JP2017173562A - 加熱剥離型粘着ラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時の被着体との密着性が良好で、加熱により被着体にダメージをほとんど与えることなく、かつ粘着力を高速に低下でき、機械での自動剥離化が可能な加熱剥離型粘着ラベルを提供する。【解決手段】基材と、基材の一方の面に設けられた情報表示層と、基材の他方の面に設けられた被着体に貼付するための加熱剥離型粘着層とを有する加熱剥離型粘着ラベルであって、加熱剥離型粘着層は感圧粘着層に加熱により膨張する未膨張の熱膨張性フィラーを含有しており、基材が、紙基材であることを特徴とする加熱剥離型粘着ラベル。【選択図】図1

Description

本発明は、常温では強固に被着体に貼りつき、加熱により粘着力が低減した後は被着体より容易に剥離できる、物流ラベル等に好適に用いられる加熱剥離型粘着ラベルに関するものである。
従来、プラスチックコンテナなどの運搬用の容器には、日付や内容表示、バーコードなど様々な情報を表示した情報表示層を有する粘着ラベルが使用されている。このようなラベルは、使用後に剥離され、それら容器を再利用するために、回収後の剥離を容易に行なう必要があり、一般的には、再剥離性の粘着剤を使用したラベルが多く使用されている。しかし、再剥離性の粘着剤を使用したラベルは粘着力が低く、十分な粘着力があるとは言えず、使用中にラベルが端部から浮いて剥がれてしまう懸念がある。また、糊残りし難くいという特性はあるが、剥離にはどうしても人の手作業が必要であり、機械作業により自動で剥離することは難しいという問題がある。そのため、近年では、使用中は十分な粘着力があり、加熱により容易に剥離することができる感熱剥離型のラベルが検討されている。
特許文献1には、基材に粘着剤層を設けてなる粘着ラベルにおいて、該基材と粘着剤層との間に、少なくとも融点が50〜120℃のワックスを含有する感熱剥離層を設けた粘着ラベルが開示されている。特許文献2には、ラベルとしては流通していないが、例えば高弾性ポリマーをベースポリマーとする感圧接着剤に、発泡剤を配合してなることを特徴とし、加熱処理による発泡剤の膨脹ないし発泡で接着力が低下ないし消失するようにした剥離性感圧接着剤、及び加熱することで粘着力がなくなり被着体から剥がれやすくなる粘着部材が開示されている。特許文献3には基材の裏面に感熱剥離性粘着剤層を設け、基材の表面に画像形成層を設けてなる表示用ラベルが開示されている。
特開平08−259913号公報 特開平05−043851号公報 特開平11−003037号公報
特許文献1のように、基材と粘着剤層との間に、融点が50〜120℃のワックスを含有する感熱剥離層を設けた場合は、ラベルを剥離することはできるが被着体側に粘着層や溶解したワックスが残ることになり、被着体を汚染するという問題がある。
特許文献2のように熱膨張性フィラーを用いた熱剥離性粘着剤に関しては、電子部品の仮止め用としては良く使用されており、ホットプレート上などで高温にできる環境であれば好適に使用できるが、物流ラベルのような用途に関してはほとんど検討が行われておらず、プラスチック容器等の耐熱性の弱い被着体に貼り付けて、外部から熱を与えて高速に、且つ被着体を傷つけずに剥離できるような実用的な粘着ラベルは存在しなかった。
特許文献3には、画像形成層と感熱剥離性粘着剤層を組み合わせたラベルが開示されているが、剥がし易さという点には言及されておらず、また感熱剥離性粘着剤として発泡剤含有のものが使用されるため、発泡剤の溶解性の面から溶剤系の粘着剤を使用しなければならず、紙基材を用いた場合で、画像形成層にロイコ染料のような感熱記録材を用いた場合、感熱発色層のかぶりや発色阻害などの問題が発生し、また温度、湿度の変化の大きな環境下では使用中のラベルが剥離するなど発泡剤の安定性にも問題があった。
上述の問題点を鑑み、本願発明者らは使用時の被着体との密着性が良好で、加熱により被着体にダメージをほとんど与えることなく、かつ粘着力を高速に低下でき、機械での自動剥離化が可能な加熱剥離型粘着ラベルを提案しようとするものである。
