JP2003244870A - Dcブラシモータ装置及びその永久磁石 - Google Patents
Dcブラシモータ装置及びその永久磁石Info
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Abstract
こと。 【解決手段】ブラシモータ装置において、励磁磁石を中
空円筒形状の異方性ボンド磁石13で形成する。そして
4極に着磁する。異方性ボンド磁石13は、従来の焼結
フェライト磁石に比べて約4倍の最大エネルギー積を有
する。4極着磁とすれば、1極当たりの磁気回路の磁路
長が低減されトルク付与に寄与する磁力が増大する。ト
ルクを従来と同一とすれば電磁回転体長さと永久磁石の
軸方向長さが縮小できる。これにより、1〜300Wク
ラスのモータ装置を小型化することができる。
Description
装置及びそれに用いられる永久磁石に関する。特に、永
久磁石に異方性希土類ボンド磁石を用い、小型化、高ト
ルク化を可能にしたDCブラシモータ装置及びその永久
磁石に関する。本発明は、例えば、1W〜300Wクラ
スの高性能小型DCブラシモータ装置に適用すると、そ
の効果が高いものである。
用しない誘導ブラシモータが使用されていた。1960
年代に入り、安価で磁石の最大エネルギー積(B
Hmax )4MGOe級のフェライト磁石の登場により、
1〜300W程度の消費電力小型ブラシモータが登場
し、その後、40年間に渡り使用されてきた。それは、
モータ筐体内周に瓦状の焼結フェライト磁石を、2極、
又は4極配置し、それらの中心部に巻き線が巻かれた電
磁回転体が配置された構成である。駆動時には、回転軸
に配設されたブラシによって、巻き線に流れる電流方向
を変化させ、周囲の焼結フェライト磁石による磁場と電
流との相互作用によるローレンツ力によって電磁回転体
を回転させる仕組みである。これらのモータに対して近
年小型化の要請があったが、焼結フェライト磁石は焼結
時に収縮するため、肉厚の薄い焼結フェライト磁石を製
作することができず、モータの小型化ができなかった。
又、磁力も弱いため、焼結フェライト磁石では大出力モ
ータを実現することができなかった。
うとすると、フェライト焼結磁石は円周方向に長く製造
できないため2極で製造できず、やむを得ず4極で製造
していた。その場合、焼結フェライト磁石を用いて磁極
を4極とした場合、大きさ及び重量が増大し、モータ性
能指標(トルク定数/体積)が向上するものではなかっ
た。又、上記焼結により焼結フェライト磁石形状もそれ
ぞれ、湿度等の環境条件、焼結条件によって異なり、完
全には同一寸法の瓦状の焼結フェライト磁石を得ること
が困難であった。更に、上記焼結フェライト磁石は上記
モータ筐体に分割して配置する必要がある。そのため、
その配置精度により磁場の対称性に誤差が生じ、その結
果、回転時にはトルクムラが生じ、異音を発生するとい
う弊害もあった。1990年代後半になり、フェライト
磁石に対し約4倍の磁石の最大エネルギー積(B
Hmax )14MGOe以上を有する高磁気特性、高い成
形性を有する異方性希土類ボンド磁石が登場し、モータ
への運用が模索され始めていた。
イト使用の小型ブラシモータに使用して4倍の最大エネ
ルギー積を持つ磁石を使用しても、単純に置き換えれ
ば、モータ性能は20%程度の性能向上に止まり、小型
化についてはバックヨークが2倍以上必要になり、むし
ろ大型化してしまい採用できないものであった。更に、
モータ性能はアーマチャ形状、性能、バックヨーク厚
さ、材質、巻き線等の多要因によるため、性能向上の効
果は20%程度しか期待できないとされ、以来数年に渡
り採用されて来なかった。
した小型ブラシモータ業界において長年の問題を解決し
たものであり、その目的は、従来のモータと同一性能で
体積を1/2にするという大幅な小型化・軽量化、若し
くは、従来のモータと20%体積を減少させつつ性能を
2倍にするという大幅な高性能化することである。又、
モータ性能指標T(トルク定数/体積)で言い換えれ
ば、焼結フェライト使用の従来のモータの性能指標Tの
2倍という技術水準の異なる高性能モータを提供するこ
とである。又、同時に、トルクムラの抑制による静粛性
の向上、製造時の磁石の複数枚の張り付け工程の省略を
することである。又、さらに好ましくは、焼結フェライ
ト磁石に比べ、磁石使用量を1/4以上にと大幅に減ら
すという省資源化をした高性能モータを提供することで
ある。
項1に記載のモータ装置は、DCブラシモータの筐体内
周部に配置した永久磁石と、中心部に配置した電磁回転
体からなるモータ装置であって、その永久磁石が少なく
とも4磁極に着磁された中空円筒状の異方性希土類ボン
ド磁石であることを特徴とする。以下の本発明の手段、
作用及び効果は、一般に普及しているこの2極の(フェ
ライト)モータ装置との比較で説明する。
願人によって提案された公開番号p2001−7691
A、登録番号第2816668号、登録番号第3060
104号の製造方法で作製される磁石であって、例え
ば、Nd−Fe−Bからなる磁粉を樹脂成型することに
より製造され、1軸方向に強く磁化される磁石である。
この磁石は、従来の焼結フェライト磁石と比較して最大
エネルギー積(BHmax)が4倍以上となる特徴があ
る。本発明者は、この異方性希土類ボンド磁石のポテン
シャルをいかに引き出し得るかを鋭意検討した結果、特
に、1〜300W級の小型ブラシモータに適用する場合
に効果が大きいことを見い出した。そして、高性能異方
性希土類ボンド磁石を使用することにより磁石を薄型化
し、同時に、磁極を4極以上とすることにより1極当た
りの磁気回路の磁路長を大幅に低減することができ、全
体として従来では到底考えられない、従来のモータと同
一トルク性能で体積を約1/2にするという大幅な小型
化・軽量化、若しくは、従来のモータに対して約20%
体積を減少させつつトルク性能を約2倍にするという大
幅な高性能化するという画期的な効果を得ることができ
た。
形で形成されるので、容易に精度よく形成される。これ
により、モータ筐体内周部の永久磁石形状を精度のよい
中空円筒形状とすることができる。即ち、永久磁石によ
るモータ内部磁場を精度のよい回転対称とすることがで
きる。内部磁場の対称性が高精度となるので、中央部の
電磁回転体は均一にトルクを受け回転することができ
る。よって、従来のようなトルクムラによる異音が低減
されて、より静粛なモータ装置となる。又、異方性希土
類ボンド磁石は中空円筒形状に樹脂成形されるので、モ
ータ装置筐体への組み付けも容易となる。従来のよう
に、分離された2極、又は4極の焼結フェライト磁石を
それぞれ組み付ける必要がない。即ち、製造工程も容易
とする利点がある。
1に記載のモータ装置であって、モータ装置の永久磁石
である異方性希土類ボンド磁石は、最大エネルギー積が
14MGOe 以上であることを特徴とする。異方性希土
類ボンド磁石は、焼結フェライト磁石に比べて、優れた
磁気特性を有するが、最大エネルギー積が14MGOe
以上とすると、より好ましい。
1又は請求項2に記載のモータ装置であって、モータ筐
体外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方向
厚さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さを
wとする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.
25以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比
w/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ対筐
体外径比d/rは0.01以上、0.10以下であるこ
とを特徴とする。なお、上記のモータ筐体はバックヨー
クを含む概念であり、モータ筐体外径rは、バックヨー
クなどを含むモータ装置の外径の直径の意味で用いられ
ている。ここで、電磁回転体半径対筐体外径比a/rの
限定範囲は、通常、DCブラシモータで使用されている
常識的な範囲である。a/rが0.25より小さい場合
は、モータ筐体に対して電磁回転体が著しく小さくな
り、モータ性能指標の観点からすれば、磁石及び筐体部
が無駄に使用された設計となることが明らかであるた
め、通常、0.25以上としている。又、a/rが0.
5の時に、モータ筐体外径と電磁回転体の直径(2a)
とが等しくなるために、a/rは当然に0.5未満とな
る。又、1<筐体厚さ対磁石厚さ比w/d≦4の範囲は
次の観点から設定されている。フェライト磁石を使用し
たDCブラシモータの場合には、磁石の磁力が弱いため
に、磁石厚さに対して筐体厚さが薄くても十分磁気漏洩
を防ぐ設計が可能となっている。それに対して、異方性
希土類ボンド磁石を使用した場合には、w/dが1以下
の時には、磁石の磁力が強力なために磁気漏洩を防ぐこ
とが出来なくなるので、w/dは、通常1以上である。
w/dが4より大きくなると、磁石の磁力が強力であっ
ても、筐体厚さが厚くなり過ぎ、磁気漏洩はなくなるも
のの、無駄に筐体厚さを増加させることになり、十分な
小型化でできなくなり、ひいては、モータ性能指標が劣
化する。
は次の観点から決定されている。永久磁石の磁力は磁石
厚さに応じて増加する。磁石厚さ対筐体外径比d/rは
0.01より小さくなると、反磁場が大となり急激に磁
力が低下し、従来の所定トルクを得ることができない。
よって、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以上が
望ましい。
トルク定数/体積)を従来の2倍とするためには、即
ち、従来の2極フェライトモータの性能指標T(約1.
