JP4249677B2 - 現像処理装置及び現像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は,基板の現像処理装置及び現像処理方法に関する。
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では,例えば所定パターンに露光されたウェハを現像する現像処理が行われる。この現像処理は,通常現像処理装置で行われ,当該現像処理装置では,例えばスピンチャックに保持されたウェハ上に現像液供給ノズルから現像液が供給され,ウェハ表面上に現像液の液膜が形成されて,ウェハが現像される。その後洗浄液供給ノズルによりウェハ上に洗浄液が供給され,ウェハが高速回転されて洗浄される。この洗浄により,現像時にウェハ上の現像液中に生成された現像生成物が除去される。
しかしながら,上述した現像処理装置では,洗浄時にウェハを高速で回転させていたため,大型で高トルクのモータが必要であった。このため,モータのための広いスペースが必要になり,現像処理装置が大型化していた。またモータを回転させるための電力消費量が多く,ランニングコストも増大していた。この問題を解決するには,例えばウェハを回転させないでウェハを洗浄することが提案できる。
例えば,洗浄液供給ノズルをウェハ表面に近づけて,当該洗浄液供給ノズルをウェハの一端部から他端部に向けて移動させながら,ウェハに向けて洗浄液を吐出して,ウェハを洗浄することが提案されている(例えば,特許文献1参照。)。
しかしながら,上述のようにウェハの洗浄を非回転で行う場合,ウェハに遠心力が働かないため,洗浄能力が不十分になり易く,ウェハ表面に現像生成物が残る可能性がある。ウェハ表面に僅かに現像生成物が残っても,それが例えばパターン欠陥の原因となり,歩留まりの低下を招く。また,洗浄能力を向上させるために,ウェハに対し洗浄液を大流量で吐出すると,その分洗浄液の消費量が増大するので,非回転にしても帰ってランニングコストが増大してしまう。
特開2004-14869号公報
本発明は,かかる点に鑑みてなされたものであり,現像後の洗浄時にウェハなどの基板を回転させない場合であっても,高い洗浄能力を維持し,さらに洗浄液の消費量を抑えることができる現像処理装置及び現像処理方法を提供することをその目的とする。
上記目的を達成するために,本発明は,基板を現像処理する現像処理装置であって,基板を保持する保持部材と,前記保持部材に保持された基板上に現像液を供給し,基板の表面上に現像液の液膜を形成する現像液供給ノズルと,前記基板上の現像液に帯電した状態で接触し,当該現像液中の現像生成物を静電気を用いて捕集する捕集部材と,前記捕集部材を所定種類の電荷に帯電させる帯電機構と,前記捕集部材を前記基板上の現像液に接触させ,さらにその接触させた状態で前記基板の表面に沿って移動させる移動機構と,前記保持部材に保持された基板上に洗浄液を供給する洗浄液供給ノズルと,前記保持部材に保持された基板上の現像液に液体を供給して前記現像液を攪拌する攪拌部材と,前記攪拌部材を基板の表面に沿って基板の一端部から他端部に移動させる移動機構と,を備え,前記攪拌部材は,前記基板の寸法と同じかそれより長い液体吐出口を備え,前記攪拌部材は,前記捕集部材と兼用され,前記攪拌部材の下面部に前記液体吐出口が形成され,前記帯電機構は,前記攪拌部材の下面部を帯電できることを特徴とする。
基板上に現像液の液膜を形成して基板を現像すると,現像液中に不溶化物の粒子などの現像生成物が生成され,当該現像生成物は,現像液中において所定の電荷に帯電している。本発明によれば,基板上に現像液の液膜を形成し基板を現像した後に,現像液中の現像生成物と異種の電荷に帯電した捕集部材を現像液に接触させ,基板の表面上を移動させることによって,現像液中の現像生成物を捕集することができる。そして,その捕集の後に基板上に洗浄液を供給して基板を洗浄することができる。このように,基板に洗浄液が供給される前に現像生成物が捕集されるので,洗浄時に基板を高速回転させなくても,或いは基板に大流量の洗浄液を吐出しなくても,現像生成物が残らないように基板を十分に洗浄することができる。
また,現像処理装置は,保持部材に保持された基板上の現像液に液体を供給して現像液を攪拌する攪拌部材を備えている。かかる場合,攪拌部材によって,例えば基板表面の現像液の底に堆積した現像生成物が巻き上げられるので,現像生成物が捕集部材に接触しやすくなり,現像生成物を効率的に捕集できる。
また,攪拌部材は,基板の寸法と同じかそれより長い液体吐出口を備え,攪拌部材を基板の表面に沿って基板の一端部から他端部に移動させる移動機構をさらに備えている。基板の寸法とは,基板が円形状上の場合,基板の直径であり,基板が方形状の場合,基板の一辺の長さである。
また,攪拌部材は,捕集部材と兼用され,攪拌部材の下面部に液体吐出口が形成され,帯電機構は,攪拌部材の下面部を帯電できてもよい。かかる場合,現像液の攪拌と現像液中の現像生成物の捕集を同じ部材で行うことができる。また,現像液を攪拌するのとほぼ同時に当該現像液中の現像生成物を捕集することができる。
前記捕集部材は,基板の寸法と同じかそれより長い細長形状に形成されていてもよい。かかる場合,例えば移動機構によって捕集部材を基板の一端部から他端部に一回走査することによって,基板表面の現像生成物を捕集できる。
前記捕集部材は,現像液と接触する下面が下側に凸に湾曲していてもよい。また,前記捕集部材は,現像液と接触する下面に凹凸が形成されていてもよい。かかる場合,捕集部材の現像液に対する接触面積が増大するので,より効率的に現像生成物を捕集できる。
