JP2003252134A - バンパレインフォース補強構造 - Google Patents
バンパレインフォース補強構造Info
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Abstract
スに関し、バンパレインフォースの前面の空間を殆ど占
有することなく、バンパレインフォースの補強を図りう
るようにすることを目的とする。 【解決手段】 バンパレインフォース14の中央部におけ
る上面16C若しくは下面又はその双方に補強板16が長手
方向に延設され、補強板16は車体上又は下方向に開口し
た断面コの字状をなし、断面コの字状開口部18はバンパ
レインフォース14の対向面14Cに対して所定の高さの空
洞18を残し、バンパレインフォース14と補強板16との対
抗面14C, 16C間に距離xが残される。車体の前後方向に
おけるバンパレインフォース14と補強板16との対向面同
士が溶接固定される。
Description
の前部及び後部構造に関し、詳しくは車体の前部又は後
部において幅方向に延び、サイドメンバの端部に固定さ
れるバンパレインフォースに関するものである。
の前端又は後端にはバンパレインフォースが車体幅方向
に延びるようにバンパステーを介して固定される。バン
パレインフォースは障害物などとの衝突に際してその衝
撃を受け止め、車体の保護を図るものである。バンパレ
インフォースの素材としてはアルミニューム押出し材よ
りコストを低減しうるため鋼材製の矩形断面の電縫管等
の金属管を使用したものがある。ところが、バンパレイ
ンフォースは車両両側のサイドメンバ間に張り渡すよう
に取付けられ、中間ではフリーであり、電縫管の場合は
内部が完全な空洞になっており、強度が足りないため、
中央部に加わる衝撃に対しては大きな曲げモーメントに
より、容易に座屈し、車両の損傷の原因となりえた。そ
こで、矩形断面のバンパレインフォースの中間部を補強
するため特開2001−322517はバンパレインフ
ォースの前面に補強部材を設けたものを開示する。この
補強部材は断面コの字状板材の中間部をバンパレインフ
ォースの前面に向けて凹面状に絞ったものである。衝突
時にこの絞り加工部が圧縮荷重に対する剛性を高めるよ
うに挙動し、バンパレインフォースを補強するようにし
ている。
517の技術はバンパレインフォースの前面に補強部材
を設けることによりその補強を図ったものである。とこ
ろが、近年歩行者の保護の観点から、従来よりバンパレ
インフォースの前面に設けられていた緩衝用の発泡ポリ
ウレタン素材を大幅に厚くするようになっており、その
方向での法整備も進められている。従って、バンパレイ
ンフォースの前面の余裕がなくなる傾向となっており、
バンパレインフォース補強手段としてその前面に大きな
占有空間を持たない代替手段が希求されてきた。また、
バンパレインフォース前面の補強部材の分、車の全長が
延びることになり、車の運転性や車両スペース等におい
て問題となっていた。
たものであり、バンパレインフォースの前面の空間を殆
ど占有することなく、バンパレインフォースの補強を必
要に応じて図りうる新規な構造を提供することを目的と
する。
よれば、車体の幅方向に延びつつサイドメンバの端部に
固定される矩形断面の金属管材より成るバンパレインフ
ォースと、バンパレインフォースに固定される少なくと
も一つの補強部材とよりなる構造において、前記少なく
とも一つの補強部材は車体上下方向におけるバンパレイ
ンフォースとの対向面に開口した断面コの字状をなし、
前記開口部がバンパレインフォースの対向面に対して所
定の高さの空洞を残しつつ補強部材はバンパレインフォ
ースに溶接固定され、かつ前記補強部材はバンパレイン
フォースの中央部における長手方向に延設されているこ
とを特徴とするバンパレインフォース補強構造が提供さ
れる。
と、断面コの字状の補強部材はその開口部がバンパレイ
ンフォースの上面若しくは下面に所定の高さの空洞を残
して対向するようにバンパレインフォースの中央部に配
置されている。そのため、衝突時にバンパレインフォー
ス前面にかかる荷重をバンパレインフォースのみならず
空洞の高さ分における補強部材の部分にも分散させるこ
とができ、補強部材がないとする場合におけるバンパレ
インフォース中央部の応力集中を緩和する。そのため、
衝突に対するバンパレインフォースの変形量を相対的に
減少し、座屈を防止することができ、車体の保護を図る
ことができる。そして、従来の補強部材とは異なり車体
前方における占有面積は実質的にゼロとすることができ