3)の2倍となるT=2.6を得るには、磁石厚さ対筐
体外径比d/rを0.1以下とする必要がある。よっ
て、磁石厚さ対筐体外径比d/rは、0.01以上、
0.10以下であることが望ましい。これにより、請求
項1又は請求項2に記載のモータ装置を確実に実現する
ことができる。
項1又は請求項2に記載のモータ装置であって、モータ
筐体外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方
向厚さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さ
をwとする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが
0.25以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚
さ比w/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ
対筐体外径比d/rは0.01以上、0.08以下であ
ることを特徴とする。単位磁石使用量当たりのモータ装
置の性能指標T(即ち、モータ装置の性能指標T/磁石
使用量、以下この比Sを「磁石効率」という)が、従来
の2極フェライトモータの磁石効率の磁石性能倍数m倍
に等しくなる磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.08で
ある。磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.08以下の時
に、本発明のモータ装置の磁石効率Sは従来の2極フェ
ライトモータの磁石効率の磁石性能倍数m倍以上とな
る。しかしながら、磁石厚さ対筐体外径比d/rの下限
値0.01より小さくなると、上述したように、反磁場
が大となり急激に磁力が低下し、従来の所定トルクを得
ることができないので、磁石厚さ対筐体外径比d/rは
0.01以上が望ましい。このように、磁石厚さ対筐体
外径比d/rが0.01以上、0.08以下の場合に
は、磁石効率Sが従来の2極フェライトモータの磁石効
率の磁石性能倍数m倍以上となる。ここで、磁石性能倍
数mは、(異方性ボンド磁石の性能[(BH)max ])
/(フェライト焼結磁石の性能〔(BH)max 〕で定義
される。例えば、異方性ボンド磁石の性能(最大エネル
ギー積)が14MGOe 、フェライト焼結磁石の性能
(最大エネルギー積)が3.5MGOe の場合には、磁
石性能倍数mは、4となる。尚、磁石効率Sが従来の2
極フェライトモータの磁石効率の磁石性能倍数m倍とな
る時の磁石厚さ対筐体外径比d/rは、異方性ボンド磁
石の最大エネルギー積が14MGOe 以上において、そ
の値にかかわらずほぼ同一値である0.08をとってい
る。
項1又は請求項2に記載のモータ装置であって、モータ
筐体外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方
向厚さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さ
をwとする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが
0.25以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚
さ比w/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ
対筐体外径比d/rは0.01以上、0.05以下であ
ることを特徴とする。又、磁石厚さ対筐体外径比d/r
が0.05以下となると、磁石効率Sはd/rが0.0
8の時に比べて2倍以上となる。即ち、本発明のモータ
装置の磁石効率Sが従来の2極フェライトモータの磁石
効率の磁石性能倍数m×2倍に等しくなるときの磁石厚
さ対筐体外径比d/rが0.05である。磁石厚さ対筐
体外径比d/rが0.05以下の時に、本発明のモータ
装置の磁石効率Sは従来の2極フェライトモータの磁石
効率の磁石性能倍数m×2倍以上となる。例えば、異方
性ボンド磁石の性能(最大エネルギー積)が14MGO
e 、フェライト焼結磁石の性能(最大エネルギー積)が
3.5MGOe の場合には、磁石性能倍数mは、4とな
る。よって、磁石の性能がこれらの値の場合には、磁石
効率Sが従来の2極フェライトモータの磁石効率の8倍
以上となる。よって、この範囲はさらに望ましい範囲と
なる。
項1又は請求項2に記載のモータ装置であって、モータ
筐体外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方
向厚さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さ
をwとする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが
0.25以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚
さ比w/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ
対筐体外径比d/rは0.02以上、0.05以下であ
ることを特徴とする。磁石効率Sに関しては、請求項5
と同様に、磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.05以下
となると、磁石効率Sはd/rが0.08の時に比べて
2倍以上、即ち、磁石効率Sが従来の2極フェライトモ
ータの磁石効率の2×磁石性能倍数m倍以上となる。
又、モータ性能指標Tで評価すると、磁石厚さ対筐体外
径比d/rは0.02以上、0.05以下の範囲の時
に、モータ性能指標Tはほぼ最大値をとる。最大エネル
ギー積が14MGOe において、本発明のモータ装置の
モータ性能指標Tは、従来の2極フェライトモータの性
能指標Tの約2.3倍が得られる。最大エネルギー積が
17MGOe においては、本発明のモータ装置のモータ
性能指標Tは、従来の2極フェライトモータの性能指標
Tの約2.5倍が得られる。又、最大エネルギー積が2
5MGOe においては、本発明のモータ装置のモータ性
能指標Tは、従来の2極フェライトモータの性能指標T
の約2.6倍が得られる。よって、磁石厚さ対筐体外径
比d/rが0.02以上で0.05以下の範囲は、モー
タ性能指標Tと磁石効率Sとの両者の観点から最も望ま
しい範囲といえる。
ラシモータ装置の電磁回転体周囲に配置される永久磁石
であって、それは少なくとも4磁極に着磁された中空円
筒状の薄肉形状な異方性希土類ボンド磁石であることを
特徴とする。異方性希土類ボンド磁石は、例えば、Nd
−Fe−Bからなる磁粉を樹脂成型することにより製造
され、1軸方向に強く磁化される磁石である。この磁石
は、従来の焼結フェライト磁石と比較して最大エネルギ
ー積(BHmax )が4倍以上となる特徴がある。
のポテンシャルをいかに引き出しうるかを鋭意検討した
結果、この磁石を薄型化して、特に、1〜300W級の
小型ブラシモータに採用すること顕著な効果が得られる
ことを見い出した。同時に磁極を4極以上として1極当
たりの磁気回路の磁路長を大幅に低減すると、従来のモ
ータと同一トルク性能で体積を1/2以下にするという
従来では到底考えられない大幅な小型化・軽量化、若し
くは従来のモータに対して約20%体積を減少させつつ
トルク性能が約2倍以上となるモータ装置を実現するこ
とができることを見い出した。
形で形成されるので、その形状は精度よく形成される。
これにより、モータ筐体内周部の永久磁石形状を精度の
よい中空円筒形状とすることができる。即ち、この磁石
を採用すれば、モータ内部の磁場を精度のよい回転対称
とすることができる。内部磁場を高精度に対称とするこ
とができるので、中央部の電磁回転体は均一にトルクを
受けることになる。よって、この磁石を採用すれば従来
のようなトルクムラによる異音が低減されて、より静粛
なモータ装置を実現することができる。又、異方性希土
類ボンド磁石は精度よく中空円筒形状に樹脂成形される
ので、モータ装置筐体への組み付けも容易となる。従来
のように、分離された2極、又は4極の焼結フェライト
磁石をそれぞれ組み付ける必要がない。即ち、この異方
性希土類ボンド磁石はモータ装置の製造工程を容易とす
る利点もある。
に記載の永久磁石であって、異方性希土類ボンド磁石の
最大エネルギー積は14MGOe 以上であることを特徴
とする。異方性希土類ボンド磁石は、焼結フェライト磁
石に比べて、優れた磁気特性を有するが、最大エネルギ
ー積が14MGOe 以上とすると、より好ましい。尚、
最大エネルギー積14MGOe 以上の異方性希土類ボン
ド磁石に請求項7に記載のように4極以上の磁極を設け
た場合は、トルクは更に高出力となるが、ここで、更に
トルク同一の条件を採用すれば、異方性希土類ボンド磁
石の軸方向の長さを更に縮小することができる。よっ
て、更にモータ容積を縮小することができる。例えば、
後述するように焼結フェライト磁石を用いた従来のモー
タ装置容積の約50%とすることができる。
又は請求項8に記載の永久磁石であって、モータ筐体外
径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方向厚さ
をd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さをwと
する時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25
以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比w/
dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ対筐体外
径比d/rは0.01以上、0.10以下であることを
特徴とする。a/rの範囲、w/dの範囲の意義は、請
求項3の発明の説明において記載した意義と同一であ
る。永久磁石の磁力は、厚さに比例する。磁石厚さ対筐
体外径比d/rが0.01以下であると、反磁場が大と
なりその結果磁力が急激に低下する。この条件でモータ
装置を作成した場合、モータ装置は所定出力を得ること
ができない。よって、モータ装置の永久磁石に用いる場
合は、異方性希土類ボンド磁石の磁石厚さ対筐体外径比
d/rは0.01以上が望ましい。
例えばモータ装置の性能指標T(T=トルク定数/体
