JP2003253720A - 既設排水管の補修用スリーブ - Google Patents

既設排水管の補修用スリーブ

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JP2003253720A
JP2003253720A JP2002060160A JP2002060160A JP2003253720A JP 2003253720 A JP2003253720 A JP 2003253720A JP 2002060160 A JP2002060160 A JP 2002060160A JP 2002060160 A JP2002060160 A JP 2002060160A JP 2003253720 A JP2003253720 A JP 2003253720A
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正彦 久保
Yukihiro Wada
行裕 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設排水管の一部をそのまま短管として利用
して既設排水管を補修する場合に有益な既設排水管補修
用スリーブを提案する。 【解決手段】 主部51と、主部51の上端部に形成さ
れたガイド部52と、このガイド部52に連設されたス
トレート部53と、ストレート部53の上端に連設され
た鍔部54とを有する。主部51が短管11の内径より
も少し短い寸法の外径を有し、ストレート部53が短管
11の内径と同等の外径を備え、主部51の短管11か
らの突出部分を、立管60に対する差込み部51とす
る。鍔部54の下面をパッキンに対する座面56とす
る。鍔部54とストレート部53とガイド部52とを、
ステンレス管の端部を機械加工することによって形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、既設排水管を補修
に用いることのできる既設排水管の補修用スリーブに関
する。
【0002】
【従来の技術】多層集合住宅(高層住宅)では、既設排
水管が屋上から各階の居住区を縦貫して地上の排水溝に
まで延びている。この種の既設排水管は、施工後の経年
によって流量低下や停止、漏水事故などのトラブルを発
生しやすくなるため、定期的なメンテナンスなどによっ
てその性能維持を図っているけれども、住宅建設後、数
十年(たとえば20年程度)を経たものでは、通常のメ
ンテナンスによってはその性能を維持し得なくなること
があり、その際に既設排水管を補修する必要が生じてく
る。
【0003】図13は十数階の居住区を持つ高層住宅で
の従来の既設排水管の補修手順の代表例を示した説明図
である。また、図11は従来工法で補修を行った場合の
施工事例を上から見て示した概略説明図、図12は図1
1のXII−XII線に沿う部分から見た同事例の概略
説明図である。
【0004】高層住宅の場合、既設排水管は、通常、各
階の居住区のパイプスペースPSや各階の居住区を仕切
るスラブSとを貫通する排水管路を形成しており、その
既設排水管に対して、浴場や洗面所などの水周り箇所R
から引き出された排水管の管路が接続されている。そし
て、既設排水管の排水性能を更新する際には、図11及
び図12に見られるように、各階のパイプスペースPS
やスラブSを縦貫させて新設の排水用立て配管1Aを設
置するという考え方が施工の基本になっていた。そし
て、そのような基本的な方針の下で行われる排水用立て
配管施工方法では図13に示した多くの作業を長時間を
費やして行うことを余儀なくされていた。
【0005】すなわち、図13のように、新設の排水用
立て配管1Aの施工に際し、最初の工程では、各階の居
住区で既設の床板や天井板を撤去した後、コンクリート
斫り機械を設置し、各階の居住区での排水用立て配管1
Aの新設箇所にコンクリート製スラブSに対する穴開け
を行い、そこに新設の排水用立て配管1Aを形成する短
管1aを貫通させてその貫通部をモルタルで穴埋めし、
さらに、各階の居住区内で天井側及び床側の各短管1a
を新設の立管1bで継手1cを介して連通接続した後、
既設の床や天井板の撤去箇所を仮復旧させる。その後、
各階の居住区内で水周り箇所Rから引き出されている既
設排水管を新設排水管2A,3Aに入れ換えてその新設
排水管2A,3Aの管路終部を新設の排水用立て配管1
Aに継手1dを介して連通させる。そして、漏水有無を
確認するための排水テストを実施し、各階の居住区内で
