JP2003064325A - 緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート - Google Patents

緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート

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JP2003064325A
JP2003064325A JP2001257205A JP2001257205A JP2003064325A JP 2003064325 A JP2003064325 A JP 2003064325A JP 2001257205 A JP2001257205 A JP 2001257205A JP 2001257205 A JP2001257205 A JP 2001257205A JP 2003064325 A JP2003064325 A JP 2003064325A
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pressure
sensitive adhesive
layer
adhesive sheet
elastomer
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JP2001257205A
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Nobuhisa Kobayashi
伸久 小林
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Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 壊れ易い物品、傷がつくと機能が損なわれて
しまう物品等についてその取り扱い時(配送時、販売時
等)に生じ易い損傷から、これを保護するのに有用な粘
着シートを提供する。 【解決手段】 基材の片方の面にエラストマーを主体と
する層を設け、他方の面に粘着剤層を設けた粘着シート
であって、該粘着シートの表面定点圧に対する垂直裏面
の点圧(P)が70%未満であり、かつJIS Z 0
237に準ずる粘着力が5〜150N/mであることを
特徴とする緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、壊れ易い物品、傷
がつくと機能が損なわれてしまう物品等についてその取
り扱い時(配送時、販売時等)に生じ易い損傷から、こ
れを保護するのに有用な粘着シートに関する。更にこの
粘着シートにサーマル記録機能を付加した粘着シートに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガラス容器、陶器、パソコンのモ
ニター、建築用内装材等、物理的作用(落下、擦れ、荷
重、衝撃、振動等)によって傷がつき易い、或いは壊れ
易い物品を配送、販売、保存する時には、スポンジ、ポ
リウレタンフォームやエアーキャップシート、段ボール
等の緩衝材が用いられている。
【0003】また、システムやデータ等を含む大容量の
情報が記録・記憶可能なコンパクトディスク(CD)、
ビデオディスク(VD)、レーザーディスク(LD)、
デジタルビデオディスク(DVD)、光磁気ディスク、
その他の追記型光ディスクや消去可能型光ディスク、さ
らにはRFID(Radio Frequency Id
entification:無線周波数認識)と称され
るシステムに用いられるICチップ、ICモジュール等
の情報記録媒体を配送、販売、保存する場合は、主に保
護スリーブ、不織布等からなる包材や袋に収納したり、
板紙やプラスチック等のケースに入れた状態で取り扱わ
れているケースが多い。また、場合によってはポリウレ
タンフォームやエアーキャップシート等を用いて上記記
録媒体を包み、粘着テープ等で固定して取り扱われる場
合もある。
【0004】しかしながら、上記のような物品を配送、
販売、保存する時に使用されるスポンジ、ポリウレタン
フォームやエアーキャップシート、段ボール等の緩衝材
は、これで物品を覆った後、更に粘着テープ等で固定す
る必要がある。そのため、作業に手間がかかる上に、該
スポンジやポリウレタンフォーム、エアーキャップシー
ト等は容積が大きく嵩張ってしまい、配送される物品よ
りも大きな荷物を配送しなければならなず、廃棄物(ゴ
ミ)が多く出る等の問題がある。
【0005】物品をプラスチック等のケースに入れて配
送、販売、保存する場合、何らかの衝撃によって該ケー
スや中身の物品が破損してしまったり、傷がつく場合も
ある。CD等の情報記録媒体に使用される保護スリー
ブ、不織布等からなる包材や袋は記録面の傷や埃が付き
難く優れた材料ではあるが、それ自体にほとんど耐衝撃
性はなく、配送、販売、保存される際の形態としては充
分でない。特に、デジタル記録・記憶方式である情報記
録媒体の場合、媒体の一部が物理的衝撃を受けた場合で
も全ての情報が機能せず失われてしまう場合もあるた
め、これら情報記録媒体に全体的・部分的衝撃がかかっ
た時の衝撃を緩和もしくは吸収可能な材料が求められて
いるのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、配送、販
売、保存時に物理的作用によって壊れやすい物品、傷に
よって機能が損なわれてしまう物品を保護するための材
料として、安価で容積が小さく、かつ手間がかからず容
易に貼付・再剥離可能な緩衝機能を具備する粘着シート
を提供すること、及び当該粘着シートにサーマル記録性
を付加し、該情報記録媒体の情報を視覚的もしくはバー
コード等によって暗号化して明記することや、送り主の
住所、氏名等を記録してそのまま送付することが可能な
粘着シートを提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、粘着シートを構
成する基材にエラストマーを主体とする層を設けること
で、課題の緩衝機能を具備する再剥離性粘着シートが得
られることを見出し本発明を完成したものである。
【0008】本発明は、以下の発明を包含する。 (1)基材の片方の面にエラストマーを主体とする層を
設け、他方の面に粘着剤層を設けた粘着シートであっ
て、該粘着シートの表面定点圧に対する垂直裏面の点圧
(P)が70%未満であり、かつJIS Z 0237に
準ずる粘着力が5〜150N/mであることを特徴とす
る緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート。
【0009】(2) エラストマー及び粘着剤の23℃
での貯蔵弾性率が1×104〜1×107dyne/cm
2である(1)項記載の緩衝機能を具備する再剥離性粘
着シート。
【0010】(3) エラストマーを主体とする層にお
けるエラストマーの配合率が50〜100質量%である
(1)項又は(2)項に記載の緩衝機能を具備する再剥
離性粘着シート。
【0011】(4) エラストマーを主体とする層の厚
みが5〜200μmである(1)〜(3)項のいずれか
1項に記載の緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート。
【0012】(5) 粘着剤層が多孔性粘着剤から成る
(1)〜(4)項のいずれか1項に記載の緩衝機能を具
備する再剥離性粘着シート。
【0013】(6) エラストマーを主体とする層の反
対面に粘着剤層を設け、巻き取り状の粘着テープとした
(1)〜(5)項のいずれか1項に記載の緩衝機能を具
備する再剥離性粘着シート。
【0014】(7)サーマル記録機能を有する(1)〜
(6)項のいずれか1項に記載の緩衝機能を具備する再
剥離性粘着シート。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の緩衝機能を具備す
る再剥離性粘着シートについて詳細に説明する。図1に
示すように、本発明の緩衝機能を具備する再剥離性粘着