積)を従来の2倍とするためには、即ち、従来の2極フ
ェライトモータの性能指標(約1.3)の2倍となるT
=2.6を得るには、磁石厚さ対筐体外径比d/rを
0.1以下とする必要がある。この条件は、例えば後述
するように内部の電磁回転体の外径を同一とした場合の
条件から得られる。よって、磁石厚さ対筐体外径比d/
rは、0.01以上、0.10以下であることが望まし
い。この条件を請求項4又は請求項5に記載の永久磁石
に加えれば、従来より静粛で、且つ同一トルクで体積を
約1/2のモータ装置、又は体積が約20%減でトルク
が約2倍のモータ装置を確実に実現することができる。
7又は請求項8に記載の永久磁石であって、モータ筐体
外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方向厚
さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さをw
とする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.2
5以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比w
/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ対筐体
外径比d/rは0.01以上、0.08以下であること
を特徴とする。この数値の意義は、請求項4の発明で説
明した意義と同一である。
7又は請求項8に記載の永久磁石であって、モータ筐体
外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方向厚
さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さをw
とする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.2
5以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比w
/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ対筐体
外径比d/rは0.01以上、0.05以下であること
を特徴とする。この数値の意義は、請求項5の発明で説
明した意義と同一である。
7又は請求項8に記載の永久磁石であって、モータ筐体
外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方向厚
さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さをw
とする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.2
5以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比w
/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ対筐体
外径比d/rは0.02以上、0.05以下であること
を特徴とする。この数値の意義は、請求項6の発明で説
明した意義と同一である。
いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定
されるものではない。 (第1実施例)図1(a)、(b)に本実施例のモータ
装置の1例を示す。図は、側面図(a)とAA’断面図
(b)である。本実施例のモータ装置は、従来のモータ
装置の小型化を目的としている。本実施例のモータ装置
は、筐体12、筐体12の内周部に設けられた中空円筒
形状の永久磁石である異方性希土類ボンド磁石13、中
央部に設けられた電磁回転体を形成するアーマチャ1
4、アーマチャ14に旋巻されたコイル15、アーマチ
ャ14中心部から延出された回転軸11、そして磁束漏
れ防止のためのフラックスリングであるバックヨーク1
0から構成される。尚、モータ筐体をバックヨーク10
としている。又、容積比較のため従来の2極モータ装置
を図1(c)、(d)に示す。(c)が側面図、(d)
がAA’断面図である。ここで、両者比較の為、アーマ
チャー14の外径は同一としている。尚、上記異方性希
土類ボンド磁石13は、出願人により、近年ようやく量
産化が可能となったものである。例えば、この異方性希
土類ボンド磁石13は、公開番号p2001−7691
A、登録番号第2816668号、登録番号第3060
104号の製造方法で作製される。この異方性希土類ボ
ンド磁石は、最大エネルギー積14MOe〜25MOe
のものを、現在、製造することができる。
と従来のモータ装置((c)、(d))の異なる所は、
従来のモータ装置の永久磁石である焼結フェライト磁石
23に代えて、Nd−Fe−Bからなる中空円筒状の異
方性希土類ボンド磁石13を採用したことである。又、
その着磁を4極として1極当たりの磁気回路の磁路長を
大幅に低減し、アーマチャ14の受けるトルクの増大を
可能としたことである。これが第1の特徴である。異方
性希土類ボンド磁石13は、Nd−Fe−Bからなる磁
粉を樹脂成型することにより製造され、径方向に強く磁
化された磁石である。異方性希土類ボンド磁石の材料
は、Nd−Fe−Bの他、Nd−Fe−B系材料、例え
ばNdとNdの他の希土類元素を含んだり、その他の添
加元素を含んだ材料を用いることができる。更に、Nd
以外の希土類元素を含んだ材料、例えば、Sm−Fe−
N系材料、SmCo系材料、または、Nd−Fe−B系
材料とこれらの混合物質を用いることができる。又、ボ
ンド磁石はプラスチック磁石とも言われる。この磁石
は、従来の焼結フェライト磁石と比較して最大エネルギ
ー積(BHmax )が4倍以上となる特徴がある。即ち、
標準的な焼結フェライト磁石23の最大エネルギー積
(BHmax )3.5MGOe に対して、その約4倍の1
4MGOe 以上の最大エネルギー積を有する。これはモ
ータトルクを従来と同等とすれば(トルク同一条件)、
永久磁石の厚さを例えば約1/4に縮小できる可能性が
あることを意味する。
たって、モータ筐体(バックヨーク10)の外径(直
径)(筐体外径)をr、中空円筒形状の異方性希土類ボ
ンド磁石13の厚さ(磁石厚さ)をd、電磁回転体であ
るアーマチャー14の半径(電磁回転体半径)をa、モ
ータ筐体の厚さ(筐体12とバックヨーク10とを合わ
せた厚さ)(筐体厚さ)をwとする時、電磁回転体半径
対筐体外径比a/rが0.25以上、0.5未満におい
て、筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下で
あり、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.10以下としたことである(小型化条件)。a
/rとw/dの値の範囲の意味は、前述した課題を解決
するための手段及び発明の作用効果の欄における請求項
3の発明の説明において記載した通りである。
0.01以下であると、反磁場が急激に増大することに
より磁力が低下し、所定のモータトルクを得ることがで
きないことから決定される。又、磁石厚さ対筐体外径比
d/rの上限条件は、モータ装置の性能指標T(T=ト
ルク定数/体積)を従来の約2倍とする条件である。即
ち、体積を1/2にするか、又はトルクを2倍にする条
件である。例えば、従来の2極フェライトモータの性能
指標を約1.3とすると、性能指標TをT=2.6とす
る条件である。この条件により、トルクを同一として後
述するように容積が50%低減された小型モータが実現
できた。
従来のモータ装置は、バックヨーク10(モータ筐体)
の外径が38mm、内径が32mmであり、モータ装置
の出力(トルク)は、75.7(mN・m/A)であ
り、その容積は約56.1cm 3 である。焼結フェライ
ト磁石23は、外径32mm、内径24、径方向長さ
(厚さ)は約4mmである。したがって、a/r=0.
30、w/d=0.75であり、d/rは0.11であ
る。一方、同一トルクを得る本件実施例装置のモータ装
置では、バックヨーク10(モータ筐体)の外径がr=
31mm、内径が26mmであり、その容積は24.5
cm3 である。異方性希土類ボンド磁石13の外径は2
6mm、内径は24mm、径方向厚さがd=1mmで、
4極着磁である。磁極を4極とすることで磁気回路の磁
路長を低減させる。よって、a/r=0.37、w/d
=2.5、d/r=0.03となる。このように、設定
すれば、従来と同一出力トルクで、従来のモータ装置の
容積の44%の容積を実現できる。又、性能指標Tは
3.09で従来のモータ装置の1.35に比べて2.3
倍とすることができる。
ルクが同一になるように求めた。何故なら、本実施例で
は異方性希土類ボンド磁石13に4極の着磁を行ってい
るからである。従来のアーマチャ積厚は、約17.5m
mであり、本実施例のアーマチャ積厚は約9.8mmと
なった。そして、モータ装置後部に置かれる交直変換装
置を共通部として足し合わせ、モータ装置の軸方向の長
さを決定した。これにより、従来のモータ装置の軸方向
長さLF 約50mmに対して本実施例のモータ装置の軸
方向長さは約33mmとなり、長さ縮小率LN /LF ≒
0.66となった。又、重量は従来のモータ装置が24
5gであり、本実施例のモータ装置が119gであり従
来の49%に低減できた。
3は樹脂成形で製作されるので、精度のよい中空円筒状
に形成される。そして、異方性希土類ボンド磁石13は
容易に精度よく対称的に着磁される。モータ装置内部で
磁場が精度よく対称的に発生されるので、アーマチャ1
4は均等にトルクを受ける。よって、回転時に従来のよ
うに異音が発生することがない。静粛なモータ装置とす
ることができた。
ボンド4極モータに関して前述したが、それらの諸元を
含め、さらに焼結フェライト4極モータ、異方性希土類
ボンド2極モータを比較例として表1 に示す。
同じである。 バックヨーク材質 SPCC アーマチャ材質、寸法 ケイ素鋼板 φ23mm コイルの巻き方、巻数 145turn 電流値 1A 固定条件 アーマチャの外形をφ23mmと同一とし、
軸方向の厚さを変化させることで、 トルクを同一とし
た。上記表の結果を分かりやすく説明するために、性能
指標と極数との関係を図3に示す。図3より、従来の焼
結フェライト2極モータにおいて、単に磁石の材料を異
方性希土類ボンド磁石に替えただけの異方性希土類ボン
ド2極モータ、及び、単に極数を2極から4極に替えた
だけの焼結フェライト4極モータでは、性能指標は1.