る。
1に記載の発明において、補強部材は金属管材を挟んで
一対設けられていることを特徴とするバンパレインフォ
ースが提供される。
と、補強部材は上下に設けられているため補強部材によ
る荷重分散効果をより高めることができる。
若しくは2に記載の発明において、前記金属管材はサイ
ドメンバに固定される両端部が車体に向けて曲折されて
おり、前記補強部材は金属管材の前記曲折部まで延設さ
れていることを特徴とするバンパレインフォースが提供
される。
と、バンパレインフォースが両端で曲折されている構造
において、補強部材はその曲折部を補強することができ
る。
メンバの前端にバンパレインフォースを設けた場合につ
いて説明するが、この発明はサイドメンバの後端におけ
るバンパレインフォースについても適用しうる。図1に
おいて10はサイドメンバであり、車体の両側に設けら
れている。サイドメンバ10の前端にバンパステー12
の後端が固定される。14はバンパレインフォースを示
し、矩形断面の鋼管により構成される。鋼管としてはコ
スト面から電縫管により構成することが好適である。電
縫管は、板材をロールによって矩形断面に成形し、通電
により対向端面を溶着し、管材とするものである。この
発明は電縫管に限定せず、アルミニューム素材のバンパ
レインフォースにも応用可能であるが、アルミニューム
素材の場合は押出しにより中間に突っ張りを有する断面
形状(“日”の字若しくは“目”の字状の断面形状な
ど)に成形することにより補強を図ることが容易であ
り、補強部材が必要ないことが多いため、この発明は電
縫管のように内部が完全に空洞であるため補強部材が別
途必要となる金属鋼管により好適である。
が車体後方に曲折され、この曲折部14-1にバンパステー
12の前端が固定される。図2(イ)は図1のバンパレ
インフォース14の矩形断面形状を示し、車体の前方を
面した前面14Aと、車体の後方を面した後面14B
と、車体の上方を面した上面14Cと、車体の下方を面
した底面14Dとを備えている。そして、バンパレイン
フォース14の後面14Bにバンパステー12の前端が
図示しないボルトによって締結されている。
この実施形態ではバンパレインフォースの上側に1個設
けられ、断面コの字状をなし、図1に示すようにバンパ
レインフォース14の中央部においてバンパレインフォ
ース14の長手方向に延設されている。図2(イ)に示
す補強板16の断面コの字状断面形状において、補強板
16は前面16Aと、後面16Bと、上面16Cとを備
え、下向きの断面コの字状開口部16-1を形成している。
開口部16-1は下向き、即ち、バンパレインフォース14
の上面14Cに対向しておりかつ空洞18がバンパレイ
ンフォース14と補強板16との上下方向の対抗面14C,
16C間に形成される。この空洞18の高さ、即ち、対抗
面14C, 16C間の距離をxにて表す。そして、バンパレイ
ンフォース14と補強板16との車体前方側の対向面、
即ち、車体前後方向の対抗面であるバンパレインフォー
スの前面14Aと補強板の前面16Aとが長手方向に沿
って間隔をおいた適当数の個所にて溶接され、溶接部を
20にて示す。同様に、バンパレインフォース14と補
強板16との車体後方側の対向面、即ち、車体前後方向
の対抗面であるバンパレインフォースの後面14Bと補
強板の後面16Bとが長手方向に沿って間隔をおいた適
当数の個所20´にて溶接される。
示す図3において、障害物Aと矢印f方向に衝突した場
合において、バンパレインフォースの車幅方向における
中央部に車体後方(図2の矢印g方向)に向けた荷重が
加わる。この発明においては、補強板16は図2(イ)
に示すようにその断面コの字状の開口部において空洞1
8(高さ=x)が形成されるように設置しているため、
バンパレインフォース14の上面14Cが “日”の字
若しくは“目”の字の断面形状のバンパレインフォース
の突っ張りのように機能し、衝突によりバンパレインフ
ォース14の車幅方向における中央部に加わる荷重をよ
り広い範囲に分散せしめ、バンパレインフォース中央部
における応力集中を緩和することができる。そのため、
バンパレインフォース14を座屈に強い構造とすること
ができる。バンパレインフォース14は補強板16との
上下方向の対抗面14C, 16C間の間隔xの値は所望の補強
性能が得られるように適宜設定される。
したバンパレインフォース14の中央部全面において矢
印fに示すように障害物Aに所定速度で衝突させたとき
の有限要素法によるモデル実験を実施した。図4の実線
