JP2018169576A - 粘着シート - Google Patents

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雅康 加茂
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Abstract

【課題】剥離シートを有効に活用しながら、情報表示部の面積を増やした粘着シートを提供する。
【解決手段】感熱発色層、剥離シート基材、剥離剤層、粘着剤層及び粘着シート基材をこの順に有する粘着シートであって、前記感熱発色層の発色濃度が、100℃以下において0.8未満である、粘着シート。
【選択図】図1

Description

本発明は粘着シートに関する。
一般的な粘着シートは、基材と、当該基材上に形成された粘着剤層と、当該粘着剤層を保護する目的で当該粘着剤層上に設けられた剥離シートとから構成されている。剥離シートは粘着剤層上に剥離可能に設けられており、実際に粘着シートを使用する際には、剥離シートを粘着シートから剥がして、粘着剤層の表面を被着物に当接させて貼付する。
粘着シートの使用形態の一つとして、粘着ラベルがある。一般に、粘着シートに対して、印刷加工や抜き加工を施したものを粘着ラベルとして使用することが多い。粘着シートを粘着ラベル用途で使用する場合に、粘着シートの基材側の面(粘着剤層側の面とは反対側の面)が情報表示部として機能することになる。
ところで、粘着ラベルは様々な用途で使用されるため、その用途に応じて様々な要求が存在する。その一つとして、情報表示部の面積を増やしたいという要求があり、そのような要求を満たす粘着ラベルとして、特許文献1には剥離シートの表面側及び裏面側に、それぞれ表面側ラベル及び裏面側ラベルを設けた両面ラベルが提案されており、特許文献2には第一層ラベルと当該第一層ラベルの下に積層された第二層ラベルと当該第二層ラベルの下に積層された剥離シートとを備える多層ラベルが提案されている。
特許第5123779号公報 特開2002−6743号公報
しかし、特許文献1に記載される両面ラベルのような構成では、剥離シートはその両面に剥離剤層を備える必要があるため、コスト的に不利である。また、両面に設けられた粘着ラベルが剥がされた後に残る剥離シートは、有効に活用されず、ゴミとして廃棄することになる。
特許文献2に記載される多層ラベルでは、第一層ラベルを第二層ラベル上に剥離可能に設ける必要があるため、第二層ラベルの表面に剥離剤層が設けられている。第二層ラベルの情報表示部はこの剥離剤層側の面であるため、印字印刷手段が制限されるというデメリットがある。また、第二層ラベルが剥がされた後に残る剥離シートは、有効に活用されず、ゴミとして廃棄することになる。
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、剥離シートを有効に活用しながら、情報表示部の面積を増やした粘着シートを提供することを課題とする。
本発明者は、剥離シートに特定の静発色特性を有する感熱発色層を設けることで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[6]を提供するものである。
[1]感熱発色層、剥離シート基材、剥離剤層、粘着剤層及び粘着シート基材をこの順に有する粘着シートであって、
前記感熱発色層の発色濃度が、100℃以下において0.8未満である、粘着シート。
[2]前記感熱発色層の発色濃度が0.8を超える温度が100℃以上である、上記[1]に記載の粘着シート。
[3]前記剥離剤層を形成するためのコーティング剤が有機溶剤を実質的に含まない、上記[1]又は[2]に記載の粘着シート。
[4]前記剥離剤層を形成するためのコーティング剤がシリコーン系樹脂を含む、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の粘着シート。
[5]前記シリコーン系樹脂が紫外線硬化型シリコーン系樹脂である、上記[4]に記載の粘着シート。
[6]前記剥離シート基材と前記剥離剤層との間に、目止め層をさらに有する、上記[1]〜[5]のいずれかに記載の粘着シート。
本発明の粘着シートは、剥離シートを有効に活用しながら、情報表示部の面積を増やすことできる。
本発明の一実施形態の粘着シートの模式的な断面図である。
[粘着シート]
以下、図面を参照しつつ、本発明の粘着シートについて説明する。