シートgの基本的な構成は、基材aの片面にエラストマ
ーを主体とする層b、反対面に粘着剤層cを配置した構
成である。
【0016】図2に示すように、緩衝機能を具備する再
剥離性粘着シートgは、基材とエラストマーを主体とす
る層bの間にアンカー層dを介在させ、該アンカー層上
にサーマル記録層のような記録層を設けた構成とするこ
とができる。また、図3に示すように、図1の緩衝機能
を具備する再剥離性粘着シートgのエラストマーを主体
とする層の上に、粘着剤層cを介してさらにエラストマ
ーを主体とする層を積層させた構成とすることもでき
る。
【0017】図4に示すように、本発明の緩衝機能を具
備する再剥離性粘着シートgは、保護すべき記録媒体e
面に粘着剤層cによって貼付され、図5に示されるよう
に記録媒体e面を、例えば、サーマル記録iを有する再
剥離性粘着シートgで被覆保護している記録媒体hを与
えるような用途に使用することができる。
【0018】本発明を構成する基材は、特に限定されな
いが、例えばクラフト紙、グラシン紙、上質紙、コート
紙、クレープ紙、合成紙、含浸紙、キャスト紙、高分子
フィルムなどが挙げられ、これらを適宜組み合わせて積
層したものでもよい。因みに紙基材を使用して、有機溶
剤によって調整されたエラストマー、剥離剤、アンカー
剤等を塗工する場合や、エマルジョン型剥離剤、アンカ
ー剤等を塗工する場合等は、塗液のしみ込みを抑えるた
めに目止め処理したものを用いることが好ましい。
【0019】目止め処理の方法としては特に限定はない
が、例えば目止め層として下記する接着剤及び/又は顔
料を主成分とするものを予め塗工する方法や、基材にポ
リエチレン等の熱可塑性樹脂をラミネートする(以下、
ポリラミともいう)方法、基材に高分子フィルムを積層
する方法等がある。
【0020】上記の接着剤としては、ポリビニルアルコ
ール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンイミン、ポ
リアクリル酸塩、澱粉類、セルロース誘導体、ウレタン
樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹
脂、メラミン樹脂、スチレンブタジエン共重合体ラテッ
クス、スチレンアクリル共重合体ラテックス及びアクリ
ル酸エステル樹脂系等を単独、もしくは併用して使用す
ることができる。
【0021】上記の顔料としては、炭酸カルシウム、カ
オリン、水酸化アルミニウム、重質炭酸カルシウム、軽
質炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク、サチンホワイ
ト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、シリカ
等の無機顔料、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹
脂、スチレン樹脂、アクリル−スチレン樹脂、尿素ホル
マリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ベンゾグアナ
ミン樹脂等の有機顔料を単独、もしくは併用して使用す
ることができる。
【0022】また、本発明の緩衝機能を具備する再剥離
性粘着シートに、サーマル方式によって記録ができるよ
うにするための基材としては、記録時のサーマルヘッド
の熱により収縮するおそれがあるので、熱収縮率の低い
シート、例えばPETフィルムや合成紙、フィルムを紙
などに積層した積層体、平滑性の高い紙等の使用が好ま
しく、30〜200μm程度の厚みが好ましい。さら
に、印画画質の均一性や階調性の点からフィルム基材が
好ましい。
【0023】また、印画時カールを軽減する目的で、フ
ィルムの裏面に芯材層を積層し剛度アップすることもで
き、この芯材層としては、セルロースパルプを主成分と
する紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、少な
くとも一方に熱可塑性樹脂層を設けたラミネート紙等、
又は合成樹脂を主成分とするポリエステル、ポリアミ
ド、ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリカーボネート
等のフィルムを用いることができる。積層方法としては
特に限定されるものではなく、ウェットラミネート、エ
キストルージョンラミネート、ドライラミネート等の公
知の技術が使用できる。
【0024】本発明におけるエラストマーを主体とする
層は、粘着シートに緩衝機能を具備させる為の層であ
り、その為のエラストマー材料としては、特に限定され
ないが、ゴム弾性を有するものであり、例えば、ポリイ
ソブチレン、ブチルゴム、臭素化ブチルゴム、塩素化ブ
チルゴム、ポリイソプレン、クロロプレンゴム、ポリブ
タジエン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン
−プロピレンターポリマー、エチレン−ブテンゴム、ス
チレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴ
ム等が挙げられる。これらの中でも、特にサーマル記録
方式の一つである溶融型熱転写記録性を同時に発揮させ
ることが可能な材料として、ポリイソブチレン、エチレ
ン−プロピレンコポリマー、エチレン−プロピレンター
ポリマーが好ましく用いられる。
【0025】上記エラストマーを主体とする層を基材に
設ける方法は、特に限定されないが、例えばグラビアダ
イレクト法、グラビアリバース法、バーもしくはロッド
塗工、3本ロール塗工、5本ロール塗工等が挙げられ、
該エラストマーを主体とする層の厚みは特に限定されな
いが、緩衝性、コストなどを考慮すると、好ましい範囲
は5〜200μm程度である。また、押し出しラミネー
トする方法も挙げられ、該押し出しラミネートする場合
の押し出しダイス温度は、基材との密着性を考慮して2
50〜350℃程度であることが好ましく、好ましいラ
ミネート厚は、緩衝性、コスト等を考慮すると5〜20
0μm程度である。
【0026】上記エラストマーを主体とする層面の水に
対する接触角(23℃、50%RH環境下、滴下量5μ
lで60秒後に測定)が50度以上であれば、粘着剤に
対する剥離性及び/又は物品を配送する際に雨等がしみ
込まないようにすることが可能となる。上記粘着剤に対
する剥離性及び/又は物品を配送する際に雨等がしみ込
まないようにする等の目的を達成するため、該エラスト
マーには、シリコーン系剥離剤、長鎖アルキル系剥離
剤、フッ素系剥離剤等の剥離剤や、シランカップリング
剤、シリカ、シリコーン微粒子、ワックス、オイル等の
添加剤を添加しても良い。
【0027】本発明における粘着剤は特に限定されない
が、例えば天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、アク
リル系粘着剤、ウレタン系粘着剤などが使用され、粘着
付与樹脂、そして必要に応じて適宜、軟化剤、老化防止
剤、更に架橋剤、顔料等の添加剤が配合される。特に粘
着力を重視した場合、安価な天然ゴム系粘着剤を用いる
ことがより好ましく、より耐候性に優れ、被着体汚染性
の少ない製品を得るためにはアクリル系粘着剤、ウレタ
ン系粘着剤を用いることが好ましい。
【0028】さらに、上記粘着剤は、被着体に貼付後、
本発明の緩衝粘着シートを容易に被着体から剥離出来る
よう多孔性粘着剤であることが好ましい。該多孔性粘着
剤としては、粘着剤中に加熱発泡マイクロカプセルを予
め添加、加工時に加熱発泡させる方法で形成されている
多孔性粘着剤や、気泡剤を加えて攪拌して発泡させた粘
着剤を塗工・乾燥して形成されている多孔性粘着剤等が
挙げられる。
【0029】上記粘着剤の塗工量は特に限定されない
が、粘着力と緩衝性、さらにはウーズ(粘着剤の基材か
らのはみ出し)のバランスを考慮すると5〜200g/
2程度であり、より好ましくは20〜150g/m2
ある。
【0030】尚、粘着剤の塗工方式は何ら限定されない
が、例えばコンマコート法、リバースコート法、グラビ
