JP2003252950A - エポキシ樹脂の製造方法 - Google Patents
エポキシ樹脂の製造方法Info
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Abstract
純物塩素量が低減された高純度エポキシ樹脂を提供する
こと。 【解決手段】 多価フェノール類化合物(a)、エピハ
ロヒドリン(b)とアルカリ性物質とを反応させるエポ
キシ樹脂の製造方法であって、前記アルカリ性物質とし
て、希釈度が1リットル/モルのときの電離度が0.1
〜1.0である強アルカリ(c)と希釈度が1リットル
/モルのときの電離度が0.01〜0.001である弱
アルカリ(d)とを併用することを特徴とするエポキシ
樹脂の製造方法。
Description
積半導体用の半導体封止材料に好適に適用できる不純物
塩素量が低減された高純度エポキシ樹脂の製造方法に関
する。
せることにより、一般的に機械的性質、耐水性、耐薬品
性、耐熱性、電気的性質などの優れた硬化物となり、接
着剤、塗料、積層板、成型材料、注型材料等、幅広い分
野に使用されている。特に半導体封止材料用途において
は、近年、集積度が高まり配線幅が狭いチップを搭載し
た半導体を対象としたものに使用されることが多くなっ
てきた。これらの半導体は微量のハロゲン系のイオン性
不純物によって、配線腐食等の不良が発生しやすく、封
止材料中のエポキシ樹脂に含まれる不純物塩素量が低減
された高純度エポキシ樹脂が求められている。
して、封止工程の成形サイクルを短縮する傾向がある。
そのようなシステムに用いるエポキシ樹脂としては、速
硬化性のエポキシ樹脂である必要がある。従来、半導体
封止材料用途として用いられているクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂(ECN)を、短時間成形システム用
の封止材料として用いる場合は、該エポキシ樹脂のエポ
キシ当量が200g/eq.以下であることが望ましい。そ
のため、半導体封止材用途においては不純物塩素量とエ
ポキシ当量がともに低減された高純度エポキシ樹脂が要
求されている。
ば、多価フェノール類化合物とエピハロヒドリンとを、
アルカリとして強アルカリ単独を使用し、高純度化のた
めに特定の溶媒を使用する方法が挙げられる。この製造
方法において、エピハロヒドリン起因の不純物塩素を低
減する方法としては、例えば昭54−13596公報に
はアルコール類を、特開昭58−189223号公報に
はジオキサン等のエーテル化合物を、また、特開昭63
−254121号公報にはジメチルスルホキシド(DM
SO)等の高沸点非プロトン性極性溶媒を用いて、それ
ぞれ、多価フェノール化合物とエピハロヒドリンを、高
アルカリ、例えば、アルカリ金属水酸化物存在下で反応
させる方法が開示されている。
た場合では十分な不純物塩素低減効果が得られず、ま
た、エーテル化合物を用いた場合では不純物塩素低減効
果は大きいが、エポキシ当量が高くなるため、満足でき
るレベルまでにエポキシ当量の低減を図った場合、エピ
ハロヒドリンの多価フェノール類化合物の水酸基に対す
る過剰率を大幅に高める必要があり、生産性が悪くな
る。また、高沸点非プロトン性極性溶媒を用いた場合で
は反応系内から溶媒を除去・回収する際、高温環境での
蒸留が必要になることからエポキシ樹脂の着色やゲル化
等の品質低下や使用する有機溶媒の分解物の残存による
悪臭発生等の課題を有していた。従って、これらの製造
方法では、「純度が低い」、「エポキシ当量が高い」、
「着色しやすい」等の問題を改善できなかった。
20号公報には、炭酸ナトリウム等の弱アルカリを用い
ることが例示されている。しかしながら、弱アルカリを
単独で用いた場合、反応速度が非常に遅いため反応が完
結せず、結果的に、エポキシ当量が高くなり、弱アルカ
リを単独で使用しても、上記の課題は解決されない。
題は、エポキシ当量の上昇や着色、ゲル化といった品質
低下や生産コスト上昇を招くことなく、エピハロヒドリ
ンに起因する不純物塩素量が極めて低減された高純度な
エポキシ樹脂の製造方法を提供することにある。
