JP2003245583A - 液体塗布装置 - Google Patents

液体塗布装置

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JP2003245583A
JP2003245583A JP2002047243A JP2002047243A JP2003245583A JP 2003245583 A JP2003245583 A JP 2003245583A JP 2002047243 A JP2002047243 A JP 2002047243A JP 2002047243 A JP2002047243 A JP 2002047243A JP 2003245583 A JP2003245583 A JP 2003245583A
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liquid storage
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Osamu Murata
治 村田
Itsuo Fujiwara
五男 藤原
Satoshi Mitsuki
聡 光木
Kazutaka Iwashita
和隆 岩下
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Hirata Corp
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Hirata Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗布液中に含まれる気泡を積極的に分離、排
除し、また、塗布液中に気泡が発生しにくいようにし
て、塗布ムラの少ない、均一な塗膜を形成することがで
き、作業能率を向上させることができる液体塗布装置を
提供する。 【解決手段】 幅方向に細長いスリット状のスロット22
を有する塗布ヘッド20を備え、スロット22の開口から塗
布液を吐出させながら、塗布ヘッド20を下方の水平姿勢
に保持された塗布対象物に対して水平方向に移動させ
て、塗布対象物上に塗膜を形成するようにしてなる液体
塗布装置において、塗布ヘッド20には、その内部に幅方
向に長く、塗布液を貯留するための貯液槽29が設けら
れ、該貯液槽29は、気液分離面を有し、塗布液の供給手
段31が、貯液槽29内の液中に差し込まれている。貯液槽
29は、貯留される塗布液をオーバーフローさせて、自重
落下によりスロット22に導く壁面構造をさらに有してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願の発明は、半導体基板や液晶
基板等の基板状の塗布対象物に塗布液を塗布するための
スロット型の液体塗布装置に関し、特に塗布液中に含ま
れる気泡を排除して、塗膜の均一性を向上させた液体塗
布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体基板や液晶基板等の基板状の塗布
対象物にレジスト液や現像液、クロム塗布液等の塗布液
を塗布するのに、スロット型の液体塗布装置が使用され
ている。この型式の液体塗布装置は、塗布液を一定の厚
みにして吐出するスリット状のスロットを下端部に有す
る塗布ヘッドを水平方向に移動させながら、その下方に
水平姿勢に保持されて置かれた塗布対象物(基板)の表
面もしくは表層に塗布液を塗布して、該塗布対象物に所
定の膜厚および膜質の塗膜を形成するようにしたもので
ある。
【0003】このような液体塗布装置において、例え
ば、塗布液が現像液である場合には、現像液中に気泡が
混じっていると、この気泡が基板の表層をなすレジスト
液膜と現像液膜との間に閉じ込められて、この気泡で覆
われたレジスト液膜部分の現像処理が行なわれなくな
り、現像不良が生じて、現像ムラとなって現れるなど、
塗膜品質の悪化を招く。
【0004】特開平11−97335号公報は、このよ
うな気泡を含んだ現像液が基板表層に塗布されるのを防
止する技術を開示する。このものにおいては、ラビリン
ス流路を形成する第1流路部と第2流路部とを備える筒
状ノズル本体部(塗布ヘッドに相当)内において分離さ
れた空気を現像液とともに排出する動作を、ノズル本体
部の吐出口が基板の上方から外れた位置(待機位置)に
ある状態で行ない、このようにして空気の排出がなされ
た後、基板に現像液を塗布する作業を行なうように構成
されている。したがって、このものは、液体塗布装置が
塗布作業位置にあるか、待機位置にあるかに拘わらず、
ノズル本体部内において分離された空気を積極的にノズ