2〜2.0の範囲に止まっており、大きな改善は見られ
ない。それに対し、本実施例では、異方性希土類ボンド
磁石を用いることと4極とすることの相互作用により性
能指標は3.09が得られている。この値は、従来の焼
結フェライト2極モータの性能指標の2.3倍であり、
性能指標の飛躍的な向上が実現されている。
類ボンド磁石を用いて、従来のモータ装置を小型化する
例であった。この異方性希土類ボンド磁石を用いた場
合、その径方向の厚さを調整することにより、モータ装
置のトルクを増大することもできる。即ち、本実施例は
異方性希土類ボンド磁石を用いてトルクを2倍にする例
である。例えば、焼結フェライト磁石23を用いた従来
のモータ装置のトルク定数は、75.7(mN・m/
A)であり、その容積は約56.1cm3 、即ちモータ
性能指標TはT=1.35であり、従来のモータ装置の
その他の寸法は第1実施例で説明したのと同一である。
施例では、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.2
5以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比w
/dが1を超え、4以下とした条件において、上記小型
化条件(0.01≦d/r≦0.1)によって、次の寸
法とした。モータ筐体(バックヨーク10)の外径r=
34mm、内径28mm、異方性希土類ボンド磁石13
の外径28mm、内径24mm、厚さ2mmで4極帯磁
である。この時、a/r=0.34、w/d=1.5、
d/rは0.06である。磁極を4極とすることで磁気
回路の磁路長を低減させる。そして、アーマチャの積厚
は17.5で従来のモータ装置と同一とした。本実施例
のモータ装置では、従来の約2倍のトルク(155.5
mN・m/A)が得られるように設計されている。そし
て、その時の体積は41.2cm 3 で従来の27%の容
積減少率が実現でき、重量は従来のモータ装置が245
gに対して本実施例のモータ装置が185gに76%に
低減できた。又、この場合も、第1実施例同様、異方性
希土類ボンド磁石13は精度のよい中空円筒状に形成さ
れるので、高精度の対称的磁場を発生させる。よって、
高出力で静粛なモータ装置とすることができた。
おいて、本発明の対象である低出力レベルのDCブラシ
モータにおいて、常識的条件である(1)電磁回転体半
径対筐体外径比a/rが0.25以上、0.5未満、
(2)筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下
とした条件において、異方性希土類ボンド磁石12の磁
石厚さ対筐体外径比d/r=R(以下、単に、比率Rと
いう)を色々変化させてモータ装置の性能指標Tを評価
した。異方性希土類ボンド磁石12の最大エネルギー積
を14MGOe とした時の特性を図4に示す。比率Rが
0.01以上0.10以下の範囲において、従来の2極
フェライトモータの性能指標T(約1.3)の2倍とな
っていることが理解される。特に、下限値である0.0
1以上でないと、たとえ25MGOe の強力磁石にして
も、上記の従来モータ性能指標の2倍という優れた特性
を得られないものである。
大エネルギー積を17MGOe 、25MGOe とした時
の特性を図6、図8に、それぞれ、示す。最大エネルギ
ー積が大きくなるに従って、全体的に性能指標Tが大き
くなることが理解される。
vとするとき、ボンド磁石の単位体積当たりの性能指標
T、即ち、T/vを磁石効率Sとして、比率Rに対する
変化特性を求めた。最大エネルギー積を14MGOe 、
17MGOe 、25MGOeとした時の特性を、それぞ
れ、図5、図7、図9に示す。比率Rが0.01以上、
0.08以下の場合には、磁石効率Sが従来の2極フェ
ライトモータの磁石効率の磁石性能倍数m倍以上となる
ことが理解される。この特徴は、最大エネルギー積が1
4MGOe 以上においても成立する。又、比率Rが0.
05以下となると、磁石効率SはRが0.08の時に比
べて2倍以上、即ち、磁石効率Sが従来の2極フェライ
トモータの磁石効率の2×磁石性能倍数m倍以上となる
ことが理解される。これは、磁石性能倍数mの2倍の磁
石効率をもつことを意味する。よって、この場合は、フ
ェライト磁石に比べて、磁石性能倍数mの更に2倍の効
率で、単位磁石使用量に対するモータ装置の性能指標T
を向上させることができる。この特徴は、最大エネルギ
ー積が14MGOe 以上においても成立する。又、比率
Rが0.02以上、0.05以下の範囲では、磁石効率
Sはd/rが0.08の時に比べて2倍以上、即ち、磁
石効率Sが従来の2極フェライトモータの磁石効率の2
m倍以上となる。又、モータ性能指標Tで評価すると、
磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.02以上、0.05
以下の範囲の時に、モータ性能指標Tはほぼ最大値をと
ることが理解される。最大エネルギー積が14MGOe
において、従来の2極フェライトモータの性能指標Tの
約2.3倍が得られる。最大エネルギー積が17MGO
e においては、従来の2極フェライトモータの性能指標
Tの約2.5倍が得られる。又、最大エネルギー積が2
5MGOe においては、従来の2極フェライトモータの
性能指標Tの約2.6倍が得られる。これらの特徴は、
最大エネルギー積が14MGOe 以上において成立す
る。よって、磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.02以
上で0.05以下の範囲は、モータ性能指標Tと磁石効
率Sとの両者の観点から最も望ましい範囲といえる。
トルク定数をτ、モータ装置の体積をV、異方性希土類
ボンド磁石の体積をv、モータ筐体の外径(直径)を
r、異方性ボンド磁石の径方向の厚さをd、磁石厚さ対
筐体外径比d/rをR、電磁回転体の半径をa、筐体の
厚さをw、モータ装置の実効長をL、電磁回転体と異方
性希土類ボンド磁石間のエアギャップを無視すると、次
式が成立する。
て、6極のモータ装置を製造した。そのモータ装置の寸
法や特性は表1に示す通りである。同様に、フェライト
磁石を用いた6極のモータに対しても性能指標Tを評価
した。そのモータ装置の寸法や特性は表1に表されてい
る。性能指標Tに関して、図3に示す特性が得られた。
この特性から得られることは、本発明の異方性希土類ボ
ンド磁石を用いたモータ装置の性能指標Tは、2極から
4極に増加する時に、性能指標Tが飛躍的に増加し、4
極から6極に増加する時には、性能指標Tが4極の1.
10倍、2極の1.74倍に増加していることが理解さ
れる。これらの値は、フェライト磁石を用いた従来モー
タの性能指標Tは極数によってはほとんど変化しない。
即ち、4極から6極に増加する時には、性能指標Tが4
極に対し全く変化せず、6極モータの性能指標Tは2極
モータの性能指標の1.07倍に止まっている。これら
のことから、本発明の異方性希土類ボンド磁石を用いた
モータ装置では、4極や6極とすることは、従来のフェ
ライト磁石を用いたモータからは予測し得ない効果があ
ることが理解される。
おいて、図10に示すように、ブラシ30a、30bを
配置した。即ち、ブラシを180度対向ではなく、90
度の位置に設けた。これによりブラシの存在しない空間
が図10の領域Qで示すように、広く形成されるので、
この領域Qに電子回路を配置することができる。なお、
6極の場合であれば、2つのブラシを60度間隔で設け
れば、同様に広い空間を確保することができる。8極で
あれば、22.5度、67.5度の間隔で2つのブラシ
を設けることで、同様に広い空間を確保することができ
る。このようなブラシ2極構造でモータを使用する場合
には、例えば、4極モータの場合、図11のように捲線
にすればよい。
態の1例であり他に様々な変形例が考えられる。例え
ば、上記実施例では異方性希土類ボンド磁石13を4極
着磁としたが、4極より多くてもよい。例えば、6極、
8極でもよい。磁極数を多くすれば、それだけ磁路長も
短くなるので、アーマチャコイルの横切る磁束が増加す
る。又、異方性希土類ボンド磁石13は、容易に精度よ
く着磁可能であるので、より高出力で静粛なモータ装置
を実現することができる。又、上記実施例では異方性希
土類ボンド磁石13は、樹脂成形で形成するとしたが、
樹脂成形後、切削等により更に高精度に加工してもよ
い。更に、寸法精度が向上し、よりトルクムラのない静
粛なモータ装置とすることができる。
した構成図。
を示した構成図。
方性ボンド磁石を用いたモータ装置における極数と性能
指標との関係を示した特性図。
14MGOe とした時の性能指標Tと比率Rとの関係を
示す特性図。
14MGOe とした時の磁石効率Sと比率Rとの関係を
示す特性図。
17MGOe とした時の性能指標Tと比率Rとの関係を
示す特性図。
17MGOe とした時の磁石効率Sと比率Rとの関係を
示す特性図。
25MGOe とした時の性能指標Tと比率Rとの関係を
示す特性図。
25MGOe とした時の磁石効率Sと比率Rとの関係を
示す特性図。
を示した構成図。
構成図。
した小型ブラシモータ業界において長年の問題を解決し
たものであり、その目的は、従来のモータと同一性能で
体積を1/2にするという大幅な小型化・軽量化、若し
くは、従来のモータと20%体積を減少させつつ性能を
2倍にするという大幅な高性能化することである。又、
モータ性能指標T(トルク定数/体積)で言い換えれ
ば、焼結フェライト使用の従来のモータの性能指標Tの
2倍という技術水準の異なる高性能モータを提供するこ
とである。又、同時に、トルクムラの抑制による静粛性
の向上、製造時の磁石の複数枚の張り付け工程の省略を
することである。又、さらに好ましくは、焼結フェライ
ト磁石に比べ、磁石使用量を1/4以下にと大幅に減ら
すという省資源化をした高性能モータを提供することで
ある。
願人によって提案された特開2001−76917号公
報、特許第2816668号公報、特許第306010
4号公報の製造方法で作製される磁石であって、例え
ば、Nd−Fe−Bからなる磁粉を樹脂成型することに
より製造され、1軸方向に強く磁化される磁石である。
この磁石は、従来の焼結フェライト磁石と比較して最大
エネルギー積(BHmax)が4倍以上となる特徴があ
る。本発明者は、この異方性希土類ボンド磁石のポテン
シャルをいかに引き出し得るかを鋭意検討した結果、特
に、1〜300W級の小型ブラシモータに適用する場合
に効果が大きいことを見い出した。そして、高性能異方
性希土類ボンド磁石を使用することにより磁石を薄型化
し、同時に、磁極を4極以上とすることにより1極当た
りの磁気回路の磁路長を大幅に低減することができ、全
体として従来では到底考えられない、従来のモータと同
一トルク性能で体積を約1/2にするという大幅な小型
化・軽量化、若しくは、従来のモータに対して約20%