前記現像液と接触する前記捕集部材の下面には,現像液を攪拌するための羽根部が形成され,当該羽根部は,前記捕集部材の下面から前記捕集部材の移動方向側の俯角方向に向けて形成されていてもよい。かかる場合,基板表面上を捕集部材が移動すると,羽根部により現像液が攪拌され,例えば基板表面の現像液の底に堆積した現像生成物が巻き上げられる。この結果,現像生成物が捕集部材に接触しやすくなり,現像生成物が効率的に捕集される。
参考例として,前記攪拌部材と前記捕集部材は,併設されており,前記攪拌部材は,前記捕集部材の移動方向側に配置されていてもよい。かかる場合,攪拌部材により現像液中で巻き上げられた現像生成物を直ちに捕集部材により捕集することができる。
記攪拌部材は,前記洗浄液供給ノズルと兼用されていてもよい。
前記現像処理装置は,前記保持部材を帯電させる保持部材用帯電機構を備えていてもよい。かかる場合,基板を保持した保持部材を例えば現像生成物と逆の電荷に帯電させ,基板表面の底に堆積した現像生成物を静電気により浮上させることができる。この結果,現像生成物と捕集部材とが接触しやすくなり,現像生成物を効果的に捕集できる。
前記現像処理装置は,前記保持部材を振動させる振動機構を備えていてもよい。かかる場合,基板を保持した保持部材に振動を与えて,基板表面の現像液の底に堆積した現像生成物を浮上させることができる。この結果,現像生成物と捕集部材とが接触しやすくなり,現像生成物を効果的に捕集できる。
前記現像処理装置は,前記捕集部材を収容して洗浄する洗浄容器を備えていてもよい。前記捕集部材の帯電機構は,前記補修部材を両種類の電荷に帯電できてもよい。かかる場合,現像生成物を捕集した捕集部材に現像生成物と同じ種類の電荷を帯電させて,捕集部材から現像生成物を離脱させることができる。これにより,捕集部材から現像生成物を落とす洗浄を簡単に行うことができる。
前記洗浄容器は,捕集部材用の洗浄液を貯留可能に構成され,洗浄容器本体を帯電可能させる洗浄容器用帯電機構をさらに備えていてもよい。かかる場合,捕集部材を洗浄容器内の洗浄液中の浸漬し,さらに洗浄容器本体に現像生成物を引き付ける電荷を帯電させることによって,捕集部材に付着した現像生成物を離脱させることができる。これにより,捕集部材を簡単に洗浄できる。
前記洗浄容器は,収容した前記捕集部材に対し捕集部材用の洗浄液を吐出する洗浄液吐出口を備えていてもよい。かかる場合,洗浄容器内に収容された捕集部材に洗浄液を吐出し,その水流により捕集部材に付着した現像生成物を洗い落とすことができる。
参考例は,基板を現像処理する現像処理方法であって,基板に現像液を供給して基板を現像する工程と,基板を現像した後に,現像液中の現像生成物と逆の電荷に帯電させた捕集部材を基板上の現像液に接触させて,当該現像液中の現像生成物を捕集する工程と,その後,前記基板上の全面に洗浄液を供給して基板を洗浄する工程と,を有することを特徴とする。
参考例によれば,静電気を用いて現像液中の現像生成物を捕集した後に,基板上に洗浄液を供給して基板を洗浄することができるので,洗浄時に基板を高速回転させなくても,或いは基板に大流量の洗浄液を供給しなくても,現像生成物が残らないように基板を十分に洗浄することができる。
前記参考例の現像処理方法は,前記現像生成物を捕集する前に,前記基板上の現像液を攪拌する工程を有していてもよい。かかる場合,例えば基板表面の現像液の底に堆積した現像生成物が浮遊するので,現像生成物と捕集部材が接触しやすくなり,現像生成物をより効率よく捕集することができる。
本発明によれば,現像生成物を基板上から十分に除去できるので,現像生成物によるパターン欠陥がなくなり,歩留まりの向上が図られる。また,現像処理装置の小型化,ランニングコストの低減が図られる。
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる現像処理装置が搭載された塗布現像処理システム1の構成の概略を示す平面図であり,図2は,塗布現像処理システム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システム1の背面図である。
塗布現像処理システム1は,図1に示すように例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,フォトリソグラフィー工程の中で枚葉式に所定の処理を施す複数の各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている図示しない露光装置との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
カセットステーション2では,カセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。カセットステーション2には,搬送路6上をX方向に向かって移動可能なウェハ搬送体7が設けられている。ウェハ搬送体7は,カセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)にも移動自在であり,X方向に配列された各カセットC内のウェハWに対して選択的にアクセスできる。
ウェハ搬送体7は,Z軸周りのθ方向に回転可能であり,後述する処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属する温調装置60やトランジション装置61に対してもアクセスできる。