仮復旧に使った床や天井板を撤去することや既設排水管
を撤去することを行った後、既設排水管の撤去箇所をモ
ルタルで穴埋めし、モルタルの養生が終了してから既設
の床板や天井板を本復旧させる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の排水用
立て配管施工方法やその方法によって新設された排水用
立て配管には次のような問題があった。 (1)排水用立て配管の施工には断水や排水停止を伴う
ため、住人が各階の居住区に住みながらの施工は施工時
間に制約があるにもかかわらず、図13で説明したこと
を内容とする多くの工程を行う必要があるために多くの
施工日数を必要とする。たとえば、高層14階建て住宅
で、上下に並んでいる各階の居住区に共通の排水用立て
配管を1系統の排水用立て配管とした場合、1系統の排
水用立て配管を新設し、かつ、それによって不要になっ
た1系統の既設排水管を撤去するのに、コンクリート養
生日数などを含めると、1日の作業時間を8時間程度に
設定して延べ日数3〜4日が必要になり、住人にとって
はそのような長期間に亘って水周り箇所の使用が制限さ
れたりする。 (2)狭いパイプスペースPS内での排水用立て配管1
Aの新設施工やその立て配管1Aに対する水周り箇所か
らの新設排水管2A,3Aの接続作業が必要であるの
で、配管部品の搬入やその大きさ・長さなどに大きな制
約があり、施工作業性が非常に悪い。 (3)図11や図12で説明したように、新設の排水用
立て配管1Aの設置位置が既設排水管の位置とは異なる
ため、その立て配管1Aに接続する水周り箇所からの排
水管2A,3Aも新設することが不可欠になり、新設の
排水系統の形が、撤去された既設の排水系統の形と異な
ってしまうという不都合が生じるのを避けることができ
ない。 (4)上記した各事項の下での作業を余儀なくされるた
め、施工期間が長くなるだけでなく、材料費や人件費な
どを含む施工費用も高くつき、また、住人にも多大な不
便を強いることになる。
【0007】そこで、本願発明者は鋭意調査を重ね、既
設排水管の一部をそのまま利用することによって、施工
期間が従来に比べ大幅に短縮されて施工費用が安く抑え
られ、住人にとっても洗面所や浴場などの水周り箇所の
使用を制限される時間が極端に短くて済むようになる新
たな工法を開発するに至った。
【0008】本発明は、その新工法で用いられる既設排
水管の補修用スリーブを提案することを課題とするもの
である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る既設排水管
の補修用スリーブは、住宅の各階の居住区内で既設排水
管の中間部分だけを撤去することによりその既設排水管
の各階でのスラブ貫通部分を残存させることにより形成
された短管に挿通されて新設管路を形成する既設排水管
の補修用スリーブであって、上端部に外側へ張り出して
上記短管の上端に係合される鍔部を有する。これによれ
ば、当該スリーブを短管に上方から挿通させた場合に、
鍔部が短管の上端部に係合して短管からの抜落ちが阻止
されるので、スリーブを短管に保持させておくための特
別の手段を必要とせず、また、そのスリーブに立管を接
続する作業も容易かつ迅速に行うことができるようにな
る。
【0010】本発明では、上記鍔部が上記短管の上端に
係合されている状態で上記短管の下端部から下方へ突出
される主部と、この主部の上端部に上拡がりテーパ状に
形成されたガイド部と、このガイド部に連設されたスト
レート部と、ストレート部53の上端に連設された上記
鍔部とを有し、上記主部が上記短管の内径よりも少し短
い寸法の外径を有し、上記ストレート部が上記短管の内
径と同等の外径を備え、上記主部の上記短管からの突出
部分が、上記短管に継手を介して接続される立管に対す
る差込み部として形成されていることが望ましい。これ
によれば、短管11の管壁に水垢などの異物が堆積して
いるとしても、スリーブを作業者が手に持ち、その作業
者がスリーブを短管に挿入すると、スリーブのガイド部
の案内作用によってストレート部が短管11の同心位置
に自然に嵌まり込むので、短管に対するスリーブの挿通
作業を容易にかつ短時間で楽に行うことができる。
【0011】本発明では、上記鍔部の下面が、その鍔部
と上記短管とによって挾圧されるパッキンに対する座面
として形成されていることが望ましい。これによれば、
鍔部と短管とに挾圧されたパッキンによる止水作用が、
パッキンと上記座面との密着によって確実に発揮され