アコート法、リバースグラビアコート法、キスコート
法、ナイフコート法、バーコート法、及びこれらの方式
で塗布したものを転写させる転写法等が挙げられる。
【0031】本発明において、緩衝機能を具備する再剥
離性粘着シートの表面定点圧に対する垂直裏面の点圧が
70%未満であり、JIS Z 0237に準ずる粘着力
は、5〜150N/mである。因みに表面定点圧に対す
る垂直裏面の点圧が70%以上では物理的衝撃に対する
物品への緩衝効果が薄く、一枚の緩衝粘着シートでは、
配送時に物品が物理的衝撃によって一部もしくは全部損
傷してしまう場合があり、本発明の緩衝粘着シートを重
ねて使用する枚数が多くなるため好ましくない。
【0032】上記物理的衝撃とは、主に配送を想定した
衝撃として、例えば、A:人間が該緩衝粘着シート表面
にボールペンで文字書きした時の衝撃(加圧)、B:緩
衝粘着シートを貼付した物品を高さ1mから自由落下さ
せた時の衝撃が挙げられ、本発明で言う表面定点圧に対
する垂直裏面の点圧(P)が70%未満とは、これらの
衝撃によって物品が全く損傷を受けない条件となる。因
みに表面定点圧に対する垂直方向でない裏面の点圧が7
0%未満であっても、特に垂直裏面での点圧が70%以
上となっていない限り衝撃を緩和することができず、物
品が損傷を受けてしまう場合があるため好ましくない。
【0033】該表面定点圧に対する垂直裏面の点圧と
は、図6に示されるように、ダイヤルゲージスタンド
(定盤)7上に、50mm×50mmの剥離紙6(商品
名:GB85、王子タック社製)を表面側が剥離剤層と
なるように載置し、該剥離紙6上に感圧発色ラベル5
(商品名:プレスケール/測定範囲0.2〜0.6MP
a、富士写真フィルム社製)を載置し、該感圧発色ラベ
ル5上に、基材4の片面にエラストマーを主体とする層
2を設け、反対面に粘着剤層3を設けた再剥離性粘着シ
ート1の粘着剤3面を該感圧発色ラベル5面と貼合した
後、再剥離性粘着シート1のエラストマーを主体とする
層側2から加圧治具8を0.6MPaの一定圧で垂直方
向に5秒間加圧し、この際の表面定点圧(0.6MP
a)に対する垂直裏面の点圧(発色したラベルのマクベ
ス濃度によって圧力を測定:3点の平均値を測定値とす
る)を意味するものである。
【0034】本発明の再剥離性粘着シートにおける粘着
剤層は、その粘着力が5N/m未満であると、被着体に
物理的衝撃が作用した時の反作用の力として被着体から
該緩衝粘着シートが剥がれる場合があるため好ましくな
く、他方、150N/mを超えると、被着体から容易に
緩衝粘着シートを剥離することができなくなったり、特
に紙基材等を使用した場合、緩衝粘着シートが基材破壊
(層間割れ)等する場合があるため好ましくない。
【0035】上記表面定点圧に対する垂直裏面の点圧
(P)を調整する方法としては、まずエラストマーを主
体とする層を変える方法として、(a)エラストマーの
種類を変更する方法、(b)エラストマーの配合量を変
える方法、(c)エラストマーを主体とする層の厚みを
変える方法、(d)エラストマーを主体とする層を積層
する方法、(e)その他の方法等が挙げられ、より具体
的には、例えば(a)弾性率の低いエラストマーに変更
する、(b)エラストマーの配合率を上げる、(c)エ
ラストマーを主体とする層の厚みを上げる、(d)エラ
ストマーを主体とする層を2層以上積層させる、(e)
エラストマーを主体とする層を気泡含有させた層とする
方法によって、前記(P)をより小さくすることが可能
となる。
【0036】次に、粘着剤層を変える方法としては、例
えば(f)弾性率の低い粘着剤に変更する、(g)粘着
剤の塗工量を増やすか又は厚みを上げる、(h)粘着剤
を多孔性粘着剤層とする等が挙げられ、それによって前
記(P)をより小さくすることが可能となる。
【0037】さらに、基材を変える方法としては、例え
ば(i)弾性率の低い基材に変更する、(j)基材の厚
みを上げる、(k)発泡基材を用いること等が挙げら
れ、それによって、前記(P)をより小さくすることが
可能となる。
【0038】上記の如く本発明の緩衝機能を具備する再
剥離性粘着シートの表面定点圧に対する垂直裏面の点圧
(P)を小さくする方法は多数あるが、本発明の緩衝粘
着シートがあまりにも嵩高くなってしまったり、コスト
高になってしまったり、脆くなってしまったりしない程
度に調整する必要がある。たとえば、前記(a)及び
(f)の方法による場合は、それぞれの層の23℃での
貯蔵弾性率は1×104〜1×107dyne/cm2
度である。因みに、1×104dyne/cm2未満で
は、エラストマーや粘着剤がベタベタしたり、形状安定
性が悪くなったり、凝集力が低下したり、被着体汚染す
る場合があり、他方、1×107dyne/cm2を超え
ると、本発明の目的とする緩衝機能を損なう場合がある
ため好ましくない。
【0039】更に前記(b)の方法による場合は、エラ
ストマーの配合率は50〜100質量%、前記(c)の
方法による場合は、エラストマーを主体とする層の厚み
は5〜200μm程度、前記(d)の方法による場合
は、エラストマー層は少なくとも一層以上である。前記
(e)の気泡は含有はさせてもさせなくとも良い。さら
に前記(g)の方法による場合の粘着剤層の塗工量は5
〜200g/m2程度、同粘着剤の厚みは10〜300
μmであり、前記(h)方法による場合は、平均孔径が
100μm未満の多孔性粘着剤層とすることが好まし
い。
【0040】また、本発明の緩衝機能を具備する再剥離
性粘着シートは、裏面に粘着剤を塗工してそのまま巻取
り状にして粘着テープ形態とすることも可能である。こ
の場合、使用される粘着剤としては、特に限定されない
が、モノマー組成、界面活性剤等の変更によって比較的
粘着力、剥離力を調整することが容易であり、耐候性に
優れたアクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤が好まし
い。
【0041】本発明は、緩衝機能を具備する再剥離性粘
着シートを、サーマル方式による記録が出来る粘着シー
トに構成したものをも包含する。上記サーマル方式と
は、昇華型熱転写記録方式、溶融型熱転写記録方式、感
熱型記録方式などが挙げられる。
【0042】因みに、昇華型熱転写記録方式とは、昇華
性染料層を有するインクシートと染料染着性受容層を有
する染料熱転写受容シートを重ね合わせ(接触させ)、
プリンターのサーマルヘッド等から供給される熱によ
り、インクシートの所望箇所のイエロー、マゼンタ及び
シアンの3色(あるいはこれにブラックを加えた4色)
の染料を順次所定濃度だけ受容層上に転写して画像を形
成するものである。フルカラー画像は、インクシートの
各色の染料を受容シートに順に繰り返し転写することに
よって得ることができるものである。
【0043】昇華型熱転写記録方式の受容層としては、
例えば、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、セ
ルロース誘導体等の染料と親和性の高い樹脂、及びプリ
ントの際のサーマルヘッドとインクシートの融着防止と
して離型剤、架橋剤、滑剤等を主成分とするものを例示
することができる。
【0044】本発明の緩衝機能を具備する再剥離性粘着
シートに、サーマル記録性の一つである昇華型熱転写記
録方式の受容層としての機能をもたせる具体的な構成と
しては、例えば、基材の片面にエラストマーを主体とす
る層を設けた面上に、場合によってはアンカー層を介し
て染料受容層を設けることで可能となる。
【0045】また、感熱記録方式とは、感熱記録層を有
する記録紙の感熱記録層をサーマルヘッド等から供給さ
れる熱により、自己発色するものであり、インクシー
ト、トナーカートリッジ、インクカートリッジ等の廃材
(消耗品)が発生しないため、メンテナンスフリーであ
り、環境に優しく、省資源とういう点で特に優れてい
る。近年では、画像階調性に優れたプリントが可能な発
色型感熱記録方式が注目されている。
【0046】発色型感熱記録方式の記録層としては、例
えば異なる熱エネルギーを加えることによって異なる色