ル本体部外に排除することができる技術を開示するもの
ではなく、塗布作業の能率の点で、なお、改善すべき点
が残されていた。
【0005】また、従来の液体塗布装置においては、塗
布ヘッドへの塗布液の供給が、貯蔵タンク液面を加圧す
ることにより行なわれていたため、塗布ヘッド内部と塗
布液吐出部(スロット開口)との間で圧力差が生じてし
まい、この圧力差により、塗布液中に気泡が発生し易く
なり、この気泡が塗布液に混じってスロットの開口から
吐出されて、均一な塗膜の形成を阻害するといった問題
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本願の発明は、現像液
等の塗布液を基板状の塗布対象物に塗布する従来の液体
塗布装置が有する前記のような問題点を解決して、塗布
液中に含まれる気泡を積極的に分離、排除し、また、塗
布液中に気泡が発生しにくいようにして、これらによ
り、塗布ムラの少ない均一な塗膜を形成することがで
き、しかも、塗布作業の能率を向上させることができる
液体塗布装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した液体塗布装置に係り、
その請求項1に記載された発明は、幅方向に細長いスリ
ット状のスロットを有する塗布ヘッドを備え、前記スロ
ットの開口から塗布液を吐出させながら、前記塗布ヘッ
ドを下方の水平姿勢に保持された塗布対象物に対して
対的に水平方向に移動させて、前記塗布対象物上に塗膜
を形成するようにしてなる液体塗布装置において、前記
塗布ヘッドには、その内部に幅方向に長く、前記塗布液
を貯留するための貯液槽が設けられ、前記貯液槽は、気
液分離面を有し、前記塗布液の供給手段が、前記貯液槽
内の液中に差し込まれていることを特徴とする液体塗布
装置である。
【0008】請求項1に記載された発明は、前記のよう
に構成されているので、次のような効果を奏することが
できる。塗布ヘッドの内部に設けられる貯液槽は、気液
分離面を有しているので、貯液槽内の液中に存在する気
泡をこの気液分離面を介して分離することができ、気泡
の混じった塗布液がスロットの開口から吐出されるのを
防ぎ、塗布ムラの少ない均一な塗膜を得ることができ
る。
【0009】また、塗布液の供給手段が貯液槽内の液中
に差し込まれているので、供給手段から供給される塗布
液が気液分離面を叩くことなく、静かに貯液槽に供給さ
れて、貯液槽内の液中における気泡の発生そのものを抑
制することができるとともに、塗布液が空気室中に存在
する空気を巻き込むこともなくなり、前記のような効果
をさらに助長することができる。
【0010】さらに、塗布液から気泡を排除する前記の
ような作用は、液体塗布装置が塗布作業位置にあって、
塗布作業を続行しながらも行なわれるので、塗布作業の
能率を向上させることができる。
【0011】また、その請求項2に記載された発明は、
請求項1に記載された発明において、貯液槽が、貯留さ
れる塗布液をオーバーフローさせて自重落下によりスロ
ットに導く壁面構造をさらに有している。
【0012】この結果、貯液槽内に貯留される塗布液
は、オーバーフローする過程で、その液中に存在する比
重の軽い気泡を分離し易くなり、気泡の混じった塗布液
がスロットの開口から吐出される虞がさらに少なくな
り、塗布ムラのさらに少ない均一な塗膜を得ることがで
きる。
【0013】また、塗布ヘッド内部と塗布液吐出部(ス
ロット開口)との間の圧力差が解消されるので、これら
の部位に存在する塗布液中での気泡の発生が抑制され、
この面からも、気泡の混じった塗布液がスロットの開口
から吐出される虞がさらに少なくなり、塗布ムラのさら
に少ない均一な塗膜を得ることができる。
【0014】さらに、その請求項3に記載された発明
は、請求項1または請求項2に記載された発明におい
て、塗布ヘッドには、貯液槽内において分離された空気
を排出するための排気手段がさらに設けられ、貯液槽の
天上壁面には、空気が排気手段に向かって自然に流れる
ことができるような傾斜が付される。
【0015】この結果、貯液槽内において分離された空
気を集合させ易く、これを積極的且つ容易に塗布ヘッド
の外部に排出することができ、気泡の混じった塗布液が
スロットの開口から吐出される虞がさらに少なくなり、
塗布ムラのさらに少ない均一な塗膜を得ることができ
る。
【0016】また、その請求項4に記載された発明は、
請求項2または請求項3に記載された発明において、壁
面構造が、貯液槽内に貯留される塗布液を上方から下方
もしくは下方から上方に複数回曲流させることができる