題を改善すべく鋭意検討した結果、多価フェノール類化
合物とエピハロヒドリンとを、アルカリ金属水酸化物な
どの強アルカリともに前記強アルカリよりもアルカリ度
が低いアルカリ金属炭酸塩などの弱アルカリを併用させ
ることにより、高沸点非プロトン性極性溶媒などの特殊
溶媒を使用しなくても、非常に高い純度と低いエポキシ
当量を兼ね備えたエポキシ樹脂が得られることを見いだ
し、本発明を完成するに至った。
(a)とエピハロヒドリン(b)とアルカリ性物質とを
反応させるエポキシ樹脂の製造方法であって、前記アル
カリ性物質として、pKaが3〜13である弱酸とアル
カリ金属との塩である弱アルカリ(c)と前記弱アルカ
リ(c)よりもアルカリ度が高い強アルカリ(d)とを
併用することを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法を提
供する。
で用いる多価フェノール類化合物(a)としては、1分
子中に少なくとも1つの芳香族性水酸基を有する化合物
であれば、特に限定されるものではない。例えば、ビス
フェノールA、ビスフェノールF、ビフェノール、ジヒ
ドロキシナフタレン、ビナフトール等のビスフェノール
化合物、フェノールノボラック樹脂、オルソクレゾール
ノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂、トリフェ
ニルメタン樹脂などのフェノール類とアルデヒド類との
縮合反応物、或いはジシクロペンタジエン−フェノール
重付加物、フェノール類−ジビニルベンゼン重付加物な
どのフェノール類とジエン化合物との付加反応物、フェ
ノールアラルキル樹脂などが挙げられる。これらの中で
もとくに半導体封止材料として耐湿性、耐熱性に優れる
点からは、オルソクレゾールノボラック樹脂、ジシクロ
ペンタジエン−フェノール重付加物が好ましい。
エピハロヒドリン(b)としては、エピクロルヒドリ
ン、エピブロモヒドリン、エピヨ−ドヒドリン、β−メ
チルエピクロルヒドリンなどが使用できるが、なかで
も、得られるエポキシ樹脂の硬化性が優れることから、
エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨ−ド
ヒドリンが好ましく、入手の容易なことから理由からエ
ピクロルヒドリンが特に好ましい。
ては、前記多価フェノール類化合物(a)の水酸基1.
0当量に対して、エピハロヒドリン(b)を2.5〜1
0当量の範囲で用いることが好ましい。即ち、エピハロ
ヒドリン(b)を前記の水酸基1.0当量に対して2.
5当量以上で用いると、エポキシ樹脂中の高分子量体の
生成を抑制できること、エポキシ当量を充分低減できる
こと、或いは耐水性や電気的性能を低下させる2級水酸
基の生成を抑制できる点から好ましい。一方、前記の水
酸基1.0当量に対してエピハロヒドリン(b)を10
当量以下で用いると、反応容器の容積効率が良好なもの
となる点から好ましい。
する強アルカリ(d)と併用する弱アルカリ(c)と
は、25℃におけるpKaが3〜13である弱酸とアル
カリ金属との塩である。例えば、炭酸ナトリウムや炭酸
カリウムなどのアルカリ金属炭酸塩、酢酸ナトリウムや
酢酸カリウム、ギ酸ナトリウムやギ酸カリウム、クエン
酸ナトリウムやクエン酸カリウムなどのアルカリ金属カ
ルボン酸塩、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウムなどの
ホウ酸塩、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等のリン
酸塩などが挙げられる。これらの弱アルカリ(c)は1
種類で使用しても、複数の種類を混合して使用しても構
わない。これらのなかでも高純度化の効果が高い理由か
ら、アルカリ金属炭酸塩が好ましく、炭酸カリウム、炭
酸ナトリウムが特に好ましい。また、弱アルカリ(c)
は固形で添加しても、水溶液で添加しても、または固形
と水溶液を併用しても構わないが、固形で添加する方が
より高純度のエポキシ樹脂を得ることができるので特に
好ましい。弱アルカリ(c)の添加量は、多価フェノー
ル化合物(a)の芳香族性水酸基1当量に対して、0.