に発色するようロイコ染料と顕色剤を含んだ多層感熱発
色層を設けた記録層、ジアゾ化合物とカプラーを設けた
記録層、ロイコ染料と顕色剤の発色とジアゾ化合物とカ
プラーとの発色を組み合わせた層を有する記録層、熱応
答性マイクロカプセルを有する記録層、光エネルギーを
熱エネルギーに変換する光熱変換剤を有する記録層等を
例示することができる。
【0047】本発明の緩衝機能を具備する再剥離性粘着
シートに、サーマル記録性の一つである発色型感熱記録
方式の記録層としての機能をもたせる具体的な構成とし
ては、例えば、基材の片面に感熱記録層を設け、さらに
その面にエラストマーを主体とする層を設けた構成や、
基材の片面にエラストマーを主体とする層を設け、該エ
ラストマーを主体とする層面に場合によってアンカー層
を介して感熱記録層を設け、さらにシリコーン系剥離剤
層を設けた構成とすることが可能である。ただし、感熱
記録層にさらに他の層を設ける場合、サーマルヘッドか
らの熱の伝達が弱くなって感度が悪くなってしまい、緩
衝性とサーマル記録性を両立したものとすることは困難
となるため、好ましくは、基材にまずエラストマーを主
体とする層を設け、その層上に感熱記録層を設け、場合
によってシリコーン系剥離剤層等を設けた構成である事
が望ましい。
【0048】さらに、溶融熱転写記録方式とは、普通紙
やインク転写性を高めるためにインク受容層を有する記
録紙等にインクリボンを重ね合わせ(接触させ)、プリ
ンターのサーマルヘッド等から供給される熱により、イ
ンクリボンのインク層を転写させてバーコード等を形成
するものである。
【0049】一般的に、インクの転写性を向上させるた
めにはインクが転写される面の平滑性、濡れ性による影
響があり、基材の平滑性が高い程、また、基材表面の濡
れ性が高いほどインク転写性が向上する。溶融型熱転写
記録方式の場合、基材に記録層を設けても設けなくとも
良いが、基材の種類、用途によっては記録層を設ける場
合があり、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン
系樹脂、ポリアクリル系樹脂、ポリビニル系樹脂、結晶
性ポリウレタン等が挙げられる。
【0050】本発明の緩衝機能を具備する再剥離性粘着
シートに、サーマル記録性の一つである溶融型熱転写記
録方式の記録層としての機能をもたせる具体的な構成と
しては、例えば、基材の片面にエラストマーを主体とす
る層を設けた面上に、場合によってはアンカー層を介し
て記録層を設けた構成や、エラストマーを主体とする層
自体にインク転写性を付与させることも可能である。
【0051】本発明の緩衝機能を具備する再剥離性粘着
シートが、緩衝性を保持しながらサーマル記録性を付与
することが可能な理由としては、上記サーマル記録層を
形成させる層がエラストマーを主体とする層であって、
比較的耐熱性が高く、さらには弾性体であるため、記録
層を形成する層がサーマルヘッドの熱や圧による影響を
受け難いためと推察する。因みに耐熱性の低い熱可塑性
樹脂(エチレン−酢酸ビニル共重合体等)の層に該記録
層を設けた場合、画質悪化などの問題を生じたり、ヘッ
ドへのシート融着等、不具合を生じる。
【0052】さらに、本発明は緩衝機能を具備する再剥
離性粘着シートを貼付した記録媒体を包含するが、該緩
衝粘着シートを貼付した記録媒体とは、例えばCD等の
情報記録媒体の記録面とは反対の面に、情報や地図、又
は図柄印刷/印字記録された該緩衝粘着シートを貼付し
一体化した状態で使用可能にしたものである。該緩衝粘
着シートを剥がして別の情報・意図等を記録した緩衝粘
着シートを貼り替えることが可能な緩衝粘着シートを設
けてなる記録媒体を含む。
【0053】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれによって制限されるものではな
い。尚、実施例及び比較例中の「部」及び「%」は、特
に断りのない限り固形分あるいは有効成分の「質量部」
及び「質量%」を示す。
【0054】実施例1 基材として合成紙(商品名「SGS110」、ユポコー
ポレーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.
939g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW
04−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ
30μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミ
ネート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at
100℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.
86のエチレン−プロピレンターポリマー(商品名「E
P57C」、日本合成ゴム社製)をトルエンに溶解した
塗工液をコンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μm
となるよう上記ポリエチレンラミネート処理面に塗工・
乾燥(オーブン温度120℃、ライン速度50m/分)
して23℃での弾性率が7.0×106dyne/cm2
のエラストマーを主体とする層(イ)を形成させた。
【0055】さらに、エラストマー層を設けた面とは反
対面に、アクリル系粘着剤(商品名「BPS544
8」、東洋インキ社製)100質量部に架橋剤(商品名
「BXX5134」、東洋インキ社製)を5質量部添加
混合したものを粘着剤塗液とし、コンマコーターにて乾
燥後の塗工量が30g/m2となるよう塗工・乾燥し、
JIS Z 0237に準ずる粘着力が60N/m、2
3℃での弾性率が2.0×105dyne/cm2の粘着
剤層を形成し、緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート
を得た。得られた粘着シートの粘着剤塗布面にPET1
00μmの剥離シートの剥離剤塗布面を貼り合わせて巻
き取りとした。
【0056】実施例2 基材として合成紙(商品名「SGS110」、ユポコー
ポレーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.
939g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW
04−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ
30μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミ
ネート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at
100℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.
86のエチレン−プロピレンターポリマー(商品名「E
P57C」、日本合成ゴム社製)80部、シリコーン系
剥離剤(商品名「SRX345」、東レダウコーニング
シリコーン社製)20部をトルエンに溶解し、さらに白
金系触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニン
グシリコーン社製)0.5部加え、良く攪拌した混合液
をコンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μmとなる
よう上記ポリエチレンラミネート処理面に塗工・乾燥し
て23℃での弾性率が6.8×106dyne/cm2
エラストマーを主体とする層(ロ)を形成させた。
【0057】次いで粘着剤として、アクリルエマルジョ
ン型粘着剤{商品名「L−145」固形分55%、粘度
6000cps(at23℃、50%RH、60rp
m)、日本カーバイド工業社製}60部、アクリル樹脂
(商品名「AR−F0137」、中央理化社製)25
部、ステアリン酸アンモニウム系起泡剤(商品名「ボン