る。
【0012】本発明では、ステンレス管の端部を機械加
工することによって上記鍔部と上記ストレート部と上記
ガイド部とが形成されており、そのステンレス管の未加
工部分が上記主部として形成されていることが望まし
い。これによれば、当該スリーブに鍔部とストレート部
とガイド部とを容易に一体に具備させることが可能であ
る。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る既設排水管の
補修用スリーブやそのスリーブを用いた既設配管の補修
方法を説明する。
【0014】図1は本発明に係る補修用スリーブを用い
て既設排水管を補修することにより形成された排水用立
て配管やその付属配管などを上から見て示した概略説明
図、図2は図1のII−II線に沿う部分から見た同一
事例の概略説明図である。
【0015】図1及び図2において、PSは高層住宅の
各階の居住区に備わっているパイプスペース、Rは浴場
や洗面所などの水周り箇所、Sは各階の居住区を仕切っ
ているスラブ、10は各階の居住区及びスラブSを縦貫
して施工された排水用立て配管、30,40は水周り箇
所Rから引き出されて排水用立て配管10に連通接続さ
れている排水管をそれぞれ示していて、各階の居住区で
図1及び図2に示したものと同様の配管施工が行われて
いる。
【0016】図1及び図2に示した排水用立て配管10
は、各階のスラブSを貫通して設けられた短管11と、
その短管11のそれぞれに挿通されたスリーブ50とを
有している。また、この排水用立て配管10において、
各階の居住区では、短管11の上端部及び下端部がスラ
ブSに近い箇所に位置している。そして、各階の居住区
内では、天井側の短管11に挿通されたスリーブ50と
床側の短管11に挿通されたスリーブ50とが立管60
で継手70を介して連通接続されている。そして、上記
の継手62の内部通路のそれぞれには、水周り箇所Rか
ら引き出された排水管30,40の管路終部が連通接続
されている。
【0017】排水用立て配管10やスリーブ50の具体
的構造は、次に説明する排水用立て配管の施工方法を参
照することによっていっそう明らかになる。
【0018】図3は排水用立て配管施工方法を用いて行
う十数階の居住区を持つ高層住宅での新工法としての既
設排水管の補修手順の代表例を示した工程手順説明図で
ある。また、図4〜図8は排水用立て配管施工方法で行
われる工程内容の説明図である。さらに、図9はスリー
ブ50の側面図、図10(A)(B)は止水用パッキン
80を例示した部分断面図である。
【0019】図3の工程手順説明図で判るように、排水
用立て配管施工方法では、各階の居住区内で、既設排水
管部分撤去工程と、スリーブ挿通工程と、管接続工程と
の3つの工程を主工程として行うことによって各階の居
住区に排水用立て配管を形成する。また、必要があれば
それらの各工程でパッキン装着などの付随作業を併せて
行う。これら3つの主工程は、下層階の居住区から上層
階の居住区へ順に行っていっても、上層階の居住区から
下層階の居住区へ順に行っていっても、あるいは順番を
決めずに各階の居住区で行ってもよい。そして、これら
の3つの工程が各階の居住区の全部で終了したことを受
けて、又は、3つの工程が終了した居住区ごとに、水周
り箇所から引き出した排水管を上記排水用立て配管に接
続する。各階全部の居住区で水周り箇所から引き出した
排水管を上記排水用立て配管に接続した後、漏水確認の
ための排水テストを行う。
【0020】次に、それぞれの工程などを図4〜図10
を参照して具体的に説明する。
【0021】既設排水管部分撤去工程は、既設排水管の
中間部分だけを撤去することによりその既設排水管の各
階でのスラブ貫通部分を残存させてその残存部分でなる
短管を形成することを内容とする工程である。たとえ
ば、図4のように、各階の居住区内で、その居住区やス
ラブSを縦貫している既設排水管(既設管)1を破線
イ,ロで示した箇所で切断してその既設排水管1の中間
部分を撤去し、それによってその既設排水管1における
各階の居住区の天井側及び床側のスラブSを貫通する部
分を短管11として残存させる。この場合、スラブSか
ら上方へ突き出た短管11の長さ(床側突出長さ)H1
やスラブSから下方へ突き出た短管11の長さ(天井側
突出長さ)H2は適宜定めることができるのであるけれ
ども、好ましくは床側突出長さH1については、それを
150〜300mm(たとえば200mm)程度にして
おけば、短管11の上端が作業者の腰の位置よりも下で