図1は、本発明の一実施形態の粘着シートの模式的な断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態の粘着シート1は、感熱発色層11、剥離シート基材12、剥離剤層13、粘着剤層20及び粘着シート基材30をこの順に有する。剥離剤層13と粘着剤層20は、その層間で剥離可能なように設けられており、実際に粘着シート1を使用する際には、感熱発色層11、剥離シート基材12及び剥離剤層13を含む剥離シート10を粘着シート1から剥がして、粘着剤層20の表面を被着物に当接させて貼付する。
本発明の粘着シートは、その表裏両面(図1の面1a及び面1b)が情報表示部として機能するため、情報表示部の面積増加を可能とする。また、剥離シート10は情報表示部を有し、有効に活用される。
以下、各部材についてより詳細に説明する。
<剥離シート>
剥離シート10は、感熱発色層11、剥離シート基材12及び剥離剤層13を含む。
剥離シート10の一方の表面を形成する表面層は剥離剤層13であり、これにより剥離剤層13と粘着剤層20との界面で剥離することが可能となる。剥離シート10のもう一方の表面である表面1bを形成する表面層は、図1に示すように感熱発色層11であってもよいし、感熱発色層11上に設けられた他の層(図示されていない)であってもよい。感熱発色層11上に他の層を設ける場合、表面1bを情報表示部として機能させる観点から、感熱発色層11の感熱発色性を阻害しない範囲で当該他の層を設けることが好ましい。
また、感熱発色層11と剥離シート基材12との間に、及び/又は、剥離シート基材12と剥離剤層13との間に他の層(図示されていない)が設けられてもよい。
(感熱発色層)
感熱発色層11としては、加熱することにより発色される従来公知の感熱発色層を使用でき、例えばロイコ染料と、ロイコ染料に反応する顕色剤とを含有するものが挙げられる。感熱発色層11は、例えば、ロイコ色素、顕色剤に加えて、適宜バインダー、ワックス、溶剤等を含有する感熱発色層形成用コーティング剤を、剥離シート基材12の剥離剤層13を設ける面とは反対の面に塗工して塗膜を得た後、当該塗膜を硬化させることで形成することができる。
本発明において、感熱発色層11は特定の静発色特性を有し、感熱発色層11の発色濃度は、100℃以下において0.8未満であることを要件とする。ここで、「発色濃度」とは、傾斜試験機により、所定の条件で熱プレスを行い、熱プレスを行った箇所を光学濃度計により測定して得られる光学濃度の値(OD値)を意味し、本発明における「発色濃度」の具体的な特定方法は実施例に記載の通りである。
感熱発色層11の発色濃度は100℃以下において0.8未満であるため、100℃に達するまでの温度範囲においては、発色濃度0.8未満に発色を抑えることができる。
粘着シートの製造方法によっては、その製造過程(例えば、熱硬化により剥離材層を形成する工程や剥離シート上に粘着剤を塗布し加熱乾燥する工程)において感熱発色層が加熱される場合もあるが、そのような場合であっても100℃までの加熱に対して、発色濃度0.8未満に発色が抑えられ、得られた粘着シートの感熱発色層11の感熱発色能力は維持される。
100℃までの温度範囲における発色をより抑え、感熱発色能力をより高いレベルで維持する観点から、感熱発色層11の発色濃度は、100℃以下において、好ましくは0.7以下、より好ましくは0.6以下、更に好ましくは0.5以下、より更に好ましくは0.4以下である。
また、粘着シートの製造過程において感熱発色層により高い温度の熱が加えられた場合であっても発色濃度0.8以下に発色を抑えて、より高い温度まで感熱発色能力を維持する観点から、感熱発色層11の発色濃度が0.8を超える温度は、好ましくは100℃以上であり、より好ましくは105℃以上であり、さらに好ましくは110℃以上である。
感熱発色層11の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1〜10μm、より好ましくは2〜7μmの範囲である。
(剥離シート基材)
剥離シート基材12としては、特に限定されるものではないが、紙、合成紙、合成樹脂フィルム等を用いることができ、粘着シートの用途に応じて適宜選択することができる。例えば、パーキングチケット用途の場合であれば、剥離シート基材12は、好ましくは紙又は合成紙であり、より好ましくは紙である。
紙としては、例えば、上質紙、クラフト紙、グラシン紙が挙げられる。
合成紙は、熱可塑性樹脂と無機充填剤との組み合わせにより表層を紙化したものであって、例えば、ポリオレフィン系樹脂合成紙、ポリスチレン系樹脂合成紙、ポリ塩化ビニル系樹脂合成紙、ポリエステル系樹脂合成紙が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂からなるフィルム、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂からなるフィルムが挙げられる。