コートF−1」、固形分33%、大日本インキ化学製)
10部、増粘剤(商品名「AGガム」、固形分95%、
第一工業製薬社製)5部を添加して粘着剤塗液を作製
し、15℃に保たれた上記粘着剤塗液及び加圧空気を二
重円筒型発泡機(末廣加工製作所製)のタンクに連続的
に供給(粘着剤塗液の供給量1.4Kg/分、加圧空気
の供給量3.5Kg/cm2)し、粘着剤塗液が発泡し
た塗料の最高温度が40℃以下になるよう保ちながら、
攪拌機で高速攪拌(回転数660rpm)し、ポンプを
介してコーターヘッドに供給し、コンマコーターにて乾
燥塗工量が50g/m2となるようにPET100μm
の剥離シートの剥離剤層面に塗布・乾燥し、JIS Z
0237に準ずる粘着力が125N/m、23℃での弾
性率が3.0×105dyne/cm2の粘着剤層を形成
した後、上記エラストマーを主体とする層(ロ)とは反
対面に貼り合わせ、平均孔径10μmの多孔性粘着剤層
を有する緩衝機能を具備する再剥離性粘着シートを得
た。
【0058】実施例3 基材として上質紙(王子製紙社製:110g/m2)の
片面上に融点133℃、密度0.939g/cm3の中
密度ポリエチレン(商品名「LW04−1」、東ソー社
製)を押し出しラミネート(ダイスリップ出口の押し出
し樹脂温度320℃、厚さ25μm、クーリングロール
はマット使用)したラミネート紙を用いた。次にムーニ
ー粘度(ML1+4、at100℃)90、エチレン含有
量66質量%、比重0.86のエチレン−プロピレンタ
ーポリマー(商品名「EP57C」、日本合成ゴム社
製)100部をニーダーで混練り後、ホットメルトコー
ターで上記ポリエチレンラミネート処理面に塗工厚みが
60μmとなるよう塗工・乾燥して23℃での弾性率が
7.0×106dyne/cm2のエラストマーを主体と
する層(ハ)を形成させた。
【0059】次いで実施例1と同じ粘着剤塗液を用い
て、コンマコーターにて乾燥後の塗工量が30g/m2
となるように上記エラストマーを主体とする層(ハ)と
は反対面に塗工・乾燥し、JIS Z 0237に準ずる
粘着力が56N/m、23℃での弾性率が2.0×10
5dyne/cm2の粘着剤層を形成し、緩衝機能を具備
する再剥離性粘着シートを得た。得られた粘着シートの
粘着剤塗布面にPET100μmの剥離シートの剥離剤
塗布面を貼り合わせて巻き取りとした。
【0060】実施例4 基材として合成紙(商品名「SGS110」、ユポコー
ポレーション社製)を用い、該合成紙の片面に商品名
「ハイレジンPM−130」(東邦化学工業社製)10
0部、商品名「クインタック3421」(日本ゼオン社
製)30部をトルエンに溶解し10%の混合液を作製、
さらに該混合液に商品名「ミリオネートMR−100」
(日本ポリウレタン社製)2部を添加して調整されたア
ンカー剤を、乾燥後の塗工量が0.5g/m2となるよ
うメイヤバーを用いて塗布・乾燥した。
【0061】次いで粘度平均分子量90,000〜12
0,000のポリイソブチレン(商品名「MML−12
0」、トーネックス社製)55部、エチレン−プロピレ
ンコポリマー(商品名「EP11」、日本合成ゴム社
製)30部、カルナバワックス(加藤洋行社製)10
部、シリカ(商品名「ファインシールX−37B」、徳
山曹達社製)5部をニーダーで混練後、押し出しラミネ
ート(厚さ40μm、クーリングロールは超ミラー使
用)して23℃での弾性率が4.0×106dyne/
cm2のエラストマーを主体とする層(ニ)を形成させ
た。さらに、実施例1と同じ粘着剤塗液を用いて、PE
T100μmの剥離シートの剥離剤処理面にコンマコー
ターにて乾燥後の塗工量が30g/m2となるよう塗工
・乾燥し、JIS Z 0237に準ずる粘着力が64N
/m、23℃での弾性率が2.0×105dyne/c
2の粘着剤層を形成し、上記エラストマーを主体とす
る層(ニ)とは反対面に粘着剤を転写させて緩衝機能を
具備する再剥離性粘着シートを得た。
【0062】実施例5 基材として厚さ120μmの発泡ポリプロピレンフィル
ム(商品名「サニパール#120」、三井東圧プラテッ
ク社製)の片面に、ムーニー粘度(ML1+4、at10
0℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.86
のエチレン−プロピレンターポリマー(商品名「EP5
7C」、日本合成ゴム社製)90部、シリコーン系剥離
剤(商品名「SRX345」、東レダウコーニングシリ
コーン社製)10部をトルエンに溶解し、さらに白金系
触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニングシ
リコーン社製)0.2部加え、良く攪拌した混合液をコ
ンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μmとなるよう
塗工・乾燥して、23℃での弾性率が6.9×106
yne/cm2のエラストマーを主体とする層(ホ)を
形成させた。
【0063】次いで粘着剤として、アクリルエマルジョ
ン型粘着剤{商品名「L−145」固形分55%、粘度
6000cps(at23℃、50%RH、60rp
m)、日本カーバイド工業製}18部、アクリル樹脂
(商品名「AR−F0137」、中央理化社製)65
部、ステアリン酸アンモニウム系起泡剤(商品名「ボン
コートF−1」、固形分33%、大日本インキ化学製)
14部、増粘剤(商品名「AGガム」、固形分95%、
第一工業製薬製)5部を添加して粘着剤塗液を作製し、
15℃に保たれた上記粘着剤塗液及び加圧空気を二重円
筒型発泡機(末廣加工製作所製)のタンクに連続的に供
給(粘着剤塗液の供給量1.4Kg/分、加圧空気の供
給量3.5Kg/cm2)し、粘着剤塗液が発泡した塗
料の最高温度が40℃以下になるよう保ちながら、攪拌
機で高速攪拌(回転数660rpm)し、ポンプを介し
てコーターヘッドに供給し、コンマコーターにて乾燥後
の塗工量が50g/m2となるようにエラストマーを主
体とする層(ホ)とは反対面に直接塗布・乾燥し、JI
S Z 0237に準ずる粘着力が10N/m、23℃
での弾性率が6.0×104dyne/cm2の粘着剤層
を形成し、そのまま巻き取って剥離シートのない粘着テ
ープ形態である平均孔径60μmの多孔性粘着剤層を有
する緩衝機能を具備する再剥離性粘着シートを得た。
【0064】実施例6 基材として合成紙(商品名「SGS110」、ユポコー
ポレーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.
939g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW
04−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ
30μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミ
ネート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at
100℃)90、エチレン含有量52重量%、比重0.
86のエチレン−プロピレンコポリマー(商品名「EP
11」、日本合成ゴム社製)90部、シリコーン系剥離
剤(商品名「LTC−300B」、東レダウコーニング
シリコーン社製)10部をトルエンに溶解し、さらに白
金系触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニン
グシリコーン社製)0.3部を加え、良く攪拌した混合
液をコンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μmとな
るように上記ポリエチレンラミネート処理面に塗工・乾
燥して23℃での弾性率が6.8×106dyne/c
2のエラストマーを主体とする層(ヘ)を形成した。
【0065】次いで、アクリル系粘着剤(商品名「BP
S5330」、東洋インキ社製)100質量部に架橋剤
(商品名「BXX5134」、東洋インキ社製)を4.