スラブSに近い位置に位置するようになるので、後工程
のスリーブ挿通工程でスリーブ50を作業者が手で持っ
て楽な姿勢で短管11に挿通させることができるように
なる。これに対し、短管11の天井側突出長さH2につ
いては、それを200〜500mm(たとえば400m
m)程度にしておけば、短管11の下端とスラブSの下
面との間に比較的広い作業スペースが確保されるので、
後工程の管接続工程での作業を無理なく楽に行うことが
できるようになる。
【0022】この既設排水管部分撤去工程を行うことに
よって形成された短管11に対しては、管壁に付着堆積
している水垢その他の異物を除去するための管内清掃を
付随作業として行う。また、必要があれば、短管11の
切断端処理も付随作業として行、好ましくはこの切断端
処理によって短管11の上端面をパッキン座面12(図
6参照)に形成する。
【0023】既設排水管部分撤去工程やその付随作業が
終了した居住区では、次にスリーブ挿通工程を行う。図
9にスリーブ挿通工程で用いるスリーブ50、すなわち
本発明の実施形態に係るスリーブ50を例示してある。
同図のスリーブ50は長期間に亘って発錆しにくくて耐
久性に優れたステンレスなどの金属管加工品でなる。図
例のスリーブ50は円筒状であって、その主部51が上
記した短管11の内径よりも少し短い寸法の外形に形成
されていると共に、その長さは上記した短管11の長さ
よりも長くなっている。そして、主部51の上端部に上
拡がりテーパ状に形成されたガイド部52と、このガイ
ド部52に連設されたストレート部53と、ストレート
部53の上端に連設されて外側へ張り出した鍔部54と
を一体に備えている。また、ストレート部53は上記し
た短管11の内径と同等の外径を備え、鍔部54は、そ
の外径が上記した短管11の外径と同等に形成されてい
ると共に、その下面がパッキン座面56とされている。
【0024】スリーブ挿通工程は、既設排水管部分撤去
工程を行うことによって形成された短管11に、図5の
矢符aのように短管11の上方からその短管11にスリ
ーブ50を挿入して挿通させることを内容とする工程で
あり、この工程では、スリーブ50に環状パッキン57
をストレート部53に嵌め込む作業を付随作業として行
う。このスリーブ50は、上記したように主部51が短
管11の内径よりも少し短い寸法の外径に形成され、ス
トレート部53は上記した短管11の内径と同等の外径
を備えていると共に、そのような外径の主部51とスト
レート部53とが外拡がりのガイド部52を介して連設
されているので、たとえ短管11の管壁に水垢などの異
物が堆積しているとしても、環状のパッキン57を嵌め
込んだスリーブ50を作業者が手に持ち、その作業者が
各階の居住区で床の上に立ってスリーブ50を短管11
に挿入すると、スリーブ50のガイド部52の案内作用
によってストレート部53が短管11の同心位置に自然
に嵌まり込んでその挿通作業を容易にかつ短時間で楽に
行うことができる。スリーブ50を短管11に挿通させ
ると、スリーブ50の鍔部54がパッキン57を介して
短管11の上端部に係合するので、そのスリーブ50が
特別の保持手段を必要とすることなく短管11に保持さ
れる。また、スリーブ50の下端部が短管11の下端部
から下方に突出する。スリーブ50の下端部には後工程
である管接続工程で立管60が継手70を介して接続さ
れるので、短管11からのスリーブ50の突出長さL
は、そのときの接続作業を確実に行うことができるだけ
の長さに定められている必要がある。好ましい突出長さ
Lは、90〜100mm(たとえば95mm)程度であ
り、その程度の突出長さLが確保されていると、継手7
0を用いる管接続工程を無理なく確実に行うことができ
る(図6参照)。
【0025】管接続工程は、図6又は図7に示したよう
に、各階の居住区内で天井側の短管11に挿通されたス
リーブ50と床側の短管11に挿通されたスリーブ50
とを新設の立管60で継手70を介し連通接続させるこ
とを内容とする工程である。
【0026】図6は床側の短管11に挿通されたスリー
ブ50と新設の立管60とを継手70を介し連通接続さ
せた状態を示している。同図のように、継手70は、段
付部71,72を具備する受口73,74及びフランジ
部75,76を両端部にそれぞれ備えた継手本体77
と、それぞれのフランジ部75,76の相手方としての
締付けフランジ78,79とを備えている。この継手7
0では、その使用前に、フランジ部75と締付けフラン