体積を減少させつつトルク性能を約2倍にするという大
幅な高性能化するという画期的な効果を得ることができ
た。
いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定
されるものではない。 (第1実施例)図1(a)、(b)に本実施例のモータ
装置の1例を示す。図は、側面図(a)とAA’断面図
(b)である。本実施例のモータ装置は、従来のモータ
装置の小型化を目的としている。本実施例のモータ装置
は、筐体12、筐体12の内周部に設けられた中空円筒
形状の永久磁石である異方性希土類ボンド磁石13、中
央部に設けられた電磁回転体を形成するアーマチャ1
4、アーマチャ14に旋巻されたコイル15、アーマチ
ャ14中心部から延出された回転軸11、そして磁束漏
れ防止のためのフラックスリングであるバックヨーク1
0から構成される。尚、モータ筐体をバックヨーク10
としている。又、容積比較のため従来の2極モータ装置
を図1(c)、(d)に示す。(c)が側面図、(d)
がAA’断面図である。ここで、両者比較の為、アーマ
チャー14の外径は同一としている。尚、上記異方性希
土類ボンド磁石13は、出願人により、近年ようやく量
産化が可能となったものである。例えば、この異方性希
土類ボンド磁石13は、特開2001−76917号公
報、特許第2816668号公報、特許第306010
4号公報の製造方法で作製される。この異方性希土類ボ
ンド磁石は、最大エネルギー積14MGOe〜25MG
Oeのものを、現在、製造することができる。 ─────────────────────────────────────────────────────
装置及びそれに用いられる永久磁石に関する。特に、永
久磁石に異方性希土類ボンド磁石を用い、小型化、高ト
ルク化を可能にしたDCブラシモータ装置及びその永久
磁石に関する。本発明は、例えば、1W〜300Wクラ
スの高性能小型DCブラシモータ装置に適用すると、そ
の効果が高いものである。
用しない誘導ブラシモータが使用されていた。1960
年代に入り、安価で磁石の最大エネルギー積(B
Hmax )4MGOe級のフェライト磁石の登場により、
1〜300W程度の消費電力小型ブラシモータが登場
し、その後、40年間に渡り使用されてきた。それは、
モータ筐体内周に瓦状の焼結フェライト磁石を、2極、
又は4極配置し、それらの中心部に巻き線が巻かれた電
磁回転体が配置された構成である。駆動時には、回転軸
に配設されたブラシによって、巻き線に流れる電流方向
を変化させ、周囲の焼結フェライト磁石による磁場と電
流との相互作用によるローレンツ力によって電磁回転体
を回転させる仕組みである。これらのモータに対して近
年小型化の要請があったが、焼結フェライト磁石は焼結
時に収縮するため、肉厚の薄い焼結フェライト磁石を製
作することができず、モータの小型化ができなかった。
又、磁力も弱いため、焼結フェライト磁石では大出力モ
ータを実現することができなかった。
うとすると、フェライト焼結磁石は円周方向に長く製造
できないため2極で製造できず、やむを得ず4極で製造
していた。その場合、焼結フェライト磁石を用いて磁極
を4極とした場合、大きさ及び重量が増大し、モータ性
能指標(トルク定数/体積)が向上するものではなかっ
た。又、上記焼結により焼結フェライト磁石形状もそれ
ぞれ、湿度等の環境条件、焼結条件によって異なり、完
全には同一寸法の瓦状の焼結フェライト磁石を得ること
が困難であった。更に、上記焼結フェライト磁石は上記
モータ筐体に分割して配置する必要がある。そのため、
その配置精度により磁場の対称性に誤差が生じ、その結
果、回転時にはトルクムラが生じ、異音を発生するとい
う弊害もあった。1990年代後半になり、フェライト
磁石に対し約4倍の磁石の最大エネルギー積(B
Hmax )14MGOe以上を有する高磁気特性、高い成
形性を有する異方性希土類ボンド磁石が登場し、モータ
への運用が模索され始めていた。
イト使用の小型ブラシモータに使用して4倍の最大エネ
ルギー積を持つ磁石を使用しても、単純に置き換えれ
ば、モータ性能は20%程度の性能向上に止まり、小型
化についてはバックヨークが2倍以上必要になり、むし
ろ大型化してしまい採用できないものであった。更に、
モータ性能はアーマチャ形状、性能、バックヨーク厚
さ、材質、巻き線等の多要因によるため、性能向上の効
果は20%程度しか期待できないとされ、以来数年に渡
り採用されて来なかった。
した小型ブラシモータ業界において長年の問題を解決し
たものであり、その目的は、従来のモータと同一性能で
体積を1/2にするという大幅な小型化・軽量化、若し
くは、従来のモータと20%体積を減少させつつ性能を
2倍にするという大幅な高性能化することである。又、
モータ性能指標T(トルク定数/体積)で言い換えれ
ば、焼結フェライト使用の従来のモータの性能指標Tの
2倍という技術水準の異なる高性能モータを提供するこ
とである。又、同時に、トルクムラの抑制による静粛性
の向上、製造時の磁石の複数枚の張り付け工程の省略を
することである。又、さらに好ましくは、焼結フェライ
ト磁石に比べ、磁石使用量を1/4以下にと大幅に減ら
すという省資源化をした高性能モータを提供することで
ある。
項1に記載のDCブラシモータ装置は、DCブラシモー
タの筐体内周部に配置した永久磁石と、中心部に配置し
た電磁回転体からなるDCブラシモータ装置であって、
その永久磁石は、最大エネルギー積が14MGOe 以上
であり、少なくとも4磁極に着磁された中空円筒状の薄
肉形状な異方性希土類ボンド磁石であり、モータ筐体外
径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方向厚さ
をd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さをwと
する時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25
以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比w/
dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ対筐体外
径比d/rは0.01以上、0.10以下であることを
特徴とす。以下の本発明の手段、作用及び効果は、一般
に普及しているこの2極の(フェライト)モータ装置と
の比較で説明する。
願人によって提案された特開2001−76917号公
報、特許第2816668号公報、特許第306010
4号公報の製造方法で作製される磁石であって、例え
ば、Nd−Fe−Bからなる磁粉を樹脂成型することに
より製造され、1軸方向に強く磁化される磁石である。
この磁石は、従来の焼結フェライト磁石と比較して最大
エネルギー積(BHmax)が4倍以上となる特徴があ
る。本発明者は、この異方性希土類ボンド磁石のポテン
シャルをいかに引き出し得るかを鋭意検討した結果、特
に、1〜300W級の小型ブラシモータに適用する場合
に効果が大きいことを見い出した。そして、高性能異方
性希土類ボンド磁石を使用することにより磁石を薄型化
し、同時に、磁極を4極以上とすることにより1極当た
りの磁気回路の磁路長を大幅に低減することができ、全
体として従来では到底考えられない、従来のモータと同
一トルク性能で体積を約1/2にするという大幅な小型
化・軽量化、若しくは、従来のモータに対して約20%
体積を減少させつつトルク性能を約2倍にするという大
幅な高性能化するという画期的な効果を得ることができ
た。
形で形成されるので、容易に精度よく形成される。これ
により、モータ筐体内周部の永久磁石形状を精度のよい
中空円筒形状とすることができる。即ち、永久磁石によ
るモータ内部磁場を精度のよい回転対称とすることがで
きる。内部磁場の対称性が高精度となるので、中央部の
電磁回転体は均一にトルクを受け回転することができ
る。よって、従来のようなトルクムラによる異音が低減
されて、より静粛なモータ装置となる。又、異方性希土
類ボンド磁石は中空円筒形状に樹脂成形されるので、モ
ータ装置筐体への組み付けも容易となる。従来のよう
に、分離された2極、又は4極の焼結フェライト磁石を
それぞれ組み付ける必要がない。即ち、製造工程も容易
とする利点がある。
ライト磁石に比べて、優れた磁気特性を有するが、最大
エネルギー積が14MGOe 以上が好ましい。
置は、モータ筐体外径(直径)をr、異方性希土類ボン
ド磁石の径方向厚さをd、電磁回転体の半径をa、モー
タ筐体の厚さをwとする時、電磁回転体半径対筐体外径
比a/rが0.25以上、0.5未満において、筐体厚
さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であり、且
つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以上、0.
10以下である。なお、上記のモータ筐体はバックヨー
クを含む概念であり、モータ筐体外径rは、バックヨー
クなどを含むモータ装置の外径の直径の意味で用いられ
ている。ここで、電磁回転体半径対筐体外径比a/rの
限定範囲は、通常、DCブラシモータで使用されている
常識的な範囲である。a/rが0.25より小さい場合
は、モータ筐体に対して電磁回転体が著しく小さくな
り、モータ性能指標の観点からすれば、磁石及び筐体部
が無駄に使用された設計となることが明らかであるた
め、通常、0.25以上としている。又、a/rが0.
5の時に、モータ筐体外径と電磁回転体の直径(2a)
とが等しくなるために、a/rは当然に0.5未満とな
る。又、1<筐体厚さ対磁石厚さ比w/d≦4の範囲は
次の観点から設定されている。フェライト磁石を使用し
たDCブラシモータの場合には、磁石の磁力が弱いため
に、磁石厚さに対して筐体厚さが薄くても十分磁気漏洩
を防ぐ設計が可能となっている。それに対して、異方性
希土類ボンド磁石を使用した場合には、w/dが1以下
の時には、磁石の磁力が強力なために磁気漏洩を防ぐこ
とが出来なくなるので、w/dは、通常1以上である。
w/dが4より大きくなると、磁石の磁力が強力であっ
ても、筐体厚さが厚くなり過ぎ、磁気漏洩はなくなるも
のの、無駄に筐体厚さを増加させることになり、十分な
小型化でできなくなり、ひいては、モータ性能指標が劣
化する。
は次の観点から決定されている。永久磁石の磁力は磁石
厚さに応じて増加する。磁石厚さ対筐体外径比d/rは
0.01より小さくなると、反磁場が大となり急激に磁
力が低下し、従来の所定トルクを得ることができない。
よって、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以上が
望ましい。
トルク定数/体積)を従来の2倍とするためには、即
ち、従来の2極フェライトモータの性能指標T(約1.