イは図2(イ)に示すこの発明の構造の経過時間−変形
量特性を模式的に示しており、衝突開始からの変形量は
極大に達したのち最初の値に戻り、座屈が生じないこと
を表している。即ち、衝突により図2(イ)の矢印g方
向(車体後方)の力がバンパレインフォース14に加わ
るが、この発明ではバンパレインフォース14に補強板
16が高さ方向に空洞部18が形成されるように固定さ
れ、補強板の高さxの前面部分を補強材として有効に機
能させることができ、衝突荷重がより広範囲に分散され
るため、応力集中が生ぜず座屈に強い補強構造を提供す
ることが可能である。一方、図4の破線ロは図2の
(ロ)に示すように補強板の断面コの字状開口部に空間
が存在しない場合、即ち、バンパレインフォース114
と補強板116との上下方向の対抗面間の距離x=0の場
合における図2(イ)と同一条件の有限要素法によるモ
デル実験の結果を模式的に示しており、この場合は衝突
開始からの変形量は極大を維持し、座屈が生じ、バンパ
レインフォースは中央部で折損してしまうことを表して
いる。即ち、図2(ロ)の場合は補強板116を有して
はいてもバンパレインフォース114の上方の高さが実
質的に増加しないため、バンパレインフォース中央部で
の応力の分散ができず、より低速度の衝突で応力集中が
起こり、充分な補強機能を得ることができないのであ
る。
レインフォースを示しており、この実施形態ではバンパ
レインフォース14の上下に断面コの字状の補強板16,
16'が設けられている。バンパレインフォース14に対
する補強板16, 16'の取付け構造は図2(イ)と同様で
あり、補強板16, 16'の断面コの字状開口部がバンパレ
インフォース14の上、下面を面しており、かつ対抗
上、下面との間に所定高さの空洞18, 18'が形成され、
車体前後方向の対抗面同士が溶接部20, 20'において固
定される。バンパレインフォース14の上下に補強板1
6, 16'を設けることによりバンパレインフォース14の
中央部の補強をより効果的に行うことができる。
態においては、補強板16は両端に曲折部16-1を備えて
おり、補強板16はバンパレインフォース14の両端の
曲折部14-1に至るまでバンパレインフォースの長手方向
に延設されている。補強板16の両端の曲折部16-1の曲
折加工はバンパレインフォース14への溶接に先立って
実施され、このとき、補強板16の曲折部16-1の曲折角
度はバンパレインフォース14の両端の曲折部14-1の曲
折角度に一致せしめられており、バンパレインフォース
14の曲折形状に係らず補強板16, 16'を当てがうだけ
で、装着し溶接することが可能である。この実施形態で
は補強板16によりバンパレインフォースの曲折部も補
強することができる効果がある。また、過剰にバンパレ
インフォース全体を補強することなく必要な部位へ補強
板の取付位置を上下に設定するだけで補強することが可
能である。
フォースの斜視図である。
る矢視断面図であり、(ロ)は補強板がバンパレインフ
ォースの対抗面に密着した非好適構成を示す。
図である。
有限要素法によるモデル実験における時間−変形量特性
を模式的に示すグラフである。
レインフォースの斜視図である。
ンパレインフォースの斜視図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 車体の幅方向に延びつつサイドメンバの
端部に固定される矩形断面の金属管材より成るバンパレ
インフォースと、バンパレインフォースに固定される少
なくとも一つの補強部材とよりなる構造において、前記
少なくとも一つの補強部材は車体上下方向におけるバン
パレインフォースとの対向面に開口した断面コの字状を
なし、前記開口部がバンパレインフォースの対向面に対
して所定の高さの空洞を残しつつ補強部材はバンパレイ
ンフォースに溶接固定され、かつ前記補強部材はバンパ
レインフォースの中央部における長手方向に延設されて
いることを特徴とするバンパレインフォース補強構造。 - 【請求項2】 請求項1に記載の発明において、補強部
材はバンパレインフォースを挟んで一対設けられている
ことを特徴とするバンパレインフォース補強構造。 - 【請求項3】 請求項1若しくは2に記載の発明におい
て、前記バンパレインフォース材はサイドメンバに固定
される両端部が車体に向けて曲折されており、前記補強
部材は金属管材の前記曲折部まで延設されていることを
特徴とするバンパレインフォース。
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