付するようにすることができるので、
情報を鮮明かつ堅牢に記録することができる。また、I
Cカード本体またはICラベル本体に貼付する前に、記
録シート上に情報を記録するようにすれば、情報を記録
するため、ICカードに対応したプリンターを用いる必
要がなく、実施が一層容易になる。また、印字抜け等の
プリント不良や、プリンター通紙時のICチップの損傷
が発生するおそれがない。
【0059】記録シートを接着するための剥離性感圧接
着剤は、通常の使用条件では容易に再剥離しないので、
改ざんなどのおそれがない。データの変更等があった場
合でも、所定の処理により記録シートを容易に剥離して
除去し、現在のデータに合う情報が記録された他の新し
い記録シートに交換することができるので、ICカード
やICラベルを何度も再使用することができる上に、以
前の情報を完全に抹消することができ、痕跡を残すこと
がない。従って、ICカードおよびICラベル上に信頼
性の高い表示を設けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のICカードの一例を示す概略断面図
である。
【図2】 本発明のICラベルの一例を示す概略断面図
である。
【符号の説明】
1…記録シートラベル、2…記録シート、3…剥離性感
圧接着剤層、10…ICカード、11…インレット部、
12…基板、13…アンテナ、14…ICチップ、15
…接着剤層、16…表面基材、17…裏面基材、18…
ICカード本体、20…ICラベル、21…インレット
部、22…基板、23…アンテナ、24…ICチップ、
25…粘着剤層、26…支持体、27…ICラベル本
体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G09F 3/10 G06K 19/00 J (72)発明者 桂木 俊哉 東京都中央区銀座四丁目7番5号 王子製 紙株式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA28 NA02 NA06 PA01 PA18 PA22 QC04 5B035 AA00 BA03 BA05 BB09 BB11 BB12 CA01 CA06

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ICチップを備えるICカード本体と、
    記録シートとを有し、前記記録シートは、前記ICカー
    ド本体の表面に、所定の処理によって剥離可能となる剥
    離性感圧接着剤によって接着されていることを特徴とす
    るICカード。
  2. 【請求項2】 前記剥離性感圧接着剤は、熱膨張性カプ
    セルを含有し、加熱処理による熱膨張性カプセルの膨張
    によって接着力が低下または消失し、剥離可能となるも
    のであることを特徴とする請求項1に記載のICカー
    ド。
  3. 【請求項3】 前記剥離性感圧接着剤は、放射線架橋性
    を有し、放射線照射処理による凝集力の増加によって接
    着力が低下または消失し、剥離可能となるものであるこ
    とを特徴とする請求項1または2に記載のICカード。
  4. 【請求項4】 前記記録シートは、熱収縮性を有するプ
    ラスチックフィルムを基材とするシートであることを特
    徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のICカー
    ド。
  5. 【請求項5】 前記記録シートは、前記ICカード本体
    の表面に接着される前に、予め情報が記録されたもので
    あることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記
    載のICカード。
  6. 【請求項6】 一方の面に粘着面を有するとともにIC
    チップを備えるICラベル本体と、記録シートとを有
    し、 前記記録シートは、前記ICラベル本体の粘着面と反対
    側の面上に、所定の処理によって剥離可能となる剥離性
    感圧接着剤により接着されていることを特徴とするIC
    ラベル。
  7. 【請求項7】 前記剥離性感圧接着剤は、熱膨張性カプ
    セルを含有し、加熱処理による熱膨張性カプセルの膨張
    によって接着力が低下または消失し、剥離可能となるも
    のであることを特徴とする請求項6に記載のICラベ
    ル。
  8. 【請求項8】 前記剥離性感圧接着剤は、放射線架橋性
    を有し、放射線照射処理による凝集力の増加によって接
    着力が低下または消失し、剥離可能となるものであるこ
    とを特徴とする請求項6または7に記載のICラベル。
  9. 【請求項9】 前記記録シートは、熱収縮性を有するプ
    ラスチックフィルムを基材とするシートであることを特
    徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載のICラベ
    ル。
  10. 【請求項10】 前記記録シートは、前記ICラベル本
    体の表面に接着される前に、予め情報が記録されたもの
    であることを特徴とする請求項6ないし9のいずれかに
    記載のICラベル。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007256566A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Osaka Sealing Printing Co Ltd Rfidラベル及びrfidラベルの製造方法
JP2008185674A (ja) * 2007-01-29 2008-08-14 Toppan Printing Co Ltd 偽造防止用icラベル
JP2011113030A (ja) * 2009-11-30 2011-06-09 Toppan Forms Co Ltd 温度管理ラベル
JP2015214162A (ja) * 2015-08-07 2015-12-03 サトーホールディングス株式会社 ラベル
JP2017173562A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 株式会社トッパンTdkレーベル 加熱剥離型粘着ラベル

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