3)の2倍となるT=2.6を得るには、磁石厚さ対筐
体外径比d/rを0.1以下とする必要がある。よっ
て、磁石厚さ対筐体外径比d/rは、0.01以上、
0.10以下であることが望ましい。これにより、請求
項1に記載のモータ装置を確実に実現することができ
る。
項1に記載のモータ装置であって、磁石厚さ対筐体外径
比d/rは0.01以上、0.08以下であることを特
徴とする。単位磁石使用量当たりのモータ装置の性能指
標T(即ち、モータ装置の性能指標T/磁石使用量、以
下この比Sを「磁石効率」という)が、従来の2極フェ
ライトモータの磁石効率の磁石性能倍数m倍に等しくな
る磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.08である。磁石
厚さ対筐体外径比d/rが0.08以下の時に、本発明
のモータ装置の磁石効率Sは従来の2極フェライトモー
タの磁石効率の磁石性能倍数m倍以上となる。しかしな
がら、磁石厚さ対筐体外径比d/rの下限値0.01よ
り小さくなると、上述したように、反磁場が大となり急
激に磁力が低下し、従来の所定トルクを得ることができ
ないので、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以上
が望ましい。このように、磁石厚さ対筐体外径比d/r
が0.01以上、0.08以下の場合には、磁石効率S
が従来の2極フェライトモータの磁石効率の磁石性能倍
数m倍以上となる。ここで、磁石性能倍数mは、(異方
性ボンド磁石の性能[(BH)max ])/(フェライト
焼結磁石の性能〔(BH)max 〕で定義される。例え
ば、異方性ボンド磁石の性能(最大エネルギー積)が1
4MGOe 、フェライト焼結磁石の性能(最大エネルギ
ー積)が3.5MGOe の場合には、磁石性能倍数m
は、4となる。尚、磁石効率Sが従来の2極フェライト
モータの磁石効率の磁石性能倍数m倍となる時の磁石厚
さ対筐体外径比d/rは、異方性ボンド磁石の最大エネ
ルギー積が14MGOe 以上において、その値にかかわ
らずほぼ同一値である0.08をとっている。
項1に記載のモータ装置であって、磁石厚さ対筐体外径
比d/rは0.01以上、0.05以下であることを特
徴とする。又、磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.05
以下となると、磁石効率Sはd/rが0.08の時に比
べて2倍以上となる。即ち、本発明のモータ装置の磁石
効率Sが従来の2極フェライトモータの磁石効率の磁石
性能倍数m×2倍に等しくなるときの磁石厚さ対筐体外
径比d/rが0.05である。磁石厚さ対筐体外径比d
/rが0.05以下の時に、本発明のモータ装置の磁石
効率Sは従来の2極フェライトモータの磁石効率の磁石
性能倍数m×2倍以上となる。例えば、異方性ボンド磁
石の性能(最大エネルギー積)が14MGOe 、フェラ
イト焼結磁石の性能(最大エネルギー積)が3.5MG
Oe の場合には、磁石性能倍数mは、4となる。よっ
て、磁石の性能がこれらの値の場合には、磁石効率Sが
従来の2極フェライトモータの磁石効率の8倍以上とな
る。よって、この範囲はさらに望ましい範囲となる。
項1に記載のモータ装置であって、磁石厚さ対筐体外径
比d/rは0.02以上、0.05以下であることを特
徴とする。磁石効率Sに関しては、請求項5と同様に、
磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.05以下となると、
磁石効率Sはd/rが0.08の時に比べて2倍以上、
即ち、磁石効率Sが従来の2極フェライトモータの磁石
効率の2×磁石性能倍数m倍以上となる。又、モータ性
能指標Tで評価すると、磁石厚さ対筐体外径比d/rは
0.02以上、0.05以下の範囲の時に、モータ性能
指標Tはほぼ最大値をとる。最大エネルギー積が14M
GOe において、本発明のモータ装置のモータ性能指標
Tは、従来の2極フェライトモータの性能指標Tの約
2.3倍が得られる。最大エネルギー積が17MGOe
においては、本発明のモータ装置のモータ性能指標T
は、従来の2極フェライトモータの性能指標Tの約2.
5倍が得られる。又、最大エネルギー積が25MGOe
においては、本発明のモータ装置のモータ性能指標T
は、従来の2極フェライトモータの性能指標Tの約2.
6倍が得られる。よって、磁石厚さ対筐体外径比d/r
が0.02以上で0.05以下の範囲は、モータ性能指
標Tと磁石効率Sとの両者の観点から最も望ましい範囲
といえる。
ラシモータ装置の電磁回転体周囲に配置される永久磁石
であって、その永久磁石は、最大エネルギー積が14M
GOe 以上であり、少なくとも4磁極に着磁された中空
円筒状の薄肉形状な異方性希土類ボンド磁石であり、モ
ータ筐体外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の
径方向厚さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の
厚さをwとする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/r
が0.25以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石
厚さ比w/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚
さ対筐体外径比d/rは0.01以上、0.10以下で
あることを特徴とする。異方性希土類ボンド磁石は、例
えば、Nd−Fe−Bからなる磁粉を樹脂成型すること
により製造され、1軸方向に強く磁化される磁石であ
る。この磁石は、従来の焼結フェライト磁石と比較して
最大エネルギー積(BHmax )が4倍以上となる特徴が
ある。
のポテンシャルをいかに引き出しうるかを鋭意検討した
結果、この磁石を薄型化して、特に、1〜300W級の
小型ブラシモータに採用すること顕著な効果が得られる
ことを見い出した。同時に磁極を4極以上として1極当
たりの磁気回路の磁路長を大幅に低減すると、従来のモ
ータと同一トルク性能で体積を1/2以下にするという
従来では到底考えられない大幅な小型化・軽量化、若し
くは従来のモータに対して約20%体積を減少させつつ
トルク性能が約2倍以上となるモータ装置を実現するこ
とができることを見い出した。
形で形成されるので、その形状は精度よく形成される。
これにより、モータ筐体内周部の永久磁石形状を精度の
よい中空円筒形状とすることができる。即ち、この磁石
を採用すれば、モータ内部の磁場を精度のよい回転対称
とすることができる。内部磁場を高精度に対称とするこ
とができるので、中央部の電磁回転体は均一にトルクを
受けることになる。よって、この磁石を採用すれば従来
のようなトルクムラによる異音が低減されて、より静粛
なモータ装置を実現することができる。又、異方性希土
類ボンド磁石は精度よく中空円筒形状に樹脂成形される
ので、モータ装置筐体への組み付けも容易となる。従来
のように、分離された2極、又は4極の焼結フェライト
磁石をそれぞれ組み付ける必要がない。即ち、この異方
性希土類ボンド磁石はモータ装置の製造工程を容易とす
る利点もある。
ライト磁石に比べて、優れた磁気特性を有するが、最大
エネルギー積が14MGOe 以上が好ましい。尚、最大
エネルギー積14MGOe 以上の異方性希土類ボンド磁
石に請求項5に記載のように4極以上の磁極を設けた場
合は、トルクは更に高出力となるが、ここで、更にトル
ク同一の条件を採用すれば、異方性希土類ボンド磁石の
軸方向の長さを更に縮小することができる。よって、更
にモータ容積を縮小することができる。例えば、後述す
るように焼結フェライト磁石を用いた従来のモータ装置
容積の約50%とすることができる。
筐体外径(直径)をr、異方性希土類ボンド磁石の径方
向厚さをd、電磁回転体の半径をa、モータ筐体の厚さ
をwとする時、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが
0.25以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚
さ比w/dが1を超え、4以下であり、且つ、磁石厚さ
対筐体外径比d/rは0.01以上、0.10以下であ
る。a/rの範囲、w/dの範囲の意義は、請求項1の
発明の説明において記載した意義と同一である。永久磁
石の磁力は、厚さに比例する。磁石厚さ対筐体外径比d
/rが0.01以下であると、反磁場が大となりその結
果磁力が急激に低下する。この条件でモータ装置を作成
した場合、モータ装置は所定出力を得ることができな
い。よって、モータ装置の永久磁石に用いる場合は、異
方性希土類ボンド磁石の磁石厚さ対筐体外径比d/rは
0.01以上が望ましい。
例えばモータ装置の性能指標T(T=トルク定数/体
積)を従来の2倍とするためには、即ち、従来の2極フ
ェライトモータの性能指標(約1.3)の2倍となるT
=2.6を得るには、磁石厚さ対筐体外径比d/rを
0.1以下とする必要がある。この条件は、例えば後述
するように内部の電磁回転体の外径を同一とした場合の
条件から得られる。よって、磁石厚さ対筐体外径比d/
rは、0.01以上、0.10以下であることが望まし
い。この条件によれば、従来より静粛で、且つ同一トル
クで体積を約1/2のモータ装置、又は体積が約20%
減でトルクが約2倍のモータ装置を確実に実現すること
ができる。
に記載の永久磁石であって、磁石厚さ対筐体外径比d/
rは0.01以上、0.08以下であることを特徴とす
る。この数値の意義は、請求項2の発明で説明した意義
と同一である。
に記載の永久磁石であって、磁石厚さ対筐体外径比d/
rは0.01以上、0.05以下であることを特徴とす
る。この数値の意義は、請求項3の発明で説明した意義
と同一である。
に記載の永久磁石であって、磁石厚さ対筐体外径比d/
rは0.02以上、0.05以下であることを特徴とす
る。この数値の意義は、請求項4の発明で説明した意義
と同一である。
いて説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定
されるものではない。 (第1実施例)図1(a)、(b)に本実施例のモータ
装置の1例を示す。図は、側面図(a)とAA’断面図
(b)である。本実施例のモータ装置は、従来のモータ
装置の小型化を目的としている。本実施例のモータ装置
は、筐体12、筐体12の内周部に設けられた中空円筒
形状の永久磁石である異方性希土類ボンド磁石13、中
央部に設けられた電磁回転体を形成するアーマチャ1