剥離シート基材12として樹脂フィルムを用いる場合、これらの樹脂フィルム上に積層する層との密着性を向上させる観点から、樹脂フィルムの表面に対して、酸化法や凹凸化法等による表面処理、あるいはプライマー処理を施してもよい。
酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸処理(湿式)、熱風処理、オゾン及び紫外線照射処理等が挙げられ、凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
なお、剥離シート基材12として樹脂フィルムを用いる場合、剥離シート基材12は、さらに紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、着色剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
剥離シート基材12の厚さは、粘着シートの用途に応じて適宜設定されるが、取扱性及び経済性の観点から、好ましくは5〜1000μm、より好ましくは10〜500μm、更に好ましくは12〜250μm、より更に好ましくは15〜150μmである。
(剥離剤層)
剥離剤層13は、剥離剤層を形成するためのコーティング剤(以後、“剥離剤層形成用コーティング剤”とも呼称する)を、剥離シート基材12上に塗工して塗膜を得た後、当該塗膜を硬化させることで形成することができる。
剥離剤層形成用コーティング剤は、有機溶剤を実質的に含まないことが好ましい。ここで「実質的に含まない」とは、含有量が0〜5質量%であることを意味する。剥離剤層形成用コーティング剤中における有機溶剤の含有量は、より好ましくは0〜3質量%であり、さらに好ましくは0〜1質量%であり、特に好ましくは0質量%である。
剥離剤層形成用コーティング剤が有機溶剤を実質的に含まないことが好ましい理由は以下の通りである。
剥離剤層形成用コーティング剤を剥離シート基材12上に塗工して塗膜を得る過程で、有機溶剤が剥離シート基材12を浸透し、さらに感熱発色層11にまで浸み込むと、感熱発色層11に含まれるロイコ染料と顕色剤とが接触しやすくなり、熱を加えることなく発色してしまう恐れがある。そこで、有機溶剤を実質的に含まない剥離剤層形成用コーティング剤を使用することで、本発明の粘着シートの製造過程における感熱発色層11の望まない発色を回避することができる。
ただし、回避方法は、有機溶剤を実質的に含まない剥離剤層形成用コーティング剤を使用することには限られず、有機溶剤を多く含む剥離剤層形成用コーティング剤を使用したとしても回避する手段は存在する。例えば、感熱発色層11と剥離シート基材12との間に、及び/又は、剥離シート基材12と剥離剤層13との間に、目止め層を設けるといった手段や、剥離シート基材12として樹脂フィルム等の有機溶剤が浸透しにくい材料を用いるという手段が考えられる。これらの手段によって、有機溶剤が感熱発色層11にまで浸み込むことを防ぐことができるためである。また、剥離剤層13を形成した後に、感熱発色層11を形成するという手段も考えられる。剥離剤層形成用コーティング剤中に含まれていた有機溶剤は、剥離剤層形成用コーティング剤の塗膜を硬化させる過程で気化して実質的に消失するためである。
剥離剤層形成用コーティング剤に含まれる剥離主剤は、熱硬化型の剥離主剤であってもよいし、紫外線硬化型の剥離主剤であってもよい。即ち、剥離剤層形成用コーティング剤の塗膜を硬化させる際の硬化方法は、熱硬化であってもいし、紫外線硬化であってもよい。ただし、熱硬化の場合には、感熱発色層11が発色しないようにしながら、剥離剤層形成用コーティング剤の塗膜を熱硬化させる必要がある。したがって、剥離剤層形成用コーティング剤の硬化温度は低い方が好ましい。
剥離剤層形成用コーティング剤に含まれる剥離主剤としては、従来公知の剥離性成分を使用することができ、具体的には、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等が例示される。これらの中でも、コストや剥離性の観点からシリコーン系樹脂が好ましく、感熱発色層の望まない発色を避ける観点から、紫外線硬化型のシリコーン系樹脂がより好ましい。
剥離剤層13の硬化後の塗布量は、剥離性及び塗膜の硬化性の観点から、好ましくは0.01〜5g/m、より好ましくは0.1〜4g/m、更に好ましくは0.3〜3g/mである。