ジ78とがボルト・ナットなどでなる締結具91で緩く
仮り連結されていると共にそれらのフランジ部75と締
付けフランジ78との間にパッキン92が保持され、こ
れと同様に、フランジ部76と締付けフランジ79とが
上記と同様の締結具91で緩く仮り連結されていると共
にそれらのフランジ部76と締付けフランジ79との間
にパッキン92が保持されている。そして、継手本体7
7の下側の受口73を、スリーブ50を挿通させた短管
11の上端部に上方から嵌め込んでその段付部71をス
リーブ50の鍔部54に突き合わせると共に、パッキン
92を短管11に嵌め込む。この作業と併せて、継手本
体77の上側の受口74に、新設の立管60の下端部を
差し込んでその立管60の下端部を段付部72に突き合
わせると共に、パッキン92を立管60に嵌め込む。
【0027】図7は天井側の短管11に挿通されたスリ
ーブ50と新設の立管60とを継手70を介し連通接続
させた状態を示している。同図のように、継手70には
図6で説明したものと同じ継手70が用いられている。
そして、継手本体77の上側の受口74を、スリーブ5
0を挿通させた短管11の下端部に嵌め込み、段付部7
2を短管11の下端に突き合わせると共に、パッキン9
2を短管11に嵌め込む。この作業と併せて、継手本体
77の下側の受口73を、新設の立管60の上端部には
め込んでその立管60の上端部を段付部71に突き合わ
せると共に、筒状のパッキン92を立管60に嵌め込
む。併せて、短管11から下方へ突き出ているスリーブ
50の突出部分によって形成された差込み部57を立管
60の上端部に差し込む。こうしておけば、排水がスリ
ーブ50の内部通路を経て立て管60にスムーズに落下
流入するようになる。また、立管60の上端部に筒状の
パッキン94を予め装着しておき、そのパッキン94に
よって、立管60の上端と段付部71との隙間及び立管
60と受口73との隙間が塞がれるようにしておく。図
10(A)(B)に2種類のパッキン94を例示してあ
り、これらのパッキン94はいずれも、筒状部95とそ
の筒状部95の上端に内側へ張り出す状態で一体に具備
されたリング部96とを備えている。そして、同図
(A)のものでは、筒状部95の内周に複数の凸条97
が備わっているのに対し、同図(B)のものでは筒状部
95が波形に形成されている。これらのパッキン94は
必要に応じて使い分けられる。
【0028】図6及び図7を参照して説明した作業を行
うと、天井側の短管11に挿通されたスリーブ50の下
端部と床側の短管11に挿通されたスリーブ50の上端
部とが、継手70,70を介し、新設の立管60によっ
て仮接続される。その状態で、図6や図7に示した継手
70の締結具91を締め付ける作業を行うと、天井側の
短管11に挿通されたスリーブ50の下端部と床側の短
管11に挿通されたスリーブ50の上端部とが、継手7
0,70を介し、新設の立管60によって連通接続さ
れ、継手70,70の介在箇所では、パッキン57,9
2,94による止水作用が発揮される。
【0029】図8はスラブSの上側の居住区とその下側
の居住区とで行われた管接続工程によって得られたスリ
ーブ50と立管60,60との接続構造を示している。
図8に示した接続構造は、どの階のスラブSの上側の居
住区とその下側の居住区とでも同様になっている。その
ため、上記した各階での管接続工程が終了すると、1系
統の排水用立て配管10(図2参照)が補修が終了す
る。
【0030】この後、各階の居住区で、水周り箇所から
引き出された排水管30,40(図1又は図2参照)の
施工を行う。この施工は、上記したスリーブ50と新設
の立管60とを接続している継手70の内部通路に対し
て行うと、継手の必要使用数を削減することができるの
で、それだけコスト安につながる。その際、排水管3
0,40の管路終部を連通させる継手70には、三方あ
るいは四方継手を必要に応じて使い分ける。
【0031】
【発明の効果】以上で明らかなように、本発明に係る既
設排水管の補修用スリーブを用いると、既設排水管のス
ラブを貫通している部分だけを短管として利用し、その
短管にスリーブを挿通し、そのスリーブに新設の立管を
連通接続するという工法を採用することができるので、
既設排水管の補修に要する施工期間が従来に比べ大幅に
短縮されて施工費用が安く抑えられるだけでなく、住人
にとっても洗面所や浴場などの水周り箇所の使用を制限
される時間が極端に短くて済むようになり、その上、施
工後の排水用立て配管の形と旧排水用立て配管の形とに