カセットステーション2に隣接する処理ステーション3は,複数の処理装置が多段に配置された,例えば5つの処理装置群G1〜G5を備えている。処理ステーション3のX方向負方向(図1中の下方向)側には,カセットステーション2側から第1の処理装置群G1,第2の処理装置群G2が順に配置されている。処理ステーション3のX方向正方向(図1中の上方向)側には,カセットステーション2側から第3の処理装置群G3,第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5が順に配置されている。第3の処理装置群G3と第4の処理装置群G4の間には,第1の搬送装置10が設けられている。第1の搬送装置10は,第1の処理装置群G1,第3の処理装置群G3及び第4の処理装置群G4内の処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。第4の処理装置群G4と第5の処理装置群G5の間には,第2の搬送装置11が設けられている。第2の搬送装置11は,第2の処理装置群G2,第4の処理装置群G4及び第5の処理装置群G5内の処理装置に選択的にアクセスしてウェハWを搬送できる。
図2に示すように第1の処理装置群G1には,ウェハWに所定の液体を供給して処理を行う液処理装置,例えばウェハWにレジスト液を塗布するレジスト塗布装置20,21,22,露光処理時の光の反射を防止する反射防止膜を形成するボトムコーティング装置23,24が下から順に5段に重ねられている。第2の処理装置群G2には,液処理装置,例えば本発明にかかる現像処理装置30〜34が下から順に5段に重ねられている。また,第1の処理装置群G1及び第2の処理装置群G2の最下段には,各処理装置群G1及びG2内の液処理装置に各種処理液を供給するためのケミカル室40,41がそれぞれ設けられている。
例えば図3に示すように第3の処理装置群G3には,温調装置60,ウェハWの受け渡しを行うためのトランジション装置61,精度の高い温度管理下でウェハWを温度調節する高精度温調装置62〜64及びウェハWを高温で加熱処理する高温度熱処理装置65〜68が下から順に9段に重ねられている。
第4の処理装置群G4では,例えば高精度温調装置70,レジスト塗布処理後のウェハWを加熱処理するプリベーキング装置71〜74及び現像処理後のウェハWを加熱処理するポストベーキング装置75〜79が下から順に10段に重ねられている。
第5の処理装置群G5では,ウェハWを熱処理する複数の熱処理装置,例えば高精度温調装置80〜83,露光後のウェハWを加熱処理するポストエクスポージャーベーキング装置84〜89が下から順に10段に重ねられている。
図1に示すように第1の搬送装置10のX方向正方向側には,複数の処理装置が配置されており,例えば図3に示すようにウェハWを疎水化処理するためのアドヒージョン装置90,91,ウェハWを加熱する加熱装置92,93が下から順に4段に重ねられている。図1に示すように第2の搬送装置11のX方向正方向側には,例えばウェハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置94が配置されている。
インターフェイス部4には,例えば図1に示すようにX方向に向けて延伸する搬送路100上を移動するウェハ搬送体101と,バッファカセット102が設けられている。ウェハ搬送体101は,Z方向に移動可能でかつθ方向にも回転可能であり,インターフェイス部4に隣接した図示しない露光装置と,バッファカセット102及び第5の処理装置群G5に対してアクセスしてウェハWを搬送できる。
次に,上述した現像処理装置30の構成について詳しく説明する。図4は,現像処理装置30の構成の概略を示す縦断面の説明図であり,図5は,現像処理装置30の構成の概略を示す平面図である。
図4に示すように現像処理装置30は,中央部にウェハWを保持する保持部材としてのチャック120を備えている。チャック120は,水平な上面を有し,当該上面には,例えばウェハWを吸引する吸引口(図示せず)が設けられている。この吸引口からの吸引により,ウェハWをチャック120上に吸着できる。
チャック120は,例えばシリンダなどの駆動部からなるチャック駆動機構121を備えており,チャック120を上下方向に昇降できる。
チャック120の周囲には,ウェハWから飛散又は落下する液体を受け止め,回収するカップ122が設けられている。カップ122は,例えばチャック120の周囲を囲む内カップ123と,当該内カップ123の外方を覆う外カップ124と,内カップ123と外カップ124の下面を覆う下カップ125とを個別に備えている。内カップ123と外カップ124により,主にウェハWの外方に飛散する液体を受け止めることができ,下カップ125により,内カップ123と外カップ124の内壁やウェハWから落下する液体を回収することができる。
内カップ123は,例えば略円筒状に形成され,その上端部は内側上方に向けて傾斜している。内カップ123は,例えばシリンダなどの昇降駆動部126によって上下動できる。外カップ124は,例えば図5に示すように平面から見て四角形の略筒状に形成されている。外カップ124は,図4に示すように例えばシリンダなどの昇降駆動部127によって上下動できる。下カップ125の中央部には,チャック120が貫通している。チャック120の周囲には,例えばウェハWの表面から裏面に回り込んだ液体の流れを遮断する環状部材128が設けられている。環状部材128は,例えばウェハWの裏面に近接する頂上部を備えており,その頂上部でウェハWの裏面を伝わる液体を遮断できる。下カップ125には,例えば工場の排液部に連通した排出管129が接続されており,カップ122において回収した液体は,排出管129から現像処理装置30の外部に排出できる。