本発明は、基材と、基材の一方の面に設けられた情報表示層と、基材の他方の面に設けられた被着体に貼付するための加熱剥離型粘着層とを有する加熱剥離型粘着ラベルであって、加熱剥離型粘着層は感圧粘着層に加熱により膨張する未膨張の熱膨張性フィラーを含有しており、基材が、紙基材であることを特徴とする加熱剥離型粘着ラベルである。
本発明では、加熱により未膨張の熱膨張性フィラーが膨張して加熱剥離型粘着層と被着体との密着力が低下し、かつ基材のカールが発生するようにするとよい。
基材の厚さAと、加熱剥離型粘着層の厚さBとの比率A/Bの値が1.0〜5.0にするのがよい。
本発明では、基材の一方面に設けられた情報表示層が感熱記録層であるとよい。
本発明では、加熱剥離型粘着層が、前記未膨張の熱膨張性フィラーを分散させた水系エマルジョン型粘着剤により形成されるとよく、未膨張の熱膨張性フィラーが、熱可塑性高分子からなる外殻と、外殻内に膨張成分として液状の炭化水素を内包した非粘着性の熱膨張性マイクロカプセルであるとさらによい。
本発明では、未膨張の熱膨張性フィラーの膨張開始温度が70℃〜90℃であるとよく、被着体がプラスチック製の容器である場合に好適に用いられる。
本発明は、常温では強固に被着体に貼りつき、加熱処理にて粘着力が低減した後は被着体より容易に剥離でき、物流ラベル等に好適に用いられる加熱剥離型粘着ラベルである。本発明を用いれば、常温では通常の情報表示ラベルとして使用でき、使用後は過熱水蒸気や飽和水蒸気による加熱で被着体にダメージを与えることなく、且つ粘着力を高速に低下させ、被着体から剥離することができる。この際、人の手による剥離作業が不要になり自動ラインでの作業が可能となる。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルの概略的な断面模式図である。 (a)は加熱前、(b)は加熱後の、本発明の加熱剥離型粘着ルラベルの加熱前の概略的な断面模式図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明の加熱剥離型粘着ラベルの概略的な断面模式図である。
図1を参照して、基材1と、基材1の一方の面に設けられた情報表示層2と、基材1の他方面に設けられた被着体に貼付するための加熱剥離型粘着層3とで、加熱剥離型粘着ラベルを構成している。加熱剥離型粘着層3は感圧粘着層4に加熱により膨張する未膨張の熱膨張性フィラー5を含有したものである。
図2は、本発明の加熱剥離型粘着ラベルを被着体6に貼り付けた後の、(a)加熱前と、(b)加熱後の状態を示す概略的な断面模式図である。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルは、基材1の他方の面に設けられた加熱剥離型粘着層3を介して被着体6に貼り付けられる(図2a)。加熱剥離型粘着ラベルを被着体6から剥がす場合、加熱剥離型粘着ラベル全体に対して熱を印加するような単純な熱処理によって熱膨張性フィラー5が膨張し、加熱剥離型粘着層3と被着体6との密着力が低下し、また加熱剥離粘着層3の膨張が基材1の剛性を上回ることにより、もしくは基材1の収縮力が加熱剥離型粘着層3と被着体6との間の密着力を上回ることにより、カールが発生し、被着体6から加熱剥離型粘着ラベルを容易に剥離させることができるものである。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルの加熱方法は、赤外線加熱や高周波加熱、高温の水蒸気を吹き付けるなどの加熱方法を用いることができる。特に、紙基材を用いた加熱剥離型粘着ラベルを剥離する場合は水蒸気を用いる方法が好ましく、加熱剥離型粘着層を介して被着体に貼り付けた加熱剥離型粘着ラベルを、少なくとも加熱剥離型粘着ラベルを覆う空間で囲い、空間内に80℃以上の水蒸気を噴霧し、空間内の温度を加熱剥離型粘着ラベルの剥離温度以上に加熱して被着体からラベルを剥離する方法が好適に用いられる。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルの基材に使用する材料としては、ラベルとして使用し得る機能を有するものであるのが好ましく、特に加熱剥離時にカールを発生させる上では、紙基材が好ましい。例えば、上質紙、コート紙、アート紙、キャスト紙等の塗工紙や、合成紙などの合成樹脂を主原料として製造された紙などが挙げられる。またこれらの材料は単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