それほど大きな変更が加わらなくなってその管理形態の
変更を軽減することが可能になる。
【0032】特に、本発明に係る補修用スリーブにおい
て、主部が短管の内径よりも少し短い寸法の外径に形成
され、ストレート部は短管の内径と同等の外径を備え、
そのような外径の主部とストレート部とが外拡がりのガ
イド部を介して連設されているので、たとえ短管の管壁
に水垢などの異物が堆積しているとしても、スリーブを
作業者が手に持ち、その作業者が各階の居住区で床の上
に立ってスリーブを短管に挿入すると、スリーブのガイ
ド部の案内作用によってストレート部が短管の同心位置
に自然に嵌まり込んでその挿通作業を容易にかつ短時間
で楽に行うことができるという効果が奏される。また、
鍔部を形成しておくと、鍔部が短管の上端部に係合し
て、特別の保持手段を用いることなく、スリーブを短管
に保持させることができるという利便がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスリーブを用いた排水用立て配管
などを上から見て示した概略説明図である。
【図2】図1のII−II線に沿う部分から見た同一事
例の概略説明図である。
【図3】本発明に係るスリーブを用いた排水用立て配管
施工方法の工程手順説明図である。
【図4】既設排水管部分撤去工程の内容説明図である。
【図5】スリーブ挿通工程の内容説明図である。
【図6】管接続工程の内容説明図である。
【図7】管接続工程の内容説明図である。
【図8】排水用立て配管の接続構造説明図である。
【図9】本発明の実施形態に係るスリーブの側面図であ
る。
【図10】(A)(B)は止水用パッキンを例示した部
分断面図である。
【図11】従来工法で補修を行った場合の施工事例を上
から見て示した概略説明図である。
【図12】図11のXII−XII線に沿う部分から見
た同事例の概略説明図である。
【図13】従来工法での工程手順説明図である。
【符号の説明】
S スラブ 1 既設排水管 11 短管 50 スリーブ 51 主部 52 ガイド部 53 ストレート部 54 鍔部 56 座面 57 差込み部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 正彦 大阪府大阪市西区新町3−8−3 三和鋼 管株式会社内 (72)発明者 和田 行裕 大阪府大阪市西成区梅南3−4−4 Fターム(参考) 2D061 AA04 AB07 AC10 AD01 3H025 EA01 EB21 EC06 ED02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 住宅の各階の居住区内で既設排水管の中
    間部分だけを撤去することによりその既設排水管の各階
    でのスラブ貫通部分を残存させることにより形成された
    短管に挿通されて新設管路を形成する既設排水管の補修
    用スリーブであって、 上端部に外側へ張り出して上記短管の上端に係合される
    鍔部を有することを特徴とする既設排水管の補修用スリ
    ーブ。
  2. 【請求項2】 上記鍔部が上記短管の上端に係合されて
    いる状態で上記短管の下端部から下方へ突出される主部
    と、この主部の上端部に上拡がりテーパ状に形成された
    ガイド部と、このガイド部に連設されたストレート部
    と、ストレート部53の上端に連設された上記鍔部とを
    有し、上記主部が上記短管の内径よりも少し短い寸法の
    外径を有し、上記ストレート部が上記短管の内径と同等
    の外径を備え、上記主部の上記短管からの突出部分が、
    上記短管に継手を介して接続される立管に対する差込み
    部として形成されている請求項1に記載した既設排水管
    の補修用スリーブ。
  3. 【請求項3】 上記鍔部の下面が、その鍔部と上記短管
    とによって挾圧されるパッキンに対する座面として形成
    されている請求項1又は請求項2に記載した既設排水管
    の補修用スリーブ。
  4. 【請求項4】 ステンレス管の端部を機械加工すること
    によって上記鍔部と上記ストレート部と上記ガイド部と
    が形成されており、そのステンレス管の未加工部分が上
    記主部として形成されている請求項1ないし請求項3の
    いずれか1項に記載した既設排水管の補修用スリーブ。
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