ラビリンス構造を備えるようにされる。
【0017】この結果、貯液槽内に貯留される塗布液
は、ラビリンス構造の流路を上方から下方もしくは下方
から上方に複数回曲流させられる過程において、その液
中に存在する比重の軽い気泡をさらに分離し易くなり、
この面からも、気泡の混じった塗布液がスロットの開口
から吐出される虞がさらに少なくなり、塗布ムラのさら
に少ない均一な塗膜を得ることができる。
【0018】さらに、また、その請求項5に記載された
発明は、請求項3または請求項4に記載された発明にお
いて、塗布液の供給手段と空気の排気手段とが、それぞ
れ塗布ヘッドの幅方向に所定の間隔を置いて交互に複数
個設けられるようにされる。
【0019】この結果、貯液槽内の全域に塗布液が迅速
且つ円滑に供給されるので、貯液槽内の液中における気
泡の発生そのものをさらに抑制することができるととも
に、貯液槽内において分離された空気も、至近の排気手
段を介して、さらに積極的且つ容易に塗布ヘッドの外部
に排出することができる。これらにより、気泡の混じっ
た塗布液がスロットの開口から吐出される虞がさらに少
なくなり、塗布ムラのさらに少ない均一な塗膜を得るこ
とができる。
【0020】加えて、塗布ヘッドの幅方向の全域に渡っ
て新鮮な塗布液がスロットの開口から吐出されるので、
良質な塗膜を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、図1ないし図4に図示され
る本願の請求項1ないし請求項5に記載された発明の一
実施形態について説明する。図1は、本実施形態におけ
る液体塗布装置の概略構成を示す平面図、図2は、同液
体塗布装置に使用される塗布ヘッドの部分縦断面図、図
3は、図2のIII−III線矢視横断面図、図4は、
図2のIV−IV線矢視横断面図である。
【0022】本実施形態における液体塗布装置は、半導
体基板や液晶基板等の基板状の塗布対象物の表面もしく
は表層に均一な膜厚、膜質でレジスト液や現像液、クロ
ム塗布液等の液体もしくは液状体(以下、これらを総称
して「塗布液」もしくは「液体」という。)を塗布する
ために使用される。以下においては、液体塗布装置が特
に現像液を半導体基板の表層に塗布するために使用され
る場合を念頭に置いて説明するが、これに限定されるも
のではない。
【0023】本実施形態における液体塗布装置1は、あ
らまし、図1に図示されるように、ベース2上の略中央
部に回転および昇降自在に設置されたスピンチャック3
の上面に、塗布対象物となる半導体基板4が、水平姿勢
に保持されて載置されている。この基板4は、本実施形
態においては円形形状をなしている。基板4の周囲に
は、基板4上に塗布される現像液および洗浄液の飛散を
防止するための平面視矩形状のカップ5が設置されてい
る。そして、このカップ5の対向する壁板にそれぞれ隣
接して、それらの外方に、塗布ヘッド20の待機部6と洗
浄ヘッド40の待機部7とがそれぞれ配置されている。
【0024】塗布ヘッド20は、その両側の移動手段8に
より昇降され、また、これらの移動手段8により両側の
ガイド10、10に沿って基板4の上方位置に移動させられ
て、基板4上に現像液を塗布する。洗浄ヘッド40は、移
動手段9により昇降され、また、移動手段9により基
4の上方位置に回転移動させられて、その略中央部に洗
浄液を供給し、基板4上の現像後の塗布液を洗い流す。
【0025】本実施形態における液体塗布装置1は、あ
らまし、次のように作動する。先ず、スピンチャック3
が上昇して、図示されない搬送装置より基板4を受け取
。次いで、スピンチャック3が下降し、所定の下降位
置において、塗布ヘッド20が、移動手段8により基板4
の上方の塗布開始位置から終了位置まで移動させられ、
基板4上に一様に現像液を塗布する。そして、所定の現
像時間が経過すると、洗浄ヘッド40が、移動手段9によ
り基板4の上方位置に移動させられ、その略中央部に洗
浄液を供給する。同時に、スピンチャック3が回転し
て、基板4上の洗浄液を遠心力により基板4の全面に押
し広げ、現像液および現像液に溶解された感光部分の
レジストを洗い流す。このようにして、基板4上に目的
とするマスクが形成される。最後に、スピンチャック3
が再び上昇して、この基板4を図示されない搬送装置に
渡し、現像処理工程を終了する。搬送装置に渡された基
板4は、この搬送装置により次工程に搬送される。
【0026】次に、本実施形態における液体塗布装置1
に使用される塗布ヘッド20の構造について、図2ないし
図4を参照しつつ、詳細に説明する。塗布ヘッド20は、
長い略直方体の箱体形状をなしており、その下端部に、