5質量部添加混合したものを粘着剤塗液とし、コンマコ
ーターにて乾燥後の塗工量が30g/m2となるように
上記エラストマーを主体とする層(ヘ)とは反対面に塗
工・乾燥し、JIS Z 0237に準ずる粘着力が10
N/m、23℃での弾性率が3.2×105dyne/
cm2の粘着剤層を形成して緩衝機能を具備する再剥離
性粘着シートを得た。得られた該粘着シートの粘着剤塗
工面にPET100μmの剥離シートの剥離剤塗工面を
貼り合わせて巻き取りとした。
【0066】実施例7 実施例1記載の緩衝機能を具備する剥離性粘着シートに
おけるエラストマーを主体とする層面上に、下記の昇華
型熱転写記録受容層用塗料を乾燥後の塗工量が5g/m
2となるように塗工・乾燥して受容層を形成して緩衝機
能を具備する再剥離性粘着シートを得た。 「昇華型熱転写記録受容層用塗料」 成分 質量部 ポリエステル樹脂(東洋紡製:商品名「バイロン200」) 100部 シリコーンオイル(信越シリコン製:商品名「KF393」) 3部 イソシアネート(武田薬品製:商品名「タケネートD−140N」) 5部 HALS(旭電化工業製:商品名「アデカスタブLA−87」) 20部 紫外線吸収剤(チバスペシャリティーケミカルズ製:商品名「Tinu bin P:ベンゾトリアゾール系」) 20部 トルエンで希釈
【0067】実施例8 実施例3記載の緩衝機能を具備する剥離性粘着シートに
おけるエラストマーを主体とする層面上に、下記の感熱
記録用塗料(A液55部、B液115部、C液80部、
10%ポリビニルアルコール水溶液80部、及び炭酸カ
ルシウム35部の混合液)を乾燥後の塗工量が6g/m
2となるように塗工・乾燥して感熱記録層を形成した。
この記録層上にD液を乾燥後の塗工量が5g/m2とな
るように塗工乾燥して緩衝機能を具備する再剥離性粘着
シートを得た。
【0068】「感熱記録層用塗料」 A液調整 3−(N−エチル−N−イソアミル)アミノ−6−メチ
ル−7−フェニルアミノフルオラン10部、5%メチル
セルロース水溶液5部、及び水40部からなる組成物を
サンドミルで平均粒子径が3μmになるまで粉砕した。
【0069】B液調整 4−ヒドロキシ−4−イソプロピルオキシジフェニルス
ルホン30部、5%メチルセルロース水溶液5部、及び
水80部からなる組成分をサンドミルで平均粒子径が3
μmになるまで粉砕した。
【0070】C液調整 1,2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン20部、5
%メチルセルロース水溶液5部、及び水55部からなる
組成物をサンドミルで平均粒子径が3μmになるまで粉
砕した。
【0071】D液調整 10%アセトアセチル基変性ポリビニルアルコール水溶
液200部、カオリン(商品名「UW−90」、EMC
社製)100部、30%ステアリン酸亜鉛分散液30
部、及び水100部からなる組成物を混合攪拌し塗液と
した。
【0072】比較例1 基材として合成紙(商品名「SGS80」、ユポコーポ
レーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.9
39g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW0
4−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ1
0μm、クーリングロールは超ミラー使用)し、23℃
での弾性率が9.0×108dyne/cm2のラミネー
層を有するラミネート紙を用いた。次いで、ラミネート
処理面とは反対面に、アクリル系粘着剤(商品名「BP
S5448」、東洋インキ社製)100質量部に架橋剤
(商品名「BXX5134」、東洋インキ社製)を5質
量部添加混合したものを粘着剤塗液とし、コンマコータ
ーにて乾燥後の塗工量が30g/m2となるよう塗工・
乾燥し、JIS Z 0237に準ずる粘着力が38N
/m、23℃での弾性率が2.0×105dyne/c
2の粘着剤層を形成して緩衝性の粘着シートを得た。
得られた粘着シートの粘着剤塗布面にPET100μm
の剥離シートの剥離剤塗布面を貼り合わせて巻き取りと
した。
【0073】比較例2 基材として合成紙(商品名「SGS80」、ユポコーポ
レーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.9
39g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW0
4−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ3
0μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミネ
ート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at1
00℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.8
6のエチレン−プロピレンターポリマー(商品名「EP
57C」、日本合成ゴム社製)80部、シリコーン系剥
離剤(商品名「SRX345」、東レダウコーニングシ
リコーン社製)20部をトルエンに溶解し、さらに白金
系触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニング
シリコーン社製)0.5部加え、良く攪拌した混合液を
コンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μmとなるよ
う塗工・乾燥して23℃での弾性率が6.8×106
yne/cm2のエラストマーを主体とする層(ト)を
形成させた。
【0074】次いで粘着剤として、アクリルエマルジョ
ン型粘着剤{商品名「L−145」、固形分55%、粘
度6000cps(at23℃、50%RH、60rp
m)、日本カーバイド工業製}をコンマコーターにて塗
工量が30g/m2となるよう上記エラストマーを主体
とする層(f)を設けた面とは反対面に塗工・乾燥し、
JIS Z 0237に準ずる粘着力が390N/m、
23℃での弾性率が4.0×105dyne/cm2の粘
着剤層を形成して緩衝性の粘着シートを得た。得られた
粘着シートの粘着剤塗布面にPET100μmの剥離シ
ートの剥離剤塗布面を貼り合わせて巻き取りとした。
【0075】比較例3 基材として上質紙(王子製紙社製:77g/m2)の片
面上に酢酸ビニルエマルジョンを2g/m2塗布し、ア
ルミ箔貼合機でアルミニウム金属箔5μmになるように
積層し、23℃での弾性率が7.0×1011dyne/
cm2のアルミニウム金属層を形成させ、アルミニウム
金属箔層面とは他面にアクリル系粘着剤(商品名「BP
S5448」、東洋インキ社製)100質量部に架橋剤
(商品名「BXX5134」、東洋インキ社製)を5質
量部添加混合したものを粘着剤塗液とし、乾燥後の厚み
が10g/m2となるよう塗工・乾燥し、JIS Z
0237に準ずる粘着力が20N/m、23℃での弾性
率が2.0×105dyne/cm2の粘着剤層を形成し
て緩衝性の粘着シートを得た。得られた粘着シートの粘
着剤塗布面にPET100μmの剥離シートの剥離剤塗
布面を貼り合わせて巻き取りとした。
【0076】比較例4 基材として合成紙(商品名「SGS80」、ユポコーポ
レーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.9
39g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW0
4−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ3
0μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミネ
ート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at1
00℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.8
6のエチレン−プロピレンターポリマー(商品名「EP
57C」、日本合成ゴム社製)95部、シリコーン系剥
離剤(商品名「SRX345」、東レダウコーニングシ
リコーン社製)5部をトルエンに溶解し、さらに白金系
触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニングシ
リコーン社製)0.5部加え、良く攪拌した混合液をコ
ンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μmとなるよう
塗工・乾燥(オーブン温度120℃、ライン速度50m
/分)して23℃での弾性率が7.0×10 6dyne
/cm2のエラストマーを主体とする層(チ)を形成さ
せた。
【0077】次いで粘着剤として、アクリルエマルジョ
ン型粘着剤(商品名「KP1909」、日本カーバイド
工業社製)100質量部に架橋剤(商品名「CK−10
3」、日本カーバイド工業社製)3質量部添加混合した
ものを粘着剤塗液とし、コンマコーターにて乾燥後の塗
工量が50g/m2となるよう上記エラストマーを主体
とする層(チ)とは反対面に塗工・乾燥し、JIS Z
0237に準ずる粘着力が3N/m、23℃での弾性
率が1.2×106dyne/cm2の粘着剤層を形成し
て緩衝性の粘着シートを得た。得られた粘着シートの粘
着剤塗布面にPET100μmの剥離シートの剥離剤塗
布面を貼り合わせて巻き取りとした。
【0078】比較例5 基材として合成紙(商品名「SGS110」、ユポコー
ポレーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.