基材の厚さは、30〜150μmが好ましく、より好ましくは50〜90μmであるとよい。基材が薄すぎると強度が足りず基材破れの原因となり好ましくない、また厚すぎても剥離時の熱の伝導を妨げ、また基材の剛性が強くなり、カールし難くなるため好ましくない。例えば、100μm程度のPET基材のような吸水し難くい剛性の強いものでは、粘着層の膨張によるカールが起こりにくく、ラベルの中心部分の粘着力の低下までに時間がかかってしまう。
剛性の低い紙基材を使用すると、被着体の表面に貼り付けた加熱剥離型粘着ラベルの表面に過熱水蒸気や飽和水蒸気を吹き付ける等の簡単な加熱手段で、加熱剥離型粘着層に含まれる未膨張の熱膨張性フィラーを膨張させることができ、被着体との密着力が低下させ、同時に基材をカールさせることができる。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルの情報表示層としては、日付や内容表示、バーコードなど様々な情報を表示したものでよく、プリンター等で印字した印字層、サーマルヘッドやレーザー、熱転写等を用いた感熱記録層であってもよい。また本発明で情報表示層には、情報が表示された状態のもののみでなく、情報が表示できる状態のものも含まれる。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルの情報表示層としては、特に、サーマルヘッドやレーザーで発色印字できる感熱記録層が好適に用いられる。このような感熱記録層としては、ロイコ染料などの発色剤と顕色剤を含有し、必要に応じてバインダー、無機顔料、増感剤などの各種添加剤を適宜含有したものでよく、一般的に感圧記録紙、感熱記録紙等に用いられるものに代表されるものでよい。また情報表示層をこのような感熱記録層とした場合は、安価な紙基材に予め感熱記録層が形成され市販されている感熱記録紙(原紙)をそのまま感熱記録層付き基材として用いてもよい。この場合、感熱記録層付基材の表面には、必要に応じて非感熱の印字や印刷、コーティング処理がなされていてもよい。
情報表示層に発色印字できる感熱記録層を用いることで、本発明の主目的である加熱剥離と同時に、加熱剥離時に感熱記録層が発色し、使用済みのバーコード等その他情報の読み取り困難とすることができ、使用済みラベルの不正使用や誤使用を防止することができる。また万一剥離が不十分であった場合でも次の工程で誤認識することがなくなるため好ましい。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルの加熱剥離型粘着層としては、感圧粘着層に加熱により膨張する未膨張の熱膨張性フィラーを含有したものが好適に用いられる。
加熱剥離型粘着層に使用する粘着剤は、使用目的に応じて、本発明の効果を奏する範囲で粘着力や耐候性等を考慮し適宜に選択すればよく、混合する熱膨張性フィラーの分散性が良く、熱膨張性フィラーが十分に膨張する80℃〜130℃の温度において凝集破壊が起こりにくいものが好ましい。例えば、アクリル系やウレタン系、シリコン系、ゴム系等の粘着剤が使用できる。また必要により粘着剤の特性向上のための添加剤として、粘着付与剤や硬化剤なども適宜使用できる。
加熱剥離型粘着層に用いられる粘着剤としては、水溶性の粘着剤でも溶剤系の粘着剤でもよいが、基材として液体が浸透しやすい紙基材を用いた場合や情報表示層にロイコ染料のような感熱記録材を用いた発色印字できる感熱記録層を用いる場合は、感熱発色層のかぶりや発色阻害などの問題が発生しないように水溶性の粘着剤が好適に用いられ、特に、水系のアクリルエマルジョンからなる粘着剤が好ましく、水系のアクリルエマルジョン粘着剤に硬化剤を混ぜたものが、環境面や性能面から好適に使用できる。