4、アーマチャ14に旋巻されたコイル15、アーマチ
ャ14中心部から延出された回転軸11、そして磁束漏
れ防止のためのフラックスリングであるバックヨーク1
0から構成される。尚、モータ筐体をバックヨーク10
としている。又、容積比較のため従来の2極モータ装置
を図1(c)、(d)に示す。(c)が側面図、(d)
がAA’断面図である。ここで、両者比較の為、アーマ
チャー14の外径は同一としている。尚、上記異方性希
土類ボンド磁石13は、出願人により、近年ようやく量
産化が可能となったものである。例えば、この異方性希
土類ボンド磁石13は、特開2001−76917号公
報、特許第2816668号公報、特許第306010
4号公報の製造方法で作製される。この異方性希土類ボ
ンド磁石は、最大エネルギー積14MGOe〜25MG
Oeのものを、現在、製造することができる。
と従来のモータ装置((c)、(d))の異なる所は、
従来のモータ装置の永久磁石である焼結フェライト磁石
23に代えて、Nd−Fe−Bからなる中空円筒状の異
方性希土類ボンド磁石13を採用したことである。又、
その着磁を4極として1極当たりの磁気回路の磁路長を
大幅に低減し、アーマチャ14の受けるトルクの増大を
可能としたことである。これが第1の特徴である。異方
性希土類ボンド磁石13は、Nd−Fe−Bからなる磁
粉を樹脂成型することにより製造され、径方向に強く磁
化された磁石である。異方性希土類ボンド磁石の材料
は、Nd−Fe−Bの他、Nd−Fe−B系材料、例え
ばNdとNdの他の希土類元素を含んだり、その他の添
加元素を含んだ材料を用いることができる。更に、Nd
以外の希土類元素を含んだ材料、例えば、Sm−Fe−
N系材料、SmCo系材料、または、Nd−Fe−B系
材料とこれらの混合物質を用いることができる。又、ボ
ンド磁石はプラスチック磁石とも言われる。この磁石
は、従来の焼結フェライト磁石と比較して最大エネルギ
ー積(BHmax )が4倍以上となる特徴がある。即ち、
標準的な焼結フェライト磁石23の最大エネルギー積
(BHmax )3.5MGOe に対して、その約4倍の1
4MGOe 以上の最大エネルギー積を有する。これはモ
ータトルクを従来と同等とすれば(トルク同一条件)、
永久磁石の厚さを例えば約1/4に縮小できる可能性が
あることを意味する。
たって、モータ筐体(バックヨーク10)の外径(直
径)(筐体外径)をr、中空円筒形状の異方性希土類ボ
ンド磁石13の厚さ(磁石厚さ)をd、電磁回転体であ
るアーマチャー14の半径(電磁回転体半径)をa、モ
ータ筐体の厚さ(筐体12とバックヨーク10とを合わ
せた厚さ)(筐体厚さ)をwとする時、電磁回転体半径
対筐体外径比a/rが0.25以上、0.5未満におい
て、筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下で
あり、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.10以下としたことである(小型化条件)。a
/rとw/dの値の範囲の意味は、前述した課題を解決
するための手段及び発明の作用効果の欄における請求項
3の発明の説明において記載した通りである。
0.01以下であると、反磁場が急激に増大することに
より磁力が低下し、所定のモータトルクを得ることがで
きないことから決定される。又、磁石厚さ対筐体外径比
d/rの上限条件は、モータ装置の性能指標T(T=ト
ルク定数/体積)を従来の約2倍とする条件である。即
ち、体積を1/2にするか、又はトルクを2倍にする条
件である。例えば、従来の2極フェライトモータの性能
指標を約1.3とすると、性能指標TをT=2.6とす
る条件である。この条件により、トルクを同一として後
述するように容積が50%低減された小型モータが実現
できた。
従来のモータ装置は、バックヨーク10(モータ筐体)
の外径が38mm、内径が32mmであり、モータ装置
の出力(トルク)は、75.7(mN・m/A)であ
り、その容積は約56.1cm 3 である。焼結フェライ
ト磁石23は、外径32mm、内径24、径方向長さ
(厚さ)は約4mmである。したがって、a/r=0.
30、w/d=0.75であり、d/rは0.11であ
る。一方、同一トルクを得る本件実施例装置のモータ装
置では、バックヨーク10(モータ筐体)の外径がr=
31mm、内径が26mmであり、その容積は24.5
cm3 である。異方性希土類ボンド磁石13の外径は2
6mm、内径は24mm、径方向厚さがd=1mmで、
4極着磁である。磁極を4極とすることで磁気回路の磁
路長を低減させる。よって、a/r=0.37、w/d
=2.5、d/r=0.03となる。このように、設定
すれば、従来と同一出力トルクで、従来のモータ装置の
容積の44%の容積を実現できる。又、性能指標Tは
3.09で従来のモータ装置の1.35に比べて2.3
倍とすることができる。
ルクが同一になるように求めた。何故なら、本実施例で
は異方性希土類ボンド磁石13に4極の着磁を行ってい
るからである。従来のアーマチャ積厚は、約17.5m
mであり、本実施例のアーマチャ積厚は約9.8mmと
なった。そして、モータ装置後部に置かれる交直変換装
置を共通部として足し合わせ、モータ装置の軸方向の長
さを決定した。これにより、従来のモータ装置の軸方向
長さLF 約50mmに対して本実施例のモータ装置の軸
方向長さは約33mmとなり、長さ縮小率LN /LF ≒
0.66となった。又、重量は従来のモータ装置が24
5gであり、本実施例のモータ装置が119gであり従
来の49%に低減できた。
3は樹脂成形で製作されるので、精度のよい中空円筒状
に形成される。そして、異方性希土類ボンド磁石13は
容易に精度よく対称的に着磁される。モータ装置内部で
磁場が精度よく対称的に発生されるので、アーマチャ1
4は均等にトルクを受ける。よって、回転時に従来のよ
うに異音が発生することがない。静粛なモータ装置とす
ることができた。
ボンド4極モータに関して前述したが、それらの諸元を
含め、さらに焼結フェライト4極モータ、異方性希土類
ボンド2極モータを比較例として表1 に示す。
同じである。 バックヨーク材質 SPCC アーマチャ材質、寸法 ケイ素鋼板 φ23mm コイルの巻き方、巻数 145turn 電流値 1A 固定条件 アーマチャの外形をφ23mmと同一とし、
軸方向の厚さを変化させることで、 トルクを同一とし
た。上記表の結果を分かりやすく説明するために、性能
指標と極数との関係を図3に示す。図3より、従来の焼
結フェライト2極モータにおいて、単に磁石の材料を異
方性希土類ボンド磁石に替えただけの異方性希土類ボン
ド2極モータ、及び、単に極数を2極から4極に替えた
だけの焼結フェライト4極モータでは、性能指標は1.
2〜2.0の範囲に止まっており、大きな改善は見られ
ない。それに対し、本実施例では、異方性希土類ボンド
磁石を用いることと4極とすることの相互作用により性
能指標は3.09が得られている。この値は、従来の焼
結フェライト2極モータの性能指標の2.3倍であり、
性能指標の飛躍的な向上が実現されている。
類ボンド磁石を用いて、従来のモータ装置を小型化する
例であった。この異方性希土類ボンド磁石を用いた場
合、その径方向の厚さを調整することにより、モータ装
置のトルクを増大することもできる。即ち、本実施例は
異方性希土類ボンド磁石を用いてトルクを2倍にする例
である。例えば、焼結フェライト磁石23を用いた従来
のモータ装置のトルク定数は、75.7(mN・m/
A)であり、その容積は約56.1cm3 、即ちモータ
性能指標TはT=1.35であり、従来のモータ装置の
その他の寸法は第1実施例で説明したのと同一である。
施例では、電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.2
5以上、0.5未満において、筐体厚さ対磁石厚さ比w
/dが1を超え、4以下とした条件において、上記小型
化条件(0.01≦d/r≦0.1)によって、次の寸
法とした。モータ筐体(バックヨーク10)の外径r=
34mm、内径28mm、異方性希土類ボンド磁石13
の外径28mm、内径24mm、厚さ2mmで4極帯磁
である。この時、a/r=0.34、w/d=1.5、
d/rは0.06である。磁極を4極とすることで磁気
回路の磁路長を低減させる。そして、アーマチャの積厚
は17.5で従来のモータ装置と同一とした。本実施例
のモータ装置では、従来の約2倍のトルク(155.5
mN・m/A)が得られるように設計されている。そし
て、その時の体積は41.2cm 3 で従来の27%の容
積減少率が実現でき、重量は従来のモータ装置が245
gに対して本実施例のモータ装置が185gに76%に
低減できた。又、この場合も、第1実施例同様、異方性
希土類ボンド磁石13は精度のよい中空円筒状に形成さ
れるので、高精度の対称的磁場を発生させる。よって、
高出力で静粛なモータ装置とすることができた。
おいて、本発明の対象である低出力レベルのDCブラシ
モータにおいて、常識的条件である(1)電磁回転体半
径対筐体外径比a/rが0.25以上、0.5未満、
(2)筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下
とした条件において、異方性希土類ボンド磁石12の磁
石厚さ対筐体外径比d/r=R(以下、単に、比率Rと
いう)を色々変化させてモータ装置の性能指標Tを評価
した。異方性希土類ボンド磁石12の最大エネルギー積
を14MGOe とした時の特性を図4に示す。比率Rが
0.01以上0.10以下の範囲において、従来の2極
フェライトモータの性能指標T(約1.3)の2倍とな
っていることが理解される。特に、下限値である0.0
1以上でないと、たとえ25MGOe の強力磁石にして
も、上記の従来モータ性能指標の2倍という優れた特性
を得られないものである。
大エネルギー積を17MGOe 、25MGOe とした時
の特性を図6、図8に、それぞれ、示す。最大エネルギ
ー積が大きくなるに従って、全体的に性能指標Tが大き
くなることが理解される。
vとするとき、ボンド磁石の単位体積当たりの性能指標
T、即ち、T/vを磁石効率Sとして、比率Rに対する
変化特性を求めた。最大エネルギー積を14MGOe 、
17MGOe 、25MGOeとした時の特性を、それぞ
れ、図5、図7、図9に示す。比率Rが0.01以上、
0.08以下の場合には、磁石効率Sが従来の2極フェ
ライトモータの磁石効率の磁石性能倍数m倍以上となる
ことが理解される。この特徴は、最大エネルギー積が1
4MGOe 以上においても成立する。又、比率Rが0.