その長さ方向(塗布ヘッド20の幅方向)に長く、下方に
突出したノズル部21を有している。このノズル部21の内
部には、その長さ方向に細長いスリット状のスロット22
が形成されており、現像液は、このスロット22の下端開
口から吐出される。
【0027】塗布ヘッド20は、4つの分割ブロック体が
一体に液密に組み立てられることにより構成されてい
る。これら4つの分割ブロック体のうち、上部分割ブロ
ック体23、中部分割ブロック体24、下部分割ブロック体
25は、これらがボルト27、シール手段28により一体に液
密に組み立てられることにより、塗布ヘッド20の外殻体
を構成している。また、異形横断面形状を有する中央分
割ブロック体26は、塗布ヘッド20の外殻体により支持さ
れて塗布ヘッド20の中央部に配設されており、その外側
面と塗布ヘッド20の外殻体の内壁面との間には、後述す
る現像液を貯留するための貯液槽29から溢れた(オーバ
ーフローした)現像液の流下空間および該貯液槽29を囲
む空気室空間がそれぞれ形成されている。
【0028】ここで、4つの分割ブロック体23〜26の各
々の構造について、さらに詳細に説明する。先ず、中央
分割ブロック体26は、塗布ヘッド20の幅方向長さに近い
長さを有し、横断面視して中央部に深い液溜り部29a
と、この深い液溜り部29a を挟んで両側に浅い液溜り部
29b とを有する浄化槽構造をなしていて、これら両液溜
り部29a 、29b により貯液槽29の液溜り部が構成されて
いる。したがって、中央分割ブロック体26は、貯液槽29
の容器部分を兼用していると言える。
【0029】中央分割ブロック体26の外形輪郭形状は、
横断面視して漏斗の外形輪郭形状に似ており、その上部
の平行壁面部29c から、中間部の下方に行くにつれて接
近する対向壁面部29d を経て、下部の窄まった突出壁面
部29e に至るまでの外壁面は、貯液槽29の液溜り部から
溢れた現像液がスロット22の入口部にまで流れ下る流下
壁面を構成している。
【0030】次に、上部分割ブロック体23は、略平坦な
平板状のブロック体からなり、貯液槽29を上方から覆
い、貯液槽29の天井壁面23a を提供するとともに、後述
する現像液供給管31や空気排気管32、呼吸管33等の取付
け壁を構成している。また、その下面に貯液槽29方向に
突出して垂下する一対の垂下壁23b を有しており、これ
ら一対の垂下壁23b は、貯液槽29の一対の浅い液溜り部
29b 内にそれぞれ進入していて、これら垂下壁23b と浅
い液溜り部29b との協働により、貯液槽29内に貯留され
る現像液が上方から下方に、もしくは下方から上方に、
複数回曲流して流れることができるラビリンス構造の流
路が形成されている。
【0031】したがって、貯液槽29内に貯留される現像
液は、このようなラビリンス構造の流路を曲流して流れ
て貯液槽29からオーバーフローし、次いで、自重落下に
より平行壁面部29c 、対向壁面部29d 、突出壁面部29e
を伝って流れ下る。貯液槽29内の現像液のオーバーフロ
ーする液面は、気液分離面35を形成する。
【0032】一対の垂下壁23b の基部近傍には、塗布ヘ
ッド20の幅方向の適所に空気の連通孔36(図4参照)が
形成されており、垂下壁23b の両側における天井壁面23
a 下の空間は、この連通孔36を介して連通されている。
一対の垂下壁23b により挟まれた天井壁面23a 下の空間
(深い液溜り部29a 上の空間)37には、後述する空気排
気管32の先端部が開口しており、天井壁面23a には、図
2の矢印が付された流線に示されるとおり、天井壁面23
a 下の空間中の空気が該空気排気管32の先端部開口(空
気吸入口)に向けて自然に流れることができるように、
上方に指向するテーパ(傾斜)が付されている。
【0033】次に、下部分割ブロック体25は、両側部の
水平壁体部から、図3において左右方向中央部の下方に
突出するノズル部21に至るまでの間に、中央分割ブロッ
ク体26の対向壁面部29d に沿う傾斜を有する対向壁体部
からなる中間部を有している。そして、中央分割ブロッ
ク体26を下方から覆い、対向壁面部29d との間に現像液
が流れ下る流下空間を形成するとともに、流下した現像
液を一時貯留することができる液溜り部30を形成してい
る。液溜り部30内の塗布液は、中央分割ブロック体26の
下部の突出壁面部29e と該突出壁面部29e を囲む下部分
割ブロック体25の下方ノズル部21の内壁面との間の狭い
流路を流下して、スロット22に流入する。
【0034】最後に、中部分割ブロック体24は、その中
央部に中央分割ブロック体26を受容するに十分な大きさ