加熱剥離型粘着層の厚さは、20〜70μmが好ましく、より好ましくは30〜55μmであるとよい。粘着層の厚さが薄すぎると十分な加熱前の粘着性が得られず、厚すぎても加熱剥離に時間がかかり、加熱後の粘着力が十分に低下しないため好ましくない。
加熱剥離型粘着層の厚さは、基材の厚さAとしたときの熱剥離型粘着層の厚さBとの比率A/Bの値が1.0〜5.0にするのがよい。これにより加熱剥離時に、加熱剥離型粘着層と被着体との密着力が低下すると同時に、加熱剥離粘着層が膨張し、もしくは基材の収縮力が加熱剥離型粘着層と被着体との間の密着力を上回ることにより、カールが発生し、被着体から加熱剥離型粘着ラベルを容易に剥離させることができる。
加熱剥離型粘着層に用いられる熱膨張性フィラーは、加熱により体積が膨張し、加熱剥離型粘着層と被着体表面との接触面積を低下できるものであれば、特に限定はされないが、加熱剥離型粘着層に使用する粘着剤に比べて粘着性が低いものが好ましく、特に非粘着性であると更に好ましい。
加熱剥離粘着層として発泡剤を利用することも可能だが、70〜90℃の温度域で発泡するものは種類が少なく、かつ水に入れると反応するような発泡剤は水溶性の粘着剤での使用が困難であり、また溶剤系の粘着剤であれば使用できるであろう有機発泡剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリルが挙げられるが、消防法危険物の第5類に分類されており使用上に制約が生じる。そのため本発明では、加熱により体積が膨張して加熱剥離型粘着層と被着体表面との接触面積を低下できる非粘着性の熱膨張性フィラーが好適に用いられる。
加熱剥離型粘着層に用いられる熱膨張性フィラーとしては、70〜90℃から膨張を開始するものが好適に使用できる。熱膨張開始温度がこの範囲の熱膨張性フィラーを用いることで、粘着層を形成する際の乾燥でも膨張せず安定に加熱剥離型粘着層を形成することができる。また被着体がプラスチック製の容器である場合は、保管や輸送時には安定に被着体と接着して取り扱いが容易になり、被着体から剥離する際には被着体にダメージが少なく短時間で剥離できるため好ましい。
好ましい熱膨張性フィラーとしては、熱膨張マイクロカプセルを使用することができる。例えば、液状の低沸点炭化水素などの液状ガスを、ポリ塩化ビニリデンやアクリルニトリル系ポリマーなどの熱可塑性高分子の外殻内に内包したものであって、平均粒径が5〜50μmであり、未膨張の状態から加熱により10〜100倍まで体積膨張するものが好ましい。例えば、市販されている熱膨張マイクロカプセルとしては、松本油脂製薬(株)製の商品名「マツモトマイクロスフェアー」、日本フィライト社製の商品名「エクスパンセルマイクロスフェアー」などが使用可能である。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルは、未膨張の熱膨張性フィラーを含有させた加熱剥離型粘着層の加熱する前の粘着力(180°剥離試験)が0.1N以上/25mmであるとよく、熱膨張性フィラーが膨張する温度に加熱した後の粘着力が0.01N/25mm以下であるとよい。粘着力がこの範囲であれば、加熱剥離型粘着ラベルを被着体に貼着した状態では十分な粘着力を発揮する一方、簡単な熱処理を施すことにより熱膨張性フィラーを熱膨張させ、加熱剥離型粘着層と被着体との間の粘着力を十分に低下させることが容易に達成できる。
本発明の加熱剥離型粘着ラベルは、基材と加熱剥離性粘着層が一体化したまま被着体から剥離するものが好ましい。熱剥離型粘着層を有したラベルは、加熱により加熱剥離型粘着層の粘着力がなくなり被着体から剥離されるが、その際基材と加熱剥離型粘着層との粘着力も弱まるため基材と加熱剥離型粘着層が分離することがある。分離した場合、基材が受ける応力が緩和されカールが十分に起こらず、被着体から離れようとする力が低下するため、被着体からの剥離にかかる時間が延びてしまい好ましくない。また被着体側に粘着剤が残存し好ましくない。