(剥離シートの任意の層)
感熱発色層11上には、さらに保護層(図示せず)を設けてもよい。保護層を設けることで、使用環境から感熱発色層11への悪影響を防止することができる。保護層は、例えば、樹脂に適宜添加剤を添加した保護層形成用コーティング剤を感熱発色層11上に塗工して塗膜を形成し、当該塗膜を乾燥させることで形成できる。感熱発色層11の印字の視認性を確保するため、保護層は透明であることが好ましい。保護層の厚さは、例えば0.3〜3.0μmである。
剥離シート基材12として紙を使用する場合、感熱発色層11と剥離シート基材12との間に、及び/又は、剥離シート基材12と剥離剤層13との間に、目止め層を設けてもよい。上述したように、目止め層を設けることで、剥離剤層形成用コーティング剤の有機溶剤が感熱発色層11にまで浸み込むことを防ぐことができる。
このような目止め層としては、特に限定されないが、例えは、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリスチレン系樹脂等を主成分(少なくとも20質量%以上含有する)として、必要に応じ、クレー、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛等のフィラーを添加したもの等からなる層が挙げられる。目止め層の厚さは、特に制限はなく、例えば0.1〜30μmである。
<粘着剤層>
粘着剤層20は、剥離シートを剥がした後の粘着シートを被着物に貼付するための層である。粘着剤層20は、アクリル系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の従来公知の粘着剤を含む粘着剤層形成用コーティング剤から形成される。これら粘着剤の中でも、耐候性、価格の点からアクリル系粘着剤が好適に用いられる。
粘着剤層20の厚みは、特に限定されないが、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μmである。
<粘着シート基材>
粘着シート基材30としては、特に限定されるものではないが、紙、合成紙、合成樹脂フィルム等を用いることができ、粘着シートの用途に応じて適宜選択することができる。
紙としては、例えば、上質紙、クラフト紙、グラシン紙が挙げられる。
合成紙は、熱可塑性樹脂と無機充填剤との組み合わせにより表層を紙化したものであって、例えば、ポリオレフィン系樹脂合成紙、ポリスチレン系樹脂合成紙、ポリ塩化ビニル系樹脂合成紙、ポリエステル系樹脂合成紙が挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂からなるフィルム、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル樹脂からなるフィルムが挙げられる。
粘着シート基材30として樹脂フィルムを用いる場合、これらの樹脂フィルム上に積層する層との密着性を向上させる観点から、樹脂フィルムの表面に対して、酸化法や凹凸化法等による表面処理、あるいはプライマー処理を施してもよい。
酸化法としては、例えば、コロナ放電処理、プラズマ放電処理、クロム酸処理(湿式)、熱風処理、オゾン及び紫外線照射処理等が挙げられ、凹凸化法としては、例えば、サンドブラスト法、溶剤処理法等が挙げられる。
なお、粘着シート基材30として樹脂フィルムを用いる場合、粘着シート基材30は、さらに紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、着色剤等の各種添加剤を含有していてもよい。
粘着シート基材30の厚さは、粘着シートの用途に応じて適宜設定されるが、取扱性及び経済性の観点から、好ましくは5〜1000μm、より好ましくは10〜500μm、更に好ましくは12〜250μm、より更に好ましくは15〜150μmである。
粘着シート基材30の表面又は裏面には、印刷、印字などが施されていてもよい。そのために、粘着シート基材30には、感熱発色層、熱転写、インクジェット、レーザー印字などが可能な印字受像層、印刷性向上層等が設けられてもよい。
[粘着シート製造方法]
次に、本発明の粘着シートの製造方法について説明する。
粘着シート1の製造方法は、粘着シートが感熱発色層11、剥離シート基材12、剥離剤層13、粘着剤層20及び粘着シート基材30をこの順に有するように製造できる限り、特に限定されず、例えば、感熱発色層11、剥離シート基材12及び剥離剤層13を含む剥離シート10を製造し、次いで、剥離シート10の剥離剤層13上に粘着剤層20及び粘着シート基材30を設けることにより、粘着シート1を製造する方法が挙げられる。