939g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW
04−1」、東ソ−社製)を押し出しラミネート(厚さ
30μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミ
ネート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at1
00℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.8
6のエチレン−プロピレンタ−ポリマー(商品名「EP
57C」、日本合成ゴム社製)90部、シリコーン系剥
離剤(商品名「SRX345」、東レダウコーニングシ
リコーン社製)10部をトルエンに溶解し、さらに白金
系触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニング
シリコーン社製)0.5部を加え、良く攪拌した混合液
をコンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μmとなる
ように上記ポリエチレンラミネート処理面に塗工・乾燥
して23℃での弾性率が6.9×106dyne/cm2
のエラストマーを主体とする層(リ)を形成した。
【0079】次いで粘着剤として、アクリルエマルジョ
ン型粘着剤{商品名「L−145」固形分55%、粘度
6000cps(at23℃、50%RH、60rp
m)、日本カーバイド工業製}85部、アクリル樹脂
(商品名「AR−F0137」、中央理化社製)5部、
ステアリン酸アンモニウム系起泡剤(商品名「ボンコー
トF−1」、固形分33%、大日本インキ化学製)8
部、増粘剤(商品名「AGガム」、固形分95%、第一
工業製薬社製)2部を添加して粘着剤塗液を作製し、1
5℃に保たれた上記粘着剤塗液及び加圧空気を二重円筒
型発泡機(末廣加工製作所製)のタンクに連続的に供給
(粘着剤塗液の供給量1.4Kg/分、加圧空気の供給
量3.5Kg/cm2)し、粘着剤塗液が発泡した塗料
の最高温度が40℃以下になるよう保ちながら、攪拌機
で高速攪拌(回転数660rpm)し、ポンプを介して
コーターヘッドに供給し、コンマコーターにて乾燥塗工
量が50g/m2となるようにPET100μmの剥離
シートの剥離剤面に塗布乾燥し、JIS Z 0237
に準ずる粘着力が164N/m、23℃での弾性率が
3.7×105dyne/cm2である粘着剤層を形成し
た後、上記エラストマーを主体とする層(リ)とは反対
面に貼り合わせ、平均孔径5μmの多孔性粘着剤層を有
する緩衝性の粘着シートを得た。
【0080】比較例6 基材として合成紙(商品名「SGS80」、ユポコーポ
レーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.9
39g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW0
4−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ3
0μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミネ
ート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at1
00℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.8
6のエチレン−プロピレンターポリマー(商品名「EP
57C」、日本合成ゴム社製)45部、シリコーン系剥
離剤(商品名「SRX345」、東レダウコーニングシ
リコーン社製)55部をトルエンに溶解し、さらに白金
系触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニング
シリコーン社製)0.5部加え、良く攪拌した混合液を
コンマコーターにて、乾燥後の厚みが65μmとなるよ
う塗工・乾燥して23℃での弾性率が6.3×106
yne/cm2のエラストマーを主体とする層(ヌ)を
形成させた。
【0081】次いで粘着剤として、溶剤型アクリル系粘
着剤(商品名「SKダイン1986H」、固形分50
%、綜研化学社製)100質量部に架橋剤(商品名「E
−5C」、綜研化学社製)を0.12質量部添加混合し
たものを粘着剤塗液とし、コンマコーターにて塗工量が
40g/m2となるように上記エラストマーを主体とす
る層(ヌ)を設けた面とは反対面に塗工・乾燥し、JI
S Z 0237に準ずる粘着力が1400N/m、2
3℃での弾性率が8.2×103dyne/cm2の粘着
剤層を形成して緩衝性の粘着シートを得た。得られた粘
着シートの粘着剤塗布面にPET100μmの剥離シー
トの剥離剤塗布面を貼り合わせて巻き取りとした。
【0082】比較例7 基材として合成紙(商品名「SGS80」、ユポコーポ
レーション社製)の片面上に融点133℃、密度0.9
39g/cm3の中密度ポリエチレン(商品名「LW0
4−1」、東ソー社製)を押し出しラミネート(厚さ3
0μm、クーリングロールは超ミラー使用)したラミネ
ート紙を用いた。次にムーニー粘度(ML1+4、at1
00℃)90、エチレン含有量66質量%、比重0.8
6のエチレン−プロピレンターポリマー(商品名「EP
57C」、日本合成ゴム社製)70部、シリコーン系剥
離剤(商品名「SRX345」、東レダウコーニングシ
リコーン社製)30部をトルエンに溶解し、さらに白金
系触媒(商品名「SRX212」、東レダウコーニング
シリコーン社製)0.5部加え、良く攪拌した混合液を
コンマコーターにて、乾燥後の厚みが4μmとなるよう
塗工・乾燥して23℃での弾性率が6.7×106dy
ne/cm2のエラストマーを主体とする層(ル)を形
成させた。
【0083】次いで実施例1と同じ粘着剤塗液を用い
て、コンマコーターにて乾燥後の塗工量が10g/m2
となるよう上記エラストマーを主体とする層(ル)を設
けた面とは反対面に塗工・乾燥し、JIS Z 023
7に準ずる粘着力が63N/m、23℃での弾性率が
2.0×105dyne/cm2の粘着剤層を形成して緩
衝性の粘着シートを得た。得られた粘着シートの粘着剤
塗布面にPET100μmの剥離シートの剥離剤塗布面
を貼り合わせて巻き取りとした。
【0084】上記各実施例及び比較例で得られた緩衝性
の粘着シートについて、それぞれ下記の方法により評価
を行い、その結果を表1に示した。
【0085】<表面定点圧に対する垂直裏面の点圧測定
>表面定点圧に対する垂直裏面の点圧(P)は、図6で
示されるように、ダイヤルゲージスタンド(定盤)7上
に50mm×50mmの剥離紙6(商品名「GB8
5」、王子タック社製)を表面側が剥離剤層となるよう
に載置し、各実施例及び比較例で得られた、基材4の一
面にエラストマーを主体とする層2、反対面に粘着剤層
3を設けた再剥離性粘着シート1の粘着剤層3に感圧発
色ラベル5(商品名「プレスケール/測定範囲0.2〜
0.6MPa」、富士写真フィルム社製)を貼付して図
示のように剥離紙6上に載置し、再剥離性粘着シート1
のエラストマーを主体とする層2表面から加圧治具8を
0.6MPa一定圧で垂直方向に5秒間加圧させた場合
の表面定点圧(0.6MPa)に対する垂直裏面の点圧
(発色したラベルのマクベス濃度によって圧力を測定:
3点の平均値を測定値とする)をいい、表面定点圧に対
する垂直裏面の点圧(P)を比率(%)として求める。
【0086】<弾性率>動的粘弾性測定装置(商品名
「レオバイブロンDDV−25FP」、オリエンテック
社製)を用いて厚さ約2mmの板状にした試料(エラス
トマー、粘着剤など)を23℃、周波数1Hzで剪断変
形を実測した時の貯蔵弾性率(G’)を弾性率とした。
尚、粘着剤が多孔性粘着剤である場合は、孔を有する粘
着剤のまま板状にした試料を測定し、みかけ弾性率とし
て求めた。
【0087】<粘着力>再剥離性粘着シートの粘着力
は、JIS Z 0237(180°引き剥がし法)に準
じてSUS板に粘着シートの粘着剤層面を貼り付け30
分後、引張り試験機にて0.3m/分の速度で、180
°引き剥がした時の粘着力(N/m)を測定した。
【0088】<緩衝試験>被着体として、市販のCD−
R(ソニー社製、情報入力済み)の両面にCD−R表面
積と等しくなるように再剥離性粘着シートを貼付したも
のを下記A,Bの緩衝試験を行い、該再剥離性粘着シー
トを剥がした後のCD−R両面の状態、記録保持性を下
記基準で評価した(各試験毎に粘着シートを貼付したC
D−Rを3枚用意し、結果は3回の試験のうち一番悪い
結果のものとした) A:人間が該再剥離性粘着シート表面にボールペンで文
字書きした時の衝撃 B:再剥離性粘着シートを貼付した物品を高さ1mから
自由落下させた時の衝撃
【0089】(評価基準) ○:目視、3次元粗さ測定器で検出できる歪み、傷はも
ちろん、再剥離性粘着シートを剥がした後のCD−Rに