そのためには基材と加熱剥離性粘着層が加熱後も十分な密着性を有している必要がある。上質紙等の紙基材であれば直接加熱剥離型粘着を塗布することでアンカー効果が期待でき、粘着剤が基材に強固に絡まることで加熱剥離の際に基材と粘着剤が分離する不具合を減らすことができるため好ましい。また密着性が低い場合は易接着処理がされた基材等を用いるとよく、易接着処理としては、例えば基材や感熱剥離型粘着層と相性の良い樹脂をコートしたプライマー層や加熱剥離型ではない粘着層を、基材と加熱剥離型粘着層の間に介在させる方法等がある。
以下に実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
水系アクリルエマルジョン粘着剤(トーヨーケム(株)製BCX−3210)100質量部にエポキシ系硬化剤1質量部を混ぜ、熱膨張性フィラー(商品名: Expancel(031)DU−40、膨張開始80〜85℃、日本フィライト社製)を固形分質量比率で100:14で混合した加熱剥離型粘着剤を準備した。
紙基材上に感熱記録層を設けた市販のサーマル紙(基材厚み70μm)を情報表示層付き基材として準備し、感熱記録層とは逆の面に先の加熱剥離型粘着剤を乾燥後の厚みで40μmになるようコーターで直接塗布し、80℃の乾燥炉を用いて乾燥させて加熱剥離型粘着層を形成した。これにより剥離開始温度が90±5℃の加熱剥離型粘着ラベルを得た。
ここで、膨張開始温度は、スクリュー瓶に熱膨張性フィラーを入れ、恒温槽に10分間静置した際、熱膨張性フィラーの膨張が確認された恒温槽の温度とした。
また、剥離開始温度は、ホットプレートに加熱剥離型粘着ラベルを貼り付け、ホットプレートの温度を上げながら加熱したとき、加熱剥離型粘着ラベルがホットプレートから剥離することが確認された温度とした。
次にこの加熱剥離型粘着ラベルを3cm角に切り、被着体としてポリプロピレン板(PP板)に貼り付け評価サンプルを作製した。
加熱方式は、過熱水蒸気を利用しており、過熱水蒸気発生装置は新熱工業(株)製ASH45を使用した。またサンプル表面の温度の測定は、熱電対を用いてサンプル表面から1mm浮かせた位置で測定を行った。
次に、作成した評価サンプルの剥離性を評価した。
過熱水蒸気発生装置を用い、評価サンプルを過熱水蒸気発生装置に取り付けられたノズルの先端部で覆い、その空間内に温度が98℃となるように過熱水蒸気を吹き入れた。この方法で評価サンプルを8秒間加熱したところ、加熱剥離型粘着層に含まれる熱膨張性フィラーが膨張し、基材をカールさせながらPP板から剥離した。
(実施例2)
実施例1の加熱剥離型粘着層の厚みを55μmにしたことを除いては、実施例1と同様にして評価サンプルを作製した。評価サンプルをノズルの先端部で覆い、その空間内に温度が98℃となるように過熱水蒸気を吹き入れた。この方法で評価サンプルを10秒間加熱したところ、実施例1より時間がかかったものの、加熱剥離粘着層が膨張し、基材をカールさせながらPP板から剥離した。
(実施例3)
実施例1の感熱記録層付き基材の厚みを135μmにしたことを除いては、実施例1と同様にして評価サンプルを作製した。評価サンプルをノズルの先端部で覆い、その空間内に温度が98℃となるように過熱水蒸気を吹き入れた。この方法で評価サンプルを8秒間加熱したところ、加熱剥離型粘着層に含まれる熱膨張性フィラーが膨張し、基材をカールさせながらPP板から剥離した。
(実施例4)
実施例1の感熱記録層付き基材の厚みを165μmにしたことを除いては、実施例1と同様にして評価サンプルを作製した。評価サンプルをノズルの先端部で覆い、その空間内に温度が98℃となるように過熱水蒸気を吹き入れた。この方法で評価サンプルを12秒間加熱したところ、実施例1より時間がかかったものの、加熱剥離粘着層が膨張し、基材をカールさせながらPP板から剥離した。
(比較例1)