剥離シート10の製造方法の一例としては、以下の工程(A1)及び(A2)を含む方法が挙げられる。
・工程(A1):剥離シート基材12の一方の片面に感熱発色層11を形成する工程。
・工程(A2):剥離シート基材12の他方の片面に剥離剤層13を形成する工程。
工程(A1)においては、ロイコ色素、顕色剤に加えて、適宜バインダー、ワックス、溶剤等を含有する感熱発色層形成用コーティング剤を、剥離シート基材12の片面(剥離剤層13を設ける面とは反対の面)に塗工して塗膜を得た後、当該塗膜を硬化させることで感熱発色層11を形成することができる。
工程(A2)においては、シリコーン系樹脂等の剥離主剤を含有する剥離剤層形成用コーティング剤を、剥離シート基材12の片面(感熱発色層11を設ける面とは反対の面)に塗工して塗膜を得た後、当該塗膜を硬化させることで剥離剤層13を形成することができる。
なお、上記の工程(A1)及び(A2)の順序は問われず、いずれの工程を先に行ってもよい。ただし、工程(A1)を先に行った場合、剥離剤層形成用コーティング剤は有機溶剤を実質的に含まないことが好ましく、塗膜の硬化方法は、熱硬化であってもいし、紫外線硬化であってもよいが、紫外線硬化の方が好ましい。
また、工程(A1)及び(A2)を1工程にて同時に行ってもよい。
また、片面に感熱発色層11が予め形成された剥離シート基材12が、市販品の感熱紙として入手可能である。当該感熱紙としては、例えば、三菱製紙株式会社製「LH215SH」、王子イメージングメディア株式会社製「KLT30−1H」、日本製紙株式会社製「TL51KS−LH」、株式会社リコー製「150LHB」が挙げられる。そのような市販品を利用する場合には、上記工程(A1)を含む必要は無い。
したがって、剥離シート10の製造方法の別の一例としては、以下の工程(B1)を含む方法が挙げられる。
・工程(B1):片面に感熱発色層11が予め形成された剥離シート基材12の他方の片面に剥離剤層13を形成する工程。
工程(B1)においては、シリコーン系樹脂等の剥離主剤を含有する剥離剤層形成用コーティング剤を、剥離シート基材12の片面(感熱発色層11が予め形成された面とは反対の面)に塗工して塗膜を得た後、当該塗膜を硬化させることで剥離剤層13を形成することができる。剥離剤層形成用コーティング剤は有機溶剤を実質的に含まないことが好ましく、塗膜の硬化方法は、熱硬化であってもいし、紫外線硬化であってもよいが、紫外線硬化の方が好ましい。
剥離シート10の剥離剤層13上に粘着剤層20及び粘着シート基材30を設ける方法の一例としては、以下の工程(C1)及び(C2)を含む方法が挙げられる。
・工程(C1):剥離剤層13上に粘着剤層20を形成する工程。
・工程(C2):粘着剤層20と粘着シート基材30と貼り合わせる工程。
工程(C1)においては、粘着剤層形成用コーティング剤を、剥離剤層13上に塗工して塗膜を得た後、当該塗膜を硬化させる。塗膜の硬化方法は、熱硬化であってもいし、紫外線硬化であってもよい。
剥離シート10の剥離剤層13上に粘着剤層20及び粘着シート基材30を設ける方法の別の一例としては、以下の工程(D1)及び(D2)を含む方法が挙げられる。
・工程(D1):粘着シート基材30上に粘着剤層20を形成する工程。
・工程(D2):剥離剤層13と粘着剤層20と貼り合わせる工程。
工程(D1)において、粘着剤層形成用コーティング剤を、粘着シート基材30上に塗工して塗膜を得た後、当該塗膜を硬化させる。塗膜の硬化方法は、熱硬化であってもいし、紫外線硬化であってもよい。
上記の各コーティング剤の塗工方法としては、例えば、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ロールナイフコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法等の公知の方法が挙げられる。
[粘着シートの用途]
本発明の粘着シートは、特に限定されるわけではないが、管理ラベルとして適しており、粘着シート基材側を管理対象となる物品に貼付し、剥離シート側を控え券として使用するような用途に適しており、特にパーキングチケットへの適用が好ましい。
本発明について、以下の実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<感熱発色層の発色濃度の測定>