02〜4.0当量の範囲が添加することが好ましい。ま
た、弱アルカリ(c)は添加量が多くなるにしたがっ
て、高純度のエポキシ樹脂を得やすくなるので、0.0
5当量以上がより好ましく、反応容器の容積効率などの
生産性が向上する点から2.0当量以下がより好まし
い。前記の生産性と前記品質とのバランスを考慮する
と、0.1〜1.0当量の範囲が特に好ましい。
て、下記数式で定義される定数である。
は、オキソニウムイオン(=水和した水素イオン)濃度
を、[A+]は、上記の弱酸の共役塩基(=酸残基)の
濃度を、またlog10は常用対数を表わす。)
前記弱アルカリ(c)よりもアルカリ度が高い強アルカ
リ(d)とは、前記弱アルカリよりもアルカリ度が高い
化合物である。これらの化合物としては、例えば、水酸
化物イオンを陰イオンとしてもつ化合物或いは塩類が挙
げられる。具体的には、水酸化ナトリウムや水酸化カリ
ウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム
や水酸化カルシウムなどのアルカリ土類水酸化物などで
ある。これらの強アルカリ(d)は1種類で使用して
も、複数種類を混合して使用しても構わない。更に、こ
れらのなかでも反応速度が速いことから、アルカリ金属
水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ムが特に好ましい。前記強アルカリ(d)は固形で添加
しても、水溶液で添加しても、または固形と水溶液を併
用しても構わないが、入手或いは取扱の容易さなどの理
由から水溶液が特に好ましい。強アルカリ(d)の添加
量としては、特に制限されないが、多価フェノール化合
物(a)の芳香族性水酸基1当量に対して、0.7〜
2.0当量の範囲が好ましい。特に、得られるエポキシ
樹脂中の不純物塩素量の低減効果、エポキシ当量の低減
効果、或いはエピハロヒドリンの副反応防止効果とのバ
ランスの点から、0.8〜1.3当量の範囲が、特に好
ましい。
必要に応じて、有機溶媒(e)を使用しても構わない。
用いる有機溶媒(e)としては、種々の有機溶媒が使用
可能であるが、例えば、シクロヘキサン、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素系溶媒、メチル
アルコール、エチルアルコール、n-プロピルアルコー
ル、iso-プロピルアルコール、n−ブチルアルコー
ル、iso−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコ
ール、tert−ブチルアルコールなどの炭素数が3〜
6のアルコ−ル系溶媒類、ジエチルエーテル、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン、メトキシエタノールなどのエ
ーテル系溶媒類、或いはアセトニトリル、ジメチルスル
ホキシド、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン等などの非プロトン性極性溶媒が
挙げられ、これらの有機溶媒は1種類で使用しても、複
数の種類を混合して使用しても構わない。これらの有機
溶媒なかでも、より高い純度のエポキシ樹脂が得られる
理由からは、エーテル系有機溶媒と非プロトン性極性溶
媒が好ましい。また、安価で生産上の容易性などの理由
から、アルコール系有機溶媒が好ましい。反応系内から
溶媒を蒸留除去・回収、回収する際のエポキシ樹脂の着
色やゲル化等の品質低下や、使用する有機溶媒の分解物
の残存による悪臭発生防止を鑑みれば、有機溶媒(e)
としては、その常圧における沸点が20℃〜120℃の
ものが好ましい。
ハロヒドリン(b)100重量部に対して、5〜100
重量部の範囲で有機溶媒(e)を添加することが好まし
い。5重量部以上であれば得られるエポキシ樹脂純度が
より優れたものとなり、一方、100重量部以下であれ
ばエポキシ樹脂の生産性に著しく優れたものとなる。
る。多価フェノール化合物(a)とエピハロヒドリン
(b)と必要に応じて有機溶媒(e)とを反応容器内に
導入混合した後、弱アルカリ(c)と、強アルカリ
(d)とを系内に加えて反応をおこなう。
ができ、温度条件は20〜100℃の範囲が好ましい
が、特に30〜70℃の範囲が、得られるエポキシ樹脂
の不純物塩素量とエポキシ当量とのバランスを良くでき
るために特に好ましい。特に、減圧下の反応の場合は反
応液を共沸させ、揮発成分を冷却して得られた濃縮液を
エピハロヒドリン(b)と水に分離し、水分を除いたエ
ピハロヒドリン(b)を反応系にもどす方法によって系
内を脱水しながら反応することができるため、エピハロ
ヒドリン(b)と水との反応によるグリシドールの副生
が抑制できる。