情報表示層付き基材をサーマル紙から、感熱記録層付きPET基材に変更したことを除いては、実施例1と同様にして評価サンプルを作製した。感熱記録層付きPET基材としては、38μmのPET基材上にロイコ染料と顕色剤を含有した感熱記録層を厚み5μm形成したものを用いた。
評価サンプルをノズルの先端部で覆い、その空間内に温度が98℃となるように過熱水蒸気を吹き入れた。この方法で評価サンプルを12秒間加熱したところ、吹きつけ中、加熱剥離型粘着層に含まれる熱膨張性フィラーが膨張したが、基材との密着性が悪かったため、基材と被着体の両方から剥離が起こり、基材のカールは起こらなかった。基材のカールが起こらなかったためサンプルの中心部分の剥離が起こらず、PP板からは完全に剥離できなかった。ただし、手でつまめば容易に剥離することができた。
(比較例2)
情報表示層付き基材を感熱記録層付きPET基材とし、感熱記録層とは逆の面にアクリル系粘着層を設けたもののアクリル系粘着層上に、厚み40μmの実施例1と同様の加熱剥離型粘着層を転写形成した。それ以外は実施例1と同様にして評価サンプルを作製した。感熱記録層付き基材としては、75μmのPET基材の一方にロイコ染料と顕色剤を含有した感熱記録層を厚み5μm形成したものを用いた。感熱記録層とは反対の他方に水系アクリルエマルジョン粘着剤(トーヨーケム(株)製BCX−3210)を用いて厚み15μmのアクリル系粘着層を形成した。
評価サンプルをノズルの先端部で覆い、その空間内に温度が98℃となるように過熱水蒸気を吹き入れた。この方法で評価サンプルを12秒間加熱したところ、吹きつけ中、加熱剥離粘着層が膨張したが、基材の剛性が高かったためカールが起こりにくく、サンプルの中心部分の粘着まで剥離が起こらず、PP板からは完全に剥離できなかった。ただし、手でつまめば容易に剥離することができた。
1 基材
2 情報表示層
3 感熱剥離型粘着層
4 感圧粘着層
5 熱膨張性フィラー
6 被着体

Claims (8)

  1. 基材と、該基材の一方の面に設けられた情報表示層と、該基材の他方の面に設けられた被着体に貼付するための加熱剥離型粘着層とを有する加熱剥離型粘着ラベルであって、該加熱剥離型粘着層は感圧粘着層に加熱により膨張する未膨張の熱膨張性フィラーを含有しており、前記基材が、紙基材であることを特徴とする加熱剥離型粘着ラベル。
  2. 加熱により前記未膨張の熱膨張性フィラーが膨張して前記加熱剥離型粘着層と前記被着体との密着力が低下し、かつ前記基材のカールが発生することを特徴とする請求項1に記載の加熱剥離型粘着ラベル。
  3. 前記基材の厚さAと、前記加熱剥離型粘着層の厚さBとの比率A/Bの値が1.0〜5.0であることを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱剥離型粘着ラベル。
  4. 前記情報表示層が感熱記録層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の加熱剥離型粘着ラベル。
  5. 前記加熱剥離型粘着層が、前記未膨張の熱膨張性フィラーを分散させた水系エマルジョン型粘着剤により形成されたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の加熱剥離型粘着ラベル。
  6. 前記未膨張の熱膨張性フィラーが、熱可塑性高分子からなる外殻と、該外殻内に膨張成分として液状の炭化水素を内包した非粘着性の熱膨張性マイクロカプセルであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の加熱剥離型粘着ラベル。
  7. 前記未膨張の熱膨張性フィラーの膨張開始温度が70℃〜90℃であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の加熱剥離型粘着ラベル。
  8. 前記被着体がプラスチック製の容器であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の加熱剥離型粘着ラベル。
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