ある記録に損傷は全くない。 △:目視による歪みはないが、3次元粗さ測定器によっ
て僅かな歪みが検出できる。ただし、傷はなく、再剥離
性粘着シートを剥がした後のCD−Rにある記録に損傷
は全くない。 ×:目視による歪みあるいは傷があり、再剥離性粘着シ
ートを剥がした後のCD−Rの情報記録に損傷があり、
データ読み取りができなかったり、あるいは読み取り時
にエラーが発生する。
【0090】<シート剥がれ>被着体として、市販のC
D−R(ソニー社製、情報入力済み)の両面にCD−R
表面積と等しくなるように各粘着シートを貼付したもの
を上記A,Bの緩衝試験を連続して行った時の粘着シー
トの被着体からの剥がれを下記基準で評価した。 ○:粘着シートの被着体からの浮き、剥がれがない。 △:粘着シートの被着体からの剥がれはないが、若干シ
ートが浮いている部分がある。 ×:粘着シートが被着体から剥がれる。
【0091】<再剥離性>粘着シートを被着体として、
市販のCD−R(ソニー社製、情報入力済み)の両面に
CD−R表面積と等しくなるように貼付し、23℃、5
0%RH環境下で7日保存した後の各粘着シートの剥離
性を下記基準で評価した。 ○:被着体から、粘着シートを手で容易に剥離すること
が可能で、被着体に粘着剤が残ることは全くない。 △:被着体から、粘着シートを手で剥離することが可能
で、被着体に粘着剤が残ることは全くない。 ×:被着体から、粘着シートを手で剥離することが容易
ではない、あるいは剥離不可能、もしくは被着体に粘着
剤が残る。
【0092】<サーマル記録性>記録用粘着シートの記
録層面にサーマル方式による印刷{実施例7は昇華型熱
転写プリンター(ソニー社製:カラービデオプリンター
UP−1200A)を用い同プリンター専用リボンでの
印刷、実施例1〜6、比較例1〜7は感熱プリンター
(DATAMAX社製 バーコードラベルプリンター:
Prodigy Plus Linerless)を用
い、市販のワックス系インクリボン(フジコピアン社
製:FTR−UA−1130)を用いて上記再剥離性粘
着シートの表面(粘着剤層とは反対面)に記録速度3i
nch/sec、印加エネルギー0.60mj/dot
の条件で黒ベタ印刷及び0.0096inchの狭いバ
ー幅を有するコード39のシンボル化バーコード印刷、
ローマ字A〜Zまでの印字}を行い、目視評価を下記基
準で評価した。また、実施例8は上記感熱プリンターで
インクリボンを用いず、同記録速度、印加エネルギーで
同じパターンの印刷、印字を行い、上記と同様の目視評
価を行った。 ○:印画性良好。 △:印画ムラ又は抜けが僅かに有り。 ×:印画ムラ又は抜け有り。
【0093】
【表1】
【0094】表1から明らかなように、実施例1〜8の
ような緩衝機能を具備した粘着シートは、緩衝試験によ
る被着体への損傷・シート剥がれがなく、被着体に容易
に貼付でき、被着体からの再剥離性に優れた粘着シート
であった。さらに、実施例7では、サーマル記録方式で
ある昇華型熱転写記録によって、実施例8ではサーマル
記録方式である感熱記録によって鮮明な画像を形成した
緩衝機能を具備した粘着シートとすることが可能であ
り、実施例1〜6は溶融熱転写記録によってバーコード
等を印字した緩衝機能を具備した粘着シートとすること
が可能である。さらに、実施例5では剥離シートのない
巻き取り状の粘着テープ形態とした緩衝機能を具備した
粘着シートを得ることができた。
【0095】比較例1、3、7の緩衝機能を具備した粘
着シートは、表面定点圧に対する垂直裏面の点圧(P)
が大きく、緩衝試験での衝撃Bに耐え得るものではなか
ったため実用には適さない。比較例2、6では、被着体
に対する粘着力が高すぎて、手で剥がすことが不可能で
あり、緩衝試験結果を得ることができなかった。さらに
比較例6では、被着体に貼付した粘着シートの端から粘
着剤のはみだしがあり、手にベタベタして不快感があっ
た。また、比較例5では、手で剥がすことが容易ではな
かった。
【0096】
【発明の効果】基材の片方の面にエラストマーを主体と
する層を設け、他方の面に粘着剤層を設けた緩衝粘着シ
ートであって、表面定点圧に対する垂直裏面の点圧が特
定未満であり、特定の粘着力とすることによって、情報
記録媒体等の壊れ易い物品や傷によって機能が失われて
しまう物品等の物理的な衝撃による損傷を抑えることが
可能で、容易に被着体に貼付・再剥離可能な緩衝機能を
具備した粘着シートを得ることができる。さらには、サ
ーマル方式による記録性を付与させることによって、上
記情報記録媒体の情報を表示したり、送り先の住所、氏
名等を記録してそのまま送付することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の緩衝機能を具備した粘着シートの一例
を断面で示した模式図。
【図2】本発明の緩衝機能を具備した粘着シートの他の
例を断面で示した模式図。
【図3】本発明の緩衝機能を具備した粘着シートの他の
例を断面で示した模式図。
【図4】本発明の緩衝機能を具備した粘着シートの他の
例を断面で示した模式図。
【図5】本発明の緩衝機能を具備した粘着シートを貼付
した記録媒体の斜視を示す模式図。
【図6】本発明において、点圧測定装置の概略図であ
る。
【符号の説明】
a:基材 b:エラストマーを主体とする層 c:粘着剤層 d:アンカー層 e:記録媒体 f:サーマル記録層 g:再剥離性粘着シート h:再剥離性粘着シートを設けた記録媒体 i:サーマル記録 1:再剥離性粘着シート 2:エラストマーを主体とする層 3:粘着剤層 4:基材 5:感圧発色ラベル 6:剥離紙 7:ダイヤルゲージスタンド(定盤) 8:加圧治具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B65D 81/03 B41M 5/26 H C09J 201/00 101H Fターム(参考) 2H111 AA26 AA27 CA03 CA05 CA30 3E066 AA21 BA05 CB03 LA23 4F100 AK03A AK25 AL09B AT00A BA02 BA03 BA10A BA10C BA25B DG10A DJ00C EH461 JK06 JK07B JK07C JK11 JL11C YY00 YY00B YY00C 4J004 AA05 AA10 AA14 CA01 CA02 CB02 CC02 CC03 CE02 FA04 FA06 4J040 CA001 DF001 EF001 JA09 JB09 NA06 PA23

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材の片方の面にエラストマーを主体と
    する層を設け、他方の面に粘着剤層を設けた粘着シート
    であって、該粘着シートの表面定点圧に対する垂直裏面
    の点圧(P)が70%未満であり、かつJIS Z 0
    237に準ずる粘着力が5〜150N/mであることを
    特徴とする緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート。
  2. 【請求項2】 エラストマー及び粘着剤の23℃での貯
    蔵弾性率が1×10 4〜1×107dyne/cm2であ
    る請求項1記載の緩衝機能を具備する再剥離性粘着シー
    ト。
  3. 【請求項3】 エラストマーを主体とする層におけるエ
    ラストマーの配合率が50〜100質量%である請求項
    1又は2に記載の緩衝機能を具備する再剥離性粘着シー
    ト。
  4. 【請求項4】 エラストマーを主体とする層の厚みが5
    〜200μmである請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の緩衝機能を具備する再剥離性粘着シート。
  5. 【請求項5】 粘着剤層が多孔性粘着剤から成ることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の緩衝機
    能を具備する再剥離性粘着シート。
  6. 【請求項6】 エラストマーを主体とする層の反対面に
    粘着剤層を設け、巻き取り状の粘着テープとしたことを
    特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の緩衝機
    能を具備する再剥離性粘着シート。
  7. 【請求項7】 サーマル記録機能を有する請求項1〜6
    のいずれか1項に記載の緩衝機能を具備する再剥離性粘
    着シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102319559B1 (ko) * 2018-10-10 2021-10-29 삼성에스디아이 주식회사 다공성 점착 필름, 이를 포함하는 광학 부재 및 이를 포함하는 광학표시장치
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