のスペースがくり抜かれて、平面視4辺を有する矩形状
のフレーム板体ブロックとして構成されており、その内
周壁面と中央分割ブロック体26との間には、十分な大き
さの現像液流下空間34が形成されている。この現像液流
下空間34は、上部分割ブロック体23の天井壁面23a 下の
空間および中央分割ブロック体26と下部分割ブロック体
25との間に形成される液溜り部30上の空間と連なり、こ
れらの空間は、連通孔36、空気排気管32を経て吸気源に
連通されるとともに、後述する呼吸管33を経て大気空間
に連通されている。
【0035】貯液槽29の深い液溜り部29a 内の液中に
は、図2および図3に図示されるように、現像液の供給
手段をなす現像液供給管(ホース)31の先端部が差し込
まれている。したがって、図示されない現像液貯蔵タン
クから供給管31を介して貯液槽29に供給された現像液
は、液面を叩くことなく、静かに貯液槽29に供給される
ので、供給される現像液中に含まれる空気や貯留される
現像液中に含まれる空気を積極的に気泡化して分離する
ようなことがなく、気泡の発生が抑えられる。このよう
な現像液供給管31は、上部分割ブロック体23の壁体を貫
通して、塗布ヘッド20の幅方向に所定の間隔を置いて複
数個設けられており、貯液槽29内の全域に現像液が迅速
且つ円滑に供給されるようになっている。
【0036】塗布ヘッド20には、また、貯液槽29内にお
いて分離された空気を排出するための排気手段をなす空
気排気管(ホース)32が接続されている。この空気排気
管32は、上部分割ブロック体23の壁体を貫通して、上部
分割ブロック体23の天井壁面23a 下の空間に連通するよ
うに設けられており、その先端が、前記のとおり、深い
液溜り部29a 上の空間37に臨んで開口している。また、
この空気排気管32は、塗布ヘッド20の幅方向に所定の間
隔を置いて複数個設けられており、しかも、現像液供給
管31と交互に、これら現像液供給管31と1列をなすよう
にして配設されている(図2参照)。天井壁面23a 下の
空間(空気室)に存在する空気は、至近の空気排気管32
の吸入口方向に向かって天井壁面23a に付された傾斜面
を駆け上がる。
【0037】塗布ヘッド20に接続された呼吸管33は、塗
布ヘッド20の内部の空気室空間に連通されていて、現像
液の供給量の変動や吐出量の変動に対し、この空間内を
常時大気圧下に保持する。
【0038】次に、前記のように構成される塗布ヘッド
20の作用について説明する。現像液供給管31を介して貯
液槽29に供給された現像液は、貯液槽29の深い液溜り部
29a 内に貯留される現像液中に静かに供給され、該液溜
り部29a をオーバーフローし、次いで、浅い液溜り部29
b 内に形成されたラビリンス構造の流路を曲流して流れ
て、該液溜り部29b をオーバーフローし、次いで、自重
落下により、中央分割ブロック体26の平行壁面部29c 、
対向壁面部29d 、突出壁面部29e を伝って流れ下り、液
溜り部30に一時貯留される。そこから、現像液は、スロ
ット22に流入し、その下端開口から均一に吐出されて、
塗布ヘッド20の水平移動とともに、基板4のレジスト膜
上に均一な膜厚、膜質の現像液塗膜を形成する。
【0039】本実施形態における液体塗布装置1は、前
記のように構成されているので、次のような効果を奏す
ることができる。塗布ヘッド20の内部に設けられる貯液
槽29は、気液分離面35を有しているので、貯液槽29内の
液中に存在する気泡をこの気液分離面35を介して分離す
ることができる。これにより、気泡の混じった現像液が
スロット22の開口から吐出されるのを防ぎ、塗布ムラの
少ない均一な塗膜を得ることができる。
【0040】また、現像液供給管31の先端部が貯液槽29
内の液中に差し込まれているので、現像液供給管31から
供給される現像液が気液分離面35を叩くことなく、静か
に貯液槽29に供給されて、貯液槽29内の液中における気
泡の発生そのものを抑制することができるとともに、現
像液が空気室中に存在する空気を巻き込むようなことも
なくなり、前記のような効果がさらに助長される。
【0041】また、貯液槽29が、貯留される現像液をオ
ーバーフローさせて自重落下によりスロット22に導く壁
面構造を有しており、しかも、この壁面構造は、貯液槽
29内に貯留される現像液を上方から下方もしくは下方か
ら上方に複数回曲流させてオーバーフローさせることが
できるラビリンス構造を備えているので、貯液槽29内に
貯留される現像液は、オーバーフローする過程で、ま
た、ラビリンス構造の流路を複数回曲流する過程で、そ