図5に示すようにカップ122のX方向負方向(図5の下方向)側には,Y方向(図5の左右方向)に沿って延伸するレール140が形成されている。レール140は,例えばカップ122のY方向負方向(図5の左方向)側の外方からカップ122のY方向正方向(図5の右方向)側の外方まで形成されている。レール140には,例えば二本のアーム141,142が取り付けられている。第1のアーム141には,現像液供給ノズル143が支持されている。第1のアーム141は,ノズル駆動部144によってレール140上をY方向に移動できる。この第1のアーム141により,現像液供給ノズル143は,カップ122のY方向負方向側の外方に設置された待機部145からカップ122内まで移動し,ウェハWの表面上を移動できる。また,第1のアーム141は,例えばノズル駆動部144によって上下方向にも移動自在であり,現像液供給ノズル143を昇降させることができる。
現像液供給ノズル143は,例えばウェハWの直径寸法と同じかそれよりも長い,X方向に沿った細長形状を有している。図4に示すように現像液供給ノズル143の上部には,現像液供給源145に連通する現像液供給管146が接続されている。現像液供給ノズル143の下部には,長手方向に沿って一列に形成された複数の吐出口147が形成されている。現像液供給ノズル143は,上部の現像液供給管146から導入された現像液を現像液供給ノズル143の内部を流通させ,下部の各吐出口147から一様に吐出できるようになっている。
第2のアーム142には,図5に示すように洗浄液供給ノズル150が支持されている。第2のアーム142は,例えばノズル駆動部151によってレール140上をY方向に移動できる。この第2のアーム142によって,洗浄液供給ノズル150は,カップ122のY方向正方向側の外方に設けられた待機部152からカップ122内に移動し,ウェハWの表面上を移動できる。また,第2のアーム142は,ノズル駆動部151によって上下方向にも移動自在である。
洗浄液供給ノズル150は,例えば図5及び図6に示すようにウェハWの直径寸法と同じかそれよりも長い,X方向に沿った細長形状を有している。図4に示すように洗浄液供給ノズル150の上部には,洗浄液供給源153に連通する洗浄液供給管154と,エア供給源155に連通する給気管156が接続されている。なお,本実施の形態における洗浄液供給源153には,純水が貯留されており,洗浄液供給ノズル150には,洗浄液として純水が供給される。
洗浄液供給ノズル150の下部には,例えば図6に示すように洗浄液を吐出する複数の吐出口157が長手方向に沿って直線状に形成されている。複数の吐出口157は,洗浄液供給ノズル150の長手方向の一端部から他端部に渡り形成されている。また,洗浄液供給ノズル150の下部には,長手方向の一端部から他端部に渡るスリット状のエア吹出し口158が形成されている。エア吹出し口158は,洗浄液供給ノズル150の移動方向(Y方向)に沿って吐出口157と平行に形成されている。
図7に示すように洗浄液供給ノズル150の内部には,洗浄液供給管154から導入された洗浄液を一旦貯留する洗浄液貯留室160が形成されている。洗浄液供給ノズル150は,上部の洗浄液供給管154から導入された洗浄液を洗浄液供給ノズル150の内部の洗浄液貯留室160を通過させ,下部の各吐出口157から一様に吐出できる。また,洗浄液供給ノズル150の内部には,給気管156から導入されたエアを一旦滞留させるエア滞留室161が形成されている。洗浄液供給ノズル150は,上部の給気管156から導入されたエアをエア滞留室161を通過させ,下部のエア吹出し口158から噴出できる。以上のように洗浄液供給ノズル150は,洗浄液とエアの両方を吐出できる。
図5に示すようにカップ122のX方向正方向(図5の上方向)側には,Y方向に沿って延伸するレール170が形成されている。レール170は,例えばカップ122のY方向正方向側の外方からカップ122のY方向負方向側の外方まで形成されている。レール170には,例えば第3のアーム171が取り付けられている。第3のアーム171は,駆動部172によってレール170上を移動自在である。第3のアーム171には,捕集部材としての帯電棒173が支持されている。カップ122のY方向正方向側の外方には,帯電棒173の洗浄容器174が設置されており,帯電棒173は,第3のアーム171の移動により洗浄容器174からカップ122内まで移動し,ウェハWの表面上を移動できる。また,第3のアーム171は,例えば駆動部172によって上下方向にも移動自在であり,帯電棒173を昇降させて帯電棒173を高さ調整することができる。なお,本実施の形態においては,レール170,第3のアーム171及び駆動部172により帯電棒173の移動機構が構成されている。
帯電棒173は,例えば図5及び図8に示すようにウェハWの直径寸法と同じかそれよりも長い,X方向に沿った細長形状を有している。帯電棒173は,例えば略直方体形状に形成されており,下面が平坦になっている。帯電棒173は,例えば図9に示すように縦断面が上底より下底の方が短い台形に形成されている。帯電棒173の材質は,導体,例えば樹脂やセラミックスで形成され,帯電棒173の内部には,図9及び図10に示すように上下方向に対向する2本の電極板175,176が平行に設置されている。電極板175,176は,図10に示すように帯電棒173の長手方向に沿って一端部から他端部に渡って設置されている。電極板175と電極板176との間には,誘電体177,例えば電解液,セラミックス又はプラスチックフィルムなどが介在されている。電極板175,176は,それぞれ電源178に接続されており,電極板175,176に所定の電圧を印加することにより帯電棒173の下面を正負の両種類の電荷に帯電させることができる。なお,本実施の形態においては,電極板175,176,誘電体177及び電源178により帯電機構が構成されている。