実施例及び比較例で用いた感熱紙を熱傾斜試験機(東洋精機株式会社製「TYPE HG」)により、加圧力20kPa、加圧時間3秒で、60℃〜140℃の範囲を5℃間隔で熱プレスを行った。熱プレスを行ったサンプルの各箇所を光学濃度計(Gretag Macbeth社製「RD918」)を用いて、光学濃度(OD値)を測定し、これを発色濃度とした。60℃〜100℃の範囲における発色濃度の最大値を求め、これを100℃以下における感熱発色層の発色濃度の最大値とみなすこととした。即ち、60℃〜100℃の範囲における発色濃度の最大値が0.8未満であれば、感熱発色層の発色濃度は100℃以下において0.8未満であるとみなす。
また、前記熱プレスを行ったサンプルの発色濃度が0.8を超える温度の最低値を求め、これを感熱発色層の発色濃度が0.8を超える温度とみなした。
<感熱発色層の発色状態の確認>
実施例及び比較例で製造した粘着シートの感熱発色層が、その製造工程中(剥離剤層形成用コーティング剤の塗布乾燥工程後、及び粘着剤層の塗布乾燥工程後)に発色したかを目視で確認した。確認結果を、以下の基準で評価した。
A:発色が認められない。
B:感熱発色層の一部で発色が認められる。
C:感熱発色層の全面で発色が認められる。
<感熱発色層の感熱発色能力の確認>
実施例及び比較例で製造した粘着シートの感熱発色層側の面にサーマルプリンタ(Zebra社製「140Xi4」)によって、サーマルヘッド温度120℃、印字速度26mm/秒にて印字を施した。これによって粘着シートの感熱発色層が感熱発色能力を製造工程中に失っていないかを確認した。
A:印字可能。
B:印字可能であったが、印字のかすれ、または感熱発色層ににじみが発生した。
C:粘着シートの製造工程中に発色したため、評価不能。
実施例1
無溶剤熱硬化型シリコーン系剥離剤(信越化学工業株式会社製「X62−1695」、固形分濃度100%)100質量部に白金触媒(信越化学工業株式会社製「PL−65」)を4.0質量部添加し、剥離剤層形成用コーティング剤を用意した。剥離シート基材である上質紙に感熱発色層が設けられた感熱紙(三菱製紙株式会社製「LH215SH」、厚さ85μm)を使用し、感熱紙の感熱発色層が設けられた面とは反対側の面に、前記剥離剤層形成用コーティング剤を塗布した。この剥離剤層形成用コーティング剤の塗膜を、80℃30秒続いて90℃30秒の条件で乾燥することにより硬化させて剥離剤層を形成し、剥離シートを得た。なお、剥離剤層の乾燥後の塗布量は1.5g/mであった。
次に、前記剥離シートの剥離剤層側の面に、エマルション系粘着剤(リンテック株式会社製「PW」)を塗布した。この粘着剤の塗膜を、80℃2分の条件で乾燥することにより粘着剤層を形成した。このようにして得た粘着剤層付き剥離シートの粘着剤層の面を、粘着シート基材である上質紙(三菱製紙株式会社製「KTP−LI(NE)」、坪量64.0g/m)の片面に貼り合わせ、粘着シートを得た。なお、粘着剤層の乾燥後の塗布量は20g/mであった。
実施例2
実施例1で使用した剥離剤層形成用コーティング剤を、無溶剤熱硬化型シリコーン系剥離剤(東レ・ダウコーニング株式会社製「LTC1056L」、固形分濃度100%)100質量部に白金触媒(東レ・ダウコーニング株式会社製「SRX212」)を2.0質量部添加した剥離剤層形成用コーティング剤に代え、剥離剤層の乾燥後の塗布量を2.0g/mとした以外は、実施例1と同様の方法で剥離シートを得た。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例3
実施例2で使用した感熱紙を、剥離シート基材である上質紙に感熱発色層が設けられた感熱紙(王子イメージングメディア株式会社製「KLT30−1H」、厚さ80μm)に代えた以外は、実施例2と同様の方法で剥離シートを得た。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例4
実施例2で使用した感熱紙を、剥離シート基材である上質紙に感熱発色層が設けられた感熱紙(日本製紙株式会社製「TL51KS−LH」、厚さ63μm)に代えた以外は、実施例2と同様の方法で剥離シートを得た。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例5
実施例2で使用した感熱紙を、剥離シート基材である上質紙に感熱発色層が設けられた感熱紙(株式会社リコー製「150LHB」、厚さ81μm)に代えた以外は、実施例2と同様の方法で剥離シートを得た。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例6