添加方法としては特に限定されるものではないが、例え
ば、強アルカリ(d)の添加直後、または一定時間
(例えば、30分間〜2時間)反応させたのち、弱アル
カリ(c)を添加する方法。弱アルカリ(c)の添加
直後、または一定時間(例えば、30分間〜2時間)反
応させたのち、強アルカリ(d)を添加する方法。強
アルカリ(d)と、弱アルカリ(c)とを同時に添加す
る方法が挙げられる。前述の方法で強アルカリ(d)を
水溶液で使用する場合には、弱アルカリ(c)を強アル
カリ(d)に分散させて添加しても良い。また、強アル
カリ(d)を添加する場合、1〜10時間要して少量ず
つ分割添加あるいは連続滴下させることが好ましい。ま
た、弱アルカリ(c)を添加する場合、1〜30分間要
して一括添加あるいは分割添加が好ましい。
カリ(c)とを添加終了後、さらに前記反応温度で30
〜300分間攪拌を続ける。その後に生成した塩を溶解
するに十分な水を添加して溶解して攪拌を停止する。そ
して水層を棄却後、過剰のエピハロヒドリン(b)と有
機溶媒(e)を蒸留除去・回収する。この際、水溶性の
溶媒、例えばメチルアルコール、アセトニトリル、ジメ
チルスルホキシドなどを有機溶媒として使用した場合
は、水洗によって有機溶媒を棄却した後にエピハロヒド
リン(b)の蒸留除去・回収を行なってもよい。エピハ
ロヒドリン(b)を除去・回収後にメチルイソブチルケ
トンやトルエンなどの疎水性有機溶媒で粗樹脂を溶解す
る。
質を再び添加して、未閉環のハロヒドリン基の閉環反応
を行なう。この閉環反応における温度条件は20〜12
0℃の範囲が好ましいが、特に30〜60℃の範囲が、
全ハロゲン量とエポキシ当量とのバランスを良くできる
ために特に好ましい。ここで用いるアルカリ性物質とし
ては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙
げられる。また必要に応じて、反応速度向上のために、
更に4級アンモニウム塩、ポリアルキレングリコール等
などの相関移動触媒を使用してもよい。次いで、水洗、
脱水、精密濾過、脱溶媒工程を行なうことによって目的
とする高純度エポキシ樹脂を得ることができる。
の全塩素量は、樹脂構造によって異なるものの、全塩素
量が800ppm以下であり、高集積度デバイス用の半
導体封止材料として十分な使用可能な水準となる。
製造方法を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例
のみに限定されるものでない。なお、なお、例中の%
は、ことわりのない限り、重量%を表わす。
樹脂0.2gを1−ブチルアルコール20mlに溶解し
て、これに金属ナトリウムを1g添加した後に、120
℃環流条件下で3時間加熱処理して脱離する塩素イオン
を硝酸銀溶液で電位差滴定することによって得られるエ
ポキシ樹脂中の全塩素原子濃度を表わす。表1、2中の
エポキシ当量と理論エポキシ樹脂の比は、値が小さいほ
ど理論エポキシ当量に近いエポキシ当量が製造可能であ
ることを表わす。
分液コックが装着された反応装置に、表1、2に示す量
の多価フェノール類化合物(a)、エピハロヒドリン
(b)としてエピクロルヒドリン、及び、エピクロルヒ
ドリン100重量部に対し40重量部の有機溶媒(e)
を添加した。次いで下記表1に示す量の弱アルカリ
(d)を一括添加した(所要時間1分間)。次いで表1
に示す量の強アルカリ(c)を2段階に分けて添加し
た。まず40℃で全量の10%を添加して、40℃を保
ちながら4時間攪拌した。次いで60℃に昇温して残り
の90%を50℃を保持しながら3時間要して滴下し
た。さらに60℃で30分間攪拌した後に、生成塩と弱
アルカリ(d)の合併物が飽和濃度になるような量の水
を添加して生成塩を溶解して、攪拌を止めて水層を棄却
した。その後に未反応のエピクロルヒドリンと有機溶媒
(e)を150℃まで加熱し、温度を保持したまま減圧
蒸留にて回収を行い、粗樹脂を得た。次いで粗樹脂に対
し150重量%のメチルイソブチルケトンを添加して溶
解した後、n−ブタノール50重量部と10%水酸化ナ
トリウム水溶液12重量部を加えて、80℃で2時間攪
拌して分液した。それに第一燐酸ソーダで中和した後
に、共沸によって脱水し、精密濾過を経た後にメチルイ
ソブチルケトンを蒸留によって留去して表1及び2記載
のエポキシ樹脂を得た。
操作でエポキシ樹脂を得た。比較例3はメチルイソブチ
ルケトンを蒸留除去・回収中に、エポキシ樹脂がゲル化
した。比較例10はエピクロルヒドリンを150℃で蒸
留回収した際にジメチルスルホキシドの分解物による激
しい悪臭が発生した、更に、得られたエポキシ樹脂が黒
色に変色した。また比較例11ではエピクロルヒドリン
を蒸留除去・回収中に、エポキシ樹脂がゲル化した。