カップ122のY方向正方向側に設置された洗浄容器174は,例えば図11に示すように上面が開口した略箱型形状に形成され,例えば帯電棒173用の洗浄液,例えば純水を貯留できる。例えば洗浄容器174の本体の内側壁174aと外側壁174bには,それぞれ電極板180,181が貼り付けられている。電極板180,181は,それぞれ電源182に接続されており,電極板174,175に所定の電圧をかけることにより,洗浄容器174の内側壁174aを所望の電荷に帯電させることができる。なお,本実施の形態においては,電極板180,181及び電源182により洗浄容器用帯電機構が構成されている。
洗浄容器174の例えば底部には,供給管183と排出管184が接続されており,洗浄容器174内に帯電棒173用の洗浄液を供給したり排出したりできる。
次に,以上のように構成された塗布現像処理システム1で行われるフォトリソグラフィー工程のプロセスについて説明する。
先ず,ウェハ搬送体7によって,カセット載置台5上のカセットCから未処理のウェハWが一枚取り出され,第3の処理装置群G3の温調装置60に搬送される。温調装置60に搬送されたウェハWは,所定温度に温度調節され,その後第1の搬送装置10によってボトムコーティング装置23に搬送され,反射防止膜が形成される。反射防止膜が形成されたウェハWは,第1の搬送装置10によって加熱装置92,高温度熱処理装置65,高精度温調装置70に順次搬送され,各装置で所定の処理が施される。その後ウェハWは,レジスト塗布装置20に搬送され,ウェハW上にレジスト膜が形成された後,第1の搬送装置10によってプリベーキング装置71に搬送され,続いて第2の搬送装置11によって周辺露光装置94,高精度温調装置83に順次搬送されて,各装置において所定の処理が施される。その後,ウェハWは,インターフェイス部4のウェハ搬送体101によって図示しない露光装置に搬送され,露光される。露光処理の終了したウェハWは,ウェハ搬送体101によって例えばポストエクスポージャーベーキング装置84に搬送され,加熱処理が施された後,第2の搬送装置11によって高精度温調装置81に搬送されて温度調節される。その後,現像処理装置30に搬送され,ウェハW上のレジスト膜が現像される。その後ウェハWは,第2の搬送装置11によってポストベーキング装置75に搬送され,加熱処理が施された後,高精度温調装置63に搬送され温度調節される。そしてウェハWは,第1の搬送装置10によってトランジション装置61に搬送され,ウェハ搬送体7によってカセットCに戻されて一連のフォトリソグラフィー工程が終了する。
次に,上述の現像処理装置30で行われる現像処理について詳しく説明する。図12は,現像処理のプロセスを説明するためのフロー図である。先ず,ポストエクスポージャーベーキングが終了し,温度調整が行われたウェハWが現像処理装置30内に搬入されると,ウェハWは図4に示すようにチャック120上に吸着保持される。続いて図5に示すように待機部145で待機していた現像液供給ノズル143がY方向正方向側に移動し,平面から見てウェハWのY方向負方向側の端部の手前の位置P1(図5中の点線部)まで移動する。その後,現像液供給ノズル143が下降し,ウェハWの表面に近づけられる。その後,現像液供給ノズル143から現像液が吐出され,現像液供給ノズル143は現像液を吐出しながら,ウェハWのY方向正方向側の端部の外方の位置P2(図5中の点線部)まで移動する(図12(a))。この際,ウェハW上のレジスト膜の表面に現像液が供給され現像液の液膜が形成されて,レジスト膜の現像が開始される。この現像の開始により,例えばレジスト膜の露光部分が選択的に溶解し,現像液内に例えば負の電荷に帯電した現像生成物が生成される。
所定時間ウェハWが現像されると,例えば待機部152で待機していた洗浄液供給ノズル150がY方向負方向側に移動し,平面から見てウェハWのY方向正方向側の端部の手前の位置P2まで移動する。その後洗浄液供給ノズル150は下降し,ウェハWの表面に近づけられる。洗浄液供給ノズル150がウェハWの表面に近づけられると,吐出口157から現像停止液としての純水が吐出され,洗浄液供給ノズル150は,純水を吐出しながら,ウェハWのY方向負方向側の端部の外方の位置P1まで移動する(図12(b))。これにより,ウェハ表面の全面に純水が供給され,ウェハW上の現像液が希釈されて,ウェハWの現像が停止される。
ところで,帯電棒173は,洗浄容器174内で待機しており,予め下面側が現像生成物の電荷と逆の例えば正の電荷になるように帯電されている。そして,ウェハWの現像が停止され,洗浄液供給ノズル150が待機部152に戻されると,帯電棒173は,Y方向負方向側に移動し,例えば位置P2で停止する。帯電棒173は下降し,帯電棒173の下面がウェハW上の現像液に接触する高さに帯電棒173が調整される。その後,帯電棒173は,Y方向負方向側に水平移動し,下面を現像液に接触した状態で,ウェハWの表面上をウェハWの一端部側から他端部側まで移動する(図12(c))。こうすることにより,図13に示すように正に帯電した帯電棒173に負電荷の現像生成物Hが引き付けられ,捕集される。