溶剤型熱硬化型シリコーン系剥離剤(信越化学工業株式会社製「KS847H」、固形分濃度30%)100質量部に白金触媒(信越化学工業株式会社製「PL50T」)を1.0質量部添加した剥離剤層形成用コーティング剤を用意した。剥離シート基材である上質紙に感熱発色層が設けられた感熱紙(三菱製紙株式会社製「LH215SH」、厚さ85μm)を使用し、感熱紙の感熱発色層が設けられた面とは反対側の面に、目止め層として厚さ20μmのポリエチレンラミネート加工を施した。さらに、当該目止め層の感熱紙と接する面とは反対側の面に、前記剥離剤層形成用コーティング剤を塗布した。このようにして得られた剥離剤層形成用コーティング剤の塗膜を、80℃30秒続いて90℃30秒の条件で乾燥することにより硬化させて剥離剤層を形成し、剥離シートを得た。なお、剥離剤層の乾燥後の塗布量は1.5g/mであった。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例7
実施例1で使用した剥離剤層形成用コーティング剤を、エマルション型シリコーン系剥離剤(信越化学工業株式会社製「KM−3951」、固形分濃度40%)100質量部に白金触媒(信越化学工業株式会社製「CAT−PM−10A」)を5.0質量部添加した剥離剤層形成用コーティング剤に代えた以外は、実施例1と同様の方法で剥離シートを得た。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例8
剥離剤層形成用コーティング剤の塗膜の乾燥条件を110℃30秒にした以外は、実施例1と同様の方法で剥離シートを得た。
次に、前記剥離シートを用いて、粘着剤の塗膜の乾燥条件を110℃2分とした以外は、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例9
無溶剤紫外線硬化型シリコーン系剥離剤(荒川化学工業社製、POLY215)100質量部に白金触媒(荒川化学工業株式会社製「cata211」)を5.0質量部添加し、剥離剤層形成用コーティング剤を用意した。剥離シート基材である上質紙に感熱発色層が設けられた感熱紙(三菱製紙株式会社製「LH215SH」、厚さ85μm)を使用し、感熱紙の感熱発色層が設けられた面とは反対側の面に、前記剥離剤層形成用コーティング剤を塗布した。この剥離剤層形成用コーティング剤の塗膜を、50mJ/mの条件で紫外線照射することにより硬化させて剥離剤層を形成し、剥離シートを得た。なお、剥離剤層の紫外線照射後の塗布量は2.0g/mであった。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
比較例1
実施例2で使用した感熱紙を、剥離シート基材である上質紙に感熱発色層が設けられた感熱紙(日本製紙株式会社製「TP60KS」、厚さ75μm)に代えた以外は、実施例2と同様の方法で剥離シートを得た。
次に、前記剥離シートを用いて、実施例1と同様の方法で粘着シートを得た。
実施例及び比較例で用いた感熱紙の発色濃度の測定結果、並びに実施例及び比較例で製造した粘着シートの発色状態の確認結果及び感熱発色能力の確認結果を、表1に示す。
1 粘着シート
10 剥離シート
11 感熱発色層
12 剥離シート基材
13 剥離剤層
20 粘着剤層
30 粘着シート基材

Claims (6)

  1. 感熱発色層、剥離シート基材、剥離剤層、粘着剤層及び粘着シート基材をこの順に有する粘着シートであって、
    前記感熱発色層の発色濃度が、100℃以下において0.8未満である、粘着シート。
  2. 前記感熱発色層の発色濃度が0.8を超える温度が100℃以上である、請求項1に記載の粘着シート。
  3. 前記剥離剤層を形成するためのコーティング剤が有機溶剤を実質的に含まない、請求項1又は2に記載の粘着シート。
  4. 前記剥離剤層を形成するためのコーティング剤がシリコーン系樹脂を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の粘着シート。
  5. 前記シリコーン系樹脂が紫外線硬化型シリコーン系樹脂である、請求項4に記載の粘着シート。
  6. 前記剥離シート基材と前記剥離剤層との間に、目止め層をさらに有する、請求項1〜5のいずれかに記載の粘着シート。
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WO2022038926A1 (ja) * 2020-08-18 2022-02-24 日東電工株式会社 接合体の分離方法

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