05以下となると、磁石効率SはRが0.08の時に比
べて2倍以上、即ち、磁石効率Sが従来の2極フェライ
トモータの磁石効率の2×磁石性能倍数m倍以上となる
ことが理解される。これは、磁石性能倍数mの2倍の磁
石効率をもつことを意味する。よって、この場合は、フ
ェライト磁石に比べて、磁石性能倍数mの更に2倍の効
率で、単位磁石使用量に対するモータ装置の性能指標T
を向上させることができる。この特徴は、最大エネルギ
ー積が14MGOe 以上においても成立する。又、比率
Rが0.02以上、0.05以下の範囲では、磁石効率
Sはd/rが0.08の時に比べて2倍以上、即ち、磁
石効率Sが従来の2極フェライトモータの磁石効率の2
m倍以上となる。又、モータ性能指標Tで評価すると、
磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.02以上、0.05
以下の範囲の時に、モータ性能指標Tはほぼ最大値をと
ることが理解される。最大エネルギー積が14MGOe
において、従来の2極フェライトモータの性能指標Tの
約2.3倍が得られる。最大エネルギー積が17MGO
e においては、従来の2極フェライトモータの性能指標
Tの約2.5倍が得られる。又、最大エネルギー積が2
5MGOe においては、従来の2極フェライトモータの
性能指標Tの約2.6倍が得られる。これらの特徴は、
最大エネルギー積が14MGOe 以上において成立す
る。よって、磁石厚さ対筐体外径比d/rが0.02以
上で0.05以下の範囲は、モータ性能指標Tと磁石効
率Sとの両者の観点から最も望ましい範囲といえる。
トルク定数をτ、モータ装置の体積をV、異方性希土類
ボンド磁石の体積をv、モータ筐体の外径(直径)を
r、異方性ボンド磁石の径方向の厚さをd、磁石厚さ対
筐体外径比d/rをR、電磁回転体の半径をa、筐体の
厚さをw、モータ装置の実効長をL、電磁回転体と異方
性希土類ボンド磁石間のエアギャップを無視すると、次
式が成立する。
て、6極のモータ装置を製造した。そのモータ装置の寸
法や特性は表1に示す通りである。同様に、フェライト
磁石を用いた6極のモータに対しても性能指標Tを評価
した。そのモータ装置の寸法や特性は表1に表されてい
る。性能指標Tに関して、図3に示す特性が得られた。
この特性から得られることは、本発明の異方性希土類ボ
ンド磁石を用いたモータ装置の性能指標Tは、2極から
4極に増加する時に、性能指標Tが飛躍的に増加し、4
極から6極に増加する時には、性能指標Tが4極の1.
10倍、2極の1.74倍に増加していることが理解さ
れる。これらの値は、フェライト磁石を用いた従来モー
タの性能指標Tは極数によってはほとんど変化しない。
即ち、4極から6極に増加する時には、性能指標Tが4
極に対し全く変化せず、6極モータの性能指標Tは2極
モータの性能指標の1.07倍に止まっている。これら
のことから、本発明の異方性希土類ボンド磁石を用いた
モータ装置では、4極や6極とすることは、従来のフェ
ライト磁石を用いたモータからは予測し得ない効果があ
ることが理解される。
おいて、図10に示すように、ブラシ30a、30bを
配置した。即ち、ブラシを180度対向ではなく、90
度の位置に設けた。これによりブラシの存在しない空間
が図10の領域Qで示すように、広く形成されるので、
この領域Qに電子回路を配置することができる。なお、
6極の場合であれば、2つのブラシを60度間隔で設け
れば、同様に広い空間を確保することができる。8極で
あれば、22.5度、67.5度の間隔で2つのブラシ
を設けることで、同様に広い空間を確保することができ
る。このようなブラシ2極構造でモータを使用する場合
には、例えば、4極モータの場合、図11のように捲線
にすればよい。
態の1例であり他に様々な変形例が考えられる。例え
ば、上記実施例では異方性希土類ボンド磁石13を4極
着磁としたが、4極より多くてもよい。例えば、6極、
8極でもよい。磁極数を多くすれば、それだけ磁路長も
短くなるので、アーマチャコイルの横切る磁束が増加す
る。又、異方性希土類ボンド磁石13は、容易に精度よ
く着磁可能であるので、より高出力で静粛なモータ装置
を実現することができる。又、上記実施例では異方性希
土類ボンド磁石13は、樹脂成形で形成するとしたが、
樹脂成形後、切削等により更に高精度に加工してもよ
い。更に、寸法精度が向上し、よりトルクムラのない静
粛なモータ装置とすることができる。
した構成図。
を示した構成図。
方性ボンド磁石を用いたモータ装置における極数と性能
指標との関係を示した特性図。
14MGOe とした時の性能指標Tと比率Rとの関係を
示す特性図。
14MGOe とした時の磁石効率Sと比率Rとの関係を
示す特性図。
17MGOe とした時の性能指標Tと比率Rとの関係を
示す特性図。
17MGOe とした時の磁石効率Sと比率Rとの関係を
示す特性図。
25MGOe とした時の性能指標Tと比率Rとの関係を
示す特性図。
25MGOe とした時の磁石効率Sと比率Rとの関係を
示す特性図。
を示した構成図。
構成図。
Claims (12)
- 【請求項1】DCブラシモータの筐体内周部に配置した
永久磁石と、中心部に配置した電磁回転体からなるモー
タ装置であって、 前記永久磁石は、少なくとも4磁極に着磁された中空円
筒状の薄肉形状な異方性希土類ボンド磁石であることを
特徴とするモータ性能指標(トルク定数/モータ体積)
が優れたモータ装置。 - 【請求項2】前記異方性希土類ボンド磁石は、最大エネ
ルギー積が14MGOe 以上であることを特徴とする請
求項1に記載のモータ装置。 - 【請求項3】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記異
方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回転
体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、電
磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、0.
5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.10以下であることを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載のモータ装置。 - 【請求項4】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記異
方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回転
体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、電
磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、0.
5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.08以下であることを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載のモータ装置。 - 【請求項5】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記異
方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回転
体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、電
磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、0.
5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.05以下であることを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載のモータ装置。 - 【請求項6】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記異
方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回転
体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、電
磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、0.
5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.02以
上、0.05以下であることを特徴とする請求項1又は
請求項2に記載のモータ装置。 - 【請求項7】DCブラシモータの筐体内周部の電磁回転
体周囲に配置される永久磁石であって、 前記永久磁石は、少なくとも4磁極に着磁された中空円
筒状の薄肉形状な異方性希土類ボンド磁石であることを
特徴とする永久磁石。 - 【請求項8】前記異方性希土類ボンド磁石の最大エネル
ギー積は14MGOe以上であることを特徴とする請求
項7に記載の永久磁石。 - 【請求項9】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記異
方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回転
体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、電
磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、0.
5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.10以下であることを特徴とする請求項7又は
請求項8に記載の永久磁石。 - 【請求項10】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記
異方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回
転体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、
電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、
0.5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.08以下であることを特徴とする請求項7又は
請求項8に記載の永久磁石。 - 【請求項11】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記
異方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回
転体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、
電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、
0.5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.01以
上、0.05以下であることを特徴とする請求項7又は
請求項8に記載の永久磁石。 - 【請求項12】前記モータ筐体外径(直径)をr、前記
異方性希土類ボンド磁石の径方向厚さをd、前記電磁回
転体の半径をa、前記モータ筐体の厚さをwとする時、
電磁回転体半径対筐体外径比a/rが0.25以上、
0.5未満において、 筐体厚さ対磁石厚さ比w/dが1を超え、4以下であ
り、且つ、磁石厚さ対筐体外径比d/rは0.02以
上、0.05以下であることを特徴とする請求項7又は
請求項8に記載の永久磁石。
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