帯電棒173は,ウェハWのY方向負方向側の外方の位置P1まで移動し,ウェハ表面上の現像液中の現像生成物Hを捕集し終えると,帯電棒173用の洗浄液としての純水が貯留された洗浄容器174に戻される。帯電棒173は,図11に示すように洗浄容器174内に収容され純水に浸漬されると,帯電棒173の下面に今までと逆の負の電荷(現像生成物Hと同種の電荷)が帯電される。これにより,帯電棒173の電荷と現像生成物Hの電荷が反発しあい,現像生成物Hが帯電棒173から離脱する。また,洗浄容器174の内側壁174aには,現像生成物Hと逆の正の電荷が帯電され,この電荷によって現像生成物Hが引き付けられる。これによって,現像生成物Hの帯電棒173からの離脱がさらに促進される。こうして,帯電棒173に付着していた現像生成物Hが純水中に落ちて帯電棒173が洗浄される。
帯電棒173が洗浄容器174に戻されると,洗浄液供給ノズル150が再び位置P2まで移動する。洗浄液供給ノズル150の吐出口157から洗浄液としての純水が吐出され,洗浄液供給ノズル150は,純水を吐出しながら,ウェハWの表面上をウェハWのY方向負方向側の端部の外方の位置P1まで移動する(図12(d))。これにより,ウェハW表面上の現像液がウェハW上から排除され,ウェハW上の現像液が純水に置換されて,ウェハWが洗浄される。
続いて洗浄液供給ノズル150のエア吹出し口158からエアが噴出され,洗浄液供給ノズル150は,エアを噴出しながら,ウェハWの表面上を例えば位置P1からウェハWのY方向正方向側の端部の外方の位置P2まで移動する(図12(e))。これにより,ウェハW表面上の純水が吹き飛ばされ,除去される。その後ウェハWは,現像処理装置30から搬出されて,一連の現像処理が終了する。
以上の実施の形態によれば,現像生成物Hと異種の電荷に帯電した帯電棒173を,現像後のウェハ表面上の現像液に接触させ,当該現像液中を移動させて,現像液中の現像生成物Hを捕集したので,ウェハWに洗浄液としての純水を供給する前に,現像液中の現像生成物Hを除去することができる。この結果,ウェハWの洗浄を非回転で行っても,ウェハW上に現像生成物Hが残存することがなく,ウェハWを適正に洗浄できる。また,純水供給時に,現像生成物Hのほとんどが既に回収されているので,ウェハWに大流量の純水を供給する必要がなく,純水の消費量を低減できる。
現像処理装置30に洗浄容器174を設け,帯電棒173の電荷を切り替え可能にしたので,現像生成物Hが付着した帯電棒173を純水中に浸けた状態で帯電棒173の電荷を変えることにより現像生成物Hを帯電棒173から離脱させることができる。また,洗浄容器174自体も帯電可能にしたので,洗浄容器174の内壁面174aを現像生成物Hと異種の電荷に帯電させることにより帯電棒173の現像生成物Hを引き付けて,帯電棒173からの現像生成物Hの離脱をさらに促進できる。
以上の実施の形態で記載した現像処理装置30において,現像が終了したウェハW上の現像液を攪拌する攪拌部材が設けられていてもよい。図14は,かかる一例を示すものであり,例えば現像処理装置30の第3のアーム171には,帯電棒173に加えて攪拌部材としての液体吐出ノズル190が支持されている。液体吐出ノズル190は,例えば図14及び図15に示すようにウェハWの直径寸法と同じかそれよりも長い,X方向に沿った細長形状に形成されている。液体吐出ノズル190と帯電棒173は接着した状態で併設され,液体吐出ノズル190は,現像生成物Hを捕集する際の帯電棒173の移動方向(Y方向負方向)側に配置されている。液体吐出ノズル190の下面には,図15に示すように長手方向の一端部から他端部に渡り液体を噴出するスリット状の液体吐出口191が形成されている。液体吐出ノズル190の上部には,液体供給源192に連通する液体供給管193が接続されている。なお,本実施の形態においては,液体供給源192に純水が貯留されており,液体吐出ノズル190からは純水を噴出できる。
図16に示すように液体吐出ノズル190の内部には,液体供給管193から導入された液体を一旦貯留する液体貯留室194が形成されている。液体吐出ノズル190は,上部の液体供給管193から導入された液体を液体貯留室194に流通させ,下部の各液体吐出口191から下方に向けて一様に噴出できる。
そして,ウェハWの現像が終了し,現像液中の現像生成物Hを捕集する際には,第3のアーム171によって,液体吐出ノズル190と帯電棒173がY方向負方向側に移動し,平面から見てウェハWのY方向正方向側の端部の外方の位置P2まで移動する。その後,液体吐出ノズル190の液体吐出口191から純水が噴出され,その状態で,液体吐出ノズル190と帯電棒173は,ウェハW上を移動し,ウェハWのY方向負方向側の外方の位置P1まで移動する。このとき,図16に示すように液体吐出口191から噴出された純水は,ウェハW上の現像液に衝突し現像液を攪拌し,その直ぐ後ろの帯電棒173が現像液に接触した状態で現像液中を移動する。こうすることによって,現像液中の現像生成物Hが巻き上げられ,その直後の帯電棒173により捕集される。かかる場合,例えば現像液の底に堆積していた現像生成物Hも残らず捕集できる。
前記実施の形態において,液体吐出ノズル190と帯電棒173が同じ第3のアーム171に支持され,併設されていたが,液体吐出ノズル190と帯電棒173は,異なるアームに支持されていてもよい。かかる場合,レール170上に液体吐出ノズル190を専用に支持するアームを設けてもよい。
また,例えば液体吐出ノズル190を帯電棒173と兼用にしてもよい。かかる場合,例えば図17に示すように液体吐出ノズル195の液体吐出口191のある下部195aの材質は,例えばアルミニウムなどの導体で形成されている。液体吐出ノズル195には,所定の電圧を印加できる電源196が接続されている。この電源196による電圧の印加により,下部195aを所定の電荷を帯電させることができる。なお,液体吐出ノズル195の他の構成については,上述の液体吐出ノズル190と同様であるので,重複部分については同じ符号を用い,説明を省略する。