の液中に存在する比重の軽い気泡を非常に分離し易くな
り、気泡の混じった塗布液がスロット22の開口から吐出
される虞がさらに少なくなり、塗布ムラのさらに少ない
均一な塗膜を得ることができる。
【0042】さらに、貯液槽29が、貯留される現像液を
オーバーフローさせて自重落下によりスロット22に導く
壁面構造を有していることにより、塗布ヘッド20内部と
現像液吐出部(スロット22の開口)との間の圧力差が解
消されるので、これらの部位に存在する現像液中での気
泡の発生が抑制され、この面からも、気泡の混じった塗
布液がスロットの開口から吐出される虞がさらに少なく
なり、塗布ムラのさらに少ない均一な塗膜を得ることが
できる。
【0043】また、塗布ヘッド20には、貯液槽29内にお
いて分離された空気を排出するための空気排気管32が設
けられ、貯液槽29の天上壁面23a には、空気が空気排気
管32に向かって自然に流れることができるような傾斜が
付されているので、貯液槽29内において分離された空気
を集合させ易く、これを積極的且つ容易に塗布ヘッド20
の外部に排出することができ、この面からも、気泡の混
じった現像液がスロット22の開口から吐出される虞がさ
らに少なくなり、塗布ムラのさらに少ない均一な塗膜を
得ることができる。
【0044】また、現像液供給管31と空気排気管32と
は、それぞれ塗布ヘッド20の幅方向に所定の間隔を置い
て交互に複数個設けられているので、貯液槽29内の全域
に現像液が迅速且つ円滑に供給され、貯液槽29内の液中
における気泡の発生そのものがさらに抑制されるととも
に、貯液槽29内において分離された空気も、至近の空気
排気管32を介して、さらに積極的且つ容易に塗布ヘッド
20の外部に排出することができ、この面からも、気泡の
混じった現像液がスロット22の開口から吐出される虞が
さらに少なくなり、塗布ムラのさらに少ない均一な塗膜
を得ることができる。
【0045】さらに、貯液槽29が有するラビリンス構造
の流路は、異形横断面形状を有する中央分割ブロック体
26と、一対の垂下壁23b を有する上部分割ブロック体23
との組み合わせにより、簡易に構成することができるの
で、貯液槽29内の液中に存在する気泡の分離が容易にな
る。
【0046】このように、本実施形態における液体塗布
装置1は、その塗布ヘッド20の独特の構成により、多面
的な要因に基づいて非常に効率的に現像液中の気泡を排
除することができ、気泡の混じった現像液がスロット22
の開口から吐出されるのを確実に防ぎ、塗布ムラの少な
い均一な塗膜を得ることができる。
【0047】加えて、現像液から気泡を排除する前記の
ような作用、効果は、液体塗布装置1が塗布作業位置に
あって、塗布作業を続行しながらも奏されるので、塗布
作業の能率を向上させることができる。
【0048】また、現像液供給管31が塗布ヘッド20の幅
方向に所定の間隔を置いて複数個設けられているので、
塗布ヘッド20の幅方向の全域に渡って新鮮な現像液が供
給されて、スロット22の開口から吐出されるので、良質
な塗膜を得ることができる。
【0049】本願の発明は、以上の実施形態に限定され
ることなく、本願の発明の要旨を逸脱しない範囲におい
て、種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項5に記載された発
明の一実施形態における液体塗布装置の概略構成を示す
平面図である。
【図2】同液体塗布装置に使用される塗布ヘッドの部分
縦断面図である。
【図3】図2のIII−III線矢視横断面図である。
【図4】図2のIV−IV線矢視横断面図である。
【符号の説明】
1…液体塗布装置、2…ベース、3…スピンチャック、
4…基板、5…カップ、6…塗布ヘッド待機部、7…洗
浄ヘッド待機部、8、9…移動手段、10…ガイド、20…
塗布ヘッド、21…ノズル部、22…スロット、23…上部分
割ブロック体、23a …天井壁面、23b …垂下壁、24…中
部分割ブロック体、25…下部分割ブロック体、26…中央
分割ブロック体、27…ボルト、28…シール手段、29…貯
液槽、29a 、29b …液溜り部、29c …平行壁面部、29d
…対向壁面部、29e …突出壁面部、30…液溜り部、31…
現像液供給管、32…空気排気管、33…呼吸管、34…現像
液流下空間、35…気液分離面、36…連通孔、37…空間、
40…洗浄ヘッド。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月5日(2002.3.5)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】