来の技術と比較して、不純物塩素量が極めて低減された
エポキシ樹脂をエポキシ基の上昇や着色、ゲル化といっ
た品質低下を招くことなく、製造することが可能となっ
た。
着色、ゲル化といった品質低下や生産コスト上昇を招く
ことなく、エピハロヒロリンに起因する不純物塩素量が
極めて低減された高純度なエポキシ樹脂を提供できる。
従って、本発明で得られるエポキシ樹脂は、配線幅が狭
い高集積半導体用の半導体封止材料に充分適用できるも
のとなる。
Claims (11)
- 【請求項1】 多価フェノール類化合物(a)とエピハ
ロヒドリン(b)と、アルカリ性物質とを反応させるエ
ポキシ樹脂の製造方法であって、前記アルカリ性物質と
して、pKaが3〜13の弱酸とアルカリ金属との塩で
ある弱アルカリ(c)と前記弱アルカリ(c)よりもア
ルカリ度が高い強アルカリ(d)とを併用することを特
徴とするエポキシ樹脂の製造方法。 - 【請求項2】 前記弱アルカリ(c)と前記強アルカリ
(d)とを共存させて用いる請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 強アルカリ(d)が、アルカリ金属水酸
化物である請求項1又は2に記載の製造方法。 - 【請求項4】 アルカリ金属水酸化物が水酸化ナトリウ
ムおよび/または水酸化カリウムである請求項3に記載
の製造方法。 - 【請求項5】 弱アルカリ(c)が、アルカリ金属炭酸
塩である請求項1、2または3に記載の製造方法。 - 【請求項6】 アルカリ金属炭酸塩が、炭酸ナトリウム
および/または炭酸カリウムである請求項5に記載の製
造方法。 - 【請求項7】 強アルカリ(d)は水溶液で用い、弱ア
ルカリ(c)は固形で用いる請求項1〜6の何れかひと
つに記載の製造方法。 - 【請求項8】 更に、有機溶媒(e)を併用する請求項
7に記載の製造方法。 - 【請求項9】 有機溶媒(e)が、アルコール系溶媒、
エーテル系溶媒、および非プロトン性極性溶媒からなる
群より選ばれる少なくとも1つを含む有機溶媒である請
求項8に記載の製造方法。 - 【請求項10】 有機溶媒(e)の沸点(常圧)が12
0℃以下である請求項9に記載の製造方法。 - 【請求項11】 多価フェノール類化合物(a)が、芳
香族性ヒドロキシ化合物とカルボニル化合物との縮合
物、或いは芳香族性ヒドロキシ化合物とジエン類との付
加物である請求項7記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002053579A JP4874494B2 (ja) | 2002-02-28 | 2002-02-28 | エポキシ樹脂の製造方法 |
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JP4874494B2 JP4874494B2 (ja) | 2012-02-15 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP2808321A1 (en) | 2012-01-25 | 2014-12-03 | KOC Solution Co. Ltd. | Method for producing polythiol compound for optical materials and composition comprising same for optical materials |
KR101906768B1 (ko) | 2018-04-13 | 2018-12-05 | 김혜경 | 폴리에스테르섬유 표면처리용 수계 가교제의 제조방법 |
-
2002
- 2002-02-28 JP JP2002053579A patent/JP4874494B2/ja not_active Expired - Lifetime
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---|---|---|---|---|
EP2808321A1 (en) | 2012-01-25 | 2014-12-03 | KOC Solution Co. Ltd. | Method for producing polythiol compound for optical materials and composition comprising same for optical materials |
KR101906768B1 (ko) | 2018-04-13 | 2018-12-05 | 김혜경 | 폴리에스테르섬유 표면처리용 수계 가교제의 제조방법 |
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