そして,ウェハWの現像が終了し,現像液中の現像生成物Hを捕集する際には,例えば液体吐出ノズル195がウェハWのY方向正方向側の端部の外方の位置P2まで移動し,液体吐出ノズル195の下部195aが,現像液中の現像生成物Hと異種の電荷に帯電される。その後,液体吐出ノズル195がY方向負方向側に移動し,液体吐出口191から純水が噴出され,下部195aが現像液に接触した状態で,液体吐出ノズル195がウェハWのY方向負方向側の端部の外方の位置P1まで移動する。このとき,純水の噴出により現像液が攪拌され,現像液の底の現像生成物Hが巻き上げられ,その巻き上げられた現像生成物Hが帯電した下部195aにより捕集される。かかる場合も,現像液が攪拌され,例えば現像液の底に堆積していた現像生成物Hが効率的に捕集される。
なお,以上で記載した攪拌部材としての液体吐出ノズル190,195は,ウェハWを洗浄するための洗浄液供給ノズル150と兼用にしてもよい。かかる場合,例えば現像液の攪拌,現像生成物Hの捕集及びウェハWへの洗浄液の供給を同じノズルを用いて行うことができる。この結果,現像処理装置30を小型化できる。
以上の実施の形態では,現像液と接触する帯電棒173の下面が平坦であったが,例えば図18に示すように帯電棒173の下面は,下に凸に湾曲していてもよい。また,図19に示すように帯電棒173の下面に,例えば尖形状の複数の凸部200が形成され,帯電棒173の下面が凹凸になっていてもよい。かかる場合,帯電棒173と現像液との接触面積が大きくなるので,その分現像液の現像生成物Hを捕集し易くなる。さらに,帯電棒173は,図20に示すように下面に帯電棒173の移動方向(Y方向負方向)の俯角方向に突出した羽根部としての羽根板201が形成されていてもよい。かかる場合,帯電棒173は,ウェハ表面上を移動中に,羽根板201により現像液を攪拌しながら,現像液中の現像生成物Hを捕集できる。それ故,例えば現像液の底に沈んだ現像生成物Hも捕集できる。
以上の実施の形態で記載したチャック120に帯電機構を取り付けてもよい。図21は,かかる一例を示すものであり,例えばチャック120の上面には,薄い円盤状の電極板205が取り付けられている。電極板205の材質には,例えば鉄,銅等の導体が用いられている。電極板205には,電極板205に所定の電圧を印加できる電源206に接続されている。この電源206による電圧の印加により,電極板205を所定の電荷に帯電させることができる。
そして,現像終了後のウェハW上の現像液に帯電棒173を接触させ,現像生成物Hを捕集する際には,チャック120の電極板205に現像液中の現像生成物Hと同種の負電荷が帯電される。こうすることにより,ウェハ表面の電荷が負になり,現像液中の正の電荷の現像生成物Hがウェハ表面に対し反発する。これにより,例えば現像液の底にあった現像生成物Hが現像液の表面側に浮上するので,帯電棒173が現像生成物Hを捕集し易くなり,現像生成物Hがより効果的に捕集される。なお,本実施の形態においては,電極板206及び電源206により保持部材用帯電機構が構成されている。
前記実施の形態では,チャック120に帯電機構を取り付けていたが,振動機構を取り付けてもよい。図22は,かかる一例を示すものであり,チャック120には,給電により振動する超音波振動子210が取り付けられる。超音波振動子210は,電源211による給電により作動できる。そして,現像終了後のウェハW上の現像液に帯電棒173を接触させ,現像生成物Hを捕集する際には,電源211による給電により超音波振動子210が作動し,チャック120が所定の振動数で振動される。こうすることにより,現像液が攪拌され,現像液の底で堆積していた現像生成物Hが浮上するので,現像液中の現像生成物Hが帯電棒173により効果的に捕集される。なお,本実施の形態においては,超音波振動子210及び電源211により振動機構が構成されている。
以上の実施の形態で記載した洗浄容器174は,帯電棒173を純水中に浸漬させるものであったが,帯電棒173に対し洗浄液としての純水を吐出するものであってもよい。かかる場合,例えば図23に示すように洗浄容器174の両側壁の上部に純水供給源220に連通する純水管路221が形成されている。純水管路221には,純水を容器の内側に向けて吐出する複数の洗浄液吐出口としての純水吐出口222が形成されている。この純水吐出口222は,例えば洗浄容器174に収容した帯電棒173を挟んだ両側に,帯電棒173の長手方向に沿って帯電棒173の一端部から他端部に対応するように設けられている。そして,帯電棒173を洗浄する際には,洗浄容器174内に収容された帯電棒173に現像生成物Hと同種の負の電荷が帯電され,その帯電棒173に対し各純水吐出口222から純水が吐出される。この純水の吐出により帯電棒173から現像生成物Hが洗い落とされる。かかる場合も,帯電棒173に付着した現像生成物Hを適正に除去できる。なお,この例において,洗浄容器174本体の帯電機構は,あってもよいし,なくてもよい。
以上の実施の形態で記載した帯電部材としての帯電棒173は,ウェハWの一端部から他端部に向けて直線的に移動することによってウェハ表面上の現像生成物Hを捕集していたが,ウェハ表面の直径上に移動しその直径上で回転することによりウェハ表面上の現像生成物Hを捕集してもよい。また,以上の実施の形態で記載した帯電棒173は,細長形状であったが,他の形状を有していてもよい。例えば帯電部材は,ウェハWと同じかそれより大きい円形状に形成されていてもよい。