【課題を解決するための手段および効果】本願の発明
は、前記のような課題を解決した液体塗布装置に係り、
その請求項1に記載された発明は、幅方向に細長いスリ
ット状のスロットを有する塗布ヘッドを備え、前記スロ
ットの開口から塗布液を吐出させながら、前記塗布ヘッ
ドを下方の水平姿勢に保持された塗布対象物に対して相
対的に水平方向に移動させて、前記塗布対象物上に塗膜
を形成するようにしてなる液体塗布装置において、前記
塗布ヘッドには、その内部に幅方向に長く、前記塗布液
を貯留するための貯液槽が設けられ、前記貯液槽は、気
液分離面を有し、前記塗布液の供給手段が、前記貯液槽
内の液中に差し込まれていることを特徴とする液体塗布
装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】塗布ヘッド20は、その両側の移動手段8に
より昇降され、また、これらの移動手段8により両側の
ガイド10、10に沿って基板4の上方位置に移動させられ
て、基板4上に現像液を塗布する。洗浄ヘッド40は、移
動手段9により昇降され、また、移動手段9により基板
4の上方位置に回転移動させられて、その略中央部に洗
浄液を供給し、基板4上の現像後の塗布液を洗い流す。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/027 H01L 21/30 562 5F046 564C 569C (72)発明者 光木 聡 東京都品川区戸越3丁目9番20号 平田機 工株式会社内 (72)発明者 岩下 和隆 東京都品川区戸越3丁目9番20号 平田機 工株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AB14 AB16 EA04 2H088 FA18 FA30 MA20 2H096 AA25 GA21 GA23 4F033 AA01 AA14 BA03 CA05 DA01 EA01 NA01 4F041 AA02 AB01 BA12 BA31 CA02 CA15 5F046 JA01 JA02 LA14 LA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 幅方向に細長いスリット状のスロットを
    有する塗布ヘッドを備え、前記スロットの開口から塗布
    液を吐出させながら、前記塗布ヘッドを下方の水平姿勢
    に保持された塗布対象物に対して相対的に水平方向に移
    動させて、前記塗布対象物上に塗膜を形成するようにし
    てなる液体塗布装置において、 前記塗布ヘッドには、その内部に幅方向に長く、前記塗
    布液を貯留するための貯液槽が設けられ、 前記貯液槽は、気液分離面を有し、 前記塗布液の供給手段が、前記貯液槽内の液中に差し込
    まれていることを特徴とする液体塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記貯液槽は、貯留される前記塗布液を
    オーバーフローさせて自重落下により前記スロットに導
    く壁面構造をさらに有することを特徴とする請求項1に
    記載の液体塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記塗布ヘッドには、前記貯液槽内にお
    いて分離された空気を排出するための排気手段がさらに
    設けられ、 前記貯液槽の天上壁面には、前記空気が前記排気手段に
    向かって自然に流れることができるような傾斜が付され
    たことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液
    体塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記壁面構造は、前記貯液槽内に貯留さ
    れる前記塗布液を上方から下方もしくは下方から上方に
    複数回曲流させることができるラビリンス構造を備える
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液体
    塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記塗布液の供給手段と前記空気の排気
    手段とは、それぞれ前記塗布ヘッドの幅方向に所定の間
    隔を置いて交互に複数個設けられていることを特徴とす
    る請求項3または請求項4に記載の液体塗布装置。
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