以上,本発明の実施の形態の一例について説明したが,本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。例えば以上の実施の形態で記載したウェハを洗浄するための洗浄液や帯電棒173を洗浄するための洗浄液は,純水であったが,他の液体であってもよい。また,上記実施の形態では,現像液を攪拌するための液体は,純水であったが,他の液体であってもよい。以上の実施の形態では,洗浄液供給ノズル150に,洗浄液を飛散させるエアの吹出し機能が設けられていたが,エアの吹出しを他のノズルを用いて行ってもよい。上記実施の形態は,ウェハWを現像処理する例であったが,本発明は,ウェハ以外の例えばFPD(フラットパネルディスプレイ),フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板を現像処理する場合にも適用できる。
本発明は,現像後の基板の洗浄を基板を回転させずに行う際に有用である。
本実施の形態における塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図である。 図1の塗布現像処理システムの正面図である。 図1の塗布現像処理システムの背面図である。 現像処理装置の構成の概略を示す縦断面の説明図である。 現像処理装置の構成の概略を示す平面図である。 洗浄液供給ノズルの斜視図である。 X方向から見た洗浄液供給ノズルの縦断面図である。 帯電棒の斜視図である。 X方向から見た帯電棒の縦断面図である。 Y方向から見た帯電棒の縦断面図である。 X方向から見た洗浄容器の縦断面図である。 現像処理のフローの説明図である。 現像生成物が帯電棒に捕集される様子を示す説明図である。 液体吐出ノズルを備えた現像処理装置の構成の概略を示す平面図である。 一体化した液体吐出ノズルと帯電棒の斜視図である。 現像生成物が帯電棒に捕集される様子を示す説明図である。 帯電棒と兼用の液体吐出ノズルの縦断面図である。 下面が湾曲した帯電棒の縦断面図である。 下面に凹凸がある帯電棒の縦断面図である。 下面に羽根板が形成された帯電棒の縦断面図である。 帯電機構が取り付けられたチャックの側面図である。 振動機構が取り付けられたチャックの側面図である。 純水吐出口を有する洗浄容器の縦断面の説明図である。
符号の説明
1 塗布現像処理システム
30 現像処理装置
120 チャック
143 現像液供給ノズル
150 洗浄液供給ノズル
173 帯電棒
H 現像生成物
W ウェハ

Claims (12)

  1. 基板を現像処理する現像処理装置であって,
    基板を保持する保持部材と,
    前記保持部材に保持された基板上に現像液を供給し,基板の表面上に現像液の液膜を形成する現像液供給ノズルと,
    前記基板上の現像液に帯電した状態で接触し,当該現像液中の現像生成物を静電気を用いて捕集する捕集部材と,
    前記捕集部材を所定種類の電荷に帯電させる帯電機構と,
    前記捕集部材を前記基板上の現像液に接触させ,さらにその接触させた状態で前記基板の表面に沿って移動させる移動機構と,
    前記保持部材に保持された基板上に洗浄液を供給する洗浄液供給ノズルと,
    前記保持部材に保持された基板上の現像液に液体を供給して前記現像液を攪拌する攪拌部材と,
    前記攪拌部材を基板の表面に沿って基板の一端部から他端部に移動させる移動機構と,を備え,
    前記攪拌部材は,前記基板の寸法と同じかそれより長い液体吐出口を備え,
    前記攪拌部材は,前記捕集部材と兼用され,
    前記攪拌部材の下面部に前記液体吐出口が形成され,
    前記帯電機構は,前記攪拌部材の下面部を帯電できることを特徴とする,現像処理装置。
  2. 前記捕集部材は,基板の寸法と同じかそれより長い細長形状に形成されていることを特徴とする,請求項1に記載の現像処理装置。
  3. 前記捕集部材は,現像液に接触する下面が下側に凸に湾曲していることを特徴とする,請求項2に記載の現像処理装置。
  4. 前記捕集部材は,現像液に接触する下面に凹凸が形成されていることを特徴とする,請求項2に記載の現像処理装置。
  5. 前記現像液に接触する前記捕集部材の下面には,現像液を攪拌するための羽根部が形成され,
    当該羽根部は,前記捕集部材の下面から前記捕集部材の移動方向側の俯角方向に向けて形成されていることを特徴とする,請求項2に記載の現像処理装置。
  6. 前記攪拌部材は,前記洗浄液供給ノズルと兼用されていることを特徴とする,請求項1〜5のいずれかに記載の現像処理装置。
  7. 前記保持部材を帯電させる保持部材用帯電機構を備えたことを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の現像処理装置。
  8. 前記保持部材を振動させる振動機構を備えたことを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の現像処理装置。
  9. 前記捕集部材を収容して洗浄する洗浄容器を備えたことを特徴とする,請求項1〜8のいずれかに記載の現像処理装置。
  10. 前記捕集部材の帯電機構は,前記捕集部材を両種類の電荷に帯電できることを特徴とする,請求項9に記載の現像処理装置。
  11. 前記洗浄容器は,捕集部材用の洗浄液を貯留可能に構成され,
    前記洗浄容器本体を帯電させる洗浄容器用帯電機構を,さらに備えたことを特徴とする,請求項10に記載の現像処理装置。
  12. 前記洗浄容器は,収容した前記捕集部材に対し捕集部材用の洗浄液を吐出する洗浄液吐出口を備えたことを特徴とする,請求項10に記載の現像処理装置。
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